説明

データ収集装置

【課題】ネットワークに接続された画像形成装置の状態を、当該ネットワークの外部の装置に効率よく取得させることのできるデータ収集装置を提供すること。
【解決手段】画像形成装置とネットワークを介して接続され、当該ネットワークの外部のサーバである外部サーバと通信するデータ収集装置あって、外部サーバに登録されているデータ項目であって、画像形成装置の状態を示す状態データの種類を特定する情報であるデータ項目を外部サーバから取得するデータ項目取得部と、取得されたデータ項目に対応する状態データを、所定のネットワーク管理プロトコルに従った通信手順によって、画像形成装置から取得する状態データ取得部と、取得された状態データを外部サーバに送信することで、状態データをデータ項目と対応付けて外部サーバに登録させる送信データ制御部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、または複合機等である画像形成装置に接続され、当該画像形成装置の状態を示すデータを収集するデータ収集装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、プリンタ、スキャナ、およびファクシミリ装置など、原稿から読み取ったデータまたはPC(Personal Computer)などから受信したデータを用いて画像を形成し、形成した画像を印刷またはデータとして出力する画像形成装置が存在する。
【0003】
また、近年、省スペース化を指向して、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ通信機能、およびネットワーク通信機能などを一台で兼ね備えた画像形成装置であるネットワーク複合機(以下、単に「複合機」という。)も存在する。
【0004】
このような画像形成装置は、例えば、SNMP(Simple Network Management Protocol)エージェントとしての機能を有している。これにより、画像形成装置は、例えば、SNMPマネージャとしての機能を有するPCと、SNMPに従った通信手順で、情報のやりとりを行うことができる。
【0005】
具体的には、画像形成装置は、MIB(Management Information Base)を有する。MIBには、読み取った原稿の枚数であるスキャン枚数、および、印刷用のトナーの残量を示すトナー残量などの、当該画像形成装置の状態を示す状態データが格納されている。
【0006】
例えば、画像形成装置とLAN(Local Area Network)を介して接続されたPC(SNMPマネージャ)は、状態データの取得要求を当該画像形成装置に送信する。
【0007】
当該画像形成装置は、当該取得要求に対応する種類の状態データ(トナー残量など)を当該取得要求の応答としてPCに送信する。
【0008】
このようにして、SNMPマネージャとして機能するPCは、所望の状態データを当該画像形成装置から取得することができる。例えば、当該PCのユーザは、LANに接続された複数の画像形成装置のそれぞれが、現在どのような状態にあるのかを確認することができる。
【0009】
このような、SNMPに従った通信による情報のやりとりについての技術も開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2001−282657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述のように、従来、ネットワークに接続された複数の画像形成装置の状態データを、当該ネットワークに接続された他の機器が取得することは可能である。
【0012】
しかしながら、例えば当該ネットワークのユーザ、または、これら複数の画像形成装置のメンテナンスを行うサービスマンが、当該ネットワークの外部からこれら複数の画像形成装置の状態を取得することはできない。
【0013】
もちろん、当該ネットワーク内(ローカル)で取得された状態データを、例えば電子メールに添付して送信することで、ローカル外のユーザ等に通知することは可能である。しかし、この場合、ローカル側で電子メールの作成および送信等の処理が発生するため、作業効率の観点からは好ましい方法とはいえない。
【0014】
本発明は、上記従来の課題を考慮し、ネットワークに接続された画像形成装置の状態を、当該ネットワークの外部の装置に効率よく取得させることのできるデータ収集装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係るデータ収集装置は、画像形成装置とネットワークを介して接続され、前記ネットワークの外部のサーバである外部サーバと通信するデータ収集装置であって、前記外部サーバに登録されているデータ項目であって、前記画像形成装置の状態を示す状態データの種類を特定する情報であるデータ項目を前記外部サーバから取得するデータ項目取得部と、前記データ項目取得部によって取得されたデータ項目に対応する状態データを、所定のネットワーク管理プロトコルに従った通信手順によって、前記画像形成装置から取得する状態データ取得部と、前記状態データ取得部に取得された状態データを前記外部サーバに送信することで、前記状態データを、前記データ項目と対応付けて外部サーバに登録させる送信データ制御部とを備える。
【0016】
この構成によれば、外部サーバに登録されているデータ項目に対応する状態データが、画像形成装置からデータ収集装置に取得される。また、データ収集装置に取得された状態データは、外部サーバにアップロードされ、当該データ項目と対応付けられて外部サーバに登録される。
【0017】
従って、例えば当該ネットワークのユーザは、遠隔地にいる場合であっても、PC等で外部サーバにアクセスすることで、当該状態データに示される情報(トナー残量等)を確認することができる。
【0018】
また、例えば、該ネットワークのユーザは、所望のデータ項目を外部サーバに登録しておけば、外部サーバにアクセスが可能であれば、遠隔地にいる場合であっても、当該データ項目に対応する状態データを外部から確認することができる。
【0019】
また、本発明の一態様に係るデータ収集装置において、前記送信データ制御部は、前記外部サーバと通信することで、前記画像形成装置を識別する装置識別情報が外部サーバに登録されているか否かを確認する装置登録確認部を有し、前記装置登録確認部によって、前記装置識別情報が前記外部サーバに登録されていないと確認された場合、前記装置識別情報を前記外部サーバに送信することで前記装置識別情報を前記外部サーバに登録させ、かつ、前記状態データを前記外部サーバに送信することで、前記状態データを前記装置識別情報および前記データ項目と対応付けて外部サーバに登録させるとしてもよい。
【0020】
この構成によれば、例えば、当該ネットワークに新たに画像形成装置が接続された場合、当該画像形成装置が外部サーバに登録される。また、外部のPC等は、当該新たな画像形成装置の各種の状態データを、外部サーバを介して取得することが可能となる。
【0021】
また、本発明の一態様に係るデータ収集装置において、前記状態データ取得部は、前記所定のネットワーク管理プロトコルに規定される取得要求であって、前記データ項目を示す情報であるデータ項目識別情報を含む前記状態データの取得要求を前記画像形成装置に送信し、前記取得要求の応答として前記画像形成装置から送信される前記状態データを取得するとしてもよい。
【0022】
この構成によれば、例えば、データ収集装置は、複数種類の状態データの中からの選択的な状態データの取得を、効率よくかつ確実に行うことができる。
【0023】
また、本発明の一態様に係るデータ収集装置において、前記データ項目取得部は、前記外部サーバと通信することで、前記外部サーバに登録されている前記データ項目によって特定される種類の状態データが、前記外部サーバに登録されているか否かを確認するデータ登録確認部を有し、前記データ登録確認部によって、前記状態データが前記外部サーバに登録されていないと確認された場合に、前記データ項目を前記外部サーバから取得するとしてもよい。
【0024】
この構成によれば、例えば、外部サーバ登録されている状態データを、外部サーバから一旦削除することで、当該状態データの更新処理が実行される。
【0025】
また、本発明の一態様に係るデータ収集装置は、前記画像形成装置を含む複数の画像形成装置と前記ネットワークを介して接続されており、前記データ登録確認部はさらに、前記複数の画像形成装置ごとの、前記データ項目によって特定される種類の状態データのそれぞれが、前記外部サーバに登録されているか否かを確認し、前記データ項目取得部はさらに、前記データ登録確認部によって前記外部サーバに登録されていないと確認された状態データに対応する画像形成装置を識別する装置識別情報を、前記外部サーバから取得し、前記状態データ取得部はさらに、前記複数の画像形成装置のうち、前記データ項目取得部によって取得された装置識別情報に示される画像形成装置から前記状態データを取得し、前記送信データ制御部はさらに、前記状態データ取得部によって取得された前記状態データを前記外部サーバに送信することで、前記外部サーバに登録されていなかった前記状態データを、前記外部サーバに登録させるとしてもよい。
【0026】
この構成によれば、例えば、複数の画像形成装置が管理対象である場合に、これら複数の画像形成装置それぞれについての複数の状態データのうち、外部サーバに登録されていない(登録後に削除された場合も含む)1以上の状態データが特定される。また、特定された1以上の状態データは外部サーバに登録される。
【0027】
これにより、例えば当該ネットワークのユーザは、複数の画像形成装置それぞれの各種の状態データを、ネットワークの外部の装置から、外部サーバを介して確認することができる。
【0028】
なお、本発明は、上記いずれかの態様に係るデータ収集装置として実現することができるだけでなく、データ収集装置が行う特徴的な処理を含むデータ収集方法として実現することもできる。
【0029】
また、本発明は、データ収集装置が行う特徴的な処理をコンピュータに実行させるプログラムとして実現することもできる。そして、そのようなプログラムは、CD−ROM等の記録媒体およびインターネット等の伝送媒体を介して流通させることができる。
【0030】
さらに、上記いずれかの態様に係るデータ収集装置の特徴的な構成要素を含む集積回路として実現することもできる。
【発明の効果】
【0031】
以上の説明から明らかなように、本発明は、ネットワークに接続された画像形成装置の状態を、当該ネットワークの外部の装置に効率よく取得させることのできるデータ収集装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、本発明の実施の形態における通信システムの構成の一例を示す図である。
【図2】図2は、実施の形態のデータ収集装置の基本的な機能構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、実施の形態のデータ収集装置の基本的な処理の流れを示すフロー図である。
【図4】図4は、外部サーバが保持する装置情報テーブルのデータ構成の一例を示す図である。
【図5】図5は、外部サーバが保持する装置情報テーブルのデータ構成の別の一例を示す図である。
【図6】図6は、実施の形態のデータ収集装置が複合機から状態データを取得する際の通信シーケンスを示す図である。
【図7】図7は、実施の形態における装置情報テーブルの第一の表示例を示す図である。
【図8】図8は、実施の形態のデータ収集装置による、外部サーバへの画像形成装置の登録を伴う処理の流れを示すフロー図である。
【図9】図9は、実施の形態における装置情報テーブルの第二の表示例を示す図である。
【図10】図10は、実施の形態における装置情報テーブルの第三の表示例を示す図である。
【図11】図11は、実施の形態のデータ収集装置による、外部サーバにおける状態データの登録状況の確認を伴う処理の流れを示すフロー図である。
【図12】図12は、外部サーバにおける未登録データの発生に伴う、外部サーバへの状態データの登録の流れの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下に、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示したものではない。
【0034】
また、以下で説明する実施の形態では、本発明の好ましい一具体例が示されている。実施の形態で示される数値、形状、構成要素、構成要素の配置および接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、特許請求の範囲によって限定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素は、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成する要素として説明される。
【0035】
図1は、本発明の実施の形態における通信システムの構成の一例を示す図である。
【0036】
図1に示す、実施の形態における通信システム10は、複合機1および複合機2と、データ収集装置100と、外部サーバ200と、Local Area Network(LAN)6とを含む。
【0037】
複合機1および複合機2のそれぞれは、画像形成装置の一例であり、LAN6を介してデータ収集装置100と通信を行うことができる。
【0038】
また、複合機1および複合機2はいずれも、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ通信機能、およびネットワーク通信機能など共通する機能を備えており、同様の処理を行うことができる。
【0039】
具体的には、複合機1および複合機2のそれぞれは、スキャナで読み取った原稿を内蔵されるプリンタでプリントアウトすること、および、Public Switched Telephone Networks(PSTN:公衆電話交換回線網、図示せず)を介してファクシミリ送信することなどができる。
【0040】
また、複合機1および複合機2のそれぞれは、本実施の形態では、SNMPエージェントとしての機能を有しており、トナー残量およびスキャン枚数など、自装置の状態を示す状態データをMIBに格納し保持している。
【0041】
データ収集装置100は、複合機1および複合機2など、LAN6に接続されている装置から状態データを取得し、外部サーバ200に送信する装置である。
【0042】
データ収集装置100は、本実施の形態では、SNMPマネージャとしての機能を有しており、複合機1および複合機2のそれぞれに対して要求することで、当該要求に応じた状態データを取得することができる。データ収集装置100の詳細については、図2等を用いて後述する。
【0043】
外部サーバ200は、LAN6の外部のサーバであり、例えば、インターネットを介して、LAN6に接続されたデータ収集装置100と情報のやり取りを行うことができる。
【0044】
具体的には、データ収集装置100から送信される状態データを受信し、当該状態データに対応するデータ項目と対応付けて記憶することができる。つまり、データ収集装置100から送信された状態データは、外部サーバ200に登録される。
【0045】
なお、外部サーバ200への情報の登録および外部サーバ20からの情報の取得には、一般的にLAN6からインターネットにアクセスが許可されているHTTP(HyperText Transfer Protocol)またはHTTPS(HTTP over Secure Socket Layer)等のプロトコルを使用することができる。
【0046】
また、外部サーバ200は、例えばウェブサーバ機能を有しており、データ収集装置100から送信された状態データを、端末装置300等の、インターネットに接続された端末装置に公開することができる。
【0047】
なお、近年、インターネットを利用してCPU(Central Processing Unit)およびデータストレージ等のコンピュータ資源を複数のユーザに提供するクラウドコンピューティングサービスが一般的になってきている。そこで、クラウドコンピューティングサービスで提供されるサーバを、外部サーバ200として用いることも可能である。
【0048】
また、図1では、実施の形態の通信システム10は、2つの画像形成装置(複合機1および複合機2)を備えている。しかし、通信システム10は、少なくとも1つの画像形成装置を備えていればよい。
【0049】
図2は、実施の形態のデータ収集装置100の基本的な機能構成を示すブロック図である。
【0050】
データ収集装置100は、データ項目取得部110と、状態データ取得部120と、送信データ制御部130とを備える。
【0051】
データ項目取得部110は、外部サーバ200に登録されているデータ項目であって、画像形成装置(本実施の形態では、複合機1および複合機2の少なくとも一方、以下同じ)の状態を示す状態データの種類を特定する情報であるデータ項目を外部サーバ200から取得する。
【0052】
状態データ取得部120は、データ項目取得部110によって取得されたデータ項目に対応する状態データを、所定のネットワーク管理プロトコル(本実施の形態ではSNMP)に従った通信手順によって、画像形成装置から取得する。
【0053】
送信データ制御部130は、状態データ取得部120に取得された状態データを外部サーバ200に送信することで、当該状態データを、当該データ項目と対応付けて外部サーバ200に登録させる。
【0054】
なお、本実施の形態では、データ項目取得部110は、データ登録確認部112を有している。
【0055】
データ登録確認部112は、外部サーバ200と通信することで、外部サーバ200に登録されているデータ項目によって特定される種類の状態データが、外部サーバ200に登録されているか否かを確認する。
【0056】
データ登録確認部112によって、当該状態データが外部サーバ200に登録されていないと確認された場合、データ項目取得部110は、当該データ項目を外部サーバ200から取得する。その結果、当該データ項目に対応する状態データが状態データ取得部120によって取得され、送信データ制御部130によって外部サーバ200に送信される。つまり、当該状態データは外部サーバ200に登録される。
【0057】
例えば、“トナー残量”というデータ項目が外部サーバ200に登録されており、かつ、複合機1のトナー残量が外部サーバ200に登録されていない場合を想定する。この場合、複合機1からトナー残量を示す状態データがデータ収集装置100によって取得され、外部サーバ200に登録される。
【0058】
また、本実施の形態では、送信データ制御部130は、装置登録確認部132を有している。
【0059】
装置登録確認部132は、外部サーバ200と通信することで、画像形成装置を識別する装置識別情報が外部サーバ200に登録されているか否かを確認する。
【0060】
装置登録確認部132によって、当該装置識別情報が外部サーバ200に登録されていないと確認された場合、送信データ制御部130は、当該装置識別情報を外部サーバ200に送信する。送信データ制御部130は、当該装置識別情報が外部サーバ200に登録された後に、状態データ取得部120によって取得された状態データを外部サーバ200に送信する。これにより、当該状態データは、当該装置識別情報および当該データ項目と対応付けて外部サーバ200に登録される。
【0061】
例えば、複合機2の識別子(装置名またはIP(Internet Protocol)アドレスなど)が、外部サーバ200に登録されていない場合を想定する。この場合、複合機2の識別子および状態データがデータ収集装置100から外部サーバ200に送信される。その結果、当該状態データは、対応するデータ項目および複合機2の識別子に対応付けられて外部サーバ200に登録される。
【0062】
なお、本実施の形態では、外部サーバ200は、装置情報テーブル220を保持しており、装置情報テーブル220に、データ収集装置100等から送信される各種の情報が書き込まれる。これにより、これら各種の情報は外部サーバ200に登録される。
【0063】
また、本実施の形態では、データ収集装置100は、PCによって実現されており、当該PCが、所定のソフトウェアを実行することで、上述のデータ項目の取得等の各種の処理が行われる。また、当該PCは、SNMPマネージャとして動作するためのソフトウェアも有しており、図6等を用いて後述するSNMPエージェントとの情報のやり取りを行うことができる。
【0064】
なお、データ収集装置100は、PCではなく、専用のハードウェアによって実現されてもよい。
【0065】
以上のように構成された、本実施の形態における通信システム10の処理の流れを、データ収集装置100の処理の流れを中心に、図3〜図12を用いて説明する。
【0066】
図3は、実施の形態のデータ収集装置100の基本的な処理の流れを示すフロー図である。図3を用いて、データ収集装置100の基本的な処理の流れを説明する。
【0067】
データ収集装置100のデータ項目取得部110は、外部サーバ200と通信することで、外部サーバ200に登録されているデータ項目を取得する(S10)。
【0068】
データ収集装置100の状態データ取得部120は、データ項目取得部110によって取得されたデータ項目に対応する状態データを、SNMPに従った通信手順によって複合機1または複合機2の少なくとも一方から取得する(S20)。
【0069】
送信データ制御部130は、状態データ取得部120に取得された状態データを外部サーバ200に送信する。これにより、当該状態データと当該データ項目とが対応付けられて外部サーバ200に登録される(S30)。
【0070】
以上の基本的な処理の流れを、図4に示される各種情報を用いて具体的に説明する。
【0071】
図4は、外部サーバ200が保持する装置情報テーブル220のデータ構成の一例を示す図である。
【0072】
例えば、図4に示すように、外部サーバ200に、“IPアドレス”、“トナー残量”、“ドラム残量”、“スキャン(コピー)”、および、“スキャン(FAX)”の5つのデータ項目が登録されている場合を想定する。この場合、データ項目取得部110は、これら5つのデータ項目を取得する(図3のS10)。
【0073】
なお、これらデータ項目は、例えば、データ収集装置100または端末装置300から、インターネットを介して外部サーバ200に登録される。
【0074】
また、これらデータ項目のそれぞれには、SNMPに規定されるOID(Object ID)が対応付けられており、例えば、これら5つのデータ項目に対応する5つのOIDが、データ項目取得部110によって取得される。OIDは、データ項目識別情報の一例である。
【0075】
この場合、データ項目取得部110は、外部サーバ200から5つのOIDを取得してもよく、外部サーバ200から取得した5つのデータ項目の文字列を変換することで、当該5つのOIDを取得してもよい。例えば、データ収集装置100が、データ項目の文字列とOIDとが対応付けられたデータベースを保持していれば、上記変換は可能である。
【0076】
なお、“ドラム残量”とは、印刷ドラムの寿命を表すデータ項目である。また、“トナー残量”および“ドラム残量”はいずれも、本実施の形態では、初期値を100とした場合のその時点での残量を表す無次元数であるが、これらの表現方法に特に限定はない。他の種類のデータ項目も同様である。
【0077】
また、“スキャン(コピー)”とは、原稿のコピーのためのスキャンの枚数を示すデータ項目である。例えば、複合機1が、1枚の原稿をスキャンし、10部のコピーをとった場合の“スキャン(コピー)”は“1”である。
【0078】
同様に、“スキャン(FAX)”とは、原稿のファクシミリ送信のためのスキャンの枚数を示すデータ項目である。例えば、複合機1が、1枚の原稿をスキャンし、複数の宛先にファクシミリ送信した場合の“スキャン(コピー)”は“1”である。
【0079】
次に、状態データ取得部120は、データ項目取得部110によって取得された5つのOIDに対応する状態データを、SNMPに従った通信手順によって、例えば、複合機1および複合機2のそれぞれからから取得する(図3のS20)。
【0080】
つまり、複合機1および複合機2のそれぞれから、“IPアドレス”、“トナー残量”、“ドラム残量”、“スキャン(コピー)”、および、“スキャン(FAX)”のそれぞれを示す状態データが、状態データ取得部120によって取得される。
【0081】
送信データ制御部130は、複合機1および複合機2のそれぞれの上記5種類の状態データを外部サーバ200に送信する。これにより、これら状態データと、該当するデータ項目とが対応付けられて外部サーバ200に登録される(図3のS30)。
【0082】
なお、上記送信の時点で、複合機1および複合機2のそれぞれの各状態データが、外部サーバ200に登録済みである場合は、上記送信された各状態データに更新される。
【0083】
例えば、複合機1の装置名が“MFP001”であり、複合機2の装置名が“MFP002”である場合を想定する。この場合、図4に示す装置情報テーブル220における“MFP001”のエントリの、“IPアドレス”・・・“スキャン(FAX)”の4種類データ項目の値が、上記の状態データ取得部120によって複合機1から取得された各状態データの値に書き換えられる。
【0084】
同様に“MFP002”のエントリの、上記5種類の状態データが、状態データ取得部120によって複合機2かから取得された各状態データの値に書き換えられる。
【0085】
なお、全ての状態データが書き換えられなくてもよく、外部サーバ200は、値に変更があった状態データのみを新たな値に書き換えてもよい。
【0086】
また、データ項目の“装置名”に示される情報は、装置識別情報の一例である。また、データ項目“IPアドレス”に示される情報も、これら複数の装置間でユニークであり、固定されている場合は、装置識別情報として扱うことも可能である。
【0087】
また、図4に示す装置情報テーブル220のデータ構成は一例であり、外部サーバ200に登録されるデータ項目の種類は、これら5つに限られない。例えば、“コピー枚数”および“装置温度”等が、データ項目として装置情報テーブル220に含まれていてもよい。
【0088】
また、図4に示す装置情報テーブル220において、“MFP003”に対応するエントリの、データ項目“トナー残量”および“ドラム残量”のフィールドはともに“0”である。これは、例えば、画像形成装置“MFP003”が有するMIBにこれら種類の状態データが格納されていないためである。
【0089】
具体的には、画像形成装置“MFP003”は、データ収集装置100からの、“トナー残量”および“ドラム残量”の要求への応答として“0”を示す状態データをデータ収集装置100に送信する。その結果、図4に示すように、これら状態データに対応するフィールドが“0”となる。
【0090】
しかし、状態データが取得不可である場合と、実際に当該状態データが示す値が“0”である場合とを区別するために、状態データが取得不可である場合は、状態データが取得不可であることを示す文字列等が当該フィールドに書き込まれてもよい。
【0091】
図5は、外部サーバ200が保持する装置情報テーブル220のデータ構成の別の一例を示す図である。
【0092】
図5に示すように、“MFP003”に対応するエントリの、データ項目“トナー残量”および“ドラム残量”のフィールドには、ともに“N/A”と登録されている。
【0093】
これは、例えば、送信データ制御部130が、画像形成装置“MFP003”から、“当該状態データを有していない旨を受信した場合、当該状態データとして“N/A”を示す状態データを外部サーバ200に送信することで実現する。
【0094】
このようにすることで、外部サーバ200にアクセスして装置情報テーブル220に登録された各種情報を閲覧するユーザは、例えば、“MFP003”が、“トナー残量”および“ドラム残量”に対応する状態データを持っていないことを明確に認識できる。
【0095】
なお、装置情報テーブル220の表示例については、図7等を用いて後述する。
【0096】
また、状態データが取得不可である旨を認識可能であれば、状態データが取得不可である旨を表す文字列は、“N/A”である必要はなく、特に限定はない。
【0097】
ここで、データ収集装置100は上述のように、LAN6に接続された複合機1および複合機2のそれぞれから、SNMPに従った通信手順によって、“トナー残量”等の各種の状態データを取得することができる。具体的には、データ収集装置100は、図6に示す通信手順によって各種の状態データを取得する。
【0098】
図6は、実施の形態のデータ収集装置100が複合機1から状態データを取得する際の通信シーケンスを示す図である。
【0099】
図6に示す、GetRequestおよびGetResponseのそれぞれは、SNMPマネージャおよびSNMPエージェントの間で送受信されるPDU(Protocol Data Units)の一種である。
【0100】
図6に示すように、SNMPマネージャとしての機能を有するデータ収集装置100は、SNMPエージェントとしての機能を有する複合機1に、取得したいオブジェクト(本実施の形態における状態データ、以下同じ)に対応するOIDを含むGetRequestを送信する。
【0101】
当該GetRequestを受信した複合機1は、複合機1が保持するMIBから、当該OIDに対応するオブジェクトを取得し、そのオブジェクトをGetResponseでデータ収集装置100に送信する。
【0102】
これにより、データ収集装置100は、取得したい状態データを、複合機1から取得することができる。具体的には状態データ取得部120が当該状態データを取得する。また、データ収集装置100は、複合機2等の、LAN6に接続された、SNMPエージェントとしての機能を有する他の装置からも同様に、所望の状態データを取得することができる。
【0103】
また、データ収集装置100は、このようにして取得した状態データを外部サーバ200に送信する。
【0104】
以上説明したデータ収集装置100の基本的な処理の流れの結果、外部サーバ200が保持する装置情報テーブル220には、データ収集装置100から送信された状態データが登録される。
【0105】
また、この装置情報テーブル220は、上述のように、外部サーバ200が有するウェブサーバ機能により、例えばインターネット上に公開される。
【0106】
図7は、実施の形態における装置情報テーブル220の第一の表示例を示す図である。
【0107】
例えば、端末装置300(図1参照)を用いて、インターネットを介して外部サーバ200にアクセスしたユーザは、液晶ディスプレイ等の表示部310を用いて、装置情報テーブル220を閲覧することができる。
【0108】
具体的には、パスワード等によるユーザ認証を経た後に、表示部310に表示されるブラウザ350を介して、装置情報テーブル220を閲覧することができる。また、端末装置300を介して、装置情報テーブル220に含まれる各種の情報を通信回線または記録媒体等に出力することも可能である。なお、図7では、図5に示す装置情報テーブル220が表示されている例が図示されている。
【0109】
また、装置情報テーブル220に対する編集のための操作は、HTTP(HyperText Transfer Protocol)のAPI(Application Program Interface)によって実現されている。そのため、例えば、端末装置300のユーザは、ブラウザ350に対する所定の操作により、外部サーバ200に保持されている装置情報テーブル220の編集を行うことができる。
【0110】
また、例えば、装置情報テーブル220内の1つの状態データのフィールドを空にすることで、当該フィールドの状態データを更新することもできる。状態データの更新については、図10〜図12を用いて後述する。
【0111】
ここで、例えばLAN6に新たな画像形成装置が接続された場合を想定する。この場合、外部サーバ200には、当該画像形成装置の識別情報(例えば装置名)は登録されていない。
【0112】
この場合、データ収集装置100は、当該新たな画像形成装置を外部サーバ200に登録させるための処理を行うことができる。
【0113】
図8は、実施の形態のデータ収集装置100による、外部サーバ200への画像形成装置の登録を伴う処理の流れを示すフロー図である。
【0114】
図8に示すように、データ収集装置100は、データ項目取得部110によるデータ項目の取得(S110)、および、状態データ取得部120による状態データの取得(S120)が行われる。
【0115】
この状態データの取得(S120)の際、外部サーバ200に登録されていない、新たな画像形成装置(例えば、装置名が“MFP006”である複合機)からも、トナー残量等の値が状態データとして取得される。
【0116】
なお、データ収集装置100には、データ収集の対象の装置の装置名等の装置識別情報が、例えば、データ収集装置100のユーザにより登録されている。
【0117】
または、データ収集装置100は、装置名等の装置識別情報を要求するGetRequestをブロードキャストすることで、各装置から、装置名等の装置識別情報を、状態データの一種として取得することもできる。
【0118】
データ収集装置100はさらに、外部サーバ200における装置の登録状況の確認を伴う、状態データの外部サーバ200への登録処理(S130)を行う。
【0119】
具体的には、まず、送信データ制御部130の装置登録確認部132が、外部サーバ200にアクセスし、例えば装置情報テーブル220に登録されている装置名を取得することで、装置の登録状況の確認(S131)が行われる。
【0120】
例えば、この確認の時点での装置情報テーブル220の登録内容が、図5に示す内容であった場合を想定する。この場合、“MFP006”は、装置情報テーブル220に登録されていない(S132でNo)。
【0121】
この場合、データ収集装置100の送信データ制御部130は、装置識別情報である“MFP006”を、外部サーバ200に送信する。これにより、“MFP006”が外部サーバ200に登録される(S133)。
【0122】
その後、データ収集装置100の送信データ制御部130は、S120で取得した各装置の各種の状態データを外部サーバ200に送信する(S134)。
【0123】
以上の処理の流れにより、装置情報テーブル220に、新たな装置識別子である“MFP006”が登録される。
【0124】
図9は、実施の形態における装置情報テーブル220の第二の表示例を示す図である。
【0125】
図8に示す一連の処理(S110〜S130)の結果、例えば、図9に示すように、装置情報テーブル220に、“MFP006”に対応するエントリが追加され、“MFP006”についてのIPアドレス等の状態データが当該エントリに登録される。
【0126】
なお、他の装置のエントリについても、上記の、状態データの外部サーバ200への送信(S134)の時点で、トナー残量等の値が、装置情報テーブル220に登録されている値と異なっている場合は、新たな値に書き換えられる。
【0127】
このような、データ収集装置100の一連の処理(S110〜S130)は、例えば、所定の期間ごとに行われてもよく、また、データ収集装置100のユーザの明示の指示をトリガとして行われてもよい。
【0128】
また、例えば、データ収集装置100が、新たな画像形成装置の装置識別子を取得したことをトリガとして上記一連の処理(S110〜S130)が行われてもよい。
【0129】
また、外部サーバ200が保持する装置情報テーブル220において、特定の状態データのみが更新されてもよい。例えば、データ収集装置100は、外部サーバ200が保持する装置情報テーブル220において、何らかの状態データが未登録であることを検出した場合、当該状態データを取得し外部サーバ200に送信してもよい。
【0130】
図10は、実施の形態における装置情報テーブル220の第三の表示例を示す図である。
【0131】
図11は、実施の形態のデータ収集装置100による、外部サーバ200における状態データの登録状況の確認を伴う処理の流れを示すフロー図である。
【0132】
例えば、端末装置300(図1参照)のユーザが、図10に示すような表示画面において、ブラウザ350に対して所定の操作を行うことで、“MFP001”のエントリの“スキャン(コピー)”の状態データを削除した場合を想定する。
【0133】
この場合、外部サーバ200にアクセスしたデータ収集装置100は、データ項目の取得処理(S210)において、未登録である状態データ(未登録データ)があることを検出する。
【0134】
具体的には、データ項目取得部110のデータ登録確認部112は、外部サーバ200に登録されているデータ項目によって特定される種類の状態データが、外部サーバ200に登録されているか否かを確認する(S211)。
【0135】
簡単にいうと、データ登録確認部112は、装置名が登録されている有効なエントリの、各データ項目に対応するフィールドにおいて、空のフィールド(例えばNullデータは入力されたフィールド)があるか否かを確認する。
【0136】
本例の場合、データ登録確認部112は、“MFP001”のエントリの“スキャン(コピー)”の状態データが登録されていないことを確認する(S212でYes)。
【0137】
この場合、データ項目取得部110は、“スキャン(コピー)”に対応するOIDを取得する。より具体的には、データ項目取得部110は、“スキャン(コピー)”に対応するOIDと、装置識別情報“MFP001”とを取得する(S213)。
【0138】
状態データ取得部120は、“MFP001”に対応する複合機1に要求することで、複合機1から、“スキャン(コピー)”の状態データを取得する(S220)。
【0139】
取得された“スキャン(コピー)”の状態データは、送信データ制御部130によって外部サーバ200に送信される。その結果、“MFP001”のエントリの“スキャン(コピー)”のフィールドに、その時点の、当該状態データが登録される(S230)。
【0140】
なお、図11に示す一連の処理(S210〜S230)は、例えば、定期的に実行され、これにより、削除等の操作に対応する特定の状態データのみが更新される。また、上記一連の処理(S210〜S230)とは別に、例えば、図8に示す一連の処理(S110〜S130)が実行されることで、状態データの削除等がない場合であっても、各状態データは更新される。
【0141】
このように、データ収集装置100は、本来登録されているべき状態データが外部サーバ200に登録されていないこと(未登録データがあること)を検出することで、当該状態データをLAN6内(ローカル)から取得して外部サーバ200に送信してもよい。
【0142】
この場合、例えば、LAN6の外部の端末装置300から外部サーバ200にアクセスし、最新の値が知りたい状態データを装置情報テーブル220から削除することで、当該状態データに対応するフィールドに最新の値を反映させることができる。つまり、当該状態データが最新の値に更新される。
【0143】
また、装置情報テーブル220において、いずれかのフィールドの状態データが削除された場合以外であっても未登録データは発生する。
【0144】
図12は、外部サーバ200における未登録データの発生に伴う、外部サーバ200への状態データの登録の流れの一例を示す図である。
【0145】
例えば、装置情報テーブル220において、新たにデータ項目が追加または更新された場合、追加または更新されたデータ項目に対応する状態データは装置情報テーブル220には登録されていない。このような場合であっても、図11に示す一例の処理により、追加または更新されたデータ項目に対応する状態データが、装置情報テーブル220に登録される。
【0146】
この場合、図12に示すように、(1)データ収集装置100は、未登録データに関する情報を取得する。具体的には、データ項目取得部110は、追加または更新されたデータ項目のOIDを取得する。
【0147】
より詳細には、データ収集装置100は、過去に外部サーバ200から取得したデータ項目を記憶しておき、記憶したデータ項目と、その後に外部サーバ200から取得したデータ項目とを比較する。これにより、外部サーバ200において追加または更新されたデータ項目を特定することができる。
【0148】
(2)データ収集装置100は、追加または更新されたデータ項目に対応する状態データを、ローカルの画像形成装置(複合機1など)のそれぞれに要求することで取得し、取得した状態データを外部サーバ200に送信する。
【0149】
(3)外部サーバ200は、受信した状態データのそれぞれを、装置情報テーブル220の対応するフィールドに書き込む。これにより、受信した状態データのそれぞれが外部サーバ200に登録される。
【0150】
なお、装置情報テーブル220に登録された全てのデータ項目のうち、追加または更新されたデータ項目を特定しなくてもよい。つまり、全てのデータ項目に対応する状態データを外部サーバ200に送信することで、全てのデータ項目に対応する状態データの外部サーバ200への登録は可能である。しかしながら、上述のように、データ収集装置100が、追加または更新されたデータ項目を特定することで、例えば、データ収集装置100による状態データの取得および外部サーバ200への送信に係る処理が効率化される。
【0151】
また、データ収集装置100から、外部サーバ200に新たな画像形成装置が登録される(図8参照)のではなく、例えば、外部サーバ200にアクセスした端末装置300から、外部サーバ200に新たな画像形成装置が登録されることも考えられる。
【0152】
この場合、装置情報テーブル220に当該新たな画像形成装置に対応するエントリのみが作成され、当該エントリ内の各フィールドは空の状態である。しかしながら、データ収集装置100が、図11に示す一連の処理(S210〜S230)を実行することで、各エントリ内の各フィールドには、当該新たな画像形成装置の状態データが書き込まれることになる。
【0153】
以上説明したように、実施の形態におけるデータ収集装置100は、外部サーバ200に登録されているデータ項目を取得し、当該データ項目に対応する状態データをLAN6に接続された画像形成装置(複合機1など)から取得することができる。
【0154】
また、データ収集装置100は、取得した状態データを、外部サーバ200に送信することで、外部サーバ200に登録させることができる。
【0155】
その結果、例えば遠隔地に存在する端末装置300のユーザは、LAN6に接続された複合機1等の画像形成装置の状態データを、端末装置300で閲覧すること、および当該状態データを端末装置300を介して取得することが可能となる。
【0156】
また、データ収集装置100は、例えば、状態データの取得および外部サーバ200への送信を定期的に実行することで、外部サーバ200における各種の状態データを定期的に更新することができる。
【0157】
また、端末装置300から、外部サーバ200に対する、状態データの削除等の所定の操作が行われた場合、データ収集装置100は、当該所定の操作に対応する状態データの外部サーバ200への送信を行うことができる。つまり、当該所定の操作に対応する状態データの外部サーバ200への登録(更新)が行われる。
【0158】
そのため、端末装置300のユーザは、例えば、最新の情報が知りたいと考える状態データのみをピンポイントで更新させることができる。
【0159】
以上、本発明の一態様に係るデータ収集装置について、実施の形態に基づいて説明した。しかしながら、本発明は、これらの実施の形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない限り、当業者が思いつく各種変形を本実施の形態に施したものも、あるいは、上記説明された複数の構成要素を組み合わせて構築される形態も、本発明の範囲内に含まれる。
【0160】
例えば、データ収集装置100は、図11に示す、外部サーバ200における状態データの登録状況の確認を行い、かつ、図8に示す、外部サーバ200への画像形成装置の登録を行ってもよい。
【0161】
また、本実施の形態では、データ収集装置100と複合機1等の画像形成装置との間の通信プロトコルは、SNMPであるとした。しかしながら、データ収集装置100と複合機1等の画像形成装置との間の通信プロトコルはSNMPに限られない。データ収集装置100が複合機1等の画像形成装置から、当該装置の状態を示す情報を取得できるのであれば、SNMP以外のネットワーク管理プロトコルであってもよい。
【0162】
また、データ収集装置100は、複合機以外の種類の画像処理装置である、プリンタ、スキャナ、またはファクシミリ装置などから状態データを取得してもよい。
【0163】
また、例えば、データ収集装置100から送信された状態データの履歴情報を外部サーバ200に残してもよい。例えば、外部サーバ200は、状態データを受信するごとに、当該状態データに対応する装置名およびデータ項目とともに、受信時刻を記憶してもよい。
【0164】
また、データ収集装置100は、状態データを送信する際に、当該状態データに、例えば送信時刻を付して送信してもよい。この場合、外部サーバ200は、当該状態データに対応する装置名およびデータ項目とともに、送信時刻を記憶してもよい。
【0165】
また、外部サーバ200は、装置情報テーブル220が更新されるごとに、装置情報テーブル220の全体または更新された一部を、装置情報テーブル220とは別に保存してもよい。
【0166】
このように、外部サーバ200に状態データの履歴情報を残すことで、例えば、データ収集装置100が、外部サーバ200から状態データの履歴情報を取得し、複合機1等の装置ごとの状態の推移を示すデータを作成すること可能である。
【産業上の利用可能性】
【0167】
本発明は、ネットワークに接続された画像形成装置の状態を、当該ネットワークの外部の装置に効率よく取得させることのできるデータ収集装置を提供することができる。従って、本発明は、特に、プリンタ、スキャナ、ファクシミリ装置、または複合機等の画像形成装置の状態データを収集し外部サーバに送信するデータ収集装置等として有用である。
【符号の説明】
【0168】
1、2 複合機
10 通信システム
100 データ収集装置
110 データ項目取得部
112 データ登録確認部
120 状態データ取得部
130 送信データ制御部
132 装置登録確認部
200 外部サーバ
220 装置情報テーブル
300 端末装置
310 表示部
350 ブラウザ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置とネットワークを介して接続され、前記ネットワークの外部のサーバである外部サーバと通信するデータ収集装置であって、
前記外部サーバに登録されているデータ項目であって、前記画像形成装置の状態を示す状態データの種類を特定する情報であるデータ項目を前記外部サーバから取得するデータ項目取得部と、
前記データ項目取得部によって取得されたデータ項目に対応する状態データを、所定のネットワーク管理プロトコルに従った通信手順によって、前記画像形成装置から取得する状態データ取得部と、
前記状態データ取得部に取得された状態データを前記外部サーバに送信することで、前記状態データを、前記データ項目と対応付けて外部サーバに登録させる送信データ制御部と
を備えるデータ収集装置。
【請求項2】
前記送信データ制御部は、
前記外部サーバと通信することで、前記画像形成装置を識別する装置識別情報が外部サーバに登録されているか否かを確認する装置登録確認部を有し、
前記装置登録確認部によって、前記装置識別情報が前記外部サーバに登録されていないと確認された場合、前記装置識別情報を前記外部サーバに送信することで前記装置識別情報を前記外部サーバに登録させ、かつ、前記状態データを前記外部サーバに送信することで、前記状態データを前記装置識別情報および前記データ項目と対応付けて外部サーバに登録させる
請求項1記載のデータ収集装置。
【請求項3】
前記状態データ取得部は、前記所定のネットワーク管理プロトコルに規定される取得要求であって、前記データ項目を示す情報であるデータ項目識別情報を含む前記状態データの取得要求を前記画像形成装置に送信し、前記取得要求の応答として前記画像形成装置から送信される前記状態データを取得する
請求項1または2記載のデータ収集装置。
【請求項4】
前記データ項目取得部は、
前記外部サーバと通信することで、前記外部サーバに登録されている前記データ項目によって特定される種類の状態データが、前記外部サーバに登録されているか否かを確認するデータ登録確認部を有し、
前記データ登録確認部によって、前記状態データが前記外部サーバに登録されていないと確認された場合に、前記データ項目を前記外部サーバから取得する
請求項1〜3のいずれか一項に記載のデータ収集装置。
【請求項5】
前記データ収集装置は、前記画像形成装置を含む複数の画像形成装置と前記ネットワークを介して接続されており、
前記データ登録確認部はさらに、前記複数の画像形成装置ごとの、前記データ項目によって特定される種類の状態データのそれぞれが、前記外部サーバに登録されているか否かを確認し、
前記データ項目取得部はさらに、前記データ登録確認部によって前記外部サーバに登録されていないと確認された状態データに対応する画像形成装置を識別する装置識別情報を、前記外部サーバから取得し、
前記状態データ取得部はさらに、前記複数の画像形成装置のうち、前記データ項目取得部によって取得された装置識別情報に示される画像形成装置から前記状態データを取得し、
前記送信データ制御部はさらに、前記状態データ取得部によって取得された前記状態データを前記外部サーバに送信することで、前記外部サーバに登録されていなかった前記状態データを、前記外部サーバに登録させる
請求項4記載のデータ収集装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2013−98861(P2013−98861A)
【公開日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−241480(P2011−241480)
【出願日】平成23年11月2日(2011.11.2)
【出願人】(000006297)村田機械株式会社 (4,916)
【Fターム(参考)】