説明

ディスクカートリッジ装着装置及びこのディスクカートリッジ装着装置を備えるディスクドライブ装置

【課題】小型のディスクカートリッジを位置決めする位置決め部材が、大型のディスクカートリッジと干渉することを防止するとともに、確実に位置決めをする。
【解決手段】第1及び第2のディスクカートリッジを位置決めする第1及び第2の位置決め部材61,62と、第2の位置決め部材62を待避させる待避機構64と、この待避機構64を規制する規制機構65とを備え、第2の位置決め部材62が、第1のディスクカートリッジが挿入されたとき、第1のディスクカートリッジで押圧部が押圧されて規制部材が移動されて筒状部67の軸線方向に移動可能となり、第1のディスクカートリッジの底面で押圧されて筒状部67に沈み込んで待避され、第2のディスクカートリッジが挿入されたとき、規制部材によって筒状部67の軸線方向の移動が規制された状態で第2のディスクカートリッジを位置決めをする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体のフォーマットを同じくしながら大きさの異なるディスクカートリッジを装着するディスクカートリッジ装着装置及びこのディスクカートリッジ装着装置を備えるディスクドライブ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
記録媒体のフォーマットを同じくしながら大きさの異なる標準的大きさの第1のディスクカートリッジと、この第1のディスクカートリッジより小型の第2のディスクカートリッジとを装着するディスクドライブ装置がある。
【0003】
具体的に、このようなディスクドライブ装置で装着される標準的大きさの第1のディスクカートリッジは、第1の開口部が形成された第1のカートリッジ本体と、上記第1のカートリッジ本体内に回転可能に収納されると共に、標準的大きさの第1のディスクが回転可能に収納され、上記第1の開口部に対応して第2の開口部が形成されたインナーロータと、上記インナーロータに回動可能に取り付けられ、上記インナーロータの回転に連動して回動し、上記第1の開口部と上記第2の開口部とが一致したときに上記第1及び第2の開口部を開放し、上記インナーロータに収納された第1のディスクを外部に臨ませる一対のシャッタ板とを備え、インナーロータの周面にギヤ部が形成された標準的大きさのものである(特許文献1参照)。
【0004】
また、第1のディスクカートリッジより小型の第2のディスクカートリッジは、底面に第1の開口部が形成された第2のカートリッジ本体と、上記第2のカートリッジ本体内に回転可能に収納されると共に、上記第1のディスクより小型の第2のディスクを収納し、収納した第2のディスクを外部に臨ませる上記第1の開口部に対応した第2の開口部が形成されたローテーションホイールと、上記第2のカートリッジ本体の底面と上記ローテーションホイールとの間に位置して、上記ローテーションホイールの回転に連動して回動し、上記第1の開口部と上記第2の開口部とが一致したとき、上記第1の開口部と上記第2の開口部とを開放する一対のシャッタ板とを有し、上記ローテーションホイールに、上記第2のカートリッジ本体の前面に露出して、ディスクドライブ装置側のシャッタ開放アームが係合する凹状の被操作部が形成された上記第1のディスクカートリッジより小型のものとなっている(特許文献2参照)。
【0005】
大きさの異なるディスクカートリッジを装着するディスクドライブ装置は、第1のディスクカートリッジの第1のディスクと第2のディスクカートリッジの第2のディスクとを同じディスク駆動機構で回転させることから、第1のディスクカートリッジの第1のディスクと第2のディスクカートリッジの第2のディスクとの中心が一致するように位置決めして装着させる必要がある。しかしながら、第1のディスクカートリッジは、第2のディスクカートリッジより大きい。このため、このようなディスクドライブ装置では、第2のディスクカートリッジを位置決めする第2の位置決め部材が、第1のディスクカートリッジを位置決めする第1の位置決め部材の内側に設けられているので、第1のディスクカートリッジを装着する場合、第1のディスクカートリッジと干渉してしまう問題があった。
【0006】
そこで、ディスクカートリッジが特許文献1,2とは異なるものの、このような問題を解決する大きさの異なるディスクカートリッジを装着するディスクドライブ装置としては、特許文献3のようなものがある。特許文献3のディスクドライブ装置は、第2のディスクカートリッジを位置決めする第2の位置決め部材が、この第2の位置決め部材を支持する筒状部の軸線方向に移動可能に設けられ、付勢部材によって筒状部の軸線方向に対して突出する方向に付勢され、第1のディスクカートリッジが挿入されたとき、第1のディスクカートリッジの底面によって押圧されて筒状部内に沈み込み、第1のディスクカートリッジと干渉しない位置まで退避することで、第1のディスクカートリッジと干渉することを防止することができると記載されている。更に、特許文献3のディスクドライブ装置は、第1のディスクカートリッジが排出されたとき、付勢部材によって筒状部の軸線方向に対して突出する方向に付勢され、第2の位置決め部材が筒状部から突出した状態に復元されると記載されている。
【0007】
しかしながら、特許文献3のディスクドライブ装置は、小型の第2のディスクカートリッジを装着するとき、第2のディスクカートリッジを位置決めする第2の位置決め部材が、第2のディスクカートリッジの第2の位置決め孔に係合して第2のディスクカートリッジを位置決めする必要があるのに、第2の位置決め部材を支持する筒状部の軸線方向に移動可能に設けられているので、例えば第2のディスクカートリッジが第2の位置決め部材と第2の位置決め孔とがずれた位置に搬送された場合、第2のディスクカートリッジの底面によって押圧されて筒状部内に沈み込んで退避された状態で、第2のディスクカートリッジが装着されてしまう虞がある。
【0008】
【特許文献1】特開2004−310894号公報
【特許文献2】特開2005−322386号公報
【特許文献3】特許3440596号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、大きさの異なるディスクが回転可能に収納された大きさの異なるディスクカートリッジを装着するディスクカートリッジ装着装置において、小型のディスクカートリッジを位置決めする位置決め部材が、大型のディスクカートリッジと干渉することを防止することができるディスクカートリッジ装着装置を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明の他の目的は、第2のディスクカートリッジが正規な位置とずれた位置に装着されることを防止することができるディスクカートリッジ装着装置を提供することを目的とする。
【0011】
更に、本発明の他の目的は、このディスクカートリッジ装着装置を備えたディスクドライブ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述した目的を達成するために本発明に係るディスクカートリッジ装着装置は、第1のディスクを回転可能に収納し、底面に装着位置の位置決めをする第1の位置決め孔が形成された第1のディスクカートリッジと、第2のディスクを回転可能に収納し、底面に装着位置の位置決めをする第2の位置決め孔が形成された上記第1のディスクカートリッジより小型の第2のディスクカートリッジとが選択的に装着され、上記第1のディスクカートリッジと上記第2のディスクカートリッジとが選択的に装着されるベースと、上記ベースに突出し、上記第1のディスクカートリッジの上記第1の位置決め孔に係合して位置決めをする第1の位置決め部材と、上記第1の位置決め部材より内側に上記ベースに突出して設けられ、上記第2のディスクカートリッジの第2の位置決め孔に係合して位置決めし、側面に規制溝が設けられた第2の位置決め部材と、上記第2の位置決め部材を上記第1のディスクカートリッジが装着されるときに待避させる待避機構と、上記第2の位置決め部材の待避動作を規制する規制機構とを備える。
【0013】
そして、ディスクカートリッジ装着装置は、上記待避機構が、上記第2の位置決め部材を軸線方向に移動可能に支持する筒状部と、上記筒状部に配設され、上記第2の位置決め部材を上記筒状部の軸線方向に対して突出する方向に付勢する付勢部材とを有し、上記規制機構が、上記第2の位置決め部材の上記規制溝に係脱するように移動し、上記第2の位置決め部材の上記規制溝に係合して、上記第2の位置決め部材の上記筒状部の軸線方向の移動を規制する規制部材と、上記規制部材に設けられ、上記第1のディスクカートリッジによって押圧されて上記規制部材を移動させる押圧部とを有し、上記規制部材が上記規制溝に係合され、上記第2の位置決め部材が上記筒状部から突出されて上記筒状部の軸線方向の移動が規制されている状態で、上記第1のディスクカートリッジが挿入されたとき、上記第2の位置決め部材は、上記第1のディスクカートリッジによって上記押圧部が押圧されて上記規制部材が移動され、上記規制部材による上記規制溝の係合が解除されて上記筒状部の軸線方向に移動可能となり、上記第1のディスクカートリッジの底面によって押圧されて上記筒状部に沈み込んで待避され、上記第1のディスクカートリッジは、上記第1の位置決め部材が上記第1の位置決め孔に係合されて上記ベース上に位置決めされ、上記第2のディスクカートリッジが挿入されたとき、上記第2のディスクカートリッジは、上記第1の位置決め部材の内側において、上記規制部材によって上記規制溝が係合されて上記筒状部の軸線方向の移動が規制された上記第2の位置決め部材により係合されて位置決めされることを特徴とするディスクカートリッジ装着装置。
【0014】
また、本発明に係るディスクドライブ装置は、以上のような構成を備えるディスクカートリッジ装着機構と、上記ディスクカートリッジ装着機構によって選択的に装着されたディスクカートリッジに回転可能に収納された第1又は第2のディスクを回転させるディスク駆動機構とを備える。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、第2の位置決め部材が、筒状部によって軸線方向に移動可能に支持され、規制部材によって規制溝が係合されて筒状部の軸線方向の移動が規制されているので、第1のディスクカートリッジがディスクドライブ装置内に挿入されたとき、第1のディスクカートリッジによって規制部材の押圧部が押圧されて規制部材が移動され、規制部材による第2の位置決め部材の規制溝の係合が解除されて筒状部の軸線方向に移動可能となり、第1のディスクカートリッジの底面によって押圧されて筒状部内に沈み込んで待避することで、第1のディスクカートリッジと干渉することを防止することができる。
【0016】
また、本発明によれば、小型の第2のディスクカートリッジがディスクドライブ装置内に挿入されたとき、第2の位置決め部材が規制部材によって規制溝が係合されて筒状部の軸線方向の移動が規制されているので、第2のディスクカートリッジが、第2の位置決め部材と第2の位置決め孔とが正規の位置からずれた位置に搬送された場合においても、第2の位置決め部材が、第2のディスクカートリッジの底面によって押圧されて筒状部内に沈み込んで退避された状態で、第2のディスクカートリッジが装着されてしまうことを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
先ず、本発明が適用されたディスクドライブ装置2に装着可能な標準的大きさの第1のディスクカートリッジ11について図面を参照して説明する。図1乃至図3に示すように、この第1のディスクカートリッジ11は、記録媒体となる第1の光ディスク13を第1のカートリッジ本体12内に回転可能してなるものであって、具体的に、第1のカートリッジ本体12の内部に、第1の光ディスク13を回転可能に収納するインナーロータ14と一対のシャッタ板15a,15bとを収納している。
【0018】
この第1のディスクカートリッジ11に収納された第1の光ディスク13は、図2に示すように、例えばCDやDVDと同じ直径を12cmとなし、中心部に、ディスクドライブ装置2の後述するディスク駆動機構5に係合されるセンタ孔13bが形成されている。この第1の光ディスク13は、光ビームが照射される信号記録面13a側に、合成樹脂基板の一方の面にランドとグルーブからなる所定パターンを形成し、この所定パターン上に光ビームを反射する反射層を設け、この反射層上に相変化材料、有機色素材料等からなる信号記録層を設け、この信号記録層上に光透過層を設け、光透過層側から光ビームを照射し、ランド及び/又はグルーブにデータを記録するようになっている。この第1の光ディスク13では、記録及び/又は再生にあたって、波長が400nm程度の光ビームを用い、光ピックアップの対物レンズに、CDやDVDで用いる対物レンズより高開口数のものを用いることで、CDやDVDより高密度に、静止画データ、動画データ、楽曲データ、コンピュータで処理される処理データ等のデータを記録することができる。なお、ディスクとしては、この他に、光磁気ディスク、磁気ディスク等を用いてもよい。また、ディスクとしては、その他、再生専用の光ディスク等の記録媒体を用いるようにしてもよい。更に、ディスクとしては、クリーニングディスクが収納されていてもよい。
【0019】
以上のような第1の光ディスク13を収納する第1のカートリッジ本体12は、図2に示すように、上シェル16と、この上シェル16に突き合わされる2分割された下シェル17とにより構成されている。
【0020】
かくして構成された第1のカートリッジ本体12の底面には、下シェル17を構成するシェル半体17a,17bとの間に、ディスクドライブ装置2のディスク駆動機構5を構成する光ピックアップ79及びディスクテーブル82が進入する記録及び/又は再生用の第1の開口部18が形成される。この第1の開口部18は、第1のカートリッジ本体12の前面側が光ピックアップ79が進入する開口部18aとなり、カートリッジ本体の背面側がディスクテーブル82が進入する開口部18bとなり、開口部18aと開口部18bとの間の第1のカートリッジ本体12の底面の略中央部がディスクテーブル82が第1のカートリッジ本体12の内部へと進入する開口部18cとなる。すなわち、開口部18aは、光ピックアップ79を第1のカートリッジ本体12の内部に進入させるのに足る大きさに形成されており、開口部18bは、ディスクテーブル82が開口部18cに進入させるのに足る大きさに形成されており、開口部18cは、ディスクテーブル82を第1のカートリッジ本体12の内部へと進入させるのに足る大きさに形成されている。
【0021】
下シェル17の内面には、図2に示すように、後述するシャッタ板15a,15bに長孔状に設けられたガイド孔21,21と係合するガイドピン19,19が形成されている。ガイドピン19,19は、インナーロータ14の回動に従ってシャッタ板15a,15bが回動したときに、ガイド孔21に沿って移動してシャッタ板15a,15bを回動させる。
【0022】
下シェル17が構成する第1のカートリッジ本体12の下面には、図3に示すように、ディスクカートリッジ装着機構4に装着した際の位置決めを行う複数の位置決め孔22a,22bが設けられている。一方の位置決め孔22aは、真円に形成され、装着するための基準孔となるロケーションホールとなり、他方の位置決め孔22bは、楕円に形成され、調整用のアライメントホールとなっている。
【0023】
以上のように構成された第1のカートリッジ本体12に収納されるインナーロータ14は、図2に示すように、主面部14aに、第1の光ディスク13が信号記録面13aを対向させるようにして載置される。このインナーロータ14には、下シェル17に設けられた第1の開口部18と略同じ大きさの第2の開口部23が形成されている。
【0024】
また、インナーロータ14の外周面には、インナーロータ14を回動させるためのギヤ部24が形成されている。このギヤ部24の一方の側には、図4に示すように、ディスクドライブ装置2のシャッタラック部材111の第1の係合突起111bが係合される第1の係合凹部25が形成され、ギヤ部24の他方の側には、シャッタラック部材111の第2の係合突起111cが係合される第2の係合凹部26が形成されている。第1の係合凹部25は、図5に示すように、第1のディスクカートリッジ11をディスクドライブ装置2に装填したとき、最初にシャッタラック部材111の第1の係合突起111bが係合される。第2の係合凹部26は、図6に示すように、シャッタ板15a,15bが第1及び第2の開口部18、23の開放位置に移動したとき、シャッタラック部材111の第2の係合突起111cが係合される。また、インナーロータ14には、図2に示すように、一対のシャッタ板15a,15bをそれぞれ回動可能に支持する一対の支軸27a,27bが突出形成されている。この一対の支軸27a,27bは、インナーロータ14の中心部に対して点対称な位置、すなわち互いに180゜の位相差を有して配置されている。
【0025】
このようなインナーロータ14に取り付けられる第2の開口部23を開閉する一対のシャッタ板15a,15bは、図2に示すように、互いに対称な形状をなし、インナーロータ14の一対の支軸27a,27bに、180゜の位相差を有して回動可能に取り付けられている。このシャッタ板15a,15bは、略半円平板状に形成されており、基端部は、上述したインナーロータ14の支軸27a,27bに回動可能に取り付けられる。
【0026】
以上のような構成の第1のディスクカートリッジ11には、上述した構成の他に、第1のカートリッジ本体12の上シェル16側の幅方向の中央領域であって、前面側から背面側に亘って膨出部が形成されている。更に、この第1の領域の裏側に図示しないが第1の光ディスク13をディスクテーブル82と共に挟持するためのクランピングプレート20が配設される。
【0027】
上述したような構成を有する第1のディスクカートリッジ11がディスクドライブ装置2に装着される前には、図1、図3及び図4に示すような状態になっている。すなわち、一対のシャッタ板15a,15bは、第1の開口部18の閉塞位置にロックされている。このとき、インナーロータ14の第1の係合凹部25は、第1のカートリッジ本体12の一側面より外部に臨まされ、この状態で、第1のディスクカートリッジ11は、略円弧の前面を挿入端として、ディスクドライブ装置2に装填される。
【0028】
第1のディスクカートリッジ11は、ディスクドライブ装置2に挿入されると、先ず、シャッタ板15a,15bの開放動作を開始する。すなわち、図5に示すように、第1のカートリッジ本体12の一側面より外部に臨まされたインナーロータ14の第1の係合凹部25に、ディスクドライブ装置2のシャッタラック部材111の第1の係合突起111bが係合することで、インナーロータ14を回動可能な状態にし、更にシャッタラック部材111が第1のディスクカートリッジ11の前方に進むことでインナーロータ14を図5中の矢印a方向に回動し、次いで、シャッタラック部材111のラック部がギヤ部24に噛合し、更に、シャッタラック部材111が第1のディスクカートリッジ11の前方に進むことで、インナーロータ14を回転する。これによって、インナーロータ14のガイドピン19にガイド孔21が係合され、支軸27a,27bに軸支されたシャッタ板15a,15bは、支軸27a,27bを回動支点として、第1の開口部18,44を開放する図5中の矢印b方向に回動する。
【0029】
シャッタラック部材111のラック部とインナーロータ14のギヤ部24との噛合状態が終了すると、図6に示すように、シャッタ板15a,15bの回動動作が停止し、次いで、シャッタラック部材111の第2の係合突起111cは、インナーロータ14の第2の係合凹部26と係合する。これによって、シャッタ板15a,15bは、第1の開口部18,44を完全に解放した状態が保持されることになる。
【0030】
この後、第1の開口部18bからは、ディスク駆動機構5を構成するディスクテーブル82が進入し、このディスクテーブル82は、第1の光ディスク13のセンタ孔13bに係合すると共にクランピングプレート20とで第1の光ディスク13を回転可能にクランプする。また、ディスクカートリッジ装着機構4に装着された第1のディスクカートリッジ11の開放された第1の開口部18からは、前面側から光ピックアップ79が進入する。そして、第1の光ディスク13は、ディスク駆動機構5によって回転駆動され、信号記録面13aに光ピックアップ79から出射された光ビームが照射され、光ピックアップ79が信号記録面13aで反射された戻りの光ビームを検出することで、情報信号の記録を行い、また、第1の光ディスク13に記録されたデータの読み出しを行う。
【0031】
一方、このディスクドライブ装置2から第1のディスクカートリッジ11を排出する際は、上述したシャッタラック部材111が相対的に第1のディスクカートリッジ11より後退することで、インナーロータ14を逆回転し、一対のシャッタ板15a,15bが第1のカートリッジ本体12の第1の開口部18を閉塞する。
【0032】
次に、本発明が適用されたディスクドライブ装置2に装着可能な第1のディスクカートリッジ11より小型の第2のディスクカートリッジ31について図面を参照して説明する。図7乃至図9に示すように、この第2のディスクカートリッジ31は、第1のディスクカートリッジ11に用いられている第1の光ディスク13より小径の例えば8cmの光ディスクを記録媒体に用いるものであって、記録容量は標準的大きさの第1の光ディスク13より少ないものの携帯性に優れている。
【0033】
図7乃至図9に示すように、本発明を適用した第2のディスクカートリッジ31は、第2のカートリッジ本体32の内部に、第2の光ディスク33が収納されるローテーションホイール34と、一対のシャッタ板35a,35bとを収納してなる。この第2のカートリッジ本体32は、互いに組み合わされる一組の上シェル36と下シェル37とを突き合わせて構成されている。
【0034】
この第2のディスクカートリッジ31に用いられる第2の光ディスク33は、中心部に、ディスクドライブ装置2のディスク駆動機構5に係合されるセンタ孔33aが形成されている。なお、第2の光ディスク33は、上述した第1のディスクカートリッジ11に用いられている第1の光ディスク13より外径が小さいだけであって、第1の光ディスク13と同じ記録フォーマットで情報信号が記録される。
【0035】
この第2のカートリッジ本体32は、上シェル36側の幅方向の中央領域であって、前面側から背面側に亘って膨出部が形成されている。また、この第1の領域の裏側には、図示しないが光ディスク33をディスクテーブルと共に挟持するためのクランピングプレート38が配設される。
【0036】
このような上シェル36に結合される下シェル37は、図8、図9及び図10に示すように、光ピックアップ79やディスクテーブル82が進入できるように開放された第1の開口部39が形成されている。この第1の開口部39は、前面側の開放端から第2の光ディスク33の信号記録面の一部を内外周に亘って外方へ臨ませる光ピックアップ用開口部39aと、この光ピックアップ用開口部39aと連続した第2の光ディスク33のセンタ孔33aを外部に臨ませる回転駆動用開口部39bとから構成されている。
【0037】
更に、下シェル37の前面には、両脇に、第2のディスクカートリッジ31をディスクドライブ装置2に挿入される際に、ディスクドライブ装置2側の挿入ガイド部材となる挿入ガイドピンが係合する挿入ガイド溝41,41が形成されている。
【0038】
更に、下シェル37の下面には、図8に示すように、ディスクカートリッジ装着機構4に装着した際に位置決めされる複数の位置決め孔42a,42bが設けられている。一方の位置決め孔42aは、真円に形成され、装着するための基準孔となるロケーションホールとなり、他方の位置決め孔42bは、楕円に形成され、調整用のアライメントホールとなっている。
【0039】
上シェル36と下シェル37とが突き合わされると、第2のカートリッジ本体32の内部には、ローテーションホイール34を収納する収納部が構成される。この収納部に収納されるローテーションホイール34は、図9に示すように、第2の光ディスク33が収納される。このローテーションホイール34の主面部には、下シェル37に設けられた第1の開口部39と略同じ大きさの第2の開口部43が形成されている。
【0040】
この第2の開口部43は、下シェル37の第1の開口部39と一致したとき、収納した第2の光ディスク33を外部に臨ませる。すなわち、この第2の開口部43は、第1の開口部39の光ピックアップ用開口部39aに対応した開口部と回転駆動用開口部39bに対応した開口部で構成されている。
【0041】
ローテーションホイール34の第2の開口部43近傍には、図9に示すように、外側に突出して、ディスクドライブ装置2のシャッタ開放アームが係合する凹状の被操作部44が形成されている。この被操作部44は、ローテーションホイール34の回転に伴って、第1の開口部39が形成された下シェル37の前面より外部に露出し、第1の開口部39の幅方向を移動する。
【0042】
以上のようなローテーションホイール34は、図9に示すように、コイルバネ等で構成された付勢部材45によって、シャッタ板35a,35bが、第1及び第2の開口部39,43を閉塞する方向に回動付勢されている。この付勢部材45は、一端がローテーションホイール34の係止片45aに係止され、他端が上シェル36の内面に形成された係止突起45bに係止されている。
【0043】
以上のように構成されたローテーションホイール34は、付勢部材45によりシャッタ板35a,35bが第1及び第2の開口部39,43を閉塞する方向に付勢されており、被操作部44がディスクドライブ装置2のシャッタ開放アームによって、シャッタ板35a,35bが第1及び第2の開口部39,43を開放する方向に回転される。
【0044】
下シェル37に形成された第1の開口部39やローテーションホイール34に形成された第2の開口部43を開閉する一対のシャッタ板35a,35bは、図9及び図10に示すように、シャッタ板35aが大きく、シャッタ板35bがシャッタ板35aに対して小さく形成されている。
【0045】
図9に示すように、大きい方の第1のシャッタ板35aは、第1の回動支持部47によって、上シェル36の内面に形成された第1の支軸46に回動支持される。
【0046】
更に、第1のシャッタ板35aの第2の光ディスク33側の面には、ローテーションホイール34の主面部に形成されたガイド溝48に係合するガイド突起49が形成されている。このガイド突起49は、ローテーションホイール34のガイド溝48に係合することで、第1のシャッタ板35aの回動を規制する。
【0047】
また、第2のシャッタ板35bは、第2の回動支持部51によって第1のシャッタ板35aに回動可能に取り付けられる。この第2のシャッタ板35bには、図9及び図10に示すように、ローテーションホイール34に形成された第1の制御突起52が係合される第1のカム溝53が形成されている。この第1のカム溝53は、第1の制御突起52が係合することで、第2のシャッタ板35bの回動を制御する。第1のカム溝53は、ローテーションホイール34の外周側の幅狭な幅狭部53aと、ローテーションホイール34の中央よりの幅狭部53aより拡幅した拡幅部53bとからなる。幅狭部53aは、第2のシャッタ板35bが第1及び第2の開口部39,43を開放する際の前半部分で第2のシャッタ板35bを回動させる第1の作用部であり、拡幅部53bは、第1の制御突起52が移動したとき、すなわち第2のシャッタ板35bが第1及び第2の開口部39,43を開放する際に、後半部分で何も作用しない第1の非作用部となる。
【0048】
更に、第2のシャッタ板35bには、ローテーションホイール34の主面部に形成された第2のカム溝54に係合する第2の制御突起55が形成されている。第2のカム溝54は、ローテーションホイール34の中央側で第1の方向に湾曲した第1の湾曲部54aと、ローテーションホイール34の外周側で第1の湾曲部54aとは反対側の第2の方向に湾曲した第2の湾曲部54bとからなる。第1の湾曲部54aは、第2のシャッタ板35bが第1及び第2の開口部39,43を開放する際に、前半部分で何も作用しない第2の非作用部であり、第2の湾曲部54bは、第2のシャッタ板35bが第1及び第2の開口部39,43を開放する際に、後半部分で作用する第2の作用部となる。したがって、図9及び図10に示すように、第1の湾曲部54aは、第2のシャッタ板35bが第1及び第2の開口部39,43を開放する際に、前半部分で何も作用せず、第2の制御突起55が第2の湾曲部54bに移動すると、すなわち第2のシャッタ板35bの回動の後半部分で、第2の湾曲部54bは、上述の第1のカム溝53の幅狭部53aに代わって、第2のシャッタ板35bを回動する。
【0049】
上述したような構成を有する第2のディスクカートリッジ31がディスクカートリッジ装着機構4に装着される前には、図10に示すような状態にある。すなわち、一対のシャッタ板35a,35bが第1及び第2の開口部39,43を閉塞しているとき、ローテーションホイール34は、付勢部材45の付勢力により図10中の矢印c方向に回動付勢された状態にあり、被操作部44は、第1の開口部39の一側縁に位置している。そして、一対のシャッタ板35a,35bは、互いに噛み合うことによって第1及び第2の開口部39,43を閉塞している。
【0050】
このとき、第1のシャッタ板35aのガイド突起49は、ローテーションホイール34のガイド溝48のローテーションホイール34の中央よりの一端に位置している。また、第2のシャッタ板35bの第1のカム溝53には、第1の制御突起52が第1の作用部である幅狭部53aに係合している。更に、第2のシャッタ板35bの第2の制御突起55は、第2の非作用部であるローテーションホイール34の第2のカム溝54の第1の湾曲部54aに係合している。かくして、第2のディスクカートリッジ31は、図8に示すように、下シェル37の第1の開口部39を閉塞した状態となっている。
【0051】
そして、第2のディスクカートリッジ31は、ディスクドライブ装置2に対して略円弧状に形成された前面を挿入端として挿入される。すると、ローテーションホイール34は、被操作部44にディスクドライブ装置2のシャッタ開放アームが係合され、このシャッタ開放アームによって、付勢部材45の付勢力に抗して図10中の反矢印c方向に回動される。すると、ローテーションホイール34のガイド溝48にガイド突起49が係合された第1のシャッタ板35aは、上シェル36の第1の支軸46を中心にして、図10中の矢印d方向に回動する。第1のシャッタ板35aの回動に伴って、第2のシャッタ板35bは、第1のシャッタ板35aに対して図10中の矢印e方向に回動する。第2のシャッタ板35bの回動開始時は、ローテーションホイール34の第1の制御突起52が係合した第1の作用部となっている第1のカム溝53の幅狭部53aによって回動される。なお、第2のシャッタ板35bの回動開始時において、第2のシャッタ板35bの第2の制御突起55が係合したローテーションホイール34の第2のカム溝54の第1の湾曲部54aは、第2の非作用部となっており、何も作用しない。
【0052】
更に、ローテーションホイール34が図10中の反矢印c方向に回動すると、図11に示すように、ローテーションホイール34のガイド溝48に係合したガイド突起49は、ガイド溝48のローテーションホイール34の外周側の他端に移動する。第1のシャッタ板35aの回動に伴って、第2のシャッタ板35bは、第1のシャッタ板35aに対して図11中の矢印d方向に回動する。すると、ローテーションホイール34の第1の制御突起52は、第1の作用部となっている第1のカム溝53の幅狭部53aから第1の非作用部となっている第1のカム溝53の拡幅部53bに移動し、第2のシャッタ板35bに対しても作用しなくなる。これに代わって、第2のシャッタ板35bの第2の制御突起55は、第2の非作用部となっている第1の湾曲部54aから第2の作用部となっている第2の湾曲部54bに移動し、第2のシャッタ板35bを図11中の矢印e方向に回動する。これにより、図12に示すように、被操作部44は、第1の開口部39の端部に位置し、第1及び第2の開口部39,43は、開放され、ローテーションホイール34内に収納されている第2の光ディスク33を内外周に亘って外部に臨ませることができる。
【0053】
第1及び第2の開口部39,43が開放されると、ローテーションホイール34内に回転可能に収納されている第2の光ディスク33は、ディスクドライブ装置2側のディスク駆動機構5のディスクテーブル82にセンタ孔33aが係合すると共に、上シェル36に設けられたクランピングプレート38とディスクテーブル82によって挟持されて回転可能な状態になる。
【0054】
第2の光ディスク33に情報信号を記録し、また、第2の光ディスク33に記録された情報信号を再生するときには、第2の光ディスク33がディスクテーブル82によって回転される。これと共に、第1及び第2の開口部39,43内に進入した光ピックアップ79は、第2の光ディスク33の信号記録領域に半導体レーザより出射された光ビームを対物レンズで集光し、第2の光ディスク33の信号記録面に照射し、この信号記録面で反射された戻りの光ビームを検出することによって、第2の光ディスク33に情報信号を記録し、又は、第2の光ディスク33に記録された情報信号の読み出しを行う。
【0055】
なお、第2のディスクカートリッジ31がディスクドライブ装置2より排出されると、ローテーションホイール34は、付勢部材45の付勢力により図11中の矢印c方向に回動し、図11の状態から図8の状態に戻る。
【0056】
以上のような第1又は第2のディスクカートリッジ11,31が装着され、記録及び/又は再生等が行われる本発明が適用されたディスクドライブ装置2は、図13に示すように、ベース3と、このベース3に設けられ、第1又は第2のディスクカートリッジ11,31が選択的に装着されるディスクカートリッジ装着機構4と、このディスクカートリッジ装着機構4によって選択的に装着される第1又は第2のディスクカートリッジ11,31に回転可能に収納されたディスクである第1又は第2の光ディスク13,33を回転させるディスク駆動機構5とを備えている。
【0057】
このディスクドライブ装置2では、第1又は第2のディスクカートリッジ11,31が挿入されると、第1又は第2のディスクカートリッジ11,31がディスクカートリッジ装着機構4に装着されて、ディスク駆動機構5で回転され、記録及び/又は再生等が行われる。
【0058】
ディスクカートリッジ装着機構4及びディスク駆動機構5が設けられたベース3には、図13に示すように、上面に、後述する光ピックアップ79の対物レンズ83を第1又は第2の光ディスク13,33の信号記録面側に臨ませる開口部3aが形成されている。
【0059】
このベース3に設けられ、第1又は第2のディスクカートリッジ11,31が選択的に装着されるディスクカートリッジ装着機構4は、図14及び図15に示すように、第1のディスクカートリッジ11を位置決めする第1の位置決め部材61と、第1の位置決め部材61より内側に設けられ、第2のディスクカートリッジ31を位置決めする第2の位置決め部材62,63と、第1のディスクカートリッジ11が装着されるときに第2の位置決め部材62,63を待避させる待避機構64と、第2の位置決め部材62,63の待避動作を規制する規制機構65とを備えている。
【0060】
第1のディスクカートリッジ11を位置決めする第1の位置決め部材61は、図14に示すように、ベース3に、第1のディスクカートリッジ11の底面に形成された位置決め孔22a,22bの配置位置に応じて2箇所配設されている。この第1の位置決め部材61は、図15に示すように、第1のディスクカートリッジ11が装着される基体部61aと、この基体部61aに設けられ、第1のディスクカートリッジ11の底面に形成された位置決め孔22a,22bに係合して位置決めする突部61bとを有する。
【0061】
基体部61aは、頂面に、第1のディスクカートリッジ11が装着される装着面61cが設けられている。また、基体部61aは、略中央に、第1のディスクカートリッジ11の底面に形成された位置決め孔22a,22bに係合してベース3の上面と平行な面方向の位置決めをする突部61bが突設されている。突部61bは、位置決め孔22a,22bと略同様の外径を有する略円柱形状であり、先端が、位置決め孔22a,22bに挿入しやすくなるように、略半球状や略円錐形等に形成されている。
【0062】
第2のディスクカートリッジ31を位置決めをする第2の位置決め部材62,63は、図16(A)に示すように、第2のディスクカートリッジ31の底面に形成された位置決め孔42a,42bに係合される本体部62aと、この本体部62aの基端に形成されて後述する付勢部材68が外周部に取り付けられる取付部62bとを有する。
【0063】
この本体部62aは、位置決め孔42a,42bと略同様の外径を有する略円柱形状であり、先端が、位置決め孔42a,42bに挿入しやすくなるように略半球状や略円錐形状等に形成されている。また、本体部62aは、側面に、後述する規制機構65の規制部材69に係合される規制溝62cが形成されている。この規制溝62cは、本体部62aの外周部に周回り方向に形成されている。本体部62aは、後述する規制機構65の規制部材69に規制溝62cが係合されて筒状部67の軸線方向の移動が規制されているとき、後述する待避機構64の筒状部67の装着面67aに対して先端が位置決め孔42a,42bに係合できる程度突出する長さを有している。更に、本体部62aは、後述する待避機構64の筒状部67に軸線方向に移動可能に支持されている。
【0064】
本体部62aの基端に形成された取付部62bは、本体部62aよりやや外径が小さく、本体部62aと同心の略円柱形状に形成されている。また、取付部62bは、バネ等の付勢部材68が、外周部に取り付けられる。第2の位置決め部材62,63は、取付部62bの外周部に取り付けられた付勢部材68が筒状部67の底面と本体部62aの底面とに当接されることで、後述する待避機構64の筒状部67の軸線方向に対して突出する図16(A)中の矢印f方向に付勢されている。
【0065】
更に、取付部62bは、先端にストッパー66が設けられている。このストッパー66は、例えば、取付部62bの先端面にネジ孔62dが形成され、このネジ孔62dに取付部62bの外径より大径の座金を介した結合ボルトからなる。ストッパー66は、第2の位置決め部材62,63が付勢部材68により筒状部67の軸線方向に対して突出する方向に付勢されても、筒状部67の装着面67aから必要以上に突出することを防止する。なお、ストッパー66は、座金等からなることに限定されるものではない。
【0066】
第2の位置決め部材62,63を第1のディスクカートリッジ11が装着されるときに待避させる待避機構64は、図14及び図15に示すように、ベース3に、第1の位置決め部材61より内側に設けられ、第2のディスクカートリッジ31の底面に形成された位置決め孔42a,42bの配置位置に応じて2箇所配設されている。この待避機構64は、図16(A)に示すように、第2の位置決め部材62,63を軸線方向に移動可能に支持する筒状部67と、この筒状部67内に配設され、第2の位置決め部材62,63を筒状部67の軸線方向に対して突出する方向に付勢する付勢部材68とを有する。
【0067】
この筒状部67は、頂面に、第1及び第2のディスクカートリッジ11,31が装着される装着面67aが設けられている。装着面67aは、第1のディスクカートリッジ11を安定して装着させるため、第1の位置決め部材61の装着面61cと同一の高さに設けられている。また、筒状部67は、内周面が、第2の位置決め部材62,63の本体部62aが筒状部67の軸線方向に移動可能な内径を有し、筒状部67の軸線方向の移動をガイドするガイド部67bと、このガイド部67bと連続し、本体部62aの内径よりやや小さくて付勢部材68の外径よりやや大きい内径を有する収納部67cと、この収納部67cと連続し、付勢部材68の外径よりやや小さくて取付部62bが挿通することができる内径を有する貫通孔67dとを有する。
【0068】
このガイド部67bは、図16(B)に示すように、第2の位置決め部材62,63の本体部62aが完全に沈み込める程度の深さを有している。また、ガイド部67bの底面は、収納部67cが本体部62aの外径よりやや小さい内径を有することで、本体部62aの底面と当接して、第2の位置決め部材62,63が筒状部67内に必要以上に沈み込むことを防止するストッパーの役割を果たす。更に、収納部67cの底面は、貫通孔67dが付勢部材68の外径よりやや小さい内径を有することで、第2の位置決め部材62,63の取付部62bの外周部に取り付けられた付勢部材68と当接して、第2の位置決め部材62,63を、筒状部67の軸線方向に対して突出する図16(B)中の矢印f方向に付勢させる。
【0069】
更に、筒状部67は、図16(A)に示すように、側面に、第2の位置決め部材62,63が付勢部材68に付勢されて座金等のストッパー66によって筒状部67の装着面67aから必要以上に突出することが防止されている状態のときに、筒状部67内に支持されている第2の位置決め部材62,63の規制溝62cを露出する開口部67eが形成されている。
【0070】
第2の位置決め部材62,63を筒状部67の軸線方向に対して突出する方向に付勢する付勢部材68は、バネ等の弾性部材である。付勢部材68は、第2の位置決め部材62,63の取付部62bの外周部に取り付けられ、本体部62aの底面と筒状部67の収納部67cの底面とに当接され、第2の位置決め部材62,63を、筒状部67の軸線方向に対して突出する図16(A)中の矢印f方向に付勢させる。また、付勢部材68は、図16(B)に示すように、第2の位置決め部材62,63の本体部62aの底面が、ガイド部67bの底面に当接されて必要以上に沈み込まないように防止するストッパーの役割を果たすように、第2の位置決め部材62,63の本体部62aよりやや小さい外径を有する。
【0071】
待避機構64による第2の位置決め部材62,63の待避動作を規制する規制機構65は、図14及び図15に示すように、第2の位置決め部材62,63の規制溝62cに係脱するように移動し、第2の位置決め部材62,63の筒状部67の軸線方向の移動を規制する規制部材69と、この規制部材69に設けられ、第1のディスクカートリッジ11によって押圧されて規制部材69を移動させる押圧部70とを有する。
【0072】
この規制部材69は、略矩形薄板形状であり、第2のディスクカートリッジ31の底面に形成された位置決め孔42a,42bの配置位置に応じて配設された筒状部67に支持されている第2の位置決め部材62,63を、同時に係合できるように配設されている。具体的に、規制部材69は、第2のディスクカートリッジ31の底面に形成された位置決め孔42a,42bが第2のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に設けられているので、第2の位置決め部材62,63を同時に係合できるように、規制部材69の長辺が、第2のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に配設されている。
【0073】
また、規制部材69は、一端の近傍に、第1のディスクカートリッジ11によって押圧されて規制部材69を移動させる押圧部70が設けられている。この押圧部70は、略円柱形状のピンを規制部材69にかしめたり、規制部材69の一端を第1のディスクカートリッジ11の装着方向に略直角に折り曲げた折曲片等からなる。また、押圧部70は、第1のディスクカートリッジ11と当接するが第2のディスクカートリッジ31とは当接しない程度、ベース3の中心部、すなわち図示しない後述するディスク駆動機構5のディスクテーブル82から離れて設けられている。
【0074】
また、規制部材69には、開口部71が形成されている。この開口部71の一辺には、第1の係合部72と非係合部73とがテーパを介して連続して形成されている。第1の係合部72は、第2の位置決め部材62の規制溝62cに係合し、第2の位置決め部材62の筒状部67の軸線方向の移動を規制する。非係合部73は、第1のディスクカートリッジ11によって押圧部70が押圧されて規制部材69が第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側に移動されたとき、第2の位置決め部材62と規制部材69とが干渉するのを待避させる。
【0075】
第1の係合部72は、第2の位置決め部材62の規制溝62cを係合することで、第2の位置決め部材62の筒状部67の軸線方向の移動を規制し、第1のディスクカートリッジ11によって押圧部70が押圧されて規制部材69が第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側に移動されたとき、第2の位置決め部材62が非係合部73に移動されることで、第1の係合部72による規制溝62cの係合が外れ、第2の位置決め部材62の筒状部67の軸線方向の移動規制を解除する。
【0076】
また、第1の係合部72は、第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側と反対側に移動されたとき、第2の位置決め部材62が非係合部73から第1の係合部72に移動されることで、規制溝62cを係合し、第2の位置決め部材62の筒状部67の軸線方向の移動を規制する。
【0077】
また、規制部材69は、他端に、第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側と反対側に突出し、第2の位置決め部材63の規制溝62cに係合する第2の係合部74が設けられている。
【0078】
第2の係合部74は、第2の位置決め部材63の規制溝62cを係合することで、第2の位置決め部材63の筒状部67の軸線方向の移動を規制し、第1のディスクカートリッジ11によって押圧部70が押圧されて規制部材69が第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側に移動されたとき、第2の位置決め部材63と干渉しない位置まで移動されることで、第2の係合部74による規制溝62cの係合が外れ、第2の位置決め部材63の筒状部67の軸線方向の移動規制を解除する。
【0079】
また、第2の係合部74は、第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側と反対側に移動されたとき、第2の位置決め部材63の規制溝62cに進入することで、規制溝62cを係合し、第2の位置決め部材63の筒状部67の軸線方向の移動を規制する。
【0080】
また、規制機構65は、図15に示すように、規制部材69をベース3に対して、第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側と反対側に付勢する付勢部材75を有する。この付勢部材75は、バネ等の弾性部材である。また、付勢部材75は、規制部材69とベース3との間に取り付けられ、詳細に図示しないが、例えば規制部材69の押圧部70とベース3とにそれぞれ設けられた係止片75a,75bに係止されて取り付けられ、図15中の矢印g方向に、規制部材69を付勢する。
【0081】
この付勢部材75によって、規制部材69は、第1のディスクカートリッジ11が排出され、第1のディスクカートリッジ11による押圧部70の押圧が解除された際に、第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側と反対側である図15中の矢印g方向に付勢されて移動されることにより、第1及び第2の係合部72,74が規制溝62cに係合され、第2の位置決め部材62,63の筒状部67の軸線方向の移動を規制する。
【0082】
また、規制機構65は、図15に示すように、ベース3に、第2の位置決め部材62,63の規制溝62cを係脱するように移動する規制部材69をガイドするガイド部材76が設けられている。例えば、このガイド部材76は、第2の位置決め部材62,63間に設けられている。また、ガイド部材76は、頂面に、規制部材69をガイドするガイド面76aを有する略円柱形状である。ガイド部材76は、規制部材69が第2の位置決め部材62,63の規制溝62cを係脱するために移動する際に、歪んだりしないように支持するとともに、安定して移動できるようにガイドする。
【0083】
また、ベース3には、図13に示すように、第1のディスクカートリッジ11が挿入されたとき、第1のディスクカートリッジ11が装着され、高さ方向の基準となる高さ基準面77aを有する第1の装着基準部77が設けられている。更に、ベース3には、第2のディスクカートリッジ31が挿入されたとき、第2のディスクカートリッジ31が装着され、高さ方向の基準となる高さ基準面78aを有する第2の装着基準部78が設けられている。第2の装着基準部78は、第2のディスクカートリッジ31が第1のディスクカートリッジより小型であるため、第1の装着基準部77より内側に設けられている。
【0084】
更に、第1及び第2の装着基準部77,78は、第2の装着基準部78が第1の装着基準部77より内側に設けられているので、第1のディスクカートリッジ11にも装着されるため、同一の高さに設けられている。また、第1の位置決め部材61の装着面61c及び待避機構64の筒状部67の装着面67aは、第1及び第2のディスクカートリッジ11,31を安定して装着させるため、第1及び第2の装着基準部77,78の高さ基準面77a,78aと同一の高さに設けられている。
【0085】
次に、以上のように構成されたディスクカートリッジ装着機構4によって選択的に装着される第1又は第2のディスクカートリッジ11,31に回転可能に収納されたディスクである第1又は第2の光ディスク13,33を回転させるディスク駆動機構5について説明する。
【0086】
このディスク駆動機構5は、図13に示すように、ベース3に設けられている。また、ディスク駆動機構5は、スピンドルモータ81によって回転されるディスクテーブル82を有している。このディスクテーブル82には、第1又は第2の光ディスク13,33のセンタ孔13b,33aに係合して第1又は第2の光ディスク13,33をセンタリングし、更に、第1のディスクカートリッジ11のクランピングプレート20又は第2のディスクカートリッジ31のクランピングプレート38とで第1又は第2の光ディスク13,33を挟持する。そして、ディスクテーブル82は、第1又は第2の光ディスク13,33を一体的に線速度一定、角速度一定又はこれらの組み合わせで回転する。
【0087】
更に、本発明が適用されたディスクドライブ装置2は、ベース3に、このディスク駆動機構5によって回転される第1又は第2の光ディスク13,33に光ビームを照射して反射された戻り光を検出することによって第1又は第2の光ディスク13,33にデータを記録し、又は、第1又は第2の光ディスク13,33に記録されているデータを読み出す光ピックアップ79と、この光ピックアップ79を第1又は第2の光ディスク13,33の径方向に送り操作するスレッド機構80とを備えている。
【0088】
第1又は第2の光ディスク13,33に記録されているデータを読み出す光ピックアップ79は、図13に示すように、波長が400nm程度の光ビームを出射する半導体レーザ、この光ビームを集光する対物レンズ83、第1及び第2の光ディスク13,33で反射された戻りの光ビームを検出する光検出器等を備えている。光ピックアップ79は、第1又は第2の光ディスク13,33で反射された戻りの光ビームを検出することによって、対物レンズ83を光軸方向及び記録トラックに直交する方向に変位し、フォーカシングサーボ、トラッキングサーボ等の制御を行う。また、光ピックアップ79は、第1又は第2の光ディスク13,33に光ビームを照射することによって、データを記録し、又は、第1又は第2の光ディスク13,33で反射された戻りの光ビームを検出することによって、第1又は第2の光ディスク13,33に記録されているデータの読み出しを行う。このように構成される光ピックアップ79は、ベース3のディスク駆動機構5に近接して設けられた開口部3aより外部に臨まされ、第1又は第2の光ディスク13,33と対向するようになっている。開口部3aに配設された光ピックアップ79は、スレッド機構80によって、開口部3a内において、第1又は第2の光ディスク13,33の径方向に送り操作される。
【0089】
第1又は第2の光ディスク13,33の径方向に送り操作するスレッド機構80は、図13に示すように、一又は複数のガイド軸80aを有し、光ピックアップ79が、このガイド軸80aに、第1又は第2の光ディスク13,33の径方向に直線移動可能に取り付けられている。そして、スレッド機構80は、図示しないモータやギヤ列によって構成された駆動部やリニアモータによって構成された駆動部によって、ガイド軸80aに沿って移動される。
【0090】
具体的に、光ピックアップ79は、第1のディスクカートリッジ11の記録及び/又は再生を行うとき、第1のカートリッジ本体12に形成された第1の開口部18内の開口部18aから臨まされた第1の光ディスク13と対向し、開口部18aの範囲内で第1の光ディスク13の径方向に移動される。
【0091】
また、光ピックアップ79は、第2のディスクカートリッジ31の記録及び/又は再生を行うとき、第2のカートリッジ本体32に形成された第1の開口部39内の光ピックアップ用開口部39aから臨まされた第2の光ディスク33と対向し、光ピックアップ用開口部39aの範囲内で第2の光ディスク33の径方向に移動される。
【0092】
次に、以上のように構成された本発明が適用されたディスクカートリッジ装着機構4及びディスクドライブ装置2のローディング及びアンローディングのときの動作について説明する。
【0093】
本発明が適用されたディスクドライブ装置2は、ビデオカメラ装置1に第1のディスクカートリッジ11が挿入され、挿入された第1のディスクカートリッジ11が、ディスクカートリッジ装着機構4に位置決めされて装着され、ディスクカートリッジ装着機構4に位置決めされて装着された第1のディスクカートリッジ11に回転可能に収納された第1の光ディスク13が、ディスク駆動機構5によって回転され、光ピックアップ79等で記録及び/又は再生等される動作について説明する。
【0094】
ディスクカートリッジ装着機構4は、略円弧状の前面を挿入端として第1のディスクカートリッジ11が挿入されたとき、図17(A)に示すように、第1のディスクカートリッジ11の搬送方向と略直交するように設けられた一対の搬送ローラ84によって、第1のディスクカートリッジ11を、カートリッジホルダ85内に搬送する。
【0095】
このとき、ディスクカートリッジ装着機構4は、第1のディスクカートリッジ11のシャッタ板15a,15bの開放動作を開始する。ディスクカートリッジ装着機構4は、図5に示すように、第1のカートリッジ本体12の一側面より外部に臨まされたインナーロータ14の第1の係合凹部25に、ディスクドライブ装置2のシャッタラック部材111の第1の係合突起111bが係合し、インナーロータ14を回動可能な状態にし、更にシャッタラック部材111が第1のディスクカートリッジ11の前方に進むことでインナーロータ14を図5中の矢印a方向に回動し、次いで、シャッタラック部材111のラック部がギヤ部24に噛合し、更に、シャッタラック部材111が第1のディスクカートリッジ11の前方に進むことで、インナーロータ14を回転させて、インナーロータ14のガイドピン19にガイド孔21が係合され、支軸27a,27bに軸支されたシャッタ板15a,15bが、支軸27a,27bを回動支点として図5中の矢印b方向に回動することで、第1のディスクカートリッジ11の第1の開口部18,44を開放させる。
【0096】
そして、ディスクカートリッジ装着機構4は、シャッタラック部材111のラック部とインナーロータ14のギヤ部24との噛合状態が終了すると、図6に示すように、シャッタ板15a,15bの回動動作が停止し、次いで、シャッタラック部材111の第2の係合突起111cがインナーロータ14の第2の係合凹部26と係合することで、第1のディスクカートリッジ11のシャッタ板15a,15bが第1の開口部18,44を完全に開放した状態に保持する。
【0097】
更に、図17(A)に示すように、第1のディスクカートリッジ11がカートリッジホルダ85内に搬送されている際に、ディスクカートリッジ装着機構4は、押圧部70が、第1のディスクカートリッジ11の略円弧状の前面部と当接され、更に第1のディスクカートリッジ11がカートリッジホルダ85内に搬送されるとともに、第1のディスクカートリッジ11の側面方向、すなわち第1のディスクカートリッジ11の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側に押圧されることで、規制部材69を、同方向に移動させる。
【0098】
これにより、第2の位置決め部材62は、図18に示すように、第2の位置決め部材62が非係合部73に移動されることで、第1の係合部72による規制溝62cの係合が外れ、第2の位置決め部材63が第2の係合部74と干渉しない位置まで移動されることで、第2の係合部74による規制溝62cの係合が外れ、規制部材69の第1及び第2の係合部72,74によって規制されていた筒状部67の軸線方向に対する移動規制が解除され、筒状部67の軸線方向に対して移動可能となる。
【0099】
次に、ディスクカートリッジ装着機構4は、図17(B)に示すように、カートリッジホルダ85内で、第1及び第2の開口部18,23が開放されて記録及び/又は再生が可能となった第1のディスクカートリッジ11の記録及び/又は再生を行うディスク駆動機構5及び光ピックアップ79等と離間した状態にあるので、例えばカートリッジホルダ85及びベース3等に亘って設けられた図示しない昇降機構によって、図17(C)に示すように、カートリッジホルダ85を、ディスク駆動機構5及び光ピックアップ79等に向かって降下させる。
【0100】
そして、ディスクカートリッジ装着機構4は、第1のディスクカートリッジ11を、図19に示すように、同一の高さに設けられた第1の位置決め部材61の装着面61cと筒状部67の装着面67aと第1及び第2の装着基準部77,78の高さ基準面77a,78aとで支持して装着する。このとき、第2の位置決め部材62,63は、筒状部67の軸線方向に対して移動可能であるので、第1のディスクカートリッジ11の底面によって筒状部67の装着面67aまで押圧され、筒状部67内に沈み込んで待避される。
【0101】
また、ディスクカートリッジ装着機構4は、第1の位置決め部材61の突部61bが第1のディスクカートリッジ11の底面に形成された位置決め孔22a,22bに係合されて、第1のディスクカートリッジ11のベース3と平行な面方向の位置決めをする。
【0102】
次に、ディスクカートリッジ装着機構4のこれらの動作によって、ディスクドライブ装置2は、第1のディスクカートリッジ11の装着が完了し、ディスク駆動機構5及び光ピックアップ79等によって、データの記録及び/又は再生を行うことができるようになる。すなわち、第1の光ディスク13は、ディスク駆動機構5のディスクテーブル82によって回転され、光ピックアップ79によって光ビームが照射され第1の光ディスク13で反射された戻りの光ビームを検出することによって、第1の光ディスク13に新たなデータを記録し、また、第1の光ディスク13に記録されているデータの読み出しを行う。
【0103】
次に、ディスクドライブ装置2のディスク駆動機構5によって回転され、光ピックアップ79等によって記録及び/又は再生された第1の光ディスク13を回転可能に収納した第1のディスクカートリッジ11が、ディスクカートリッジ装着機構4によって排出される動作について説明する。
【0104】
ディスクドライブ装置2は、第1のディスクカートリッジ11が排出されるとき、第1の光ディスク13の記録及び/又は再生が終了すると、先ず、図17(B)に示すように、図示しない昇降機構によって、カートリッジホルダ85の降下時とは逆動作を行うことにより、カートリッジホルダ85を、ディスク駆動機構5及び光ピックアップ79等から離間するように上昇させる。
【0105】
このとき、第1のディスクカートリッジ11の底面によって装着面67aまで押圧されて筒状部67内に沈み込んで待避していた第2の位置決め部材62,63は、筒状部67の軸線方向に対して移動可能であり、筒状部67の軸線方向に対して突出する図16(B)中の矢印f方向に付勢する付勢部材68によって、図16(A)に示すように、第2の位置決め部材62,63が筒状部67の装着面67aから突出するように復元される。
【0106】
次に、ディスクドライブ装置2は、図17(A)に示すように、搬送ローラ84によって、第1のディスクカートリッジ11をカートリッジホルダ85外に排出する。このとき、ディスクドライブ装置2は、シャッタラック部材111が第1のディスクカートリッジ11の後方、すなわち挿入時と逆方向に進むことで、インナーロータ14の第2の係合凹部26に係合しているシャッタラック部材111の第2の係合突起111cが、第2の係合凹部26から外され、第1のディスクカートリッジ11のシャッタ板15a,15bの閉塞動作を開始する。そして、ディスクドライブ装置2は、更にシャッタラック部材111が後方に進むことで、インナーロータ14が挿入時と逆回転し、一対のシャッタ板15a,15bが閉塞される。そして、ディスクドライブ装置2は、第1のディスクカートリッジ11のシャッタ板15a,15bが互いに噛み合うことにより、閉塞状態を維持する。
【0107】
更に、ディスクドライブ装置2は、第1のディスクカートリッジ11がカートリッジホルダ85外に排出され、第1のディスクカートリッジ11による押圧部70の押圧が解除される。このとき、ディスクドライブ装置2は、第1のディスクカートリッジ11の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側と反対側である図15中の矢印g方向に付勢された付勢部材75によって、図14及び図15に示すように、規制部材69が、第1のディスクカートリッジ11の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側と反対側に移動されることにより、第2の位置決め部材62が非係合部73から第1の係合部72に移動されることで第1の係合部72によって規制溝62cが係合され、第2の係合部74が第2の位置決め部材63の規制溝62cに進入することで規制溝62cが係合され、第2の位置決め部材62,63の筒状部67の軸線方向の移動が規制される。
【0108】
次に、本発明が適用されたディスクドライブ装置2は、第2のディスクカートリッジ31が挿入され、挿入された第2のディスクカートリッジ31が、ディスクカートリッジ装着機構4に位置決めされて装着され、ディスクカートリッジ装着機構4に位置決めされて装着された第2のディスクカートリッジ31に回転可能に収納された第2の光ディスク33が、ディスク駆動機構5によって回転され、光ピックアップ79等によって記録及び/又は再生される動作について説明する。
【0109】
ディスクカートリッジ装着機構4は、略円弧状の前面を挿入端として第2のディスクカートリッジ31が挿入されたとき、図20(A)に示すように、第2のディスクカートリッジ31の搬送方向と略直交するように設けられた一対の搬送ローラ84によって、第2のディスクカートリッジ31を、カートリッジホルダ85内に搬送する。
【0110】
このとき、ディスクカートリッジ装着機構4は、第2のディスクカートリッジ31のシャッタ板35a,35bの開放動作を開始する。ディスクカートリッジ装着機構4は、ローテーションホイール34の被操作部44に、ディスクドライブ装置2の図示しないシャッタ開放アームが係合され、このシャッタ開放アームによって、付勢部材45の付勢力に抗して図10中の反矢印c方向に回動されると、ローテーションホイール34のガイド溝48にガイド突起49が係合された第1のシャッタ板35aが、上シェル36の第1の支軸46を中心にして、図10中の矢印d方向に回動し、第1のシャッタ板35aの回動に伴って、第2のシャッタ板35bが、第1のシャッタ板35aに対して図10中の矢印e方向に回動することで、第1及び第2の開口部39,40を開放する。
【0111】
次に、ディスクカートリッジ装着機構4は、図20(B)に示すように、カートリッジホルダ85内で、第1及び第2の開口部39,40が開放されて記録及び/又は再生が可能となった第2のディスクカートリッジ31が記録及び/又は再生を行うディスク駆動機構5及び光ピックアップ79等と離間した状態にあるので、例えばカートリッジホルダ85及びベース3に亘って設けられた図示しない昇降機構によって、図20(C)に示すように、カートリッジホルダ85を、ディスク駆動機構5及び光ピックアップ79等に向かって降下させる。
【0112】
そして、ディスクカートリッジ装着機構4は、第2のディスクカートリッジ31を、図21及び図22に示すように、同一の高さに設けられた第2の位置決め部材62,63の筒状部67の装着面67aと第2の装着基準部78の高さ基準面78aとで支持して装着する。このとき、第1の位置決め部材61は、第2のディスクカートリッジ31よりも外側に位置している。
【0113】
また、ディスクカートリッジ装着機構4は、規制部材69の第1及び第2の係合部72,74が規制溝62cに係合されて筒状部67の軸線方向に対して移動が規制された第2の位置決め部材62,63の本体部62aが、第2のディスクカートリッジ31の底面に形成された第2の位置決め孔42a,42bに係合されて、第2のディスクカートリッジ31のベース3と平行な面方向の位置決めをする。
【0114】
次に、ディスクカートリッジ装着機構4のこれらの動作によって、ディスクドライブ装置2は、第2のディスクカートリッジ31の装着が完了し、ディスク駆動機構5及び光ピックアップ79等によって、データの記録及び/又は再生を行うことができるようになる。すなわち、第2の光ディスク33は、ディスク駆動機構5のディスクテーブル82によって回転され、光ピックアップ79によって光ビームが照射され第2の光ディスク33で反射された戻りの光ビームを検出することによって、第2の光ディスク33に新たなデータを記録し、また、第2の光ディスク33に記録されているデータの読み出しを行う。
【0115】
次に、ディスクドライブ装置2のディスク駆動機構5によって回転され、光ピックアップ79等によって記録及び/又は再生された第2の光ディスク33を回転可能に収納した第2のディスクカートリッジ31が、ディスクカートリッジ装着機構4によって排出される動作について説明する。
【0116】
ディスクドライブ装置2は、第2のディスクカートリッジ31が排出されるとき、第2の光ディスク33の記録及び/又は再生が終了すると、先ず、図20(B)に示すように、図示しない昇降機構によって、カートリッジホルダ85の降下時とは逆動作を行うことにより、カートリッジホルダ85を、ディスク駆動機構5及び光ピックアップ79等から離間するように上昇させる。
【0117】
次に、ディスクドライブ装置2は、図20(A)に示すように、搬送ローラ84によって、第2のディスクカートリッジ31をカートリッジホルダ85外に排出する。このとき、ディスクカートリッジ装着機構4は、第2のディスクカートリッジ31のシャッタ板35a,35bの閉塞動作を開始する。ディスクカートリッジ装着機構4は、ローテーションホイール34の被操作部44が係合されたディスクドライブ装置2の図示しないシャッタ開放アームを、開放時と逆回動することで、シャッタ板35a,35bが閉塞する方向に回動し、第2のディスクカートリッジのシャッタ板35a,35bが互いに噛み合うことでによって、第1及び第2の開口部39,40を閉塞する。
【0118】
以上のように構成された本発明は、第2の位置決め部材62,63が、待避機構64の筒状部67によって軸線方向に移動可能に支持され、第1のディスクカートリッジ11によって押圧されて規制部材69を移動させる押圧部70を有する規制機構65の規制部材69によって規制溝62cが係合されて筒状部67の軸線方向の移動が規制されているので、第1のディスクカートリッジ11がディスクドライブ装置2内に挿入されたとき、第1のディスクカートリッジ11によって押圧部70が押圧されて規制部材69が移動されることで、第2の位置決め部材62,63の規制部材69による規制溝62cの係合が解除されて筒状部67の軸線方向に移動可能となり、第1のディスクカートリッジ11の底面によって押圧されて筒状部67に沈み込んで待避することで、第1のディスクカートリッジ11と干渉することを防止することができる。
【0119】
また、本発明は、第2のディスクカートリッジ31がディスクドライブ装置2内に挿入されたとき、第2の位置決め部材62,63が規制部材69によって規制溝62cが係合されて筒状部67の軸線方向の移動が規制されているので、第2のディスクカートリッジ31が、第2の位置決め部材62,63と第2の位置決め孔42a,42bとが正規の位置からずれた位置に搬送された場合においても、第2の位置決め部材62,63が、第2のディスクカートリッジ31の底面によって押圧されて筒状部67内に沈み込んで退避された状態で、第2のディスクカートリッジ31が装着されてしまうことを防止することができる。
【0120】
また、本発明は、第2の位置決め部材62,63が、待避機構64の筒状部67によって軸線方向に移動可能に支持され、筒状部67内に配設された付勢部材68によって筒状部67の軸線方向に対して突出する方向に付勢されており、規制機構65の規制部材69とベース3との間に、規制部材69が第2の位置決め部材62,63の規制溝62cを係合する方向に付勢された付勢部材75が設けられているので、第1のディスクカートリッジ11が排出された際に、第1のディスクカートリッジ11の底面によって押圧されて筒状部67に沈み込んで待避していた第2の位置決め部材62,63が筒状部67内に配設された付勢部材68に付勢されることによって筒状部67の装着面67aから突出した状態で、規制部材69が付勢部材75によって第2の位置決め部材62,63の規制溝62cを係合する方向に付勢されて移動されることにより、規制溝62cが規制部材69によって係合されて第2の位置決め部材62,63の筒状部67の軸線方向の移動を規制することができる。
【0121】
更に、本発明は、第1の位置決め部材61の基体部61aの頂面に設けられた第1のディスクカートリッジ11が装着される装着面61cと、待避機構64の筒状部67の頂面に設けられた第1及び第2のディスクカートリッジ11,31が装着される装着面67aとが同一の高さに設けられているので、第1のディスクカートリッジ11を安定して装着することができる。
【0122】
なお、規制機構65の規制部材69は、第2の位置決め部材62,63を同時に係合することに限定されず、それぞれの第2の位置決め部材62,63に対して、規制部材69を設けてもよい。例えば、位置決め孔42aを位置決めする第2の位置決め部材62の筒状部67の軸線方向の移動を規制する第1の規制部材と、位置決め孔42bを位置決めする第2の位置決め部材63の筒状部67の軸線方向の移動を規制する第2の規制部材とを有し、第1の規制部材を第1のディスクカートリッジ11の挿入方向と略直交する方向に対して一端側に移動させ、第2の規制部材を第1のディスクカートリッジ11の挿入方向と略直交する方向に対して他端側に移動させることで、第2の位置決め部材62,63の筒状部67の軸線方向に対する移動規制を解除させるようにしてもよい。
【0123】
また、規制機構65の規制部材69は、第1のディスクカートリッジ11によって押圧部70が押圧されて第1のディスクカートリッジ11の挿入方向と略直交する方向に対して押圧部70が設けられた一端側に移動されることで、第2の位置決め部材62,63の規制溝62cから外れて規制部材69によって規制されていた第2の位置決め部材62,63の筒状部67の軸線方向に対する移動規制を解除させることに限定されない。例えば、規制部材69は、第1のディスクカートリッジ11の挿入方向に押圧部70が押圧されて移動されることで、第2の位置決め部材62,63の筒状部67の軸線方向の移動規制を解除させるようにしてもよい。このとき、規制部材69の第1の係合部72及び非係合部73は、開口部71の第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略平行な一辺に設けて規制溝62cに係合されるように形成すればよく、第2の係合部74は、第1のディスクカートリッジ31の挿入方向と略平行に突出するように設けて規制溝62cに係合されるように形成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0124】
【図1】本発明が適用されたディスクドライブ装置に用いられる標準的大きさの第1のディスクカートリッジを表面側から見た斜視図である。
【図2】第1のディスクカートリッジの分解斜視図である。
【図3】第1のディスクカートリッジを裏面側から見た斜視図である。
【図4】一対のシャッタ板が下シェルの第1の開口部を閉塞している状態を示す平面図である。
【図5】第1の開口部を開放している途中の状態を示す平面図である
【図6】第1及び第2の開口部が開放され、第1の光ディスクの記録及び又は再生が行われる状態を示す平面図である。
【図7】本発明が適用されたディスクドライブ装置に用いられる小型の第2のディスクカートリッジを上シェル側から見た斜視図である。
【図8】第2のディスクカートリッジを下シェル側から見た斜視図である。
【図9】第2のディスクカートリッジの分解斜視図である。
【図10】第1及び第2のシャッタ板が第1及び第2の開口部を閉塞した状態を上シェル及び第2の光ディスクを除いた状態で示した平面図である。
【図11】第1及び第2のシャッタ板が第1及び第2の開口部を開放した状態を上シェル及び第2の光ディスクを除いた状態で示した平面図である。
【図12】第1の開口部を開放した状態を下シェル側から見た第2のディスクカートリッジの斜視図である。
【図13】ディスクドライブの斜視図である。
【図14】ディスクカートリッジの未装着時のディスクカートリッジ装着装置の状態を示した平面図である。
【図15】ディスクカートリッジの未装着時のディスクカートリッジ装着装置の状態を示した図14中のI−I断面の縦断面図である。
【図16】(A)は、ディスクカートリッジの未装着時の第2の位置決め部材、待避機構及び規制機構の状態を示した縦断面図である。(B)は、第1のディスクカートリッジの装着時の第2の位置決め部材、待避機構及び規制機構の状態を示した縦断面図である。
【図17】(A)は、第1のディスクカートリッジが、ディスクカートリッジ装着装置に挿入されたときの状態を示した簡易図である。(B)は、第1のディスクカートリッジが、カートリッジホルダ内に搬送された状態を示した簡易図である。(C)は、第1のディスクカートリッジが、ディスク駆動機構及び光ピックアップ等に向かって降下されたときの状態を示した簡易図である。
【図18】第1のディスクカートリッジの装着時のディスクカートリッジ装着装置の状態を示した平面図である。
【図19】第1のディスクカートリッジの装着時のディスクカートリッジ装着装置の状態を示した図18中のII−II断面の縦断面図である。
【図20】(A)は、第2のディスクカートリッジが、ディスクカートリッジ装着装置に挿入されたときの状態を示した簡易図である。(B)は、第2のディスクカートリッジが、カートリッジホルダ内に搬送された状態を示した簡易図である。(C)は、第2のディスクカートリッジが、ディスク駆動機構及び光ピックアップに向かって降下されたときの状態を示した簡易図である。
【図21】第2のディスクカートリッジの装着時のディスクカートリッジ装着装置の状態を示した平面図である。
【図22】第2のディスクカートリッジの装着時のディスクカートリッジ装着装置の状態を示した図22中のIII−III断面の縦断面図である。
【符号の説明】
【0125】
1 ビデオカメラ装置、2 ディスクドライブ装置、3 ベース、3a 開口部、4 ディスクカートリッジ装着機構、5 ディスク駆動機構、11 第1のディスクカートリッジ、13 第1の光ディスク、22a 位置決め孔、22b 位置決め孔、31 第2のディスクカートリッジ、33 第2の光ディスク、42a 位置決め孔、42b 位置決め孔、61 第1の位置決め部材、61a 基体部、61b 突部、61c 装着面、62 第2の位置決め部材、62a 本体部、62b 取付部、62c 規制溝、62d ネジ孔、63 第2の位置決め部材、64 待避機構、65 規制機構、66 ストッパー、67 筒状部、67a 装着面、67b ガイド部、67c 収納部、67d 貫通孔、67e 開口部、68 付勢部材、69 規制部材、70 押圧部、71 開口部、72 第1の係合部、73 非係合部、74 第2の係合部、75 付勢部材、75a 係止片、75b 係止片、76 ガイド部材、76a ガイド面、77 第1の装着基準部、77a 高さ基準面、78 第2の装着基準部、78a 高さ基準面、79 光ピックアップ、80 スレッド機構、80a ガイド軸、81 スピンドルモータ、82 ディスクテーブル、83 対物レンズ、84 搬送ローラ、85 カートリッジホルダ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のディスクを回転可能に収納し、底面に装着位置の位置決めをする第1の位置決め孔が形成された第1のディスクカートリッジと、第2のディスクを回転可能に収納し、底面に装着位置の位置決めをする第2の位置決め孔が形成された上記第1のディスクカートリッジより小型の第2のディスクカートリッジとが選択的に装着されるディスクカートリッジ装着装置において、
上記第1のディスクカートリッジと上記第2のディスクカートリッジとが選択的に装着されるベースと、
上記ベースに突出し、上記第1のディスクカートリッジの上記第1の位置決め孔に係合して位置決めする第1の位置決め部材と、
上記第1の位置決め部材より内側に上記ベースに突出して設けられ、上記第2のディスクカートリッジの上記第2の位置決め孔に係合して位置決めし、側面に規制溝が設けられた第2の位置決め部材と、
上記第2の位置決め部材を上記第1のディスクカートリッジが装着されるときに待避させる待避機構と、
上記第2の位置決め部材の待避動作を規制する規制機構とを備え、
上記待避機構は、上記第2の位置決め部材を軸線方向に移動可能に支持する筒状部と、上記筒状部に配設され、上記第2の位置決め部材を上記筒状部の軸線方向に対して突出する方向に付勢する付勢部材とを有し、
上記規制機構は、上記第2の位置決め部材の上記規制溝に係脱するように移動し、上記第2の位置決め部材の上記規制溝に係合して、上記第2の位置決め部材の上記筒状部の軸線方向の移動を規制する規制部材と、上記規制部材に設けられ、上記第1のディスクカートリッジによって押圧されて上記規制部材を移動させる押圧部とを有し、
上記規制部材が上記規制溝に係合され、上記第2の位置決め部材が上記筒状部から突出されて上記筒状部の軸線方向の移動が規制されている状態で、上記第1のディスクカートリッジが挿入されたとき、上記第2の位置決め部材は、上記第1のディスクカートリッジによって上記押圧部が押圧されて上記規制部材が移動され、上記規制部材による上記規制溝の係合が解除されて上記筒状部の軸線方向に移動可能となり、上記第1のディスクカートリッジの底面によって押圧されて上記筒状部に沈み込んで待避され、上記第1のディスクカートリッジは、上記第1の位置決め部材が上記第1の位置決め孔に係合されて上記ベース上に位置決めされ、
上記第2のディスクカートリッジが挿入されたとき、上記第2のディスクカートリッジは、上記第1の位置決め部材の内側において、上記規制部材によって上記規制溝が係合されて上記筒状部の軸線方向の移動が規制された上記第2の位置決め部材により係合されて位置決めされることを特徴とするディスクカートリッジ装着装置。
【請求項2】
更に、上記規制機構は、上記規制部材が上記第2の位置決め部材の上記規制溝を係合する方向に付勢される更なる付勢部材を有し、
上記第1のディスクカートリッジが排出され、上記第1のディスクカートリッジによる上記押圧部の押圧が解除された際に、上記規制部材が上記更なる付勢部材によって上記第2の位置決め部材の上記規制溝を係合する方向に付勢されて移動されることにより、上記第2の位置決め部材は、上記規制溝が上記規制部材によって係合されて上記筒状部の軸線方向の移動が規制されることを特徴とする請求項1記載のディスクカートリッジ装着装置。
【請求項3】
上記第1の位置決め部材は、上記第1のディスクカートリッジが装着される第1の装着面に上記第1のディスクカートリッジの上記第1の位置決め孔に係合して位置決めする突部が設けられており、
上記待避機構の上記筒状部は、頂面に上記第1及び第2のディスクカートリッジが装着される第2の装着面を有し、
上記第1の装着面と上記第2の装着面とが同一の高さに設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のディスクカートリッジ装着装置。
【請求項4】
第1のディスクを回転可能に収納し、底面に装着位置の位置決めをする第1の位置決め孔が形成された第1のディスクカートリッジと、第2のディスクを回転可能に収納し、底面に装着位置の位置決めをする第2の位置決め孔が形成された上記第1のディスクカートリッジより小型の第2のディスクカートリッジとが選択的に装着されるディスクドライブ装置において、
上記第1のディスクカートリッジと上記第2のディスクカートリッジとが選択的に装着されるディスクカートリッジ装着機構と、
上記ディスクカートリッジ装着機構によって選択的に装着された上記ディスクカートリッジに回転可能に収納された上記第1又は第2のディスクを回転させるディスク駆動機構とを備え、
上記ディスクカートリッジ装着機構は、上記第1のディスクカートリッジと上記第2のディスクカートリッジとが選択的に装着されるベースと、上記ベースに突出し、上記第1のディスクカートリッジの上記第1の位置決め孔に係合して位置決めする第1の位置決め部材と、上記第1の位置決め部材より内側に上記ベースに突出して設けられ、上記第2のディスクカートリッジの上記第2の位置決め孔に係合して位置決めし、側面に規制溝が設けられた第2の位置決め部材と、上記第2の位置決め部材を上記第1のディスクカートリッジが装着されるときに待避させる待避機構と、上記第2の位置決め部材の待避動作を規制する規制機構とを備え、
上記待避機構は、上記第2の位置決め部材を軸線方向に移動可能に支持する筒状部と、上記筒状部に配設され、上記第2の位置決め部材を上記筒状部の軸線方向に対して突出する方向に付勢する付勢部材とを有し、
上記規制機構は、上記第2の位置決め部材の上記規制溝に係脱するように移動し、上記第2の位置決め部材の上記規制溝に係合して、上記第2の位置決め部材の上記筒状部の軸線方向の移動を規制する規制部材と、上記規制部材に設けられ、上記第1のディスクカートリッジによって押圧されて上記規制部材を移動させる押圧部とを有し、
上記規制部材が上記規制溝に係合され、上記第2の位置決め部材が上記筒状部から突出されて上記筒状部の軸線方向の移動が規制されている状態で、上記第1のディスクカートリッジが挿入されたとき、上記第2の位置決め部材は、上記第1のディスクカートリッジによって上記押圧部が押圧されて上記規制部材が移動され、上記規制部材による上記規制溝の係合が解除されて上記筒状部の軸線方向に移動可能となり、上記第1のディスクカートリッジの底面によって押圧されて上記筒状部に沈み込んで待避され、上記第1のディスクカートリッジは、上記第1の位置決め部材が上記第1の位置決め孔に係合されて上記ベース上に位置決めされ、
上記第2のディスクカートリッジが挿入されたとき、上記第2のディスクカートリッジは、上記第1の位置決め部材の内側において、上記規制部材によって上記規制溝が係合されて上記筒状部の軸線方向の移動が規制された上記第2の位置決め部材により係合されて位置決めされることを特徴とするディスクドライブ装置。
【請求項5】
更に、上記規制機構は、上記規制部材が上記第2の位置決め部材の上記規制溝を係合する方向に付勢される更なる付勢部材を有し、
上記第1のディスクカートリッジが排出され、上記第1のディスクカートリッジによる上記押圧部の押圧が解除された際に、上記規制部材が上記更なる付勢部材によって上記第2の位置決め部材の上記規制溝を係合する方向に付勢されて移動されることにより、上記第2の位置決め部材は、上記規制溝が上記規制部材によって係合されて上記筒状部の軸線方向の移動が規制されることを特徴とする請求項4記載のディスクドライブ装置。
【請求項6】
上記第1の位置決め部材は、上記第1のディスクカートリッジが装着される第1の装着面に上記第1のディスクカートリッジの上記第1の位置決め孔に係合して位置決めする突部が設けられており、
上記待避機構の上記筒状部には、頂面に上記第1及び第2のディスクカートリッジが装着される第2の装着面を有し、
上記第1の装着面と上記第2の装着面とが同一の高さに設けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5記載のディスクドライブ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2008−186525(P2008−186525A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−19813(P2007−19813)
【出願日】平成19年1月30日(2007.1.30)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】