データ伝送方法及び端末装置及びプログラム

【課題】データ伝送方法において、二次元コード変化の解析速度を速くすることを目的とする。
【解決手段】送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法であって、前記送信側では前記複数の二次元コードの画像それぞれの方向を変化させた二次元コードを表示し、前記受信側では撮像した二次元コードの一部領域から二次元コードの画像の方向の変化を検出して二次元コードの内容の変化を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二次元コードを用いたデータ伝送方法及び端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、QRコード(登録商標)等の二次元コードを用いて情報を伝送する技術が開発されている。また、送信側で情報を分割して各分割情報を複数の二次元コードに変換し、複数の二次元コードの画像を動画像として順に表示器に表示し、受信側で上記表示器に順に表示された複数の二次元コードを動画像として撮像し、各二次元コードを順に解読して各分割情報を再生することで大容量のデータを伝送する技術が提案されている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
上記複数の二次元コードを順に伝達するには送信側と受信側で二次元コード変化の同期をとる必要がある。従来の二次元コード変化の同期をとる方法としては、表示器に表示する二次元コードの位置をずらし、二次元コードの位置が変化したことを受信側で検知して二次元コードの変化を検出する方法がある。また、表示器に表示する二次元コードの色を変化させ、色の変化を受信側で検知して二次元コードの変化を検出する方法がある。更に、表示器に表示する二次元コードの大きさを変化させ、大きさの変化を受信側で検知して二次元コードの変化を検出する方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−139349号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
表示器に表示する二次元コードの位置をずらし、二次元コードの位置が変化したことを受信側で検知して二次元コードの変化を検出する方法では、ユーザの手振れにより二次元コードが動いたと誤検知するおそれがある。また、枠を表示し枠内に枠よりも小さい二次元コード表示する場合、単位面積におけるデータ伝送速度が遅くなり、また、枠内の画像を全て解析する必要があるので二次元コード変化の解析速度が遅くなるという問題があった。
【0006】
表示器に表示する二次元コードの色を変化させ、色の変化を受信側で検知して二次元コードの変化を検出する第2の方法では、表示器、カメラ、照明の色味の影響を受ける。このため、ユーザが弱視道などの影響で表示器を白黒表示にしている場合には使用できなくなるという問題があった。
【0007】
更に、表示器に表示する二次元コードの大きさを変化させ、大きさの変化を受信側で検知して二次元コードの変化を検出する第3の方法では、大きさが変更になるとバーコードを撮影画面に収めるためにユーザがフォーカスを合わせなおすことにより、大きさの変化を検知できなくなる。大きい二次元コードを表示していた位置に小さい二次元コードを表示すると単位面積におけるデータ伝送速度が遅くなる。大きい二次元コードに合わせた面積内の画像を解析する必要があり、二次元コード変化の解析速度が遅くなるという問題があった。
【0008】
開示のデータ伝送方法は、二次元コード変化の解析速度を速くすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
開示の一実施形態によるデータ伝送方法は、送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法であって、
前記送信側では前記複数の二次元コードの画像それぞれの方向を変化させた二次元コードを表示し、
前記受信側では撮像した二次元コードの一部領域から二次元コードの画像の方向の変化を検出して二次元コードの内容の変化を判定する。
【発明の効果】
【0010】
本実施形態によれば、二次元コード変化の解析速度を速くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】移動通信端末装置にデータを伝送する方法の一実施形態を説明するための図である。
【図2】送信するデータの選択方法を説明するための図である。
【図3】送信するデータの選択方法を説明するための図である。
【図4】送信するデータの表示方法を説明するための図である。
【図5】移動通信端末装置の一実施形態の構成図である。
【図6】切り出しシンボルを解析する領域を説明するための図である。
【図7】送信側で表示する二次元コードの動画の第1実施形態を示す図である。
【図8】二次元コード読み取り処理の第1実施形態のフローチャートである。
【図9】送信側で表示する二次元コードの動画の第1実施形態の変形例を示す図である。
【図10】送信側で表示する二次元コードの動画の第2実施形態を示す図である。
【図11】二次元コード読み取り処理の第2実施形態のフローチャートである。
【図12】送信側で表示する二次元コードの動画の第3実施形態を示す図である。
【図13】二次元コード読み取り処理の第3実施形態のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面に基づいて実施形態を説明する。
【0013】
図1は移動通信端末装置にデータを伝送する方法の一実施形態を説明するための図である。まず、送信側のパーソナルコンピュータ等により、送信したい画像データやテキストデータ等の情報を複数に分割し、分割した情報それぞれをQRコード(登録商標)等の二次元コードに変換する。そして、複数の二次元コードを動画として液晶ディスプレイ等の表示部1に表示する。
【0014】
図1(A)は表示部1に1番目の二次元コード2aを表示した状態を示し、図1(B)は表示部1に1番目の二次元コード2bを表示した状態を示し、図1(C)は表示部1に1番目の二次元コード2cを表示した状態を示している。なお、図1(A),(B),(C)では、表示部1に撮像を促すコメントも表示している。
【0015】
受信側の移動通信端末装置3では表示部1上で変化する二次元コード2a,2b,2cをカメラ等の撮像手段で撮像して、複数の二次元コード2a,2b,2cそれぞれを読み取る。そして、読み取った複数の二次元コード2a,2b,2cそれぞれを分割された情報に変換し、この分割情報を1つの情報に統合して、パーソナルコンピュータからの画像データやテキストデータ等の情報を再現する。
【0016】
図1ではホームページ(HP)を表示部1に表示し、ホームページ上のデータを複数の二次元コードに変換して送信している。これに限らず、図2に示すように、起動しているアプリケーションのメニューから「QR送信」を選択することで、複数の二次元コードを表示部1に表示するように構成しても良い。また、図3に示すように、専用の二次元コード送信ツールを用意し、ユーザが送信するデータファイルを二次元コード送信ツールないにドラッグ&ドロップすることで選択し、選択したデータファイルを複数の二次元コードに変換するようにしても良い。なお、図3ではユーザが送信するデータファイルは一例として果物の画像である。
【0017】
更に、不特定多数に対してデータを伝送する場合は、図4に示すように、プロジェクタ等の投影機5でスクリーン6に複数の二次元コードを投影する。この他にも、街頭ディスプレイやコンサート会場の巨大ディスプレイに複数の二次元コードを表示することなどで実現できる。
【0018】
<移動通信端末装置の構成>
図5は移動通信端末装置の一実施形態の構成図を示す。ここでは移動通信端末装置の一例として携帯電話機を示している。図5において、携帯電話機は、アンテナ10、無線通信部11、ベースバンド部12、CPU13、表示部14、カメラ部15、キー部16、メモリ17、マイクロホン18、スピーカ19、AD変換部20、赤外線通信部21、近距離無線通信部22を有している。
【0019】
無線通信部11はベースバンド部12から供給される送信信号を変調してアンテナ10から基地局に送信し、また、アンテナ10で受信した受信信号を復調してベースバンド部12に供給する。ベースバンド部12はCPU13から供給される送信信号の符号化を行って無線通信部11に供給し、また、無線通信部11から供給される受信信号の復号を行ってCPU13に供給する。
【0020】
CPU13はメモリ17内のROMに記憶されている各種処理のプログラムを実行し、送受信信号が音声信号の場合はAD変換部20からの送信信号をベースバンド部12に供給し、CPU13はベースバンド部12からの受信信号をAD変換部20に供給する。送受信信号がデータの場合はカメラ部15又はメモリ17等からの送信データをベースバンド部12に供給し、ベースバンド部12からの受信データを表示部14又はメモリ17等に供給する。
【0021】
AD変換部20はマイクロホン18にて変換されたアナログ音声信号をデジタル化してCPU13に供給し、また、CPU13から供給されるデジタル音声信号をアナログ化してスピーカ19に供給して発音させる。
【0022】
表示部14は例えば液晶パネルで構成され、CPU13の制御により各種文字情報や画像情報を表示する。カメラ部15は画像を撮像し、これにより得られた画像信号はCPU13に供給され、必要に応じてメモリ17内のRAMに記憶される。キー部16は電話番号や文字等の入力を行うテンキー、通話キー、選択キー、決定キー、クリアキー等の各種キーを有しており、キー部16の入力はCPU13に供給される。
【0023】
赤外線通信部21は他の携帯電話機の赤外線通信部との間で赤外線によりプロフィール情報や電話帳情報を含むデータの送受信を行う。また、近距離無線通信部22は他の携帯電話機の近距離無線通信部との間でブルートゥース(登録商標)等の近距離無線通信によりプロフィール情報や電話帳情報を含むデータの送受信を行う。
【0024】
<二次元コード>
本実施形態では、カメラ部15で撮像した二次元コードをCPU13で解析する。このとき、二次元コード内の切り出しシンボルを解析することで二次元コードの画像の方向(又は向き)を解析する。なお、矩形のQRコード(登録商標)には、その3隅に位置検出パターンとしての切り出しシンボルが配置されている。また、矩形のiQRコード(登録商標)には、1隅に位置検出パターンとしての切り出しシンボルが配置されている。
【0025】
切り出しシンボルの解析は、図6(A)において○印で囲んだ1つの領域P1だけを解析しても良いし、図6(B)において○印で囲んだ3つの領域P2,P3,P4を解析しても良い。更には図6(C)において○印で囲んだ4つの領域P1,P2,P3,P4全てを解析しても良い。
【0026】
<第1実施形態>
図7に送信側で表示する二次元コードの動画の第1実施形態を示す。図7(A)にn番目(nは任意の整数)の二次元コードの画像(内容A)を示し、図7(B)にn+1番目の二次元コードの画像(内容B)を示し、図7(C)にn+2番目の二次元コードの画像(内容C)を示す。ここでは、二次元コードとしてQRコード(登録商標)を用いている。
【0027】
図7(A)の二次元コードは、右上、左上、左下の3隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向(又は向き)は0度である。図7(B)の二次元コードは、右上、左上、右下の3隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向は+90度であり、図7(A)の二次元コードからは時計方向に90度回転した状態である。図7(C)の二次元コードは、右上、左上、左下の3隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向は0度であり、図7(B)の二次元コードからは反時計方向に90度回転した状態である。
【0028】
本実施形態では複数の二次元コードの画像の方向が時計方向に90度回転、反時計方向に90度回転を繰り返す動画としている。この場合、受信側では図6(A)に示すように、領域P1に切り出しシンボルがあるか否かを判定することで二次元コードが変化したか否かを判定することができる。
【0029】
なお、送信側で複数の二次元コードの画像の方向を次々に時計方向に90度回転させても良い。この場合に、受信側では図6(B)に示すように、領域P2,P3,P4に切り出しシンボルがあるか否かを判定することで二次元コードが変化したか否かを判定することができる。また、図6(C)に示すように、領域P1,P2,P3,P4に切り出しシンボルがあるか否かを判定することで二次元コードが変化したか否かを判定することができることはもちろんである。
【0030】
<第1実施形態の受信側のフローチャート>
図8にCPU13が実行する二次元コード読み取り処理の第1実施形態のフローチャートを示す。この二次元コード読み取り処理のプログラムはメモリ17に格納されており、メモリ17から読み出された二次元コード読み取り処理のプログラムはCPU13で実行される。
【0031】
図8において、ステップS1でカメラ部15を起動し、ステップS2でオートフォーカス等のフォーカス調整手段によって、二次元コードの表示されている位置にフォーカスを合わせる。
【0032】
ステップS3でカメラ部15が撮像した画像から既存の二次元コード認識処理によって、二次元コードを認識する。この処理では例えば3隅の切り出しシンボルを検出することで二次元コードを認識する。次に、ステップS4で3隅の切り出しシンボルから二次元コードの画像の方向(又は向き)を解析する。
【0033】
こののち、ステップS5で二次元コードの内容を解析する。すなわち撮像した二次元コードが動画であるか、動画の何番目の二次元コードであるか、動画の最後の二次元コードであるか等の認識であり、二次元コードにはこのような情報が予め含まれている。そして、ステップS6で撮像した二次元コードに含まれるデータをデータ復元処理によって復元する。
【0034】
次に、ステップS7で動画を構成する全ての二次元コードの取得を完了したか否かを判別する。この判別にはステップS5の動画の最後の二次元コードであるかの認識である認識結果を用いる。全ての二次元コードの取得を終っていない場合には、ステップS8に進み、二次元コードの方向変化解析を行う。二次元コードの方向変化解析は、二次元コードの画像の方向が0度と90度との間で変化したか、つまり、前回のステップS5の実行で内容解析を行った二次元コードの画像の方向に対して今回のステップS8の実行で二次元コードの画像の方向が変化したかを解析する。ここでは、領域P1に切り出しシンボルがあるか否かによって、二次元コードの画像の方向が0度と90度との間で変化したかを判定する。
【0035】
ステップS9では二次元コードの画像の方向の変化があったか否かを判別する。二次元コードの画像の方向の変化がなかった場合はステップS8に進んで二次元コードの内容変化解析を繰り返し、二次元コードの画像の方向の変化があった場合にステップS5に進んで二次元コードの内容を解析する。
【0036】
一方、ステップS7において全ての二次元コードの取得を完了した場合には、ステップS10に進んで取得終了処理を実施し、この処理を終了する。
【0037】
この実施形態ではステップS8で二次元コードの画像の方向が0度と90度との間で変化したかを図6(A)に示すように画像の一部領域である領域P1に切り出しシンボルがあるか否かによって判定するため、領域P1の解析を行うだけで良く、二次元コード変化の解析速度を高速化することができる。もちろん、図6(B)に示すように領域P2,P3,P4に切り出しシンボルがあるか否かによって判定しても二次元コード変化の解析速度を高速化することができる。
【0038】
なお、この実施形態では、二次元コードに含まれる情報から全ての二次元コードの取得完了を判別しているが、最初の二次元コードの画像の方向(又は向き)に対して、最後の二次元コードの画像の方向を例えば180度回転させることなどで、最後の二次元コードであることを判別する構成としても良い。
【0039】
移動通信端末装置では最後の二次元コードが出てくるまで新しい二次元コードが出てくる度に撮像し、最後(m番目とする)の二次元コードを撮像及び認識した時点で、それまで認識していない、m番目より小さい番号の二次元コードを全て認識するまで、更に撮像を継続すれば良い。例えば2番目の二次元コードから撮像を開始して認識にも成功し、3番目の二次元コードの認識を失敗し、4番目の二次元コードの認識を成功し、最後の5番目の二次元コードの認識を成功した場合、まだ認識に成功していない1番目の二次元コードと3番目の二次元コードの認識を成功するまで撮像を継続すれば良い。
【0040】
<変形例>
図9に送信側で表示する二次元コードの動画の第1実施形態の変形例を示す。図9(A)にn番目(nは任意の整数)の二次元コードの画像(内容A)を示し、図9(B)にn+1番目の二次元コードの画像(内容B)を示し、図9(C)にn+2番目の二次元コードの画像(内容C)を示す。ここでは、二次元コードとしてiQRコード(登録商標)を用いている。
【0041】
図9(A)の二次元コードは、右下の隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向(又は向き)は0度である。図9(B)の二次元コードは、左上の隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向は+180度であり、図9(A)の二次元コードからは時計方向に180度回転した状態である。図9(C)の二次元コードは、右下の隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向は0度であり、図9(B)の二次元コードからは時計方向に180度回転した状態である。つまり、複数の二次元コードの画像の方向が順に時計方向に180度回転する動画としている。この場合、受信側では領域P1に切り出しシンボルがあるか否かを判定することで二次元コードが変化したか否かを判定することができる。
【0042】
<第2実施形態>
図10に送信側で表示する二次元コードの動画の第2実施形態を示す。図10(A)にn番目(nは任意の整数)の二次元コードの画像(内容A)を示し、図10(B)にn+1番目の別種の画像(白背景)を示し、図10(C)にn+2番目の二次元コードの画像(内容B)を示す。ここでは、二次元コードとしてQRコード(登録商標)を用いており、二次元コードの画像(内容A,C)の間に別種の画像(白背景)を挟んだ構成とされている。
【0043】
なお、二次元コードの画像(内容A,C)を表示する時間と、別種の画像(白背景)を表示する時間は同じであっても良いし、異なっていても良い。通常は二次元コードの内容解析にある程度の時間がかかるため、二次元コードの表示時間に比して白背景の表示時間が短くなる。
【0044】
図10(A)の二次元コードは、右上、左上、左下の3隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向(又は向き)は0度である。図10(B)の別種の画像には切り出しシンボルが配置されていない。図10(C)の二次元コードは、右上、左上、左下の3隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向は0度である。この場合、受信側では領域P2に切り出しシンボルが検出されないとき別種の画像が挟まれていることを認識でき、二次元コードが変化したか否かを判定することができる。
【0045】
<第2実施形態の受信側のフローチャート>
図11にCPU13が実行する二次元コード読み取り処理の第2実施形態のフローチャートを示す。図11において、図8と同一部分には同一符号を付す。この二次元コード読み取り処理のプログラムはメモリ17に格納されており、メモリ17から読み出された二次元コード読み取り処理のプログラムはCPU13で実行される。
【0046】
図11において、ステップS1でカメラ部15を起動し、ステップS2でオートフォーカス等のフォーカス調整手段によって、二次元コードの表示されている位置にフォーカスを合わせる。
【0047】
ステップS3でカメラ部15が撮像した画像から既存の二次元コード認識処理によって、二次元コードを認識する。この処理では例えば3隅の切り出しシンボルを検出することで二次元コードを認識する。次に、ステップS4で3隅の切り出しシンボルから二次元コードの画像の方向(又は向き)を解析する。
【0048】
こののち、ステップS5で二次元コードの内容を解析する。すなわち撮像した二次元コードが動画であるか、動画の何番目の二次元コードであるか、動画の最後の二次元コードであるか等の認識であり、二次元コードにはこのような情報が予め含まれている。そして、ステップS6で撮像した二次元コードに含まれるデータをデータ復元処理によって復元する。
【0049】
次に、ステップS7で動画を構成する全ての二次元コードの取得を完了したか否かを判別する。この判別にはステップS5の動画の最後の二次元コードであるかの認識である認識結果を用いる。全ての二次元コードの取得を終っていない場合には、ステップS18に進み、二次元コード認識処理を行う。この二次元コード認識処理では領域P2に切り出しシンボルがあるか否かを判定することで二次元コードを認識する。なお、ステップS18でステップS3と同一の処理、つまり3隅の切り出しシンボルを検出することで二次元コードを認識する構成としても良い。
【0050】
ステップS19では二次元コードを認識できない状態から二次元コードを認識できる状態に変化したか否かを判別する。二次元コードを認識できる状態に変化しなかった場合はステップS18に進んで二次元コード認識処理を繰り返し、二次元コードを認識できる状態に変化した場合にステップS5に進んで二次元コードの内容を解析する。
【0051】
一方、ステップS7において全ての二次元コードの取得を完了した場合には、ステップS10に進んで取得終了処理を実施し、この処理を終了する。
【0052】
この実施形態ではステップS18で画像の一部領域である領域P2に切り出しシンボルがあるか否かを判定することで二次元コードを認識するため、領域P2の解析を行うだけで良く、二次元コード変化の解析速度を高速化することができる。
【0053】
<第3実施形態>
図12に送信側で表示する二次元コードの動画の第3実施形態を示す。図12(A)にn番目(nは任意の整数)の二次元コードの画像(内容AのQRコード(登録商標))を示し、図12(B)にn+1番目の二次元コードの画像(内容BのiQRコード(登録商標))を示し、図12(C)にn+2番目の二次元コードの画像(内容CのQRコード(登録商標))を示す。ここでは、二次元コードの画像(内容A,C)の間に規格の異なる別種の二次元コードの画像(内容B)を挟んだ構成とされている。
【0054】
図12(A)の二次元コードは、右上、左上、左下の3隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向(又は向き)は0度である。図12(B)の二次元コードは、右下の隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向(又は向き)は0度である。図10(C)の二次元コードは、右上、左上、左下の3隅に切り出しシンボルが配置されており、この状態の二次元コードの画像の方向は0度である。この場合、受信側では領域P1に切り出しシンボルがあるか否かを判定することで、二次元コードの種類を判定することができる。
【0055】
<第3実施形態の受信側のフローチャート>
図13にCPU13が実行する二次元コード読み取り処理の第3実施形態のフローチャートを示す。図13において、図8と同一部分には同一符号を付す。この二次元コード読み取り処理のプログラムはメモリ17に格納されており、メモリ17から読み出された二次元コード読み取り処理のプログラムはCPU13で実行される。
【0056】
図13において、ステップS1でカメラ部15を起動し、ステップS2でオートフォーカス等のフォーカス調整手段によって、二次元コードの表示されている位置にフォーカスを合わせる。
【0057】
ステップS3でカメラ部15が撮像した画像から既存の二次元コード認識処理によって、二次元コードを認識する。この処理では例えば3隅の切り出しシンボルを検出することで二次元コードを認識する。次に、ステップS4で3隅の切り出しシンボルから二次元コードの画像の方向(又は向き)を解析する。
【0058】
なお、本実施形態では1番目の画像として図12(A)の二次元コードの画像が送信されることにしているが、1番目の画像として図12(B)の二次元コードの画像が送信される場合は、ステップS3,S4では右下の隅の切り出しシンボルを検出することで二次元コードを認識し、二次元コードの画像の方向(又は向き)を解析する。
【0059】
こののち、ステップS5で二次元コードの内容を解析する。すなわち撮像した二次元コードが動画であるか、動画の何番目の二次元コードであるか、動画の最後の二次元コードであるか等の認識であり、二次元コードにはこのような情報が予め含まれている。そして、ステップS6で撮像した二次元コードに含まれるデータをデータ復元処理によって復元する。
【0060】
次に、ステップS7で動画を構成する全ての二次元コードの取得を完了したか否かを判別する。この判別にはステップS5の動画の最後の二次元コードであるかの認識である認識結果を用いる。全ての二次元コードの取得を終っていない場合には、ステップS28に進み、二次元コード認識処理を行う。この二次元コード認識処理では領域P1に切り出しシンボルがあるか否かを判定することで二次元コードの種類を認識する。なお、ステップS28でステップS3と同一の処理、つまり3隅の切り出しシンボルを検出することで二次元コードの種類を認識する構成としても良い。
【0061】
ステップS29では二次元コードの種類が変化したか否かを判別する。二次元コードの種類が変化していない場合はステップS28に進んで二次元コード認識処理を繰り返し、二次元コードの種類が変化した場合にステップS5に進んで二次元コードの内容を解析する。
【0062】
一方、ステップS7において全ての二次元コードの取得を完了した場合には、ステップS10に進んで取得終了処理を実施し、この処理を終了する。
【0063】
この実施形態では異なる種類の二次元コードを交互に表示し、受信側では二次元コードの種類の変化を検出して二次元コードが切り替わったことを判断し、2種類の二次元コードの情報を取得するように構成しているが、2種類の二次元コードのうち、いずれか一方の二次元コードの情報だけを取得する構成としても良い。
【0064】
この実施形態ではステップS28で画像の一部領域である領域P1に切り出しシンボルがあるか否かを判定することで二次元コードの種類を認識するため、領域P1の解析を行うだけで良く、二次元コード変化の解析速度を高速化することができる。
【0065】
なお、撮像した二次元コードがn番目の二次元コードであることを識別する方法として、二次元コードの内容にn番目であることを識別する識別記号を埋め込んでいるが、この他にも、二次元コードの画像の方向又は方向の遷移によってn番目であることを識別するようにしても良い。
【0066】
上記の各実施形態は移動通信端末装置が有するカメラ部15を使用する伝送方式であり、赤外線通信部21や近距離無線通信部22を持たない移動通信端末装置であってもデータ伝送を行うことができる。また、Eメール等を使用してデータを伝送する方法とは異なり通信料がかからない。
【0067】
また、二次元コードの一部分だけの変化を判定すれば良いので、同期するタイミングの判断が簡易かつ高速に行うことができる。そして、プレゼンテーション時のプロジェクタ投影、街頭ディスプレイへの表示、イベント会場の大型ディスプレイへの表示等、送信側が相手を意識することなく、不特定多数へのデータ伝送が可能になる。
(付記1)
送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法であって、
前記送信側では前記複数の二次元コードの画像それぞれの方向を変化させた二次元コードを表示し、
前記受信側では撮像した二次元コードの一部領域から二次元コードの画像の方向の変化を検出して二次元コードの内容の変化を判定する、
ことを特徴とするデータ伝送方法。
(付記2)
送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法であって、
前記送信側では前記複数の二次元コードの画像の間に別種の画像を挟んで表示し、
前記受信側では撮像した二次元コードの一部領域から前記別種の画像を検出して二次元コードの内容の変化を判定する、
ことを特徴とするデータ伝送方法。
(付記3)
付記2記載のデータ伝送方法において、
前記別種の画像は、前記二次元コードとは規格の異なる別種の二次元コードであることを特徴とするデータ伝送方法。
(付記4)
送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法にて前記受信側として用いられる端末装置であって、
前記複数の二次元コードの画像それぞれの方向を変化させた二次元コードを撮像する撮像手段と、
撮像した二次元コードの一部領域から二次元コードの画像の方向の変化を検出して二次元コードの内容の変化を判定する変化検出手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
(付記5)
送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法にて前記受信側として用いられる端末装置であって、
前記複数の二次元コードの画像の間に別種の画像を挟んだ二次元コードを撮像する撮像手段と、
撮像した二次元コードの一部領域から前記別種の画像を検出して二次元コードの内容の変化を判定する変化検出手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
(付記6)
付記5記載の端末装置において、
前記別種の画像は、前記二次元コードとは規格の異なる別種の二次元コードである
ことを特徴とする端末装置。
(付記7)
伝送する情報を変換した複数の二次元コードの表示を撮像して前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生する際に、
前記複数の二次元コードの画像それぞれの方向を変化させた二次元コードを撮像し、
撮像した二次元コードの一部領域から二次元コードの画像の方向の変化を検出して二次元コードの内容の変化を判定する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記8)
付記1記載のデータ伝送方法において、
前記二次元コードの画像の方向の変化は、前記二次元コードの画像における位置検出パターンの位置の変化から検出する
ことを特徴とするデータ伝送方法。
(付記9)
付記2記載のデータ伝送方法において、
前記別種の画像は、前記二次元コードの画像における位置検出パターンの有無から検出する
ことを特徴とするデータ伝送方法。
(付記10)
付記4記載の端末装置において、
前記変化検出手段は、前記二次元コードの画像における位置検出パターンの位置の変化から前記二次元コードの画像の方向の変化を検出する
ことを特徴とする端末装置。
(付記11)
付記5記載の端末装置において、
前記変化検出手段は、前記二次元コードの画像における位置検出パターンの有無から前記別種の画像を検出する
ことを特徴とする端末装置。
【符号の説明】
【0068】
1 表示部
2a,2b,2c 二次元コード
3 移動通信端末装置
10 アンテナ
11 無線通信部
12 ベースバンド部
13 CPU
14 表示部
15 カメラ部
16 キー部
17 メモリ
18 マイクロホン
19 スピーカ
20 AD変換部
21 赤外線通信部
22 近距離無線通信部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法であって、
前記送信側では前記複数の二次元コードの画像それぞれの方向を変化させた二次元コードを表示し、
前記受信側では撮像した二次元コードの一部領域から二次元コードの画像の方向の変化を検出して二次元コードの内容の変化を判定する、
ことを特徴とするデータ伝送方法。
【請求項2】
送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法であって、
前記送信側では前記複数の二次元コードの画像の間に別種の画像を挟んで表示し、
前記受信側では撮像した二次元コードの一部領域から前記別種の画像を検出して二次元コードの内容の変化を判定する、
ことを特徴とするデータ伝送方法。
【請求項3】
請求項2記載のデータ伝送方法において、
前記別種の画像は、前記二次元コードとは規格の異なる別種の二次元コードであることを特徴とするデータ伝送方法。
【請求項4】
送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法にて前記受信側として用いられる端末装置であって、
前記複数の二次元コードの画像それぞれの方向を変化させた二次元コードを撮像する撮像手段と、
撮像した二次元コードの一部領域から二次元コードの画像の方向の変化を検出して二次元コードの内容の変化を判定する変化検出手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項5】
送信側では伝送する情報を変換した複数の二次元コードを表示し、受信側では撮像した前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生してデータ伝送を行うデータ伝送方法にて前記受信側として用いられる端末装置であって、
前記複数の二次元コードの画像の間に別種の画像を挟んだ二次元コードを撮像する撮像手段と、
撮像した二次元コードの一部領域から前記別種の画像を検出して二次元コードの内容の変化を判定する変化検出手段と、
を有することを特徴とする端末装置。
【請求項6】
請求項5記載の端末装置において、
前記別種の画像は、前記二次元コードとは規格の異なる別種の二次元コードであることを特徴とする端末装置。
【請求項7】
伝送する情報を変換した複数の二次元コードの表示を撮像して前記複数の二次元コードの画像から元の情報を再生する際に、
前記複数の二次元コードの画像それぞれの方向を変化させた二次元コードを撮像し、
撮像した二次元コードの一部領域から二次元コードの画像の方向の変化を検出して二次元コードの内容の変化を判定する、
処理をコンピュータに実行させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−45293(P2013−45293A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−182811(P2011−182811)
【出願日】平成23年8月24日(2011.8.24)
【出願人】(310022372)富士通モバイルコミュニケーションズ株式会社 (219)
【Fターム(参考)】