説明

デジタル式土壌硬度計

【課題】 動力を要せずに軽量でかつ持ち運びができ、測定値をデジタル化して計測・保存できる高精度なデジタル式土壌硬度計を提供する。
【解決手段】 先端にコーン27をつけたロッド25を、土壌面28に対して直角にセットし、ハンドルグリップ18を手で押すことで土壌中にコーン27を連続的に貫入して土壌の硬度を測定する。貫入に要する力と貫入の抵抗の2つの力によりバネ24は圧縮され、スライドアーム20に取付けられた硬度測定用ポテンションメータ23で電気信号に変換し、表示記録器で、GPSの位置情報とあわせてメモリーに記録・保存されることで測定作業は完了する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土壌の硬度と深度の情報をデジタルに変換して測定場所の位置情報とあわせて測定データを収集する装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
土木や建築等の分野では比較的深い地点や硬い土壌を測定するために、錘を一定の高さからコーンがついたロッドに落下させて打込み、コーンの貫入量で計測する打撃式や、油圧あるいは動力でコーンを押込む時の抵抗値を、ロードセルを使用して測定する計測装置がある。また、エンジンやモーター等の動力を利用してコーン回転させながら貫入抵抗を測定する計測装置がある。
【0003】
従来、農業分野の土壌硬度測定では土壌面から1メートル程度まで深さの土壌を測定するとき、打撃や動力を一切使用せずに人力のみを用いて土壌の硬度を測定している。
【0004】
また、通常、農業用地の土壌硬度計測では、図6のハンディタイプの測定方法(以下測定方法57と記載する)と図7の貫入タイプの測定方法(以下測定方法61と記載する)がある。また、測定方法57ではハンディタイプの土壌硬度計(以下ハンディタイプ64と記載する)を、測定方法61では貫入タイプの土壌硬度計(以下貫入タイプ77と記載する)が使用されている。図6はハンディタイプ64を使用した土壌硬度測定方法の一例を表したもので、図7は貫入タイプ77を使用した土壌硬度測定方法の一例を表わしたものである。
【0005】
次に、それぞれのタイプの測定手順を説明する。図6の測定方法57では、土壌を土壌面58から垂直方向に1メートル程度掘り、測定者59は土壌面58から任意の深度の土壌断面60に対して直角にハンディタイプ64を押し当て土壌硬度を計測する。図7の測定方法61では、測定者62が貫入タイプ77を手で持ち、貫入タイプ77に取付けられたロッド85とその先端に取付けられたコーン87を土壌面63に対して垂直方向に手で押し込みながら土壌の硬度を垂直方向に連続的に測定している。
【0006】
次に、ハンディタイプ64の土壌硬度計の構造と測定方法について図8と図9で説明する。まず、図8のハンディタイプ64は、コーン66が土壌に貫入する前の状態であり、図9のハンディタイプ64−Aは前述のコーン66が土壌に貫入した状態を表わしている。ハンディタイプ64は、本体ケース69を土壌面65に対して直角になるように手で持ち、円錐形のコーン66を土壌面65に貫入すると、土壌の硬度に応じてコーン66が抵抗を受け、コーン66を取付けたコーン取付台67を支えているコイル状のバネ68が縮み、その縮長分だけコーン66とコーン取付台67は本体ケース69の内部に後退しコーン66は66−Aの位置になる。
【0007】
このとき、前述のコーン66とコーン取付台67の移動は、コーン取付台67に取付けられたスライドバー71をバネ68の縮長分だけ後退させることになり、図9に示すように、スライドバー71に刻まれた目盛72が本体ケース69に取付けられたドーナツ状のバネ押さえ70からバネ68の縮長分だけ土壌面65とは逆方向に押し出さる。測定者はバネ68の縮長量を前述のバネ押さえ70から押し出された目盛72の移動量から読み取ることで土壌の硬度を計測している。
【0008】
さらに、ハンディタイプの土壌硬度計として、図10に示される目盛の取付け位置が異なるハンディタイプの土壌硬度計73がある。このハンディタイプの土壌硬度計73は、前述のハンディタイプ64同様に土壌の硬度に応じてコーン66が抵抗を受けると、コーン66とコーン取付台67は本体ケース76の内部に後退する。このとき、コーン取付台67とスライドバー74−Aと連結され本体ケース76の側面に取付けられた浮標74は、バネ68の縮長により土壌面とは逆方向に移動する。測定者は、バネ68の縮長の移動量すなわち浮標74の移動量を、本体ケース76に刻まれた目盛75を読み取ることで土壌の硬度を計測している。
【0009】
次に、貫入タイプ77の構造と測定方法について図11で説明する。ハンディタイプ64とハンディタイプ73が土壌の硬さに応じてコーン66の一部が土壌中に貫入する方法であるのに対して、貫入タイプ77はコーン87を土壌中に連続して貫入する方法である。
【0010】
貫入タイプ77において土壌の硬度は次のように測定される。測定者はコーン87を先端につけたロッド85を、水準器92を用いて土壌面86に対して直角にセットし、ハンドルグリップ78を手で土壌面86の方向に押すことで土壌中にコーン87とロッド85を貫入することができる。コーン87を土壌に貫入するとき、土壌面86の方向に押す力はハンドルグリップ78に取付けられたハンドル96から→バネ押さえ95→バネ80→バネケース94→ロッド取付台84→ロッド85→コーン87へと順に伝わると同時に、土壌の硬度に応じてコーン87が抵抗を受け、コーン87が受けた抵抗がロッド85→ロッド取付台84→バネケース94→バネ80へと順に伝わる。土壌面86の方向に押す貫入に要する力とコーン87が受ける貫入抵抗の2つの力によりバネ80は圧縮される。つまり、土壌の抵抗が大きい時、すなわち土壌が硬い時バネ80は強く圧縮されバネが大きく縮むことになる。逆に土壌の抵抗が小さい時、すなわち土壌が柔らかい時バネ80の圧縮は小さくなりバネの縮みが少なくなる。このように土壌の硬度により圧縮されたバネ80の縮長は変化する。そして、バネ80の縮長量はバネ押さえ95に取付けられたペンアーム79に連動され、ペンアーム79に取付けられた記録用のペン81によりドラム93に巻きつけられた記録紙82に記録される。
【0011】
また、コーン87とロッド85が土壌に貫入されると同時に、コーン87の貫入深度を測定する。貫入深度の測定は、ドーナツ状の土壌面検出用スライド板88をロッド85に通してコーン87にあたる位置まで引き下げてからハンドルグリップ78を手で押すことにより、コーン87が土壌に貫入されると同時に土壌面検出用スライド板88は土壌面86に押される形で、ロッド85に沿ってロッド取付台84の方向へ移動する。さらに、土壌面検出用スライド板88に取付けられたリードワイヤー89は常にたるみなくバネ式リード巻上器90により巻き取られる構造をしており、バネ式リード巻上器90の回転をバネ式リード巻上器90に取付けられたギヤ91からドラム93に取り付けられた回転ギヤ83に伝達し、ドラム93を回転させることでバネ80の縮長量を記録紙82の縦方向に記録し、貫入深度を記録紙82の横方向に記録される。
【0012】
図12は貫入タイプ77で使用する記録紙82に記録された測定結果の一例を示すものである。この記録紙82には測定に使用するバネ80の硬度とコーン87の形状から公知の計算方法によって求められた土壌硬度の値を縦方向に、ドラムの回転方向に貫入深度を目盛として印刷されており、測定者はペン81により記録された軌跡を記録紙82に印刷された目盛から読み取ることで貫入深度別に土壌の硬度を知ることができる。
【0013】
貫入タイプ77では、土壌の硬度すなわちコーンの貫入抵抗をバネの縮長を用いて測定しているが、バネの代わりにロードセルを用いて計測するものがある。また、コーンの貫入深度を超音波で土壌面からの距離を測定して計測しているものがある。
【0014】
さらに、貫入タイプの土壌硬度計で全地球測位システム(Global Positioning System:以下GPSと記載する)を用いて測定地点情報を得て、土壌硬度と貫入深度を同時に計測し記録するものもある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
土壌硬度測定用の装置として動力を用いて計測する装置があるが、車両に取付けて運搬するものや動力源が別途必要で、携帯型とは言い難く運搬や設置に労力を要するだけでなく、作物を栽培している時期は計測装置を取付けた車両や運搬用の車両を測定地点まで乗り入れることが困難であり、農業用地の土壌硬度測定用としてかならずしも満足できるものではない。そうしたことから、従来から携帯型でしかも人力のみで測定が可能な図8に示すハンディタイプ64と図10に示すハンディタイプ73と図11に示す貫入タイプ77の土壌硬度計が広く用いられてきた。
【0016】
しかしながら、従来のハンディタイプ64およびハンディタイプ73では、目視で目盛を読み取るしかなく、人為的な読み取り誤差を生じやすく高精度な測定ができなかった。さらに、測定データをデジタル化して収集できる装置がなく、計測データを解析処理するには測定データをコンピュータに入力することに労力を要した。
【0017】
また、従来のハンディタイプ64およびハンディタイプ73では、土壌の硬度にあわせて形状の異なるコーンに取り替えることができない構造となっていて、測定土壌にあわせて別々の測定器を用意する必要があり、測定作業が煩雑になっていた。
【0018】
また、従来の貫入タイプにおいて、土壌の硬度をバネの縮長の代わりにコーンの貫入抵抗をロードセルで計測するものがあるが、ロードセルは落下衝撃に弱く、携帯型として使用する機器では落下の危険性が常にあり、故障した場合において使用者が容易にロードセルを取り替えることが出来ないためメンテナンス性に劣るだけでなく、測定現場の土壌硬度にあわせた測定範囲のロードセルに変更することが出来ず測定精度が劣る場面がある。
【0019】
また、従来の貫入タイプにおいてコーンの貫入深度の測定に、超音波を利用して表面からの距離を測定しているものがあるが、超音波は土壌面の状態に影響を受けやすく測定精度が悪く、水田など土壌面に水がある場合は測定できなかった。
【0020】
本発明では上記に鑑みてなされたものであって、農業用地という測定場所の特性を考えて、軽量でかつ携帯し持ち運びができる形状を有し、測定値をデジタル化することで高精度な計測を実現し、測定値をデジタルデータとして保存できることで、測定データの収集と解析が容易になり、さらに、コーンとバネを測定現場で簡単に取り替えられる構造としたことにより、メンテナンスが容易になるだけでなく、測定土壌にあわせたコーンの形状とバネの硬さを測定者が自由に選択でき、測定精度の向上を可能とし、さらに、土壌面に水がある場合においても貫入深度が精度よく計測できる機能を有する装置を提供するためのものである。
【課題を解決する手段】
【0021】
本発明は、このような従来の問題を解決しようとするもので、土壌に貫入するコーンと、土壌に貫入したコーンが受けた抵抗により押されて縮む硬度測定用のバネと、バネを入れるバネケースと、バネケースに入れたバネを押さえるバネ押さえと、前述のバネの縮長変化量を電気信号に変換する変換器と、バネの縮長を変換器に伝えるスライドアームと、スライドアームに連結され変換器で変換された信号を表示記録器へ出力するコネクタを備えたことを特徴とするデジタル式土壌硬度計である。
【0022】
前述のデジタル式土壌硬度計において、ハンディタイプは、前述のコーンがコーン取付台に対して着脱自在にできる構造と、バネ押さえがバネケースに対して着脱自在にできる構造を有したものである。
【0023】
前述のデジタル式土壌硬度計において、貫入タイプは、土壌に貫入したコーンが受けた抵抗を硬度測定用のバネに伝えるためにコーンに取付けられたロッドと、コーンが取付けられたロッドを土壌に貫入させるために人が押すハンドルと、コーンの土壌への貫入深度を測定するためにロッドに貫通して取付けられ土壌面にあわせて上下動する土壌面測定用スライド板と、土壌面測定用スライド板に取付けられて連動するリードワイヤーと、リードワイヤーを巻上げるリードワイヤー巻上器と、前述のコーンの貫入深度を計測するためにリードワイヤー巻上器の回転数を電気信号に変換する深度用変換器を備えたことを特徴としたものである。
【0024】
また、前述の貫入タイプにおいて、バネ押さえはバネケースに対して着脱自在にできるにできる構造と、コーンがロッドに対して着脱自在にできるにできる構造を有したものである。
【0025】
前述のデジタル式土壌硬度計において、位置情報と日付と時間情報を捉える装置と、変換器から出力された電気信号を伝達する接続ケーブルを取り付ける入力コネクタと、入力信号をデジタル変換するデータ処理部と、デジタル変換された測定データと位置情報と日付と時間情報を保存するメモリーと、設定項目及び測定値を表示する液晶表示部と、測定に必要な機能を設定する操作キーを有する表示記録器を備えたことを特徴としたものである。
【0026】
また、前述の表示記録器は、メモリーに保存されたデジタルデータをコンピュータへ出力する出力コネクタを備えたことを特徴したものである。
【発明の効果】
【0027】
本発明によれば、軽量でかつ携帯して持ち運びができる従来の特徴を生かした形状のまま測定値をデジタル化することで、高精度な測定が可能となり人為的な読み取り誤差がゼロになるとともに、貫入タイプでは土壌面に水がある状態においても正確にコーンの土壌への貫入深度がデジタル計測できる。また、土壌の硬度あるいは土壌の硬度と貫入深度の測定値をメモリーに保存する機能を備えた表示記録器にデジタルデータとして保存することでデータ入力作業を軽減することができる。さらに、土壌硬度の測定用のバネとコーンを着脱自在にすることにより、測定現場で簡単に取り替えられメンテナンス性が良くなり測定精度が向上する。
【実施例】
【0028】
本発明のデジタル式土壌硬度計を実施する形態は、図1に示されるデジタル式土壌硬度計ハンディタイプ(以下デジタルハンディタイプ1と記載する)または、図3に示されるデジタル式土壌硬度計貫入タイプ(以下デジタル貫入タイプ16と)と、図4に示されるデジタル式土壌硬度計表示記録器(以下表示記録器39と記載する)が接続ケーブル41で接続され土壌硬度が計測される。詳細について添付図面を参照して以下に説明する。
【0029】
デジタルハンディタイプ1の構成について図1で説明する。デジタルハンディタイプ1は、土壌面14に貫入するコーン2と、コーン2を取付けるコーン取付台4と、コーン取付台4に挿入され土壌の硬度により圧縮されるバネ7と、バネ7が縮むときに圧縮方向以外に歪みが出ないようにコーン取付台4に取付けられたバネガイド5と、それらをバネケース6に入れて押さえるバネ押さえ3と、コーン取付台に挿入されバネの縮長の移動量を土壌硬度測定用ポテンションメータ10に伝えるために接続されたスライドアーム9と、土壌硬度測定用ポテンションメータ10に土の侵入を防ぐためのポテンションメータカバー11と、土壌硬度測定用ポテンションメータ10で変換された信号を表示記録器39に出力する出力コネクタ13と、出力コネクタ13とポテンションメータカバー11を取付けエンドキャップ12と、スライドアーム9を通す穴がありポテンションメータ10が取付けられ、さらにバネケース6とポテンションメータカバー11とも接続された接続キャップ8で構成されている。
【0030】
デジタルハンディタイプ1おいて、バネ押さえ3はバネケース6に対してねじ込み式で取付けられており、バネ押さえ3を取外すことでコーン2とコーン取付台4とバネガイド5とバネ7をバネケース6から引き抜き取り出すことができる構造を有している。また、コーン2はコーン取付台4に対してねじ込み式で取付けられており、形状の異なるコーンに使用者が取替えることができる構造を有している。さらにバネ7は、コーン取付台4に対して挿入されている構造のため、コーン取付台4からバネ7を引き抜くだけで土壌の硬度に合わせて、硬さの異なるバネと取替えることができる構造となっている。なお測定対象の土壌あるいは使用者の創意工夫によりコーン2の形状とバネ7の硬さは千差万別であり規定することはできない。
【0031】
デジタル貫入タイプ16について図3で説明する。デジタル貫入タイプ16は、土壌に貫入するコーン27と、コーン27にねじ式で取付けられたロッド25を土壌面28方向に押すために取付けられた手で握るハンドルグリップ18と、ハンドルグリップ18が取付けられたハンドル17と、ハンドルに接続されたバネ押さえ36と、土壌の硬度により圧縮されるバネ24と、バネ7が縮むときに圧縮方向以外に歪みが出ないようにバネケース34に取付けられたバネガイド23と、バネ24とバネガイド23を入れたバネケース34と、バネケース34にバネ押さえ36が接続されたハンドル17を取付けるハンドル取付キャップ37と、バネ24の縮長の移動量の変換する土壌硬度測定用ポテンションメータ22と、バネ24の縮長を土壌硬度測定用ポテンションメータ22に伝えるスライドアーム20と、測定する深度に合わせた長さのロッド25をねじ式で取付けるロッド取付台30と、コーン27が貫入した深度に応じてロッド25を移動するドーナツ状の土壌面検出用スライド板26と、上下動する土壌面検出用スライド板26に取付けられたリードワイヤー29と、それを巻き上げるバネ式リード巻上器32と、コーン27が貫入した深度を測定するためにバネ式リード巻上器32の回転数を電気信号に変換する貫入深度測定用ポテンションメータ31と、前述のそれぞれのポテンションメータで変換された信号を表示記録器39に出力する出力コネクタ35と、それぞれのポテンションメータと出力コネクタ35とを接続する配線コード33と、それぞれのポテンションメータへの土の侵入を防ぐための保護カバー21と、保護カバー21上部面にコーン27を取りつけたロッド25を土壌面28に対して直角に押し込むために角度を確認する水準器19と、ハンドル17に表示記録器39を取付けるための表示記録器取付けベース38とで構成されている。
【0032】
デジタル貫入タイプ16において、バネケース34に対してねじ式で取付けられたハンドル取付キャップ37を取りはずして、ハンドル17と接続されたバネ押さえ36を引き抜き、そしてバネ24をバネケース34から引き抜いて取外すことで、土壌の硬度に合わせて硬さの異なるバネに使用者が取替えることができる構造となっている。また、ロッド25とロッド取付け台は30は、貫入深度に合わせて長さの異なるロッド25−Aに取り替えるまたはロッド25にロッド25−Aを追加することもできるねじ式の構造となっていて、さらに、コーン27は、ロッド25または25−Aとねじ式で取付けられていて、土壌の硬度に合わせて形状の異なるコーンに使用者が取替えることができる構造となっている。
【0033】
デジタル貫入タイプ16において、測定対象の土壌あるいは使用者の創意工夫によりコーン27の形状とロッド25およびロッド25−Aの長さとバネ24の硬さは千差万別であり規定することはできない。
【0034】
表示記録器39について図4と図5で説明する。表示記録器39はデジタルハンディタイプ1またはデジタル貫入タイプ16からの信号を伝達する接続ケーブル41を接続する入力コネクタ47と、入力コネクタ47から入力された信号をデジタル変換するデータ処理部48と、設定項目及び測定値を表示する液晶表示器42と、表示記録器39を駆動する電源(電池)52と、人工衛星56を利用して位置情報と日付と時間情報を捉えるGPS44と、データ処理部48で変換されたデータとGPS44のデータを保存するメモリー53と、電池を出し入れする電池ケースカバー46と、測定に必要な機能を設定する操作キー43と、電源スイッチ45と、メモリー53に保存されたデータをコンピュータ55へ出力するシリアルケーブル54と、シリアルケーブル54を取付ける出力コネクタ40で構成されている。
【0035】
表示記録器39において、データ処理部48は、マイクロプロセッサ(CPU)49と、デジタルハンディタイプ1で使用するコーン2の形状とバネ7の硬さとポテンションメータ10の信号から土壌の硬度を求める公知の演算式が書き込まれた演算プログラム50を有している。また、データ処理部48は、デジタル貫入タイプ16で使用するコーン27の形状とバネ24の硬さと土壌硬度測定用ポテンションメータ22の信号から土壌の硬度を求める公知の演算式と、貫入深度測定用ポテンションメータ31の信号から貫入深度を求める演算式が書き込まれた演算プログラム51を有している。
【0036】
また、表示記録器39は、表示記録器39に接続する前述のデジタルハンディタイプ1またはデジタル貫入タイプ16に接続された接続ケーブル41を介して表示記録器39に入力された前述のいずれかのタイプのポテンションメータからの信号を、データ処理部48で土壌硬度または土壌硬度と貫入深度にデジタル変換し、GPS44で得られた位置情報と日付と時間情報をあわせてメモリー53に保存する機能を有している。
【0037】
次に、デジタル式土壌硬度計の動作について添付図面を参照して以下に説明する。まず、デジタルハンディタイプ1について、図1と図2で説明する。図1のデジタルハンディタイプ1は、コーン2が土壌に貫入する前の状態であり、図2のデジタルハンディタイプ15はコーン2が土壌に貫入した状態を表わしている。測定は、デジタルハンディタイプ1の状態から、バネケース6が土壌面14に直角になるようにバネケース6を手で持ち、バネ押さえ3が土壌面14にあたるまでコーン2を土壌面方向に押して貫入する。すると土壌の硬度に応じてコーン2が抵抗を受け、コーン取付台4を支えているコイル状のバネ7が縮み、図2に示すようにコーン2はコーン2−Aの位置に移動する。さらにバネ7の縮みに連動してスライドバー9がスライドバー9−Aの位置に移動する。このときスライドバー9の移動量は硬度測定用ポテンションメータ10で電気信号に変換され、出力コネクタ13から表示記録器39に伝送されることでデジタルハンディタイプ15の状態における土壌硬度が測定されることになる。なお、スライドバー9の移動量は土壌の硬度により変化するため、必ずしも図2に示されるスライドバー9−Aの位置に移動するとはかぎらない。
【0038】
次に、デジタル貫入タイプ16の動作について図3で説明する。デジタル貫入タイプ16は、コーン27をつけたロッド25を、水準器19で確認しながら土壌面28に対して直角にセットし、ハンドルグリップ18を手で土壌面28の方向に押すことで土壌中にコーン27とロッド25を貫入することができる。コーン27を土壌に貫入するとき、土壌面28の方向に押す力はハンドルグリップ18に取付けられたハンドル17から、バネ押さえ36→バネ24→バネケース34→ロッド取付台30→ロッド25→コーン27へと順に伝わると同時に、土壌の硬度に応じてコーン27が抵抗を受け、コーン27が受けた抵抗がロッド25→ロッド取付台30→バネケース34→バネ24へと順に伝わる。土壌面28の方向に押す貫入に要する力とコーン27が受ける貫入抵抗の2つの力によりバネ24は圧縮される。つまり、土壌の抵抗が大きい時、すなわち土壌が硬い時バネ24は強く圧縮されバネが大きく縮むことになる。逆に土壌の抵抗が小さい時、すなわち土壌が柔らかい時バネ24の圧縮は小さくなりバネの縮みが少なくなる。このように土壌の硬度により圧縮されたバネ24の縮長は変化する。このバネ24の縮長はバネ押さえ36に取付けられたスライドアーム20に連動され、スライドアーム20−Aの位置に移動する。さらにスライドアーム20の移動量がスライドアーム20に取付けられた硬度測定用ポテンションメータ22で電気信号に変換されることで土壌硬度が測定される。なお、スライドアーム20の移動量は土壌の硬度により変化するため、必ずしもスライドアーム20−Aの位置に移動するとはかぎらない。
【0039】
デジタル貫入タイプ16において、土壌の硬度測定とコーン27の貫入深度は同時に測定される。貫入深度の測定は、ドーナツ状の土壌面検出用スライド板26をロッド25に通してコーン27にあたる位置まで引き下げてからハンドルグリップ18を手で押すことにより、コーン27が土壌に貫入されると土壌面検出用スライド板26は土壌面28に押される形で、ロッド25に沿ってロッド取付台30の方向へ移動する。また、土壌面検出用スライド板26に取付けられたリードワイヤー29は常にたるみなくバネ式リード巻上器32により巻き取られ、バネ式リード巻上器32の回転を深度測定用ポテンションメータ31で電気信号に変換されることで土壌面検出用スライド板26の移動量が測定出来る。すなわちこの移動量がコーン27の土壌への貫入深度となる。
【0040】
次に、デジタル式土壌硬度計の表示記録器39の動作について図4と図5で説明する。表示記録器39は、操作キー43でデジタルハンディタイプ1またはデジタル貫入タイプ16を選択する。デジタル貫入タイプ16の場合はさらに使用するロッド25の長さを選択する。次に接続ケーブル41を前述で選択したデジタルハンディタイプ1またはデジタル貫入タイプ16と接続する。デジタルハンディタイプ1またはデジタル貫入タイプ16で測定を開始すると接続されたいずれかのタイプのポテンションメータにおいて変換された信号が入力コネクタ47に接続された接続ケーブル41を介して表示記録器39に入力され、データ処理部48で土壌硬度または土壌硬度と貫入深度にデジタル変換され、GPS44で得られた位置情報と日付と時間情報とあわせてメモリー53に保存されることで測定作業は完了する。
【0041】
表示記録器39において、出力コネクタ40とコンピュータ55をシリアルケーブル54で接続してメモリー53に保存されたデジタルデータをコンピュータ55へ出力することで、データ解析を行うことができる。
【0042】
以上説明した実施形態によれば、次のような効果がある。
(1)農業用地という測定場所の特性を考えて、軽量でかつ携帯して持ち運びができる 従来の特徴を生かした形状のままで、デジタルハンディタイプ1のバネ7および デジタル貫入タイプ16のバネ24の縮長量を電気信号に変換してデジタル化す ることで、高精度な測定が可能となり人為的な読み取り誤差がゼロになる
(2)デジタル貫入タイプ16では従来の土壌面28にあわせて上下動する土壌面測定 用スライド板26と、土壌面測定用スライド板26と連動するリードワイヤー2 9と、バネ式リード巻上器32の構成を用いて、バネ式リード巻上器32の回転 数を電気信号に変換してコーンの貫入深度を計測する深度用ポテンションメータ 31を備えることで土壌面に水がある状態の土壌においても正確にコーン27の 土壌への貫入深度をデジタル計測できる。
(3)前述の(1)と(2)で測定した土壌の硬度あるいは土壌の硬度と貫入深度の測 定値をメモリー53に保存する機能を備えた表示記録器39にデジタルデータと して保存することでデータ入力作業を軽減することができる。
(4)デジタル式土壌硬度のデジタルハンディタイプ1およびデジタル貫入タイプ16 において、測定にバネを使用することは、測定現場で簡単に取り替えられメンテ ナンスを容易し、測定する土壌の硬度にあわせたバネの硬さを測定者が自由に選 択することが可能となり測定精度を向上することができる。さらに、形状の異な るコーンとバネの硬さを自由に選択することが可能で、測定者は従来出来なかっ た目的に合わせた様々な組み合わせを試みることが可能となる。
(5)前述のデジタルハンディタイプ1およびデジタル貫入タイプ16において、形状 の異なるコーンとバネの硬さをから土壌の硬度を求める公知の演算式を予め表示 記録器39のデータ処理部48に演算プログラムを備えておくことで、面倒な演 算処理をすることなく迅速にデータ処理ができる。
(6)GPS44を用いて測定した位置情報および日付と時間情報を得て、測定データ とともに表示記録器39のメモリー53に保存し、保存したデータをコンピュー タ55に出力することにより、前述のメモリー53に保存したデータを地図デー タと相互に関連づけて、それらの情報の検索や解析、表示などを行うソフトウエ ア、いわゆる測定地理情報システム(Geographical Inform Ation System:GIS)を用いて測定データを地図上に表示するこ とで、視覚的に測定データを把握することができる。
【0043】
なお、本発明は、何ら上記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下のものも含まれる。
(1)前記実施例では、GPSを使用したが、位置情報等を得る手段として、他の手段 を用いてもよい。
(2)前記実施例では、ポテンションメータを用いてバネの縮長変化量とリードワイヤ ー巻上器の回転数を計測したが、スライド抵抗あるいは磁気式、光電式のリニア エンコーダー、光学式のフォトエンコーダーなど各種公知の計測手段を用いても よい。
(3)前記実施例では、データを保存するメモリー53は表示記録器39に内蔵された 構造としているが、表示記録器39に対して着脱自在な記憶媒体を用いてもよい 。
(4)前記実施例では、メモリー53に保存されたデータの出力先としてコンピュータ 55を使用したが、測定データを処理できる能力のあるものであればパーソナル コンピュータを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】デジタル式土壌硬度計ハンディタイプの断面図面である。
【図2】デジタル式土壌硬度計ハンディタイプの計測例を示す断面図面である。
【図3】デジタル式土壌硬度計貫入タイプの断面図面である。
【図4】デジタル式土壌硬度計の表示記録器の外観図面である。
【図5】デジタル式土壌硬度計の構成ブロック図面である。
【図6】従来方式の土壌硬度計ハンディタイプの計測方法を示す図面である。
【図7】従来方式の土壌硬度計貫入タイプの計測方法を示す図面である。
【図8】従来方式の土壌硬度計ハンディタイプの断面図面である。
【図9】従来方式の土壌硬度計ハンディタイプの計測例を示す断面図面である。
【図10】目盛の取付け位置が異なる従来方式の土壌硬度計ハンディタイプの断面図面である。
【図11】従来方式の土壌硬度計貫入タイプの断面図面である。
【図12】従来方式の土壌硬度計貫入タイプの記録紙である。
【符号の説明】
1 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプ
2 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプのコーン
2−A 測定時に移動したデジタル式ハンディタイプのコーン
3 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプのバネ押さえ
4 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプのコーン取付台
5 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプのバネガイド
6 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプのバネケース
7 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプのバネ
8 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプの接続キャップ
9 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプのスライドアーム
9−A バネの縮長で移動したハンディタイプのスライドアーム
10 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプの土壌硬度測定用ポテンションメータ
11 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプのポテンションメータカバー
12 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプのエンドキャップ
13 デジタル式土壌硬度計ハンディタイプの出力コネクタ
14 土壌面
15 コーンが土壌に貫入した状態のデジタル式土壌硬度計ハンディタイプ
16 デジタル式土壌硬度計貫入タイプ
17 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのハンドル
18 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのハンドルグリップ
19 デジタル式土壌硬度計貫入タイプの水準器
20 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのスライドアーム
20−A バネの縮長で移動した貫入タイプのスライドアーム
21 デジタル式土壌硬度計貫入タイプの保護カバー
22 デジタル式土壌硬度計貫入タイプの土壌硬度測定用ポテンションメータ
23 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのバネガイド
24 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのバネ
25 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのロッド
25−A デジタル式土壌硬度計貫入タイプの交換・追加用のロッド
26 デジタル式土壌硬度計貫入タイプの土壌面検出用スライド板
27 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのコーン
28 土壌面
29 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのリードワイヤー
30 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのロッド取付け台
31 デジタル式土壌硬度計貫入タイプの貫入深度測定ポテンションメータ
32 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのバネ式リード巻上器
33 デジタル式土壌硬度計貫入タイプの配線コード
34 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのバネケース
35 デジタル式土壌硬度計貫入タイプの出力コネクタ
36 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのバネ押さえ
37 デジタル式土壌硬度計貫入タイプのハンドル取付キャップ
38 デジタル式土壌硬度計貫入タイプの表示記録器取付けベース
39 デジタル式土壌硬度計の表示記録器
40 デジタル式土壌硬度計のシリアル出力コネクタ
41 デジタル式土壌硬度計の接続ケーブル
42 デジタル式土壌硬度計の液晶表示器
43 デジタル式土壌硬度計の操作キー
44 デジタル式土壌硬度計のGPS
45 デジタル式土壌硬度計の電源スイッチ
46 デジタル式土壌硬度計の電池ケースカバー
47 デジタル式土壌硬度計の入力コネクタ
48 デジタル式土壌硬度計のデータ処理部
49 デジタル式土壌硬度計のデータ処理部のマイクロプロセッサ(CPU)
50 ハンディタイプ用硬度の演算プログラム
51 貫入タイプ用硬度と貫入深度の演算プログラム
52 デジタル式土壌硬度計の電源(電池)
53 デジタル式土壌硬度計のメモリー
54 デジタル式土壌硬度計のシリアルケーブル
55 コンピュータ
56 GPSの人工衛星
57 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計の計測方法
58 土壌面
59 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計の測定者
60 土壌断面
61 従来の貫入タイプ土壌硬度計の測定方法
62 従来の貫入タイプ土壌硬度計の測定者
63 土壌面
64 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計
64−A コーンが土壌に貫入した状態の従来方式のハンディタイプ土壌硬度計
65 土壌面
66 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計のコーン
66−A 測定時に移動した従来方式のハンディタイプ土壌硬度計のコーン
67 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計のコーン取付台
68 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計のバネ
69 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計のバネケース
70 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計のバネ押さえ
71 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計のスライドバー
72 従来方式のハンディタイプ土壌硬度計の目盛
73 目盛の取付け位置が異なる従来方式の土壌硬度計ハンディタイプ
74 従来方式の土壌硬度計ハンディタイプの浮標
74−A 従来方式の土壌硬度計ハンディタイプのスライドバー
75 目盛の取付け位置が異なる従来方式の土壌硬度計ハンディタイプの目盛
76 目盛の取付け位置が異なる従来方式の土壌硬度計ハンディタイプのバネケース
77 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計
78 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のハンドルグリップ
79 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のペンアーム
80 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のバネ
81 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計の記録用ペン
82 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計の記録紙
83 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のドラム用回転ギヤ
84 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のロッド取付け台
85 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のロッド
86 土壌面
87 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のコーン
88 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計の土壌面検出用スライド板
89 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のリードワイヤー
90 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のバネ式リード巻上器
91 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のバネ式リード巻上器のギヤ
92 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計の水準器
93 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のドラム
94 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のバネケース
95 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のバネ押さえ
96 従来方式の貫入タイプ土壌硬度計のハンドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
土壌に貫入するコーンと、土壌に貫入したコーンが受けた抵抗により押されて縮む硬度測定用のバネと、バネを入れるバネケースと、バネケースに入れたバネを押さえるバネ押さえと、前述のバネの縮長変化量を電気信号に変換する変換器と、バネの縮長を変換器に伝えるスライドアームと、スライドアームに連結され変換器で変換された信号を表示記録器へ出力するコネクタを備えたデジタル式土壌硬度計。
【請求項2】
請求項1において、コーンはコーン取付台に対して着脱自在となっていることを特徴とするハンディタイプのデジタル式土壌硬度計。
【請求項3】
請求項1において、バネ押さえはバネケースに対して着脱自在となっていることを特徴とするハンディタイプのデジタル式土壌硬度計。
【請求項4】
請求項1において、土壌に貫入したコーンが受けた抵抗を硬度測定用のバネに伝えるためにコーンに取付けられたロッドと、コーンが取付けられたロッドを土壌に貫入させるために人が押すハンドルと、コーンの土壌への貫入深度を測定するためにロッドに貫通して取付けられ土壌面にあわせて上下動する土壌面測定用スライド板と、土壌面測定用スライド板に取付けられて連動するリードワイヤーと、リードワイヤーを巻上げるリードワイヤー巻上器と、前述のコーンの貫入深度を計測するためにリードワイヤー巻上器の回転数を電気信号に変換する深度用変換器を備えることを特徴とする貫入タイプのデジタル土壌硬度計。
【請求項5】
請求項4において、バネ押さえはバネケースに対して着脱自在となっていることを特徴とする貫入タイプのデジタル土壌硬度計。
【請求項6】
請求項4または請求項5において、前述のコーンはロッドに対して着脱自在となっていることを特徴とする貫入タイプのデジタル式土壌硬度計。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6において、位置情報と日付と時間情報を捉える装置と、変換器から出力された電気信号を伝達する接続ケーブルを取り付ける入力コネクタと、入力信号をデジタル変換するデータ処理部と、デジタル変換された測定データと位置情報と日付と時間情報を保存するメモリーと、設定項目及び測定値を表示する液晶表示部と、測定に必要な機能を設定する操作キーを有する表示記録器を備えているデジタル式土壌硬度計。
【請求項8】
請求項7において、表示記録器は、メモリーに保存されたデジタルデータをコンピュータへ出力する出力コネクタを備えることを特徴とするデジタル式土壌硬度計。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−14683(P2010−14683A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−194129(P2008−194129)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(394008846)大起理化工業株式会社 (10)