データ構造、記録装置および記録方法、再生装置および再生方法、並びにプログラム
【課題】製作者の意図した3D画像を視聴者に提供する。
【解決手段】ビデオエンコーダ11は、3Dビデオデータを符号化し、オーディオエンコーダ12は、3Dビデオデータに対応するオーディオデータを符号化する。多重化部13は、符号化の結果得られるビデオストリームとオーディオストリームを多重化する。記録制御部14は、多重化の結果得られる多重化ストリームと、3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体20に記録させる。本発明は、例えば、3Dビデオデータを記録する記録装置に適用することができる。
【解決手段】ビデオエンコーダ11は、3Dビデオデータを符号化し、オーディオエンコーダ12は、3Dビデオデータに対応するオーディオデータを符号化する。多重化部13は、符号化の結果得られるビデオストリームとオーディオストリームを多重化する。記録制御部14は、多重化の結果得られる多重化ストリームと、3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体20に記録させる。本発明は、例えば、3Dビデオデータを記録する記録装置に適用することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ構造、記録装置および記録方法、再生装置および再生方法、並びにプログラムに関し、特に、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができるようにしたデータ構造、記録装置および記録方法、再生装置および再生方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
映画等のコンテンツとしては2D画像が主流であるが、最近では、3D画像が注目を集めている。
【0003】
このような3D画像を再生する再生装置は、所定の視差量を有する左目用の画像と右目用の画像を再生して表示することにより、視聴者に3D画像を提供する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−327430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、左目用の画像と右目用の画像の視差の量、即ち3D画像の画面に垂直な奥行き方向の距離は、製作者によって、想定している視聴環境で最適になるように決められている。従って、製作者が想定している視聴環境と実際の視聴環境が著しく異なる場合、再生装置が3D画像を再生してそのまま表示すると、視聴者の疲労、心身不調等を招く恐れがある。また、視聴者に書割的や箱庭的な印象を与えてしまうことがある。
【0006】
例えば、図1に示すように、大画面を遠い場所から視聴する映画館のような視聴環境(以下、シアタ環境という)を想定して製作された3D画像(以下、シアタ向け画像という)が、比較的小画面を近い場所から視聴するリビングルームのような視聴環境(以下、リビング環境という)で視聴される場合、ただ単にシアタ向け画像に対して画面サイズに応じたサイズ変換が施されると、リビング環境で視聴されるシアタ向け画像の奥行き方向の位置は、シアタ環境で視聴されるシアタ向け画像の奥行き方向の位置と異なる。
【0007】
従って、リビング環境で視聴する視聴者は、製作者の意図した自然な立体感を得られず、疲労、心身不調等を感じたり、書割的や箱庭的な印象を受けたりすることがある。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面のデータ構造は、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とが記述されているデータ構造である。
【0010】
本発明の第1の側面においては、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とが記述されている。
【0011】
本発明の第2の側面の記録装置は、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体に記録させる記録制御手段を備える記録装置である。
【0012】
本発明の第2の側面の記録方法およびプログラムは、本発明の第2の側面の記録装置に対応する。
【0013】
本発明の第2の側面においては、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報が記録媒体に記録される。
【0014】
本発明の第3の側面の再生装置は、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報を読み出す読出手段と、前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する提供手段とを備える再生装置である。
【0015】
本発明の第3の側面の再生方法およびプログラムは、本発明の第3の側面の画像再生装置に対応する。
【0016】
本発明の第3の側面においては、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報が読み出され、前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像が視聴者に提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1および第2の側面によれば、3D画像の画像データとともに、その3D画像の視聴環境情報を提供することができる。これにより、3D画像の再生時に、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができる。
【0018】
また、本発明の第3の側面によれば、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】視聴環境の違いによる3D画像の変化を説明する図である。
【図2】本発明を適用した記録装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図3】視聴環境情報の例を示す図である。
【図4】視聴環境情報の他の例を示す図である。
【図5】記録装置による記録処理を説明するフローチャートである。
【図6】記録媒体に記録されるデータの階層構造を示す図である。
【図7】MPEG4のボックスの拡張領域の例を示す図である。
【図8】MPEG4のボックスの拡張領域の他の例を示す図である。
【図9】MPEG4のボックスの拡張領域のさらに他の例を示す図である。
【図10】記録媒体を再生する再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】再生装置による視聴環境誘導処理を説明するフローチャートである。
【図12】コンピュータの一実施の形態の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<一実施の形態>
[記録装置の一実施の形態の構成例]
図2は、本発明を適用した記録装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0021】
図2の記録装置10は、ビデオエンコーダ11、オーディオエンコーダ12、多重化部13、および記録制御部14により構成される。記録装置10は、3D画像のビデオデータ(以下、3Dビデオデータという)、そのビデオデータに対応する音声データを符号化して、BDROM(Blu-Ray(登録商標) Disc Read Only Memory)等の記録媒体20に記録させるとともに、その3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体20に記録させる。
【0022】
具体的には、記録装置10のビデオエンコーダ11は、外部から入力された3Dビデオデータを、MPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2),MPEG4,AVC(Advanced Video Coding)等の符号化方式で符号化する。ビデオエンコーダ11は、符号化の結果得られるES(Elementary Stream)であるビデオストリームを多重化部13に供給する。
【0023】
オーディオエンコーダ12は、外部から入力された3Dビデオデータに対応するオーディオデータをMPEG等の符号化方式で符号化し、その結果得られるESであるオーディオストリームを多重化部13に供給する。
【0024】
多重化部13は、ビデオエンコーダ11から供給されるビデオストリームとオーディオエンコーダ12から供給されるオーディオストリームを多重化し、その結果得られる多重化ストリームを記録制御部14に供給する。
【0025】
記録制御部14は、外部から入力される視聴環境情報を定義ファイルとして記録媒体20に記録させる。このように、視聴環境情報は、定義ファイルとして記録媒体20に記録されるので、再生装置において記録媒体20の挿入再生開始時に視聴者に視聴環境情報を提示することができる。
【0026】
なお、視聴環境情報は、例えば、ビデオデータおよびオーディオデータの製作者が、図示せぬ入力部を操作することにより、入力するものである。また、視聴環境情報は定義ファイルとして記録媒体20に記録されるのではなく、メニュー画面のファイルとして記録媒体20に記録されるようにしてもよい。この場合には、視聴環境情報を表す画像や文字がメニュー画面の画像ファイルとして記録されたり、視聴環境情報を表す音声のオーディオデータがメニュー画面の音声ファイルとして記録されたりする。
【0027】
記録制御部14はまた、多重化部13から供給される多重化ストリームを記録媒体20に記録させる。
【0028】
[視聴環境情報の例]
図3および図4は、視聴環境情報の例を示す図である。
【0029】
なお、図3および図4の例では、3D画像を表示する表示部のアスペクト比は固定であり、3D画像の製作者によって想定されているアスペクト比と同一であるものとする。
【0030】
図3に示すように、視聴環境情報は、例えば、スクリーンサイズrと、視聴者から表示部までの距離である視聴距離dにより構成される。なお、ここでは、スクリーンサイズrは、表示部の表示領域の対角線の長さであるものとするが、表示領域のサイズを表すものであれば、これに限定されない。例えば、表示領域の水平方向(左右方向)および垂直方向(上下方向)の長さであってもよい。
【0031】
また、図4に示すように、視聴環境情報は、視聴者と表示部の水平方向の端部である左端部または右端部との水平方向の角度θにより構成されるようにしてもよい。
【0032】
なお、図3および図4では、表示部のアスペクト比は固定であり、3D画像の製作者によって想定されているアスペクト比と同一であるものとしているので、視聴環境情報にはアスペクト比が含まれていないが、アスペクト比が可変である場合には、表示部のアスペクト比aも視聴環境情報に含まれる。
【0033】
また、視聴環境情報には、視聴者と表示部の垂直方向の端部である上端部または下端部との垂直方向の角度θvも含まれるようにしてもよい。さらに、視聴環境情報には、視聴時の周囲の明るさ、3D画像を構成する左目用の画像と右目用の画像それぞれを撮像したカメラ間の距離等も含まれるようにしてもよい。
【0034】
[記録装置の処理の説明]
図5は、図2の記録装置10による記録処理を説明するフローチャートである。この記録処理は、例えば、視聴環境情報、3Dビデオデータ、およびオーディオデータが入力されたとき、開始される。
【0035】
ステップS10において、記録制御部14は、外部から入力される視聴環境情報を定義ファイルとして記録媒体20に記録させる。
【0036】
ステップS11において、ビデオエンコーダ11は、外部から入力された3Dビデオデータを、MPEG2,MPEG4,AVC等の符号化方式で符号化する。ビデオエンコーダ11は、符号化の結果得られるビデオストリームを多重化部13に供給する。
【0037】
ステップS12において、オーディオエンコーダ12は、外部から入力された3Dビデオデータに対応するオーディオデータをMPEG等の符号化方式で符号化し、その結果得られるオーディオストリームを多重化部13に供給する。
【0038】
ステップS13において、多重化部13は、ビデオエンコーダ11からのビデオストリームとオーディオエンコーダ12からのオーディオストリームを多重化し、その結果得られる多重化ストリームを記録制御部14に供給する。
【0039】
ステップS14において、記録制御部14は、多重化部13から供給される多重化ストリームを記録媒体20に記録媒体に記録させ、処理を終了する。
【0040】
[視聴環境情報の他の記録方法の説明]
図6は、記録媒体20に記録されるデータの階層構造を示す図である。
【0041】
図6に示すように、記録媒体20に記録されるデータの階層は、オーディオストリームやビデオストリーム等のESのレイヤC、多重化ストリームのシステムレイヤB、記録媒体20に唯一の情報のレイヤA等により構成される。
【0042】
上述した説明では、視聴環境情報がレイヤAにおいて定義ファイルとして記録されたが、システムレイヤBやレイヤCにおいて記録されるようにしてもよい。
【0043】
例えば、レイヤCにおいて視聴環境情報が記録される場合、符号化方式がAVCであれば、視聴環境情報は、SEI(Supplemental Enhancement Information)として、または、SPS(Sequence Parameter Set)やPPS(Picture Parameter Set)の一部として記録される。また、符号化方式がMPEG2であれば、ビデオシーケンス(Video Sequence)やエクステンションアンドユーザデータ(extension_and_user_data)として記録される。
【0044】
この場合、1つのビデオストリームにおいて視聴環境情報を可変にすることができる。その結果、1つの記録媒体20に異なる視聴環境が想定されている3D画像のビデオストリームが記録されている場合であっても、各視聴環境情報を再生装置に提供することができる。
【0045】
また、レイヤBにおいて視聴環境情報が記録される場合、視聴環境情報は、TS(Transport Stream)のプライベートパケット、PS(Program Stream)のプライベートパック、MPEG4のコンフィグレーション(Config)情報に含まれるボックス(Box)の拡張領域等に記録される。
【0046】
視聴環境情報が記録されるMPEG4のボックスの拡張領域は、例えば、図7に示すように、ファイルの先頭に位置するftypボックスの直後のPrivate Extension ボックス(図7中uuid)に設けられる。この場合、再生装置は、復号処理の前に視聴環境情報を取得することができるが、視聴環境情報はファイル内で不変となる。
【0047】
なお、Private Extension ボックスには、視聴環境情報のほか、コーデックの種類、ビットレート、フレームサイズ、アスペクト比、画像が2D画像であるか3D画像であるかを示す情報等が記述される。
【0048】
また、視聴環境情報が記録されるMPEG4のボックスの拡張領域は、図8に示すように、moovボックス内のトラック情報(trak)の領域(図8中stsd)に設けられるようにしてもよい。この場合、ビデオストリームに参照先の視聴環境情報の領域を表す情報が含まれており、再生装置は、その情報に基づいて、視聴環境情報を取得する。従って、この場合、ビデオストリーム内で視聴環境情報を可変にすることができる。但し、図7の場合に比べてアクセス性は悪い。
【0049】
さらに、視聴環境情報が記録されるMPEG4のボックスの拡張領域は、図9に示すように、mdatボックス内に設けられるようにしてもよい。即ち、視聴環境情報が1つのメディアストリームとして記録されるようにしてもよい。この場合、ビデオストリームと視聴環境情報は、時間情報で同期するため、視聴環境情報を時々刻々と変化させることができる。
【0050】
なお、図7乃至図9の例では、ftypボックスの後に、moov ボックス、mdat ボックスが順に配置されているが、moov ボックスとmdat ボックスの配置はこれに限定されない。
【0051】
[再生装置の構成例]
図10は、図2の記録装置10によって記録された記録媒体20を再生する再生装置の構成例を示すブロック図である。
【0052】
図10の再生装置50は、読出部51、調整部52、分離部53、ビデオデコーダ54、およびオーディオデコーダ55により構成される。再生装置50は、記録媒体2
0に記録されている視聴環境情報に基づいて、現在の視聴環境が、製作者が想定した視聴環境となるように視聴者を誘導する誘導情報を表示させる。
【0053】
具体的には、再生装置50の読出部51は、記録媒体20に記録されている視聴環境情報を読み出し、調整部52に供給する。また、読出部51は、記録媒体20に記録されている多重化ストリームを読み出し、分離部53に供給する。
【0054】
調整部52(提供手段)は、読出部51から供給される視聴環境情報と、外部から入力される現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な多重化ストリームに対応する3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する。
【0055】
具体的には、調整部52は、視聴環境情報と、外部から現在の視聴環境を表す情報として入力される表示部61のスクリーンサイズr´とに基づいて、誘導情報を生成する。
【0056】
例えば、調整部52は、表示部61に表示される3D画像を視聴する視聴者が、製作者が想定した視聴環境で視聴するために必要な視聴距離d´を、式d´=(r´/r)×dを演算することにより求める。そして、調整部52は、「表示部61から視聴距離d´離れてご覧下さい」といったメッセージを誘導情報として生成する。
【0057】
そして、調整部52は、誘導情報を表示部61に供給して表示させる。これにより、視聴者の視聴環境が、製作者が想定した視聴環境に変更され、視聴者は、製作者が想定した視聴環境で視聴可能な3D画像を見ることができる。
【0058】
なお、スクリーンサイズr´は、例えば表示部61からHDMI(High-Definition Multimedia Interface)を介して入力されてもよいし、視聴者の図示せぬ入力部の操作により入力されてもよい。
【0059】
分離部53は、読出部51から供給される多重化ストリームをビデオストリームとオーディオストリームに分離する。そして、分離部53は、ビデオストリームをビデオデコーダ54に供給し、オーディオストリームをオーディオデコーダ55に供給する。
【0060】
ビデオデコーダ54は、分離部53から供給されるビデオストリームを、図2のビデオエンコーダ11における符号化方式に対応する方式で復号し、その結果得られる3Dビデオデータを表示部61に供給する。
【0061】
オーディオデコーダ55は、分離部53から供給されるオーディオストリームを、図2のオーディオエンコーダ12における符号化方式に対応する方式で復号し、その結果得られるオーディオデータをスピーカ62に供給する。
【0062】
表示部61は、調整部52から供給される誘導情報を表示する。また、表示部61は、ビデオデコーダ54から供給されるビデオデータに対応する左目用の画像と右目用の画像を、例えば時分割で表示する。このとき、視聴者は、例えば、左目用の画像と右目用の画像の切り替えに同期したシャッタ付き眼鏡を装着し、左目用の画像を左目だけで見て、右目用の画像を右目だけで見る。これにより、視聴者は、3D画像を見ることができる。
【0063】
スピーカ62は、オーディオデコーダ55から供給されるオーディオデータに対応する音声を出力する。
【0064】
[再生装置の処理の説明]
図11は、図10の再生装置50による視聴環境誘導処理を説明するフローチャートである。この視聴環境誘導処理は、例えば、記録媒体20に記録されている多重化ストリームの再生が視聴者により指示されたとき開始される。
【0065】
ステップS31において、読出部51は、記録媒体20から視聴環境情報を読み出し、調整部52に供給する。
【0066】
ステップS32において、調整部52は、外部から表示部61のスクリーンサイズr´を取得する。
【0067】
ステップS33において、調整部52は、読出部51から供給される視聴環境情報と、外部から入力される表示部61のスクリーンサイズr´とに基づいて、誘導情報を生成し、表示部61に供給して表示させる。そして処理は終了する。
【0068】
なお、上述した説明では、再生装置50にスクリーンサイズr´が入力されるものとしたが、スクリーンサイズr´が入力されない場合には、調整部52は、視聴環境情報を誘導情報としてそのまま表示部61に表示する。
【0069】
また、外部に設けられた図示せぬ測定装置により現在の視聴距離が測定され、現在の視聴環境を表す情報としてスクリーンサイズr´と視聴距離d´が入力される場合には、調整部52は、視聴距離dと視聴距離d´の差分に基づいて、その差分だけ前または後ろに移動して御覧下さいといったメッセージを誘導情報として生成するようにしてもよい。
【0070】
さらに、調整部52は、視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報に基づいて3Dビデオデータに対して所定の画像処理を施し、視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な3Dビデオデータに対応する3D画像に近似する3D画像のデータ(以下、近似データという)を生成して、その近似データに基づく3D画像を表示部61に表示させるようにしてもよい。
【0071】
この場合、調整部52は、例えば、視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報に基づいて、3Dビデオデータの画像サイズを拡大または縮小したり、3Dビデオデータの視差を調整したりすることにより、近似データを生成する。
【0072】
また、調整部52は、視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報に基づいて、視聴者が装着するズームイン機能およびズームアウト機能を有する眼鏡の拡大率または縮小率を制御することにより、視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供するようにしてもよい。
【0073】
以上のように、記録媒体20には多重化ストリームと視聴環境情報が記述されているので、記録媒体20を再生する再生装置において、その視聴環境情報に基づいて、多重化ストリームの製作者が想定した視聴環境に現在の視聴環境がなるように視聴者を誘導したり、製作者が想定した視聴環境で視聴可能な3D画像に近似した3D画像を視聴者が視聴できるように3Dビデオデータを補正したりすることができる。これにより、再生装置では、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができる。その結果、視聴者は、製作者の意図した自然な立体感を得ることができる。従って、視聴者の疲労、心身不調等を軽減したり、書割的や箱庭的な印象を軽減することができる。
【0074】
[本発明を適用したコンピュータの説明]
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0075】
そこで、図12は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0076】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としての記憶部208やROM(Read Only Memory)202に予め記録しておくことができる。
【0077】
あるいはまた、プログラムは、リムーバブルメディア211に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブルメディア211は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。ここで、リムーバブルメディア211としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリ等がある。
【0078】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブルメディア211からドライブ210を介してコンピュータにインストールする他、通信網や放送網を介して、コンピュータにダウンロードし、内蔵する記憶部208にインストールすることができる。すなわち、プログラムは、例えば、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することができる。
【0079】
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)201を内蔵しており、CPU201には、バス204を介して、入出力インタフェース205が接続されている。
【0080】
CPU201は、入出力インタフェース205を介して、ユーザによって、入力部206が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM202に格納されているプログラムを実行する。あるいは、CPU201は、記憶部208に格納されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)203にロードして実行する。
【0081】
これにより、CPU201は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU201は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース205を介して、出力部207から出力、あるいは、通信部209から送信、さらには、記憶部208に記録等させる。
【0082】
なお、入力部206は、キーボードや、マウス、マイク等で構成される。また、出力部207は、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される。
【0083】
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
【0084】
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
【0085】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0086】
10 記録装置, 14 記録制御部, 50 再生装置, 51 読出部, 52 調整部
【技術分野】
【0001】
本発明は、データ構造、記録装置および記録方法、再生装置および再生方法、並びにプログラムに関し、特に、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができるようにしたデータ構造、記録装置および記録方法、再生装置および再生方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
映画等のコンテンツとしては2D画像が主流であるが、最近では、3D画像が注目を集めている。
【0003】
このような3D画像を再生する再生装置は、所定の視差量を有する左目用の画像と右目用の画像を再生して表示することにより、視聴者に3D画像を提供する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平10−327430号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、左目用の画像と右目用の画像の視差の量、即ち3D画像の画面に垂直な奥行き方向の距離は、製作者によって、想定している視聴環境で最適になるように決められている。従って、製作者が想定している視聴環境と実際の視聴環境が著しく異なる場合、再生装置が3D画像を再生してそのまま表示すると、視聴者の疲労、心身不調等を招く恐れがある。また、視聴者に書割的や箱庭的な印象を与えてしまうことがある。
【0006】
例えば、図1に示すように、大画面を遠い場所から視聴する映画館のような視聴環境(以下、シアタ環境という)を想定して製作された3D画像(以下、シアタ向け画像という)が、比較的小画面を近い場所から視聴するリビングルームのような視聴環境(以下、リビング環境という)で視聴される場合、ただ単にシアタ向け画像に対して画面サイズに応じたサイズ変換が施されると、リビング環境で視聴されるシアタ向け画像の奥行き方向の位置は、シアタ環境で視聴されるシアタ向け画像の奥行き方向の位置と異なる。
【0007】
従って、リビング環境で視聴する視聴者は、製作者の意図した自然な立体感を得られず、疲労、心身不調等を感じたり、書割的や箱庭的な印象を受けたりすることがある。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1の側面のデータ構造は、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とが記述されているデータ構造である。
【0010】
本発明の第1の側面においては、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とが記述されている。
【0011】
本発明の第2の側面の記録装置は、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体に記録させる記録制御手段を備える記録装置である。
【0012】
本発明の第2の側面の記録方法およびプログラムは、本発明の第2の側面の記録装置に対応する。
【0013】
本発明の第2の側面においては、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報が記録媒体に記録される。
【0014】
本発明の第3の側面の再生装置は、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報を読み出す読出手段と、前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する提供手段とを備える再生装置である。
【0015】
本発明の第3の側面の再生方法およびプログラムは、本発明の第3の側面の画像再生装置に対応する。
【0016】
本発明の第3の側面においては、3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報が読み出され、前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像が視聴者に提供される。
【発明の効果】
【0017】
本発明の第1および第2の側面によれば、3D画像の画像データとともに、その3D画像の視聴環境情報を提供することができる。これにより、3D画像の再生時に、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができる。
【0018】
また、本発明の第3の側面によれば、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】視聴環境の違いによる3D画像の変化を説明する図である。
【図2】本発明を適用した記録装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【図3】視聴環境情報の例を示す図である。
【図4】視聴環境情報の他の例を示す図である。
【図5】記録装置による記録処理を説明するフローチャートである。
【図6】記録媒体に記録されるデータの階層構造を示す図である。
【図7】MPEG4のボックスの拡張領域の例を示す図である。
【図8】MPEG4のボックスの拡張領域の他の例を示す図である。
【図9】MPEG4のボックスの拡張領域のさらに他の例を示す図である。
【図10】記録媒体を再生する再生装置の構成例を示すブロック図である。
【図11】再生装置による視聴環境誘導処理を説明するフローチャートである。
【図12】コンピュータの一実施の形態の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
<一実施の形態>
[記録装置の一実施の形態の構成例]
図2は、本発明を適用した記録装置の一実施の形態の構成例を示すブロック図である。
【0021】
図2の記録装置10は、ビデオエンコーダ11、オーディオエンコーダ12、多重化部13、および記録制御部14により構成される。記録装置10は、3D画像のビデオデータ(以下、3Dビデオデータという)、そのビデオデータに対応する音声データを符号化して、BDROM(Blu-Ray(登録商標) Disc Read Only Memory)等の記録媒体20に記録させるとともに、その3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体20に記録させる。
【0022】
具体的には、記録装置10のビデオエンコーダ11は、外部から入力された3Dビデオデータを、MPEG2(Moving Picture Experts Group phase 2),MPEG4,AVC(Advanced Video Coding)等の符号化方式で符号化する。ビデオエンコーダ11は、符号化の結果得られるES(Elementary Stream)であるビデオストリームを多重化部13に供給する。
【0023】
オーディオエンコーダ12は、外部から入力された3Dビデオデータに対応するオーディオデータをMPEG等の符号化方式で符号化し、その結果得られるESであるオーディオストリームを多重化部13に供給する。
【0024】
多重化部13は、ビデオエンコーダ11から供給されるビデオストリームとオーディオエンコーダ12から供給されるオーディオストリームを多重化し、その結果得られる多重化ストリームを記録制御部14に供給する。
【0025】
記録制御部14は、外部から入力される視聴環境情報を定義ファイルとして記録媒体20に記録させる。このように、視聴環境情報は、定義ファイルとして記録媒体20に記録されるので、再生装置において記録媒体20の挿入再生開始時に視聴者に視聴環境情報を提示することができる。
【0026】
なお、視聴環境情報は、例えば、ビデオデータおよびオーディオデータの製作者が、図示せぬ入力部を操作することにより、入力するものである。また、視聴環境情報は定義ファイルとして記録媒体20に記録されるのではなく、メニュー画面のファイルとして記録媒体20に記録されるようにしてもよい。この場合には、視聴環境情報を表す画像や文字がメニュー画面の画像ファイルとして記録されたり、視聴環境情報を表す音声のオーディオデータがメニュー画面の音声ファイルとして記録されたりする。
【0027】
記録制御部14はまた、多重化部13から供給される多重化ストリームを記録媒体20に記録させる。
【0028】
[視聴環境情報の例]
図3および図4は、視聴環境情報の例を示す図である。
【0029】
なお、図3および図4の例では、3D画像を表示する表示部のアスペクト比は固定であり、3D画像の製作者によって想定されているアスペクト比と同一であるものとする。
【0030】
図3に示すように、視聴環境情報は、例えば、スクリーンサイズrと、視聴者から表示部までの距離である視聴距離dにより構成される。なお、ここでは、スクリーンサイズrは、表示部の表示領域の対角線の長さであるものとするが、表示領域のサイズを表すものであれば、これに限定されない。例えば、表示領域の水平方向(左右方向)および垂直方向(上下方向)の長さであってもよい。
【0031】
また、図4に示すように、視聴環境情報は、視聴者と表示部の水平方向の端部である左端部または右端部との水平方向の角度θにより構成されるようにしてもよい。
【0032】
なお、図3および図4では、表示部のアスペクト比は固定であり、3D画像の製作者によって想定されているアスペクト比と同一であるものとしているので、視聴環境情報にはアスペクト比が含まれていないが、アスペクト比が可変である場合には、表示部のアスペクト比aも視聴環境情報に含まれる。
【0033】
また、視聴環境情報には、視聴者と表示部の垂直方向の端部である上端部または下端部との垂直方向の角度θvも含まれるようにしてもよい。さらに、視聴環境情報には、視聴時の周囲の明るさ、3D画像を構成する左目用の画像と右目用の画像それぞれを撮像したカメラ間の距離等も含まれるようにしてもよい。
【0034】
[記録装置の処理の説明]
図5は、図2の記録装置10による記録処理を説明するフローチャートである。この記録処理は、例えば、視聴環境情報、3Dビデオデータ、およびオーディオデータが入力されたとき、開始される。
【0035】
ステップS10において、記録制御部14は、外部から入力される視聴環境情報を定義ファイルとして記録媒体20に記録させる。
【0036】
ステップS11において、ビデオエンコーダ11は、外部から入力された3Dビデオデータを、MPEG2,MPEG4,AVC等の符号化方式で符号化する。ビデオエンコーダ11は、符号化の結果得られるビデオストリームを多重化部13に供給する。
【0037】
ステップS12において、オーディオエンコーダ12は、外部から入力された3Dビデオデータに対応するオーディオデータをMPEG等の符号化方式で符号化し、その結果得られるオーディオストリームを多重化部13に供給する。
【0038】
ステップS13において、多重化部13は、ビデオエンコーダ11からのビデオストリームとオーディオエンコーダ12からのオーディオストリームを多重化し、その結果得られる多重化ストリームを記録制御部14に供給する。
【0039】
ステップS14において、記録制御部14は、多重化部13から供給される多重化ストリームを記録媒体20に記録媒体に記録させ、処理を終了する。
【0040】
[視聴環境情報の他の記録方法の説明]
図6は、記録媒体20に記録されるデータの階層構造を示す図である。
【0041】
図6に示すように、記録媒体20に記録されるデータの階層は、オーディオストリームやビデオストリーム等のESのレイヤC、多重化ストリームのシステムレイヤB、記録媒体20に唯一の情報のレイヤA等により構成される。
【0042】
上述した説明では、視聴環境情報がレイヤAにおいて定義ファイルとして記録されたが、システムレイヤBやレイヤCにおいて記録されるようにしてもよい。
【0043】
例えば、レイヤCにおいて視聴環境情報が記録される場合、符号化方式がAVCであれば、視聴環境情報は、SEI(Supplemental Enhancement Information)として、または、SPS(Sequence Parameter Set)やPPS(Picture Parameter Set)の一部として記録される。また、符号化方式がMPEG2であれば、ビデオシーケンス(Video Sequence)やエクステンションアンドユーザデータ(extension_and_user_data)として記録される。
【0044】
この場合、1つのビデオストリームにおいて視聴環境情報を可変にすることができる。その結果、1つの記録媒体20に異なる視聴環境が想定されている3D画像のビデオストリームが記録されている場合であっても、各視聴環境情報を再生装置に提供することができる。
【0045】
また、レイヤBにおいて視聴環境情報が記録される場合、視聴環境情報は、TS(Transport Stream)のプライベートパケット、PS(Program Stream)のプライベートパック、MPEG4のコンフィグレーション(Config)情報に含まれるボックス(Box)の拡張領域等に記録される。
【0046】
視聴環境情報が記録されるMPEG4のボックスの拡張領域は、例えば、図7に示すように、ファイルの先頭に位置するftypボックスの直後のPrivate Extension ボックス(図7中uuid)に設けられる。この場合、再生装置は、復号処理の前に視聴環境情報を取得することができるが、視聴環境情報はファイル内で不変となる。
【0047】
なお、Private Extension ボックスには、視聴環境情報のほか、コーデックの種類、ビットレート、フレームサイズ、アスペクト比、画像が2D画像であるか3D画像であるかを示す情報等が記述される。
【0048】
また、視聴環境情報が記録されるMPEG4のボックスの拡張領域は、図8に示すように、moovボックス内のトラック情報(trak)の領域(図8中stsd)に設けられるようにしてもよい。この場合、ビデオストリームに参照先の視聴環境情報の領域を表す情報が含まれており、再生装置は、その情報に基づいて、視聴環境情報を取得する。従って、この場合、ビデオストリーム内で視聴環境情報を可変にすることができる。但し、図7の場合に比べてアクセス性は悪い。
【0049】
さらに、視聴環境情報が記録されるMPEG4のボックスの拡張領域は、図9に示すように、mdatボックス内に設けられるようにしてもよい。即ち、視聴環境情報が1つのメディアストリームとして記録されるようにしてもよい。この場合、ビデオストリームと視聴環境情報は、時間情報で同期するため、視聴環境情報を時々刻々と変化させることができる。
【0050】
なお、図7乃至図9の例では、ftypボックスの後に、moov ボックス、mdat ボックスが順に配置されているが、moov ボックスとmdat ボックスの配置はこれに限定されない。
【0051】
[再生装置の構成例]
図10は、図2の記録装置10によって記録された記録媒体20を再生する再生装置の構成例を示すブロック図である。
【0052】
図10の再生装置50は、読出部51、調整部52、分離部53、ビデオデコーダ54、およびオーディオデコーダ55により構成される。再生装置50は、記録媒体2
0に記録されている視聴環境情報に基づいて、現在の視聴環境が、製作者が想定した視聴環境となるように視聴者を誘導する誘導情報を表示させる。
【0053】
具体的には、再生装置50の読出部51は、記録媒体20に記録されている視聴環境情報を読み出し、調整部52に供給する。また、読出部51は、記録媒体20に記録されている多重化ストリームを読み出し、分離部53に供給する。
【0054】
調整部52(提供手段)は、読出部51から供給される視聴環境情報と、外部から入力される現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な多重化ストリームに対応する3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する。
【0055】
具体的には、調整部52は、視聴環境情報と、外部から現在の視聴環境を表す情報として入力される表示部61のスクリーンサイズr´とに基づいて、誘導情報を生成する。
【0056】
例えば、調整部52は、表示部61に表示される3D画像を視聴する視聴者が、製作者が想定した視聴環境で視聴するために必要な視聴距離d´を、式d´=(r´/r)×dを演算することにより求める。そして、調整部52は、「表示部61から視聴距離d´離れてご覧下さい」といったメッセージを誘導情報として生成する。
【0057】
そして、調整部52は、誘導情報を表示部61に供給して表示させる。これにより、視聴者の視聴環境が、製作者が想定した視聴環境に変更され、視聴者は、製作者が想定した視聴環境で視聴可能な3D画像を見ることができる。
【0058】
なお、スクリーンサイズr´は、例えば表示部61からHDMI(High-Definition Multimedia Interface)を介して入力されてもよいし、視聴者の図示せぬ入力部の操作により入力されてもよい。
【0059】
分離部53は、読出部51から供給される多重化ストリームをビデオストリームとオーディオストリームに分離する。そして、分離部53は、ビデオストリームをビデオデコーダ54に供給し、オーディオストリームをオーディオデコーダ55に供給する。
【0060】
ビデオデコーダ54は、分離部53から供給されるビデオストリームを、図2のビデオエンコーダ11における符号化方式に対応する方式で復号し、その結果得られる3Dビデオデータを表示部61に供給する。
【0061】
オーディオデコーダ55は、分離部53から供給されるオーディオストリームを、図2のオーディオエンコーダ12における符号化方式に対応する方式で復号し、その結果得られるオーディオデータをスピーカ62に供給する。
【0062】
表示部61は、調整部52から供給される誘導情報を表示する。また、表示部61は、ビデオデコーダ54から供給されるビデオデータに対応する左目用の画像と右目用の画像を、例えば時分割で表示する。このとき、視聴者は、例えば、左目用の画像と右目用の画像の切り替えに同期したシャッタ付き眼鏡を装着し、左目用の画像を左目だけで見て、右目用の画像を右目だけで見る。これにより、視聴者は、3D画像を見ることができる。
【0063】
スピーカ62は、オーディオデコーダ55から供給されるオーディオデータに対応する音声を出力する。
【0064】
[再生装置の処理の説明]
図11は、図10の再生装置50による視聴環境誘導処理を説明するフローチャートである。この視聴環境誘導処理は、例えば、記録媒体20に記録されている多重化ストリームの再生が視聴者により指示されたとき開始される。
【0065】
ステップS31において、読出部51は、記録媒体20から視聴環境情報を読み出し、調整部52に供給する。
【0066】
ステップS32において、調整部52は、外部から表示部61のスクリーンサイズr´を取得する。
【0067】
ステップS33において、調整部52は、読出部51から供給される視聴環境情報と、外部から入力される表示部61のスクリーンサイズr´とに基づいて、誘導情報を生成し、表示部61に供給して表示させる。そして処理は終了する。
【0068】
なお、上述した説明では、再生装置50にスクリーンサイズr´が入力されるものとしたが、スクリーンサイズr´が入力されない場合には、調整部52は、視聴環境情報を誘導情報としてそのまま表示部61に表示する。
【0069】
また、外部に設けられた図示せぬ測定装置により現在の視聴距離が測定され、現在の視聴環境を表す情報としてスクリーンサイズr´と視聴距離d´が入力される場合には、調整部52は、視聴距離dと視聴距離d´の差分に基づいて、その差分だけ前または後ろに移動して御覧下さいといったメッセージを誘導情報として生成するようにしてもよい。
【0070】
さらに、調整部52は、視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報に基づいて3Dビデオデータに対して所定の画像処理を施し、視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な3Dビデオデータに対応する3D画像に近似する3D画像のデータ(以下、近似データという)を生成して、その近似データに基づく3D画像を表示部61に表示させるようにしてもよい。
【0071】
この場合、調整部52は、例えば、視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報に基づいて、3Dビデオデータの画像サイズを拡大または縮小したり、3Dビデオデータの視差を調整したりすることにより、近似データを生成する。
【0072】
また、調整部52は、視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報に基づいて、視聴者が装着するズームイン機能およびズームアウト機能を有する眼鏡の拡大率または縮小率を制御することにより、視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供するようにしてもよい。
【0073】
以上のように、記録媒体20には多重化ストリームと視聴環境情報が記述されているので、記録媒体20を再生する再生装置において、その視聴環境情報に基づいて、多重化ストリームの製作者が想定した視聴環境に現在の視聴環境がなるように視聴者を誘導したり、製作者が想定した視聴環境で視聴可能な3D画像に近似した3D画像を視聴者が視聴できるように3Dビデオデータを補正したりすることができる。これにより、再生装置では、視聴環境によらず、製作者の意図した3D画像を視聴者に提供することができる。その結果、視聴者は、製作者の意図した自然な立体感を得ることができる。従って、視聴者の疲労、心身不調等を軽減したり、書割的や箱庭的な印象を軽減することができる。
【0074】
[本発明を適用したコンピュータの説明]
次に、上述した一連の処理は、ハードウェアにより行うこともできるし、ソフトウェアにより行うこともできる。一連の処理をソフトウェアによって行う場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、汎用のコンピュータ等にインストールされる。
【0075】
そこで、図12は、上述した一連の処理を実行するプログラムがインストールされるコンピュータの一実施の形態の構成例を示している。
【0076】
プログラムは、コンピュータに内蔵されている記録媒体としての記憶部208やROM(Read Only Memory)202に予め記録しておくことができる。
【0077】
あるいはまた、プログラムは、リムーバブルメディア211に格納(記録)しておくことができる。このようなリムーバブルメディア211は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することができる。ここで、リムーバブルメディア211としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory),MO(Magneto Optical)ディスク,DVD(Digital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリ等がある。
【0078】
なお、プログラムは、上述したようなリムーバブルメディア211からドライブ210を介してコンピュータにインストールする他、通信網や放送網を介して、コンピュータにダウンロードし、内蔵する記憶部208にインストールすることができる。すなわち、プログラムは、例えば、ダウンロードサイトから、ディジタル衛星放送用の人工衛星を介して、コンピュータに無線で転送したり、LAN(Local Area Network)、インターネットといったネットワークを介して、コンピュータに有線で転送することができる。
【0079】
コンピュータは、CPU(Central Processing Unit)201を内蔵しており、CPU201には、バス204を介して、入出力インタフェース205が接続されている。
【0080】
CPU201は、入出力インタフェース205を介して、ユーザによって、入力部206が操作等されることにより指令が入力されると、それに従って、ROM202に格納されているプログラムを実行する。あるいは、CPU201は、記憶部208に格納されたプログラムを、RAM(Random Access Memory)203にロードして実行する。
【0081】
これにより、CPU201は、上述したフローチャートにしたがった処理、あるいは上述したブロック図の構成により行われる処理を行う。そして、CPU201は、その処理結果を、必要に応じて、例えば、入出力インタフェース205を介して、出力部207から出力、あるいは、通信部209から送信、さらには、記憶部208に記録等させる。
【0082】
なお、入力部206は、キーボードや、マウス、マイク等で構成される。また、出力部207は、LCD(Liquid Crystal Display)やスピーカ等で構成される。
【0083】
ここで、本明細書において、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、必ずしもフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に行われる必要はない。すなわち、コンピュータがプログラムに従って行う処理は、並列的あるいは個別に実行される処理(例えば、並列処理あるいはオブジェクトによる処理)も含む。
【0084】
また、プログラムは、1のコンピュータ(プロセッサ)により処理されるものであっても良いし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであっても良い。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであっても良い。
【0085】
なお、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【符号の説明】
【0086】
10 記録装置, 14 記録制御部, 50 再生装置, 51 読出部, 52 調整部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
3D画像の画像データと、
前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報と
が記述されているデータ構造。
【請求項2】
前記視聴環境情報は、前記3D画像を表示する表示部のサイズと、前記表示部から視聴者までの距離である視聴距離とにより構成される
請求項1に記載のデータ構造。
【請求項3】
前記視聴環境情報は、視聴者と前記3D画像を表示する表示部の水平方向の端部との水平方向の角度により構成される
請求項1に記載のデータ構造。
【請求項4】
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体に記録させる記録制御手段
を備える記録装置。
【請求項5】
前記視聴環境情報は、前記3D画像を表示する表示部のサイズと、前記表示部から視聴者までの距離である視聴距離により構成される
請求項4に記載の記録装置。
【請求項6】
前記視聴環境情報は、視聴者と前記3D画像を表示する表示部の水平方向の端部との水平方向の角度により構成される
請求項4に記載の記録装置。
【請求項7】
記録装置が、
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体に記録させる記録制御ステップ
を含む記録方法。
【請求項8】
コンピュータに、
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体に記録させる記録制御ステップ
を含む処理を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報を読み出す読出手段と、
前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する提供手段と
を備える再生装置。
【請求項10】
前記提供手段は、前記視聴環境情報と前記現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記現在の視聴環境が、前記視聴環境情報が表す視聴環境となるように前記視聴者を誘導する情報を、表示部に表示させることにより、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する
請求項9に記載の再生装置。
【請求項11】
前記提供手段は、前記視聴環境情報と前記現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記画像データに対して所定の画像処理を施し、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像のデータを生成して、そのデータに基づく3D画像を表示部に表示させる
請求項9に記載の再生装置。
【請求項12】
前記視聴環境情報は、前記3D画像を表示する表示部のサイズと、前記表示部から視聴者までの距離である視聴距離により構成される
請求項9に記載の再生装置。
【請求項13】
前記視聴環境情報は、視聴者と前記3D画像を表示する表示部の水平方向の端部との水平方向の角度により構成される
請求項9に記載の再生装置。
【請求項14】
再生装置が、
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報を読み出す読出ステップと、
前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する提供ステップと
を含む再生方法。
【請求項15】
コンピュータに、
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報を読み出す読出ステップと、
前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する提供ステップと
を含む処理を実行させるためのプログラム。
【請求項1】
3D画像の画像データと、
前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報と
が記述されているデータ構造。
【請求項2】
前記視聴環境情報は、前記3D画像を表示する表示部のサイズと、前記表示部から視聴者までの距離である視聴距離とにより構成される
請求項1に記載のデータ構造。
【請求項3】
前記視聴環境情報は、視聴者と前記3D画像を表示する表示部の水平方向の端部との水平方向の角度により構成される
請求項1に記載のデータ構造。
【請求項4】
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体に記録させる記録制御手段
を備える記録装置。
【請求項5】
前記視聴環境情報は、前記3D画像を表示する表示部のサイズと、前記表示部から視聴者までの距離である視聴距離により構成される
請求項4に記載の記録装置。
【請求項6】
前記視聴環境情報は、視聴者と前記3D画像を表示する表示部の水平方向の端部との水平方向の角度により構成される
請求項4に記載の記録装置。
【請求項7】
記録装置が、
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体に記録させる記録制御ステップ
を含む記録方法。
【請求項8】
コンピュータに、
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報を記録媒体に記録させる記録制御ステップ
を含む処理を実行させるためのプログラム。
【請求項9】
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報を読み出す読出手段と、
前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する提供手段と
を備える再生装置。
【請求項10】
前記提供手段は、前記視聴環境情報と前記現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記現在の視聴環境が、前記視聴環境情報が表す視聴環境となるように前記視聴者を誘導する情報を、表示部に表示させることにより、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する
請求項9に記載の再生装置。
【請求項11】
前記提供手段は、前記視聴環境情報と前記現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記画像データに対して所定の画像処理を施し、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像のデータを生成して、そのデータに基づく3D画像を表示部に表示させる
請求項9に記載の再生装置。
【請求項12】
前記視聴環境情報は、前記3D画像を表示する表示部のサイズと、前記表示部から視聴者までの距離である視聴距離により構成される
請求項9に記載の再生装置。
【請求項13】
前記視聴環境情報は、視聴者と前記3D画像を表示する表示部の水平方向の端部との水平方向の角度により構成される
請求項9に記載の再生装置。
【請求項14】
再生装置が、
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報を読み出す読出ステップと、
前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する提供ステップと
を含む再生方法。
【請求項15】
コンピュータに、
3D画像の画像データと、前記3D画像の視聴環境として想定された環境を表す視聴環境情報とを記録する記録媒体から前記画像データと前記視聴環境情報を読み出す読出ステップと、
前記視聴環境情報と現在の視聴環境を表す情報とに基づいて、前記視聴環境情報が表す視聴環境で視聴可能な前記3D画像に近似する3D画像を視聴者に提供する提供ステップと
を含む処理を実行させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2011−146828(P2011−146828A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4549(P2010−4549)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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