説明

ディセーブルユニットを備えた診断検査結果読み取り装置

【課題】限度使用回数を超えた使用を禁止する手段を備えた診断検査結果読取り装置を提供すること。
【解決手段】検査ユニット及びディセーブルユニットを含む診断検査結果読取り装置。検査ユニットは1以上の検査を実施するように構成される。1以上の検査はそれぞれ、診断試料を使用してサンプル中に被分析物が存在するか否かを分析する。ディセーブルユニットは検査ユニットに結合され、特定の限度検査回数に基づいて検査ユニットをディセーブルするように構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ディセーブルユニットを備えた診断検査結果読み取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
患者が病気を持っているか否か、伝染病を持っているか否か、あるいは薬物を使用しているか否か等を判断するために、患者試料を分析し、被分析物の有無を調べることがよくある。被分析物は通常、抗原抗体反応を利用して免疫測定検査によって検出される。従来、こうした検査は特別な検査室で、比較的高価な読取り装置を使用して行われる。しかしながら、病院、救急治療室、老人ホーム、開業医の診療所、あるいは、患者の自宅といった現場でのポイント・オブ・ケア検査(医療現場での検査)の必要性が急増している。こうした検査に検査室で使用される読取り装置の多くは高価でサイズも大きいことから、従来の読取り装置は一般に、ポイント・オブ・ケア検査には適していない。
【0003】
ポイント・オブ・ケア検査では、検出感度や大きさ(幅)に制限があることから、臨床的に重要な診断結果を得るには、3日程度の所要時間を要する。具体的には、検査は、中央検査室で完了させるか、又は、中央検査室に移し、そこで、先入れ先出しの順番で、あるいは緊急度に応じて、列をなして検査を行わなければならない。臨床的に重要な検査の遅れは、病気の有無や体調のレベルの検査が完了するまでの処置の遅延を招く。例えば、患者が咽喉の痛みを有している場合は、一般に、連鎖球菌の検査が実施される。現在利用可能な迅速な診断を行うポイント・オブ・ケア検査キットは、連鎖球菌の初期段階を検出するだけの検出感度を持っていない。そのため、患者は通常、連鎖球菌の検査結果を2〜3日待つことになる。患者の連鎖球菌の存在が確認されるまで、医師は一般に、抗生物質その他の治療薬を処方しない。そのため、患者の回復は遅れ、そうこうしているうちに、患者は多数の人に接触し、病気を移すことになる。処置の遅れにより大きな被害を受ける可能性がある重要な医療現場では、こうした問題がさらに大きくなる。
【0004】
上記のように、従来のポイント・オブ・ケア検査キットは一般に、症状の初期段階における状況を検出するだけの検出感度を有していない。検出感度が足りない理由の1つは、ポイント・オブ・ケア検査は、比較的低価格でなければならないことにある。低価格であるために、ポイント・オブ・ケア検査は一般に精度が低く、必要とされるほどの検出感度を持っていない。したがって、そのような検査において検出感度が足りないと、病気や状況の初期段階は検出されないことになる。具体的には、検出装置の検出感度レベルが低下するほど、検査される流体中の被分析物の検出可能レベルは増大する。したがって、診断の初期段階では、患者の組織内に被分析物が存在していても、患者内の被分析物の量は、検出感度の低い検査でポジティブな検査結果が得られるレベルに達していないことがある。その結果、処置がさらに遅れると、誤ったネガティブな結果が得られることになる。ポイント・オブ・ケア検査キットにおける検出感度の欠如は、中央検査室での分析への依存度をさらに増加させることになる。
【0005】
処置の遅れは、病気の更なる進行や、その患者に接触する新たな人々への感染の拡大といった、望ましくない影響を及ぼす結果につながる。したがって、比較的低レベルの被分析物を検出するだけの十分な検出感度レベルを有し、かつ、そうしたポイント・オブ・ケア検査の利用可能性を拡大するために十分に低価格で診断を行う装置、及び方法が必要とされている。さらに具体的には、検出感度が高く、信頼性が高く、かつ比較的安価な検査結果読み取り装置が必要とされている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の一態様は、検査ユニット及びディセーブルユニットを含む診断検査結果読取り装置に関する。検査ユニットは1以上の検査を実施するように構成される。それらの1以上の検査はそれぞれ、診断アッセイを使用して、検査サンプル中に被分析物が存在するか否かを分析する。ディセーブルユニットは検査ユニットに結合され、選択された限度検査回数に基づいて検査ユニットをディセーブルするように構成される。
【0007】
本発明の種々の実施形態は、添付の図面を参照すると理解しやすい。図面の要素は、互いに必ずしも同一のスケールで描かれてはいない。同じ参照符号は、対応する同様の部材を指している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
下記の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、本発明を実施することが可能な幾つかの特定の実施形態を例として示す図面を参照する。これに関し、「上」、「下」、「上」、「向こう」といった方向を示す用語は、説明中の図面(複数の場合もあり)の向きを基準にして使用される。本発明の実施形態の構成要素は種々の向きに配置することが可能であることから、これらの方向を示す用語は、例示の目的で使用されるものであり、制限の意図はない。本発明の範囲から外れることなく、他の実施形態を使用したり、構造的又は論理的な変更を施すことも可能であるものと考えられる。したがって、下記の詳細な説明を制限の意味で解釈してはならない。本発明の範囲は添付の特許請求の範囲により規定される。
【0009】
図1は、診断検査結果読取り装置10の一実施形態を示す概略図である。一実施形態として、検査結果読取り装置10は、検査ユニット12、及びディセーブルユニット14を含む。検査ユニット12は、診断検査結果、すなわちアッセイストリップに接続され、それらを読み取るように構成される。読取り装置10のコストを所望のレベル未満に保つために、検査ユニット12は使い捨て可能に設計され、維持費や較正を必要としない。検査ユニット12は、設計上の耐用期間に見合った特定数の検査結果だけを読み取るように構成される。耐用期間が過ぎると、故障メカニズムが、クオリティ及び信頼性に影響を及ぼし、それによって、検査ユニット12の検出感度は低下しはじめる。劣化した検査ユニット12の使用を禁止するために、ディセーブルユニット14が検査ユニット12に結合され、劣化前に検査ユニット12をディセーブルするように構成される。特に、一実施形態として、ディセーブルユニット14は、検査ユニット12によって実施された実際の検査の回数を記録し、所定回数の検査が実施されると、検査ユニット12をディセーブルするように構成される。具体的には、ディセーブルユニット14は、検査結果読取り装置10に関連する特定の診断検査結果、すなわちアッセイストリップの読み取りの際の精度、信頼性、又は検出感度の劣化の前に、検査ユニット12をディセーブルするように構成される。したがって、患者、介護者その他の医療労働者が望む比較的検出感度の高い検査を行うことが可能な比較的低コストなテストリーダ10が得られる。
【0010】
一実施形態として、検査ユニット12は、診断検査又はアッセイ・インタフェース20、検査プロセッサ22、及びメモリ24を含む。アッセイ・インタフェース20は、ラテラル・フロー・アッセイのような何らかの特定タイプの診断アッセイを受け取るように構成され、または、液体形状のELIZAがテストチューブやマイクロタイタープレートにおいて実施されるように、アッセイの取り扱いがさらに難しい位置にもってくることができるように構成され、その位置では、取り扱いにより、アッセイの機能が損なわれる可能性がある。一実施形態として、アッセイ・インタフェース20は、ラテラルフロー・アッセイストリップのようなアッセイストリップ、診断テストやアッセイストリップを有するサンプルコンテナ、あるいは、検査ユニット12によって分析されるサンプルの少なくとも一部を受け取るように構成された任意の適当な装置である。
【0011】
アッセイ・インタフェース20は検査プロセッサ22に接続される。検査プロセッサ22は、アッセイ・インタフェース20によって受け取られたアッセイを分析するように構成される。検査プロセッサ22は、光電検出器(PINダイオード、APD)や、カメラその他の撮像装置のような、分析結果を検出するための任意の適当な装置を含み、あるいは、そうした任意の適当な装置に接続される場合がある。さらに、検査プロセッサ22は、検出データの事後処理、並びに、開始時間や停止時間の記録、及び/又は検出のための手段を有する場合がある。一実施形態として、検査プロセッサ22はメモリ24に接続され、メモリ24には検査プログラム26が格納される。検査プログラム26は、特定のアッセイを使用した分析により、検査対象の流体の中に被分析物が存在するか否か、及び/又は、どのくらいの量の被分析物が存在するかを判定するための手順を規定する。一実施形態として、検査プログラム26は、特定の病気または状況に関係してどの程度レベルの被分析物が検出されたかの判定を検査プロセッサ22に更に命じる場合がある。したがって、検査プロセッサ22は、検査プログラム26を実行し、アッセイ・インタフェース20に置かれた特定のアッセイ、及びそこで検査される流体を分析するように構成される。
【0012】
例えば、一実施形態として、検査プログラム26は、ラテラルフロー・アッセイストリップの検査結果を光学的に分析し、アッセイストリップの色や外観の変化を調べるための手順を規定する。該アッセイにおける1ラインの色や外観の変化は、検査される被分析物の存在を意味する。テストリーダ10が妊娠検査である実施形態の場合、検査プログラム26は、ラテラルフロー・アッセイストリップを検査し、ヒト絨毛性ゴナドトロピン、すなわちHCGの存在を示す色の変化を調べ、患者が妊娠しているか否かを判定するための方法を規定する場合がある。ただし、検査プログラム26は、テスト(検査結果)を分析するための任意の方法を実施するための命令を有することができ、例えば、ELIZAテスト、薬物乱用検査、又は、任意の他の適当な被分析物の検査を実施するための命令を含む場合がある。
【0013】
一般に、検査プロセッサ22を使用してアッセイストリップを分析すれば、アッセイストリップを手作業で調べる場合に比べて、より精確かつ正確な結果を得ることができる。例えば、典型的な妊娠検査の場合、アッセイストリップの色変化の程度は、検査対象の患者の血液や尿に含まれるHCGのレベルに応じて大きく変わる。初期検査の場合、アッセイストリップの色の変化が比較的小さいために、ユーザは、色の変化を読み取ることができない場合や、アッセイストリップに実際に色の変化があったか否かに関する疑問を放置する場合がある。しかしながら、検査プログラム26を実行している検査プロセッサ22は、色変化の大きさをより正確に分析し、試料内のHCGのレベルを判定することができる。したがって、より的確で正確な検査結果を得ることができる。
【0014】
光学素子と電気素子を複合的に使用することで、検査ユニット12の精度は、手作業による解釈に比べて大幅に改善される。しかしながら、検査ユニット12に追加される要素が複雑になると、一般に、所望の検出感度レベルの読み取りを常に装置に行わせるために必要となるメンテナンス量は増加する。したがって、そのような複雑な検査ユニット設計によれば、特定レベルの検出感度は得られるが、そのような検査ユニット12をメンテナンス無しで使用し続けると、故障や「ドリフト」の統計的確率が増加し、最終的には、突発的故障が発生したり、ユーザにとって分からない精度の低下が徐々に発生したりすることになる。検査ユニット12における所望のレベルの検出感度を統計的に確保するために、検査ユニット12によって実施することが許可される検査回数は、上記の劣化メカニズムや故障メカニズムのどちらが開始されるよりも先に、検査を十分に完了することが可能な回数に制限される。実施可能な検査回数は、検査ユニット12のコストに一般に直接比例する。したがって、テストリーダ10の利用可能性を向上させるために、テストリーダ10の価格を低下させるほど、テストリーダ10の実際の耐用期間は一般に短くなる。なぜなら、耐久性が低く、信頼性の低い構成要素が使用されることになるからである。
【0015】
一実施形態として、検査ユニット12は、検査ユニット12によって実施することが可能な、100、50、10、5、及び任意の他の回数の検査のうちのいずれか1つよりも少ない回数だけ検査を実施するように構成される。検査ユニット12を使用可能な限度検査回数は、検査ユニット12の構成、材料の耐久力、使用される電子的機能、及び検査ユニット12の安全係数によって異なる場合がある。例えば、検査プロセッサ22、及び/又は検査ユニット12の他の電子回路は、限られた使用回数を有するように構成されるが、アッセイストリップに物理的に接触する機械的タブ、又は他のデバイス、あるいは関連するデバイスも故障又は腐食するので、それらもまた、限られた使用回数の間でしか十分な信頼性をもたない。したがって、限度使用回数は、電気的劣化や機械的劣化の統計確率が望ましくないものとなり、検査結果読取り装置の検出感度が所望のレベル未満に低下することになる検査回数以下に設定される。
【0016】
一実施形態として、検査ユニット12は、被分析物が存在するか否か、及び/又は被分析物がどの程度存在するかといった、検査プログラムの実施結果を表示するための表示装置28を任意選択で有する場合がある。表示装置29は、例えば、発光ダイオード(LED)の光や液晶表示装置(LCD)の画面といった、任意の適当なインジケータ、又は情報表示装置であってよい。
【0017】
ディセーブルユニット14は検査ユニット12に接続され、検査ユニット12をディセーブルするように構成される。一実施形態として、ディセーブルユニット14は、所定回数の検査が完了した後に、検査ユニットをディセーブルするように構成される。一例として、ディセーブルユニット14は、限度検査回数30が格納されたメモリ、検査完了トリガ32、カウンタ34、ディセーブルプロセッサ36、及びディセーブルデバイス38を含む。限度検査回数30は、検査ユニット12が、検査結果読取り装置10にとって望ましい特定の検出感度レベルで、且つ十分な信頼性で実施することが可能な検査の回数である。
【0018】
限度検査回数30は、検査結果読取り装置の検出感度を所望のレベル未満にまで低下させる電気的劣化又は機械的劣化のいずれかの統計確率よりも先に、検査ユニット12を一般にディセーブルすることが望ましい安全上の任意の要素に応じて選択される。具体的には、限度検査回数30は、計算、及び/又は実験によって判定され、その際に、複数回の反復使用を通して複数の検査装置12がテストされる。検査ユニット12の特定の部品が故障し始めたとき、又は検査の検出感度レベルが所望のレベルに満たなくなったときの使用回数が、判定される。ディセーブルユニット14に記憶される限度使用回数30は通常、検査ユニット12の検出感度や信頼性の低下、すなわち望ましくない低下が発生するものと判定された検査回数よりも大幅に小さい回数である。所望の検出感度レベルは、検査ユニット12を使用して実施される検査によって異なる。例えば、妊娠検査の場合、あまり高い検出感度は必要なく、伝染病検査の場合に比べて高い誤差率が許容される場合がある。伝染病検査では、検査結果の誤差が患者その他の者に及ぼす影響が比較的大きい。
【0019】
一実施形態として、限度検査回数30は、完了した検査の平均故障時間(MTTF)に基づいて選択される。MTTFは、MTTF数の検査を実施したときに、半分のユニットが不正確な検査結果を生成するときに発生する。特定の検査タイプに応じた許容誤差率を達成するために、この限度値は、適当な規模の大きさで調節または減少される。限度回数を決定するための許容レベルは、信頼度、及び/又はテスト作成の経済性などに基づいて決まる。ただし、限度検査回数30を判定する方法には、任意の適当な方法を使用することが可能である。
【0020】
例えば、55回程度の検査を行った時点で、検査ユニット12の電気的、及び/又は機械的な検出感度が、許容レベル未満であった場合、限度検査回数30は、その検査回数55に所与の安全係数を乗じた55よりも少ない数に決定される。例えば、安全係数が80%である場合、限度検査回数30は40回の検査に決定される場合がある。安全係数またはガードバンドを使用することで、限度検査回数30は、検査ユニット12を劣化させる実際の検査回数よりも十分に小さく設定される。したがって、限度検査回数30に達する前に検査ユニット12が故障したり、検出感度が低下したりすることはなくなる。ある検査ユニット、及びその検査ユニットのコストが与えられた場合、限度検査回数30は、1から500回までの間で任意の検査回数を取りうる。なお、一実施形態として、限度検査回数は、検査ユニット12の検出感度の低下はある程度許容するが、所定のレベルを下回る検出感度の検査ユニット12の使用は禁止するような回数に選択される。
【0021】
検査完了トリガ32は、検査ユニット12によるアッセイストリップの分析が完了したか否かを認識するように構成される。トリガ32はカウンタ334に接続される。カウンタ34は、テストが完了したという通知をトリガ32から受信する。その通知を受信すると、カウンタ34は、カウンタ34に記憶された実際の検査回数を1だけインクリメントする。このように、カウンタ34は、検査ユニット12がその時点までに実際に実施した検査回数を含む。
【0022】
トリガ32は、検査ユニット12による検査が完了したか否かの判定に適したものであれば、任意のトリガであってよい。一実施形態として、トリガ32は、アッセイストリップが検査ユニット12に搭載されたことを検出すると、検査ユニット12及びディセーブルユニット14のうちのいずれかにおいてタイマーを始動させる。検査の完了に対応する特定時間が経過したことをタイマーが示すと、トリガ32はそれをカウンタ34に通知する。他の実施形態として、トリガ32は、アッセイ・インタフェース20に出入りするアッセイストリップの物理的移動を検出したり、アッセイストリップまたはアッセイ・インタフェース20へのサンプル流体の流入を光学的、及び/又は電気的に検出したり、アッセイストリップの色の変化、及び/又は他のインジケータを検出したり、及び/又は、検査の開始又は終了を示す他の任意の適当な動作、又は出来事を検出したりする場合がある。一実施形態では、検査や分析の開始に従来使用されていたトリガが、トリガ32の少なくとも一部として使用される。例えば、装置が有するボタンを使用して、カウンタ34を手動でトリガリングする場合がある。一実施形態として、トリガ32は診断検査が実施されるときに自動的に駆動され、装置をトリガリングするためのユーザによる独立した操作は必要としない場合がある。
【0023】
ディセーブルプロセッサ36は、限度検査回数30をカウンタ34によって判定されるような実施された実際の検査回数と比較するように構成されるものであれば、任意の適当なプロセッサであってよい。具体的には、ディセーブルプロセッサ36は、カウンタ34から得られる実際に実施された検査回数を限度検査回数30と比較し、実施された実際の検査回数が限度検査回数30以上であるか否かを判定する。実施された実際の検査回数が限度検査回数30未満であることが判明した場合、ディセーブルプロセッサ36はそれ以上何もしない。一方、実施された実際の検査回数が限度検査回数30以上であると判定された場合、ディセーブルプロセッサ36は、それをディセーブルデバイス38に通知し、検査ユニット12をディセーブルさせる。
【0024】
ディセーブルデバイス38は、検査ユニット12を実際にディセーブルし、すなわち停止させ、診断テストを実施するための検査装置のそれ以上の使用を実質的に禁止するように構成されるものであれば、どのようなデバイスであってもよい。一実施形態として、ディセーブルデバイス38はメモリ24に接続される。この実施形態の場合、ディセーブルデバイス38は、ディセーブルプロセッサ36から命令を受信すると、メモリ24から検査プログラム26を消去するように構成される。したがって、メモリ24からいったん検査プログラム26が消去されると、検査プロセッサ22は、分析を実施する方法を示す命令を持たなくなるので、アッセイ・インタフェース20上に置かれたアッセイストリップをそれ以上分析することができなくなる。したがって、検査ユニット12は、それ以上の診断検査を実施することができなくなる。他の実施形態として、ディセーブルデバイス38は、検査ユニット12内のヒューズを焼き切る等の方法で検査ユニット12をディセーブルし、それによって、アッセイ・インタフェース20に置かれたアッセイストリップを診断のためにアクセスする検査ユニット12の使用を禁止する場合がある。ヒューズは、検査ユニット12に電力を与えないように構成され、アッセイ・インタフェース20とプロセッサ22の間の通信を切断し、及び/又は、プロセッサ22とメモリ24の間の通信を切断するように構成される場合がある。しかしながら、任意の他の適当なディセーブルデバイス38を使用してもよい。
【0025】
検査ユニット24が、廃棄前に一回しか使用されないように構成される実施形態では、トリガ32は、ディセーブルデバイス38に直接接続される場合がある。その場合、トリガ32が初回の使用の完了を検出すると、トリガ32は、検査ユニット12をディセーブルすべきことをディセーブルデバイス38に通知する。そのような実施形態の場合、限度検査回数30、カウンタ34、及びディセーブルプロセッサ36は不要となる。一実施形態として、ディセーブルユニット14の全て、又は一部は、機械的に、電気的に、及び/又は、光学的に実施される。
【0026】
上記の説明では、検査ユニット12とディセーブルユニット14は、それらの機能が明らかであるため、個別のユニットとして記載した。しかしながら、一実施形態として、検査ユニット12とディセーブルユニット14は、幾つかの構成要素を使用、又は共用するように構成される場合がある。例えば、一個のプロセッサが、検査プロセッサ22としても、ディセーブルプロセッサ36としても使用される場合がある。
【0027】
これに関し、検査結果読取り装置10は、具体的には、特定の所定の使用回数を超えた検査結果読取り装置10の使用が禁止されるように構成される。例えば、10回の検査に使用されるものとして定められた装置は一般に、11回目の検査の実施に使用することはできない。したがって、ある患者、又は介護者が、限度使用回数30よりも大きな検査回数であっても検査結果読取り装置10は信頼性があるものと考えた場合でも、その患者、又は介護者は、検査結果読取り装置10を使い続けることはできない。限度回数を超えた検査結果読取り装置10の使用を実質的に禁止することが重要である理由は一般に、検査をそれ以上実施すると、誤差が増加したり、検出感度が低下したりする可能性が増すからである。また、経済的な動機から、未払いのサービスについては検査結果読取り装置10の使用を禁止することもある。
【0028】
限度回数を超えた検査の禁止は、検査結果読取り装置10が使い捨てであるものとユーザが普通は考えていない現場で、特に重要となる。特に、比較的複雑な診断テストの場合、介護人は一般に、検査結果読取り装置よりもむしろ、使い捨てではない高価な装置の方を信用する。したがって、こうした考えを持っている介護人等の人は、まだ適切に動作しているかのように見える検査結果読取り装置10の交換に納得がいかない場合がある。したがって、ディセーブルユニット14は、検査結果読取り装置10の望ましくない使用や、信頼性の無い状態での使用を禁止する。さらに、ディセーブルユニット14を使用すれば、検査装置12に安価な部品を使用しても、そうした部品の劣化により、信頼性の無い検査結果や不正確な検査結果が生成されることを心配しなくて済む。
【0029】
図2は、図1に全体を10で示した検査結果読取り装置10の使用方法を示している。ステップ52において、検査結果読取り装置10は、アッセイ・インタフェース20によって診断アッセイストリップを受け取る。ステップ54において、診断アッセイストリップは、検査ユニット12によって読み取られ、分析される。診断分析が完了すると、ステップ56において、カウンタ34がトリガリングされる。例えば、上記のように、カウンタ34のトリガリングは、所定時間が経過することにより、機械的作用、光学的作用、電気的作用、又は、他のセンサ作用によって行われる場合がある。一実施形態として、カウンタ34は、検査完了後にアッセイストリップ78を検査結果読取り装置10から取り除くことによってトリガリングされる場合がある。
【0030】
ステップ58において、検査ユニット12によって実施された診断検査の実際の回数が、ディセーブルユニット14に記憶された限度回数30よりも小さいものと判定された場合、検査結果読取り装置10により更なる検査が実施される場合があり、したがって、新たなアッセイストリップを使用してステップ52〜58は繰り返される。一方、実施された診断検査の実際の回数が、限度回数30よりも小さくなかった場合、方法50はステップ60へ進む。
【0031】
ステップ60では、ディセーブルデバイス38がディセーブルプロセッサ36によってトリガリングされ、検査ユニット12がディセーブルされる。一実施形態として、ステップ60における検査ユニット12のディセーブルは、メモリ24からの検査プログラム26の消去するか、検査ユニット12内のヒューズを焼き切るか、又は、検査ユニット12をディセーブルするための他の任意の適当な方法かのうちの少なくとも1つを含み、それによって検査ユニット12のそれ以上の使用を禁止する。一実施形態では、検査ユニット12をディセーブルすると、検査ユニット12は実質的に使い物にならなくなる。したがって、ステップ62において、検査結果読取り装置は廃棄(使い捨て)にされる。
【0032】
図3は、図1の検査結果読取り装置10と同様の診断検査結果読取り装置72を含む診断検査システム70の一実施形態を示している。この実施形態では、診断検査システム70は、サンプル収集カップ74、及び診断蓋76を更に有する。サンプル収集カップ74は、患者から得られる尿や血液などの検査流体を受け入れるように構成される。蓋76は、カップ74の開口端に結合することで、サンプル流体をカップ74の中に実質的に閉じ込めるように構成される。一実施形態として、蓋76は、1以上のアッセイストリップ78を有する。例えば、図2に示すように、蓋76は実質的に透明であり、蓋76を通して見ることができる複数のラテラル・フロー・アッセイストリップ78を含む。
【0033】
検査結果読取り装置72は、サンプルカップ74に結合されるように構成され、詳しくは、サンプルカップ74の蓋76に結合されるように構成される。一実施形態として、検査結果読取り装置72は、蓋76にあるアッセイストリップ78を光学的に分析するように構成される。一実施形態として、検査結果読取り装置72は、2つの部分から構成され、すなわち、内側ハウジング80、及び外側ハウジング82から構成される。外側ハウジング80は、同軸を成して内側ハウジング80を受け入れるように構成される。
【0034】
一実施形態として、内側ハウジング80の回路88は、内側ハウジング80の上面に取り付けられる。例えば、回路88は、検査プロセッサ22(図1)、タイマー、内側ハウジング80の中に配置されたオプトエレクトロニック・カメラ、及び/又はディセーブルユニット14(図1)を含む。一実施形態として、検査結果読取り装置72(詳しくは、内側ハウジング80)は、コンピュータ処理ユニット又はその他のデバイスへの接続デバイス90を有し、一実施形態として、接続デバイス90はユニバーサル・シリアル・バス(USB)コネクタである。
【0035】
検査結果読取り装置72の少なくとも一部は、蓋76の上に配置され、下向きに押し付けられ、検査結果読取り装置72は蓋76に固定される。一実施形態として、検査結果読取り装置72を蓋に結合させたときに、回路88に含まれるカメラは、蓋76を通してアッセイストリップ68を光学撮影する位置に配置される。一実施形態では結合を補助するために、内側ハウジング80は、内側ハウジング80の開口部の周りに間隔を空けて配置された複数のタブ84を有する。蓋76を握って、検査結果読取り装置72を蓋76にロックする際に、タブ84は蓋76の方へ向けて曲がる。一実施形態として、曲がったタブ、又は曲がっていないタブ84は、検査の終了した検査結果読取り装置72をトリガリングする場合がある。例えば、スプリング86は、内側ハウジング80及び外側ハウジング82と協働し、検査結果読取り装置72を蓋76から外すのを容易にする働きをする。
【0036】
一実施形態として、蓋76は、分割量プランジャを有するキャビティ92を有し、検査結果読取り装置72は、インデックス部材94を有する。内側ハウジング80が蓋76上に配置された後、外側ハウジング82を内側ハウジング80に向けて押し付け、それによって、インデックス部材94をキャビティ92の中まで動かす。インデックス部材94は、プランジャと協働し、カップ74内のサンプル流体を等量の試料78に分配する。
【0037】
一実施形態として、内側ハウジング80が蓋76に取り付けられると、タイマーは、蓋76にあるアッセイストリップ78の分析の完了までに要する所定時間のカウントダウンを開始する。具体的には、一実施形態において、内側ハウジング80のオプトエレクトロニック・カメラ(図示せず)は、透明な蓋76を通してアッセイストリップ78を検査し、ストリップの色の変化を分析することにより、特定の被分析物が存在するか否かを判定する。所定時間の終了時に、被分析物が検出されなければ、検査結果はネガティブとなる。被分析物が検出されたか否かに関わらず、検査は一般に所定時間が経過すると終了する。したがって、一実施形態として、この所定時間の経過は、検査完了のトリガ32(図1)として働き、実施された実際の検査の総回数を1だけ増加させるべきことをカウンタ34(図1)に通知する。
【0038】
図1を参照して説明したように、ディセーブルプロセッサ36は、カウンタ34によって判定されるような検査の実際の回数を、検査結果読取り装置72に予め記憶された限度検査回数30と比較する。ディセーブルプロセッサ36は、検査結果読取り装置72において完了した実際の検査回数が、限度検査回数30以上であるものと判定した場合、ディセーブルプロセッサ36は、それをディセーブルデバイス38に通知し、続いて、ディセーブルデバイス38が、メモリ24から検査プログラム26を消去し、それによって検査結果読取り装置72はディセーブルされる。検査結果読取り装置72がディセーブルされるため、患者又は介護人が、検査結果読取り装置72を使い捨てにする可能性が高まり、検査結果読取り装置72が、限度検査回数30を超えて更に別の検査に使用されることは概ねなくなる。
【0039】
上に記載した実施形態では、サンプルカップ74が、蓋76においてアッセイストリップ78を有しているが、一実施形態として、ラテラルフロー・アッセイストリップは、尿や液体のような検査対象のサンプル流体を直接受け取るように構成される場合がある。こうした実施形態でも、上記の検査結果読取り装置72は同様の働きをし、ラテラルフロー・アッセイストリップを妊娠検査結果読取り装置の中に置くと、ラテラルフロー・アッセイの機械的、電気的、又はその他による検査又は実施がトリガリングされ、トリガ32は、テストが完了したことをカウンタ34に通知し、完了した実際の検査回数を1だけインクリメントさせる。
【0040】
例えば、図4は、検査結果読取り装置10と同様の働きをする検査結果読取り装置111を含む診断検査システム110の概略図である。したがって、検査結果読取り装置111は、ユニット12及び14とそれぞれ同様の検査ユニット112及びディセーブルユニット114を有する。ラテラルフロー・アッセイストリップ116は、検査ユニット112のアッセイ・インタフェースによって受け取られる。アッセイストリップ116の受け取り、又は、その後の何らかのイベントは、ディセーブルユニット114をトリガリングし、検査結果読取り装置111による分析が完了したアッセイストリップ116の実際の数をディセーブルユニット114に記録させる。検査結果読取り装置10及び72に関して上で説明したものと同様に、ディセーブルユニット114は、アッセイストリップ116の分析が所定の限度回数だけ終了すると、検査ユニット112をディセーブルするように構成される。
【0041】
図5は、パッケージングされた診断検査システムの一実施形態を150で示している。一実施形態として、パッケージングされた診断検査システム150は、コンテナ、すなわちパッケージ152、検査結果読取り装置10、及び、複数の検査ストリップ若しくは試料154を含む。一実施形態として、1つの検査結果読取り装置10にパッケージングされるアッセイストリップ又は検査ストリップ154の数は、限度検査回数30(図1)に等しい。例えば、限度検査回数30が10である場合、10個のアッセイストリップ154が1つの検査結果読取り装置10にパッケージングされる。したがって、診断検査結果読取り装置10は、カウンタ34(図1)の他に、又はカウンタ34の代替としてパッケージ152を使用して、限度回数30の検査を完了したか否かを判定することができる。例えば、検査結果読取り装置10は、その中にパッケージングされた全てのアッセイストリップを使用する場合がある。検査結果読取り装置の中にパッケージングされたアッセイストリップ154を使い切ると、検査結果読取り装置10は使い捨てにされ、新たな診断検査システム製品パッケージ150が開封され、使用される。したがって、こうしたパッケージはそれ自体が、検査結果読取り装置10の使用のモニタリングに使用され、及び/又は、ディセーブルユニット14(図1)を有する特定の検査結果読取り装置10上で使用されたアッセイストリップの数を示す補助的な装置、若しくは又は視覚的装置として使用される場合がある。一実施形態では、パッケージングされたシステム150の中に予備のアッセイストリップ154を配置するために、あるいは、ユーザが意図せずにカウンタをトリガリングした場合や、そのような要求があった場合に、更に数回の使用を可能にするために、限度検査回数はアッセイストリップ154の数とはわずかに違う数に設定される場合がある。
【0042】
上記の実施形態によれば、所望の検出感度レベルで免疫学的分析を行うように構成された比較的低コストな診断検査結果読取り装置が得られる。低コストな検査結果読取り装置によれば、そのような検査結果読取り装置を介護場所のような検査室以外の場所で利用することが可能になる。また、検査結果読取り装置に含まれるディセーブルユニットは、検査結果読取り装置の使用を規制し、限度使用回数を超えた後は、検査結果読取り装置の電気的または機械的劣化の統計的可能性、又は、検査ユニットの正規の耐用期間が経過する十分に前であっても、検査の実施に検査結果読取り装置を使用することを実質的に禁止する。したがって、比較的低価格で検出感度の高い診断検査を介護場所において実施することが可能になる。
【0043】
本発明の例示的実施形態を以下に列挙する。
1.各検査が、サンプル中に被分析物が存在するか否かを診断アッセイを使用して判定するものである、1以上の検査を実施するように構成された検査ユニットと、
前記検査ユニットに結合され、選択された限度検査回数に基づいて前記検査ユニットをディセーブルするように構成されたディセーブルユニットと
を含む診断検査結果読取り装置。
2.前記ディセーブルユニットは、
前記検査ユニットによって実施された検査の実際の回数を判定するように構成されたカウンタと、
前記限度回数を記憶するように構成されたメモリと、
前記検査の実際の回数を前記選択された限度回数と比較するように構成されたプロセッサと
を含む、1に記載の診断検査結果読取り装置。
3.前記カウンタに接続され、前記検査ユニットによる1回の検査が完了した後に駆動されるように構成されたトリガを更に含み、前記カウンタは、前記トリガが駆動されるたびにインクリメントされる、2に記載の診断検査結果読取り装置。
4.前記選択された限度回数は、所定の検出感度レベル範囲に見合った回数である、2に記載の診断検査結果読取り装置。
5.前記選択された限度回数は、前記診断検査結果読取り装置の推定検出感度に基づいて決定される、2に記載の診断検査結果読取り装置。
6.前記検査ユニットにより実施された1回の検査の後に駆動されるように構成されたトリガを更に含み、駆動された前記トリガは、前記検査ユニットのディセーブルを前記ディセーブルユニットに命じるように構成される、1に記載の診断検査結果読取り装置。
7.前記トリガは、機械的に駆動される、6に記載の診断検査結果読取り装置。
8.前記トリガは、電気的に駆動される、6に記載の診断検査結果読取り装置。
9.前記トリガは、前記検査の開始時に始動されるタイマーを含み、前記トリガは、該タイマーが所定の時刻に達したときに駆動される、6に記載の診断検査結果読取り装置。
10.前記検査ユニットは、
診断アッセイを受け取るように構成されたアッセイインタフェースと、
前記診断アッセイを分析するためのプログラムを記憶するように構成されたメモリと、
前記プログラムを実行し、前記アッセイを分析するように構成された検査プロセッサと
を含む、1に記載の診断検査結果読取り装置。
11.前記ディセーブルユニットは、前記メモリに接続され、前記メモリから前記プログラムの少なくとも一部を消去することにより前記検査ユニットをディセーブルするように構成される、10に記載の診断検査結果読取り装置。
12.前記ディセーブルユニットは、前記検査ユニットを電気的にディセーブルするように構成される、1に記載の診断検査結果読取り装置。
13.前記被分析物はヒト絨毛性ゴナドトロピンであり、前記診断アッセイはラテラルフロー・アッセイである、1に記載の診断検査結果読取り装置。
14.前記被分析物は、検査対象となるサンプルを提供した患者の薬物使用を示す、1に記載の診断検査結果読取装置。
15.各検査が、サンプル中に被分析物が存在するか否かを診断アッセイを使用して判定するものである、1以上の検査を実施するように構成された検査ユニットと、前記検査ユニットに結合され、選択された限度検査回数に基づいて前記検査ユニットをディセーブルするように構成されたディセーブルユニットとを含む診断検査結果読取り装置と、
前記限度検査回数に等しい数の診断アッセイと
を含み、前記診断検査結果読取り装置と前記複数の診断アッセイとが一緒にパッケージングされた、診断検査システム。
16.診断検査結果読取り装置であって、
各検査が、患者から受け取ったサンプル中に被分析物が存在するか否かを診断アッセイを使用して判定するものである、1以上の検査を実施する手段と、
限度回数の検査が既に実施されている場合に診断検査結果読取り装置をディセーブル手段と
を含み、ディセーブルされた診断検査結果読取り装置は、それ以上の検査を実施することができなくなる、診断検査結果読取り装置。
17.使い捨て診断検査結果読取り装置を使用して1以上の検査を実施する方法であって、
使い捨て診断検査結果読取り装置を使用し、アッセイを使用して、該アッセイに導入されたサンプル中に被分析物が存在するか否かを判定する1以上の検査を実施するステップと、
前記使い捨て診断検査結果読取り装置で実施された選択された限度回数の検査に基づいて、前記診断検査結果読取り装置の使用を禁止するステップと
からなる方法。
18.所望の検出感度レベルで実施可能な検査の限度回数を判定するステップを更に含む、17に記載の方法。
19.前記使い捨て診断検査結果読取り装置を使用して実施された検査の回数を判定するステップと、
実施された検査の回数を前記限度回数と比較するステップと
を更に含み、前記実施された検査の回数と前記限度回数との比較に応じて、前記使い捨て診断検査結果読取り装置の使用を禁止するステップが実施される、17に記載の方法。
20.前記使い捨て診断検査結果読取り装置の使用を禁止するステップは、前記使い捨て診断検査結果読取り装置から検査プログラムを消去することか、又は、前記使い捨て診断検査結果読取り装置を電気的にディセーブルすることからなる、17に記載の方法。
【0044】
本明細書では、特定の幾つかの実施形態について図示説明しているが、当業者には明らかなように、本発明の範囲から外れることなく、図示説明した実施形態に代えて、種々の代替実施形態、及び/又は、等価実施形態を使用することも可能である。本願は、本明細書に記載した実施形態の変形や変更も全て範囲に含めることを意図している。したがって、本発明は特許請求の範囲、及びその均等によってのみ規定される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】診断検査結果読取り装置の一実施形態を示す略ブロック図である。
【図2】図1の診断検査結果読取り装置の使用方法の一実施形態を示すフロー図である。
【図3】診断検査結果読取り装置及びサンプルコンテナの一実施形態を示す展開斜視図である。
【図4】診断検査結果読取り装置及びサンプルコンテナの一実施形態の一部を示す展開斜視図である。
【図5】診断検査結果読取り装置を含むパッケージングされた製品セットの一実施形態を示す斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各検査が、サンプル中に被分析物が存在するか否かを診断アッセイ(78,154,116)を使用して判定するものである、1以上の検査を実施するように構成された検査ユニット(12,88,112)と、
前記検査ユニットに結合され、選択された限度検査回数に基づいて前記検査ユニットをディセーブルするように構成されたディセーブルユニット(14,114)と
を含む診断検査結果読取り装置(10,70,100)。
【請求項2】
前記ディセーブルユニットは、
前記検査ユニットによって実施された検査の実際の回数を判定するように構成されたカウンタ(34)と、
前記限度回数を記憶するように構成されたメモリ(30)と、
前記検査の実際の回数を前記選択された限度回数と比較するように構成されたプロセッサ(36)と
を含む、請求項1に記載の診断検査結果読取り装置。
【請求項3】
前記カウンタに接続され、前記検査ユニットによる1回の検査が完了した後に駆動されるように構成されたトリガ(32)を更に含み、前記カウンタは、前記トリガが駆動されるたびにインクリメントされる、請求項2に記載の診断検査結果読取り装置。
【請求項4】
前記選択された限度回数は、所定の検出感度レベル範囲に見合った回数である、請求項2又は請求項3に記載の診断検査結果読取り装置。
【請求項5】
前記検査ユニットにより実施された1回の検査の後に駆動されるように構成されたトリガを更に含み、駆動された前記トリガは、前記検査ユニットのディセーブルを前記ディセーブルユニットに命じるように構成される、請求項1〜4のうちのいずれか一項に記載の診断検査結果読取り装置。
【請求項6】
前記検査ユニットは、
診断アッセイを受け取るように構成されたアッセイインタフェース(20,80)と、
前記診断アッセイを分析するためのプログラム(26)を記憶するように構成されたメモリ(24)と、
前記プログラムを実行し、前記アッセイを分析するように構成された検査プロセッサ(22)と
を含む、請求項1〜5のうちのいずれか一項に記載の診断検査結果読取り装置。
【請求項7】
前記ディセーブルユニットは、前記メモリに接続され、前記メモリから前記プログラムの少なくとも一部を消去することにより前記検査ユニットをディセーブルするように構成される、請求項6に記載の診断検査結果読取り装置。
【請求項8】
前記選択された限度回数に等しい数の診断アッセイを有し、前記診断検査結果読取り装置、及び前記複数の診断アッセイは一緒にパッケージングされる、請求項1〜7のうちのいずれか一項に記載の診断検査。
【請求項9】
使い捨て診断検査結果読取り装置を使用して1以上の検査を実施する方法であって、
使い捨て診断検査結果読取り装置を使用し、アッセイを使用して、該アッセイに導入されたサンプル中に被分析物が存在するか否かを判定する1以上の検査を実施するステップと、
前記使い捨て診断検査結果読取り装置で実施された選択された限度回数の検査に基づいて、前記診断検査結果読取り装置の使用を禁止するステップと
からなる方法。
【請求項10】
所望の検出感度レベルで実施可能な検査の限度回数を判定するステップと、
前記使い捨て診断検査結果読取り装置を使用して実施された検査の回数を判定するステップと、
実施された検査の回数を前記限度回数と比較するステップと
を更に含み、前記実施された検査の回数と前記限度回数との比較に応じて、前記使い捨て診断検査結果読取り装置の使用を禁止するステップが実施される、請求項9に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2007−171185(P2007−171185A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−341101(P2006−341101)
【出願日】平成18年12月19日(2006.12.19)
【出願人】(506076606)アバゴ・テクノロジーズ・ジェネラル・アイピー(シンガポール)プライベート・リミテッド (129)
【Fターム(参考)】