説明

テーブル

【課題】配線ダクトの採用が難しいテーブルに関し、特に配線収納機能を有効に付与したテーブルを提供する。
【解決手段】天板の中央部下面に主配線受け6を付帯させるとともに、天板の下方において複数の天板縁部3xからそれぞれ内奥の所定位置までの間に着座者の下肢空間またはワゴン等の収納部材の収納空間にあてる使用領域3α、3βを設定し、これらの使用領域3α、3βと平面視において重ならない位置に拡張配線受け7を前記主配線受け6から垂下した位置に着脱可能に取り付けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配線ダクトの採用が難しいテーブルに関し、特に配線収納機能を有効に付与したテーブルに関するものである。
【背景技術】
【0002】
配線受け機能を備えたテーブルとして、例えば特許文献1〜3に示すものが知られている。特許文献1のものは、天板の中央に取り付ける配線ダクトがボックス状の作り込みによって構成されているものであり、特許文献2のものは、天板開口部下方の配線ダクト内空間が、電源や通信の接続端子組込み保持板で上下に区画されて、全体がボックス状になっているものであり、特許文献3のものは、横連結杆に吊支片を着脱可能に取り付けて上向コ字状配線ダクトを載設したテーブルを示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第4349993号公報
【特許文献2】特許第4440393号公報
【特許文献3】特許第4423086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、従来のものは何れも、配線ダクトの拡張性に乏しい。すなわち、テーブルを単独で使用したり連結したりして使用する場合、配線量も異なってくるため、単に配線の引き回しのダクトを設けるだけでなく、配線ダクトの増減を簡単になし得ることが望まれる。
【0005】
特に、4本脚テーブルの場合等は、天板下にワゴン等の収納部材を配置してパーソナルデスクとして利用するほか、ミーティング時などには天板縁部の二方、四方から人が着座することを考えると、特許文献の配線ダクトでは形状的に馴染まないし、無造作に配線収納機能を付与することはテーブル本来の機能を制限することにもつながる。
【0006】
本発明は、このような課題に着目し、配線ダクトの採用が難しいテーブルに関して、特に配線収納機能を有効に付与したテーブルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、かかる目的を達成するために、次のような手段を講じたものである。
【0008】
すなわち、本発明のテーブルは、天板の中央部下面に主配線受けを付帯させるとともに、前記天板の下方において複数の天板縁部からそれぞれ内奥の所定位置までの間に着座者の下肢空間またはワゴン等の収納部材の収納空間にあてる使用領域を設定し、これらの使用領域と平面視において重ならない位置に拡張配線受けを前記主配線受けから垂下した位置に着脱可能に取り付け得るようにしたことを特徴とする。
【0009】
このように構成すれば、必要に応じて、主配線受けを2階建ての配線受け構造に簡単に拡張することができる。しかも、主配線受けの真下に拡張配線受けが配置されることで、天板縁部までの間に着座時の下肢空間やワゴンの収納空間をそのまま確保することが容易となる。その上、拡張配線受けが床に近づくので、床からの配線の立ち上げ距離が短くなり、配線の引き回しに好都合となる。したがって、配線ダクトの採用が難しいテーブルに関して、特に配線収納機能を有効に付与することが可能となる。
【0010】
対面して天板縁部に着座しても適切にテーブルを使用可能とするためには、天板が矩形状であって、前記使用領域は少なくとも対向位置にある天板縁部から内奥に向かう2箇所に設定され、これらの使用領域の間に収まるように拡張配線受けを前記主配線受けの垂下位置に着脱可能に取り付け得るようにしていることが好ましい。
【0011】
あるいは、四方から天板縁部に着座しても適切にテーブルを使用可能とするためには、天板が矩形状であって4本の棒状の脚に支持され、前記使用領域は4つの天板縁部から内奥に向かって4箇所に設定されるとともに、これらの使用領域の内側に収まる拡張配線受けを前記主配線受けの垂下位置に着脱可能に取り付け得るようにしていることが好ましい。
【0012】
拡張配線受けの主配線受けへの取り付けの便を図るためには、拡張配線受けは主配線受けに垂片の弾性変形により係合した状態で当該垂片に懸吊支持されることが好適である。
【0013】
隣接するテーブルの主配線受け間、拡張配線受け間に連続配線網を簡単に構成するためには、天板の4つの天板縁部のうち何れかの対向する2つの天板縁部に設定された使用領域の間を通って延びる配線ダクトを前記主配線受けまたは拡張配線受けの何れに対しても接続可能としていることが望ましい。
【0014】
天板縁部のどこに座っても配線孔や配線受けに対する使い勝手を良好にするためには、天板の略中央部に配線孔を有し、配線孔の周縁と各着座可能な天板縁部との距離がどこも均等であるように構成しておくことが好ましい。
【0015】
この場合特に、天板の外形が矩形であり、配線孔も天板の外形に近似した矩形であるもの、さらには、天板の外形が正方形であり、配線孔も天板の外形に対応した正方形であるものが好適である。
【0016】
配線処理の便を確保するためには、テーブルの中央に肉厚を貫通する配線孔が開口するとともに、主配線受けの底壁および拡張配線受けの底壁における前記配線孔の対応位置にも肉厚を貫通する配線孔が開口していることが望ましい。
【0017】
特に、配線孔の周縁に複雑なコンセント保持構造を持ち込むことを不要とするためには、テーブルの配線孔にコンセントを、差込口を天板上面に略合致する位置に臨ませて配置すべく、前記主配線受けの底壁をコンセントの位置決めを兼ねた取付部材としていることが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明は、以上説明した構成であるから、配線ダクトの採用が難しいテーブルに関し、テーブル本来の機能を損なうことなく、配線収納機能を有効に付与、増設できるようにしたテーブルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係るテーブルシステムに使用される標準テーブルの斜視図。
【図2】同標準テーブルを、これを組み合わせたテーブルとともに示す斜視図。
【図3】図1の標準テーブルの構造を模式的に示す斜視図。
【図4】同標準テーブルを構成する脚ベースの斜視図。
【図5】同脚ベースに脚を取り付けた状態を示す斜視図。
【図6】同標準テーブルを構成する天板の裏面図。
【図7】同天板の裏面に脚ベースおよび架材を取り付けた状態を示す裏面図。
【図8】図3に示す構造に架材を取り付けた構造を模式的に示す斜視図。
【図9】図3に示す構造に一部の架材を取り付けた構造を模式的に示す斜視図。
【図10】同標準テーブルに適用される目隠しカバーおよび配線カバーを示す説明図。
【図11】同配線カバーの構造および作用を示す説明図。
【図12】同テーブルシステムに用いられる主配線受けおよび拡張配線受けを示す斜視図。
【図13】同主配線受けおよび拡張配線受けの取付の態様を配線ダクトの取付の態様とともに示す斜視図。
【図14】同標準テーブルに予定される使用領域と拡張配線受けとの関係を示す模式的な平面図。
【図15】同標準テーブル間を配線ダクトで接続した状態を示す模式的な底面図。
【図16】同標準テーブルを脚体の一部を付け替えて連設した状態を示す模式的な底面図。
【図17】図16における架材間の連結構造を示す部分拡大図。
【図18】同テーブルシステムのレイアウトパターン例を示す説明図。
【図19】同テーブルシステムを構成する小テーブルの説明図。
【図20】上記標準テーブルの脚ベースの活用の一態様を示す模式的な底面図。
【図21】同標準テーブルにデスクトップパネルを取り付ける構造を示す部分断面図。
【図22】本発明の変形例を示す部分斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0021】
この実施形態のテーブルシステムは、図1に示す標準テーブル(単位テーブル)Aを図1や図2(a)に示すように単体で用いるほか、所要個数、所要方向に連結もしくは仮連結することによって、図2(b)に示すように対面着座可能な島型配置構造のテーブルBにしたり、連結時にさらに連結方向の中央に位置する脚2を天板3の内奥に退避させて図2(c)に示すようにワゴンWG等を自由に配置できるように連結方向に沿って下肢空間を開放したいわゆるワゴンフリータイプの大型テーブルCにするなどの機能を付与し、これにより様々な態様のレイアウトを実現するようにしたものである。
【0022】
この標準テーブルAは、図3に示すように脚ベース1に脚2を取り付け、その脚ベース1を天板3に取り付けて、天板3の四隅近傍の下面を脚ベース2を介して4本の脚2に支持させたものである。
【0023】
脚ベース1は、図4及び図5に示すように、基端1aに対して延出端1bを幅広としたもので、例えばアルミダイキャストで一体に作られている。この脚ベース1は、脚2が取り付けられる基端1aからテーパに拡開する方向に延びる一対の第1立壁11と、これらの第1立壁11に続いて逆テーパ状に縮閉する方向に延びる一対の第2立壁12とを具備し、第2立壁12よりも第1立壁11の方を長くし、さらに第2立壁12の端部間に第3立壁13を配置したもので、これらの立壁11、12、13が全体として閉じた周壁1xを形成している。周壁1xは菱形を変形させた五角形状をなしている。そして、これらの立壁1xの下端を同形状の底壁14で連結し、内側に上方に開放された扁平な空間を有する舟形構造としている。第1立壁11、11が集合する基端1a近傍は底壁14が上方に盛り上がった状態の厚肉とされ、下面に脚取付部15を形成している。この脚取付部15は、断面長円状の取付孔21を有する脚2を嵌合させるための当該取付孔21に対応した形状の第1の脚嵌合部15aと、この第1の脚嵌合部15aと対になって前記脚2よりも大きい断面長円状の取付孔121を有する大型脚102を嵌合させるための断面真円状の第2の脚嵌合部15bとを隣接位置に設けたもので、第2の脚嵌合部15bと第1の脚嵌合部15aを包絡する線は前記大型脚102の取付孔121に対応している。この実施形態では、脚2の取付孔21は長円形状をなしており、第1の脚嵌合部15aはこれに対応した断面長円形状、第2の脚嵌合部15bは断面真円状とされている。そして、前記脚ベース1のうち少なくとも前記脚嵌合部15aを貫通する2箇所に、上下方向に開口する脚取付孔15cが開口しており、対応する脚2,102の取付孔21、121内にねじ孔22,122を形成し、上方から脚ベース1の脚取付孔15cに挿入した図示しないねじを脚2、102のねじ孔22、122に緊締させることによって、脚2、102を脚ベース1に引き寄せた状態で連結するようにしている。このように、この脚ベース1は周壁1xの一部が一対の対向壁である第1立壁11、第2立壁12により構成されているが、対向壁間の距離の幅狭な部位である第1立壁11の基端近傍と底壁14とを接続する位置、および、対向壁間の距離が最も大きい部位である第1立壁11と第2立壁12との交叉部と底壁14とを接続する位置を内側に膨出させて補強部10を形成し、これらの補強部10に天板取付孔10aを上下方向に貫通させて形成して、下方から挿通したねじv1によって、図3に示すようにこの脚ベース1の周壁1xの上面に天板3の下面を取り付け得るようにしている。
【0024】
図4に示すように、脚ベース1の延出端側に位置する第2立壁12の立面には、外面の一部を凹ませることによって、他の脚ベース1との間を連結する架材4を取り付けるための架材取付面12aが形成してある。この実施形態における一対の第2立壁12、12は互いに直交しており、架材取付面12a、12aも直交していて、90°異なる方向に延びる一対の架材4、4の端面4a、4aをこれらの架材取付面12a、12aに突き当てて係合させ、ねじv2で架材4を脚ベース1側に引き寄せて連結し得るようにしている。脚ベース1の厚み(高さ寸法)と架材4の厚み(高さ寸法)は略同一に設定してあり、架材4の上面も天板3を支持する高さに配置されるとともに、架材取付面12a、12aにはねじ挿通孔12b、12bを開口させ、架材4aの内周にはねじ挿通孔4bを形成している。また、一対の第1立壁11、11の立面には透窓11b、11bが開口しており、これらの透窓11bとクロスする位置にある前記第2立壁12の架材取付面12aのねじ挿通孔12bとを結ぶ経路Lが、架材4を脚ベース1に引き寄せて連結するためのねじv2の挿抜経路とされている。透窓11bが設けられた第1立壁11の立面は、外面の一部を凹ませることによってオプション部材取付面11dとされており、このオプション部材取付面11dの一部にオプション部材を取り付けるためのねじ孔11cが設けられている。
【0025】
なお、脚ベース1の内部には、必要に応じて周壁1xの適宜部位間を連結するリブを設けておいてもよい。
【0026】
脚2は棒状のもので、その下端が、図3等に示すように支軸mから偏位した位置に接地部21aを有し支軸mの回りに回転可能な首振り式のキャスタ21によって移動自在に支持されている。このキャスタ21の一部には操作部21bが設けてあり、操作部21bの操作により昇降してキャスタ21の接地部21aと同一若しくはそれよりも下方に突出するアジャスタ(図示省略)が備わっている。すなわち、アジャスタの没入位置でキャスタ21の滑動機能を妨げず、アジャスタの突出位置でキャスタ21の滑動機能を停止させてその位置に脚2を安定接地させることができるものである。
【0027】
天板3は矩形、より具体的には正方形状のもので、中央に配線を挿通するための孔として天板3の形状に近似した形状、具体的には天板3と相似な正方形状の配線開口たる配線孔31を肉厚方向に貫通して開口させている。天板3の下面には、図6に示すように、四隅近傍と配線孔31の近傍とに脚ベース取付部3A、3Bがインサートナット30を用いて形成され、4つの天板縁部3xの内側における当該天板縁部3xに沿った位置および中央よりに架材取付部3C、3C´がインサートナット30を用いて形成されている。図1に示す天板3の略中央部の配線孔31は、図14に示すようにその周縁と各着座可能な天板縁部3xとの距離dがどこも略均等であるように設定されている。
【0028】
そして、図6および図7に示すように脚ベース1を天板3の四隅下面の脚取付部3Aに取り付けることによって、図3に示すように4本の脚2で天板3を自立可能とした標準(単位)テーブルAを構成している。隣接する脚ベース1は、図7に示すように取付状態で互いの架材取付面12a、12aが平行をなすように設定され、任意の脚ベース1、1間を架材4で連結し、当該架材4を天板縁部3xに沿って図6に示す架材取付部3Cに取り付けることができるようにしている。架材4は角パイプ状のものであり、端面4aを架材取付面12aに突き当てた状態で、図4に示した挿抜経路Lを介してねじv2により当該架材4を引き寄せた状態で脚ベース1に連結される。四隅の脚ベース1、1間を架材4によって接続すれば、図8に示すように一対の脚2、2と一対の脚ベース1、1とその間の架材4とからなる門型の脚体2xが4つの天板縁部3xにそれぞれ形成された状態となる。勿論、図9に示すように一部の天板縁部3xのみに架材4を設け他の天板縁部3xの下面を開放する態様も可能であり、この場合には架材4のない位置に引き出し等を取り付けることも可能である。
【0029】
そして、前記配線孔31に、図10(a)に示す目隠しカバー5aと、開口を一部開閉すべく図10(b)に示す一対の配線カバー5bとを選択的に取り付け得るようにしている。配線孔31には、図1及び図10(d)に示すように対向縁部の内周の所要箇所に軸31aが対をなして対向させた状態で複数組み突出させてある。一方、配線カバー5bは、図11に示すように第1の蓋51と第2の蓋52からなるもので、第1の蓋51の一端側の縁辺に外側に開く切欠51aが設けてあり、第2の蓋52はこの切欠51aに対応する形状をなしていて、第2の蓋52が第1の蓋51に対して開閉可能となるように軸50aおよび軸受50bからなる支持部50を介して相互に接続されている。第1の蓋51にはさらに、一端側の縁辺近傍および他端側の縁辺近傍においてこれらと直交する縁辺に下向きに開口する一対の軸受51bが背向して設けてあり、これらの軸受51bを図1及び図10(d)に示した配線孔31の内周の対応位置から突出する前記軸31aに図11(b)に示すように係合させて軸受部を構成するようにしている。そして、一端側または他端側の何れかの縁辺に近い軸受部の軸31aと軸受51bとの係合を解除することによって、図10(d)に実線または想像線で示すように一端側に起立する方向にも他端側に起立する方向にも配線カバー5bを両開き可能としている。配線孔31内には後述する主配線受け6(図13(a)参照)に支持されて卓上コンセントCが配置してあり、卓上コンセントCの差込口c1〜c3は図10(c)に示すように第1の蓋51を閉止し第2の蓋52を開口させることによっても上方に表出させ得るようにしている。差込口c1〜c3は、例えば電源プラグ、第1の情報プラグ、第2の情報プラグに対応している。軸受部を構成する軸受51bと軸31aとの関係は、配線カバー5bを平面視180°旋回させても装着可能とされており、図10(e)に示すように両配線カバー5b、5bの第2の蓋52、52が隣接するように第1の蓋51、51を配置することもできる。図10(a)に示す目隠しカバー5aには、4辺に後述するクランプp2(図21参照)の基部p20等を通過させるためのスリット53が開口させてある。配線カバー5bについては、図3(e)に想像線で示すように第1の蓋51の他端側にも切欠51aによる開口を設けて、一端側および他端側の切欠51aを開閉する位置に対をなして第2の蓋52を設けることもできるものである。
【0030】
また、図6に示した天板3下面における配線孔31の四隅近傍には、配線受け取付部3Dがインサートナットにより形成されて、この配線受け取付部3Dに図12(a)及び図13(a)に示す主配線受け6を取り付け得るようにしている。この主配線受け6は、板金を折曲げ加工することによって、底壁61の4辺に各1対の起立片62、63を設け、そのうちの1対の起立片62はさらに上方に延びて先端に取付片64を外向きに折り曲げて形成したもので、その取付片64に設けたねじ挿通孔64aを利用してこの主配線受け6を天板3の下面における配線孔近傍に設けた前記配線受け取付部3Dに取り付けるようにしている。本実施形態の主配線受け6は平面視矩形状(略正方形状)のもので、配線空間S1は立ち上げ寸法の小さい一対の起立片63側に開放されている。一対の起立片63の両側には隣接する起立片62との間に隙間65が形成されている。底壁61の四隅近傍において、底壁61と起立片62との境界部には少なくとも底壁61に平行に貫通して配線空間S1の内外に至るスリット66が形成されている。
【0031】
また、この主配線受け6には、必要に応じて図12(b)及び図13(a)に示す拡張配線受け7を増設できるようにしている。拡張配線受け7は、板金を折曲げ加工することによって、底壁71の4辺に各1対の起立片72、73を設け、そのうちの1対の起立片72にはさらにその両端部から上方に垂片76を延出させて先端に取付片74を内向きに折り曲げて形成してあり、一対の垂片76、76をその間が開く方向に一時的に弾性変形させてそれらの取付片74を前記主配線受け6のスリット66に挿し込んで弾性係合させ、その位置で取付片74に設けたねじ挿通孔74aと底壁61に設けたねじ挿通孔61aとを利用してねじ止めすることで垂片76を介して拡張配線受け7を主配線受け6に懸吊支持させるようにしている。本実施形態の拡張配線受け7は平面視において主配線受け6の形状に略対応する矩形状のもので、配線空間S2は全ての起立片72、73側に開口している。一対の起立片73の両側には隣接する起立片72との間に隙間75が形成されている。
【0032】
さらに、テーブルAの配線孔31に対して、主配線受け6の底壁61および拡張配線受け7の底壁71における前記配線孔31の対応位置にも肉厚を貫通する配線孔60a、60b、70aが開口している。具体的には、主配線受け6の複数(2つ)の配線孔60aの真下にはこれよりも大きい1つの拡張配線受け7の配線孔70aが位置し、主配線受け6の配線孔60bの真下には拡張配線受け7の底壁71の面板部が位置している。拡張配線受け7の配線孔70aの開口には保護枠が装着されており、主配線受け6のサイドの孔60cは図10(c)に示した卓上コンセントCの取付孔等として利用されている。この場合の主配線受け6の底壁61は、差込口c1〜c3を天板3の上面に略合致する位置に臨ませてコンセントCを配置するための当該コンセントCの位置決めを兼ねた取付部材として利用されている
【0033】
このように、本実施形態のテーブルAは、天板3の中央部下面に主配線受け6が付帯するものであり、さらにその主配線受け6に拡張配線受け7を取り付け可能としたものであるが、この実施形態のテーブルAは図14に示すように天板下における各天板縁部3xからそれぞれ内奥の所定位置までの間に標準的な着座者の下肢空間にあてる使用領域3α(同図(a))や、ワゴン等の収納部材の収納空間にあてる使用領域3β(同図(b))が設定してあり、これら複数の使用領域3α、3βと平面視において重ならない位置(囲まれる位置)に収まるように前記拡張配線受け7の平面視寸法が設定され、その位置に図13(a)に示すように拡張配線受け7が主配線受け6から垂下した状態で取り付けられるようにしている。主配線受け6は天板下面に付帯していて扁平なものであるが、この主配線受け6もこれらの使用領域3α、3βと平面視において重ならない位置(囲まれる位置)に収まる位置に設けてある。
【0034】
さらに、これらの配線受け6、7には、必要に応じて図13に示す配線ダクト8を接続可能としている。配線ダクト8は、底壁81の両側に起立片82、82を設けた上向きに開口するチャネル状のもので、起立片82の端部は底壁81よりも長手方向に突出して取付片83を形成している。そして、この取付片63を前記配線受け6,7の隙間65、75を介して起立片62、72に重合する位置に挿入し、その位置で起立片62、72に設けたねじ挿通孔62a、72aと取付片83に設けたねじ挿通孔8aとを利用して主配線受け6と配線ダクト8、あるいは拡張配線受け7と配線ダクト8を接続可能としている。勿論、起立片62、72側にも隣接する起立片63、73との間に上記隙間65と同様の隙間を設ける態様の主配線受け6および補助配線受け7もこのテーブルシステムは備えており(図示省略)、図示例と直交する方向に配線ダクト8を接続することも可能なものである。
【0035】
次に、このように構成される本実施形態の標準テーブルの連設機能について説明する。
【0036】
この標準テーブルAは、前述したようにキャスタ21によって移動自在とされており、構造も4本脚構造の軽量なものであるため、床上の移動を極めて平易に行うことができる。そして、天板縁部3x、3x同士を突き合わせ、その位置で主配線受け6、6間、あるいは拡張配線受け7、7間を図13(a)、(b)に示すように天板縁部3xの一対の脚2、2間を通過するように配線ダクト8により接続することによって、図2(b)に示すように天板3、3同士の位置関係を配線受け6(7)を介して配線ダクト8で保つように仮連結することができ、連続配線機能も担保して、天板3を略面一に拡張した状態で島型配置のテーブルBとして使用することが可能となる。また、前述したようにキャスタ21にはアジャスタ機能が付帯しており、レバー操作によりアジャスタが接地してテーブルAが固定されるため、配線ダクト8による接続構造とあいまって、島型配置のテーブルBとして安定使用できる状態が得られる。このテーブルシステムは、必要に応じて図15に示すように天板3、3同士を補助連結具g1で連結する機能も備えている。図示例では各天板縁部3xにおけるコーナー付近に樹脂等による受け具g2を取り付け可能としており、これらの受け具g2の間を樹脂ファスナー等の補助連結具g1で連結することで天板縁部3x、3x間の連続性を簡単に担保できるようにしている。受け具g2は図6に示した脚ベース取付部3Aや架材取付部3Cを利用して取り付けることが可能である。さらには、この標準テーブルAは軽量であるため、配線受け6、6間(7、7)間を配線ダクト8で接続せずに補助連結具g1と受け具g2のみによる簡易連結とすることもできる。このような連結構造を利用して図2(b)、(c)は2連に連設した状態を示しているが、同様の構造によって3連以上に増連することも可能である。
【0037】
一方、より的確な連結を行う際には、天板縁部3x、3x同士を突き合わせる際に、各天板3の突き合わせ縁部となる天板縁部3x側を支持していた図8に示す一対の脚2、2と一対の脚ベース1、1とその間の架材4とからなる門型の脚体2xを、図6に示す脚ベース取付部3B、架材取付部3C´を利用して図16に示すように当該天板縁部3xと交叉(直交)する方向に沿って隣接する天板3、3間に亘る位置に並列に付け替えて大型天板30を構成し、付け替えを行った脚体2xと付け替えを行っていない脚体2xとによってこの大型天板30を支持することも可能としている。この実施形態では、付け替えた脚体2xは突き合わせ側の天板縁部3xを支持していた位置から天板中央側(奥行き方向および連結方向に対して中央側)へ偏位した位置、すなわち配線孔31付近に付け替えられ、それに伴い脚2が図2(c)に示すように大型天板3の天板縁部30xの内奥に退避される。これにより、天板3の連結方向に沿って下肢空間が連続され、長手方向に沿ってどの位置にもワゴンWG等を収納可能ないわゆるワゴンフリーな状態が実現される。
【0038】
この場合、付け替えられた脚ベース1に接続されていた架材4、4間の端面4aが開放され、端面4a、4a間に隙間が生じるが、この実施形態ではその間を連結部材40によって連結するようにしている。連結部材40は図17に示すように両端に立片40aを有するコ字形のもので、例えば金属板の塑性変形加工等によって作られており、隣接する架材4の端面4aに立片40aを対向させ、立片40aに挿入したねじを架材4のねじ孔4bに締結することによって、架材4、4間を引き寄せて連結することができるようにしている。連結部材40は前記脚ベース取付部3Aを利用して天板3の下面に固定される。本実施形態ではさらに、図16に示すように脚ベース1が取り外された架材2と付け替えた脚ベース1の架材取付面12aとが平行になるように設定し、その間をさらに連結部材140で接続することも可能にしている。図示例は3連を示しているが、同様の連結構造によって2連または4連以上に増連することもできる。
【0039】
また、前記脚ベース1は直交する架材取付面12aを有しているため、図18(a)に示すように天板3間をL字に配置しても隣接する天板3の架材取付面12aが平行に対面することになり、この間を架材8によって接続することでL字連結を実現することも可能である。さらに、この性質を利用すれば、同図(b)に示すようなT字連結テーブル、同図(c)に示すような十字連結テーブルにも容易に展開することができる。
【0040】
この場合、主配線受け6や補助配線受け7の4方に図13に示した隙間65、75を設けたものを使用すれば、レイアウトに応じて配線受け6、6間(7、7間)を配線ダクト8で縦横に連結することも可能である。その際の配線ダクト8は、付け替えた脚体2x、2xの内側を通過する位置関係に設定されているため、干渉は有効に回避され、また、配線ダクト8は、図14に示す配線受け6、7との位置関係から対向位置にある天板縁部3x、3xから内奥に向かう2箇所に設定される使用領域3α、3α間(3β、3β間)に収まるため、それらの使用領域3α、3βとの干渉も有効に回避しながら、縦横に連結および連続配線機能を実現できるものとなる。
【0041】
さらに、このデスクシステムには、前記標準テーブルAの天板を整数分割した大きさの図19に示す小テーブルDを併用可能としている。この小テーブルDは、天板103に天板縁部103x側に開口する切欠状の配線開口131を有しており、図1に示した標準テーブルAの天板3を配線孔31を通って天板縁部3xに平行な線で2分割した形に対応している。この配線開口131にも図1に示した軸部31aと同様の軸部131aが設けてあり、図10(b)〜(d)に示した配線カバー5bを1つ、両開き可能に装着できるようにしている。したがって、配線カバー5bが兼用可能となるほか、この小テーブルD、D同士を図19(b)に示すように配線開口131が隣接するように突き合せれば、図1に示した標準テーブルAと天板面積の等しい標準テーブルA´を構成することもできる。この場合、配線受けも上記標準テーブルAの配線受け7、8の半割り構造にすることで突き合わせた際に上記配線受け7、8と同等の配線受けが構成されるようにしておくことが有効であり、脚体間の連結も上記標準テーブルAにおける脚体2xの付け替えによる天板3、3間の連結、配線ダクト8による配線受け7,7間(8、8間)間の連結に準じた構造を採用することが有効である。補助連結具g1等についても同様である。
【0042】
このようにして、小テーブルDを連設することにより別異の大型テーブルA´を構成することもでき、標準テーブルAの一部に小テーブルDを付加したレイアウトにも容易に展開することができる。
【0043】
なお、図2(a)〜(c)に示すサイドパネルSPは、図4及び図20に示すように脚ベース1のオプション部材取付面11dに、当該オプション部材取付面11dが設けられた立面の透窓11bを塞ぐ形でブラケットp1を用いて取付けてあり、また、図1に示すように天板縁部3xの下方にコンセントボックスSCを配置するときも、適宜のブラケットを上記と同様にオプション部材取付面11dに取り付けることでその取り付けを実現することができる。このように、各脚ベース1にはそれぞれ複数(2つ)のオプション部材取付面11dが設けてあり、これを利用してこれ以外にも下肢空間を閉止する幕板等の種々のオプション部材を取り付けることができる。
【0044】
また、図2(b)に示すデスクトップパネルDTPは、図21に示すクランプp2を用いて天板3の開口孔31の開口縁に取り付け可能とされている。このクランプp2は、図1に示す配線孔31においてコ字形の基部p20を天板3を厚み方向に挟むように係合させ、この基部p20に螺合させてある軸部p21を回転させることによって、軸部p21の下端と基部20の下片との間で天板3を挟んだ状態で取り付けることが可能とされており、軸部p21の軸心部に設けた孔p22に支持杆を挿入してデスクトップパネルDTPを起立させている。基部p20は図10(a)に示したスリット53を通して立ち上げられる。
【0045】
このように構成される本実施形態のデスクシステムは、従来のデスクシステムにはないレイアウトの自由度を実現するものである。
【0046】
すなわち、従来のテーブルシステムは、随所に家具を分散配置してフリーアドレスにできるようなテーブルシステムを用いるか、一人用のデスクを適宜連設して島型対向配置構造を実現するようにしたテーブルシステムを用いるか、大型天板の下肢空間を妨げない位置を脚で支持させたテーブルシステムを用いるか、何れかのコンセプトに基づいて構造を特化し、この構造によってレイアウトを構築しているのが通例であった。しかし、使用する組織の属性や人数、組織変更等によって、必要とするレイアウトはさまざまに変化するため、ユーザーのニーズに必ずしもフィットするものではなかった。
【0047】
具体的には、ユーザーがフリーテーブルレイアウトに求めるニーズは、大きく2つに大別するとすれば、1つには、チームビルディングを高め、他部門との境界をなくし、一日の使い方の変化(デスクワーク、ミーティング)に対応でき、活気があり、創造性をかきたてるなどといった定性的な効果を重視した類型があり、もう1つには、スペース効率を向上でき、人数の増減や組織変更に掛かる時間を短縮でき、コミュニケーションの頻度を増やすといった定量的な効率重視の類型があると考えることができる。
【0048】
しかしながら、例えば、従来のフリーアドレスデスクだと前者の利点はあるが、部内コミュニケーションがうまくとれず、個人席が狭いために居心地が悪く、在籍率が高いと席数が足らないといった欠点があり、従来の島型対向構造では後者の利点はあるが、連設方向が一方向に限られているため、プロジェクトチームなどフロアの各所で縦横に連携する必要がある組織に適しておらず、固定的であるため将来を見据えてどのようなオフィスレイアウトが最適となるかが見えにくいという課題がある。さらに、従来の大型テーブル構造では、部門内の人数の増減には対応できるが、やはり配列方向が限定されているため、上述したプロジェクトチームなどには適しておらず、天板面積の拡張性に乏しく、デスクスペースでは打合せやミーティングができないといった課題がある。
【0049】
このように、従来のデスクは連結を想定していないものであったり、連結方向が極めて限定的であったりして、予めフリーアドレスタイプ、島型タイプ、大型テーブルタイプとった機能に応じた構造に作られ、属性が強いものであったため、どうしてもそれのみを用いると、定性的な効果重視のレイアウトか、定量的な効率重視のレイアウトか、何れかの特徴に偏ってしまうという傾向が拭えないものであった。
【0050】
これに対して、本実施形態は、標準テーブルAを縦横に連設し、配線ダクトDを利用してテーブルA、A間を仮連結し、必要であれば脚体2xの位置を付け替えることによって天板3、3間の強連結やワゴンフリーを実現し、さらに小テーブルDを適宜レイアウトし、標準テーブルAと組み合わせた使用も可能にしたものである。
【0051】
そして、4本脚の標準テーブルAを基本構成単位とし、この標準テーブルAを複数配置したところから、最寄の4本脚テーブルを必要に応じて離合集散させられることになるため、レイアウトに際し、パーソナルワークに対応する正方形(矩形)の標準テーブルAを基準にし、これをマトリクス状に配置したところから、必要に応じて適宜縦横に連結拡張することで、何れの方向にも必要な箇所に島型テーブルBや大型テーブルCに展開することができ、その逆もできるようにしたものである。したがって、オフィス空間のレイアウトに際し、組織に応じて定性的なゾーンと定量的なゾーンの比率を適宜設定、変更することができ、流動的なレイアウトを実現することが可能となるものである。
【0052】
以上のように、本実施形態のテーブルAは、天板3の中央部下面に主配線受け6を付帯させるとともに、天板3の下方において複数の天板縁部3xからそれぞれ内奥の所定位置までの間に着座者の下肢空間またはワゴン等の収納部材の収納空間にあてる使用領域3α、3βを設定し、これらの使用領域3α、3βと平面視において重ならない位置に拡張配線受け7を前記主配線受け6から垂下した位置に着脱可能に取り付け得るようにしているので、必要に応じて、主配線受け6を2階建ての配線受け構造に簡単に拡張することができる。しかも、主配線受け6の真下に配置されることで、天板縁部3xまでの間に着座時の下肢空間やワゴンの収納空間をそのまま確保することが容易となる。その上、拡張配線受け7が床に近づくので、床からの配線の立ち上げ距離が短くなり、配線の引き回しに好都合なものとなる。したがって、配線ダクトの採用が難しいテーブルに関して、特に配線収納機能を有効に付与することが可能となる。
【0053】
特に、天板3が矩形状であって、使用領域3α、3βは少なくとも対向位置にある天板縁部3xから内奥に向かう2箇所に設定され、これらの使用領域3α、3α間(3β、3β間)に収まるように拡張配線受け7を前記主配線受け6の垂下位置に着脱可能に取り付け得るようにしているので、対面して天板縁部3xに着座しても適切にテーブルAを使用することができる。
【0054】
より詳しくは、天板3が矩形状であって4本の棒状の脚2に支持され、前記使用領域3αは4つの天板縁部3xから内奥に向かって4箇所に設定されるとともに、これらの使用領域3αの内側に収まる拡張配線受け7を前記主配線受け6の垂下位置に着脱可能に取り付け得るようにしているので、4方から天板縁部3xに着座しても適切にテーブルAを使用することができる。
【0055】
また、拡張配線受け7は主配線受け6に垂片76の弾性変形により係合した状態で当該垂片76に懸吊支持されるようにしているので、拡張配線受け7の主配線受け6への取り付けを極めて簡単に行うことができる。
【0056】
さらに、天板3の4つの天板縁部3xのうち何れかの対向する2つの天板縁部3xに設定された使用領域(例えば3β)の間を通って延びる配線ダクト8を前記主配線受け6または拡張配線受け7の何れに対しても接続可能としているので、隣接するテーブルAの主配線受け6、6間、拡張配線受け7、7間を適宜接続して、連続配線網を簡単に構成することができる。
【0057】
また、天板3の略中央部に配線孔31を有し、配線孔31の周縁と各着座可能な天板縁部3xとの距離がどこも均等であるようにしているので、どこに座っても配線孔31や配線受けに対する使い勝手を良好なものにすることができる。
【0058】
具体的には、天板3の外形が矩形であり、配線孔31も天板3の外形に近似した矩形としているため、配線孔31の各縁辺が天板縁部3xにそれぞれ対応することになり、配線孔31や配線受け6,7を使い易い状態が得られることになる。
【0059】
さらに具体的には、天板3の外形が正方形であり、配線孔31も天板3の外形に対応した正方形であるため、配線孔31のどの縁辺も長さが同じになり、さらに配線孔31や配線受け6、7を使い易いものとなる。
【0060】
また、テーブルAの中央に肉厚を貫通する配線孔31が開口するとともに、主配線受け6の底壁61および拡張配線受け7の底壁71における前記配線孔31の対応位置にも肉厚を貫通する配線孔60a、60b、70aが開口しているので、床からの配線の天板3上への立ち上げや、主配線受け6と補助配線受け7の間の配線の引き回し等に便利なものとなる。
【0061】
特に、テーブルAの配線孔31にコンセントCを、差込口c1〜c3を天板3の上面に略合致する位置に臨ませて配置すべく、主配線受け6の底壁61をコンセントCの位置決めを兼ねた取付部材としているので、配線孔31の周縁に複雑なコンセント保持構造を持ち込む必要をなくすことができる。
【0062】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形が可能である。
【0063】
例えば、脚ベースの外部から架材を取り付け可能とするために、図22に示すように、脚ベース1の周壁1xのうち、架材取付面12aが設けられた立面12もしくはその近傍に架材取付方向(X方向)に対して傾斜したねじ孔12xを設ける一方、架材4の対向位置に開口4xおよびスリット4yを設けて厚板からなるねじ座4zを開口4xの開口縁とスリット4yに係合させた状態で内部に収容し、斜め方向からねじ座4zに挿入したねじv3を前記脚ベース1のねじ孔12xに螺合させて締め付けることによって、架材4を脚ベース1に引き寄せて締結ようにしてもよい。このようにすれば、脚ベース1が閉じた構造であっても、また脚ベース1に複数の架材4を取り付けた状態であっても、任意の架材4を適切に着脱することが可能となる。
【符号の説明】
【0064】
3…天板
3x…天板縁部
3α…下肢空間にあてる使用領域
3β…収納空間にあてる使用領域
6…主配線受け
7…拡張配線受け
31…配線孔
60a、60b、70a…配線孔
61…底壁
71…底壁
76…垂片
A…標準テーブル
C…コンセント


【特許請求の範囲】
【請求項1】
天板の中央部下面に主配線受けを付帯させるとともに、前記天板の下方において複数の天板縁部からそれぞれ内奥の所定位置までの間に着座者の下肢空間またはワゴン等の収納部材の収納空間にあてる使用領域を設定し、これらの使用領域と平面視において重ならない位置に拡張配線受けを前記主配線受けから垂下した位置に着脱可能に取り付け得るようにしたことを特徴とするテーブル。
【請求項2】
天板が矩形状であって、前記使用領域は少なくとも対向位置にある天板縁部から内奥に向かう2箇所に設定され、これらの使用領域の間に収まるように拡張配線受けを前記主配線受けの垂下位置に着脱可能に取り付け得るようにしている請求項1記載のテーブル。
【請求項3】
天板が矩形状であって4本の棒状の脚に支持され、前記使用領域は4つの天板縁部から内奥に向かって4箇所に設定されるとともに、これらの使用領域の内側に収まる拡張配線受けを前記主配線受けの垂下位置に着脱可能に取り付け得るようにしている請求項1記載のテーブル。
【請求項4】
拡張配線受けは主配線受けに垂片の弾性変形により係合した状態で当該垂片に懸吊支持される請求項1〜3の何れかに記載のテーブル。
【請求項5】
天板の4つの天板縁部のうち何れかの対向する2つの天板縁部に設定された使用領域の間を通って延びる配線ダクトを前記主配線受けまたは拡張配線受けの何れに対しても接続可能としている請求項1又は2記載のテーブル。
【請求項6】
天板の略中央部に配線孔を有し、配線孔の周縁と各着座可能な天板縁部との距離がどこも均等である請求項1〜5の何れかに記載のテーブル。
【請求項7】
天板の外形は矩形であり、配線孔も天板の外形に近似した矩形である請求項6記載のテーブル。
【請求項8】
天板の外形は正方形であり、配線孔も天板の外形に対応した正方形である請求項7記載のテーブル。
【請求項9】
テーブルの中央に肉厚を貫通する配線孔が開口するとともに、主配線受けの底壁および拡張配線受けの底壁における前記配線孔の対応位置にも肉厚を貫通する配線孔が開口している請求項1〜8の何れかに記載のテーブル。
【請求項10】
テーブルの配線孔にコンセントを、差込口を天板上面に略合致する位置に臨ませて配置すべく、前記主配線受けの底壁をコンセントの位置決めを兼ねた取付部材としている請求項9記載のテーブル。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−103037(P2013−103037A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250199(P2011−250199)
【出願日】平成23年11月15日(2011.11.15)
【出願人】(000001351)コクヨ株式会社 (961)
【Fターム(参考)】