説明

データ送受信装置及びデータ印字ソート方法

【課題】送信されたデータを受信し内部メモリに保存して、受信データの情報に基づきソートを行い印字出力し、複数量の受信データを一括して出力した際の仕分け作業の効率化を図り、電力の消費を抑制するデータ送受信装置及びデータ印字ソート方法を提供する。
【解決手段】ネットワークに接続してデータの送受信を行うデータ送受信装置1において、送信データをFAXユニット102が受信すると、フラッシュメモリ82に該データを記憶し、所定量の受信データが蓄積するまで省電力モードを維持し、コントロール部62は、画像解析部108と、印字出力部130と、操作表示部104を制御し、データ受信量が所定量に達した際に、受信したデータに含まれる情報に基づき受信データが分類され一括印刷して出力が行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複写機やプリンタ、ファクシミリ等の電子写真方式のデータ送受信装置及びデータ印字ソート方法を提供する。
に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のファクシミリ端末やファクシミリ複合機において、消費される電力を抑制する制御が行われる。例えば、未使用時には、待機モードから消費電力モードへ切り替えを行い電力を消費しないような制御が行われている。
【0003】
一般に、ファクシミリ端末における、データの送受信が行われる動作状態と未使用時(非稼働状態)の待機状態とを比較すると、稼働していない待機状態の時間が、実際に稼働している動作状態の時間よりも長いことが常である。従って、動作状態に入る際に電力を供給するような構成をとることで消費電力を抑制することが行われている。
【0004】
そこで、消費電力を抑制するため、特許文献1では、内部のデータ蓄積メモリに格納された受信データが所定量に達した場合に印字出力動作を行い消費電力を抑制する技術が提案されている。
【0005】
また、特許文献2では、印字停止時間帯にメモリに保存された受信データが、該印字停止時間帯に印刷が完了するように、まとめて印刷出力し消費電力を抑制する技術が提案されている。
【0006】
また、特許文献3では、複数の出力ソーダビン毎に送信元識別情報を対応付けて、受信したFAXデータの送信元に対応する出力先ソーダビンへ排出を行う技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−55437号
【特許文献2】特開2003−177895号
【特許文献3】特開平10−13609号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、送信されたデータを受信する毎に、本体を省電力状態から待機状態に切り替えて受信データの印字出力を行う構成では、本体をウォームアップさせる、つまり待機状態にさせるために余分な電力を要する。特許文献1及び2では、送信されたデータを受信順に仕分けを行い印字出力するか、或いは受信データを特定の送信先に基づいて仕分けを行い印字出力するだけで、複数量の受信データを一括して出力した際の仕分け作業の効率化に関しては考慮されておらず、これに伴い電力が多大に消費されるという課題がある。
【0009】
また、特許文献では、高価なソータ装置や受信データを仕分けるための制御装置が必要となり、データ送受信装置の生産コストの上昇や装置本体のサイズが大きくなるという課題がある。
【0010】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなれたもので、送信されたデータを受信し内部メモリに保存して、受信データの情報に基づきソートを行い印字出力し、複数量の受信データを一括して出力した際の仕分け作業の効率化を図り、電力の消費を抑制するデータ送受信装置及びデータ印字ソート方法を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述した課題を解決するために本発明に係るデータ送受信装置の各構成は、次の通りである。
【0012】
本発明のデータ送受信装置は、ネットワークに接続してデータの送受信を行うデータ送受信装置であって、送信された前記データを受信する受信部と、前記データを記憶する記憶部と、前記データの情報を解析する解析部と、前記解析された情報に基づき前記データを分類するソート部と、前記分類されたデータを印刷出力する印刷出力部と、データ送受信装置の動作を制御する制御部と、を備え、前記ソート部は、受信したデータに含まれる情報に基づき前記データを分類し、前記印刷出力部は一括印刷して出力することを特徴とするものである。
【0013】
また、本発明のデータ送受信装置は、前記解析された情報に応じて前記ソート部によって分類された前記データを表示する操作表示部を備えることを特徴とするものである。
【0014】
また、本発明のデータ送受信装置において、前記制御部は、所定の時間後に省電力モードに設定し、前記データの受信量が所定量に達した際に、一括印字出力するように前記印刷出力部を制御することを特徴とするものである。
【0015】
前記ソート部は、受信した前記データの送信元又は受信した回線の種別に基づき前記データを分類し、前記印刷出力部は一括印刷して出力することを特徴とするものである。
【0016】
また、上述した課題を解決するために、本発明に係るソートデータ印字ソート方法の各ステップは、次の通りである。
【0017】
本発明のソートデータ印字ソート方法は、ネットワークに接続してデータの送受信を行い、前記データを分類し出力するソートデータ印字ソート方法であって、送信された前記データを受信する受信ステップと、前記データを記憶する記憶ステップと、前記データの情報を解析する解析ステップと、前記解析された情報に基づき前記データを分類するソートステップと、前記分類されたデータを印刷出力する印刷出力ステップと、前記ソートステップにおいて分類された前記データを表示する操作表示ステップと、を備え、前記ソートステップにおいて、受信したデータに含まれる情報に基づき前記データが分類され、前記印刷出力ステップにおいて、前記分類されたデータが一括印刷して出力されることを特徴とするものである。
【0018】
また、本発明のソートデータ印字ソート方法は、所定の時間後に省電力モードに設定し、前記データの受信量が所定量に達した際に、一括印字出力するように前記印刷出力ステップを制御する制御ステップを備えることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、データ送受信装置は、ネットワークに接続してデータの送受信を行うデータ送受信装置であって、送信された前記データを受信する受信部と、前記データを記憶する記憶部と、前記データの情報を解析する解析部と、前記解析された情報に基づき前記データを分類するソート部と、前記分類されたデータを印刷出力する印刷出力部と、データ送受信装置の動作を制御する制御部と、を備え、前記ソート部は、受信したデータに含まれる情報に基づき前記データを分類し、前記印刷出力部は一括印刷して出力することで、ユーザーが設定した印字出力の条件に従って出力されるため、仕分け作業の必要性を不要にし、印字出力後の作業効率を向上することができるという優れた効果を奏し得る。
【0020】
本発明によれば、データ送受信装置は、前記解析された情報に応じて前記ソート部によって分類された前記データを表示する操作表示部を備えることで、印字出力される順序が確認でき作業効率が向上するという優れた効果を奏し得る。
【0021】
本発明によれば、前記制御部は、所定の時間後に省電力モードに設定し、前記データの受信量が所定量に達した際に、一括印字出力するように前記印刷出力部を制御することで、受信した画像データを一旦メモリに記憶させて、所定の受信量に基づき画像データを蓄積し、画像データを分類して一括印字出力するため、画像データを受信する毎にデータ送受信装置を動作モード起動することを防ぐことができ、そのため電力消費を抑制することができるという優れた効果を奏し得る。
【0022】
本発明によれば、前記ソート部は、受信した前記データの送信元又は受信した回線の種別に基づき前記データを分類し、前記印刷出力部は一括印刷して出力することで、ユーザーの所望する印字出力条件に基づいて一括印字出力することができるので、消費電力を抑制すると同時に仕分け作業の必要性を不要にし、印字出力後の作業効率を向上することができるという優れた効果を奏し得る。
【0023】
本発明によれば、ソートデータ印字ソート方法は、ネットワークに接続してデータの送受信を行い、前記データを分類し出力するソートデータ印字ソート方法であって、送信された前記データを受信する受信ステップと、前記データを記憶する記憶ステップと、前記データの情報を解析する解析ステップと、前記解析された情報に基づき前記データを分類するソートステップと、前記分類されたデータを印刷出力する印刷出力ステップと、前記ソートステップにおいて分類された前記データを表示する操作表示ステップと、を備え、前記ソートステップにおいて、受信したデータに含まれる情報に基づき前記データが分類され、前記印刷出力ステップにおいて、前記分類されたデータが一括印刷して出力されることで、ユーザーが設定した印字出力の条件に従って出力されるため、仕分け作業の必要性を不要にし、印字出力後の作業効率を向上することができるという優れた効果を奏し得る。
【0024】
本発明によれば、ソートデータ印字ソート方法は、所定の時間後に省電力モードに設定し、前記データの受信量が所定量に達した際に、一括印字出力するように前記印刷出力ステップを制御する制御ステップを備えることで、受信した画像データを一旦メモリに記憶させて、所定の受信量に基づき画像データを蓄積し、画像データを分類して一括印字出力するため、画像データを受信する毎にデータ送受信装置を動作モード起動することを防ぐことができ、電力消費を抑制することができるという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本実施形態に係るデータ送受信装置を備えるデータ送受信システムの構成を示す概略図である。
【図2】本実施形態に係るデータ送受信装置の構成を示す概略図である。
【図3】本実施形態に係るデータ送受信装置の操作表示部に表示された画面の一例である。
【図4】本実施形態に係るデータ送受信装置の操作表示部に表示される受信データの一例である。
【図5】本実施形態に係るデータ送受信装置の操作表示部に表示される受信データを示す一例である。
【図6】本実施形態に係るデータ送受信装置の操作表示部に表示される受信データを示す別の一例である。
【図7】本実施形態に係るデータ送受信装置におけるデータ印字ソート方法の前半の処理を示すフローチャートである。
【図8】本実施形態に係るデータ送受信装置におけるデータ印字ソート方法の中盤の処理を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態に係るデータ送受信装置におけるデータ印字ソート方法の後半の処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
次に、本発明の実施形態に係る受信データのデータ印字ソート方法を利用したデータ送受信装置1を説明する。
【0027】
データ印字ソート方法を用いたデータ送受信装置1(1a、1b、1c、1d、1e)と、通信ネットワークN1、N2(インターネット及び公衆回線等)を介し、遠隔地の複数のデータ送信装置20a、20b、20cとの接続状態を示すデータ送受信システム1000の構成を示す概略図である。図2は、本実施形態に係るデータ印字ソート方法を利用いたデータ送受信装置1の構成を示す概略図である。
【0028】
データ送受信装置1は、図1に示すように、広域通信網である通信ネットワークN1、N2を介して、複数のデータ送信装置20a、20b、20cに接続されている。詳しくは後述するが、各データ送受信装置1は、データ送信装置20(20a、20b、20c)から送信されるデータを受信し記憶、所定の条件に基づいて出力するように構成されている。以下、データ送受信装置1の一例として、ファクシミリ機能を備えるデジタル複合装置を説明するが、これに限定されず、画像形成装置等の画像データを受信可能な機器に適応することができる。
【0029】
データ送受信装置1は、図2に示すように、全体の動作を制御するMCU部(メインコントロールユニット)101、通信ネットワークN1、N2を介してデータ送信装置20との間で画像データの送受信を行なうファクシミリ機能を実現するための制御を行うFAXユニット102、送信された原稿のデータを読み取る原稿読取部103、タッチパネル式の操作表示部104、受信したデータを印刷し出力する印字出力部130、電源部123を備える。
【0030】
以下に、データ送受信装置1の各構成要素(セクション)を順次説明する。
【0031】
MCU部101は、データ送受信装置1の全体の動作を制御する。MCU部101は、図2に示すように、原稿読取部103、印字出力部130、操作表示部104、FAXユニット102、及び電源部123に接続されている。また、MCU部101は、これらを制御してデータ送受信装置1としての一般的機能を実現するプログラムを実行するためのコントロール部62、データ送受信装置1の主動作の制御に使用されるプログラム等を記憶するためのROM(Read Only Memory)64、種々のプログラムや画像データの記憶領域を提供するためのRAM(Random Access Memory)66、FAXユニット102によって他のファクシミリ装置から受信された画像データの圧縮及び符号化及び画像データの解析を行うための画像解析部108及び制御に必要なデータをバックアップして保持する不揮発性メモリ(図示せず)とを含む。
【0032】
コントロール部62は、データ送受信装置1の全体の制御を司るものであって、CPU等から構成されている。
【0033】
ROM64には、データ送受信装置1の動作を制御するのに必要なプログラム及びデータ等が記憶されている。コントロール部62は、ROM64に格納されているプログラム及びデータに従ってデータ送受信装置1の制御を行なうと共にデータ送受信装置1の各機能に関する制御を実行する。
【0034】
RAM66は、コントロール部62による演算及び処理の結果を一時的に記憶するワーキングメモリとしての機能と、種々のカウント値、JAM及びサービス・エラーの履歴情報、並びに消耗部品の情報等を記憶するバックアップメモリとしての機能と、画像データを記憶するフレームメモリとしての機能とを提供する。
【0035】
画像解析部108は、他のファクシミリ装置から受信された画像データの圧縮及び符号化を行うほかに、画像データに含まれている情報を抽出し解析を行う。抽出及び解析された画像データの情報は、コントロール部62に送られる。
【0036】
操作表示部104は、図3に示すように、タッチパネル式操作表示部118、テンキー119、電源入力キー120、及び受信データ情報設定キー121を備える。タッチパネル式操作表示部118は、原稿読取部103で読み取った画像データやFAXユニット102において受信された画像データ及びその情報を表示する。尚、該情報は、画像データの受信順H、送信元の情報J(送信装置の識別コード等)、使用された受信回線の種類情報F及び受信日時K等が含まれる。
【0037】
テンキー71は、主に数字入力を入力する場合に使用する。電源入力キー120は、データ送受信装置1の電源部123をユーザーによってオン・オフする場合に使用する。また、ユーザーは、受信データ情報設定キー121を使用し、FAXユニット102において受信された画像データの情報に基づく印字出力の条件を設定できる。
【0038】
タッチパネル式操作表示部118に表示されている画面の一例として、図4に示すように、画像データの受信順H、送信元の情報J(送信装置の識別コード等)、使用された受信回線の種類情報F及び受信日時Kが表示される。
【0039】
ユーザーによって各情報毎に印字出力する条件を予め設定し、選択された印字出力条件に基づいて印字出力される。ユーザーは、受信データ情報設定キー121を使用し、印字出力する条件を予め設定する。図5に示すタッチパネル式操作表示部118では、ユーザーによって、送信元の情報Jが選択され、送信元の情報Jに基づき、印字出力部130によって印字出力される受信データが表示されている。
【0040】
尚、図5の印字順ラインLで示されるように、画面上段左から画面上段右に順次印字され、さらに画面下段左から画面下段右で示される方向に印字順が設定されている。印字枚数が増えるに従って、印字順ラインLで示される段も増え、画像データの情報を示す各サムネールSは、縮小されて表示される。また、サムネールSには、画像データの受信順H、送信元の情報J(送信装置の識別コード等)、使用された受信回線の種類情報F及び受信日時Kが表示される。
【0041】
また、タッチパネル式操作表示部118に表示されている画面の別の一例として、図6に示すタッチパネル式操作表示部118では、ユーザーによって、送信元の情報J及び受信回線の種類情報Fが選択され、これらの情報に基づき、印字出力部130によって印字出力される受信データが表示されている。
【0042】
印字出力部130は、MUC部101の指示に基づいて、図示しない給紙部から供給される記録用紙に、画像処理部76によって処理された画像データ画像を印刷する。
【0043】
原稿読取部103は、データ送受信装置1の上部に配置され、原稿の画像を読み取る。また、原稿読取部103は、原稿画像を電気信号に変換して画像データとして取り込むためのCCD(Charged Couple Device)イメージセンサ(図示せず)、原稿の有無を検知する原稿読取センサ(図示せず)を備えている。画像処理部76は、読み取った原稿画像を適正な電気信号に変換して各色の画像データを形成し、通信部80及びフラッシュメモリ82に伝達する。
【0044】
電源部123は、コントロール部62からの指示に基づいて、通常の動作モードから消費電力を制限する省電力モードへの移行時及び省電力モードから通常の動作モードへの移行時には、上述の原稿読取部103、印字出力部130、操作表示部104、MCU101及びFAXユニット102への電力の供給及び停止を行う。尚、省電力モード時には、電源部123は、通常、FAXユニット102及びコントロール部62にだけ電力が供給されるように電力を供給する。
【0045】
省電力モード時にFAXユニット102が、FAX(画像データ)を受信した場合、FAXコントロール部72は、インターフェイス制御部74を介してコントロール部62と通信する。コントロール部62は、電源部123に各部に電力を供給するように指示を伝達する。
【0046】
FAXユニット102は、外部のデータ送信装置20及び他のファクシミリ装置(図示せず)との通信インターフェイスをとして機能する通信部80と、通信部80の動作を制御するためのNCU(Network Control Unit)78と、MCU部101のコントロール部62とインターフェイスをとっているインターフェイス制御部74(IF制御部)と、通信ネットワークN1、N2を介して他のファクシミリ装置(図示せず)に送信する画像を圧縮及び符号化し、外部のデータ送信装置20及び他のファクシミリ装置から受信した画像を復元化及び伸張するための画像処理部76と、外部のデータ送信装置20及び他のファクシミリ装置から受信した画像を記憶するためのフラッシュメモリ82とを含む。
【0047】
FAXユニット102はさらに、ファクシミリ機能を実現するためのFAXコントロール部72、FAXコントロール部72の機能を実現するプログラム等を記憶するためのROM86、FAXユニット102で実行される種々のプログラムの記憶領域を提供するためのRAM84とを含む。尚、FAXユニット102は、通信ネットワークN1、N2を介してデータ送信装置20から送信された画像データを受信しハードディスク(図示せず)記憶させる構成としてもよい。
【0048】
尚、NCU78、インターフェイス制御部74、画像処理部76、フラッシュメモリ82、FAXコントロール部72、ROM88及びRAM84に対する制御はコントロール部62により行なわれる。
【0049】
内部給紙ユニット(図示せず)は、画像形成に使用する記録用紙を収納するための給紙トレイ(図示せず)を備え、複数の記録用紙が配置される。給紙トレイは、データ送受信装置1の仕様により規定されたサイズ、または利用者が予め定めたサイズの記録用紙を大量に収納することが可能な構成をとる。また、データ送受信装置1の上面には、排紙トレイ(図示せず)が設けられ、印刷済みの記録用紙がフェイスダウンで排出されて積載されるようになっている。
【0050】
次に、図7〜図9を参照して、データ送受信装置1におけるデータ印字ソート方法を説明する。図7〜図9は、データ送受信装置1におけるデータ印字ソート方法を示すフローチャートである。
【0051】
ユーザーによってデータ送受信装置1が起動された場合(ステップ10)、データ送受信装置1は、データ送受信装置1として一般的な機能を実現する各種プログラムを起動し(ステップ20)、ウォームアップが完了するまで待機する(ステップ30)。データ送受信装置1は、ウォームアップが完了すると、操作画面を操作表示部104に表示する(ステップ40)。
【0052】
ユーザーによって受信データ情報設定キー121が操作され、入力されたデータ送受信装置1の印字出力の条件がフラッシュメモリ82に記憶される(ステップ50)。図示しない内部タイマが所定の時間(第1の所定時間)をカウントし、所定のカウント値に達したか否かがコントロール部62によって監視される。
【0053】
内部タイマが所定の時間(第1の所定時間)に達した場合(ステップ60,Y)、コントロール部62が、FAXユニット102及びコントロール部62以外の各セクションに対して電力の供給を停止するように電源部123に指示を送り、省電力モードに入る(ステップ70)。
【0054】
さらに、外部のデータ送信装置20及び他のファクシミリ装置(図示せず)から画像データ(FAXデータ)を受信した場合(ステップ80、Y)、画像データはフラッシュメモリ82に記憶されて蓄積される。さらに蓄積された受信データの量が、予め設定された所定量に達しているか否かがコントロール部62によって判定される(ステップ90)。
【0055】
コントロール部62が予め設定された所定量に達していると判断した場合(ステップ90,Y)、コントロール部62は、電源部123に各セクションに対して電力を送るように指示を送る(ステップ120)。一方、コントロール部62が予め設定された所定量に達していないと判断した場合(ステップ90、N)、蓄積する受信データ量が所定量になるまで、電源部123に待機指示を送り、受信する画像データを蓄積する(ステップ100)。
【0056】
再度、コントロール部62が予め設定された所定量に達していると判断した場合(ステップ110、Y)、コントロール部62は、電源部123に各セクションに対して電力を送るように指示を送り(ステップ120)、データ送受信装置1は、通常動作モードになる(ステップ130)。
【0057】
画像処理部76によって受信したデータの処理が行われ(ステップ140)、画像解析部108によって受信した各画像データの情報が抽出及び解析される(ステップ150)。
【0058】
操作表示部104は、予め設定された印字出力の設定に基づき、各画像データにおける情報、すなわち、画像データの受信順H、送信元の情報J(送信装置の識別コード)、使用された受信回線の種類情報F及び受信日時Kを表示する(ステップ160)。
【0059】
印字出力部130は、操作表示部104に表示されたソート(分類)順に一括印字出力を行う(ステップ170)。
【0060】
図示しない内部タイマが所定の時間(第2の所定時間)をカウントし(ステップ180)、所定のカウント値に達したか否かがコントロール部62によって監視される。
【0061】
内部タイマが所定の時間(第2の所定時間)に達した場合(ステップ180,Y)、コントロール部62が、FAXユニット102及びコントロール部62以外の各セクションに対して電力の供給を停止するように電源部123に指示を送り、省電力モードに入る(ステップ190)。
【0062】
さらに、省電力モード中において、コントロール部62は、受信データの量が所定値に達していないか監視する。尚、受信した画像データの量が所定値に達した場合に発生するトリガー信号を絶えず監視する構成とする。
【0063】
以上の説明から明らかなように、本実施の形態に係るデータ送受信装置1では、省電力モード時に、コントロール部62及びFAXユニット102以外への電力の供給がオフされる。従って、省電力モード時での電力の消費をできるだけ少なくすることができる。さらに、受信した画像データを一旦メモリに記憶させて、所定の条件に基づき画像データを蓄積し、画像データを分類して一括印字出力するため、画像データを受信する毎にデータ送受信装置1を動作モード起動することを防ぐことができ、電力消費を抑制することができる。また、ユーザーが設定した印字出力の条件に従って出力されるため、仕分け作業の必要性を不要にし、印字出力後の作業効率を向上することができる。
【符号の説明】
【0064】
1(1a、1b、1c、1d、1e) データ送受信装置
20 データ送信装置
62 コントロール部
72 FAXコントロール部
74 インターフェイス制御部
76 画像処理部
80 通信部
82 フラッシュメモリ
101 MCU部
102 FAXユニット
103 原稿読取部
104 操作表示部
108 画像解析部
118 タッチパネル式操作表示部
119 テンキー
120 電源入力キー
121 受信データ情報設定キー
123 電源部
130 印字出力部
N1、N2 通信ネットワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークに接続してデータの送受信を行うデータ送受信装置であって、
送信された前記データを受信する受信部と、
前記データを記憶する記憶部と、
前記データの情報を解析する解析部と、
前記解析された情報に基づき前記データを分類するソート部と、
前記分類されたデータを印刷出力する印刷出力部と、
前記データ送受信装置の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記ソート部は、受信したデータに含まれる情報に基づき前記データを分類し、
前記印刷出力部は、一括印刷して出力することを特徴とするデータ送受信装置。
【請求項2】
前記解析された情報に応じて前記ソート部によって分類された前記データを表示する操作表示部を備えることを特徴とする請求項1に記載のデータ送受信装置。
【請求項3】
前記制御部は、所定の時間後に省電力モードに設定し、前記データの受信量が所定量に達した際に、一括印刷出力するように前記印刷出力部を制御することを特徴とする請求項1又は2に記載のデータ送受信装置。
【請求項4】
前記ソート部は、受信した前記データの送信元に基づき前記データを分類し、
前記印刷出力部は、一括印刷して出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデータ送受信装置。
【請求項5】
前記ソート部は、前記データを送受信する際に用いる回線の種別に基づき前記データを分類し、
前記印刷出力部は、一括印刷して出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のデータ送受信装置。
【請求項6】
前記データを送受信する際に用いる回線の種別は、少なくとも公衆回線及び無線ネットワーク回線を含むことを特徴とする請求項5に記載のデータ送受信装置。
【請求項7】
ネットワークに接続してデータの送受信を行い、前記データを分類し出力するソートデータ印字ソート方法であって、
送信された前記データを受信する受信ステップと、
前記データを記憶する記憶ステップと、
前記データの情報を解析する解析ステップと、
前記解析された情報に基づき前記データを分類するソートステップと、
前記分類されたデータを印刷出力する印刷出力ステップと、
前記ソートステップにおいて分類された前記データを表示する操作表示ステップと、
を備え、
前記ソートステップにおいて、受信したデータに含まれる情報に基づき前記データが分類され、前記印刷出力ステップにおいて、前記分類されたデータが一括印刷して出力されることを特徴とするデータ印字ソート方法。
【請求項8】
所定の時間後に省電力モードに設定し、前記データの受信量が所定量に達した際に、一括印字出力するように前記印刷出力ステップを制御する制御ステップを備えることを特徴とする請求項7に記載のデータ印字ソート方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−93771(P2013−93771A)
【公開日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−235188(P2011−235188)
【出願日】平成23年10月26日(2011.10.26)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】