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データストレージ付試料フィルタ容器
説明

データストレージ付試料フィルタ容器

【課題】
【解決手段】 データストレージデバイス付のフィルタトレイを用いた生物試料のサンプルを製作する装置。データストレージデバイスは、フィルタの適合性、期限、処理ステップおよびパラメータに関するデータを保持する。ストレージデバイスは、フィルタトレイに取り付けるあるいはフィルタトレイの中に配置することができる。ストレージデバイスは、サンプル処理システムにもインターフェースを取る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の属する技術分野
本発明は、生物見本スライドの製作に関し、特に、データストレージ機能付試料フィルタ容器に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
医学の専門化や技術者はしばしば溶液または保存液中に生物試料を保存しておき、後にフィルタを用いてその溶液から見本サンプルあるいは細胞を収集する。この収集した、あるいはフィルタに掛けられた細胞は、スライドや、その他の見本キャリアの上に置かれる。技術者は、この試料スライドを検査して、例えばパパニコロウ(Pap)塗末試験やその他の癌検出試験の一部として、悪性または疑悪性の細胞を検出する。多くの場合、試料サンプルは、特定の試料又は試験に適合性のある特別なフィルタを用いて製作しなければならない。フィルタを区別して、どのフィルタを特定の試験または試料に用いることができるかを同定するために、いくつかの公知のシステムでは、カラー符号化システムを用いている。例えば、青いフィルタは、非婦人科の(non−GYN)試料に用いることができ、透明フィルタは、婦人科の(GYN)試料に用いることができる、といった具合である。
【0003】
しかしながら、従来のシステムでは、通常、技術者が、フィルタと試料が有効寿命を超えておらず、互いに適合性があることを調べて、試験あるいは処理を行うことが必要である。更に、通常、技術者は、試験パラメータを決定したり、試料とフィルタの有効期限と適合性を調べた後に別のソースから試験パラメータを得ることが要求される。
【0004】
発明の概要
本発明の一の実施例に拠れば、生物試料サンプルを製作する装置が、フィルタと、フィルタ容器と、データストレージデバイスとを具える。フィルタに関するデータをこのデータストレージデバイスに保存する。
【0005】
別の実施例では、試料フィルタと、フィルタ容器と、当該容器に関連したデータストレージデバイスと、プロセッサと、前記データストレージデバイスと前記プロセッサに接続する一連のデータの機械的またはワイヤレスのインターフェースなどの通信インターフェースと、を具えるフィルタを用いて生物試料サンプルを製作する装置を提供する。フィルタに関するデータは、データストレージデバイスに保存され、インターフェースを介してプロセッサによって取り出される。
【0006】
更に別の実施例は、試料フィルタを用いてバイアル内に保存されている生物試料のサンプルを製作する方法である。この方法は、データストレージデバイスをフィルタを保持しているコンテナに関連付けるステップと、前記フィルタに関連するデータを前記データストレージデバイスに保存するステップと、前記データストレージデバイスから保存データを取り出すステップと、この取り出したデータをサンプルの製作に関連して使用するステップと、を具える。
【0007】
更なる別の実施例では、生物試料サンプルを製作する装置が、試料フィルタと、当該フィルタに関連したデータストレージデバイスを具える。当該フィルタに関連するデータが前記データストレージデバイスに保存され、このフィルタが利用されたかどうかを表示する。
【0008】
本発明の様々な実施例において、フィルタは液状ベースフィルタであっても良く、データストレージデバイスは、読み出し専用あるいは読み出し/書き込みメモリであっても良い。データストレージデバイスは、容器表面または壁に取り付けても良いし、ほぼ直線状あるいは対称的な溝、あるいは整列または方向付けの目的に使用できるテーパ付溝などの、容器内の溝に位置させるようにしても良い。更に、データストレージデバイスに保存されているデータは、そのフィルタに適合性のある試験あるいは試験の組み合わせ、そのフィルタに適合性のある試料、フィルタが有効期限を過ぎていないかどうか、フィルタまたは試料を含む処理ステップの数、フィルタまたは試料を含む処理ステップの一またはそれ以上のパラメータを表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図面を参照すると、同じ符号は全体を通じて対応する部分を表す。
【図1A】図1Aは、例示的なフィルタを示す図である。
【図1B】図1Bは、データストレージデバイス付のフィルタ容器を具える装置を示す。
【図2A】図2Aは、代替の実施例によるフィルタトレイのテーパ付溝内に配置したデータストレージデバイスを有するフィルタトレイの正面図である。
【図2B】図2Bは、代替の実施例によるフィルタトレイのテーパ付溝内に配置したデータストレージデバイスを有するフィルタトレイの平面図である。
【図3】図3は、本発明の一実施例にかかるシステムを示す図であり、このシステムは、試料スライドプロセッサと、データストレージデバイス付のフィルタ容器を具える。
【図4】図4は、フィルタ容器のデータストレージデバイスからのデータの引き出しを示すフロー図である。
【図5】図5は、試料のサンプルを有するスライドの製作を示すフロー図である。
【図6A】図6Aは、生物試料バイアルを示す図であある。
【図6B】図6Bは、フィルタを用いて細胞質サンプルを収集し、収集したサンプルをスライドに移す一方法を示す図である。
【0010】
実施例の詳細な説明
データストレージ機能を具えるフィルタパッケージ又は容器用いて試料スライドを製作する装置及びシステムの実施例を以下に説明する。メモリデバイスなどのデータストレージデバイスに保存されているデータを様々な確認および処理目的に使用することができる。以下の実施例を、本明細書の一部である図面を参照して説明する。図には、本発明を実施することができる特別な実施例を示す。その他の実施例も利用できると解するべきである。
【0011】
当業者は、ここに述べる実施例が、様々なタイプの生物試料の処理及び分析に用いることができることを認識するであろう。例えば、試料は、癌あるいはその他の症状を同定するのに分析されるヒト試料であっても良い。この試料は、また、獣医によって分析される動物試料であっても良い。説明の目的で、又は限定することなく、この実施例は、人間の患者の婦人科(GYN)の癌および非婦人科(non−GYN)の癌に関連する試料120を参照して述べる。ここに述べる実施例が、様々なその他の試料の収集及び分析に使用できることは自明である。
【0012】
図1A−Bを参照すると、装置100は、細胞学的あるいは細胞質フィルタ120またはその他の好適なフィルタなどの一又はそれ以上の試料フィルタを保持するトレイ、パッケージまたは容器110(「フィルタトレイ」)と、例えば、トレイ110に取り付けられているまたはトレイ内に埋め込まれており、当該トレイに関連するデータストレージデバイス130を具える。
【0013】
特に、フィルタトレイ110は、フィルタ120を保存する開口またはキャビティ132を具える。例示的なフィルタ120は、マサチューセッツ州、ボックスボロ、スワンソンロード85に所在のCytyc Corporation社から入手可能な、婦人科(GYN)および非婦人科(non−GYN)用トランスサイト(TransCyt)フィルタなどの、液体ベースのフィルタを具える。この例示的なフィルタに加えて、その他の好適なフィルタも用いることができる。フィルタトレイは、必要に応じて追加フィルタあるいはより少ないフィルタを保持するように構成されていても良い。従って、フィルタトレイは、ほぼ矩形(図に示すように)か、あるいは必要に応じてその他の形状を取ることができる。データストレージデバイス130は、フィルタトレイの側部、上面、あるいは底面に取り付けることができる。代替的に、データストレージデバイス130は、フィルタトレイの中に埋め込むあるいは配置することもできる。例えば、図1Bに示すように、データストレージデバイス130は、フィルタトレイ110の溝134内に配置されている。
【0014】
図1Bに示す実施例では、溝134は、フィルタトレイの一方の側部内に形成されたほぼ直線、あるいは対称的な筒状の溝である。この溝は、別の処理部品と合致するまたはインターフェースをとるように様々な形状をしていても良い。例えば、図2A−Bに示すような代替の実施例では、テーパ付き溝134はトレイ内部でより狭くなっている。言い換えると、溝の幅及び/又は高さがだんだん狭くなって、テーパ形状を形成している。テーパ付き溝は、スライド処理機械へのフィルタトレイへの挿入を容易にすることができる。特に、テーパ付形状は、フィルタトレイが処理機械内に挿入されるときに、フィルタトレイの整列を助けることができる。「自己整合」形状を含む別の溝形状を用いても良い。
【0015】
溝134とデータストレージデバイス130も、フィルタトレイと処理システムが互いにどのようにインターフェースを取るかによって、フィルタトレイ110の様々な部分に配置することができる。更に、例えば、追加のデータストレージの機能を提供するために、一又はそれ以上の溝およびデータストレージデバイスを用いて、単一のトレイを利用して、単一または複数のデータストレージデバイスを具えることができるようにしてもよい。
【0016】
装置100は、生物試料とスライドの処理及び製作技術を支持しており、ユーザまたは技術者の仕事の負荷とエラーを低減する。生物試料のサンプルをより正確および効率的に製作することができる。例えば、処理システムは、データストレージデバイスとインターフェースを取ることができ、保存されているデータを取り出して、フィルタまたは複数のフィルタが期限切れかどうか、および使用すべきかどうか、どのテストとサンプルがフィルタに適合性があるか、および処理ステップのパラメータを決定する。
【0017】
フィルタトレイ110に関連するデータストレージデバイス130は、フィルタまたは処理ステップに関連する様々なタイプのデータを保存することができる。例えば、コードに関するデータまたはフィルタのロット、あるいはグループの識別子、フィルタと適合性のある試験あるいは試験の組み合わせ、フィルタと適合性のある試料、試料スライドを製作するステップ数、スライドの製作に含まれるステップのパラメータの操作、登録番号、データの完全性、および暗号化またはセキュリティを、データストレージデバイス中に保存することができる。様々なメモリ量およびメモリ配分を様々な処理及びアプリケーションに用いることができる。例えば、一の実施例では、データストレージデバイスは、上記カテゴリィに関連する約529バイトのデータを保存することができる。529バイトのメモリの例示的配分は以下の通りである。
【0018】
12バイトのメモリをフィルタのロットまたはグループのコードまたは識別子に配分することができる。一のロットは、一般的に、同じ貯蔵寿命または有効期限を有するフィルタ群である。例えば、一ロットのフィルタは、同時期に製造されたものであり、同じ有効期限を有する。一の実施例では、フィルタロットコードが最大24までの数字を具え、一ロットのフィルタが使用できるかどうか、そのロットが期限切れであり廃棄すべきであるかどうかを表示する。
【0019】
10バイトのメモリで、フィルタの適合性を表示することができる。例えば、このデータは、フィルタが特定の試験と適合性があるかどうか、およびフィルタが特定の試料と適合性があるかどうかを表示することができる。例えば、一の実施例では、データが、例えば表面上のGYN試料とnon−GYN試料、流体および微小針吸引(Fine Needle Aspirates(FNA))、ムコイドとその他の非婦人科試料などを含む約80種類のフィルタと試料タイプの組み合わせを同定することができる。実際、様々な数の組み合わせを、様々な処理と部材に用いることができる。従って、フィルタの適合性データは、フレキシブルであり、フィルタ/試料、および、フィルタ/試験の様々な組み合わせに適用可能である。
【0020】
1バイトまたは2バイトのメモリでは、特定の試験用のサンプルスライドを処理するのに用いられる複数の処理ステップ(例えば、32ステップまで)を表示することができる。
【0021】
480バイトのメモリで、例えばこの例の32の処理ステップの各々に対する操作パラメータの処理ステップについての操作パラメータを特定することができる。特に、15バイトのメモリで、各ステップについての時間、圧力、レベル、距離、温度、電圧、電流、その他のパラメータを特定することができる。
【0022】
8バイトのメモリを、読み出し専用メモリ(ROM)登録番号などの登録番号に割り当てることができる。いくつかのメモリデバイスは、個々のROMを特定するユニークな登録番号(例えば64ビット)を提供している。従って、個々のROMsとこれらのROMsに関連するフィルタのトレイを追跡して、正確に同定することができる。
【0023】
16バイトのメモリを符号化またはセキュリティコードに割り当てて、許可を受けたユーザのみが保存データにアクセス及び/又は保存データの変更を許されることを確実なものにすることができる。例えば、暗号鍵を有する許可を受けた人物が、暗号化したデータを解読あるいは復号化することができる。
【0024】
当業者には、データストレージデバイスの様々なタイプ、構造、サイズおよび分配を様々な実施例に用いることができることは自明であろう。例示的なデータストレージデバイスの一つは、テキサス州、ダラス、サウスベルトウッドパークウエイ4401に所在のDallas Semiconductor Corporation社から入手可能なDS1985 iButton メモリデバイスである。このメモリデバイスは、2キロバイトのデータを保存することができ、これは、上述の例で述べた529バイトのデータを保存するのに十分以上である。従って、例示的デバイスは、必要に応じて、たとえば追加のフィルタ、試験、試料、処理パラメータ、その他に関連するデータなど、その他のタイプのデータを保存するための余分なメモリを有する。その他の例示的データストレージデバイスには、例えば、8−ピンのSOIC、TSOC、およびTO−92のメモリパッケージが含まれる。
【0025】
例示的なiButtonメモリデバイスは、ユニークな登録番号を用いているので、ある実施例に使用するのに利点がある。このユニークな番号は、ROMメモリデバイスを正確に追跡するのに使用することができる。iButtonメモリデバイスは、メモリ能力と、比較的小さいサイズと、保存データへのインターフェースコネクションと、パワーと、単一のコネクションを介して信号をプログラミングできるという点で利点がある。図1Aに示すように、フィルタトレイ内に保存したフィルタは、例えばフィルタのロットコードなど、フィルタに関する上述した情報のいくつかを含む1次元あるいは2次元のバーコードなどの、バーコード、あるいはその他の識別子またはコードと共にマークすることもできる。
【0026】
図3を参照すると、システム300は、スライドまたは試料プロセッサ310(「プロセッサ」)、プロセッサ310と、フィルタトレイ110内のデータストレージデバイスまたはメモリ130との間のインターフェースまたは接続320と、前記データストレージデバイスとプロセッサに接続された例えば電気−光インターフェースなどのインターフェース330と332を具える。このインターフェースは、フィルタとバイアル120と340上の、バーコードまたは識別子122および342を、それぞれ読み取ることができる。
【0027】
プロセッサ310とフィルタトレイ110の構造によっては、トレイ110をプロセッサ310内に挿入するか、あるいはプロセッサ310から分離してインターフェースケーブルあるいはその他のコネクタを介して接続するようにしても良い。例えば、一の実施例では、プロセッサ310は、Cytyc Corporation社から入手できるThinPrep 3000スライドプロセッサである。ThinPrep 3000プロセッサは、複数のスライド/フィルタを同時に処理することができるバッチ処理システムである。このシステムでは、フィルタトレイ110は、処理システム310のハウジング中に挿入されている。複数のフィルタは、複数の試料サンプルを同時に製作するのに使用することができる。
【0028】
トレイがプロセッサハウジング内で正しく位置するのを確実なものにするために、トレイを特定の形状に構成して、トレイが一の正しい方向にハウジング内へ挿入されるようにすることができる。更に、溝を形成し及び/又は配置して、トレイが一の多々強い方向のみにハウジング内に挿入されるようにすることができる。従って、図1Bおよび2Bに示すように、矩形のフィルタトレイ110を伴ってシステムを構成して、システムを適正に閉じるために、トレイがスライドプロセッサのハウジング内の「溝/データストレージデバイスに最初に」位置するようにする。例えば、フィルタトレイが正しく位置されている場合にのみ、プロセッサのラッチが完全に閉じて、これによって、トレイが正しくローディングされていることを技術者に通知する。代替的に、トレイは好適な形をしており、トレイの複数サイドまたは全サイドに溝およびデータストレージデバイスを具えており、異なるトレイ位置を使用できるようにする。
【0029】
様々なインターフェースを用いて、様々なプロセッサとフィルタ構造を受けることができる。例示的なインターフェースは、シリアルデータインテーフェースとワイヤレスインターフェースを具える。シリアルデータインターフェースは、例えばThinPrep 3000などの処理機械中にフィルタトレイが挿入されるあるいはローディングされるシステム内で使用される。その他のプロセッサは、同じまたは異なるインターフェースを使用することができる。例えば、ThinPrep 2000プロセッサも、Cytyc Corporation社から入手可能であり、これを用いて、フィルタトレイを処理システムから分離し、試料とフィルタ部品を手動でローディングするようにしても良い。従って、ThinPrep 2000のようなプロセッサを使用する場合、インターフェースは、分離したプロセッサとフィルタトレイのデータストレージデバイスとを接続する、ワンドインターフェースか、別のシリアルデータインターフェースコネクタ又はケーブルであってもよい。ワイヤレスインターフェースも使用することができる。
【0030】
更なる実施例として、プロセッサは、フィルタトレイのメス/溝に合致するオスのインターフェース部品を有していていも良い。オス及びメス/溝のシリアルデータインターフェース部品は、電極またはその他のコネクタ(例えば一の信号電極と一の基準電極)(図示せず)を具えており、処理システムをフィルタトレイ内のデータストレージデバイスに接続するようにしても良い。従って、データストレージデバイスは、フィルタトレイがThinPrep 3000などの処理システムに差し込まれたときに処理システムに接続される。テーパ付き溝は、この種のプロセッサにおけるオスおよびメスのコネクタと電極を合致及び整列させるのに特に有益である。当業者には、上述した構造がその他の処理システムに提供可能あるいは変更可能であることは自明である。
【0031】
図3及び4を参照すると、生体試料のサンプルを製作する例示的な方法が記載されている。最初に、ステップ400において、データストレージデバイスを有するフィルタトレイをスライドプロセッサ処理に挿入する。上述したとおり、様々なスライドプロセッサの構造を用いることができるが、説明の目的で、本明細書では、フィルタトレイをThinPrep 3000などのプロセッサの中に挿入するスライドプロセッサについて言及する。ステップ405において、プロセッサは、フィルタトレイのデータストレージデバイスと、例えば、電極又はデータストレージデバイスへのその他の接続を介して通信を設定する。ステップ410では、プロセッサが、データストレージデバイスに保存されているデータを取り出して読み取る。ステップ415では、必要があれば、プロセッサが、巡回冗長検査(CRC)を照合し、データの完全性を確かめる。ステップ420では、必要があれば、データを解読あるいは復号化する。ステップ425では、取り出したデータをプロセッサ中にセーブして、生物試料のサンプルを有するスライドを製作するのに使用する。プロセッサは、データストレージデバイスからのデータが取り出され、確認され、照射された光あるいはビーッと鳴る音などの、視覚的あるいは可聴表示と共に復号されたことの表示を提供する。
【0032】
データには、例えば、ロットコードあるいは期限情報を含むフィルタのロット情報、フィルタの適合性情報、処理ステップ数、処理ステップパラメータ、登録番号、およびCRCなどがある。上述のステップは、必要に応じて別の順番で実行することができる。読み取りを行い、データストレージデバイスにおけるデータを復号し、確認した後に、スライドプロセッサを図5に示すように試料サンプルを処理する。
【0033】
図5を参照すると、ステップ500において、プロセッサが試料を保持しているバイアル上のバーコードまたはその他のコード、あるいは識別子を読み取って、試料のロットコードを確認する。ステップ505では、プロセッサが、このロットコードに基づいて試料が期限切れでないことを確認する。コードは、例えばGYNまたは非GYNサンプルなどの、サンプルタイプも同定することができる。患者番号あるいは識別子も、バーコードから得ることができる。試料が期限切れでなければ、システムはステップ510に進む。
【0034】
ステップ510では、試料と共に用いることができる適宜のフィルタが同定される。トレイは、様々なフィルタタイプとフィルタ数を有しているので、プロセッサは、正しいフィルタを有する所定の位置に進む。例えば、データストレージデバイスは、様々なフィルタを有するトレイ位置のマップまたはディレクトリを保存することができる。プロセッサは、特定の試験あるいは試料用の正しいフィルタを探し位置決めするようにプログラム、又は構成することができる。
【0035】
ステップ515では、フィルタトレイのデータストレージデバイスから取り出したデータからフィルタのロットコードを得る。ステップ520では、プロセッサはステップ515からのデータをフィルタの上に印刷されているロットコードと比較して、フィルタが期限切れでないこと、及び試料タイプと試験または実行すべき処理に適合していることを確認する。ステップ525では、プロセッサは、取り出したデータに基づいて適宜の処理ステップ数及び/又は処理ステップのパラメータを、決定する。例えば、ステップ530では、処理システムは、サンプルタイプを試験するアルゴリズムを設定して、各処理ステップについてのパラメータテーブルを作成する。このテーブル内のパラメータは、ROMデータから取り出すことができる。
【0036】
ステップ535では、必要があれば、システムが取り出した処理パラメータが処理アルゴリズムで設定された限界内にあることを確認する。ステップ540では、スライド処理ステップを、このパラメータを用いて実行して、生物試料のサンプルを有するスライドを製作する。追加のサンプルと製作すべきスライド用にステップ500−540を必要に応じて繰り返す。当業者は、列挙された順番でこれらのステップを実行する必要がないことを認識するであろう。
【0037】
図6A−Bは、一般的な試料スライドを製作する一の方法を示す図である。バイアル300は、Cytyc Corporation社から入手可能なPreservCyt溶液などの、懸濁液または溶液602であって、生物試料604を含むものを保持する。バイアルは、試料ロットコードなどの試料に関する情報を有するバーコード342あるいはその他の識別子でマークされている。
【0038】
使用に際して、バイアルのふたを開け、フィルタをバイアル内部に位置させる。このフィルタを回転させて、均質試料および溶液混合物を作るようにしても良い。次いでフィルタを真空(図示せず)にして、試料細胞がフィルタの底面に蓄積するようにする。フィルタはついで、バイアルから取り外して、収集した細胞が付いているフィルタの表面をスライドに塗布してフィルタからスライドに細胞を移送することができる。この方法におけるスライドの更なる詳細は、米国特許第6,634,244号に提供されている。
【0039】
当業者は、ここに記載されている本発明の概念及び実施例は、別のタイプの試料、フィルタ、フィルタトレイ、データストレージデバイス、スライド処理システム、及び分析にも使用できることを認識するであろう。例えば、様々なタイプ、構造、およびサイズのデータストレージデバイスを使用することができる。データストレージデバイスは、読み出し専用あるいは読み出し/書き込み集積回路、磁気あるいは光ストレージデバイスであっても良い。更に、当業者は、特定の患者、試験、実行すべき分析によって、その他のデータをストレージデバイス130に保存することができることを認識するであろう。更に、本明細書はセキュリティの目的で主にROMデバイスに言及しているが、データストレージデバイスは、読み取り/書き込みデバイスであっても良く、必要に応じてアップデートしたり、補足することができる。
【0040】
追加的に、本発明の実施例は、大規模な処理およびドキュメントシステムに適用することができる。例えば、患者から試料を得る医師は、患者及び/又はサンプルに対応するバーコードまたはその他の表示を符号化することができる。技術者は、フィルタコードをスキャンして、フィルタトレイ内のストレージデバイスからデータを取り出し、有効期限と適合性の確認の一部として、医師によって製作されたコードをスキャンすることができる。代替的に、特定のコーディングを特定の試験に指定して、順次、有効期限と適合性分析がマスターチャートまたはディレクトリを参照して行われるようにしても良い。
【0041】
更に、本発明の実施例は、フィルタ容器内のデータストレージデバイスに変えてあるいはこのデバイスと共働してフィルタ内あるいはフィルタ上のデータストレージデバイスを組み込むことによって実装することができる。例えば、処理システムは、例えば、フィルタ上あるいはフィルタ内のバーコードまたはシリアル番号など、個々のフィルタのコードまたは番号を読み取り、保存することができる。保存されたフィルタデータは、ついで、同じフィルタが再度使用されることを防止するのに使用することができる。
【0042】
例えば、フィルタが2度使用されると、プロセッサがフィルタのコードを読み取り、フィルタが最初に使用されたときにすでに保存されていた同じコードと二重になるであろう。ついで、プロセッサは、コードが合致しているので、このフィルタを拒絶して、スライド順部プロセスを、別のコードを有する新しいあるいは別のフィルタで続ける。更に、フィルタがコードを欠く場合は、フィルタを拒絶することができる。
【0043】
試料バイアルからのコードまたは番号も、フィルタに合致させるあるいは鍵をかけることができる。従って、プロセッサは、フィルタとバイアルのコードをスキャンして保存することができる。このデータは、フィルタが特定の試料について一回だけ使用されることを確認するのに使用することができる。従って、プロセッサが同じフィルタコードを後に読み取ったら、フィルタは拒絶される。
【0044】
フィルタが繰り返し使用されることの防止あるいは制限は、多くのフィルタ内で使用されるフィルタ数を数えることによって、あるいは、例えばROM登録番号など、特定のコードまたは数に関連するフィルタのみを使用することによっても行うことができる。例えば、フィルタの最初のロットまたはグループは、ROM登録番号でユニークに同定することができる。プロセッサは、このユニークな登録番号を読み取って、そのロット内のフィルタを利用することができる。最初のロットがフィルタを使い切ったときに、プロセッサは、新しいユニークなROM登録番号のついたフィルタの新しいトレイが使用されるまで、あらゆる追加のフィルタを拒絶するように構成することができる。従って、プロセッサは、フィルタを最初のロットがリサイクルされることを防ぐことができる。言い換えると、ユニークなROM登録番号は、以前に使用されたことのないフィルタのグループの開始を表示することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生物試料サンプルの製作に使用する装置において:
試料フィルタと;
前記フィルタを保持する容器と;
前記容器に関連するデータストレージデバイスと;
を具え、
前記フィルタに関連するデータが前記データストレージデバイスに保存されていることを特徴とする装置。
【請求項2】
請求項1に記載の装置が、複数のフィルタを具え、前記容器が前記複数のフィルタを保持しており、前記データストレージデバイスが、前記複数のフィルタに関連するデータを保存していることを特徴とする装置。
【請求項3】
請求項2に記載の装置において、前記データストレージデバイスが前記複数のフィルタの各々に関連するデータを保持していることを特徴とする装置。
【請求項4】
請求項1に記載の装置において、前記フィルタが液体ベースのフィルタを具えることを特徴とする装置。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれかに記載の装置において、前記データストレージデバイスが読み出し/書き込みメモリを具えることを特徴とする装置。
【請求項6】
請求項1に記載の装置において、前記保存されているデータが、前記フィルタに適合する試験または試験の組み合わせを表示することを特徴とする装置。
【請求項7】
請求項1に記載の装置において、前記保存されているデータが前記フィルタに適合する試料を表示することを特徴とする装置。
【請求項8】
請求項1に記載の装置において、前記保存されているデータが前記フィルタが期限切れであるか否かを表示することを特徴とする装置。
【請求項9】
請求項1に記載の装置において、前記保存されているデータが前記フィルタまたは前記試料を含む処理ステップの数を表示することを特徴とする装置。
【請求項10】
請求項1に記載の装置において、前記保存されているデータが前記フィルタまたは前記試料を含む処理ステップの一またはそれ以上のパラメータを表示することを特徴とする装置。
【請求項11】
請求項1に記載の装置において、前記保存されているデータが前記データストレージデバイスのユニークな登録番号を具えることを特徴とする装置。
【請求項12】
請求項1に記載の装置において、前記フィルタが細胞質フィルタを具えることを特徴とする装置。
【請求項13】
請求項1ないし12のいずれかに記載の装置がさらに:
プロセッサと;
前記データストレージデバイスと前記プロセッサの各々に接続された通信インターフェースと;
を具え、
一またはそれ以上のフィルタに関連するデータが前記データストレージデバイスに保存されており、前記通信インターフェースを介して前記プロセッサによって前記デバイスから取り出すことができることを特徴とする装置。
【請求項14】
請求項13に記載の装置において、前記通信インターフェースがシリアルデータインターフェースを具えることを特徴とする装置。
【請求項15】
請求項13に記載の装置において、前記通信インターフェースが機械的インターフェースを具えることを特徴とする装置。
【請求項16】
請求項13に記載の装置において、前記通信インターフェースがワイヤレスインターフェースを具えることを特徴とする装置。
【請求項17】
請求項13に記載の装置において、前記試料がバイアル内に収納されており、前記バイアルと前記フィルタがそれぞれ、バイアルとフィルタに関連するコードを有することを特徴とする装置。
【請求項18】
請求項17に記載の装置において、複数のインターフェースであって、各インターフェースが各バイアルとフィルタコードを前記プロフェッサ内に読み込むように構成されていることを特徴とする装置。
【請求項19】
請求項18に記載の装置において、前記それぞれのインターフェースが電気−光インターフェースを具えることを特徴とする装置。
【請求項20】
請求項1ないし19のいずれかに記載の装置において、前記容器がトレイを具えることを特徴とする装置。

【図1A】
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【図1B】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【公表番号】特表2007−510925(P2007−510925A)
【公表日】平成19年4月26日(2007.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−539482(P2006−539482)
【出願日】平成16年10月1日(2004.10.1)
【国際出願番号】PCT/US2004/032098
【国際公開番号】WO2005/051516
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(505364083)サイティック コーポレイション (7)
【Fターム(参考)】