説明

デジタル−アナログ変換器

デジタル−アナログ変換器(DAC)は、複数の入力信号に応答して複数の第1の光信号を生成するための複数の電光変換器と、第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成するための複数の光減衰器と、第2の光信号を組み合わせ、第3の光信号を生成するための光学カプラと、第3の光信号を電気的アナログ信号に変換するための光検出器とを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
説明する技術は、一般にデジタル−アナログ変換器(DAC)に関し、より詳細には光DACに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、デジタル形式のデータは、伝送、格納、および処理時に低いノイズレベルを有し、したがって安定した信号処理を必要とする電子工学の種々の分野で使用される。しかし、レーダおよびディスプレイなどのアナログデバイスにデジタルデータを印加するときは、デジタル形式のデータをアナログ形式のデータに変換する必要がある。ここで、デジタル電気信号をアナログ電気信号に変換するために、デジタル−アナログ変換器(DAC)を用いることができる。DACは、高速データ伝送、格納、および処理を可能とするのに十分に高いデータ変換速度を有さなければならない。最近、DACにフォトニクス技術を適用する試みを含めて、高速DACに関する研究が積極的に行われている。
【0003】
光DAC(PDAC)は、高速サンプリング、広帯域幅、および減少された干渉を有し、したがって次世代DACの魅力的な候補である。PDAC技術の一例が、Institute of Electrical and Electronics Engineers (IEEE) Photonics Technology Letters、v.15、n.1、117ページ、2003年1月、Araz Yacoubianらに記載されている。同文献は、重み付けされた1×Nカプラおよび複数の電気光学ポリマー変調器を用いるPDAC法について説明している。マッハツェンダ変調器(MZM)が電気光学ポリマー変調器として使用される。重み付けされた1×Nカプラは、連続波(CW)レーザビームを、種々の強度を有するN本のビームに分割する。PDAC技術の別の例が、Electronics Letters、v.43、n.19、1044ページ、2007年9月、X.Yuらに記載されている。同文献は、重み付けされた1×Nカプラおよび複数のMZMを用いるPDAC法について説明している。
【0004】
以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成する添付の図面を参照する。これらの図面では、特に指示がない限り、類似の符号は一般に類似の構成要素を識別する。詳細な説明で説明する例示的な実施形態、図面、および請求項は、限定を意味するものではない。本明細書に示す主題の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用でき、他の変更を加えることができる。本明細書において概略的に説明し、図に示す本開示の構成要素に対して、多種多様の異なる構成で配置、交換、組み合わせ、および設計を行うことができ、それらはすべて本明細書において明確に意図されることは容易に理解されよう。
【発明の概要】
【0005】
一実施形態では、DACは、複数の入力信号に応答して複数の第1の光信号を生成するための複数の電光変換器と、第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成するための複数の光減衰器と、第2の光信号を組み合わせて、第3の光信号を生成するための光学カプラと、第3の光信号を電気的アナログ信号に変換するための光検出器とを含む。
【0006】
別の実施形態では、デジタル信号をアナログ信号に変換するための方法は、複数の入力信号に応答して複数の第1の光信号を生成すること、第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成すること、第2の光信号を組み合わせて、第3の光信号を生成すること、および第3の光信号を電気的アナログ信号に変換することを含む。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】デジタル−アナログ変換器(DAC)の例示的な実施形態の概略図である。
【図2】DACの別の例示的な実施形態の概略図である。
【図3】DACのさらに別の例示的な実施形態の概略図である。
【図4】DACの他の例示的な実施形態の概略図である。
【図5】デジタル信号をアナログ信号に変換するための方法の例示的な実施形態の流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1は、デジタル−アナログ変換器(DAC)の例示的な実施形態の概略図を示す。図に示すように、DAC100は、複数の第1の光信号を生成する複数の電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−N(Nは2以上の整数)と、第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成する複数の光減衰器120−1、120−2、120−3、…、および120−Nと、第2の光信号を組み合わせて、第3の光信号を生成する光学カプラ130と、第3の光信号を電気的アナログ信号に変換する光検出器140とを含む。いくつかの実施形態では、DAC100は、光学カプラ130を光検出器140に結合し、第3の光信号の強度を増幅する増幅器150を任意選択でさらに含むことができる。
【0009】
電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−Nは、それぞれ、たとえば外部源によって生成された複数の入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、およびDB−Nに応答して複数の第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nを生成することができる。入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、またはDB−Nは、それぞれ電光変換器110−1、110−2、110−3、…、または110−Nの作業モードを制御し、したがって、電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−Nはオン状態であってもよいし、オフ状態であってもよい。例を挙げると、入力信号DB−1が「1」であるとき、対応する電光変換器110−1はオン状態とすることができる。入力信号DB−1が「0」であるとき、対応する電光変換器110−1はオフ状態とすることができる。同様に、入力信号DB−2、…、およびDB−Nのうちのいくつかが「1」であるとき、対応する電光変換器110−2、110−3、…、および110−Nはオン状態にあってもよく、入力信号DB−2、…、およびDB−Nのうちのいくつかが「0」であるとき、対応する電光変換器110−2、110−3、…、および110−Nはオフ状態とすることができる。
【0010】
電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−Nがオン状態のとき、電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−Nは、それぞれ第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nを生成することができる。一方、電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−Nがオフ状態のとき、電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−Nは、光信号を生成しなくてもよいし、それぞれ実質的にゼロの強度を有する第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nを生成してもよい。
【0011】
一実施形態では、オン状態で生成された第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nは、互いに実質的に同じ強度を有することができる。ここで、第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nの実質的に同じ強度は、第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nの強度がまったく同じかまたは所定の許容可能な誤差範囲内にあることを示す。オフ状態で生成された第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nの実質的にゼロの強度は、第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nの強度がちょうどゼロであるかまたはゼロからの所定の許容可能な誤差範囲内にあることを示す。所定の許容可能な誤差は、第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nを用いる適用分野の要件に従って変化することができる。例を挙げると、最上位ビット(MSB)を受け取る電光変換器の許容可能な誤差は、最下位ビット(LSB)を受け取る電光変換器の許容可能な誤差より小さくすることができる。
【0012】
別の実施形態では、オン状態で生成された第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nは、互いに実質的に同じ波長を有することができる。ここで、第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nの実質的に同じ波長は、第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nの波長がまったく同じかまたは所定の許容可能な誤差範囲内にあることを示す。たとえば、許容可能な誤差は、第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nを用いる適用分野の要件に従って、または光学カプラ130のタイプに従って変化することができる。
【0013】
電光変換器110−1、110−2、110−3、…、または110−Nは、それぞれドライバ160−1、160−2、160−3、…、または160−Nと、レーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、または170−Nとを有することができる。ドライバ160−1、160−2、160−3、…、または160−Nは、その対応するレーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、または170−Nに駆動信号を印加することができる。この駆動信号は、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、またはDB−Nに対応することができる。例を挙げると、駆動信号は、あるタイプの電圧または電流を有することができる。
【0014】
一実施形態では、入力信号DB−1が「1」であるとき、ドライバ160−1は、レーザダイオード170−1に閾値電圧より高い所定の電圧(たとえば5V)を印加することができる。入力信号DB−1が「0」であるとき、ドライバ160−1は、レーザダイオード170−1に閾値電圧より低い所定の電圧(たとえば0V)を印加することができる。閾値電圧は、レーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、または170−Nを駆動するために、たとえば外部源からレーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、または170−Nに印加される最低電圧を表す。同様に、入力信号DB−2、DB−3、…、およびDB−Nのいくつかが「1」であるとき、対応するドライバ160−2、160−3、…、および160−Nは、対応するレーザダイオード170−2、170−3、…、および170−Nに閾値電圧より高い所定の電圧(たとえば5V)を印加することができる。また、入力信号DB−2、DB−3、…、およびDB−Nのいくつかが「0」であるとき、対応するドライバ160−2、160−3、…、および160−Nは、対応するレーザダイオード170−2、170−3、…、および170−Nに閾値電圧より低い所定の電圧(たとえば0V)を印加することができる。
【0015】
別の実施形態では、入力信号DB−1が「1」であるとき、ドライバ160−1は、レーザダイオード170−1にオン状態に対応する所定の電流を印加することができる。入力信号DB−1が「0」であるとき、ドライバ160−1は、レーザダイオード170−1に実質的にゼロの電流を印加することができる。同様に、入力信号DB−2、DB−3、…、およびDB−Nのいくつかが「1」であるとき、対応するドライバ160−2、160−3、…、および160−Nは、対応するレーザダイオード170−2、170−3、…、および170−Nにオン状態に対応する所定の電流を印加することができる。また、入力信号DB−2、DB−3、…、およびDB−Nのいくつかが「0」であるとき、対応するドライバ160−2、160−3、…、および160−Nは、対応するレーザダイオード170−2、170−3、…、および170−Nに実質的にゼロの電流を印加することができる。
【0016】
いくつかの実施形態では、ドライバ160−1、160−2、160−3、…、または160−Nは、レーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、または170−Nに駆動信号を正確に印加するためにレギュレータ(図示せず)を有することができる。他の実施形態では、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、またはDB−Nの電圧レベルが、レーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、または170−Nを直接的に駆動するのに適しているとき、電光変換器110−1、110−2、110−3、…、または110−Nは、対応するドライバ160−1、160−2、160−3、…、または160−Nを有さなくてもよい。
【0017】
レーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、および170−Nは、たとえば、半導体レーザダイオードなどの市販のレーザダイオードとすることができる。半導体レーザダイオードは、単一の半導体基板上に集積したモノリシック半導体レーザダイオードとすることができる。モノリシック半導体レーザダイオードはバッチプロセスを使用して製造できるので、モノリシック半導体レーザダイオードは、互いに実質的に同じ波長および強度を有する光信号を生成することができる。モノリシック半導体レーザダイオードは、半導体プロセスを使用して低コストで大量生産することができる。レーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、または170−Nの代わりに、発光ダイオード(LED)または有機発光ダイオード(OLED)などの発光素子を使用してもよい。
【0018】
光減衰器120−1、120−2、120−3、…、および120−Nは、第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nの強度を減衰させ、複数の第2の光信号PSA2−1、PSA2−2、PSA2−3、…、およびPSA2−Nを生成することができる。光減衰器120−1、120−2、120−3、…、または120−Nは、第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、またはPSA1−Nを互いに異なるように(differentially)減衰させることができる。光減衰器120−1、120−2、120−3、…、または120−Nの減衰は、第2の光信号PSA2−1、PSA2−2、PSA2−3、…、またはPSA2−Nの強度と、対応する第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、またはPSA1−Nの強度との差によって表すことができる。本明細書では、強度差は光減衰器の光減衰を指す。
【0019】
光減衰器120−1、120−2、120−3、…、または120−Nの光減衰は、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、またはDB−Nの影響を受けることがある。光減衰器120−1、120−2、120−3、…、または120−Nの光減衰は、たとえば対応する入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、またはDB−Nの重みに基づいて決定することができる。いくつかの実施形態では、光減衰器120−1、120−2、120−3、…、および120−Nは、それぞれ入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、およびDB−Nに対応することができる。例を挙げると、入力信号DB−1はデジタル信号の最下位ビット(LSB)に対応することができ、入力信号DB−Nはデジタル信号の最上位ビット(MSB)に対応することができる。この場合、光減衰器120−N、120−(N−1)、120−(N−2)、…、または120−1は、それぞれ光減衰M−3(N−1)dB、M−3(N−2)dB、…、またはM dBを有することができる。ここで、Mは3(N−1)より大きな所定の値であり、dB(デシベル)は光信号の強度を表すために使用される対数単位である。例を挙げると、ある光信号が別の光信号より3dB大きい強度を有するとき、その光信号の強度は、他の光信号の強度のほぼ2倍である。光減衰は、光減衰器120−1のM dBから光減衰器120−NのM−3(N−1)まで順次3dB減少することができる。したがって、光減衰器120−1、120−2、120−3、…、および120−Nは、光減衰の強度が光減衰器120−1から光減衰器120−Nまで約2分の1(2が因数)だけ順次減少する減衰パターンを生成することができる。
【0020】
例を挙げると、ビットパターン「1001」を有する入力信号DB−1、DB−2、DB−3、およびDB−4を含む4ビットのデジタル信号は、光減衰器120−1、120−2、120−3、および120−4に提供されることができる。この場合、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、およびDB−4は、それぞれ「1」、「0」、「0」、および「1」とすることができる。Mが10のとき、光減衰器120−1、120−2、120−3、および120−4は、それぞれ10dB、7dB、4dB、および1dBの光減衰を有することができる。したがって、ビット「1」を有する入力信号DB−1およびDB−4を受け取るとき、それぞれ10dBおよび1dBの光減衰を有する光減衰器120−1および120−4は、それぞれ第1の光信号PSA1−1およびPSA1−4を第2の光信号PSA2−1およびPSA2−4に減衰させることができる。すなわち、第1の光信号PSA1−1およびPSA1−4の強度がI0と同じとき、光減衰器120−1および120−4は、I0から10dB減衰された0.1×I0の強度を有する第2の光信号PSA2−1、およびI0から1dB減衰された約0.794×I0の強度を有する第2の光信号PSA2−4を生成することができる。
【0021】
別の例を挙げると、ビットパターン「1100」を有する入力信号DB−1、DB−2、DB−3、およびDB−4を含む4ビットのデジタル信号は、光減衰器120−1、120−2、120−3、および120−4に提供されることができる。この場合、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、およびDB−4は、それぞれ「0」、「0」、「1」、および「1」とすることができる。Mが10のとき、光減衰器120−1、120−2、120−3、および120−4は、それぞれ10dB、7dB、4dB、および1dBの光減衰を有することができる。したがって、ビット「1」を有する入力信号DB−3およびDB−4を受け取るとき、それぞれ4dBおよび1dBの光減衰を有する光減衰器120−3および120−4は、それぞれ第1の光信号PAS1−3およびPSA1−4を第2の光信号PSA2−3およびPSA2−4に減衰させることができる。すなわち、第1の光信号PSA1−3およびPSA1−4の強度がI0と同じとき、光減衰器120−3および120−4は、I0から4dB減衰された約0.4×I0の強度を有する第2の光信号PSA2−3、およびI0から1dB減衰された約0.794×I0の強度を有する第2の光信号PSA2−4を生成することができる。
【0022】
光減衰器120−1、120−2、120−3、…、および120−Nは、既知の市販の光減衰器とすることができる。光減衰器120−1、120−2、120−3、…、および120−Nのうち少なくとも1つは、可変光減衰器などの他のタイプの光減衰器とすることができる。
【0023】
光学カプラ130は、第2の光信号PSA2−1、PSA2−2、PSA2−3、…、およびPSA2−Nを互いに組み合わせることができ、したがって第3の光信号PSA3を生成することができる。第3の光信号PSA3の強度は、第2の光信号PSA2−1、PSA2−2、PSA2−3、…、およびPSA2−Nの強度ならびに光学カプラ130の挿入損失に基づいて決定することができる。いくつかの実施形態では、光学カプラ130は、第2の光信号PSA2−1、PSA2−2、PSA2−3、…、およびPSA2−Nの強度を代数的に組み合わせる。上述のように、第2の光信号PSA2−1、PSA2−2、PSA2−3、…、またはPSA2−Nは、対応する入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、またはDB−Nに従って、および対応する光減衰器120−1、120−2、120−3、…、または120−Nの減衰に従って種々の強度を有することができる。したがって、第3の光信号PSA3は、第2の光信号PSA2−1、PSA2−2、PSA2−3、…、およびPSA2−Nの種々の離散強度を代数的に組み合わせることによって種々の離散強度を有することができる。例を挙げると、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、およびDB−4を含む4ビットのデジタル信号がDAC100に提供されるとき、第3の光信号PSA3は、互いに異なる24の離散強度を有することができる。上述のように、4ビットのデジタル信号がビットパターン「1001」を有する場合、0.1×I0の強度を有する第2の光信号PSA2−1および約0.794×I0の強度を有する第2の光信号PSA2−4は、それぞれ10dBおよび1dBの光減衰を有する光減衰器120−1および120−4によって形成されることができる。光学カプラ130は、第2の光信号PSA2−1およびPSA2−4の強度を代数的に組み合わせ、約0.894×I0の強度を有する第3の光信号PSA3を生成する。同様に、光学カプラ130は、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、およびDB−4の24のビットパターンに応答して、ならびに対応する光減衰10dB、7dB、4dB、および1dBに応答して、24の離散強度の強度を有する第3の光信号PSA3を生成する。
【0024】
挿入損失は、第2の光信号PSA2−1、PSA2−2、PSA2−3、…、およびPSA2−Nが光学カプラ130を通過する間に失われるパワーを表す。挿入損失は、光学カプラ130のタイプによって異なる値を有することができる。光学カプラ130は、たとえば、N×1カプラなどの既知の市販の光学カプラとすることができる。N×1カプラは、入力としてNの光信号を受け取って、1つの光信号を出力する。
【0025】
光検出器140は、第3の光信号PSA3を電気的アナログ信号ASAに変換する。電気的アナログ信号ASAの強度は、第3の光信号PSA3の強度に比例して変化することができる。例を挙げると、光検出器140は、2Nの異なる強度を有する第3の光信号PSA3を、2Nの異なる強度を有する電気的アナログ信号ASAに変換することができる。電気的アナログ信号ASAは、たとえば、あるタイプの電流または電圧とすることができる。光検出器140は、たとえば、フォトダイオードなどの既知の市販の光検出器とすることができる。フォトダイオードは、たとえば、positive−intrinsic−negative(PIN)フォトダイオードとすることができる。
【0026】
いくつかの実施形態では、増幅器150は、光学カプラ130を光検出器140に結合し、第3の光信号PSA3の強度を増幅することができる。増幅された強度を有する第3の光信号PSA3は、光検出器140に提供されることができる。増幅器150の利得は、出力強度と入力強度の比を表すことができる。増幅器150の利得は、第3の光信号PSA3の強度および光検出器140の閾値に基づいて決定することができる。光検出器140の閾値は、光検出器140を駆動して電気的アナログ信号ASAを生成するために増幅された第3の光信号PSA3の最小強度を示す。増幅器150は、第3の光信号PSA3の増幅された強度を光検出器140の閾値より高く維持するために、第3の光信号PSA3が光検出器140で受け取られる前に、第3の光信号PSA3の強度を増幅することができる。この場合、増幅器150の最小利得は、光検出器140の閾値と、対応する第3の光信号PSA3の強度の比によって表すことができる。他の実施形態では、光学カプラ130から出力された第3の光信号PSA3の強度が光検出器140の閾値以上で維持されるとき、DAC100は、光検出器140の前に増幅器150を含まなくてよい。
【0027】
いくつかの実施形態では、増幅器150は、光検出器140によって出力された電気的アナログ信号ASAを所定の値を超えるまで増幅するために、光検出器140の後方(すなわち、光検出器140の後)に配することができる。所定の値は、電気的アナログ信号ASAを用いる電子デバイスのタイプに従って変化することができる。他の実施形態では、電気的アナログ信号ASAの強度が、電気的アナログ信号ASAを受け取る電子デバイスの所定の値以上であるとき、DAC100は、光検出器140の後方に増幅器150を含まなくてよい。
【0028】
上述のように、いくつかの実施形態によるDAC100は、電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−Nと、光減衰器120−1、120−2、120−3、…、および120−Nとを含むことができる。電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−Nは、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、およびDB−Nに応答して第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nを生成することができる。第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、またはPSA1−Nは、ドライバ160−1、160−2、160−3、…、または160−Nによって駆動されたレーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、または170−Nによって生成されることができる。レーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、および170−Nは互いから分離することができ、したがって第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nは、互いのランダムな位相差を有することができる。互いのランダムな位相差を有する第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nは、非干渉特性を有することができる。非干渉特性を有する第1の光信号PSA1−1、PSA1−2、PSA1−3、…、およびPSA1−Nを使用するDAC100は、低い干渉特性を有することができる。
【0029】
図2は、DACの別の例示的な実施形態の概略図を示す。図に示すように、DAC200は、複数の第1の光信号を生成する複数の電光変換器210−1、210−2、210−3、…、および210−Nと、第1の光信号の強度を複数の第2の光信号まで減衰させる複数の光減衰器220−1、220−2、220−3、…、および220−Nと、第2の光信号を組み合わせて、第3の光信号を生成する光学カプラ230と、第3の光信号を電気的アナログ信号に変換する光検出器240とを含むことができる。いくつかの実施形態では、DAC200は、光学カプラ230を光検出器240に結合し、第3の光信号の強度を増幅する増幅器250を任意選択でさらに含むことができる。
【0030】
電光変換器210−1、210−2、210−3、…、または210−Nは、ドライバ260−1、260−2、260−3、…、または260−Nと、レーザダイオード270−1、270−2、270−3、…、または270−Nと、光カプラ280−1、280−2、280−3、…、または280−Nとを含むことができる。光カプラ280−1、280−2、280−3、…、または280−Nは、レーザダイオード270−1、270−2、270−3、…、または270−Nのレーザ信号LSA−1、LSA−2、LSA−3、…、またはLSA−Nを、第1の光信号PSB1−1、PSB1−2、PSB1−3、…、またはPSB1−Nと制御信号CSA−1、CSA−2、CSA−3、…、またはCSA−Nに分割することができる。第1の光信号PSB1−1、PSB1−2、PSB1−3、…、またはPSB1−Nの強度と制御信号CSA−1、CSA−2、CSA−3、…、またはCSA−Nの強度の比は、あらかじめ決定し、光カプラ280−1、280−2、280−3、…、または280−Nによって調整することができる。制御信号CSA−1、CSA−2、CSA−3、…、またはCSA−Nは、ドライバ260−1、260−2、260−3、…、または260−Nに印加されることができる。ドライバ260−1、260−2、260−3、…、または260−Nは、制御信号CSA−1、CSA−2、CSA−3、…、またはCSA−Nに基づいて、レーザダイオード270−1、270−2、270−3、…、または270−Nに印加される電力を調整することができる。いくつかの実施形態では、ドライバ260−1、260−2、260−3、…、または260−Nは、光検出器(図示せず)と、比較器(図示せず)とを有することができる。光検出器は、制御信号CSA−1、CSA−2、CSA−3、…、またはCSA−Nを受け取って、制御信号CSA−1、CSA−2、CSA−3、…、またはCSA−Nを電気信号に変換することができる。比較器は、電気信号を所定の基準値と比較することができる。電気信号の強度が所定の基準値より低いとき、比較器は、レーザダイオード270−1、270−2、270−3、…、または270−Nに印加される電力を増加させることができる。電力が増加するにつれて、レーザ信号LSA−1、LSA−2、LSA−3、…、またはLSA−Nの強度および第1の光信号PSB1−1、PSB1−2、PSB1−3、…、またはPSB1−Nの強度も増加することができる。電気信号の強度が所定の基準値より高いとき、比較器は、レーザダイオード270−1、270−2、270−3、…、または270−Nに印加される電力を減少させることができる。電力が減少するにつれて、レーザ信号LSA−1、LSA−2、LSA−3、…、またはLSA−Nの強度および第1の光信号PSB1−1、PSB1−2、PSB1−3、…、またはPSB1−Nの強度も減少することができる。いくつかの実施形態では、比較器は、第1の光信号PSB1−1、PSB1−2、PSB1−3、…、またはPSB1−Nが所定の強度と実質的に同じ強度を有することができるように、レーザダイオード270−1、270−2、270−3、…、または270−Nに印加される電力を調整する。この場合、第1の光信号PSB1−1、PSB1−2、PSB1−3、…、またはPSB1−Nが所定の強度と実質的に同じであることは、第1の光信号PSB1−1、PSB1−2、PSB1−3、…、またはPSB1−Nの強度が所定の強度とまったく同じかまたは所定の許容可能な誤差範囲内にあることを示す。例を挙げると、MSBに対応する第1の光信号の強度の許容可能な誤差は、LSBに対応する第1の光信号の強度の許容可能な誤差より低くすることができる。光カプラ280−1、280−2、280−3、…、または280−Nは、たとえば1×2光スプリッタとすることができる。1×2光スプリッタを使用すると、1つの光信号を入力とし、出力として2つの光信号に分割することができる。
【0031】
第2の光信号PSB2−1、PSB2−2、PSB2−3、…、およびPSB2−Nを出力する光減衰器220−1、220−2、220−3、…、および220−N、第3の光信号PSB3を出力する光学カプラ230、電気的アナログ信号ASBを出力する光検出器240、第3の光信号PSB3を増幅する増幅器250、ドライバ260−1、260−2、260−3、…、および260−N、ならびにレーザダイオード270−1、270−2、270−3、…、および270−Nの構造および動作は、図1に関して上述した光減衰器120−1、120−2、120−3、…、および120−N、光学カプラ130、光検出器140、増幅器150、ドライバ160−1、160−2、160−3、…、および160−N、ならびにレーザダイオード170−1、170−2、170−3、…、および170−Nの構造および動作と実質的に同じであり、したがって構造および動作の説明は繰り返さない。
【0032】
上述のように、いくつかの実施形態によるDAC200は、光カプラ280−1、280−2、280−3、…、または280−Nを有する電光変換器210−1、210−2、210−3、…、または210−Nを含む。光カプラ280−1、280−2、280−3、…、または280−Nは、制御信号CSA−1、CSA−2、CSA−3、…、またはCSA−Nを使用して、第1の光信号PSB1−1、PSB1−2、PSB1−3、…、またはPSB1−Nの強度を所定の値に調整することができる。したがって、レーザ信号LSA−1、LSA−2、LSA−3、…、およびLSA−Nが互いに異なる強度を有する場合であっても、DAC200の電光変換器210−1、210−2、210−3、…、および210−Nは、互いに実質的に同じ強度を有する第1の光信号PSB1−1、PSB1−2、PSB1−3、…、およびPSB1−Nを提供することができる。
【0033】
図3は、DACのさらに別の例示的な実施形態の概略図を示す。図に示すように、DAC300は、複数の第1の光信号を生成する複数の電光変換器310−1、310−2、310−3、…、および310−Nと、第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成する複数の光減衰器320−1、320−2、320−3、…、および320−Nと、第2の光信号を組み合わせて、第3の光信号を生成する光学カプラ330と、第3の光信号を電気的アナログ信号ASCに変換する光検出器340とを含むことができる。DAC300の構造は、N×1アレイ導波路回折格子(AWG)が光学カプラ330として使用されることを除いて、DAC100の構造と実質的に同じである。
【0034】
電光変換器310−1、310−2、310−3、…、および310−Nは、互いに種々の波長を有する複数の第1の光信号PSC1−1、PSC1−2、PSC1−3、…、およびPSC1−Nを生成することができる。電光変換器310−1、310−2、310−3、…、または310−Nは、ドライバ360−1、360−2、360−3、…、または360−Nと、レーザダイオード370−1、370−2、370−3、…、または370−Nとを含むことができる。電光変換器310−1、310−2、310−3、…、および310−Nの構造および動作は、図1に関して上述した電光変換器110−1、110−2、110−3、…、および110−Nの構造および動作と実質的に同じであり、したがって構造および動作の説明は繰り返さない。
【0035】
光学カプラ330は、種々の波長を有する複数の第2の光信号PSC2−1、PSC2−2、PSC2−3、…、およびPSC2−Nを組み合わせ、第3の光信号PSC3を生成することができる。図に示すように、光学カプラ330はN×1 AWGである。N×1 AWGは、種々の波長を有するNの光信号を入力として受け取り、1つの光信号を出力する。N×1 AWGの挿入損失は、受け取った光信号の数であるNではなく、N×1 AWGの挿入損失の影響を受けることがある。光学カプラ330の動作は、図1に関して上述した光学カプラ130の動作と実質的に同じであり、したがって動作の説明は繰り返さない。
【0036】
上述のように、いくつかの実施形態によるDAC300は、N×1 AWGを光学カプラ330として含む。N×1 AWGは、種々の波長を有する第2の光信号PSC2−1、PSC2−2、PSC2−3、…、およびPSC2−Nを入力として受け取り、第3の光信号PSC3を出力することができる。N×1 AWGの挿入損失は、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、およびDB−Nから生じた、受け取った第2の光信号PSC2−1、PSC2−2、PSC2−3、…、およびPSC2−Nの数であるNの影響を受けない。したがって、DAC300のN×1 AWGは、DAC300が、増加された強度を有する第3の光信号PSC3を得ることができるように、低い挿入損失を有することができる。
【0037】
図4は、DACの他の例示的な実施形態の概略図を示す。図に示すように、DAC400は、複数の第1の光信号を生成する複数の電光変換器410−1、410−2、410−3、…、および410−Nと、第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成する複数の光減衰器420−1、420−2、420−3、…、および420−Nと、第2の光信号を組み合わせて、第3の光信号を生成する光学カプラ430と、第3の光信号を電気的アナログ信号ASDに変換する光検出器440とを含むことができる。電光変換器410−1、410−2、410−3、…、または410−Nは、ドライバ460−1、460−2、460−3、…、または460−Nと、レーザダイオード470−1、470−2、470−3、…、または470−Nと、光カプラ480−1、480−2、480−3、…、または480−Nとを含むことができる。
【0038】
DAC400の構造および動作は、電光変換器410−1、410−2、410−3、…、または410−Nが光カプラ480−1、480−2、480−3、…、または480−Nをさらに含むことを除いて、図3に関して上述したDAC300の構造および動作と実質的に同じである。光カプラ480−1、480−2、480−3、…、または480−Nは、レーザダイオード470−1、470−2、470−3、…、または470−Nのレーザ信号LSB−1、LSB−2、LSB−3、…、またはLSB−Nを、第1の光信号PSD1−1、PSD1−2、PSD1−3、…、またはPSD1−Nと制御信号CSB−1、CSB−2、CSB−3、…、またはCSB−Nに分割することができる。光カプラ480−1、480−2、480−3、…、または480−Nの動作は、図2に関して上述した光カプラ280−1、280−2、280−3、…、または280−Nの動作と実質的に同じである。
【0039】
上述のように、いくつかの実施形態によるDAC400は、光カプラ480−1、480−2、480−3、…、または480−Nを使用して、制御信号CSB−1、CSB−2、CSB−3、…、またはCSB−Nの強度および第1の光信号PSD1−1、PSD1−2、PSD1−3、…、またはPSD1−Nの強度を調整することができる。したがって、レーザ信号LSB−1、LSB−2、LSB−3、…、およびLSB−Nが互いに異なる強度を有する場合であっても、DAC400の電光変換器410−1、410−2、410−3、…、および410−Nは、互いに実質的に同じ強度を有する第1の光信号PSD1−1、PSD1−2、PSD1−3、…、およびPSD1−Nを提供することができる。また、N×1 AWGは、種々の波長を有する複数の第2の光信号PSD2−1、PSD2−2、PSD2−3、…、およびPSD2−Nを互いに組み合わせ、第3の光信号PSD3を生成するために、光学カプラ430として使用される。N×1 AWGの挿入損失は、入力信号DB−1、DB−2、DB−3、…、およびDB−Nから生じた、受け取った第2の光信号PSD2−1、PSD2−2、PSD2−3、…、およびPSD2−Nの数であるNの影響を受けない。したがって、DAC400のN×1 AWGは、DAC400が、増加された強度を有する第3の光信号PSD3を得ることができるように、低い挿入損失を有することができる。
【0040】
図5は、デジタル信号をアナログ信号に変換するための方法の例示的な実施形態の流れ図である。図5を参照すると、ブロック510では、複数の電光変換器が、複数の入力信号に応答して複数の第1の光信号を生成する。第1の光信号は、互いに実質的に同じ強度を有することができる。電光変換器は、対応する入力信号に応答して第1の光信号を生成することができる。ブロック520では、複数の光減衰器が第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成する。光減衰器は、対応する入力信号の重みに従って第1の光信号の強度を異なるように減衰させ、第2の光信号を生成することができる。光減衰器は、それぞれ第1の光信号の強度を重みに従ってM−3(N−1)dB、M−3(N−2)dB、…、およびM dB減衰させ、第2の光信号を生成することができる。ブロック530では、光学カプラが第2の光信号を組み合わせ、第3の光信号を生成する。たとえば、光学カプラは、N×1カプラまたはN×1 AWGとすることができる。ブロック540では、光検出器が、第3の光信号を電気的アナログ信号に変換する。たとえば、光検出器はフォトダイオードとすることができる。
【0041】
本明細書で開示される上記および他のプロセスおよび方法について、プロセスおよび方法で行われる機能は異なる順序で実施できることが、当業者には理解されよう。そのうえ、概説した段階および動作は例として提供されているに過ぎず、段階および動作のいくつかは、開示した実施形態の本質を損なうことなく、取捨選択することもできるし、数を減らした段階および動作に組み合わせることもできるし、追加の段階および動作に拡張することもできる。
【0042】
本開示は、本願で説明する特定の実施形態に関して限定するものではなく、これらの実施形態は種々の態様の例示として意図される。当業者には明らかであるように、その趣旨および範囲から逸脱することなく、多数の修正および変形を加えることができる。本明細書で列挙した方法および装置に加えて、本開示の範囲内にある機能的に等価な方法および装置は、当業者には前述の説明から明らかであろう。このような修正および変形は、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。本開示は、添付の特許請求の範囲の各項によってのみ、このような特許請求の範囲が権利を有する等価物の全範囲と共に、限定されるものである。本開示は、特定の方法、試薬、化合物組成、または生物系に限定されるものではなく、もちろん変化可能であることを理解されたい。本明細書で使用する用語は、特定の実施形態を説明することを目的としているに過ぎず、限定することを意図するものではないことも理解されたい。
【0043】
本明細書における実質的に任意の複数形および/または単数形の用語の使用に関しては、当業者は、文脈および/または適用例に適するように、複数形から単数形に、および/または単数形から複数形に変えることができる。種々の単数形/複数形の置換については、明確にするために本明細書に明記している場合がある。
【0044】
前述の説明から、本開示の種々の実施形態について本明細書で例示を目的として説明してきたこと、ならびに本開示の範囲および趣旨から逸脱することなく種々の修正を加えることができることが理解されるであろう。したがって、本明細書で開示される種々の実施形態は限定することを意図するものではなく、真の範囲および趣旨は以下の特許請求の範囲によって示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の入力信号に応答して複数の第1の光信号を生成するための複数の電光変換器と、
前記第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成するための複数の光減衰器と、
前記第2の光信号を組み合わせ、第3の光信号を生成するための光学カプラと、
前記第3の光信号を電気的アナログ信号に変換するための光検出器とを備える、デジタル−アナログ変換器(DAC)。
【請求項2】
前記電光変換器が、
複数のレーザダイオードと、
前記入力信号に応答して前記レーザダイオードを駆動するための複数のドライバとを備える、請求項1に記載のDAC。
【請求項3】
前記電光変換器が、互いに実質的に同じ強度を有する前記第1の光信号を生成する、請求項1に記載のDAC。
【請求項4】
前記電光変換器が、
複数のレーザダイオードと、
前記入力信号に応答して前記レーザダイオードを駆動するための複数のドライバと、
前記レーザダイオードによって生成された複数のレーザ信号を前記第1の光信号と複数の制御信号に分割するための複数の光カプラとを備え、
前記ドライバの動作が、前記電光変換器が互いに実質的に同じ強度を有する前記第1の光信号を生成するように、前記制御信号によって調整される、請求項1に記載のDAC。
【請求項5】
前記光減衰器が、対応する前記入力信号の重みに従って前記第1の光信号の前記強度を異なるように減衰させる、請求項1に記載のDAC。
【請求項6】
前記光学カプラがN×1光学カプラであり、ここでN(Nは2以上の整数)はビットの数を表す、請求項1に記載のDAC。
【請求項7】
前記光減衰器が、それぞれM−3(N−1)dB、M−3(N−2)dB、…、およびM dBの光減衰を有し、ここでMは3(N−1)より大きい数である、請求項6に記載のDAC。
【請求項8】
前記光学カプラがN×1アレイ導波路回折格子(AWG)であり、ここでN(Nは2以上の整数)はビットの数を表す、請求項1に記載のDAC。
【請求項9】
前記光減衰器が、それぞれM−3(N−1)dB、M−3(N−2)dB、…、およびM dBの光減衰を有し、ここでMは3(N−1)より大きい数である、請求項8に記載のDAC。
【請求項10】
前記電光変換器が、種々の波長の前記第1の光信号を生成する、請求項9に記載のDAC。
【請求項11】
前記第3の光信号の強度を増幅し、前記増幅された強度を有する前記第3の光信号を前記光検出器に印加するための、前記光学カプラを前記光検出器に結合する増幅器をさらに備える、請求項1に記載のDAC。
【請求項12】
前記光検出器がフォトダイオードである、請求項1に記載のDAC。
【請求項13】
デジタル信号をアナログ信号に変換する方法であって、
複数の入力信号に応答して複数の第1の光信号を生成すること、
前記第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成すること、
前記第2の光信号を組み合わせ、第3の光信号を生成すること、および
前記第3の光信号を電気的アナログ信号に変換することを含む方法。
【請求項14】
前記第1の光信号が互いに実質的に同じ強度を有する、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1の光信号の強度を減衰させることが、対応する前記入力信号の重みに従って前記第1の光信号の前記強度を異なるように減衰させることを含む、請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記複数の第2の光信号を生成することが、前記重みに従って前記第1の光信号の前記強度をそれぞれM−3(N−1)dB、M−3(N−2)dB、…、およびM dB減衰させることを含み、ここでN(Nは2以上の整数)がビットの数を表し、Mが3(N−1)より大きい数である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記第2の光信号を組み合わせ、前記第3の光信号を生成することが、
前記第2の光信号をN×1カプラに入力すること、および
前記N×1カプラによって前記第3の光信号を生成することを含み、
N(Nは2以上の整数)が前記第2の光信号の数を表す、請求項13に記載の方法。
【請求項18】
前記第2の光信号を組み合わせ、前記第3の光信号を生成することが、
前記第2の光信号をN×1 AWGに入力すること、および
前記N×1 AWGを使用して前記第3の光信号を生成することを含み、
N(Nは2以上の整数)が前記第2の光信号の数を表す、請求項13に記載の方法。
【請求項19】
複数の入力信号に応答して複数の第1の光信号を生成するための手段と、
前記第1の光信号の強度を減衰させ、複数の第2の光信号を生成するための手段と、
前記第2の光信号を組み合わせ、第3の光信号を生成するための手段と、
前記第3の光信号を電気的アナログ信号に変換するための手段とを備える、デジタル−アナログ変換器(DAC)。
【請求項20】
前記第1の光信号の強度を減衰させるための前記手段が、対応する前記入力信号の重みに従って前記第1の光信号の前記強度を異なるように減衰させるための手段を含む、請求項19に記載のDAC。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2012−529660(P2012−529660A)
【公表日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513880(P2012−513880)
【出願日】平成22年6月11日(2010.6.11)
【国際出願番号】PCT/KR2010/003769
【国際公開番号】WO2010/143913
【国際公開日】平成22年12月16日(2010.12.16)
【出願人】(511283930)ユニバーシティ オブ ソウル インダストリー コーポレーション ファウンデーション (7)
【Fターム(参考)】