説明

ディスク駆動装置

【課題】 メインスライダーの位置精度の向上を図り駆動ギヤの回転時における動作不良の発生を防止する。
【解決手段】 駆動ギヤに噛合されるメインラック部とメインラック部が形成されていない無ラック部とが移動方向において連続して設けられたメインスライダーと、メインスライダーに移動自在に支持され駆動ギヤに噛合されるサブラック部とサブラック部が形成されていない非ラック部とが移動方向において連続して設けられたサブスライダーとを設け、メインスライダーとサブスライダーを一体で移動される状態にロックするロック用レバーを設け、サブラック部が駆動ギヤに噛合されメインラック部の駆動ギヤとの噛合が解除された状態においてメインスライダーとサブスライダーのロック用レバーによるロックが解除されるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本技術はディスク駆動装置についての技術分野に関する。詳しくは、ロック用レバーを所定のタイミングで動作させてメインスライダーの駆動ギヤとの噛合が行われない非噛合位置への移動を行いメインスライダーの位置精度の向上を図り駆動ギヤの回転時における動作不良の発生を防止する技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
画像データーや音声データーが記録されるディスク状記録媒体の搬送や再生等を行うディスク駆動装置がある。
【0003】
このようなディスク駆動装置には、一方の部材が他方の部材に対してスライド可能とされると共に一方の部材と他方の部材が同じ方向へ移動可能な構成を有する機構が設けられているものがある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1に記載されたディスク駆動装置にあっては、第1カム部材と第2カム部材が設けられ、これらの一方が他方に対して移動可能とされると共に双方の部材が同じ方向へ移動可能とされている。
【0005】
第2カム部材にはギヤと噛合するラック部が形成されている。
【0006】
【特許文献1】特開2010−267316号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載されたような二つの部材が相互に密接な関連性を有している機構を備えたディスク駆動装置においては、特に、各部材の高い位置精度を確保する必要がある。
【0008】
各部材の位置精度が低下すると、例えば、第2カム部材のラック部とギヤの噛合が適正に行われず動作不良が生じたり、ギヤの回転時の各部材の動作の信頼性が低下する等の不具合を生じるおそれがある。
【0009】
そこで、本技術ディスク駆動装置は、上記した問題点を克服し、メインスライダーの位置精度の向上を図り駆動ギヤの回転時における動作不良の発生を防止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
第1に、ディスク駆動装置は、上記した課題を解決するために、ディスク状記録媒体に対して所定の駆動力を伝達する駆動伝達部と、駆動モーターの駆動力が伝達されて回転される駆動ギヤと、ベースシャーシに移動自在に支持され前記駆動ギヤに噛合されるメインラック部と前記メインラック部が形成されていない無ラック部とが移動方向において連続して設けられ移動時に前記駆動伝達部に前記駆動モーターの駆動力を伝達するメインスライダーと、前記メインスライダーに前記メインスライダーと同じ方向へ移動自在に支持され前記メインラック部のピッチと同じピッチにされ前記駆動ギヤに噛合されるサブラック部と前記サブラック部が形成されていない非ラック部とが移動方向において連続して設けられたサブスライダーとを備え、前記メインスライダーと前記サブスライダーを前記メインスライダーと前記サブスライダーが一体で移動される状態にロックするロック用レバーを設け、前記メインラック部と前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合された状態において前記メインスライダーと前記サブスライダーが前記ロック用レバーによってロックされ、前記メインスライダーは前記メインラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除されて前記無ラック部が前記駆動ギヤに対向する非噛合位置に移動され、前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合され前記メインラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除された状態において前記メインスライダーと前記サブスライダーの前記ロック用レバーによるロックが解除されるようにしたものである。
【0011】
従って、ディスク駆動装置にあっては、メインスライダーとサブスライダーがロック用レバーによってロックされた状態で一体に移動されると共にメインスライダーのメインラック部と駆動ギヤの噛合が解除されサブスライダーのサブラック部が駆動ギヤに噛合された状態においてロック用レバーによるロックが解除される。
【0012】
第2に、上記したディスク駆動装置においては、前記メインスライダーと前記サブスライダーの前記ロック用レバーによるロックが解除され前記サブラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除されたときに、前記サブスライダーを前記非ラック部が前記駆動ギヤに対向して位置される非噛合位置に移動させる位置制御バネを設けることが望ましい。
【0013】
メインスライダーとサブスライダーのロック用レバーによるロックが解除されサブラック部の駆動ギヤとの噛合が解除されたときに、サブスライダーを非ラック部が駆動ギヤに対向して位置される非噛合位置に移動させる位置制御バネを設けることにより、サブスライダーが位置制御バネの付勢力によって付勢された状態で駆動ギヤの回転によって回転される。
【0014】
第3に、上記したディスク駆動装置においては、前記ロック用レバーを前記メインスライダーに一体に形成することが望ましい。
【0015】
ロック用レバーをメインスライダーに一体に形成することにより、メインスライダーに一体に形成されたロック用レバーによってサブスライダーがロックされる。
【0016】
第4に、上記したディスク駆動装置においては、前記ロック用レバーが弾性変形可能とされ、前記サブスライダーにレバー係合部が設けられ、前記ロック用レバーが前記メインスライダーと前記サブスライダーの移動位置に応じて弾性変形されて前記レバー係合部に対する係合及び係合の解除が行われてロック及びロックの解除が行われるようにすることが望ましい。
【0017】
ロック用レバーがメインスライダーとサブスライダーの移動位置に応じて弾性変形されてレバー係合部に対する係合及び係合の解除が行われてロック及びロックの解除が行われるようにすることにより、サブスライダーをメインスライダーに対してロックするための専用の動力が不要になる。
【0018】
第5に、上記したディスク駆動装置においては、前記ロック用レバーが前記メインスライダーの外形の内側に位置され、前記レバー係合部が前記サブスライダーの外形の内側に位置されることが望ましい。
【0019】
ロック用レバーがメインスライダーの外形の内側に位置され、レバー係合部がサブスライダーの外形の内側に位置されることにより、ロック用レバーがメインスライダーの外形の内側においてレバー係合部に係合される。
【0020】
第6に、上記したディスク駆動装置においては、前記ベースシャーシに前記ロック用レバーを動作させる作用突部が設けられることが望ましい。
【0021】
ベースシャーシにロック用レバーを動作させる作用突部が設けられることにより、ロック用レバーを動作させるための専用の動力が不要になる。
【0022】
第7に、上記したディスク駆動装置においては、前記非ラック部が前記駆動ギヤに対向して位置される非噛合位置から前記サブスライダーが移動されて前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合された状態において、前記メインラック部が前記駆動ギヤに噛合されて前記メインスライダーと前記サブスライダーが一体で移動されるようにすることが望ましい。
【0023】
サブラック部が駆動ギヤに噛合された状態において、メインラック部が駆動ギヤに噛合されてメインスライダーとサブスライダーが一体で移動されるようにすることにより、駆動ギヤにサブラック部が噛合された後に駆動ギヤにメインラック部が噛合される。
【0024】
第8に、上記したディスク駆動装置においては、前記メインスライダーに移動規制部が設けられ、前記サブスライダーに前記移動規制部によって前記メインスライダーに対する移動が規制される被規制部が設けられ、前記サブスライダーが前記移動規制部に接触して前記メインスライダーに対する移動が規制された状態において前記被規制部が前記移動規制部を押圧することにより前記メインスライダーが移動されて前記メインラック部が前記駆動ギヤに噛合されるようにすることが望ましい。
【0025】
サブスライダーが移動規制部に接触してメインスライダーに対する移動が規制された状態において被規制部が移動規制部を押圧することによりメインスライダーが移動されてメインラック部が駆動ギヤに噛合されるようにすることにより、メインスライダーの移動の開始がサブスライダーの移動に基づいて行われる。
【0026】
第9に、上記したディスク駆動装置においては、前記メインスライダーの移動規制部と前記サブスライダーの被規制部の一方が前記移動方向に延びる被支持孔とされ他方が前記被支持孔に挿入された支持ピンとされることが望ましい。
【0027】
メインスライダーの移動規制部とサブスライダーの被規制部の一方が移動方向に延びる被支持孔とされ他方が被支持孔に挿入された支持ピンとされることにより、被支持孔が支持ピンに接触されてサブスライダーの移動が規制される。
【0028】
第10に、上記したディスク駆動装置においては、前記メインスライダーのメインラック部が前記無ラック部を挟んで反対側に一対設けられ、前記サブスライダーのサブラック部が前記非ラック部を挟んで反対側に一対設けられることが望ましい。
【0029】
メインスライダーのメインラック部が無ラック部を挟んで反対側に一対設けられ、サブスライダーのサブラック部が非ラック部を挟んで反対側に一対設けられることにより、メインスライダー及びサブスライダーにおいて、無ラック部及び非ラック部を基準とした反対方向の動作が行われる。
【発明の効果】
【0030】
本技術ディスク駆動装置は、ディスク状記録媒体に対して所定の駆動力を伝達する駆動伝達部と、駆動モーターの駆動力が伝達されて回転される駆動ギヤと、ベースシャーシに移動自在に支持され前記駆動ギヤに噛合されるメインラック部と前記メインラック部が形成されていない無ラック部とが移動方向において連続して設けられ移動時に前記駆動伝達部に前記駆動モーターの駆動力を伝達するメインスライダーと、前記メインスライダーに前記メインスライダーと同じ方向へ移動自在に支持され前記メインラック部のピッチと同じピッチにされ前記駆動ギヤに噛合されるサブラック部と前記サブラック部が形成されていない非ラック部とが移動方向において連続して設けられたサブスライダーとを備え、前記メインスライダーと前記サブスライダーを前記メインスライダーと前記サブスライダーが一体で移動される状態にロックするロック用レバーを設け、前記メインラック部と前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合された状態において前記メインスライダーと前記サブスライダーが前記ロック用レバーによってロックされ、前記メインスライダーは前記メインラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除されて前記無ラック部が前記駆動ギヤに対向する非噛合位置に移動され、前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合され前記メインラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除された状態において前記メインスライダーと前記サブスライダーの前記ロック用レバーによるロックが解除されるようにしている。
【0031】
従って、メインスライダーが非噛合位置に確実に移動されるため、メインスライダーの位置精度の向上が図られ、メインスライダーが駆動ギヤと不用意に接触することがなく、駆動ギヤの回転時における動作不良の発生を防止することができる。
【0032】
請求項2に記載した技術にあっては、前記メインスライダーと前記サブスライダーの前記ロック用レバーによるロックが解除され前記サブラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除されたときに、前記サブスライダーを前記非ラック部が前記駆動ギヤに対向して位置される非噛合位置に移動させる位置制御バネを設けている。
【0033】
従って、位置制御バネ82によってサブスライダー79が非噛合位置に移動されるため、サブスライダー79を非噛合位置に移動させる機構が簡素であり、ディスク駆動装置19の機構の簡素化を図ることができる。
【0034】
請求項3に記載した技術にあっては、前記ロック用レバーを前記メインスライダーに一体に形成している。
【0035】
従って、部品点数の削減及び機構の簡素化を図ることができる。
【0036】
請求項4に記載した技術にあっては、前記ロック用レバーが弾性変形可能とされ、前記サブスライダーにレバー係合部が設けられ、前記ロック用レバーが前記メインスライダーと前記サブスライダーの移動位置に応じて弾性変形されて前記レバー係合部に対する係合及び係合の解除が行われてロック及びロックの解除が行われるようにしている。
【0037】
従って、サブスライダーをメインスライダーに対してロックするための専用の動力が必要なく、機構の簡素化による製造コストの削減を図ることができる。
【0038】
請求項5に記載した技術にあっては、前記ロック用レバーが前記メインスライダーの外形の内側に位置され、前記レバー係合部が前記サブスライダーの外形の内側に位置されている。
【0039】
従って、ロック用レバー及びレバー係合部の省スペース化によるディスク駆動装置の小型化を図ることができる。
【0040】
請求項6に記載した技術にあっては、前記ベースシャーシに前記ロック用レバーを動作させる作用突部が設けられている。
【0041】
従って、ロック用レバーを動作させるための専用の動力を必要とせず、機構の簡素化を図った上でロック用レバーを簡単かつ確実に動作させることができる。
【0042】
請求項7に記載した技術にあっては、前記非ラック部が前記駆動ギヤに対向して位置される非噛合位置から前記サブスライダーが移動されて前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合された状態において、前記メインラック部が前記駆動ギヤに噛合されて前記メインスライダーと前記サブスライダーが一体で移動されるようにしている。
【0043】
従って、先に駆動ギヤにサブスライダーが噛合されるため、メインスライダーの移動時における負荷の低減を図ることができる。
【0044】
請求項8に記載した技術にあっては、前記メインスライダーに移動規制部が設けられ、前記サブスライダーに前記移動規制部によって前記メインスライダーに対する移動が規制される被規制部が設けられ、前記サブスライダーが前記移動規制部に接触して前記メインスライダーに対する移動が規制された状態において前記被規制部が前記移動規制部を押圧することにより前記メインスライダーが移動されて前記メインラック部が前記駆動ギヤに噛合されるようにしている。
【0045】
従って、メインスライダーの移動の開始がサブスライダーの移動に基づいて行われるため、メインスライダーとサブスライダーの一体での動作の信頼性の向上を図ることができる。
【0046】
請求項9に記載した技術にあっては、前記メインスライダーの移動規制部と前記サブスライダーの被規制部の一方が前記移動方向に延びる被支持孔とされ他方が前記被支持孔に挿入された支持ピンとされている。
【0047】
従って、移動規制部と被規制部の構成が簡素であり、ディスク駆動装置の構造の簡素化を図ることができる。
【0048】
請求項10に記載した技術にあっては、前記メインスライダーのメインラック部が前記無ラック部を挟んで反対側に一対設けられ、前記サブスライダーのサブラック部が前記非ラック部を挟んで反対側に一対設けられている。
【0049】
従って、メインスライダー及びサブスライダーにおいて、無ラック部及び非ラック部を基準とした反対方向の動作を行うことができ、メインスライダーとサブスライダーの機能性の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0050】
以下に、本技術ディスク駆動装置の実施の形態を添付図面に従って説明する。ディスク駆動装置はディスクストレージシステムにおいて、ディスクカートリッジとの間でディスク状記録媒体を搬送する機能を有している。
【0051】
以下の説明にあっては、ディスクカートリッジからディスク駆動装置へ向けてディスク状記録媒体が搬送される方向を後方(引込方向)とし、ディスク駆動装置からディスクカートリッジへ向けてディスク状記録媒体が搬送される方向を前方(排出方向)とし、左右方向は前方から後方を見たときの状態で示し、前後上下左右の方向を示すものとする。
【0052】
尚、以下に示す前後上下左右の方向は説明の便宜上のものであり、本技術の実施に関しては、これらの方向に限定されることはない。
【0053】
[ディスクカートリッジの構成]
先ず、ディスクストレージシステムに用いられるディスクカートリッジの構成を説明する(図1乃至図4参照)。
【0054】
ディスクカートリッジ1はケース体2の内部に所要の各部が配置されて成り、ケース体2は第1のシェル3と第2のシェル4を有している。ケース体2の内部には複数のディスク状記録媒体200、200、・・・が上下方向に等間隔で収納可能とされている。
【0055】
第1のシェル3と第2のシェル4は、例えば、上下方向において結合又は分離可能とされている(図1乃至図3参照)。尚、ケース体2が縦長の状態とされている場合には、第1のシェル3と第2のシェル4は、左右方向において結合又は分離される。
【0056】
第1のシェル3はベース体5とベース体5の後端部に取り付けられた補助ベース6とが上下方向において結合されて成る。
【0057】
ベース体5は上下方向を向くベース面部7とベース面部7の左右両端部からそれぞれ下方へ突出されたサイド面部8、8とベース面部7の後端部から下方へ突出されたリア面部9とを有している。
【0058】
ベース面部7の中央部には下方へ突出された丸軸状のセンターピン10が設けられている。
【0059】
ベース面部7の前端寄りの位置には下方へ突出された支持軸11、11が左右に離隔して設けられている。
【0060】
補助ベース6の左右両端部における下端部にはそれぞれ側方(外方)及び下方に開口された溝状の把持部6a、6aが形成されている。
【0061】
第1のシェル3の左右両側面部における後端寄りの位置には、それぞれスライダー支持部3a、3aが形成されている。
【0062】
第1のシェル3の支持軸11、11にはそれぞれロックレバー12、12が回動自在に支持されている。
【0063】
ロックレバー12の先端部には側方へ突出されたロック用突部12aが設けられている(図4参照)。ロックレバー12、12が支持軸11、11に支持された状態において、ロックレバー12、12は図示しない付勢バネによってロック用突部12a、12aがそれぞれサイド面部8、8に近付く方向へ付勢されている。
【0064】
第1のシェル3のスライダー支持部3a、3aにはそれぞれロックスライダー13、13が前後方向へスライド自在に支持されている(図1乃至図4参照)。ロックスライダー13、13はそれぞれ図示しないコイルバネによって前方へ付勢されている。ロックスライダー13、13には前後方向における中間部にそれぞれ内方へ突出されたロック部13a、13aが設けられている(図3及び図4参照)。
【0065】
第1のシェル3の前端部には開閉パネル14が取り付けられている(図1乃至図4参照)。開閉パネル14には左右に離隔して挿入孔14a、14aが形成されている。開閉パネル14の左右両端部にはそれぞれ外方に開口された挿入用切欠14b、14bが形成されている。
【0066】
第2のシェル4は上下方向を向く基面部15と基面部15の左右両端部からそれぞれ上方へ突出された側面部16、16とが一体に形成されて成る。
【0067】
側面部16には、前端部に前方に開口され左右に貫通された第1のロック用凹部16aが形成され、後端寄りの位置に後方及び外方に開口された第2のロック用凹部16bが形成されている。
【0068】
側面部16の内面には保持溝16c、16c、・・・が形成され、保持溝16c、16c、・・・は上下方向において等間隔に離隔して位置されている。
【0069】
第2のシェル4の側面部16、16間の後端寄りの位置にはブリッジ部材17が取り付けられている(図2参照)。
【0070】
ディスクカートリッジ1には、例えば、ケース体2の後面に情報入力手段として情報入力シート18が貼付されている(図1及び図2参照)。情報入力シート18には所定の情報、例えば、ケース体2の内部に収納されるディスク状記録媒体200、200、・・・間のピッチ及びディスク状記録媒体200、200、・・・の収納枚数に関する情報が入力されている。
【0071】
尚、情報入力手段は情報入力シート18に限られることはなく、例えば、ケース体2に印刷されたバーコード等の印刷情報やケース体2に埋め込まれた記録チップ等の適宜の手段を用いることができる。
【0072】
以上のように構成されたディスクカートリッジ1において、ディスク状記録媒体200、200、・・・がケース体2の内部に保持される(図1及び図2参照)。ディスク状記録媒体200は第1のシェル3と第2のシェル4が分離された状態において、外周部が第2のシェル4の側面部16、16に形成された保持溝16c、16cに前方から挿入されてケース体2の内部に保持される。従って、第2のシェル4の前端に位置する開口はディスク状記録媒体200、200、・・・の第2のシェル4に対する挿入及び取出が行われるディスク挿脱口4aとして形成される。
【0073】
第1のシェル3と第2のシェル4が結合され第1のシェル3に開閉パネル14が取り付けられてケース体2が構成された状態においては、左右両側部にそれぞれ前後に延びる挿入溝2a、2aが形成される(図1参照)。挿入溝2a、2aは、後端がそれぞれ第1のシェル3のスライダー支持部3a、3aに連続され、前端がそれぞれ開閉パネル14に形成された挿入用切欠14b、14bに連続される。
【0074】
[ディスクカートリッジの結合状態]
以下に、ディスクカートリッジ1の結合状態について説明する(図4参照)。
【0075】
第1のシェル3と第2のシェル4はベース体5のベース面部7と基面部15が上下で対向した状態で結合されている。
【0076】
第1のシェル3と第2のシェル4が結合された状態においては、ロックレバー12、12及びロックスライダー13、13によって第1のシェル3と第2のシェル4がロックされている。
【0077】
ロックレバー12、12は付勢バネの付勢力によってロック用突部12a、12aが互いに離隔する方向(外方)における回動端に位置され、ロック用突部12a、12aがそれぞれ第2のシェル4の側面部16、16に形成された第1のロック用凹部16a、16aに挿入されて係合されている。
【0078】
ロックスライダー13、13はコイルバネの付勢力によって前方の移動端に位置され、ロック部13a、13aがそれぞれ第2のシェル4の側面部16、16に形成された第2のロック用凹部16b、16bに挿入されて係合されている。
【0079】
第1のシェル3と第2のシェル4が結合された状態においては、ディスク状記録媒体200、200、・・は中心孔200a、200a、・・・に第1のシェル3に設けられたセンターピン10が挿入される。
【0080】
[ディスク駆動装置の構成]
次に、ディスク駆動装置19の具体的な構成について説明する(図5乃至図36参照)。
【0081】
<ベースフレーム>
ディスク駆動装置19はベースフレーム20とベースフレーム20を上側から覆う図示しないカバーとを有し、ベースフレーム20は外形が縦長の略矩形状に形成された底面板部21と底面板部21の外周縁からそれぞれ上方へ突出された複数の側面板部22、22、・・・とから成る(図9参照)。
【0082】
ベースフレーム20の前後方向における略中央部の左右両側には、前後に二つずつの側面板部22、22、・・・が並んで設けられている。前後に並ぶ側面板部22、22間には上方に開口された上下に延びるスリットが形成され、このスリットが案内規制孔23として形成されている。
【0083】
前後方向における略中央部において前後に二つずつ並ぶ側面板部22、22、・・・の外面にはそれぞれ案内規制ピン24、24、・・・が取り付けられている。
【0084】
ベースフレーム20の底面板部21上には図示しない回路基板が配置されている。
【0085】
<ベースプレート>
ベースフレーム20の側面板部22、22にはベースプレート25が取り付けられている(図5参照)。ベースプレート25は外形が縦長の略矩形状に形成されたベース板部26とベース板部26の外周部から下方へ突出された被取付突部28、28、・・・とベース板部26の外周部から上方へ突出された取付突部29、29、・・・とを有している(図10参照)。ベースプレート25は被取付突部28、28、・・・がそれぞれベースフレーム20の側面板部22、22、・・・にネジ止め等によって取り付けられ、ベース板部26が底面板部21の上方に位置されている。
【0086】
ベース板部26の左右方向における中央部には前後に延びるベースユニット配置孔27が形成されている。ベース板部26の前端部における左右両端部にはそれぞれアジャスター支持部30、30が設けられている。アジャスター支持部30には上下に貫通された軸取付部30aが形成されている(図11参照)。アジャスター支持部30の軸取付部30aの周囲の部分は上方に開口された凹状部30bとして形成され、凹状部30bには上方へ突出されたバネ係合突部30cが設けられている。
【0087】
<ルートアジャスター>
アジャスター支持部30、30にはそれぞれルートアジャスター31、31が回動自在に支持されている(図5参照)。ルートアジャスター31は円筒状の軸挿通部32と軸挿通部32から側方へ突出された位置調整部33と位置調整部33の上端部から突出された位置決め用突部34と位置調整部33の上端部から位置決め用突部34の反対方向へ突出された突状部35と位置調整部33の先端部から下方へ突出されたバネ係合部36とが一体に形成されて成る(図11乃至図14参照)。
【0088】
位置調整部33は先端に行くに従って幅が小さくなる略三角柱状に形成され、両側面にそれぞれ水平方向に延びる位置決め溝37、37を有している。位置決め溝37の両端部にはそれぞれ先端に行くに従って溝幅が大きくなる案内面37a、37a、・・・が形成されている(図14参照)。
【0089】
位置決め用突部34は位置調整部33の軸挿通部32からの突出方向と同じ方向へ位置調整部33から突出され、左右両端部における上下両端部にそれぞれ外方へ行くに従って上下方向において互いに近付くように傾斜された被案内面34a、34aを有している。
【0090】
突状部35は先端部が上側に屈曲されてV字状に形成された係合部35aとして設けられている。
【0091】
ルートアジャスター31は軸取付部30aに取り付けられた支持軸38を支点としてアジャスター支持部30に回動自在に支持される(図11乃至図13参照)。ルートアジャスター31がアジャスター支持部30に支持された状態においては、アジャスター支持部30の軸取付部30aに戻しバネ38が支持される(図15参照)。戻しバネ38は、例えば、捩じりコイルバネである。
【0092】
ルートアジャスター31が位置決め用突部34が前方側へ移動される方向へ回動されると、戻しバネ39の一端部39aがバネ係合部36に係合されると共に戻しバネ39の他端部39bがバネ係合突部30cに係合され、戻しバネ39によってルートアジャスター31に位置決め用突部34が後方側へ移動される回動方向への付勢力が付与される(図16参照)。逆に、ルートアジャスター31が位置決め用突部34が後方側へ移動される方向へ回動されると、戻しバネ39の他端部39bがバネ係合部36に係合されると共に戻しバネ39の一端部39aがバネ係合突部30cに係合され、戻しバネ39によってルートアジャスター31に位置決め用突部34が前方側へ移動される回動方向への付勢力が付与される(図17参照)。従って、ルートアジャスター31は外力が付与されていない状態において、戻しバネ39によって中立位置に保持される。
【0093】
左側に位置するルートアジャスター31の中立位置は位置決め用突部34が右方に延びる向きで保持された位置であり、右側に位置するルートアジャスター31の中立位置は位置決め用突部34が左方に延びる向きで保持された位置である。
【0094】
<ベースシャーシ>
ベースプレート25にはベースシャーシ40が取り付けられている(図5参照)。ベースシャーシ40は第1ベース41と第1ベース41の上面における前端側に取り付けられた第2ベース42とから成る。第1ベース41は、例えば、樹脂材料によって形成され、第2ベース42は、例えば、金属材料によって形成されている。
【0095】
ベースシャーシ40は外形が縦長の略矩形状に形成され、外周部に被取付用突部40a、40a、・・・が設けられている(図18参照)。ベースシャーシ40は被取付用突部40a、40a、・・・がそれぞれベースプレート25の取付突部29、29、・・・にネジ止め等によって取り付けられ、ベース板部26の上方に位置されている。
【0096】
ベースシャーシ40の左右両端部にはそれぞれ前後に離隔して上方へ突出されたガイド突部40b、40b、・・・が設けられている。
【0097】
ベースシャーシ40の左端部における前端部には上下に貫通された動作カム部43が形成されている。動作カム部43は、ベースシャーシ40の左前の角部を中心とした略円弧状に形成された第1のカム部43aと、同じく角部を中心とした略円弧状に形成され第1のカム部43aの前端に連続する第2のカム部43bと、第2のカム部43bの前端に連続され左右に短く延びる第3のカム部43cとから成る。第1のカム部43aは第2のカム部43bより幅が広くされ、第1のカム部43aと第2のカム部43bの連続部分には略後方を向く段差縁43dが形成されている。
【0098】
ベースシャーシ40の右端部における前端部にはギヤ移動孔44が形成されている。ギヤ移動孔44はベースシャーシ40の右前の角部を中心とした円弧状に形成されている。
【0099】
ベースシャーシ40の前後方向における略中央部の左右両端部にはそれぞれ第1の軸移動孔45、45と第2の軸移動孔46、46が形成されている。第1の軸移動孔45、45と第2の軸移動孔46、46はそれぞれ中心の位置が異なる内方へ凸の円弧状に形成され、後側に位置する第2の軸移動孔46、46の前端部が第1の軸移動孔45、45の中間部に連通されている。
【0100】
ベースシャーシ40には第2の軸移動孔46、46の内側にそれぞれピン移動孔47、47が形成されている。ピン移動孔47、47はそれぞれ外方へ凸の緩やかな円弧状に形成されている。
【0101】
ベースシャーシ40には左側に位置するピン移動孔47の外側に連続して連結部移動孔48が形成されている。連結部移動孔48はピン移動孔47の中心と同じ中心の円弧状に形成され、ピン移動孔47に連通された状態で形成されている。
【0102】
ベースシャーシ40には左側に位置するピン移動孔47の内側に、作用軸移動孔49が形成されている。作用軸移動孔49はピン移動孔47の中心と同じ中心の円弧状に形成されている。
【0103】
ベースシャーシ40の中央部には上方に開口された配置用凹部50が形成されている。配置用凹部50の前後両端部にはそれぞれ上方へ突出された支持ピン50a、50aが設けられている。配置用凹部50の略中央部には円形状のテーブル挿通孔50bが形成されている。
【0104】
ベースシャーシ40の下面における前端側の位置には下方へ突出された摺動突部40c、40cが左右に離隔して設けられている。摺動突部40c、40cはベースシャーシ40の左前の角部を中心とした円弧状に形成され、前端がベースシャーシ40の前端に一致されている。
【0105】
ベースシャーシ40には、左右両端寄りの位置にそれぞれ下面から下方へ突出されたバネ支持軸40d、40dが設けられ、左右両端部にはバネ押さえ部40e、40eが設けられている。バネ押さえ部40e、40eはそれぞれバネ支持軸40d、40dの近傍に位置されている。
【0106】
ベースシャーシ40の左端寄りの位置には上方へ突出されたロック用作用突部40fとロック解除用作用突部40gが左右に離隔して設けられている(図18参照)。ロック用作用突部40fはロック解除用作用突部40gの稍前方に位置されている。
【0107】
<駆動モーター及び各ギヤ等>
ベースシャーシ40の左端部における前端部には取付板51がネジ止め等によって取り付けられている(図5参照)。取付板51はモーター取付部51aと基板取付部51bを有している(図20参照)。取付板51には、モーター取付部51aに駆動モーター52が取り付けられ、基板取付部51bにセンサー基板53が取り付けられている。
【0108】
駆動モーター52とセンサー基板53は何れも図示しないフレキシブルプリント配線板によってベースフレーム20の底面板部21上に配置された回路基板に接続されている。
【0109】
駆動モーター52は出力軸が左右方向に延びる向きでモーター取付部51aに取り付けられ、出力軸にはウォーム54が固定されている。
【0110】
センサー基板53にはセンサー53a、53aが搭載されている(図5及び図6参照)。
【0111】
ベースシャーシ40には上面側にウォームギヤ55と伝達ギヤ群56がそれぞれ支持されている(図5、図6及び図20参照)。ウォームギヤ55はウォーム54に噛合され、伝達ギヤ群56はウォームギヤ55に噛合されている。
【0112】
ベースシャーシ40の左端寄りの位置には駆動ギヤ57が支持されており、駆動ギヤ57は伝達ギヤ群56の最終段のギヤに噛合されている。従って、駆動モーター52が回転されると、その駆動力が順にウォーム54、ウォームギヤ55及び伝達ギヤ群56を介して駆動ギヤ57に伝達され、駆動ギヤ57が伝達ギヤ群56によって減速されて回転される。
【0113】
ベースシャーシ40の左右方向における中央部の前端部にはギヤ支持プレート58が回動自在に支持されている。ギヤ支持プレート58はギヤ支持部58aとギヤ支持部58aから略後方へ突出された腕部58bと腕部58bの先端部から上方へ突出された摺動ピン58cとから成る。
【0114】
ギヤ支持プレート58には第1の伝達ギヤ59と切換ギヤ60が噛合された状態で支持されている。第1の伝達ギヤ59はウォームギヤ55に噛合されている。
【0115】
ベースシャーシ60の前端部における右端部には第2の伝達ギヤ61と第3の伝達ギヤ62が噛合された状態で支持されている。
【0116】
第2の伝達ギヤ61はギヤ支持プレート58の回動位置によって切換ギヤ60と噛合され又は噛合が解除される。第3の伝達ギヤ62はベースシャーシ60の右前の角部に支持されている。
【0117】
第2の伝達ギヤ61が切換ギヤ60に噛合された状態において、駆動モーター52が回転されると、その駆動力が順にウォーム54、ウォームギヤ55、第1の伝達ギヤ59、切換ギヤ60及び第2の伝達ギヤ61を介して第3の伝達ギヤ62に伝達される。
【0118】
<プーリーホルダー及びチャッキングプーリー>
ベースシャーシ60の配置用凹部60には第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64が配置されている(図6及び図7参照)。
【0119】
第1のプーリーホルダー63は略左方に凸の略半円弧状に形成された保持部63aと保持部63aの後端部から後方へ突出された被支持部63bと保持部63aの前端部から前方へ突出された連結部63cとから成る(図21及び図22参照)。保持部63aの中間部には上方へ突出された被作用ピン63dが設けられ、連結部63cには上方へ突出された連結ピン63eが設けられている。保持部63aは外周部を除き下方へ傾斜するすり鉢状に形成されている。保持部63aの長手方向における中央部の上面には段差部63fが形成されている。
【0120】
第2のプーリーホルダー64は略右方に凸の略半円弧状に形成された保持部64aと保持部64aの前端部から前方へ突出された被支持部64bと被支持部64bから側方へ突出された連結部64cとから成る。連結部64cには緩やかな円弧状に形成された連結孔64dが形成されている。保持部64aは外周部を除き下方へ傾斜するすり鉢状に形成されている。保持部64aの長手方向における中央部の上面には段差部64eが形成されている。
【0121】
第1のプーリーホルダー63は被支持部63bに配置用凹部50に設けられた一方の支持ピン50aが挿入され、配置用凹部50において一方の支持ピン50aを支点として回動可能とされる。
【0122】
第2のプーリーホルダー64は被支持部64bに配置用凹部50に設けられた他方の支持ピン50aが挿入され、配置用凹部50において他方の支持ピン50aを支点として回動可能とされる。
【0123】
第1のプーリーホルダー63の連結ピン63eは第2のプーリーホルダー64の連結孔64dに挿入されて摺動自在に係合され、第1のプーリーホルダー63の回動動作に伴って第2のプーリーホルダー64が回動される。第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64は保持部63aと保持部64bが離接する方向へ連動して回動される。第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64が支持ピン50a、50aに支持された状態において、一方の支持ピン50aと第1のプーリーホルダー63の間に捩じりコイルバネ65が支持され、第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64に保持部63aと保持部64bが接近する方向への付勢力が付与される。
【0124】
第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64によってチャッキングプーリー66が保持される。チャッキングプーリー66は磁性材料によって形成され、外形が円形状の装着部66aと装着部66aから外方に張り出されたフランジ部66bとを有している。
【0125】
チャッキングプーリー66は第1のプーリーホルダー63の保持部63aと第2のプーリーホルダー64の保持部64aとがフランジ部66bの下側に位置されることにより上方に持ち上げられた状態で保持される(図22及び図23参照)。チャッキングプーリー66が保持された状態から第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64がコイルバネ65の付勢力に反して離隔する方向へ回動され保持部63a、64aが開いてフランジ部66bの外側に位置されると、チャッキングプーリー66に対する第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64による保持状態が解除され、チャッキングプーリー66が下方へ移動可能な状態とされる(図24参照)。
【0126】
尚、第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64にはそれぞれ段差部63f、64eが形成されており、第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64の保持部63a、64aが離隔していくときに、チャッキングプーリー66が下方へ移動されていく過程において水平な状態に対して傾斜したときにフランジ部66bが何れかの段差部63f、64eに係合しチャッキングプーリー66の傾斜した状態での移動が規制される。この傾斜した状態での移動が規制された状態において、引き続き保持部63a、64aが離隔していくと、チャッキングプーリー66はフランジ部66bが両方の段差部63f、64eに係合するまで移動されて水平な状態とされる。従って、さらに保持部63a、64aが離隔していくときには、チャッキングプーリー66が水平な状態で下方へ移動されていくため、チャッキングプーリー66の適正な向きでの移動が行われる。
【0127】
<連動レバー>
ベースシャーシ40の上面における後端寄りの位置には第1の連動レバー67と第2の連動レバー68が連結された状態で移動自在に支持されている(図6乃至図8参照)。
【0128】
第1の連動レバー67は上下方向を向く板状に形成され略左斜め後方へ凸のくの字状にされている(図25参照)。第1の連動レバー67には、右端寄りの位置に上方へ突出された連結軸67aが設けられ、左端部に略円弧状の係合孔67bが形成され、係合孔67bの右側に下方へ突出されたディスク保持ピン67cが設けられている。第1の連動レバー67には、左右方向における略中央部に円弧状の軸挿通孔67dが形成され、係合孔67bと軸挿通孔67dの間に下方へ突出された支持軸67eが設けられている。
【0129】
第1の連動レバー67は右端部がベースシャーシ40に回動自在に支持されている。
【0130】
第2の連動レバー68は上下方向を向く板状に形成され略右斜め後方へ凸のくの字状にされている。第2の連動レバー68には、左端寄りの位置に円弧状の連結孔68aが形成され、右端部に略円弧状の係合孔68bが形成されている。第2の連動レバー68には、係合孔68bの近傍に下方へ突出されたディスク保持ピン68cが設けられている。
【0131】
第2の連動レバー68は左端部がベースシャーシ40に回動自在に支持されている。
【0132】
第1の連動レバー67の連結軸67aは第2の連動レバー68の連結孔68aに挿入されて摺動自在に係合され、第1の連動レバー67と第2の連動レバー68がそれぞれ右端部と左端部を支点として連動して回動される。第1の連動レバー67と第2の連動レバー68のディスク保持ピン67c、68cはそれぞれベースシャーシ40のピン移動孔47、47に挿通されてベースシャーシ40の下方へ突出される。
【0133】
第1の連動レバー67の支持軸67eはベースシャーシ40の連結部移動孔48に挿入されて下方へ突出される。第1の連動レバー67の支持軸67eにはスタートレバー69が回動自在に支持される(図8及び図25参照)。
【0134】
スタートレバー69はベースシャーシ40の下面側に位置される。スタートレバー69は一方向に長く形成され、一端部に下方へ突出された被押圧軸69aを有している。スタートレバー69は他端部が第1の連動レバー67に対する回動支点とされている。スタートレバー69の回動支点に寄った位置には上方へ突出された作用軸69bが設けられ、作用軸69bはベースシャーシ40の作用軸移動孔49及び第1の連動レバー67の軸挿通孔67dに挿通されて上方へ突出される。
【0135】
スタートレバー69と第1の連動レバー67のディスク保持ピン67cの間にはコイルバネ70が支持され、コイルバネ70によってスタートレバー69に被押圧軸69aが略前方へ移動する回動方向への付勢力が付与される。
【0136】
<カバープレート>
ベースシャーシ40の第1ベース部41の左右方向における中央部にはカバープレート71がネジ止め等によって上方から取り付けられている(図5及び図6参照)。カバープレート71は縦長の略矩形状に形成され、カバープレート71によって第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64とチャッキングプーリー66と第1の連動レバー67の一部と第2の連動レバー68の一部とが上方から閉塞される。カバープレート71の左右両端部はガイド部71a、71aとして設けられている。
【0137】
<同期ギヤ>
カバープレート71の上面側には同期ギヤ72、72が噛合された状態で支持されている。
【0138】
<第1のメインスライダー>
ベースシャーシ40の上面における左端部には第1のメインスライダー73が前後方向へ移動自在に支持されている(図5乃至図7参照)。
【0139】
第1のメインスライダー73は上下方向を向く板状のスライド部74とスライド部74の左端部における前後両端部からそれぞれ上方へ突出された結合部75、75とを有している(図26及び図27参照)。
【0140】
スライド部74の左端部における前半部には右方を向く第1のメインラック部74aと第2のメインラック部74bが前後に離隔して設けられ、第1のメインラック部74aと第2のメインラック部74bの間の部分は無ラック部74cとして形成されている。
【0141】
スライド部74には前後に離隔して上方へ突出された支持ピン74d、74dが設けられている。スライド部74には、右端寄りの位置に右方を向く連結ラック部74eが設けられ、左右両端部にそれぞれ前後に延びる被ガイド部74f、74fが設けられている。スライド部74の右端寄りの位置における後端部には、後方に開口された挿入用切欠74gが形成されている。
【0142】
スライド部74には左端部における後端寄りの位置にカム孔76が形成されている。カム孔76は開口面積の大きな待機部76aと待機部76aの左端部の前端に連続し前後に延びる第1の直線部76bと第1の直線部76bの前端に連続し前方へ行くに従って左方へ変位するように傾斜された傾斜部76cと傾斜部76cの前端に連続し前後に延びる第2の直線部76dとから成る。
【0143】
スライド部74には連結ラック部74eと右側の被ガイド部74fの間にカム支持孔77が形成されている。カム支持孔77は前後に延びる後側部77aと後側部77aの前端に連続し前方へ行くに従って左方へ変位するように傾斜された中間部77bと中間部77bの前端に連続し前後に延びる前側部77cとから成る。
【0144】
スライド部74の前端寄りの位置には前後に延びるレバー作用孔74hが形成されている。
【0145】
スライド部74にはレバー作用孔74hに配置されるロック用レバー78が取り付けられている。ロック用レバー78は前後に延びる弾性変形部78aと弾性変形部78aの前端部から右方へ突出されたロック部78bとから成り、弾性変形部78aの後端部がスライド部74に取り付けられている。従って、ロック用レバー78は弾性変形部78aが弾性変形されてレバー作用孔74hにおいて動作される。
【0146】
尚、ロック用レバー78は第1のメインスライダー73に一体に形成することも可能である。このようにロック用レバー78を第1のメインスライダー73に一体に形成することにより、部品点数の削減及び機構の簡素化を図ることができる。
【0147】
第1のメインスライダー73は被ガイド部74f、74fがそれぞれベースシャーシ40の左端部に設けられたガイド突部40b、40bとカバープレート71の左側のガイド部71aに案内されてベースシャーシ40に前後方向へ移動自在に支持される。
【0148】
第1のメインスライダー73がベースシャーシ40に支持された状態においては、連結ラック部74eが左側の同期ギヤ72に噛合される(図5参照)。従って、第1のメインスライダー73の前後方向への移動に伴って同期ギヤ72、72が回転される。
【0149】
また、第1のメインスライダー73がベースシャーシ40に支持された状態においては、カム支持孔77に第1のプーリーホルダー63に設けられた被作用ピン63dが挿入される。
【0150】
<サブスライダー>
第1のメインスライダー73にはサブスライダー79が前後方向へ移動自在に支持されている(図5乃至図7参照)。
【0151】
サブスライダー79は上下方向を向く板状に形成され、サブスライダー79の左端部における前半部に右方を向く第1のサブラック部79aと第2のサブラック部79bが前後に離隔して設けられている(図26及び図27参照)。第1のサブラック部79aと第2のサブラック部79bの間の部分は非ラック部79cとして形成されている。
【0152】
サブスライダー79の第1のサブラック部79aと第2のサブラック部79bのピッチはそれぞれ第1のメインラック部74aと第2のメインラック部74bのピッチと同じにされ、非ラック部79cの前後方向における距離は無ラック部74cの前後方向における距離と同じにされている。
【0153】
サブスライダー79には前後に離隔して前後に延びる被支持孔79d、79dが形成されている。サブスライダー79の後端部には右方へ突出された作用突部79eが設けられている。
【0154】
サブスライダー79の前後方向における略中央部にはそれぞれ上方へ突出されたバネ支持突部79fとバネ係合突部79gが設けられている。バネ支持突部79fは後側の被支持孔79dの右方に位置され、バネ係合突部79gはバネ支持突部79fと後側の被支持孔79dとの間に位置されている。
【0155】
サブスライダー79には後側の被支持孔79dの後方に上方へ突出されたレバー支持ピン79hが設けられている。サブスライダー79にはバネ支持突部79fの後方に上方へ突出された回動規制突部79iが設けられている。サブスライダー79にはバネ支持突部79fを挟んでバネ係合突部79gの反対側に上方へ突出されたバネ掛け突部79jが設けられている。
【0156】
サブスライダー79には左端部における後端寄りの位置にカム作用孔80が形成されている。カム作用孔80は開口面積の大きな待機部80aと待機部80aの左端部の前端に連続し前後に延びる後側直線部80bと後側直線部80bの前端に連続し前後に延びる前側直線部80cとから成る。後側直線部80bは横幅が前側直線部80cの横幅より大きくされている。
【0157】
サブスライダー79の前端寄りの位置にはレバー挿入孔81が形成されている。レバー挿入孔81は前後に延びる挿入部81aと左方に開口された凹状のレバー係合部81bとから成り、レバー係合部81bが挿入部81aの後端寄りの部分に連通されている。
【0158】
サブスライダー79のバネ支持突部79fには位置制御バネ82が支持されている。位置制御バネ82は捩じりコイルバネであり、コイル部82aがバネ支持突部79fに支持され、一端部82bがバネ係合突部79gの前側に位置され、他端部82cがバネ係合突部79gの後側に位置されている。
【0159】
位置制御バネ82の一端部82bと他端部82cの間には後側の被支持孔79dに挿入された第1のメインスライダー73の支持ピン74dが位置されている。
【0160】
サブスライダー79のレバー支持ピン79hにはL字状の作動レバー83が回動自在に支持されている。作動レバー83は略前後方向に延びる第1の部分83aと略左右方向に延びる第2の部分83bとから成り、第1の部分83aと第2の部分83bの連続された部分がレバー支持ピン79hに支持されている。
【0161】
作動レバー83は第1の部分83aの一部がカム作用孔80の待機部80aの上側に位置される。作動レバー83の第2の部分83bとバネ掛け突部79jの間には引張コイルバネ84が支持されている。従って、作動レバー83は第2の部分83bが略前方へ移動される方向へ付勢され、第2の部分83bが回動規制部83iに接してサブスライダー79に対する回動が規制される。
【0162】
サブスライダー79は被支持孔79d、79dにそれぞれ支持ピン74d、74dが下方から挿入されることにより、第1のメインスライダー73に前後方向へ移動自在に支持される(図27参照)。
【0163】
サブスライダー79が第1のメインスライダー73上に支持された状態においては、第1のメインスライダー73に取り付けられたロック用レバー78がレバー挿入孔81に挿入される。
【0164】
<第2のメインスライダー>
ベースシャーシ40の上面における右端部には第2のメインスライダー85が前後方向へ移動自在に支持されている(図5乃至図7参照)。
【0165】
第2のメインスライダー85は上下方向を向く板状のスライド部86とスライド部86の右端部における前後両端部からそれぞれ上方へ突出された結合部87、87とを有している。
【0166】
スライド部86には後端寄りの位置にカム孔88が形成されている。カム孔88は開口面積の大きな待機部88aと待機部88aの右端部の前端に連続し前後に延びる第1の直線部88bと第1の直線部88bの前端に連続し前方へ行くに従って右方へ変位するように傾斜された傾斜部88cと傾斜部88cの前端に連続し前後に延びる第2の直線部88dとから成る。
【0167】
スライド部86には、左端寄りの位置に左方を向く連結ラック部86aが設けられ、左右両端部にそれぞれ前後に延びる被ガイド部86b、86bが設けられている。
【0168】
スライド部86には前端側の位置にカム摺動孔89が形成されている。カム摺動孔89は前後に延びる後側摺動部89aと後側摺動部89aの前端に連続し前方へ行くに従って左方へ変位するように傾斜された傾斜摺動部89bと傾斜摺動部89bの前端に連続し前後に延びる前側摺動部89cとから成る。
【0169】
第2のメインスライダー85は被ガイド部86b、86bがそれぞれベースシャーシ40の右端部に設けられたガイド突部40b、40bとカバープレート71の右側のガイド部71aに案内されてベースシャーシ40に前後方向へ移動自在に支持される。第2のメインスライダー85がベースシャーシ40に支持された状態においては、連結ラック部86aが右側の同期ギヤ72に噛合される(図5参照)。従って、第2のメインスライダー85には第1のメインスライダー73の移動力が同期ギヤ72、72を介して伝達され、第1のメインスライダー73と第2のメインスライダー85が同期して前後方向へ移動される。
【0170】
<サイドスライダー>
第1のメインスライダー73の結合部75、75と第2のメインスライダー85の結合部87、87にはそれぞれサイドスライダー90、90が結合されている(図5乃至図7参照)。サイドスライダー90は左右方向を向く板状に形成された側面部91と側面部91の上端部に取り付けられた上下方向を向く板状のガイド部92とから成る(図30参照)。
【0171】
サイドスライダー90、90は上端部における前後両端部がそれぞれ第1のメインスライダー73の結合部75、75と第2のメインスライダー85の結合部87、87とに結合され、側面部91、91がそれぞれベースシャーシ40の左右両側面の外側に位置される(図31参照)。
【0172】
側面部91には前後に離隔して昇降用カム孔93、93が形成されている(図30及び図31参照)。昇降用カム孔93は前方へ行くに従って上方へ変位する傾斜カム部93aと傾斜カム部93aの前端に連続し前後方向に延びる前側カム部93bと傾斜カム部93aの後端に連続し前後方向に延びる後側カム部93cとから成り、傾斜カム部93aの後端部に上方に開口する保持凹部93dが形成されている。
【0173】
側面部91には前側の昇降用カム孔93の下側と後側の昇降用カム孔93の上側とにそれぞれ前後に延びる被ガイド孔91a、91aが形成されている。側面部91の上端寄りの位置には前後に延びる保持孔91b、91bが前後に離隔して形成されている。
【0174】
ガイド部92にはカム摺動孔94が形成されている。カム摺動孔94は後方に開口され、前後に延びる後側摺動部94aと後側摺動部94aの前端に連続し前方へ行くに従って外方(側方)へ変位するように傾斜された傾斜摺動部94bと傾斜摺動部94bの前端に連続し前後に延びる前側摺動部94cとから成る。
【0175】
サイドスライダー90は被ガイド孔91a、91aにそれぞれベースフレーム20の案内規制ピン24、24が挿入されることによりベースフレーム20に対して前後方向へ移動自在に支持される。サイドスライダー90がベースフレーム20に支持された状態において、サブスライダー79の左側の側縁部が保持孔91b、91bに摺動自在に係合され、サブスライダー79の第1のメインスライダー73からの浮き上がりが防止される。
【0176】
<ユニットプレート及びベースユニット等>
サイドスライダー90、90にはユニットプレート95が上下方向へ移動自在に支持されている(図5参照)。
【0177】
ユニットプレート95は上下方向を向くベース面部96とベース面部96の左右両側縁からそれぞれ上方へ突出された第1のサイド面部98、98とベース面部96の左右両側縁からそれぞれ上方へ突出された第2のサイド面部99、99、・・・とを有している(図9及び図10参照)。
【0178】
ベース面部96は縦長の略矩形状に形成され、前後両端部に左右に離隔した状態で上方へ突出されたバネ掛け片96a、96a、・・・を有している。ユニットプレート95のバネ掛け片96a、96a、・・・とベースフレーム20との間にはそれぞれバネ100、100、・・・が支持され、ユニットプレート95が下方へ付勢されている。
【0179】
第1のサイド面部98は第2のサイド面部99より稍内側に位置され、第1のサイド面部98の外面には被案内ピン98a、98aが上下に離隔して設けられている。被案内ピン98a、98aはベースフレーム20の側面板部22、22間に形成された案内規制孔23に摺動自在に係合され、ユニットプレート95がベースフレーム20によって左右方向への移動が規制される。
【0180】
第2のサイド面部99、99、・・・はそれぞれ第1のサイド面部98、98を挟んだ前後に位置されている。第2のサイド面部99の外面には被ガイドピン99aが設けられている。被ガイドピン99aはサイドスライダー90の昇降用カム孔93に摺動自在に係合され、ユニットプレート95がサイドスライダー90、90に上下方向へ移動自在に支持される。
【0181】
ユニットプレート95がサイドスライダー90、90に支持された状態においては、ベース面部96がベースプレート25のベース板部26とベースシャーシ40の間に位置される。
【0182】
第1のメインスライダー73と第2のメインスライダー85の前後方向への移動に伴ってサイドスライダー90、90が前後方向へ移動されると、被案内ピン98a、98aがベースフレーム20の案内規制孔23に案内され、被ガイドピン99aがサイドスライダー90の昇降用カム孔93に摺動されてユニットプレート95が上下方向へ移動される。
【0183】
ベース面部96上には四つのダンパー97、97、・・・が前後左右に離隔して設けられ、ベース面部96にはダンパー97、97、・・・を介して図示しないベースユニットが取り付けられている。ベースユニットはディスク状記録媒体200が装着されるディスクテーブル、ディスクテーブルを回転させるスピンドルモーター、ディスク状記録媒体200の半径方向へ移動される光ピックアップ等を有している。ディスクテーブルはチャッキングプーリー66の真下に位置され、チャッキングプーリー66を吸着するためのマグネットを有している。
【0184】
ベースユニットはユニットプレート95の移動に伴って上下方向へ移動され、ディスクテーブルがチャッキングプーリー66に離接される。
【0185】
<第1のリンク機構等>
ベースシャーシ40には下面側に第1のリンク機構101が支持されている(図8参照)。第1のリンク機構101は第1の前側リンクアーム102と第1の後側リンクアーム103と第1のレール104とを有している(図32及び図33参照)。
【0186】
第1の前側リンクアーム102は上下方向を向き一方向に延びる板状に形成され、長手方向における一端部がベースシャーシ40の左下の角部に回動自在に支持されている。第1の前側リンクアーム102の回動支点はベースプレート25の左側のアジャスター支持部30に支持されたルートアジャスター31の回動支点に対して稍後側にずれた位置に形成されている。
【0187】
第1の前側リンクアーム102の長手方向における他端部には下面側にスリーブ106が支持されている。第1の前側リンクアーム102の長手方向における中央部には下面側に固定ローラー107が支持されている。固定ローラー107は少なくとも外周部がゴム等の弾性変形可能な密着性の高い材料によって形成されている。
【0188】
第1の前側リンクアーム102には排出レバー108が回動自在に支持されている。排出レバー108は長手方向において結合された被支持面部109とローラー支持面部111を有している(図32乃至図34参照)。
【0189】
被支持面部109は一方向に長くされた基部109aと基部109aの一端縁から下方へ突出された折曲部109bと折曲部109bの下縁から基部109aと同じ方向に延びる結合部109cとから成る。
【0190】
被支持面部109の他端部には上方へ突出されたカム係合部110が設けられている。
【0191】
ローラー支持面部111は基部109aと同じ方向へ延び、一端部が結合部109cに結合されている。
【0192】
ローラー支持面部111の他端部の下面側には押圧ローラー112が取り付けられている。押圧ローラー112はローラー部112aとローラー部112aの下端部から外方へ張り出されたフランジ部112bとから成り、ローラー部112aの外周部がゴム等の弾性変形可能な密着性の高い材料によって形成されている。
【0193】
第1の前側リンクアーム102に排出レバー108が支持された状態において、第1の前側リンクアーム102と排出レバー108の間に付勢バネ113が支持される(図34参照)。付勢バネ113は捩じりコイルバネであり、コイル部113aがスリーブ106に支持され、一端部113bが第1の前側リンクアーム102の他端部に係合され、他端部113cが第1の前側リンクアーム102の結合部109cと排出レバー108の一端部との間に挿入されて係合される。従って、付勢バネ113によって排出レバー108に第1の前側リンクアーム102に対して上方から見て反時計回り方向への回動力が付与されると共に上方への移動力が付与される。
【0194】
第1の前側リンクアーム102がベースシャーシ40に支持された状態において、排出レバー108のカム係合部110がベースシャーシ40の動作カム部43に下方から挿入されて摺動自在に係合される(図8参照)。
【0195】
第1の後側リンクアーム103は上下方向を向く一方向に延びる板状に形成され、ベースシャーシ40の前後方向における中央部の左端部に回動自在に支持されている。第1の後側リンクアーム103の回動支点と反対側の端部には上方へ突出された連結軸部103aが設けられている(図32及び図33参照)。第1の後側リンクアーム103がベースシャーシ40に支持された状態において、連結軸部103aがベースシャーシ40の左側の第1の軸移動孔45に下方から挿入され左側の第1の連動レバー67に形成された係合孔67bに挿入されて摺動自在に係合されている。従って、第1の連動レバー67は第1の後側リンクアーム103の動作に連動して動作される。
【0196】
第1のレール104は第1の前側リンクアーム102と第1の後側リンクアーム103に回動自在に連結されている。第1のレール104は前後に延び、第1の前側リンクアーム102と第1の後側リンクアーム103の回動動作に伴って前後方向に延びる向きで左右方向へ移動される。第1のレール104は前端部と前後方向における略中央部がそれぞれ第1の前側リンクアーム102と第1の後側リンクアーム103に回動自在に連結されている。
【0197】
第1のレール104の前端部における下面側には第1の前側リンクアーム102に支持された固定ローラー107が位置されている。
【0198】
第1のレール104の前端寄りの位置には右方を向く部材取付部104aが設けられている。
【0199】
第1のレール104の前端側には上方へ突出された挿入ピン105が設けられている(図32及び図33参照)。第1のレール104の後端寄りの位置には上方へ突出された支持ピン105b、105bが前後に離隔して設けられている。第1のレール104の後端部には右方へ突出されたバネ掛け突部104cが設けられている。
【0200】
第1のレール104の部材取付部104aには収納庫114がネジ止め等によって取り付けられている。収納庫114は左方に開口する略コ字状に形成された収納部115と収納部115の下端部の前側に連続して設けられた前側案内部116と収納部115の後側に連続して設けられた後側案内部117とが一体に形成されて成る。
【0201】
収納部115の右端部には右方へ行くに従って互いに離隔する一対の傾斜面が上下に離隔して形成され、この一対の傾斜面がレバー案内面115a、115aとして形成されている。
【0202】
前側案内部116の右端部には右方へ行くに従って下方へ変位するように傾斜された前側ディスク案内面116aが形成されている。
【0203】
後側案内部117の右端部には右方へ行くに従って互いに離隔するように傾斜された後側ディスク案内面117a、117aが上下に離隔して形成されている。
【0204】
第1のレール104の支持ピン105b、105bにはリミットレバー118が前後方向へ移動自在に支持されている。リミットレバー118は上下方向を向く被支持板部118aと被支持板部118aの前端部から上方へ突出された被作用軸118bと被支持板部118aの右端部から下方へ突出されたバネ掛け片部118cとから成る。
【0205】
リミットレバー118のバネ掛け片部118cと第1のレール104のバネ掛け突部104cとの間には引張バネ119が支持され、リミットレバー118が第1のレール104に対して後方へ付勢されている。
【0206】
第1のレール104が第1の前側リンクアーム102と第1の後側リンクアーム103に支持された状態において、リミットレバー118の被作用軸118bがベースシャーシ40の左側の第2の軸移動孔46に下方から挿入され第1のメインスライダー73のカム孔76及びサブスライダー79のカム作用孔80に挿入される。
【0207】
<第2のリンク機構等>
ベースシャーシ40には下面側に第2のリンク機構120が支持されている(図8参照)。第2のリンク機構120は第2の前側リンクアーム121と第2の後側リンクアーム122と第2のレール123とを有している(図36参照)。
【0208】
第2の前側リンクアーム121は上下方向を向く一方向に延びる板状に形成され、長手方向における一端部がベースシャーシ40の右下の角部に回動自在に支持されている。第2の前側リンクアーム121の回動支点はベースプレート25の右側のアジャスター支持部30に支持されたルートアジャスター31の回動支点に対して稍後側にずれた位置に形成されている。
【0209】
第2の前側リンクアーム121の一端部にはベースシャーシ40上に支持された第3の伝達ギヤ62が連結され、第3の伝達ギヤ62が第2の前側リンクアーム121に対して回転される。
【0210】
第2の前側リンクアーム121の長手方向における中央部には二段ギヤ125が支持されている。二段ギヤ125の上側のギヤ部125aは第3の伝達ギヤ62に噛合されている。
【0211】
第2の前側リンクアーム121の長手方向における他端部には軸部が連結された送りギヤ126、127が上面側と下面側にそれぞれ支持されている。送りギヤ126は二段ギヤ125の下側のギヤ部125bに噛合されている。送りギヤ126、127の軸部における下端部には駆動ローラー128が連結されている。駆動ローラー128は少なくとも外周部がゴム等の弾性変形可能な密着性の高い材料によって形成されている。
【0212】
上記したように、第2の伝達ギヤ61が切換ギヤ60に噛合された状態において、駆動モーター52が回転されると、その駆動力が順にウォーム54、ウォームギヤ55、第1の伝達ギヤ59、切換ギヤ60及び第2の伝達ギヤ61を介して第3の伝達ギヤ62に伝達される。第3の伝達ギヤ62に伝達された駆動力は、順に、二段ギヤ125、送りギヤ126及び送りギヤ127に伝達されて駆動ローラー128が回転される。
【0213】
第2の前側リンクアーム121がベースシャーシ40に支持された状態において、二段ギヤ125の上側のギヤ部125aがベースシャーシ40のギヤ移動孔44に下方から挿入される。
【0214】
第2の後側リンクアーム122は上下方向を向く一方向に延びる板状に形成され、ベースシャーシ40の前後方向における中央部の右端部に回動自在に支持されている。第2の後側リンクアーム122の回動支点と反対側の端部には上方へ突出された連結軸部122aが設けられている。リンクアーム122がベースシャーシ40に支持された状態において、連結軸部122aがベースシャーシ40の右側の第1の軸移動孔45に下方から挿入され右側の第2の連動レバー68に形成された係合孔68bに挿入されて摺動自在に係合されている。従って、第2の連動レバー68は第2の後側リンクアーム122の動作に連動して動作される。
【0215】
第2のレール123は第2の前側リンクアーム121と第2の後側リンクアーム122に回動自在に連結されている。第2のレール123は前後に延び、第2の前側リンクアーム121と第2の後側リンクアーム122の回動動作に伴って前後方向に延びる向きで左右方向へ移動される。従って、第1のレール104と第2のレール123は常に平行な状態で左右方向へ移動される。
【0216】
第2のレール123は前後方向における長さが第1のレール104より短くされ、前端部と後端寄りの部分がそれぞれ第2の前側リンクアーム121と第2の後側リンクアーム122に回動自在に連結されている。
【0217】
第2のレール123の前端側には上方へ突出された挿入ピン124が設けられている。
【0218】
第2のレール123の前半部には順に噛合された送り平ギヤ129、129、・・・が支持されている。最も前側に位置された送り平ギヤ129は送りギヤ126に噛合されている。最も後側に位置する送り平ギヤ129には同軸上に回転ローラー130が連結されている。
【0219】
従って、送りギヤ126に伝達された駆動モーター52の駆動力は、順に送り平ギヤ129、129、・・・を介して回転ローラー130に伝達されて回転ローラー130が回転される。回転ローラー130は駆動ローラー128と同期して同じ方向へ回転される。
【0220】
送りギヤ126と平ギヤ129、129、・・・はギヤカバー131によって下面側から覆われている。
【0221】
第1のリンク機構101の第1のレール104と第2のリンク機構120の第2のレール123とはそれぞれバネ部材132、132によって左右方向において互いに接近する方向へ付勢されている(図19参照)。
【0222】
バネ部材132、132はコイルバネであり、コイル部132a、132aがそれぞれベースシャーシ40のバネ支持軸40d、40dに支持され、一端部132b、132bがそれぞれベースシャーシ40のバネ押さえ部40e、40eに係合され、他端部132c、132cがそれぞれ第1のレール104と第2のレール123に係合されている。
【0223】
第2のレール123が第2の前側リンクアーム121と第2の後側リンクアーム122に支持された状態において、第2のレール123の被作用軸123aがベースシャーシ40の右側の第2の軸移動孔46に下方から挿入され第2のメインスライダー85のカム孔88に挿入される。
【0224】
また、上記したように、第1の連動レバー67と第2の連動レバー68は連結軸67aが連結孔68aに摺動自在に係合され、第1の後側リンクアーム103は連結軸部103aが第1の連動レバー67の係合孔67bに摺動自在に係合され、第2の後側リンクアーム122は連結軸部122aが第2の連動レバー68の係合孔68bに摺動自在に係合されている。
【0225】
従って、第1の前側リンクアーム102及び第1の後側リンクアーム103に支持された第1のレール104と第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122に支持された第2のレール123とは第1の連動レバー67及び第2の連動レバー68を介して連結されており、互いに離接する方向へ左右方向において平行移動される。
【0226】
[ディスク駆動装置の動作]
以下に、ディスク駆動装置19のディスク状記録媒体200に対する搬送動作について説明する(図37乃至図72参照)。
【0227】
ディスク駆動装置19は、各部がディスク状記録媒体200をローディングする前の初期状態から動作を開始し、ディスクカートリッジ1から取り出されたディスク状記録媒体200をローディング動作によりチャッキング位置まで引込方向(後方)へ搬送し、チャッキング位置においてディスク状記録媒体200をチャッキングしてディスク状記録媒体200に記録された情報信号の記録又は再生を行う。ディスク駆動装置19は、ディスク状記録媒体200に対する情報信号の記録又は再生が終了すると、ディスク状記録媒体200に対するチャッキングを解除し、チャッキング位置からディスク状記録媒体200をイジェクト動作により排出方向(前方)へ搬送してディスクカートリッジ1に収納し、ディスクカートリッジ1へのディスク状記録媒体200の収納後に初期状態に戻る。
【0228】
ローディング動作及びイジェクト動作においては、ディスク状記録媒体200が固定ローラー107、押圧ローラー112、駆動ローラー128及び回転ローラー130によって搬送され、これらの固定ローラー107、押圧ローラー112、駆動ローラー128及び回転ローラー130が搬送ローラーとして機能する。
【0229】
<初期状態>
先ず、各部の初期状態について説明する(図37乃至図39参照)。
【0230】
初期状態においてルートアジャスター31、31はそれぞれ戻しバネ39、39によって中立位置に保持されている。
【0231】
左側に位置するルートアジャスター31の中立位置は位置決め用突部34が右方に延びる向きで保持された位置であり、右側に位置するルートアジャスター31の中立位置は位置決め用突部34が左方に延びる向きで保持された位置である。
【0232】
初期状態においては、駆動モーター52は回転されておらず、駆動ギヤ57と駆動ローラー128は何れも回転されていない。
【0233】
初期状態においては、第1のメインスライダー73は第1のメインラック部74a及び第2のメインラック部74bが何れも駆動ギヤ57に噛合されず無ラック部74cが駆動ギヤ57に対向して位置された非噛合位置にある。
【0234】
初期状態においては、サブスライダー79は非ラック部79cが無ラック部74cの真上に位置され、非ラック部79cが駆動ギヤ57に対向して位置された非噛合位置にあり、第1のサブラック部79a及び第2のサブラック部79bとも駆動ギヤ57に噛合されていない。このとき第1のメインスライダー73の支持ピン74d、74dがそれぞれサブスライダー79の被支持孔79d、79dの前後方向における中央部に位置されている。
【0235】
第1のメインスライダー73に取り付けられたロック用レバー78はロック部78bがサブスライダー79のレバー挿入孔81における挿入部81aの開口縁に接した状態とされ、サブスライダー79は第1のメインスライダー73に対してロックされていない。
【0236】
第2のメインスライダー85は第1のメインスライダー73の位置に応じて移動範囲の中央に保持されている。
【0237】
第1のメインスライダー73が初期状態にあるときには、第1のレール104に支持されたリミットレバー118の被作用軸118bが第1のメインスライダー73のカム孔76における待機部76aの前側開口縁に接した状態とされている。また、このとき、第2のレール123の被作用軸123aが第2のメインスライダー85のカム孔88における待機部88aの前側開口縁に接した状態とされている。
【0238】
初期状態においては、第1の前側リンクアーム102、第1の後側リンクアーム103、第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122とも内側に傾斜した状態とされており、排出レバー108も内側に傾斜した状態とされている。従って、排出レバー108のローラー支持面部111及び押圧ローラー112は収納庫114から右方へ引き出された状態とされている。
【0239】
このとき第1の前側リンクアーム102に支持された固定ローラー107と第2の前側リンクアーム121に支持された駆動ローラー128との距離はディスク状記録媒体200の直径より小さくされている。
【0240】
第1のメインスライダー73が初期状態にあるときには、第1のプーリーホルダー63の被作用ピン63dが第1のメインスライダー73のカム支持孔77における後側部77aに係合されている。従って、第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64は保持部63a、64aがチャッキングプーリー66の下側に位置された保持位置にあり、チャッキングプーリー66が保持部63a、64aによって上方に持ち上げられた状態で保持されている。
【0241】
第2のメインスライダー85が初期状態にあるときには、ギヤ支持プレート58の摺動ピン58cが第2のメインスライダー85のカム摺動孔89における後側摺動部89aに係合されている。従って、ギヤ支持プレート58は切換ギヤ60が第2の伝達ギヤ61に近付く方向へ回動されており、切換ギヤ60が第2の伝達ギヤ61に噛合されて駆動モーター52の駆動力が駆動ローラー128に伝達可能な状態とされている。
【0242】
サブスライダー79が初期状態にあるときには、引張コイルバネ84によって前方へ付勢された作動レバー83の第2の部分83bが回動規制突部79iに押し付けられ平面で見て時計回り方向の回動端に保持されている。このとき第1の連動レバー67に回動自在に支持されたスタートレバー69の作用軸69bがサブスライダー79の作用突部79eより前方に位置されている。
【0243】
サイドスライダー90、90はそれぞれ第1のメインスライダー73と第2のメインスライダー85に結合されており、第1のメインスライダー73と第2のメインスライダー85の移動位置に応じた位置に保持されている。このときバネ100、100、・・・によって下方へ付勢されたユニットプレート95は第2のサイド面部99、99の被ガイドピン99a、99a、・・・がそれぞれ昇降用カム孔93、93、・・・の保持凹部93d、93d、・・・に押し付けられた状態で係合されている。従って、ユニットプレート95及びユニットプレート95に配置されたベースユニットは下方の移動端に保持されている。
【0244】
ユニットプレート95の被ガイドピン99a、99a、・・・がバネ100、100、・・・の付勢力によってそれぞれ昇降用カム孔93、93、・・・の保持凹部93d、93d、・・・に押し付けられることにより、ユニットプレート95及びベースユニットの上下方向における位置精度の向上が図られている。
【0245】
<ローディング動作>
図示しない取出機構によってディスクカートリッジ1からディスク状記録媒体200が後方(引込方向)へ取り出されると、ディスク駆動装置19によって以下のようなローディング動作が行われる(図40乃至図52参照)。
【0246】
ディスクカートリッジ1からディスク状記録媒体200が後方へ取り出されると、ディスク状記録媒体200の外周面がルートアジャスター31、31に接してルートアジャスター31、31がディスク状記録媒体200によって後方へ押圧される(図40参照)。ルートアジャスター31、31には位置決め溝37、37が形成されており、ディスク状記録媒体200の外周部が案内面37a、37a、・・・に案内されて位置決め溝37、37に挿入される。
【0247】
ディスク状記録媒体200によって押圧されたルートアジャスター31、31はディスク状記録媒体200を位置決めした状態でそれぞれ戻しバネ39、39の付勢力に反して回動されていく。
【0248】
ディスク状記録媒体200は外周面が駆動ローラー128と固定ローラー107に接触される。このときディスク状記録媒体200の挿入に基づくセンサー基板53に搭載されたセンサー53aの検出動作によって駆動モーター52が回転される。駆動モーター52が回転されると、その駆動力が順にウォーム54、ウォームギヤ55及び伝達ギヤ群56を介して駆動ギヤ57に伝達され、駆動ギヤ57が伝達ギヤ群56によって減速されて回転される。また、駆動モーター52の駆動力は順にウォーム54、ウォームギヤ55、第1の伝達ギヤ59、切換ギヤ60、第2の伝達ギヤ61、、第3の伝達ギヤ62、二段ギヤ125、送りギヤ126及び送りギヤ127に伝達されて駆動ローラー128が回転される。このとき駆動モーター52の駆動力は送りギヤ126から平ギヤ129、129、・・・を介して回転ローラー130にも伝達され、回転ローラー130が駆動ローラー128と同期して同じ方向へ回転される。
【0249】
駆動ギヤ57が回転されても第1のメインスライダー73とサブスライダー79はともに非噛合位置にあるため、第1のメインスライダー73、サブスライダー79及び第2のメインスライダー85は移動されない。
【0250】
駆動ローラー128が回転されると、駆動ローラー128と固定ローラー107によってディスク状記録媒体200が後方へ搬送されていく(図41参照)。
【0251】
ディスク状記録媒体200が後方へ搬送されていくときには、さらにルートアジャスター31、31がディスク状記録媒体200を位置決めした状態でそれぞれ戻しバネ39、39の付勢力に反して回動されていく。
【0252】
ディスク状記録媒体200が後方へ搬送されていくと、第1のレール104と第2のレール123が互いに離隔する方向へ平行移動され第1の前側リンクアーム102、第1の後側リンクアーム103、第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122とも外側へ回動されていく。このとき排出レバー108も第1の前側リンクアーム102の回動動作に伴って外側へ回動されていく。
【0253】
また、第1の前側リンクアーム102と第2の前側リンクアーム121の回動動作に伴って第1の連動レバー67と第2の連動レバー68がそれぞれ所定の方向へ回動される。
【0254】
第1のレール104が移動されていくときには、リミットレバー118の被作用軸118bがベースシャーシ40の左側の第2の軸移動孔46を移動されていく。
【0255】
排出レバー108が第1の前側リンクアーム102の回動動作に伴って回動されていくときには、排出レバー108のカム係合部110がベースシャーシ40の動作カム部43に摺動されて移動されていく。
【0256】
第1の後側リンクアーム103が回動されていくときには、連結軸部103aがベースシャーシ40の左側の第1の軸移動孔45及び第1の連動レバー67に形成された係合孔67bを移動されていく。
【0257】
第2のレール123が移動されていくときには、被作用軸123aがベースシャーシ40の右側の第2の軸移動孔46を移動されていく。
【0258】
第2の前側リンクアーム121が回動されていくときには、リンクアーム121に支持された二段ギヤ125の上側のギヤ部125aがベースシャーシ40のギヤ移動孔44を移動されていく。
【0259】
第2の後側リンクアーム122が回動されていくときには、連結軸部122aがベースシャーシ40の右側の第1の軸移動孔45及び第2の連動レバー68に形成された係合孔68bを移動されていく。
【0260】
第1の連動レバー67と第2の連動レバー68が回動されていくときには、ディスク保持ピン67c、68cがそれぞれベースシャーシ40のピン移動孔47、47を移動されていく。このとき第1の連動レバー67の支持軸67eはベースシャーシ40の連結部移動孔48を移動され、スタートレバー69の作用軸69bはベースシャーシ40の作用軸移動孔49及び第1の連動レバー67の軸挿通孔67dを移動されていく。
【0261】
駆動ローラー128と固定ローラー107によってさらにディスク状記録媒体200が後方へ搬送されていく。
【0262】
ディスク状記録媒体200がさらに後方へ搬送されていくときには、さらにルートアジャスター31、31がディスク状記録媒体200を位置決めした状態でそれぞれ戻しバネ39、39の付勢力に反して回動されていく。
【0263】
ディスク状記録媒体200がさらに後方へ搬送されていくときには、第1のレール104と第2のレール123が互いに離隔する方向へさらに平行移動されるため、リミットレバー118の被作用軸118bによってサブスライダー79に支持されている作動レバー83の第1の部分83aが左方へ押圧される(図42参照)。従って、作動レバー83は引張コイルバネ84の付勢力に反して平面で見て反時計回り方向へ回動される。第1のレール104と第2のレール123は互いに離隔する方向へ引き続き平行移動されるため、リミットレバー118の被作用軸118bが作動レバー83の第1の部分83aを上側から乗り越えるようにして左方へ移動され、作動レバー83が引張コイルバネ84の付勢力によって平面で見て時計回り方向へ回動されて第2の部分83bが回動規制突部79iに後方から接する元の位置に戻る。リミットレバー118の被作用軸118bは第1のレール104の移動に伴ってさらに左方へ移動され第1のメインスライダー73のカム孔76における待機部76aの左端寄りに位置される。
【0264】
このとき第1の前側リンクアーム102、第1の後側リンクアーム103、第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122ともさらに外側へ回動されていく(図43参照)。第1のレール104と第2のレール123が互いに離隔する方向へさらに平行移動され、駆動ローラー128と固定ローラー107を結ぶ線上にディスク状記録媒体200の中心が位置されたときには、第1のレール104と第2のレール123が大きく離隔し第1の前側リンクアーム102、第1の後側リンクアーム103、第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122が略前後に延びる状態とされる。
【0265】
上記したように、駆動ローラー128と固定ローラー107によってさらにディスク状記録媒体200が後方へ搬送され第1の前側リンクアーム102が略前後に延びる状態とされたときには、排出レバー108も第1の前側リンクアーム102に伴ってさらに回動されローラー支持面部111及び押圧ローラー112が収納庫114の収納部115に収納される。
【0266】
さらに駆動ローラー128と固定ローラー107によってディスク状記録媒体200が後方へ搬送されていくと、ディスク状記録媒体200の外周面が駆動ローラー128、固定ローラー107、押圧ローラー112及び回転ローラー130に接した状態とされる(図44参照)。
【0267】
このときディスク状記録媒体200の外周部が収納庫114の前側案内部116に形成された前側ディスク案内面116aに案内されて後方へ搬送されていく。
【0268】
さらにディスク状記録媒体200が後方へ搬送されていくときには、ルートアジャスター31、31とディスク状記録媒体200の接触が解除され、ルートアジャスター31、31がそれぞれ戻しバネ39、39の付勢力によって中立位置まで回動される。
【0269】
さらにディスク状記録媒体200が後方へ搬送されていくときには、第1のレール104と第2のレール123が互いに接近する方向へ平行移動され第1の前側リンクアーム102、第1の後側リンクアーム103、第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122とも内側へ回動される。
【0270】
続いて、ディスク状記録媒体200は回転ローラー130と押圧ローラー112によって後方へ搬送されていき、駆動ローラー128と固定ローラー107はディスク状記録媒体200の外周面から離隔される(図45参照)。
【0271】
ディスク状記録媒体200がさらに後方へ搬送されていくときには、第1のレール104と第2のレール123が互いに離隔する方向へ再び平行移動され第1の前側リンクアーム102、第1の後側リンクアーム103、第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122とも再び外側へ回動されていく。第1のレール104と第2のレール123が互いに離隔する方向へ平行移動され、回転ローラー130と押圧ローラー112を結ぶ線上にディスク状記録媒体200の中心が位置されたときには、第1のレール104と第2のレール123が再び大きく離隔し第1の前側リンクアーム102、第1の後側リンクアーム103、第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122が再び略前後に延びる状態とされる。
【0272】
上記のようにディスク状記録媒体200が回転ローラー130と押圧ローラー112によって後方へ搬送されていくときには、ディスク状記録媒体200の外周部が収納庫114の前側案内部116の前側ディスク案内面116aと後側案内部117の後側ディスク案内面117a、117aとに案内されて後方へ搬送されていく。
【0273】
引き続き駆動ローラー128と固定ローラー107によってディスク状記録媒体200はチャッキング位置まで後方へ搬送されていく(図46参照)。
【0274】
ディスク状記録媒体200がチャッキング位置、即ち、ディスク状記録媒体200の中心孔200aがベースユニットのディスクテーブルの真上に存在する位置まで搬送されると、ディスク状記録媒体200の外周面が押圧ローラー112、回転ローラー130、第1の連動レバー67のディスク保持ピン67c及び第2の連動レバー68のディスク保持ピン68cに接した状態とされ、ディスク状記録媒体200が4点で保持されてディスク状記録媒体200の移動がチャッキング位置において停止される。
【0275】
ディスク状記録媒体200がチャッキング位置まで搬送されたときには、リミットレバー118の被作用軸118bが第1のメインスライダー73のカム孔76における待機部76aの左端寄りの位置まで移動され、第2のレール123の被作用軸123aが第2のメインスライダー85のカム孔88における待機部88aの右端寄りの位置まで移動されている。
【0276】
ディスク状記録媒体200がチャッキング位置まで搬送されたときには、ディスク状記録媒体200の外周面によって第1の連動レバー67に回動自在に支持されたスタートレバー69の被押圧軸69aが後方へ押圧される。被押圧軸69aがディスク状記録媒体200によって後方へ押圧されると、スタートレバー69がコイルバネ70の付勢力に反して回動され、作用軸69bによってサブスライダー79の作用突部79eが後方へ押圧される(図47参照)。
【0277】
スタートレバー69が回動されて作用軸69bによって作用突部79eが後方へ押圧されると、サブスライダー79が非噛合位置から第1のメインスライダー73に対して後方へ移動され駆動モーター52の駆動力によって回転されている駆動ギヤ57に第1のサブラック部79aが噛合される。このときサブスライダー79が非噛合位置から第1のメインスライダー73に対して後方へ移動されることにより、位置制御バネ82の一端部82bが相対的に第1のメインスライダー73の支持ピン74dに前方へ押圧され、位置制御バネ82によってサブスライダー79に前方への移動力が付与される。
【0278】
駆動ギヤ57に第1のサブラック部79aが噛合されると、サブスライダー79が駆動モーター52の駆動力によって後方へ移動されていく。サブスライダー79が後方へ移動されると被支持孔79d、79dの前側開口縁がそれぞれ第1のメインスライダー73の支持ピン74d、74dに接する。サブスライダー79は後方へ移動されるため、作用突部79eが作用軸69bから後方へ離隔されていく。
【0279】
支持ピン74d、74dはサブスライダー79の第1のメインスライダー73に対する移動を規制する移動規制部として機能し、被支持孔79d、79dは移動規制部として機能する支持ピン74d、74dによってサブスライダー79の第1のメインスライダー73に対する移動が規制される被規制部として機能する。
【0280】
被支持孔79d、79dの前側開口縁がそれぞれ第1のメインスライダー73の支持ピン74d、74dに接した状態で引き続きサブスライダー79が後方へ移動されていくと、被支持孔79d、79dの前側開口縁によってそれぞれ支持ピン74d、74dが後方へ押圧され、第1のメインスライダー73とサブスライダー79が一体になって後方へ移動されていく(図48参照)。従って、第1のメインスライダー73の第1のメインラック部74aが駆動ギヤ57に噛合され、駆動ギヤ57には第1のメインラック部74aとサブスライダー79の第1のサブラック部79aとがともに噛合される。
【0281】
第1のメインスライダー73とサブスライダー79が一体になって後方へ移動されていくと、リミットレバー118の被作用軸118bが第1のメインスライダー73のカム孔76における待機部76aから第1の直線部76bまで移動され、第2のレール123の被作用軸123aが第2のメインスライダー85のカム孔88における待機部88aから第1の直線部88bまで移動される。
【0282】
このとき第2のメインスライダー85の後方への移動により、ギヤ支持プレート58の摺動ピン58cが第2のメインスライダー85のカム摺動孔89の後側摺動部89aから傾斜摺動部89bを経て前側摺動部89cまで移動される。従って、ギヤ支持プレート58が平面で見て反時計回り方向へ回動され、切換ギヤ60が移動されて切替ギヤ60と第2の伝達ギヤ61との噛合が解除され、駆動ローラー128と回転ローラー130の回転が停止される。
【0283】
第1のメインスライダー73及び第2のメインスライダー85が上記のように後方へスライドされるときにはサイドスライダー90、90が一体になって後方へ移動される(図49参照)。
【0284】
サイドスライダー90、90が後方へ移動されると、バネ100、100、・・・によって下方へ付勢されたユニットプレート95の被ガイドピン99a、99a、・・・がそれぞれ昇降用カム孔93、93、・・・の保持凹部93d、93d、・・・から傾斜カム部93a、93a、・・・に移動される。従って、ユニットプレート95及びユニットプレート95に配置されたベースユニットが上方へ移動されディスクテーブルがチャッキングプーリー66に接近されていく。
【0285】
さらに駆動ギヤ57の回転により第1のメインスライダー73とサブスライダー79が一体になって後方へ移動されていく(図50参照)。
【0286】
さらに駆動ギヤ57の回転により第1のメインスライダー73とサブスライダー79が一体になって後方へ移動されていくことにより、リミットレバー118の被作用軸118bが第1のメインスライダー73のカム孔76における第1の直線部76bから傾斜部76cを経て第2の直線部76dまで移動される。同時に、第2のレール123の被作用軸123aが第2のメインスライダー85のカム孔88における第1の直線部88bから傾斜部88cを経て第2の直線部88dまで移動される。
【0287】
従って、第1のレール104と第2のレール123が互いに離隔する方向へ移動され、押圧ローラー112と回転ローラー130がディスク状記録媒体200の外周部から離隔される(図51参照)。同時に、第1の後側リンクアーム103と第2の後側リンクアーム122の回動動作に伴い第1の連動レバー67と第2の連動レバー68が回動され、ディスク保持ピン67c、68cがディスク状記録媒体200の外周面から離隔される。
【0288】
第1のレール104と第2のレール123は最も離隔する位置まで移動される。
【0289】
第1のレール104と第2のレール123が最も離隔する位置まで移動されるときには、同時に、第1のメインスライダー73の後方への移動により第1のプーリーホルダー63の被作用ピン63dが第1のメインスライダー73のカム支持孔77における後側部77aから中間部77bを経て前側部77cまで移動される。従って、チャッキングプーリー66を保持する保持位置から第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64がコイルバネ65の付勢力に反して離隔する方向へ回動され、チャッキングプーリー66に対する第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64の保持状態が解除され、チャッキングプーリー66が下方へ移動可能な状態とされる。
【0290】
また、このとき同時に、第1のメインスライダー73と第2のメインスライダー85の後方への移動に伴ってサイドスライダー90、90が後方へ移動され、ユニットプレート95の被ガイドピン99a、99a、・・・がそれぞれ昇降用カム孔93、93、・・・の傾斜カム部93a、93a、・・・から前側カム部93b、93b、・・・まで移動される(図52参照)。従って、ユニットプレート95及びユニットプレート95に配置されたベースユニットが上方の移動端まで移動される。ベースユニットが上方の移動端まで移動された状態においては、ベースユニットの一部がベースプレート25のベース板部26に形成されたベースユニット配置孔27に配置される。
【0291】
ベースユニットが上方の移動端まで移動されると、ディスクテーブルにチャッキングプーリー66が吸着されディスク状記録媒体200がディスクテーブルとチャッキングプーリー66によって挟持されてチャッキングされ、ディスク状記録媒体200のローディングが完了する。
【0292】
サイドスライダー90、90が後方へ移動されるときには、上記したように、第1のレール104と第2のレール123が最も離隔する位置へ向けて移動され、第1のレール104の挿入ピン105と第2のレール123の挿入ピン124とがそれぞれサイドスライダー90、90のガイド部92、92に形成されたカム摺動孔94、94に挿入される。
【0293】
挿入ピン105、124はそれぞれカム摺動孔94、94の後側摺動部94a、94aと傾斜摺動部94b、94bを経て前側摺動部94c、94cまで挿入される。従って、第1のレール104と第2のレール123は最も離隔する位置において保持される。
【0294】
第1のメインスライダー73、サブスライダー79及び第2のメインスライダー85は後方の移動端まで移動されて停止される。第1のメインスライダー73、サブスライダー79及び第2のメインスライダー85が後方の移動端まで移動されると、駆動モーター52の駆動が停止されて駆動ギヤ57の回転が停止される。
【0295】
ディスク状記録媒体200がディスクテーブルとチャッキングプーリー66によってチャッキングされると、ディスクテーブルが回転されると共に光ピックアップの駆動が開始されディスク状記録媒体200に対する情報信号の記録又は再生が行われる。
【0296】
情報信号の記録又は再生が終了すると、ディスクテーブルの回転が停止されると共に光ピックアップの駆動が終了する。
【0297】
<イジェクト動作>
ディスク状記録媒体200に対する情報信号の記録又は再生が終了すると、ディスク駆動装置19によって以下のようなイジェクト動作が行われる(図53乃至図71参照)。
【0298】
イジェクト動作は駆動モーター52がローディング動作における回転方向と反対方向へ回転されることにより開始される。
【0299】
駆動モーター52が回転されると、上記したローディング動作における各動作と逆の動作によりディスク状記録媒体200がディスクカートリッジ1へ向けて前方(排出方向)へ搬送され、ディスク状記録媒体200がディスク駆動装置19から排出されていく(図53参照)。このとき第1のメインスライダー73及びサブスライダー79は駆動モーター52の駆動力によって一体になって前方へ移動される。
【0300】
第1のメインスライダー73及び第2のメインスライダー85が前方へ移動されるため、リミットレバー118の被作用軸118bが第1のメインスライダー73のカム孔76における第2の直線部76dから傾斜部76c及び第1の直線部76bを経て待機部76aの左端寄りの位置まで移動される。また、第2のレール123の被作用軸123aが第2のメインスライダー85のカム孔88における第2の直線部88dから傾斜部88c及び第1の直線部88bを経て待機部88aまで移動される。このときギヤ支持プレート58の摺動ピン58cが第2のメインスライダー85のカム摺動孔89の前側摺動部89cから傾斜摺動部89bを経て後側摺動部89aまで移動され、切替ギヤ60と第2の伝達ギヤ61が再び噛合される。
【0301】
また、第1のメインスライダー73の前方への移動により第1のプーリーホルダー63の被作用ピン63dが第1のメインスライダー73のカム支持孔77における前側部77cから中間部77bを経て後側部77aまで移動され、チャッキングプーリー66が第1のプーリーホルダー63と第2のプーリーホルダー64によって再び保持される。ユニットプレート95及びユニットプレート95に配置されたベースユニットは、第1のメインスライダー73と第2のメインスライダー85の前方への移動に伴うサイドスライダー90、90の前方への移動により下降され、被ガイドピン99a、99a、・・・がそれぞれ昇降用カム孔93、93、・・・の保持凹部93d、93d、・・・に再び保持される。
【0302】
ディスク状記録媒体200は駆動ローラー128と固定ローラー107に接し略半分がディスク駆動装置19から前方へ突出される位置まで搬送される。
【0303】
ディスク状記録媒体200がディスクカートリッジ1へ向けて搬送されるときには、ルートアジャスター31、31がディスク状記録媒体200によって前方へ押圧される。ルートアジャスター31、31には位置決め溝37、37が形成されており、ディスク状記録媒体200の外周部が案内面37a、37a、・・・に案内されて位置決め溝37、37に挿入される。
【0304】
ディスク状記録媒体200によって押圧されたルートアジャスター31、31はディスク状記録媒体200を位置決めした状態でそれぞれ戻しバネ39、39の付勢力に反して回動されていく。このときルートアジャスター31、31の位置決め用突部34、34がそれぞれディスクカートリッジ1の左右に離隔して位置された保持溝16c、16cに挿入される(図54参照)。ルートアジャスター31、31の位置決め用突部34、34は、ディスク状記録媒体200が挿入される保持溝16c、16cの、例えば、一段上の保持溝16c、16cに挿入される(図54及び図55参照)。
【0305】
位置決め用突部34が保持溝16cに挿入されるときには、位置決め用突部34は上下両端部に形成された上側の被案内面34a又は下側の被案内面34aが保持溝16cの後側開口縁に摺動されて保持溝16cに位置決めされる。ディスク駆動装置19にあっては、位置決め用突部34が保持溝16cに挿入されるときに、例えば、下側の被案内面34aが保持溝16cの後側開口縁に摺動されて保持溝16cに位置決めされるように設定されている。
【0306】
従って、ルートアジャスター31、31の位置決め用突部34、34は、ディスク状記録媒体200が挿入される保持溝16c、16cの一段上の保持溝16c、16cを形成する下面に押し付けられた状態で位置決めされる。
【0307】
第1のレール104と第2のレール123はディスク状記録媒体200がディスク駆動装置19から排出されるに伴って互いに接近する方向へ平行移動され、第1の前側リンクアーム102、第1の後側リンクアーム103、第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122とも内側へ回動されていく。このとき排出レバー108も第1の前側リンクアーム102の回動動作に伴って内側へ回動され、ローラー支持面部111及び押圧ローラー112が収納庫114から右方へ突出されていく。
【0308】
第1のメインスライダー73とサブスライダー79はそれぞれ無ラック部74cが駆動ギヤ57に対向して位置される非噛合位置と非ラック部79cが駆動ギヤ57に対向して位置される非噛合位置とにおいて停止される。また、第1のメインスライダー73と同期して前方へ移動された第2のメインスライダー85も所定の位置で停止される。
【0309】
第1のメインスライダー73及びサブスライダー79が駆動モーター52の駆動力によって一体になって前方へ移動されたときには、先ず、第1のメインスライダー73の第1のメインラック部74aと駆動ギヤ57の噛合が解除され、第1のメインスライダー73が非噛合位置において停止される。
【0310】
続いて、サブスライダー79の第1のサブラック部79aと駆動ギヤ57の噛合が解除される。このとき位置制御バネ82によってサブスライダー79に前方への移動力(付勢力)が付与されているため、サブスライダー79が位置制御バネ82の付勢力によって第1のメインスライダー73に対して僅かに前方へ移動されて非噛合位置において停止される。
【0311】
ディスク状記録媒体200の前方への搬送により、第1のレール104と第2のレール123が互いに接近する方向へ平行移動されると、リミットレバー118の被作用軸118bによってサブスライダー79に支持された作動レバー83の第1の部分83aが右方へ押圧される(図56参照)。
【0312】
従って、作動レバー83によって回動規制突部79iが前方へ押圧され、サブスライダー79が非噛合位置から第1のメインスライダー73に対して前方へ移動されていく。
【0313】
第1のレール104と第2のレール123が互いに接近する方向へ平行移動されると共にサブスライダー79が前方へ移動されると、リミットレバー118の被作用軸118bはカム孔76の待機部76aにおいて作動レバー83の第1の部分83aを上側から乗り越えるようにして右方へ移動される(図57参照)。
【0314】
このときサブスライダー79が非噛合位置から第1のメインスライダー73に対して前方へ移動されることにより、位置制御バネ82の他端部82cが相対的に第1のメインスライダー73の支持ピン74dに後方へ押圧され、位置制御バネ82によってサブスライダー79に後方への移動力が付与される。
【0315】
また、サブスライダー79が前方へ移動されるため、リミットレバー118の被作用軸118bにカム孔76aの後側開口縁が後方から接触され、サブスライダー79の移動に伴って第1のレール104が前方へ移動されていく(図58参照)。第1のレール104が前方へ移動されていくときには第2のレール123が第1のレール104に同期して前方へ移動されていく。サブスライダー79の前方への移動により駆動ギヤ57に第2のサブラック部79bが噛合される(図59参照)。
【0316】
駆動ギヤ57に第2のサブラック部79bが噛合されると、サブスライダー79が駆動モーター52の駆動力によって前方へ移動されていく。サブスライダー79が前方へ移動されると被支持孔79d、79dの後側開口縁がそれぞれ第1のメインスライダー73の支持ピン74d、74dに接する。
【0317】
被支持孔79d、79dの後側開口縁がそれぞれ第1のメインスライダー73の支持ピン74d、74dに接した状態で引き続きサブスライダー79が前方へ移動されていくと、被支持孔79d、79dの後側開口縁によってそれぞれ支持ピン74d、74dが前方へ押圧され、第1のメインスライダー73とサブスライダー79が一体になって前方へ移動されていく(図60参照)。従って、第1のメインスライダー73の第2のメインラック部74bが駆動ギヤ57に噛合され、駆動ギヤ57には第2のメインラック部74bとサブスライダー79の第2のサブラック部79bとがともに噛合される。
【0318】
第1のメインスライダー73がサブスライダー79と一体になって前方へ移動されるため、第2のメインスライダー85も第1のメインスライダー73に同期して前方へ移動されていく。
【0319】
第2のメインラック部74bと第2のサブラック部79bが駆動ギヤ57に噛合された状態で第1のメインスライダー73とサブスライダー79が一体になって前方へ移動されるときには、ベースシャーシ40に設けられたロック用作用突部40fによって第1のメインスライダー73に取り付けられたロック用レバー78の弾性変形部78aが弾性変形される(図60参照)。弾性変形部78aが弾性変形されると、ロック部78bがサブスライダー79に形成されたレバー挿入孔81のレバー係合部81bに挿入されてサブスライダー79が第1のメインスライダー73に対してロック用レバー78によってロックされる。従って、第1のメインスライダー73とサブスライダー79はロックされた状態で前方へ向けて移動される。
【0320】
このときユニットプレート95は、第1のメインスライダー73と第2のメインスライダー85の前方への移動に伴うサイドスライダー90、90の前方への移動により、被ガイドピン99a、99a、・・・がそれぞれ昇降用カム孔93、93、・・・の後側カム部93c、93c、・・・を移動される(図61参照)。
【0321】
ディスク状記録媒体200は駆動ローラー128と固定ローラー107によって前方へ向けて搬送されるが、ディスク状記録媒体200がディスク駆動装置19から所定量前方へ突出された状態になると、駆動ローラー128と固定ローラー107によるディスク状記録媒体200の搬送が不能な状態になる。
【0322】
サブスライダー79の前方への移動によりリミットレバー118の被作用軸118bがサブスライダー79によって押圧されて第1のレール104が前方へ移動されていくと、ルートアジャスター31、31とディスク状記録媒体200の接触が解除され、ルートアジャスター31、31がそれぞれ戻しバネ39、39の付勢力によって中立位置まで回動される(図62参照)。このとき排出レバー108は第1のレール104の前方への移動により排出レバー108が略前方へ移動する方向へ大きく回動されており、駆動ローラー128と固定ローラー107による搬送に引き続きディスク状記録媒体200が排出レバー108によって前方へ向けて搬送されていく。
【0323】
ディスク状記録媒体200は外周面が押圧ローラー112によって押圧されることにより、前方へ向けて搬送されていく。
【0324】
このとき排出レバー108のローラー支持面部111はベースシャーシ40の下面に設けられた摺動突部40c、40cに摺動され(図63参照)、押圧ローラー112が収納庫114に収納された状態よりも下方に位置される。排出レバー108には、上記したように、付勢バネ113によって上方への移動力が付与されているため、ローラー支持面部111が摺動突部40c、40cに押し付けられ、押圧ローラー112の位置が安定される。
【0325】
排出レバー108が第1のレール108の前方への移動に伴ってさらに回動されローラー支持面部111が摺動突部40c、40cの前方に位置されると、押圧ローラー112が排出レバー108とともに付勢バネ113の付勢力によって稍上方に移動される。従って、ディスク状記録媒体200の後端部が押圧ローラー112のフランジ部112bによって稍上方に持ち上げられディスク状記録媒体200が水平方向に対して前下がりに傾斜される(図64参照)。このときディスク状記録媒体200は一部がディスクカートリッジ1の内部に挿入されており、ディスク状記録媒体200はディスクカートリッジ1の保持溝16c、16cに前下がりに傾斜した状態で収納されていく。
【0326】
排出レバー108が第1のレール104の前方への移動に伴って回動されていくときには、カム係合部110がベースシャーシ40に形成された動作カム部43に摺動されていく。排出レバー108はカム係合部110がベースシャーシ40の動作カム部43における第2のカム部43bの前端部に係合される。
【0327】
排出レバー108が第1のレール104の前方への移動に伴ってさらに回動されると、ディスク状記録媒体200がさらに押圧ローラー112によって前方へ押圧されてディスクカートリッジ1に収納されていく(図65参照)。
【0328】
さらに排出レバー108が第1のレール104の前方への移動に伴って回動されると、排出レバー108はカム係合部110がベースシャーシ40の動作カム部43における第2のカム部43bから第3のカム部43cに挿入される(図66参照)。カム係合部110が第3のカム部43cに挿入されると、排出レバー108がカム係合部110を支点として第1の前側リンクアーム102に対して押圧ローラー112が略前方へ移動される方向へ回動され、押圧ローラー112がディスクカートリッジ1の内部に挿入される(図67参照)。
【0329】
押圧ローラー112がディスクカートリッジ1の内部に挿入されることにより、ディスク状記録媒体200の全体がディスクカートリッジ1に収納される。このとき第1のメインスライダー73、サブスライダー79及び第2のメインスライダー85は前方の移動端まで移動されて停止され、駆動モーター52の駆動が停止されて駆動ギヤ57の回転が一旦停止される。
【0330】
このときリミットレバー118の被作用軸118bが第1のメインスライダー72に押圧されて移動される第1のレール104の停止位置によってはディスク状記録媒体200が押圧ローラー112によって過剰に前方へ押圧されディスクカートリッジ1の前面部にディスク状記録媒体200の前縁が押し付けられてディスク状記録媒体200に傷付きや損傷が発生するおそれがある。
【0331】
しかしながら、ディスク状記録媒体200が押圧ローラー112によって過剰に前方へ押圧されて前面部にディスク状記録媒体200の前縁が接触したときに、さらにリミットレバー118の被作用軸118bが第1のメインスライダー72に押圧されると、リミットレバー118と第1のレール104の間に支持された引張バネ119が伸長される(図68参照)。
【0332】
従って、リミットレバー118が第1のメインスライダー72に対して前方へ移動され第1のメインスライダー72は移動されず、ディスク状記録媒体200に前方への過剰な移動力が付与されないため、ディスク状記録媒体200の傷付きや損傷の発生を防止することができる。
【0333】
続いて、駆動モーター52はイジェクト動作における回転方向と反対方向へ回転され、ディスク状記録媒体200をディスクカートリッジ1に収納する動作と反対の動作により各部が初期状態に戻る。各部が初期状態に戻ると、センサー基板53に搭載されたセンサー53aの検出動作によって駆動モーター52の回転が停止される。
【0334】
駆動モーター52がイジェクト動作における回転方向と反対方向へ回転されて各部が初期状態に戻るときには、排出レバー108が回動されて押圧ローラー112がディスク状記録媒体200から後方側へ離隔される。従って、押圧ローラー112のフランジ部112bがディスク状記録媒体200の下面側から後方へ移動されるため、水平方向に対して傾斜されていたディスク状記録媒体200が水平な状態にされてディスクカートリッジ1の保持溝16c、16cの適正な位置に保持される。
【0335】
各部が初期状態に戻るときには、第1のメインスライダー73、サブスライダー79及び第2のメインスライダー85が後方へ移動され、第1のレール104と第2のレール123が後方へ移動され、第1の前側リンクアーム102、第1の後側リンクアーム103、第2の前側リンクアーム121及び第2の後側リンクアーム122が前後方向へ延びる方向へ回動され、排出レバー108は押圧ローラー112が収納庫114に収納される方向へ回動される。
【0336】
<ロック用レバー等の動作>
次に、排出レバー108によるディスク状記録媒体200のディスクカートリッジ1への収納が終了し第1のメインスライダー73とサブスライダー79が前方の移動端から非噛合位置まで後方へ移動されるときのロック用レバー78等の具体的な動作について説明する(図69乃至図72参照)。
【0337】
尚、第1のメインスライダー73は駆動モーター52によって前後方向へ移動されて所定の各部に駆動モーター52の駆動力を伝達する機能を有している。これらの所定の各部は駆動伝達部として設けられ、駆動伝達部としては、例えば、第1のリンク機構101の各部、第2のリンク機構120の各部、サイドスライダー90、90等の第1のメインスライダー73に連動して動作される各部が含まれる。
【0338】
排出レバー108によるディスク状記録媒体200のディスクカートリッジ1への収納が終了すると、上記したように、駆動モーター52がイジェクト動作における回転方向と反対方向へ回転され、駆動ギヤ57の回転により第1のメインスライダー73とサブスライダー79が一体になって後方へ移動されていく(図69参照)。
【0339】
このとき、上記したように、サブスライダー79は第1のメインスライダー73に対してロック用レバー78によってロックされており、位置制御バネ82によってサブスライダー79に第1のメインスライダー73に対して後方への移動力が付与されている。
【0340】
さらに駆動モーター52の駆動力によって第1のメインスライダー73とサブスライダー79が後方へ移動されていくと、第1のメインスライダー73の第2のメインラック部74bと駆動ギヤ57の噛合が解除される(図70参照)。このときロック解除用作用突部40gにロック用レバー78の弾性変形部78aが摺動されて弾性変形部78aが弾性復帰されロック部78bがサブスライダー79に形成されたレバー挿入孔81のレバー係合部81bから引き出される。従って、サブスライダー79の第1のメインスライダー73に対するロック用レバー78によるロックが解除され、第1のメインスライダー73が非噛合位置において停止される。
【0341】
サブスライダー79は駆動モーター52の駆動力によって引き続き僅かに後方へ移動される(図71参照)。
【0342】
サブスライダー79が駆動モーター52の駆動力によって僅かに後方へ移動されると、駆動ギヤ57とサブスライダー79の第2のサブラック部79bとの噛合が解除されて駆動モーターの駆動力によるサブスライダー79の移動が停止される。このとき位置制御バネ82によってサブスライダー79に第1のメインスライダー73に対して後方への移動力(付勢力)が付与されているため、サブスライダー79が位置制御バネ82の付勢力によって第1のメインスライダー73に対して僅かに後方へ移動されて非噛合位置において停止される(図72参照)。
【0343】
上記したように、ディスク駆動装置19にあっては、第1のメインスライダー73とサブスライダー79のロック用レバー78によるロックが解除され第2のサブラック部79bの駆動ギヤ57との噛合が解除されたときに、サブスライダー79を非噛合位置に移動させる位置制御バネ82を設けている。
【0344】
従って、位置制御バネ82によってサブスライダー79が非噛合位置に移動されるため、サブスライダー79を非噛合位置に移動させる機構が簡素であり、ディスク駆動装置19の機構の簡素化を図ることができる。
【0345】
また、ロック用レバー78が弾性変形可能とされ、ロック用レバー78が第1のメインスライダー73とサブスライダー79の移動位置に応じて弾性変形されてロック及びロックの解除が行われる。従って、サブスライダー79を第1のメインスライダー73に対してロックするための専用の動力が必要なく、機構の簡素化による製造コストの削減を図ることができる。
【0346】
さらに、ロック用レバー78が第1のメインスライダー73の外形の内側に位置され、ロック用レバー78が係合されるレバー係合部81bがサブスライダー79の外形の内側に位置されている。従って、ロック用レバー78及びレバー係合部81bの省スペース化によるディスク駆動装置19の小型化を図ることができる。
【0347】
さらにまた、ベースシャーシ40にロック用レバー78を動作させるロック用作用突部40fとロック解除用作用突部40gが設けられている。従って、ロック用レバー78を動作させるための専用の動力を必要とせず、機構の簡素化を図った上でロック用レバー78を簡単かつ確実に動作させることができる。
【0348】
尚、ディスク駆動装置19においては、第1のメインスライダー73と第1のメインスライダー73に対して移動可能なサブスライダー79とを設け、非噛合位置からサブスライダー79が移動されて第1のサブラック部79a又は第2のサブラック部79bが駆動ギヤ57に噛合された状態において、第1のメインラック部74a又は第2のメインラック部74bが駆動ギヤ57に噛合されて第1のメインスライダー73とサブスライダー79が一体で移動されるようにしている。
【0349】
従って、先に駆動ギヤ57に第1のサブラック部79a又は第2のサブラック部79bが噛合されるため、第1のメインスライダー73の移動時における負荷の低減を図ることができる。
【0350】
また、第1のメインスライダー73に移動規制部として機能する支持ピン74d、74dが設けられ、サブスライダー79に支持ピン74d、74dによって第1のメインスライダー73に対する移動が規制される被支持孔79d、79dが形成されている。
【0351】
従って、第1のメインスライダー73の移動の開始がサブスライダー79の移動に基づいて行われるため、第1のメインスライダー73とサブスライダー79の一体での動作の信頼性の向上を図ることができる。
【0352】
さらに、第1のメインスライダー73に設けられた移動規制部が支持ピン74d、74dであり、サブスライダー79に形成された被規制部が被支持孔79d、79dであるため、移動規制部と被規制部の構成が簡素であり、ディスク駆動装置19の構造の簡素化を図ることができる。
【0353】
尚、第1のメインスライダーに移動規制部として被支持孔を形成し、サブスライダーに被規制部として被支持孔に挿入される支持ピンを設けるようにしてもよい。
【0354】
また、第1のメインスライダー73には第1のメインラック部74aと第2のメインラック部74bが無ラック部74cを挟んで反対側に設けられ、サブスライダー79には第1のサブラック部79aと第2のサブラック部79bが非ラック部79cを挟んで反対側に設けられている。
【0355】
従って、第1のメインスライダー73及びサブスライダー79において、無ラック部74c及び非ラック部79cを基準とした反対方向の動作を行うことができ、第1のメインスライダー73とサブスライダー79の機能性の向上を図ることができる。
【0356】
尚、上記には、第1のメインスライダー73とサブスライダー79が非噛合位置から前方へ移動されたときにサブスライダー79の第1のメインスライダー73に対するロックがロック用レバー78によって行われる例を示したが、別のロック用レバーを設けて第1のメインスライダー73とサブスライダー79が非噛合位置から後方へ移動されたときにサブスライダー79の第1のメインスライダー73に対するロックが行われるようにすることも可能である。
【0357】
このようにロック動作を非噛合位置を基準とした2方向において行うことにより、第1のメインスライダー73とサブスライダー79の2方向における動作の信頼性の向上を図ることができる。
【0358】
[まとめ]
以上に記載した通り、ディスク駆動装置19にあっては、第1のメインスライダー73が第2のメインラック部74bの駆動ギヤ57との噛合が解除されて非噛合位置に移動され、サブスライダー79の第2のサブラック部79bが駆動ギヤ57に噛合された状態において第1のメインスライダー73とサブスライダー79のロック用レバー78によるロックが解除されるようにしている。
【0359】
従って、第1のメインスライダー73が非噛合位置に確実に移動されるため、第1のメインスライダー73の位置精度の向上が図られ、第1のメインスライダー73が駆動ギヤ57と不用意に接触することがなく、駆動ギヤ57の回転時における動作不良の発生を防止することができる。
【0360】
[本技術]
本技術は、以下のような構成とすることができる。
【0361】
(1)ディスク状記録媒体に対して所定の駆動力を伝達する駆動伝達部と、駆動モーターの駆動力が伝達されて回転される駆動ギヤと、ベースシャーシに移動自在に支持され前記駆動ギヤに噛合されるメインラック部と前記メインラック部が形成されていない無ラック部とが移動方向において連続して設けられ移動時に前記駆動伝達部に前記駆動モーターの駆動力を伝達するメインスライダーと、前記メインスライダーに前記メインスライダーと同じ方向へ移動自在に支持され前記メインラック部のピッチと同じピッチにされ前記駆動ギヤに噛合されるサブラック部と前記サブラック部が形成されていない非ラック部とが移動方向において連続して設けられたサブスライダーとを備え、前記メインスライダーと前記サブスライダーを前記メインスライダーと前記サブスライダーが一体で移動される状態にロックするロック用レバーを設け、前記メインラック部と前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合された状態において前記メインスライダーと前記サブスライダーが前記ロック用レバーによってロックされ、前記メインスライダーは前記メインラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除されて前記無ラック部が前記駆動ギヤに対向する非噛合位置に移動され、前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合され前記メインラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除された状態において前記メインスライダーと前記サブスライダーの前記ロック用レバーによるロックが解除されるようにしたディスク駆動装置。
【0362】
(2)前記メインスライダーと前記サブスライダーの前記ロック用レバーによるロックが解除され前記サブラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除されたときに、前記サブスライダーを前記非ラック部が前記駆動ギヤに対向して位置される非噛合位置に移動させる位置制御バネを設けた前記(1)に記載のディスク駆動装置。
【0363】
(3)前記ロック用レバーを前記メインスライダーに一体に形成した前記(1)又は前記(2)に記載のディスク駆動装置。
【0364】
(4)前記ロック用レバーが弾性変形可能とされ、前記サブスライダーにレバー係合部が設けられ、前記ロック用レバーが前記メインスライダーと前記サブスライダーの移動位置に応じて弾性変形されて前記レバー係合部に対する係合及び係合の解除が行われてロック及びロックの解除が行われるようにした前記(3)に記載のディスク駆動装置。
【0365】
(5)前記ロック用レバーが前記メインスライダーの外形の内側に位置され、前記レバー係合部が前記サブスライダーの外形の内側に位置された前記(4)に記載のディスク駆動装置。
【0366】
(6)前記ベースシャーシに前記ロック用レバーを動作させる作用突部が設けられた前記(1)から前記(5)の何れかに記載のディスク駆動装置。
【0367】
(7)前記非ラック部が前記駆動ギヤに対向して位置される非噛合位置から前記サブスライダーが移動されて前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合された状態において、前記メインラック部が前記駆動ギヤに噛合されて前記メインスライダーと前記サブスライダーが一体で移動されるようにした前記(1)から前記(6)の何れかに記載のディスク駆動装置。
【0368】
(8)前記メインスライダーに移動規制部が設けられ、前記サブスライダーに前記移動規制部によって前記メインスライダーに対する移動が規制される被規制部が設けられ、前記サブスライダーが前記移動規制部に接触して前記メインスライダーに対する移動が規制された状態において前記被規制部が前記移動規制部を押圧することにより前記メインスライダーが移動されて前記メインラック部が前記駆動ギヤに噛合されるようにした前記(7)に記載のディスク駆動装置。
【0369】
(9)前記メインスライダーの移動規制部と前記サブスライダーの被規制部の一方が前記移動方向に延びる被支持孔とされ他方が前記被支持孔に挿入された支持ピンとされた前記(8)に記載のディスク駆動装置。
【0370】
(10)前記メインスライダーのメインラック部が前記無ラック部を挟んで反対側に一対設けられ、前記サブスライダーのサブラック部が前記非ラック部を挟んで反対側に一対設けられた前記(1)から前記(9)の何れかに記載のディスク駆動装置。
【0371】
上記した最良の形態において示した各部の具体的な形状及び構造は、何れも本技術を実施する際の具体化のほんの一例を示したものにすぎず、これらによって本技術の技術的範囲が限定的に解釈されることがあってはならないものである。
【図面の簡単な説明】
【0372】
【図1】図2乃至図72と共に本技術ディスク駆動装置の実施の形態を示すものであり、本図は、ディスク駆動装置によって搬送されるディスク状記録媒体が収納されるディスクカートリッジの斜視図である。
【図2】第1のシェルと第2のシェルの分離した状態を示すディスクカートリッジの斜視図である。
【図3】図2とは別の方向から見た状態で第1のシェルと第2のシェルの分離した状態を示すディスクカートリッジの斜視図である。
【図4】第1のシェルと第2のシェルがロックスライダーによってロックされている状態を示すディスクカートリッジの断面図である。
【図5】ディスク駆動装置の斜視図である。
【図6】ディスク駆動装置の分解斜視図である。
【図7】主にベースシャーシの上面側に配置された各部材を示す概略平面図である。
【図8】主にベースシャーシの下面側に配置された各部材を示す概略平面図である。
【図9】ベースフレームとベースプレートを示す斜視図である。
【図10】ベースフレームとユニットプレートとベースプレートを示す斜視図である。
【図11】左側のルートアジャスターと第1の前側リンクアーム等を示す拡大分解斜視図である。
【図12】右側のルートアジャスターと第2の前側リンクアーム等を示す拡大分解斜視図である。
【図13】右側のルートアジャスターと第2の前側リンクアーム等を図12とは異なる方向で見た状態で示す拡大分解斜視図である。
【図14】ルートアジャスターの拡大側面図である。
【図15】図16及び図17と共にルートアジャスターの動作を示すものであり、本図は、ルートアジャスターが中立位置にある状態を示す概略拡大平面図である。
【図16】ルートアジャスターが一方へ回動された状態を示す概略拡大平面図である。
【図17】ルートアジャスターが他方へ回動された状態を示す概略拡大平面図である。
【図18】ベースシャーシの斜視図である。
【図19】ベースシャーシの第1のベースの底面側とバネ部材を示す斜視図である。
【図20】駆動モーター及び各ギヤ等を示す拡大分解斜視図である。
【図21】プーリーホルダーとチャッキングプーリーを示す拡大分解斜視図である。
【図22】チャッキングプーリーがプーリーホルダーに保持された状態を示す拡大斜視図である。
【図23】第1のプーリーホルダーと第2のプーリーホルダーが閉じた状態を示す平面図である。
【図24】第1のプーリーホルダーと第2のプーリーホルダーが開いた状態を示す平面図である。
【図25】連動レバーとスタートレバーを示す分解斜視図である。
【図26】第1のメインスライダーとサブスライダーを示す分解斜視図である。
【図27】第1のメインスライダーとサブスライダーを示す斜視図である。
【図28】サブスライダーの一部及び作動レバー等を示す拡大斜視図である。
【図29】第2のメインスライダーを示す斜視図である。
【図30】サイドスライダーを示す斜視図である。
【図31】第1のメインスライダーとサブスライダーと第2のメインスライダーとサイドスライダーを示す斜視図である。
【図32】第1のリンク機構と収納庫を示す斜視図である。
【図33】第1のリンク機構と収納庫を分離して示す斜視図である。
【図34】第1の前側リンクアームと排出レバーを示す拡大斜視図である。
【図35】押圧ローラー等が収納庫に収納された状態を示す概略拡大平面図である。
【図36】第2のリンク機構を示す斜視図である。
【図37】図38乃至図72と共にディスク駆動装置の動作を示すものであり、本図は、リンク機構等の初期状態を示す概略平面図である。
【図38】スライダー等の初期状態を示す概略平面図である。
【図39】ユニットプレート等の初期状態を示す概略側面図である。
【図40】ローディング動作が開始され、ディスク状記録媒体がチャッキング位置へ向けて搬送されている状態を示す概略平面図である。
【図41】引き続きディスク状記録媒体がチャッキング位置へ向けて搬送されている状態を示す概略平面図である。
【図42】リミットレバーの被作用軸によって作動レバーが押圧されて回動された状態を示す概略拡大平面図である。
【図43】引き続きディスク状記録媒体がチャッキング位置へ向けて搬送されている状態を示す概略平面図である。
【図44】引き続きディスク状記録媒体がチャッキング位置へ向けて搬送されている状態を示す概略平面図である。
【図45】引き続きディスク状記録媒体がチャッキング位置へ向けて搬送されている状態を示す概略平面図である。
【図46】引き続きディスク状記録媒体がチャッキング位置へ向けて搬送されている状態を示す概略平面図である。
【図47】サブスライダーが後方へ移動されている途中の状態を示す概略平面図である。
【図48】第1のメインスライダーとサブスライダーが一体になって後方へ移動されている途中の状態を示す概略平面図である。
【図49】ユニットプレートが上方へ向けて移動されている途中の状態を示す概略側面図である。
【図50】第1のメインスライダーとサブスライダーが後方の移動端まで移動された状態を示す概略平面図である。
【図51】第1のレールと第2のレールが互いに離隔する方向へ移動され、押圧ローラーと回転ローラーとディスク保持ピンがディスク状記録媒体の外周面から離隔された状態を示す概略平面図である。
【図52】ユニットプレートが上方の移動端まで移動された状態を示す概略側面図である。
【図53】イジェクト動作が開始され、ディスク状記録媒体がディスクカートリッジへ向けて搬送されている状態を示す概略平面図である。
【図54】ルートアジャスターが回動されて位置決め用突部がディスクカートリッジの保持溝に挿入されて位置決めされた状態を示す拡大斜視図である。
【図55】ルートアジャスターが回動されて位置決め用突部がディスクカートリッジの保持溝に挿入される状態を示す拡大側面図である。
【図56】リミットレバーの被作用軸によって作動レバーが押圧されてサブスライダーの前方への移動が開始された状態を示す概略拡大平面図である。
【図57】リミットレバーの被作用軸が作動レバーを乗り越えるようにして移動された状態を示す概略拡大平面図である。
【図58】リミットレバーの被作用軸が第1のメインスライダーに押圧されて第1のレールの前方への移動が開始された状態を示す概略拡大平面図である。
【図59】非噛合位置から第1のメインスライダーとサブスライダーが一体になって前方へ移動されている途中の状態を示す概略平面図である。
【図60】第1のメインスライダーとサブスライダーが非噛合位置から前方へ移動されロック用レバーによってサブスライダーが第1のメインスライダーに対してロックされた状態を示す概略拡大平面図である。
【図61】サイドスライダーが前方へ移動されているときのユニットプレートの状態を示す概略側面図である。
【図62】押圧ローラーによって押圧されてディスク状記録媒体がディスクカートリッジへ向けて搬送されている状態を示す概略平面図である。
【図63】排出レバーが摺動突部に摺動されて押圧ローラーが下方へ移動された状態を示す拡大斜視図である。
【図64】ディスク状記録媒体が押圧ローラーによって押圧されてディスクカートリッジに収納されている状態を示す概略側面図である。
【図65】引き続き押圧ローラーによって押圧されてディスク状記録媒体がディスクカートリッジへ向けて搬送されている状態を示す概略平面図である。
【図66】引き続き押圧ローラーによって押圧されてディスク状記録媒体がディスクカートリッジに収納された状態を示す概略平面図である。
【図67】ディスク状記録媒体が押圧ローラーによって押圧されてディスクカートリッジに収納された状態を示す概略側面図である。
【図68】ディスク状記録媒体が押圧ローラーによって過剰に前方へ押圧されたときに、リミットレバーと第1のレールの間に支持された引張バネが伸長された状態を示す概略平面図である。
【図69】図70乃至図72と共に第1のメインスライダーとサブスライダーが前方の移動端から非噛合位置まで後方へ移動されるときのロック用レバー等の動作を示すものであり、本図は、第1のメインスライダーとサブスライダーが前方の移動端から非噛合位置へ向けて移動された直後の状態を示す概略拡大平面図である。
【図70】引き続き第1のメインスライダーとサブスライダーが後方へ移動され、第1のメインスライダーの第2のメインラック部と駆動ギヤの噛合が解除されたときにロック用レバーによるサブスライダーのロックが解除された状態を示す概略拡大平面図である。
【図71】引き続き第1のメインスライダーとサブスライダーが後方へ移動され、サブスライダーの第2のサブラック部と駆動ギヤの噛合が解除されるときの状態を示す概略拡大平面図である。
【図72】サブスライダーが非噛合位置まで移動された状態を示す概略拡大平面図である。
【符号の説明】
【0373】
19…ディスク駆動装置、40…ベースシャーシ、40f…ロック用作用突部、40g…ロック解除用作用突部、52…駆動モーター、57…駆動ギヤ、73…第1のメインスライダー、74a…第1のメインラック部、74b…第2のメインラック部、74c…無ラック部、74d…支持ピン(移動規制部)、78…ロック用レバー、79…サブスライダー、79a…第1のサブラック部、79b…第2のサブラック部、79c…非ラック部、79d…被支持孔(被規制部)、81b…レバー係合部、82…位置制御バネ、200…ディスク状記録媒体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディスク状記録媒体に対して所定の駆動力を伝達する駆動伝達部と、
駆動モーターの駆動力が伝達されて回転される駆動ギヤと、
ベースシャーシに移動自在に支持され前記駆動ギヤに噛合されるメインラック部と前記メインラック部が形成されていない無ラック部とが移動方向において連続して設けられ移動時に前記駆動伝達部に前記駆動モーターの駆動力を伝達するメインスライダーと、
前記メインスライダーに前記メインスライダーと同じ方向へ移動自在に支持され前記メインラック部のピッチと同じピッチにされ前記駆動ギヤに噛合されるサブラック部と前記サブラック部が形成されていない非ラック部とが移動方向において連続して設けられたサブスライダーとを備え、
前記メインスライダーと前記サブスライダーを前記メインスライダーと前記サブスライダーが一体で移動される状態にロックするロック用レバーを設け、
前記メインラック部と前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合された状態において前記メインスライダーと前記サブスライダーが前記ロック用レバーによってロックされ、
前記メインスライダーは前記メインラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除されて前記無ラック部が前記駆動ギヤに対向する非噛合位置に移動され、前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合され前記メインラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除された状態において前記メインスライダーと前記サブスライダーの前記ロック用レバーによるロックが解除されるようにした
ディスク駆動装置。
【請求項2】
前記メインスライダーと前記サブスライダーの前記ロック用レバーによるロックが解除され前記サブラック部の前記駆動ギヤとの噛合が解除されたときに、前記サブスライダーを前記非ラック部が前記駆動ギヤに対向して位置される非噛合位置に移動させる位置制御バネを設けた
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項3】
前記ロック用レバーを前記メインスライダーに一体に形成した
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項4】
前記ロック用レバーが弾性変形可能とされ、
前記サブスライダーにレバー係合部が設けられ、
前記ロック用レバーが前記メインスライダーと前記サブスライダーの移動位置に応じて弾性変形されて前記レバー係合部に対する係合及び係合の解除が行われてロック及びロックの解除が行われるようにした
請求項3に記載のディスク駆動装置。
【請求項5】
前記ロック用レバーが前記メインスライダーの外形の内側に位置され、
前記レバー係合部が前記サブスライダーの外形の内側に位置された
請求項4に記載のディスク駆動装置。
【請求項6】
前記ベースシャーシに前記ロック用レバーを動作させる作用突部が設けられた
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項7】
前記非ラック部が前記駆動ギヤに対向して位置される非噛合位置から前記サブスライダーが移動されて前記サブラック部が前記駆動ギヤに噛合された状態において、前記メインラック部が前記駆動ギヤに噛合されて前記メインスライダーと前記サブスライダーが一体で移動されるようにした
請求項1に記載のディスク駆動装置。
【請求項8】
前記メインスライダーに移動規制部が設けられ、
前記サブスライダーに前記移動規制部によって前記メインスライダーに対する移動が規制される被規制部が設けられ、
前記サブスライダーが前記移動規制部に接触して前記メインスライダーに対する移動が規制された状態において前記被規制部が前記移動規制部を押圧することにより前記メインスライダーが移動されて前記メインラック部が前記駆動ギヤに噛合されるようにした
請求項7に記載のディスク駆動装置。
【請求項9】
前記メインスライダーの移動規制部と前記サブスライダーの被規制部の一方が前記移動方向に延びる被支持孔とされ他方が前記被支持孔に挿入された支持ピンとされた
請求項8に記載のディスク駆動装置。
【請求項10】
前記メインスライダーのメインラック部が前記無ラック部を挟んで反対側に一対設けられ、
前記サブスライダーのサブラック部が前記非ラック部を挟んで反対側に一対設けられた
請求項1に記載のディスク駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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【図39】
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【図40】
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【図41】
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【図42】
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【図43】
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【図44】
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【図45】
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【図46】
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【図47】
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【図48】
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【図49】
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【図50】
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【図51】
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【図52】
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【図53】
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【図54】
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【図55】
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【図56】
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【図57】
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【図58】
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【図59】
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【図60】
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【図61】
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【図62】
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【図63】
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【図64】
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【図65】
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【図66】
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【図67】
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【図68】
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【図69】
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【図70】
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【図71】
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【図72】
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【公開番号】特開2013−58281(P2013−58281A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−195517(P2011−195517)
【出願日】平成23年9月7日(2011.9.7)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】