説明

デジタルサイネージシステム、グループ管理サーバ、センター管理サーバ、デジタルサイネージ表示方法およびデジタルサイネージプログラム

【課題】複数の表示端末にコンテンツを配信する際に、通信回線の負荷を軽減させたデジタルサイネージシステムを提供する。
【解決手段】デジタルサイネージシステム1は、コンテンツとスケジュールが入力されると、そのコンテンツの登録要求がグループ管理サーバ3からセンター管理サーバ2に送信され、センター管理サーバ2がマスタースケジュールと送られてきた登録要求とをチェックしマスタースケジュールに登録することの可否を判定する。判定結果はグループ管理サーバ3に送信され、グループ管理サーバ3は、登録可と判定されたコンテンツをスケジュールとともに表示端末4へ送信し、表示端末4が表示を行なう。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駅構内や店舗などに設置された表示端末、あるいは映画館での上映設備など、動画像や静止画像などのコンテンツを表示するデジタルサイネージ(電子看板)のシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルサイネージ(電子看板)システムは、映画館、駅構内や店舗などに設置された複数の表示端末に、動画像や静止画像などの様々なコンテンツを、それぞれスケジュールで定められた時刻に表示するシステムである(例えば特許文献1参照)。
【0003】
従来のデジタルサイネージシステムでは、スケジュールを管理するセンターサーバが設けられており、すべてのコンテンツがセンターサーバに登録される。センターサーバと表示端末は、専用回線またはインターネットなどのネットワーク(デジタル通信回線)を介して接続され、表示端末で表示すべきコンテンツが、センターサーバから各表示端末へネットワークを介して配信される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−56137号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来のデジタルサイネージシステムにおいては、シネマコンプレックス等の映画館と多数の店舗とが複合した施設、あるいはデパートやショッピングモール等の店舗、施設(同一のグループとも呼べる)に複数の上映装置または表示端末が設置された状況について、特に考慮がされていなかった。すなわち、一つの店舗(グループ)に複数の表示端末が設置されるような場合であっても、それらの複数の表示端末で表示されるコンテンツが、すべてセンターサーバから配信されることになり、特に、情報量の多いコンテンツ(動画像など)の場合には、センターサーバとの間の通信回線の負荷が高くなるという問題があった。
【0006】
また、シネマコンプレックス内の店舗等から広告依頼をするような場合には、広告依頼者の端末と広告の表示端末とが非常に近くに存在する場合もある。たとえば広告依頼主の端末と表示端末とが構内LANでつなっがっている場合である。
【0007】
このような場合であっても、広告依頼主の端末からセンターサーバへコンテンツが送信されてセンターサーバで登録が行われた後、センターサーバから表示端末へコンテンツが配信されるなら、表示端末とセンターサーバとの間を情報量の多い動画のコンテンツが往復することで通信回線の負荷が高くなり、その結果通信時間も多くかかり、効率も悪くなるという問題があった。
【0008】
本発明は、上記従来の問題を解決するためになされたもので、同一のグループに設置された複数の表示端末に情報量の多いコンテンツを効率よく配信し、さらに複数のグループに設置された表示端末にも効率よく共通するコンテンツを配信するデジタルサイネージシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明のデジタルサイネージシステムは、センター管理サーバと、グループ管理サーバと、表示端末と、これらのサーバ間および表示端末とを接続するネットワークとを備えたデジタルサイネージシステムであって、前記表示端末はコンテンツをスケジュールに従って表示するものであり、前記グループ管理サーバはコンテンツと前記コンテンツを表示するスケジュールとを記憶する記憶部と、前記コンテンツのメタデータを得るメタデータ取得部と、前記スケジュールと前記メタデータとを前記センター管理サーバに登録要求として送信する要求通信部とを有し、前記センター管理サーバは、マスタースケジュールとメタデータとを記憶する記憶部を有し、前記登録要求について前記マスタースケジュールへの登録可否をチェックし、登録の判定となった前記登録要求の内容を前記記憶部に反映して前記グループ管理サーバに前記登録の応答を送信し、前記グループ管理サーバは、さらに、前記応答により前記コンテンツと前記スケジュールとを前記表示端末に送信する。
【0010】
この構成により、表示端末に表示させたいコンテンツとそのコンテンツのスケジュールを、グループ管理サーバから入力すると、そのコンテンツのメタデータとスケジュールが登録要求としてセンター管理サーバへ送信される。センター管理サーバは、表示端末に表示されるコンテンツの全スケジュール(マスタースケジュール)を管理していて、センター管理サーバでは、グループ管理サーバから送信されたスケジュールとマスタースケジュールでチェックし、そのコンテンツをマスタースケジュールに登録するか否かが判定される。
【0011】
登録されメタデータのコンテンツとスケジュールとはグループ管理サーバから表示端末へ送信されて表示端末でのコンテンツの表示が行われるか否かが決まる。また複数のグループで表示する共通コンテンツについても同様に処理される。
【0012】
このように、従来のように情報量の多いコンテンツがグループ管理サーバとセンター管理サーバとの間を往復することがないため、サーバ間の通信回線の負荷を軽減することができる。
【0013】
また、本発明のデジタルサイネージシステムでは、前記センター管理サーバには、前記ネットワークを介して複数のグループ管理サーバが接続され、それぞれのグループ管理サーバにはおのおののネットワークを介してそれぞれのグループの表示端末が接続されている請求項1または2に記載のデジタルサイネージシステムであって、前記コンテンツには、複数のグループの表示端末に表示される共通コンテンツが含まれ、前記メタデータには、前記共通コンテンツであるか否かを示す情報が含まれ、前記グループ管理サーバは、前記要求通信部が前記共通コンテンツを、前記センター管理サーバと送受信するものであり、前記センター管理サーバは、一のグループ管理サーバから送信された共通コンテンツを記憶し、前記登録により他のグループ管理サーバへ配信するものであり、各グループ管理サーバは、前記センター管理サーバから配信された前記共通コンテンツを、それぞれの表示端末に表示させる構成を有している。
【0014】
また、本発明のデジタルサイネージシステムは、前記センター管理サーバには、前記ネットワークを介して複数のグループ管理サーバが接続され、それぞれのグループ管理サーバにはおのおののネットワークを介してそれぞれのグループの表示端末が接続されているデジタルサイネージシステムであって、前記コンテンツには、複数のグループの表示端末に表示される共通コンテンツが含まれ、前記メタデータには、前記共通コンテンツであるか否かを示す情報が含まれ、前記グループ管理サーバは、前記要求通信部が前記共通コンテンツを、前記センター管理サーバと送受信するものであり、前記センター管理サーバは、一のグループ管理サーバから送信された共通コンテンツを記憶し、前記登録により他のグループ管理サーバへ配信するものであり、各グループ管理サーバは、前記センター管理サーバから配信された前記共通コンテンツを、それぞれの表示端末に表示させる。
【0015】
この構成により、メタデータに基づいて、そのコンテンツが共通コンテンツであるか否かの判定が行われ、異なるグループに共通するコンテンツ(共通コンテンツ)を、それぞれのグループの表示端末に適切に表示させることが可能になる。
【0016】
本発明のグループ管理サーバは、前記コンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、前記スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、前記コンテンツに付されたメタデータを取得または生成するするメタデータ取得部と、 前記スケジュールに従って前記コンテンツを前記表示端末に表示するために登録要求として、前記スケジュールと前記メタデータを前記センター管理サーバに送信する要求送信部と、前記センター管理サーバから送信された登録の応答に対応して送信した登録指示に基づいて、前記コンテンツと前記スケジュールとを前記表示端末に表示させるために送信する構成を有している。
【0017】
この構成によっても、上記と同様に、従来のように情報量の多いコンテンツがグループ管理サーバとセンター管理サーバとの間を往復することがなく、サーバ間の通信回線の負荷を軽減することができる。
【0018】
本発明の方法は、デジタルサイネージシステムにおいて用いられる方法であって、センター管理サーバと、グループ管理サーバと、表示端末と各サーバおよび表示端末のそれぞれを接続するネットワークとを備えたデジタルサイネージシステムにおいて用いられ、前記表示端末に表示されるコンテンツと、前記コンテンツを表示するスケジュールが入力されて前記グループ管理サーバが記憶し、前記コンテンツのメタデータを取得または作成し、センター管理サーバが記憶している前記表示端末に表示されるコンテンツの全スケジュールであるマスタースケジュールへの登録要求として前記スケジュールと前記メタデータを送信し、前記グループ管理サーバから送信された前記スケジュールを前記マスタースケジュールに登録することの可否を判定した判定結果を出し、登録可と判定されたコンテンツの前記スケジュールを、前記マスタースケジュールに登録し、前記コンテンツの前記メタデータを、前記マスタースケジュールと対応づけて記憶し、前記登録要求に対する応答を前記グループ管理サーバに送信し、前記グループ管理サーバが、前記判定結果に基づいて、前記コンテンツと前記スケジュールとを前記表示端末に送信することを特徴とする。
【0019】
この方法によっても、上記と同様に、従来のように情報量の多いコンテンツがグループ管理サーバとセンター管理サーバとの間を往復することがなく、サーバ間の通信回線の負荷を軽減することができる。
【0020】
本発明のプログラムは、グループ管理サーバにネットワークを介して接続されるセンター管理サーバと、グループ管理サーバにネットワークを介して接続される表示端末を備えたデジタルサイネージシテムに備えられる前記グループ管理サーバで実行されるデジタルサイネージプログラムであって、前記プログラムは、コンピュータに、前記表示端末に表示されるコンテンツと、前記コンテンツを前記表示端末に表示するスケジュールを入力する処理と、前記入力部から入力された前記コンテンツを記憶する処理と、前記入力部から入力された前記スケジュールを記憶する処理と、前記コンテンツのメタデータを取得する処理と、前記スケジュールに従って前記コンテンツを前記表示端末に表示することを求める登録要求として、前記スケジュールと前記メタデータを前記センター管理サーバに送信する処理とを実行させ、前記センター管理サーバは、前記表示端末に表示されるコンテンツの全スケジュールであるマスタースケジュールを記憶する処理をし、前記スケジュールが前記マスタースケジュールに登録可能かを判定し、登録可である前記コンテンツの前記スケジュールを、前記マスタースケジュールに登録し、前記メタデータが、前記マスタースケジュールと対応づけて記憶され、前記登録要求に対応する応答が前記グループ管理サーバに送信されるものであり、前記応答を受けた前記センター管理サーバは、前記応答に基づいて前記コンテンツを前記スケジュールに従って前記表示端末に表示させる処理を実行させる。
【0021】
このプログラムによっても、上記と同様に、従来のように情報量の多いコンテンツがグループ管理サーバとセンター管理サーバとの間を往復することがなく、サーバ間の通信回線の負荷を軽減することができる。
【0022】
また本発明のデジタルサイネージシステムに備えられるセンター管理サーバで実行されるプログラムは、前記センター管理サーバに外部ネットワークを介して接続されるグループ管理サーバと、前記グループ管理サーバに内部ネットワークを介して接続される表示端末とを備え、前記グループ管理サーバでは、前記表示端末に表示されるコンテンツと、前記コンテンツを前記表示端末に表示するスケジュールが入力され、入力された前記コンテンツと前記スケジュールが記憶され、前記コンテンツに付されたメタデータが取得され、前記スケジュールに従って前記コンテンツを前記表示端末に表示することを求める登録要求として、前記スケジュールと前記メタデータが前記センター管理サーバに送信され、前記プログラムは、コンピュータに、前記表示端末に表示されるコンテンツの全スケジュールを、マスタースケジュールとして記憶する処理と、前記グループ管理サーバから送信された前記スケジュールと前記マスタースケジュールに基づいて、前記表示端末に前記コンテンツを表示することの可否を判定する処理と、登録可否の判定により登録可と判定されたコンテンツの前記スケジュールを、前記マスタースケジュールに登録する処理と、登録可と判定された前記コンテンツの前記メタデータを、前記マスタースケジュールと対応づけて記憶する処理と、前記登録要求に対する応答として、登録の可否の判定結果を前記グループ管理サーバに送信する処理とを実行させるものである。
【0023】
このプログラムによっても、上記と同様に、従来のように情報量の多いコンテンツがグループ管理サーバとセンター管理サーバとの間を往復することがなく、サーバ間の通信回線の負荷を軽減することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、同一のグループに設置された複数の表示端末にコンテンツを配信する場合に、グループ管理サーバとセンター管理サーバとの間をコンテンツが往復して送信されることがなく、サーバ間の通信回線の負荷を軽減することができるという効果を有するデジタルサイネージシステムを提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるデジタルサイネージシステムの構成を説明するためのブロック図
【図2】本発明の第1の実施の形態におけるデジタルサイネージシステムの構成を説明するためのブロック図
【図3】本発明の第1の実施の形態におけるデジタルサイネージシステムの動作を説明するためのシーケンス図
【図4】本発明の第2の実施の形態におけるデジタルサイネージシステムの構成を説明するためのブロック図
【図5】本発明の第2の実施の形態におけるデジタルサイネージシステムの構成を説明するためのブロック図
【図6】本発明の第2の実施の形態におけるデジタルサイネージシステムの動作を説明するためのシーケンス図
【図7】本発明の第3の実施の形態におけるデジタルサイネージシステムの動作を説明するためのシーケンス図
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施の形態のデジタルサイネージシステムについて、図面を用いて説明する。本実施の形態では、大型の店舗や駅構内または映画館施設などに設置された表示端末に、動画像や静止画像などのコンテンツを表示するシステムの場合を例示する。なお、本実施の携帯のデジタルサイネージシステムは、サーバ間の通信回線の負荷を軽減するための機能を備えているが、この機能は、サーバのメモリに格納されたプログラムによって実現される。
【0027】
(第1の実施の形態)
本発明の第1の実施の形態のデジタルサイネージシステムの構成を、図面を参照して説明する。図1および図2は、本実施の形態のデジタルサイネージシステムの構成を示すブロック図である。図1および図2に示すように、デジタルサイネージシステム1は、センター管理サーバ2とグループ管理サーバ3と表示端末4で構成されている。センター管理サーバ2は、中央管理センターなどに設置されるサーバ装置である。グループ管理サーバ3は、駅構内やシネマコンプレックス等の店舗など、グループ側(ローカル側)に設置されるサーバ装置である。表示端末4は、駅構内や映画館あるいは店舗内などの所定箇所に設置されるディスプレイ装置であるが、映画館の上映装置であってもよい。
【0028】
図1および図2には、2つのグループ(グループAとグループB)が示されている。例えば、グループAとグループBは、それぞれ異なる店舗(店舗Aと店舗B)である。店舗はシネマコンプレックス等の複合施設内の映画館とスーパーマーケット等の店舗でもよい。各グループには、1台のグループ管理サーバ3と複数(例えば3台)の表示端末4が設置されている。各々のグループ管理サーバ3とセンター管理サーバ2とは、インターネットなどの外部ネットワーク5を介して接続されている。また、各グループにおいて、グループ管理サーバ3と表示端末4とは、イントラネットなどの内部ネットワーク6を介して接続されている。
【0029】
なお、図1および図2では、2つのグループ(グループAとグループB)が例示されているが、グループの数は、2つに限られない(1つでもよく、3つ以上でもよい)。また、各グループに設置される表示端末4の台数は、3台に限られるものではない(1台や2台でもよく、4台以上でもよい)。
【0030】
ここでは、まず、図2を参照しながら、グループ管理サーバ3と表示端末4の構成について説明する。本実施の形態のグループ管理サーバ3は、自らが属するグループ内の表示端末4に表示させるコンテンツとそのスケジュールを管理する機能を備えている。
【0031】
図2に示すように、グループ管理サーバ3は、通信制御部7と操作部8と表示部9を備えている。通信制御部7は、外部ネットワーク5を介してセンター管理サーバ2との通信を行うための通信インターフェースである。ま-+た、この通信制御部7は、内部ネットワーク6を介して表示端末4との通信を行うための通信インターフェースでもある。操作部8は、キーボードやマウス、あるいは持ち運びする記憶媒体の接続装置で、たとえばカード状メモリーやUSBメモリー装置のリーダライター、DVD読込部、等で構成されている。
【0032】
また、表示部9は、液晶ディスプレイなどで構成され、ユーザは操作部8の操作時に表示部9を用いる。この操作部8からユーザは表示端末4に表示させるコンテンツと、そのコンテンツを表示端末4に表示するスケジュールを入力する。この操作部8および表示部9は、本発明の入力部に相当する。
【0033】
また、グループ管理サーバ3は、CPUなどで構成される制御部10と、磁気ディスク、半導体メモリーを主として構成される記憶部11を備えている。記憶部11は、コンテンツ記憶部12とスケジュール記憶部13を含んでいる。コンテンツ記憶部12には、ユーザが入力したコンテンツのデータが記憶される。スケジュール記憶部13には、広告コンテンツ主などのユーザが入力したスケジュールのデータが記憶される。コンテンツのデータは、例えば動画像や静止画像で構成された広告の画像データである。スケジュールのデータは、例えば、そのコンテンツが表示される時刻の情報であり、そのコンテンツが表示されるべき特定の表示端末4を識別するID情報が含まれてもよい。
【0034】
制御部10は、メタデータ取得部14と表示制御部15を含んでいる。メタデータ取得部14は、ユーザが入力したコンテンツ(コンテンツ記憶部12に記憶されているコンテンツ)から、そのコンテンツのメタデータを取得する。メタデータは、そのコンテンツがどのようなコンテンツであるかを示す目次様の付加情報である。メタデータには、例えば、コンテンツのタイトル、コンテンツの再生時間の長さ、コンテンツの作成履歴や更新履歴、コンテンツのサムネイル画像、コンテンツの有効期限(再生可能な期限)、コンテンツのタイプやジャンルなどの情報が含まれる。メタデータはメタデータ取得部14がコンテンツから作成してもよい。
【0035】
ここで、図1に示したグループ管理サーバ3´はグループ外に図2に示したグループ管理サーバ3と同一の構成を置いた例である。外部ネットワーク5の方が内部ネットワーク6より伝送容量がある場合などは、このような場所にグループ管理サーバと同等のものを設置するのも可能である。
【0036】
また、グループ管理サーバ3は、スケジュールに従ってコンテンツを表示端末4に表示することを求めるため、マスタースケジュール記憶部25への登録要求として、スケジュールとメタデータをセンター管理サーバ2へ送信する。
【0037】
この場合、スケジュールとメタデータは、グループ管理サーバ3の通信制御部7からセンター管理サーバ2の通信制御部22へ送信される。したがって、この通信制御部7は、本発明の要求送信部に相当し、する。そして、後述するように、センター管理サーバ2でのマスタースケジュールへの登録の可否が判定されるが、このマスタースケジュールへの登録可否はそのコンテンツを表示端末4に表示することに直結する。表示制御部15は、その登録可否の判定結果に基づいて、登録可(指定した端末で表示できる)と判定されたコンテンツをスケジュールに従って表示端末4が表示するための制御を行う。具体的には、表示制御部15は、表示可と判定されたコンテンツとそのスケジュールを、そのコンテンツを表示すべき表示端末4に送信する制御を行う。
【0038】
図2に示すように、表示端末4は、グループ管理サーバ3から送信されたコンテンツ(登録され表示可と判定されたコンテンツ)を記憶するコンテンツ記憶部16と、そのコンテンツのスケジュールを記憶するスケジュール記憶部17を備えている。また、表示端末4は、コンテンツが表示される表示部18と、受け取ったスケジュールに従ってコンテンツの表示を行うための制御部19を備えていて表示端末の表示を最終的に制御している。
【0039】
つぎに、図1を参照して、センター管理サーバ2の構成について説明する。本実施の形態のセンター管理サーバ2は、各グループの表示端末4に表示される全コンテンツのスケジュールであるマスタースケジュールを管理して保管する機能を備えている。
【0040】
図1に示すように、センター管理サーバ2は、制御部20と記憶部21と通信制御部22を備えている。制御部20は、登録可否判定部23とスケジュール登録部24を含んでいる。登録可否判定部23は、グループ管理サーバ3から送信されたスケジュールとマスタースケジュールとを比較して、そのコンテンツを表示端末4に表示できるか否かを判定する。例えば、マスタースケジュールを参照した結果、そのスケジュールに対応する時間帯に空きがあれば、そのコンテンツを登録可と判定する。一方、そのスケジュールに対応する時間帯に空きがなければ、そのコンテンツを登録不可と判定する。
【0041】
このようにしてスケジュール登録部24は、登録可否判定部23により登録可と判定されたコンテンツのスケジュールを、マスタースケジュールに登録する。
【0042】
記憶部21は、マスタースケジュール記憶部25とメタデータ記憶部26を備えている。マスタースケジュール記憶部25には、各グループの表示端末4に表示端末4に表示されるコンテンツの全スケジュール(マスタースケジュール)が記憶される。メタデータ記憶部26には、登録可否判定部23により登録可と判定されたコンテンツのメタデータが、マスタースケジュールと対応づけて(マスタースケジュールに登録されたコンテンツのメタデータがどれであるか、が分かるように)記憶される。
【0043】
通信制御部22は、外部ネットワーク5を介してグループ管理サーバ3との通信を行うための通信インターフェースである。センター管理サーバ2は、グループ管理サーバ3からの登録要求に対する応答として、登録可否判定部23の判定結果をグループ管理サーバ3に送信する。この場合、判定結果は、センター管理サーバ2の通信制御部22からグループ管理サーバ3へ送信される。したがって、この通信制御部22は、本発明の応答送信部に相当する。
【0044】
以上のように構成された本実施の形態のデジタルサイネージシステム1について、図3のシーケンス図を参照してその動作を説明する。ここでは、グループA(店舗A)の3つの表示端末4に、同じスケジュールで同じコンテンツを表示させる場合について説明する。
【0045】
図3に示すように、第1の実施の形態のデジタルサイネージシステム1において、表示端末4にコンテンツの表示をさせるときには、まず、ユーザは、グループ管理サーバ3からコンテンツとスケジュールの入力を行う(S1、S2)。そうすると、グループ管理サーバ3でそのコンテンツからメタデータを作成する。このメタデータはコンテンツの有効期限、表示したい表示端末の場所、コンテンツの時間などが含まれ、操作部8から取得しても良い(S3)、次にグループ管理サーバ3からセンター管理サーバ2に登録要求(スケジュールとメタデータ)が送信される(S4)。
【0046】
センター管理サーバ2は、まずマスタースケジュールと送られてきたスケジュールを参照し、マスタースケジュールへの登録可否を検討する(S5)。また、登録可否の結果、あるいは登録可能な表示端末4と表示可能な時間帯、あるいは登録要求に近い表示端末と表示の開き時間を、登録要求に対する応答として返信する(S6)。
【0047】
ユーザは、グループ管理サーバ3で、その応答の内容を確認すると、必要に応じて、表示可能な時間帯にスケジュールを変更し、センター管理サーバ2に、登録指示を送信する(S7)。登録可否判定(S5)の結果が肯定的であればグループ管理サーバ3が自動的に登録指示(S7)を返してもよい。
【0048】
センター管理サーバ2は、グループ管理サーバ3から送信された登録指示(S7)に基づいて、そのコンテンツをマスタースケジュールに登録する(S11)。グループ管理サーバ3は、センター管理サーバ2に登録指示を送信し(S7)、コンテンツとそのスケジュールを表示端末4に配信する(S8)。
【0049】
表示端末4は、グループ管理サーバ3から配信されたコンテンツを、そのスケジュールに従って表示する(S12)。その表示結果(表示成功/表示失敗)は事後的にグループ管理サーバ3へ返信する(S13)。グループ管理サーバ3は、表示端末4から受け取った表示結果を、センター管理サーバ2へ逐次送信する(S14)。なお、表示結果は、逐次送信せず、所定時間分(例えば、1日分)をまとめてセンター管理サーバ2へ送信してもよい。この表示結果は、通信回線が空いている時間帯(例えば、深夜や早朝)にセンター管理サーバ2へ送信するのが好ましい。
【0050】
このような第1の実施の形態のデジタルサイネージシステム1によれば、同一のグループに設置された複数の表示端末4にコンテンツを配信する場合に、グループ管理サーバ3とセンター管理サーバ2との間をコンテンツが往復して送信されることがなく、サーバ間の通信回線の負荷を軽減することができる。
【0051】
本実施の形態では、表示端末4に表示させたいコンテンツとスケジュールを、グループ管理サーバ3から入力すると、そのコンテンツのメタデータとスケジュールが登録要求としてセンター管理サーバ2へ送信される。この場合、従来のように情報量の多いコンテンツがグループ管理サーバ3とセンター管理サーバ2との間を往復することがなく、サーバ間の通信回線の負荷を軽減することができる。また、コンテンツやスケジュールの変更が必要になった場合、グループ管理サーバ3からコンテンツやスケジュール(変更後のコンテンツやスケジュール)を入力することができるので、急な変更にも容易に対応することができる。
【0052】
(第2の実施の形態)
次に、本発明の第2の実施の形態のデジタルサイネージシステムについて説明する。ここでは、第2の実施の形態のデジタルサイネージシステムが、第1の実施の形態と相違する点を中心に説明する。ここで特に言及しない限り、本実施の形態の構成および動作は、第1の実施の形態と同様である。
【0053】
図4および図5は、本実施の形態のデジタルサイネージシステム1の構成を示すブロック図である。第1の実施の形態と同様、センター管理サーバ2には、外部ネットワーク5を介して、グループAのグループ管理サーバ3とグループBのグループ管理サーバ3が接続されている。そして、グループBのグループ管理サーバ3は、グループBの内部ネットワーク6を介してグループBの表示端末4に接続されている。
【0054】
本実施の形態では、グループAの表示端末4とグループBの表示端末4の両方に表示されるコンテンツ(共通コンテンツ)の配信が行われる。この場合、コンテンツのメタデータには、そのコンテンツが共通コンテンツであるか否かを示す情報が含まれている。
【0055】
ここでは、まず、図5を参照しながら、本実施の形態のグループ管理サーバ3に特有の構成について説明する。本実施の形態のグループ管理サーバ3は、共通コンテンツの登録を行う機能を備えている。
【0056】
図5に示すように、グループ管理サーバ3は、コンテンツのメタデータに基づいて、そのコンテンツが共通コンテンツであるか否かを判定する共通コンテンツ判定部27を備えている。共通コンテンツであることはメタデータの一部に含まれ、操作部8から入力されてもよい。そして、グループ管理サーバ3は、共通コンテンツであると判定されたコンテンツを、センター管理サーバ2へ送信する。この場合、共通コンテンツは、グループ管理サーバ3の通信制御部7からセンター管理サーバ2へ送信される。したがって、この通信制御部7は、本発明の共通コンテンツ送信部に相当する。
【0057】
後述するように、グループAのグループ管理サーバ3からセンター管理サーバ2へ送信された共通コンテンツは、センター管理サーバ2からグループBのグループ管理サーバ3へ配信される。グループ管理サーバ3の表示制御部15は、センター管理サーバ2から配信された共通コンテンツを、グループBの表示端末4に表示させる制御を行う。
【0058】
つぎに、図4を参照して、本実施の形態のセンター管理サーバ2の構成について説明する。本実施の形態のセンター管理サーバ2は、あるグループ(例えば、グループA)のグループ管理サーバ3から送信された共通コンテンツを、他のグループ(例えば、グループB)のグループ管理サーバ3に配信する機能を備えている。
【0059】
具体的には、図4に示すように、センター管理サーバ2は、グループAのグループ管理サーバ3から送信された共通コンテンツを記憶する共通コンテンツ記憶部28を備えている。センター管理サーバ2は、その共通コンテンツをグループBのグループ管理サーバ3へ配信する。この場合、共通コンテンツは、センター管理サーバ2の通信制御部22からグループBのグループ管理サーバ3へ配信される。したがって、この通信制御部22は、本発明の共通コンテンツ配信部にも相当する。
【0060】
以上のように構成された本実施の形態のデジタルサイネージシステム1について、図6のシーケンス図を用いてその動作を説明する。ここでは、グループA(店舗A)で入力した共通コンテンツを、グループA(店舗A)とグループB(店舗B)の表示端末4の両方に表示させる場合について説明する。
【0061】
なお、グループA(店舗A)で入力した共通コンテンツを、グループA(店舗A)の表示端末4に表示させるときの動作は、第1の実施の形態と同様であるため、ここでは、説明を省略する。すなわち、以下では、グループA(店舗A)で入力した共通コンテンツが、グループB(店舗B)の表示端末4に表示されるときの動作を中心に説明する。
【0062】
図6に示すように、第2の実施の形態のデジタルサイネージシステム1において、表示端末4に共通コンテンツの表示をさせるときには、まず、ユーザは、グループAのグループ管理サーバ3から共通コンテンツの入力とスケジュールの入力を行う(S20、S2)。そうすると、グループAのグループ管理サーバ3で、その共通コンテンツから共通コンテンツであることを示す信号を含むメタデータが取得され(S3)、グループAのグループ管理サーバ3からセンター管理サーバ2に登録要求(スケジュールとメタデータ)が送信される(S4)。
【0063】
センター管理サーバ2は、まずグループA、グループBの双方にまたがるマスタースケジュールを参照し、マスタースケジュールに登録可能であるか否かを判定する(S5)。この判定結果、あるいはグループAとグループBの双方についての登録可能な時間帯(表示可能な時間帯でもある)と表示可能な表示端末4を判定し、登録要求に対する応答として返信する(S6)。ユーザは、グループ管理サーバ3で、その応答の内容を確認すると、登録指示を送信する(S7)。登録指示は必要に応じて、指定した表示端末4の表示可能な時間帯にスケジュールを変更し他物でもよい。また、センター管理サーバ2に、共通コンテンツを送信する(S8)。
【0064】
センター管理サーバ2は、グループ管理サーバ3から送信された登録指示(S7)に基づいて、マスタースケジュールに共通コンテンツのスケジュールを登録し(S11)同時にグループ管理サーバ3から送られてきた共通コンテンツを共通コンテンツ記憶部28に記憶する(S11)。
【0065】
登録指示(S7)を行なった後、グループAのグループ管理サーバ3は、センター管理サーバ2から送信された判定結果に基づいて、登録可と判定された共通コンテンツとそのスケジュールを、グループAの表示端末4に配信する(図示せず)。
【0066】
また、センター管理サーバ2は、マスタースケジュールの登録し、共通コンテンツ記憶部28に記憶した共通コンテンツとスケジュールをグループBのグループ管理サーバ3に配信する(S22)。グループBのグループ管理サーバ3は、その共通コンテンツとスケジュールを、グループBの表示端末4に配信する(S23)。
【0067】
グループBの表示端末4は、グループBのグループ管理サーバ3から配信された共通コンテンツを、そのスケジュールに基づいて表示し(S24)、その表示結果(表示成功/表示失敗)をグループBのグループ管理サーバ3へ返信する(S25)。表示失敗とは停電などで表示部、表示端末が動作していない場合で、表示部にフォトディテクター等の検知部を設けて監視するのも好ましい。表示装置グループBのグループ管理サーバ3は、グループBの表示端末4から受け取った表示結果を、センター管理サーバ2へ送信する(S26)。
【0068】
同様に、グループAの表示端末4は、グループAのグループ管理サーバ3から配信された共通コンテンツを、そのスケジュールに従って表示し(図示せず)、その表示結果(表示成功/表示失敗)をグループAのグループ管理サーバ3へ返信する(図示せず)。グループAのグループ管理サーバ3は、グループAの表示端末4から受け取った表示結果を、センター管理サーバ2へ送信する(図示せず)。
【0069】
なお、共通コンテンツの送信は、通信回線が空いている時間帯(例えば、深夜や早朝)に行われるのが望ましい。また、第1の実施の形態と同様、表示結果は、所定時間分(例えば、1日分)をまとめてセンター管理サーバ2へ送信してもよい。また、表示結果は、通信回線が空いている時間帯(例えば、深夜や早朝)にセンター管理サーバ2へ送信してもよい。
【0070】
このような第2の実施の形態のデジタルサイネージシステム1によれば、第1の実施の形態の作用効果に加えて複数のグループにまたがって多くの表示端末に同一のコンテンツを効率よく配信するというより新たな効果が奏される。
【0071】
本実施の形態では、グループ管理サーバ3と表示端末4により第1のグループ(グループA)が構成され、第2のグループ管理サーバ3と第2の表示端末4により第2のグループ(グループB)が構成される。そして上述したように、コンテンツには、第1のグループと第2のグループに属する表示端末4(グループAの表示端末4とグループBの表示端末4)の両方に表示される共通コンテンツが含まれ、コンテンツのメタデータには、そのコンテンツが共通コンテンツであるか否かを示す情報が含まれているため、共通コンテンツがグループAのグループ管理サーバ3から入力された場合、メタデータに基づいて、そのコンテンツが共通コンテンツであるか否かの判定が行われる。そして、共通コンテンツであると判定されたコンテンツは、グループAのグループ管理サーバ3からセンター管理サーバ2へ送信され、その後、センター管理サーバ2からグループBのグループ管理サーバ3へ配信される。グループBのグループ管理サーバ3は、センター管理サーバ2から配信された共通コンテンツを、グループBの表示端末4へ表示させる。なお、通常のコンテンツ(共通コンテンツでないコンテンツ)の場合と同様にして、共通コンテンツは、グループAのグループ管理サーバ3によりグループAの表示端末4にも表示される。このようにして、異なるグループAとBに共通するコンテンツ(共通コンテンツ)を、それぞれのグループに属する表示端末4(グループAの表示端末4とグループBの表示端末4)に適切に表示させることが可能になる。
【0072】
(第3の実施の形態)
次に、本発明の第3の実施の形態のデジタルサイネージシステムについて図1、図7を用いて説明する。ここでは、第3の実施の形態のデジタルサイネージシステムが、第1の実施の形態および第2の実施の形態と相違する点を中心に説明する。ここで特に言及しない限り、本実施の形態を構成するものは第1、第2の実施形態に示すものと同じであり、その動作も同様である。
【0073】
図7に第3の実施の形態のシーケンスを示す。前述の第2の実施の形態との大きな差異はセンター管理サーバ2には図4で示した共通コンテンツ記憶部28が存在しないことである。このためハード面では図1に示す第1の実施の形態と同じ構成となっている。このため第3の実施の形態を図1と図7を用いて説明するが、第1の実施の形態との構成上の差異はセンター管理サーバに設けた制御部20が複数のグループ管理サーバに共通するコンテンツを識別するものであることが異なる。
【0074】
ここではグループAとグループBとがネットワーク上で近い場合、たとえばシネマコンプレックス内の店舗の共通サーバと映画館のサーバとが同一の管理室に設けられ構内LANで結ばれている場合などである。本実施の形態ではセンター管理サーバとグループ管理サーバ間はメタデータとスケジュールのみを通信するので、実施の形態1と同様に回線に動画データのような大きなのデータを流通させる必要がない。
【0075】
また、センター管理サーバ2に共通コンテンツ記憶部28を有さないでも良いため、ハードは図1に示す構成と同一になる。これは構成上は記憶部21内の共通コンテンツ記憶部の領域を有していて、実際は使用しないようなものも含んでよい。
【0076】
まず、グループ管理サーバ3と表示端末4により第1のグループ(グループA)が構成され、第2のグループ管理サーバ3と第2の表示端末4により第2のグループ(グループB)が構成される。そして、コンテンツには、第1のグループと第2のグループのそれぞれに属する表示端末4(グループAの表示端末4とグループBの表示端末4)の両方に表示される共通コンテンツが含まれ、コンテンツのメタデータには、そのコンテンツが共通コンテンツであるか否かを示す情報が含まれている。
【0077】
以上のように構成された本実施の形態のデジタルサイネージシステム1について、図7のシーケンス図を用いてその動作を説明する。ここでは、グループA(店舗A)のグループ管理サーバ3の入力部(キーボードやDVDの読込部、USBメモリーからの読込部など)で入力した共通コンテンツを、表示させる場合について説明する。
【0078】
図7に示すように、表示端末4に共通コンテンツの表示をさせるときには、まず、ユーザは、グループAのグループ管理サーバ3から共通コンテンツの入力とスケジュールの入力を行う(S71、S72)。そうすると、グループAのグループ管理サーバ3で、その共通コンテンツからメタデータを生成する(入力しても良い)。メタデータには共通コンテンツであるか否かの情報が含まれている(S73)。次にグループAのグループ管理サーバ3からセンター管理サーバ2に、スケジュールとメタデータを含む登録要求が送信される(S4)。
【0079】
センター管理サーバ2は、まずマスタースケジュール記憶部25内のマスタースケジュールを参照し、入力されたメタデータで各、表示端末の表示可能な時間帯をチェックしマスタースケジュールへの登録可否を判定する(S77)。送られてきたスケジュールが、マスタースケジュールに登録可能である場合はその旨を、スケジュールが重複する場合は、開いている時間帯を、応答(S75)としてグループ管理サーバ3に送信する。
【0080】
グループ管理サーバはメタデータのスケジュールがは登録可能であるときは応答に対し自動的に、あるいは操作者の入力により登録指示をセンター管理サーバに送る(S81)。センター管理サーバ2は自動的に、またはグループ管理サーバ3らの登録指示を受け、マスタースケジュールにメタデータのスケジュールを登録する(S82)。
【0081】
グループAのグループ管理サーバ3は、センター管理サーバ2から送信された応答(S75)に基づいて、センター管理サーバ2に登録指示を送信し(S81)、共通コンテンツとそのスケジュールを、グループAの表示端末4(図示せず)およびグループBのグループ管理サーバ3へ送信する(S79、S80)。さらに、グループBのグループ管理サーバ3は、その共通コンテンツとスケジュールを、グループBの表示端末4に配信する(S81)。
【0082】
グループAおよびグループBの表示端末4は、グループAのグループ管理サーバ3から配信された共通コンテンツを、そのスケジュールに従って表示し(S83)、その表示結果(表示成功/表示失敗)をそれぞれののグループ管理サーバ3を介してセンター管理サーバへ送信(S85)する。
【0083】
このようにして、異なるグループAとBに共通するコンテンツ(共通コンテンツ)を、それぞれのグループに属する表示端末4(グループAの表示端末4とグループBの表示端末4)に適切に表示させ、かつセンター管理サーバ内のマスタースケジュールですべての表示端末のスケジュールをも把握することが可能になる。
【0084】
このような第3の実施の形態のデジタルサイネージシステムによれば、同一のコンテンツを回線の負荷を増加させることなく配信できるという第の実施の形態と同様の作用効果が奏される。
【0085】
以上、本発明の実施の形態を例示により説明したが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではなく、請求項に記載された範囲内において目的に応じて変更・変形することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0086】
以上のように、本発明にかかるデジタルサイネージシステムは、サーバ間の通信回線の負荷を軽減することができるという効果を有し、駅構内や店舗などに設置された表示端末に、動画像や静止画像などのコンテンツを表示するシステム等として有用である。
【符号の説明】
【0087】
1 デジタルサイネージシステム
2 センター管理サーバ
3 グループ管理サーバ
4 表示端末
5 外部ネットワーク
6 内部ネットワーク
7 通信制御部
8 操作部
9 表示部
10 制御部
11 記憶部
12 コンテンツ記憶部
13 スケジュール記憶部
14 メタデータ取得部
15 表示制御部
16 コンテンツ記憶部
17 スケジュール記憶部
18 表示部
19 制御部
20 制御部
21 記憶部
22 通信制御部
23 登録可否判定部
24 スケジュール登録部
25 マスタースケジュール記憶部
26 メタデータ記憶部
27 共通コンテンツ判定部
28 共通コンテンツ記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センター管理サーバと、グループ管理サーバと、表示端末とこれらを通信可能に接続するネットワークとを備えたデジタルサイネージシステムであって、
前記表示端末はコンテンツをスケジュールに従って表示するものであり、
前記グループ管理サーバは、
前記コンテンツと前記スケジュールとを記憶する記憶部と、
前記コンテンツのメタデータを得るメタデータ取得部と、
前記スケジュールと前記メタデータとを前記センター管理サーバに登録要求として送信する要求通信部とを有し、
前記センター管理サーバは、
マスタースケジュールと前記メタデータとを記憶する記憶部を有し、
前記登録要求について前記マスタースケジュールへの登録可否をチェックし、登録の判定となった前記登録要求を前記記憶部に反映して前記グループ管理サーバに前記登録の応答を送信し、
前記グループ管理サーバは、さらに、
前記応答により前記コンテンツと前記スケジュールとを前記表示端末に送信することを特徴とするデジタルサイネージシステム。
【請求項2】
前記グループ管理サーバが入力部を有し、前記表示端末とつながるネットワークである内部ネット―ワークを有せず、センター管理サーバと各グループ管理サーバとがつながるネットワークである外部ネットワークに接続されている請求項1に記載のデジタルサイネージシステム。
【請求項3】
前記センター管理サーバには、複数のグループ管理サーバがネットワークで接続され、それぞれのグループ管理サーバにはおのおののグループのネットワークを介してそれぞれのグループの表示端末が接続されている請求項1、2に記載のデジタルサイネージシステムであって、
前記コンテンツには、複数のグループの表示端末に表示される共通コンテンツが含まれ、
前記メタデータには、前記共通コンテンツであるか否かを示す情報が含まれ、
前記グループ管理サーバは、
前記要求通信部が前記共通コンテンツのメタデータを前記センター管理サーバへ送信するものであり、
前記センター管理サーバは、
一のグループ管理サーバから送信された共通コンテンツのメタデータとスケジュールとが登録可能である場合は応答を前記一のグループ管理サーバへ送信し、
前記一のグループ管理サーバは他のグループ管理サーバへ前記共通コンテンツを配信するものであり、
各グループの表示端末は、
それぞれのグループ管理サーバから配信された前記共通コンテンツをスケジュールに従って表示することを特徴とするデジタルサイネージシステム。
【請求項4】
前記センター管理サーバには、前記ネットワークを介して複数のグループ管理サーバが接続され、それぞれのグループ管理サーバにはおのおののネットワークを介してそれぞれのグループの表示端末が接続されている請求項1または2に記載のデジタルサイネージシステムであって、
前記コンテンツには、複数のグループの表示端末に表示される共通コンテンツが含まれ、
前記メタデータには、前記共通コンテンツであるか否かを示す情報が含まれ、
前記グループ管理サーバは、
前記要求通信部が前記共通コンテンツを、前記センター管理サーバと送受信するものであり、
前記センター管理サーバは、
一のグループ管理サーバから送信された共通コンテンツを記憶し、前記登録により他のグループ管理サーバへ配信するものであり、
各グループ管理サーバは、
前記センター管理サーバから配信された前記共通コンテンツを、それぞれの表示端末に表示させることを特徴とするデジタルサイネージシステム。
【請求項5】
前記グループ管理サーバが、
前記コンテンツを記憶するコンテンツ記憶部と、
前記スケジュールを記憶するスケジュール記憶部と、
前記コンテンツに付されたメタデータを取得または生成するするメタデータ取得部と、
前記スケジュールに従って前記コンテンツを前記表示端末に表示するために登録要求として、前記スケジュールと前記メタデータを前記センター管理サーバに送信する要求送信部と、
前記センター管理サーバから送信された登録の応答に対応して送信した登録指示に基づいて、前記コンテンツと前記スケジュールとを前記表示端末に表示させるために送信するものである請求項1ないし請求項4に記載のグループ管理サーバ。
【請求項6】
センター管理サーバと、グループ管理サーバと、表示端末と各サーバおよび表示端末のそれぞれを接続するネットワークとを備えたデジタルサイネージシステムにおいて用いられる方法であって、
前記表示端末に表示されるコンテンツと、前記コンテンツを表示するスケジュールが入力されて前記グループ管理サーバが記憶し、前記コンテンツのメタデータを取得または作成し、
センター管理サーバが記憶している前記表示端末に表示されるコンテンツの全スケジュールであるマスタースケジュールへの登録要求として前記スケジュールと前記メタデータを送信し、
前記グループ管理サーバから送信された前記スケジュールを前記マスタースケジュールに登録することの可否を判定した判定結果を出し、
登録可と判定されたコンテンツの前記スケジュールを、前記マスタースケジュールに登録し、前記コンテンツの前記メタデータを、前記マスタースケジュールと対応づけて記憶し、前記登録要求に対する応答を前記グループ管理サーバに送信し、
前記グループ管理サーバが、前記判定結果に基づいて、前記コンテンツと前記スケジュールとを前記表示端末に送信することを特徴とするデジタルサイネージ表示方法。
【請求項7】
グループ管理サーバにネットワークを介して接続されるセンター管理サーバと、グループ管理サーバにネットワークを介して接続される表示端末を備えたデジタルサイネージシテムに備えられる前記グループ管理サーバで実行されるデジタルサイネージプログラムであって、
前記プログラムは、コンピュータに、
前記表示端末に表示されるコンテンツと、前記コンテンツを前記表示端末に表示するスケジュールを入力する処理と、
前記入力部から入力された前記コンテンツを記憶する処理と、
前記入力部から入力された前記スケジュールを記憶する処理と、
前記コンテンツのメタデータを取得する処理と、
前記スケジュールに従って前記コンテンツを前記表示端末に表示することを求める登録要求として、前記スケジュールと前記メタデータを前記センター管理サーバに送信する処理とを実行させ、
前記センター管理サーバは、前記表示端末に表示されるコンテンツの全スケジュールであるマスタースケジュールを記憶する処理をし、前記スケジュールが前記マスタースケジュールに登録可能かを判定し、登録可である前記コンテンツの前記スケジュールを、前記マスタースケジュールに登録し、前記メタデータが、前記マスタースケジュールと対応づけて記憶され、前記登録要求に対応する応答が前記グループ管理サーバに送信されるものであり、
前記応答を受けた前記センター管理サーバは、前記応答に基づいて前記コンテンツを前記スケジュールに従って前記表示端末に表示させる処理を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項8】
デジタルサイネージシステムに備えられるセンター管理サーバで実行されるプログラムであって、
前記デジタルサイネージシステムは、前記センター管理サーバに外部ネットワークを介して接続されるグループ管理サーバと、前記グループ管理サーバに内部ネットワークを介して接続される表示端末とを備え、
前記グループ管理サーバでは、
前記表示端末に表示されるコンテンツと、前記コンテンツを前記表示端末に表示するスケジュールが入力され、入力された前記コンテンツと前記スケジュールが記憶され、前記コンテンツに付されたメタデータが取得され、前記スケジュールに従って前記コンテンツを前記表示端末に表示することを求める登録要求として、前記スケジュールと前記メタデータが前記センター管理サーバに送信され、
前記プログラムは、コンピュータに、
前記表示端末に表示されるコンテンツの全スケジュールを、マスタースケジュールとして記憶する処理と、
前記グループ管理サーバから送信された前記スケジュールと前記マスタースケジュールに基づいて、前記表示端末に前記コンテンツを表示することの可否を判定する処理と、
登録可否判定部により登録可と判定されたコンテンツの前記スケジュールを、前記マスタースケジュールに登録する処理と、
登録可と判定された前記コンテンツの前記メタデータを、前記マスタースケジュールと対応づけて記憶する処理と、
前記登録要求に対する応答として、前記登録可否の判定結果を前記グループ管理サーバに送信する処理とを実行させるものであることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−69082(P2013−69082A)
【公開日】平成25年4月18日(2013.4.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−206711(P2011−206711)
【出願日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)