説明

テント遮光幕の緊張力調節装置

【課題】テント遮光幕の緊張力調節装置を提供する。
【解決手段】テント遮光幕の緊張力調節装置は、遮光幕103の裏面に防水処理した防水布111を付着し、防水布111には連結バンド112の一端部を縫着し、連結バンド112の他端部にはバックル113を結合した後、バックル113との着脱動作によりバックル113と一体になったり互いに分離されたりするタング122を備え、タング122を調節バンド121の中間部に移動自在に結合し、調節バンド121の上段部はテント101とドア102の裁縫部の間に挿入縫着してタング122を支持すると共に、タング122を引き寄せてバックル113をドア102方向に移動できるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テントに関するもので、特に、遮光幕の裏面に防水処理した防水布を付着し、防水布には連結バンドの一端部を縫着し、連結バンドの他端部にはバックルを結合した後、バックルとの着脱動作によりバックルと一体になったり互いに分離されたりするタングを備え、このタングを調節バンドの中間部に移動自在に結合し、調節バンドの上段部はテントとドアの裁縫部の間に挿入縫着してタングをテントのドア部に設けると共に、タングを引き寄せてバックルをドア方向に移動できるように構成することによって、テントの出入口に設けられたドアの外側上部から広げられて支持ポールと支持ロープにより支持された状態で太陽光を遮断する遮光幕に緊張力を与えて、遮光幕の垂れ下がり現象を防止でき、それによってテントの出入時ユーザーの頭が遮光幕と接触することを防止して便利に出入でき、テント内でドアを通じて外部の景色を鑑賞する時に遮光幕による視野の妨害がないので、既存の遮光幕に比べて視野の確保が容易であり、調節バンドの引張力により遮光幕の緊張状態を維持でき、簡易な操作で誰でも遮光幕の緊張力を調節できるようにしたテント遮光幕の緊張力調節装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来のテントにおいて出入口にはドアが設けられており、ドアの外側には図1に示したように太陽光を遮断するための遮光幕が付着されている。
【0003】
すなわち、前述した遮光幕3は、その一端がテント1の出入口に設けられたドア2の外側上部に縫着され、他端はこの上側部から広げられて支持ポール4と支持ロープ5により支持されて状態で太陽光を遮断する役割をする。
【0004】
しかし、このような遮光幕3において、両端部はテント1と支持ポール4、及び支持ロープ5により堅固に支持されているが、遮光幕3の中間部は別途に支持されていないため、図2に示したように、水平線から所定高さhの垂れ下がり現象が発生するようになる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、前述したように、遮光幕3に垂れ下がり現象が発生すると、テント1の出入時ユーザーの頭が垂れ下がっている遮光幕3と接触するため、テント1の出入が非常に面倒であり、且つ不便である問題点を有しており、ユーザーは習慣的に頭や腰を屈めた状態でテント1を出入しなければならない短所がある。
【0006】
また、前述したように遮光幕3に垂れ下がり現象が発生すると、テント1の内部からドア2を通じて外部の景色を鑑賞する時、垂れ下がっている遮光幕3により視野を妨害するため、より広い視野を提供できない問題点もある。
【0007】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、一端がテントの出入口に設けられたドアの外側上部に縫着され、他端はこの上側部から広げられて支持ポールと支持ロープにより支持された状態で太陽光を遮断する遮光幕に緊張力を与えて、遮光幕の垂れ下がり現象を防止できるようにすることによって、テントの出入時ユーザーの頭が垂れ下がっている遮光幕と接触することを防止してテントを便利に出入でき、遮光幕の垂れ下がりによる視野妨害現象が発生しないので、テント内でドアを通じて非常に広くなった外部の景色を鑑賞でき、調節バンドの引張力により遮光幕の緊張状態を維持でき、簡易な操作で誰でも遮光幕の緊張力を調節できる、新規かつ改良されたテント遮光幕の緊張力調節装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、テントの出入口に設けられたドアの外側上部から広げられて支持ポールと支持ロープとにより支持された状態で太陽光を遮断する遮光幕の緊張力を調節するために、遮光幕の裏面に付着される防水処理した防水布と、前記防水布に一端部が縫着される連結バンドと、前記連結バンドの他端部に結合されるバックルと、前記バックルとの着脱動作によりバックルと一体になったり互いに分離されたりするタングと、前記タングを支持すると共に前記タングを引き寄せて前記バックルを前記ドアの方向に移動できるようにするために中間部に前記タングを移動可能に結合し、上段部を前記テントと前記ドアとの裁縫部の間に挿入縫着して形成した調節バンドと、を備えることを特徴とする、テント遮光幕の緊張力調節装置が提供される。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように本発明によれば、一端がテントの出入口に設けられたドアの外側上部に縫着され、他端はこの上側部から広げられて支持ポールと支持ロープにより支持された状態で太陽光を遮断する遮光幕に緊張力を与えて、遮光幕の垂れ下がり現象を防止できるようにすることによって、テントの出入時ユーザーの頭が垂れ下がっている遮光幕と接触することを防止してテントを便利に出入できる効果がある。
【0010】
また、本発明によれば、遮光幕の垂れ下がりによる視野妨害現象が発生しないので、テント内でドアを通じて非常に広くなった外部の景色を鑑賞できる効果がある。
【0011】
さらに、本発明によれば、調節バンドの引張力により遮光幕の緊張状態を維持でき、簡易な操作で誰でも遮光幕の緊張力を調節できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】従来のテントの遮光幕を示した斜視図である。
【図2】従来のテントにおける遮光幕で発生した垂れ下がり現象を説明するための部分断面図である。
【図3】本発明の一実施形態に係るテント遮光幕の緊張力調節装置の構成を示した斜視図である。
【図4】本発明の一実施形態に係るテント遮光幕の緊張力調節装置の構成を示した断面図である。
【図5】本発明の一実施形態に係るテント遮光幕の緊張力調節装置の作用を説明するための断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0014】
以下、添付した図面を参照して本発明の一実施形態に係るテント遮光幕の緊張力調節装置について詳細に説明する。
【0015】
まず、図3に示したように、本発明の一実施形態に係るテント遮光幕の緊張力調節装置は、一端がテント101の出入口に設けられたドア102の外側上部に縫着され、他端はこの上側部から広げられて支持ポールと支持ロープにより支持された状態で、太陽光を遮断する遮光幕103の緊張力を調節する。そのために、この緊張力調節装置は遮光幕103の裏面に付着される防水処理した防水布111と、この防水布111に一端部が縫着される連結バンド112と、この連結バンド112の他端部に結合されるバックル113と、このバックル113との着脱動作によりバックル113と一体になったり互いに分離されたりするタング122と、このタング122を支持すると共にタング122を引き寄せてバックル113をドア102の方向に移動できるようにするために、中間部にタング122を移動可能に結合し、上段部をテント101とドア102の裁縫部の間に挿入縫着して形成した調節バンド121を備える構成を有する。
【0016】
このように構成した本発明の一実施形態に係るテント遮光幕の緊張力調節装置の作用を説明すれば、次の通りである。
【0017】
まず、図3は本発明の一実施形態に係るテント遮光幕の緊張力調節装置の構成を示した斜視図で、遮光幕103に裁縫されている防水布111には連結バンド112の一端部を縫着し、連結バンド112の他端部にはバックル113が揺動可能に結合されている。
【0018】
一方、テント101とドア102の裁縫部の間には調節バンド121の上段部が挿入されて裁縫により固定されており、調節バンド121の中間部にはタング122を移動可能に結合した。
【0019】
図3に示したようにバックル113とタング122が分離されている状態で、両者を図4に示したように結合させると、遮光幕103は防水布111と連結バンド112を通じてバックル113を遮光幕103の方向に引っ張る状態になる。
【0020】
反面、テント101は、その上段部がドア102の上側部に固定されている調節バンド121を通じてタング122をドア102の方向に引っ張るようになる。
【0021】
しかし、テント101は支持ポールと支持ロープにより支持されている遮光幕103よりはるかに大きい力で支持された状態で設けられているので、バックル113と連結バンド112、及び防水布111はテント101の引張力に同化されてテント101のドア102の方向に引っ張られる状態になり、結果的に、遮光幕103もドア102の方向に引っ張られるようになる。
【0022】
前述のように遮光幕103がドア102の方向に引っ張られることによって、遮光幕103の中央部が上側部に移動しながらぴんと張っている緊張力で支持される反面、テント101のドア102と連結バンド112の間の遮光幕103は、図5に示したようにしわが寄って折れるようになる。
【0023】
この遮光幕103のしわは、ドア102に近接した状態でドア102の上側部にある遮光幕103が折れて生じるものであるので、テント101の内部にあるユーザーの目にはつかないようになる。
【0024】
一方、前述のように連結バンド112とバックル113、及びタング122と調節バンド121によりぴんと張っている力が与えられている遮光幕103において、風などのような外部の要因により揺れることが発生すると、支持ポールや支持ロープなどに微細な揺動が生じながら遮光幕103が少しずつ垂れ下がり現象が生じる。このような現象で時間の経過により連結バンドと調節バンドが僅かに緩んだ状態になることが発生する。
【0025】
この時は、本発明の一実施形態に係るタング122が中間部に結合されている調節バンド121の下段部を握って下方向に引き寄せると、タング122とドア102の間の調節バンド121がより一層ぴんと緊張する。したがって、遮光幕103に僅かな垂れ下がりが発生しても、これを直ちに補完して遮光幕103の緊張力を持続的に維持できる。
【0026】
以上のように構成した本発明の一実施形態に係るテント遮光幕の緊張力調節装置によれば、太陽光を遮断する遮光幕に緊張力を与えて、遮光幕の垂れ下がり現象を防止して、テントの出入時ユーザーの頭が垂れ下がっている遮光幕と接触することを防止するので、テントを便利に出入できる。また、遮光幕の垂れ下がりによる視野妨害現象が発生しないので、テント内でドアを通じて非常に広くなった外部の景色を鑑賞できる。さらに、調節バンドの引張力により遮光幕の緊張状態を維持でき、簡易な操作で誰でも遮光幕の緊張力を調節できる。従って、本発明の一実施形態に係るテント遮光幕の緊張力調節装置の産業利用性はきわめて高いものといえる。
【0027】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0028】
101 テント
102 ドア
103 遮光幕
111 防水布
112 連結バンド
113 バックル
121 調節バンド
122 タング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テントの出入口に設けられたドアの外側上部から広げられて支持ポールと支持ロープとにより支持された状態で太陽光を遮断する遮光幕の緊張力を調節するために、遮光幕の裏面に付着される防水処理した防水布と、
前記防水布に一端部が縫着される連結バンドと、
前記連結バンドの他端部に結合されるバックルと、
前記バックルとの着脱動作によりバックルと一体になったり互いに分離されたりするタングと、
前記タングを支持すると共に前記タングを引き寄せて前記バックルを前記ドアの方向に移動できるようにするために中間部に前記タングを移動可能に結合し、上段部を前記テントと前記ドアとの裁縫部の間に挿入縫着して形成した調節バンドと、
を備えることを特徴とする、テント遮光幕の緊張力調節装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−2271(P2013−2271A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−152789(P2011−152789)
【出願日】平成23年7月11日(2011.7.11)
【出願人】(508114524)株式会社ライブプレクス (3)
【Fターム(参考)】