説明

デオキシコール酸の調製のための方法

デオキシコール酸およびその中間体を調製するための合成方法、高純度合成デオキシコール酸、組成物、ならびに使用方法を提供する。さらに、Δ−9,11−エン、11−ケトまたは11−ヒドロキシ−β−ステロイドからの、12−ケトまたは12−α−ヒドロキシステロイドの合成のためのプロセスも提供する。本発明は、さらに、合成の間に調製される新規化合物に関する。本発明は、ヒドロコルチゾンから出発するデオキシコール酸の合成にも関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
12−ケト化合物3:
【化192】

を、対応するΔ−9,11−エン化合物4:
【化193】

[式中、
Pgはヒドロキシル保護基であり、
Rは水素、ヒドロキシルまたは−OPgであり、
は胆汁酸の17−側鎖であり、該胆汁酸はコール酸、デオキシコール酸、タウロコール酸およびグリココール酸から成る群から選択され、ここで該側鎖のカルボキシル官能基はC−Cアルキル基で必要に応じてエステル化され、そして
は水素であり、または
およびRはそれらに結合している炭素原子と一緒になってケト基またはケト保護基を形成する]
から調製するプロセスであって;
該プロセスが、
補助酸化剤の存在下、式(R)(R)(R)C−O−OH[ここで、R、RおよびRはそれぞれ独立にC−Cアルキルである]のアルキルヒドロペルオキシドとの反応によって、化合物4の12位においてアリル酸化を行って、化合物1、2および3:
【化194】

の混合物を先ず得る工程;および、
必要に応じて、化合物2をさらに酸化して、Δ−9,11−エン−12−オン化合物3を得る工程;
を含むプロセス。
【請求項2】
11−β−ヒドロキシステロイドを、対応する12−ケトステロイドに変換するプロセスであって、該プロセスは:
a) 適切に保護された11−β−ヒドロキシステロイドを選択する工程;
b) 該11−β−ヒドロキシステロイドを脱水して、該ステロイド中にΔ−9,11−エン官能基を与える工程;
c) 補助酸化剤の存在下、該b)のステロイド生成物をアルキルヒドロペルオキシドと反応させることによって、12位におけるアリル酸化を行う工程;および
d) Δ−9,11−エン官能基を水素化して、9−α−ヒドロ−11−ジヒドロ−12−ケトステロイドを得る工程;および
e) 必要に応じて、該d)で生成された9−α−ヒドロ−11−ジヒドロ−12−ケトステロイドの12−ケト官能基を、有効量の還元剤で還元して、9−α−ヒドロ−11−ジヒドロ−12−α−ヒドロキシステロイドを得る工程
を含む、プロセス。
【請求項3】
前記11−β−ヒドロキシステロイドが、対応する11−ケトステロイドを少なくとも化学論量の還元剤で還元して11−β−ヒドロキシステロイドを得ることによって調製される、請求項2に記載のプロセス。
【請求項4】
前記11−β−ヒドロキシステロイドが、ヒドロコルチゾンまたはヒドロコルチゾン誘導体である、請求項2に記載のプロセス。
【請求項5】
前記アリル酸化が、1当量または1当量より多い当量のt−ブチルヒドロペルオキシドによってCuIの存在下で行われる、請求項1および2のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項6】
前記補助酸化剤が、水性次亜塩素酸ナトリウム、パラジウム炭素、Pd(OCOCF、Pd(OAc)およびCuIから成る群から選択される、請求項1および2のいずれか一項に記載のプロセス。
【請求項7】
式1の化合物:
【化195】

[式中、
Pgは、ヒドロキシル保護基であり;
Rは、水素、ヒドロキシルまたは−OPgであり;
は、コール酸、デオキシコール酸、タウロコール酸およびグリココール酸から成る群から選択される胆汁酸の17−側鎖であり、ここで、該側鎖のカルボキシル官能基は、C−Cアルキル基で必要に応じてエステル化され;
は、水素であり;または
およびRは、それらに結合している炭素原子と一緒になって、ケト基またはケト保護基を形成し;
、RおよびRはそれぞれ独立に、C−Cアルキルである]。
【請求項8】
式2の化合物が、化合物42、43、44、45および46:
【化196】

【化197】

から成る群から選択される、請求項7に記載の化合物。
【請求項9】
式5の化合物:
【化198】

[式中、
Pgは、ヒドロキシル保護基であり;
Rは、水素、ヒドロキシルまたは−OPgであり;
は、コール酸、デオキシコール酸、タウロコール酸およびグリココール酸から成る群から選択される胆汁酸の17−側鎖であり、ここで、該側鎖のカルボキシル官能基は、C−Cアルキル基で必要に応じてエステル化され;
は、水素であり;または
およびRは、それらに結合している炭素原子と一緒になって、ケト基またはケト保護基を形成し;
、RおよびRはそれぞれ独立に、C−Cアルキルである]。
【請求項10】
式5の化合物が、化合物48、49、50、51および52:
【化199】

【化200】

から成る群から選択される、請求項9に記載の化合物。
【請求項11】
が、
【化203】

[式中、Rは低級アルキルであり、波線
【化204】

はステロイド骨格の17位への結合点を表す]
から成る群から選択される、請求項7または9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項12】
およびRが、それらに結合している炭素原子と一緒になってケト基を形成する、請求項7または9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項13】
およびRが、それらに結合している炭素原子と一緒になって、
【化205】

[式中、nは1、2または3であり、波線
【化206】

は分子の残部への結合点を表す]
を形成する、請求項7または9のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項14】
化合物12:
【化207】

を調製する方法であって、化合物13:
【化208】

[式中、Pgはヒドロキシル保護基である]
を、脱水条件下で接触させて、化合物12を得る工程を含み、ここで、化合物13は、化合物17:
【化209】

の3−ヒドロキシル基を選択的に保護する工程を含む方法によって調製され、ここで、化合物17が、化合物16:
【化210】

を、酸化条件下でビシナルアルコール酸化剤に接触させる工程を含む方法によって調製される、方法。
【請求項15】
前記ビシナルアルコール酸化剤がNaIOである、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
化合物16が、化合物15:
【化211】

を、カルボニル基がアルコール基に還元される条件下で、少なくとも2当量の還元剤に接触させる工程を含む方法によって調製される、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記還元剤がNaBHを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
化合物15が、ヒドロコルチゾン:
【化212】

を、水素化条件下で、少なくとも1モル当量の水素に接触させる工程を含む方法によって調製される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記水素化条件が、Pd/Cを触媒として含み、DMFを溶媒として含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
式14の化合物:
【化213】

の調製方法であって:
a) ヒドロコルチゾン:
【化214】

を、水素化条件下で、少なくとも1モル当量の水素に接触させて、4,5−ジヒドロ−ヒドロコルチゾン−化合物15:
【化215】

を得る工程;
化合物15を、カルボニル基がアルコール基に還元される条件下で、少なくとも2当量の還元剤に接触させて、化合物16:
【化216】

を得る工程;
c) 化合物16を、酸化条件下で、ビシナルアルコール酸化剤に接触させて、化合物17:
【化217】

を得る工程;
d) 化合物17の3−ヒドロキシル基を選択的に保護して、式13の化合物:
【化218】

[式中、Pgはヒドロキシル保護基である]
を得る工程;
e) 式13の化合物を、脱水条件下で接触させて、式12の化合物;
【化219】

を得る工程;および、
f) ヒドロキシル保護基を除去して、化合物14を得る工程
を含む、方法。
【請求項21】
式18の化合物:
【化220】

を調製する方法であって:
a) ヒドロコルチゾン:
【化221】

を、水素化条件下で、少なくとも1モル当量の水素に接触させて、4,5−ジヒドロ−ヒドロコルチゾン−化合物15:
【化222】

を得る工程;
化合物15を、カルボニル基がアルコール基に還元される条件下で、少なくとも2当量の還元剤に接触させて、化合物16:
【化223】

を得る工程;
c) 化合物16を、酸化条件下で、ビシナルアルコール酸化剤に接触させて、化合物17:
【化224】

を得る工程;
d) 化合物17の3−ヒドロキシル基を選択的に保護して、化合物13:
【化225】

[式中、Pgはヒドロキシル保護基である]
を得る工程;
e) 式13の化合物を、脱水条件下で接触させて、化合物12;
【化226】

を得る工程;および
f) 化合物12を、オレフィン形成条件下で変換して、化合物18:
【化227】

を形成する工程
を含む、方法。
【請求項22】
デオキシコール酸またはその塩を調製する方法であって:
a) ヒドロコルチゾン:
【化228】

を、水素化条件下で、少なくとも1モル当量の水素に接触させて、4,5β−ジヒドロ−ヒドロコルチゾン−化合物15:
【化229】

を得る工程;
化合物15を、カルボニル基がアルコール基に還元される条件下で、少なくとも2当量の還元剤に接触させて、化合物16:
【化230】

を得る工程;
c) 化合物16を、酸化条件下で、ビシナルアルコール酸化剤に接触させて、化合物17:
【化231】

を得る工程;
d) 化合物17の3−ヒドロキシル基を選択的に保護して、化合物13:
【化232】

[式中、Pgはヒドロキシル保護基である]
を得る工程;
e) 化合物13を、脱水条件下で接触させて、化合物12;
【化233】

を得る工程;
f) 化合物12を、オレフィン形成条件下で変換して、化合物18:
【化234】

を形成する工程;
g) 化合物18を、ルイス酸の存在下に、アルキルプロピオレートCH≡CC(O)ORまたはアルキルアクリレートCH=CHC(O)OR[ここでRはアルキルである]と反応させて、化合物19:
【化235】

[式中、破線
【化236】

は単結合または二重結合である]
を形成する工程;
h) 式19の化合物を、水素化条件下で、Hと反応させて、化合物20:
【化237】

を形成する工程;
i) 化合物20を酸化剤と反応させて、化合物21:
【化238】

を形成する工程;
j) 化合物21を、水素化条件下で、Hと反応させて、化合物22:
【化239】

を形成する工程;
k) 化合物22を還元剤と反応させて、化合物23:
【化240】

を形成する工程;ならびに
l) 化合物23を、脱保護および加水分解条件に暴露して、デオキシコール酸またはその塩を形成する工程
を含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2013−515006(P2013−515006A)
【公表日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−544924(P2012−544924)
【出願日】平成22年12月17日(2010.12.17)
【国際出願番号】PCT/US2010/061150
【国際公開番号】WO2011/075701
【国際公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【出願人】(508276419)カイセラ バイオファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド (4)
【Fターム(参考)】