説明

データ移行方法およびプログラム

【課題】
新旧並行稼動システムにおける移行作業の負荷を軽減し、移行作業コストの削減するために、データレイアウト別の移行ルールを活用した、データ移行方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】
移行ルール登録用端末において、あらかじめデータレイアウト別の移行ルールを設定する。移行元システムサーバと移行先システムサーバの間で同期されており、データ移行の基本情報となる移行ルール情報に基づいて、旧システムサーバは、移行データ抽出用プログラムを自動生成し、移行データを抽出する。新システムサーバは、ネットワークを介し、移行データを受信し、移行データ登録用プログラムを自動生成し、実行することにより、移行データを登録する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新旧システムの並行稼動を行う上で、データ別の移行ルールに応じた移行プログラムを自動生成することにより、データ移行を自動化するための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ITインフラにおいては、機器の耐用年数が設定されており、ハードウェアのリプレースや、それにともなう企業システムの再構築が頻繁に行われている。ここで、企業システムを継続して稼動させるためには、新旧システム間のデータ移行作業が必要となる。新旧システムの並行稼動を想定した場合、旧システムサーバから新システムサーバへのデータ移行作業の他、新システムサーバから旧システムサーバへのデータ移行作業についても、考慮する必要があり、通常、完全に新システムで稼動するまでの期間、これらのデータ移行作業が繰り返し行われることになる。また、これらの移行作業に費やすコストは、システム開発の約3割といわれている。そこで、移行作業について、自動化を促進することにより、移行作業にかかるコストの削減を図ることができる可能性がある。
【0003】
関連する技術として、ユーザが作成した各対比・対応表(項目)に基づいた移行プログラムの自動生成に関する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−330771号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
システム移行方式として、一括移行、段階移行、パイロット移行などの移行方式が存在するが、店舗システム等の移行においては、移行リスクの削減を目的として、システムの一部分について、最初にパイロット移行を実施した後、複数回の段階移行を行うことが主流となっている。
【0006】
この場合、新システムサーバと旧システムサーバとで並行稼動を行う期間が存在し、かつ日々のデータ移行作業が必要となるが、データ移行作業においては、データ移行用のプログラムをデータ毎に作成、検証する必要があり、データ数に比例して、コストが増加する傾向にある。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、新旧システムの並行稼動を行う上で、データ別の移行ルールをユーザが事前に設定、またルールそのものを自動生成することにより、データ移行を自動化することに関するデータ移行方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための一手段について説明する。本発明は、ネットワークを介して接続された端末、旧システムサーバおよび新システムサーバにおける、データ移行方法である。
【0009】
旧システムサーバは、データ別移行ルールテーブルから、ルール番号と移行順序番号、ディレクトリパス情報、ファイルパス情報を取得し、ルール番号と対応付けて記憶した移行ルールテーブルを検索して該当移行条件を取得し、ディレクトリパス情報と前記ファイルパス情報、移行条件の組み合わせに基づき、移行データ抽出用プログラムテンプレートに適合させることにより、移行データ抽出用プログラムを自動生成し、コンパイルを行う。
【0010】
そして、新システムサーバは、データ別移行ルールテーブルから、ルール番号と移行順序番号、ディレクトリパス情報、ファイルパス情報を取得し、ルール番号と対応付けて記憶した移行ルールテーブルを検索して該当移行条件を取得し、ディレクトリパス情報と前記ファイルパス情報、移行条件の組み合わせに基づき、移行データ登録用プログラムテンプレートに適合させることにより、移行データ登録用プログラムを自動生成し、コンパイルを行う。
【0011】
そして、旧システムサーバは、移行データ抽出用プログラムを実行し、業務テーブルから移行データを抽出し、新システムサーバは、ネットワークを介して、旧システムサーバの移行データを受信すると、移行データ登録用プログラムの実行を行い、新システムサーバの業務テーブルへの移行を行う。
【0012】
移行ルールテーブルとデータ別移行ルールテーブルは、移行ルール登録用端末により、ユーザが明示的に登録することができる。また、データ別移行ルールテーブルについては、指定フォーマットのデータレイアウト定義書、またはプログラムソース等から、データレイアウト単位のグループ化を行うことにより、自動的に作成することも可能とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、移行作業コストを削減でき、システム開発全体のコスト削減が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本実施形態に係るコンピュータネットワークシステム100の全体構成例を示す図である。
【図2】新システムサーバ200のハードウェア構成例を示す図である。
【図3】旧システムサーバ300のハードウェア構成例を示す図である。
【図4】移行ルール登録用端末400のハードウェア構成例を示す図である。
【図5】新システムサーバ200が具備する移行ルールテーブル500のデータ構成例を示す図である。
【図6】新システムサーバ200が具備するデータ別移行ルールテーブル600のデータ構成例を示す図である。
【図7】新システムサーバ200、旧システムサーバ300が具備するデータ移行機能700の処理を示すフローチャートである。
【図8】新システムサーバ200、旧システムサーバ300が具備するルールテーブル同期機能800の処理を示すフローチャートである。
【図9】新システムサーバ200、旧システムサーバ300が具備する移行プログラムテンプレート(DB用)900の構成例を示す図である。
【図10】新システムサーバ200、旧システムサーバ300が具備する移行プログラムテンプレート(SAM用)1000の構成例を示す図である。
【図11】新システムサーバ200が具備するデータ移行機能1100の処理を示すフローチャートである。
【図12】旧システムサーバ200が具備するデータ移行機能1200の処理を示すフローチャートである。
【図13】旧システムサーバ200が具備するデータ移行機能1300の処理を示すフローチャートである。
【図14】移行ルール登録用端末400が具備する移行ルール登録機能1400の処理を示すフローチャートである。
【図15】移行ルール登録用端末400が具備する移行ルール登録機能1500の処理を示すフローチャートである。
【図16】移行ルール登録用端末400の表示部402に表示される移行ルール設定画面の例1600を示す図である。
【図17】移行ルール登録用端末400の表示部402に表示される移行ルール設定画面の例1700を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の一実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0016】
図1は、本実施例に係るコンピュータネットワークシステム100の全体構成例を示す図である。ルール別データ移行システム100は、新システムサーバ101と、旧システムサーバ103と、移行ルール登録用端末104とがネットワーク102に接続されて構成される。
【0017】
新システムサーバ101は、企業システムにおける新システムサーバであり、移行ルール、データ別移行ルール、移行データ抽出用プログラムテンプレート、移行データ登録用プログラムテンプレート、を管理する。新システムサーバ101は、旧システムサーバからの移行データに対し、データ登録を行うことができる他、旧システムサーバへのデータ移行を行う。
【0018】
旧システムサーバ103は、企業システムの旧システムサーバであり、移行ルール、データ別移行ルール、移行データ抽出用プログラムテンプレート、移行データ登録用プログラムテンプレート、を管理する。旧システムサーバ103は、新システムサーバからの移行データに対し、データ登録を行うことができる他、新システムサーバへのデータ移行を行う。移行ルール登録用端末104は、移行ルールと、データ別移行ルールの更新、および参照用の端末である。
【0019】
図2は、新システムサーバ101のハードウェア構成例を示す図である。新システムサーバ201は、コントローラ(制御部)202と、メモリ203と、タイマ204と、通信制御部205と、記憶部201にプログラム210として、移行ルール抽出機能211と、データ別移行ルール抽出機能212と移行データ抽出機能213と移行データ抽出用プログラム生成機能214と移行データ登録機能215と移行データ登録用プログラム生成機能216と移行プログラムテンプレート217とを具備する。また、記憶部201には、移行ルールテーブル218とデータ別移行ルールテーブル219とを具備する。各部はバス(BUS)によって接続されている。
【0020】
また、移行ルール抽出機能211は、旧システムサーバ103への移行ルールテーブルの同期を目的として、移行ルールテーブル218を移行ルールデータへと抽出する機能を有する。データ別移行ルール抽出機能212は、旧システムサーバ103へのデータ別移行ルールテーブルの同期を目的として、データ別移行ルールテーブル219をデータ別移行テーブルデータへと抽出する機能を有する。
【0021】
移行データ抽出機能213は、通信制御部205によって、旧システムサーバ103へとデータ送信する機能を有する。移行データ抽出用プログラム生成機能214は、移行ルールテーブル218とデータ別移行ルールテーブル219から抽出した移行対象データ情報を、移行プログラムテンプレート217に適合させることにより、移行データ抽出用プログラムを生成する機能を有する。移行データ登録機能215は、通信制御部205によって、旧システムサーバ103よりデータ受信する機能を有する。移行データ登録用プログラム生成機能216は、移行ルールテーブル218とデータ別移行ルールテーブル219を、移行プログラムテンプレート217に適合させることにより、移行データ登録用プログラムを生成する機能を有する。
【0022】
図3は、旧システムサーバ103のハードウェア構成例を示す図である。新システムサーバ301は、コントローラ(制御部)302と、メモリ303と、タイマ304と、通信制御部305と、記憶部301にプログラム310として、移行ルール抽出機能311と、データ別移行ルール抽出機能312と移行データ抽出機能313と移行データ抽出用プログラム生成機能314と移行データ登録機能315と移行データ登録用プログラム生成機能316と移行プログラムテンプレート317とを具備する。また、記憶部301には、新システムサーバ201の移行ルールテーブル218の複製としての移行ルールテーブル318と、新システムサーバ201のデータ別移行ルールテーブル219の複製としてのデータ別移行ルールテーブル319とを具備する。各部はバス(BUS)によって接続されている。
【0023】
また、移行ルール登録機能311は、新システムサーバ201より送付された移行ルールデータを移行ルールテーブル318に格納する機能を有する。データ別移行ルール登録機能312は、新システムサーバ201より送付されたデータ別移行ルールデータをデータ別移行ルールテーブル319に格納する機能を有する。移行データ抽出機能313は、通信制御部305によって、旧システムサーバ101へとデータ送信する機能を有する。移行データ抽出用プログラム生成機能314は、移行ルールテーブル318とデータ別移行ルールテーブル319から抽出した移行対象データ情報を、移行プログラムテンプレート317に適合させることにより、移行データ抽出用プログラムを生成する機能を有する。移行データ登録機能315は、通信制御部305によって、新システムサーバ101よりデータ受信する機能を有する。移行データ登録用プログラム生成機能316は、移行ルールテーブル318とデータ別移行ルールテーブル319を、移行プログラムテンプレート317に適合させることにより、移行データ登録用プログラムを生成する機能を有する。
【0024】
図4は、移行ルール登録用端末104のハードウェア構成例を示す図である。表示部(ディスプレイ等)402と入力部(キーボード、マウス等)403と制御部404とネットワークインタフェース部405とを具備する。また、記憶部401には、プログラム410として、移行ルール登録画面呼び出し機能411と、データ別移行ルール登録画面呼び出し機能412とを具備する。
【0025】
図5は、新システムサーバ101が具備する移行ルールテーブル218のデータ構成例を示す図である。移行ルールテーブル218は、データ移行のパターンを格納するテーブルであり、移行ルール登録用端末104の移行ルール登録機能により、更新される。図5に示すように、ルール番号501と、データ種別502と、移行方向503と移行条件504とをそれぞれ対応付けて記憶する。ここで、ルール番号501には、移行ルール登録用端末104により登録されたルールの連番が格納され、データ種別502には、移行対象データの種別(DB/SAM)が格納され、移行方向503は、移行元情報と移行先情報がペアとして格納され、移行条件504には、移行データの抽出/登録条件が格納される。
【0026】
図6は、新システムサーバ101が具備するデータ別移行ルールテーブル219のデータ構成例を示す図である。データ別移行ルールテーブル219は、どのデータに対し、どのルールでデータ移行を行うか、を対応付けるテーブルであり、移行ルール登録用端末104の移行ルール登録機能により、更新される。図6に示すように、ディレクトリパス601と、ファイルパス602と、ルール番号603と移行順序番号604とをそれぞれ対応付けて記憶する。ここで、ディレクトリパス601には、移行対象データのディレクトリパス情報が格納され、ファイルパス602は、移行対象データのファイルパスが格納され、ルール番号603は、移行対象ルール番号が格納され、移行順序番号604は、データ移行の実行順序情報が格納される。
【0027】
図7は、新システムサーバ101と旧システムサーバ103とのデータ移行の基本処理を示すフローチャートである。旧システムサーバ103から新システムサーバ101へのデータ移行処理は、定期起動(ステップS700、今回の例では、毎日夜20時とする)により開始され、ルールテーブル同期処理S701により、旧システムサーバ103に対し、ルールテーブルの同期(コピー)を行い、データ移行処理S703、S704により、旧システムサーバへのデータ移行が実行される。
【0028】
図8は、新システムサーバ101が具備するルールテーブル同期処理S701の処理を示すフローチャートである。ルールテーブル同期処理S701は、移行ルールテーブル218を全件抽出し、移行ルールCSV(Comma Separated Values)ファイルを作成し(S801)、移行ルールCSVファイルを新システムサーバ101から旧システムサーバ103へ伝送する(S802)。旧システムサーバ103は、新システムサーバ101から送信された移行ルールCSVファイルを受信し、移行ルールテーブル318に格納する。そして、データ別移行ルールテーブル219を全件抽出し、データ別移行ルールCSVファイルを作成し(S805)、データ別移行ルールCSVファイルを新システムサーバ101から旧システムサーバ103へ伝送する(S806)。旧システムサーバ103は、新システムサーバ101から送信されたデータ別移行ルールCSVファイルを受信し(S807)、データ別移行ルールテーブル319に格納する(S808)。
【0029】
図9は、旧システムサーバ103が具備する移行データ抽出用プログラムテンプレート(DB用)である。旧システムサーバ103が具備する移行データ抽出機能313は、旧システムサーバ103が具備する移行ルールテーブル318のデータ種別502が「DB」であった場合、データ別移行ルールテーブル319の該当ルール番号603と移行ルールテーブル318のルール番号501とを関連付けることにより、データ別移行ルールテーブル319のファイルパス602に対応する「テーブル名」と、移行ルールテーブル318の移行条件504に対応する「移行条件」とを移行データ抽出用プログラムテンプレートに適合させて、テーブル名と移行条件が記載された移行データ抽出用プログラムを生成し、生成した移行データ抽出用プログラムをコントローラ302により、コンパイルする。
【0030】
図10は、旧システムサーバ103が具備する移行データ抽出用プログラムテンプレート(SAM用)である。旧システムサーバ103が具備する移行ルールテーブル318のデータ種別502が「SAM」であった場合、データ別移行ルールテーブル319の該当ルール番号603と移行ルールテーブル318のルール番号501とを関連付けることにより、データ別移行ルールテーブル319のファイルパス602に対応する「ファイルパス」と、移行ルールテーブル318の移行条件504に対応する「移行条件」とを移行データ抽出用プログラムテンプレートに適合させて、ファイルパスと移行条件が記載された移行データ抽出用プログラムとして生成し、生成した移行データ抽出用プログラムをコントローラ302により、コンパイルする。
【0031】
図11は、旧システムサーバ103が具備するデータ移行処理S704を示すフローチャートである。データ移行については、旧システムサーバ103から新システムサーバ101、新システムサーバ101から旧システムサーバ103へと双方向のデータ移行が可能であるが、本明細書では、旧システムサーバ103から新システムサーバ101へのデータ移行について、例を示す。新システムサーバ101から旧システムサーバ103へのデータ移行方法も旧システムサーバ103から新システムサーバ101へのデータ移行方法と同じである。
【0032】
旧システムサーバ103が具備する移行データ抽出機能313は、データ別移行ルールテーブル319を移行順序番号に従って、1レコードずつ参照し、ディレクトリパス、ファイルパス、ルール番号を取得し(S1101)、ルール番号を元に、移行ルールテーブル318を参照して移行方向、データ種別、移行条件を、メモリ303に格納する(S1103)。
【0033】
次に、移行データ抽出機能313は、メモリ303に格納された移行方向が「旧→新」であった場合(S1104)、データ種別が「DB」の場合は、移行条件を移行データ抽出用プログラムテンプレート(DB用)900にあてはめて、移行データ抽出用プログラムを生成し、生成された移行データ抽出用プログラムをコントローラ302によりコンパイル処理を行う(S1105)。
【0034】
次に、この移行データ抽出用プログラムを実行することにより、データ別移行ルールテーブル319の移行順序番号1のレコードのディレクトリパス601と当該レコードのファイルパス602が示す対象データ(例では、「出荷テーブル」)から、移行対象データ(例では、「出荷テーブル」のうち、「登録日付=‘20091201’」のレコード)を抽出し(S1106)、新システムサーバ101へ送信する(S1107)。
【0035】
データ別移行テーブルの次のレコードを参照し(S1108)、データ別移行ルールテーブル319を全レコード参照するまで、この処理を繰り返し行い(S1102、S1109)、全レコードを参照した場合(S1109)は、移行終了ファイル(移行が終了したことを新システムサーバに伝えるための通知ファイル)を新システムサーバ101へ送信する(S1110)。
【0036】
図12は、新システムサーバ101が具備するデータ移行処理S703を示すフローチャートである。新システムサーバ101が具備する移行データ登録機能215は、旧システムサーバ103から移行対象データ(例では、「出荷テーブル」のうち、「登録日付=‘20091201’」のレコードが含まれたデータ)を受信し(S1201)、受信した移行対象データのファイルパスに基づき、データ別移行ルールテーブル219のルール番号を参照し(例では、「1」)(S1202)、当該ルール番号を元に、データ別移行テーブル219と移行ルールテーブル218とを関連付けることにより、移行ルールテーブル218のデータ種別を参照し(例では、「DB」)(S1203)、ファイルパスを移行データ登録用プログラムテンプレート(DB用)217に適合させ、移行データ登録用プログラムを作成し、生成された移行データ登録用プログラムのコンパイル処理を行う(S1204)。
【0037】
次に、新システムサーバ101が具備する移行データ登録機能215は、コンパイルされた移行データ登録用プログラムを実行することにより、対象のディレクトリパス、ファイルパスの位置に、移行データを格納する(S1205)。例では、新システムサーバ101の出荷テーブルに対し、旧システムサーバ103から受信した、出荷テーブルの登録日付=‘20091201’のレコードについて、登録を行う(S1205)。
【0038】
図13は、新システムサーバ101の移行データ登録機能215が、旧システムサーバ103から受信した移行終了ファイルを受信する処理であり、旧システムサーバのデータ移行処理の終了を通知するものである(S1301)。
【0039】
図14は、移行ルール登録用端末104での移行ルール登録処理を示すフローチャートである。ユーザは、移行ルール登録用端末104より、移行ルール登録画面呼び出し機能411を実行することにより、呼び出された移行ルール登録画面により、移行ルールを登録し(S1401)、登録結果を画面表示する(S1402)。
【0040】
図15は、移行ルール登録用端末104でのデータ別移行ルール登録処理を示すフローチャートである。ユーザは、データ別移行ルール登録用端末104より、データ別移行ルール登録用画面呼び出し機能412を実行することにより、データ別移行ルールを登録し(S1501)、登録結果を画面表示する(S1502)。
【0041】
図16は、移行ルール登録端末104の表示部402に表示される移行ルール設定画面1600の画面例を示した図である。移行ルール設定画面1600は、ヘッダ部1610、明細部1620、フッタ部1630より構成され、ヘッダ部1610の構成要素として、ルール番号1611、ルール名1612、検索ボタン1613を有し、明細部1620の構成要素として、データ種別1621、移行方向1622、移行条件1623を有し、フッタ部1630の構成要素として、登録ボタン1631、終了ボタン1632を有する。検索ボタン1613は、ユーザが入力したルール番号1611(例では、01)に基づき、新システムサーバ101の移行ルールテーブル218を参照し、取得結果を明細部に表示する。登録ボタン1631は、ユーザが入力した画面の表示内容に基づき、新システムサーバ200の移行ルールテーブル218に対し、値の登録、または更新処理を行うものである。
【0042】
図17は、移行ルール登録端末104の表示部402に表示されるデータ別移行ルール設定画面1700の画面例を示した図である。データ別移行ルール設定画面1700は、明細部1710とフッタ部1720より構成され、明細部1710の構成要素として、ディレクトリパス1711、ファイルパス1712、ルール番号1713、移行順序番号1714を有し、フッタ部1720の構成要素として、登録ボタン1721、終了ボタン1722を有する。登録ボタン1721は、ユーザが入力した画面の表示内容に基づき、新システムサーバ200のデータ別移行ルールテーブル219に対し、値の登録または更新処理を行うものである。
【0043】
以上本発明の一実施例について説明した。
【0044】
上記実施例によれば、データ移行作業の効率を向上させることができ、移行作業のコスト削減効果が期待できる。
【0045】
以上本発明の実施例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【符号の説明】
【0046】
101…新システムサーバ、102…ネットワーク、103…旧システムサーバ、104…移行ルール登録用端末、201、301、310…記憶部、202、302…コントローラ(制御部)、203、303…メモリ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末および、ネットワークを介して接続された移行元システムサーバと移行先システムサーバにおけるデータ移行方法であって、
前記移行元システムサーバは、前記各端末から登録された、移行対象データのディレクトリパス、ファイルパス、ルール番号、移行順序番号からなるデータ別移行ルールテーブルに基づき、ルール番号と対応付けて記憶した移行ルールテーブルを検索して該当移行条件を取得し、
前記移行データ抽出用プログラムテンプレートと前記移行条件との組合せに基づき、移行データ抽出用プログラムを生成し、
前記移行データ抽出用プログラムを実行することにより、移行データを抽出し、
前記移行先システムサーバは、移行対象データを、ネットワークを介して受信し、
前記受信した移行対象データのファイル名に基づき、データ別移行ルールを参照し、移行条件を取得し、
移行データ登録用プログラムテンプレートと前記移行条件との組合せに基づき、移行データ登録用プログラムを生成し、
移行先システムサーバにデータを登録することを特徴とするデータ移行方法。
【請求項2】
コンピュータを制御して、請求項1に記載の新システムサーバへのデータ移行方法を実行するプログラム。
【請求項3】
データ移行システムは、
データ移行ルールと、データ別移行ルールの更新及び参照のための端末と、
データ移行元システムサーバと、
データ移行先システムサーバと、
前記端末、前記データ移行元システムサーバ、及び前記データ移行システムサーバとを接続するネットワークを有し、
前記移行元システムサーバは、
前記各端末から登録された、移行対象データのディレクトリパス、ファイルパス、ルール番号、移行順序番号からなるデータ別移行ルールテーブルに基づき、ルール番号と対応付けて記憶した移行ルールテーブルを検索して該当移行条件を取得する手段、
前記移行データ抽出用プログラムテンプレートと前記移行条件との組合せに基づき、移行データ抽出用プログラムを生成する手段、及び
前記移行データ抽出用プログラムを実行することにより、移行データを抽出する手段を有し、
前記移行先システムサーバは、
移行対象データを、ネットワークを介して受信する手段、
前記受信した移行対象データのファイル名に基づき、データ別移行ルールを参照し、移行条件を取得する手段、
前記移行データ登録用プログラムテンプレートと前記移行条件との組合せに基づき、移行データ登録用プログラムを生成する手段、
前記移行先システムサーバにデータを登録する手段を有することを特徴とするデータ移行システム。
【請求項4】
ネットワークを介して端末及び移行先システムサーバに接続された移行元システムサーバにおけるデータ移行方法は、
前記各端末から登録された、移行対象データのディレクトリパス、ファイルパス、ルール番号、移行順序番号からなるデータ別移行ルールテーブルに基づき、ルール番号と対応付けて記憶した移行ルールテーブルを検索して該当移行条件を取得し、
前記移行データ抽出用プログラムテンプレートと前記移行条件との組合せに基づき、移行データ抽出用プログラムを生成し、
前記移行データ抽出用プログラムを実行することにより、移行データを抽出することを特徴とするデータ移行方法。
【請求項5】
ネットワークを介して端末及び移行元システムサーバに接続された移行先システムサーバにおけるデータ移行方法は、
前記移行元システムサーバから、移行対象データを、ネットワークを介して受信し、
前記受信した移行対象データのファイル名に基づき、データ別移行ルールを参照し、移行条件を取得し、
移行データ登録用プログラムテンプレートと前記移行条件との組合せに基づき、移行データ登録用プログラムを生成し、
前記移行先システムサーバにデータを登録することを特徴とするデータ移行方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2013−105435(P2013−105435A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−250785(P2011−250785)
【出願日】平成23年11月16日(2011.11.16)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】