説明

データ処理装置,検査システム、およびデータ処理方法

【課題】
検査装置で得られた欠陥の情報とレビュー装置で得られた欠陥の情報とを自動的に突合せして得られたデータの加工を容易として、欠陥の種類ごとの分類が容易なデータ処理装置,検査作業支援システム,データ処理方法を提供する。
【解決手段】
検査装置から送信された試料の欠陥に関する検査情報と、レビュー装置から送信された該欠陥の観察により得られたレビュー情報とを表示するディスプレイと、検査情報とレビュー情報とを突合せして同一の欠陥に関する検査情報とレビュー情報とを並べてディスプレイに表示させるマイクロプロセッサとを備え、該マイクロプロセッサは、欠陥から選択された複数の欠陥のIDをひとつの軸とし、ディスプレイに表示された特徴量を得たときの複数の条件をひとつの軸とし、該特徴量をディスプレイへ表として表示させ、さらに選択された特徴量のデータを別のソフトへ貼り付け可能とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウエハ,フォトマスク,磁気ディスク,液晶基板等の表面の異物やパターン欠陥検出し観察したデータを処理するデータ処理装置,検査システム、およびデータ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体デバイスの製造工程において、半導体ウエハの表面上の異物やパターン欠陥(以下、欠陥と称する)は製品不良の原因となる。そのため、欠陥を検査装置で検出した後、レビュー装置で観察を行い、大きさや種類等を数値化してデータベースに記憶させ、ウエハや製造ロット等のひとまとまり毎に解析を行い、製造装置や製造環境に問題がないかを常時監視している。また、レビュー装置の観察結果に基づいて、類似の欠陥が抽出しやすい条件を作業者が選択し、その条件をレビュー装置に設定して欠陥の観察の効率化をはかっている。
【0003】
しかしながら、半導体ウエハの回路パターンの微細化,積層構造の多層化,検査装置の検出感度向上にともなう欠陥検出数の増大により、解析対象の数と種類が急激に増加し、欠陥の発生原因究明と対策立案の時間がかかるようになり、歩留り向上の障害となってきている。また、欠陥があっても、最終製品である半導体デバイスの性能に影響を及ぼすものと及ぼさないものとがあり、前者を致命欠陥と呼ぶが、解析のときに対象が致命欠陥か否かを迅速に判断できるかどうかも、重要になってきている。
【0004】
上記した欠陥の解析作業、すなわち、観察と分類は、光学式顕微鏡や電子顕微鏡の画像を用いて、人間の目視により行われていたため、観察する作業者の技術レベルや、経験に差があり、観察対象である欠陥の種類の分類に偏りが生じる可能性があった。近年、この問題点を解決するために、画像処理技術を用いて欠陥の大きさ,形状,種類等の判断を装置が自動的に行う自動レビュー(ADR:Automatic Defect Review) や自動欠陥分類
(ADC:Automatic Defect Classification) の技術が導入され始めている。例えば、検査により欠陥が抽出された部品の不良部位(例えばウエハ上に形成されたパターンの形成不良)をSEM(Scanning Electron Microscopy)式レビュー装置を用いて観察するに当たり、その作業者への負荷を低減しながら効率的に作業を行うシステムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0005】
また、半導体デバイスの加工寸法の微細化に伴い、微細な欠陥が増加していること、欠陥を抽出する検査装置の検査条件を変え、それぞれの条件のときに抽出された複数の欠陥を一度に出力することで、出力される欠陥の数が増加していることから、検査装置やレビュー装置で取り扱うデータ量が増大している。また、検査装置の高感度化に伴い、真の欠陥でないものを抽出してしまうことがあり、膨大な数の欠陥データから真の欠陥を選別するのに多くの時間が費やされている。
【0006】
この対策として、検査機能の他に欠陥を分類するRDC(Real-Time Defect
Classification)機能を搭載した検査装置が登場し、真の欠陥でないものの自動選別が試みられている。これは、多くの欠陥の画像から真の欠陥でないことが明白なものを教示データとし、その他の欠陥の画像の中にこれと類似のものがあればこのカテゴリに自動分類するようにするものである。しかし、真の欠陥でないものに分類するときの判断の精度を向上させるためには、検査装置の欠陥の検出条件や、レビュー装置で画像を取得するときの条件を最適化する必要があり、検査装置やレビュー装置からの多くの情報を取り扱い、欠陥の分類の補助を行う装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
また、半導体製造工程では、高感度の検査装置が複数台所有され、管理運用されているが、同じ工程の検査を複数の検査装置で検査しているために、同機種の装置でも欠陥の検出感度が違う装置が存在し、検査を行うと抽出された欠陥の座標,数,欠陥サイズ等に装置間で違いがあり、これらの違いを考慮した欠陥データの見直し整理に膨大な時間が費やされている。そこで、外観検査装置とレビュー装置の情報を管理するデータ処理装置を通信回線で接続し、データ処理装置のディスプレイにそれぞれの装置から送信されたデータを突合せて表示し、作業者を支援するシステムが提案されている(例えば、特許文献3参照)。
【0008】
【特許文献1】特開平10−135288号公報
【特許文献2】特開2001−156141号公報(図2)
【特許文献3】特開2006−173589号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記のように、近年は、検査装置が検出する欠陥の数が増大し、欠陥データの中に真の欠陥でないものが含まれ、発生原因の究明と対策が必要な重要な欠陥が埋もれてしまうという問題がある。
【0010】
また、複数の検査装置に同一の検査条件で欠陥検出をさせるニーズがあっても、検査装置の間で能力や感度が異なるため、得られる結果の検出条件が異なってしまい、類似の欠陥が異なるカテゴリへ分類される可能性がある。
【0011】
本発明は、検査装置で得られた欠陥の情報とレビュー装置で得られた欠陥の情報とを自動的に突合せして得られたデータの加工を容易として、欠陥の種類ごとの分類が容易なデータ処理装置,検査システム,データ処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記目的を解決するために、本発明の実施態様は、検査装置から送信された試料の欠陥に関する検査情報と、レビュー装置から送信された該欠陥の観察により得られたレビュー情報とを表示するディスプレイと、検査情報とレビュー情報とを突合せして同一の欠陥に関する検査情報とレビュー情報とを並べてディスプレイに表示させるマイクロプロセッサとを備えたデータ処理装置であって、マイクロプロセッサは、欠陥から選択された複数の欠陥のIDをひとつの軸とし、ディスプレイに表示された検査情報とレビュー情報とに含まれる特徴量を得たときの複数の条件をひとつの軸として、該特徴量をディスプレイへ表として表示させ、さらに選択された特徴量のデータを別のソフトへ貼り付け可能としたものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、検査装置で得られた欠陥の情報とレビュー装置で得られた欠陥の情報とを自動的に突合せして得られたデータの加工を容易として、欠陥の種類ごとの分類が容易なデータ処理装置,検査システム,データ処理方法を得られるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
本発明の全体構成を図1,図2及び図3を用いて説明する。ここでは、半導体製造ラインに本発明を適用した例を示す。図1,図2は、検査作業支援システムのシステム構成を表す構成図、図3は、データ処理装置の画面に表示された画像の一例を示す画面図である。
【0015】
図1において、半導体ウエハの製造工程11は、通常、清浄な環境が保たれたクリーンルーム10内にある。クリーンルーム10内には製品である半導体ウエハの外観不良の検出を行う外観検査装置1,外観検査装置1からのデータに基づき外観不良の観察、すなわちレビューを行うレビュー装置2,製造工程の最後に、半導体としての電気的特性を確認するプローブ検査装置12が設置されている。外観検査装置1,レビュー装置2は、検査装置からの画像データを受け渡すためのデータ処理装置3と通信回線4を介して結ばれている。データ処理装置3は、必ずしもクリーンルーム内にある必要はないので、通常はクリーンルーム10の外に設置され、外観検査装置1やレビュー装置2の作業者以外の者が、データの解析等を行うことができる。半導体ウエハは、ロット単位で製造工程11を流れており、この製造工程11の途中に外観検査工程が組み入れられている。あらかじめ外観検査を行うことが決められている製造工程での処理が終了すると、作業者あるいは図示しない搬送機によって半導体ウエハが外観検査装置1まで運ばれ、検査が実施される。
【0016】
外観検査装置1による半導体ウエハの検査では、画像比較により欠陥が抽出される。ひとつの方法は、検査対象である回路パターンと同じ形状であって欠陥のない正常な回路パターンの画像を予め記憶しておき、検査のために取得した検査画像と位置合せ後、比較により差をとれば、明るさの異なる部分が抽出でき、これが欠陥として判定され、検査画像が記憶される。もうひとつの方法は、検査画像を参照画像とする方法であり、2枚の検査画像を比較し、差があればどちらかの検査画像に欠陥があることになる。2番目の画像と3番目の画像の比較処理、3番目の画像と4番目の画像の比較処理という処理を繰り返すと、どの検査画像に欠陥があるかが分る。検査画像として取得する範囲の広さは、半導体チップの大きさであるダイ単位,ダイの中に複数設けられた繰り返しパターンであるセル単位など、外観検査装置1の性能を考慮して決められる。
【0017】
外観検査装置1では、抽出した欠陥の画像とその欠陥の外観検査装置1における座標とを検査データとして、通信回線4を介してデータ処理装置3へ送り、データ処理装置3に記憶される。半導体デバイスの微細化や外観検査装置1の性能向上による欠陥のノイズを低減するために、前述のように、RDC機能を使用した場合は、抽出された欠陥の分類結果も検査データとして送られる。
【0018】
外観検査装置1から取り出されたウエハは、レビュー装置2へ送られ、検査データのうち、発生原因の究明が必要と判断された欠陥について、観察,解析が行われる。当該欠陥の位置は、外観検査装置1からデータ処理装置3へ送られたデータのうち、当該欠陥の座標データがレビュー装置2へ送られるので、この座標データに基づいて、当該欠陥を見つけることができる。レビュー装置2で欠陥を観察,解析した結果は、データ処理装置3へ通信回線4を介して送られ、記憶される。
【0019】
図2において、外観検査装置1ではウエハの微細な欠陥を検出し、検査データ21を、通信回線4を介してデータ処理装置3へ送る。検査データ21には、欠陥の画像,欠陥のID,外観検査装置1における座標の他に、検査対象であるウエハの種類であるプロダクトID,ロットID,ウエハID,ダイレイアウト名,製造工程,検査日時,外観検査装置1のID等が含まれ、データ処理装置3に記憶される。図1で示したレビュー装置2には、光学式レビュー装置24や、SEM式レビュー装置25等の種類があり、検査データ21の内容によって使い分けされる。ここで、SEMとは、Scanning Electron
Microscope(走査電子顕微鏡)の略である。通信回線4には、光学式レビュー装置24,SEM式レビュー装置25の両方が接続され、データ処理装置3とデータ22a,22b,23a,23bの送受信を行う。
【0020】
図3は、データ処理装置3の画面に表示された画像の一例を示す画面図であり、検査データ21の一例が表示されている。この検査データ21の例では、プロダクトID,ロットID,ウエハID,ダイレイアウトの名称,検出された欠陥の欠陥ID,座標データ,欠陥の最大グレーレベル差,欠陥サイズ等で構成されている。最大グレーレベル差の定義は、後述する。なお、図3に表示がないが、検査データ21には、上記の他、外観検査装置1で検出された欠陥の画像、外観検査装置1でのRDCの結果である欠陥特徴量データ等がある。図3に示したフォーマットは、これに限定されるものではなく、表示させるデータを必要に応じて選択して、フォーマットを定義できるようになっている。
【0021】
図4は、データ処理装置3の画面に表示された画像の一例を示す画面図であり、欠陥特徴量データの項目の一例を、RDCパラメータ表という名称で表示している。欠陥特徴量データは、その他の欠陥データとともに、図1に示した外観検査装置1からデータ処理装置3へ送信される。欠陥画像以外の欠陥データは、予め決められたフォーマットのテキストデータにすると、データ容量を少なくすることができる。
【0022】
図4に示した欠陥特徴量について、以下説明する。最大グレーレベル差とは、欠陥として判定された画像とその参照画像とから得た差画像の欠陥の領域の明るさの絶対値である。参照画像平均グレーレベルとは、参照画像の欠陥の領域に対応する領域の明るさの平均値である。欠陥画像平均グレーレベルとは、欠陥画像の欠陥の領域の明るさの平均値である。極性とは、欠陥画像平均グレーレベルが、対応する参照画像平均グレーレベルよりも明るいか暗いかを示し、欠陥画像平均グレーレベルが参照画像平均グレーレベルより明るい、すなわち大きい場合は「+」、小さければ「−」とする。検査モードとは、欠陥が検出されたときに使用された画像比較方式を示し、ダイ比較,セル比較、それらの混合比較などがある。欠陥サイズ,欠陥画素数は、検出された欠陥の大きさを示す値であり、欠陥が細長い場合は、欠陥サイズ幅,欠陥サイズ高さ,欠陥サイズ比も用いられる。欠陥サイズの単位はマイクロ・メートルなどの長さの単位、欠陥画素数の単位はピクセルである。欠陥サイズ比は、欠陥サイズの幅と高さの比を表すパラメータで、幅と高さが同じであれば1、幅が高さの2倍あれば2、のように表される。欠陥画像中欠陥部画素微分値とは、欠陥のある検査画像の欠陥部の画素の明るさの微分値であり、グレースケールの変化の度合いを示したものである。参照画像中欠陥部画素微分値とは、欠陥のある検査画像の欠陥の領域に対応する参照画像の領域の画素の明るさの微分値であり、グレースケールの変化の度合いを示したものである。
【0023】
検査を終了した半導体ウエハの欠陥を観察する場合は、図1に示したレビュー装置2に運ばれて、観察が行われる。レビュー装置2は、図3に示される半導体ウエハのプロダクトID,ロットID,ウエハIDをキー情報として、データ処理装置3から検査データ
21を取得する。
【0024】
このとき、外観検査装置1からデータ処理装置3へ送られた検査データ21は量と内容が膨大であるため、データ処理装置3の複数のフィルター機能により選択され、検査データ21から選択されたデータ22bが光学式レビュー装置24へ、データ23bがSEM式レビュー装置25へ、通信回線4を通して送られる。
【0025】
送信されたデータ22b,23bに基づいて、光学式レビュー装置24またはSEM式レビュー装置25で欠陥画像が取得され、その画像を用いて各レビュー装置に搭載されているADC機能で欠陥の分類が行われる。欠陥の分類の結果は、データ22a,23aとして通信回線4を介してデータ処理装置3に送られる。
【0026】
図5は、データの画面表示の一例を表す画面図である。データ処理装置3では、図示しないコンピュータが、外観検査装置1から送信された検査データ21と、光学式レビュー装置24から送信されたデータ22a、またはSEM式レビュー装置25から送信されたデータ23aとをひとつの表にまとめるように、図示しないデータ処理装置3のディスプレイに表示させる。
【0027】
画面30には、一覧表と指令ボタンが表示され、一覧表には、図3に示した外観検査装置1から送信された欠陥の座標X,座標Yを表示する欠陥座標表示欄34,欠陥の画像を表示する欠陥画像表示欄35,欠陥の特徴量を表示する欠陥特徴量表示欄38が含まれる。欠陥特徴量表示欄38には、欠陥の特徴量を取得したときの条件を示す条件表示欄33、その条件により取得した特徴量を示す特徴量表示欄31が含まれる。データの量が多い場合にはスクロールバー47で画面に表示されていない領域を表示させることができる。
【0028】
欠陥の特徴量を抽出するときの条件を変えても、欠陥の座標が同一の場合は、同一の欠陥であるとみなして、同一の行に横に並べて複数の特徴量が表示される。例えば、図5においては、座標X1,Y1の複数の欠陥について、特徴量A11,B11,C11が横に並べて表示される。そして、突合せ結果表示欄32には、特徴量を取得した条件1が、例えばマル印、取得していない条件2,3が、例えばバツ印で表示される。このようにして特徴量が取得された欠陥は、突合せID表示欄39に示される番号が付与される。番号の付与順番は任意に決められるが、本実施例では、欠陥画像の取得順に付与している。
【0029】
表示対象欄46にチェックマークを付け、サンプリングボタン48を指示することによって、突合せIDごとの欠陥を選択し、選択された欠陥のみを表示させることができる。フィルタリングボタン49の場合は、チェックマークを付けた欠陥を表示対象から除くことができる。
【0030】
図6は、データの画面表示の一例を表す画面図である。ひとつの特徴量Dについて、条件が条件1から条件7まである例を示している。画面に表示された特徴量Dのデータ50を、マウス等のポインタ51によってドラッグして選択し、コピーすることができる。
【0031】
図7は、一般的な表計算ソフトによる一覧表を表示した画面図である。説明の簡略化のために、図6の特徴量Dのデータのうち、条件1と条件2を貼り付けた例を示す。領域
71のデータについて、グラフ表示などのデータ加工を行うことにより、特徴量Dを数字でなく視覚的な形態で表示できるので、効率よい分析を行うことができる。
【0032】
図8は、データの画面表示の一例を表す画面図で、図7に示す表から散布図を作成した例を示す。図7に示された縦2列の領域71を選択し、条件1と条件2を軸にしたグラフの作成を表計算ソフトに指示すると図8が作成できる。例えば、特徴量Dが欠陥の大きさであるとし、条件1を外観検査装置1号機、条件2を外観検査装置2号機として、データの分布を見たものであるとすると、装置の欠陥検出性能の違いによる影響が小さければ、各軸に対してデータは角度45度で並んで分布するはずである。図8に示す例では、データの分布が条件1の側に傾いているので、同一の欠陥について外観検査装置1号機は、2号機よりも欠陥の大きさが大きいデータとして検出される傾向があることがわかる。また、データのばらつきの程度も視覚的に容易に把握することができる。このようにして、外観検査装置の性能や、複数台同士の互換性を確認することができる。
【0033】
上記のように、本実施例によれば、検査装置から送信された試料の欠陥に関する検査情報と、レビュー装置から送信された該欠陥の観察により得られたレビュー情報とを表示するディスプレイと、検査情報とレビュー情報とを突合せして同一の欠陥に関する検査情報とレビュー情報とを並べてディスプレイに表示させるマイクロプロセッサとを備えたデータ処理装置であって、マイクロプロセッサは、欠陥から選択された複数の欠陥のIDをひとつの軸とし、ディスプレイに表示された検査情報とレビュー情報とに含まれる特徴量を得たときの複数の条件をひとつの軸として、該特徴量をディスプレイへ表として表示させ、さらに該特徴量から選択された特徴量のデータを別のソフトへ貼り付け可能としたので、検査装置とレビュー装置のそれぞれからの欠陥の特徴に関するデータを自動的に付き合わせした結果から、一般的な表計算ソフトへデータを貼り付けてグラフを作成したりして、データの特徴を視覚的に確認でき、データの解析が容易にできるので、欠陥発生の原因究明の手がかりを容易に見出だすことも可能になるという効果がある。
【0034】
また、本実施例は、上記データ処理装置と、検査装置、およびレビュー装置とを通信回線で接続した検査システムを提供するものである。
【0035】
また、本実施例は、上記データ処理装置ないし検査システムで実行されるデータ処理方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】検査作業支援システムのシステム構成を表す構成図。
【図2】検査作業支援システムのシステム構成を表す構成図。
【図3】データ処理装置の画面に表示された画像の一例を示す画面図。
【図4】データ処理装置の画面に表示された画像の一例を示す画面図。
【図5】データの画面表示の一例を表す画面図。
【図6】データの画面表示の一例を表す画面図。
【図7】一般的な表計算ソフトによる一覧表を表示した画面図。
【図8】データの画面表示の一例を表す画面図。
【符号の説明】
【0037】
1 外観検査装置
2 レビュー装置
3 データ処理装置
4 通信回線
10 クリーンルーム
11 製造工程
21 検査データ
22a,22b,23a,23b データ
24 光学式レビュー装置
25 SEM式レビュー装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査装置から送信された試料の欠陥に関する検査情報と、レビュー装置から送信された該欠陥の観察により得られたレビュー情報とを表示するディスプレイと、
前記検査情報と前記レビュー情報とを突合せして同一の欠陥に関する検査情報とレビュー情報とを並べて前記ディスプレイに表示させるマイクロプロセッサとを備えたデータ処理装置であって、
前記マイクロプロセッサは、前記欠陥から選択された複数の欠陥のIDをひとつの軸とし、前記ディスプレイに表示された前記検査情報と前記レビュー情報とに含まれる特徴量を得たときの複数の条件をひとつの軸として、該特徴量を前記ディスプレイへ表として表示させ、さらに表示された複数の特徴量から選択された特徴量のデータを別のソフトへ貼り付け可能としたことを特徴とするデータ処理装置。
【請求項2】
請求項1の記載において、前記ディスプレイは貼り付けられた前記特徴量のデータからグラフを表示することを特徴とするデータ処理装置。
【請求項3】
試料の欠陥を抽出して欠陥毎に欠陥IDを付与し、該欠陥ID毎の検査情報を取得する検査装置と、
該検査装置から通信回線を介して送信される前記欠陥ID毎の検査情報を受信し、該検査情報から少なくとも前記欠陥の位置情報を前記欠陥ID毎に生成するデータ処理装置と、
前記データ処理装置から送信される前記欠陥の位置情報に基づいて、前記検査装置で抽出された欠陥を見つけるとともに該欠陥を撮像し、該欠陥の撮像された欠陥画像から該欠陥の特徴量を条件を変えて得、該欠陥画像と該特徴量とを前記欠陥ID毎に前記データ処理装置へ送信するレビュー装置とを備えた検査システムであって、
前記データ処理装置はディスプレイに、前記検査情報と前記欠陥画像と前記特徴量とを、前記欠陥IDが同一である欠陥について横に並べて表示させ、前記欠陥IDから選択された欠陥の前記特徴量について、該ディスプレイに表示された表計算ソフトへコピー可能であることを特徴とする検査システム。
【請求項4】
請求項3の記載において、前記ディスプレイはコピーされた前記特徴量からグラフを表示することを特徴とするデータ処理装置。
【請求項5】
検査装置から送信された試料の欠陥に関する検査情報と、レビュー装置から送信された該欠陥の観察により得られたレビュー情報とを突合せして、同一の欠陥に関する検査情報とレビュー情報とを並べてディスプレイへ表示させ、
前記欠陥から選択された複数の欠陥のIDをひとつの軸とし、前記レビュー情報に含まれる特徴量を得たときの複数の条件をひとつの軸として、該特徴量を前記ディスプレイへ表として表示させ、
さらに表示された複数の特徴量から選択された特徴量のデータを別のソフトへ貼り付け可能としたことを特徴とするデータ処理方法。
【請求項6】
請求項5の記載において、貼り付けられた前記特徴量のデータからグラフを表示することを特徴とするデータ処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−227027(P2008−227027A)
【公開日】平成20年9月25日(2008.9.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−61182(P2007−61182)
【出願日】平成19年3月12日(2007.3.12)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】