説明

ディスク装置

【課題】ディスク状記録媒体を搬送する構成を簡略化でき薄型化できるディスク装置を提供する。
【解決手段】光ディスク101がセンタリング位置に位置する状態で、搬送に応じて回動したイジェクトアーム350の先端側が光ディスク101に重畳しない位置でガイドアーム330に当接してガイドアーム330を回動規制し、ガイドアーム330、ロードアーム340およびイジェクトアーム350にて光ディスク101をセンタリング位置に位置決め保持する。光ディスク101からロードアーム340およびイジェクトアーム350を離間させる際、イジェクトアーム350にてガイドアーム330を押動させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディスク状記録媒体を搬送する搬送機構を備えたディスク装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば図1に示すような、ディスク状の記録媒体を搬送する搬送機構を備えたディスク装置であるディスクドライブが知られている(例えば、特許文献1参照)。
この特許文献1に記載のような図1に示すディスクドライブ10は、スリット状の図示しない挿排口から挿入されるディスク状の記録媒体1を着脱可能に保持して回転させ情報処理する。このディスクドライブ10は、挿排口から挿入された記録媒体1を情報処理のために着脱可能に保持するセンタリング位置へ挿入(図1中における下部から上部への方向)、若しくはセンタリング位置から挿排口へ排出(図1中における上部から下部への方向)する搬送装置を備えている。
【0003】
搬送装置は、センタリング位置から挿排口へ記録媒体1を排出するイジェクトアーム11と、挿排口から挿入された記録媒体1をセンタリング位置へ挿入するロードアーム12と、挿排口およびセンタリング位置間での記録媒体1の搬送を案内するガイドアーム13と、などを備えている。
イジェクトアーム11は、回動可能に配設され挿排口から挿入された記録媒体1の周縁に先端部が当接して回動される。また、イジェクトアーム11は、センタリング位置に位置する記録媒体1を挿排口へ排出するに際しては、駆動モータ21の駆動により移動される第一カム22により回動され、先端部が記録媒体1の周縁に当接して挿排口へ排出する。
ロードアーム12は、ディスク状の記録媒体1が挿排口から挿入されイジェクトアーム11が回動されることで記録媒体1の挿入を検出し、駆動モータ21が駆動して第一カム22が移動することで回動する。この回動により、先端側が挿排口から半分以上挿入された記録媒体1の周縁に先端部が当接し、記録媒体1をセンタリング位置へ挿入させる。
ガイドアーム13は、ロードアーム12に対して記録媒体1が搬送される搬送経路の反対側に位置して配設され、記録媒体1の挿入が検出されて第一カム22が移動することで移動する第二カム23にて回動され、搬送される記録媒体1の周縁に当接してセンタリング位置まで案内する。
そして、これらイジェクトアーム11、ロードアーム12およびガイドアーム13は、センタリング位置まで搬送した記録媒体1を情報処理のためにチャッキング動作にてターンテーブル24にクランプするまで記録媒体1の周縁に当接して位置決め保持する。さらに、移動する第一カム22および第二カム23によりターンテーブル24を備えたトラバースメカ25が回動され、記録媒体1がクランプされる。このチャッキング動作後に、さらに移動する第一カム22および第二カム23により、イジェクトアーム11、ロードアーム12およびガイドアーム13は、情報処理可能に記録媒体1の周縁から離間する状態に回動される。
【0004】
【特許文献1】WO2006/6482号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上記特許文献1のような従来の構成では、イジェクトアーム11は記録媒体1を排出するために挿排口に対して奥側に配設されるとともに、回動により挿排口から記録媒体を容易に取り出せる位置まで排出するために回動中心から記録媒体1の周縁に当接する先端部までの長さ寸法が長くなり、回動範囲も広くなる。また、記録媒体1を確実にターンテーブル24にチャッキングするためにセンタリング位置まで案内して位置決め保持するためのガイドアーム13は、ロードアーム12に対して反対側に配設する必要がある。このため、トラバースメカ25の回動に用いる第二カム23を利用して簡単な構成で適宜回動させる構成としている。
したがって、イジェクトアーム11とガイドアーム13とが互いに重なり合う構成となり、回動の際に互いに引っ掛からないように例えば図1に示すようなリブ26を設ける必要もあるなど、構成の簡略化や、小型化、特に厚さ寸法のさらなる薄型化が困難となっている。
【0006】
本発明は、上記のような点などに鑑みて、ディスク状記録媒体を搬送する構成の簡略化および薄型化が得られるディスク装置を提供することを1つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、ディスク状記録媒体を出し入れする挿排口を有した筐体と、前記筐体内に配設され前記ディスク状記録媒体を回転可能に保持する回転機構部と、前記挿排口を介して挿排される挿排位置と前記ディスク状記録媒体を前記回転機構部で保持するためのセンタリング位置との間の搬送経路において前記ディスク状記録媒体を搬送し、前記筐体内に配される搬送機構部と、を具備し、前記搬送機構部は、前記回転機構部に対して先端側が近接離間する状態に回動可能に前記筐体内に配設され、前記ディスク状記録媒体の周縁に先端側が当接して搬送を案内するガイド部材と、前記ガイド部材に対して前記回転機構部を介して反対側に位置し、前記回転機構部に対して先端側が近接離間する状態に回動可能に配設され、回動により前記ディスク状記録媒体の周縁に先端側が当接して前記ディスク状記録媒体を前記センタリング位置へ挿入する挿入部材と、先端側が前記ディスク状記録媒体の周縁に当接しつつディスク挿入方向およびディスク排出方向に進退する状態に回動可能に配設され、前記ディスク排出方向への回動により前記ディスク状記録媒体を前記挿排口へ排出する排出部材と、前記挿入部材および前記排出部材を回動させる駆動手段と、を備え、前記ガイド部材および前記排出部材は、挿入された前記ディスク状記録媒体が前記センタリング位置に位置した際、前記排出部材の先端側が前記ディスク状記録媒体に重畳しない位置で前記ガイド部材に当接して回動規制され、前記ガイド部材、前記挿入部材および前記排出部材にて前記ディスク状記録媒体を前記センタリング位置に位置決め保持し、前記ディスク状記録媒体が前記回転機構部に装着された際、前記駆動手段により前記挿入部材および前記排出部材が前記ディスク状記録媒体から離間する方向に回動させるとともに前記ガイド部材が回動される前記排出部材と連動し前記ディスク状記録媒体から離間する方向に退避されることを特徴としたディスク装置である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明に係る一実施形態のディスク装置を図面に基づいて説明する。
図2は、本発明に係る一実施形態のディスク装置の初期状態における内部構成を示す概略平面図である。図3は、前記実施形態におけるディスク装置の内部構成を示す概略正面断面図である。図4は、前記実施形態におけるディスク装置のセンタリング時の内部構成を示す概略平面図である。図5は、前記実施形態におけるディスク装置のチャッキング後の情報処理する状態の内部構成を示す概略平面図である。図6は、前記実施形態におけるディスク装置のイジェクト時の内部構成を示す概略平面図である。
【0009】
〔ディスク装置の構成〕
図2において、100は、本発明の一実施形態に係るディスク装置であり、このディスク装置100は、ディスク状記録媒体としての光ディスク101の少なくとも一面に設けられた図示しない記録面に記録された情報を読み出す読取処理や、記録面へ各種情報を記録する記録処理である情報処理を実施する。このディスク装置100は、例えばノート型パーソナルコンピュータなど、比較的厚み寸法に制限がある電気機器に装着されるいわゆる薄型スロットインタイプディスク装置である。なお、本実施形態では、ノート型パーソナルコンピュータに装着される薄型のディスク装置100を例示するが、これに限らず、例えばゲーム機や、映像データの録画再生処理を実施する、いわゆるビデオ装置などに装着されてもよい。また、読取処理および記録処理のうちいずれか一方のみを実施する構成としても対象とすることができる。
なお、ディスク状記録媒体としては、光ディスク101に限らず、磁気ディスク、光磁気ディスクなどのいずれのディスク状記録媒体を対象とすることができる。
【0010】
そして、ディスク装置100は、例えば金属製で内部空間を有する略箱形状のケース体を構成する筐体110を備えて構成されている。なお、この筐体110において、図2中の下側の面を正面110A、図2中の筐体110の左側壁を左壁110B、図2中の筐体110の右側壁を右壁110C、図2中の上側の面を背面110D、図2中の紙面手前側を天面側、図2中の紙面奥側を底面側と適宜称する。
【0011】
筐体110は、筐体本体部111と、図中の筐体本体部111の右側に設けられるウィング部112とを備えて構成されている。これらの筐体本体部111およびウィング部112は、天面が同一平面上に形成され、底面が異なる高さ寸法に形成されている。すなわち、ウィング部112の底面は、筐体本体部111の底面よりも天面からの距離寸法が小さく形成されている。そして、筐体本体部111の右壁110C側には、筐体本体部111の底面から立ち上がり、筐体本体部111の底面およびウィング部112の底面を連結する段差壁部113(図3参照)が形成されている。
【0012】
筐体本体部111の背面110D側には、後述する制御回路部を覆うベースプレート114が固定されている。このベースプレート114は、例えばアルミなどの金属により、左右方向(左壁110Bから右壁110Cに向かう方向)に長手となる略板状に形成されている。このベースプレート114は、筐体本体部111の底面に対向して、ウィング部112の底面と略同一高さ平面上に配置されている。
このベースプレート114には、図示しない各種形状のスリットが設けられている。
【0013】
そして、筐体110の内部には、いわゆるトラバースメカと称されるディスク処理部200と、光ディスク101を搬送する搬送機構部を構成する搬送手段300と、搬送機構部を構成する図示しない制御回路部とが設けられている。そして、筐体110の正面110Aには、光ディスク101を挿入排出するためのスリット状の開口である挿排口としての図示しないスロットが図2中左右方向に延びて形成された化粧部材115が設けられている。
【0014】
ディスク処理部200は、例えば金属板にて略枠状に形成され一端が揺動自在に筐体110に支持された台座部210を有している。この台座部210は、筐体110の左壁110Bの正面110A側から、筐体110の中心位置に向かって長手枠状に形成されている。また、台座部210には、長手方向に沿って長手状の処理開口部210Aが略中央に切欠形成されている。そして、台座部210の処理開口部210Aの一端側、すなわち筐体110の略中心位置に、ディスク回転駆動手段220が配設されている。このディスク回転駆動手段220は、図3に示すようなスピンドルモータ221と、図2に示すようなスピンドルモータ221の出力軸221Aに一体的に設けられたターンテーブル222とを備えている。スピンドルモータ221は、制御回路部に制御可能に接続され、制御回路部から供給される電力により駆動する。ターンテーブル222は、筐体110の内部の略中心部に設けられるとともに光ディスク101を回転駆動する駆動部である。
【0015】
また、台座部210には、情報処理部240が配設されている。この情報処理部240は、一対のガイドシャフト241間に架橋する状態に支持されており、台座部210に配設された移動機構部250により処理開口部210A内でターンテーブル222に対して近接離隔される。この情報処理部240は、図示しない光源と、この光源からの光を収束するピックアップレンズ240Aと、光ディスク101で反射された出射光を検出する図示しない光センサとを有するピックアップを備えている。
【0016】
搬送手段300は、筐体110に配設された、駆動手段310と、ガイド部材としてのガイドアーム330と、挿入部材としてのロードアーム340と、排出部材としてのイジェクトアーム350と、位置決めガイド部材370と、などを備えている。
そして、駆動手段310は、例えば制御回路部に動作制御される駆動モータ311と、筐体110内に前後方向で移動可能に配設された第一移動カム312と、この第一移動カム312に係合され第一移動カム312の移動により筐体110内に左右方向で移動可能に配設された第二移動カム313と、駆動モータ311の駆動により第一移動カム312を移動させる複数の歯車314Aを有する駆動伝達部314と、を備えている。
第一移動カム312および第二移動カム313には、台座部210に設けられた揺動ピン211が移動可能に係合する図示しない揺動カム溝がそれぞれ設けられている。そして、台座部210は、第一移動カム312および第二移動カム313の移動により、ターンテーブル222が設けられた側が光ディスク101のディスク挿入方向およびディスク排出方向となる搬送される軌跡である搬送経路上にターンテーブル222が進退する状態に揺動される。
【0017】
ガイドアーム330は、鋼板や樹脂などにて長手状に形成されている。このガイドアーム330は、長手方向の一端が、筐体110の背面110D側の左壁110B側に、長手方向が筐体110の前後方向に沿い、長手方向の他端側となる先端側がディスク回転駆動手段220に対して近接・離間する方向、すなわち左壁110B側から中央に向けて回動する状態(図2中矢印参照)に軸支されている。
そして、ガイドアーム330の先端部には、挿排口から挿入され搬送される光ディスク101の外周縁に当接するリブ331が設けられている。このリブ331は、光ディスク101の搬送される軌跡である搬送経路、すなわち前後方向に沿ったガイド平面331Aを有する。
また、ガイドアーム330には、基端側に位置して先端部を筐体110の中心側に回動させる方向で張力を作用させるコイルばね332Aが取り付けられるコイルばね取付部332が設けられている。さらに、ガイドアーム330には、ベースプレート114に設けられた図示しないスリットに移動可能に係合し、コイルばね332Aの張力に抗してガイドアーム330の先端側が筐体110の中心側へ回動することを規制する図示しない移動規制ピンが設けられている。
そして、ガイドアーム330には、中間部に位置して、係合手段を構成する係合凹部333が設けられている。この係合凹部333は、第一凹部333Aと、この第一凹部333Aに連続する第二凹部333Bを有している。第一凹部333Aは、イジェクトアーム350が係脱可能に形成され、イジェクトアーム350が係合する状態で、リブ331にて光ディスク101をターンテーブル222にチャッキングするためにセンタリング位置に位置決め保持させる保持状態(図4参照)に、ガイドアーム330の回動が規制される形状に形成されている。また、第二凹部333Bは、イジェクトアーム350が係合する状態で、ターンテーブル222にクランプされた光ディスク101からリブ331が離間する離間状態(図5参照)にガイドアーム330を回動させて位置決め規制する形状に形成されている。
【0018】
ロードアーム340は、長手状に形成され、一端部に光ディスク101の外周縁に当接する当接ローラ341が設けられ、他端部が筐体110におけるウィング部112、すなわちガイドアーム330と反対側に回動自在に支持されている。
このロードアーム340には、長手方向に沿ってガイド溝342が形成されている。そして、ロードアーム340には、ガイド溝342に係合するリンクアーム343が設けられている。
リンクアーム343は、筐体110に回動可能に軸支されるとともに、ロードアーム340のガイド溝342に係合する係合突起343Aと、第一移動カム312の第一カム溝312Aに係合する係合凸部343Bとを備えている。さらに、リンクアーム343は、一端側が筐体110に取り付けられた図示しないコイルばねの他端が取り付けられ、ロードアーム340の先端側を筐体110の中心に向けて回動させる付勢力を作用させている。
そして、ロードアーム340は、光ディスク101が挿排口内に半分以上挿入され、コイルばねの付勢力に抗してロードアーム340の先端側が右壁110C側に回動された後、駆動モータ311の駆動にて移動する第一移動カム312によりリンクアーム343が回動される。そして、ロードアーム340は、このリンクアーム343の回動により、先端側がディスク回転駆動手段220に対して近接・離間する方向、すなわち筐体110の中央部分に向けて回動して光ディスク101をセンタリング位置へ搬送する状態に設けられている(図2中矢印参照)。
【0019】
イジェクトアーム350は、長手L字状に形成され、一端側がベースプレート114に回動可能に配設されている。
そして、イジェクトアーム350の他端側となる先端部には、挿排口から挿入され搬送される光ディスク101の外周縁に当接する係合手段を構成する突起部351が設けられている。この突起部351は、イジェクトアーム350が回動すると、ガイドアーム330の係合凹部333に係脱可能に形成されている。また、突起部351に近接するイジェクトアーム350の先端側には、搬送される光ディスク101の外周縁に当接するイジェクトローラ352が設けられている。
また、イジェクトアーム350には、第一移動カム312に係合する回動ピン353が設けられている。そして、イジェクトアーム350は、第一移動カム312が移動することにより、先端部が挿排口に臨む待機状態(図2参照)から、イジェクトローラ352がセンタリング位置に位置する光ディスク101に当接して位置決め保持する保持状態(図4参照)、さらにはイジェクトローラ352が光ディスク101から離間する離間状態(図5参照)に回動可能となっている。
さらに、イジェクトアーム350には、一端側が筐体110に取り付けられた図示しないコイルばねの他端が取り付けられている。このコイルばねは、イジェクトアーム350の先端側を筐体110の中央側に回動、すなわち先端側が挿排口に向けて臨む図2に示す待機状態となるように付勢力を作用させている。
【0020】
また、イジェクトアーム350には、ベースプレート114の図示しないスリット内を移動可能に貫通し、ベースプレート114における筐体110の底面側に配設された検出手段を構成するスイッチアーム360に係合するスイッチピン354が設けられている。
スイッチアーム360は、イジェクトアーム350の回動により回動し、ベースプレート114に配設された検出手段としての検出スイッチ356をオンオフさせる。すなわち、光ディスク101が挿排口から挿入され、突起部351に当接してイジェクトアーム350が回動されると、スイッチアーム360も回動し、検出スイッチ356をオフ状態とする。この検出スイッチ356がオフ状態となると、制御回路部は光ディスク101が挿入されたと判断し、光ディスク101をセンタリング位置まで搬送させるために、駆動モータ311を駆動させる制御をするようになっている。
また、イジェクトアーム350には、光ディスク101が挿入されることで回動する側の縁に当接凸部355が設けられている。
【0021】
位置決めガイド部材370は、ベースプレート114にイジェクトアーム350と同一平面上に位置して回動可能に軸支されている。
位置決めガイド部材370には、搬送された光ディスク101の外周縁に当接する位置決めローラ371が設けられている。
そして、位置決めガイド部材370は、イジェクトアーム350がセンタリング位置に位置する光ディスク101を位置決め保持している保持状態(図4参照)でイジェクトアーム350の当接凸部355が一縁に当接され、トーションばね372の付勢力に抗して所定の姿勢に回動される。すなわち、位置決めローラ371がセンタリング位置に位置する光ディスク101の外周縁に当接して、ガイドアーム330、ロードアーム340およびイジェクトアーム350とともに位置決め保持する状態に設けられている。
また、位置決めガイド部材370は、イジェクトローラ352が光ディスク101から離間する離間状態(図5参照)に回動すると、当接凸部355にてトーションばね372の付勢力に抗してさらに回動され、位置決めローラ371が光ディスク101の外周縁から離間する状態に設けられている。
【0022】
制御回路部は、ディスク装置100の動作を適宜制御する。
また、制御回路部は、ベースプレート114に配設され、第一移動カム312の位置に応じてオンオフする複数のスイッチ380を備えている。そして、制御回路部は、スイッチ380のオンオフ状態に応じて、光ディスク101がセンタリング位置に搬送された状態、ターンテーブル222にチャッキングした状態、光ディスク101がターンテーブル222にクランプされて情報処理可能に保持されている状態などを判断する。
さらに、制御回路部は、光ディスク101がクランプされている状態で図示しないイジェクトボタンが利用者により操作されると、スイッチ380のオンオフ状態を認識し、駆動モータ311を駆動させて第一移動カム312を移動させ、回動するイジェクトアーム350にて光ディスク101を押し出すように搬送する制御をする。
【0023】
〔ディスク装置の動作〕
次に、上記ディスク装置100の動作について説明する。
【0024】
まず、図2に示すような光ディスク101の挿入の待機状態である初期状態のディスク装置100に光ディスク101が挿入されると、この光ディスク101の周縁がイジェクトアーム350の突起部351に当接する。この状態でさらに光ディスク101が挿排口内へ押し込まれるように挿入されると、イジェクトアーム350は図示しないコイルばねの付勢力に抗して先端側が背面110D側へ押し込まれるように回動される。
さらに光ディスク101が挿入されると、光ディスク101の周縁がロードアーム340の当接ローラ341に当接する。そして、さらに光ディスク101が挿入されると、図示しないコイルばねの付勢力に抗してリンクアーム343とともにロードアーム340を先端側が右壁110C側に押し退けるように回動させる。
そして、光ディスク101の直径の位置がロードアーム340の当接ローラ341を通過する状態まで挿入されると、イジェクトアーム350とともに移動するスイッチアーム360が検出スイッチ356から離間し、検出スイッチ356がオフ状態からオン状態となる。この検出スイッチ356のオフ状態からオン状態への切り替わりにより、制御回路部は、光ディスク101が半分以上挿入されたと判断し、駆動手段310の駆動モータ311を駆動させる。
この駆動モータ311の駆動により、第一移動カム312が移動される。この第一移動カム312の移動により、リンクアーム343が図示しないコイルばねの付勢力に抗して回動され、ロードアーム340の先端側が筐体110の中央側に向けて回動され、光ディスク101が筐体110内に押し込まれるように搬送される。
【0025】
そして、光ディスク101がターンテーブル222にチャッキングされるセンタリング位置まで搬送されると、図4に示すように、イジェクトアーム350の突起部351がガイドアーム330の係合凹部333の第一凹部333Aに係合する。この状態では、ガイドアーム330は、回動が規制される。この回動規制の状態は、ガイドアーム330のガイド平面331Aがセンタリング位置に位置する光ディスク101の周縁の位置と同一位置となる状態である。
さらに、光ディスク101がセンタリング位置まで搬送された図4に示す保持状態では、イジェクトアーム350の当接凸部355が位置決めガイド部材370に当接する。この状態では、位置決めガイド部材370の位置決めローラ371がセンタリング位置に位置する光ディスク101の周縁に当接する位置となる。
そして、この図4に示す保持状態では、ガイドアーム330のリブ331、ロードアーム340の当接ローラ341、イジェクトアーム350のイジェクトローラ352、および位置決めガイド部材370の位置決めローラ371により、光ディスク101がセンタリング位置に位置決め保持される。
【0026】
この図4の保持状態からさらに、第一移動カム312は駆動モータ311の駆動により移動され、第一移動カム312の移動とともに第二移動カム313が移動され、ディスク処理部200が回動される。すなわち、ターンテーブル222が光ディスク101の搬送経路側に進出するように、ディスク処理部200のターンテーブル222側が筐体110の天面側に向けて回動される。
なお、このディスク処理部200の回動時では、第一移動カム312に設けられたカム溝の形状により、ガイドアーム330、ロードアーム340、イジェクトアーム350、および位置決めガイド部材370は、光ディスク101を保持する状態が維持される。
そして、ターンテーブル222が光ディスク101の中心の孔に挿入する状態となり、ターンテーブル222の先端を筐体110の天面に押し付けるようにして光ディスク101がターンテーブル222にクランプされるチャッキング動作を実施する。さらに、第一移動カム312が移動されると、筐体110の天面にターンテーブル222が押し付けられる状態から、光ディスク101がピックアップにて情報処理される位置までディスク処理部200が揺動される。
【0027】
この後、さらに第一移動カム312が移動され、図5に示すように、ガイドアーム330、ロードアーム340、イジェクトアーム350、および位置決めガイド部材370が回動し、光ディスク101に当接して位置決め保持する状態が解除される。
すなわち、リンクアーム343とともにロードアーム340を先端側が右壁110C側に押し退けるように回動させ、光ディスク101の周縁から当接ローラ341を離間させる。
さらに、イジェクトアーム350は、光ディスク101の周縁からイジェクトローラ352が離間する状態に回動される。この回動により、イジェクトアーム350の突起部351は、ガイドアーム330の係合凹部333の第一凹部333Aから第二凹部333Bに係合し、ガイドアーム330は、光ディスク101からリブ331が離間する状態に回動される。
そしてさらに、イジェクトアーム350の回動により、イジェクトアーム350の当接凸部355が位置決めガイド部材370をトーションばね372の付勢力に抗して押動して回動させ、位置決めローラ371を光ディスク101の外周縁から離間させる。
【0028】
そして、制御回路部は、スイッチ380にて第一移動カム312が所定位置まで移動したことを認識すると、駆動モータ311の駆動を停止させる。
この後、制御回路部は、ディスク回転駆動手段220、情報処理部240および移動機構部250を適宜制御し、情報処理をする。
【0029】
一方、例えばイジェクトボタンが操作されて、光ディスク101を挿排口から排出させる要求を制御回路部が認識すると、駆動モータ311を駆動させ、第一移動カム312を移動させる。この第一移動カム312の移動により、図4に示すように、再びガイドアーム330、ロードアーム340、イジェクトアーム350、および位置決めガイド部材370が回動されて光ディスク101を位置決め保持する状態となる。
さらに、第一移動カム312の移動により第二移動カム313も移動し、ターンテーブル222が光ディスク101の搬送経路から後退する状態に、ディスク処理部200のターンテーブル222側を筐体110の底面側に揺動させる。このディスク処理部200の回動により、光ディスク101からターンテーブル222が引き抜かれるようにクランプが解除される。
この後、さらに第一移動カム312が移動され、図6に示すように、イジェクトアーム350にて光ディスク101が挿排口から押し出されるように排出される。
【0030】
〔ディスク装置の作用効果〕
上述したように、上記実施の形態のディスク装置100では、光ディスク101がガイドアーム330にて案内されつつロードアーム340に搬送されてセンタリング位置に位置する状態で、搬送に応じて回動されたイジェクトアーム350の先端側が光ディスク101に重畳しない外周縁から外側の位置でガイドアーム330に当接してガイドアーム330を回動規制し、ガイドアーム330、ロードアーム340、イジェクトアーム350および位置決めガイド部材370にて光ディスク101をセンタリング位置に位置決め保持する。さらに、駆動手段310により光ディスク101からロードアーム340を離間する方向に回動させるとともに回動されるイジェクトアーム350がガイドアーム330を光ディスク101から離間する方向に押動させる構成としている。
このため、ガイドアーム330は、排出のために比較的に長さ寸法が長いイジェクトアーム350を用いて回動状態が制御されるので、光ディスク101の搬送経路上で、光ディスク101を搬送するガイドアーム330およびイジェクトアーム350が重なり合う状態とはならない。したがって、ガイドアーム330を先端側が光ディスク101の位置決め保持と、情報処理のための離間との少ない回動量でよいことから、容易に小型化できる。さらには、光ディスク101のセンタリング位置では重なり合わない構成であることから、ディスク装置100の厚さ寸法も容易に薄型化できる。よって、軽量化やコストの低減も容易に図れる。
【0031】
そして、ガイドアーム330を長手状に形成し、光ディスク101の搬送経路の一側、すなわち筐体110の左壁110B側に長手方向が搬送経路に沿って先端側が搬送経路に進退可能に回動する状態で、イジェクトアーム350の先端部が、ガイドアーム330の回動中心と先端側との中間位置に当接可能に配設している。
このため、光ディスク101の搬送経路上でガイドアーム330とイジェクトアーム350とが重なり合わないようにする構成が容易に得られ、ディスク装置100の小型軽量化が容易に得られる。
【0032】
また、イジェクトアーム350を当接させてガイドアーム330の回動を規制する構成として、互いに係脱する係合凹部333および突起部351を、それぞれガイドアーム330とイジェクトアーム350に設けている。
このため、ピン状の簡単な構成の突起部351が係脱する簡単な凹溝形状の係合凹部333を設ける簡単な構成で、ディスク装置100を小型軽量化できる構成が得られる。
さらには、イジェクトアーム350に突起部351を特に回動先端部に設けたことから、単にイジェクトローラ352を設けたのみの構成に比して、光ディスク101を十分に挿排口から排出させるための長さ寸法となり、挿排口から排出される光ディスク101の取出が用意にできる。
さらに、係合凹部333の凹溝形状であることから、単に突起部351をガイドアーム330の一縁に当接させて回動規制する構成に比して、確実にガイドアーム330の回動を規制できる。すなわち、例えばコイルばね332Aの引張力を強くして光ディスク101を位置決め保持する際に先端側が外側に回動してしまう不都合を防止する必要がない。このため、イジェクトアーム350を強い引張力に抗してガイドアーム330に当接させる必要が無く、円滑なイジェクトアーム350の回動が得られるとともに、コイルばね332Aを小型軽量化できるので、ディスク装置100の小型軽量化がより容易に得られる。
【0033】
そして、係合凹部333として、イジェクトアーム350の突起部351が係合した状態で、光ディスク101を位置決め保持する第一凹部333Aと、光ディスク101の情報処理のためにガイドアーム330を光ディスク101から離間させる第二凹部333Bとが連続する一連の凹溝形状としている。
このため、確実に回動規制できるガイドアーム330の構成をより小型軽量化できる。
【0034】
また、イジェクトアーム350の回動基端側の近傍に、イジェクトアーム350の回動平面上に位置して同一平面上で回動可能に位置決めガイド部材370を設けている。そして、この位置決めガイド部材370としては、センタリング位置に搬送した光ディスク101の周縁にイジェクトアーム350の先端側が当接して位置決め保持する際にイジェクトアーム350が当接して回動規制され、ガイドアーム330、ロードアーム340およびイジェクトアーム350とともに光ディスク101をセンタリング位置に位置決め保持するとともに、イジェクトアーム350が光ディスク101から離間する際にイジェクトアーム350に押動されて光ディスク101から離間する状態に設けている。
このため、ガイドアーム330、ロードアーム340およびイジェクトアーム350にて光ディスク101を位置決め保持する場合に比して、より確実にセンタリング位置で光ディスク101を位置決め保持できる。さらには、位置決めガイド部材370をイジェクトアーム350に重ね合わせることなく同一平面上に配設しているので、ディスク装置100の厚さ寸法が厚くなることなく、より確実にセンタリング位置で光ディスク101を位置決め保持できる構成が得られる。
【0035】
そして、ロードアーム340を回動させて光ディスク101を挿入させる駆動モータ311を駆動させるタイミングを検出させる検出スイッチ356を、イジェクトアーム350の回動によりオンオフする構成としている。
このため、ガイドアーム330および位置決めガイド部材370の回動規制に加え、駆動モータ311の駆動制御のための構成もイジェクトアーム350にて得られ、共有化によるさらなる構成の簡略化が得られる。
特に、イジェクトアーム350がベースプレート114に軸支される構成であることから、検出スイッチ356、さらにはイジェクトアーム350の回動に応じて検出スイッチ356に接離してオンオフさせるスイッチアーム360を、ベースプレート114のイジェクトアーム350が配設される側と反対側に配設させることができ、ディスク装置100の小型化がより容易に図れる。
【0036】
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した一実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
【0037】
すなわち、上記実施の形態では、ディスク装置100は、ノート型パーソナルコンピュータなどに搭載可能な薄型ディスク装置を例示したが、これに限定されず、例えばデスクトップ型パーソナルコンピュータなどに搭載される比較的大型のディスク装置など、いわゆるスロットインタイプのいずれのディスク装置100に適用することができる。
また、第一移動カム312を駆動モータ311の駆動により移動させて、イジェクトアーム350などを回動させる構成としたが、例えば電動モータにて直接回動させる構成など、光ディスク101を挿入・排出させる駆動構成としては、他の構成を適用できる。
【0038】
そして、係合凹部333をガイドアーム330に設け、突起部351をイジェクトアーム350に設けて説明したが、反対に設けてもよい。さらには、これら凹溝形状および係脱する突起形状に限らず、互いに係脱可能で、係脱により回動規制できるいずれの形状とすることができる。
例えば、ガイドアーム330に係合凹部333を設けず、コイルばね332Aの引張力を強くし、イジェクトアーム350の先端縁がガイドアーム330の一縁に当接可能な構成とする。そして、ガイドアーム330の先端側が筐体110の中心側に回動することをイジェクトアーム350の先端縁を当接させて回動規制するとともに、光ディスク101を位置決め保持させるガイドアーム330の位置から先端側が左壁110B側に移動しないようにコイルばね332Aにて引っ張る。さらに、情報処理時に光ディスク101から離間させる場合には、さらに回動するイジェクトアーム350の先端縁にてさらにガイドアーム330を押動する構成とするなどしてもよい。
また、イジェクトアーム350にてガイドアーム330を押動する構成を例示したが、例えば引っ掛けて引っ張るようにガイドアーム330を位置決め、さらには光ディスク101から離間する状態に退避させるなど、押したり引いたりするなどして連動するいずれの構成を適用できる。
【0039】
また、搬送手段300としては、アーム構成としたが、これに限られない。すなわち、ガイド部材として、長手状のガイドアーム330としたが、長手状でなくてもよい。同様に、ロードアーム340も長手状に限らず、イジェクトアーム350も長手L字状に限られない。
さらに、位置決めガイド部材370を設けない構成としてもよい。
【0040】
その他、本発明の実施の際の具体的な構造および手順は、本発明の目的を達成できる範囲で他の構造などに適宜変更できる。
【0041】
[実施形態の作用効果]
上記実施形態では、光ディスク101が搬送されてセンタリング位置に位置する状態で、搬送に応じて回動されたイジェクトアーム350の先端側が光ディスク101に重畳しない位置でガイドアーム330に当接してガイドアーム330を回動規制し、ガイドアーム330、ロードアーム340およびイジェクトアーム350にて光ディスク101をセンタリング位置に位置決め保持する。さらに、駆動手段310により光ディスク101からロードアーム340を離間する方向に回動させるとともに回動されるイジェクトアーム350がガイドアーム330を光ディスク101から離間する方向に押動させる構成としている。
このため、ガイドアーム330は、排出のために比較的に長さ寸法が長いイジェクトアーム350を用いて回動状態が制御されるので、光ディスク101の搬送経路上で、光ディスク101を搬送するガイドアーム330およびイジェクトアーム350が重なり合う状態とはならず、ガイドアーム330の先端側が光ディスク101の位置決め保持する位置と、情報処理のための離間させる位置との少ない回動量でガイドアーム330を回動させるのみでよいことから、容易に小型化できる。さらには、光ディスク101のセンタリング位置では重なり合わない構成であることから、ディスク装置100の厚さ寸法も容易に薄型化できる。よって、軽量化やコストの低減も容易に図れる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明を説明するための前提となるディスク装置の内部構成を示す平面図である。
【図2】本発明に係る一実施形態のディスク装置の初期状態における内部構成を示す平面図である。
【図3】前記実施形態におけるディスク装置の内部構成を示す概略正面断面図である。
【図4】前記実施形態におけるディスク装置のセンタリング時の内部構成を示す概略平面図である。
【図5】前記実施形態におけるディスク装置のチャッキング後の情報処理する状態の内部構成を示す概略平面図である。
【図6】前記実施形態におけるディスク装置のイジェクト時の内部構成を示す概略平面図である。
【符号の説明】
【0043】
100……ディスク装置
101……ディスク状記録媒体としての光ディスク
110……筐体
220……回転機構部としてのディスク回転駆動手段
300……搬送機構部を構成する搬送手段
310……駆動手段
311……駆動手段を構成する駆動モータ
312……駆動手段を構成する移動カムである第一移動カム
330……ガイド部材としてのガイドアーム
333……係合手段を構成する係合凹部
333A…第一凹部
333B…第二凹部
340……挿入部材としてのロードアーム
350……排出部材としてのイジェクトアーム
351……係合手段を構成する突起部
356……検出手段としての検出スイッチ
370……位置決めガイド部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク状記録媒体を出し入れする挿排口を有した筐体と、
前記筐体内に配設され前記ディスク状記録媒体を回転可能に保持する回転機構部と、
前記挿排口を介して挿排される挿排位置と前記ディスク状記録媒体を前記回転機構部で保持するためのセンタリング位置との間の搬送経路において前記ディスク状記録媒体を搬送し、前記筐体内に配される搬送機構部と、を具備し、
前記搬送機構部は、
前記回転機構部に対して先端側が近接離間する状態に回動可能に前記筐体内に配設され、前記ディスク状記録媒体の周縁に先端側が当接して搬送を案内するガイド部材と、
前記ガイド部材に対して前記回転機構部を介して反対側に位置し、前記回転機構部に対して先端側が近接離間する状態に回動可能に配設され、回動により前記ディスク状記録媒体の周縁に先端側が当接して前記ディスク状記録媒体を前記センタリング位置へ挿入する挿入部材と、
先端側が前記ディスク状記録媒体の周縁に当接しつつディスク挿入方向およびディスク排出方向に進退する状態に回動可能に配設され、前記ディスク排出方向への回動により前記ディスク状記録媒体を前記挿排口へ排出する排出部材と、
前記挿入部材および前記排出部材を回動させる駆動手段と、を備え、
前記ガイド部材および前記排出部材は、
挿入された前記ディスク状記録媒体が前記センタリング位置に位置した際、前記排出部材の先端側が前記ディスク状記録媒体に重畳しない位置で前記ガイド部材に当接して回動規制され、前記ガイド部材、前記挿入部材および前記排出部材にて前記ディスク状記録媒体を前記センタリング位置に位置決め保持し、
前記ディスク状記録媒体が前記回転機構部に装着された際、前記駆動手段により前記挿入部材および前記排出部材が前記ディスク状記録媒体から離間する方向に回動させるとともに前記ガイド部材が回動される前記排出部材と連動し前記ディスク状記録媒体から離間する方向に退避される
ことを特徴としたディスク装置。
【請求項2】
請求項1に記載のディスク装置であって、
前記ガイド部材は、前記ディスク挿入方向および前記ディスク排出方向の一側に長手方向が前記ディスク挿入方向および前記ディスク排出方向に沿って先端側が前記回転機構部に対して近接離間可能に回動する状態で、前記排出部材の先端部が回動中心と先端側との中間位置に当接可能に配設された
ことを特徴としたディスク装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載のディスク装置であって、
前記ガイド部材および前記排出部材の先端部には、
前記ディスク状記録媒体が前記センタリング位置に搬送された際に互いに係脱可能に係合し、前記ディスク状記録媒体を前記センタリング位置に位置決め保持させる位置で前記ガイド部材の回動を規制する係合手段が設けられた
ことを特徴としたディスク装置。
【請求項4】
請求項3に記載のディスク装置であって、
前記係合手段は、
前記排出部材の先端部に前記ディスク挿入方向および前記ディスク排出方向上と同一面状に位置する状態で設けられた突起部と、
前記ガイド部材に設けられ前記突起部が係脱可能な係合凹部と、を備えた
ことを特徴としたディスク装置。
【請求項5】
請求項4に記載のディスク装置であって、
前記係合凹部は、
前記ディスク状記録媒体を前記センタリング位置に位置決め保持させる位置で前記突起部が係合して前記ガイド部材を回動規制させる第一凹部と、
この第一凹部に連続し前記排出部材が前記ディスク状記録媒体から離間する方向に回動することで前記突起部が係合して前記ガイド部材を前記ディスク状記録媒体から離間させる第二凹部と、を備えた
ことを特徴としたディスク装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか一項に記載のディスク装置であって、
前記搬送機構部は、
前記排出部材の回動基端側の近傍に、前記排出部材の回動平面上に位置して同一平面で回動可能に配設され、前記センタリング位置に搬送された前記ディスク状記録媒体の周縁に前記排出部材の先端側が当接する際に前記排出部材が当接されて回動規制され、前記ガイド部材と、前記挿入部材と、前記排出部材とにより前記ディスク状記録媒体を前記センタリング位置に位置決め保持するとともに、
前記駆動手段により前記ディスク状記録媒体から離間する方向に前記挿入部材とともに回動される前記排出部材により前記ディスク状記録媒体から離間する方向に押動される位置決めガイド部材を備えた
ことを特徴としたディスク装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載のディスク装置であって、
前記駆動手段は、
前記挿排口から挿入される前記ディスク状記録媒体により前記排出部材が回動されたことを検出する検出手段と、
この検出手段による前記排出部材の回動の検出により駆動する駆動モータと、
この駆動モータにより前記ディスク状記録媒体の搬送方向に移動可能に設けられ、前記挿入部材および前記排出部材が回動可能に係合され、前記駆動モータの駆動により移動して前記挿入部材および前記排出部材を回動させる移動カムと、を備えた
ことを特徴としたディスク装置。
【請求項8】
請求項7に記載のディスク装置であって、
前記検出手段は、前記排出部材の回動状態によりオンオフする検出スイッチを備えた
ことを特徴としたディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−153008(P2010−153008A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−332881(P2008−332881)
【出願日】平成20年12月26日(2008.12.26)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【Fターム(参考)】