説明

データ伝送方法及び電子機器

【課題】 データを受信した機器が、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することを防止する。
【解決手段】 データ記録再生メディア機器20は、停止状態(Stop)から再生状態(PB)へと動作モードを遷移させ、記録媒体に記録されているデータを出力開始する場合には、DIFモード(ディジタル入出力モード)がINからOUTになると、自らの出力プラグにおけるブロードキャストコネクションカウンタ又はポイント・トゥ・ポイント・コネクションカウンタを0から1に設定してコネクション接続状態とする。そして、データ記録再生メディア機器20は、ミュート解除前に、tf=1のDITを1つだけ挿入する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の電子機器が接続されたネットワークにおいてデータを送受信するデータ伝送方法及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、例えばディジタル衛星放送向けのセットトップ・ボックスといった外部通信用のポートを備える各種機器を相互に接続し、ネットワークを構築して使用することが考えられている。
【0003】
このようなネットワークシステムにおいては、各機器がシリアルバス等のネットワークケーブルを介して、MPEG(Moving Picture Experts Group)データ等をパケット化し、トランスポートストリームとして伝送する。
【0004】
従来技術として、特許文献1、2が知られている。
【0005】
【特許文献1】特開平9−186968号公報
【特許文献2】特開平10−154373号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述したネットワークシステムにおいては、データの変わり目といったストリームの非連続ポイントを他の機器に通知するようなサポートがなされていなかった。
【0007】
そのため、このようなネットワークシステムにおいては、任意の機器間で通信を行う際に、受信側の機器におけるデマルチプレクサやデコーダに対して、例えば時間軸が変化するような予測不可能な異常なストリームが突然入力された場合に、デマルチプレクサやデコーダ等の各部がハングアップしてしまうといった問題を生じることがあった。また、このようなネットワークシステムにおいては、異常なストリームを受信した機器が、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力してしまうといった問題があった。
【0008】
本発明は、このような実情に鑑みてなされたものであり、従来のネットワークシステムにおいて、データを受信した機器が、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することがないデータを送受信するデータ伝送方法及び電子機器を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した目的を達成する本発明にかかるデータ伝送方法は、複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う際に、データをMPEG(Moving Picture Experts Group)データパケット化し、トランスポートストリームとして伝送するデータ伝送方法であって、記録媒体に対して記録及び/又は再生するデータのコンテンツのデータの変わり目を検出し、検出されたデータの変わり目に非連続情報データとしてのDIT(Discontinuity Information Table)を挿入することを特徴としている。
【0010】
このような本発明にかかるデータ伝送方法は、記録媒体に対して記録及び/又は再生するデータの非連続情報データを挿入することによって、データのコンテンツの時間軸が変化していることを示す。
【0011】
また、上述した目的を達成する本発明にかかるデータ伝送方法は、複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う際に、データをMPEG(Moving Picture Experts Group)データパケット化し、トランスポートストリームとして伝送するデータ伝送方法であって、上記ネットワークのインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータのコンテンツのデータの変わり目に、上記データに非連続情報データとしてのDIT(Discontinuity Information Table)を挿入することを特徴としている。
【0012】
このような本発明にかかるデータ伝送方法は、シリアルバスインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータの非連続情報データを挿入することによって、データのコンテンツの時間軸が変化していることを示す。
【0013】
さらに、上述した目的を達成する本発明にかかる電子機器は、複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う際に、データをMPEG(Moving Picture Experts Group)データパケット化し、トランスポートストリームとして伝送する電子機器であって、記録媒体に記録されたデータの非連続情報データとしてのDIT(Discontinuity Information Table)を生成する生成手段を備え、上記生成手段は、上記データのコンテンツのデータの変わり目に、上記データに生成した非連続情報データを挿入することを特徴としている。
【0014】
このように構成された本発明にかかる電子機器は、記録媒体に対して記録及び/又は再生するデータの非連続情報データを生成してデータに挿入することによって、このデータのコンテンツの時間軸が変化していることを示す。
【0015】
さらにまた、上述した目的を達成する本発明にかかる電子機器は、複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う際に、データをMPEG(Moving Picture Experts Group)データパケット化し、トランスポートストリームとして伝送する電子機器であって、上記ネットワークのインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータの同調をとる同調手段と、上記ネットワークのインターフェース及び/又は上記同調手段を介して受信したデータの非連続情報データとしてのDITを生成する生成手段とを備え、上記生成手段は、上記同調手段を介して受信したデータのコンテンツのデータの変わり目に、上記データに生成した非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴としている。
【0016】
このように構成された本発明にかかる電子機器は、シリアルバスインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータの非連続情報データを生成してデータに挿入することによって、このデータのコンテンツの時間軸が変化していることを示す。
【発明の効果】
【0017】
本発明にかかるデータ伝送方法は、シリアルバスインターフェースにより複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行うデータ伝送方法であって、記録媒体に対して記録及び/又は再生するデータのコンテンツの時間軸が変化する際に、データに非連続情報データを挿入することによって、このデータを外部へと出力した際に、このデータを受信した電子機器が、データのコンテンツの時間軸が変化していることを知ることができ、各部がハングアップしてしまうことを回避することが可能となるとともに、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することも回避可能となる。
【0018】
また、本発明にかかるデータ伝送方法は、シリアルバスインターフェースにより複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行うデータ伝送方法であって、シリアルバスインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータのコンテンツの時間軸が変化する際に、データに非連続情報データを挿入することによって、このデータをシリアルバスインターフェースを介して外部へと出力した際に、このデータを受信した電子機器が、データのコンテンツの時間軸が変化していることを知ることができる。したがって、本発明にかかるデータ伝送方法は、データを受信した電子機器の各部がハングアップしてしまうことを回避することができ、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することも回避することができる。
【0019】
さらに、本発明にかかる電子機器は、シリアルバスインターフェースにより複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う電子機器であって、記録媒体に記録されたデータの非連続情報データを生成する生成手段を備え、データのコンテンツの時間軸が変化する際に、データに、この生成手段により生成した非連続情報データを挿入するため、このデータを外部へと出力した際に、このデータを受信した他の電子機器が、データのコンテンツの時間軸が変化していることを知ることができ、各部がハングアップしてしまうことを回避することができるとともに、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することも回避することができる。
【0020】
さらにまた、本発明にかかる電子機器は、シリアルバスインターフェースにより複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う電子機器であって、シリアルバスインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータの同調をとる同調手段と、シリアルバスインターフェース及び/又は同調手段を介して受信したデータの非連続情報データを生成する生成手段とを備え、同調手段を介して受信したデータのコンテンツの時間軸が変化する際に、データに、生成手段によって生成した非連続情報データを挿入するため、このデータをシリアルバスインターフェースを介して外部へと出力した際に、このデータを受信した電子機器が、データのコンテンツの時間軸が変化していることを知ることができる。したがって、本発明にかかる電子機器は、データを受信した電子機器の各部がハングアップしてしまうことを回避することを可能とするとともに、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することも回避することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0022】
本発明を適用した実施の形態は、図1に示すように、IEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.)によって承認されたIEEE Std. 1394-1995 IEEE Standard for a High Performance serial Bus規格(以下、IEEE1394と略称する。)に準拠したIEEE1394シリアルバス60により、複数の電子機器が接続されたネットワーク(以下、IEEE1394ネットワークと称する。)10である。なお、ここでは、IEEE1394ネットワーク上のデータ記録再生メディア機器20とチューナ機器40の2つの電子機器を対象とし、これらの2つの電子機器間でデータ送受信を行うものとする。
【0023】
以下の説明において、データ記録再生メディア機器20は、例えば、いわゆるディジタル・ビデオ・ホーム・システム(Digital Video Home System;D−VHS)方式のビデオ・テープ・レコーダ(Video Tape Recorder;VTR)、オーディオ・ビジュアル・ハードディスクドライブ(Audio Visual Hard Disk Drive;AV−HDD)或いはディジタル・ビデオ・ディスク(Digital Video Disk;DVD)といった電子機器であるものとする。データ記録再生メディア機器20は、いわゆるMPEG(Moving Picture Experts Group)方式により圧縮されたMPEGデータを図示しない記録媒体であるテープやディスクに記録するとともに、この圧縮されたMPEGデータを伸張して再生出力するものである。
【0024】
一方、チューナ機器40は、例えば、ディジタル衛星放送向けの統合受信復調装置(Integrated Receiver Decorder)やディジタル・テレビ(Digital Television;DTV)等のチューナ機能を備えた電子機器であり、MPEGデータを送受信するものとする。
【0025】
IEEE1394ネットワーク10においては、データ記録再生メディア機器20にて再生してパケット化したMPEGデータをトランスポートストリーム(以下、MPEG−TSと略記する。)としてチューナ機器40へと送信し、受信したMPEG−TSをチューナ機器40にてアンパケット化して伸張する。また、IEEE1394ネットワーク10においては、チューナ機器40にて受信してパケット化したMPEG−TSをデータ記録再生メディア機器20へと送信し、受信したMPEG−TSをデータ記録再生メディア機器20にてアンパケット化して記録媒体に記録する。
【0026】
このようなデータ記録再生メディア機器20及びチューナ機器40は、それぞれ、図2及び図3に示すような各部を備える。
【0027】
すなわち、データ記録再生メディア機器20は、図2に示すように、記録媒体に対するデータの記録及び/又は再生の動作を制御する記録再生制御部21と、記録媒体に記録されているデータの変わり目を検出する検出手段であるデータ検出部22と、外部とのデータのインターフェースを行うIEEE1394インターフェース(以下、IEEE1394I/Fと略記する。)23と、各部を制御するとともに、後述する非連続情報データを生成する生成手段としての機能を有する制御マイコン24とを備える。
【0028】
記録再生制御部21は、後述する制御マイコン24の制御のもとに、テープやディスク等の記録媒体に対するデータの記録及び/又は再生の動作を制御する。すなわち、記録再生制御部21は、例えば、記録媒体であるテープの動作の制御や、記録媒体に記録されているデータの再生及び可変速再生といった再生動作の制御や、再生しているデータの停止及び一時停止といった停止動作の制御や、記録媒体に対するデータの記録及び一時記録停止といった記録動作の制御を行うための制御信号を制御マイコン24から受信し、記録媒体の動作を制御する。
【0029】
データ検出部22は、異なるデータの境界やアナログデータとディジタルデータとの境界といった記録媒体に記録されているデータの変わり目を検出して、制御マイコン24にその検出結果を送信する。
【0030】
IEEE1394I/F23は、データのパケット分割及びパケット化されたデータのアンパケット化等の処理を施すリンクIC25と、このリンクIC25とIEEE1394シリアルバス60との間で電気信号のビット列としてデータの受け渡しを行うフィジカル・レイヤ26とを有する。
【0031】
リンクIC25は、記録媒体から再生されるデータをミュートするか否かにより切り換えられる切換スイッチ27と、データを記録するか再生するかに応じて切り換えられる切換スイッチ28と、記録再生するデータを一時記憶することにより、制御マイコン24から受信した後述するデータの非連続情報データ(Discontinuity Information Table;以下、DITと略記する。)をデータに挿入するためのバッファの役割を果たすメモリ29と、記録媒体から再生したデータをパケット化してMPEG−TSとする1394パケット化部30と、外部から受信したMPEG−TSのパケット化を解く1394アンパケット化部31と、物理層であるフィジカル・レイヤ26とのインターフェースであるフィジカルI/F32とを有する。
【0032】
IEEE1394I/F23は、IEEE1394シリアルバス60を介して外部から伝送されてきたMPEG−TSを受信するとともに、記録媒体に記録されているデータに処理を施してMPEG−TSとしてIEEE1394シリアルバス60に流し、外部へと送信する。
【0033】
制御マイコン24は、上述した記録再生制御部21、データ検出部22、IEEE1394I/F23を制御する。すなわち、制御マイコン24は、記録再生制御部21に対して、上述した記録媒体の動作を制御するための制御信号を送信して制御する。また、制御マイコン24は、データ検出部22からデータの変わり目を検出した結果を受信する。さらに、制御マイコン24は、動作モードに応じて切換スイッチ27,28を制御するとともに、データの送信、受信或いは同時送受信状態を決定してメモリ29に対するデータの入出力制御のための制御信号を送信して制御する。さらにまた、制御マイコン24は、メモリ29に保持されているデータを消去するための制御信号や、データに挿入するDITを、メモリ29に送信して制御する。また、制御マイコン24は、決定した送受信方向にしたがって、IEC(International Electrotechnical Commission;国際電気標準会議)61883にしたがったコネクションマネージメントに準拠して、1394パケット化部30及び1394アンパケット化部31に対して機器間の論理的な接続及び切断を管理するコネクション制御のための制御信号を送信して制御する。
【0034】
このようなデータ記録再生メディア機器20は、IEEE1394シリアルバス60を介して外部からMPEG−TSを受信して上述した各種処理を施し、データを記録媒体に記録するとともに、記録媒体に記録されているデータを再生して各種処理を施し、得られたMPEG−TSをIEEE1394シリアルバス60を介して外部へと送信する。
【0035】
一方、チューナ機器40は、図3に示すように、外部とのデータのインターフェースを行うIEEE1394I/F41と、外部から受信した多重化されたデータを複数の信号に分離するとともに、データの時間軸の変わり目を検出する検出手段としての機能を有するデマルチプレクサ42と、受信したデータをデコードするデコーダ43と、IEEE1394シリアルバス60ではなく、ディジタル衛星放送等の他の通信媒体を介して受信したデータの同調をとる同調手段であるチューナ部44と、動作モードに応じてデマルチプレクサ42とチューナ部44とを選択して接続する切換スイッチ45と、各部を制御するとともに、上述した非連続情報データであるDITを生成する生成手段としての機能を有する制御マイコン46とを備える。
【0036】
IEEE1394I/F41は、リンクIC48とIEEE1394シリアルバス60との間で電気信号のビット列としてデータの受け渡しを行うフィジカル・レイヤ47と、データのパケット分割及びパケット化されたデータのアンパケット化等の処理を施すリンクIC48とを有する。
【0037】
リンクIC48は、物理層であるフィジカル・レイヤ47とのインターフェースであるフィジカルI/F49と、チューナ部44で受信したデータをパケット化してMPEG−TSとする1394パケット化部50と、IEEE1394シリアルバス60を介して外部から受信したMPEG−TSのパケット化を解く1394アンパケット化部51と、受信したデータを一時記憶することにより、制御マイコン46から受信したDITをデータに挿入するためのバッファの役割を果たすメモリ52と、IEEE1394シリアルバス60を介して受信したデータをデコードするかチューナ部44で受信したデータを図示しないモニタやスピーカ、図示しないアナログデータを扱うVTR或いは外部へと出力するかに応じて切り換えられる切換スイッチ53と、IEEE1394シリアルバス60を介して受信したデータ或いはチューナ部44で受信したデータをミュートするか否かにより切り換えられる切換スイッチ54とを有する。
【0038】
IEEE1394I/F41は、IEEE1394シリアルバス60を介して外部から伝送されてきたMPEG−TSを受信するとともに、チューナ部44で受信したデータに処理を施してMPEG−TSとしてIEEE1394シリアルバス60に流し、外部へと送信する。
【0039】
デマルチプレクサ42は、外部から受信した多重化されたデータを複数の信号に分離する。そして、デマルチプレクサ42は、分離して得られた異なるデータの境界やアナログデータとディジタルデータとの境界といったデータの変わり目を検出して、制御マイコン46にその検出結果を送信する。
【0040】
デコーダ43は、デマルチプレクサ42で分離されたデータをデコードする。
【0041】
チューナ部44は、衛星放送等の他の通信媒体を介してデータを受信し、同調をとる。チューナ部44は、制御マイコン46の制御のもとに、チューニング制御を行う。
【0042】
切換スイッチ45は、制御マイコン46の制御のもとに、デマルチプレクサ42とチューナ部44とを選択して接続し、データの経路を切り換える。すなわち、切換スイッチ45は、IEEE1394シリアルバス60を介して受信したデータをデコードする場合には、デマルチプレクサ42と接続する。また、切換スイッチ45は、チューナ部44で受信したデータをモニタやスピーカ、VTR或いは外部へと出力する場合には、チューナ部44と接続する。
【0043】
制御マイコン46は、上述したIEEE1394I/F41、デマルチプレクサ42、デコーダ43、チューナ部44を制御する。すなわち、制御マイコン46は、IEC61883にしたがったコネクションマネージメントに準拠して、1394パケット化部50及び1394アンパケット化部51に対して機器間の論理的な接続及び切断を管理するコネクション制御のための制御信号を送信して制御する。また、制御マイコン46は、メモリ52に保持されているデータを消去するための制御信号や、データに挿入するDITを、メモリ52に送信して制御する。さらに、制御マイコン46は、メモリ52と切換スイッチ45,53に対して、IEEE1394シリアルバス60を介して受信したデータをデコードするかチューナ部44で受信したデータをモニタやスピーカ、VTR或いは外部へと出力するかに応じて動作モードを変更するための制御信号を送信して制御するとともに、これらのデータをミュートするか否かを制御するための制御信号を切換スイッチ54に送信して制御する。さらにまた、制御マイコン46は、デマルチプレクサ42からデータの変わり目を検出した結果を受信するとともに、チューナ部44に対して、チューニング制御のための制御信号を送信して制御する。
【0044】
このようなチューナ機器40は、IEEE1394シリアルバス60を介して外部からMPEG−TSを受信して上述した各種処理を施すとともに、チューナ部44で受信したデータに各種処理を施し、得られたMPEG−TSをモニタやスピーカ、VTR或いは外部へと出力する。
【0045】
IEEE1394ネットワーク10においては、データ記録再生メディア機器20及びチューナ機器40の制御マイコン24及び制御マイコン46が、それぞれのメモリ29,52に対して、コンテンツの時間軸やサービスが変化した場合に上述したDITを送信し、このDITをデータに挿入する。このDITとは、欧州ディジタル放送であるDVB(Digital Video Broadcasting)システムで規定されているサービス情報(Service Information)の一種である。このDITは、トランジション・フラグ(transition_flag;以下、tfと略記する。)という1ビットのフラグをシンタックス(syntax)として有する。
【0046】
tfは、MPEG−TSにおける状態遷移の種類を示す。tfは、1である場合には、状態遷移が、MPEG−TSにおけるソースデータが変化したために生じたことを示す。このソースデータの変化は、MPEG−TS自体の変化であり得るとともに、例えば、時間シフトの場合のように、MPEG−TSにおける位置の変化でもあり得る。すなわち、tfは、1である場合には、ソースデータが非連続であることを示すものである。また、tfは、0である場合には、状態遷移が、選択のみの変化のために生じたことを示す。すなわち、データが、同一の位置で同一のTS内に滞在しており、連続していることを示す。
【0047】
このようなDITをデータに挿入する方法について、DITを挿入すべき場合にわけて説明する。
【0048】
まず、データにDITを挿入して送信すべき場合としては、記録媒体に記録されているDITを再生しているときが挙げられる。具体的には、例えば、データ記録再生メディア機器20の記録媒体に記録されている不連続なMPEG−TSに付随しているDITを再生しているときである。
【0049】
このような場合、チューナ機器40は、IEEE1394シリアルバス60を介してデータ記録再生メディア機器20から受信してアンパケット化したデータに対して、チャンネルを切り換える際に、DITを挿入する。
【0050】
また、データにDITを挿入して送信すべき場合としては、データ出力開始時が挙げられる。具体的には、例えば、データ記録再生メディア機器20が停止状態(Stop)から再生状態(playback;PB)へと動作モードを遷移させ、記録媒体に記録されているデータを出力開始する場合である。
【0051】
このような場合、データ記録再生メディア機器20における動作モード、データ記録再生メディア機器20のコネクションマネージメントを行う部分におけるディジタル入出力モード(Digital Input Output Mode;以下、DIFモードと記す。)、データ記録再生メディア機器20の制御マイコン24からスイッチ27に送られるミュート制御のための制御信号、MPEG−TSパケットの時間変化は、それぞれ、図4に示すようなタイミングチャートで表される。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、DIFモードが入力(IN)から出力(OUT)になると、データの論理的な出入口である自らの出力プラグ(Output Plug Control Register;以下、oPCRと略記する。)におけるブロードキャストコネクションカウンタ(Broadcast Connection Counter;以下、Bccと略記する。)又はポイント・トゥ・ポイント・コネクションカウンタ(Point to Point Connection Counter;以下、Pccと略記する。)を0から1に設定してコネクション接続状態とする。そして、データ記録再生メディア機器20は、ミュート解除前に、tf=1のDITを1つ挿入する。なお、同図中におけるEmptyとは、空パケットを示すものである。
【0052】
また、この場合は、コネクション接続状態のときのデータ出力開始時も含まれる。具体的には、例えば、データ記録再生メディア機器20がダビング中において停止状態から再生状態へと動作モードを遷移させ、記録媒体に記録されているデータを出力開始する場合である。
【0053】
このような場合にも、データ記録再生メディア機器20は、ミュート解除前に、tf=1のDITを1つ挿入する。
【0054】
このようなデータ記録再生メディア機器20における一連の処理は、図5に示すようなものになる。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、ステップS1において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されないように、ミュートがONの状態にするとともに、制御マイコン24からIEEE1394I/F23におけるメモリ29に対して制御信号を送信し、メモリ29に保持されているデータをクリアする。
【0055】
次に、データ記録再生メディア機器20は、ステップS2において、動作モードが一時停止状態(Pause)又は例えば、再生一時停止(PBpause)、早巻き(Cue)、早巻戻し(Review)、スロー再生(Slow)といった可変速再生状態であるかを判別する。
【0056】
ここで、一時停止状態又は可変速状態である場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS5において、oPCRでBcc又はPccが1以上であるか否か、すなわち、コネクション接続状態であるか否かを判別する。
【0057】
ここで、oPCRでBcc及びPccがともに0であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS7の処理へと移行する。
【0058】
一方、oPCRでBcc又はPccが1以上であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS6の処理へと移行する。
【0059】
また、データ記録再生メディア機器20は、ステップS2において一時停止状態又は可変速状態でないと判別した場合には、ステップS3において、oPCRでBcc及びPccがともに0であるか否かを判別する。
【0060】
ここで、oPCRでBcc又はPccが1以上であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS6の処理へと移行する。
【0061】
一方、oPCRでBcc及びPccがともに0であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS4において、oPCRにおけるBcc又はPccに1を加算する。
【0062】
そして、データ記録再生メディア機器20は、ステップS6において、制御マイコン24からメモリ29に対してtf=1のDITを送信し、このDITをデータに挿入する。
【0063】
データ記録再生メディア機器20は、ステップS7において、再生状態に遷移した後、ステップS8において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されるように、ミュートがOFFの状態にし、一連の処理を終了する。
【0064】
なお、データ記録再生メディア機器20においては、DIFモードが出力であって、リモート制御により自らのoPCRがBcc=0又はPcc=0に設定された場合には、DITを挿入しないようにする。
【0065】
このような一連の処理によって、データ記録再生メディア機器20は、上述したタイミングにおいてDITを挿入する。データ記録再生メディア機器20は、DITが挿入されたデータを1394パケット化部30においてパケット化し、MPEG−TSとしてIEEE1394シリアルバス60を介して外部へと出力する。
【0066】
一方、チューナ機器40は、データ記録再生メディア機器20から送信されたMPEG−TSを受信し、図6に示すような一連の処理を行い再生出力する。
【0067】
すなわち、チューナ機器40は、同図に示すように、ステップS11において、制御マイコン46によって、デコーダ43と図示しないD/A(Digital to Analog)コンバータとの入力段及び出力段をミュートがONの状態にするように指示し、異常な映像や音声の出力処理を一時停止するとともに、デマルチプレクサ42の入力段及び出力段をミュートがONの状態にするように指示し、異常なストリームが入力されないようにする。
【0068】
次に、チューナ機器40は、ステップS12において、制御マイコン46からIEEE1394I/F41におけるメモリ52に対して制御信号を送信し、メモリ52に保持されているデータをクリアする。なお、ここでは、データの加工等のためにチューナ機器40の各部が使用する図示しないメモリがある場合には、それらのメモリもクリアする。
【0069】
また、チューナ機器40は、ステップS13において、必要に応じて、各部の初期化又は一時停止状態から復帰した際に必要となるデータの設定を行う。
【0070】
そして、チューナ機器40は、ステップS14において、制御マイコン46によって、デマルチプレクサ42の入力段をミュートがOFFの状態にするように指示し、1394アンパケット化部51においてアンパケット化されて入力されてくるストリームの同期バイトを検出した後、ストリームが安定して入力していることを確認する。
【0071】
さらに、チューナ機器40は、ステップS15において、制御マイコン46によって、デマルチプレクサ42の出力段とデコーダ43の出力段とをミュートがOFFの状態にするように指示し、デコーダ43に入力されているストリームが安定してデコードされていることを確認する。
【0072】
そして、チューナ機器40は、ステップS16において、デコーダ43の出力段と、D/Aコンバータの入力段及び出力段とをミュートがOFFの状態にするように指示して、モニタやスピーカ、VTR等の接続されている電子機器に対してデータを再び出力し、正常な映像や音声の再生を再開する。
【0073】
このようにすることによって、チューナ機器40は、制御マイコン46の制御のもとに適切にデータをデコードすることができ、デマルチプレクサ42やデコーダ43等の各部がハングアップしてしまうことがなく、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することがなくなる。
【0074】
つぎに、データにDITを挿入して送信すべき場合として挙げられるデータ出力停止時について説明する。具体的には、例えば、データ記録再生メディア機器20が再生状態から停止状態へと動作モードを遷移させる場合である。
【0075】
このような場合、データ記録再生メディア機器20における動作モード、データ記録再生メディア機器20におけるDIFモード、データ記録再生メディア機器20の制御マイコン24からスイッチ27に送られるミュート制御のための制御信号、MPEG−TSパケットの時間変化は、それぞれ、図7に示すようなタイミングチャートで表される。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、DIFモードが出力から入力になると、ミュート設定してから自らのoPCRにおけるBcc>0又はPcc>0を0に設定する前に、tf=1のDITを1つ挿入する。
【0076】
また、この場合は、コネクション接続状態のときのデータ出力停止時も含まれる。具体的には、例えば、データ記録再生メディア機器20がダビング中において再生状態から停止状態へと動作モードを遷移させる場合である。
【0077】
このような場合にも、データ記録再生メディア機器20は、tf=1のDITを1つ挿入する。
【0078】
このようなデータ記録再生メディア機器20における一連の処理は、図8に示すようなものになる。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、ステップS21において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されないように、ミュートがONの状態にするとともに、制御マイコン24からIEEE1394I/F23におけるメモリ29に対して制御信号を送信し、メモリ29に保持されているデータをクリアする。
【0079】
次に、データ記録再生メディア機器20は、ステップS22において、動作モードが再生状態であるかを判別する。
【0080】
ここで、再生状態でない場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS26において、oPCRでBcc又はPccが1以上であるか否か、すなわち、コネクション接続状態であるか否かを判別する。
【0081】
ここで、oPCRでBcc及びPccがともに0であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS28の処理へと移行する。
【0082】
一方、oPCRでBcc又はPccが1以上であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS27において、oPCRにおけるBcc又はPccから1を減算する。
【0083】
また、データ記録再生メディア機器20は、ステップS22において再生状態であると判別した場合には、ステップS23において、oPCRでBcc又はPccが1以上であるか否かを判別する。
【0084】
ここで、oPCRでBcc及びPccがともに0であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS28の処理へと移行する。
【0085】
一方、oPCRでBcc又はPccが1以上であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS24において、制御マイコン24からメモリ29に対してtf=1のDITを送信し、このDITをデータに挿入する。
【0086】
また、データ記録再生メディア機器20は、ステップS25において、oPCRにおけるBcc又はPccから1を減算する。
【0087】
そして、データ記録再生メディア機器20は、ステップS28において、停止状態に遷移した後、ステップS29において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されるように、ミュートがOFFの状態にし、一連の処理を終了する。
【0088】
なお、データ記録再生メディア機器20においては、このような処理を、動作モードが再生状態から早巻き状態又は早巻戻し状態に遷移する場合にも適用できる。
【0089】
このような一連の処理によって、データ記録再生メディア機器20は、上述したタイミングにおいてDITを挿入する。データ記録再生メディア機器20は、再生していたデータが停止されたことを示すDITが挿入されたデータを1394パケット化部30においてパケット化し、MPEG−TSとしてIEEE1394シリアルバス60を介して外部へと出力する。
【0090】
そして、MPEG−TSを受信したチューナ機器40は、先に図6に示したような一連の処理を行い、データを再生する。このようにすることによって、チューナ機器40は、制御マイコン46の制御のもとに適切にデータをデコードすることができ、突然の再生状態から停止状態への遷移にもデマルチプレクサ42やデコーダ43等の各部がハングアップしてしまうことがなく、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することがなくなる。
【0091】
つぎに、データにDITを挿入して送信すべき場合として挙げられるIEC61883にしたがったコネクションルールに基づいたデータ出力乗っ取り時について説明する。なお、ここでは、データ記録再生メディア機器20が、チューナ機器40が使用しているデフォルトチャンネルを乗っ取り出力する場合について述べる。
【0092】
このような場合、データ記録再生メディア機器20における動作モード、データ記録再生メディア機器20におけるDIFモード、チューナ機器40のoPCRのBcc、MPEG−TSパケットの時間変化は、それぞれ、図9に示すようなタイミングチャートで表される。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、チューナ機器40のoPCRのBccを1から0に設定し、さらに、自らのoPCRにおけるBcc又はPccを0から1に設定する。そして、データ記録再生メディア機器20は、ミュート解除前に、tf=1のDITを1つ挿入する。
【0093】
このようなデータ記録再生メディア機器20における一連の処理は、図10に示すようなものになる。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、ステップS31において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されないように、ミュートがONの状態にするとともに、制御マイコン24からIEEE1394I/F23におけるメモリ29に対して制御信号を送信し、メモリ29に保持されているデータをクリアする。
【0094】
次に、データ記録再生メディア機器20は、ステップS32において、動作モードを再生及び出力状態にする。
【0095】
また、データ記録再生メディア機器20は、ステップS33において、チューナ機器40のoPCRのBccを1から0に設定する。
【0096】
さらに、データ記録再生メディア機器20は、ステップS34において、自らのoPCRのBcc又はPccを0から1に設定する。
【0097】
そして、データ記録再生メディア機器20は、ステップS35において、制御マイコン24からメモリ29に対してtf=1のDITを送信し、このDITをデータに挿入する。
【0098】
データ記録再生メディア機器20は、ステップS36において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されるように、ミュートがOFFの状態にし、一連の処理を終了する。
【0099】
このような一連の処理によって、データ記録再生メディア機器20は、上述したタイミングにおいて2つのDITをデータに挿入し、1394パケット化部30においてパケット化して、MPEG−TSとしてIEEE1394シリアルバス60を介して外部へと出力する。
【0100】
このMPEG−TSを受信したチューナ機器40は、先に図6に示したような一連の処理を行い、データを再生する。このようにすることによって、チューナ機器40は、制御マイコン46の制御のもとに適切にデータをデコードすることができ、突然のサービス変更にもデマルチプレクサ42やデコーダ43等の各部がハングアップしてしまうことがなく、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することがなくなる。
【0101】
つぎに、データにDITを挿入して送信すべき場合として挙げられるデータ記録再生メディア機器20から出力されたMPEG−TSが可変速再生に対応できない場合について説明する。
【0102】
このような場合、データ記録再生メディア機器20は、そのメカモードが可変速再生状態に遷移するとき、DITを挿入し、可変速再生中には、ミュート設定して空パケットを出力する。具体的には、データ記録再生メディア機器20は、通常の再生状態から再生一時停止、早巻き、早巻戻し、スロー再生といった可変速再生状態へと遷移する際に、tf=1のDITを1つデータに挿入する。一方、データ記録再生メディア機器20は、再生一時停止、早巻き、早巻戻し、スロー再生といった可変速再生状態から通常の再生状態へと遷移する際にも、tf=1のDITを1つデータに挿入する。ただし、データ記録再生メディア機器20においては、再生一時停止、早巻き、早巻戻し、スロー再生といった可変速再生状態から停止状態へと遷移する際には、DITを挿入する必要はない。
【0103】
このようなデータ記録再生メディア機器20における一連の処理は、図11に示すようなものになる。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、ステップS41において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されないように、ミュートがONの状態にするとともに、制御マイコン24からIEEE1394I/F23におけるメモリ29に対して制御信号を送信し、メモリ29に保持されているデータをクリアする。
【0104】
次に、データ記録再生メディア機器20は、ステップS42において、動作モードが再生状態であるかを判別する。
【0105】
ここで、再生状態である場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS46において、oPCRでBcc又はPccが1以上であるか否か、すなわち、コネクション接続状態であるか否かを判別する。
【0106】
ここで、oPCRでBcc及びPccがともに0であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS48の処理へと移行する。
【0107】
一方、oPCRでBcc又はPccが1以上であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS47において、制御マイコン24からメモリ29に対してtf=1のDITを送信して、このDITをデータに挿入し、ステップS48の処理へと移行する。
【0108】
また、データ記録再生メディア機器20は、ステップS42において再生状態でなく停止状態であると判別した場合には、ステップS43において、oPCRでBcc又はPccが1以上であるか否かを判別する。
【0109】
ここで、oPCRでBcc及びPccがともに0であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS48の処理へと移行する。
【0110】
一方、oPCRでBcc又はPccが1以上であった場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS44において、制御マイコン24からメモリ29に対してtf=1のDITを送信し、このDITをデータに挿入する。
【0111】
また、データ記録再生メディア機器20は、ステップS45において、oPCRにおけるBcc又はPccから1を減算する。
【0112】
そして、データ記録再生メディア機器20は、ステップS48において、可変速再生状態に遷移した後、ステップS49において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されるように、ミュートがOFFの状態にし、一連の処理を終了する。
【0113】
なお、データ記録再生メディア機器20においては、このような処理を、動作モードが一時停止状態に遷移する場合にも適用できる。
【0114】
このような一連の処理によって、データ記録再生メディア機器20は、上述したタイミングにおいてDITを挿入する。データ記録再生メディア機器20は、DITが挿入されたデータを1394パケット化部30においてパケット化し、MPEG−TSとしてIEEE1394シリアルバス60を介して外部へと出力する。
【0115】
そして、MPEG−TSを受信したチューナ機器40は、先に図6に示したような一連の処理を行い、データを再生する。このようにすることによって、チューナ機器40は、制御マイコン46の制御のもとに適切にデータをデコードすることができ、突然の可変速再生状態又は一時停止状態への遷移にもデマルチプレクサ42やデコーダ43等の各部がハングアップしてしまうことがなく、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することがなくなる。
【0116】
つぎに、データにDITを挿入して送信すべき場合として挙げられるコンテンツが変化する変わり目がある場合について説明する。具体的には、例えば、MPEGコンテンツの継ぎとりや、MPEGコンテンツの上書き記録といったように、2つの互いに異なる番組等のプログラムA及びプログラムBのディジタルコンテンツが連続してデータ記録再生メディア機器20の記録媒体に記録されているときである。
【0117】
このような場合、データ記録再生メディア機器20の記録媒体に記録されているMPEGコンテンツ、MPEG−TSパケットの時間変化、データ記録再生メディア機器20の制御マイコン24からスイッチ27に送られるミュート制御のための制御信号は、それぞれ、図12に示すようなタイミングチャートで表される。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、プログラムAからプログラムBへと遷移する際に、tf=1のDITを1つ挿入する。
【0118】
また、データ記録再生メディア機器20は、記録媒体におけるMPEGコンテンツの変わり目が、例えば、コンテンツと未記録部分との境界である場合や、D−VHSのようにディジタルコンテンツ及びアナログコンテンツの両方を記録可能であって、これらのコンテンツの記録部分が混在している際のディジタルコンテンツとアナログコンテンツとの境界である場合にもDITを挿入する。
【0119】
このような場合、データ記録再生メディア機器20の記録媒体に記録されているMPEGコンテンツ、MPEG−TSパケットの時間変化、データ記録再生メディア機器20の制御マイコン24からスイッチ27に送られるミュート制御のための制御信号は、それぞれ、図13に示すようなタイミングチャートで表される。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、記録媒体において、ディジタルコンテンツが記録されている部分から、未記録部分やアナログコンテンツが記録されている部分へと再生する際には、tf=1のDITを1つ挿入する。また、データ記録再生メディア機器20は、記録媒体において、未記録部分やアナログコンテンツが記録されている部分から、ディジタルコンテンツが記録されている部分へと再生する際には、tf=1のDITを1つ挿入する。
【0120】
このようなデータ記録再生メディア機器20における一連の処理は、図14に示すようなものになる。すなわち、データ記録再生メディア機器20は、ステップS51において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されないように、ミュートがONの状態にするとともに、制御マイコン24からIEEE1394I/F23におけるメモリ29に対して制御信号を送信し、メモリ29に保持されているデータをクリアする。
【0121】
次に、データ記録再生メディア機器20は、ステップS52において、ディジタルコンテンツの変わり目があるか否かを判別する。
【0122】
ここで、ディジタルコンテンツの変わり目がある場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS56において、制御マイコン24からメモリ29に対してtf=1のDITを送信して、このDITをデータに挿入し、ステップS57の処理へと移行する。
【0123】
一方、ディジタルコンテンツの変わり目がない場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS53において、記録媒体において、ディジタルコンテンツの部分から、未記録部分やアナログコンテンツの部分へと連続して記録されているか否かを判別する。
【0124】
ここで、ディジタルコンテンツの部分から、未記録部分やアナログコンテンツの部分へと連続して記録されている場合には、データ記録再生メディア機器20は、ステップS55において、制御マイコン24からメモリ29に対してtf=1のDITを送信して、このDITをデータに挿入し、ステップS57の処理へと移行する。
【0125】
一方、未記録部分やアナログコンテンツの部分から、ディジタルコンテンツの部分へと連続して記録されている場合にも、データ記録再生メディア機器20は、ステップS54において、制御マイコン24からメモリ29に対してtf=1のDITを送信し、このDITをデータに挿入する。
【0126】
そして、データ記録再生メディア機器20は、ステップS57において、制御マイコン24からスイッチ27に対して制御信号を送信し、IEEE1394I/F23へデータが入力されるように、ミュートがOFFの状態にし、一連の処理を終了する。
【0127】
このような一連の処理によって、データ記録再生メディア機器20は、MPEGコンテンツの変わり目に応じて、上述したタイミングにおいてDITをデータに挿入し、1394パケット化部30においてパケット化して、MPEG−TSとしてIEEE1394シリアルバス60を介して外部へと出力する。
【0128】
このMPEG−TSを受信したチューナ機器40は、先に図6に示したような一連の処理を行い、データを再生する。このようにすることによって、チューナ機器40は、制御マイコン46の制御のもとに適切にデータをデコードすることができ、突然のサービス変更にもデマルチプレクサ42やデコーダ43等の各部がハングアップしてしまうことがなく、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することがなくなる。
【0129】
つぎに、データにDITを挿入して送信すべき場合として挙げられるデータ記録開始時及びデータ記録停止時について説明する。具体的には、例えば、データ記録再生メディア機器20が、停止状態から記録状態へと動作モードを遷移させる場合や、記録状態から停止状態へと動作モードを遷移させる場合である。
【0130】
このような場合、データ記録再生メディア機器20は、記録媒体にデータを記録する際には、最初にtf=1のDITを1つ記録してから、データの記録を開始する。また、データ記録再生メディア機器20は、記録媒体へのデータの記録を停止又は一時停止する際には、記録されたデータの最後にtf=1のDITを1つ記録してから、停止状態又は一時停止状態へと遷移する。
【0131】
このような処理を行うことによって、データ記録再生メディア機器20は、上述したタイミングにおいてDITを挿入する。そして、データ記録再生メディア機器20は、このデータを再生する際には、1394パケット化部30においてデータをパケット化して、MPEG−TSとしてIEEE1394シリアルバス60を介して外部へと出力する。
【0132】
MPEG−TSを受信したチューナ機器40は、先に図6に示したような一連の処理を行い、データを再生する。このようにすることによって、チューナ機器40は、制御マイコン46の制御のもとに適切にデータをデコードすることができ、デマルチプレクサ42やデコーダ43等の各部がハングアップしてしまうことがなく、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することがなくなる。
【0133】
以上のように、データ記録再生メディア機器20は、動作モードやコンテンツの変化に応じて、データにDITを挿入する。なお、これらの処理は、チューナ機器40にも適用できるものであることはいうまでもない。
【0134】
また、チューナ機器40は、例えば衛星やケーブル等を経由してチューナ部44で受信しているサービスを選局された異なるサービスに変え、そのサービスのストリームをIEEE1394シリアルバス60へと出力する場合に、データにDITを挿入する。
【0135】
すなわち、チューナ機器40は、チューナ部44で受信したサービスの変化に応じて、制御マイコン46からメモリ52に対してDITを送信してデータに挿入する。そして、チューナ機器40は、DITが挿入されたデータを1394パケット化部50でパケット化し、MPEG−TSとしてIEEE1394シリアルバス60上に出力する。
【0136】
このようにすることによって、データ記録再生メディア機器20がこのMPEG−TSを受信した場合には、データ記録再生メディア機器20は、制御マイコン24の制御のもとに安定したデータを記録媒体に記録することができる。
【0137】
以上説明してきたように、本発明の実施の形態として示すIEEE1394ネットワーク10においては、データにDITを挿入することによって、データを受信する電子機器がハングアップすることを回避することができる。したがって、ユーザは、ノイズ画といった目障りな映像や、スピーカを破壊してしまうような異常音を体験することがなくなる。
【0138】
また、本発明を適用することで、上述したDITを挿入するタイミング等のDITに関する運用方法のガイドラインを定めることができる。
【0139】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、例えば、IEEE1394ネットワークのみではなく、いわゆるイーサネット(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)等のディジタルシリアルバスで構築されたネットワークにも適用できるものである。
【0140】
また、本発明は、上述したデータ記録再生メディア機器20やチューナ機器40のみに適用可能なものではなく、例えば家電機器に外部通信機能を備えたものやコンピュータのように、MPEG−TSを送受信できる電子機器も適用できるものである。
【0141】
さらに、本発明は、受信したDITを処理するMPEGビューア機器も対象とすることができる。
【0142】
その他、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることはいうまでもない。
【0143】
以上詳細に説明したように、本発明の実施の形態のデータ伝送方法は、シリアルバスインターフェースにより複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行うデータ伝送方法であって、記録媒体に対して記録及び/又は再生するデータのコンテンツの時間軸が変化する際に、データに非連続情報データを挿入することによって、このデータを外部へと出力した際に、このデータを受信した電子機器が、データのコンテンツの時間軸が変化していることを知ることができ、各部がハングアップしてしまうことを回避することが可能となるとともに、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することも回避可能となる。
【0144】
また、本発明の実施の形態のデータ伝送方法は、シリアルバスインターフェースにより複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行うデータ伝送方法であって、シリアルバスインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータのコンテンツの時間軸が変化する際に、データに非連続情報データを挿入することによって、このデータをシリアルバスインターフェースを介して外部へと出力した際に、このデータを受信した電子機器が、データのコンテンツの時間軸が変化していることを知ることができる。したがって、本発明にかかるデータ伝送方法は、データを受信した電子機器の各部がハングアップしてしまうことを回避することができ、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することも回避することができる。
【0145】
さらに、本発明の実施の形態の電子機器は、シリアルバスインターフェースにより複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う電子機器であって、記録媒体に記録されたデータの非連続情報データを生成する生成手段を備え、データのコンテンツの時間軸が変化する際に、データに、この生成手段により生成した非連続情報データを挿入するため、このデータを外部へと出力した際に、このデータを受信した他の電子機器が、データのコンテンツの時間軸が変化していることを知ることができ、各部がハングアップしてしまうことを回避することができるとともに、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することも回避することができる。
【0146】
さらにまた、本発明の実施の形態の電子機器は、シリアルバスインターフェースにより複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う電子機器であって、シリアルバスインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータの同調をとる同調手段と、シリアルバスインターフェース及び/又は同調手段を介して受信したデータの非連続情報データを生成する生成手段とを備え、同調手段を介して受信したデータのコンテンツの時間軸が変化する際に、データに、生成手段によって生成した非連続情報データを挿入するため、このデータをシリアルバスインターフェースを介して外部へと出力した際に、このデータを受信した電子機器が、データのコンテンツの時間軸が変化していることを知ることができる。したがって、本発明にかかる電子機器は、データを受信した電子機器の各部がハングアップしてしまうことを回避することを可能とするとともに、ノイズ画を表示したり、スピーカを破壊してしまうような異常音を出力することも回避することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】本発明の実施の形態として示すIEEE1394ネットワークの構成を説明するブロック図である。
【図2】同IEEE1394ネットワーク上のデータ記録再生メディア機器の構成を説明するブロック図である。
【図3】同IEEE1394ネットワーク上のチューナ機器の構成を説明するブロック図である。
【図4】データ記録再生メディア機器が停止状態から再生状態へと遷移する場合におけるDIT挿入に関するタイミングチャートである。
【図5】データ記録再生メディア機器が停止状態から再生状態へと遷移する場合にDITを挿入する際の一連の工程を説明するフローチャートである。
【図6】DITが挿入されたストリームを受信する際のチューナ機器における一連の工程を説明するフローチャートである。
【図7】データ記録再生メディア機器が再生状態から停止状態へと遷移する場合におけるDIT挿入に関するタイミングチャートである。
【図8】データ記録再生メディア機器が再生状態から停止状態へと遷移する場合にDITを挿入する際の一連の工程を説明するフローチャートである。
【図9】データ記録再生メディア機器が、使用されているチャンネルを乗っ取り出力する場合におけるDIT挿入に関するタイミングチャートである。
【図10】データ記録再生メディア機器が、チューナ機器が使用しているチャンネルを乗っ取り出力する場合にDITを挿入する際の一連の工程を説明するフローチャートである。
【図11】データ記録再生メディア機器から出力されたストリームが可変速再生に対応できない場合にDITを挿入する際のデータ記録再生メディア機器における一連の工程を説明するフローチャートである。
【図12】2つの互いに異なるディジタルコンテンツが連続してデータ記録再生メディア機器の記録媒体に記録されている場合におけるDIT挿入に関するタイミングチャートである。
【図13】ディジタルコンテンツとアナログコンテンツと未記録部分とが混在してデータ記録再生メディア機器の記録媒体に記録されている場合におけるDIT挿入に関するタイミングチャートである。
【図14】ディジタルコンテンツとアナログコンテンツと未記録部分とが混在してデータ記録再生メディア機器の記録媒体に記録されている場合にDITを挿入する際のデータ記録再生メディア機器における一連の工程を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0148】
10 IEEE1394ネットワーク、 20 データ記録再生メディア機器、 21 記録再生制御部、 22 データ検出部、 23,41 IEEE1394I/F、 24,46 制御マイコン、 40 チューナ機器、 42 デマルチプレクサ、 43 デコーダ、 44 チューナ部、 60 IEEE1394シリアルバス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う際に、データをMPEG(Moving Picture Experts Group)データパケット化し、トランスポートストリームとして伝送するデータ伝送方法であって、
記録媒体に対して記録及び/又は再生するデータのコンテンツのデータの変わり目を検出し、検出されたデータの変わり目に非連続情報データとしてのDIT(Discontinuity Information Table)を挿入すること
を特徴とするデータ伝送方法。
【請求項2】
上記記録媒体に記録されたデータのコンテンツの変わり目を検出することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項3】
上記記録媒体に記録されたデータの出力開始時に、このデータに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項4】
上記記録媒体に記録されたデータの出力停止時に、このデータに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項5】
上記ネットワーク上の他の電子機器が使用しているチャンネルを強制的に切り換えて上記記録媒体に記録されたデータを出力する際に、このデータに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項6】
上記記録媒体に記録されたデータの可変速再生への遷移時に、このデータに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項7】
上記記録媒体に記録されたデータのコンテンツが切り換わる際に、このデータに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項8】
上記記録媒体に対するデータの記録開始時に、このデータに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項9】
上記記録媒体に対するデータの記録停止時に、このデータに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項10】
上記記録媒体として、テープ状記録媒体を用いることを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項11】
上記記録媒体として、円盤状記録媒体を用いることを特徴とする請求項1記載のデータ伝送方法。
【請求項12】
複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う際に、データをMPEG(Moving Picture Experts Group)データパケット化し、トランスポートストリームとして伝送するデータ伝送方法であって、
上記ネットワークのインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータのコンテンツのデータの変わり目に、上記データに非連続情報データとしてのDIT(Discontinuity Information Table)を挿入すること
を特徴とするデータ伝送方法。
【請求項13】
上記ネットワークのインターフェースを介して受信した上記非連続情報データとしてのDITが挿入されたデータのコンテンツのデータの変わり目を検出することを特徴とする請求項12記載のデータ伝送方法。
【請求項14】
上記ネットワークのインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信しているプログラムから異なるプログラムへ選局して切り換える際に、上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項12記載のデータ伝送方法。
【請求項15】
複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う際に、データをMPEG(Moving Picture Experts Group)データパケット化し、トランスポートストリームとして伝送する電子機器であって、
記録媒体に記録されたデータの非連続情報データとしてのDIT(Discontinuity Information Table)を生成する生成手段を備え、
上記生成手段は、上記データのコンテンツのデータの変わり目に、上記データに生成した非連続情報データを挿入すること
を特徴とする電子機器。
【請求項16】
上記記録媒体に記録されたデータのコンテンツの変わり目を検出する検出手段を備えることを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項17】
上記生成手段は、上記データの出力開始時に、上記データに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項18】
上記生成手段は、上記データの出力停止時に、上記データに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項19】
上記生成手段は、上記データとは互いに異なるデータが使用しているチャンネルを強制的に切り換えて上記データを出力する際に、上記データに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項20】
上記生成手段は、上記データの可変速再生への遷移時に、上記データに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項21】
上記生成手段は、上記データのコンテンツが切り換わる際に、上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項22】
上記生成手段は、上記データの記録開始時に、上記データに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項23】
上記生成手段は、上記データの記録停止時に、上記データに上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項24】
上記記録媒体は、テープ状記録媒体であることを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項25】
上記記録媒体は、円盤状記録媒体であることを特徴とする請求項15記載の電子機器。
【請求項26】
複数の電子機器が接続されて構築されたネットワーク上でデータ送受信を行う際に、データをMPEG(Moving Picture Experts Group)データパケット化し、トランスポートストリームとして伝送する電子機器であって、
上記ネットワークのインターフェースとは異なる通信媒体を介して外部から受信したデータの同調をとる同調手段と、
上記ネットワークのインターフェース及び/又は上記同調手段を介して受信したデータの非連続情報データとしてのDITを生成する生成手段とを備え、
上記生成手段は、上記同調手段を介して受信したデータのコンテンツのデータの変わり目に、上記データに生成した非連続情報データとしてのDITを挿入すること
を特徴とする電子機器。
【請求項27】
上記ネットワークのインターフェースを介して受信した上記非連続情報データとしてのDITが挿入されたデータのコンテンツのデータの変わり目を検出する検出手段を備えることを特徴とする請求項26記載の電子機器。
【請求項28】
上記生成手段は、上記同調手段を介して外部から受信しているプログラムから異なるプログラムへ選局して切り換える際に、上記非連続情報データとしてのDITを挿入することを特徴とする請求項26記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2008−172781(P2008−172781A)
【公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−169(P2008−169)
【出願日】平成20年1月4日(2008.1.4)
【分割の表示】特願平11−54551の分割
【原出願日】平成11年3月2日(1999.3.2)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】