説明

テーブルクロス

【課題】本発明は、製造コストが安く、かつ、テーブルに覆い被せるのに手間を要せず、しかも、見栄えがよいテーブルクロスを提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明に係るテーブルクロス10は、少なくとも1辺が直線部Aである天板X1を有するテーブルXに覆い被せるテーブルクロスであって、天板X1と同一形状の天板覆い部11bと一つの天板直線部Aから一定長さv垂下する直線垂下部11bとを1枚の布地で形成したテーブルクロス主部11と、前記一つの天板直線部Aを除く天板周縁部の周縁長さを1辺とし、前記直線垂下部11bが垂下する一定長さvを他の1辺とする矩形状の布地からなるテーブルクロス副部12とを縫着してなることを特徴とするものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブルクロスに関し、特にテーブルの天板と同一形状の天板覆い部を有し、テーブルにスッポリ覆い被せることができて、垂下部の弛みが生じない箱形の形状をなすテーブルクロスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、公知文献1に示されるように、テーブルクロスのテーブル天板覆い部周囲に面ファスナーの雌部を取り付け、テーブル周囲に巻回する垂下部の上端部に面ファスナーの雌部を取り付けてなる天板覆い部と垂下部とを着脱自在にしたテーブルクロスが使用されている。
【特許文献1】実開平5-72266号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記公知文献1に示されるものは、先ず、面ファスナーを必要とするので製品コストが高い欠点があり、天板覆い部をテーブルに被せて垂下部を接着するという手間が掛かり、テーブル天板正面の角部にテーブルクロスの接着部が露出して見栄えが悪いという欠点がある。
【0004】
そこで、本発明は、上述の問題を改善し、製造コストが安く、かつ、テーブルに覆い被せるのに手間を要せず、しかも、見栄えがよいテーブルクロスを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係るテーブルクロスは、少なくとも1辺が直線部である天板を有するテーブルに覆い被せるテーブルクロスであって、天板と同一形状の天板覆い部と一つの天板直線部から一定長さ垂下する直線垂下部とを1枚の布地で形成したテーブルクロス主部と、前記一つの天板直線部を除く天板周縁部の周縁長さを1辺とし、前記直線垂下部が垂下する一定長さを他の1辺とする矩形状の布地からなるテーブルクロス副部とを縫着してなることを特徴とするものである。
【0006】
上記のように構成したことにより、当該テーブルクロスは箱形をなし、テーブル天板正面の角部はテーブルクロスの布地が連続していて縫着線が入らない。
【発明の効果】
【0007】
したがって、本発明に係るテーブルクロスは、材料費が少なく、かつ、テーブル覆い被せるのが極めて容易であり、しかもテーブル正面においてテーブルクロスの体裁が良好で、実用的効果が極めて高いものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係るテーブルクロスの実施例について、図面に基づき詳細に説明する。
【実施例1】
【0009】
図1は実施例1に係るテーブルクロスをテーブルに装着した状態を示す斜視図であり、図2は実施例1に係るテーブルクロスを構成する布地であって、(a)はテーブルクロス副部を構成する布地の正面図であり、(b)はテーブルクロス主部を構成する布地の正面図であり、図3は実施例1に係るテーブルクロスの組立方法を示す分解斜視図であり、図4は実施例1に係るテーブルクロスを斜め右上より見た斜視図であり、図5は実施例1に係るテーブルクロスを斜め左上より見た斜視図である。
【0010】
図1において、10は実施例1に係るテーブルクロスを示し、当該テーブルクロス10は、矩形状の天板X1と4本の脚部X2を有するテーブルXに覆い被せることにより装着されている。符号A,B,C,Dは天板X1の各辺を示し、a,b,c,dは天板X1の各辺の長さを示す。
【0011】
テーブルクロス10は、図2に示すように、図2(b)のテーブルクロス主部11を構成する矩形状の布地と、図2(a)のテーブルクロス副部12を構成する矩形状の布地とを縫着して合体したものである。図1における10aは縫着線である。
【0012】
テーブルクロス主部11は、図2(a)に示すように、前記天板X1と同一形状をなす天板覆い部11aと天板X1におけるテーブルXの正面側の天板直線部である辺Aから長さvだけ垂下する直線垂下部11bとから構成され、符号E,F,G,Hはテーブルクロス主部11の各辺を示し、テーブルクロス主部11の各辺の長さをe,f,g,hとする。そうするとテーブルクロス主部11の辺E,Gの長さe,gはテーブル天板X1の辺A,Cの長さa,cと等しく、テーブルクロス主部11の辺F,Hの長さf,hはテーブル天板X1の辺B,Dの長さb,dに直線垂下部11bの長さvをそれぞれ加算した長さとなる。なお、図2(b)において、11cは縫い代部を示すが、縫い代部11cは上記の長さの計算には考慮していない。
【0013】
テーブルクロス副部12は、図2(b)に示すように、前記直線垂下部11bの垂下長さvを1辺とし、天板直線部である辺Aを除く天板X1の周縁部の長さを他の1辺とする矩形状の布地から構成されており、符号I,J,K,Lはテーブルクロス副部12の各辺を示し、テーブルクロス副部12の各辺の長さをi,j,k,lとする。そうするとテーブルクロス副部12の辺J,Lはテーブルクロス主部11の直線垂下部11bの長さvと等しく、テーブルクロス副部12の辺I,Kはテーブル天板X1の辺B,C,Dの合計であるb+c+dとなる。
【0014】
上記構成よりなるテーブルクロス主部11及びテーブルクロス副部12を、図3に示すように、それぞれ折り曲げて組み合わせ、図4及び図5に示すように、テーブルクロス主部11の縫い代部11cにてテーブルクロス副部12を縫着すると、実施例1に係るテーブルクロス10が完成する。すなわち、テーブルクロス副部12の右側部12aが右側壁となってテーブルクロス主部11の辺Fに縫着し、テーブルクロス副部12の中央部12bが背面壁となってテーブルクロス主部11の辺Gに縫着し、テーブルクロス副部12の左側部12cが左側壁となってテーブルクロス主部11の辺Hに縫着する。図4及び図5における10aは縫着線である。
【0015】
このように構成することにより、テーブルクロス10はボックス型の立体状をなし、図1に示すように、テーブルXにスッポリと覆い被せることができ、極めて便利である。
【実施例2】
【0016】
図6は実施例2に係るテーブルクロスをテーブルに装着した状態を示す斜視図であり、図7は実施例2に係るテーブルクロスを構成する布地であって、(a)はテーブルクロス副部を構成する布地の正面図であり、(b)はテーブルクロス主部を構成する布地の正面図であり、図8は実施例2に係るテーブルクロスの組立方法を示す分解斜視図であり、図9は実施例2に係るテーブルクロスを斜め右上より見た斜視図である。
【0017】
図6において、100は実施例2に係るテーブルクロスを示し、当該テーブルクロス100は、半円状の天板Y1と3本の脚部Y2を有するテーブルYに覆い被せることにより装着されている。符号M,Nは天板Y1の各辺を示し、m,nは天板Y1の各辺の長さを示す。
【0018】
テーブルクロス100は、図7に示すように、図7(b)のテーブルクロス主部110を構成する半円と矩形とからなる布地と、図7(a)のテーブルクロス副部120を構成する矩形状の布地とを縫着して合体したものである。図6における100aは縫着線である。
【0019】
テーブルクロス主部110は、図7(a)に示すように、前記天板Y1と同一形状の半円をなす天板覆い部110aと天板Y1におけるテーブルYの正面側の天板直線部である辺Mから長さvだけ垂下する直線垂下部110bとから構成され、符号O,Pはテーブルクロス主部110の各辺を示し、テーブルクロス主部110の各辺の長さをo,pとする。そうするとテーブルクロス主部110の辺Oの長さoはテーブル天板Y1の辺Mの長さmと等しく、テーブルクロス主部110の辺Pの長さpはテーブル天板Y1の円弧状辺Nの長さnに直線垂下部110bの長さvを加算した長さとなる。なお、図7(b)において、110cは縫い代部を示すが、縫い代部110cは上記の長さの計算には考慮していない。
【0020】
テーブルクロス副部120は、図7(b)に示すように、前記直線垂下部110bの垂下長さvを1辺とし、天板直線部である辺Mを除く天板Y1の円弧状周縁部Nの長さnを他の1辺とする矩形状の布地から構成されており、符号Q,R,S,Tはテーブルクロス副部120の各辺を示し、テーブルクロス副部120の各辺の長さをq,r,s,tとする。そうするとテーブルクロス副部120の辺R,Tはテーブルクロス主部110の直線垂下部110bの長さvと等しく、テーブルクロス副部120の辺Q,Sはテーブル天板Y1の辺Nの長さnと等しくなる。
【0021】
上記構成よりなるテーブルクロス主部110及びテーブルクロス副部120を、図8に示すように、それぞれ折り曲げ又は湾曲させて組み合わせ、図9に示すように、テーブルクロス主部110の縫い代部110cにてテーブルクロス副部120を縫着すると、実施例2に係るテーブルクロス100が完成する。すなわち、テーブルクロス副部120が湾曲壁となってテーブルクロス主部11の辺Pに縫着する。図9における100aは縫着線である。
【0022】
このように構成することにより、テーブルクロス100は半円ボックス型の立体状をなし、図6に示すように、天板Y1が半円状のテーブルYにスッポリと覆い被せることができ、極めて便利である。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施例1に係るテーブルクロスをテーブルに装着した状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施例1に係るテーブルクロスを構成する布地であって、(a)はテーブルクロス副部を構成する布地の正面図であり、(b)はテーブルクロス主部を構成する布地の正面図である。
【図3】本発明の実施例1に係るテーブルクロスの組立方法を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の実施例1に係るテーブルクロスを斜め右上より見た斜視図である。
【図5】本発明の実施例1に係るテーブルクロスを斜め左上より見た斜視図である。
【図6】本発明の実施例2に係るテーブルクロスをテーブルに装着した状態を示す斜視図である。
【図7】本発明の実施例2に係るテーブルクロスを構成する布地であって、(a)はテーブルクロス副部を構成する布地の正面図であり、(b)はテーブルクロス主部を構成する布地の正面図である。
【図8】本発明の実施例2に係るテーブルクロスの組立方法を示す分解斜視図である。
【図9】本発明の実施例2に係るテーブルクロスを斜め右上より見た斜視図である。
【符号の説明】
【0024】
10・・・テーブルクロス
10a・・縫着線
X・・・・テーブル
X1・・・天板
X2・・・脚部
A,B,C,D・・・天板の各辺
11・・・テーブルクロス主部
E,F,G,H・・・テーブルクロス主部の各辺
11a・・天板覆い部
11b・・直線垂下部
v・・・・直線垂下部の長さ
11c・・縫い代部
12・・・テーブルクロス副部
12a・・テーブルクロス副部の右側部
12b・・テーブルクロス副部の中央部
12c・・テーブルクロス副部の左側部
I,J,K,L・・・テーブルクロス副部の各辺
100・・テーブルクロス
100a・縫着線
Y・・・・テーブル
Y1・・・天板
Y2・・・脚部
M,N・・天板の各辺
110・・テーブルクロス主部
O,P・・テーブルクロス主部の各辺
110a・天板覆い部
110b・直線垂下部
110c・縫い代部
120・・テーブルクロス副部
Q,R,S,T・・・テーブルクロス副部の各辺

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1辺が直線部である天板を有するテーブルに覆い被せるテーブルクロスであって、
天板と同一形状の天板覆い部と一つの天板直線部から一定長さ垂下する直線垂下部とを1枚の布地で形成したテーブルクロス主部と、
前記一つの天板直線部を除く天板周縁の周縁長さを1辺とし、前記直線垂下部が垂下する一定長さを他の1辺とする矩形状の布地からなるテーブルクロス副部と、
を縫着してなることを特徴とするテーブルクロス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−101005(P2009−101005A)
【公開日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−276823(P2007−276823)
【出願日】平成19年10月24日(2007.10.24)
【出願人】(398074326)株式会社新日本プロセス広芸社 (3)
【Fターム(参考)】