説明

テレポーテーションによる拡張型コラボレーションのシステム及び方法

【課題】2−Dフェデレーション環境と仮想3−D環境の間をコーディネートされ、実質的に瞬時のやり方で、リッチなコラボレーションを可能にさせる方法を提供する。
【解決手段】本発明の方法では、参加者のための、2−Dのフェデレートされたコラボレーション環境を実現するためのサーバーと、参加者のための、3−D仮想コラボレーション環境を実現するためのサーバーと、3−D仮想コラボレーション環境の中にテレポートされたコラボレーショングループを形成するために、2−Dのフェデレートされたコラボレーション環境から、少なくとも1セットの参加者の少なくとも2人の参加者のテレポーテーションを実現するゲートウェイサーバーとを有し、参加者のために拡張したコラボレーション環境をモデレートするためのシステムが提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コラボレーション(collaboration)のシステム及び方法に関し、特に、フェデレーション(federation)(2−D)コラボレーション環境と仮想3−Dコラボレーション環境との間を相対的にシームレスにテレポートする(teleport)ことによって、コラボレーション経験を拡張していくシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
コラボレーションは、コミュニケーションの主要な形式であり、ここでは2以上の個人又はグループが、知識、情報、学識及び構築したコンセンサスをシェアすることによって、共通のゴールの交点で一緒に働いている。世界は、インターネット、有線・無線ネットワークなどのような、グローバルなコンピュータネットワークで、より一層接続されるようになっているため、異なる地理的な位置をまたぐ、個人及びグループ間のコラボレーションは、複雑で洗練されたタスクを効果的に達成するための規範となっている。
【0003】
個人及び/又はグループ間のコラボレーションを可能とする共通のアプローチは、例えばグーグルラブ(Google Labs)の中のグーグルウェーブ(Google Wave)またはグーグルシェアドスペース(Google Shared Spaces)のような、「2−D」または「フェデレーション」コラボレーション環境を通じてなされる。その中では、ジョイントコラボレーション環境が、XEP-0238の中に記述されグーグルウェーブフェデレーション(Google Wave Federation)プロトコルで使用されるようなフェデレーションプロトコル(例えばXMPPインタードメインフェデレーションプロトコル)に従って、各々のグループを一緒に接続することによって、生成されるであろう。2−Dコラボレーションは、例示のみではあるが、インターネットのような、グローバルコンピュータネットワーク上での、ライブの、シェアドスペース でありうる。そこでは、個人とグループが、書式付きテキスト(formatted text)、インスタントメッセージング、写真、ビデオ、地図、その他を使用したり交換したりしながら、一緒に議論し作業する。
【0004】
そのフェデレートされるコラボレーション環境は、グループチャット、コンタクト及びドキュメントシェアリングを含む、会話及びドキュメント交換の等しい部分を有する。参加者(participant)は誰でも、メッセージ中のどこでも回答し、コンテンツを編集し、プロセスのどのポイントででも参加者を増やすであろう。この2−D環境には、参加者に例えば誰が何をいつ発言したかを保存することを許すような、履歴特徴(history feature)がある。ユーザーがキーボードで入力するような、ライブトランスミッションでもって、参加者は相対的に速やかな会話をしたり、編集を見たり、リアルタイムで拡張部分(extensions)とインタラクトしたりすることができる。
【0005】
しかし、フェデレーションを介したコラボレーションでは、各々のグループはそれ自身の個々のアイデンティティ、管理団体、物理的な環境、及びマネジメントインフラを保持している。そして各々のグループは、共通のタスクについて一緒に作業することのジョイントコミットメントの下でコラボレートし、媒体及び情報を全てのグループ及び参加者がシェアするために、フェデレーションプロトコルを使用する。
【0006】
フェデレーションプロトコルを使用する、このタイプのコラボレーション環境は、グループ間のコラボレーションの普通のアプローチではあるが、このコラボレーションの枠組みには、基本的な限界がある。例えば、フェデレーションにおけるコラボレーション能力は、各々がいるところの物理的な環境による各々の個人及び/又はグループの能力によって、及び各々に用いられるマネジメントインフラの相違によって、制限される。
【0007】
従って、フェデレートされたコラボレーション環境の柔軟さ及び強健さ(すなわち「リッチネス(richness)」)が、各々のグループにおける能力の(和集合ではなく)公約数(common denominator) によって、上限を限定される。そしてそのことが媒体、物理的環境、登録(人数)、リソース、などのような種々の要素によって絡みあわされる。この限界は、それが2−D環境か3−D環境かによらず、フェデレーションを介したコラボレーションにおいては基本的である。このことが、真にリッチで、ダイナミックで、拡張されたコラボレーションを、フェデレーションを介して達成することを困難にしている。また、新たなグループが加えられたり、フェデレーションにおいてコラボレーションセッションを実現するためにソフトウェアモジュールがダウンロードされることが必要であったりするときに、フェデレーションがコラボレーションの中で更なる制限をつけることができるほど、それは、真に拡張可能ではない。先行する公知の解法は、各々の個人又はグループの、公約数的な特徴または物理的限界によって制限される。
【0008】
リッチな、3D型のコラボレーション環境もまた、例示ではあるがAvaya, Inc.から入手可能なウェブアライブ(web.alive)製品(ウェブアライブ Ver.2.5を見よ)のようなものが、公知である。このような環境では、コラボレーション経験は拡張される。しかし、2−D環境に関して議論されたある限界は、この3−D環境においてもまた存在する。重要なことは、これまでは、2−Dのフェデレーションコラボレーション環境と、3−Dの「ウェブアライブのような」コラボレーション環境との間を、仮想的にシームレスに遷移(transition)し、またはテレポートし、その結果として、参加者またはグループが、各々のタイプのコラボレーション環境への、及びその環境からの、仮想的にシームレスな遷移でもって、拡張したコラボレーション経験を経験することができるような、システム及び方法は知られていなかったことである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
このように、フェデレーションを介したコラボレーションの枠組みの中の公約数的な制限を克服しつつ、フェデレーションタイプの2−D環境でのコラボレーションの中での、各々の個人及び/またはグループの物理的環境に必ずしも依存せず制限されずに、2−Dフェデレーション環境と仮想の3−D環境の間を、コーディネートされて実質的に瞬時のやり方で、リッチなコラボレーションを可能にするという、システム及び方法のニーズはある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一実施形態では、フェデレートされたコラボレーションセッションの3−D仮想コラボレーションセッションへのテレポーテーション(teleportation)をモデレートする(moderate)ための方法が提供される。その方法は、
−フェデレーションサーバーで、テレポーテーションサービスを起動(launch)すること、
−テレポーテーションのための参加者及びミーティングの場所を選択すること、
−参加者及びミーティングの場所の選択をフェデレーションサーバーに通知すること、
−フェデレーションサーバーに全ての参加者へゲートウェイインスタンス(gateway instance)を起動することを指示すること、及び
−3−Dサーバーにミーティングの場所に参加者を案内するように、また、3−D仮想コラボレーション環境内でコラボレーションを開始するように指示すること
を含んでいる。
【0011】
別の実施形態では、1グループからの、少なくとも1セットの参加者のために拡張したコラボレーション環境をモデレートするためのシステムが提供される。このシステムは、
−その少なくとも1セットの参加者のための、2−Dのフェデレートされたコラボレーション環境を実現するためのフェデレートされたサーバー
−その少なくとも1セットの参加者のための、3−D仮想コラボレーション環境を実現するための3−Dサーバー、及び
−3−D仮想コラボレーション環境の中にテレポートされたコラボレーショングループを形成するために、2−Dのフェデレートされたコラボレーション環境から、その少なくとも1セットの参加者の少なくとも2人の参加者のテレポーテーションを実現するゲートウェイサーバー
を有する。
【0012】
更に別の実施形態では、プログラムインストラクションを有するコンピュータ読み取り可能なストレージ(storage)媒体が提供される。ここで、このプログラムインストラクションは、
−フェデレーションサーバーで、テレポーテーションサービスを起動すること、
−フェデレーションサーバーに、モデレータークライアントの中で、ゲートウェイインスタンスをロードするように指示すること、
−テレポーテーションのための参加者及びミーティングの場所を選択すること、
−参加者及びミーティングの場所の選択をフェデレーションサーバーに通知すること、
−フェデレーションサーバーに全ての参加者へゲートウェイインスタンスを起動することを指示すること、
−参加者をその特性情報を求めてスキャンする(scan)こと、
−3−Dサーバーに、特性情報をロードし、スタートするように指示すること、及び
−3−Dサーバーにミーティングの場所に参加者を案内するように、また、3−D仮想コラボレーション環境内でコラボレーションを開始するように指示すること
をコンピュータで実行可能とするものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
本発明の特徴や本発明の実施形態のより特別な説明を詳細に理解するやり方は、付属する図面に示される実施形態を参考になされる。しかし、付属の図面は本発明の典型的な実施形態を示したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。本発明はその他の等しく効果的な実施形態を許容するものである。
【0014】
【図1】図1は、本発明の1以上の実施形態に従う、複数のグループ内のユーザー間でフェデレートされたコラボレーション環境を表したブロックダイアグラムである。
【0015】
【図2】図2は、本発明の1以上の実施形態に従う、グループ間での3−D仮想コラボレーションを表したブロックダイアグラムである。
【0016】
【図3A】図3Aは、本発明の1以上の実施形態に従う、例示のコンピュータネットワークシステムを表す。
【0017】
【図3B】図3Bは、本発明の1以上の実施形態に従う、図3Aのテレポートインターフェース330のブロックダイアグラムを表す。
【0018】
【図4】図4は、本発明の1以上の実施形態に従う、コンピュータシステムを表す。
【0019】
【図5】図5は、本発明の1以上の実施形態に従う、方法を記述するフローチャートを表す。
【0020】
【図6】図6は、本発明の一実施形態に従う、シーケンスダイアグラムを表す。
【0021】
本文で用いられるヘッディングは系統立てる目的のみのために使用されるもので、明細書や請求の範囲の表現の範囲を限定するものではない。本発明の全体で使用される、「・・でもよい(may)」は、必須の意味(すなわち、「・・ねばならない(must)」)よりも、許容の意味(すなわち、可能性を有する意味)で用いられる。同様に、語「含む(include、including、includes)」は、含んでいるがそれには、限定されないことを意味する。理解を手助けするために、複数の図面に共通な同一要素を指定するのに、できるだけ同一の参照符号が使用される。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明の実施形態は、2−Dのフェデレーションコラボレーション環境から、仮想3−D環境へのテレポーテーションを介してのコラボレーションのシステムと方法を有しており、それは、参加者のグループが、コラボレーションが各々のグループの物理的環境に限定されるような、フェデレーションを介したコラボレーションのみに止まる場合の、基礎的な限界と制限を実質的に緩和し克服するためである。
【0023】
「テレポーテーション」は、本発明の実施形態の状況の中では、情報、データまたは文書を、あるポイントまたはコラボレーション環境から、別のポイントまたはコラボレーション環境に、実質的に瞬時に、かつ、相対的にシームレスに、移送することと説明される。
【0024】
図1は、フェデレーションプロトコルを用いたフェデレーションを介する、公知のコラボレーションシステムの例を示すブロックダイアグラムであり、グループ及びそのようなグループ内の参加者を含んでいる。そして、各々の参加者は、この中では「ユーザー」と呼ばれる。コラボレーション環境100は、少なくとも、グループ1(102)とグループ2(104)を有している。グループ1は少なくともユーザーA(106)とユーザーB(108)を有している。グループ2(104)は少なくともユーザーC(110)とユーザーD(112)を有している。コラボレーション環境の中の、グループ1、2(102、104)は、接続され、かつ、フェデレーションプロトコル114を介して、お互いに、及び場合によっては(図示しない)他のグループや参加者とも、コミュニケートする。
【0025】
コラボレーション環境100は、追加のグループ及び各々のグループ内の追加のユーザーを含み、または、それらとコミュニケ−ションを有している。しかし説明を明確にするために、例示されたグループ及びユーザーのみを図1に示す。
【0026】
コラボレーション環境100は、会話及び文書交換の等しい部分を含んでいる。それらはグループチャット、コンタクト及びドキュメントシェアリングを含んでいる。どの参加者も、メッセージの中のどこでも返答し、コンテンツを編集し、プロセスのどのポイントでも参加者を増やしてよい。この2−D環境の中には、例えば参加者に誰が何をいつ言ったかを保存することを許可する、履歴特徴がある。ユーザーがキーボード上でタイプするようなライブなトランスミッションで、参加者は、相対的に速やかな会話をし、編集を見、そしてリアルタイムで拡張部分とインタラクトすることができる。
【0027】
フェデレーションを介したコラボレーションでは、グループ1及び2(102、104)の各々は、それ自身の個々のアイデンティティ、管理団体、物理的な環境、及びマネジメントインフラを保持している。例えば、グループ1及び2の各々は、共通のタスクについて一緒に作業することのジョイントコミットメントの下でコラボレートし、全てのグループ、すなわちグループ1及び2(102、104)及び参加者、すなわちユーザーAからD(106、108、110及び112)を横断して、メディア及び情報をシェアするために、フェデレーションプロトコル114を使用する。
【0028】
図2は、本発明の1以上の実施形態に従うテレポーテーションを使用するコラボレーション環境200を示すブロックダイアグラムである。コラボレーション環境200は、グループ1及び2(202、204)を有し、そのそれぞれは更に、ユーザーA及びB(206、208)及びユーザーC及びD(210、212)を有している。これらのグループ(202、204)及びユーザー(206、208、210及び212)は、図1に関連して述べられたグループ及びユーザーと類似である。しかし、この図2の構成では、2以上のユーザー(以前のどの瞬間に、フェデレーション環境の中にいたかもいなかったかもしれない)が、彼らにとって利用できる3−D仮想コラボレーションスペース220を持つ。そのスペースの中では、図2のグループの中の2以上のユーザーが、テレポーテーションゲートウェイ230を介して、改良された(augmented)3−D仮想リアリティと共に、3−D世界220の中へとテレポートできる。このような3−D仮想コラボレーション環境は、Avayaのウェブアライブ(Ver.2.5)ソフトウェアを介して入手可能である。Avayaのウェブアライブサービスは、多数のミーティングルーム、オーディトリウム、テーブル、プロジェクションスクリーン、ロビーエリア、などから構成される。
【0029】
図2は、「テレポーテーション」をベースとしたリッチなコラボレーションの枠組みの例を示しており、ここではリッチなコラボレーションは、一例として、各々個々のグループが物理世界100から(潜んでいて、リッチなコラボレーションをほとんど瞬時に可能とするように生成された)仮想コラボレーション世界220の中の正確な位置へ動くことによって、可能にされる。この、グループ内の各々のグループまたは参加者がテレポートされる仮想コラボレーション環境220は、(コラボレーションが、自身のローカルな環境の中の全ての参加者にとって共通な能力をベースにしているような)フェデレーション2−D環境から、意図されたコラボレーションの中で掲げられた共通のゴールを効率的に獲得するための、リッチなコラボレーション能力やリソースを備えている。
【0030】
参加者を3−Dコラボレーション環境の中へとテレポートすることに加えて、本発明の1以上の実施形態はテレポーテーションの直前またはそれと同時に参加者をスキャンし、そして実質的に同時のコラボレーションのために、全ての関連する情報をフェデレーション環境100から3−D環境220へとテレポーテーションすることが可能である。特に、関連する、(参加者の情報、コラボレーショントピックスなどの)コンテクスト及び各々の参加者からの(インタラクション記録や書類のような)コンテンツはスキャンすることで得られ、物理的世界100から3−D仮想世界220の中のコラボレーション環境へとテレポートされる。参加者が仮想3−D世界でのコラボレーションを完了したときには、コンテクスト及びコンテンツは、各々の参加者及びグループの、元のフェデレートされたコラボレーション環境100に戻すことができる。
【0031】
開示されたように、リッチなコラボレーションは、各々の個々のグループをそれ自身の物理環境から(3−D)仮想世界または改良されたリアリティの(3−D)仮想世界のリッチコラボレーション環境/場所へとテレポートすることによって、実質的に同時に可能となる。リッチなコラボレーション環境220は、全てのコラボレータが仮想世界の中で一緒に作業できる、共通コラボレーションスペースである。このことは、全てのグループが仮想世界の中の、特定の、予め決められた場所へとトランスポートされるようなやり方でなされ、そしてそのような場所は、コラボレーションのために、テレポーテーションの際にスキャンして得られたコンテクスト、履歴などのような関連情報とともに、リッチなコラボレーションのリソースや能力を備えているか、備えるであろう。
【0032】
3−Dコラボレーション環境内の各々の参加者は、歩いたり、話したり、触ったり、ジェスチャーをしたり、個人的な話のために誰かをつかまえたり、プライベートな部屋に歩いていったり、周囲の参加者(ヒューマンアバター)とその場限り(ad hoc)のコラボレーショングループを形成したりなどする、ヒューマンアバター(図示せず)によって代理されている。この実施形態における仮想コラボレーションスペース220は、マルチのディスプレイスクリーン、プロジェクタ、ホワイトボード、テーブル、ポインタ、扉、及び類似のもの(図示せず)を備えている。ヒューマンアバターは仮想コラボレーション環境の中に空間的に置かれる。彼らは、物理的な世界と同じように、例えば、お互いを見たり、インタラクトすることができ、お互いを見つけたり、探したりすることができ、また、お互いに聞いたり話したりすることができる。
【0033】
アバターの音声はアバターが代理している人間の実際の音声であるが、仮想3−D環境でのヒューマンアバターの位置によって、合成され、変更されることができる。3−D仮想コラボレーション環境の中の音声は、3−D(左、右、上、下など)方向と、空間的な位置及び仮想の部屋環境の音響効果に従った空間的分離を持つ。この特徴は、ユーザーの経験を改良し、コラボレーションを拡張し、リッチなコラボレーション環境でのクロストーキングやマルチトーキングの問題を効果的に軽減するために、たいへん役に立つ。
【0034】
図3Aは本発明の実施形態に従ったコラボレーションシステムを示している。基本のシステム300は、少なくとも、
−フェデレーションサーバー310、
−3−Dサーバー320、及び、
−参加者またはグループループ1及び2(302、304)のユーザー306・・312のようなユーザーへ(または、から)、更には、フェデレーションサーバー310及び3−Dサーバー320へ(または、から)、データをトランスミットするための、トランスミッションまたはインターフェースネットワークシステム330、
を含んでいる。ネットワークシステム330は、大部分のどんなコミュニケーションまたはコンピュータネットワークまたはリンクの、部分的にまたは全体に展開されたものである。ここで、それらは、電子サーキットトレース、トランスミッションシステム、電子または光学の物理メディア、公共のまたはプライベートの地上波ワイヤレスまたは衛星システム、及び、ワイヤレスネットワークまたはリンクのいずれか一つまたは複数、またはそれらの組合せを含む。
【0035】
ネットワーク330は、例えば、
−テレポーテーションを実現するゲートウェイエンジン315(図3B)、
−公衆交換電話網(PSTN)、インターネット、基幹または固有(proprietary)公衆回線、1G、2G、2.5G、3G、4Gのような無線音声及びパケットデータネットワーク、無線オフィス電話システム(WOTS)及び/またはブルートゥース及び/またはIEEE802.11WLANs、無線パーソナルエリアネットワーク(WPANs)、無線メトロポリタンエリアネットワーク(WMANs)などを含む無線ローカルエリアネットワーク(WLANs)などのネットワーク要素、又は
−ユニバーサルシリアルバス(USB)リンク、パラレルポートリンク、ファイアワイア(Firewire)リンク、RS−232リンク、RS−485リンク、コントローラーエリアネットワーク(CAN)などのコミュニケーションリンク、
を含んでいる。
【0036】
ネットワーク要素又はコミュニケーションリンクは、同様に、コンテンツ、トリガー(triggers)、又は他の情報のテレポーテーションを提供するための、回線交換される(circuit-switched)パケットデータ要素を含んでおり、そして、どんな数のプロトコルを使用してでも、フェデレーションサーバー310と3−Dサーバー320の間のそのような情報の交換をすることと調和したどんな方法でも、このような情報をコミュニケートするように構成されている。これらのプロトコルは、回線交換又はパケットデータネットワークなどでコンテンツをコミュニケートするための、標準化された、固有の、オープンソースの、そして自由に入手可能な、コミュニケーションプロトコルを含んでいる。
【0037】
フェデレートされたサーバー310及び3−Dサーバー320は、それぞれ、本発明の実施形態とコミュニケートするのに適したコミュニケーションデバイスを有している。1以上の実施形態では、フェデレートされたサーバー310、ゲートウェイエンジン315、または3−Dサーバーの少なくとも1つが、例えば図4に示すように、本発明の1以上の実施形態を実行するために、少なくとも機器またはコンピュータシステムを有している。本発明のどの実施形態も、フェデレーションサーバー310、3−Dサーバー320、ゲートウェイエンジン315などを介して実行されることが、本発明の実施形態の中には意図されている。
【0038】
図3Aでは、フェデレーションサーバー310及び3−Dサーバー320はネットワーク330と接続しているが、その外部に示されている。しかし、本発明の実施形態によっては、代替的に、図3Bに例示するように、ネットワーク330の中に、またはその一部として、フェデレーションサーバー310及び3−Dサーバー320を含むことが意図されている。
【0039】
図3Bは、フェデレーションサーバー310と3−Dサーバー320のテレポーテーションを介したインターフェースを示すブロックダイアグラムであり、それはゲートウェイエンジン(またはサーバー)315によって実現される。図3Bはまたフェデレーションコラボレーション環境340と3−Dコラボレーション環境350も示しており、その両方が拡張した、またはリッチなコラボレーション環境を確立するために参加者をホスティングする(host)ことができる。2−Dフェデレーション環境からの文書や他のデータの交換は、全てネットワークシステム330の内部にあるフェデレーションサーバー310、3−Dサーバー320、及びゲートウェイサーバー315の間のインタラクションの方法によって達成される。
【0040】
図4は、例示の、フェデレーションサーバー310、3−Dサーバー320、またはゲートウェイエンジン315のいずれか1以上の構造を示すブロックダイアグラムである。本発明の実施形態によって意図されている方法を達成するために、エンジンまたはサーバーの、いずれか1つ、または1以上の組合せが、ホストサーバー410として機能することができる。本発明の実施形態によって理解されるように、点線の外枠で示されるコンポーネントはオプションである。
【0041】
コンポーネンツはプロセッサ420、システムメモリー430、ノースブリッジチップ(Northbridge chip)として知られているメモリー/グラフィックインターフェース421、サウスブリッジチップ(Southbrideg chip)として知られている入出力インターフェース422を含んでいる。システムメモリー430とグラフィックプロセッサ490はメモリー/グラフィックインターフェース421に接続される。モニター491または他のグラフィックアウトプットデバイスは、グラフィックプロセッサ490に接続される。
【0042】
一連のシステムバスは、種々のシステムコンポーネントを接続するもので、
−プロセッサ420、メモリー/グラフィックインターフェース421、及び入出力インターフェース422の間の高速システムバス423、
−メモリー/グラフィックインターフェース421とシステムメモリー430の間のフロントサイドバス424、及び
−メモリー/グラフィックインターフェース421とグラフィックプロセッサ490との間のアドバンストグラフィックプロセシング(AGP)バス425
を含んでいる。
【0043】
システムバス423は、例示であってそれに限定されないが、ISAバス、MCAバス、EISAバスのようなアーキテクチャーを含む、いくつかの様式のバス構造のどれでもよい。システムアーキテクチャーは進化しているので、その他のバスアーキテクチャー及びチップセットが用いられてもよいが、一般的にこのパターンに従っている。例えば、インテル(Intel)とAMDは、インテルハブアーキテクチャー(IHA)とハイパートランスポート(Hypertransport)アーキテクチャーをそれぞれをサポートしている。
【0044】
ホストサーバー410は典型的には多種のコンピュータ読み取り可能媒体を含んでいる。コンピュータ読み取り可能媒体はホストサーバー410によってアクセスできるどんな入手可能な媒体であってもよく、揮発性または不揮発性で、取り外し可能または不可能な媒体の両方を含む。例示であってそれに限定されないが、コンピュータ読み取り可能媒体は、コンピュータ読み取り可能なストレージ媒体とコミュニケーション媒体を含む。コンピュータストレージ媒体は、コンピュータ読み取り可能なインストラクション、データ構造、プログラムモジュールまたはその他のデータのような情報を記憶するための方法または技術で作られた、揮発性または不揮発性で、取り外し可能または不可能な媒体を含む。
【0045】
コンピュータストレージ媒体は、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリーまたはその他のメモリー技術、CD−ROM、DVDまたはその他の光学ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージまたはその他の磁気ストレージデバイス、または必要な情報を記憶するために使用することができ、ホストサーバー410によってアクセスされることができる、その他のどんな媒体も含んでいる。コミュニケーション媒体は、一般的には、コンピュータ読み取り可能インストラクション、データ構造、プログラムモジュール、またはキャリアウェーブまたはその他のトランスポートメカニズムのようなモジュレートされたデータ信号の中のその他のデータに形態を与えるもので、どんな情報デリバリー媒体をも含む。
【0046】
「モジュレートされたデータ信号」という語は、1以上のキャラクタリスティックなセットを有するか、信号の中の情報をエンコードするようなやり方で変化した、信号を意味する。例示であってそれに限定されないが、コミュニケーション媒体は、
−有線ネットワーク、または直接結線接続のような、有線媒体、
−音響、RF、赤外線及びその他の無線媒体のような、無線媒体
を含む。上記のいかなる組合せも、コンピュータ読み取り可能ストレージ媒体のスコープに入る。
【0047】
システムメモリー430は、揮発性及び/または不揮発性メモリーの形の、例えばROM431及びRAM432のようなコンピュータ読み取り可能ストレージ媒体を含む。システムROM431は、1つのコラボレーション環境から別のコラボレーション環境への、参加者及び彼らのそれぞれの文書または持ち物(things)のテレポーテーションを実現するためのゲートウェイプロトコル情報のような、永久的なシステムデータ443を含んでいる。本発明の1以上の実施形態によれば、BIOSもシステムROM431に記憶されている。RAM432は、一般的には、プロセッサ420にとって即座にアクセス可能であって、又はプロセッサ420によって現在オペレートされている、データ又はプログラムを含んでいる。
【0048】
例示であってそれに限定されないが、ホストサーバー410は、
オペレーティングシステム(OS)434、アプリケーションプログラム435、仮想3−D環境を生成するために必要とされるような、その他のプログラムモジュール436、及び、プログラムデータ437を含んでいる。本発明の実施形態の中では、本発明のどんな実施形態も、アプリケーションプログラム435またはその他のプログラムモジュール436を介して実行され、プログラムデータ437を使用することを意図している。
【0049】
入出力インターフェース422は、システムバス423を、多くの、その他のバス426,427及び428と接続し、その、その他のバスは、ホストサーバー410に多種の内部及び外部デバイスを接続する。シリアルペリフェラルインターフェース(SPI)バス426は、スタートアップの間のように、ホストサーバー410の中でエレメント間の情報を転送することを助けるベーシックなルーチンを含んでいる、BIOSメモリー433に接続する。本発明のいくつかの実施形態によれば、セキュリティモジュール429がテレポーテーション機能を管理するために組み込まれる。
【0050】
スーパー入出力チップ460は多くの「レガシーの(regacy)」周辺機器、例えばフレキシブルディスク452、キーボード/マウス462、及びプリンタ496を接続するのに使用される。いくつかの実施形態では、スーパー入出力チップ460は、LPCバスを持つ入出力インターフェース422と接続される。スーパー入出力チップ460は商業的市場で広く入手可能である。
【0051】
多数の実施形態の1つで、バス428はPCIバスまたはその変形であり、より高速の周辺機器を入出力インターフェース422に接続するために使用される。PCIバスはまたメザニン(Mezzanine)バスとしても知られている。PCIバスの変形は、PCIE及びPCI−Xバスを含み、前者はシリアルインターフェースを持ち、後者はバックワードコンパチブルのパラレルインターフェースである。その他の実施形態では、バス428はATAバスで、シリアルATAバス(SATA)またはパラレルATA(PATA)の形式である。
【0052】
ホストサーバー410は、その他の取り外し可能/不可能な、揮発性/不揮発性のコンピュータストレージ媒体をも含んでいる。例示のみだが、ホストサーバーは、取り外し不可で不揮発性の磁気媒体から読み取り、またはその媒体へと書き込む、または代替的に、取り外し可能な、又は揮発性の媒体から読み取り、またはその媒体へ書き込む、メモリー440を含んでいる。USBメモリー452またはCD/DVDドライブ456のような取り外し可能な媒体が、PCIバス428に、直接、またはインターフェース450を介して接続される。例示の動作環境で使用されうる、その他の取り外し可/不可、揮発性/不揮発性のコンピュータ読み取り可能ストレージ媒体は、磁気テープカセット、フラッシュメモリーカード、DVD、デジタルビデオテープ、半導体RAM、半導体ROMなどを含むが、これに限定されない。
【0053】
上記で説明し、図4に示される、ドライブと、関連するコンピュータストレージ媒体は、コンピュータ読み取り可能インストラクション、データ構造、及び、ホストサーバー410のためのプログラムモジュール及びその他のデータのストレージを提供する。それらには、例えば、中央倉庫(central repository)412、及び中央倉庫記録4141−nを含んでいる。これらのストレージ媒体は、3−Dコラボレーション環境、参加者の情報、または過去、現在、未来のコラボレーションセッションで使用される参加者の文書及び持ち物の特徴を記憶するために用いられる。
【0054】
ハードディスクドライブ440は、オペレーティングシステム444、アプリケーションプログラム445,その他のプログラムモジュール446、及びプログラムデータ447を記憶するように示されている。これらのコンポーネントは、オペレーティングシステム434、アプリケーションプログラム435,その他のプログラムモジュール436、及びプログラムデータ437と同じであるか、または別であることに注意すべきである。オペレーティングシステム444、アプリケーションプログラム445,その他のプログラムモジュール446、及びプログラムデータ447は、少なくともそれらがホストサーバー410の中では異なる要素であることを示すために、ここでは異なる符号を与えられる。
【0055】
オペレータまたはモデレータが、マウス/キーボード462またはその他の入力デバイスの組合せのような入力デバイスを介して、ホストサーバー410に、コマンド及び情報を入力する。(図示しない)その他の入力デバイスは、マイクロホン、ジョイスティック、ゲームパッド、サテライトディッシュ(satellite dish)、スキャナーなどを含む。これらの及びその他の入力デバイスは、しばしば、SPI426、LPC427、またはPCI428のような、入出力インターフェースバスの1つ(その他のバスも使われるが)を介してプロセッサ420に接続される。いくつかの実施形態によれば、その他のデバイスは、スーパー入出力チップ460を介して、パラレルポート、赤外線インターフェース、ゲームポート、または(説明しない)類似のものに接続される。
【0056】
ホストサーバー410は、ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)470を介して遠隔のコンピュータ480のような1以上の遠隔コンピュータとの論理的接続を使用したネットワーク環境の中で動作する。遠隔コンピュータ480は、パソコン、サーバー、ルーター、ネットワークPC、ピアデバイス(peer device)またはその他の共通ネットワークノード(node)であり、典型的には、上記で述べたようなホストサーバー410に関連する、多くの、または全てのエレメントを含んでいる。
【0057】
図4に示すNIC470と遠隔コンピュータ480の間の論理的接続は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イーサネトベースのネットワーク、ワイドエリアネットワーク(WAN)または、両者を含むが、その他のネットワークもまた含む。このようなネットワーク環境は、オフィス、企業内のコンピュータネットワーク、コンタクトセンター、イントラネット、及びインターネットにて、ごく普通である。
【0058】
フェデレーションサーバー310及び3−Dサーバー320の両方が、ホストサーバー410の特徴のいくつかを使用することが、図4の、本発明の実施形態によって理解される。そのような特徴またはエレメントの多くは、現存する大部分のコミュニケーションデバイスに組み込まれている。
【0059】
図5は、本発明の実施形態に従った方法の例示のフロー500を示しているフローダイアグラムである。フロー500は、グループまたは個々の参加者またはその両方の間のコラボレーションセッションの初期化とともに、ステップ502で開始する。コラボレーションセッションがフェデレートされたコラボレーション環境で始まることは、通例であるが必須ではない。セッション中のあるポイントで、拡張した、リッチなコラボレーションの必要性があるであろう。結果としてステップ504において、モデレータが、2−Dセッションとして短縮して示す、フェデレーションコラボレーションセッションの中のテレポーテーションサービスを初期化するか、または起動する(launch)。この起動は、この中の図3A、3B、4と関連して説明されたコンピュータシステムを使用することで達成される。
【0060】
ステップ506で、2−Dサーバー310が、2−Dコラボレーション環境から3−Dコラボレーション環境への参加者のトランスポーテーションをモデレートすることができるように、図4のアプリケーションプログラム445から、インテグレーション及びプロトコルコンバータソフトウェアプログラム(例えばゲートウェイインスタンス)を、モデレータの2−D環境の中へ、ロードする。ステップ508では、モデレータが、3−Dコラボレーション環境へのテレポーテーションのための準備として、参加者及びミーティングの場所を選択する。ステップ510で、ゲートウェイサーバーは、フェデレーションサーバーに、3−D環境へテレポートすることを希望する参加者のことを通知する。ステップ512で、フェデレーションまたは2−Dサーバーは、結果としてテレポートを希望する全ての参加者にゲートウェイインスタンスを起動し、参加者がテレポートされることに賛成かどうかを尋ねる。ステップ514で、テレポートすることを希望するか否かについて、参加者による決定がなされる。もし、否であれば、ステップ516で、参加者は2−D環境に残り、ステップ518でテレポーテーションサービスが終了する。
【0061】
代替的に、ステップ520で、テレポーテーションサービスを確認した参加者のために、ゲートウェイインスタンスが参加者を、ユーザープロファイル情報、名前のような、個人の特有の情報、及びその他の関連したコンテクスト並びにコンテンツ情報の収集のためにスキャンし、それらをゲートウェイインスタンスに追加する。ステップ522では、ゲートウェイサーバーが、参加者が到着したときに、彼らのアバター及びその他の3−D経験が仮想スペースに生成されるように、参加者をスキャンして収集された情報によって、仮想3−D環境をインヴォーク(invoke)する。
【0062】
ステップ524で、3−Dクライアントが動作を始める。ステップ526では、参加者のウェブブラウザで、システムが、参加者を、スキャンされた参加者情報とともに、3−D仮想環境の中のミーティングルームまたはミーティング場所の特定の空間位置にテレポートする。
【0063】
ステップ528で、ゲートウェイインスタンスが、収集されたプロファイル情報、コンタクト情報などから、名前などを有する仮想フィギュア、例えばヒューマンアバターとして、参加者をマップ(map)する。そして仮想フィギュアは、テレポーテーションを完了させるために、仮想3−Dコラボレーション環境の中の正確な位置にテレポートされる。
【0064】
ステップ530で、今や、全ての参加者によるコラボレーションが、3−Dコラボレーション環境の中で続行できる。参加者がセッションを終了することに賛成すれば、その方法はステップ532で終了し、参加者はセッションを完全に終了するか、または、コラボレーションを続行するためにフェデレーション2−Dコラボレーション環境に戻る。代替的に、もし参加者が2−Dフェデレーションコラボレーション環境に戻った場合に、ゲートウェイインスタンスはコンテクスト及びコンテンツ情報を2−D環境に返してもよい。
【0065】
図6のテレポーテーションシーケンスダイアグラムを参照すると、オペレーション中に、開始時に例えばグーグルウェーブ(Google Wave)のようなXMPPフェデレーションコラボレーションを使用して、各々の参加者は、グーグルウェーブセッション(1つのグループか、またはフェデレーションを介して接続された多くのグループでもよい)にいることができる。しかし、グーグルウェーブ内の共通の特徴によって限定されているので、効率的にコラボレートすることは困難を伴う。結果としてモデレータがグーグルウェーブ内のテレポーテーションを起動する。グーグルウェーブサーバーは、モデレータのクライアントの中へ、ターゲットとするコラボレーションスペースのゲートウェイインスタンスをロードする。モデレータはコラボレーショングループを形成するために参加者を選択し、3−Dコラボレーションスペースの中でそれらの参加者をテレポートするミーティング場所(例えば特定のミーティングルーム、ミーティングエリアなど)を選択する。その後、モデレータのグーグルウェーブが、グーグルウェーブサーバーに、ゲートウェイインスタンスについて通知する。次にグーグルウェーブサーバーが、選択された参加者へと、彼らがテレポートされることに賛成するかどうかを尋ねながら、(この特定の実施形態ではガジェット(gadget)及びロボットを使用して)ゲートウェイインスタンスを起動する。もし、参加者がテレポートされることに賛成するならば、ゲートウェイは参加者をスキャンし、ユーザープロファイル(名前など)及びその他の関連するコンテクスト及びコンテンツ情報を収集し、それらをゲートウェイインスタンスに追加する。ゲートウェイサーバーは、スキャンによって得られた収集された情報とともに、仮想環境(例えばAvayaのウェブアライブ(web.alive)サービス)をインヴォークする。
【0066】
参加者のためのウェブアライブクライアントがスタートし、参加者のウェブブラウザ内で、それが、参加者を、前記3−D仮想環境の中のミーティングルームまたはミーティングスペースの特定の空間位置へと、スキャンされた参加者情報とともに、テレポートする。それから、参加者は、収集されたプロファイル情報、コンタクト情報などから、名前などを有する仮想フィギュア(ヒューマンアバター)として、マップされる。そして仮想フィギュアは、テレポーテーションを完了させるために、仮想コラボレーション環境の中の正確な位置にテレポートされる。
【0067】
コラボレーションは、全ての参加者が、ウェブアライブ3−Dコラボレーション環境で正確なコラボレーション場所へテレポートされたときに開始し、彼らは、お互いに、瞬時に、聞いたり、見たり、話したり、触ったり、インタラクトしたりすることができる。
【0068】
本発明の1以上の実施形態に関しては、このフロー及び上記で議論したシステムから、確かな利点が得られる。例えば、選択された参加者が、参加者がウェブブラウザとともに、2−Dまたは特にグーグルウェーブに加入(join)している限りは、ソフトウェアをインストールしたり、彼らの個々のグループ環境を変更したりする必要がない。その上、更なるコラボレーションがテレポートされた3−D仮想コラボレーション環境で行われるので、テレポートされたスペースでのコラボレーションが、各々の個別のグループの物理的な環境、例えば部屋、プロジェクションスクリーンなどの限界によって制限されることがない。また、それは、複数の部屋、プライベートなコラボレーションスペース、プロジェクションスクリーン、ホワイトボード、ビデオスクリーン、空間の分離、その場限り(ad hoc)のコラボレーショングループに基づく近接関係(proximity)などを、同時に、瞬時に、かつ、効果的でリッチなコラボレーションを可能とするためにオンデマンドで、使用することができる。更に、上記のフロー及びシステムの中で、(参加者がテレポートされる)リッチなコラボレーション環境は、各々の個々のグループの元の環境(例えば個々のグーグルウェーブセッション)との接続を維持している。
【0069】
しかし、フェデレーションを介したコラボレーションとは違って、全ての参加者は彼らがテレポートされた仮想コラボレーション環境の中では、モデレータの管理下にいる。一方で、彼らは、各々の個々のグループの公約数によって制限されない仮想環境の中で、リッチなコラボレーション能力によって、動作可能にされる。
【0070】
新しい媒体、追加のディスプレイ面、異なるコラボレーションルームなどは、オンデマンドで追加され使用される。新たなその場限りのコラボレーショングループが、興味と専門知識によって、たくさんの方法で形成される。それらは、3−Dコラボレーション環境の中で、例えばプライベートミーティングルームのような、選択されたコラボレーションエリアに正確に置かれる。更に、そのコラボレーション環境は、コラボレーショングループが、3−Dコラボレーション環境における空間的近接度(またはヒューマンアバターの仮想距離)に基づいて形成されるような、近接度を基礎としたコラボレーションをサポートする。更に、コラボレーション環境の中では、参加者は、3−Dオーディオ、ジェスチャー、プロジェクションスクリーン、ホワイトボード、ビデオなどのリッチなコラボレーション能力でもって、各々のヒューマンアバターに付属しているコラボレーションコンテンツやコンテクストと共に、その他のコラボレーショングループと合流するために動き回り、または、例えばプライベートルームやその他のロビーのような、異なるコラボレーション環境に移動することができる。
【0071】
以上の説明は、本発明の一実施例に関するもので、この技術分野の当業者であれば、本発明の種々の変形例を考え得るが、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される。特許請求の範囲の構成要素の後に記載した括弧内の番号は、図面の部品番号に対応し、発明の容易なる理解の為に付したものであり、発明を限定的に解釈するために用いてはならない。また、同一番号でも明細書と特許請求の範囲の部品名は必ずしも同一ではない。これは上記した理由による。用語「又は」に関して、例えば「A又はB」は、「Aのみ」、「Bのみ」ならず、「AとBの両方」を選択することも含む。特に記載のない限り、装置又は手段の数は、単数か複数かを問わない。
【符号の説明】
【0072】
100 コラボレーション環境
102 グループ1
104 グループ2
106 ユーザーA
108 ユーザーB
110 ユーザーC
112 ユーザーD
114 フェデレーションプロトコル
200 コラボレーション環境
202 グループ1
204 グループ2
206 ユーザーA
208 ユーザーB
210 ユーザーC
212 ユーザーD
220 3−D仮想コラボレーションスペース
230 テレポーテーションゲートウェイ
300 基本のシステム
302 グループ1
304 グループ2
306 ユーザーA
308 ユーザーB
310 ユーザーC、または、フェデレーションサーバー
312 ユーザーD
315 ゲートウェイサーバー
320 3−Dサーバー
330 ネットワークシステム
340 フェデレーションコラボレーション環境
350 3−Dコラボレーション環境
410 ホストサーバー
420 プロセッサ
421 メモリー/グラフィックインターフェース
422 入出力インターフェース
423 高速システムバス
424 フロントサイドバス
425 アドバンストグラフィックプロセシング(AGP)バス
426 SPIバス
427 LPCバス
428 PCIバス
429 セキュリティモジュール
430 システムメモリー
431 ROM
432 RAM
433 BIOSメモリー
434 オペレーティングシステム(OS)
435 アプリケーションプログラム
436 その他のプログラムモジュール
437 プログラムデータ
440 取り外し不可の不揮発性メモリー、または、ハードディスクドライブ
443 システムデータ
444 オペレーティングシステム
445 アプリケーションプログラム
446 その他のプログラムモジュール
447 プログラムデータ
450 インターフェース、または 取り外し可能な不揮発性メモリー
452 フレキシブルディスク、または、USBメモリー
456 CD/DVDドライブ
460 スーパー入出力チップ
462 キーボード/マウス
470 ネットワークインターフェースコントローラ(NIC)
480 遠隔コンピュータ
490 グラフィックプロセッサ
491 モニター
496 プリンタ
500 フロー
502 開始
504 モデレータが2−Dで、テレポーテーションサービスを起動する。
506 2−Dサーバーが、ゲートウェイインスタンスを、モデレータの2−D環境の中へ、ロードする。
508 モデレータが、テレポーテーションのために、参加者とミーティングの場所を選択する。
510 ゲートウェイインスタンスが、2−Dサーバーに通知する。
512 2−Dサーバーが全ての参加者にゲートウェイインスタンスを起動する。
514 テレポートすることを確認する。
516−518 2−D環境に残る。
520 ゲートウェイインスタンスが、参加者を、ユーザープロファイル(名前など)を収集するために、スキャンする。
522 ゲートウェイが、収集された情報でもって、3−Dをインヴォークする。
524 3−Dクライアントが動作を始める。
526 3−Dが、参加者を、ミーティング場所に案内する。
528 ゲートウェイインスタンスが、スキャンされた参加者情報(名前、プロファイルなど)を3−Dにセットする。
530 ユーザーが、テレポートされた3−D仮想コラボレーション環境の中で開始する。532 終了
図6の最上段 ユーザー、ウェイブクライアント、ウェイブサーバー、ゲートウェイ、ウェブアライブサーバー、ウェブアライブクライアント
図6の2段目 テレポーテーションを起動する、ゲートウェイを起動する、ロード
図6の3段目 参加者及び場所を選択する、インヴォークする、
図6の4段目 全ての参加者に通知する、サーバーに通知する
図6の5段目 テレポーテーションを確認する
図6の6段目 テレポーテーションをインヴォークする
図6の7段目 ウェブアライブクライアントを起動する
図6の8段目 ウェブアライブクライアントをロードする
図6の9段目 ウェブアライブセッションを開始する

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フェデレートされたコラボレーションセッションの3−D仮想コラボレーションセッションへのテレポーテーションをモデレートするための方法であって、
(A)フェデレーションサーバーで、テレポーテーションサービスを起動するステップ、
(B)テレポーテーションのための参加者及びミーティングの場所を選択するステップ、
(C)参加者及びミーティングの場所の選択をフェデレーションサーバーに通知するステップ、
(D)フェデレーションサーバーに全ての参加者へゲートウェイインスタンスを起動することを指示するステップ、及び
(E)3−Dサーバーにミーティングの場所に参加者を案内するように、また、3−D仮想コラボレーション環境内でコラボレーションを開始するように指示するステップ、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、更に、
(F)モデレータクライアントの中で、前記フェデレーションサーバーにゲートウェイインスタンスをロードするように指示するステップ
を含むことを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2の方法であって、更に、
(G)前記参加者を、固有の情報のためにスキャンするステップ
を含むことを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項3の方法であって、更に、
(H)前記3−Dサーバーに、開始するよう、また、固有の情報をロードするように指示するステップ、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項5】
請求項4の方法であって、前記固有の情報が参加者情報を含むことを特徴とする方法。
【請求項6】
請求項2の方法であって、更に
(I)コラボレーションコンテンツのために前記フェデレーションサーバーをスキャンするステップ
を含むことを特徴とする方法。
【請求項7】
請求項6の方法であって、前記コンテンツが言語文書ファイルまたはオーディオデータファイルのいずれか1つを含むことを特徴とする方法。
【請求項8】
請求項1の方法であって、更に
(J)前記コラボレーションセッションが終了したときに、文書及び持ち物を前記3−Dサーバーから前記2−Dサーバーへ、前記フェデレートされたコラボレーション環境の中で前記参加者によって使用されるために、テレポートするステップ、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項9】
1のグループからの、少なくとも1セットの参加者のために拡張したコラボレーション環境をモデレートするためのシステムであって、
−少なくとも1セットの参加者のための、2−Dのフェデレートされたコラボレーション環境を実現するためのフェデレートされたサーバー
−少なくとも1セットの参加者のための、3−D仮想コラボレーション環境を実現するための3−Dサーバー、及び
−3−D仮想コラボレーション環境の中にテレポートされたコラボレーショングループを形成するために、2−Dのフェデレートされたコラボレーション環境から、少なくとも1セットの参加者の少なくとも2人の参加者のテレポーテーションを実現するゲートウェイサーバー
を含むことを特徴とするシステム。
【請求項10】
請求項9のシステムであって、前記ゲートウェイサーバーが、プロセッサ、メモリー及びゲートウェイエンジンを含み、前記ゲートウェイエンジンが、
−前記フェデレーションサーバーで、テレポーテーションサービスを起動し、
−前記フェデレーションサーバーに、モデレータークライアントの中で、ゲートウェイインスタンスをロードするように指示し、
−テレポーテーションのための参加者及びミーティングの場所を選択し、
−参加者及びミーティングの場所の前記選択を前記フェデレーションサーバーに通知し、
−前記フェデレーションサーバーに全ての参加者へゲートウェイインスタンスを起動することを指示し、
−前記参加者をその特性情報を求めてスキャンし、
−前記3−Dサーバーに、特性情報をロードし、スタートするように指示し、及び
−前記3−Dサーバーにミーティングの場所に参加者を案内するように、また、前記3−D仮想コラボレーション環境内で前記コラボレーションを開始するように指示する、
ように適応していることを特徴とするシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−16145(P2013−16145A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−23691(P2012−23691)
【出願日】平成24年2月7日(2012.2.7)
【出願人】(508214019)アバイア インク. (75)
【Fターム(参考)】