説明

データ再生システム及び再生装置

【課題】テレビジョン装置と光ディスク装置とがHDMI接続されているシステムにおいて、CECコマンドを利用して光ディスク装置に対してレジューム機能を提供する。
【解決手段】テレビジョン装置1、光ディスク装置2、及びテレビジョン装置1と光ディスク装置2との間で映像データ及びCECコマンドを送受信するためのHDMIを備える。テレビジョン装置1はStopコマンド又はPlayコマンドをHDMIにより光ディスク装置2に送信する(S204、S212)。光ディスク装置2は、映像再生中にStopコマンドを受信した場合、Stopコマンドに従って映像再生を停止すると共にレジューム情報を取得する(S207)。一方、Playコマンドを受信した場合、レジューム情報に基づいて映像停止位置から再生を開始する(S214)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ再生システム及び再生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
AV(Audio Visual)機器向けの映像・音声入出力デジタルインタフェース規格としてHDMI(High-Definition Multimedia Interface)規格が制定され、HDMI規格に対応したテレビジョン装置、光ディスク装置等のAV機器が実用化されている。HDMI規格は、HDMI規格に準拠した1本のHDMIケーブルを介して映像データ及び音声データを、HDMI規格に準拠したHDMIデータとして送受信する機能に加え、機器制御コマンドであるCEC(Consumer electronic control)コマンドを送受信し当該コマンドにしたがって機器制御を行う機能を有する。HDMI規格によれば、各AV機器は、このCECコマンドを送受信することによって互いに連携して機器の制御を行うことができる(特許文献1参照)。
【0003】
HDMI規格に対応したテレビジョン装置及び光ディスク装置をHDMI端子及びHDMIケーブルを介して接続した場合、テレビジョン装置は、光ディスク装置から映像データ及び音声データを含むHDMIデータを受け取り、受け取ったHDMIデータに従って映像をディスプレイに表示すると共に音声をスピーカから出力する。一般的に、HDMI規格に対応した複数のデジタルAV機器で映像及び音声の視聴を行う際、ユーザは、機器毎のリモコンの持ち替え又はリモコン毎に異なるボタン操作を行う必要があるが、HDMI規格を採用する機器にあっては、1つのリモコンを操作するだけで済むため、ユーザは簡単なリモコン操作で手軽にテレビ放送及び、光ディスクに記録された映像及び音声を鑑賞することができる。
【0004】
ユーザがテレビジョン装置用のリモコンを操作するとテレビジョン装置に操作信号が送信される。その操作信号を受信したテレビジョン装置は、自装置又は自装置にHDMI接続されている機器に対して機器制御を実行する。例えば光ディスク装置がHDMIケーブルを介してテレビジョン装置の外部入力1に接続されている場合、テレビジョン装置は、自装置のリモコンから受信した操作信号に基づいて光ディスク装置に対する機器制御を実行することができる。すなわち、ユーザは、以下に述べるように、テレビジョン装置のリモコンを操作することで光ディスク装置に対する機器制御を実行できる。
【0005】
テレビジョン装置がテレビジョン装置用のリモコンから光ディスク装置に係わる再生指示信号を受信すると、テレビジョン装置は、HDMIケーブルを介して光ディスク装置に再生指示コマンドを送信する。再生指示コマンドはCECコマンドの一種である。光ディスク装置は、再生指示コマンドを受信すると、テレビジョン装置に対して、外部入力を例えば外部入力1へ切り替えさせる切り替えコマンドを送信する。切り替えコマンドもまたCECコマンドの一種である。次いで、テレビジョン装置は、切り替えコマンドにしたがって外部入力を外部入力1に切り替えた後、光ディスク装置は、映像及び音声データを含むHDMIデータをテレビジョン装置に送信する。光ディスク装置から映像データ及び音声データを受信したテレビジョン装置は、受信した映像及び音声データに従って映像をディスプレイに表示し、また、音声をスピーカから出力する。このように、HDMI規格のCEC機能によれば、ユーザは、テレビジョン装置用のリモコンを用いて光ディスク装置の再生動作を制御でき、操作性が向上する。
【0006】
一方、CEC機能によれば、光ディスク装置の電源をオンにした場合、テレビジョン装置の電源も連動してオンになると共に、テレビジョン装置の外部入力が外部入力1に自動的に切り替えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2008−72419号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述した通り、HDMI規格のCEC機能に従えば、テレビジョン装置の電源状態を光ディスク装置の電源状態に連動させて切り替えることができる。すなわち、CEC機能を用いれば、光ディスク装置の電源をオンにすることでテレビジョン装置の電源もオンにすることができ、更にはテレビジョン装置の外部入力を光ディスク装置側に切り換えることもできる。しかし、光ディスクの再生中にテレビジョン装置の外部入力を別の機器側に切り換えたときに、光ディスク装置の再生動作を停止することはできず、さらには、再生動作を停止した後に光ディスク装置の再生を再び開始することをユーザが望む場合、再生停止位置から再び映像及び音声を再生させることができないという課題を有する。
【0009】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、光ディスク装置等の再生装置がテレビジョン装置等の出力装置にHDMI等のデジタルインタフェースで接続されているAV環境において、光ディスク等の記録媒体の再生を停止し、出力装置の外部入力を別の機器に切り替え当該機器を利用した後、更に記録媒体の再生を再び開始した場合においても、再生停止位置から再び映像及び音声データ等のデータの再生を開始させる機能を実現できるデータ再生システム及び再生装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明のデータ再生システムは、記録媒体に記録されたデータを再生する再生装置及び該再生装置により再生されたデータを出力する出力装置を備え、該再生装置と該出力装置との間でデータ及び指令の送受信を行うデータ再生システムにおいて、該出力装置は、前記再生装置によるデータの再生中又は再生停止中に該再生装置に対する再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を送信する手段とを備え、前記再生装置は、データの再生中に再生停止指令を受信した場合、該データの再生を停止する停止手段と、該停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを記憶する記憶手段と、データの再生停止中に再生開始指令を受信した場合、該記憶手段に記憶されている再生に関するデータに基づき再生を行う再生手段とを備えることを特徴とする。
【0011】
本発明にあっては、出力装置の受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を再生装置に送信する。一方、出力装置は、再生中に再生停止指令を受信した場合、再生を停止すると共に再生停止前の再生に関するデータを記憶する。したがって、再生装置は再生開始指令を受信した場合、再生停止前の再生に関するデータに基づいて再生を行うレジュームを実現できる。
【0012】
本発明のデータ再生システムにおいて、前記再生装置は複数あり、前記出力装置にデータを送信する再生装置を切り替える切り替え指令を前記受け付け手段が受け付けた場合、前記出力装置は、再生停止指令を切り替え前の再生装置に送信するようにしてあることを特徴とする。
【0013】
本発明にあっては、出力装置にデータを送信する再生装置が他の装置に切り替えられた場合、出力装置は再生装置に再生停止指令を送信することにより再生を停止させることができる。
【0014】
本発明のデータ再生システムにおいて、前記記憶手段が記憶する再生に関するデータは、前記再生装置が再生を停止したデータにおけるアドレス又は時間情報であり、前記再生手段は、前記アドレス又は時間情報に基づき再生を開始するようにしてあることを特徴とする。
【0015】
本発明にあっては、再生装置は再生を停止したデータにおけるアドレス又は時間情報を記憶しているため、次に再生開始指令を受信した場合、記憶しているアドレス又は時間情報に基づき、再生を停止した位置から再生を開始することができる。
【0016】
本発明のデータ再生システムは、記録媒体に記録されたデータを再生する再生装置及び該再生装置により再生されたデータを出力する出力装置を備え、該再生装置と該出力装置との間でデータ及び指令の送受信を行うデータ再生システムにおいて、前記出力装置は、前記再生装置によるデータの再生中又は再生停止中に該再生装置に対する再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を前記再生装置に送信し、前記再生装置により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを受信する通信手段と、該通信手段が受信した再生に関するデータを記憶する記憶手段とを備え、前記再生装置は、データの再生中に再生停止指令を受信した場合、該データの再生を停止する停止手段を備え、前記再生装置は、前記停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを前記出力装置に送信するようにしてあり、前記出力装置は、前記受け付け手段が前記再生装置に対する再生開始指令を受け付けた場合、前記記憶手段に記憶されている再生に関するデータを前記再生装置に送信するようにしてあり、前記再生装置は、前記出力装置から送信された再生に関するデータに基づき再生を行うようにしてあることを特徴とする。
【0017】
本発明にあっては、出力装置の受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を再生装置に送信する。一方、再生装置は、再生中に再生停止指令を受信した場合、受信した再生停止指令に従って再生を停止すると共に再生停止前の再生に関するデータを出力装置に送信し、出力装置は当該データを記憶する。そして、出力装置は、次に再生装置に対して再生を行わせようとする際には、再生開始指令と共に当該データを再生装置に送信する。したがって、レジューム機能を有さない再生装置であっても、再生停止前の再生に関するデータに基づいて再生を行うレジュームを実現できる。
【0018】
本発明のデータ再生システムにおいて、前記再生装置は複数あり、前記出力装置にデータを送信する再生装置を切り替える切り替え指令を前記受け付け手段が受け付けた場合、前記出力装置は、再生停止指令を切り替え前の再生装置に送信するようにしてあることを特徴とする。
【0019】
本発明にあっては、出力装置にデータを送信する再生装置が他の装置に切り替えられた場合、出力装置は再生装置に対して再生停止指令を送信することにより再生装置による再生を停止させることができる。
【0020】
本発明のデータ再生システムにおいて、前記記憶手段が記憶する再生に関するデータは、前記再生装置が再生を停止したデータにおけるアドレス又は時間情報であり、前記再生装置は、前記アドレス又は時間情報に基づき再生を開始するようにしてあることを特徴とする。
【0021】
本発明にあっては、再生装置は出力装置から再生を停止したデータにおけるアドレス又は時間情報を受信するため、再生を停止した位置から再生を開始することができる。
【0022】
本発明のデータ再生システムにおいて、前記再生装置及び前記出力装置はHDMIに従ってデータ及び指令の送受信を行い、前記再生停止指令及び再生開始指令はCECコマンドであり、前記再生装置及び前記出力装置はHDMIケーブルで接続されるようにしてあることを特徴とする。
【0023】
本発明にあっては、HDMI−CECを適用しているため、複数の機器を操作するユーザは面倒なリモコンの持ち替え及び複雑なボタン操作を行わなくてもよい。
【0024】
本発明の再生装置は、記録媒体に記録されたデータを再生し、外部との間でデータ及び指令を送受信する再生装置において、データの再生中に外部から再生停止指令を受信した場合、データの再生を停止する停止手段を備え、該停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを外部に送信するようにしてあり、データの再生停止中に外部から再生開始指令及び再生に関するデータを受信した場合、受信した再生に関するデータに基づき再生を行うようにしてあることを特徴とする。
【0025】
本発明にあっては、再生装置は、データ再生中に再生停止指令を受信した場合、受信した再生停止指令に従ってデータの再生を停止すると共に再生停止前の再生に関するデータを外部に送信する。そして、再生装置は、外部から再生開始指令と共に当該データを受信する。したがって、レジューム機能を有さない再生装置であっても、再生を停止した位置からデータの再生を行うレジュームを実現できる。
【0026】
本発明の再生装置は、記録媒体に記録されたデータを再生する再生部及び該再生部により再生されたデータを出力する出力部を備え、該再生部と該出力部との間でデータ及び指令の送受信を行う再生装置において、前記出力部は、前記再生部によるデータの再生中又は再生停止中に該再生部に対する再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を送信する手段とを備え、前記再生部は、データの再生中に再生停止指令を受信した場合、該データの再生を停止する停止手段と、該停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを記憶する記憶手段と、データの再生停止中に再生開始指令を受信した場合、該記憶手段に記憶されている再生に関するデータに基づき再生を行う手段とを備えることを特徴とする。
【0027】
本発明にあっては、出力部と再生部が一体化された再生装置においてレジュームを実現できる。
【0028】
本発明の再生装置は、記録媒体に記録されたデータを再生する再生部及び該再生部により再生されたデータを出力する出力部を備え、該再生部と該出力部との間でデータ及び指令の送受信を行う再生装置において、前記出力部は、前記再生部によるデータの再生中又は再生停止中に該再生部に対する再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を前記再生部に送信し、前記再生部により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを受信する通信手段と、該通信手段が受信した再生に関するデータを記憶する記憶手段とを備え、前記再生部は、データの再生中に再生停止指令を受信した場合、該データの再生を停止する停止手段を備え、前記再生部は、前記停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを前記出力部に送信するようにしてあり、前記出力部は、前記受け付け手段が前記再生部に対する再生開始指令を受け付けた場合、前記記憶手段に記憶されている再生に関するデータを前記再生部に送信するようにしてあり、前記再生部は、前記出力部から送信された再生に関するデータに基づき再生を行うようにしてあることを特徴とする。
【0029】
本発明にあっては、出力部と、レジューム機能を有さない再生部が一体化された再生装置においてレジュームを実現できる。
【0030】
本発明の再生装置は、記録媒体に記録されたデータを再生し、外部との間でデータ及び指令を送受信する再生装置において、データの再生中又は再生停止中に再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を外部に送信する送信手段と、データの再生中に前記受け付け手段が再生停止指令を受け付けた場合、データの再生を停止する停止手段とを備え、前記送信手段は、前記停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを外部に送信するようにしてあり、データの再生停止中に前記受け付け手段が再生開始指令を受け付けた場合、外部から受信した再生に関するデータに基づき再生を行うようにしてあることを特徴とする。
【0031】
本発明にあっては、レジューム機能を有さない再生装置であっても、外部装置から受け取った再生に関するデータに基づいてレジュームを実現できる。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、光ディスク装置、磁気ディスク等の再生装置がテレビジョン装置、モニタ装置、プロジェクタ装置等の出力装置に接続され、それらの装置が連携動作を行う場合において、出力装置を介して再生装置に対してレジューム機能を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】実施の形態1に係るデータ再生システムの外観例を示す説明図である。
【図2】テレビジョン装置及び光ディスク装置の内部構成例を示すブロック図である。
【図3】テレビジョン装置用のリモコンの操作によって、テレビジョン装置にHDMI接続されている光ディスク装置の操作を実現する機能を示す説明図である。
【図4】光ディスク装置の再生ボタンに連動して、光ディスク装置にHDMI接続されているテレビジョン装置の電源をオンにする機能を示す説明図である。
【図5】テレビジョン装置の電源をオフにすると、テレビジョン装置にHDMI接続された光ディスク装置も連動して電源オフにする機能を示す説明図である。
【図6】テレビジョン装置用のリモコンの外観例を示す説明図である。
【図7】テレビジョン装置に表示されるメニュー画面の一例を示す説明図である。
【図8】光ディスクの再生時に、テレビジョン装置用のリモコン、テレビジョン装置及び光ディスク装置間で送受信される操作信号、映像及び音声データ、CECコマンド等の処理の流れの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図9】光ディスクの再生停止時に、テレビジョン装置用のリモコン、テレビジョン装置及び光ディスク装置間で送受信される操作信号、映像及び音声データ、CECコマンド等の処理の流れの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図10】実施の形態2に係るデータ再生システムの外観例を示す説明図である。
【図11】光ディスクの再生時に、テレビジョン装置用のリモコン、テレビジョン装置及び光ディスク装置間で送受信される操作信号、映像及び音声データ、CECコマンド等の処理の流れの一例を模式的に示すフローチャートである。
【図12】光ディスクの再生停止時に、テレビジョン装置用のリモコン、テレビジョン装置及び光ディスク装置間で送受信される操作信号、映像及び音声データ、CECコマンド等の処理の流れの一例を模式的に示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して実施の形態を具体的に説明する。
実施の形態1
図1は、実施の形態1に係るデータ再生システムの外観例を示す説明図である。データ再生システムにおいては、例として、テレビジョン装置(出力装置)1及び光ディスク装置(再生装置)2はHDMIケーブル4を介して接続されている。また、テレビジョン装置1は、ユーザが操作するテレビジョン装置1用のリモートコントローラ(以下、リモコンとよぶ。)3から操作指示を受信する構成になっている。
【0035】
図2は、テレビジョン装置及び光ディスク装置の内部構成例を示すブロック図である。
まず、光ディスク装置2の内部構成例について説明する。
光ディスク装置2は、制御部21、HDMI通信部23、HDMI端子24、リモコン受信部25、処理部26、HDD(Hard Disk Drive)27、光ディスクドライブ28及び操作部29を備える。
【0036】
制御部21は、図には示さないが、光ディスク装置2の制御プログラムを実行するCPU、当該プログラムの実行に伴うデータを記憶する揮発性メモリ又は不揮発性メモリ、当該プログラムを記憶する不揮発性メモリ等を備え、制御部21は、当該プログラムに従って光ディスク装置2の各部の動作を制御する。
【0037】
また制御部21は、ユーザが操作する光ディスク装置2用のリモコン(図示せず)からの信号を受信するリモコン受信部25を有する。例えば、ユーザが光ディスク装置2用のリモコンの再生停止ボタンを押下した場合、光ディスク装置2の再生停止を指示する再生停止信号(再生停止指令)が光ディスク装置2へ送信される。再生停止信号を受信したリモコン受信部25は、受信した再生停止信号に基づいてStopコマンドを生成し、制御部21に与える。再生停止コマンドを受け取った制御部21は、光ディスク装置2を停止状態にする。停止状態においては、HDMI通信部23は、HDMIデータの送受信を停止するが、制御部21は、テレビジョン装置1との間でCECコマンドの送受信を継続する。
【0038】
光ディスク装置2が停止状態において、その制御部21がテレビジョン装置1からCECコマンドを受け取った場合、制御部21は、受け取ったCECコマンドに従って光ディスク装置2の各部の動作に対する制御を開始する。例えば、光ディスク装置2の停止状態において、制御部21が光ディスク装置2の動作開始を指示するCECコマンドを受け取った場合、制御部21は、光ディスク装置2の各部の動作に対する制御を開始する。
【0039】
実施の形態1において、制御部21は、光ディスク装置2の再生中に再生動作を停止し、再び、再生動作を再開した場合、再生停止位置から再生を再開させるためのレジューム機能を搭載するものとする。レジューム機能については後述する。
尚、光ディスク装置2は、ユーザの操作を、光ディスク用のリモコンを介さず直接受け付ける操作部29を有する。操作部29は、押下ボタン類、スイッチ類、インジケータ類等を含む操作部29を有する。
【0040】
光ディスクドライブ28は、光ディスクドライブ28に装填された光ディスク(不図示)に対する映像及び音声データの記録処理及び読み取り処理を行う。一方、HDD27は、内蔵するハードディスク(不図示)に対するデータの記録処理及び読み取り処理を行う。
【0041】
処理部26は、光ディスクから読み取ったデータに対して映像処理及び音声処理を施す。例えば、処理部26は、光ディスクドライブ28又はHDD27が光ディスク又はハードディスクから読み取ったデータをデコードして映像及び音声データを生成する処理を行う。また、処理部26は、光ディスク又はハードディスクに記録するため、映像及び音声データをエンコードする処理を行う。処理部26によってエンコードされた映像及び音声データは、光ディスクドライブ28又はHDD27の制御を受け、光ディスク又はハードディスクに記録される。
【0042】
HDMI通信部23は、HDMIデータの通信に係わる処理を実行する。HDMI通信部23は、処理部26が生成した映像及び音声データに基づきHDMIデータを生成し、生成したHDMIデータをテレビジョン装置1に送信する処理を実行する。HDMI通信部23には、HDMI端子24が接続され、HDMI端子24は制御部21に接続されている。光ディスク装置2及びテレビジョン装置1のデジタルインタフェースであるHDMIは、複数のチャンネルを有しており、映像及び音声データはTMDS(Transition Minimized Differential Signaling)チャンネルを使用して送受信される。
【0043】
HDMI通信部23は、HDMIケーブル4及びHDMI端子24を介して、HDMIデータをテレビジョン装置1に送信する。一方、制御部21は、HDMI端子24を介してテレビジョン装置1との間でCECコマンドを送受信する。ここで、HDMI端子24及びHDMIケーブルは、HDMIデータとCECコマンドとを互いに分離して送信する構成、すなわち、HDMIケーブルには内部に単線シリアルのCEC線が含まれ、CECコマンドはそのCEC線を介して送受信される構成になっている。
【0044】
HDD又は光ディスクに録画されているコンテンツをユーザがテレビジョン装置1で視聴する場合、処理部26は、HDD27又は光ディスクドライブ28がハードディスク又は光ディスクから読み取ったデータから映像及び音声データを生成し、HDMI通信部に与える。HDMI通信部23は、処理部26が与えられた映像及び音声データをHDMIデータに変換し、HDMI端子24及びHDMIケーブルを介してテレビジョン装置1へ送信する。
【0045】
引き続いて、テレビジョン装置1の内部構成例について説明する。
テレビジョン装置1は、制御部11、チューナ12、HDMI通信部13、HDMI端子14、リモコン受信部15、信号分離部16、映像表示部17、音声出力部18及び信号切り替え部19を備える。
【0046】
制御部11は、図には示さないが、テレビジョン装置1の制御プログラムを実行するCPU、当該プログラムの実行に伴うデータを記憶する揮発性メモリ又は不揮発性メモリ、当該プログラムを記憶する不揮発性メモリ等を備え、制御部11は、当該プログラムに従ってテレビジョン装置1の各部の動作を制御する。また制御部11は、図には示さないがHDDを有する。
【0047】
制御部11は、メニュー画面生成の機能を有する。本機能は、HDMI端子に接続されたHDMI規格対応の外部機器からCECコマンドの外部接続端子状態通知コマンドを受信し、当該コマンドに基づいて更新した外部接続端子テーブルを用いて、映像表示部17を介してユーザにメニュー画面を提示する。ユーザは、メニュー画面を操作することによって、テレビジョン装置1の入力切り替えを選択することができる。メニュー画面生成の機能については後述する。
【0048】
チューナ12は、地上波放送、衛星放送又は有線放送等の各種の放送信号を受信し、放送信号を復調及びデコードし、映像及び音声データを生成する処理を実行する。チューナ12は、生成した映像及び音声データを信号分離部16へ与える。信号分離部16は、受け取った映像及び音声データを映像データと音声データとに分離し、分離したデータをそれぞれ映像表示部17及び音声出力部18へ与える。
【0049】
HDMI端子14の内のHDMI1は、HDMIケーブルを介して、光ディスク装置2のHDMI端子24に接続されている。HDMI通信部13及び制御部11にはHDMI端子14が接続されている。HDMI通信部13は、HDMI端子14を介して、光ディスク装置2との間でHDMIデータを送受信する処理を行う。
【0050】
HDMI端子14は、光ディスク装置2から受信したデータに含まれるCECコマンドを制御部11へ与える。さらに、HDMI端子14は、光ディスク装置2から受信したHDMIデータをHDMI通信部13へ与える。HDMI通信部13は、受け取ったHDMIデータを映像及び音声データに変換し、信号分離部16へ送る。信号分離部16は、HDMI通信部13から受け取った映像及び信号データをそれぞれ映像表示部17及び音声出力部18へ与える。
【0051】
映像表示部17は、液晶パネル又はプラズマパネル等から構成される表示部(図示せず)を備え、信号分離部16から受け取った映像データに基づいて映像を表示部に表示する。音声出力部18は、スピーカ又は音声出力端子(図示せず)を備え、信号分離部16から受け取った音声データに基づいて音声をスピーカ又は音声出力端子から出力する。
【0052】
このようにして、テレビジョン装置1は、光ディスク装置2から受信した映像及び音声データを含むHDMIデータに基づいて映像及び音声データを生成し、それらに対応する映像及び音声を表示部及びスピーカ等から出力する。
【0053】
リモコン受信部15は、ユーザが操作するリモコン3からチャンネル、音量の設定等の各種操作に係わる操作信号を受信し、制御部11に与える。またリモコン受信部15は、HDMI端子の切り替えに係わる操作信号を受信し制御部11に与える。制御部11は、当該信号に基づき切り替えコマンドを生成する。
【0054】
制御部11は、生成した切り替えコマンドをHDMI通信部13に与える一方、HDMI端子14を介して光ディスク装置2から受信したHDMIデータをHDMI通信部13へ与える。HDMI通信部13は、光ディスク装置2から受信したHDMIデータを映像及び音声データに変換し、変換後の映像及び音声データを信号分離部16へ送る。信号分離部16は、HDMI通信部13から受け取った映像及び音声データをそれぞれ映像表示部17及び音声出力部18へ与える。
【0055】
CEC機能によれば、テレビジョン装置1は、リモコン3におけるボタン操作の内容を、HDMIケーブル4を介して光ディスク装置2に送信する。そのため、ユーザはリモコン3と光ディスク装置2用のリモコンを持ち替えることなく、光ディスク装置2及びテレビジョン装置1の操作をリモコン3だけで行うことができる。つまり、ユーザにとっては、リモコン3を操作するだけで、テレビジョン装置1及び光ディスク装置2の両方を一斉に操作することができる。
【0056】
図3は、テレビジョン装置用のリモコンの操作によって、テレビジョン装置にHDMI接続されている光ディスク装置の操作を実現する機能を示す説明図である。
本機能によれば、リモコン3を用いて光ディスク装置2に対する各種操作信号をテレビジョン装置1に送信すると、テレビジョン装置1は、HDMIケーブル4を介して受信した操作信号に対応する操作コマンドをCECコマンドとして光ディスク装置2に送信する。操作コマンドを受信した光ディスク装置2は、当該操作コマンドに従って自装置に対して再生動作、録画動作等を実行する。すなわち、リモコン3の操作によってテレビジョン装置1で生成された操作コマンドはテレビジョン装置1をスルーして光ディスク装置2に送信され、操作コマンドを受信した光ディスク装置2は当該操作コマンドに従って自装置に対する各種機器操作を自動的に実行する。尚、図中の矢印は、テレビジョン装置1から光ディスク装置2に送信されるCECコマンドの流れを示す。
【0057】
図4は、光ディスク装置の再生ボタンに連動して、光ディスク装置にHDMI接続されているテレビジョン装置の電源をオンにする機能を示す説明図である。
本機能によれば、ユーザは光ディスク装置2に光ディスク2dを装填し再生ボタンを操作すると、光ディスク装置2は、HDMIケーブル4を介して、テレビジョン装置1に対してテレビジョン装置1の電源をオンにさせるCECコマンドを送信すると共に、HDMI端子14をHDMI1に切り替えさせるCECコマンドを送信する。尚、図中の矢印は、光ディスク装置2からテレビジョン装置1に送信されるCECコマンドの流れを示す。
【0058】
図5は、テレビジョン装置の電源をオフにすると、テレビジョン装置にHDMI接続された光ディスク装置も連動して電源オフにする機能を示す説明図である。
本機能によれば、ユーザはテレビジョン装置1及び複数の光ディスク装置2a及び2bを利用した後、テレビジョン装置1用のリモコン3を用いてテレビジョン装置1の電源をオフにすると、テレビジョン装置1は、HDMIケーブル4を介して、光ディスク装置2a及び2bに対して光ディスク装置2a及び2bの電源をオフにさせるCECコマンドを送信する。当該CECコマンドを受信した光ディスク装置2a及び2bは、一斉に自装置の電源をオフにする。尚、図中の矢印は、テレビジョン装置1から光ディスク装置2に送信されるCECコマンドの流れを示す。
【0059】
上述したように、CECコマンドによれば、テレビジョン装置1と光ディスク装置2とは連動して互いの機器を制御することができる。例えば、図4において、ユーザが光ディスク装置2に光ディスク2dを挿入し再生ボタンを操作すると、その操作に連動して、テレビジョン装置1の電源オン及びHDMI端子の切り替えが自動的に実行される。さらには、ユーザがテレビジョン装置1の電源をオフに切り替えると、光ディスク装置2a及び2bの電源もそれに連動してオフになる。
【0060】
HDMI規格のCEC機能によれば、例えばテレビジョン装置1又は光ディスク装置2の機器状態と光ディスク装置2又はテレビジョン装置1の機器状態とが連動して変化するため、ユーザは面倒なリモコン操作及び機器毎の設定を行う必要がなくなり、ユーザは面倒なリモコンの持ち替え及び複雑なボタン操作から開放され、より簡単な操作でテレビジョン装置1及び光ディスク装置2を利用することができる。
【0061】
次に、テレビジョン装置1の制御部11が有するメニュー画面生成機能について説明する。
図6はテレビジョン装置用のリモコンの外観例を示す説明図、図7はテレビジョン装置に表示されるメニュー画面の一例を示す説明図である。
【0062】
図6において、テレビジョン装置1用のリモコン3には入力切り替えボタン3a、電源ボタン3bが設けられている。リモコン3にはこの他に様々な種類のボタンが設けられているが、本実施形態とは特に関係しないため、それらのボタンの説明は省略する。
図6を参照すると、ユーザがテレビジョン装置1のHDMI端子の入力切り替えを変更したいときには、リモコン3の入力切り替えボタン3aを押下することにより、所望のHDMI端子に切り替える。図7によれば、メニュー画面1aには、入力1〜入力4、レコーダ(光ディスク装置)、入力6、入力7及びネットワークが表示され、ユーザは、これらの中から外部入力を選択することができる。
【0063】
リモコン3の入力切り替えボタン3aがユーザにより押下されると、図7に示すように、テレビジョン装置1の制御部11は、メニュー画面生成機能を起動し、メニュー画面1aをテレビジョン装置1の映像表示部17の少なくとも一部に表示する。メニュー画面1aは、ユーザに入力切り替え先の機器を選択させるための一覧画面である。本図では、映像表示部17の右上部にメニュー画面1aが表示される。
【0064】
例えば、電源オンの外部機器がHDMIケーブル4を介してテレビジョン装置1に接続された場合、又はHDMIケーブル4で既にテレビジョン装置1に接続されている光ディスク装置2等の外部機器の電源がオンになった場合、外部機器の情報がHDMI端子状態通知コマンドとしてテレビジョン装置1へ送信される。外部機器の情報とは、プラグイン状態、外部機器の名称等である。
【0065】
テレビジョン装置1の制御部11は、HDMI端子テーブル(図示せず)を有し、外部機器からCECコマンドとしてHDMI端子状態通知コマンドを受け取ると、HDMI端子テーブルにHDMI端子の種別、HDMI端子の情報を各HDMI端子に対応付けて記憶する。ここで、制御部11は、初めてHDMI端子状態通知コマンドを受信した外部機器に対しては、その外部機器から物理アドレスを取得すると共に、その外部機器に対応する新たなHDMI端子テーブルを生成して、受信したHDMI端子の種別、HDMI端子の情報を各HDMI端子に対応付けて記憶する。
【0066】
制御部11が有するメニュー画面生成機能は、以下のようにメニュー画面1aを作成する。
まず、制御部11は、テレビジョン装置1が有するHDMI端子に対応するHDMI端子テーブルを参照して、外部機器が接続されているHDMI端子を抽出し、HDMI端子に接続されている外部機器の名称を取り出して一覧表を作成する。次いで、制御部11は、作成した一覧表に基づきメニュー画面1aを生成し、メニュー画面1aを映像表示部17に表示させる。
そして、ユーザがリモコン3を用いてメニュー画面1aの中から所望の外部入力を選択すると、制御部11は、選択された外部入力に対応する外部機器が、HDMIケーブル4を介してテレビジョン装置1のHDMI端子に接続されている外部機器である場合、信号切り替え部19に指示信号を与え、その外部機器からの入力信号を受け付けるようにHDMI通信部13を制御する。
以上が、テレビジョン装置1の制御部11が有するメニュー画面生成機能の内容である。
【0067】
次に、光ディスク装置の再生を開始し、その後再生動作を停止し、再び、再生動作を再開した場合、再生停止位置から再生を再開させる処理をCEC機能により実現する形態について説明する。本処理は、一般に、レジュームと呼ばれる。
【0068】
図1及び図2に示すように、テレビジョン装置1のHDMI端子と光ディスク装置2のHDMI端子とがHDMIケーブル4を介して接続されており、テレビジョン装置1と光ディスク装置2との間のデータ送受信はHDMIケーブル4を介して行われているとする。ここで、テレビジョン装置1のHDMI端子の内のHDMI1と光ディスク装置2のHDMI端子とがHDMIケーブル4を介して接続されている。また、光ディスク装置2はレジューム機能を搭載している。
【0069】
図8は、光ディスクの再生時に、テレビジョン装置用のリモコン、テレビジョン装置及び光ディスク装置間で送受信される操作信号、映像及び音声データ、CECコマンド等の処理の流れの一例を模式的に示すフローチャートである。
【0070】
ユーザはテレビジョン装置1用のリモコン3を操作して再生指示信号(再生開始指令)をテレビジョン装置1に送信する(S101)。テレビジョン装置1は、再生指示信号を受信し(S102)、当該再生指示信号に基づき、CECコマンドとしてPlayコマンドを光ディスク装置2に送信する(S103)。Playコマンドとは、光ディスク装置2に対して光ディスクの再生を指示するコマンドである。光ディスク装置2は、Playコマンドを受信し(S104)、次いで、CECコマンドとして切り替えコマンドをテレビジョン装置1に送信する(S105)。切り替えコマンドとは、テレビジョン装置1の外部入力を切り替えるコマンドである。テレビジョン装置1は、切り替えコマンドを受信すると(S106)、当該切り替えコマンドに従い外部入力をHDMI1に切り替える(S107)。
【0071】
光ディスク装置2は、ステップS105にて切り替えコマンドを送信した後に所定時間経過したか否かを判定し(S108)、所定時間が経過しない場合には(S108:NO)、ステップS108に戻り、所定時間が経過するまで待機し、所定時間が経過した場合には(S108:YES)、光ディスクの再生を開始する(S109)。そして、光ディスク装置2は、再生動作により得られた映像及び音声データをHDMIデータとしてテレビジョン装置1に送信する(S110)。
テレビジョン装置1は、HDMIデータとして送信された映像及び音声データを受信し(S111)、受信した映像及び音声データに従い映像表示及び音声出力を行う(S112)。
【0072】
さて、上記処理に引き続き行われる処理として、光ディスク装置2の再生中に再生動作を停止し、再び、再生動作を再開した場合、再生停止位置から再生を再開させる処理をCEC機能により実現する形態について説明する。
図9は、光ディスクの再生停止時に、テレビジョン装置用のリモコン、テレビジョン装置及び光ディスク装置間で送受信される操作信号、映像及び音声データ、CECコマンド等の処理の流れの一例を模式的に示すフローチャートである。
【0073】
ユーザはテレビジョン装置1用のリモコン3を操作して入力切り替え信号をテレビジョン装置1に送信する(S201)。入力切り替え信号は、例えば、外部入力をHDMI1からテレビジョン装置1に切り替えるための信号であり、光ディスク装置2に関する再生停止信号に相当する。テレビジョン装置1は、入力切り替え信号を受信し(S202)、入力切り替え信号に基づき、外部入力をHDMI1からテレビジョン装置1に切り替える(S203)。次いで、テレビジョン装置1は、CECコマンドとしてStopコマンドを光ディスク装置2に送信する(S204)。Stopコマンドとは、光ディスク装置2に対して光ディスク2dの再生停止を指示するコマンドである。光ディスク装置2は、Stopコマンドを受信すると(S205)、光ディスク2dの再生を停止し(S206)、再生停止時のレジューム情報を取得する(S207)。ここで、レジューム情報とは、再生装置が再生を停止したデータにおけるアドレス又は時間情報である。光ディスク装置2は、取得したレジューム情報を不揮発性メモリ又はHDD27に記憶する。すなわち、光ディスク装置2は光ディスク2dを再生している途中にStopコマンドを受信した場合、再生中のコンテンツのID番号、再生時間、記録媒体における再生停止位置のトラック番号、セクタ番号等の情報を取得し、一旦、不揮発性メモリ又はHDD27に記憶させる。こうして先々行われるかもしれないレジュームの準備が整うと、ユーザはテレビジョン装置1でテレビ放送の視聴を開始することができる(S208)。
【0074】
ユーザがテレビ放送の視聴を止め、光ディスク2dの再生を再開する場合、ユーザは、リモコン3を操作して入力切り替え信号をテレビジョン装置1に送信する(S209)。この入力切り替え信号は、外部入力をテレビジョン装置1からHDMI1に切り替えるための信号である。テレビジョン装置1は、入力切り替え信号を受信し(S210)、入力切り替え信号に従い外部入力をHDMI1に切り替える(S211)。次いで、テレビジョン装置1は、CECコマンドとしてPlayコマンドを光ディスク装置2に送信する(S212)。光ディスク装置2は、Playコマンドを受信し(S213)、Playコマンドに従い光ディスクの再生を再開する(S214)。ここで、光ディスク装置2は、ステップS207で取得し不揮発性メモリ又はHDD27に記憶したレジューム情報を参照することにより、ステップS206における再生停止位置から映像及び音声データの再生を開始する。
【0075】
光ディスク装置2は、再生した映像及び音声データをHDMIデータとしてテレビジョン装置1に送信する(S215)。テレビジョン装置1は、映像及び音声データを受信し(S216)、映像及び音声データに従い映像表示及び音声出力を行う(S217)。
【0076】
上述したレジューム機能を搭載した光ディスク装置2においては、光ディスク2dを再生している途中に再生を中断してテレビ放送を視聴しようとするユーザの指示に従い、再生停止を指示するStopコマンドがテレビジョン装置1から光ディスク装置2に送信される。Stopコマンドを受信した光ディスク装置2は、次回の途中再生に備えてレジューム情報を不揮発性メモリ又はHDD27に記憶する。その後、テレビ放送の視聴を止めて光ディスク2dを再生しようとするユーザの指示に従い、再生開始を指示するPlayコマンドがテレビジョン装置1から光ディスク装置2に送信されると、光ディスク装置2は、不揮発性メモリ又はHDD27に記憶されているレジューム情報を参照して、Stopコマンドにより再生を停止した位置から再生を開始する。
【0077】
実施の形態1によれば、テレビジョン装置1用のリモコン3を用いるだけで、光ディスク装置2に搭載されているレジューム機能を自動的に活用することができる。
【0078】
尚、上記の構成は、テレビジョン装置1と光ディスク装置2とがHDMIケーブルにより接続された構成であるが、テレビジョン装置1と光ディスク装置2とが一体的に構成された一体型装置であってもよい。
【0079】
実施の形態2
図10は、実施の形態2に係るデータ再生システムの外観例を示す説明図である。データ再生システムでは、テレビジョン装置(出力装置)1のHDMI端子の内のHDMI2と光ディスク装置(再生装置)5のHDMI端子とがHDMIケーブル4を介して接続されている。また、テレビジョン装置1は、ユーザが操作するテレビジョン装置1用のリモコン3から操作指示を受け付ける構成になっている。
【0080】
以下、光ディスク装置5の再生を開始し、その後再生動作を停止し、再び、再生動作を再開した場合、再生停止位置から再生を再開させる処理をCEC機能により実現する形態について説明する。実施の形態2の構成は実施の形態1と略同一であり、その説明を省略する。ただし、実施の形態2では、光ディスク装置5は、レジューム機能を搭載していない点で実施の形態1における光ディスク装置2とは異なる。
【0081】
図11は、光ディスクの再生時に、テレビジョン装置用のリモコン、テレビジョン装置及び光ディスク装置間で送受信される操作信号、映像及び音声データ、CECコマンド等の処理の流れの一例を模式的に示すフローチャートである。
【0082】
ユーザはテレビジョン装置1用のリモコン3を操作して再生指示信号をテレビジョン装置1に送信する(S301)。テレビジョン装置1は、再生指示信号を受信し(S302)、当該再生指示信号に基づき、CECコマンドとしてPlayコマンドを光ディスク装置5に送信する(S303)。Playコマンドとは、光ディスク装置5に対して光ディスクの再生を指示するコマンドである。光ディスク装置5は、Playコマンドを受信し(S304)、次いで、CECコマンドとして切り替えコマンドをテレビジョン装置1に送信する(S305)。切り替えコマンドとは、テレビジョン装置1の外部入力を切り替えるコマンドである。テレビジョン装置1は、切り替えコマンドを受信すると(S306)、当該切り替えコマンドに従い外部入力をHDMI2に切り替える(S307)。
【0083】
光ディスク装置5は、ステップS305にて切り替えコマンドを送信した後に所定時間経過したか否かを判定し(S308)、所定時間が経過しない場合には(S308:NO)、ステップS308に戻り、所定時間が経過するまで待機し、所定時間が経過した場合には(S308:YES)、光ディスクの再生を開始する(S309)。そして、光ディスク装置5は、再生動作により得られた映像及び音声データをHDMIデータとしてテレビジョン装置1に送信する(S310)。
テレビジョン装置1は、HDMIデータとして送信された映像及び音声データを受信し(S311)、受信した映像及び音声データに従い映像表示及び音声出力を行う(S312)。
【0084】
次に、上記処理に引き続き行われる処理として、光ディスク装置5の再生中に再生動作を停止し、再び、再生動作を再開した場合、再生停止位置から再生を再開させる処理をCEC機能により実現する形態について説明する。
図12は、光ディスクの再生停止時に、テレビジョン装置用のリモコン、テレビジョン装置及び光ディスク装置間で送受信される操作信号、映像及び音声データ、CECコマンド等の処理の流れの一例を模式的に示すフローチャートである。
【0085】
ユーザはテレビジョン装置1用のリモコン3を操作して入力切り替え信号をテレビジョン装置1に送信する(S401)。入力切り替え信号は、例えば、外部入力をHDMI2からテレビジョン装置1に切り替えるための信号であり、光ディスク装置5に関する再生停止信号に相当する。テレビジョン装置1は、入力切り替え信号を受信し(S402)、入力切り替え信号に基づき、外部入力をHDMI2からテレビジョン装置1に切り替える(S403)。次いで、テレビジョン装置1は、CECコマンドとして拡張Stopコマンドを光ディスク装置5に送信する(S404)。拡張Stopコマンドとは、光ディスク装置5に対して光ディスクの再生停止を指示するコマンドであり、Stopコマンドの機能が拡張されたコマンドである。
【0086】
光ディスク装置5は、拡張Stopコマンドを受信すると(S405)、光ディスク5dの再生を停止し(S406)、再生中のコンテンツのID番号及び再生開始位置に関する再生再開情報を取得し、当該再生再開情報をCECコマンドとしてテレビジョン装置1に送信する(S407)。テレビジョン装置1は、再生再開情報を受信し、制御部11内の不揮発性メモリ又はHDDに記憶する。すなわち、光ディスク装置5は光ディスク5dを再生している途中にStopコマンドを受信した場合、再生中のコンテンツのID番号及び再生開始位置に関する再生再開情報を取得し、それをテレビジョン装置1に送信し、テレビジョン装置1は、受信した再生再開情報を一旦記憶する(S408)。こうして再生再開情報の準備が整うと、ユーザはテレビジョン装置1でテレビ放送の視聴を開始することができる(S409)。
【0087】
ユーザがテレビ放送の視聴を止め、光ディスク5dの再生を再開する場合、ユーザはリモコン3を操作して入力切り替え信号をテレビジョン装置1に送信する(S410)。この入力切り替え信号は、外部入力をテレビジョン装置1からHDMI2に切り替えるための信号である。テレビジョン装置1は、入力切り替え信号を受信し(S411)、入力切り替え信号に従い外部入力をHDMI2に切り替える(S412)。次いで、テレビジョン装置1は、CECコマンドとして拡張Playコマンドを光ディスク装置5に送信する(S413)。拡張Playコマンドとは、光ディスク装置5に対して光ディスク5dの再生を指示するコマンドであり、Playコマンドの機能が拡張されたコマンドである。拡張Playコマンドの内部のデータ領域には、再生停止したコンテンツのID番号及び再生開始位置に関する再生再開情報が含まれている。テレビジョン装置1は、再生再開情報を不揮発性メモリ又はHDDから読み取り、拡張Playコマンドのデータ領域に格納する。
【0088】
光ディスク装置5は、拡張Playコマンドを受信し(S414)、拡張Playコマンドのデータ領域に格納されている再生再開情報を参照して、光ディスク5dの再生を再開する(S415)。
光ディスク装置5は、再生した映像及び音声データをHDMIデータとしてテレビジョン装置1に送信する(S416)。テレビジョン装置1は、映像及び音声データを受信し(S417)、当該映像及び音声データに従い映像表示及び音声出力を行う(S418)。
【0089】
上述したレジューム機能を搭載しない光ディスク装置5においては、光ディスク5dを再生している間に再生を中断してテレビ放送を視聴しようとするユーザの指示に従い、再生停止を指示する拡張Stopコマンドがテレビジョン装置1から光ディスク装置5に送信される。拡張Stopコマンドを受信すると、テレビジョン装置1は、次回の再生に備えて再生再開情報を不揮発性メモリ又はHDDに記憶する。テレビ放送の視聴を止めて光ディスクを再生しようとするユーザの指示に従い、テレビジョン装置1は、再生開始を指示する拡張Playコマンドを光ディスク装置5に送信する。拡張Playコマンドのデータ領域には、不揮発性メモリ又はHDDから読み取られた再生再開情報が格納されている。光ディスク装置5は、その再生再開情報を参照して光ディスク5dの再生を再開する。
【0090】
実施の形態2では、テレビジョン装置1が光ディスク装置5に対して拡張Stopコマンドを送信することにより、テレビジョン装置1は再生再開情報を光ディスク5から取得し、一旦記憶する。その後、再生停止位置から光ディスク5dの再生を再開する場合、テレビジョン装置1は、再生再開情報をデータ領域の中に含んだ拡張Playコマンドを光ディスク装置5に送信する。拡張Playコマンドを受信した光ディスク装置5は、拡張Playコマンドのデータ領域に含まれている再生再開情報を参照し、再生停止位置から光ディスク5dの再生を開始する。
【0091】
実施の形態2によれば、テレビジョン装置1が再生再開情報を記憶し、当該再生再開情報を含んだ拡張Playコマンドを光ディスク装置5に送信するため、レジューム機能を搭載していない光ディスク装置5であっても、当該再生再開情報を参照すれば、再生停止位置から再生を開始することができる。例えば、BD−J(ブルーレイ・ディスク・ジャバ)ではレジューム機能を使用することができないため、実施の形態2は、BD−Jディスクを再生する際に特に有効である。
【0092】
尚、上記の構成は、テレビジョン装置1と光ディスク装置2又は5とがHDMIケーブルにより接続された構成であるが、テレビジョン装置1と光ディスク装置2又は5とが同一筐体に設置された一体型の装置であってもよい。一体型の装置としては、例えば、ブルーレイディスク内蔵型テレビが挙げられる。
【0093】
また、実施の形態1及び2では、テレビジョン装置1を映像表示装置の例として挙げたが、映像表示装置としては、パーソナルコンピュータ用のモニタ又はプロジェクタであってもよい。また、実施の形態1及び2では、映像及び音声データを再生することができる光ディスク装置5を例として挙げたが、USB(Universal Serial Bus)メモリを記憶機器として利用した音声データ専用の再生装置であってもよい。さらに、実施の形態1及び2では、データの種類として映像及び音声データを挙げたが、それらに限定されず、コンピュータが処理できるデータであれば他の種類のデータであってもよい。
【0094】
変形例
実施の形態2では、テレビジョン装置1用のリモコン3を介して光ディスク装置5を制御する例を示したが、光ディスク装置5用のリモコンを用いて実施の形態2に類似する制御を行ってもよい。図には示さないが、光ディスク装置5は、例えば、以下に示す構成であってもよい。
【0095】
光ディスク装置5は、映像及び音声データの再生中又は再生停止中に光ディスク装置5用のリモコンから再生停止指示信号又は再生開始指示信号をそれぞれ受信するリモコン受信部と、受信した再生停止指示信号又は再生開始指示信号それぞれに対応する再生停止コマンド又は再生開始コマンド、又は再生中のデータを外部装置に送信する送信部と、データの再生中に受信部が再生停止指示信号を受信した場合、データの再生を停止する停止部と、データを再生する再生部とを備える。ここで、送信部は、停止部による再生停止時の再生停止位置を外部装置に送信するようにしてあり、再生部は、データの再生停止中にリモコン受信部が再生開始指示信号を受信した場合、外部装置から受信した再生停止位置から再生を行うようにする。この構成により、光ディスク装置5がレジューム機能を有していない場合であっても、外部装置から送信された再生停止位置にしたがってレジュームを実現することができる。
【0096】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0097】
1 テレビジョン装置
2 光ディスク装置
3 リモコン
4 HDMIケーブル
11 制御部
12 チューナ
13 HDMI通信部
14 HDMI端子
15 リモコン受信部
16 信号分離部
17 映像表示部
18 音声出力部
19 信号切り替え部
21 制御部
23 HDMI通信部
24 HDMI端子
25 リモコン受信部
26 処理部
27 HDD
28 光ディスクドライブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体に記録されたデータを再生する再生装置及び該再生装置により再生されたデータを出力する出力装置を備え、該再生装置と該出力装置との間でデータ及び指令の送受信を行うデータ再生システムにおいて、
該出力装置は、
前記再生装置によるデータの再生中又は再生停止中に該再生装置に対する再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、
該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を送信する手段と
を備え、
前記再生装置は、
データの再生中に再生停止指令を受信した場合、該データの再生を停止する停止手段と、
該停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを記憶する記憶手段と、
データの再生停止中に再生開始指令を受信した場合、該記憶手段に記憶されている再生に関するデータに基づき再生を行う再生手段と
を備えることを特徴とするデータ再生システム。
【請求項2】
前記再生装置は複数あり、
前記出力装置にデータを送信する再生装置を切り替える切り替え指令を前記受け付け手段が受け付けた場合、前記出力装置は、再生停止指令を切り替え前の再生装置に送信するようにしてあることを特徴とする請求項1記載のデータ再生システム。
【請求項3】
前記記憶手段が記憶する再生に関するデータは、前記再生装置が再生を停止したデータにおけるアドレス又は時間情報であり、
前記再生手段は、前記アドレス又は時間情報に基づき再生を開始するようにしてあることを特徴とする請求項1又は2記載のデータ再生システム。
【請求項4】
記録媒体に記録されたデータを再生する再生装置及び該再生装置により再生されたデータを出力する出力装置を備え、該再生装置と該出力装置との間でデータ及び指令の送受信を行うデータ再生システムにおいて、
前記出力装置は、
前記再生装置によるデータの再生中又は再生停止中に該再生装置に対する再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、
該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を前記再生装置に送信し、前記再生装置により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを受信する通信手段と、
該通信手段が受信した再生に関するデータを記憶する記憶手段と
を備え、
前記再生装置は、
データの再生中に再生停止指令を受信した場合、該データの再生を停止する停止手段を備え、
前記再生装置は、前記停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを前記出力装置に送信するようにしてあり、
前記出力装置は、前記受け付け手段が前記再生装置に対する再生開始指令を受け付けた場合、前記記憶手段に記憶されている再生に関するデータを前記再生装置に送信するようにしてあり、
前記再生装置は、前記出力装置から送信された再生に関するデータに基づき再生を行うようにしてあることを特徴とするデータ再生システム。
【請求項5】
前記再生装置は複数あり、
前記出力装置にデータを送信する再生装置を切り替える切り替え指令を前記受け付け手段が受け付けた場合、前記出力装置は、再生停止指令を切り替え前の再生装置に送信するようにしてあることを特徴とする請求項4記載のデータ再生システム。
【請求項6】
前記記憶手段が記憶する再生に関するデータは、前記再生装置が再生を停止したデータにおけるアドレス又は時間情報であり、
前記再生装置は、前記アドレス又は時間情報に基づき再生を開始するようにしてあることを特徴とする請求項4又は5記載のデータ再生システム。
【請求項7】
前記再生装置及び前記出力装置はHDMIに従ってデータ及び指令の送受信を行い、前記再生停止指令及び再生開始指令はCECコマンドであり、前記再生装置及び前記出力装置はHDMIケーブルで接続されるようにしてあることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項記載のデータ再生システム。
【請求項8】
記録媒体に記録されたデータを再生し、外部との間でデータ及び指令を送受信する再生装置において、
データの再生中に外部から再生停止指令を受信した場合、データの再生を停止する停止手段を備え、
該停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを外部に送信するようにしてあり、
データの再生停止中に外部から再生開始指令及び再生に関するデータを受信した場合、受信した再生に関するデータに基づき再生を行うようにしてあることを特徴とする再生装置。
【請求項9】
記録媒体に記録されたデータを再生する再生部及び該再生部により再生されたデータを出力する出力部を備え、該再生部と該出力部との間でデータ及び指令の送受信を行う再生装置において、
前記出力部は、
前記再生部によるデータの再生中又は再生停止中に該再生部に対する再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、
該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を送信する手段と
を備え、
前記再生部は、
データの再生中に再生停止指令を受信した場合、該データの再生を停止する停止手段と、
該停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを記憶する記憶手段と、
データの再生停止中に再生開始指令を受信した場合、該記憶手段に記憶されている再生に関するデータに基づき再生を行う手段と
を備えることを特徴とする再生装置。
【請求項10】
記録媒体に記録されたデータを再生する再生部及び該再生部により再生されたデータを出力する出力部を備え、該再生部と該出力部との間でデータ及び指令の送受信を行う再生装置において、
前記出力部は、
前記再生部によるデータの再生中又は再生停止中に該再生部に対する再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、
該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を前記再生部に送信し、前記再生部により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを受信する通信手段と、
該通信手段が受信した再生に関するデータを記憶する記憶手段と
を備え、
前記再生部は、
データの再生中に再生停止指令を受信した場合、該データの再生を停止する停止手段を備え、
前記再生部は、前記停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを前記出力部に送信するようにしてあり、
前記出力部は、前記受け付け手段が前記再生部に対する再生開始指令を受け付けた場合、前記記憶手段に記憶されている再生に関するデータを前記再生部に送信するようにしてあり、
前記再生部は、前記出力部から送信された再生に関するデータに基づき再生を行うようにしてあることを特徴とする再生装置。
【請求項11】
記録媒体に記録されたデータを再生し、外部との間でデータ及び指令を送受信する再生装置において、
データの再生中又は再生停止中に再生停止指令又は再生開始指令をそれぞれ受け付ける受け付け手段と、
該受け付け手段が受け付けた再生停止指令又は再生開始指令を外部に送信する送信手段と、
データの再生中に前記受け付け手段が再生停止指令を受け付けた場合、データの再生を停止する停止手段と
を備え、
前記送信手段は、前記停止手段により再生停止されたデータの再生停止前の再生に関するデータを外部に送信するようにしてあり、
データの再生停止中に前記受け付け手段が再生開始指令を受け付けた場合、外部から受信した再生に関するデータに基づき再生を行うようにしてあることを特徴とする再生装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2011−250112(P2011−250112A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−120836(P2010−120836)
【出願日】平成22年5月26日(2010.5.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】