説明

ディビジョンバーキャップ

【課題】ディビジョンバーキャップにおいて、ディビジョンバーからの外れを抑制することにある。
【解決手段】インナキャップ部21にはリブ21dが設けられている。このリブ21dは、アッパブラケット16に当接することで、キャップ20がディビジョンバー10に装着された状態におけるインナフレーム部11に対するインナキャップ部21の回動を規制する。よって、特にガラスラン8を装着する際に、インナキャップ部21がインナフレーム部11から外れることが抑制される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ディビジョンバーに装着されるディビジョンバーキャップに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車両ドアには、車両ウインドウを車両の前後方向に2分割するように、車両高さ方向に延出するディビジョンバーが設けられている。このディビジョンバーの上端には樹脂製のキャップが装着される。
【0003】
具体的には、図7に示すように、ディビジョンバー100は、車外側に設けられる板状のアウタフレーム部112と、車内側に設けられる板状のインナフレーム部111と、両フレーム部111,112間を連結する連結フレーム部113とが一体成形されてなる。
【0004】
キャップ120は、アウタキャップ部122と、インナキャップ部121と、これらキャップ部121,122間を連結する連結片123とが一体成形されてなる。これらキャップ部121,122は、それぞれフレーム部111,112の上端に嵌め込まれる(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
図7の2点鎖線で示すように、インナフレーム部111及びアウタフレーム部112間には、手作業にてゴム材でなるガラスラン108が取り付けられる。ガラスラン108を取り付ける際には、そのガラスラン108をディビジョンバー100の高さに合わせる位置決めをする必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−274570号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記ガラスラン108をディビジョンバー100に取り付ける際、特に上記位置決めをする際に、図7の矢印に示すように、ガラスラン108がインナキャップ部121に接触することでインナキャップ部121に上方向への力が加わる場合がある。これにより、インナキャップ部121がインナフレーム部111から外れるおそれがある。例えば、インナキャップ部121の片側に上方向への力が加わった場合には、このインナキャップ部121はインナフレーム部111に対して回動しつつ外れる。インナキャップ部121が外れた場合には、再び、インナキャップ部121をインナフレーム部111に嵌め込む作業が必要となって手間がかかる。また、これと同様にして、アウタキャップ部122がアウタフレーム部112から外れるおそれもある。
【0008】
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、ディビジョンバーから外れることを抑制できるディビジョンバーキャップを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、ディビジョンバーの先端に装着されるディビジョンバーキャップにおいて、前記ディビジョンバーは車外側のアウタフレーム部と、車内側のインナフレーム部と、前記アウタフレーム部及び前記インナフレーム部間を連結する連結フレーム部とが一体成形されてなり、前記連結フレーム部には車両ドアの枠に装着されるブラケットが固定され、前記アウタフレーム部の端部に装着されるアウタキャップ部と、前記インナフレーム部の端部に装着されるインナキャップ部と、これらアウタキャップ部及びインナキャップ部間を連結する連結片と、前記アウタキャップ部及び前記インナキャップ部の少なくとも何れか一方に設けられるとともに、前記ディビジョンバーキャップが前記ディビジョンバーに装着された状態における前記アウタフレーム部又は前記インナフレーム部に対する前記アウタキャップ部又は前記インナキャップ部の回動を規制する態様で、前記ブラケット又は前記連結フレーム部に当接可能となるリブと、を備えたことをその要旨としている。
【0010】
同構成によれば、アウタキャップ部及びインナキャップ部の少なくとも何れか一方にリブが設けられている。このリブは、ブラケット又は連結フレーム部に当接することで、アウタフレーム部又はインナフレーム部に対するアウタキャップ部又はインナキャップ部の回動を規制する。ここで、特にディビジョンバーにガラスランを装着する際に、アウタキャップ部又はインナキャップ部の片側に力が加わるおそれがある。この場合でも、アウタキャップ部又はインナキャップ部が、アウタフレーム部又はインナフレーム部から回動しつつ外れることが抑制される。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のディビジョンバーキャップにおいて、前記アウタキャップ部又は前記インナキャップ部が前記アウタフレーム部又は前記インナフレーム部に装着された状態において前記アウタキャップ部又は前記インナキャップ部における前記アウタフレーム部又は前記インナフレーム部に対応する面に形成される突部を備え、当該突部は前記アウタフレーム部又は前記インナフレーム部を押圧することをその要旨としている。
【0012】
同構成によれば、突部はアウタフレーム部又はインナフレーム部を押圧することで、アウタフレーム部又はインナフレーム部を係止する。これにより、アウタキャップ部又はインナキャップ部におけるアウタフレーム部又はインナフレーム部からの外れが抑制される。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のディビジョンバーキャップにおいて、前記連結片は、前記ディビジョンバーキャップが前記ディビジョンバーに装着された状態において、前記ディビジョンバーキャップの前記ディビジョンバーとの離間を阻害する態様で前記ブラケットに係止されることをその要旨としている。
【0014】
同構成によれば、ディビジョンバーキャップがディビジョンバーに装着された状態において、ディビジョンバーキャップに対してディビジョンバーと離間する方向に力が加わったとき、連結片はブラケットに係止される。これにより、ディビジョンバーキャップがディビジョンバーから外れることが抑制される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、ディビジョンバーキャップにおいて、ディビジョンバーから外れることを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態における車両ドアの正面図。
【図2】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態におけるディビジョンバー及びキャップの3面図。
【図3】(a)〜(e)は、本発明の一実施形態におけるキャップの5面図。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の一実施形態におけるキャップが装着された状態のディビジョンバーの3面図。
【図5】(a)は図4(a)のA−A線断面図、(b)はB−B線断面図、(c)はC−C線断面図。
【図6】他の実施形態における図4(a)のA−A線断面図。
【図7】背景技術におけるキャップが装着された状態のディビジョンバーの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を具体化した一実施形態について図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、車両のリヤドア1は、ドア本体2と、ドアフレーム3と、ディビジョンバー10と、を備える。ドア本体2は、ドアハンドル7を有するとともに、その内部にロック機構等(図示略)が設けられる。
【0018】
ドアフレーム3は、湾曲する棒状に形成されるとともに、その両端部がドア本体2の上面における図中の左右両側の端部にそれぞれ接続されている。ドアフレーム3及びドア本体2間には窓開口部9が形成されている。
【0019】
ディビジョンバー10は、窓開口部9を車両の前後方向に2分割する態様で車両の上下方向に延出する棒状に形成されている。すなわち、窓開口部9は、ディビジョンバー10によって前側開口部9aと、後側開口部9bとに区切られる。
【0020】
図1の破線で示すように、前側開口部9aを形成するドアフレーム3及びディビジョンバー10には、ゴム材でなるガラスラン8が装着されている。
また、前側開口部9aには、スライドガラス5が上下方向に摺動可能に嵌め込まれている。後側開口部9bには、クォータガラス6が嵌め込まれている。スライドガラス5と、ドアフレーム3及びディビジョンバー10との間にガラスラン8が設けられることで、雨水や騒音が車内に侵入することが抑制される。
【0021】
次に、ディビジョンバー10の具体的構造について図2を参照しつつ説明する。
図2(a)〜(c)には、異なる方向からみたディビジョンバー10の上側の端末部分が拡大して示されている。なお、図2(a)は正面図であって、図2(b)は平面図であって、図2(c)は底面図である。
【0022】
図2(a)に示すように、ディビジョンバー10は、車内側に設けられる板状のインナフレーム部11と、車外側に設けられる板状のアウタフレーム部12と、両フレーム部11,12間を連結する連結フレーム部13とが一体成形されてなる。すなわち、ディビジョンバー10は断面略H字状に成形されている。
【0023】
図2(b),(c)に示すように、連結フレーム部13を境界として両フレーム部11,12間には2つの溝14a,14bが形成される。図4(a)の2点鎖線で示すように、溝14aには、その延出方向に沿ってガラスラン8が挿入される。
【0024】
図2(c)に示すように、アッパブラケット16は、アウタフレーム部12よりも上側(図中の右側)に延出する延出部16aと、この延出部16aの先端に対して車両後側(図中の下側)に屈曲する取付部16bとを有する。延出部16aは、連結フレーム部13の溝14b側の面に溶接にて固着されている。図2(c)に示すように、延出部16aは、その連結フレーム部13側の面であって、連結フレーム部13の下側に露出する係止面16cを有する。
【0025】
この取付部16bは、図示しないボルト等を介してドアフレーム3に締結される。これにより、ディビジョンバー10はアッパブラケット16を介してドアフレーム3に固定される。
【0026】
図2(a)〜(c)に示すように、ディビジョンバー10の上端(図中の右端)には、例えば樹脂材から一体形成されてなるキャップ20が装着される。キャップ20は、インナフレーム部11の上端に嵌合するインナキャップ部21と、アウタフレーム部12の上端に嵌合するアウタキャップ部22と、これらインナキャップ部21及びアウタキャップ部22間を連結する連結片23とを有する。
【0027】
図3(a)〜(e)には、キャップ20の5面図が示されている。図3(b)の下面図に示すように、アウタキャップ部22は、アウタフレーム部12の先端外側を覆う外側挟持部22aと、アウタフレーム部12の先端内側に位置する内側挟持部22bと、を有する。両挟持部22a,22bは、アウタフレーム部12の先端を挟持可能な程度に離間している。また、内側挟持部22bにおける外側挟持部22a側の面には一対の突部22cが形成されている。この突部22cは、多角錐、円錐又は半球状でなるとともに、アウタキャップ部22がアウタフレーム部12に装着されたとき、アウタフレーム部12の内面を押圧する。
【0028】
また、図3(b)の下面図に示すように、インナキャップ部21は、インナフレーム部11の先端外側を覆う外側挟持部21aと、インナフレーム部11の先端内側に位置する内側挟持部21bと、を有する。両挟持部21a,21bは、インナフレーム部11の先端を挟持可能な程度に離間している。また、内側挟持部21bにおける外側挟持部21a側の面には一対の突部21cが形成されている。この突部21cは、インナキャップ部21がインナフレーム部11に装着されたとき、インナフレーム部11の内面を押圧する。
【0029】
また、インナキャップ部21にはリブ21dが形成されている。このリブ21dは、角棒状で形成されるとともに、内側挟持部21bにおけるアウタキャップ部22側に位置している。また、リブ21dは、図3(d)の側面図に示すように、アウタキャップ部22に連結される連結片23と平行をなす態様で、インナキャップ部21の本体(両挟持部21a,21bからなる部分)に対して図中の上側に突出している。
【0030】
図3(d),(e)の両側面図に示すように、連結片23は、図中の上側に開口した略U字状に形成されている。連結片23において、同図中の左右方向に延出する部位には、上方向に凸状に湾曲した湾曲部23aが形成されている。この湾曲部23aは、両キャップ部21,22が各フレーム部11,12に装着された状態で、溝14b内においてアッパブラケット16の側面に接触するように形成されている。
【0031】
図2(a)の矢印で示すように、キャップ20は、自身の連結片23をディビジョンバー10へ向けた方向から、ディビジョンバー10の先端側に挿入される。これにより、図4(a)〜(c)に示すように、インナキャップ部21はインナフレーム部11に装着され、アウタキャップ部22はアウタフレーム部12に装着される。このとき、連結片23は、取付部16bを避けつつ溝14b内に進入し、延出部16aの側面を覆うように位置する。
【0032】
このように、キャップ20が装着されたディビジョンバー10の溝14aには、図4(a)の2点鎖線で示すようにガラスラン8が装着される。溝14a内においてガラスラン8の高さを合わせる際に、ガラスラン8を通じてインナキャップ部21及びアウタキャップ部22に上方向の力が加わることがある。また、このガラスラン8の装着時に関わらず、キャップ20がディビジョンバー10に装着された状態で梱包及び輸送される際に、インナキャップ部21及びアウタキャップ部22に上方向の力が加わることもある。そこで、インナキャップ部21及びアウタキャップ部22に上方向への力が加わった場合であっても、ディビジョンバー10からキャップ20が外れることが抑制される。以下、その作用について具体的に説明する。
【0033】
図5(a)に示すように、アウタフレーム部12は、アウタキャップ部22の両挟持部22a,22bに、図中の上下方向から挟持される。このとき、挟持部22bの突部22cは、アウタフレーム部12の内面を押圧している。従って、例えば、ガラスラン8の装着時に、アウタキャップ部22に対してディビジョンバー10と離間する方向に力が加わった場合であっても、突部22cがアウタフレーム部12の内面に係止することで、アウタキャップ部22がアウタフレーム部12から外れることが抑制される。詳しくは、アウタフレーム部12は、その板材が内側へ曲げ返されることにより、2枚板構造とされている。突部22cとアウタフレーム部12との距離はアウタフレーム部12の厚みよりも若干小さい。よって、キャップ20を装着した状態において、突部22cによってアウタフレーム部12の内面、正確には内側に曲げ返された部分が外方(図中上方)へ押圧される。このため、アウタフレーム部12は両挟持部22a,22bの間に強く挟持される。
【0034】
これと同様に、図5(b)に示すように、インナフレーム部11は、インナキャップ部21の両挟持部21a,21bに、図中の上下方向から挟持される。このとき、挟持部21bの突部21cは、インナフレーム部11の内面を押圧している。従って、例えば、ガラスラン8の装着時に、インナキャップ部21に対してディビジョンバー10と離間する方向に力が加わった場合であっても、突部21cがインナフレーム部11の内面に係止することで、インナフレーム部11は両挟持部21a,21bの間に強く挟持される。このため、インナキャップ部21がインナフレーム部11から外れることが抑制される。
【0035】
さらに、キャップ20がディビジョンバー10に装着された状態においては、図4(c)に示すように、連結片23は、延出部16aの側面を覆うように位置している。そして、連結片23の湾曲部23aは、アッパブラケット16における上下方向に延びる側面と接触している。すなわち、キャップ20に対するディビジョンバー10と反対方向への力に対して、連結片23はアッパブラケット16に係止された状態となる。これにより、キャップ20の外れが抑制される。
【0036】
ここで、連結片23がアッパブラケット16に係止しているのは、図4(a)の上下方向に延びるインナキャップ部21において中央下側である。よって、インナキャップ部21の下側はインナフレーム部11に対して外れにくい。このため、図中の矢印で示すように、インナキャップ部21には、自身の上側に対して、自身の下側の回転軸Pを中心とした回転力が加わることが多い。この場合であっても、図5(c)に示すように、リブ21dが延出部16aの係止面16cに接触している。このため、図4(a)に示すように、インナキャップ部21の矢印方向への回転が規制され、インナキャップ部21のインナフレーム部11からの外れが抑制される。
【0037】
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)インナキャップ部21にはリブ21dが設けられている。このリブ21dは、アッパブラケット16に当接することで、キャップ20がディビジョンバー10に装着された状態におけるインナフレーム部11に対するインナキャップ部21の回動を規制する。よって、特にガラスラン8を装着する際に、アウタキャップ部22がアウタフレーム部12から外れることが抑制される。
【0038】
(2)突部22cがアウタフレーム部12を押圧することで、挟持部22a,22b間にアウタフレーム部12を係止する。これにより、アウタキャップ部22のアウタフレーム部12からの外れが抑制される。これと同様に、突部21cがインナフレーム部11を押圧することで、挟持部21a,21b間にインナフレーム部11を係止する。これにより、インナキャップ部21のインナフレーム部11からの外れが抑制される。
【0039】
(3)キャップ20がディビジョンバー10に装着された状態において、キャップ20に対してディビジョンバー10と離間する方向に力が加わったとき、連結片23(正確には湾曲部23a)はアッパブラケット16の側面に係止される。これにより、キャップ20がディビジョンバー10から外れることが抑制される。
【0040】
(4)キャップ20をディビジョンバー10に装着する際には、上記背景技術と同様に各キャップ部21,22を各フレーム部11,12に装着すればよいため、キャップ20の組み付け性を確保できる。
【0041】
(5)キャップ20にリブ21d及び突部21c,22c等を設けるだけで、ディビジョンバー10等の設計を変更することなく、上記効果を奏することができる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
【0042】
・上記実施形態においては、リブ21dは、アッパブラケット16の係止面16cに当接することで、インナフレーム部11に対するインナキャップ部21の回動を規制していた。しかし、リブ21dは、連結フレーム部13に当接することで、インナフレーム部11に対するインナキャップ部21の回動を規制してもよい。
【0043】
・上記実施形態における両キャップ部21,22の形状を変更してもよい。具体的には、図4(a)に示される両キャップ部21,22において、挟持部21a,21b,22a,22bの左右方向の長さを大きくする。これにより、両キャップ部21,22と、両フレーム部11,12との接触面積を増大させること、ひいては両キャップ部21,22が両フレーム部11,12から外れることを抑制できる。
【0044】
・上記実施形態における挟持部22bの形状を変更してもよい。具体的には、図6に示すように、挟持部25は、アウタフレーム部12における右側が内側に折り曲げられた折曲部27に内側から接触するように延出させてもよい。本構成によれば、アウタキャップ部22とアウタフレーム部12との接触面積、並びに両挟持部22a,25によるアウタフレーム部12を挟持する力を大きくすることができる。これにより、アウタキャップ部22がアウタフレーム部12から外れることを抑制できる。インナキャップ部21の挟持部21bの形状も同様に変更可能である。
【0045】
・上記実施形態においては、リブ21dはインナキャップ部21に設けられていたが、これと同様の新たなリブをアウタキャップ部22に設けてもよい。この場合、新たなリブが、アッパブラケット16又は連結フレーム部13に接触するように、当該リブの位置及び形状を設定する。本構成においては、アウタキャップ部22のアウタフレーム部12からの外れが抑制される。この場合、インナキャップ部21におけるリブ21dを省略してもよい。
【0046】
・上記実施形態においては、それぞれ突部21c,22cは一対設けられていたが、突部21c,22cの数はこれに限らず、1つや3つ以上であってもよい。例えば、突部が1つの場合には、内側挟持部21b,22bにおける両フレーム部11,12に接触する面全域に亘って形成される突部であってもよい。
【0047】
・上記実施形態におけるインナキャップ部21の突部21c及びアウタキャップ部22の突部22cの何れか一方を省略してもよい。また、全ての突部21c,22cを省略してもよい。
【0048】
・上記実施形態においては、キャップ20がディビジョンバー10に装着された状態において、リブ21dはアッパブラケット16に接触した状態にあったが、このときリブ21dはアッパブラケット16に対して離間していてもよい。この場合、インナフレーム部11に対してインナキャップ部21が僅かに回動したとき、リブ21dがアッパブラケット16に当接することで、インナキャップ部21の外れが抑制される。また、リブ21dが連結フレーム部13に当接可能に構成される場合も、同様に、リブ21dと連結フレーム部13とが離間していてもよい。
【符号の説明】
【0049】
8…ガラスラン、10…ディビジョンバー、11…インナフレーム部、12…アウタフレーム部、13…連結フレーム部、14a,14b…溝、16…アッパブラケット、16a…延出部、16b…取付部、20…キャップ、21…インナキャップ部、21a…外側挟持部、21b…内側挟持部、21c…突部、21d…リブ、22…アウタキャップ部、22a…外側挟持部、22b…内側挟持部、22c…突部、23…連結片、23a…湾曲部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ディビジョンバーの先端に装着されるディビジョンバーキャップにおいて、
前記ディビジョンバーは車外側のアウタフレーム部と、車内側のインナフレーム部と、前記アウタフレーム部及び前記インナフレーム部間を連結する連結フレーム部とが一体成形されてなり、前記連結フレーム部には車両ドアの枠に装着されるブラケットが固定され、
前記アウタフレーム部の端部に装着されるアウタキャップ部と、
前記インナフレーム部の端部に装着されるインナキャップ部と、
これらアウタキャップ部及びインナキャップ部間を連結する連結片と、
前記アウタキャップ部及び前記インナキャップ部の少なくとも何れか一方に設けられるとともに、前記ディビジョンバーキャップが前記ディビジョンバーに装着された状態における前記アウタフレーム部又は前記インナフレーム部に対する前記アウタキャップ部又は前記インナキャップ部の回動を規制する態様で、前記ブラケット又は前記連結フレーム部に当接可能となるリブと、を備えたディビジョンバーキャップ。
【請求項2】
請求項1に記載のディビジョンバーキャップにおいて、
前記アウタキャップ部又は前記インナキャップ部が前記アウタフレーム部又は前記インナフレーム部に装着された状態において前記アウタキャップ部又は前記インナキャップ部における前記アウタフレーム部又は前記インナフレーム部に対応する面に形成される突部を備え、当該突部は前記アウタフレーム部又は前記インナフレーム部を押圧するディビジョンバーキャップ。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のディビジョンバーキャップにおいて、
前記連結片は、前記ディビジョンバーキャップが前記ディビジョンバーに装着された状態において、前記ディビジョンバーキャップの前記ディビジョンバーとの離間を阻害する態様で前記ブラケットに係止されるディビジョンバーキャップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−112286(P2013−112286A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−262564(P2011−262564)
【出願日】平成23年11月30日(2011.11.30)
【出願人】(000000011)アイシン精機株式会社 (5,421)