説明

データ多重化方法、フィールドプログラマブルゲートアレイ、及び光ネットワーク

【課題】従来より向上したTPSを統合する光ネットワークと共に、通信データ信号による放送及び音声データ信号の処理遅延を防ぐことができる信号多重化方法及びこれを適用したフィールドプログラマブルゲートアレイを提供する。
【解決手段】複数の入力ポートを通じて入力されたデータ及びイネーブル信号を多重化して1つの出力ポートに出力するフィールドプログラマブルゲートアレイであって、入力ポートに接続され、それぞれ入力されたデータ及びイネーブル信号を格納し、イネーブル信号の後縁でワンショット信号を出力する複数のメモリと、メモリから入力されたワンショット信号の順序に従って、メモリに格納されたデータ信号を順次に読み取る有限状態機械と、を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ネットワーク(optical network)に関して、特に、放送、通信、及び音声サービス(Triple Play Service:以下、“TPS”とする)を統合する光ネットワークに関するものである。
【背景技術】
【0002】
情報通信は、技術の発展により放送、通信、及び音声サービスが統合された形態に発展してきている。特に、放送のデジタル化はこのような現象を急激にもたらしている。
【0003】
従来のTPSを統合する受動型光加入者網(Passive Optical Network:PON)は、音声サービスを提供するために、イーサネット(登録商標)を介するVoIP(Voice over IP)を用いる。しかしながら、このような場合には、音声データ信号のQoS(Quality of Service)が保証できないという限界を有し、また、通信データ信号の処理量(throughput)を保証できないという短所があった。
【0004】
したがって、音声データ信号のQoSを保証でき、通信データ信号の処理量を保証できるように、従来より向上したTPSを統合する光ネットワークが求められている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、上述した従来の問題点を解決するために、本発明の目的は、音声データ信号のQoSを保証でき、通信データ信号の処理量を100%保証できるように、従来より向上したTPSを統合する光ネットワークを提供することにある。
【0006】
また、本発明の他の目的は、通信データ信号による放送及び音声データ信号の処理遅延を防ぐことができる信号多重化方法及びこれを適用したフィールドプログラマブルゲートアレイを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の目的を達成するために、本発明は、複数の入力ポートを通じて入力されたデータ及びイネーブル信号を多重化して1つの出力ポートに出力するフィールドプログラマブルゲートアレイであって、前記入力ポートに接続され、それぞれ入力されたデータ及びイネーブル信号を格納し、前記イネーブル信号の後縁でワンショット信号を出力する複数のメモリと、前記メモリから入力されたワンショット信号の順序に従って、前記メモリに格納されたデータ信号を順次に読み取る有限状態機械と、を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明による信号多重化方法及びこれを適用するフィールドプログラマブルゲートアレイは、ワンショット信号を用いることによって、通信データ信号による放送及び音声データ信号の処理遅延を防止することができる利点がある。
【0009】
また、ワンショット信号を用いるプログラマブルゲートアレイを備えるTPSを統合する光ネットワークは、音声データ信号のQoSを保証し、通信データ信号の処理量を100%保証することができる効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、本発明の好ましい実施形態を添付の図面を参照して詳細に説明する。本発明において、関連した公知の機能や構成に関する具体的な説明が、本発明の要旨を不明にする可能性がある場合には、その詳細な説明を省略する。
【0011】
図1は、本発明の好ましい実施形態によるTPSを統合する受動型光加入者網100を示す図である。受動型光加入者網100は、光ファイバ230を通じて相互に接続された光線路終端装置(Optical Line Terminal:以下、“OLT”とする)110と、光ネットワーク終端装置(Optical Network Terminal:以下、“ONT”とする)240とを含む。
【0012】
OLT110は、物理階層(PHY)120と、イーサネット(登録商標)物理階層(E-PHY)130と、TPSフィールドプログラマブルゲートアレイ(TPS Field Programmable Gate Array:以下、“TPS FPGA”とする)140と、バックプレーン物理階層(back plane PHY)210と、光モジュール220とを含む。OLT110は、受動型光加入者網100の外部から入力された複数の放送データ信号、通信データ信号、及び音声データ信号をTPS FPGA140を用いて多重化し、多重化した信号をバックプレーン物理階層210を用いてシリアルデータ信号であるASI(Asynchronous Serial Interface)信号に変換し、変換されたASI信号を光モジュール220を用いて光信号に変換した後に、光ファイバ230を通じてONT240に伝送する。
【0013】
音声データ信号は、TPS FPGA140に直接入力され、放送データ信号は、物理階層120を通じてTPS FPGA140に入力され、通信データ信号は、イーサネット(登録商標)物理階層130を通じてTPS FPGA140に入力される。放送データ信号は、MPEG-2 TSデータ信号を含み、通信データ信号は、イーサネット(登録商標)データ信号を含む。
【0014】
図2は、OLT110に含まれたTPS FPGA140を示すブロック構成図である。なお、図中の“8”及び“\”は、8ビット並列データを示す通常の表示である。TPS FPGA140は、複数の放送メモリ150-1〜150-nと、通信メモリ170と、音声メモリ180と、媒体独立インターフェース(Media Independant Interface: 以下、“MII”とする)160と、有限状態機械(Finite State Machine:FSM)190と、ギャップ生成器(gap generator)200とを含む。 TPS FPGA140は、複数の入力ポートと1つの出力ポートを有し、入力ポートに入力された信号を多重化して出力ポートに出力する。
【0015】
複数の放送データ信号TS-D1〜TS-Dnは、それぞれ放送イネーブル信号TS-EN1〜TS-ENnと共に、該当放送メモリに入力される。すなわち、第nの放送データ信号TS-Dnと第nの放送イネーブル信号TS-ENnは、第nの放送メモリ150-nに入力される。複数の放送メモリ150-1〜150-nは、それぞれ入力された放送データ信号に1バイトのポートID(port ID)を付加して格納する。TPS FPGA140は、nチャンネルの放送データ信号TS-Dnのためのn個の入力ポートと、通信データ信号Tx-Dのための1個の入力ポートと、及び音声データ信号VO-Dのための1個の入力ポートを有する。各入力ポートには、固有のポートIDが割り当てられている。ポートIDは、データ信号の種類を表示するのに使用され、OLT110は、ポートIDを用いて入力データ信号をサービス別に分類する。複数の放送メモリ150-1〜150-nは、それぞれMPEG-2 FIFO(First In First Out)メモリを含む。
【0016】
音声データ信号VO-Dは、音声イネーブル信号VO-ENと共に、音声メモリ180に入力される。音声メモリ180は、入力された音声データ信号VO-Dに、1バイトのポートIDを付加して格納する。音声メモリ180は、音声FIFOメモリを含む。
【0017】
通信データ信号Tx-Dは、通信イネーブル信号Tx-ENと共に、MII160に入力される。このMII160は、MII信号である通信データ信号を並列(parallel)信号に変換して、通信メモリ170に出力する。
【0018】
通信メモリ170は、入力された通信データ信号Tx-Dに、1バイトのポートIDを付加して、有効信号と共に格納する。通信メモリ170は、通信FIFOメモリを含む。
【0019】
図3(a)〜(c)は、TPS FPGA140に入力される通信、放送、及び音声データ信号を示す図である。図3(a)は、通信データ信号を示し、図3(b)は、放送データ信号を示し、図3(c)は、音声データ信号を示す。これら図に示すように、短い長さの通信データ信号が連続的に反復入力され、この場合に、放送及び音声データ信号の処理遅延を引き起こす。
【0020】
図4(a)〜(d)は、図3に示した通信、放送、及び音声データ信号のイネーブル信号を示す図である。図4(a)は、通信イネーブル信号を示し、図4(b)は、放送イネーブル信号を示し、図4(c)は、音声イネーブル信号を示し、図4(d)は、通信、放送、及び音声イネーブル信号の処理順序を示す。理解の便宜のために、先頭から順に参照番号1〜5を付する。ここで、1は通信イネーブル信号、2,3,4は3個の放送イネーブル信号、5は音声イネーブル信号を示す。入力順序が1→2→5→3→4なので、一般的なデータ信号の処理順序は、同様に1→2→5→3→4となる。
【0021】
一般に、放送及び音声データ信号は、通信データ信号より優先的に処理される必要がある。しかしながら、図3(a)のように、短い長さの通信データ信号が連続的に反復入力される場合に、一般的な処理順序に従うと、通信データ信号がすべて処理されるまで放送及び音声データ信号の処理が遅延される。
【0022】
本実施形態では、ワンショット(one shot)信号を用いて放送及び音声データ信号の処理遅延を防止する。
【0023】
図2を参照すると、複数の放送メモリ150-1〜150-nは、それぞれ入力された放送イネーブル信号TS-EN1〜TS-ENnの後縁、すなわち、入力された放送イネーブル信号が‘1’レベルから‘0’レベルに落ちる時点で、放送ワンショット信号TS-OS1〜TS-OSnをFSM190に出力する。言い換えれば、第nの放送メモリ150-nは、入力された放送イネーブル信号TS-ENnが‘1’レベルから‘0’レベルに落ちる時点で、第nの放送ワンショット信号TS-OSnをFSM190に出力する。第nの放送ワンショット信号TS-OSnは、第nの放送メモリ150-nに格納された第nの放送データ信号TS-Dnが読み取り可能であることを示す信号であって、1クロックサイクルで生成される。
【0024】
音声メモリ180は、入力された音声イネーブル信号VO-ENの後縁、すなわち、入力された音声イネーブル信号が‘1’レベルから‘0’レベルに落ちる時点で、音声ワンショット信号VO-OSをFSM190に出力する。音声ワンショット信号VO-OSは、音声メモリ180に格納された音声データ信号VO-Dが読み取り可能であることを示す信号であって、1クロックサイクルで生成される。
【0025】
通信メモリ170は、入力された通信イネーブル信号Tx-ENの後縁、すなわち、入力された通信イネーブル信号が‘1’レベルから‘0’レベルに落ちる時点で、通信ワンショット信号Tx-OSをFSM190に出力する。通信ワンショット信号Tx-OSは、通信メモリ170に格納された通信データ信号が読み取り可能であることを示す信号であって、1クロックサイクルで生成される。
【0026】
図5(a)〜(d)は、図4(a)〜(d)に示した通信、放送、及び音声イネーブル信号に対するワンショット信号を示す図である。図5(a)は通信ワンショット信号を示し、図5(b)は放送ワンショット信号を示し、図5(c)は音声ワンショット信号を示し、図5(d)は通信、放送、及び音声ワンショット信号の処理順序を示す。図5(a)〜(d)に示すように、通信、放送、及び音声イネーブル信号の入力順序は、1→2→5→3→4である。しかしながら、ワンショット信号の出力順序は5→2→3→4→1なので、通信、放送、及び音声データ信号の処理順序は5→2→3→4→1となる。
【0027】
2個以上のワンショット信号が同時に発生した場合には、予め設定された優先順位に従って処理される。好ましくは、音声、放送、及び通信イネーブル信号の順に優先順位を設定する。例えば、音声ワンショット信号と通信ワンショット信号が、同時に発生した場合には、放送データ信号を先ず処理する。
【0028】
FSM190は、入力されるワンショット信号の順序(又は、予め設定された優先順位)に従って、該当読み取りイネーブル信号を該当メモリに出力する。
【0029】
例えば、第nの放送メモリ150-n、通信メモリ170、及び音声メモリ180が、図5A〜図5Cに示すようなワンショット信号を出力すると、FSM190は、順次音声メモリ180に、音声読み取りイネーブル信号VO-RENを出力し、第nの放送メモリ150-nに、第nの放送読み取りイネーブル信号TS-RENnを3回出力した後に、通信メモリ170に、通信読み取りイネーブル信号Tx-RENを出力する。
【0030】
複数の放送メモリ150-1〜150-nは、それぞれ放送読み取りイネーブル信号を受信すると、格納された放送データ信号及び放送イネーブル信号を、ギャップ生成器200に出力する。
【0031】
音声メモリ180は、音声読み取りイネーブル信号を受信すると、格納された音声データ信号及び音声イネーブル信号を、ギャップ生成器200に出力する。
【0032】
通信メモリ170は、通信読み取りイネーブル信号を受信すると、格納された通信データ信号及び通信イネーブル信号を、ギャップ生成器200に出力する。
【0033】
ギャップ生成器200は、入力された放送、音声、及び通信データ信号のそれぞれが、その前後に1バイトのアイドル(idle)を持つように処理をする。すなわち、ギャップ生成器200は、以後のコンマキャラクター(comma character)(K28.5と称する)の挿入のために、1バイトのアイドルを持っている各データ信号に1バイトのアイドルを付加して提供する。
【0034】
更に、図1を参照すると、OLT110に含まれたTPS FPGA140から出力されたデータ信号及びイネーブル信号は、バックプレーン物理階層210に入力される。バックプレーン物理階層210は、入力されたデータ信号を、シリアル信号であるASI信号に変換して光モジュール220に出力する。すなわち、バックプレーン物理階層210は、入力されたデータ信号を、8B/10Bエンコーディングし、データ信号の前後にK28.5を挿入する。
【0035】
光モジュール220は、入力されたASI信号を光信号に変換して、光ファイバ230を通じてONT240に伝送する。
【0036】
ONT240は、物理階層360と、イーサネット(登録商標)物理階層370と、TPS FPGA270と、バックプレーン物理階層260と、光モジュール250とを含む。ONT240は、光ファイバ230を通じて受信したASI信号を、光モジュール250を用いて電気信号に変換し、変換された電気信号を、バックプレーン物理階層260を用いて並列信号に変換し、変換された並列信号を、TPS FPGA270を用いて複数の放送データ信号、通信データ信号、及び音声データ信号に逆多重化する。このとき、バックプレーン物理階層260は、入力されたデータ信号を、8B/10Bにデコーディングする。
【0037】
図6は、ONT240に含まれたTPS FPGA270を示す図である。なお、図中の“8”及び“\”は、8ビット並列データを示す通常の表示である。図6を参照すると、TPS FPGA270は、複数の放送メモリ300-1〜300-nと、通信メモリ320と、音声メモリ350と、MII330と、複数のFSM290-1〜290-n,310,340と、IDチェッカー(ID checker)280とを含む。
【0038】
IDチェッカー280は、入力された並列信号のポートIDを識別した後に、これを該当メモリに出力する。すなわち、IDチェッカー280は、入力された信号が第1の放送信号である場合には、これを第1の放送メモリ300-1に出力し、入力された信号が音声信号である場合には、これを音声メモリ350に出力し、入力された信号が通信信号である場合には、これを通信メモリ320に出力する。
【0039】
放送メモリ300-1〜300-nは、それぞれ格納された放送データ信号及び放送イネーブル信号を物理階層360に出力し、この物理階層360を経た放送データ信号及び放送イネーブル信号は、加入者装置に出力される。各放送メモリは、放送FIFOメモリを含む。
【0040】
音声メモリ350は、格納された音声データ信号及び音声イネーブル信号を加入者装置に出力する。音声メモリ350は、音声FIFOメモリを含む。
【0041】
通信メモリ320は、有効信号が除去されたまま格納された通信データ信号及び通信イネーブル信号をMII330に出力する。このMII330は、入力された信号をMII信号に変換してイーサネット(登録商標)物理階層370に出力する。イーサネット(登録商標)物理階層370を経た通信データ信号及び通信イネーブル信号は、加入者装置に出力される。通信メモリ320は、通信FIFOメモリを含む。
【0042】
以上、OLT110からONT240への下向き信号処理過程について説明した。ONT240からOLT110への上向き信号処理過程は、放送信号を伝送する必要がないことを除いては、下向き信号処理過程と同様であるため、以下に簡略に説明する。
【0043】
ONT240は、加入者装置から入力された通信信号及び音声信号を、TPS FPGA270を用いて多重化し、多重化した信号を、バックプレーン物理階層260を用いてシリアル信号であるASI信号に変換し、変換されたASI信号を、光モジュール250を用いて光信号に変換した後に、光ファイバ230を通じてOLT110に伝送する。
【0044】
音声データ信号は、TPS FPGA270に直接入力され、通信データ信号は、イーサネット(登録商標)物理階層370を通じて、TPS FPGA270に入力される。
【0045】
音声データ信号は、音声イネーブル信号と共に音声メモリ350に入力される。音声メモリ350は、入力された音声データ信号に1バイトのポートIDを付加して格納する。
【0046】
通信データ信号は、通信イネーブル信号と共にMII330に入力され、MII330は、MII信号の通信信号を並列信号に変換して通信メモリ320に出力する。
【0047】
通信メモリ320は、入力された通信データ信号に1バイトのポートIDを付加して、有効信号と共に格納する。
【0048】
音声及び通信メモリ350,320は、相互に連動する音声及び通信FSM340,310に音声及び通信ワンショット信号を出力する。音声及び通信FSM340,310は、入力されるワンショット信号の順序(又は、予め定められた優先順位)に従って、該当読み取りイネーブル信号を該当メモリに出力する。
【0049】
音声メモリ350は、音声読み取りイネーブル信号を受信すると、格納された音声データ信号及び音声イネーブル信号をIDチェッカー280に出力する。
【0050】
通信メモリ320は、通信読み取りイネーブル信号を受信すると、格納された通信データ信号及び通信イネーブル信号を、IDチェッカー280に出力する。
【0051】
IDチェッカー280は、入力された音声又は通信データ信号のそれぞれが、その前後に1バイトのアイドルを持つようにする。
【0052】
ONT240に含まれたTPS FPGA270から出力されたデータ信号及びイネーブル信号は、バックプレーン物理階層260に入力される。バックプレーン物理階層260は、入力されたデータ信号をシリアル信号であるASI信号に変換して、光モジュール250に出力する。すなわち、バックプレーン物理階層260は入力されたデータ信号を8B/10Bエンコーディングし、データ信号の前後にK28.5を挿入する。
【0053】
光モジュール250は、入力されたASI信号を光信号に変換して、光ファイバ230を通じてOLT110に伝送する。
【0054】
OLT110は、ONT240の下向き信号処理方法と同一の方法で、光ファイバ230を通じて入力されたASI信号を処理する。
【0055】
上述した実施形態において、本発明によるフィールドプログラマブルゲートアレイが、受動型光加入者網に適用される場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本発明によるフィールドプログラマブルゲートアレイは、相互に光通信を遂行する複数のノードを含む任意の光ネットワークに適用可能である。
【0056】
すなわち、光ファイバに相互に接続された複数のノードを含む光ネットワークにおいて、ある1つのノードは、外部から入力された複数の信号をフィールドプログラマブルゲートアレイを用いて多重化し、多重化した信号をバックプレーン物理階層を用いてシリアル信号のASI信号に変換し、変換されたASI信号を光モジュールを用いて光信号に変換した後に、光ファイバを通じて他のノードに伝送する。フィールドプログラマブルゲートアレイは、それぞれ入力されたデータ及びイネーブル信号を格納し、イネーブル信号の後縁でワンショット信号を出力するための複数のメモリと、メモリから入力されたワンショット信号の順序に従ってメモリに格納されたデータ信号を順次に読み取るための有限状態機械とを含む。データ信号は、放送、音声、及び通信信号を含む。フィールドプログラマブルゲートアレイは、メモリから入力された信号のそれぞれがその前後に1バイトのアイドルを持つようにギャップ生成器をさらに含む。有限状態機械は、2個以上のワンショット信号が同時に入力された場合に、予め設定された優先順位に従って処理可能である。各メモリは、入力されたデータ信号に該当入力ポートを示すポートIDを付加して格納することができる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の好ましい実施形態によるTPSを統合する受動型光加入者網を示す図である。
【図2】図1に示したOLT側のTPS FPGAを示す図である。
【図3】図2に示したTPS FPGAに入力される通信、放送、及び音声データ信号を示す図である。
【図4】図3Aに示した通信、放送、及び音声データ信号のイネーブル信号、及び処理順序を示す図である。
【図5】図4に示した通信、放送、及び音声データ信号のイネーブル信号に対するワンショット信号、及び処理順序を示す図である。
【図6】図1に示したONT側のTPS FPGAを示す図である。
【符号の説明】
【0058】
140:TPS FPGA
150:放送メモリ
160:MII
170:通信メモリ
180:音声メモリ
190:FSM
200:ギャップ生成器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の入力ポートを通じて入力したデータ信号及びイネーブル信号を多重化して1つの出力ポートに出力するフィールドプログラマブルゲートアレイであって、
前記入力ポートに接続し、それぞれ入力した前記データ信号及び前記イネーブル信号を格納し、前記イネーブル信号の後縁でワンショット信号を出力する複数のメモリと、
前記複数のメモリから入力した前記ワンショット信号の順序に従って、前記複数のメモリに格納された前記データ信号を順に読み取る有限状態機械と、
を有することを特徴とするフィールドプログラマブルゲートアレイ。
【請求項2】
前記データ信号は、放送、音声、及び通信信号を含むことを特徴とする請求項1記載のフィールドプログラマブルゲートアレイ。
【請求項3】
前記複数のメモリから入力した前記データ信号の各々が、その前後に、1バイトのアイドルを有するように処理をするギャップ生成器をさらに有すること
を特徴とする請求項1記載のフィールドプログラマブルゲートアレイ。
【請求項4】
前記有限状態機械は、2個以上の前記ワンショット信号が同時に入力した場合には、予め定められた優先順位に従って処理すること
を特徴とする請求項1記載のフィールドプログラマブルゲートアレイ。
【請求項5】
前記複数のメモリの各々は、入力した前記データ信号に、該当入力ポートを示すポートIDを付加して格納すること
を特徴とする請求項1記載のフィールドプログラマブルゲートアレイ。
【請求項6】
複数の入力ポートを通じて入力したデータ信号及びイネーブル信号を多重化して1つの出力ポートに出力するデータ多重化方法であって、
前記データ信号及び前記イネーブル信号を格納し、前記イネーブル信号の後縁でワンショット信号を生成する段階と、
前記ワンショット信号の生成順序に従って、格納された前記データ信号を順に読み取る段階と、
を有することを特徴とするデータ多重化方法。
【請求項7】
光ファイバにより相互に接続したOLTとONTを含む受動型光加入者網におけるOLTであって、
前記OLTは、
外部から入力した複数の信号をフィールドプログラマブルゲートアレイを用いて多重化し、該多重化した信号をバックプレーン物理階層を用いてシリアル信号のASI信号に変換し、該変換されたASI信号を光モジュールを用いて光信号に変換し、前記光ファイバを通じて前記ONTに伝送し、
前記フィールドプログラマブルゲートアレイは、
それぞれ入力したデータ信号及びイネーブル信号を格納し、前記イネーブル信号の後縁でワンショット信号を出力する複数のメモリと、
前記複数のメモリから入力した前記ワンショット信号の順序に従って、前記複数のメモリに格納された前記データ信号を順に読み取る有限状態機械と、
を有することを特徴とするOLT。
【請求項8】
前記データ信号は、放送、音声、及び通信データ信号を含むことを特徴とする請求項7記載のOLT。
【請求項9】
前記複数のメモリから入力した前記データ信号の各々が、その前後に、1バイトのアイドルを有するように処理をするギャップ生成器をさらに含むこと
を特徴とする請求項7記載のOLT。
【請求項10】
前記有限状態機械は、2個以上の前記ワンショット信号が同時に入力した場合には、予め定められた優先順位に従って処理すること
を特徴とする請求項7記載のOLT。
【請求項11】
光ファイバにより相互に接続したOLTとONTとを含む受動型光加入者網におけるONTであって、
前記ONTは、
加入者装置から入力した複数の信号をフィールドプログラマブルゲートアレイを用いて多重化し、該多重化した信号をバックプレーン物理階層を用いてシリアル信号のASI信号に変換し、該変換されたASI信号を光モジュールを用いて光信号に変換し、前記光ファイバを通じて前記OLTに伝送し、
前記フィールドプログラマブルゲートアレイは、
それぞれ入力したデータ信号及びイネーブル信号を格納し、前記イネーブル信号の後縁でワンショット信号を出力する複数のメモリと、
前記複数のメモリから入力した前記ワンショット信号の順序に従って、前記複数のメモリに格納された前記データ信号を順に読み取る有限状態機械と、
を有することを特徴とするONT。
【請求項12】
光ファイバにより相互に接続した複数のノードを含む光ネットワークであって、
前記複数のノードの各々は、
外部から入力した複数の信号をフィールドプログラマブルゲートアレイを用いて多重化し、該多重化した信号をバックプレーン物理階層を用いてシリアル信号のASI信号に変換し、該変換されたASI信号を光モジュールを用いて光信号に変換し、前記光ファイバを通じて他のノードに伝送し、
前記フィールドプログラマブルゲートアレイは、
それぞれ入力したデータ信号及びイネーブル信号を格納し、前記イネーブル信号の後縁でワンショット信号を出力する複数のメモリと、
前記複数のメモリから入力した前記ワンショット信号の順序に従って前記複数のメモリに格納された前記データ信号を順に読み取る有限状態機械と、
を有することを特徴とする光ネットワーク。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−67581(P2006−67581A)
【公開日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−237063(P2005−237063)
【出願日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】