ディスクカートリッジ
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報記録/再生媒体のディスクを収納するディスクカートリッジに係り、特にピックアップがアクセスするための開口ホールの開閉構造が小型化に有利に改善されたディスクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にディスクカートリッジ10は、図1R>1及び図2に示されたように、記録再生装置100で使われるディスクDを収納するものであって、ディスクDが収納される内部空間を形成する上部ケース11、下部ケース12と、記録再生装置のピックアップ130がディスクDにアクセス可能に前記下部ケース12に形成された開口ホール12aを選択的に開閉するシャッター13とを含んで構成される。部材番号150は前記シャッター13を開閉させるために記録再生装置100の蓋部101に設けられた開放レバーを示し、トレイ140に装着したカートリッジ10が記録再生装置100内に進入することによってこの開放レバー150の一端部が図3A及び図3Bに示されたように前記シャッター13の係止片13aにかかって回転しつつそのシャッター13を開放させる。そして、部材番号151はカートリッジ10を記録再生装置100の外に取り出す時、前記開放レバー150を元の位置に復帰させるバネを示す。
【0003】一方、最近にはディスクの小型化につれて高密度化されており、これを記録再生する装置も小型化される一方、ディスクを収納するディスクカートリッジも小型化が要求されている。ところが、図2に示したようにカートリッジ10の大きさを決定する全体幅Wa中には前述したようにピックアップ130がディスクDにアクセスするための開口ホール12aの幅Wbと、この開口ホール12aに対するシャッター13の開閉動作のための左右余裕空間Wcが基本的に要求される。つまり、カートリッジ10の全体幅Waは、シャッター13の幅と開口ホール12aの幅とがほぼ同一であると仮定すれば、少なくとも開口ホール幅Wbの3倍が必要となる。したがって、カートリッジ10の小型化のためにはこの開口ホール12aの幅Wbを狭めることが要求されるが、この開口ホール12aはディスクDに対するターンテーブル110とピックアップ130とのアクセスが必須なので容易には狭められない。すなわち、極端に小さなピックアップ130及びターンテーブル110を使う特殊な記録再生装置でのみ専用で使われるものでないならば、互換性を考慮すべきなので一般の大きさのピックアップ130及びターンテーブル110がアクセスできる程度の幅は確保せねばならない。
【0004】したがって、開口ホール12aを縮径することなく全体として効率よく小型化可能な新たな構造のディスクカートリッジが要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を勘案して創出されたものであって、開口ホールの大きさを保ちつつも全体的な大きさを効率よく縮められるようにシャッター構造が改善されたディスクカートリッジを提供することにその目的がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するための本発明は、ディスクが収納されるケースと、前記ケースに形成された開口ホールを開閉するシャッターとを具備するディスクカートリッジにおいて、前記シャッターは前記ケースの両面を部分的に巻くように摺動可能に構成されたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づき本発明を詳しく説明する。図4は本発明の第1実施形態に係るディスクカートリッジを示す。図面を参照すれば、ディスクカートリッジ20はディスクDの収納空間を形成する上部ケース21、下部ケース22と、前記下部ケース22に形成された開口ホール22bを選択的に開閉させるためのシャッター23とを具備している。
【0008】ここで、前記シャッター23は可撓性を有するプラスチック樹脂よりなって前記ケース21、22に形成された移動スロット21a、22aを通じて「コ」字状で上下面に亙って設けられる。すなわち、その一端は上部ケース21に備えられたガイドプレート25aに摺動可能に支持され、他端は移動スロット21a、22aを通じて下部ケース22に備えられたガイドプレート25bに摺動可能に支持される。したがって、上部ケース21側の一端が左上側に移動すれば下部ケース22側の他端はその反対方向の右下側に移動する。これは、シャッター23を可撓性を有する材質で形成してケース21、22の上下面を部分的に巻くように移動するように構成することによって、ケース21、22の幅を広げずともその移動距離を拡張させた構造である。すなわち、開口ホール22bの幅を広げようとすれば、それを開閉するシャッター23の移動距離もそれに比例して大きくなるべきであるが、本発明のようにシャッター23がケース21、22の上下面を部分的に巻くように移動すればケース21、22の全体幅Waを拡張せずとも開閉動作に必要なシャッター23の移動距離を確保できる。言い替えれば、小型化のためにケース21、22の全体幅Waを狭めてもピックアップ(図1の130)とターンテーブル(図1の110)がアクセスされる開口ホール22bの幅は従来と同一に保てることを意味する。本実施形態ではWb≦Wa−Wlの関係が成立する。ここで、Wbは開口ホールの大きさ、Waはディスクカートリッジの全体幅、W1はシャッターが開口ホールを完全に覆ったとき、上部ケースに残っているシャッターの長さを示す。
【0009】部材番号23aはディスクカートリッジ20が記録再生装置(図1の100)に挿入される時、開放レバー(図1の150)に干渉されるように前記シャッター23の上部ケース側に結合された移動子を、部材番号24は前記シャッター23が前記開口ホール22bを覆う方向に弾性力を提供するバネを示す。
【0010】このような構成のディスクカートリッジ20をトレイ(図1の140)に装着させて記録再生装置(図1の100)内に進入させると、図5のように開放レバー150の一端がシャッター23の移動子23aにかかって回動しつつ前記上部ケース21側に支持されたシャッター23の一端を図面の右上側に移動させる。これにより、下部ケース22の開口ホール22bを覆っていたシャッター23の他端が左下側に移動して開口ホール22bを開放することになる。以後、ターンテーブル(図1の110)が開放された開口ホール22bを通じてディスクDのクランピング領域に結合され、引き続きピックアップ(図1の130)もその開口ホール22bを通じてディスクDに情報を記録/再生することになる。
【0011】逆に、ディスクカートリッジ20を記録再生装置100の外に取出すと、図6のように前記シャッター23を押していた開放レバー150が原位置に復帰され、これによりシャッター23もバネ24の弾性復原力により原位置に復帰される。すなわち、上部ケース21側に支持された一端がバネ24の復原力により元の位置である図面の左下側に移動され、これにより下部ケース22側に支持された他端も押されつつ右上側に移動して開口ホール22bを覆うことになる。
【0012】したがって、このようなシャッターの開閉構造によれば、前述したように従来と同様な円滑な開閉動作が可能であり、ピックアップ130とターンテーブル110とがアクセスするのに必要な開口ホール22bの大きさをそのまま保ちつつも全体的にカートリッジ20を小型化可能なので、本発明に係るシャッターは互換性を失わず、カートリッジを小型化するのに非常に有利である。
【0013】次いで、図7は本発明の第2実施形態に係るディスクカートリッジを示す。本実施形態は前述したような可撓性を有するシャッター構造を両面ディスクカートリッジに適用した実施形態である。すなわち、前述した第1実施形態は片面ディスクカートリッジを対象として本発明の可撓性を有するシャッター構造を具現したものであるが、本実施形態はそのシャッター構造が両面ディスクカートリッジにも同様に採用できることを示したものである。特に、この場合には図1のような既存の一般のシャッターを採用する場合に比べて相対的にホコリの流入可能性が少なくなる効果まで得られる。
【0014】図面を参照すれば、ディスクカートリッジ30はディスクDの収納空間を形成する上下部ケース31、32と、前記上下部ケース31、32に各々形成された開口ホール31a、32aを選択的に開閉させるためのシャッター33とを具備している。
【0015】前記シャッター33は第1実施形態と同様に可撓性を有するプラスチック樹脂よりなって前記ケース31、32に形成された移動スロット31b、32bを通じて「コ」字状に上下面を部分的に巻くように設けられる。すなわち、シャッター33の一端は上部ケース31の開口ホール31aを、他端は下部ケース32の開口ホール32aを覆うことになる。
【0016】そして、図7の部材番号33aはディスクカートリッジ30が記録再生装置(図1の100)に挿入される時、開放レバー(図8の150)に干渉されるように上部ケース31側の前記シャッター33に結合された移動子を、部材番号34は前記シャッター33に弾性復原力を提供するバネを、部材番号33a’はバネ34の中間位置に結合されて常に中央位置に弾性力を受けるように移動子33aに備えられた結合片を示す。また、部材番号35a、35bはシャッター33を摺動可能に支持するガイドプレートを示す。
【0017】前記構成において、ディスクカートリッジ30を記録再生装置(図1の100)内に進入させると、図8のように開放レバー150の一端がシャッター33の移動子33aにかかって回転しつつ前記上部ケース31側に支持されたシャッター33の一端を図面の右上側に移動させる。これにより、下部ケース32の開口ホール32aを覆っていたシャッター33の他端が左下側に移動して開口ホール32aを開放することになる。しかし、この時使用されない上部ケース31の開口ホール31aはシャッター33が覆っているためにホコリの流入を防止する。すなわち、図1に示されたような既存のシャッター構造を使用する場合には、例えばディスクDの下部ケース32側の面を使用するために開口ホール32aを開放する時、上部ケース31の開口ホール31aが非使用側であるにも拘らず共に開放されるために、相対的にホコリの流入可能性が高まっていたが、本発明の構造ではシャッター33が非使用側のケースの開口ホールを覆うためにそれだけホコリの流入可能性が減る。以後、ディスクカートリッジ30を記録再生装置100から取出すと、シャッター33はバネ34の復原力により元の位置に復帰される。
【0018】また、ディスクDの使用面を変えようとする場合には、図9のようにディスクカートリッジ30を裏返して記録再生装置100にローディングすることになる。こうなると、図8とは反対に上部ケース31が下方に、下部ケース32が上方に位置することになる。この状態で記録再生装置100に進入すれば、前記シャッター33の移動子33aは、図8の場合に比べて位置上若干の高さの差が生じるが、同様に前記開放レバー150に干渉されて図面の右上側に移動される。すなわち、図8の場合には上方に位置した移動子を右上側に押してシャッター33の下方が移動しつつ開口ホール32aが開放するようにしたが、上部ケース31が下方に位置した図9の場合には移動子を右上側に押して開口ホール31aを覆っていたシャッター33部分を直接押して開口ホール31aを開放させることである。こうなると、シャッター33の下部ケース32側は図面の左下側に移動され、この時非使用側の下部ケース32の開口ホール32aは覆われている。
【0019】このように、両面ディスクカートリッジ30にも可撓性を有するプラスチックシャッター33を適用でき、この場合には従来のものに比べてホコリの流入可能性を減らすことができる。
【0020】
【発明の効果】前述したように本発明のディスクカートリッジは、シャッターがケースの上下面を部分的に巻くように開口ホールを開閉することによって、開口ホールの大きさはそのまま保ちつつもカートリッジを小型化しうる。また、これを両面ディスクカートリッジに採用する場合には、記録再生作業中にディスクの非使用面側の開口ホールをシャッターが覆っているために、相対的にホコリの流入量を減らせる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 記録再生装置に装着される従来のディスクカートリッジを示す図である。
【図2】 図1に示されたディスクカートリッジの分離斜視図である。
【図3A】 図1のディスクカートリッジのシャッター開放過程を説明するための図である。
【図3B】 図1のディスクカートリッジのシャッター開放過程を説明するための図である。
【図4】 本発明の第1実施形態に係るディスクカートリッジを示す分離斜視図である。
【図5】 図4のディスクカートリッジのシャッターの開閉動作を説明するための図である。
【図6】 図4のディスクカートリッジのシャッターの開閉動作を説明するための図である。
【図7】 本発明の第2実施形態に係るディスクカートリッジを示す分離斜視図である。
【図8】 図7のディスクカートリッジのシャッターの開閉動作を説明するための図である。
【図9】 図7のディスクカートリッジのシャッターの開閉動作を説明するための図である。
【符号の説明】
20 ディスクカートリッジ
21、22 ケース
21a、22a 移動スロット
22b 開口ホール
23 シャッター
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は情報記録/再生媒体のディスクを収納するディスクカートリッジに係り、特にピックアップがアクセスするための開口ホールの開閉構造が小型化に有利に改善されたディスクカートリッジに関する。
【0002】
【従来の技術】一般にディスクカートリッジ10は、図1R>1及び図2に示されたように、記録再生装置100で使われるディスクDを収納するものであって、ディスクDが収納される内部空間を形成する上部ケース11、下部ケース12と、記録再生装置のピックアップ130がディスクDにアクセス可能に前記下部ケース12に形成された開口ホール12aを選択的に開閉するシャッター13とを含んで構成される。部材番号150は前記シャッター13を開閉させるために記録再生装置100の蓋部101に設けられた開放レバーを示し、トレイ140に装着したカートリッジ10が記録再生装置100内に進入することによってこの開放レバー150の一端部が図3A及び図3Bに示されたように前記シャッター13の係止片13aにかかって回転しつつそのシャッター13を開放させる。そして、部材番号151はカートリッジ10を記録再生装置100の外に取り出す時、前記開放レバー150を元の位置に復帰させるバネを示す。
【0003】一方、最近にはディスクの小型化につれて高密度化されており、これを記録再生する装置も小型化される一方、ディスクを収納するディスクカートリッジも小型化が要求されている。ところが、図2に示したようにカートリッジ10の大きさを決定する全体幅Wa中には前述したようにピックアップ130がディスクDにアクセスするための開口ホール12aの幅Wbと、この開口ホール12aに対するシャッター13の開閉動作のための左右余裕空間Wcが基本的に要求される。つまり、カートリッジ10の全体幅Waは、シャッター13の幅と開口ホール12aの幅とがほぼ同一であると仮定すれば、少なくとも開口ホール幅Wbの3倍が必要となる。したがって、カートリッジ10の小型化のためにはこの開口ホール12aの幅Wbを狭めることが要求されるが、この開口ホール12aはディスクDに対するターンテーブル110とピックアップ130とのアクセスが必須なので容易には狭められない。すなわち、極端に小さなピックアップ130及びターンテーブル110を使う特殊な記録再生装置でのみ専用で使われるものでないならば、互換性を考慮すべきなので一般の大きさのピックアップ130及びターンテーブル110がアクセスできる程度の幅は確保せねばならない。
【0004】したがって、開口ホール12aを縮径することなく全体として効率よく小型化可能な新たな構造のディスクカートリッジが要求されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前記問題点を勘案して創出されたものであって、開口ホールの大きさを保ちつつも全体的な大きさを効率よく縮められるようにシャッター構造が改善されたディスクカートリッジを提供することにその目的がある。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するための本発明は、ディスクが収納されるケースと、前記ケースに形成された開口ホールを開閉するシャッターとを具備するディスクカートリッジにおいて、前記シャッターは前記ケースの両面を部分的に巻くように摺動可能に構成されたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づき本発明を詳しく説明する。図4は本発明の第1実施形態に係るディスクカートリッジを示す。図面を参照すれば、ディスクカートリッジ20はディスクDの収納空間を形成する上部ケース21、下部ケース22と、前記下部ケース22に形成された開口ホール22bを選択的に開閉させるためのシャッター23とを具備している。
【0008】ここで、前記シャッター23は可撓性を有するプラスチック樹脂よりなって前記ケース21、22に形成された移動スロット21a、22aを通じて「コ」字状で上下面に亙って設けられる。すなわち、その一端は上部ケース21に備えられたガイドプレート25aに摺動可能に支持され、他端は移動スロット21a、22aを通じて下部ケース22に備えられたガイドプレート25bに摺動可能に支持される。したがって、上部ケース21側の一端が左上側に移動すれば下部ケース22側の他端はその反対方向の右下側に移動する。これは、シャッター23を可撓性を有する材質で形成してケース21、22の上下面を部分的に巻くように移動するように構成することによって、ケース21、22の幅を広げずともその移動距離を拡張させた構造である。すなわち、開口ホール22bの幅を広げようとすれば、それを開閉するシャッター23の移動距離もそれに比例して大きくなるべきであるが、本発明のようにシャッター23がケース21、22の上下面を部分的に巻くように移動すればケース21、22の全体幅Waを拡張せずとも開閉動作に必要なシャッター23の移動距離を確保できる。言い替えれば、小型化のためにケース21、22の全体幅Waを狭めてもピックアップ(図1の130)とターンテーブル(図1の110)がアクセスされる開口ホール22bの幅は従来と同一に保てることを意味する。本実施形態ではWb≦Wa−Wlの関係が成立する。ここで、Wbは開口ホールの大きさ、Waはディスクカートリッジの全体幅、W1はシャッターが開口ホールを完全に覆ったとき、上部ケースに残っているシャッターの長さを示す。
【0009】部材番号23aはディスクカートリッジ20が記録再生装置(図1の100)に挿入される時、開放レバー(図1の150)に干渉されるように前記シャッター23の上部ケース側に結合された移動子を、部材番号24は前記シャッター23が前記開口ホール22bを覆う方向に弾性力を提供するバネを示す。
【0010】このような構成のディスクカートリッジ20をトレイ(図1の140)に装着させて記録再生装置(図1の100)内に進入させると、図5のように開放レバー150の一端がシャッター23の移動子23aにかかって回動しつつ前記上部ケース21側に支持されたシャッター23の一端を図面の右上側に移動させる。これにより、下部ケース22の開口ホール22bを覆っていたシャッター23の他端が左下側に移動して開口ホール22bを開放することになる。以後、ターンテーブル(図1の110)が開放された開口ホール22bを通じてディスクDのクランピング領域に結合され、引き続きピックアップ(図1の130)もその開口ホール22bを通じてディスクDに情報を記録/再生することになる。
【0011】逆に、ディスクカートリッジ20を記録再生装置100の外に取出すと、図6のように前記シャッター23を押していた開放レバー150が原位置に復帰され、これによりシャッター23もバネ24の弾性復原力により原位置に復帰される。すなわち、上部ケース21側に支持された一端がバネ24の復原力により元の位置である図面の左下側に移動され、これにより下部ケース22側に支持された他端も押されつつ右上側に移動して開口ホール22bを覆うことになる。
【0012】したがって、このようなシャッターの開閉構造によれば、前述したように従来と同様な円滑な開閉動作が可能であり、ピックアップ130とターンテーブル110とがアクセスするのに必要な開口ホール22bの大きさをそのまま保ちつつも全体的にカートリッジ20を小型化可能なので、本発明に係るシャッターは互換性を失わず、カートリッジを小型化するのに非常に有利である。
【0013】次いで、図7は本発明の第2実施形態に係るディスクカートリッジを示す。本実施形態は前述したような可撓性を有するシャッター構造を両面ディスクカートリッジに適用した実施形態である。すなわち、前述した第1実施形態は片面ディスクカートリッジを対象として本発明の可撓性を有するシャッター構造を具現したものであるが、本実施形態はそのシャッター構造が両面ディスクカートリッジにも同様に採用できることを示したものである。特に、この場合には図1のような既存の一般のシャッターを採用する場合に比べて相対的にホコリの流入可能性が少なくなる効果まで得られる。
【0014】図面を参照すれば、ディスクカートリッジ30はディスクDの収納空間を形成する上下部ケース31、32と、前記上下部ケース31、32に各々形成された開口ホール31a、32aを選択的に開閉させるためのシャッター33とを具備している。
【0015】前記シャッター33は第1実施形態と同様に可撓性を有するプラスチック樹脂よりなって前記ケース31、32に形成された移動スロット31b、32bを通じて「コ」字状に上下面を部分的に巻くように設けられる。すなわち、シャッター33の一端は上部ケース31の開口ホール31aを、他端は下部ケース32の開口ホール32aを覆うことになる。
【0016】そして、図7の部材番号33aはディスクカートリッジ30が記録再生装置(図1の100)に挿入される時、開放レバー(図8の150)に干渉されるように上部ケース31側の前記シャッター33に結合された移動子を、部材番号34は前記シャッター33に弾性復原力を提供するバネを、部材番号33a’はバネ34の中間位置に結合されて常に中央位置に弾性力を受けるように移動子33aに備えられた結合片を示す。また、部材番号35a、35bはシャッター33を摺動可能に支持するガイドプレートを示す。
【0017】前記構成において、ディスクカートリッジ30を記録再生装置(図1の100)内に進入させると、図8のように開放レバー150の一端がシャッター33の移動子33aにかかって回転しつつ前記上部ケース31側に支持されたシャッター33の一端を図面の右上側に移動させる。これにより、下部ケース32の開口ホール32aを覆っていたシャッター33の他端が左下側に移動して開口ホール32aを開放することになる。しかし、この時使用されない上部ケース31の開口ホール31aはシャッター33が覆っているためにホコリの流入を防止する。すなわち、図1に示されたような既存のシャッター構造を使用する場合には、例えばディスクDの下部ケース32側の面を使用するために開口ホール32aを開放する時、上部ケース31の開口ホール31aが非使用側であるにも拘らず共に開放されるために、相対的にホコリの流入可能性が高まっていたが、本発明の構造ではシャッター33が非使用側のケースの開口ホールを覆うためにそれだけホコリの流入可能性が減る。以後、ディスクカートリッジ30を記録再生装置100から取出すと、シャッター33はバネ34の復原力により元の位置に復帰される。
【0018】また、ディスクDの使用面を変えようとする場合には、図9のようにディスクカートリッジ30を裏返して記録再生装置100にローディングすることになる。こうなると、図8とは反対に上部ケース31が下方に、下部ケース32が上方に位置することになる。この状態で記録再生装置100に進入すれば、前記シャッター33の移動子33aは、図8の場合に比べて位置上若干の高さの差が生じるが、同様に前記開放レバー150に干渉されて図面の右上側に移動される。すなわち、図8の場合には上方に位置した移動子を右上側に押してシャッター33の下方が移動しつつ開口ホール32aが開放するようにしたが、上部ケース31が下方に位置した図9の場合には移動子を右上側に押して開口ホール31aを覆っていたシャッター33部分を直接押して開口ホール31aを開放させることである。こうなると、シャッター33の下部ケース32側は図面の左下側に移動され、この時非使用側の下部ケース32の開口ホール32aは覆われている。
【0019】このように、両面ディスクカートリッジ30にも可撓性を有するプラスチックシャッター33を適用でき、この場合には従来のものに比べてホコリの流入可能性を減らすことができる。
【0020】
【発明の効果】前述したように本発明のディスクカートリッジは、シャッターがケースの上下面を部分的に巻くように開口ホールを開閉することによって、開口ホールの大きさはそのまま保ちつつもカートリッジを小型化しうる。また、これを両面ディスクカートリッジに採用する場合には、記録再生作業中にディスクの非使用面側の開口ホールをシャッターが覆っているために、相対的にホコリの流入量を減らせる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 記録再生装置に装着される従来のディスクカートリッジを示す図である。
【図2】 図1に示されたディスクカートリッジの分離斜視図である。
【図3A】 図1のディスクカートリッジのシャッター開放過程を説明するための図である。
【図3B】 図1のディスクカートリッジのシャッター開放過程を説明するための図である。
【図4】 本発明の第1実施形態に係るディスクカートリッジを示す分離斜視図である。
【図5】 図4のディスクカートリッジのシャッターの開閉動作を説明するための図である。
【図6】 図4のディスクカートリッジのシャッターの開閉動作を説明するための図である。
【図7】 本発明の第2実施形態に係るディスクカートリッジを示す分離斜視図である。
【図8】 図7のディスクカートリッジのシャッターの開閉動作を説明するための図である。
【図9】 図7のディスクカートリッジのシャッターの開閉動作を説明するための図である。
【符号の説明】
20 ディスクカートリッジ
21、22 ケース
21a、22a 移動スロット
22b 開口ホール
23 シャッター
【特許請求の範囲】
【請求項1】 ディスクが収納されるケースと、前記ケースに形成された開口ホールを開閉するシャッターとを具備するディスクカートリッジにおいて、前記シャッターは前記ケースの上面、下面及び一側面を包みながら摺動可能に構成されていることを特徴とするディスクカートリッジ。
【請求項2】 前記シャッターは可撓性を有するプラスチック樹脂よりなることを特徴とする請求項1に記載のディスクカートリッジ。
【請求項3】 単面記録再生可能なディスクの使用時、Wb≦Wa−Wlの関係を有する請求項1に記載のディスクカートリッジ。ここで、Wbは開口ホールの大きさ、Waはディスクカートリッジの全体幅、W1はシャッターが開口ホールを完全に覆ったときに上部ケースに残っているシャッターの長さである。
【請求項1】 ディスクが収納されるケースと、前記ケースに形成された開口ホールを開閉するシャッターとを具備するディスクカートリッジにおいて、前記シャッターは前記ケースの上面、下面及び一側面を包みながら摺動可能に構成されていることを特徴とするディスクカートリッジ。
【請求項2】 前記シャッターは可撓性を有するプラスチック樹脂よりなることを特徴とする請求項1に記載のディスクカートリッジ。
【請求項3】 単面記録再生可能なディスクの使用時、Wb≦Wa−Wlの関係を有する請求項1に記載のディスクカートリッジ。ここで、Wbは開口ホールの大きさ、Waはディスクカートリッジの全体幅、W1はシャッターが開口ホールを完全に覆ったときに上部ケースに残っているシャッターの長さである。
【図3A】
【図3B】
【図1】
【図5】
【図6】
【図2】
【図4】
【図7】
【図8】
【図9】
【図3B】
【図1】
【図5】
【図6】
【図2】
【図4】
【図7】
【図8】
【図9】
【特許番号】特許第3492669号(P3492669)
【登録日】平成15年11月14日(2003.11.14)
【発行日】平成16年2月3日(2004.2.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2002−5324(P2002−5324)
【出願日】平成14年1月11日(2002.1.11)
【公開番号】特開2003−59229(P2003−59229A)
【公開日】平成15年2月28日(2003.2.28)
【審査請求日】平成14年1月11日(2002.1.11)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【参考文献】
【文献】特開 平11−238339(JP,A)
【文献】特開 平5−303866(JP,A)
【文献】実開 昭55−111282(JP,U)
【登録日】平成15年11月14日(2003.11.14)
【発行日】平成16年2月3日(2004.2.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成14年1月11日(2002.1.11)
【公開番号】特開2003−59229(P2003−59229A)
【公開日】平成15年2月28日(2003.2.28)
【審査請求日】平成14年1月11日(2002.1.11)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【参考文献】
【文献】特開 平11−238339(JP,A)
【文献】特開 平5−303866(JP,A)
【文献】実開 昭55−111282(JP,U)
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