説明

データ記録再生装置、情報記録端末装置、携帯データ再生装置、および、情報記録再生システム

【課題】限られた容量の記録媒体に、データファイルの冗長度を高めることなくファイル管理ができるようにデータを記録し、しかも、記録媒体を効率よく利用できるよう考慮されたデータ記録再生装置および情報記録再生システムを提供する。
【解決手段】ファイル選択手段14は、記録手段22が記録しようとしているデータファイルの容量が、残量検出手段13の検出した記録媒体12の空き容量よりも大きい場合、記録媒体12に記録されているデータファイルのうち、記録時刻検出手段13の検出した記録時刻の古い順に1以上のデータファイルを削除対象データファイルとして選択し、削除手段15に削除を指示する。制御手段17は、再生手段16によるデータファイルの再生時間を計測し、再生時間が予め定めた時間以上であった場合、データファイルについての記録時刻を再生した時刻に書き換えるよう、記録手段11に指示する。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、限られた容量の記録媒体の記録可能な空き容量が少ない場合であっても、ユーザが必要とするデータを効率よく記録し、そのデータを再生することができるデータ記録再生装置および情報記録再生システムに関する。
【0002】
【従来の技術】限られた容量の記録メディアに対して音声信号や映像信号を効率よく記録するための記録再生装置が、例えば、特開平9−138698号公報に開示されている。本公報に記載の音声記録再生装置は、記録先の記録媒体の記録残量(空き容量)の検出を行うとともに、すでに記録されている複数の音声データについて、予め設定しておいた重要度に基づいてプライオリティを決定する。そして、新たな音声データを記録するために、記録媒体の空き容量が不足する場合には、すでに記録されている音声データの中からプライオリティの低いものを選択して、データを符号化することにより情報量を低減した上で、再記録する。これにより、記録媒体の空き容量を増加させ、新たな音声データを記録可能にする。なお、すでに記録されている音声データのプライオリティを定めるための項目としては、記録を行った時間、記録を行ったユーザ、記録後再生された頻度、音声ソースの内容、ユーザによるマニュアル設定等を用いることが開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の特開平9−138698号公報に記載の記録再生装置において、すでに記録されている音声データのプライオリティを、例えば再生頻度のみで定めると、記録当初には何度も繰り返し再生した音声データと、記録当初はそれ程再生しなかったが現在は頻繁に再生する音声データとが同一の記録媒体上に存在する場合、ユーザにとって現状で使用頻度の高いデータは後者であるにも関わらず、データ記録時から現在までの再生頻度が前者のデータの方が高ければ、現在は全く聞かなくなった前者のデータの方がプライオリティが高くなくなる。プライオリティが低い後者のデータは、符号化により情報量が低減され記録媒体に再記録される。データの符号化は、情報量を低減できる反面、データの品質(音質や画質)の劣化が伴う。そうすると、現在頻繁に再生され、使用頻度が高いデータ(後者のデータ)であるにも関わらず、プライオリティが低いために符号化され、データの品質が劣化するという不具合が生じる。また、特開平9−138698号公報に記載の記録再生装置では、前者のデータ(記録当初には何度も繰り返し再生した音声データ)より後者のデータ(記録当初はそれ程再生しなかったが現在は頻繁に再生する音声データ)の方がプライオリティが低い場合、現在頻繁に再生され、使用頻度が高いデータ(後者のデータ)であるにも関わらず、プライオリティが低いためデータが削除されるという不具合が生じる。
【0004】このような問題を解決するためには、プライオリティ項目を2つ以上組み合わせてプライオリティを決定することが考えられるが、プライオリティ項目が多くなるほどデータ冗長度が高くなり、ファイル管理が複雑になるという問題が生じる。
【0005】本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、限られた容量の記録媒体に、データファイルの冗長度を高めることなくファイル管理ができるようにデータを記録し、しかも、記録媒体を効率よく利用できるよう考慮されたデータ記録再生装置、情報記録端末装置、携帯データ再生装置および情報記録再生システムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するために、本発明によれば、以下のようなデータ記録再生装置、情報記録端末装置、携帯データ再生装置および情報記録再生システムを提供する。
【0007】すなわち、記録媒体にデータファイルおよび前記データファイルの記録時刻を記録するための記録手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルを再生するための再生手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルを削除するための削除手段と、前記記録録媒体に記録可能な空き容量を検出する残量検出手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルについての前記記録時刻を検出する記録時刻検出手段と、ファイル選択手段と、制御手段とを有し、前記ファイル選択手段は、前記記録手段が記録しようとしているデータファイルの容量が、前記残量検出手段検出した空き容量よりも大きい場合、前記記録媒体に記録されているデータファイルのうち、前記記録時刻検出手段の検出した前記記録時刻の古い順に1以上のデータファイルを削除対象データファイルとして選択し、当該削除対象データファイルの削除を前記削除手段に指示し、前記制御手段は、前記再生手段によるデータファイルの再生時間を計測し、該再生時間が予め定めた時間以上であった場合、当該データファイルについての前記記録時刻を前記再生手段が再生した時刻に書き換えるよう、前記記録手段に指示することを特徴とするデータ記録再生装置である。
【0008】すなわち、記録媒体にデータファイルを記録するための記録手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルを削除するための削除手段と、前記記録録媒体に記録可能な空き容量を検出する残量検出手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルの記録時刻を検出する記録時刻検出手段と、ファイル選択手段とを有し、前記ファイル選択手段は、前記記録手段が記録しようとしているデータファイルの容量が、前記残量検出手段の検出した空き容量よりも大きい場合、前記記録媒体に記録されているデータファイルのうち、前記記録時刻検出手段の検出した前記記録時刻の古い順に1以上のデータファイルを削除対象データファイルとして選択し、当該削除対象データファイルの削除を前記削除手段に指示することを特徴とする情報記録端末装置である。
【0009】すなわち、記録媒体に記録されているデータファイルを再生するための再生手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルの記録時刻を書き換えるための記録手段と、制御手段とを有し、前記制御手段は、前記再生手段によるデータファイルの再生時間を計測し、該再生時間が予め定めた時間以上であった場合、当該データファイルについての前記記録時刻を前記再生手段が再生した時刻に書き換えるよう、前記記録手段に指示することを特徴とする携帯データ再生装置である。
【0010】すなわち、情報記録端末装置と携帯データ再生装置とを備えた情報記録再生システムであって、前記情報記録端末装置は、記録媒体にデータファイルを記録するための記録手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルを削除するための削除手段と、前記記録録媒体に記録可能な空き容量を検出する残量検出手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルの記録時刻を検出する記録時刻検出手段と、ファイル選択手段とを有し、携帯データ再生装置は、前記記録媒体に記録されているデータファイルを再生するための再生手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルの記録時刻を書き換えるための記録手段と、制御手段とを有し、前記ファイル選択手段は、前記記録手段が記録しようとしているデータファイルの容量が、前記残量検出手段の検出した空き容量よりも大きい場合、前記記録媒体に記録されているデータファイルのうち、前記記録時刻検出手段の検出した前記記録時刻の古い順に1以上のデータファイルを削除対象データファイルとして選択し、当該削除対象データファイルの削除を前記削除手段に指示し、前記制御手段は、前記再生手段によるデータファイルの再生時間を計測し、該再生時間が予め定めた時間以上であった場合、当該データファイルについての前記記録時刻を前記再生手段が再生した時刻に書き換えるよう、前記記録手段に指示することを特徴とする情報記録再生システムである。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態について説明する。
【0012】まず、本発明の第1の実施の形態のデータ記録再生装置について図1を用いて説明する。
【0013】第1の実施の形態のデータ記録再生装置は、図1に示す記録媒体12に対してデジタルオーディオデータやデジタル映像データを記録および再生する機能を有するデータ記録再生装置である。例えば、記録媒体12を内蔵する携帯電話や、モバイルコンピュータ等のパーソナルコンピュータを、図1の構成にすることができる。記録媒体12は、オーディオデータや映像データを保持および書き換え可能な記録媒体であり、例えば、半導体メモリ、ハードディスク、ならびに、ミニディスク(MD)等の書き換え可能な光ディスク等を用いることができる。記録媒体12は、オーディオデータや映像データのデータファイルを記録した時刻(記録時刻)を保持するための領域(記録時刻保持領域)を有している。
【0014】本実施の形態のデータ記録再生装置は、図1R>1に示すように、記録部11、再生部16、記録時刻・記録残量検出部13、ファイル選択部14、ファイル削除部15,制御部17,操作部18,表示部101、ならびに、記録媒体12を装着するための装着部(不図示)を備えている。本データ記録再生装置が携帯電話である場合、このほかに、通信機能部、音声入力部、音声出力部等の携帯電話機能を実現するために必要な構成が備えられてる。また、本データ記録再生装置が、モバイルコンピュータである場合には、コンピュータとしての機能を実現するために、CPU、キーボード等の入力装置、通信機能部等を含んでいる。
【0015】記録部11は、オーディオデータや映像データを受け取って、記録媒体12に記録する動作と、記録媒体12内に記録されているデータファイル記録時刻を制御部17の指示を受けて記録および変更(書き換え)する動作を行う。また、記録部11は、記録すべきファイルの容量を検出してファイル選択部14に出力する動作も行う。本データ記録再生装置がモバイルコンピュータ等のパーソナルコンピュータである場合は、内蔵または接続されているハードディスクドライブ(HDD)等の記録媒体再生手段が読み出したデータファイルを受け取って、記録媒体12にコピーする処理が、記録部11の動作となる。また、データ記録再生装置が携帯電話である場合には、外部のデータベースから通信回線を介して受け取ったデータファイルを記録媒体12に記録する動作が記録部11の動作となる。
【0016】記録時刻・記録残量検出部13は、記録媒体12内の記録時刻保持領域から、データファイルの記録時刻を読み出す動作、および、記録媒体12の空き容量を検出する動作を行う部分である。読み出した記録時刻および空き容量の情報は、ファイル選択部14に出力される。
【0017】ファイル選択部14は、記録時刻・記録残量検出部13が検出した空き容量が、記録部11から受け取った記録しようとしているデータファイルの容量よりも小さい場合、あらかじめ設定した手順に基づき、記録媒体12に記録されているデータファイルを選択する。具体的には、記録時刻・記録残量検出部13から受け取った記録時刻の古いデータファイルを順に選び、選ばれたファイルの合計容量が、記録部11から受け取った記録しようとしているデータファイルの容量以上となったとき、それらのファイルを消去対象ファイルとする。ファイル選択部14は、選択した消去対象ファイルを削除するよう制御信号をファイル削除部15に出力する。ファイル削除部15は、指示されたデータファイルを記録媒体12から削除する。
【0018】再生部16は、記録媒体12のオーディオデータまたは映像データを再生して、再生データがオーディオデータである場合には、不図示のスピーカー、ヘッドホン等へD/A変換器(不図示)を介して出力する。また、再生データが映像データである場合には、表示部101または外部の画像表示装置へ出力する。
【0019】制御部17は、再生部16により、あるオーディオデータファイルまたは映像データファイルが予め定めた一定時間以上再生された場合、記録媒体12内の記録時刻保持領域の当該データファイルの記録時刻を、再生を開始した時刻(再生開始時刻)に変更するように指示する。記録部11は、指示に応じて、記録時刻を再生開始時刻に書き換える。制御部17は、再生開始時刻を指示するために、絶対時間を有するタイマ19を内蔵している。タイマ19の絶対時間は、ユーザが他の基準時間を参照して設定する。また、制御部17には、操作部18が接続されている。操作部18には、記録媒体12へのデータの記録、再生、早送り再生、早戻し再生等の指示をユーザから受け付ける操作ボタンが備えられている。また、本データ記録再生装置が、携帯電話である場合には、操作部18には、通信の操作に必要な通信操作ボタンが備えられている。
【0020】なお、制御部17において判断される、データファイルが予め定めた一定時間以上再生された場合というのは、ユーザが望んで視聴するために再生を行ったと解釈できる時間である。
【0021】たとえば、携帯オーディオ機器などの限られた容量のメモリに記録されたオーディオデータの場合を考える。楽曲の一部(例えば、先頭部分)を数秒から数十秒聞くなどの試聴程度の短時間再生では、ユーザが聞くことを望んで再生したかどうかの判断はできかねるが、例えば1分以上聞いたとなると明らかにユーザが再生したいという意志をもっていたと判断できる。そこで、予め定めた時間(例えば1分)を基準にして、それよりも長い時間データを再生した場合に、記録時刻を再生開始時間に更新する処理を行っていくと、ユーザが頻繁に再生を行っているオーディオデータの記録時刻は新しく、また頻繁ではないがたまに思い出したように聞いているオーディオデータも再生するごとに最新の時刻となり、全く聞かないオーディオデータのみ記録時刻が旧くなっていく。また、ユーザが楽曲を忘れた場合に確認する試聴程度の短時間再生では記録時刻の更新は行われず、ユーザがそのまま聞きたくて再生し続けるもしくは後日再度聞き直す等すれば記録時刻が更新されることにより、ユーザの明確な意志判断が可能となる。したがって、データが再生された時刻が古いデータから順に削除対象として選択することで、携帯電話等に利用される限られた容量のメモリを効率的に利用できるようにすることができる。
【0022】また、ファイル選択部14には、あらかじめファイル選択を行う際の手順がプログラム等により設定されている。本実施の形態では、記録媒体12のデータファイルの記録時刻が上述のように再生開始時刻に変更されていることから、ファイル選択部14は、データファイル記録時刻をファイル選択の判断にそのまま利用可能である。よって、記録時刻の古いものから、順に選択することにより、利用度の低いファイルデータを選択することができる。
【0023】また、削除ファイルの選択方法としては、オーディオデータを記録する場合にはオーディオデータのみを、映像データを記録する場合には映像テータのみを削除選択対象にするか、どちらのデータを記録する場合においても全てのオーディオ及び映像テータを削除選択対象とするかは、ユーザが操作部18の操作ボタンを操作することによりあらかじめ設定可能とするように構成することができる。この設定に応じて、ファイル選択手段14が削除対象として選択するファイルを、オーディオデータのみ、映像データのみ、もしくは、両方の中から選択するように、ファイル選択手段の動作手順を予めプログラムしておく。また、特に設定がない場合は、デフォルトとして、常に全ファイルを削除選択対象として扱うようにすることができる。
【0024】図3のフローチャートを用いて、データファイルの記録時の制御部17,記録部11,記録時刻・記録残量検出部13,ファイル選択部14,ファイル削除部15の動作手順を、さらに具体的に説明する。ここでは、本データ記録再生装置が、携帯電話である場合を例に説明する。制御部17は、再生部16および記録部11の制御の他に、記録時刻・記録残量検出部13,ファイル選択部14,ファイル削除部15の動作の制御も行う。なお、削除ファイルの選択方法としては、オーディオデータを記録する場合にはオーディオデータのみを、映像データを記録する場合には映像テータのみを削除選択対象にするように、ユーザが操作部18により予め設定しているものとする。
【0025】まず、ユーザは、操作部18の操作ボタンを操作し、通信機能部を外部のデータベースと接続する。そして、通信機能部が表示部101へ表示させる表示等を参照して、記録媒体12に記録したいオーディオファイルもしくは映像ファイルを操作部18の操作により選択する。ここでは、オーディオファイルが選択されたものとする。その選択操作を受けて、制御部17の指示のもと、記録部11は、選択されたオーディオファイルの容量がどれくらいの大きさであるかという情報を、通信機能部を介して外部のデータベースから受け取る(ステップ301)。
【0026】つぎに、記録時刻・記録残量検出部13は、制御部17の指示を受けて、記録媒体12の記録時刻保持領域から、すべてのデータファイルの記録時刻を読み出す。また、記録時刻・記録残量検出部13は、記録媒体12のデータ空き容量を検出する(ステップ302)。検出した記録媒体12の空き容量が、ステップ301のユーザの選択したオーディオデータファイルの容量以上である場合(ステップ303)、そのままオーディオデータファイルが記録できるため、ステップ308に進む。ステップ308では、記録部11は、制御部17の制御のもとで、通信機能部を介してユーザが選択したオーディオデータファイルを外部データベースから受け取り、記録媒体12にデータファイルを記録する。また、記録部11は、記録時の時刻を制御部17のタイマ19から受け取り、記録媒体12内の記録時刻保持領域に記録する。
【0027】一方、ステップ303で記録媒体の空き容量が、選択されたオーディオデータファイルの容量より小さかった場合、ファイル選択部14は、制御部17の制御のもとで、記録媒体12にすでに記録されているデータファイルのうち、オーディオデータファイルのみを選択し、それらの記録時刻を比較して、記録時刻の古い順にオーディオデータファイルを選択し、選択されたオーディオデータファイルの合計容量が、ステップ301でユーザが選択したオーディオデータファイルの容量以上となったとき、それらのファイルを削除対象のオーディオデータファイルとしてファイル削除部15に出力する(ステップ305)。このとき、制御部17は、表示部101に空き容量不足であることを表示し、削除対象のオーディオデータファイルを削除推奨ファイルとして列挙して表示させ、削除推奨オーディオファイルを削除するか、映像データも含めてユーザが削除ファイルを選択するか、ユーザに選択させるようにすることもできる。この場合、記録媒体12中にどちらか一方の種類のデータしか存在しない場合には、この選択処理は割愛され、次処理に移る。
【0028】また、すべてのデータファイルを表示部101に列挙し、ユーザが削除するデータファイルを選択するようにすることもできる。この場合、ファイル選択部14は、削除推奨ファイルを、ユーザが選択したデータファイルと入れ替えて、ファイル削除部15に指示する。
【0029】なお、ここでは、予めユーザが、削除ファイルの選択方法として、オーディオデータを記録する場合にはオーディオデータのみを、映像データを記録する場合には映像テータのみを削除選択対象にするように、設定している場合について説明しているため、ファイル選択部14は、オーディオデータファイルのみを削除対象として選択している。しかしながら、予めユーザが、オーディオデータおよび映像データの両方を削除対象に含めるように設定している場合には、記録媒体12のすべてのデータファイルのなかから、記録時刻の古い順にファイルを選択していくようにする。
【0030】次に、制御部17は、データファイルを削除してよいかユーザに確認するための表示を表示部101に行い、ユーザに記録を中断するか、古いデータファイルを削除して記録を続行するかを操作部18により選択するよう促す(ステップ306)。ユーザが、操作部18により削除を選択して記録を続行する場合、ファイル削除部15は、削除対象オーディオデータファイルを記録媒体12から削除し、空き容量を拡大させる(ステップ307)。記録部11は通信機能部を介してオーディオデータファイルを受け取り、空き容量の拡大した記録媒体12にオーディオデータファイルを記録する。また、記録部11は、制御部17のタイマから記録時の時刻を受け取り、記録媒体12の記録時刻保持領域に記録する(ステップ308)。
【0031】続けて、記録媒体12に記録されたオーディオデータを再生する場合の各部動作について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0032】まず、ユーザが、操作部18の操作ボタンのなかの曲番号選択ボタン(もしくは映像番号ボタン)の押す等により、データファイル選択の操作をし、再生したいオーディオデータファイルまたは映像データファイルを選択する。このとき、制御部17が表示部101に、記録媒体12に記録されているデータファイルの一覧を表示させるようにすることができる。ユーザが、操作部18の再生開始ボタンを操作すると、再生部16がデータの再生を開始する。再生されたデータがオーディオデータである場合には、例えば携帯電話の音声出力部や接続されている外部ヘッドホンや外部スピーカに出力され、音声やオーディオとして出力される。また、再生されたデータが映像データである場合には、表示部101または接続されている外部画像表示装置に出力され、映像が表示される。(ステップ401)。
【0033】制御部17は、再生開始と同時に、タイマ19から絶対時間で再生開始時刻PST(Play Start Time)を得て、この時刻からの再生時間PT(Play Time)の計測を開始する。このとき、再生開始時刻は、操作部18における曲(または映像)選択番号ボタンまたは再生開始ボタンが押された時点での時刻である。制御部17は、再生時間PTの計測を、データファイル選択の操作が行われた時点(すなわち、曲(または映像)選択番号ボタンが押下された時点)又は再生開始ボタンが押された時点から開始し、操作部18の早送りボタン又は早戻しボタンが押された場合には、再生時間PTの計測を中止し、再び再生開始ボタンが押され、早送りや早戻しが解除された場合には再生時間PTの計測を再開する(ステップ402)。このように、早送りや早戻し時間を再生時間PTから除くことにより、後述のステップ405で、当該オーディオデータ(または映像データ)の再生時間PTを予め定めた時間と比較して判断する際に、ユーザが望んで(意志をもって)聴いた場合、映像の場合は観た場合のみを判断対象の時間とすることができる。
【0034】例えば、ユーザが、あるトラックのオーディオデータの特徴的部分(例えばサビの部分)を聴いて・希望するオーディオデータが否かを判断する場合がある。この場合、ユーザは再生開始ボタンを押し、オーディオデータの再生が開始された後、早送りボタンを押してサビの部分まで早送りしてサビの部分を聴くという操作をする。この場合、もし、再生時間PTの計測を再生ボタンが押されてから停止されるまで行うと、再生ボタンが押され再生を開始した後、早送りボタンが押され早送り再生されても、再生時間PTが進むため、実際には早送りしていてオーディオデータを聴いていなくても、再生時間PTにカウントされてしまう。本実施の形態では、ステップ402で再生時間PTの計測を曲番号ボタン又は再生開始ボタンが押された時点から行い、早送りボタン又は早戻しボタンが押された場合に再生時間PTの計測を中止することにより、ユーザが望んで(意志をもって)聴いた時間(映像の場合は観た時間)のみを判断対象の時間とすることができる。
【0035】制御部17は、オーディオデータの再生が終了したことを検出した場合には、再生時間PTの計測を終了する(ステップ403、404)。制御部17が、オーディオデータの再生が終了した判断するのは、1トラック(1ファイル)のオーディオデータの再生が終了した場合、当該オーディオデータの再生途中にユーザが操作部18により停止ボタンを押して強制終了した場合、また、当該オーディオデータの再生途中にユーザが記録媒体12をデータ記録再生装置から強制的に脱却した場合がある。
【0036】制御部17は、計測した再生時間PTを、予め定められた時間Tと比較する(ステップ405)。
【0037】計測した再生時間PTが、予め定めた時間Tより長い時間の場合(ステップ405)、制御部17は、記録部11に再生開始時刻PSTを受け渡し、記録媒体12の記録時刻保持領域内の当該オーディオデータファイルの記録時刻を、再生開始時刻PSTに書き換えさせ(ステップ406)、データの再生の処理を終了する(ステップ407)。一方、ステップ405において再生時間PTが予め定めた時間T以下の場合、記録媒体12の記録時刻を書き換えずに、データの再生の処理を終了する(ステップ407)。
【0038】上述してきたように、第1の実施の形態のデータ記録再生装置によれば、再生時間が所定の時間以上である場合に、記録時刻を再生開始時刻に書き換える構成であるため、オーディオデータファイルもしくは映像データファイルに新たな情報データを付加する必要がない。また、削除対象ファイルを記録時刻によって単純に選択することができるため、装置構成が簡単である。このような簡単な構成であるにも関わらず、ユーザの各データに対する最近の再生状況を把握して、再生していないファイルを削除でき、最近再生頻度が高いオーディオデータもしくは映像データの品質を劣化させることなく、記録媒体12の容量を無駄なく利用できる利便性の高いデータ記録再生装置を提供することができる。
【0039】なお、上述の実施の形態では、制御部17、記録時刻・記録残量検出部13、ファイル選択部14、ファイル削除部15をそれぞれ別個のブロックとして説明したが、このように別個のブロックとする構成に限定されるものではない。例えば、記録媒体12に直接的に記録・再生・消去する動作をする構成と、演算部と、メモリとにより、これらを構成にすることも可能である。この場合、演算部がメモリ内に予め格納されたプログラムに従って指示および演算処理を行い、記録・再生・消去の動作を制御することにより、図3,図4のフローチャートの処理を行い、制御部17、記録時刻・記録残量検出部13、ファイル選択部14、ファイル削除部15の動作を実現する。
【0040】なお、第1の実施の形態では、ステップ301で記録部11がファイル容量のみを外部から受信し、ステップ308でデータファイルそのものを外部から受信して記録するという手順であったが、ステップ301で記録部11がデータファイル全体を受け取って記録容量を検出する構成にすることも可能である。この場合、ステップ308では、ステップ301ですでに受け取っているデータファイルを記録媒体12に記録する。
【0041】つぎに、本発明の第2の実施の形態について、図2を用いて説明する。なお、第2実施の形態で用いる符号のうち、第1の実施の形態と同じ符号の構成は、第1の実施の形態の構成と同じである。
【0042】第2の実施の形態は、図2に示すように、コンビニ等店頭に設置してある情報記録端末装置21と、ユーザが所持する携帯データ再生装置31とを組み合わせた情報記録再生システムである。携帯データ再生装置31は、記録媒体12に記録されているオーディオデータファイルや映像データファイルを再生する装置であり、記録媒体12としては、半導体メモリや、ミニディスク(MD)等の書き換え可能な光ディスク等が装着される。情報記録端末装置21には、ユーザが所有する携帯データ再生装置31から取り出された記録媒体12が挿入および装着される。図2では、便宜上、記録媒体12が、携帯データ再生装置31ごと情報記録端末装置21に挿入された状態を示している。情報記録端末装置21は、挿入された記録媒体12に対して、ユーザが選択したオーディオデータファイルや映像データファイルを記録する。
【0043】情報記録端末装置21は、データアーカイブサーバ22、記録部11b、記録時刻・記録残量検出部13、ファイル選択部14、ファイル削除部15,制御部17b,操作部18b,表示部101b、基準タイマ19b、ならびに、携帯データ再生装置31を装着するための装着部21aを備えている。データアーカイブサーバ22は、種々のオーディオデータファイルや映像データファイルが蓄積されている。データアーカイブサーバ22はシステムの外部に配置され、通信回線によって情報記録端末装置21と接続される場合もあるが、便宜上、情報記録端末装置21内部にあるものとして説明する。
【0044】図2において、記録時刻・記録残量検出部13、ファイル選択部14、ファイル削除部15は、第1の実施の形態のデータ記録再生装置の記録時刻・記録残量検出部13、ファイル選択部14、ファイル削除部15と同じ構成である。また、記録部11bは、データアーカイブサーバ22からオーディオデータや映像データを受け取って、記録媒体12に記録する動作と、記録すべきファイルの容量を検出してファイル選択部14に出力する動作を行う。操作部18bは、記録媒体12に記録するデータファイルを選択するための操作ボタンを備えている。
【0045】携帯データ再生装置31は、図2に示すように、記録再生部20、制御部17a,操作部18a、記録媒体12を装着するための装着部(不図示)、および、表示部101aを備えている。
【0046】記録再生部20は、記録媒体12内に記録されているデータファイル記録時刻を制御部17aの指示を受けて記録および変更(書き換え)する動作を行う。また、記録再生部20は、記録媒体12のオーディオデータまたは映像データを再生して、再生データがオーディオデータである場合には、不図示のスピーカー、ヘッドホン等へD/A変換器(不図示)を介して出力する。また、再生データが映像データである場合には、表示部101aまたは外部の画像表示装置へ出力する。
【0047】制御部17a内には、タイマー19aが備えられている。また、操作部18aには、記録媒体12へのデータの記録、再生、早送り再生、早戻し再生等の指示をユーザから受け付ける操作ボタンが備えられている。
【0048】つぎに、情報記録端末装置21の動作を説明する。情報記録端末装置21の動作は、第1の実施の形態のデータ記録再生装置のデータファイル記録時の動作とほぼ同様であるので、第1の実施の形態の図3のフローチャートを参照して説明する。
【0049】まず、ユーザは、装着部21aに記録媒体12を挿入して、操作部18bの操作ボタンの操作し、表示部101bに表示されるデータファイルの一覧表示等を参照して、記録媒体12に記録したいオーディオファイルもしくは映像ファイルを選択する。ここでは、オーディオファイルが選択されたものとする。その選択操作を受けて、制御部17bの指示のもと、記録部11bは、選択されたオーディオファイルの容量がどれくらいの大きさであるかという情報を、データサーバを介して外部のデータベースから受け取る(ステップ301)。
【0050】以下のステップ301〜308の処理は、第1の実施の形態のステップ301〜308と同様であるので簡単に説明する。
【0051】記録時刻・記録残量検出部13は、制御部17bの指示を受けて、記録媒体12のすべてのデータファイルの記録時刻を読み出す。また、記録時刻・記録残量検出部13は、記録媒体12のデータ空き容量を検出する(ステップ302)。検出した記録媒体12の空き容量が、ステップ301のユーザの選択したオーディオデータファイルの容量以上である場合(ステップ303)、ステップ308へ進み、記録部11bが、制御部17bの制御のもとで、データアーカイブサーバ22からデータファイルを受け取り記録媒体12に記録する。また、記録部11は、記録時の時刻をタイマ19bから受け取り、記録媒体12内の記録時刻保持領域に記録する。一方、ステップ303で記録媒体12の空き容量が、選択されたオーディオデータファイルの容量より小さかった場合、ファイル選択部14は、第1の実施の形態と同様に、記録時刻の古い順にデータファイルを選択し、削除対象のデータファイルとしてファイル削除部15に出力する(ステップ305)。制御部17bは、データファイルを削除してよいかユーザに確認するための表示を表示部101bに行う(ステップ306)。ユーザが、操作部18bにより削除を選択して記録を続行する場合、ファイル削除部15は、削除対象オーディオデータファイルを記録媒体12から削除し、空き容量を拡大させ(ステップ307)、記録部11は、空き容量の拡大した記録媒体12にオーディオデータファイルを記録する。また、記録部11は、制御部17bのタイマから記録時の時刻を受け取り、記録媒体12の記録時刻保持領域に記録する(ステップ308)。ユーザは、記録済みの記録媒体12を装着部21aから取り出す。
【0052】つぎに、携帯データ再生装置31の動作について説明する。携帯データ再生装置31の動作は、第1の実施の形態のデータ記録再生装置のデータファイル再生時の動作とほぼ同様であるので、第1の実施の形態の図4のフローチャートを参照して簡単に説明する。
【0053】まず、ユーザは、記録済みの記録媒体12を携帯データ再生装置31の装着部に装着した後、操作部18aの操作ボタンのなかの曲番号選択ボタン(もしくは映像番号ボタン)の押す等により、データファイル選択の操作をし、再生したいオーディオデータファイルまたは映像データファイルを選択する。このとき、制御部17aが表示部101aに、記録媒体12に記録されているデータファイルの一覧を表示させるようにすることができる。つぎに、ユーザが、操作部18aの再生開始ボタンを操作すると、記録再生部20がデータの再生を開始する。再生されたデータがオーディオデータである場合には、例えば携帯電話の音声出力部や接続されている外部ヘッドホンや外部スピーカに出力され、音声やオーディオとして出力される。また、再生されたデータが映像データである場合には、表示部101aまたは接続されている外部画像表示装置に出力され、映像が表示される。(ステップ401)。
【0054】制御部17aは、操作部18aの再生開始ボタンが押された時点で、タイマ19aから絶対時間で再生開始時刻PST(Play Start Time)を得て、この時刻からの再生時間PT(Play Time)の計測を開始する。ただし、操作部18の早送りボタン又は早戻しボタンが押された場合には、再生時間PTの計測を中止し早送りや早戻し時間を再生時間PTから除く(ステップ402)。制御部17aは、データの再生が終了したことを検出した場合には、再生時間PTの計測を終了する(ステップ403、404)。制御部17aは、計測した再生時間PTを、予め定められた時間Tと比較し(ステップ405)、再生時間PTが、予め定めた時間Tより長い時間の場合、記録再生部20に再生開始時刻PSTを受け渡し、記録媒体12の記録時刻保持領域内の当該データファイルの記録時刻を、再生開始時刻PSTに書き換えさせて終了する(ステップ406,407)。一方、ステップ405において再生時間PTが予め定めた時間T以下の場合、記録媒体12の記録時刻を書き換えずに、データの再生の処理を終了する(ステップ407)。
【0055】なお、携帯データ再生装置31のタイマ19aの絶対時間は、ユーザが他の基準時問を参照して設定するほかに、情報記録端末装置21の基準タイマ19bと通信することにより、自動的に絶対時間を設定するようにすることも可能である。この場合、ユーザが記録媒体12を情報記録端末装置21に挿入する際に、携帯データ再生装置31を情報記録端末装置21に接続するようにすることで実現可能である。もしくは、ユーザが記録媒体12を情報記録端末装置21に挿入する際に、携帯データ再生装置31ごと情報記録端末装置21に挿入する構成とすることにすることもできる。なお、情報記録端末装置21の基準タイマ19bは、通信回線等を介してシステム外部から基準時間を得るようにすることができる。
【0056】なお、第2の実施の形態において、情報記録端末装置21の動作を説明する際に、ステップ301でユーザが最初に記録媒体12をセットするように説明したが、ユーザがステップ301で記録したいファイルを選択した後に、ステップ302で記録媒体12をセットする構成にすることもできる。
【0057】第2の実施の形態によれば、携帯データ再生装置が、再生時間が所定の時間以上である場合に、記録時刻を再生開始時刻に書き換えるため、データファイルに新たな情報データを付加する必要がなく、情報記録端末装置は、削除対象ファイルを記録時刻によって単純に選択するだけで、ユーザの各データに対する最近の再生状況を把握して再生していないファイルを削除することができる。これにより記録媒体12の容量を無駄なく利用できる利便性の高い情報記録再生システムを提供することができる。
【0058】なお、第2の実施の形態では、図2において、制御部17b、記録時刻・記録残量検出部13、ファイル選択部14、ファイル削除部15をそれぞれ別個のブロックとして説明したが、第1の実施の形態でも説明したように、記録媒体12に直接的に記録・消去する動作をする構成と、演算部と、メモリとによって構成することも可能である。
【0059】また、第2の実施の形態では、記録媒体12を取り出して情報記録端末装置に挿入する構成であったが、記録媒体12を携帯データ再生装置31に収容した状態のまま、携帯データ再生装置31ごと情報記録端末装置21に挿入する構成にすることも可能である。
【0060】なお、上述した第1及び第2の実施の形態では、オーディオデータファイルと映像データファイルを記録再生する場合について説明したが、第1及び第2の実施の形態の装置で記録再生できるデータは、オーディオデータと映像データに限られず、デジタルデータであれば、同様に記録再生することができる。例えば、画像データや、ゲームソフト等も含まれる。
【0061】前述した第1及び第2の実施の形態において、データ記録再生装置(図1)及び情報記録端末装置(図2)は、ファイル削除部15を備えているとしたが、それに限定されず、ファイル削除部15を、ファイル選択部14からの指示に基づいて選択された対象データを圧縮符号化するファイル圧縮部に置き換えてもよい。この場合、圧縮され記録媒体に記録されたデータ(圧縮データ)は、記録媒体から削除されず記録されているため、後に再度そのデータを伸長して再生することができる。圧縮データにより記録媒体の空き容量が不足した場合には、圧縮データの記録時刻の古いデータから削除するようにすればよい。
【0062】
【発明の効果】上述したように、本発明によれば、限られた容量の記録媒体に、データファイルの冗長度を高めることなくファイル管理ができるようにデータを記録し、しも、記録媒体を効率よく利用できるよう考慮されたデータ記録再生装置、情報記録端末装置、携帯データ再生装置および情報記録再生システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態のデータ記録再生装置の構成を示すブロック図。
【図2】本実施の第2の実施の形態における情報記録端末装置と携帯データ再生装置を備えた情報記録再生システムの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の第1の実施の形態のデータ記録再生装置のデータ記録時の動作手順を示すフローチャート。
【図4】本発明の第1の実施の形態のデータ記録再生装置のデータ再生時の動作手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
11…記録部、12…記録媒体、13…記録残量検出部、14…記録時刻に従いファイルを選択するファイル選択部、15…ファイル削除部、16…再生部、17,17a、17b…制御部、18、18a,18b…操作部、19、19a、19b…タイマ、20…記録再生部、21…情報記録端末装置、31…携帯データ再生装置、101、101a,101b…表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】記録媒体にデータファイルおよび前記データファイルの記録時刻を記録するための記録手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルを再生するための再生手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルを削除するための削除手段と、前記記録媒体に記録可能な空き容量を検出する残量検出手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルについての前記記録時刻を検出する記録時刻検出手段と、ファイル選択手段と、制御手段とを有し、前記ファイル選択手段は、前記記録手段が記録しようとしているデータファイルの容量が、前記残量検出手段の検出した空き容量よりも大きい場合、前記記録媒体に記録されているデータファイルのうち、前記記録時刻検出手段の検出した前記記録時刻の古い順に1以上のデータファイルを削除対象データファイルとして選択し、当該削除対象データファイルの削除を前記削除手段に指示し、前記制御手段は、前記再生手段によるデータファイルの再生時間を計測し、該再生時間が予め定めた時間以上であった場合、当該データファイルについての前記記録時刻を前記再生手段が再生した時刻に書き換えるよう、前記記録手段に指示することを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項2】請求項1に記載のデータ記録再生装置において、前記ファイル選択手段は、前記削除対象データファイルの合計容量が、前記記録手段の記録しようとしているデータファイルの容量より大きくなるまでファイルを選択することを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項3】請求項1または2に記載のデータ記録再生装置において、表示手段をさらに有し、前記ファイル選択手段は、前記削除対象データファイルの一覧の表示と、削除してもよいかどうかをユーザに確認する内容の表示とを前記表示手段に表示させることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項4】請求項3に記載のデータ記録再生装置において、ユーザによるファイル選択操作を受け付ける操作手段をさらに有し、前記ファイル選択手段は、前記操作手段が削除すべきデータファイルの選択をユーザから受け付けた場合、当該データファイルを、前記削除対象ファイルと入れ替えることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項5】請求項4に記載のデータ記録再生装置において、前記ファイル選択手段は、前記ユーザから削除すべきデータファイルの選択を受け付けるために、前記表示手段に前記記録媒体に格納されているすべてのデータファイルの一覧を表示させることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項6】請求項1、2、3、4または5に記載のデータ記録再生装置において、前記記録手段は、第1及び第2の種類のデータファイルを記録可能であり、前記ファイル選択手段は、前記記録手段が記録しようとしているデータファイルが、前記第1の種類である場合、前記記録媒体に記録されているデータファイルのうち、前記第1の種類のデータファイルの中から前記削除対象データファイルを選択することを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項7】請求項1に記載のデータ記録再生装置において、ユーザから再生の指示を受け付ける第1操作部と、早送りおよび早戻しのうちの少なくとも一方の指示を受け付ける第2操作部とを備える操作手段を有し、前記制御手段は、前記第1操作部が操作された時点で再生時間の計測を開始し、前記第2操作部が操作された場合には、再生時間の計測を中断することを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項8】請求項1に記載のデータ記録再生装置において、通信手段をさらに有し、前記記録手段は、前記通信手段を介して記録すべき前記データファイルを外部から受け取ることを特徴とするデータ記録再生装置。
【請求項9】記録媒体にデータファイルを記録するための記録手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルを削除するための削除手段と、前記記録録媒体に記録可能な空き容量を検出する残量検出手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルの記録時刻を検出する記録時刻検出手段と、ファイル選択手段とを有し、前記ファイル選択手段は、前記記録手段が記録しようとしているデータファイルの容量が、前記残量検出手段の検出した空き容量よりも大きい場合、前記記録媒体に記録されているデータファイルのうち、前記記録時刻検出手段の検出した前記記録時刻の古い順に1以上のデータファイルを削除対象データファイルとして選択し、当該削除対象データファイルの削除を前記削除手段に指示することを特徴とする情報記録端末装置。
【請求項10】請求項9に記載の情報記録端末装置において、前記ファイル選択手段は、前記削除対象データファイルの合計容量が、前記記録手段の記録しようとしているデータファイルの容量より大きくなるまでファイルを選択することを特徴とする情報記録端末装置。
【請求項11】請求項9または10に記載の情報記録端末装置において、表示手段をさらに有し、前記ファイル選択手段は、前記削除対象データファイルの一覧の表示と、削除してもよいかどうかをユーザに確認する内容の表示とを前記表示手段に表示させることを特徴とする情報記録端末装置。
【請求項12】請求項9、10または11に記載の情報記録端末装置において、ユーザによるファイル選択操作を受け付ける操作手段をさらに有し、前記ファイル選択手段は、前記操作手段が削除すべきデータファイルの選択をユーザから受け付けた場合、当該データファイルを、前記削除対象ファイルと入れ替えることを特徴とする情報記録端末装置。
【請求項13】請求項12に記載の情報記録端末装置において、前記ファイル選択手段は、前記ユーザから削除すべきデータファイルの選択を受け付けるために、前記表示手段に前記記録媒体に格納されているすべてのデータファイルの一覧を表示させることを特徴とする情報記録端末装置。
【請求項14】請求項9,10、11、12または13に記載の情報記録端末装置において、前記記録手段は、第1及び第2の種類のデータファイルを記録可能であり、前記ファイル選択手段は、前記記録手段が記録しようとしているデータファイルが、前記第1の種類である場合、前記記録媒体に記録されているデータファイルのうち、前記第1の種類のデータファイルの中から前記削除対象データファイルを選択することを特徴とする情報記録端末装置。
【請求項15】請求項9、10,11,12,13または14に記載の情報記録端末装置において、通信手段をさらに有し、前記記録手段は、前記通信手段を介して記録すべき前記データファイルを外部から受け取ることを特徴とする情報記録端末装置。
【請求項16】請求項9、10,11,12,13、14または15に記載の情報記録端末装置において、前記記録媒体の装着を外部から受け付ける挿入口をさらに有することを特徴とする情報記録端末装置。
【請求項17】記録媒体に記録されているデータファイルを再生するための再生手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルの記録時刻を書き換えるための記録手段と、制御手段とを有し、前記制御手段は、前記再生手段によるデータファイルの再生時間を計測し、該再生時間が予め定めた時間以上であった場合、当該データファイルについての前記記録時刻を前記再生手段が再生した時刻に書き換えるよう、前記記録手段に指示することを特徴とする携帯データ再生装置。
【請求項18】請求項17に記載の携帯データ再生装置において、ユーザから再生を指示を受け付ける第1操作部と、早送りおよび早戻しのうちの少なくとも一方の指示を受け付ける第2操作部とを備える操作手段を有し、前記制御手段は、前記第1操作部が操作された時点で再生時間の計測を開始し、前記第2操作部が操作された場合には、再生時間の計測を中断することを特徴とする携帯データ再生装置。
【請求項19】情報記録端末装置と携帯データ再生装置とを備えた情報記録再生システムであって、前記情報記録端末装置は、記録媒体にデータファイルを記録するための記録手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルを削除するための削除手段と、前記記録録媒体に記録可能な空き容量を検出する残量検出手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルの記録時刻を検出する記録時刻検出手段と、ファイル選択手段とを有し、携帯データ再生装置は、前記記録媒体に記録されているデータファイルを再生するための再生手段と、前記記録媒体に記録されているデータファイルの記録時刻を書き換えるための記録手段と、制御手段とを有し、前記ファイル選択手段は、前記記録手段が記録しようとしているデータファイルの容量が、前記残量検出手段の検出した空き容量よりも大きい場合、前記記録媒体に記録されているデータファイルのうち、前記記録時刻検出手段の検出した前記記録時刻の古い順に1以上のデータファイルを削除対象データファイルとして選択し、当該削除対象データファイルの削除を前記削除手段に指示し、前記制御手段は、前記再生手段によるデータファイルの再生時間を計測し、該再生時間が予め定めた時間以上であった場合、当該データファイルについての前記記録時刻を前記再生手段が再生した時刻に書き換えるよう、前記記録手段に指示することを特徴とする情報記録再生システム。
【請求項20】請求項19に記載の情報記録再生システムにおいて、前記情報記録端末装置は、前記記録媒体、または、前記記録媒体が装着された前記携帯データ再生装置の挿入を受け付ける挿入口を有することを特徴とする情報記録再生システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2003−85008(P2003−85008A)
【公開日】平成15年3月20日(2003.3.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2001−279308(P2001−279308)
【出願日】平成13年9月14日(2001.9.14)
【出願人】(000004167)コロムビアミュージックエンタテインメント株式会社 (5)
【Fターム(参考)】