説明

データベース利用システム及びデータベース利用プログラム

【課題】Webシステムを前提としながら、専用アプリケーションプログラムと同レベルのユーザインターフェイスを備えたデータベース利用システムの実現。
【解決手段】DBサーバ14とクライアント端末12との間に介装されたフロントエンドサーバ16が、DBサーバ14から送信されたレコードのリストをバッファ42に格納する手段と、レコードを構成するデータを画面デザインが規定する配列ルールに従ってマトリクス状に振り分け、一行に複数のレコードに属するデータが配置されたデータリストに変換する手段と、これを第1のキャッシュ38に格納する手段と、第1のキャッシュ38から画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し第2のキャッシュ40に格納する手段と、これを画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する手段と、これをクライアント端末12に送信する手段とを備えたデータベース利用システム10。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はデータベース利用技術に係り、特に、クライアント端末とデータベースサーバとの間にフロントエンドサーバを設置し、このフロントエンドサーバを介してクライアント端末のWebブラウザプログラムからデータベースサーバ内の登録データを利用する仕組みを備えたデータベース利用システム及びデータベース利用プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
データベースの利用形態として、単にデータの検索や表示を目的とした「参照系」と、データの修正や追加、削除を行う「登録系」とに大別することができる。
図12は従来の利用形態の一例を示すものであり、DB(Database)サーバ80の前段にWebサーバ機能及びAP(Application)サーバ機能を備えたフロントエンドサーバ82が設置され、インターネットやイントラネット等の通信ネットワーク84を介してこのサーバ82が多数のクライアント端末86と接続されている様子が描かれている。
各クライアント端末86にはWebブラウザプログラムがセットアップされており、このWebブラウザを通じてフロントエンドサーバ82に特定のデータベースに対する検索リクエストが送信されると、フロントエンドサーバ82は検索条件をDBサーバ80に渡し、検索処理を依頼する。
そして、DBサーバ80から検索結果が送信されると、これをフロントエンドサーバ82がWebファイルに加工した上で、クライアント端末86に送信する。
この結果ユーザは、クライアント端末86のディスプレイに表示された汎用のWebブラウザ上でデータの閲覧が可能となる(非特許文献1の「テーブルの一覧」参照)。
【0003】
これに対し、DBサーバ80内のデータに変更を加える業務については、登録系の処理に最適化された専用のアプリケーションプログラムを搭載したクライアント端末88が用いられる場合が多い(非特許文献2参照)。
このアプリケーションプログラムは、操作ボタンの配置や入力・表示欄の構成などの、いわゆるユーザインターフェイスの設計に適した第四世代言語、例えばVisual Basic(登録商標)等で一般にコーディングされる。
【非特許文献1】itBASEのデザイン画面サンプル[平成16年6月7日検索] インターネットURL:http://219.118.162.84/eaccess/servlet/eAccess?PAGE=00005&acountid=access&accessid=itbase&UPAGE=00002&FILENM=pageclip&FILENO=00002&FILEID=000061&CLIPTABLE=&FORMNO=page00002&REPORTNO
【非特許文献2】入力処理の画面サンプル[平成16年6月7日検索] インターネッURL:http://it.e-otsuka.com/ryutsu/images/food_sft1.gif
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
元々、データベースの利用に関しては参照系及び登録系共に専用のアプリケーションプログラムをクライアント端末に搭載することによって実現されていたのであるが、インターネットを中心としたWebシステムの普及に伴い、設計の容易な参照系に関してはいち早くWebベースでの利用が進展してきたという経緯がある。
そして、Webシステムを通じたデータベースの参照利用が拡大するに従い、登録系と参照系のプログラムを別言語でコーディングすることや、個々のクライアント端末88に専用のアプリケーションプログラムを搭載することの非効率性が認識されるようになり、登録系の処理についてもWebベースで実現したいという要請が強まってきているのが現状である。
【0005】
しかしながら、汎用のWebブラウザプログラムには基本的に「頁(ページ)」という概念が存在しないため、登録処理用のWebフォームをディスプレイ上に表示させた場合に、レコードのリストを所定の行数で頁送りすることが困難であり、表示行数が固定された専用のアプリケーションプログラムの操作性に慣れたユーザに違和感を抱かせてしまうという問題がある。
実際、レコードの件数が多い場合には、非特許文献1の「フォームのフィールド指定」画面より明かなように、最終行の下に配置された「登録」や「削除」といった操作ボタンを表示させるために画面の縦スクロールを何度も行う必要が生じ、ユーザは大きなストレスを感じることとなる。
また、一行に複数のレコードに係るデータを横方向に配列させて、一頁に表示されるデータ量を増やすことがデータの一覧性を高める上で望ましい場合があるが、汎用のWebブラウザプログラムでこれを実現することは困難であり、縦方向に各レコードを並べてリスト表示するしかなかった。
もちろん、このようなWebシステムにおけるユーザインターフェイスの問題は参照系の利用形態でも同様に生じるが、登録業務を行う場合により顕著に認識されることとなる。
【0006】
さらに、クライアント端末とサーバ間での情報のやり取りが増えるため、クライアント端末の数が増えるに従ってネットワークに大きな負荷を与えるようになる。
特に、DBサーバに格納されたレコードが多くのデータ項目を備えている場合に、その一部のみをクライアント端末上で表示させることは、ヒドゥン(hidden)という技術を使うことによって従来も可能であったが、これは非表示のデータであってもクライアント端末とサーバ間を往復することが前提となるため、データ通信量の増大を招いていた。
【0007】
この発明は、上記の問題点を解決するために案出されたものであり、Webベースで参照系及び登録系の処理を実現することを前提としながらも、クライアント端末側のユーザインターフェイスを専用アプリケーションプログラムと同様のレベルに高めることができると共に、サーバとクライアント端末間のデータ通信量の低減を実現できるデータベース利用技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、請求項1に記載したデータベース利用システムは、データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバを備えたデータベース利用システムであって、上記フロントエンドサーバが、データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する機能と、上記レコードを構成する少なくとも一部のデータを、画面デザインが規定する配列ルールに従ってマトリクス状に振り分け、一行に複数のレコードに属するデータが配置されたデータリストに変換する機能と、このデータリストを第1のキャッシュに格納する機能と、第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する機能と、このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する機能と、このWebファイルをクライアント端末に送信する機能とを備えたことを特徴としている。
【0009】
請求項2に記載したデータベース利用システムは、請求項1のシステムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバが、クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す機能と、クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する機能と、クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストを、レコード単位でデータを一列に配列させたデータリストに変換する機能と、このデータリストをバッファに格納する機能と、このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する機能とを備えたことを特徴としている。
【0010】
請求項3に記載したデータベース利用システムは、データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバを備えたデータベース利用システムであって、上記フロントエンドサーバが、データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する機能と、上記レコードを構成しているデータの中、画面デザイン上表示が要求されるデータ項目に係るデータまたはデータの組合せを抽出する機能と、このデータまたはデータの組合せからなるデータリストを第1のキャッシュに格納する機能と、第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する機能と、このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する機能と、このWebファイルをクライアント端末に送信する機能とを備えたことを特徴としている。
【0011】
請求項4に記載したデータベース利用システムは、請求項3のシステムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバが、クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す機能と、クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する機能と、クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストに対し、欠落しているデータ項目を補充する機能と、このデータリストをバッファに格納する機能と、このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する機能とを備えたことを特徴としている。
【0012】
請求項5に記載したデータベース利用システムは、データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバを備えたデータベース利用システムであって、上記フロントエンドサーバが、データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する機能と、上記レコードを構成する少なくとも一部のデータを汎用的なデータ型に変換する機能と、この変換済みのデータからなるデータリストを第1のキャッシュに格納する機能と、第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する機能と、このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する機能と、このWebファイルをクライアント端末に送信する機能とを備えたことを特徴としている。
【0013】
請求項6に記載したデータベース利用システムは、請求項5のシステムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバが、クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す機能と、クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する機能と、クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストを構成している各データを、それぞれのデータ項目固有のデータ型に変換する機能と、この変換済みのデータからなるデータリストをバッファに格納する機能と、このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する機能とを備えたことを特徴としている。
【0014】
請求項7に記載したデータベース利用システムは、データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバを備えたデータベース利用システムであって、上記フロントエンドサーバが、データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する機能と、上記レコードを構成する少なくとも一部のデータに対してチェックボックスを付加する機能と、このチェックボックスが付加されたデータのリストを第1のキャッシュに格納する機能と、第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する機能と、このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、クライアント端末から表示中の画面において特定のデータに対しチェックが入力されたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における対応のデータに対してチェック入力済みの情報を記録する機能と、クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する機能と、このWebファイルをクライアント端末に送信する機能とを備えたことを特徴としている。
上記「チェックボックス」は、画面上でデータを選択するためのGUI部品を広く含む概念であり、狭義のチェックボックスの他、ラジオボタン等を含む概念である(以下同様)。
【0015】
請求項8に記載したデータベース利用システムは、請求項7のシステムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバが、クライアント端末からデータの削除リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストの中で、チェック入力済みのデータを抽出する機能と、当該データからチェックボックスを除去する機能と、当該データをデータベースサーバに送信し、その削除を依頼する機能とを備えたことを特徴としている。
【0016】
請求項9に記載したデータベース利用システムは、請求項7のシステムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバが、クライアント端末からデータの削除リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストの中でチェックが入力されていないデータを抽出する機能と、当該データをデータベースサーバに送信し、その削除を依頼する機能とを備えたことを特徴としている。
【0017】
請求項10に記載したデータベース利用プログラムは、データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバに適用するデータベース利用プログラムであって、上記フロントエンドサーバを、データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する手段、上記レコードを構成する少なくとも一部のデータを、画面デザインが規定する配列ルールに従ってマトリクス状に振り分け、一行に複数のレコードに属するデータが配置されたデータリストに変換する手段、このデータリストを第1のキャッシュに格納する手段、第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する手段、このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する手段、このWebファイルをクライアント端末に送信する手段として機能させることを特徴としている。
【0018】
請求項11に記載したデータベース利用プログラムは、請求項10のプログラムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバを、クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す手段、クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する手段、クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストを、レコード単位でデータを一列に配列させたデータリストに変換する手段、このデータリストをバッファに格納する手段、このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する手段として機能させることを特徴としている。
【0019】
請求項12に記載したデータベース利用プログラムは、データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバに適用するデータベース利用プログラムであって、上記フロントエンドサーバを、データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する手段、上記レコードを構成しているデータの中、画面デザイン上表示が要求されるデータ項目に係るデータまたはデータの組合せを抽出する手段、このデータまたはデータの組合せからなるデータリストを第1のキャッシュに格納する手段、第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する手段、このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する手段、このWebファイルをクライアント端末に送信する手段として機能させることを特徴としている。
【0020】
請求項13に記載したデータベース利用プログラムは、請求項12のプログラムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバを、クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す手段、クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する手段、クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストに対し、欠落しているデータ項目を補充する手段、このデータリストをバッファに格納する手段、このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する手段として機能させることを特徴としている。
【0021】
請求項14に記載したデータベース利用プログラムは、データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバに適用するデータベース利用プログラムであって、上記フロントエンドサーバを、データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する手段、上記レコードを構成する少なくとも一部のデータを汎用的なデータ型に変換する手段、この変換済みのデータからなるデータリストを第1のキャッシュに格納する手段、第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する手段、このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する手段、このWebファイルをクライアント端末に送信する手段として機能させることを特徴としている。
【0022】
請求項15に記載したデータベース利用プログラムは、請求項14のプログラムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバを、クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す手段、クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する手段、クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストを構成している各データを、それぞれのデータ項目固有のデータ型に変換する手段、この変換済みのデータからなるデータリストをバッファに格納する手段、このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する手段として機能させることを特徴としている。
【0023】
請求項16に記載したデータベース利用プログラムは、データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバに適用するデータベース利用プログラムであって、上記フロントエンドサーバを、データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する手段、上記レコードを構成する少なくとも一部のデータに対してチェックボックスを付加する手段、このチェックボックスが付加されたデータのリストを第1のキャッシュに格納する手段、第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する手段、このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、クライアント端末から表示中の画面において特定のデータに対しチェックが入力されたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における対応のデータに対してチェック入力済みの情報を記録する手段、クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する手段、このWebファイルをクライアント端末に送信する手段として機能させることを特徴としている。
【0024】
請求項17に記載したデータベース利用プログラムは、請求項16のプログラムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバを、クライアント端末からデータの削除リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストの中で、チェック入力済みのデータを抽出する手段、当該データからチェックボックスを除去する手段、当該データをデータベースサーバに送信し、その削除を依頼する手段として機能させることを特徴としている。
【0025】
請求項18に記載したデータベース利用プログラムは、請求項16のプログラムを前提とし、さらに上記フロントエンドサーバを、クライアント端末からデータの削除リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストの中でチェックが入力されていないデータを抽出する手段、当該データをデータベースサーバに送信し、その削除を依頼する手段として機能させることを特徴としている。
【発明の効果】
【0026】
請求項1のデータベース利用システム及び請求項10のデータベース利用プログラムにあっては、データベースサーバから渡され、所定の変換処理を経たデータリストがキャッシュ内に格納され、画面デザインで規定された行数毎に頁として管理されており、1頁分のデータリストがWebファイルとしてクライアント端末に送信されるため、クライアント端末のWebブラウザ上において決められた行数の頁単位でデータを一覧表示させることが可能となる。
また、このようにフロントエンドサーバからクライアント端末に対し1頁単位でデータが送信され、従来のように全データリストが一度に送信されることがないため、その分フロントエンドサーバとクライアント端末間のデータ通信量を低減することが可能となる。
さらに、データベースサーバから送信されたレコード中の必要なデータを、画面デザインに応じてマトリクス状に配置することができるため、Webファイルをクライアント端末のディスプレイに表示させた際の一覧性を高めることが可能となる。
【0027】
請求項2のデータベース利用システム及び請求項11のデータベース利用プログラムによれば、修正あるいは追加がなされたデータリストに基づいてデータベースサーバにデータの更新を依頼する際には、マトリクス状に配置されたデータが元の配列に戻されるため、データベースサーバにおけるデータ構造との整合性を確保することができる。
【0028】
請求項3のデータベース利用システム及び請求項12のデータベース利用プログラムの場合も、クライアント端末のWebブラウザ上において決められた行数の頁単位でデータを一覧表示させることができると共に、データが1頁単位でフロントエンドサーバからクライアント端末に送信されることによる通信量の抑制効果を発揮できる。
しかも、データベースサーバから渡されたレコードの中で、画面デザイン上表示不要のデータは事前に排除され、表示が必要なデータのみがクライアント端末に送信されるため、通信量の低減効果をさらに高めることができる。
【0029】
請求項4のデータベース利用システム及び請求項13のデータベース利用プログラムによれば、修正あるいは追加がなされたデータリストに基づいてデータベースサーバにデータの更新を依頼する際には、欠落しているデータ項目が補われるため、データベースサーバにおけるデータ構造との整合性を確保することができる。
【0030】
請求項5のデータベース利用システム及び請求項14のデータベース利用プログラムの場合も、クライアント端末のWebブラウザ上において決められた行数の頁単位でデータを一覧表示させることができると共に、データが1頁単位でフロントエンドサーバからクライアント端末に送信されることによる通信量の抑制効果を発揮できる。
しかも、データベースサーバから渡されたレコードが様々な型のデータを含んでいる場合であっても、事前に汎用的なデータ型に変換されるため、後続の処理を簡素化することが可能となる。
【0031】
請求項6のデータベース利用システム及び請求項15のデータベース利用プログラムによれば、修正あるいは追加がなされたデータリストに基づいてデータベースサーバにデータの更新を依頼する際には、汎用のデータ型から各データ項目固有のデータ型に戻されるため、データベースサーバにおけるデータ構造との整合性を確保することができる。
【0032】
請求項7のデータベース利用システム及び請求項16のデータベース利用プログラムの場合も、クライアント端末のWebブラウザ上において決められた行数の頁単位でデータを一覧表示させることができると共に、データが1頁単位でフロントエンドサーバからクライアント端末に送信されることによる通信量の抑制効果を発揮できる。
しかも、画面デザイン上チェックボックスを付することが求められているデータあるいはデータの組合せに対してチェックボックス付のデータ型に変換することができるため、クライアント端末のWebブラウザ上で当該データに関してチェックボックスを表示することが可能となる。
【0033】
請求項8のデータベース利用システム及び請求項17のデータベース利用プログラムによれば、チェックボックスにチェックを入れることによって削除対象を特定することが画面デザインで規定されている場合に、チェック入力済みのデータのみを抽出してデータベースサーバに送信し、その削除を依頼することができる。この際、チェックボックスが削除対象データから除去されるため、データベースサーバにおけるデータ構造との整合性を確保することができる。
【0034】
請求項9のデータベース利用システム及び請求項18のデータベース利用プログラムによれば、チェックボックスにチェックを入れないことによって削除対象を特定することが画面デザインで規定されている場合に、チェックが入力されていないデータのみを抽出してデータベースサーバに送信し、その削除を依頼することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
図1は、この発明に係るデータベース利用システム10の全体構成を示す概念図であり、多数のクライアント端末12とDBサーバ14との間に、Webサーバ機能及びAPサーバ機能を備えたフロントエンドサーバ16が配置されている。
各クライアント端末12とフロントエンドサーバ16とは、インターネットやイントラネット等の通信ネットワーク18を介して接続されている。
また、フロントエンドサーバ16とDBサーバ14との間も、LANを介してネットワーク接続されている。
各クライアント端末12には、汎用のWebブラウザプログラムがセットアップされている。
【0036】
図2は、クライアント端末12及びフロントエンドサーバ16の機能構成を示すブロック図である。
まずクライアント端末12は、マウスやキーボード等の入力装置20と、ディスプレイ22とが接続されたPC等のコンピュータよりなり、処理要求部24と、Webページ表示部26とを備えている。
ここで、処理要求部24及びWebページ表示部26は、クライアント端末12のCPUが、汎用のWebブラウザプログラム等に従って必要な処理を実行することによって実現される。
【0037】
フロントエンドサーバ16は、制御部30と、画面生成部32と、データ変換部34と、業務処理部36と、第1のキャッシュ38と、第2のキャッシュ40と、バッファ42とを備えている。
詳細は後述するが、ユーザがクライアント端末12からフロントエンドサーバ16にアクセスし、Webブラウザ上に表示されるサービスメニューの中から一つのサービスを選択すると、サーバ16側で当該サービス専用のアプリケーションプログラムX1が起動され、サーバ16のCPUがこれに従って必要な処理を実行することによって上記の制御部30、画面生成部32、データ変換部34、業務処理部36が実現される。
また、ユーザが他のサービスを選択した場合には、他のアプリケーションプログラムX2,X3…が別個に起動し、当該サービス用に最適化された制御部30、画面生成部32、データ変換部34、及び業務処理部36が同時並行的に出現することとなる。
上記第1のキャッシュ38、第2のキャッシュ40、及びバッファ42は、上記のアプリケーションプログラムにより、フロントエンドサーバ16のメモリ空間上に設定される。
【0038】
以下、図3及び図4のフローチャートに従い、このシステム10を用いて登録データの更新を行う場合の処理手順について説明する。
まず、ユーザがクライアント端末12からフロントエンドサーバ16にアクセスし、ID及びパスワードの入力を伴う認証ステップをクリアすると、サーバ16からメニュー表示用のWebファイル(Htmlファイル等)が送信され(図3のS10)、Webブラウザ上に当該ユーザが利用可能なサービスのメニュー画面(図示省略)が表示される(S11)。
このメニューの中からユーザが一つのサービス、例えば「マスタメンテナンス・店舗更新」を選択すると、クライアント端末12の処理要求部24からフロントエンドサーバ16に対し当該サービスに係る利用画面の配信リクエストが送信される(S12)。
これを受けたフロントエンドサーバ16では、当該サービスに対応したアプリケーションプログラムX1が起動され(S13)、専用の制御部30、画面生成部32、データ変換部34、及び業務処理部36が形成されると共に、メモリ空間上に第1のキャッシュ38、第2のキャッシュ40、及びバッファ42が設定される。
【0039】
つぎに、業務処理部36からDBサーバ14に対し、店舗情報の抽出リクエストが送信される(S14)。
そして、DBサーバ14から店舗データベース内に格納されているレコードのリストが送信されると、業務処理部36はこれをバッファ42に格納する(S15)。
【0040】
データ変換部34は、このバッファ42に格納された各レコードの構成データを、汎用のデータ型に変換した後(S16)、制御部30に出力する。
すなわち、一つのレコードには通常、ブール型、バイト型、文字型、日付型、整数型、文字列型等、異なるデータ型のデータが含まれているが、後段における処理を単純化するため、この段階でデータ変換部34はこれらを一律に文字列表示用の汎用的なデータ型に変換する。
この結果、制御部30及び画面生成部32はレコードに含まれる各データのデータ型を意識することなく処理することが可能となり、制御部30及び画面生成部32を実現するためのプログラムコードを簡素化することができる。
【0041】
制御部30は、データ変換部34から受け取ったレコードリストを一旦第1のキャッシュ38に格納した後(S17)、画面デザインによって規定された1頁分のデータリスト(例えば10件分のデータ)を取り出し、第2のキャッシュ40に格納する(S18)。
【0042】
画面生成部32は、第2のキャッシュ40からこの1頁分のデータリストを取り出し、これを当該サービス専用のテンプレートに充填することによって店舗情報更新画面用のWebファイルを生成し、クライアント端末12に送信する(S19)。
この結果、クライアント端末12のWebブラウザ上には、図5の(a)に示すように、店舗情報更新用画面50が表示される(S20)。
【0043】
この画面50の1頁目においては、全52件のレコードの中の10件分のみが表示されている。
また、各レコードは店舗コード、店舗名称、店舗よみ、電話番号、所在地、開店年月日のデータ項目を備えている。
【0044】
各データの表示欄は入力可能フィールドとなされているため、ユーザが例えば店舗コード:006の「店舗よみ」のデータを修正する場合、該当の表示欄にカーソルを合わせ、正しい読みを上書き入力する(S21)。
つぎにユーザが次行スクロールボタン52をクリックすると、クライアント端末12の処理要求部24からフロントエンドサーバ16に対し、1行分下にずらしたデータを表示する画面の配信リクエストが送信される(S22)。
【0045】
このイベントを受け付けたフロントエンドサーバ16の制御部30は、まずクライアント端末12から送信された表示データによって第1のキャッシュ38内の該当データを上書きし、ユーザによる上記修正を反映させる(S23)。
つぎに制御部30は、1行分下にずらした頁を表示するためのデータリストを第1のキャッシュ38から抽出し、第2のキャッシュ40に格納する(S24)。
画面生成部32は、これらのデータを上記と同様のテンプレートに充填すると共に、件数表記を更新させたWebファイルを生成し、クライアント端末12に送信する(S25)。
この結果、図5(b)に示すように、頁を1行分下にスクロールさせた画面50がクライアント端末12のWebブラウザ上に表示される(図4のS26)。
【0046】
新規レコードの追加を行う場合、ユーザは次頁スクロールボタン54を5回クリックし、最終頁(6頁)の表示を求める。
この結果、クライアント端末12の処理要求部24から最終頁の配信要求がフロントエンドサーバ16に送信され(S27)、これを受け付けた制御部30は、第1のキャッシュ38から最終頁に表示されるべきデータリストを取り出し、第2のキャッシュ40に格納する(S28)。
画面生成部32は、これらのデータを上記テンプレートに充填すると共に、件数表記及び頁数表記を更新させたWebファイルを生成し、クライアント端末12に送信する(S29)。
この結果、図6に示すように、最終頁画面50がクライアント端末12のWebブラウザ上に表示される(S30)。
【0047】
ユーザは、この最終頁における最終レコードの次行に設けられた空白の入力フィールド56に、新たなレコードの各データ(店舗コード、店舗名称、店舗よみ等)をタイプ入力する(S31)。
必要なレコードの追加を終えたユーザが、前頁スクロールボタン58をクリックすると、クライアント端末12の処理要求部24からフロントエンドサーバ16に対し、1頁分上にずらしたデータリストを備えた画面の配信リクエストが送信される(S32)。
【0048】
このイベントを受け付けた制御部30は、まずクライアント端末12から送信された追加データを第1のキャッシュ38のデータリストに挿入する(S33)。
同時に、制御部30は1頁分上にずらした頁を表示するためのデータリストを第1のキャッシュ38から取り出し、第2のキャッシュ40に格納する(S34)。
画面生成部32は、これらのデータを上記テンプレートに充填すると共に、頁数表記を更新させたWebファイルを生成し、クライアント端末12に送信する(S35)。
この結果、図示は省略したが、1頁上にスクロールさせた画面50がクライアント端末12のWebブラウザ上に表示される(S36)。
【0049】
必要なデータの修正及び追加を終えたユーザが更新ボタン60をクリックすると、クライアント端末12の処理要求部24からフロントエンドサーバ16に対して店舗情報の更新リクエストが送信される(S37)。
このイベントを受け付けた制御部30は、第1のキャッシュ38のデータリストを取り出して、データ変換部34に渡す(S38)。
データ変換部34は、このデータリストに含まれる各データの型を、汎用的なデータ型からそれぞれのデータ項目固有のデータ型に変換し、バッファ42に格納する(S39)。
【0050】
業務処理部36は、このバッファ42のデータリストをDBサーバ14に送信し、データの更新を依頼する(S40)。
これを受けたDBサーバ14は、業務処理部36から受け取ったデータリストによって店舗データベースを更新する。
【0051】
上記のように、制御部30は第1のキャッシュ38に格納したデータリストの中から、画面デザインで規定された1頁の行数分のデータリストを切り出して第2のキャッシュ40に格納し、これを画面生成部32が取り出して表示画面(Webファイル)を生成し、1頁単位で順次クライアント端末12に送信するように構成したため、Webブラウザ上では常に決められた行数分のデータリストが表示され、図5及び図6に示したように、終了ボタン62や更新ボタン60の位置も画面50上で固定されることとなる。
この結果、従来の専用アプリケーションプログラムで画面を生成した場合と同様の、見やすいユーザインタフェイスを実現できる。
【0052】
上記にあっては、ユーザが行あるいは頁のスクロールを行った際に、データの修正あるいは追加が第1のキャッシュ38に反映される例を示したが、修正あるいは追加直後に更新ボタン60をクリックした場合には、その改変が第1のキャッシュ38に反映されると同時に、DBサーバ14における更新処理が実行されることとなる。
【0053】
つぎに、図7及び図8のフローチャートに従い、ユーザが店舗情報の削除を行う場合の処理手順について説明する。
すなわち、ユーザが上記のメニュー画面において「マスタメンテナンス・店舗削除」を選択すると、クライアント端末12の処理要求部24からフロントエンドサーバ16に対し、当該サービスに係る利用画面の配信リクエストが送信される(図7のS50)。
これを受けたフロントエンドサーバ16では、当該サービスに対応したアプリケーションプログラムが起動され(S51)、専用の制御部30、画面生成部32、データ変換部34、及び業務処理部36が形成されると共に、メモリ空間上に第1のキャッシュ38、第2のキャッシュ40及びバッファ42が設定される。
【0054】
つぎに、業務処理部36からDBサーバ14に対し、店舗情報の抽出リクエストが送信される(S52)。
そして、DBサーバ14から店舗データベース内に格納されているレコードのリストが送信されると、業務処理部36はこれをバッファ42に格納する(S53)。
【0055】
データ変換部34は、このバッファ42に格納された各レコードの構成データを、上記と同様、汎用のデータ型に変換する(S54)。
つぎにデータ変換部34は、各レコードを構成しているデータ項目の中から、店舗削除用画面に表示すべきデータ項目である「店舗コード」及び「店舗名称」に係るデータのみを抽出すると共に(S55)、このデータの組合せに対して選択用のチェックボックスを付加する(S56)。
さらにデータ変換部34は、店舗削除用画面のデザインが要求する振り分けルールに従って各データの組合せをマトリクス状に配列させ(S57)、1行に複数のレコードに係るデータが含まれるデータリストを生成する。
【0056】
データ変換部34からこの変換済みのデータリストを受け取った制御部30は、これを第1のキャッシュ38に格納した後(S58)、第1のキャッシュ38内のデータリスト中から1頁分のデータリスト(例えば10行分のデータ)を取り出し、第2のキャッシュ40に格納する(S59)。
【0057】
画面生成部32は、この第2のキャッシュ40のデータリストを取り出し、これを店舗削除画面専用のテンプレートに充填することによってWebファイルを生成し、クライアント端末12に送信する(S60)。
この結果、図9に示すように、クライアント端末12のWebブラウザ上には、店舗削除用の画面64が表示される(S61)。
【0058】
この画面64は、1頁当たり10行のデータリストを備えており、また1行当たり5件のレコードに係る店舗情報(店舗コード及び店舗名称の組合せ)が含まれている。
このため、この画面64の1頁目においては、店舗コード001〜050までの計50件の店舗情報が一覧表示されている。
また、各店舗情報には、選択用のチェックボックス66が付加されている。
【0059】
これに対し、ユーザが削除を希望する店舗情報のチェックボックス66にチェックを入れ(S62)、次行スクロールボタン68をクリックすると、クライアント端末12の処理要求部24からフロントエンドサーバ16に対し、1行分下にずらしたデータリストを備えた画面の配信リクエストが送信される(S63)。
【0060】
このイベントを受け付けた制御部30は、第1のキャッシュ38内に格納された対応のデータについてチェック済みの情報を付加する(図8のS64)。
つぎに制御部30は、1行分下にずらした頁を表示するためのデータリスト(10行分)を第1のキャッシュ38から取り出し、第2のキャッシュ40に格納する(S65)。
画面生成部32は、これらのデータを上記と同様のテンプレートに充填すると共に、件数表記を更新させたWebファイルを生成し、クライアント端末12に送信する(S66)。
この結果、図示は省略したが、1行分下にスクロールさせた頁を備えた画面64が、クライアント端末12のWebブラウザ上に表示される(S67)。
【0061】
必要なチェックボックス66に対するチェック入れを完了したユーザが削除ボタン70をクリックすると、クライアント端末12の処理要求部24からフロントエンドサーバ16に対してデータの削除要求が送信される(S68)。
このイベントを受け付けた制御部30は、第1のキャッシュ38のデータリストをデータ変換部34に渡す(S69)。
【0062】
これに対しデータ変換部34は、各データリストを元の配列、すなわち個々の店舗情報がレコード単位で一列に配列された状態のデータリストに変換する(S70)。
つぎにデータ変換部34は、このデータリストに含まれる各データの型を、汎用的なデータ型からそれぞれのデータ項目固有のデータ型に変換する(S71)。
つぎにデータ変換部34は、欠落している「店舗よみ」、「電話番号」等のデータ項目を各店舗情報に補充し、元のレコードを復元する(S72)。
つぎにデータ変換部34は、チェックボックスにチェックが入っている削除対象のレコードのみを残し、他のレコードを削除する(S73)。
最後にデータ変換部34は、上記の削除対象レコードからチェックボックスを取り除き、バッファ42に格納する(S74)。
【0063】
業務処理部36は、このバッファ42に格納された削除対象レコードをDBサーバ14に送信し、該当レコードの削除を依頼する(S75)。
これを受けたDBサーバ14は、該当レコードを店舗データベースから削除する。
【0064】
上記のように、制御部30は第1のキャッシュ38に格納したデータリストの中から、画面デザインで規定された1頁の行数分のデータリストを切り出して第2のキャッシュ40に格納し、これを画面生成部32が取り出して表示画面(Webファイル)を生成し、1頁単位で順次クライアント端末12に送信するように構成したため、Webブラウザ上では常に決められた行数分のデータリストが表示され、図9に示したように、終了ボタン72や削除ボタン70の位置も画面64上で固定されることとなる。
この結果、従来の専用アプリケーションプログラムで画面を生成した場合と同様の、見やすいユーザインターフェイスを実現できる。
【0065】
また、上記のようにデータをマトリクス状に配列させることにより、データの一覧性を高めることが可能となる。
従来、Webブラウザ上で多数のデータを表示する場合には、レコード単位で縦方向に並べるしかなく、このため縦スクロールを頻繁に行う必要があった。
これに対し、このシステム10ではデータ変換部34によって予め複数のレコードに係るデータが一行に連結されて画面表示されるため、表示行数を抑制すると共にデータの一覧性を高めることが可能となる。
データをDBサーバ14に戻す際には、データ変換部34によって元の配列に戻されるため、DBサーバ14におけるデータ構造との整合性も確保される。
【0066】
このデータの配列ルールは予め画面デザインによって規定されており、データ変換部34はこれに従って個々のデータあるいはデータの組合せをマトリクス状に配列させる。
図10は、図9に示した画面64における配列ルールを示すものであり、データの組合せαを10件単位で縦方向に並べて右方向に折返し、計5つの小リストを横方向に配置させることによって50件のデータを一覧表示させている。
この結果、表示頁の1行目は(01)、(11)、(21)、(31)、(41)の5件のレコードに係るデータを含み、10行目は(10)、(20)、(30)、(40)、(50)の5件のレコードに係るデータを含んでいる。
【0067】
これに対し、図11は他の配列ルールを示すものであり、データの組合せαを10件単位で横方向に並べて下方向に折返し、計5つの行を縦方向に配置させることによって50件のデータを1頁に表示させる例を示している。
この結果、表示頁の1行目は(01)〜(10)の10件のレコードに係るデータを含み、5行目は(41)〜(50)の10件のレコードに係るデータを含んでいる。
【0068】
また、このシステム10は上記のように、DBサーバ14から送信されたレコードの中で、画面デザイン上表示が要求されているデータ項目のみをデータ変換部34が事前に抽出し、これを制御部30及び画面生成部32を介してクライアント端末12に送信する方式を採用しており、非表示のデータがクライアント端末12に無駄に送信されることがないため、データ通信量を低減することができる。
クライアント端末12のWebブラウザ上で不要なデータ項目を非表示にすることは、これまでもヒドゥン(hidden)という技術を使うことで実現されていたが、この場合には非表示のデータであってもクライアント端末12とサーバ16間を往復することとなるため、その分データ通信量の増大を招いていた。
データをDBサーバ14に戻す際には、データ変換部34によって元のデータ項目が復元されるため、DBサーバ14におけるデータ構造との整合性も確保される。
【0069】
さらに、DBサーバ14内のデータは元々チェックボックス付ではないため、画面デザインの関係でチェックボックスを付することが求められている場合には、上記のようにDBサーバ14から送信されたデータに対してデータ変換部34がチェックボックス付のデータに変換すると共に、DBサーバ14に戻す際には元の状態に戻すことが有効である。
【0070】
なお、データ変換部34におけるS54〜S57の変換処理、及びS70〜S74の変換処理は、上記した順序に限定されるものではなく、必要に応じて順序を入れ替えることもできる。
【0071】
このシステム10の場合、各サービス毎に独自の画面デザイン(画面テンプレート)が設計され、それに合わせて制御部30や画面生成部32、データ変換部34の動作を変更する必要がある。
例えば、あるデータベースの削除画面について20行/頁の一覧表を設ける画面デザインを採用した場合、制御部30及び画面生成部32は、20件のデータを1頁として処理することが求められる。
また、削除対象を選択する方法として、上記のように削除したいレコードにチェックを入れるのではなく、残したいレコードにチェックを入れる方式の画面デザインを採用した場合、データ変換部34は制御部30から渡されたデータリストからチェックされていないデータを削除対象として抽出し、バッファ42に格納する必要がある。
【0072】
これに対し、業務処理部36は画面デザインからは完全に切り離され、ただDBサーバ14に対してレコードの抽出を要求し、送信されたレコードをバッファ42に格納すると共に、データ変換部34によってバッファ42に格納されたレコードをDBサーバ14に渡して必要な更新や削除を依頼する処理に専念できる。
この結果、業務処理部36のプログラム構成を簡素化することができるため、そのコードの再利用性や安定性が向上する効果がある。
また、画面のデザインが変更になった場合も、画面生成部32が管理している画面テンプレートと、制御部30及びデータ変換部34のコードを修正すれば足り、業務処理部36のコードは修正する必要がない。
【0073】
なお、制御部30や画面生成部32、データ変換部34を画面デザインに合わせてコーディングする際にも、各画面で共通する基本的な動作部分はアプリケーション基盤として事前に作り込んでおき、1頁当たりの行数やデータの選択方法、選択された場合の意味(チェックされたものを削除するのか、チェックされなかったものを削除するのか)といった部分についてのみ書き直せば済む。
特に、Java(登録商標)言語によって各部のコーディングを行う場合には、継承の仕組みを利用することによって簡単にアプリケーション基盤部分のコードを援用できるため、画面デザインの変更に伴うプログラムの修正が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0074】
【図1】この発明に係るデータベース利用システムの全体構成を示す概念図である。
【図2】クライアント端末及びフロントエンドサーバの機能構成を示すブロック図である。
【図3】このシステムにおいて登録データの更新を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】このシステムにおいて登録データの更新を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図5】店舗更新用画面を示すレイアウト図である。
【図6】店舗更新用画面を示すレイアウト図である。
【図7】このシステムにおいて登録データの削除を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】このシステムにおいて登録データの削除を行う場合の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】店舗削除用画面を示すレイアウト図である。
【図10】データの配列ルールの一例を示す概念図である。
【図11】データの配列ルールの他の例を示す概念図である。
【図12】従来のデータベースの利用形態を示す概念図である。
【符号の説明】
【0075】
10 データベース利用システム
12 クライアント端末
14 DBサーバ
16 フロントエンドサーバ
18 通信ネットワーク
20 入力装置
22 ディスプレイ
24 処理要求部
26 Webページ表示部
30 制御部
32 画面生成部
34 データ変換部
36 業務処理部
38 第1のキャッシュ
40 第2のキャッシュ
42 バッファ
50 店舗情報更新用画面
52 次行スクロールボタン
54 次頁スクロールボタン
56 入力フィールド
58 前頁スクロールボタン
60 更新ボタン
62 終了ボタン
64 店舗情報削除用画面
66 チェックボックス
68 次行スクロールボタン
70 削除ボタン
72 終了ボタン
X1,X2,X3 アプリケーションプログラム
α データの組合せ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバを備えたデータベース利用システムであって、
上記フロントエンドサーバが、
データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する機能と、
上記レコードを構成する少なくとも一部のデータを、画面デザインが規定する配列ルールに従ってマトリクス状に振り分け、一行に複数のレコードに属するデータが配置されたデータリストに変換する機能と、
このデータリストを第1のキャッシュに格納する機能と、
第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、
第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する機能と、
このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、
クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、
この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する機能と、
このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、
を備えたことを特徴とするデータベース利用システム。
【請求項2】
上記フロントエンドサーバが、
クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す機能と、
クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する機能と、
クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストを、レコード単位でデータを一列に配列させたデータリストに変換する機能と、
このデータリストをバッファに格納する機能と、
このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する機能と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載のデータベース利用システム。
【請求項3】
データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバを備えたデータベース利用システムであって、
上記フロントエンドサーバが、
データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する機能と、
上記レコードを構成しているデータの中、画面デザイン上表示が要求されるデータ項目に係るデータまたはデータの組合せを抽出する機能と、
このデータまたはデータの組合せからなるデータリストを第1のキャッシュに格納する機能と、
第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、
第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する機能と、
このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、
クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、
この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する機能と、
このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、
を備えたことを特徴とするデータベース利用システム。
【請求項4】
上記フロントエンドサーバが、
クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す機能と、
クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する機能と、
クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストに対し、欠落しているデータ項目を補充する機能と、
このデータリストをバッファに格納する機能と、
このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する機能と、
を備えたことを特徴とする請求項3に記載のデータベース利用システム。
【請求項5】
データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバを備えたデータベース利用システムであって、
上記フロントエンドサーバが、
データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する機能と、
上記レコードを構成する少なくとも一部のデータを汎用的なデータ型に変換する機能と、
この変換済みのデータからなるデータリストを第1のキャッシュに格納する機能と、
第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、
第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する機能と、
このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、
クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、
この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する機能と、
このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、
を備えたことを特徴とするデータベース利用システム。
【請求項6】
上記フロントエンドサーバが、
クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す機能と、
クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する機能と、
クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストを構成している各データを、それぞれのデータ項目固有のデータ型に変換する機能と、
この変換済みのデータからなるデータリストをバッファに格納する機能と、
このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する機能と、
を備えたことを特徴とする請求項5に記載のデータベース利用システム。
【請求項7】
データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバを備えたデータベース利用システムであって、
上記フロントエンドサーバが、
データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する機能と、
上記レコードを構成する少なくとも一部のデータに対してチェックボックスを付加する機能と、
このチェックボックスが付加されたデータのリストを第1のキャッシュに格納する機能と、
第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、
第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する機能と、
このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、
クライアント端末から表示中の画面において特定のデータに対しチェックが入力されたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における対応のデータに対してチェック入力済みの情報を記録する機能と、
クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する機能と、
この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する機能と、
このWebファイルをクライアント端末に送信する機能と、
を備えたことを特徴とするデータベース利用システム。
【請求項8】
上記フロントエンドサーバが、
クライアント端末からデータの削除リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストの中で、チェック入力済みのデータを抽出する機能と、
当該データからチェックボックスを除去する機能と、
当該データをデータベースサーバに送信し、その削除を依頼する機能と、
を備えたことを特徴とする請求項7に記載のデータベース利用システム。
【請求項9】
上記フロントエンドサーバが、
クライアント端末からデータの削除リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストの中でチェックが入力されていないデータを抽出する機能と、
当該データをデータベースサーバに送信し、その削除を依頼する機能と、
を備えたことを特徴とする請求項7に記載のデータベース利用システム。
【請求項10】
データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバに適用するデータベース利用プログラムであって、
上記フロントエンドサーバを、
データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する手段、
上記レコードを構成する少なくとも一部のデータを、画面デザインが規定する配列ルールに従ってマトリクス状に振り分け、一行に複数のレコードに属するデータが配置されたデータリストに変換する手段、
このデータリストを第1のキャッシュに格納する手段、
第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、
第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する手段、
このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、
クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、
この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する手段、
このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、
として機能させることを特徴とするデータベース利用プログラム。
【請求項11】
上記フロントエンドサーバを、
クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す手段、
クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する手段、
クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストを、レコード単位でデータを一列に配列させたデータリストに変換する手段、
このデータリストをバッファに格納する手段、
このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する手段、
として機能させることを特徴とする請求項10に記載のデータベース利用プログラム。
【請求項12】
データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバに適用するデータベース利用プログラムであって、
上記フロントエンドサーバを、
データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する手段、
上記レコードを構成しているデータの中、画面デザイン上表示が要求されるデータ項目に係るデータまたはデータの組合せを抽出する手段、
このデータまたはデータの組合せからなるデータリストを第1のキャッシュに格納する手段、
第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、
第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する手段、
このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、
クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、
この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する手段、
このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、
として機能させることを特徴とするデータベース利用プログラム。
【請求項13】
上記フロントエンドサーバを、
クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す手段、
クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する手段、
クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストに対し、欠落しているデータ項目を補充する手段、
このデータリストをバッファに格納する手段、
このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する手段、
として機能させることを特徴とする請求項12に記載のデータベース利用プログラム。
【請求項14】
データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバに適用するデータベース利用プログラムであって、
上記フロントエンドサーバを、
データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する手段、
上記レコードを構成する少なくとも一部のデータを汎用的なデータ型に変換する手段、
この変換済みのデータからなるデータリストを第1のキャッシュに格納する手段、
第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、
第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する手段、
このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、
クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、
この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する手段、
このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、
として機能させることを特徴とするデータベース利用プログラム。
【請求項15】
上記フロントエンドサーバを、
クライアント端末から画面中の特定データについて修正がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における該当データに対応の修正を施す手段、
クライアント端末から画面中においてデータの追加がなされたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内におけるデータリストに対応のデータを追加する手段、
クライアント端末からデータの更新リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストを構成している各データを、それぞれのデータ項目固有のデータ型に変換する手段、
この変換済みのデータからなるデータリストをバッファに格納する手段、
このバッファ内のデータリストをデータベースサーバに送信し、データの更新を依頼する手段、
として機能させることを特徴とする請求項14に記載のデータベース利用プログラム。
【請求項16】
データベースサーバとクライアント端末との間に介装されたフロントエンドサーバに適用するデータベース利用プログラムであって、
上記フロントエンドサーバを、
データベースサーバから送信されたレコードのリストをバッファに格納する手段、
上記レコードを構成する少なくとも一部のデータに対してチェックボックスを付加する手段、
このチェックボックスが付加されたデータのリストを第1のキャッシュに格納する手段、
第1のキャッシュから画面デザインが規定する行数を備えた1頁分のデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、
第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、画面デザインを反映したテンプレートに充填して画面表示用のWebファイルを生成する手段、
このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、
クライアント端末から表示中の画面において特定のデータに対しチェックが入力されたことを示す情報が送信された場合に、第1のキャッシュ内における対応のデータに対してチェック入力済みの情報を記録する手段、
クライアント端末から表示中の画面における行または頁のスクロールイベントが送信された場合に、上記第1のキャッシュから当該スクロール後の画面に表示されるべき各行に対応するデータリストを取り出し、第2のキャッシュに格納する手段、
この第2のキャッシュ内のデータリストを取り出し、上記テンプレートに充填してスクロール後の画面表示用のWebファイルを生成する手段、
このWebファイルをクライアント端末に送信する手段、
として機能させることを特徴とするデータベース利用プログラム。
【請求項17】
上記フロントエンドサーバを、
クライアント端末からデータの削除リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストの中で、チェック入力済みのデータを抽出する手段、
当該データからチェックボックスを除去する手段、
当該データをデータベースサーバに送信し、その削除を依頼する手段、
として機能させることを特徴とする請求項16に記載のデータベース利用プログラム。
【請求項18】
上記フロントエンドサーバを、
クライアント端末からデータの削除リクエストが送信された場合に、第1のキャッシュ内のデータリストの中でチェックが入力されていないデータを抽出する手段、
当該データをデータベースサーバに送信し、その削除を依頼する手段、
として機能させることを特徴とする請求項16に記載のデータベース利用プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−11787(P2006−11787A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−187597(P2004−187597)
【出願日】平成16年6月25日(2004.6.25)
【出願人】(000155469)株式会社野村総合研究所 (1,067)
【Fターム(参考)】