説明

デジタル信号記録方法、デジタル信号再生方法、デジタル信号記録再生方法およびデジタル信号記録再生装置

【課題】
コピー可のデジタル放送信号であっても、記録媒体に記録する信号やデジタルインタフェイスに出力する信号の不正利用を禁止することが可能な、デジタル信号記録再生方法および装置を提供すること。
【解決手段】
著作権を保護する情報である第1、第2、第3および第4の情報が、第1と第2の情報はデジタル信号に付加され、第3の情報はデジタル信号とともにデジタルインタフェイスより入力され、第4の情報は第1から第3の情報との組み合わせからその値を決定して記録媒体に記録する。ここで、第1の情報はデジタル信号のコピー制限を制御する情報、第2の情報は不正利用から保護するかどうかを制御する情報、第3の情報は暗号化されているかどうかを表す情報で、第4の情報は記録媒体に記録したデジタル信号のコピー制限を制御する情報である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル信号をデジタルインタフェイスより入出力する入出力方法および装置に関し、特にデジタル映像または音声信号を入出力する入出力方法および装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタルインタフェイスより入力されたデジタル放送信号を記録し、記録したデジタル放送信号を再生してデジタルインタフェイスより出力する従来のデジタル信号記録再生装置は、記録時においては、デジタル放送信号に付加されているコピー制御情報を検出して、デジタル放送信号の記録に関するコピー制御を行っている。また、再生時においては、記録媒体から再生したデジタル放送信号に付加されているコピー制御情報を検出して、デジタルインタフェイスに出力する信号を保護するために、たとえば暗号処理を行っている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、デジタル放送信号に付加されているコピー制御情報がコピー可の場合、記録時には信号の保護は行わずに記録媒体にコピー可の信号として記録し、再生時には信号の保護(暗号化)は行わないで、コピー可の信号としてデジタルインタフェイスに出力する。このため、コピー可のデジタル放送信号であっても、記録媒体に記録する信号やデジタルインタフェイスに出力する信号の不正利用を禁止したい場合に、このようなコピー可のデジタル放送信号の不正利用は防止できない。ここで、不正利用とは、記録媒体に記録している信号やデジタルインタフェイスに出力しているデジタル放送信号を盗聴して、インターネット等を利用して、不特定多数の人々に勝手に一斉配信したりすることを意味する。
【0004】
本発明の目的は、コピー可のデジタル放送信号であっても、記録媒体に記録する信号やデジタルインタフェイスに出力する信号の不正利用を禁止することが可能な、デジタル信号記録再生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
デジタルインタフェイスより入力されたデジタル信号を記録媒体に記録し、前記記録媒体から再生したデジタル信号をデジタルインタフェイスから出力するデジタル信号記録再生方法において、
著作権を保護するための情報である第1の情報と第2の情報と第3の情報と第4の情報が、前記第1の情報と前記第2の情報は前記デジタル信号に付加され、前記第3の情報は前記デジタル信号とともにインタフェイス前記デジタルインタフェイスより入出力され、前記第4の情報は前記記録媒体に格納される時に、
前記デジタル信号を記録する場合は、前記第1の情報と前記第2の情報と前記第3の情報との組み合わせから、前記第4の情報の値を決定して、前記第4の情報を前記記録媒体に記録し、
前記デジタル信号を再生する場合は、前記第1の情報と前記第2の情報と前記第4の情報との組み合わせから、前記第3の情報の値を決定して、前記第3の情報を前記デジタルインタフェイスから出力する。
【0006】
ここで、前記第1の情報は、前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報であり、前記第2の情報は、前記デジタル信号を不正利用から保護するかどうかを制御する情報であり、前記第3の情報は、前記デジタル信号が暗号化されているかどうかを表す情報であり、前記第4の情報は、前記記録媒体に記録した前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、コピー可のデジタル放送信号であっても、記録媒体に記録する信号やデジタルインタフェイスに出力する信号の不正利用を禁止することが可能な、デジタル信号記録再生方法および装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明の一実施例を、図面を用いて説明する。
【0009】
図1は、本発明のデジタル信号記録再生装置を、デジタル信号出力装置および表示装置と接続した時の一実施例である。
【0010】
100はデジタルVTRやデジタルディスクレコーダ等のデジタル信号記録再生装置であり、デジタルインタフェイスより入力されたデジタル放送信号を記録媒体に記録し、また記録媒体に記録したデジタル放送信号を再生してデジタルインタフェイスより出力する。
【0011】
ここで、デジタル放送信号には、圧縮されたデジタル映像信号やデジタル音声信号等が、デジタル放送信号用パケットに分割・多重化されて格納されている。また、デジタル放送信号をデジタルインタフェイスで転送する場合は、デジタル放送信号パケットをデジタルインタフェイス用パケットに格納して転送する。
【0012】
デジタル信号記録再生装置100は、インタフェイス回路101、デジタルインタフェイスより入力された信号のスクランブルを復号するための復号回路102、デジタルインタフェイスに出力する信号をスクランブルするための暗号回路103、デジタル放送信号のパケット選択を行う選択回路104、デジタル放送信号を記録媒体に記録するための処理を行う記録信号処理回路105、記録媒体からデジタル放送信号を再生するための処理を行う再生信号処理回路106、デジタル放送信号を記録する記録媒体107、および制御回路108より構成される。
【0013】
デジタル信号記録再生装置100にデジタル放送信号が入力されると、インタフェイス回路101で、デジタルインタフェイス用パケットから、デジタル放送信号用パケットが取り出される。次に、デジタル放送信号が暗号化されている場合は、復号回路102で、デジタル放送信号用パケットの復号処理を行う。次に、選択回路104で記録する映像データや音声データが格納されているデジタル放送信号用パケットを選択する。次に、記録信号処理回路105でデジタル放送信号を記録媒体107に記録する。ここで、記録媒体107には、デジタル放送信号を他のパケット形式に変換して記録する構成であっても良い。また、デジタル放送信号をパケット変換しないで記録する構成であっても良い。また、記録媒体107は、カセットテープ等のように、デジタル信号記録再生装置100から自由に取り外しできる構成であっても良い。
【0014】
デジタル信号記録再生装置100がデジタル放送信号を再生する場合は、まず、再生信号処理回路106で記録媒体107に記録されているデジタル放送信号を読出す。次に、選択回路104で読み出したデジタル放送信号から再生する映像データや音声データが格納されているデジタル信号用パケットを選択する。次に、デジタル放送信号をデジタルインタフェイスより暗号化して出力する場合は、暗号回路103で暗号処理を行う。次にインタフェイス回路101で、デジタル放送信号用パケットをデジタルインタフェイス用パケットに格納して、デジタル出力端子110より出力する。以上の処理は、制御回路108による制御で行われる。ここで、前述したように記録媒体107は、デジタル信号記録再生装置100から自由に取り外しできる構成であってもよく、また、記録媒体107に記録されているデジタル放送信号は、他の記録装置で記録されたものであっても良い。
【0015】
デジタル信号記録再生装置100には、デジタル入力端子109よりデジタル放送信号が入力される。デジタル信号記録再生装置100に入力されるデジタル放送信号は、デジタル放送受信機等のデジタル信号出力装置200が出力する。デジタル信号出力装置200は、アンテナで受信した受信信号を復調することによって得られるデジタル放送信号を、デジタル出力端子202より出力する。ここで、デジタル信号出力装置200は図1に示すように、デジタル放送信号をアナログ信号に変換して、アナログ出力端子203よりモニタ装置400に出力しても良い。 また、デジタル信号記録再生装置100からは、デジタル出力端子110よりデジタル放送信号が入力される。デジタル信号記録再生装置100から出力されたデジタル放送信号は、デジタルTV等のデジタル信号入力装置300に、デジタル入力端子301より入力され、たとえば画面表示を行う。
【0016】
図2は、デジタル信号出力装置200の内部構成図を示している。デジタル信号出力装置200は、復調回路204、選択回路205、復号回路206、暗号回路207、インタフェイス回路208、および制御回路209から構成される。デジタル出力装置200がアンテナで受信した受信信号は、入力端子201より復調回路204に入力される。復調回路204では、受信する周波数の電波の復調を行い、デジタル放送信号を復調して選択回路205に入力する。選択回路205では出力する映像データや音声データが格納されているデジタル放送信号用パケットを選択する。選択されたデジタル放送用パケットは、暗号回路207に入力され、デジタルインタフェイスから出力するデータを保護するための暗号化処理が行われる。続いて、インタフェイス回路208で、デジタルインタフェイス用パケットに格納され、デジタル出力端子202より出力される。また、選択回路205の出力は、復号回路206に入力され、アナログ映像信号およびアナログ音声信号に変換して、アナログ出力端子203よりアナログ出力される。デジタル信号出力装置200が行う以上の処理は、制御回路209により制御される。ここで、デジタル信号出力装置200は、受信したデジタル放送信号を出力する装置でなくても、たとえば、記録媒体から再生した信号を出力する装置であっても良い。
【0017】
図3は、デジタル信号入力装置300の内部構成図を示している。デジタル信号入力装置300は、インタフェイス回路302、復号回路303、選択回路304、復号回路305、モニタ306、および制御回路307から構成される。デジタル入力端子301から入力されたデジタル放送信号は、インタフェイス回路302で、デジタルインタフェイス用パケットから、デジタル放送信号用パケットが取り出される。次に、デジタル放送信号が暗号化されている場合は、復号回路303で、デジタル放送信号用パケットの復号処理を行う。次に、選択回路304で表示する映像データや音声データが格納されているデジタル放送信号用パケットを選択する。選択されたデジタル放送信号用パケットは、復号回路305に入力され、アナログ映像信号およびアナログ音声信号に変換して、モニタ306で表示する。デジタル信号入力装置300が行う以上の処理は、制御回路307により制御される。ここで、デジタル信号入力装置300は、入力したデジタル放送信号を画面表示する装置でなくても、たとえば、記録媒体に信号を記録する装置であっても良い。
【0018】
以上説明したように、デジタル信号記録再生装置100は、デジタル信号出力装置200が出力したデジタル放送信号を受信して、記録媒体に記録する機能を有している。また、記録媒体から再生したデジタル放送信号を、デジタル信号入力装置300に出力する機能を有している。
【0019】
次に、デジタル放送信号用パケットの構成について説明する。図4は、デジタル放送信号用パケットの構成図である。デジタル放送信号用パケットは、1パケットの長さが固定であり、たとえば188バイトで、4バイトのパケットヘッダ401と184バイトのパケット情報402から構成される。パケットヘッダ401は、パケットの先頭を表す同期バイト402、パケットの誤りの有無を表す誤り表示403、ユニットの開始を示すユニット開始表示404、パケットの重要度を示すパケット優先度405、パケットの種類を示すパケットID406、スクランブルの有無を示すスクランブル制御407、追加情報の有無およびパケット情報の有無を示すアダプテーションフィールド制御408、およびパケット単位でカウントアップされる巡回カウンタ409で構成される。
【0020】
パケット情報402には、映像データ、音声データ等が格納される。パケット情報402にどんな種類のデータが含まれているかは、パケットID406によって識別される。また、デジタル放送信号のコピー制御情報を含んだデータも、パケット情報402に格納される。コピー制御情報は、たとえば、2ビットの情報を用い、「コピー可」、「1回コピー可」、「コピー禁止」の3状態を表すようにする。なおコピー制御情報がない場合は「コピー可」あるいは「コピー禁止」であることを表すようにしても良い。さらに、デジタル放送信号を不正利用から保護するかどうかを制御する情報であるコピー可信号保護情報も、パケット情報402に格納される。コピー可信号保護情報は、たとえば1ビットの情報を用い、「保護」および「非保護」の2状態を表すようにする。コピー可信号保護情報が「保護」である場合は、たとえば、コピー制御情報の値にかかわらずデジタル放送信号を「コピー可」と見なすが、暗号処理等を用いることでデジタル放送信号を保護する。なおコピー可信号保護情報がない場合は、「保護」あるいは「非保護」のどちらかを表すようにしても良い。
【0021】
次に、デジタルインタフェイス用パケットの構成について説明する。図5は、デジタルインタフェイス用パケットの構成図である。デジタルインタフェイス用パケットは、1パケットの長さが可変長であり、たとえば、16バイトのパケットヘッダ500と、パケット情報501から構成される。パケットヘッダ500は、パケット情報の長さを表すパケット長502、パケットのフォーマットを表すタグ503、パケットの識別を行うチャンネル504、パケットの種別を示すトランザクションコード505、送信側と受信側で同期情報をやりとりするのに用いる同期フィールド506、CRC507、および拡張ヘッダ508から構成される。
【0022】
パケット情報501には、図4に示したデジタル放送信号用パケットが格納される。パケット情報501に格納されるデジタル放送信号パケットは、デジタル放送信号を保護するために暗号化されている場合がある。同期フィールド506には、パケット情報501が暗号化されているかどうかを表す、暗号モード情報が格納されている。暗号モード情報は、たとえば、2ビットの情報を用い、「コピー可」、「1回コピー可」、「コピー不可」、「コピー禁止」の4状態を表すようにし、「コピー可」以外はパケット情報501が暗号化されていることを表す。ここで、「コピー不可」は、もともと「1回コピー可」であったが、1回記録したために、もはやコピーできない状態になったことを表す。暗号モード情報は、デジタルインタフェイスにデータを送り出す装置が設定する。
【0023】
デジタル信号記録再生装置100が、デジタルインタフェイスから入力されたデジタル放送信号を、記録媒体107に記録する場合は、記録するデータのコピー制御情報を表す、記録媒体コピー制御情報が、デジタル放送信号と同時に、記録媒体107に書込まれる。記録媒体コピー制御情報は、たとえば、2ビットの情報を用い、「コピー可」、「1回コピー可」、「コピー不可」、「コピー禁止」の4状態を表すようにする。ここで、記録媒体コピー制御情報が、「コピー可」以外の場合は、記録媒体に書込むデータを保護するために、たとえば暗号化しておく構成であっても良い。デジタル放送信号記録時において、記録媒体コピー制御情報は、デジタル放送信号に含まれるコピー制御情報と、デジタル放送信号に含まれるコピー可信号保護情報と、デジタルインタフェイス用パケットのヘッダに含まれる暗号モード情報から決定される。
【0024】
また、デジタル信号記録再生装置100が、記録媒体107に記録されているデジタル放送信号を再生して、デジタルインタフェイスから出力する時に、デジタルインタフェイス用パケットのヘッダに設定する暗号モード情報は、記録媒体107に記録されている記録媒体コピー制御情報と、デジタル放送信号に含まれるコピー制御情報と、デジタル放送信号に含まれるコピー可信号保護情報から決定される。
【0025】
ここで、デジタル放送信号記録時における記録媒体コピー制御情報の設定、および、デジタル放送信号再生時における暗号モード情報の設定は、デジタル信号記録再生装置100の制御回路108による制御で行われる。また、コピー制御情報およびコピー可信号保護情報の検出は選択回路104で、記録媒体コピー制御情報の設定は記録信号処理回路105で、記録媒体コピー制御情報の検出は、再生信号処理回路106で、暗号モード情報の検出および設定は、インタフェイス回路101で行う。
【0026】
次に、デジタル放送信号記録時における、記録媒体コピー制御情報の設定方法を、表を用いて説明する。
【0027】
表1は、デジタル放送信号記録時における、記録媒体コピー制御情報の設定方法の一例として、デジタル放送信号に含まれるコピー可信号保護情報が「非保護」の場合を表している。
【0028】
【表1】

【0029】
この場合、コピー制御情報が「コピー可」の時は、記録媒体コピー制御情報を「コピー可」とし、記録されるデジタル放送信号の保護は行わない。また、コピー制御情報が「コピー1回可」の時は、記録媒体コピー制御情報を「コピー不可」として記録し、記録されるデジタル放送信号を、もはやコピーはできない状態にする。また、コピー制御情報が「コピー禁止」の時は、デジタル放送信号は記録しない。
【0030】
一方で、表2は、デジタル放送信号記録時における、記録媒体コピー制御情報の決定方法の一例として、デジタル放送信号に含まれるコピー可信号保護情報が「保護」の場合を表している。
【0031】
【表2】

【0032】
この場合、コピー制御情報と暗号モード情報の全ての組み合わせにおいて、記録媒体コピー制御情報を「コピー1回可」として、デジタル放送信号を記録する。したがって、コピー可信号保護情報が「保護」であれば、コピー制御は行わないが、記録媒体上のデータを保護することができる。
【0033】
以上の例においては、コピー可信号保護情報が「保護」である場合は、コピー制御情報の値にかかわらず全てのデジタル放送信号を「コピー1回可」で記録しているが、たとえば、コピー制御情報の値が「コピー禁止」の時だけは、コピー可信号保護情報が「保護」であっても記録媒体には記録しないとしても良い。
【0034】
ここで、たとえば、コピー制御情報の値が「コピー可」で、コピー可信号保護情報の値が「保護」であるデジタル放送信号を、デジタル信号記録再生装置100で記録した場合は、表3に示すように、記録媒体には、記録媒体コピー制御情報が「コピー1回可」として記録されるため、この記録媒体を、コピー可信号保護情報を検出できない記録再生機器で再生した場合でも、デジタルインタフェイスから出力するデータを保護することができる。
【0035】
次に、デジタル放送信号再生時における、暗号モード情報の決定方法を、表を用いて説明する。
【0036】
表3は、デジタル放送信号再生時における、暗号モード情報の決定方法として、デジタル放送信号に含まれるコピー可信号保護情報が「非保護」の場合を表している。
【0037】
【表3】

【0038】
この場合、コピー制御情報と、記録媒体コピー制御情報の組み合わせで、より制限の厳しい値を、暗号モード情報として設定する。したがって、コピー制御情報と、記録媒体コピー制御情報の両方が「コピー可」のデジタル放送信号は、デジタルインタフェイスから出力する時に暗号化されない。
【0039】
一方で、表4は、デジタル放送信号再生時における、暗号モード情報の決定方法として、デジタル放送信号に含まれるコピー可信号保護情報が「保護」の場合を表している。
【0040】
【表4】

【0041】
この場合、コピー制御情報と、記録媒体コピー制御情報の全ての組み合わせにおいて、暗号モード情報を「コピー1回可」と設定する。これにより、デジタル放送信号は、必ずデジタルインタフェイスから出力する時に暗号化される。したがって、コピー可信号保護情報が「保護」であれば、コピー制御は行わないが、デジタルインタフェイスから出力するデータを保護することができる。
【0042】
以上の例においては、コピー可信号保護情報が「保護」である場合は、必ず暗号モード情報を「コピー1回可」と設定しているが、たとえば、コピー制御情報の値が「コピー禁止」の時だけは、暗号モード情報を「コピー禁止」として出力しても良い。
【0043】
ここで、たとえば、コピー制御情報の値が「コピー可」で、コピー可信号保護情報の値が「保護」であるデジタル放送信号を、コピー可信号保護情報を検出できない記録再生機器で、記録媒体に記録した場合、この記録媒体に記録される記録媒体コピー制御情報の値は、通常「コピー可」となる。したがって、この記録媒体を同じ記録再生機器で再生した場合は、デジタルインタフェイスから出力するデータは保護されない。しかし、この記録媒体をデジタル信号記録再生装置100で再生した場合は、コピー可信号保護情報を検出できるので、表4を用いて説明したように、デジタルインタフェイスから出力するデータを保護することができる。
【0044】
次に、本発明の第2の実施例であるデジタル信号記録装置をデジタル信号出力装置と接続した場合につき、図面を用いて説明する。
【0045】
図6は、本発明のデジタル信号記録装置をデジタル信号出力装置と接続した時の構成図である。
【0046】
図6に示したデジタル信号記録装置700は、第1の実施例で説明したデジタル信号記録再生装置100から再生機能を取り除いたものと同等であり、デジタル放送信号記録時において、たとえば、表1と表2を用いて説明した、記録媒体コピー制御情報の設定方法を実行する。
【0047】
次に、本発明の第3の実施例であるデジタル信号再生装置をデジタル信号入力装置と接続した場合につき、図面を用いて説明する。
【0048】
図7は、本発明のデジタル信号再生装置をデジタル信号入力装置と接続した時の構成図である。
【0049】
図7に示したデジタル信号記録装置800は、第1の実施例で説明したデジタル信号記録再生装置100から記録機能を取り除いたものと同等であり、デジタル放送信号再生時において、たとえば、表3と表4を用いて説明した、暗号モード情報の設定方法を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施例によるデジタル信号記録再生装置をデジタル信号出力装置とデジタル信号入力装置に接続した時の構成図である。
【図2】デジタル信号出力装置の構成図である。
【図3】デジタル信号入力装置の構成図である。
【図4】デジタル放送信号用パケットの構成図である。
【図5】デジタルインタフェイス用パケットの構成図である。
【図6】本発明の一実施例によるデジタル信号記録装置をデジタル信号出力装置に接続した時の構成図である。
【図7】本発明の一実施例によるデジタル信録再生装置をデジタル信号入力装置に接続した時の構成図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタルインタフェイスより入力されたデジタル信号を記録するデジタル信号記録方法において、
著作権を保護するための情報である第1の情報と第2の情報と第3の情報が、前記第1の情報と前記第2の情報は前記デジタル信号に付加され、前記第3の情報は前記デジタル信号とともに前記デジタルインタフェイスより入力された時に、前記第1の情報と前記第2の情報と前記第3の情報との組み合わせから、著作権を保護するための情報である第4の情報の値を決定して、前記第4の情報を前記記録媒体に記録することを特徴とするデジタル信号記録方法。
【請求項2】
請求項1記載のデジタル信号記録方法において、前記第1の情報は、前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報であり、前記第2の情報は、前記デジタル信号を不正利用から保護するかどうかを制御する情報であり、前記第3の情報は、前記デジタル信号が暗号化されているかどうかを表す情報であり、前記第4の情報は、前記記録媒体に記録した前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報であることを特徴とするデジタル信号記録方法。
【請求項3】
記録媒体から再生したデジタル信号をデジタルインタフェイスから出力するデジタル信号再生方法において、
著作権を保護するための情報である第1の情報と第2の情報と第4の情報が、前記第1の情報と前記第2の情報は前記デジタル信号に付加され、前記第4の情報が記録媒体に記録されている時に、前記第1の情報と前記第2の情報と前記第4の情報との組み合わせから、著作権を保護するための情報である第3の情報の値を決定して、前記第3の情報を前記デジタルインタフェイスから出力することを特徴とするデジタル信号再生方法。
【請求項4】
請求項3記載のデジタル信号再生方法において、前記第1の情報は、前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報であり、前記第2の情報は、前記デジタル信号を不正利用から保護するかどうかを制御する情報であり、前記第4の情報は、前記記録媒体に記録した前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報であり、前記第3の情報は、前記デジタル信号が暗号化されているかどうかを表す情報であることを特徴とするデジタル信号再生方法。
【請求項5】
デジタルインタフェイスより入力されたデジタル信号を記録媒体に記録し、前記記録媒体から再生したデジタル信号をデジタルインタフェイスから出力するデジタル信号記録再生方法において、
著作権を保護するための情報である第1の情報と第2の情報と第3の情報と第4の情報が、前記第1の情報と前記第2の情報は前記デジタル信号に付加され、前記第3の情報は前記デジタル信号とともに前記デジタルインタフェイスより入出力され、前記第4の情報は前記記録媒体に格納される時に、前記デジタル信号を記録する場合は、前記第1の情報と前記第2の情報と前記第3の情報との組み合わせから、前記第4の情報の値を決定して、前記第4の情報を前記記録媒体に記録し、
前記デジタル信号を再生する場合は、前記第1の情報と前記第2の情報と前記第4の情報との組み合わせから、前記第3の情報の値を決定して、前記第3の情報を前記デジタルインタフェイスから出力することを特徴とするデジタル信号記録再生方法。
【請求項6】
請求項5記載のデジタル信号記録再生方法において、前記第1の情報は、前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報であり、前記第2の情報は、前記デジタル信号を不正利用から保護するかどうかを制御する情報であり、前記第3の情報は、前記デジタル信号が暗号化されているかどうかを表す情報であり、前記第4の情報は、前記記録媒体に記録した前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報であることを特徴とするデジタル信号記録再生方法。
【請求項7】
デジタルインタフェイスより入力されたデジタル信号を記録媒体に記録し、前記記録媒体から再生したデジタル信号をデジタルインタフェイスから出力するデジタル信号記録再生装置において、
著作権を保護するための情報である第1の情報と第2の情報と第3の情報と第4の情報が、前記第1の情報と前記第2の情報は前記デジタル信号に付加され、前記第3の情報は前記デジタル信号とともに前記デジタルインタフェイスより入出力され、前記第4の情報は前記記録媒体に格納される時に、前記デジタル信号を記録する場合は、前記第1の情報と前記第2の情報と前記第3の情報との組み合わせから、前記第4の情報の値を決定して、前記第4の情報を前記記録媒体に記録し、
前記デジタル信号を再生する場合は、前記第1の情報と前記第2の情報と前記第4の情報との組み合わせから、前記第3の情報の値を決定して、前記第3の情報を前記デジタルインタフェイスから出力することを特徴とするデジタル信号記録再生装置。
【請求項8】
請求項7記載のデジタル信号記録再生装置において、前記第1の情報は、前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報であり、前記第2の情報は、前記デジタル信号を不正利用から保護するかどうかを制御する情報であり、前記第3の情報は、前記デジタル信号が暗号化されているかどうかを表す情報であり、前記第4の情報は、前記記録媒体に記録した前記デジタル信号のコピー制限を制御する情報であることを特徴とするデジタル信号記録再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−134859(P2009−134859A)
【公開日】平成21年6月18日(2009.6.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−17494(P2009−17494)
【出願日】平成21年1月29日(2009.1.29)
【分割の表示】特願2006−117404(P2006−117404)の分割
【原出願日】平成12年12月15日(2000.12.15)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】