デジタル放送録画再生装置およびデジタル放送録画再生方法
【課題】単純な構成のデジタル放送データを用いて、当該放送データの再生を柔軟に制御することが可能なデジタル放送録画再生装置およびデジタル放送録画再生方法を提供する。
【解決手段】放送コンテンツと放送コンテンツの再生制御に係る再生制御情報の取得先を示したアドレス情報とを含む放送データを受信する受信手段と、受信手段が受信した放送データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された放送データの放送コンテンツを再生する際に、アドレス情報が示す取得先から再生制御情報を取得する取得手段と、取得手段が取得した再生制御情報に従い放送コンテンツの再生を行う再生手段と、を備えている。
【解決手段】放送コンテンツと放送コンテンツの再生制御に係る再生制御情報の取得先を示したアドレス情報とを含む放送データを受信する受信手段と、受信手段が受信した放送データを記憶する記憶手段と、記憶手段に記憶された放送データの放送コンテンツを再生する際に、アドレス情報が示す取得先から再生制御情報を取得する取得手段と、取得手段が取得した再生制御情報に従い放送コンテンツの再生を行う再生手段と、を備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、デジタル放送録画再生装置およびデジタル放送録画再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般家庭においても、インターネット等の通信環境が充実してきている。同報性に優れた放送に対して、通信は個別の情報伝送に優れている。このような放送と通信の特性を利用して、放送及び通信によって得られるコンテンツを融合させて、付加価値の高いコンテンツの提供を可能とするハイブリッドキャスト(Hybridcast:登録商標)方式が注目されている。
【0003】
ハイブリッドキャスト方式では、テレビジョン受像機等の表示端末は、放送信号に基づくコンテンツを取得すると共に、インターネット等の通信回線を介してサーバにアクセスして、通信によってコンテンツを取得する。そして、表示端末は、放送信号に基づくコンテンツ(以下、放送コンテンツという)と通信によって得たコンテンツとを合成して表示する。各表示端末は、通信により個別の情報を取得することができ、表示端末毎に、ユーザが好みのコンテンツ表示が可能である。
【0004】
ところで、放送コンテンツの放送時に含まれる映像のうち、録画再生時に表示されることが好ましくないものがある。例えば、警報や地震情報、事故情報、選挙速報等の文字スーパーは、緊急性・速報性の強い情報であるため、放送時に映像に含まれることが好ましい。しかし、放送コンテンツを録画し後日視聴する際に過去の地震情報や事故情報等の文字スーパーが表示されると、番組の視聴の妨げにもなる。
【0005】
そこで、デジタル放送データの中に番組データと、文字スーパーデータと、文字スーパーの表示条件を含む管理データとが多層化されたデジタル放送データを受信機で受信し、表示条件に該当しない場合には、文字スーパーを表示しないようにすることができるデジタル放送システムがある。
【0006】
また、デジタル放送データ中に所定の属性を有するオブジェクトがあるか否かを判定し、上記所定の属性を有するオブジェクトがあると判定された場合には、このオブジェクトを非表示としたり、アイコンで置き換える等したりすることで、文字スーパーを表示しないようにする画像処理方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−55100号公報
【特許文献2】特開2002−77789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上述した技術では、デジタル放送データに管理データやオブジェクトの属性データ等の複雑なデータを予め含めておくことが必要である。そのため、デジタル放送データの内容が複雑となり、放送するデータ容量が大きくなるとともに、その作成に手間を要する。また、再生時の制御内容は固定的であり、多様な制御を行うことができない。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、単純な構成のデジタル放送データを用いて、当該放送データの再生をより柔軟に制御することが可能なデジタル放送録画再生装置およびデジタル放送録画再生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態のデジタル放送録画再生装置は、受信手段と、記憶手段と、取得手段と、再生手段と、を備えている。受信手段は、放送コンテンツと放送コンテンツの再生制御に係る再生制御情報の取得先を示したアドレス情報とを含む放送データを受信する。記憶手段は、受信手段が受信した放送データを記憶する。取得手段は、記憶手段に記憶された放送データの放送コンテンツを再生する際に、アドレス情報が示す取得先から再生制御情報を取得する。再生手段は、取得手段が取得した再生制御情報に従い放送コンテンツの再生を行う。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本実施形態に係るデジタル放送録画再生装置を含むデジタル放送システムを示すブロック図である。
【図2】図2は、放送データの構成を示す図である。
【図3】図3は、Webデータの構成を示す図である。
【図4】図4は、再生部とWebブラウザとのデータ授受を示す図である。
【図5】図5は、実施例1に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図6】図6は、は図5の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図7】図7は、実施例2に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図8】図8は、図7の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、実施例3に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図10】図10は、図9の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、実施例4に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図12】図12は、図11の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図13】図13は、再生区間情報を示す図である。
【図14】図14は、実施例5に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図15】図15は、図14の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図16】図16は、実施例6に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図17】図17は、図16の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図18】図18は、実施例7に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図19】図19は、図18の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係るデジタル放送録画再生装置について図を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るデジタル放送録画再生装置を含むデジタル放送システムを示すブロック図である。
【0013】
デジタル放送録画再生装置1は、放送局200から放送データを受信し保存するとともに、Webサーバ300と通信を行い、Webサーバ300からWebデータを受信する。
【0014】
デジタル放送録画再生装置1は、放送局200により放送される放送データを受信するチューナ2と、チューナ2により受信した放送データを記憶装置4に記憶させる録画制御を行う録画部3と、記録装置4に記憶された放送コンテンツの再生制御を行う再生部5と、Webサーバ300と通信してWebデータを受信するWebブラウザ6と、マルチプレクサ(mux)7とを備えている。
【0015】
チューナ2は、例えば、高周波増幅回路と、局部発振回路及び混合回路とからなる周波数変換回路と、を備え、アンテナ等により入力されたデジタルテレビジョン放送信号(RF信号)等の放送データから、特定周波数帯域の放送データを受信する。
【0016】
図2は、放送データの構成を示す図である。チューナ2により受信される放送データには、図2に示すように、動画や静止画、音声等のデータである放送コンテンツと、後述するWebブラウザ6がWebサーバ300にアクセスするためのアドレス情報としてのURLとが含まれている。なお、本実施形態においてはアドレス情報としてURLを用いているが、本発明においてはこれに限らず、URL以外のURI等を用いてもよい。
【0017】
チューナ2により受信された放送データは、録画部3を経て記憶装置4に記憶される。このとき、記憶装置4には、放送データ中の放送コンテンツとURLの両方が記憶される。
【0018】
再生部5は、記録装置4に記録されている放送データを読み込み、放送データ中の放送コンテンツをマルチプレクサ7に送信し図示しない表示部に表示させるとともに、放送データ中のURLを抽出し、Webブラウザ6に送信する。また、再生部5は、後述するようにWebブラウザ6から送信される再生制御スクリプトに従い、記憶装置4に記憶されている放送コンテンツ(以下「録画コンテンツ」という。)の再生制御を行う。さらに、再生部5は、マルチプレクサ7を制御し、再生部5から送信される放送コンテンツとWebブラウザ6から送信されるWebコンテンツの合成の態様を変化させる。
【0019】
Webブラウザ6は、再生部5により抽出されたURLに基づき、インターネットを介してそのURLに対応するWebサーバ300にアクセスし、Webサーバ300からWebデータを受信する。そして、Webデータに含まれる再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5に送信する。また、Webブラウザ6は、Webデータに含まれるWebコンテンツをマルチプレクサ7に送信し図示しない表示部に表示させる。
【0020】
図3は、Webデータの構成を示す図である。Webデータには、動画や静止画、音声等のデータであるWebコンテンツデータと、放送コンテンツの再生制御に用いられる再生制御情報とが含まれている。
【0021】
マルチプレクサ7は、再生部5による制御のもと、Webブラウザ6から送信されるWebコンテンツと、再生部5から送信される放送コンテンツとを合成して、図示しない表示部等の外部機器へと出力する。Webブラウザ6からのWebコンテンツと、再生部5からの放送コンテンツのいずれか一方のみがマルチプレクサ7に入力された場合には、合成を行うことなく、入力されたコンテンツをそのまま表示部等へと送信する。
【0022】
図4は、再生部5とWebブラウザ6とのデータのやり取りを示す図である。まず、再生部5は、上述した記録装置4に記録されている放送データを読み込む(ステップS1)。
【0023】
次に、再生部5は、放送データに含まれている、再生制御情報の取得先であるWebサーバ300のアドレス情報としてのURLをWebブラウザ6に送信する(ステップS2)。
【0024】
次に、URLを受信したWebブラウザ6は、URLを用いてWebサーバ300にアクセスし、Webデータに含まれるWebコンテンツを取得する(ステップS3)。
【0025】
また、Webブラウザ6は、Webデータに含まれる再生制御情報を取得し、再生制御情報から再生制御スクリプトを生成する(ステップS4)。
【0026】
次に、Webブラウザ6は、生成した再生制御スクリプトを再生部5に送信する(ステップS5)。
【0027】
再生制御スクリプトを受信した再生部5は、この再生制御スクリプトに従い、録画コンテンツの再生制御を行う(ステップS6)。
【0028】
なお、Webコンテンツとしては、製品情報等の情報を示す文字情報や画像である付加情報も含むことができ、この場合、Webブラウザ6は、付加情報をマルチプレクサ7に出力することで、図示しない表示部に表示させる(ステップS7)。
【0029】
以下、上述したデジタル放送録画再生装置1における放送コンテンツの再生制御の各実施例について説明する。
【実施例1】
【0030】
図5は、実施例1に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図6は、図5の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0031】
本実施例に係る再生制御では、記憶装置4に記憶された録画コンテンツとしての放送番組中にニュース速報を示す字幕スーパーが表示されている場合について説明する。本実施例においては、録画コンテンツの再生時に、この字幕スーパーが表示される録画コンテンツの所定の時間帯について、録画コンテンツと同内容で字幕スーパーが消去されたWebコンテンツに置き換えられることで、字幕スーパーが消去された同一内容の動画の提供が行われる。
【0032】
図5(A)に、録画コンテンツの1例として15分間の動画が示されている。この動画では、再生開始後11分22秒の時点から13分9秒の時点まで、ニュース速報を示す字幕スーパーが表示される。
【0033】
本実施例において説明する再生制御を行うため、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図6に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5へと送信する。
【0034】
再生制御スクリプトを受信した再生部5は、まず、録画コンテンツの再生開始から11分22秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS11)。11分22秒の時点に到達していない場合(ステップS11;No)、再生部5は、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生を継続する。
【0035】
一方、再生部5は、11分22秒の時点に到達したと判断すると(ステップS11;Yes)、記録装置4からの録画コンテンツの読み込みを停止し、11分22秒の時点以降の録画コンテンツの再生を停止する(ステップS12)。
【0036】
次に、Webブラウザ6は、Webコンテンツとして、録画コンテンツと同内容の番組であって、字幕スーパーが除かれたもの(修正データ)が保存されているWebサーバ300から、11分22秒の時点以降の動画に相当する部分をダウンロードする(ステップS13)。そして、Webブラウザ6は、ダウンロードした修正データを、マルチプレクサ7を介して表示部に送信し、外部の表示部に表示させる。
【0037】
次に、再生部5は、修正データが録画コンテンツの再生開始から13分9秒の時点に相当する時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS14)。再生部5は、13分9秒の時点に到達していない場合(ステップS14;No)は、同時点に到達するまで修正データの再生を継続する。
【0038】
一方、再生部5は、修正データが録画コンテンツの再生開始から13分9秒の時点に相当する時点に到達したと判断すると(ステップS14;Yes)、修正データの表示に替えて、再生開始後13分9秒の時点からの録画コンテンツを記録装置4から読み込み、再生を再開する(ステップS15)。
【0039】
上述した実施例1で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、字幕スーパーが含まれている放送コンテンツの録画再生時に字幕スーパーのない動画を再生することができる。なお、修正データのダウンロードは好ましくは録画コンテンツの再生開始前に開始され、更に好ましくは、再生開始とともに開始される。また、11分22秒の時点から修正データをストリーミング再生してもよい。
【実施例2】
【0040】
図7は、実施例2に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図8は、図7の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0041】
本実施例に係る再生制御では、録画コンテンツとしての放送番組の所定の箇所にWebコンテンツとしての画像パーツを重ねて表示する場合について説明する。ここでは、録画コンテンツの再生時に、所定の時間帯に現れる特定の人物の顔を不明確にするためにその人物の顔にグラフィックパーツを重ねて表示する場合を例に説明する。本実施例においては、録画コンテンツの再生開始後17分25秒の時点から17分55秒の時点に出現する人物の表示が不適切であるため、その人物を不明確にすべく、目の部分にマスキング用のグラフィックパーツが重ねて表示される。
【0042】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図8に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5へと送信する。
【0043】
この場合、まず、再生部5は、録画コンテンツの再生開始後17分25秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS21)。再生部5は、17分25秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS21;No)は、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生が継続される。
【0044】
一方、再生部5が、17分25秒の時点に到達したと判断すると(ステップS21;Yes)、Webブラウザ6に対してURLを送信する。Webブラウザ6は、上記URLを用いてWebサーバ300にアクセスし、Webコンテンツとしてマスキング用のグラフィックパーツを受信し、マルチプレクサ7に送信する。また、再生部5は、マルチプレクサ7に対し、再生部5から受信した録画コンテンツのうち所定の人物の目の部分に、Webブラウザ6から送信されたマスキング用のグラフィックパーツを重ね合わせ、外部の表示部へと送信するよう制御を行う(ステップS22)。
【0045】
次に、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から17分55秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS23)。再生部5は、17分55秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS23;No)、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生およびグラフィックパーツの表示を継続する。
【0046】
一方、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から17分55秒の時点に到達したと判断した場合(ステップS23;Yes)、マスキングを要する人物が登場しなくなるため、マルチプレクサ7に対し、Webブラウザ300からのマスキング用のグラフィックパーツの表示を行わないよう制御し、グラフィックパーツの表示を解除する(ステップS24)。
【0047】
上述した実施例2で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツの再生時に録画コンテンツにグラフィックパーツを重ねて表示することができる。なお、グラフィックパーツのダウンロードは好ましくは17分25秒の時点より前に開始され、更に好ましくは、録画コンテンツの再生開始とともに開始される。また、17分25秒の時点からグラフィックパーツをストリーミング再生してもよい。
【実施例3】
【0048】
図9は、実施例3に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図10は、図9の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0049】
本実施例に係る再生制御では、録画コンテンツとしての放送番組の所定の箇所に、Webコンテンツである製品情報等の付加情報を表示する場合について説明する。ここでは、録画コンテンツの再生時に、所定の時間帯に現れる製品の販売店や価格、掲載されている雑誌等の詳細情報を表示するために、その商品の画像の右側に付加情報を重ねて表示する場合を例に説明する。本実施例においては、録画コンテンツの再生開始から10分20秒の時点から10分25秒の時点において、表示されている商品についての付加情報が表示される。
【0050】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図9に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを実行し、再生制御スクリプトによる再生制御指示を再生部5へと送信する。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0051】
まず、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から10分20秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS31)。再生部5は、10分20秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS31;No)、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生を継続する。
【0052】
一方、再生部5は、10分20秒の時点に到達したと判断すると(ステップS31;Yes)、Webブラウザ6がWebサーバ300からWebコンテンツとしてダウンロードした付加情報を表示するよう、マルチプレクサ7を制御する。マルチプレクサ7は、再生部5から受信した録画コンテンツの表示部分の右側に、Webブラウザ300から送信された付加情報を配置し、外部の表示部へと送信する(ステップS32)。
【0053】
次に、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から10分25秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS33)。再生部5は、10分25秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS33;No)、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生および付加情報の表示を継続する。
【0054】
一方、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から10分25秒の時点に到達したと判断した場合(ステップS33;Yes)、マルチプレクサ7に対してWebブラウザ300からの付加情報を表示させないように制御し、付加情報の表示を解除する。
【0055】
上述した実施例3で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツの再生時に録画コンテンツに付加情報を併せて表示することができる。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信およびは、好ましくは録画コンテンツの再生開始とともに開始される。
【実施例4】
【0056】
図11は、実施例4に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図12は、図11の再生制御の手順を示すフローチャートである。図13は、再生区間情報を示す図である。
【0057】
本実施例に係る再生制御では、録画コンテンツの一部を抜粋して再生するダイジェスト再生を行なう場合について説明する。ここでは、図11(A)に示す1時間の録画コンテンツについて、図11(B)に示すように、録画コンテンツの再生開始から10分の時点から20分2秒の時点、30分10秒の時点から35分の時点、および50分45秒の時点から1時間の時点までの3つの区間を抜粋して再生することが行われる。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0058】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図12に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを実行し、再生制御スクリプトによる再生制御指示を再生部5へと送信する。
【0059】
まず、再生部5は、Webブラウザ6がWebサーバ300から取得した再生制御情報に含まれている、図13に示す再生区間情報をWebブラウザ6から読み込む(ステップS41)。この再生区間情報は、再生すべき録画コンテンツの区間について、その始点および終点となる、録画コンテンツの再生開始からの時点が指定されて構成されている。
【0060】
次に、再生部5は、最初に再生すべき区間の始点から録画コンテンツの再生を開始する(ステップS42)。
【0061】
次に、再生部5は、再生区間の終点に到達したか否かの判断を行う(ステップS43)。再生部5は、終点に到達していないと判断した場合(ステップS43;No)、録画コンテンツの再生を継続する。
【0062】
一方、再生部5は、再生区間の終点に到達されたと判断した場合(ステップS43;Yes)、再生区間情報を参照して、次の再生区間があるか否かの判断を行う(ステップS44)。
【0063】
再生部5は、次の再生区間が存在すると判断した場合(ステップS44;Yes)、次の再生区間の始点と終点を再生区間情報から取得し、次の再生区間の再生を行う(ステップS45)。
【0064】
一方、再生部5は、次の再生区間が存在しないと判断した場合(ステップS44;No)、録画コンテンツの再生を終了する。
【0065】
上述した実施例4で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツのダイジェスト再生を行うことができる。
【実施例5】
【0066】
図14は、実施例5に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図15は、図14の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0067】
本実施例に係る再生制御では、通常図14(A)に示すように表示部全体に表示される録画コンテンツを、図14(B)に示すように縮小して表示すると共に、縮小表示により生じた画面中の余白に番組情報などの付加情報が併せて表示することが行われる。
【0068】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図15に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを実行し、再生制御スクリプトによる再生制御指示を再生部5へと送信する。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0069】
まず、再生部5は、再生する録画コンテンツを縮小する(ステップS51)。なお、この放送コンテンツを縮小するための再生制御情報は、Webブラウザ6がWebサーバ300から取得した再生制御情報に含まれている。Webブラウザ6は再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5に送信する。再生部5はこの再生制御スクリプトに基づき、図14に示す再生制御を行う。
【0070】
次に、再生部5は、縮小された録画コンテンツを表示部の所定の位置(図14(B)において画面左上)に表示する(ステップS52)。この表示位置も上記再生制御情報に含まれている。また、このとき、画面右側から下側にかけて、録画コンテンツが表示されない余白部分が生じる。
【0071】
次に、再生部5は、画面上の余白部分に、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中に含まれる番組情報を表示するようマルチプレクサ7を制御する(ステップS53)。
【0072】
上述した実施例5で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツを縮小するとともに、生じた余白部分に番組情報等を表示することができる。
【実施例6】
【0073】
図16は、実施例6に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図17は、図16の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0074】
本実施例に係る再生制御では、通常図16(A)に示すように表示部全体に表示される録画コンテンツが、図16(B)に示すように縮小し、かつ所定の角度回転されて表示されると共に、縮小表示により生じた画面中の余白に、番組情報などの付加情報が併せて表示される。
【0075】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図17に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5へと送信する。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0076】
まず、再生部5は、再生する録画コンテンツを縮小する(ステップS61)。このステップS61は、図15を用いて上述した実施例5のステップS51と同様であるため説明は省略する。
【0077】
次に、再生部5は、縮小された録画コンテンツを所定の角度回転する(ステップS62)。この回転動作も上述した再生制御情報に含まれている。
【0078】
次に、再生部5は、縮小、回転された録画コンテンツを表示部の所定の位置(図16(B)において画面左上)に表示する(ステップS63)。このステップS63は、図15を用いて上述した実施例5のステップS52と同様であるため説明は省略する。
【0079】
次に、再生部5は、画面上の余白部分に番組情報を表示する(ステップS64)。このステップS64は、図15を用いて上述した実施例5のステップS53と同様であるため説明は省略する。
【0080】
上述した実施例6で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツを縮小、回転するとともに、生じた余白部分に番組情報等を表示することができる。
【実施例7】
【0081】
図18は、実施例7に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図19は、図18の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0082】
本実施例に係る再生制御では、図18(A)に示すように、放送時に放送事故等により生じた不適切な雑音を、図18(B)に示すように、録画コンテンツの再生時に消去(ミュート)することができる。具体的には、図18(A)に示すように、放送コンテンツの再生開始時から15分15秒から15分17秒の間に、「ガシャン」という放送に不適切な雑音が発生し、これが放送コンテンツの音声として収録されてしまっている。この再生開始時後15分15秒から15分17秒の間の雑音を、放送コンテンツの録画再生時にはミュートするための再生制御が行われる。
【0083】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図19に示すフローチャートを実行させる再生制御情報、すなわち、再生開始時後15分15秒から15分17秒の間の音声をミュートする再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5へと送信する。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0084】
まず、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から15分15秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS71)。再生部5は、15分15秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS71;No)、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生を継続する。
【0085】
一方、再生部5は、15分15秒の時点に到達したと判断すると(ステップS71;Yes)、15分15秒の時点からの録画コンテンツの音声をミュートする(ステップS72)。
【0086】
次に、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から15分17秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS73)。再生部5は、15分17秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS73;No)、同時点に到達するまでミュート状態における録画コンテンツの再生を継続する。
【0087】
一方、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から15分17秒の時点に到達したと判断した場合(ステップS73;Yes)、再生中の録画コンテンツのミュートを解除し、音声出力を再開する(ステップS74)。
【0088】
上述した実施例7で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツの再生時に所望の時間帯の録画コンテンツの音声をミュートすることができる。
【0089】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0090】
1…デジタル放送録画再生装置、2…チューナ、3…録画部、4…記憶装置、5…再生部、6…Webブラウザ、7…マルチプレクサ(mux)、200…放送局、300…Webサーバ
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、デジタル放送録画再生装置およびデジタル放送録画再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、一般家庭においても、インターネット等の通信環境が充実してきている。同報性に優れた放送に対して、通信は個別の情報伝送に優れている。このような放送と通信の特性を利用して、放送及び通信によって得られるコンテンツを融合させて、付加価値の高いコンテンツの提供を可能とするハイブリッドキャスト(Hybridcast:登録商標)方式が注目されている。
【0003】
ハイブリッドキャスト方式では、テレビジョン受像機等の表示端末は、放送信号に基づくコンテンツを取得すると共に、インターネット等の通信回線を介してサーバにアクセスして、通信によってコンテンツを取得する。そして、表示端末は、放送信号に基づくコンテンツ(以下、放送コンテンツという)と通信によって得たコンテンツとを合成して表示する。各表示端末は、通信により個別の情報を取得することができ、表示端末毎に、ユーザが好みのコンテンツ表示が可能である。
【0004】
ところで、放送コンテンツの放送時に含まれる映像のうち、録画再生時に表示されることが好ましくないものがある。例えば、警報や地震情報、事故情報、選挙速報等の文字スーパーは、緊急性・速報性の強い情報であるため、放送時に映像に含まれることが好ましい。しかし、放送コンテンツを録画し後日視聴する際に過去の地震情報や事故情報等の文字スーパーが表示されると、番組の視聴の妨げにもなる。
【0005】
そこで、デジタル放送データの中に番組データと、文字スーパーデータと、文字スーパーの表示条件を含む管理データとが多層化されたデジタル放送データを受信機で受信し、表示条件に該当しない場合には、文字スーパーを表示しないようにすることができるデジタル放送システムがある。
【0006】
また、デジタル放送データ中に所定の属性を有するオブジェクトがあるか否かを判定し、上記所定の属性を有するオブジェクトがあると判定された場合には、このオブジェクトを非表示としたり、アイコンで置き換える等したりすることで、文字スーパーを表示しないようにする画像処理方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2009−55100号公報
【特許文献2】特開2002−77789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上述した技術では、デジタル放送データに管理データやオブジェクトの属性データ等の複雑なデータを予め含めておくことが必要である。そのため、デジタル放送データの内容が複雑となり、放送するデータ容量が大きくなるとともに、その作成に手間を要する。また、再生時の制御内容は固定的であり、多様な制御を行うことができない。
【0009】
本発明が解決しようとする課題は、単純な構成のデジタル放送データを用いて、当該放送データの再生をより柔軟に制御することが可能なデジタル放送録画再生装置およびデジタル放送録画再生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
実施形態のデジタル放送録画再生装置は、受信手段と、記憶手段と、取得手段と、再生手段と、を備えている。受信手段は、放送コンテンツと放送コンテンツの再生制御に係る再生制御情報の取得先を示したアドレス情報とを含む放送データを受信する。記憶手段は、受信手段が受信した放送データを記憶する。取得手段は、記憶手段に記憶された放送データの放送コンテンツを再生する際に、アドレス情報が示す取得先から再生制御情報を取得する。再生手段は、取得手段が取得した再生制御情報に従い放送コンテンツの再生を行う。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本実施形態に係るデジタル放送録画再生装置を含むデジタル放送システムを示すブロック図である。
【図2】図2は、放送データの構成を示す図である。
【図3】図3は、Webデータの構成を示す図である。
【図4】図4は、再生部とWebブラウザとのデータ授受を示す図である。
【図5】図5は、実施例1に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図6】図6は、は図5の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図7】図7は、実施例2に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図8】図8は、図7の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、実施例3に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図10】図10は、図9の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、実施例4に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図12】図12は、図11の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図13】図13は、再生区間情報を示す図である。
【図14】図14は、実施例5に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図15】図15は、図14の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図16】図16は、実施例6に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図17】図17は、図16の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【図18】図18は、実施例7に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。
【図19】図19は、図18の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態に係るデジタル放送録画再生装置について図を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るデジタル放送録画再生装置を含むデジタル放送システムを示すブロック図である。
【0013】
デジタル放送録画再生装置1は、放送局200から放送データを受信し保存するとともに、Webサーバ300と通信を行い、Webサーバ300からWebデータを受信する。
【0014】
デジタル放送録画再生装置1は、放送局200により放送される放送データを受信するチューナ2と、チューナ2により受信した放送データを記憶装置4に記憶させる録画制御を行う録画部3と、記録装置4に記憶された放送コンテンツの再生制御を行う再生部5と、Webサーバ300と通信してWebデータを受信するWebブラウザ6と、マルチプレクサ(mux)7とを備えている。
【0015】
チューナ2は、例えば、高周波増幅回路と、局部発振回路及び混合回路とからなる周波数変換回路と、を備え、アンテナ等により入力されたデジタルテレビジョン放送信号(RF信号)等の放送データから、特定周波数帯域の放送データを受信する。
【0016】
図2は、放送データの構成を示す図である。チューナ2により受信される放送データには、図2に示すように、動画や静止画、音声等のデータである放送コンテンツと、後述するWebブラウザ6がWebサーバ300にアクセスするためのアドレス情報としてのURLとが含まれている。なお、本実施形態においてはアドレス情報としてURLを用いているが、本発明においてはこれに限らず、URL以外のURI等を用いてもよい。
【0017】
チューナ2により受信された放送データは、録画部3を経て記憶装置4に記憶される。このとき、記憶装置4には、放送データ中の放送コンテンツとURLの両方が記憶される。
【0018】
再生部5は、記録装置4に記録されている放送データを読み込み、放送データ中の放送コンテンツをマルチプレクサ7に送信し図示しない表示部に表示させるとともに、放送データ中のURLを抽出し、Webブラウザ6に送信する。また、再生部5は、後述するようにWebブラウザ6から送信される再生制御スクリプトに従い、記憶装置4に記憶されている放送コンテンツ(以下「録画コンテンツ」という。)の再生制御を行う。さらに、再生部5は、マルチプレクサ7を制御し、再生部5から送信される放送コンテンツとWebブラウザ6から送信されるWebコンテンツの合成の態様を変化させる。
【0019】
Webブラウザ6は、再生部5により抽出されたURLに基づき、インターネットを介してそのURLに対応するWebサーバ300にアクセスし、Webサーバ300からWebデータを受信する。そして、Webデータに含まれる再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5に送信する。また、Webブラウザ6は、Webデータに含まれるWebコンテンツをマルチプレクサ7に送信し図示しない表示部に表示させる。
【0020】
図3は、Webデータの構成を示す図である。Webデータには、動画や静止画、音声等のデータであるWebコンテンツデータと、放送コンテンツの再生制御に用いられる再生制御情報とが含まれている。
【0021】
マルチプレクサ7は、再生部5による制御のもと、Webブラウザ6から送信されるWebコンテンツと、再生部5から送信される放送コンテンツとを合成して、図示しない表示部等の外部機器へと出力する。Webブラウザ6からのWebコンテンツと、再生部5からの放送コンテンツのいずれか一方のみがマルチプレクサ7に入力された場合には、合成を行うことなく、入力されたコンテンツをそのまま表示部等へと送信する。
【0022】
図4は、再生部5とWebブラウザ6とのデータのやり取りを示す図である。まず、再生部5は、上述した記録装置4に記録されている放送データを読み込む(ステップS1)。
【0023】
次に、再生部5は、放送データに含まれている、再生制御情報の取得先であるWebサーバ300のアドレス情報としてのURLをWebブラウザ6に送信する(ステップS2)。
【0024】
次に、URLを受信したWebブラウザ6は、URLを用いてWebサーバ300にアクセスし、Webデータに含まれるWebコンテンツを取得する(ステップS3)。
【0025】
また、Webブラウザ6は、Webデータに含まれる再生制御情報を取得し、再生制御情報から再生制御スクリプトを生成する(ステップS4)。
【0026】
次に、Webブラウザ6は、生成した再生制御スクリプトを再生部5に送信する(ステップS5)。
【0027】
再生制御スクリプトを受信した再生部5は、この再生制御スクリプトに従い、録画コンテンツの再生制御を行う(ステップS6)。
【0028】
なお、Webコンテンツとしては、製品情報等の情報を示す文字情報や画像である付加情報も含むことができ、この場合、Webブラウザ6は、付加情報をマルチプレクサ7に出力することで、図示しない表示部に表示させる(ステップS7)。
【0029】
以下、上述したデジタル放送録画再生装置1における放送コンテンツの再生制御の各実施例について説明する。
【実施例1】
【0030】
図5は、実施例1に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図6は、図5の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0031】
本実施例に係る再生制御では、記憶装置4に記憶された録画コンテンツとしての放送番組中にニュース速報を示す字幕スーパーが表示されている場合について説明する。本実施例においては、録画コンテンツの再生時に、この字幕スーパーが表示される録画コンテンツの所定の時間帯について、録画コンテンツと同内容で字幕スーパーが消去されたWebコンテンツに置き換えられることで、字幕スーパーが消去された同一内容の動画の提供が行われる。
【0032】
図5(A)に、録画コンテンツの1例として15分間の動画が示されている。この動画では、再生開始後11分22秒の時点から13分9秒の時点まで、ニュース速報を示す字幕スーパーが表示される。
【0033】
本実施例において説明する再生制御を行うため、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図6に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5へと送信する。
【0034】
再生制御スクリプトを受信した再生部5は、まず、録画コンテンツの再生開始から11分22秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS11)。11分22秒の時点に到達していない場合(ステップS11;No)、再生部5は、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生を継続する。
【0035】
一方、再生部5は、11分22秒の時点に到達したと判断すると(ステップS11;Yes)、記録装置4からの録画コンテンツの読み込みを停止し、11分22秒の時点以降の録画コンテンツの再生を停止する(ステップS12)。
【0036】
次に、Webブラウザ6は、Webコンテンツとして、録画コンテンツと同内容の番組であって、字幕スーパーが除かれたもの(修正データ)が保存されているWebサーバ300から、11分22秒の時点以降の動画に相当する部分をダウンロードする(ステップS13)。そして、Webブラウザ6は、ダウンロードした修正データを、マルチプレクサ7を介して表示部に送信し、外部の表示部に表示させる。
【0037】
次に、再生部5は、修正データが録画コンテンツの再生開始から13分9秒の時点に相当する時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS14)。再生部5は、13分9秒の時点に到達していない場合(ステップS14;No)は、同時点に到達するまで修正データの再生を継続する。
【0038】
一方、再生部5は、修正データが録画コンテンツの再生開始から13分9秒の時点に相当する時点に到達したと判断すると(ステップS14;Yes)、修正データの表示に替えて、再生開始後13分9秒の時点からの録画コンテンツを記録装置4から読み込み、再生を再開する(ステップS15)。
【0039】
上述した実施例1で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、字幕スーパーが含まれている放送コンテンツの録画再生時に字幕スーパーのない動画を再生することができる。なお、修正データのダウンロードは好ましくは録画コンテンツの再生開始前に開始され、更に好ましくは、再生開始とともに開始される。また、11分22秒の時点から修正データをストリーミング再生してもよい。
【実施例2】
【0040】
図7は、実施例2に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図8は、図7の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0041】
本実施例に係る再生制御では、録画コンテンツとしての放送番組の所定の箇所にWebコンテンツとしての画像パーツを重ねて表示する場合について説明する。ここでは、録画コンテンツの再生時に、所定の時間帯に現れる特定の人物の顔を不明確にするためにその人物の顔にグラフィックパーツを重ねて表示する場合を例に説明する。本実施例においては、録画コンテンツの再生開始後17分25秒の時点から17分55秒の時点に出現する人物の表示が不適切であるため、その人物を不明確にすべく、目の部分にマスキング用のグラフィックパーツが重ねて表示される。
【0042】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図8に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5へと送信する。
【0043】
この場合、まず、再生部5は、録画コンテンツの再生開始後17分25秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS21)。再生部5は、17分25秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS21;No)は、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生が継続される。
【0044】
一方、再生部5が、17分25秒の時点に到達したと判断すると(ステップS21;Yes)、Webブラウザ6に対してURLを送信する。Webブラウザ6は、上記URLを用いてWebサーバ300にアクセスし、Webコンテンツとしてマスキング用のグラフィックパーツを受信し、マルチプレクサ7に送信する。また、再生部5は、マルチプレクサ7に対し、再生部5から受信した録画コンテンツのうち所定の人物の目の部分に、Webブラウザ6から送信されたマスキング用のグラフィックパーツを重ね合わせ、外部の表示部へと送信するよう制御を行う(ステップS22)。
【0045】
次に、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から17分55秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS23)。再生部5は、17分55秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS23;No)、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生およびグラフィックパーツの表示を継続する。
【0046】
一方、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から17分55秒の時点に到達したと判断した場合(ステップS23;Yes)、マスキングを要する人物が登場しなくなるため、マルチプレクサ7に対し、Webブラウザ300からのマスキング用のグラフィックパーツの表示を行わないよう制御し、グラフィックパーツの表示を解除する(ステップS24)。
【0047】
上述した実施例2で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツの再生時に録画コンテンツにグラフィックパーツを重ねて表示することができる。なお、グラフィックパーツのダウンロードは好ましくは17分25秒の時点より前に開始され、更に好ましくは、録画コンテンツの再生開始とともに開始される。また、17分25秒の時点からグラフィックパーツをストリーミング再生してもよい。
【実施例3】
【0048】
図9は、実施例3に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図10は、図9の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0049】
本実施例に係る再生制御では、録画コンテンツとしての放送番組の所定の箇所に、Webコンテンツである製品情報等の付加情報を表示する場合について説明する。ここでは、録画コンテンツの再生時に、所定の時間帯に現れる製品の販売店や価格、掲載されている雑誌等の詳細情報を表示するために、その商品の画像の右側に付加情報を重ねて表示する場合を例に説明する。本実施例においては、録画コンテンツの再生開始から10分20秒の時点から10分25秒の時点において、表示されている商品についての付加情報が表示される。
【0050】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図9に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを実行し、再生制御スクリプトによる再生制御指示を再生部5へと送信する。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0051】
まず、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から10分20秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS31)。再生部5は、10分20秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS31;No)、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生を継続する。
【0052】
一方、再生部5は、10分20秒の時点に到達したと判断すると(ステップS31;Yes)、Webブラウザ6がWebサーバ300からWebコンテンツとしてダウンロードした付加情報を表示するよう、マルチプレクサ7を制御する。マルチプレクサ7は、再生部5から受信した録画コンテンツの表示部分の右側に、Webブラウザ300から送信された付加情報を配置し、外部の表示部へと送信する(ステップS32)。
【0053】
次に、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から10分25秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS33)。再生部5は、10分25秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS33;No)、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生および付加情報の表示を継続する。
【0054】
一方、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から10分25秒の時点に到達したと判断した場合(ステップS33;Yes)、マルチプレクサ7に対してWebブラウザ300からの付加情報を表示させないように制御し、付加情報の表示を解除する。
【0055】
上述した実施例3で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツの再生時に録画コンテンツに付加情報を併せて表示することができる。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信およびは、好ましくは録画コンテンツの再生開始とともに開始される。
【実施例4】
【0056】
図11は、実施例4に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図12は、図11の再生制御の手順を示すフローチャートである。図13は、再生区間情報を示す図である。
【0057】
本実施例に係る再生制御では、録画コンテンツの一部を抜粋して再生するダイジェスト再生を行なう場合について説明する。ここでは、図11(A)に示す1時間の録画コンテンツについて、図11(B)に示すように、録画コンテンツの再生開始から10分の時点から20分2秒の時点、30分10秒の時点から35分の時点、および50分45秒の時点から1時間の時点までの3つの区間を抜粋して再生することが行われる。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0058】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図12に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを実行し、再生制御スクリプトによる再生制御指示を再生部5へと送信する。
【0059】
まず、再生部5は、Webブラウザ6がWebサーバ300から取得した再生制御情報に含まれている、図13に示す再生区間情報をWebブラウザ6から読み込む(ステップS41)。この再生区間情報は、再生すべき録画コンテンツの区間について、その始点および終点となる、録画コンテンツの再生開始からの時点が指定されて構成されている。
【0060】
次に、再生部5は、最初に再生すべき区間の始点から録画コンテンツの再生を開始する(ステップS42)。
【0061】
次に、再生部5は、再生区間の終点に到達したか否かの判断を行う(ステップS43)。再生部5は、終点に到達していないと判断した場合(ステップS43;No)、録画コンテンツの再生を継続する。
【0062】
一方、再生部5は、再生区間の終点に到達されたと判断した場合(ステップS43;Yes)、再生区間情報を参照して、次の再生区間があるか否かの判断を行う(ステップS44)。
【0063】
再生部5は、次の再生区間が存在すると判断した場合(ステップS44;Yes)、次の再生区間の始点と終点を再生区間情報から取得し、次の再生区間の再生を行う(ステップS45)。
【0064】
一方、再生部5は、次の再生区間が存在しないと判断した場合(ステップS44;No)、録画コンテンツの再生を終了する。
【0065】
上述した実施例4で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツのダイジェスト再生を行うことができる。
【実施例5】
【0066】
図14は、実施例5に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図15は、図14の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0067】
本実施例に係る再生制御では、通常図14(A)に示すように表示部全体に表示される録画コンテンツを、図14(B)に示すように縮小して表示すると共に、縮小表示により生じた画面中の余白に番組情報などの付加情報が併せて表示することが行われる。
【0068】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図15に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを実行し、再生制御スクリプトによる再生制御指示を再生部5へと送信する。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0069】
まず、再生部5は、再生する録画コンテンツを縮小する(ステップS51)。なお、この放送コンテンツを縮小するための再生制御情報は、Webブラウザ6がWebサーバ300から取得した再生制御情報に含まれている。Webブラウザ6は再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5に送信する。再生部5はこの再生制御スクリプトに基づき、図14に示す再生制御を行う。
【0070】
次に、再生部5は、縮小された録画コンテンツを表示部の所定の位置(図14(B)において画面左上)に表示する(ステップS52)。この表示位置も上記再生制御情報に含まれている。また、このとき、画面右側から下側にかけて、録画コンテンツが表示されない余白部分が生じる。
【0071】
次に、再生部5は、画面上の余白部分に、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中に含まれる番組情報を表示するようマルチプレクサ7を制御する(ステップS53)。
【0072】
上述した実施例5で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツを縮小するとともに、生じた余白部分に番組情報等を表示することができる。
【実施例6】
【0073】
図16は、実施例6に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図17は、図16の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0074】
本実施例に係る再生制御では、通常図16(A)に示すように表示部全体に表示される録画コンテンツが、図16(B)に示すように縮小し、かつ所定の角度回転されて表示されると共に、縮小表示により生じた画面中の余白に、番組情報などの付加情報が併せて表示される。
【0075】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図17に示すフローチャートを実行させる再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5へと送信する。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0076】
まず、再生部5は、再生する録画コンテンツを縮小する(ステップS61)。このステップS61は、図15を用いて上述した実施例5のステップS51と同様であるため説明は省略する。
【0077】
次に、再生部5は、縮小された録画コンテンツを所定の角度回転する(ステップS62)。この回転動作も上述した再生制御情報に含まれている。
【0078】
次に、再生部5は、縮小、回転された録画コンテンツを表示部の所定の位置(図16(B)において画面左上)に表示する(ステップS63)。このステップS63は、図15を用いて上述した実施例5のステップS52と同様であるため説明は省略する。
【0079】
次に、再生部5は、画面上の余白部分に番組情報を表示する(ステップS64)。このステップS64は、図15を用いて上述した実施例5のステップS53と同様であるため説明は省略する。
【0080】
上述した実施例6で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツを縮小、回転するとともに、生じた余白部分に番組情報等を表示することができる。
【実施例7】
【0081】
図18は、実施例7に係るデジタル放送録画再生装置の放送コンテンツの再生制御を説明するための図である。図19は、図18の再生制御の手順を示すフローチャートである。
【0082】
本実施例に係る再生制御では、図18(A)に示すように、放送時に放送事故等により生じた不適切な雑音を、図18(B)に示すように、録画コンテンツの再生時に消去(ミュート)することができる。具体的には、図18(A)に示すように、放送コンテンツの再生開始時から15分15秒から15分17秒の間に、「ガシャン」という放送に不適切な雑音が発生し、これが放送コンテンツの音声として収録されてしまっている。この再生開始時後15分15秒から15分17秒の間の雑音を、放送コンテンツの録画再生時にはミュートするための再生制御が行われる。
【0083】
この場合、Webブラウザ6がWebサーバ300から受信したWebデータ中には、再生部5に対して図19に示すフローチャートを実行させる再生制御情報、すなわち、再生開始時後15分15秒から15分17秒の間の音声をミュートする再生制御情報が含まれている。Webブラウザ6は、この再生制御情報に基づき再生制御スクリプトを生成し、再生部5へと送信する。なお、再生部5からWebブラウザ6へのURLの送信は、録画コンテンツの再生開始とともに行われ、Webサーバ300からのWebデータのダウンロードが開始される。
【0084】
まず、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から15分15秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS71)。再生部5は、15分15秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS71;No)、同時点に到達するまで録画コンテンツの再生を継続する。
【0085】
一方、再生部5は、15分15秒の時点に到達したと判断すると(ステップS71;Yes)、15分15秒の時点からの録画コンテンツの音声をミュートする(ステップS72)。
【0086】
次に、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から15分17秒の時点に到達したか否かの判断を行う(ステップS73)。再生部5は、15分17秒の時点に到達していないと判断した場合(ステップS73;No)、同時点に到達するまでミュート状態における録画コンテンツの再生を継続する。
【0087】
一方、再生部5は、録画コンテンツの再生開始から15分17秒の時点に到達したと判断した場合(ステップS73;Yes)、再生中の録画コンテンツのミュートを解除し、音声出力を再開する(ステップS74)。
【0088】
上述した実施例7で説明した再生制御によると、URLを含めただけの簡易な放送データを用いた場合であっても、録画コンテンツの再生時に所望の時間帯の録画コンテンツの音声をミュートすることができる。
【0089】
本発明の実施形態を説明したが、この実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0090】
1…デジタル放送録画再生装置、2…チューナ、3…録画部、4…記憶装置、5…再生部、6…Webブラウザ、7…マルチプレクサ(mux)、200…放送局、300…Webサーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送コンテンツと前記放送コンテンツの再生制御に係る再生制御情報の取得先を示したアドレス情報とを含む放送データを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記放送データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記放送データの放送コンテンツを再生する際に、前記アドレス情報が示す取得先から前記再生制御情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記再生制御情報に従い前記放送コンテンツの再生を行う再生手段と、
を備えたデジタル放送録画再生装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記取得先から前記放送データの一部または全てを修正した修正データを取得し、
前記再生手段は、前記放送コンテンツの少なくとも一部を前記修正データに差し替えて再生する請求項1記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記取得先からWebコンテンツを取得し、
前記再生手段は、前記放送コンテンツに前記Webコンテンツとを合成して再生する請求項1記載のデジタル放送再生装置。
【請求項4】
前記再生手段は、前記放送コンテンツの一部を抜粋して再生する請求項1記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項5】
前記再生手段は、前記放送コンテンツの再生形態を変更する請求項1記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項6】
前記取得手段は、前記取得先からWebコンテンツを取得し、
前記再生手段は、前記放送コンテンツの再生形態を変更するとともに前記放送コンテンツと前記Webコンテンツとを合成する請求項1記載のデジタル放送再生装置。
【請求項7】
前記再生手段は、前記放送コンテンツの再生時に少なくとも一部の時間帯について音声をミュートする請求項1記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項8】
前記取得手段は、前記放送コンテンツの再生開始時に前記取得先にアクセスする請求項1乃至7の何れかに記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項9】
放送コンテンツと前記放送コンテンツの再生制御に係る再生制御情報の取得先を示したアドレス情報とを含む放送データを受信する受信工程と、
前記受信工程で受信した前記放送データを記憶する記憶工程と、
前記記憶工程で記憶した前記放送データの放送コンテンツを再生する際に、前記アドレス情報が示す取得先から前記再生制御情報を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記再生制御情報に従い前記放送コンテンツの再生を行う再生工程と、
を備えたデジタル放送録画再生方法。
【請求項1】
放送コンテンツと前記放送コンテンツの再生制御に係る再生制御情報の取得先を示したアドレス情報とを含む放送データを受信する受信手段と、
前記受信手段が受信した前記放送データを記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶された前記放送データの放送コンテンツを再生する際に、前記アドレス情報が示す取得先から前記再生制御情報を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した前記再生制御情報に従い前記放送コンテンツの再生を行う再生手段と、
を備えたデジタル放送録画再生装置。
【請求項2】
前記取得手段は、前記取得先から前記放送データの一部または全てを修正した修正データを取得し、
前記再生手段は、前記放送コンテンツの少なくとも一部を前記修正データに差し替えて再生する請求項1記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項3】
前記取得手段は、前記取得先からWebコンテンツを取得し、
前記再生手段は、前記放送コンテンツに前記Webコンテンツとを合成して再生する請求項1記載のデジタル放送再生装置。
【請求項4】
前記再生手段は、前記放送コンテンツの一部を抜粋して再生する請求項1記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項5】
前記再生手段は、前記放送コンテンツの再生形態を変更する請求項1記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項6】
前記取得手段は、前記取得先からWebコンテンツを取得し、
前記再生手段は、前記放送コンテンツの再生形態を変更するとともに前記放送コンテンツと前記Webコンテンツとを合成する請求項1記載のデジタル放送再生装置。
【請求項7】
前記再生手段は、前記放送コンテンツの再生時に少なくとも一部の時間帯について音声をミュートする請求項1記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項8】
前記取得手段は、前記放送コンテンツの再生開始時に前記取得先にアクセスする請求項1乃至7の何れかに記載のデジタル放送録画再生装置。
【請求項9】
放送コンテンツと前記放送コンテンツの再生制御に係る再生制御情報の取得先を示したアドレス情報とを含む放送データを受信する受信工程と、
前記受信工程で受信した前記放送データを記憶する記憶工程と、
前記記憶工程で記憶した前記放送データの放送コンテンツを再生する際に、前記アドレス情報が示す取得先から前記再生制御情報を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記再生制御情報に従い前記放送コンテンツの再生を行う再生工程と、
を備えたデジタル放送録画再生方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公開番号】特開2013−85150(P2013−85150A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−224313(P2011−224313)
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【特許番号】特許第5132808号(P5132808)
【特許公報発行日】平成25年1月30日(2013.1.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月11日(2011.10.11)
【特許番号】特許第5132808号(P5132808)
【特許公報発行日】平成25年1月30日(2013.1.30)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]