説明

ディスク駆動装置

【課題】 ディスク状記録媒体の厚み方向における小型化を図る。
【解決手段】 印画ヘッド65が取り付けられたヘッド保持レバー46を有し初期位置と折返し位置の間で移動されて印画ヘッドを往復移動させるヘッド送り部43と、ヘッド送り部の移動方向に延びるカムガイド部24を有する案内カム22と、カムガイド部に係合される往路用カム係合部60aと復路用カム係合部60bを有しヘッド送り部と一体になって往復移動される移動カム60と、ヘッド送り部を案内するガイド軸31、32とを設け、印画ヘッドの印画面に対する印画が往路又は復路において行われ、カムガイド部に対する往路用カム係合部の係合時とカムガイド部に対する復路用カム係合部の係合時とにおいてヘッド保持レバーの印画面に対する位置が変化され、印画面に対する印画が行われない非印画時に印画ヘッドがガイド部材と印画面の間において印画面から離隔する位置に保持されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はディスク駆動装置についての技術分野に関する。詳しくは、印画面を有するディスク状記録媒体に対して印画を行う印画ユニットを設けると共に非印画時に印画ユニットの印画ヘッドを所定の位置に保持してディスク状記録媒体の厚み方向における小型化を図る技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
近年のデジタル技術の進歩に伴って音声情報や画像情報の記録や再生を行うための記録媒体としてCD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、BD(Blu-ray Disc)等の各種のディスク状記録媒体が普及されている。
【0003】
このようなディスク状記録媒体においては、音声情報や画像情報の記録や再生を行う他、記録された情報の内容等を表面に印画する要求が高く、一方の面が印画面として形成されたディスク状記録媒体がある。
【0004】
印画面に記録された情報の内容等を印画することにより、使用者にとっては記録された情報を把握して所望のディスク状記録媒体を容易に特定することが可能となり、使い勝手の向上が図られる。
【0005】
ディスク状記録媒体に対する情報信号の記録又は再生を行うディスク駆動装置には、ディスク状記録媒体の記録面に対して記録又は再生を行う記録再生ユニットとディスク状記録媒体の印画面に対して印画を行う印画ユニットとが設けられたものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
このような印画ユニットが設けられたディスク駆動装置においては、一方の面が印画面とされ他方の面が記録面とされたディスク状記録媒体が装着され、記録面に対して光ピックアップ等を有する記録再生ユニットによって情報信号の記録又は再生が行われ、印画面に対して印画ヘッドを有する印画ユニットによって印画が行われる。
【0007】
光ピックアップ等を有する記録再生ユニットは記録面に沿って光ピックアップを移動させて情報信号の記録又は再生を行うために、記録面に対向する側に配置されている。また、印画ヘッドを有する印画ユニットは印画面に沿って印画ヘッドを移動させて印画を行うために、印画面に対向する側に配置されている。
【0008】
従って、記録再生ユニットと印画ユニットはディスクテーブルに装着されるディスク状記録媒体を挟んでディスク状記録媒体の厚み方向における反対側に配置されている。
【0009】
印画の方式としては各種の方式が存在するが、インクジェットプリント方式による印画ユニットを上記のようなディスク駆動装置に用いた場合には、インクミストがディスク駆動装置の内部に飛散してディスク状記録媒体やディスク駆動装置の内部に配置された各部を汚染するおそれがある。
【0010】
従って、上記のようなディスク駆動装置に用いる印画の方式としては、各部の汚染を生じないために、印画面に印画ヘッドを押し当てて熱により印画を行うサーマルヘッド等の熱転写方式が好ましい。
【0011】
【特許文献1】特開2006−114194号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところが、情報信号の記録又は再生を行う記録再生ユニットと印画を行う印画ユニットとを備えたディスク駆動装置にあっては、上記したように、記録再生ユニットと印画ユニットがディスク状記録媒体を挟んで反対側に配置されるため、ディスク状記録媒体の厚み方向における大きさが大きくなり易い構成となってしまう。
【0013】
また、印画ユニットに設けられた印画ヘッドは印画時にディスク状記録媒体の印画面に押し付けられるが、非印画時には印画面から離隔した状態で保持される必要があるため、印画面から印画ヘッドを離隔させる分、ディスク状記録媒体の厚み方向における小型化(薄型化)に支障を来たしてしまう。
【0014】
そこで、本発明ディスク駆動装置は、上記した問題点を克服し、ディスク状記録媒体の厚み方向における小型化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
ディスク駆動装置は、上記した課題を解決するために、印画面を有するディスク状記録媒体に対して情報信号の記録又は再生を行う記録再生ユニットと、前記ディスク状記録媒体の印画面に印画を行う印画ユニットとを備え、前記印画ユニットには、前記ディスク状記録媒体の印画面に対する印画時に前記印画面に接する印画ヘッドと、前記印画ヘッドが取り付けられ前記ディスク状記録媒体の印画面に離接する方向へ移動可能とされたヘッド保持レバーを有すると共に前記ディスク状記録媒体の印画面に沿って初期位置と折返し位置の間で移動されて前記印画ヘッドを第1の位置から第2の位置までの往路と前記第2の位置から前記第1の位置までの復路とにおいて往復移動させるヘッド送り部と、前記ヘッド送り部の移動方向に延びるカムガイド部を有する案内カムと、前記往路において前記カムガイド部に係合される往路用カム係合部と前記復路において前記カムガイド部に係合される復路用カム係合部とを有し前記ヘッド送り部に所定の方向へ移動自在に支持され前記ヘッド送り部と一体になって往復移動される移動カムと、前記ディスク状記録媒体の印画面に沿って固定された状態で配置され前記ヘッド送り部の前記初期位置と前記折返し位置の間での移動を案内するガイド部材とが設けられ、前記印画ヘッドの前記印画面に対する印画が前記往路又は前記復路において行われ、前記カムガイド部に対する前記往路用カム係合部の係合時と前記カムガイド部に対する前記復路用カム係合部の係合時とにおいて前記ヘッド保持レバーの前記印画面に対する位置が変化され、前記印画面に対する印画が行われない非印画時に前記印画ヘッドが前記ガイド部材と前記印画面の間において前記印画面から離隔する位置に保持されるようにしたものである。
【0016】
従って、ディスク駆動装置にあっては、案内カムのカムガイド部に対する移動カムの係合位置に応じて印画ヘッドの印画面に対する位置が変化され非印画時に印画ヘッドが印画面から離隔する位置に保持される。
【0017】
上記したディスク駆動装置においては、前記移動カムの往路用カム係合部と復路用カム係合部の前記ディスク状記録媒体の厚み方向における幅が異なるように形成されることが望ましい。
【0018】
移動カムの往路用カム係合部と復路用カム係合部のディスク状記録媒体の厚み方向における幅が異なるように形成されることにより、往路用カム係合部と復路用カム係合部の幅の相違により印画ヘッドの位置が変化される。
【0019】
上記したディスク駆動装置においては、前記移動カムが前記ヘッド送り部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向に直交する方向へ移動自在に支持され、前記移動カムは前記カムガイド部に前記往路用カム係合部が係合される第1の係合位置と前記カムガイド部に前記復路用カム係合部が係合される第2の係合位置との間で前記ディスク状記録媒体の厚み方向に直交する方向へ移動可能とされ、前記折返し位置において前記カムガイド部に対する前記往路用カム係合部と前記復路用カム係合部の係合位置の切換が行われることが望ましい。
【0020】
移動カムがディスク状記録媒体の厚み方向に直交する方向へ移動可能とされてカムガイド部に対する往路用カム係合部と復路用カム係合部の係合位置の切換が行われることにより、移動カムがディスク状記録媒体100の厚み方向に移動されることなく係合位置の切換が行われる。
【0021】
上記したディスク駆動装置においては、前記移動カムを前記ディスク状記録媒体の厚み方向に直交する一方向へ付勢する付勢バネを設けることが望ましい。
【0022】
移動カムをディスク状記録媒体の厚み方向に直交する一方向へ付勢する付勢バネを設けることにより、移動カムが付勢バネの付勢力によってディスク状記録媒体の厚み方向に直交する方向へ移動されてカムガイド部に対する往路用カム係合部と復路用カム係合部の係合位置の切換が行われる。
【0023】
上記したディスク駆動装置においては、前記移動カムが摺動され前記初期位置において前記カムガイド部に対する前記往路用カム係合部と前記復路用カム係合部の係合位置の切換を行う戻しカムを設けることが望ましい。
【0024】
カムガイド部に対する往路用カム係合部と復路用カム係合部の係合位置の切換を行う戻しカムを設けることにより、移動カムが戻しカムに摺動されてカムガイド部に対する往路用カム係合部と復路用カム係合部の係合位置の切換が行われる。
【0025】
上記したディスク駆動装置においては、前記ヘッド送り部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向及び前記カムガイド部の延びる方向にともに直交する方向へ延びるカム支持軸を設け、前記カム支持軸に前記移動カムが軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持されることが望ましい。
【0026】
カム支持軸に移動カムが軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持されることにより、移動カムがカムガイド部に対して回転した状態でディスク状記録媒体の厚み方向へ移動される。
【0027】
上記したディスク駆動装置においては、前記ヘッド送り部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向及び前記カムガイド部の延びる方向にともに直交する方向へ延びるカム支持軸を設け、前記カム支持軸に前記移動カムが軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持され、前記カム支持軸に前記付勢バネが支持されることが望ましい。
【0028】
カム支持軸に移動カムが軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持されカム支持軸に付勢バネが支持されることにより、移動カムと付勢バネが同一のカム支持軸に支持される。
【0029】
上記したディスク駆動装置においては、前記移動カムを前記カムガイド部に押し付ける方向へ付勢するバネ部材を設けることが望ましい。
【0030】
移動カムをカムガイド部に押し付ける方向へ付勢するバネ部材を設けることにより、
ヘッド送り部と一体になって移動カムが移動されるときに、移動カムがカムガイド部に摺接される。
【0031】
上記したディスク駆動装置においては、前記印画面に対する印画時に前記ディスク状記録媒体に押し付けられ前記ディスク状記録媒体の回転を規制する規制部材を設けることが望ましい。
【0032】
印画面に対する印画時にディスク状記録媒体に押し付けられディスク状記録媒体の回転を規制する規制部材を設けることにより、ディスク状記録媒体の回転が規制された状態で印画ヘッドによる印画面に対する印画が行われる。
【0033】
上記したディスク駆動装置においては、前記ヘッド送り部を前記初期位置と前記折返し位置の間で移動させる駆動モーターを設け、前記ディスク状記録媒体に接触される接触位置と前記ディスク状記録媒体から離隔される非接触位置との間で移動可能とされ前記印画面に対する印画時に前記接触位置に移動されて前記ディスク状記録媒体の回転を規制する規制部材を設け、前記駆動モーターの回転に伴って前記規制部材が前記接触位置と前記非接触位置の間で移動されるようにすることが望ましい。
【0034】
ヘッド送り部を移動させる駆動モーターの回転に伴って規制部材が接触位置と非接触位置の間で移動されることにより、ヘッド送り部の初期位置と折返し位置の間での移動と、規制部材の接触位置と非接触位置との間での移動とが一つの駆動モーターによって行われる。
【0035】
上記したディスク駆動装置においては、前記案内カムのカムガイド部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向における幅が異なる第1の作用部と第2の作用部を設け、前記移動カムの往路用カム係合部が前記第1の作用部に係合された状態において前記印画ヘッドが前記ディスク状記録媒体の印画面から離隔され前記往路用カム係合部が前記第2の作用部に係合された状態において前記印画ヘッドが前記ディスク状記録媒体の印画面に接触され、前記駆動モーターの回転に伴って前記規制部材が前記非接触位置から前記接触位置に移動されるときに前記移動カムの往路用カム係合部が前記第1の作用部に係合され、前記規制部材が前記接触位置に移動されたときに前記移動カムの往路用カム係合部が前記第2の作用部に係合されるようにすることが望ましい。
【0036】
規制部材が非接触位置から接触位置に移動されるときに往路用カム係合部が第1の作用部に係合され、規制部材が接触位置に移動されたときに往路用カム係合部が第2の作用部に係合されるようにすることにより、ディスク状記録媒体の回転の規制と印画ヘッドの移動が適正なタイミングで連続して行われる。
【0037】
上記したディスク駆動装置においては、前記非印画時に前記ディスク状記録媒体を回転させて前記印画面に対する印画の位置を変更するディスク回転機構を設けることが望ましい。
【0038】
非印画時にディスク状記録媒体を回転させて印画面に対する印画の位置を変更するディスク回転機構を設けることにより、ディスク状記録媒体の印画面の任意の位置に印画を行うことが可能になる。
【0039】
上記したディスク駆動装置においては、前記非印画時に前記ディスク状記録媒体を回転させて前記印画面に対する印画の位置を変更するディスク回転機構を設け、前記ディスク回転機構に回転用モーターと前記回転用モーターによって回転されるローラーとを設け、前記規制部材として前記ディスク状記録媒体の回転方向と同じ方向へ回転され前記ディスク状記録媒体の外周面に対して離接するローラーを用いることが望ましい。
【0040】
規制部材としてディスク状記録媒体の回転方向と同じ方向へ回転されディスク状記録媒体の外周面に対して離接するローラーを用いることにより、ローラーの回転及び停止によりディスク状記録媒体の回転及び規制が行われる。
【発明の効果】
【0041】
本発明ディスク駆動装置は、印画面を有するディスク状記録媒体に対して情報信号の記録又は再生を行う記録再生ユニットと、前記ディスク状記録媒体の印画面に印画を行う印画ユニットとを備え、前記印画ユニットには、前記ディスク状記録媒体の印画面に対する印画時に前記印画面に接する印画ヘッドと、前記印画ヘッドが取り付けられ前記ディスク状記録媒体の印画面に離接する方向へ移動可能とされたヘッド保持レバーを有すると共に前記ディスク状記録媒体の印画面に沿って初期位置と折返し位置の間で移動されて前記印画ヘッドを第1の位置から第2の位置までの往路と前記第2の位置から前記第1の位置までの復路とにおいて往復移動させるヘッド送り部と、前記ヘッド送り部の移動方向に延びるカムガイド部を有する案内カムと、前記往路において前記カムガイド部に係合される往路用カム係合部と前記復路において前記カムガイド部に係合される復路用カム係合部とを有し前記ヘッド送り部に所定の方向へ移動自在に支持され前記ヘッド送り部と一体になって往復移動される移動カムと、前記ディスク状記録媒体の印画面に沿って固定された状態で配置され前記ヘッド送り部の前記初期位置と前記折返し位置の間での移動を案内するガイド部材とが設けられ、前記印画ヘッドの前記印画面に対する印画が前記往路又は前記復路において行われ、前記カムガイド部に対する前記往路用カム係合部の係合時と前記カムガイド部に対する前記復路用カム係合部の係合時とにおいて前記ヘッド保持レバーの前記印画面に対する位置が変化され、前記印画面に対する印画が行われない非印画時に前記印画ヘッドが前記ガイド部材と前記印画面の間において前記印画面から離隔する位置に保持されるようにしている。
【0042】
従って、印画時と非印画時において印画ヘッドが何れもガイド部材と印画面の間に位置されるため、その分、ディスク状記録媒体の厚み方向における内部空間を小さくすることが可能であり、ディスク駆動装置のディスク状記録媒体の厚み方向における小型化を図ることができる。
【0043】
請求項2に記載した発明にあっては、前記移動カムの往路用カム係合部と復路用カム係合部の前記ディスク状記録媒体の厚み方向における幅が異なるように形成されている。
【0044】
従って、簡単な構成により印画ヘッドの位置が変化され、製造コストの高騰を来たすことなく所望の動作を実現することができる。
【0045】
請求項3に記載した発明にあっては、前記移動カムが前記ヘッド送り部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向に直交する方向へ移動自在に支持され、前記移動カムは前記カムガイド部に前記往路用カム係合部が係合される第1の係合位置と前記カムガイド部に前記復路用カム係合部が係合される第2の係合位置との間で前記ディスク状記録媒体の厚み方向に直交する方向へ移動可能とされ、前記折返し位置において前記カムガイド部に対する前記往路用カム係合部と前記復路用カム係合部の係合位置の切換が行われるようにしている。
【0046】
従って、案内カムのカムガイド部に対する移動カムの係合位置の切換を簡易な構成により行うことができると共にディスク状記録媒体の厚み方向に直交する方向における大型化を来たすことなくカムガイド部に対する移動カムの係合位置の切換を行うことができる。
【0047】
請求項4に記載した発明にあっては、前記移動カムを前記ディスク状記録媒体の厚み方向に直交する一方向へ付勢する付勢バネを設けている。
【0048】
従って、折返し位置において移動カムのカムガイド部に対する係合位置の切換を確実かつ容易に行うことができる。
【0049】
請求項5に記載した発明にあっては、前記移動カムが摺動され前記初期位置において前記カムガイド部に対する前記往路用カム係合部と前記復路用カム係合部の係合位置の切換を行う戻しカムを設けている。
【0050】
従って、簡単な構成によりヘッド送り部の初期位置へ向けての移動に伴って確実にカムガイド部に対する往路用カム係合部と復路用カム係合部の係合位置の切換を行うことができる。
【0051】
請求項6に記載した発明にあっては、前記ヘッド送り部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向及び前記カムガイド部の延びる方向にともに直交する方向へ延びるカム支持軸を設け、前記カム支持軸に前記移動カムが軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持されている。
【0052】
従って、移動カムを回転自在かつ軸方向へ移動させる部材が一つのカム支持軸であるため、部品点数の削減及び機構の簡素化を図ることができる。
【0053】
請求項7に記載した発明にあっては、前記ヘッド送り部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向及び前記カムガイド部の延びる方向にともに直交する方向へ延びるカム支持軸を設け、前記カム支持軸に前記移動カムが軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持され、前記カム支持軸に前記付勢バネが支持されている。
【0054】
従って、カム支持軸に移動カムと付勢バネが支持されているため、移動カムと付勢バネをそれぞれ支持する専用の部材が不要であり、配置スペースの有効活用による小型化及び部品点数の削減を図ることができる。
【0055】
請求項8に記載した発明にあっては、前記移動カムを前記カムガイド部に押し付ける方向へ付勢するバネ部材を設けている。
【0056】
従って、簡単な構成により移動カムをカムガイド部に常に係合させることができ、製造コストの高騰を来たすことなく動作の精度の向上を図ることができる。
【0057】
請求項9に記載した発明にあっては、前記印画面に対する印画時に前記ディスク状記録媒体に押し付けられ前記ディスク状記録媒体の回転を規制する規制部材を設けている。
【0058】
従って、印画ヘッドによる印画時にディスク状記録媒体が回転することがなく、印画面に対する印画ヘッドによる良好な印画状態を確保することができる。
【0059】
請求項10に記載した発明にあっては、前記ヘッド送り部を前記初期位置と前記折返し位置の間で移動させる駆動モーターを設け、前記ディスク状記録媒体に接触される接触位置と前記ディスク状記録媒体から離隔される非接触位置との間で移動可能とされ前記印画面に対する印画時に前記接触位置に移動されて前記ディスク状記録媒体の回転を規制する規制部材を設け、前記駆動モーターの回転に伴って前記規制部材が前記接触位置と前記非接触位置の間で移動されるようにしている。
【0060】
従って、ヘッド送り部の移動と規制部材の移動をそれぞれ行うための専用の動力を必要とせず、配置スペースの有効活用による小型化及び部品点数の削減を図ることができる。
【0061】
請求項11に記載した発明にあっては、前記案内カムのカムガイド部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向における幅が異なる第1の作用部と第2の作用部を設け、前記移動カムの往路用カム係合部が前記第1の作用部に係合された状態において前記印画ヘッドが前記ディスク状記録媒体の印画面から離隔され前記往路用カム係合部が前記第2の作用部に係合された状態において前記印画ヘッドが前記ディスク状記録媒体の印画面に接触され、前記駆動モーターの回転に伴って前記規制部材が前記非接触位置から前記接触位置に移動されるときに前記移動カムの往路用カム係合部が前記第1の作用部に係合され、前記規制部材が前記接触位置に移動されたときに前記移動カムの往路用カム係合部が前記第2の作用部に係合されるようにしている。
【0062】
従って、駆動モーターによってディスク状記録媒体の回転の規制とディスク状記録媒体の印画面に対する印画ヘッドの移動が良好なタイミングで連続して行われ、動作の迅速化及び良好な印画状態を確保することができる。
【0063】
請求項12に記載した発明にあっては、前記非印画時に前記ディスク状記録媒体を回転させて前記印画面に対する印画の位置を変更するディスク回転機構を設けている。
【0064】
従って、ディスク状記録媒体の印画面の任意の位置に印画を行うことが可能であり、使い勝手の向上を図ることができる。
【0065】
請求項13に記載した発明にあっては、前記非印画時に前記ディスク状記録媒体を回転させて前記印画面に対する印画の位置を変更するディスク回転機構を設け、前記ディスク回転機構に回転用モーターと前記回転用モーターによって回転されるローラーとを設け、前記規制部材として前記ディスク状記録媒体の回転方向と同じ方向へ回転され前記ディスク状記録媒体の外周面に対して離接するローラーを用いている。
【0066】
従って、ローラーの回転及び停止によりディスク状記録媒体の回転及び規制を簡単な機構によって容易に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0067】
以下に、本発明ディスク駆動装置の実施の形態を添付図面に従って説明する。
【0068】
以下の説明にあっては、ディスク状記録媒体の厚み方向を上下方向として前後上下左右の方向を示すものとする。
【0069】
尚、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本発明の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
【0070】
[ディスク駆動装置の構成]
ディスク駆動装置1は外筐2の内部に所要の各部が配置されて成る(図1乃至図3参照)。
【0071】
外筐2は前後左右の長さに比して上下の長さが短い扁平な箱状に形成され、前面部3の下半部にトレイ挿脱口3aを有している。
【0072】
ディスク駆動装置1にはディスクトレイ4が設けられ、ディスクトレイ4は前後方向へ移動されてトレイ挿脱口3aを介して外筐2から引き出され又は外筐2の内部に収納される。ディスクトレイ4はトレイ本体5とトレイ本体5の前面に取り付けられた横長のフロントパネル6とを有している。
【0073】
トレイ本体5には上方に開口されたディスク装填用凹部5aが形成されている。トレイ本体5には上下に貫通された配置孔5bが形成されている。
【0074】
トレイ本体5の配置孔5bには記録再生ユニット7が配置されている。記録再生ユニット7はピックアップベース8とピックアップベース8に取り付けられたディスクテーブル9とピックアップベース8に移動自在に支持された光ピックアップ10とを有している。
【0075】
記録再生ユニット7は上下方向へ移動可能とされている。ディスクテーブル9は図示しないスピンドルモーターによって回転され、記録再生ユニット7が下方の移動端に位置された状態においてはディスク用凹部5aの下方に位置され、記録再生ユニット7が上方の移動端に位置された状態においてはディスク用凹部5aの上方に位置される。
【0076】
フロントパネル6は右端部がトレイ本体5より右方に位置されている。フロントパネル6には操作釦6aが配置されている。ディスクトレイ4が外筐2の内部に収納された状態において操作釦6aが操作されると、ディスクトレイ4が前方へ移動されて外筐2から引き出されトレイ本体5の装填用凹部5aにディスク状記録媒体100を装填することが可能となる。トレイ本体5の装填用凹部5aにディスク状記録媒体100が装填された状態においては、ディスク状記録媒体100の一部(右端部)がトレイ本体5から右方へ突出される。
【0077】
外筐2から引き出されたトレイ本体5の装填用凹部5aにディスク状記録媒体100が装填された状態において操作釦6aが操作されると、ディスクトレイ4が後方へ移動されて外筐2の内部に収納される。ディスクトレイ4が外筐2の内部に収納されると、記録再生ユニット7が上昇されてディスクテーブル9がディスク状記録媒体100の中心孔100aに下方から挿入され、ディスク状記録媒体100がディスクテーブル9に装着される。
【0078】
ディスク状記録媒体100がディスクテーブル9に装着された状態においては、ディスク状記録媒体100がトレイ本体5から上方に離隔して位置される。
【0079】
ディスク状記録媒体100は、下面が情報信号の記録が行われる記録面101として形成され、上面が印画が行われる印画面102として形成されている。印画面102は、例えば、ディスク状記録媒体100の表面に感熱紙が貼り付けられたり印画ヘッド(サーマルヘッド)によって印画が可能な塗料が塗布されることにより形成されている。
【0080】
ディスク状記録媒体100がディスクテーブル9に装着された状態において操作釦6aが操作されると、記録再生ユニット7が下降されてディスクテーブル9がディスク装填用凹部5aの下方に移動され、このときディスク状記録媒体100が装填用凹部5aに載置されることによりディスクテーブル9に対するディスク状記録媒体100の装着が解除される。続いて、ディスクトレイ4が前方へ移動されて外筐2から引き出され装填用凹部5aからディスク状記録媒体100を取り出すことが可能となる。
【0081】
尚、上記には、記録再生ユニット7が上下方向へ移動されてディスクテーブル9に対するディスク状記録媒体100の装着及びその解除が行われる例を示したが、例えば、記録再生ユニット7が上下方向へ移動されない構成とされていてもよい。この場合には、予めディスクテーブルがディスクトレイから上方に突出されており、外筐からディスクトレイが引き出された状態で使用者がディスク状記録媒体のディスクテーブルに対する装着及びその解除を行う。
【0082】
外筐2の内部における右端部には配置ベース11が配置されている(図3参照)。配置ベース11は前後に長い形状に形成され、外筐2の内部にディスクトレイ4が収納された状態においてディスクトレイ4の右方に位置される。配置ベース11は上面がベース面11aとして形成されている。ベース面11aの一部には、例えば、ゴム材料やフエルト材料等によって形成されたクッション部材12が貼り付けられている。
【0083】
外筐2の内部には記録再生ユニット7の上側に印画ユニット13が配置されている(図2及び図3参照)。
【0084】
印画ユニット13は支持ベース14に所要の部材が支持又は取り付けられて成る(図4乃至図8参照)。
【0085】
支持ベース14は外筐2の内部における上端側に固定されている。
【0086】
支持ベース14は、上下方向を向くベース部15と、ベース部15から後方へ突出されたギヤ支持部16と、ベース部15からそれぞれ下方へ突出された軸取付部17、17、18、18と、ベース部15から下方へ突出されたセンサー取付部19と、ギヤ支持部16からそれぞれ下方へ突出されたモーター取付部20、21とを有している。
【0087】
ギヤ支持部16はベース部15の左右方向における中央部から後方へ突出されている。
【0088】
軸取付部17、17はそれぞれベース部15の左右両側縁における前端寄りの位置から下方へ突出され、軸取付部18、18はそれぞれベース部15の左右両側縁における後端寄りの位置から下方へ突出されている。
【0089】
センサー取付部19はベース部15の後縁における左端寄りの位置から下方へ突出された連結面部19aと連結面部19aの下縁から前方へ突出された取付面部19bとから成る。
【0090】
モーター取付部20はギヤ支持部16の後縁から下方へ突出され、モーター取付部21はギヤ支持部16の右側縁から下方へ突出されている。モーター取付部20、21にはそれぞれ挿通孔20a、21aが形成されている。
【0091】
支持ベース14のベース部15の下面には右端側に案内カム22が取り付けられている(図9参照)。案内カム22は左右に延びる形状に形成され、上下方向を向く板状に形成された被取付面部23と被取付面部23から下方へ突出され前後方向を向く板状に形成されたカムガイド部24とから成る。カムガイド部24は左右に延び、カムガイド部24の右端部が第1の作用部24aとして設けられ、第1の作用部24aと第1の作用部24aの左端に連続された第2の作用部24bとから成る。第2の作用部24bは第1の作用部24aより下方への突出量が大きくされ、第1の作用部24aは第2の作用部24bに近付くに従って下方への突出量が大きくなるように形成されている。
【0092】
ベース部15の下面には右端部における案内カム22の直ぐ後側に戻しカム25が取り付けられている。戻しカム25は上側案内部26と下側案内部27とから成り、上側案内部26と下側案内部27にはそれぞれ右方へ行くに従って前方へ変位するように傾斜された案内面26a、27aが形成されている。
【0093】
支持ベース14のギヤ支持部16にはそれぞれ伝達ギヤ28と送りギヤ29と段付ギヤ30とが回転自在に支持されている。
【0094】
伝達ギヤ28と送りギヤ29はギヤ支持部16の左端部において後方側から順に位置され、ギヤ支持部16の下面側に位置されている。伝達ギヤ28は小径部28aと大径部28bとから成る。送りギヤ29はギヤ部29aとギヤ部29aの下面に設けられた作用部29bとから成り、作用部29bがギヤ部29aから下方へ突出された状態でギヤ部29aの中心部から外周部に亘る部分に設けられている。伝達ギヤ28の小径部28aと送りギヤ29のギヤ部29aとは噛合されている。
【0095】
段付ギヤ30はギヤ支持部16の右端部における下面側に位置され、大径部30aと小径部30bとから成る。
【0096】
支持ベース14の軸取付部17、17間と軸取付部18、18間とにはそれぞれガイド部材として機能するガイド軸31、32が取り付けられている(図4乃至図8参照)。ガイド軸31、32は平行な状態で左右に延びるように配置されている。
【0097】
支持ベース14におけるセンサー取付部19の取付面部19bには位置検出センサー33が取り付けられている。
【0098】
支持ベース14のモーター取付部20には後面に駆動モーター34が取り付けられている。駆動モーター34のモーター軸34aにはウォーム35が固定されている。ウォーム35は挿通孔20aを挿通されてモーター取付部20の前方に位置され、伝達ギヤ28の大径部28bに噛合されている。
【0099】
支持ベース14のモーター取付部21には右側面に回転用モーター36が取り付けられている。回転用モーター36のモーター軸36aにはウォーム37が固定されている。ウォーム37は挿通孔21aを挿通されてモーター取付部21の左方に位置され、段付ギヤ30の小径部30bに噛合されている。
【0100】
支持ベース14のベース部15には後端部に作動レバー38が回動自在に支持されている。作動レバー38は略左右に延びる形状に形成され、左右方向における略中央部が回動支点とされている。作動レバー38の左端寄りの位置には上方へ突出された被作用突部38aが設けられ、被作用突部38aは送りギヤ29の規制部29bに係合可能とされている。
【0101】
作動レバー38の回動支点には中間ギヤ39が回転自在に支持されている。中間ギヤ39は小径部39aと大径部39bから成る。中間ギヤ39は小径部39aが段付ギヤ30の大径部30aに噛合されている。
【0102】
作動レバー38には中間ギヤ39の左方に従動ギヤ40とディスク状記録媒体100の回転を規制する規制部材として機能するローラー41とが同軸上に回転自在に支持され、従動ギヤ40とローラー41は一体になって回転される。従動ギヤ40は作動レバー38の上面側に位置されローラー41は作動レバー38の下面側に位置されている。従動ギヤ40は中間ギヤ39の大径部39bに噛合されている。
【0103】
従って、回転用モーター36が回転されると、その駆動力が順にウォーム37、段付ギヤ30及び中間ギヤ39に伝達され、従動ギヤ40とローラー41が一体になって回転される。
【0104】
作動レバー38は右端部と図示しないバネ取付部との間に支持された引張コイルバネ42によって右端部が略後方へ移動する回動方向へ付勢されている。
【0105】
ガイド軸31、32にはヘッド送り部43が摺動自在に支持されている。ヘッド送り部43は、図4及び図10に示すように、送りベース44と送りベース44に回動自在に支持されたカム支持レバー45と支持レバー45に回動自在に支持されたヘッド保持レバー46とを有している。
【0106】
送りベース44はベース板47とベース板47の前端部に取り付けられた軸受部材48とベース板47の後端部に取り付けられた結合部材49とから成る。
【0107】
ベース板47は上下方向を向く基面部50と基面部50の前後両側縁からそれぞれ上方へ突出された側面部51、52とを有している。側面部51、52の右端寄りの位置にはそれぞれ支持部51a、52aが設けられている。
【0108】
軸受部材48は基面部50の上面における前端部に取り付けられ、軸受部48aを有している。
【0109】
結合部材49は左右に延びる被取付部53と被取付部53の上端部から後方へ突出されたラック部54とから成る。被取付部53には左右両端部にそれぞれ軸受部53a、53aが設けられている。ラック部54の後端部はラック54aとして形成されている。ラック部54の後端部における下面には下方へ突出された検出用突部54b、54bが設けられ、検出用突部54b、54bは左右両端部に設けられている。
【0110】
カム支持レバー45は上下方向を向くベース板部55とベース板部55の前後両端部からそれぞれ右方へ突出された突板部56、56とを有している。
【0111】
ベース板部55の前後両端部にはそれぞれ下方へ突出された被支持片部55a、55aが設けられている。
【0112】
突板部56、56には、内縁にそれぞれ下方へ突出されたカム支持片部56a、56aが設けられ、外縁にそれぞれ下方へ突出された支持片部56b、56bが設けられている。支持片部56b、56bはそれぞれ被支持片部55a、55aより外側に位置されている。
【0113】
カム支持レバー45は送りベース44に回動自在に支持されている。送りベース44の支持部51a、51a間には前後に延びる回動用支持軸57が取り付けられ、回動用支持軸57が被支持片部55a、55aに挿入されてカム支持レバー45が送りベース44に支持されている。従って、カム支持レバー45は回動用支持軸57を支点として送りベース44に対して回動可能とされている。
【0114】
回動用支持軸57の前後両端部にはそれぞれバネ部材58、58が支持され、バネ部材58、58としては、例えば、捩じりコイルバネが用いられている。カム支持レバー45はバネ部材58、58によって突板部56、56が略上方へ移動する回動方向へ付勢されている。
【0115】
突板部56、56のカム支持片部56a、56a間には前後に延びるカム支持軸59が取り付けられ、カム支持軸59に移動カム60が軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持されている。
【0116】
移動カム60は周方向に延びる溝状に形成された往路用カム係合部60aと周方向に延びる溝状に形成され往路用カム係合部60aより径の小さい復路用カム係合部60bとを有し、往路用カム係合部60aと復路用カム係合部60bは前後に離隔して位置されている。上記したように、カム支持レバー45はバネ部材58、58によって突板部56、56が略上方へ移動する回動方向へ付勢されているため、カム支持片部56a、56a間に位置された移動カム60はバネ部材58、58によって略上方へ付勢されている。
【0117】
カム支持軸59には移動カム60の前側に付勢バネ61が支持され、付勢バネ61としては、例えば、圧縮コイルバネが用いられている。移動カム60は付勢バネ61によって後方へ付勢されている。
【0118】
ヘッド保持レバー46は上下方向を向く基部62と基部62の右側縁から右斜め稍上方へ突出されたヘッド取付部63とヘッド取付部63の前後両側縁からそれぞれ上方へ突出された被支持部64、64とを有している。ヘッド取付部63の下面には印画ヘッド65が取り付けられている。印画ヘッド65としては、例えば、サーマルヘッドが用いられている。
【0119】
ヘッド保持レバー46はカム支持レバー45に回動自在に支持されている。カム支持レバー45の支持片部56b、56bにはそれぞれ前後に延びる支点軸66、66が取り付けられ、支点軸66、66が被支持部64、64に挿入されヘッド保持レバー46がカム支持レバー45に支持されている。従って、ヘッド保持レバー46は支点軸66、66を支点としてカム支持レバー45に対して回動可能とされている。
【0120】
カム支持レバー45の突板部56、56とヘッド保持レバー46のヘッド取付部63との間には前後に離隔して押付バネ67、67が支持され、押付バネ67、67としては、例えば、圧縮コイルバネが用いられている。ヘッド保持レバー46は押付バネ67、67によってヘッド取付部63が略下方へ移動する回動方向へ付勢され、ヘッド取付部63に取り付けられた印画ヘッド65が略下方へ移動する方向へ付勢されている。
【0121】
ヘッド送り部43は軸受部材48の軸受部48aと結合部材49の軸受部53a、53aとがそれぞれガイド軸31、32に摺動自在に支持され、ガイド軸31、32に案内されて左右方向へ移動可能とされている。
【0122】
結合部材49のラック54aは支持ベース14に支持された送りギヤ29のギヤ部29aに噛合されている。従って、駆動モーター34が回転されると、その駆動力が順にウォーム35、伝達ギヤ28、送りギヤ29及び結合部材49に伝達され、ヘッド送り部43がガイド軸31、32に案内されて左右方向へ移動される。
【0123】
ヘッド送り部43は駆動モーター34の駆動力によって右方側の移動端である初期位置と左方側の移動端である折返し位置との間で往復移動され、このとき印画ヘッド65は右方側の移動端である第1の位置と左方側の移動端である第2の位置との間で往復移動される。
【0124】
[印画ユニットの印画動作]
以下に、印画ユニット13の印画動作について説明する(図11乃至図28参照)。
【0125】
先ず、印画動作が行われる前の印画ユニット13の初期状態(ホームポジション)について説明する(図11乃至図13参照)。
【0126】
初期状態においては送りギヤ29が所定の位置に保持されており、作用部29bが作動レバー38の被作用突部38aに前方から係合され、作動レバー38が引張コイルバネ42の付勢力に抗して一方の回動端に保持されている。このとき作動レバー38に支持されたローラー41はディスク状記録媒体100の外周面から後方に離隔しディスク状記録媒体100の外周面に接触しない非接触位置に保持されている。
【0127】
ヘッド送り部43は、初期状態において、右方の移動端である初期位置に保持されている。このとき移動カム60は右方の移動端に保持され、往路用カム係合部60aが案内カム22におけるカムガイド部24の第1の作用部24aの右端部に係合されている。前後方向に移動可能とされている移動カム60の往路用カム係合部60aがカムガイド部24に係合されている位置は、前後方向の移動範囲における第1の係合位置とされ、移動カム60の復路用カム係合部60bがカムガイド部24に係合される位置が第2の係合位置とされる。
【0128】
初期状態においては、ヘッド送り部43の結合部材49に設けられた一方の検出用突部54bが位置検出センサー33に対応して位置されており、位置検出センサー33によってヘッド送り部43が初期位置に存在することが検出される。
【0129】
初期状態においては、移動カム60の往路用カム係合部60aがカムガイド部24の第1の作用部24aに係合されているため、カム支持レバー45に支持されているヘッド保持レバー46は上下の移動範囲における上方側に位置されている。従って、ヘッド保持レバー46に取り付けられた印画ヘッド65がディスク状記録媒体100の印画面102から上方に離隔して位置されている。
【0130】
上記した初期状態において、駆動モーター34が一方向へ回転されると、ヘッド送り部43が初期位置から折返し位置へ向けて左方へ移動されていき、往路の動作が開始される。
【0131】
駆動モーター34が一方向へ回転されると、送りギヤ29が回転されて作用部29bが略前方へ移動されていく。作動レバー38は引張コイルバネ42の付勢力によって被作用突部38aが作用部29bに追従されてローラー41が略前方へ移動される方向へ回動され、ローラー41がディスク状記録媒体100の外周面に押し付けられて接触位置に至る(図14参照)。従って、ディスク状記録媒体100の回転がローラー41によって規制される。
【0132】
移動カム60はカム支持レバー45がバネ部材58、58によって略上方へ移動される回動方向へ付勢されているため、往路用カム係合部60aがカムガイド部24の第1の作用部24aに押し付けられた状態でカム支持軸59に対して回転され、第1の作用部24aの左端部に係合される(図15参照)。第1の作用部24aは、上記したように、第2の作用部24bに近付くに従って下方への突出量が大きくなるように形成されているため、ヘッド送り部43の左方への移動に伴って印画ヘッド65が次第に下方へ移動されディスク状記録媒体100の印画面102に近付いて行く。
【0133】
上記のように、移動カム60はカム支持レバー45がバネ部材58、58によって略上方へ移動される回動方向へ付勢されているため、常にカムガイド部24に係合された状態が保持される。
【0134】
従って、簡単な構成により移動カム60をカムガイド部24に常に係合させることができ、製造コストの高騰を来たすことなく動作の精度の向上を図ることができる。
【0135】
また、ヘッド送り部43の移動時に移動カム60のカムガイド部24に対する係合が解除されることがなく、印画ユニット13の動作の信頼性の向上を図ることができる。
【0136】
引き続き駆動モーター34の回転によりヘッド送り部43は左方へ移動されていき、送りギヤ29が引き続き回転されて作用部29bが作動レバー38の被作用突部38aから離隔される(図16参照)。従って、ローラー41はディスク状記録媒体100の外周面に押し付けられた状態が保持され、ディスク状記録媒体100の回転がローラー41によって規制された状態が保持される。
【0137】
移動カム60は往路用カム係合部60aがカムガイド部24の第2の作用部24bの右端部に係合される(図17参照)。従って、印画ヘッド65が下方へ移動されてディスク状記録媒体100の印画面102における外周部に接し、印画面102に対する印画ヘッド65による印画が開始される。印画ヘッド65が下方へ移動された状態においては、図18に示すように、印画ヘッド65がディスク状記録媒体100の印画面102に上方から押し付けられてディスク状記録媒体100が撓んだ状態とされ、ディスク状記録媒体100の外縁が配置ベース11のベース面11aに貼り付けられたクッション部材12に押し付けられる。
【0138】
駆動モーター34の回転により引き続きヘッド送り部43は左方へ移動され、折返し位置まで移動される(図19参照)。ヘッド送り部43が左方の移動端まで移動されると、ヘッド送り部43の結合部材49に設けられた他方の検出用突部54bが位置検出センサー33に対応して位置され、位置検出センサー33によってヘッド送り部43が折返し位置に移動されたことが検出され、駆動モーター34の回転が一旦停止される。
【0139】
ヘッド送り部43が折返し位置まで移動されるときには、移動カム60は往路用カム係合部60aがカムガイド部24の第2の作用部24bに押し付けられた状態で回転される。移動カム60はヘッド送り部43の折返し位置への移動に伴い左方の移動端に移動される(図20参照)。この間、印画ヘッド65はディスク状記録媒体100の印画面102に摺接され、印画面102に対する印画ヘッド65による印画が行われる。このとき各部の加工精度やディスク状記録媒体100の撓んだ状態の変化等により印画ヘッド65の印画面102に対する圧力が変化されるが、押付バネ67、67によって印画ヘッド65の印画面102に対する押付力が吸収され、印画ヘッド65の印画面102に対する適正な圧力が維持される。
【0140】
ヘッド送り部43が折返し位置に移動されたときには、移動カム60の往路用カム係合部60aがカムガイド部24の第2の作用部24bから左方に移動されてカムガイド部24との係合が解除される(図19参照)。従って、移動カム60は付勢バネ61の付勢力によって後方へ移動されて第2の係合位置に保持され、復路用カム係合部60bがカムガイド部24の第2の作用部24bの左方に位置される(図19及び図21参照)。
【0141】
ヘッド送り部43が折返し位置に移動されたときには移動カム60のカムガイド部24に対する係合が解除されるため、バネ部材58、58の付勢力によってカム支持レバー45とヘッド保持レバー46が略上方へ移動され、印画ヘッド65がディスク状記録媒体100の印画面102から上方に離隔して位置され、印画面102に対する印画ヘッド65による印画が終了する。
【0142】
上記したディスク状記録媒体100の印画面102に対する印画ヘッド65による印画時には、規制部材として機能するローラー41によってディスク状記録媒体100の回転が規制されている。従って、印画ヘッド65による印画時にディスク状記録媒体100が回転することがなく、印画面102に対する印画ヘッド65による良好な印画状態を確保することができる。
【0143】
上記したように、ヘッド送り部43が折返し位置まで移動されたことが位置検出センサー33によって検出されると、駆動モーター34が逆回転され他方の方向へ回転される。
【0144】
駆動モーター34の他方の方向への回転によりヘッド送り部43は折返し位置から初期位置へ向けて右方へ移動されていき、復路の動作が開始される。復路においてはディスク状記録媒体100の印画面102に対する印画ヘッド65による印画が行われない非印画時の動作が行われる。
【0145】
ヘッド送り部43が折返し位置から右方へ移動されていくときには、移動カム60は復路用カム係合部60bがカムガイド部24の第2の作用部24bに押し付けられた状態で回転される(図22及び図23参照)。このとき印画ヘッド65はガイド軸31、32と印画面102の間において印画面102から上方に離隔する位置に保持された状態で右方へ向けて移動されていく。
【0146】
ヘッド送り部43が右方へ移動され移動カム60の復路用カム係合部60bがカムガイド部24の第2の作用部24bから第1の作用部24aに亘って係合されたときには、移動カム60の後端部が戻しカム25の案内面26aと案内面27aに連続して摺動される(図24参照)。従って、移動カム60は右方へ移動されるに従って付勢バネ61の付勢力に抗して前方へ移動されていく。
【0147】
駆動モーター34の回転により引き続きヘッド送り部43は右方へ移動されて初期位置に至る(図25及び図26参照)。ヘッド送り部43が初期位置に移動されると、印画ヘッド65は右方の移動端に保持される。また、ヘッド送り部43が初期位置に移動される直前においては、移動カム60は右方へ移動されるに従って戻しカム25に摺動されて前方へ移動されていく。従って、ヘッド送り部43が初期位置に移動されたときに、往路用カム係合部60aがカムガイド部24の第1の作用部24aに係合されて第1の係合位置に至る。
【0148】
このようにディスク駆動装置1にあっては、初期位置においてカムガイド部24に対する移動カム60の係合位置の切換を行う戻しカム25を設け、移動カム60を第1の係合位置に戻すようにしている。
【0149】
従って、移動カム60を第1の係合位置に戻すために専用の動力を必要とせず、簡単な構成によりヘッド送り部43の初期位置へ向けての移動に伴って確実に移動カム60を第1の係合位置に移動させることができる。
【0150】
また、ディスク駆動装置1にあっては、カム支持軸59に移動カム60が軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持される構成とされている。
【0151】
従って、移動カム60がカムガイド部24に対して回転した状態で左右方向へ移動されるため、ヘッド送り部43を移動させるための駆動モーター34に対する負荷が小さく、その分、駆動モーター34を小型化することができディスク駆動装置1の小型化を図ることができる。
【0152】
また、移動カム60がカムガイド部24に対して回転した状態で移動されるため、移動カム60を円滑に移動させることができる。
【0153】
さらに、移動カム60を回転自在かつ軸方向へ移動させる部材が一つのカム支持軸59であるため、部品点数の削減及び機構の簡素化を図ることができる。
【0154】
さらにまた、カム支持軸59に移動カム60と付勢バネ61が支持されているため、移動カム60と付勢バネ61をそれぞれ支持する専用の部材が不要であり、配置スペースの有効活用による小型化及び部品点数の削減を図ることができる。
【0155】
ヘッド送り部43が右方の移動端まで移動されると、結合部材49に設けられた一方の検出用突部54bが位置検出センサー33に対応して位置され、位置検出センサー33によってヘッド送り部43が初期位置に存在することが検出される。従って、駆動モーター34の回転が一旦停止される。このとき送りギヤ29によって作用部29bが作動レバー38の被作用突部38aに前方から係合されて被作用突部38aが後方へ押圧される。従って、作動レバー38が引張コイルバネ42の付勢力に抗して回動され、ローラー41がディスク状記録媒体100の外周面から後方に離隔されて非接触位置に移動されディスク状記録媒体100の回転の規制が解除される。
【0156】
上記のように、ヘッド送り部43が初期位置に戻って印画ヘッド65が第1の位置に戻り、移動カム60が第1の係合位置に戻り、作動レバー38が回動されてローラー41がディスク状記録媒体100の外周面から離隔されて非接触位置に戻ることにより初期状態に戻る。
【0157】
上記した印画動作においては、ヘッド送り部43によるディスク状記録媒体100の半径の大きさに対応する距離の往復動作が行われており、ディスク状記録媒体100の印画面102の約4分の1の領域内において印画が行われる。
【0158】
従って、ディスク状記録媒体100の印画面102の他の約4分の1の領域内における印画を行う場合には、以下のような動作が行われる。
【0159】
上記した初期状態において、再び、駆動モーター34が一方向へ回転され、ヘッド送り部43が初期位置から折返し位置へ向けて左方へ移動されていく。
【0160】
駆動モーター34が一方向へ回転されると、送りギヤ29が回転されて作用部29bが略前方へ移動されていく。作動レバー38は引張コイルバネ42の付勢力によって被作用突部38aが作用部29bに追従されてローラー41が略前方へ移動される方向へ回動され、ローラー41がディスク状記録媒体100の外周面に押し付けられる(図27参照)。
【0161】
ローラー41がディスク状記録媒体100の外周面に押し付けられたところで駆動モーター34の一方向への回転が一旦停止される。
【0162】
移動カム60はヘッド送り部43の左方への移動に伴って移動され、往路用カム係合部60aがカムガイド部24の第1の作用部24aに押し付けられた状態で回転され、第1の作用部24aの左端部に係合される。
【0163】
このとき回転用モーター36が回転され、ローラー41が回転される。ローラー41の回転によりディスクテーブル9に保持されているディスク状記録媒体100が回転される(図28参照)。ディスク状記録媒体100が、例えば、90°回転されたところで回転用モーター36の回転が停止され、ディスク状記録媒体100の回転が再びローラー41によって規制される。
【0164】
回転用モーター36の回転が停止されると駆動用モーター34の一方向への回転が再開され、ヘッド送り部43が再び折返し位置へ向けて左方へ移動されていく。従って、90°回転される前に印画動作が行われて印刷200が形成された領域とは異なる領域に対して、上記と同様の印画ヘッド65によるディスク状記録媒体100の印画面102に対する印画動作が行われる。
【0165】
上記したように、回転用モーター36、ウォーム37、作動レバー38、中間ギヤ39、従動ギヤ40、ローラー41及び引張コイルバネ42は、ディスク状記録媒体100を回転させて印画ユニット13による印画の位置を変更するディスク回転機構として機能する。
【0166】
このようにディスク駆動装置1には、非印画時にディスク状記録媒体100を回転させて印画面102に対する印画の位置を変更するディスク回転機構が設けられているため、使用者はディスク状記録媒体100の印画面102の任意の位置に印画を行うことが可能であり、使い勝手の向上を図ることができる。
【0167】
また、ディスク状記録媒体100の外周面に接する部材としてディスク状記録媒体100と同じ方向へ回転されるローラー41を用いているため、ローラー41の回転及び停止によりディスク状記録媒体100の回転及び規制を簡単な機構によって容易に行うことができる。
【0168】
上記したように、ディスク駆動装置1にあっては、ヘッド送り部43の初期位置と折返し位置の間での移動と、ローラー41の接触位置と非接触位置との間での移動とが一つの駆動モーター34によって行われるように構成されている。
【0169】
従って、ヘッド送り部43の移動とローラー41の移動をそれぞれ行うための専用の動力を必要とせず、配置スペースの有効活用による小型化及び部品点数の削減を図ることができる。
【0170】
また、駆動モーター34の回転に伴ってローラー41が非接触位置から接触位置に移動されるときに移動カム60の往路用カム係合部60aがカムガイド部24の第1の作用部24aに係合され、ローラー41が接触位置に移動されたときに往路用カム係合部60aがカムガイド部24の第2の作用部24bに係合されるようにしている。
【0171】
従って、駆動モーター34によってディスク状記録媒体100の回転の規制とディスク状記録媒体100の印画面102に対する印画ヘッド65の上下方向における移動が良好なタイミングで連続して行われ、動作の迅速化及び良好な印画状態を確保することができる。
【0172】
[まとめ]
以上に記載した通り、ディスク駆動装置1にあっては、ディスク状記録媒体100に対して印画を行う印画ユニット13を設け、案内カム22のカムガイド部24に対する移動カム60の係合位置に応じてカム支持レバー45の印画面102に対する位置を変化させ、非印画時に印画ヘッド65をガイド軸31、32と印画面102の間において印画面102から離隔する位置に保持するようにしている。
【0173】
従って、印画時と非印画時において印画ヘッド65が何れもガイド軸31、32と印画面102の間に位置されるため、その分、外筐2の上下方向における内部空間を小さくすることが可能であり、ディスク駆動装置1のディスク状記録媒体100の厚み方向における小型化を図ることができる。
【0174】
また、移動カム60の往路用カム係合部60aと復路用カム係合部60bの径を異なるように形成して印画ヘッド65の上下方向における位置を変化させている。従って、簡単な構成により印画ヘッド65の位置が変化され、製造コストの高騰を来たすことなく所望の動作を実現することができる。
【0175】
さらに、移動カム60がディスク状記録媒体100の厚み方向に直交する方向へ移動されて折返し位置において案内カム22のカムガイド部24に対する往路用カム係合部60aと復路用カム係合部60bの係合位置の切換が行われるようにしている。
【0176】
従って、案内カム22のカムガイド部24に対する移動カム60の係合位置の切換を簡易な構成により行うことができると共に移動カム60がディスク状記録媒体100の厚み方向に直交する方向へ移動されるため上下方向における大型化を来たすことなくカムガイド部24に対する移動カム60の係合位置の切換を行うことができる。
【0177】
また、移動カム60をディスク状記録媒体100の厚み方向に直交する方向へ付勢する付勢バネ61を設けているため、折返し位置において移動カム60の往路用カム係合部60aのカムガイド部24に対する係合が解除されたときに移動カム60のカムガイド部24に対する係合位置の切換を確実かつ容易に行うことができる。
【0178】
尚、上記には、往路においてディスク状記録媒体100の印画面102に対する印画ヘッド65による印画が行われる例を示したが、逆に、復路においてディスク状記録媒体100の印画面102に対する印画ヘッド65による印画が行われるようにすることも可能である。
【0179】
但し、往路においてディスク状記録媒体100の印画面102に対する印画ヘッド65による印画を行うことにより、印画されたインクの乾燥を復路のヘッド送り部43の移動中に行うことが可能である。
【0180】
上記した最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本発明を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【0181】
【図1】図2乃至図28と共に本発明ディスク駆動装置の実施の形態を示すものであり、本図は、ディスク駆動装置の斜視図である。
【図2】ディスク駆動装置をディスクトレイが引き出された状態でディスク状記録媒体とともに示す斜視図である。
【図3】ディスク駆動装置の内部構造を一部を断面にして示す概略平面図である。
【図4】印画ユニット等の分解斜視図である。
【図5】印画ユニットの斜視図である。
【図6】印画ユニットの平面図である。
【図7】印画ユニットの正面図である。
【図8】印画ユニットの側面図である。
【図9】支持ベースとこれに取り付けられた各部材とを示す背面図である。
【図10】送りベースとカム支持レバーとヘッド保持レバーとこれらに支持された各部材とを示す斜視図である。
【図11】図12乃至図28と共に印画ユニットの動作を示すためのものであり、本図は、初期状態を示す平面図である。
【図12】初期状態を示す正面図である。
【図13】初期状態を示す側面図である。
【図14】初期状態からヘッド送り部が折返し位置へ向けて移動が開始された直後の状態を示す平面図である。
【図15】初期状態からヘッド送り部が折返し位置へ向けて移動が開始された直後の状態を示す正面図である。
【図16】図14に引き続いてヘッド送り部が折返し位置へ向けて移動された状態を示す平面図である。
【図17】図15に引き続いてヘッド送り部が折返し位置へ向けて移動された状態を示す正面図である。
【図18】ディスク状記録媒体の印画面に印画ヘッドが押し付けられた状態を示す概略正面図である。
【図19】ヘッド送り部が折返し位置まで移動された状態を示す平面図である。
【図20】ヘッド送り部が折返し位置まで移動された状態を示す正面図である。
【図21】ヘッド送り部が折返し位置まで移動された状態を示す側面図である。
【図22】ヘッド送り部が折返し位置から初期位置へ向けて移動されている途中の状態を示す平面図である。
【図23】ヘッド送り部が折返し位置から初期位置へ向けて移動されている途中の状態を示す正面図である。
【図24】移動カムが戻しカムに摺動されている状態を示す拡大平面図である。
【図25】ヘッド送り部が初期位置まで移動された状態を示す平面図である。
【図26】ヘッド送り部が初期位置まで移動された状態を示す正面図である。
【図27】再び駆動モーターが回転されてローラーがディスク状記録媒体に接した状態を示す平面図である。
【図28】ローラーの回転によりディスク状記録媒体が回転された状態を示す平面図である。
【符号の説明】
【0182】
1…ディスク駆動装置、7…記録再生ユニット、13…印画ユニット、22…案内カム、24…カムガイド部、24a…第1の作用部、24b…第2の作用部、25…戻しカム、31…ガイド軸(ガイド部材)、32…ガイド軸(ガイド部材)、34…駆動モーター、36…回転用モーター、41…ローラー、43…ヘッド送り部、45…カム支持レバー、46…ヘッド保持レバー、58…バネ部材、59…カム支持軸、60…移動カム、60a…往路用カム係合部、60b…復路用カム係合部、61…付勢バネ、65…印画ヘッド、100…ディスク状記録媒体、101…記録面、102…印画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
印画面を有するディスク状記録媒体に対して情報信号の記録又は再生を行う記録再生ユニットと、
前記ディスク状記録媒体の印画面に印画を行う印画ユニットとを備え、
前記印画ユニットには、
前記ディスク状記録媒体の印画面に対する印画時に前記印画面に接する印画ヘッドと、
前記印画ヘッドが取り付けられ前記ディスク状記録媒体の印画面に離接する方向へ移動可能とされたヘッド保持レバーを有すると共に前記ディスク状記録媒体の印画面に沿って初期位置と折返し位置の間で移動されて前記印画ヘッドを第1の位置から第2の位置までの往路と前記第2の位置から前記第1の位置までの復路とにおいて往復移動させるヘッド送り部と、
前記ヘッド送り部の移動方向に延びるカムガイド部を有する案内カムと、
前記往路において前記カムガイド部に係合される往路用カム係合部と前記復路において前記カムガイド部に係合される復路用カム係合部とを有し前記ヘッド送り部に所定の方向へ移動自在に支持され前記ヘッド送り部と一体になって往復移動される移動カムと、
前記ディスク状記録媒体の印画面に沿って固定された状態で配置され前記ヘッド送り部の前記初期位置と前記折返し位置の間での移動を案内するガイド部材とが設けられ、
前記印画ヘッドの前記印画面に対する印画が前記往路又は前記復路において行われ、
前記カムガイド部に対する前記往路用カム係合部の係合時と前記カムガイド部に対する前記復路用カム係合部の係合時とにおいて前記ヘッド保持レバーの前記印画面に対する位置が変化され、
前記印画面に対する印画が行われない非印画時に前記印画ヘッドが前記ガイド部材と前記印画面の間において前記印画面から離隔する位置に保持されるようにした
ディスク駆動装置。
【請求項2】
前記移動カムの往路用カム係合部と復路用カム係合部の前記ディスク状記録媒体の厚み方向における幅が異なるように形成された
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項3】
前記移動カムが前記ヘッド送り部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向に直交する方向へ移動自在に支持され、
前記移動カムは前記カムガイド部に前記往路用カム係合部が係合される第1の係合位置と前記カムガイド部に前記復路用カム係合部が係合される第2の係合位置との間で前記ディスク状記録媒体の厚み方向に直交する方向へ移動可能とされ、
前記折返し位置において前記カムガイド部に対する前記往路用カム係合部と前記復路用カム係合部の係合位置の切換が行われるようにした
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項4】
前記移動カムを前記ディスク状記録媒体の厚み方向に直交する一方向へ付勢する付勢バネを設けた
請求項3に記載のディスク駆動装置。
【請求項5】
前記移動カムが摺動され前記初期位置において前記カムガイド部に対する前記往路用カム係合部と前記復路用カム係合部の係合位置の切換を行う戻しカムを設けた
請求項3に記載のディスク駆動装置。
【請求項6】
前記ヘッド送り部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向及び前記カムガイド部の延びる方向にともに直交する方向へ延びるカム支持軸を設け、
前記カム支持軸に前記移動カムが軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持された
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項7】
前記ヘッド送り部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向及び前記カムガイド部の延びる方向にともに直交する方向へ延びるカム支持軸を設け、
前記カム支持軸に前記移動カムが軸回り方向へ回転自在かつ軸方向へ移動自在に支持され、
前記カム支持軸に前記付勢バネが支持された
請求項4に記載のディスク駆動装置。
【請求項8】
前記移動カムを前記カムガイド部に押し付ける方向へ付勢するバネ部材を設けた
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項9】
前記印画面に対する印画時に前記ディスク状記録媒体に押し付けられ前記ディスク状記録媒体の回転を規制する規制部材を設けた
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項10】
前記ヘッド送り部を前記初期位置と前記折返し位置の間で移動させる駆動モーターを設け、
前記ディスク状記録媒体に接触される接触位置と前記ディスク状記録媒体から離隔される非接触位置との間で移動可能とされ前記印画面に対する印画時に前記接触位置に移動されて前記ディスク状記録媒体の回転を規制する規制部材を設け、
前記駆動モーターの回転に伴って前記規制部材が前記接触位置と前記非接触位置の間で移動されるようにした
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項11】
前記案内カムのカムガイド部に前記ディスク状記録媒体の厚み方向における幅が異なる第1の作用部と第2の作用部を設け、
前記移動カムの往路用カム係合部が前記第1の作用部に係合された状態において前記印画ヘッドが前記ディスク状記録媒体の印画面から離隔され前記往路用カム係合部が前記第2の作用部に係合された状態において前記印画ヘッドが前記ディスク状記録媒体の印画面に接触され、
前記駆動モーターの回転に伴って前記規制部材が前記非接触位置から前記接触位置に移動されるときに前記移動カムの往路用カム係合部が前記第1の作用部に係合され、前記規制部材が前記接触位置に移動されたときに前記移動カムの往路用カム係合部が前記第2の作用部に係合されるようにした
請求項10に記載のディスク駆動装置。
【請求項12】
前記非印画時に前記ディスク状記録媒体を回転させて前記印画面に対する印画の位置を変更するディスク回転機構を設けた
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項13】
前記非印画時に前記ディスク状記録媒体を回転させて前記印画面に対する印画の位置を変更するディスク回転機構を設け、
前記ディスク回転機構に回転用モーターと前記回転用モーターによって回転されるローラーとを設け、
前記規制部材として前記ディスク状記録媒体の回転方向と同じ方向へ回転され前記ディスク状記録媒体の外周面に対して離接するローラーを用いた
請求項11に記載のディスク駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【公開番号】特開2012−108974(P2012−108974A)
【公開日】平成24年6月7日(2012.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−256237(P2010−256237)
【出願日】平成22年11月16日(2010.11.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】