説明

ディジタルディスプレイ用の光ファイバ接続システム

【課題】ディジタルグラフィクス接続において、ケーブルの嵩や価格を増大させることなく、より長い距離にわたる低電力接続を実現するシステム及び方法を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、DVI接続等のディジタルグラフィクス接続はクロック信号及び複数データチャネルを表す伝送用に光ファイバ212を使用する。DVIケーブルは、画素データ及びクロック情報をインターリーブするマルチプレクサ410と、光信号を光ファイバ212上で伝送するレーザーを制御するドライバ回路420等の能動回路216を含むソース側コネクタ116を含む。接続のディスプレイ側のコネクタ118は、フォトダイオード440、クロック及びデータ再生回路470、そして並列電子信号を再生するデマルチプレクサ480を含むことが出来る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ディジタルグラフィックス接続に関し、特に、ビデオソースとディジタルディスプレイとの間の接続に関する。
【背景技術】
【0002】
最近のコンピュータはディジタルビデオを取り扱うことが出来るものが多いが、その為にこれらはディジタルビデオをアナログディスプレイに好適なアナログ信号へと変換するビデオカード又は同様のデバイスを含んでいる。しかしながらディジタル・フラットパネルモニタ等のディジタルディスプレイであれば、ディジタルデータを直接的に使用することが可能であり、ディジタル−アナログ変換は不要である。ディジタルディスプレイ機能の利点を生かす為に、妥当な距離のケーブル長にわたり高帯域ビデオデータ伝送を可能とする複数のディジタルグラフィック接続規格が提案されている。一例をあげると、ディジタルディスプレイ・ワーキンググループ(DDWG)がディジタルグラフィック接続向けに導入したDVI(ディジタル・ビジュアル・インターフェース)として知られる規格が挙げられる。
図1はビデオソース120からディジタルディスプレイ130への従来のDVI接続110を持つシステム100を描いたブロック図である。ビデオソース120は一般にコンピュータであり、ディジタルディスプレイ130はフラットパネルディスプレイ、或いは同様のディジタルディスプレイとすることが出来る。DVI接続110はビデオソース120及びディジタルディスプレイ130のそれぞれのコネクタ126及び138への接続用に適切なコネクタ116及び118を持つマルチワイヤケーブル112を含む。DVI規格はコネクタ116及び118の形状及びピン数を定めたものである。説明の便宜上、図1ではケーブル112はRED、GREEN、BLUE、及びCLOCKの4つの信号を搬送するものとして概略的に描かれている。図1の信号CLOCKはクロック信号を表し、信号RED、GREEN、及びBLUEはそれぞれ、赤色、緑色、及び青色画素値を表すディジタルビットストリームである。しかしながら、DVIケーブルは一般に24本以上のワイヤ及び24本以上のピンを持つコネクタ(DVI−I又はDVI−D)を含んでいる。
【0003】
ディジタルディスプレイ130は一般に、画素値の赤色、緑色、及び青色成分を提供する個別のデータチャネルと同期させる為にクロック信号CLOCKを使う。DVIは各チャネルRED、GREEN、及びBLUE用の最高バイトレートを約165MHzに制限するが、これは銅線上のデータ伝送に物理学的に課せられた限界から生じる「銅バリア」に一致する。シングルリンクDVI接続は最高で毎秒1億6500万画素を表すデータを提供することが出来、これは60Hzのリフレッシュ速度で1600×1200画像を表示するに十分なものである。より大型のディスプレイに関しては、DVIは画素データ向けに3つの追加チャネルを用いることにより、このデータ速度を倍増するというデュアルリンク構成を提供する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
DVI接続用の各データチャネルは従来からTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)として知られる技術をデータ伝送に利用して来た。一般にTMDSは各データチャネルに銅ワイヤのツイストペアを要する。この技術を使用しても尚、一般にケーブルインピーダンス/抵抗が約10m未満の距離に高帯域伝送を制約してしまう。更に、DVI接続に必要とされるケーブルは、多数の銅ワイヤを要する場合がある。ワイヤ数が多いとDVIケーブルはかさばることになり、また高価にもなる。
【0005】
現行のディジタルグラフィクス接続における限界に鑑みると、ケーブルの嵩や価格を増大させることなく、より長い距離にわたる低電力接続を実現するシステム及び方法が望まれているのである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、DVI接続等のディジタルグラフィクス接続はクロック信号及び複数データチャネルを表す高帯域伝送用に光ファイバを使用する。一本の光ファイバで、シングルリンク又はデュアルリンクのDVIにおける全データに対して適切な帯域幅を提供することが出来る。嵩張るケーブルを使用する必要がなくなり、光ファイバでの光伝送により実現される、より長い距離にわたるデータ伝送が可能である。光信号伝送を実現する為に、DVIケーブルに能動回路(例えば必要とされるコネクタ中に)を含ませることが出来る。より具体的には、ビデオソースのコネクタに電子データ及びクロック情報をインターリーブするマルチプレクサと、光信号を光ファイバ上で伝送するレーザーを制御するドライバ回路を含ませる。ディスプレイのコネクタにはフォトダイオード、クロック及びデータ再生回路、そして電気信号を再生するデマルチプレクサを含ませることが出来る。
【0007】
本発明の具体的な一実施例は、ビデオソースをディジタルディスプレイと接続するためのシステムである。このシステムは、ディジタル画素データを並列電子信号から直列光信号へと符号化する第1の回路と、直列光信号を復号化して並列電子信号を再生する第2の回路と、そして光信号を第1の回路から第2の回路へと搬送するように結合した光ファイバとを具備している。第1の回路は第1のDVIコネクタに接続、或いは組み込むことが出来、第2の回路は第2のDVIコネクタに接続、或いは組み込むことが出来る。
【0008】
並列電子信号は画素データ(例えば赤色、緑色、及び青色画素値)として複数のデータチャネルを表すものとすることが出来、更にクロック信号も表すことが出来る。より具体的には、並列電子信号は3つの並列電子信号チャネルを含んだものとすることが出来、ここで各データチャネルは画素の対応する色成分の値を示す個別のビットストリームを表すものである。DVI接続に関して言えば、電子信号はTMDS信号である。
【0009】
第1の回路は、並列電子信号を入力信号として持つマルチプレクサ回路と、マルチプレクサ回路の出力に結合したドライバ回路と、そして垂直共振器型面発光レーザー(VCSEL)又はファブリペロ(FP)レーザーダイオード等、ドライバ回路の制御下で光信号を生成する発光源とを用いて実現することが出来る。第2の回路は、光ファイバからの光信号を受信するように結合した、光源タイプに一致したフォトダイオードと、フォトダイオードからの信号出力からバイナリ信号を生成するように接続した量子化器と、バイナリ信号からクロック信号を生成するように接続したクロック再生回路と、そしてクロック再生回路からクロック信号を、そして量子化器からバイナリ信号を受信するように接続したデマルチプレクサ回路とを用いて実現することが出来る。デマルチプレクサ回路は再生した並列電子信号を出力する為の線を複数持っている。
【0010】
本発明の他の実施例はDVIケーブルである。DVIケーブルは適正なコネクタ、第1の回路、第2の回路、及び光ファイバを具備している。第1の回路は、第1のコネクタを通じて受信される複数のTMDS信号を光信号へと変換するように作動する。第2の回路は、その光信号からTMDS信号を再生し、そのTMDS信号を第2のコネクタを介して伝送する。一本の光ファイバが光信号を第1の回路から第2の回路へと運ぶ。TMDS信号はクロック信号及び画素データの並列チャネルを表すものとすることが出来る。
【0011】
本発明の更に他の実施例は、ディジタルデータをディジタルディスプレイへと伝送する為の方法である。方法は、複数の並列電子信号をケーブルの第1のコネクタを通じて受信するものであるが、この並列電子信号は画素のそれぞれの色成分をディジタル表現したものである。ケーブルに一体化されている第1の回路を用いて並列電子信号はビットストリームへと変換され、これが光ファイバ上をそのビットストリームを表す光信号として伝送される。第2の回路はその光信号から並列電子信号を再生し、再生した並列電子信号をケーブルの第2のコネクタを通じて伝送する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
複数の図を通じて同様又は同一のものを示す場合に同じ符号を使用するものとする。
【0013】
本発明の一態様によれば、低電力ディジタルグラフィクス接続は、一本の光ファイバ、ビデオソースからの複数の電子信号を光ファイバ上で伝送するための単一の高帯域光信号へと変換する能動入力回路、そして高帯域光信号をディジタルディスプレイ用に個々の電子信号へと変換する能動出力回路を採用することが出来る。ディジタルグラフィクス接続は、DVIのような既存の規格に準じたものとすることが出来るが、しかしこれに加えて所要送信電力を引き上げてしまうことなく長いケーブルの使用を可能とする。更には、単一の光ファイバが複数の高周波画素データを及びクロック信号を搬送することになる為、ケーブル径や複雑性は最小化される。
【0014】
図2は、本発明の一実施例に基づくディジタルグラフィクス接続200を描いたものであるが、ここでは1本の光ファイバ212を含むケーブル210がビデオソース120とディジタルディスプレイ130との間を接続している。ビデオソース120はディジタルビデオを提供するいずれのソースであっても良く、その中にはコンピュータ、DVDプレイヤー、或いはHD−TVチューナー等が含まれるがこれらに限られない。ディジタルディスプレイ130はいずれのタイプのディジタルビデオディスプレイでも良く、その中にはフラットパネルディスプレイ、ディジタルCRTディスプレイ、プロジェクタ又はHDTVが含まれるがこれらに限られない。以下においては、ビデオソース120及びディジタルディスプレイ130がDVI規格に準じたコネクタ及び回路を有するものである本発明の一実施例を中心に説明する。しかしながら、本発明の原理は複数の高帯域データチャネル又はクロック信号を含む他のタイプのディジタルグラフィクス接続にも適用可能である。
【0015】
図示したケーブル210の実施例には光ファイバ212に加え、コネクタ116及び118と、これらに繋がる能動回路216及び218が含まれている。能動回路216及び218は、コネクタ116及び118へと接続されたものか、或いはこれらと一体に作られたものとすることが出来る。以下により詳細を説明するが、能動回路216はマルチプレクサ回路(MUX)、レーザー駆動回路、及びレーザーを含み、そして能動回路218はフォトダイオード及びデマルチプレクサ回路(DEMUX)を含む。コネクタ116及び118はビデオソース120及びディジタルディスプレイ130のそれぞれのコネクタ126及び138と接続することが出来る形状及びピン数のものである。
【0016】
図3A及び図3Bは、従来のDVI−Dコネクタ300及びDVI−Iコネクタ350のピンをそれぞれに示したものである。DVI−Dコネクタ300はディジタル限定コネクタであり、DVI−Iコネクタ350はディジタル及びアナログ信号両方向けの統合型コネクタである。DVI−Dコネクタ300がDVI−Iコネクタ350と異なる点は、ディジタルディスプレイにアナログ信号に関係するピンは不要であることから、コネクタ300においては十字ピンC1〜C5が使用されていないという点である。表1は図3A及び図3Bに示した各ピンに係わる信号をリストしたものである。
【0017】
【表1】

【0018】
DVI−Dコネクタ300又はDVI−Iコネクタ350は、デュアルリンク構成の画素データ用に6つの高帯域データチャネルDATA0〜DATA5を使い、シングルリンク構成の画素データ用にデータチャネルのうちの3つDATA0〜DATA2を使う。データチャネルDATA0〜DATA5の各々はTMDSを利用して画素データをソース側コネクタ116からディスプレイ側のコネクタ118へと伝送し、差動信号対DATA0−/DATA0+〜DATA5−/DATA5+のうちの対応する1つと対応させる。また、各データチャネル対0/5、1/3、又は2/4は対応するシールドを持っている。データチャネルとの同期を得る為の高周波クロック信号も同様にTMDSを使って伝送され、対応シールドを持つ差動信号対CLOCK+及びCLOCK−へと対応させられる。
【0019】
DVI規格はまた、ディスプレイデータチャネル(DDC)、DDCクロックおよびホットプラグ検出信号用に、より低い周波数の信号も提供する。DVIは更に電源及びグランド(GND)信号も提供する。
【0020】
図2に示したディジタルグラフィクス接続200においては、能動回路216が複数の高帯域電子データチャネル(例えばシングルリンクDVI接続においては3つのデータチャネルDATA0〜DATA2、デュアルリンクDVI接続においては6つのデータチャネルDATA0〜DATA5)及び高周波クロック信号(例えばTMDSクロック信号)をビットストリームへと変換する。光ファイバ212を介して伝送される光信号は、このビットストリームを表すものである。能動回路218はこの光信号を使って個々のデータチャネル及びクロックチャネルを再生する。
【0021】
図4は、能動回路216及び218の一実施例を描いたブロック図である。この実施例においては、能動回路216はマルチプレクサ回路410、ドライバ回路420、及びレーザーダイオード430又は他の光源を含む。電子画素データチャネルRED、GREEN、及びBLUEのマルチプレクサ回路410への入力の各々は、1つ又は2つ(シングルリンク又はデュアルリンクDVI接続のいずれが望ましいかによる)の対応するデータチャネルDATA0〜DATA5を表している。信号CLOCKはDVI接続に用いられるTMDSクロック信号に対応するものであり、これもマルチプレクサ410へと入力される。一実施例においては、シングルリンクDVI接続用のマルチプレクサ回路410は、表1に示した信号DATA0+、DATA1+、DATA2+、及びCLOCK+を受信するものである。
【0022】
マルチプレクサ回路410における出力選択は、画素データのビットレートよりも高い周波数で作動する。例えば、マルチプレクサ回路410のクロック周波数は信号DATA0+、DATA1+又はDATA2+のビットレートの数倍(例えば4倍)とすることが出来、こうした場合、マルチプレクサ回路410は信号DATA0+、DATA1+、DATA2+、及びCLOCK+の値を順次表すビットストリームを出力する。例えば、ディスプレイ解像度を1600×1200画素としたUXGAディスプレイ・サイズの場合、各画素データ信号DATA0+、DATA1+又はDATA2+は1.6Gbpsのビットレートを持つ。この3つの信号(赤、緑、及び青)が組み合わせられると、画素データの合計ビットレートは4.8Gbps(すなわち1.6Gbps×3)となり、全画素データ及びクロック信号を連続的に符号化するにはマルチプレクサ回路410の動作周波数は4.8GHzよりも大きくなければならない。DVI接続向けのクロック信号CLOCK+は一般に、個々のデータ信号のビットレートよりも低い周波数を持っている為、クロック信号の値は画素データの1ビットの各表現にわたって複数回繰り返して良い。より広義的に言えば、マルチプレクサ回路410は画素データ及びクロック情報を順次並べて高周波ビットストリームを作るに望ましいいずれかの方法を採用すれば良いのである。
【0023】
ドライバ回路420は、代表的にはVCSEL又はFPレーザーであるレーザーダイオード430を駆動してマルチプレクサ回路410からのビットストリームを単一の光信号として表す。デュアルリンクDVIの最高データ速度は約9.6Gbpsであり、これは光通信ネットワークであれば容易に得られるものであることから、光信号はDVI接続の全帯域をカバーすることが出来る。よってドライバ420及びレーザー430は光コンピュータネットワークに現在使用されているタイプのものとすることが出来る。同様に、レーザー430からの光信号も周知の光カプラーを用いて一般的な光ファイバ212へと結合することが出来る。例えばドライバ420、レーザー430及び付随する光カプラーは、ギガビットイーサーネット又は10ギガビットイーサーネット製品に使用されるもののような市販の製品を使って実現することが出来る。
【0024】
光ファイバ212はレーザー430からの光信号を、ケーブル400のディスプレイ側にある能動回路218へと搬送する。光ファイバ212は光データネットワークに一般的に用いられているもののような、シールディングまたは保護カバーで覆われた従来のマルチモード又はシングルモードファイバとすることが出来る。
【0025】
能動回路218は光ファイバ212から光信号を受信し、この光信号をDVI接続に要求される通りの並列データ及びクロック信号へと変換する。図4に描いた能動回路218の実施例は、この機能を実行する為にフォトダイオード440、トランスインピーダンスアンプ(TIA)450、量子化器460、クロックデータ再生回路470、及びデマルチプレクサ回路480を含んでいる。フォトダイオード440は光ファイバ212から光カプラー(図示せず)を介して光信号を受信し、電子信号を生成する。TIA450及び量子化器460はフォトダイオード440からの信号を、論理ハイ及び論理ローに対応する電圧レベルを持つバイナリ信号へと変換する。
【0026】
クロックデータ再生回路470は量子化器460からのバイナリ信号を分析してクロック信号を生成する。デマルチプレクサ回路480はこのクロック信号(能動回路216のマルチプレクサ回路410において使われているものと同じ周波数が望ましい)を使う。デマルチプレクサ回路480は量子化器460からのバイナリ信号をサンプリングすることにより並列信号RED、GREEN、BLUE、及びCLOCK(順に赤色画素データ、緑色画素データ、青色画素データ、及びクロック信号)を生成する。すると信号RED、GREEN、BLUE、及びCLOCKはTMDS信号へと変換され、DVIコネクタの適切なピンへと出力することが出来る。
【0027】
上述した単一の光ファイバ212はビデオソース120からの高帯域信号の全てをディジタルディスプレイ130へと搬送することが出来る。DVI規格において実現される他の信号は省略することも、或いは供給することも出来る。例えば、ディスプレイ側において電圧アダプタは、ディスプレイ側DVIコネクタを通じた出力と、能動回路218での利用とに供する為に供給電圧とグランドを提供することが出来る(能動回路216はビデオソース側のDVIコネクタを通じて提供される電力とグランドを利用して作動させることが出来る)。ディスプレイデータ信号及び付随するDDSクロックは一般にビデオソースとディスプレイ間を行き来するものであるが、光トランスミッタ(図示せず)がディスプレイ側に付加されており、光レシーバ(図示せず)がビデオソース側に付加されている場合においては、光ケーブル212上で送信することが出来る。代わりに、ディスプレイデータ信号及び付随するDDSクロック信号が、相対的に長い距離を、光ファイバ212と並行する銅線(図示せず)により伝送することが出来る、より低い周波数の信号である場合も考えられる。同様に、ホットプラグ検出信号は省略しても、シミュレーションしても、光ファイバ212を介して送信しても、或いは付随するワイヤを通じて電子的に伝送しても良い。
【0028】
本発明を特定の実施例に基づいて説明してきたが、本記載内容は本発明の応用例として説明したものであり、本発明を限定するものと捉えられるべきものではない。本願に開示した実施例に様々な改変を加えたり、その特徴を組み合わせたりしても、本願請求項に定義される本発明の範囲に入るものである。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】従来のDVI接続を持つシステムのブロック図である。
【図2】本発明の一実施例に基づく光リンクDVI接続を持つシステムのブロック図である。
【図3A】従来のDVI−Dコネクタのピン構成を示す図である。
【図3B】従来のDVI−Iコネクタのピン構成を示す図である。
【図4】本発明の一実施例に基づく能動回路を含むDVIケーブルを描いた図である。
【符号の説明】
【0030】
116:第1のDVIコネクタ
118:第2のDVIコネクタ
120:ビデオソース
130:ディジタルディスプレイ
210:ケーブル
212:光ファイバ
216:第1の回路
218:第2の回路
400:DVIケーブル
410:マルチプレクサ回路
420:ドライバ
430:光源
440:フォトダイオード
460:量子化器
470:クロック再生回路
480:デマルチプレクサ回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ビデオソースをディジタルディスプレイに接続する為のシステムであって、
ディジタル画素データを複数の並列電子信号から直列光信号へと符号化する第1の回路と、
前記光信号を復号化し、前記並列電子信号を再生する第2の回路と、
前記光信号を前記第1の回路から前記第2の回路へと搬送するように結合された光ファイバと、
を具備する、システム。
【請求項2】
前記第1の回路が第1のDVIコネクタへと接続され、前記第1の回路が該DVIコネクタを介して前記並列電子信号を受信し、
前記第2の回路が第2のDVIコネクタへと接続され、前記第2の回路が該第2のDVIコネクタを介して前記並列電子信号を送信する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記複数の並列電子信号が、第1のデータチャネル、第2のデータチャネル、及び第3のデータチャネルを表し、前記データチャネルの各々がTMDSを用いて符号化される、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記複数の並列電子信号が更に第4のデータチャネル、第5のデータチャネル、及び第6のデータチャネルを表し、前記第4、第5、及び第6のデータチャネルの各々がTMDSを用いて符号化される、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記第1の回路が更にクロック信号を光信号へと符号化し、前記第2の回路が前記クロック信号を前記光信号から再生する、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記第1の回路が、
前記並列電子信号を入力信号として受けるマルチプレクサ回路と、
前記マルチプレクサ回路の出力に結合されたドライバ回路と、
前記ドライバ回路の制御下で光信号を生成する光源と、
を備えている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記第2の回路が、
前記光信号を前記光ファイバから受信するように結合されたフォトダイオードと、
前記フォトダイオードの信号出力からバイナリ信号を生成するように接続された量子化器と、
前記バイナリ信号からクロック信号を生成するように接続されたクロック再生回路と、
前記クロック信号を前記クロック再生回路から、そして前記バイナリ信号を前記量子化器から受けるように接続され、再生された並列電子信号用に複数の出力ポートを持つデマルチプレクサ回路と、
を備えている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記第1の回路、前記第2の回路、及び前記光ファイバが、DVIケーブル中に組み込まれている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
ディジタルデータをディジタルディスプレイへと伝送するための方法であって、
ケーブルの第1のコネクタを介して、画素のそれぞれの色成分をディジタル的に表す複数の並列電子信号を受信するステップと、
前記ケーブルに組み込まれた第1の回路を使って前記並列電子信号を直列ビットストリームへと変換するステップと、
前記直列ビットストリームを表す光信号を、前記第1の回路を前記ケーブルに一体化された第2の回路へと接続する、前記ケーブル内の光ファイバを介して伝送するステップと、
前記第2の回路を使って前記光信号から前記並列電子信号を再生するステップと、
前記再生された並列電子信号を前記ケーブルの第2のコネクタを介して伝送するステップと、
を含む、方法。
【請求項10】
前記第1のコネクタを介してクロック信号を受信するステップと、
前記第1の回路を使って前記クロック信号を前記ビットストリームへと符号化するステップと、
前記第2の回路を使って前記光信号から前記クロック信号を再生するステップと、
を更に含む、請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−115516(P2006−115516A)
【公開日】平成18年4月27日(2006.4.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−299976(P2005−299976)
【出願日】平成17年10月14日(2005.10.14)
【出願人】(399117121)アジレント・テクノロジーズ・インク (710)
【氏名又は名称原語表記】AGILENT TECHNOLOGIES, INC.
【住所又は居所原語表記】395 Page Mill Road Palo Alto,California U.S.A.
【Fターム(参考)】