説明

データ共有システム、制御方法及び制御プログラム

【課題】ユーザ自身が取得したデータ以外のデータも利用すること。
【解決手段】無線装置は、他識別情報を近距離無線通信部が受信すると、受信した他識別情報と、自識別情報と、他の無線装置から受信可能な時間帯を識別する時間帯情報とを含む情報である通信情報をデータサーバに送信する。無線装置は、他識別情報を近距離無線通信部が受信すると、受信した他識別情報を他の無線装置とは別の無線装置に送信する。データサーバは、データと取得時刻とユーザの識別情報とを対応付けて記憶し、通信情報を記憶する。データサーバは、任意のデータに対応付けられたユーザの識別情報を含む通信情報であって任意のデータに対応付けられた取得時刻が含まれる時間帯を識別する時間帯情報を含む通信情報に含まれる他識別情報によって識別されるユーザが利用可能なデータとして、かかる任意のデータを抽出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ共有システム、制御方法及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ライフログに関する技術がある。ライフログとは、人間の行いをデジタルデータとして記録に残すことを示す。例えば、ライフログとして、ユーザが撮影した画像が記録される。なお、監視カメラにより撮影された監視画像を取得する取得装置がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−165952号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した従来の技術では、ユーザ自身が取得したデータを利用するに留まるという問題がある。例えば、上述した従来の技術では、ユーザが撮影した画像を利用するに留まる。
【0005】
開示の技術は、上述に鑑みてなされたものであって、ユーザ自身が取得したデータ以外のデータも利用可能であるデータ共有システム、制御方法及び制御プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示するデータ共有システムは、一つの態様において、ユーザに携帯される無線装置と、当該ユーザにより取得されたデータを記憶するデータサーバとを有するデータ共有システムである。ここで、前記無線装置は、他の無線装置との間で近距離無線通信を行う近距離無線通信部を備える。また、前記無線装置は、前記他の無線装置により送信された当該他の無線装置を携帯するユーザを識別する識別情報である他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報と、自無線装置を携帯するユーザを識別する識別情報である自識別情報と、当該他の無線装置から前記近距離無線通信を用いて受信可能な時間帯を識別する時間帯情報とを含む情報である通信情報を前記データサーバに送信する通信情報送信部を備える。また、前記無線装置は、前記他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報を当該他の無線装置とは別の無線装置に前記近距離無線通信部が送信するように制御する識別情報送信制御部を備える。また、前記データサーバは、前記ユーザにより取得されたデータと当該データが取得された時刻を示す取得時刻と当該データを取得した当該ユーザの前記識別情報とを対応付けて記憶するデータ記憶部を備える。また、前記データサーバは、前記通信情報送信部により送信された通信情報を記憶する通信情報記憶部を備える。また、前記データサーバは、前記通信情報送信部により送信された通信情報を記憶する通信情報記憶部と、前記データ記憶部に記憶された前記データの内、任意のデータに対応付けられたユーザの識別情報を含む前記通信情報であって当該任意のデータに対応付けられた前記取得時刻が含まれる時間帯を識別する前記時間帯情報を含む当該通信情報に含まれる他識別情報によって識別されるユーザが利用可能なデータとして、当該任意のデータを抽出する抽出部を備える。
【発明の効果】
【0007】
開示するデータ共有システムの一つの態様によれば、ユーザ自身が取得したデータ以外のデータも利用可能であるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、実施例1に係るデータ共有システムの全体像について示す図である。
【図2】図2は、実施例1に係るデータ共有システムの全体像について示す図である。
【図3】図3は、実施例1における撮影装置による撮影処理の流れの一例と、無線装置によるユーザID受信処理の流れの一例とについて示すシーケンス図である。
【図4】図4は、実施例1における画像情報や通信情報の画像共有サーバへの送信処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【図5】図5は、実施例1における画像参照処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【図6】図6は、実施例1における撮影装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図7】図7は、実施例1における撮影装置の画像情報テーブルに記憶された画像情報の一例を示す図である。
【図8】図8は、実施例1における無線装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図9】図9は、実施例1における無線装置の通信情報テーブルに記憶された通信情報の一例を示す図である。
【図10】図10は、実施例1における画像共有サーバの構成の一例を示すブロック図である。
【図11】図11は、実施例1における画像共有サーバの通信情報テーブルに記憶された通信情報の一例を示す図である。
【図12】図12は、実施例1における画像共有サーバの画像情報テーブルに記憶された情報の一例を示す図である。
【図13】図13は、実施例1における画像参照装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図14】図14は、実施例1における格納部による抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図15】図15は、実施例1における他の無線装置とコネクションを確立した場合における処理の一例を示すフローチャートである。
【図16】図16は、実施例1における他の無線装置とコネクションを解放した場合における処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】図17は、実施例1における無線装置によるユーザID交換処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【図18】図18は、実施例1における無線装置によるユーザID交換処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【図19】図19は、実施例1における無線装置によるユーザID交換処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【図20】図20は、実施例1における無線装置によるユーザID交換処理時に無線装置が記憶する通信情報の一例を示すシーケンス図である。
【図21】図21は、実施例1における無線装置によるユーザID交換処理時に無線装置が記憶する通信情報の一例を示すシーケンス図である。
【図22】図22は、実施例1における無線装置によるユーザID交換処理時に無線装置が記憶する通信情報の一例を示すシーケンス図である。
【図23】図23は、実施例1における無線装置によるユーザID交換処理時に無線装置が記憶する通信情報の一例を示すシーケンス図である。
【図24】図24は、開示の技術に係る更新プログラムによる情報処理がコンピュータを用いて具体的に実現されることを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、開示するデータ共有システム、制御方法及び制御プログラムの実施例について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、本実施例により開示する発明が限定されるものではない。各実施例は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【実施例1】
【0010】
実施例1に係るデータ共有システムについて説明する。以下では、実施例1に係るデータ共有システムの全体像について示した後に、データ共有システムにおける処理の流れを示し、データ共有システムの構成を示し、その後、詳細な処理の流れを示す。
【0011】
[データ共有システムの全体像について]
図1と図2とを用いて、実施例1に係るデータ共有システムの全体像について示す。図1と図2とは、実施例1に係るデータ共有システムによる処理の全体像について示す図である。図1と図2とにおいて、100は、ユーザに携帯されて画像データを撮影する撮影装置である。撮影装置100は、例えば、デジタルカメラが該当する。図1や図2に示す例では、100aは、ユーザAにより用いられる撮影装置であり、100bは、ユーザBにより用いられる撮影装置であり、100cは、ユーザCにより用いられる撮影装置である。
【0012】
また、200は、ユーザに携帯される無線装置である。無線装置200は、他の無線装置200と近距離無線通信を行う。近距離無線通信とは、例えば、ブルートゥースやZigBeeと呼ばれる近距離無線通信などが該当する。無線装置200は、例えば、近距離無線通信を行う機能を有する携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistant)などの携帯型の無線装置である。200aは、ユーザAにより用いられる無線装置であり、200bは、ユーザBにより用いられる無線装置であり、200cは、ユーザCにより用いられる無線装置である。また、300は、ユーザにより取得された画像データを記憶する画像共有サーバである。400は、画像データを参照するユーザにより用いられる画像参照装置である。
【0013】
また、10は、データ共有システムのユーザである。10aは、ユーザAであり、10bは、ユーザBであり、10cは、ユーザCである。11は、無線装置200により送信される近距離無線通信が到達する範囲となる無線範囲である。11aは、無線装置200aにより送信される近距離無線通信の無線範囲であり、11bは、無線装置200bにより送信される近距離無線通信の無線範囲であり、11cは、無線装置200cにより送信される近距離無線通信の無線範囲である。
【0014】
以下では、無線装置200aの無線範囲11aに、無線装置200bが入り、無線装置200cが入らない場合を用いて説明する。また、無線装置200bの無線範囲11bに、無線装置200aと無線装置200cとが入る場合を用いて説明する。また、無線装置200cの無線範囲11cに、無線装置200bが入り、無線装置200aが入らない場合を用いて説明する。
【0015】
図1の(1a)や(1b)に示すように、データ共有システムでは、撮影装置100は、画像データを撮影する。例えば、撮影装置100aは、ユーザAの近辺の画像を定期的に撮影する。より詳細な一例をあげて説明すると、撮影装置100aは、ユーザAの視線方向となる正面前方の画像データを、ユーザAの意志とは関係なく定期的に撮影する。同様に、撮影装置100bは、ユーザBの正面前方の画像データを定期的に撮影する。
【0016】
その後、図1の(2a)や(2b)に示すように、撮影装置100aにより撮影された画像データについての情報である画像情報は、画像共有サーバ300に送信される。例えば、撮影装置100aが画像情報を画像共有サーバ300に送信し、あるいは、ユーザAが他の情報処理装置を用いて画像情報を画像共有サーバ300に送信する。ここで、撮影装置100が画像情報を画像共有サーバ300に送信する場合には、撮影前に、画像情報を画像共有サーバ300に送信する旨の設定がユーザによって行われる。
【0017】
画像情報には、撮影装置100により撮影された画像データと、撮影装置100を用いるユーザを識別するユーザID(Identification)と、撮影時刻とを含む。例えば、撮影装置100aを例に説明すると、画像情報には、画像データとユーザID「ユーザA」と撮影時刻「13:00」とが含まれる。なお、以下では、ユーザAを識別するユーザIDがユーザID「A」であり、ユーザBを識別するユーザIDがユーザID「B」であり、ユーザCを識別するユーザIDがユーザID「C」である場合を用いて説明する。
【0018】
また、図1の(3)に示すように、無線装置200は、他の無線装置200の無線範囲に入ると、他の無線装置200により送信された他の無線装置200を利用するユーザのユーザIDを受信する。例えば、図1に示す例では、無線装置200aと無線装置200bとは、相互に探知しあうと、ユーザIDを交換する。
【0019】
なお、ユーザIDは、「識別情報」とも称する。また、処理主体となる装置を利用するユーザのユーザIDを「自ユーザID」や「自識別情報」、「第一の識別情報」とも称し、処理主体となる装置とは別の他の無線装置200を利用するユーザのユーザIDを「相手ユーザID」や「他識別情報」、「第二の識別情報」とも称する。例えば、撮影装置100aを例に説明すると、撮影装置100aを用いるユーザAのユーザID「A」が自ユーザIDとなり、撮影装置100bを用いるユーザBのユーザID「B」が相手ユーザIDとなる。なお、以下では、処理主体となる装置とは別の他の無線装置200を利用するユーザを「相手ユーザ」とも称する。
【0020】
図1の説明に戻る。図1の(4a)や(4b)に示すように、無線装置200は、相手ユーザIDと自ユーザIDと時間帯情報とを含む情報である通信情報を画像共有サーバ300に送信する。ここで、時間帯情報とは、他の無線装置200から近距離無線通信を用いて受信可能な時間帯を識別する情報である。例えば、時間帯情報は、他の無線装置200とコネクションが確立されてユーザIDの送受信が可能となる時刻を示すコネクション確立時刻と、コネクションが解放されてユーザIDの送受信が可能でなくなった時刻を示すコネクション解放時刻とを含む。
【0021】
相手ユーザIDにより識別されるユーザの無線装置200からユーザIDを受信可能な時間帯では、無線装置200が他の無線装置200により送信される近距離無線通信を受信可能な状態となり、無線装置200各々が所定の範囲内になる。このため、時間帯情報により識別される時間帯では、相手のユーザの撮影装置100により撮影された画像データは、自分の周囲の状況が撮影された画像データとなり、例えば、自分が撮影された画像データとなる。
【0022】
図1の(4a)や(4b)の説明に戻ると、例えば、無線装置200aは、自ユーザID「A」と、相手ユーザID「B」と、無線装置200bとコネクションが確立されてユーザIDの送受信が可能となる時刻を示すコネクション確立時刻と、コネクションが解放されてユーザIDの送受信が可能でなくなった時刻を示すコネクション解放時刻とを含む通信情報を送信する。
【0023】
なお、以下では、コネクション確立時刻とコネクション解放時刻とを時間帯情報として用いる場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、他の無線装置200からの情報を受信可能となった時刻をコネクション確立時刻の代わりに用いても良く、他の無線装置200からの情報を受信できなくなった時刻をコネクション解放時刻の代わりに用いても良い。
【0024】
その後、図1の(5)に示すように、画像共有サーバ300は、詳細な処理については後述するように、相手ユーザが自ユーザの無線範囲にいた時間帯に自ユーザにより撮影された画像データについて、相手ユーザが利用可とする。例えば、画像共有サーバ300は、無線装置200aの無線範囲11a内に無線装置200bがいた際に撮影装置100aにより撮影された画像データを、ユーザBが利用可とする。言い換えると、画像共有サーバ300は、ユーザAとユーザBとが近くにいた際にユーザAによって撮影された画像データを、ユーザBが利用可とする。この結果、画像共有サーバ300は、例えば、ユーザAによって撮影されたユーザBを含む画像データをユーザBが利用でき、ユーザAによって撮影されたユーザBの周囲の画像データをユーザBが利用できる。
【0025】
このように、実施例1におけるデータ共有システムによれば、ユーザ自身が取得したデータ以外のデータも利用可能である。例えば、データ共有システムによれば、ユーザ自身が撮影した画像データ以外の画像データについても、ユーザが特段意識することなく簡単に利用可能とすることが可能である。
【0026】
また、図2に示すように、無線装置200は、他の無線装置200がユーザIDを交換した別の無線装置200と、他の無線装置200を介してユーザIDを交換する。言い換えると、撮影者と直接的にID交換をしたユーザだけでなく、更に、ユーザIDを交換した他のユーザがユーザIDを交換した別のユーザとも、ユーザIDを交換する。
【0027】
例えば、図2の(1)に示すように、無線装置200aと無線装置200bとがユーザIDを交換し、図2の(2)に示すように、無線装置200bと無線装置200cとがユーザIDを交換する。ここで、図2の(3)に示すように、無線装置200aと無線装置200cとは、詳細については後述するように、無線装置200bを介してユーザIDを交換する。
【0028】
このように、実施例1におけるデータ共有システムによれば、無線装置200は、他の無線装置200と直接ユーザIDを交換するだけでなく、他の無線装置200を介して他の無線装置200が探知した別の無線装置200とユーザIDを交換する。この結果、ユーザ自身が取得したデータ以外のデータも利用可能である。例えば、ユーザが直接ユーザIDを交換した相手ユーザにより撮影された画像だけでなく、間接的にユーザIDを交換した相手ユーザにより撮影された画像も利用でき、ユーザの行動領域において発生した出来事の記録を拡充することが可能である。
【0029】
[撮影処理の流れとユーザID受信処理の流れ]
図3を用いて、実施例1における撮影装置100による撮影処理の流れの一例と、無線装置200によるユーザID受信処理の流れの一例とについて示す。図3は、実施例1における撮影装置による撮影処理の流れの一例と、無線装置によるユーザID受信処理の流れの一例とについて示すシーケンス図である。
【0030】
図3に示す一連の処理は、図1の(1)や(3)、図2の(1)や(2)に対応する。図3では、無線装置200が他の無線装置200と直接ユーザIDを交換する場合を用いて説明する。言い換えると、図3では、図2の(3)に示した他の無線装置200を介して間接的にユーザIDを交換する処理の詳細については、後述するため説明を省略する。
【0031】
なお、図3では、説明の便宜上、2つの撮影装置100と2つの無線装置200とを用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の数の撮影装置100や無線装置200があって良い。
【0032】
図3に示すように、撮影装置100aは、ユーザAの前方の画像データを定期的に撮影する(ステップS101〜ステップS103)。また、同様に、撮影装置100bは、ユーザBの前方の画像データを定期的に撮影する(ステップS201〜ステップS203)。
【0033】
また、無線装置200aや無線装置200bは、定期的に他のユーザを探索し、ユーザIDを通知する(ステップS301〜ステップS316)。図3に示す例では、無線装置200が、他の無線装置200と識別情報を送受信可能であることを確認した上で、ユーザIDを交換する場合を用いて説明する。
【0034】
図3に示すように、無線装置200aや無線装置200bは、応答を要求するサービスID応答要求を、自無線装置200の無線範囲に送信する(ステップS301〜S302)。例えば、無線装置200aは、自身が対応するサービスを識別するサービスIDを送信する。ここで、無線装置200bは、サービスID応答要求を受信すると、サービスID応答要求に対する応答であるサービスID応答を送信する(ステップS303)。例えば、無線装置200bは、サービスIDを受信すると、受信したサービスIDに対応するサービスに自身が対応しているかを判定し、対応していると判定した場合に、サービスID応答を送信する。この結果、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクションが確立される(ステップS304)。つまり、無線装置200aと無線装置200bとの間にて識別情報を送受信可能な状態となる。
【0035】
そして、無線装置200aと無線装置200bとは、ユーザIDを交換する(ステップS305〜S308)。例えば、無線装置200aは、ユーザID「A」を無線装置200bに送信する(ステップS305)。その後、無線装置200bは、無線装置200aから受信したユーザID「A」を相手ユーザIDとして後述の通信情報テーブルに格納し、自ユーザID「B」とコネクション確立時刻とを後述の通信情報テーブルに格納する(ステップS306)。また、無線装置200bは、ユーザID「B」を無線装置200aに送信する(ステップS307)。その後、無線装置200aは、無線装置200bから受信したユーザID「B」を相手ユーザIDとして後述の通信情報テーブルに格納し、自ユーザID「A」とコネクション確立時刻とを後述の通信情報テーブルに格納する(ステップS308)。
【0036】
また、無線装置200は、コネクションが確立されているかを定期的に確認し、コネクションが解放された場合にコネクション解放時刻を後述の通信情報テーブルに格納する(ステップS309〜S316)。
【0037】
例えば、無線装置200aは、コネクションを確立した相手ユーザID「B」を無線装置200bに送信する(ステップS309)。そして、無線装置200bは、無線装置200aにより送信されたユーザID「B」を受信すると、無線装置200bにとって相手ユーザIDとなるユーザID「A」を無線装置200aに送信する(ステップS310)。ここで、例えば、無線装置200aは、ユーザID「B」を送信した後(ステップS311)、所定時間内に応答がなかった場合に、コネクションが解放されたと判断する(ステップS312)。つまり、無線装置200aは、無線装置200bと識別情報を送受信可能でないと判定する。そして、無線装置200aは、相手ユーザID「B」に対応付けてコネクション解放時刻を後述の通信情報テーブルに格納する(ステップS313)。また、無線装置200bは、同様の処理を実行し、コネクション解放時刻を後述の通信情報テーブルに格納する(ステップS314〜S316)。
【0038】
ここで、図3を用いて、撮影装置100aが撮影した画像データの内ユーザBに利用可となる画像データと、撮影装置100bが撮影した画像データの内ユーザAに利用可となる画像データとについて説明する。上述したように、無線装置200は、時間帯情報としてコネクション確立時刻とコネクション解放時刻とを用いる。この場合、撮影装置100bが撮影した画像データの内、コネクション確立時刻以降、コネクション解放時刻までに撮影された画像データが、ユーザAに利用可となる。図3に示す例では、ステップS102にて撮影された画像データが、ユーザBに利用可となる。また、同様に、ステップS202にて撮影された画像データが、ユーザAに利用可となる。
【0039】
[画像情報や通信情報の画像共有サーバへの送信処理の流れ]
図4を用いて、撮影装置100による画像情報の画像共有サーバ300への送信処理の流れの一例や、無線装置200による通信情報の画像共有サーバ300への送信処理の流れの一例を示す。図4は、実施例1における画像情報や通信情報の画像共有サーバへの送信処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図4において示す一連の処理は、図1の(2)や(4)に対応する。
【0040】
図4に示すように、撮影装置100は、所定の送信タイミングとなると(ステップS401肯定)、画像情報を画像共有サーバ300に送信する(ステップS402)。例えば、撮影装置100aは、画像データと自ユーザID「A」と撮影時刻「13:00」とを含む画像情報を送信する。
【0041】
その後、画像共有サーバ300は、撮影装置100から受信した画像情報を後述の画像情報テーブルに格納する(ステップS403)。例えば、画像共有サーバ300は、画像データと自ユーザID「A」と撮影時刻「13:00」とを含む画像情報を格納する。
【0042】
また、無線装置200は、所定の送信タイミングとなると(ステップS404肯定)、通信情報を画像共有サーバ300に送信する(ステップS405)。例えば、無線装置200aは、自ユーザID「A」と他ユーザID「B」とコネクション確立時刻とコネクション解放時刻とを含む通信情報を送信する。
【0043】
その後、画像共有サーバ300は、無線装置200から受信した通信情報を後述の通信情報テーブルに格納する(ステップS406)。例えば、画像共有サーバ300は、自ユーザID「A」と他ユーザID「B」とコネクション確立時刻とコネクション解放時刻とを含む通信情報を格納する。なお、図4に示す例では、画像共有サーバ300が、画像情報を格納した後に、通信情報を格納する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、通信情報を格納した後に画像情報を格納しても良い。
【0044】
[画像参照処理]
図5を用いて、実施例1に係るデータ共有システムでの画像参照処理の流れの一例を示す。図5は、実施例1における画像参照処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図5において示す一連の処理は、図1の(5)に対応する。
【0045】
図5に示すように、画像参照装置400は、参照する画像データを特定する条件をユーザから受信すると(ステップS501)、画像データを参照するユーザを識別するユーザIDである参照ユーザIDと条件とを含む参照要求を画像共有サーバ300に送信する(ステップS502)。例えば、ユーザAが画像参照装置400を利用する場合には、画像参照装置400は、ユーザID「A」を含む参照要求を送信する。
【0046】
そして、画像共有サーバ300は、参照要求に合致する画像を後述の画像情報テーブルから抽出する(ステップS503)。すなわち、画像共有サーバ300は、詳細については後述するように、参照ユーザIDがユーザ「A」である場合に、無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを確立していた際に撮影装置100bにより撮影された画像データを抽出する。つまり、画像共有サーバ300は、画像情報テーブルに記憶された画像データのうち任意の画像データを、かかる任意の画像データに対応付けられたユーザIDを含む通信情報であってかかる任意の画像データに対応付けられた撮影時刻が含まれる時間帯を識別する時間帯情報を含む通信情報に含まれる相手ユーザIDによって識別されるユーザが利用可能なデータとして抽出する。
【0047】
そして、画像共有サーバ300は、抽出した画像データを送信する(ステップS504)。その後、画像参照装置400は、受信した画像データをユーザに出力する(ステップS505)。
【0048】
[データ共有システムの構成]
実施例1に係るデータ共有システムの構成の一例についてブロック図について示す。以下では、撮影装置100の構成の一例、無線装置200の構成の一例、画像共有サーバ300の構成の一例、画像参照装置400の構成の一例を順に示す。
【0049】
[撮影装置の構成]
図6を用いて、実施例1における撮影装置100の構成の一例を示す。図6は、実施例1における撮影装置の構成の一例を示すブロック図である。撮影装置100は、ユーザに携帯されて画像データを撮影する。撮影装置100は、例えば、デジタルカメラが該当する。図6に示す例では、撮影装置100は、撮影部101と、データを送受信するための各種端子などが該当する信号送受信部102と、記憶部110と、制御部120とを有する。図6では、説明の便宜上、画像共有サーバ300を併せて示した。
【0050】
撮影部101は、制御部120と接続される。撮影部101は、例えば、画像データを撮影するカメラなどが該当する。撮影部101は、ユーザの視線方向となる正面前方に撮影方向が設定される。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、撮影部101の撮影角度が広角である場合には、撮影方向がユーザの全周囲としても良い。
【0051】
記憶部110は、制御部120と接続される。記憶部110は、制御部120による各種処理に用いられるデータを記憶する。記憶部110は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)などの半導体メモリ素子、又は、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置が該当する。図6に示す例では、記憶部110は、画像情報テーブル111を有する。
【0052】
画像情報テーブル111は、撮影部101により撮影された画像データについての画像情報を記憶する。具体的には、画像情報テーブル111は、ユーザにより撮影された画像データと、画像データが撮影された撮影時刻と、画像データを撮影したユーザのユーザIDとを含む画像情報を記憶する。図7は、実施例1における撮影装置の画像情報テーブルに記憶された画像情報の一例を示す図である。図7に示すように、画像情報テーブル111は、「自ユーザID」と、他の画像から一意に識別する「画像ID」と、画像データが撮影された時刻を示す「撮影時刻」と、「画像データ」とを含む画像情報を記憶する。画像情報テーブル111の自ユーザIDは、画像データを撮影した撮影装置100を用いるユーザIDを示す。なお、図7に示す例では、記載の便宜上、画像データとして各種文字列を示したが、ユーザに出力される際には画像となるものとして説明する。
【0053】
図7に示す例では、画像情報テーブル111は、自ユーザID「A」と画像ID「picture0011」と撮影時刻「10:00」と画像データ「データ0011」とを含む画像情報を記憶する。すなわち、画像情報テーブル111は、ユーザAにより携帯されて用いられた撮影装置100によって、「10:00」に撮影された画像である画像データ「データ0011」を記憶し、画像データ「データ0011」の画像IDが「picture0011」であることを記憶する。また、画像情報テーブル111は、同様に、他の画像情報についても記憶する。
【0054】
制御部120は、撮影部101と信号送受信部102と記憶部110と接続される。制御部120は、各種の処理手順などを規定したプログラムを記憶する内部メモリを有し、種々の処理を制御する。制御部120は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)などの電子回路が該当する。図6に示す例では、制御部120は、撮影制御部121と画像情報送信制御部122とを有する。
【0055】
撮影制御部121は、定期的かつ自動的に画像データを撮影するように撮影部101を制御する。上述したように、撮影部101の撮影方向は、ユーザの視線方向となる正面前方に設定されている。この結果、撮影制御部121は、正面前方の画像データを定期的に撮影部101に撮影させる。以下では、撮影制御部121が、ユーザAの意志とは関係なく定期的に撮影するように撮影部101を制御する場合を用いて説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、ユーザが任意のタイミングにて撮影可能なようにしても良い。
【0056】
また、撮影制御部121は、撮影部101が撮影した画像データについての画像情報を画像情報テーブル111に格納する。例えば、撮影制御部121は、撮影部101が撮影した画像データを格納するとともに、撮影時刻と、自ユーザIDと、画像IDとを格納する。ここで、例えば、撮影制御部121は、撮影装置100を用いるユーザのユーザIDを「自ユーザID」として格納し、任意の文字列を生成して画像IDとして格納する。
【0057】
画像情報送信制御部122は、所定の送信タイミングとなると、画像情報テーブル111に格納された画像情報を信号送受信部102を介して画像共有サーバ300に送信する。
【0058】
[無線装置の構成]
図8は、実施例1における無線装置の構成の一例を示すブロック図である。無線装置200は、ユーザに携帯される装置であり、近距離無線通信を用いて他の無線装置200とユーザIDを直接的に交換する。また、詳細については後述するように、無線装置200は、他の無線装置200を介して、別の無線装置200とユーザIDを間接的に交換する。
【0059】
図8に示す例では、特に言及しない限り、ユーザAにより用いられる無線装置200aを処理主体として用いて説明する。また、図8では、説明の便宜上、ユーザBによって用いられる無線装置200bやユーザCによって用いられる無線装置200c、画像共有サーバ300を併せて示した。また、図8に示す例では、無線装置200bが無線装置200a及び無線装置200cと近距離無線通信を用いてユーザIDを交換した場合を例に示した。
【0060】
図8に示す例では、無線装置200aは、無線信号送受信部201aと、データを送受信するための各種端子などが該当する信号送受信部202aと、記憶部210aと、制御部220aとを有する。
【0061】
無線信号送受信部201aは、制御部220aと接続される。無線信号送受信部201aは、無線信号送受信制御部221aにより制御されることで、他の無線装置200との間で近距離無線通信を用いてユーザIDを送受信する。例えば、無線信号送受信部201aは、ユーザID「A」を他の無線装置200に送信する。
【0062】
記憶部210aは、制御部220aと接続される。記憶部210aは、制御部220aによる各種処理に用いられるデータを記憶する。記憶部210aは、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、又は、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置が該当する。図8に示す例では、記憶部210aは、通信情報テーブル211aを有する。
【0063】
通信情報テーブル211aは、無線装置200aについての通信情報を記憶する。具体的には、通信情報テーブル211aは、自ユーザIDと、相手ユーザIDと、コネクション確立時刻と、コネクション解放時刻とを含む通信情報を記憶する。ここで、無線装置200aは、ユーザAに用いられる。このため、無線装置200aの通信情報テーブル211aでは、自ユーザID「A」となる。
【0064】
図9は、実施例1における無線装置の通信情報テーブルに記憶された通信情報の一例を示す図である。図9に示す例では、通信情報テーブル211aは、自ユーザID「A」と、相手ユーザID「B」と、コネクション確立時刻「13:00」と、コネクション解放時刻「14:00」とを含む通信情報を記憶する。
【0065】
また、図9に示す例では、通信情報テーブル211aは、自ユーザID「A」と、相手ユーザID「C」と、コネクション確立時刻「13:10」と、コネクション解放時刻「14:00」とを含む通信情報を記憶する。すなわち、通信情報テーブル211aは、ユーザID「B」を「13:00」から「14:00」までの間送受信可能であったことを記憶する。また、通信情報テーブル211aは、ユーザID「C」を「13:10」から「14:00」までの間送受信可能であったことを記憶する。
【0066】
ここで、通信情報テーブル211aに記憶された通信情報は、無線装置200aが直接ユーザIDを交換した他の無線装置200についての通信情報と、無線装置200aが他の無線装置200を介して間接的にユーザIDを交換した別の無線装置200についての通信情報とのいずれかになる。例えば、通信情報テーブル211aは、無線装置200aがユーザIDを直接的に交換した無線装置200bについての通信情報を記憶し、無線装置200aが無線装置200bを介してユーザIDを間接的に交換した無線装置200cについての通信情報を記憶する。
【0067】
例えば、上述したように、無線装置200aの無線範囲に、無線装置200bが入っており、無線装置200cが入っていない場合を用いて説明する。この場合、図9に示す例では、相手ユーザID「B」を含む通信情報は、ユーザIDを直接的に交換した無線装置200との通信情報となり、相手ユーザID「C」を含む通信情報は、ユーザIDを間接的に交換した無線装置200との通信情報となる。
【0068】
ユーザIDを間接的に交換した無線装置200との通信情報におけるコネクション確立時刻とコネクション解放時刻とについて更に説明する。無線装置200aは、無線装置200cとユーザIDを間接的に交換する。この場合、通信情報に含まれるコネクション確立時刻は、無線装置200aが無線装置200cと近距離無線通信を用いてコネクションを確立した時刻ではなく、無線装置200aが無線装置200bから無線装置200cのユーザIDを受信可能となった時刻となる。
【0069】
より詳細な一例をあげて説明すると、無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを確立した後に無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを確立した場合には、無線装置200aと無線装置200cとについてのコネクション確立時刻は、無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを確立した時刻となる。また、例えば、無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを確立した前に無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを確立した場合には、無線装置200aと無線装置200cとについてのコネクション確立時刻は、無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを確立した時刻となる。
【0070】
通信情報に含まれるコネクション解放時刻についても同様に説明する。通信情報に含まれるコネクション解放時刻は、無線装置200aが無線装置200cとのコネクションを解放した時刻ではなく、例えば、無線装置200bから無線装置200cのユーザIDを受信可能でなくなった時刻となる。
【0071】
より詳細な一例をあげて説明すると、無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを解放した後に無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを解放した場合には、無線装置200aと無線装置200cとについてのコネクション解放時刻は、無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを解放した時刻となる。また、例えば、無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを解放した後に無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを解放した場合には、無線装置200aと無線装置200cとについてのコネクション確立時刻は、無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを解放した時刻となる。
【0072】
制御部220aは、無線信号送受信部201aと信号送受信部202aと記憶部210aと接続される。制御部220aは、各種の処理手順などを規定したプログラムを記憶する内部メモリを有し、種々の処理を制御する。制御部220aは、例えば、ASIC、FPGA、CPU、MPUなどの電子回路が該当する。図8に示す例では、制御部220aは、無線信号送受信制御部221aと通信情報送信制御部222aとを有する。
【0073】
無線信号送受信制御部221aは、無線信号送受信部201aを制御することで、ユーザIDを受信して通信情報テーブル211aに格納する。例えば、図2を用いて説明したように、無線信号送受信制御部221aは、コネクションを確立した他の無線装置200からユーザIDを受信し、受信したユーザIDを相手ユーザIDとして通信情報テーブル211aに格納する。また、無線信号送受信制御部221aは、相手ユーザIDと併せて、無線装置200aを利用するユーザとなる自ユーザIDとコネクション確立時刻とコネクション解放時刻とを通信情報テーブル211aに格納する。
【0074】
また、無線信号送受信制御部221aは、ユーザIDを受信すると、受信したユーザIDの送信元とは別の無線装置200に受信したユーザIDを送信する。無線信号送受信制御部221aは、「識別情報送信制御部」とも称する。具体的には、ここで、無線信号送受信制御部221aは、ユーザIDを受信すると、通信情報テーブル211aを参照し、コネクションを確立中の別の無線装置200がある場合に、別の無線装置200に受信したユーザIDを送信する。
【0075】
無線装置200bを処理主体として説明する。無線装置200bの無線信号送受信制御部221bは、無線装置200cからユーザID「C」を受信すると、受信したユーザID「C」を無線装置200aに送信する。また、同様に、無線装置200bの無線信号送受信制御部221bは、無線装置200aからユーザID「A」を受信すると、受信したユーザID「A」を無線装置200cに送信する。この結果、無線装置200aは、ユーザID「B」を無線装置200bから直接受信し、無線装置200bを介して無線装置200cからユーザID「C」を受信する。
【0076】
また、この際、無線信号送受信制御部221bは、他の無線装置200から受信したユーザIDの送信先となる別の無線装置200に対して、他の無線装置200からユーザIDを自無線装置200が受信可能な時間帯を識別する時間帯情報を送信する。また、無線信号送受信制御部221bは、他の無線装置200と近距離無線通信を用いてユーザIDを送受信可能である間、別の無線装置200に他の無線装置200から受信したユーザIDを送信する。
【0077】
例えば、無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを確立した後に無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを確立した場合には、無線信号送受信制御部221bは、無線装置200aに対して、無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを確立した時刻をコネクション確立時刻として送信する。また、例えば、無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを確立した後に無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを確立した場合には、無線信号送受信制御部221bは、無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを確立した時刻をコネクション確立時刻として送信する。
【0078】
また、例えば、無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを解放した後に無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを解放した場合には、無線信号送受信制御部221bは、無線装置200aに対して、無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを解放した時刻をコネクション解放時刻として送信する。
【0079】
また、例えば、無線装置200aと無線装置200bとがコネクションを解放した後に無線装置200bと無線装置200cとがコネクションを解放した場合について、処理主体を無線装置200aに戻して説明する。この場合、無線装置200bは、コネクション解放時刻を無線装置200aに送信できず、無線装置200aは、無線装置200bとのコネクションが解放された時刻をコネクション解放時刻とする。無線信号送受信制御部221aによる詳細な処理の一例については、改めて後述する。
【0080】
処理主体を無線装置200aに戻し、図8の説明に戻る。通信情報送信制御部222aは、所定のタイミングとなると、通信情報テーブル211aに記憶された通信情報を信号送受信部202aを介して画像共有サーバ300に送信する。なお、上述した説明では、無線装置200aを用いて説明したが、無線装置200bや無線装置200cについても同様であり、説明を省略する。
【0081】
[画像共有サーバの構成]
図10は、実施例1における画像共有サーバの構成の一例を示すブロック図である。画像共有サーバ300は、ユーザにより撮影された画像データを記憶する。図10に示す例では、画像共有サーバ300は、データを送受信するための各種端子などが該当する信号送受信部301と、記憶部310と制御部320とを有する。なお、図10では、説明の便宜上、撮影装置100や無線装置200、画像参照装置400を併せて記載した。
【0082】
記憶部310は、制御部320と接続される。記憶部310は、制御部320による各種処理に用いられるデータを記憶する。記憶部310は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、又は、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置が該当する。図10に示す例では、記憶部310は、通信情報テーブル311と、画像情報テーブル312とを有する。画像共有サーバ300の通信情報テーブル311は、「通信情報記憶部」とも称する。画像共有サーバ300の画像情報テーブル312は、「データ記憶部」とも称する。
【0083】
通信情報テーブル311は、複数ある無線装置200各々の通信情報を記憶する。例えば、通信情報テーブル311は、無線装置200aの通信情報を記憶し、無線装置200bの通信情報を記憶し、無線装置200cの通信情報を記憶する。図11は、実施例1における画像共有サーバの通信情報テーブルに記憶された通信情報の一例を示す図である。図11に示すように、通信情報テーブル311は、自ユーザID「A」を含む通信情報を記憶し、自ユーザID「B」を含む通信情報を記憶する。通信情報テーブル311の他の点については、通信情報テーブル211aと同様であり、説明を省略する。
【0084】
画像情報テーブル312は、ユーザ各々により取得された画像データ各々についての画像情報を記憶する。例えば、画像情報テーブル312は、撮影装置100aにより撮影された画像についての画像情報を記憶し、撮影装置100bにより撮影された画像データについての画像情報を記憶する。また、画像情報テーブル312は、自ユーザIDや撮影時刻に加えて、画像データを利用可能な他のユーザを識別する「利用可ユーザID」を記憶する。図11に示した利用可ユーザIDは、後述の格納部321により画像情報テーブル312に格納される。
【0085】
図12は、実施例1における画像共有サーバの画像情報テーブルに記憶された情報の一例を示す図である。図12の(1)や(2)に示すように、画像情報テーブル312は、自ユーザID「A」についての画像情報を記憶し、自ユーザID「B」についての画像情報を記憶する。つまり、画像情報テーブル312は、ユーザAの撮影装置100aにより撮影された画像データについての画像情報を記憶し、ユーザBの撮影装置100bにより撮影された画像についての画像情報を記憶する。
【0086】
ここで、図12の(1)や(2)に示すように、画像情報テーブル312は、画像データごとに、「利用可ユーザID」を記憶する。図12の(1)に示す例では、利用可ユーザIDが空白となっている場合を示した。図12の(2)に示す例では、利用可ユーザIDにユーザIDが入力された場合を示した。
【0087】
図12の(2)に示す例では、画像情報テーブル312は、ユーザAの撮影装置100aにより撮影された画像ID「picture0014」について、利用可ユーザID「B」「C」を記憶する。すなわち、画像情報テーブル312は、画像ID「picture0012」の画像データについて、画像ID「picture0012」を撮影したユーザであるユーザAとは別に、ユーザ「B」及びユーザ「C」が利用可能であることを記憶する。
【0088】
制御部320は、信号送受信部301と記憶部310と接続される。制御部320は、各種の処理手順などを規定したプログラムを記憶する内部メモリを有し、種々の処理を制御する。制御部320は、例えば、ASIC、FPGA、CPU、MPUなどの電子回路が該当する。図10に示す例では、制御部320は、格納部321と抽出画像送信制御部322とを有する。
【0089】
格納部321は、無線装置200により送信された通信情報を受信し、通信情報テーブル311に格納する。ここで、無線装置200により送信された通信情報には、無線装置200aが直接ユーザIDを交換した他の無線装置200bについての通信情報と、無線装置200aが他の無線装置200bを介して間接的にユーザIDを交換した別の無線装置200cについての通信情報とが含まれる。また、格納部321は、撮影装置100により送信された画像情報を受信し、図12の(1)に示すように、画像情報テーブル312に格納する。
【0090】
また、格納部321は、相手ユーザが無線範囲にいた時間帯にユーザが撮影した画像データを、相手ユーザが利用可能な画像データとして抽出する。言い換えると、格納部321は、相手ユーザが無線範囲にいた時間帯に相手ユーザが撮影した画像データを、ユーザが利用可能な画像データとして抽出する。例えば、格納部321は、無線装置200aの無線範囲11a内に無線装置200bがいた際に撮影装置100aにより撮影された画像データを、無線装置200bのユーザであるユーザBが利用可能な画像データとして抽出する。また、例えば、格納部321は、無線装置200aが無線装置200bを介して間接的に無線装置200cからユーザIDを送受信可能であった際に、撮影装置100aが撮影した画像データを、無線装置200cのユーザであるユーザCが利用可能な画像データとして抽出する。
【0091】
より詳細には、格納部321は、任意のユーザIDを含む通信情報テーブル311に記憶された通信情報の相手ユーザIDに対応付けられており、かつ、通信情報の時間帯情報によって識別される時間帯に撮影時刻が含まれる画像データを、係る任意のユーザIDによって識別されるユーザが利用可能な画像データとして抽出する。
【0092】
また、格納部321は、抽出した画像データに対して、図12の(2)に示すように、利用可ユーザIDを入力する。例えば、無線装置200aの無線範囲11a内に無線装置200bがいた際に撮影装置100aにより撮影された画像データを、無線装置200bのユーザであるユーザBが利用可能な画像データとして抽出した場合を用いて説明する。この場合、格納部321は、抽出した画像データの利用可ユーザIDとしてユーザID「B」を入力する。また、例えば、無線装置200aが無線装置200bを介して間接的に無線装置200cからユーザIDを送受信可能であった際に、撮影装置100aが撮影した画像データを、無線装置200cのユーザであるユーザCが利用可能な画像データとして抽出した場合を用いて説明する。この場合、格納部321は、抽出した画像データの利用可ユーザIDとしてユーザID「C」を入力する。なお、格納部321による抽出処理の詳細な流れの一例については、フローチャートを用いて後述するため、説明を省略する。
【0093】
抽出画像送信制御部322は、画像データを参照するユーザのユーザIDを含む参照要求を信号送受信部301を介して受信すると、受信した参照要求に合致する画像データを画像情報テーブル312から抽出して送信する。ここで、抽出画像送信制御部322が送信する画像データについて、参照ユーザID「A」である場合を用いて説明する。この場合、抽出画像送信制御部322は、自ユーザID「A」に対応付けられた画像データと、利用可ユーザID「A」に対応付けられた画像との内、参照要求に合致する画像データを信号送受信部301を介して画像参照装置400に送信する。すなわち、抽出画像送信制御部322は、例えば、データを参照するユーザにより撮影された画像データを出力し、相手ユーザが自ユーザの無線範囲にいた時間帯に撮影された相手ユーザの画像データを出力する。
【0094】
[画像参照装置の構成の一例]
図13は、実施例1における画像参照装置の構成の一例を示すブロック図である。図13では、説明の便宜上、画像共有サーバ300を併せて示した。図13に示す例では、画像参照装置400は、入力部401と、データを送受信するための各種端子などが該当する信号送受信部402と、出力部403と、記憶部410と、制御部420とを有する。入力部401は、ユーザから情報や指示の入力を受け付ける。入力部401は、例えば、キーボードやタッチパネルなどの各種の情報入力機器、あるいは、ユーザがデータを入力するための各種端子などが該当する。出力部403は、ユーザに画像データを出力する。出力部403は、例えば、モニタやディスプレイなどが該当する。
【0095】
記憶部410は、制御部420と接続される。記憶部410は、制御部420による各種処理に用いられるデータを記憶する。記憶部410は、例えば、RAM、フラッシュメモリなどの半導体メモリ素子、又は、ハードディスクや光ディスクなどの記憶装置が該当する。図13に示す例では、記憶部410は、画像情報テーブル411を有する。
【0096】
画像情報テーブル411は、画像情報を記憶する。画像情報テーブル411に格納された画像情報は、例えば、撮影装置100を利用したユーザにより格納された画像情報や、画像共有サーバ300により送信された画像情報が該当する。
【0097】
制御部420は、入力部401と信号送受信部402と出力部403と記憶部410と接続される。制御部420は、各種の処理手順などを規定したプログラムを記憶する内部メモリを有し、種々の処理を制御する。制御部420は、例えば、ASIC、FPGA、CPU、MPUなどの電子回路が該当する。図13に示す例では、制御部420は、参照要求送信制御部421と出力制御部422とを有する。
【0098】
参照要求送信制御部421は、ユーザから参照する際の条件を入力部401を介して受信すると、受信した条件を含む参照要求を信号送受信部402を介して画像共有サーバ300に送信する。また、参照要求を信号送受信部402は、参照要求に対応して画像共有サーバ300から受信した画像データを画像情報テーブル411に格納する。なお、条件とは、例えば、参照するユーザのユーザIDや日時、相手ユーザIDなどが該当する。
【0099】
出力制御部422は、画像情報テーブル411に格納された画像データを出力部403を介してユーザに出力する。参照ユーザID「A」である場合を用いて説明する。この場合、出力制御部422は、撮影装置100aにより撮影された画像データを出力し、無線装置200bが無線装置200aの無線範囲にいた時間帯に撮影装置100bにより撮影された画像を出力する。
【0100】
また、出力制御部422は、無線装置200aが無線装置200bの無線範囲にいて、無線装置200cが無線装置200bの無線範囲にいた時間帯に、撮影装置100cにより撮影された画像データを出力する。ここで、出力制御部422が出力する画像データは、例えば、参照要求に応じて画像共有サーバ300から受信した画像データが該当する。
【0101】
[画像共有サーバによる抽出処理の流れ]
図14を用いて、実施例1における画像共有サーバ300の格納部321による抽出処理の流れの一例を示す。図14は、実施例1における格納部による抽出処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0102】
図14に示すように、格納部321は、処理タイミングとなると(ステップS601肯定)、処理対象となるユーザIDを1つ選択し(ステップS602)、選択したユーザIDを自ユーザIDとして、通信情報テーブル311を検索することで、相手ユーザIDと時間帯情報と取得する(ステップS603)。
【0103】
例えば、ユーザID「B」を選択した場合には、自ユーザID「B」に対応付けて通信情報テーブル311に記憶された相手ユーザIDと時間帯情報とを検索する。この結果、図11に示す例では、格納部321は、自ユーザID「B」に対応付けられた相手ユーザID「A」とコネクション確立時刻「13:00」とコネクション解放時刻「14:00」とを取得する。同様に、格納部321は、自ユーザID「B」を含む通信情報が複数ある場合には、複数ある通信情報各々から相手ユーザと時間帯情報とを取得する。
【0104】
そして、格納部321は、取得した相手ユーザIDのユーザにより撮影された画像データを画像情報テーブル312から抽出する(ステップS604)。例えば、格納部321は、取得した相手ユーザID「A」により識別されるユーザAにより撮影された画像データを抽出する。図12の(1)に示す例では、格納部321は、自ユーザID「A」に対応付けられた画像ID「picture0011」〜画像ID「picture0014」により識別される画像データを抽出する。
【0105】
そして、格納部321は、取得した画像の内、取得した時間帯情報により識別される時間帯に撮影時刻が含まれる画像データを抽出する(ステップS605)。例えば、上述したように、コネクション確立時刻「13:00」とコネクション解放時刻「14:00」とである場合には、撮影時刻が「13:00」〜「14:00」の間にある画像データを抽出する。図12の(1)に示す例では、画像ID「picture0012」〜画像ID「picture0014」により識別される画像を抽出する。
【0106】
そして、格納部321は、抽出した画像データの利用可ユーザIDに、処理対象として選択したユーザIDを格納する(ステップS606)。例えば、図12の(2)に示すように、画像ID「picture0012」〜画像ID「picture0014」の利用可ユーザIDとして、利用可ユーザID「B」を格納する。
【0107】
[無線装置の無線信号送受信制御部による処理]
図15と図16とを用いて、無線装置200の無線信号送受信制御部221による処理の流れの一例を示す。図15は、実施例1における他の無線装置とコネクションを確立した場合における処理の一例を示すフローチャートであり、図16は、実施例1における他の無線装置とコネクションを解放した場合における処理の一例を示すフローチャートである。図15及び図16では、無線装置200bを処理主体として説明する。
【0108】
図15を用いて、他の無線装置200とコネクションを確立した場合における処理の一例を示す。図15に示すように、無線信号送受信制御部221bは、他の無線装置とコネクションを確立すると(ステップS701肯定)、自ユーザIDと相手ユーザIDとコネクション確立時刻とを通信情報テーブル211bに格納する(ステップS702)。例えば、無線信号送受信制御部221bは、無線装置200bと無線装置200aとが「13:00」にコネクションを確立すると、自ユーザID「B」と相手ユーザID「A」とコネクション確立時刻「13:00」を含む通信情報を送受情報信テーブル211bに格納する。
【0109】
そして、無線信号送受信制御部221bは、別の無線装置200とコネクションを確立しているかを判定する(ステップS703)。そして、無線信号送受信制御部221bは、確立していると判定した場合には(ステップS704肯定)、別の無線装置200から受信したユーザIDと、自無線装置200のユーザIDとを送信する(ステップS705)。例えば、無線装置200bが無線装置200aとコネクションを確立した際に、無線装置200bが無線装置200cとコネクションを既に確立中である場合を用いて説明する。この場合、無線信号送受信制御部221bは、無線装置200aに対して、ユーザID「B」を送信し、無線装置200cから受信したユーザID「C」を送信する。その後、無線装置200aは、自ユーザID「A」と相手ユーザID「B」とコネクション確立時刻「13:00」を含む通信情報を送受情報信テーブル211aに格納し、自ユーザID「A」と自ユーザID「C」とコネクション確立時刻「13:00」を含む通信情報を送受情報信テーブル211aに格納する。
【0110】
一方、無線信号送受信制御部221bは、確立していないと判定した場合には(ステップS704否定)、自無線装置200のユーザIDとを送信する(ステップS706)。例えば、無線装置200bが無線装置200aとコネクションを確立した際に、無線装置200bが無線装置200cとコネクションを既に確立していない場合を用いて説明する。この場合、無線信号送受信制御部221bは、無線装置200aに対して、ユーザID「B」を送信する。その後、無線装置200aは、自ユーザID「A」と相手ユーザID「B」とコネクション確立時刻「13:00」を含む通信情報を送受情報信テーブル211aに格納する。
【0111】
図16を用いて、他の無線装置200とコネクションを解放した場合における処理の一例を示す。図16に示すように、無線信号送受信制御部221bは、他の無線装置とコネクションを解放すると(ステップS801肯定)、コネクション解放時刻を格納する(ステップS802)。例えば、無線信号送受信制御部221bは、無線装置200bと無線装置200cとが「14:00」にコネクションを解放すると、自ユーザID「B」と相手ユーザID「C」とコネクション確立時刻「13:00」を含む通信情報に、コネクション解放時刻「14:00」を追加する。
【0112】
そして、無線信号送受信制御部221bは、別の無線装置200とコネクションを確立しているかを判定する(ステップS803)。そして、無線信号送受信制御部221bは、確立していると判定した場合には(ステップS804肯定)、別の無線装置200から受信したユーザIDと、コネクション解放時刻とを送信する(ステップS805)。例えば、無線装置200bが無線装置200cとコネクションを解放した際に、無線装置200bが無線装置200aとコネクションを確立中である場合を用いて説明する。この場合、無線信号送受信制御部221bは、無線装置200aに対して、無線装置200cから受信したユーザID「C」とコネクション解放時刻「14:00」とを送信する。その後、無線装置200aは、自ユーザID「A」と相手ユーザID「C」とを含む通信情報に、受信したコネクション解放時刻「14:00」を追加する。
【0113】
一方、無線信号送受信制御部221bは、確立していないと判定した場合には(ステップS804否定)、そのまま処理を終了する。
【0114】
[無線装置によるユーザID交換処理]
図17〜図19を用いて、実施例1における無線装置200によるユーザID交換処理の流れの一例を示す。図17〜図19は、実施例1における無線装置によるユーザID交換処理の流れの一例を示すシーケンス図である。図17〜図19では、無線装置200a、無線装置200b、無線装置200cを用いて説明する。なお、以下では、図3と同様の点については説明を簡略に行う。図17〜図19に記載した「ユーザID」は、「相手ユーザID」を示す。
【0115】
図17を用いて、無線装置200aと無線装置200bとがユーザIDを交換し、その後、無線装置200bと無線装置200cとがユーザIDを交換する場合における処理の流れの一例を示す。図17では、無線装置200aと無線装置200bとの間に確立されたコネクションを「コネクション1」と記載し、無線装置200bと無線装置200cとの間に確立されたコネクションを「コネクション2」と記載する。
【0116】
図17に示すように、無線装置200aと無線装置200bとがコネクション1を確立すると(ステップS901〜S904)、無線装置200aと無線装置200bとは、ユーザIDを交換して通信情報を通信情報テーブル211に格納する(ステップS905〜S908)。例えば、無線装置200aは、自ユーザID「A」と相手ユーザID「B」とコネクション1確立時刻とを格納し、無線装置200bは、自ユーザID「B」と相手ユーザID「A」とコネクション1確立時刻とを格納する。
【0117】
その後、無線装置200aと無線装置200bとは、コネクション1が確立されているかを定期的に確認する(ステップS909〜S910)。
【0118】
そして、無線装置200bと無線装置200cとがコネクション2を確立すると(ステップS911〜S914)、無線装置200cとは別の無線装置200aとコネクション1を確立中の無線装置200bは、ユーザIDとして、ユーザID「B」とユーザID「A」とを無線装置200cに送信する(ステップS915)。そして、無線装置200cは、自ユーザID「C」と相手ユーザID「B」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報を格納し、自ユーザID「C」と相手ユーザID「A」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS916)。
【0119】
また、無線装置200cは、ユーザID「C」を無線装置200bに送信し(ステップS917)、その後、無線装置200bは、自ユーザID「B」と相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS918)。
【0120】
その後、無線装置200bと無線装置200cとは、コネクション2が確立されているかを定期的に確認する(ステップS919〜S920)。
【0121】
また、無線装置200bは、無線装置200cとは別の無線装置200である無線装置200aに対して、無線装置200cから受信したユーザID「C」とコネクション2確立時刻とを送信する(ステップS921)。その後、無線装置200aは、自ユーザID「A」と相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS922)。
【0122】
次に、図18を用いて、無線装置200bと無線装置200cとがコネクション3を確立済みの状態において、無線装置200aと無線装置200bとがコネクション4を確立した場合における処理の流れの一例を示す。
【0123】
図18に示すように、無線装置200aと無線装置200bとは、コネクション3が確立されているかを定期的に確認する(ステップS1001〜S1002)。
【0124】
ここで、無線装置200aと無線装置200bとがコネクション4を確立すると(ステップS1003〜S1006)、無線装置200aは、ユーザID「A」を無線装置200bに送信し(ステップS1007)、無線装置200bが、自ユーザID「B」と相手ユーザID「A」とコネクション4確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS1008)。
【0125】
また、無線装置200aとは別の無線装置200cとコネクション3を確立中の無線装置200bは、ユーザIDとして、ユーザID「B」とユーザID「C」とを無線装置200aに送信する(ステップS1009)。そして、無線装置200aは、自ユーザID「A」と相手ユーザID「B」とコネクション4確立時刻とを含む通信情報を格納し、自ユーザID「A」と相手ユーザID「C」とコネクション4確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS1010)。また、無線装置200bは、無線装置200aとは別の無線装置200である無線装置200cに対して、無線装置200aから受信したユーザID「A」とコネクション4確立時刻とを送信する(ステップS1011)。その後、無線装置200cは、自ユーザID「C」と相手ユーザID「A」とコネクション4確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS1012)。
【0126】
その後、無線装置200aと無線装置200bとは、コネクション4が確立されているかを定期的に確認する(ステップS1013〜S1014)。
【0127】
次に、図19を用いて、無線装置200aと無線装置200bとがコネクション1を確立した後に、無線装置200bと無線装置200cとがコネクション2を確立し、その後、コネクション1が解放された場合における処理の流れの一例を示す。
【0128】
図19に示すように、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクション1が確立されると(ステップS1101)、無線装置200aが、自ユーザID「A」と相手ユーザID「B」とコネクション1確立時刻とを含む通信情報を格納し(ステップS1102)、無線装置200bが、自ユーザID「B」と相手ユーザID「A」とコネクション1確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS1103)。その後、無線装置200aと無線装置200bとは、コネクション1が確立されているかを定期的に確認する(ステップS1104〜S1105)。
【0129】
そして、無線装置200bと無線装置200cとの間にコネクション2が確立されると(ステップS1106)、無線装置200bが、自ユーザID「B」と相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS1107)。また、無線装置200cが、自ユーザID「C」と相手ユーザID「B」とコネクション1確立時刻とを含む通信情報を格納し、自ユーザID「C」と相手ユーザID「A」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS1108)。また、その後、無線装置200aが、自ユーザID「A」と相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報を格納する(ステップS1109)。
【0130】
その後、無線装置200bと無線装置200cとは、コネクション2が確立されているかを定期的に確認する(ステップS1110〜S1111)。
【0131】
そして、無線装置200aや無線装置200bによりコネクション1が解放したと判断されると(ステップS1112〜S1115)、無線装置200aは、自ユーザID「A」と相手ユーザID「B」とを含む通信情報にコネクション1解放時刻を追加し、自ユーザID「A」と相手ユーザID「C」とを含む通信情報にコネクション1解放時刻を追加する(ステップS1116)。また、無線装置200bは、自ユーザID「B」と相手ユーザID「A」とを含む通信情報にコネクション1解放時刻を追加する(ステップS1117)。
【0132】
そして、無線装置200bは、無線装置200cに対して、ユーザID「A」とコネクション1解放時刻とを送信し(ステップS1118)、無線装置200cが、自ユーザID「C」と相手ユーザID「A」とを含む通信情報にコネクション1解放時刻を追加する(ステップS1119)。
【0133】
[無線装置によるユーザID交換処理時に送受信される通信情報の一例]
図20〜図23を用いて、実施例1における無線装置200によるユーザID交換処理時に無線装置200が記憶する通信情報の一例を示す。図20〜図23は、実施例1における無線装置によるユーザID交換処理時に無線装置が記憶する通信情報の一例を示すシーケンス図である。図20〜図23は、無線装置200a、無線装置200b、無線装置200cを用いて説明する。図20〜図23を用いて説明する際には、説明の便宜上、各無線装置200が記憶する相手ユーザIDについてのみ言及し、自ユーザIDについては言及しない。図20〜図23に示したユーザIDは、相手ユーザIDを示す。なお、以下では、図3や図17〜図19と同様の点については説明を簡略に行う。
【0134】
図20を用いて、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクション1が確立され、その後、無線装置200bと無線装置200cとの間にコネクション2が確立され、その後、コネクション1が解放された場合について示す。
【0135】
図20に示すように、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクション1が確立されると(ステップS1201)、無線装置200aの通信情報テーブル211aは、相手ユーザID「B」とコネクション1確立時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1202)。また、無線装置200bの通信情報テーブル211bは、相手ユーザID「A」とコネクション1確立時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1203)。
【0136】
その後、無線装置200bと無線装置200cとの間にコネクション2が確立されると(ステップS1204)、無線装置200bの通信情報テーブル211bは、相手ユーザID「A」とコネクション1確立時刻とを含む通信情報と、相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報とを記憶する(ステップS1205)。また、無線装置200cの通信情報テーブル211cは、相手ユーザID「A」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報と、相手ユーザID「B」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報とを記憶する(ステップS1206)。
【0137】
そして、ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とを無線装置200aに無線装置200bが送信すると(ステップS1207)、無線装置200aの通信情報テーブル211aは、相手ユーザID「B」とコネクション1確立時刻とを含む通信情報と、相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報とを記憶する(ステップS1208)。
【0138】
ここで、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクション1が解放されると(ステップS1209)、無線装置200aの通信情報テーブル211aは、相手ユーザID「B」とコネクション1確立時刻とコネクション1解放時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とコネクション1解放時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1210)。また、無線装置200bの通信情報テーブル211bは、相手ユーザID「A」とコネクション1確立時刻とコネクション1解放時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1211)。
【0139】
その後、ユーザID「A」とコネクション1解放時刻とを無線装置200cに無線装置200bが送信すると(ステップS1212)、無線装置200cの通信情報テーブル211cは、相手ユーザID「A」とコネクション2確立時刻とコネクション1解放時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「B」とコネクション2確立時刻とを含む通信情報とを記憶する(ステップS1213)。
【0140】
次に、図21を用いて、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクション1が確立され、その後、無線装置200bと無線装置200cとの間にコネクション2が確立され、その後、コネクション2が解放された場合について示す。ここで、図21におけるステップS1301〜S1308は、図20におけるステップS1201〜S1208と同一であり、説明を省略する。
【0141】
図21のステップS1309に示すように、無線装置200bと無線装置200cとの間にコネクション2が解放されると(ステップS1309)、無線装置200bの通信情報テーブル211bは、相手ユーザID「A」とコネクション1確立時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とコネクション2解放時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1310)。また、無線装置200cの通信情報テーブル211cは、相手ユーザID「A」とコネクション2確立時刻とコネクション2解放時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「B」とコネクション2確立時刻とコネクション2解放時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1311)。
【0142】
その後、ユーザID「C」とコネクション2解放時刻とを無線装置200aに無線装置200bが送信すると(ステップS1312)、無線装置200aの通信情報テーブル211aは、相手ユーザID「B」とコネクション1確立時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「C」とコネクション2確立時刻とコネクション2解放時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1313)。
【0143】
次に、図22を用いて、無線装置200bと無線装置200cとの間にコネクション3が確立され、その後、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクション4が確立され、その後、コネクション3が解放された場合について示す。
【0144】
図22に示すように、無線装置200bと無線装置200cとの間にコネクション3が確立されると(ステップS1401)、無線装置200bの通信情報テーブル211bは、相手ユーザID「C」とコネクション3確立時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1402)。また、無線装置200cの通信情報テーブル211cは、相手ユーザID「B」とコネクション3確立時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1403)。
【0145】
その後、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクション4が確立されると(ステップS1404)、無線装置200aの通信情報テーブル211aは、相手ユーザID「B」とコネクション4確立時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「C」とコネクション4確立時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1405)。また、無線装置200bの通信情報テーブル211bは、相手ユーザID「C」とコネクション3確立時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「A」とコネクション4確立時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1406)。
【0146】
そして、相手ユーザID「A」とコネクション4確立時刻とを無線装置200cに無線装置200bが送信すると(ステップS1407)、無線装置200cの通信情報テーブル211cは、相手ユーザID「B」とコネクション3確立時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「A」とコネクション4確立時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1408)。
【0147】
ここで、無線装置200bと無線装置200cとの間にコネクション3が解放されると(ステップS1409)、無線装置200bの通信情報テーブル211bは、相手ユーザID「C」とコネクション3確立時刻とコネクション3解放時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「A」とコネクション4確立時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1410)。また、無線装置200cの通信情報テーブル211cは、相手ユーザID「B」とコネクション3確立時刻とコネクション3解放時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「A」とコネクション4確立時刻とコネクション3解放時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1411)。
【0148】
その後、ユーザID「C」とコネクション3解放時刻とを無線装置200aに無線装置200bが送信すると(ステップS1412)、無線装置200aの通信情報テーブル211aは、相手ユーザID「B」とコネクション3確立時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「C」とコネクション4確立時刻とコネクション3解放時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1413)。
【0149】
次に、図23を用いて、無線装置200bと無線装置200cとの間にコネクション3が確立され、その後、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクション4が確立され、その後、コネクション4が解放された場合について示す。ここで、図23におけるステップS1501〜S1508は、図22におけるステップS1401〜S1408と同一であり、説明を省略する。
【0150】
図23のステップS1509に示すように、無線装置200aと無線装置200bとの間にコネクション4が解放されると(ステップS1509)、無線装置200aの通信情報テーブル211aは、相手ユーザID「B」とコネクション4確立時刻とコネクション4解放時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「C」とコネクション4確立時刻とコネクション4解放時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1510)。また、無線装置200bの通信情報テーブル211bは、相手ユーザID「C」とコネクション3確立時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「A」とコネクション4確立時刻とコネクション4解放時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1511)。
【0151】
その後、ユーザID「A」とコネクション4解放時刻とを無線装置200cに無線装置200bが送信すると(ステップS1512)、無線装置200cの通信情報テーブル211cは、相手ユーザID「B」とコネクション3確立時刻とを含む通信情報を記憶し、相手ユーザID「A」とコネクション4確立時刻とコネクション4解放時刻とを含む通信情報を記憶する(ステップS1513)。
【0152】
[実施例1の効果]
上述したように、実施例1によれば、無線装置200は、他の無線装置200により送信された他の無線装置200のユーザIDを近距離無線通信を用いて受信すると、受信したユーザIDと自ユーザIDと時間帯情報とを含む情報である通信情報をデータサーバに送信する。また、無線装置200は、他の無線装置200のユーザIDを近距離無線通信を用いて受信すると、受信したユーザIDを他の装置200とは別の無線装置200に送信する。また、画像共有サーバ300は、画像と撮影時刻とユーザIDとを対応付けて記憶し、無線装置200から送信された通信情報を記憶する。また、画像共有サーバ300は、画像データの内、任意のユーザIDを含む通信情報の相手ユーザIDに対応付けられており、かつ、時間帯情報によって識別される時間帯に撮影時刻が含まれる画像データを、係る任意のユーザIDによって識別されるユーザが利用可能なデータとして抽出する。
【0153】
この結果、ユーザ自身が取得したデータ以外のデータも利用可能である。また、この結果、自分と相手のユーザ各々が無線装置200を携帯して近接した場合にユーザIDを交換することで、ユーザ各々により並行して撮影されている画像データへの相互の許諾を簡単に実行可能である。また、この結果、相手に撮影された自分の近辺の画像データを取得可能である。これにより、例えば、自分から見て全方位の視野画像を取得したり、全方位から自分を見る画像を取得したりすることも可能となる。
【0154】
また、他の無線装置200を介してユーザIDを交換した無線装置200のユーザによる画像データを利用でき、ユーザ自身が取得したデータ以外に利用可能となる画像データを拡張可能であり、近接した領域において、より多くの多様な画像を容易に利用可能にできる。
【0155】
また、上述したように、画像共有サーバ300は、画像データ各々に利用可ユーザIDを設定するので、画像共有サーバ300に保存された画像データには、複数ユーザへの利用許諾が設定済みとなり、許諾済みのユーザが画像データを容易に利用可能である。
【0156】
また、上述した実施例によれば、無線装置200は、時間帯情報として、近距離無線通信を用いて他識別情報を送受信可能な時間帯を含む通信情報を送信する。また、無線装置200は、他の無線装置200とユーザIDと送受信可能である間、受信したユーザIDを別の無線装置に送信する。この結果、ユーザが他のユーザを意識することなく、ユーザと近接した他のユーザを無線装置200が認識でき、ユーザの周囲の画像を撮影した他のユーザを簡単に特定することが可能である。
【0157】
また、上述した実施例によれば、撮影装置100は、定期的かつ自動的にユーザの正面前方の画像データを撮影し、撮影されたデータと自撮影装置100を利用するユーザのユーザIDとを画像共有サーバ300に送信する。また、画像共有サーバ300は、撮影装置100により送信された画像データと識別情報とを対応付けて記憶する。この結果、ユーザが撮影を意識することなく、ユーザのライフログを記憶することが可能であり、ユーザ自身が取得したデータ以外のデータも利用可能である。
【実施例2】
【0158】
さて、これまで本発明の実施例について説明したが、本発明は上述した実施例以外にも、その他の実施例にて実施されても良い。そこで、以下では、その他の実施例を示す。
【0159】
[撮影装置により取得されるデータ]
例えば、上述した実施例では、撮影装置100が画像データを撮影し、データ共有システムにて画像データが共有される場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意のデータであって良い。例えば、画像データではなく音声データでも良く、動画データでも良く、ユーザの位置情報データであっても良い。この場合、例えば、撮影装置100は、音声データを録音し、動画データを撮影し、ユーザの位置情報データを取得する。
【0160】
[撮影装置]
また、例えば、上述した実施例では、撮影装置100が、定期的かつ自動的に画像データを撮影する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、ユーザが手動にて撮影しても良い。
【0161】
[近距離無線通信]
また、例えば、上述した実施例では、近距離無線通信として、例えば、ブルートゥースやZigBeeと呼ばれる近距離無線通信などを例に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、任意の通信方式を用いて良い。例えば、無線LANを用いても良い。
【0162】
また、例えば、上述した実施例では、無線装置200が近距離無線通信を用いて他の無線装置200と識別情報を送受信する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、無線装置200は、他の無線装置200と接触した上でデータ授受を行っても良い。例えば、近くにいるユーザ各々が各自の無線装置200の端子を結合することで、データ授受を行っても良い。この場合、例えば、結合後一定時間を時間帯と見なして用いても良い。
【0163】
[データ共有システム]
また、例えば、上述した実施例では、画像共有システムが撮影装置100を有し、撮影装置100により撮影された画像データを画像共有サーバ300が記憶する場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、画像共有システムは、撮影装置100を有しなくても良い。この場合、画像共有サーバ300は、例えば、予めユーザに入力された画像データを記憶して用いる。
【0164】
また、例えば、上述した実施例によれば、撮影装置100と無線装置200と画像共有サーバ300と画像参照装置400とを有する場合について説明した。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、撮影装置100を有しなくても良い。この場合、画像共有サーバ300は、予めユーザにより取得された画像データを記憶する。
【0165】
[ユーザの携帯する装置]
また、例えば、上述した実施例によれば、図1に示すように、ユーザが、撮影装置100と無線装置200との両方を有する場合について説明した。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、ユーザは、撮影装置100を携帯しなくても良い。この場合、ユーザは自ら画像データを撮影することなく、他のユーザにより撮影された画像データを用いることになる。
【0166】
[利用可ユーザID]
また、例えば、上述した実施例によれば、格納部321が、画像データ各々に対して利用可ユーザIDを格納する場合について説明した。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、利用可ユーザIDを用いなくても良い。この場合、画像共有サーバ300は、画像参照装置400から参照要求を受信するごとに、要求元となるユーザが利用可能となる画像を抽出し、抽出した画像データの内参照要求に含まれる条件に合致する画像データを特定して出力しても良い。
【0167】
[ユーザIDの配布]
また、例えば、上述した実施例によれば、無線装置200が相互にユーザIDを交換する場合について説明した。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、無線装置200は、ユーザIDを一方的に配布しても良い。例えば、特定の地点の画像データを撮影する監視装置にユーザIDが付与された場合を用いて説明する。この場合、監視装置は、他の無線装置200からユーザIDを取得することなく、自監視装置が送信する近距離無線通信の無線範囲内に、予め設定されたユーザIDを送信し、受信した他の無線装置200のユーザに対して自監視装置が撮影した画像データの利用を許可しても良い。
【0168】
[時間帯情報]
また、例えば、上述した実施例によれば、他の無線装置200からユーザIDを送受信可能な時間帯を識別する時間帯情報を用いる場合について説明した。ただし、本発明はこれに限定されるものではなく、他の無線装置200からユーザIDを受信可能な時間帯を識別する時間帯情報を用いても良い。例えば、他の無線装置200からの情報を受信可能となった時刻をコネクション確立時刻の代わりに用いても良く、他の無線装置200からの情報を受信可能でなくなった時刻をコネクション解放時刻の代わりに用いても良い。
【0169】
[システム構成]
また、本実施例において説明した各処理の内、自動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部又は一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。例えば、画像をユーザが手動にて撮影しても良い。この他、上述文書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については(図1〜図24)、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0170】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部又は一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。例えば、撮影装置100と無線装置200と画像参照装置400との内、任意の2つの装置を統合して1つの装置としても良く、3つとも統合して1つの装置としても良い。また、撮影装置100の画像情報テーブル111と画像共有サーバ300の画像情報テーブル312と、画像参照装置400の画像情報テーブル411とについて、同期するようにしても良く、同一のテーブルに撮影装置100と画像共有サーバ300と画像参照装置400とがネットワーク経由にてアクセスして実現しても良い。
【0171】
[プログラム]
図24は、開示の技術に係る更新プログラムによる情報処理がコンピュータを用いて具体的に実現されることを示す図である。図24に例示するように、コンピュータ3000は、例えば、メモリ3010と、CPU(Central Processing Unit)3020と、ハードディスクドライブインタフェース3030と、ディスクドライブインタフェース3040と、シリアルポートインタフェース3050と、ビデオアダプタ3060と、ネットワークインタフェース3070とを有する。コンピュータ3000の各部はバス3100によって接続される。
【0172】
メモリ3010は、図24に例示するように、ROM3011及びRAM3012を含む。ROM3011は、例えば、BIOS(Basic Input Output System)等のブートプログラムを記憶する。ハードディスクドライブインタフェース3030は、図24に例示するように、ハードディスクドライブ3080に接続される。ディスクドライブインタフェース3040は、図24に例示するように、ディスクドライブ3090に接続される。例えば磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能な記憶媒体が、ディスクドライブ3090に挿入される。シリアルポートインタフェース3050は、図24に例示するように、例えばマウス3051、キーボード3052に接続される。ビデオアダプタ3060は、図24に例示するように、例えばディスプレイ3061に接続される。
【0173】
ここで、図24に例示するように、ハードディスクドライブ3080は、例えば、OS3081、アプリケーションプログラム3082、プログラムモジュール3083、プログラムデータ3084を記憶する。すなわち、開示の技術に係る更新プログラムは、コンピュータによって実行される指令が記述されたプログラムモジュール3083として、例えばハードディスクドライブ3080に記憶される。具体的には、上記実施例で説明した制御部120や制御部220、制御部320や制御部420の各部と同様の情報処理を実行する手順各々が記述されたプログラムモジュールが、ハードディスクドライブ3080に記憶される。
【0174】
また、上記実施例で説明した記憶部110や記憶部210、記憶部310、記憶部410に記憶されるデータのように、更新プログラムによる情報処理に用いられるデータは、プログラムデータ3084として、例えばハードディスクドライブ3080に記憶される。そして、CPU3020が、ハードディスクドライブ3080に記憶されたプログラムモジュール3083やプログラムデータ3084を必要に応じてRAM3012に読み出し、各種の手順を実行する。
【0175】
なお、更新プログラムに係るプログラムモジュール3083やプログラムデータ3084は、ハードディスクドライブ3080に記憶される場合に限られない。例えば、プログラムモジュール3083やプログラムデータ3084は、着脱可能な記憶媒体に記憶されても良い。この場合、CPU3020は、ディスクドライブなどの着脱可能な記憶媒体を介してデータを読み出す。また、同様に、更新プログラムに係るプログラムモジュール3083やプログラムデータ3084は、ネットワーク(LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)等)を介して接続された他のコンピュータに記憶されても良い。この場合、CPU3020は、ネットワークインタフェースを介して他のコンピュータにアクセスすることで各種データを読み出す。
【0176】
[その他]
なお、本実施例で説明した制御プログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することができる。また、制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク(FD)、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行することもできる。
【符号の説明】
【0177】
100 撮影装置
101 撮影部
102 信号送受信部
110 記憶部
111 画像情報テーブル
120 制御部
121 撮影制御部
122 画像情報送信制御部
200 無線装置
201 無線信号送受信部
202 信号送受信部
210 記憶部
211 通信情報テーブル
220 制御部
221 無線信号送受信制御部
222 通信情報送信制御部
300 画像共有サーバ
301 信号送受信部
310 記憶部
311 通信情報テーブル
312 画像情報テーブル
320 制御部
321 格納部
322 抽出画像送信制御部
400 画像参照装置
401 入力部
402 信号送受信部
403 出力部
410 記憶部
411 画像情報テーブル
420 制御部
421 参照要求送信制御部
422 出力制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに携帯される無線装置と、当該ユーザにより取得されたデータを記憶するデータサーバとを有するデータ共有システムであって、
前記無線装置は、
他の無線装置との間で近距離無線通信を行う近距離無線通信部と、
前記他の無線装置により送信された当該他の無線装置を携帯するユーザを識別する識別情報である他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報と、自無線装置を携帯するユーザを識別する識別情報である自識別情報と、当該他の無線装置から前記近距離無線通信を用いて受信可能な時間帯を識別する時間帯情報とを含む情報である通信情報を前記データサーバに送信する通信情報送信部と、
前記他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報を当該他の無線装置とは別の無線装置に送信するように前記近距離無線通信部を制御する識別情報送信制御部とを備え、
前記データサーバは、
前記ユーザにより取得された前記データと当該データが取得された時刻を示す取得時刻と当該データを取得した当該ユーザの前記識別情報とを対応付けて記憶するデータ記憶部と、
前記通信情報送信部により送信された通信情報を記憶する通信情報記憶部と、
前記データ記憶部に記憶された前記データの内、任意のデータに対応付けられたユーザの識別情報を含む前記通信情報であって当該任意のデータに対応付けられた前記取得時刻が含まれる時間帯を識別する前記時間帯情報を含む当該通信情報に含まれる他識別情報によって識別されるユーザが利用可能なデータとして、当該任意のデータを抽出する抽出部と
を備えたことを特徴とするデータ共有システム。
【請求項2】
前記無線装置の通信情報送信部は、前記近距離無線通信部が前記他の無線装置と前記識別情報を送受信すると、前記他識別情報と、前記自識別情報と、前記識別情報を送受信可能な時間帯を識別する前記時間帯情報を含む前記通信情報を送信し、
前記無線装置の識別情報送信制御部は、前記他の無線装置と前記近距離無線通信を用いて送受信可能である間、当該他の無線装置から受信した前記他識別情報を前記別の無線装置に送信するように制御することを特徴とする請求項1に記載のデータ共有システム。
【請求項3】
前記無線装置の識別情報送信制御部は、前記他の無線装置から前記他識別情報を自無線装置が受信可能な時間帯を識別する時間帯情報と当該他識別情報と前記自識別情報とを前記別の無線装置に送信することを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ共有システム。
【請求項4】
ユーザに携帯される無線装置と、当該ユーザにより取得されたデータを記憶するデータサーバとを有するデータ共有システムの制御方法であって、
他の無線装置との間で近距離無線通信を行う近距離無線通信部を備える前記無線装置としてのコンピュータが、
前記他の無線装置により送信された当該他の無線装置を携帯するユーザを識別する識別情報である他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報と、自無線装置を携帯する当該ユーザを識別する識別情報である自識別情報と、当該他の無線装置から前記近距離無線通信を用いて受信可能な時間帯を識別する時間帯情報とを含む情報である前記通信情報を前記データサーバに送信する通信情報送信工程と、
前記他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報を当該他の無線装置とは別の無線装置に送信するように前記近距離無線通信部を制御する識別情報送信制御工程とを実行し、
前記データサーバとしてのコンピュータが、
前記通信情報送信工程により送信された通信情報を通信情報記憶部に格納する格納工程と、
前記ユーザにより取得された前記データと当該データが取得された時刻を示す取得時刻と当該データを取得した当該ユーザの前記識別情報とを対応付けて記憶するデータ記憶部のデータの内、任意のデータに対応付けられたユーザの識別情報を含む前記通信情報であって当該任意のデータに対応付けられた前記取得時刻が含まれる時間帯を識別する前記時間帯情報を含む当該通信情報に含まれる他識別情報によって識別されるユーザが利用可能なデータとして、当該任意のデータを抽出する抽出工程と
を実行することを特徴とする制御方法。
【請求項5】
ユーザに携帯される無線装置と、当該ユーザにより取得されたデータを記憶するデータサーバとを有するデータ共有システムの制御プログラムであって、
他の無線装置との間で近距離無線通信を行う近距離無線通信部を備える前記無線装置としてのコンピュータに、
前記他の無線装置により送信された当該他の無線装置を携帯するユーザを識別する識別情報である他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報と、自無線装置を携帯する当該ユーザを識別する識別情報である自識別情報と、当該他の無線装置から前記近距離無線通信を用いて受信可能な時間帯を識別する時間帯情報とを含む情報である通信情報を前記データサーバに送信する通信情報送信手順と、
前記他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報を当該他の無線装置とは別の無線装置に送信するように前記近距離無線通信部を制御する識別情報送信制御手順とを実行させ、
前記データサーバとしてのコンピュータに、
前記通信情報送信手順により送信された通信情報を通信情報記憶部に格納する格納手順と、
前記ユーザにより取得されたデータと当該データが取得された時刻を示す取得時刻と当該データを取得したユーザの前記識別情報とを対応付けて記憶するデータ記憶部のデータの内、任意のデータに対応付けられたユーザの識別情報を含む前記通信情報であって当該任意のデータに対応付けられた前記取得時刻が含まれる時間帯を識別する前記時間帯情報を含む当該通信情報に含まれる他識別情報によって識別されるユーザが利用可能なデータとして、当該任意のデータを抽出する抽出手順と
を実行させることを特徴とする制御プログラム。
【請求項6】
他の無線装置との間で近距離無線通信を行う近距離無線通信部と、
前記他の無線装置により送信された当該他の無線装置を携帯するユーザを識別する識別情報である他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報と、自無線装置を携帯する当該ユーザを識別する識別情報である自識別情報と、当該他の無線装置から前記近距離無線通信を用いて受信可能な時間帯を識別する時間帯情報とを含む情報である通信情報を、ユーザにより取得されたデータを記憶するデータサーバに送信する通信情報送信部と、
前記他識別情報を前記近距離無線通信部が受信すると、受信した当該他識別情報を当該他の無線装置とは別の無線装置に送信するように前記近距離無線通信部を制御する識別情報送信制御部とを備えることを特徴とする無線装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2012−19350(P2012−19350A)
【公開日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−155157(P2010−155157)
【出願日】平成22年7月7日(2010.7.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】