トイレブース便器洗浄システム
【課題】ビルなどのトイレ室に備えられた複数のトイレブースのすべてが自動洗浄によって使用できなくなることを防止できるトイレブース便器洗浄システムを提供する。
【解決手段】それぞれに自動洗浄手段１２を備えた複数の洋風便器装置１６を各トイレブース１０に設置したトイレブース便器洗浄システムであって、所定の自動洗浄開始タイミングを検出する自動洗浄開始検出手段２と、自動洗浄開始検出手段２の検出によって、所定の時間帯でトイレブース１０の自動洗浄を開始させるクロックタタイマー３とを備えた自動洗浄スケジューラ１を備えており、自動洗浄スケジューラ１は、トイレブース１０に設けた自動洗浄手段１２を、クロックタイマー３を参照して、所定の重複のない時間帯順序で循環的にシーケンス制御する。
【解決手段】それぞれに自動洗浄手段１２を備えた複数の洋風便器装置１６を各トイレブース１０に設置したトイレブース便器洗浄システムであって、所定の自動洗浄開始タイミングを検出する自動洗浄開始検出手段２と、自動洗浄開始検出手段２の検出によって、所定の時間帯でトイレブース１０の自動洗浄を開始させるクロックタタイマー３とを備えた自動洗浄スケジューラ１を備えており、自動洗浄スケジューラ１は、トイレブース１０に設けた自動洗浄手段１２を、クロックタイマー３を参照して、所定の重複のない時間帯順序で循環的にシーケンス制御する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、自動洗浄指令操作されたこと、所定時刻に到達したこと、または所定の汚れを検出したことなどをトリガとして便器の自動清掃を実行する洋風便器装置を有したトイレブースを複数有したトイレブース便器洗浄システムに関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、便器の未使用時に便器本体のボウル部内全エリアの洗浄、乾燥などの一連の自動清掃を行う自動洗浄モードを実行可能とした洋風便器装置が開発されている。
【０００３】
この自動洗浄モードは、所定時刻に到達したこと、所定の汚れを検出したこと、あるいは指令操作などをトリガとして自動清掃が開始され、ボウル部内の各部位の洗浄と乾燥が連続的に自動実行されるため、ボウル部内については人手による清掃がほとんど不要である。
【０００４】
特許文献１には、自動洗浄が可能な洋風便器装置が開示されている。
【特許文献１】特開平１１−３４６９６０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところで、ビルなどのトイレ室では壁によって仕切られた複数のトイレブースが備えられ、また一般住戸でも複数のトイレブース（室）を備えていることが多いが、各トイレブースの洋風便器装置に上記の自動洗浄モードを適用させた場合、次のような種々の問題が発生する。
【０００６】
すなわち、操作により起動するものでは、複数の便器装置を１つずつ操作しなければならないため手間がかかるうえ、重複起動によりいずれのトイレブースも使用できなくなることを避けようとするために時間帯を異ならせて起動操作すれば、さらに手間がかかる。
【０００７】
また、それぞれの便器装置が、所定の汚れ検出などの条件で自動起動するものでは、各便器装置は装置間で連携することなく自動洗浄モードに入るため、利用者にとって自動洗浄タイミングの予測ができず、トイレを使用しにくいという問題がある。しかも、そのようなものでは、同時に自動洗浄モードに入ってしまう可能性もあり、いずれのトイレブースも使用できなくなるおそれがある。
【０００８】
さらに、所定時刻になれば自動起動するものでは、設定の仕方によっては時間帯が重複してしまうため、重複しないように管理する必要がある。
【０００９】
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、ビルなどのトイレ室に備えられた複数のトイレブースのすべてが自動洗浄によって使用できなくなることを防止できるトイレブース便器洗浄システムを提供することにある。つまり、常に少なくとも１つのトイレブースを使用できるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記目的を達成するために、本発明者らは、自動洗浄の時間帯を複数のトイレブース間で所定の重複がないようにした第１の本発明と、各トイレブースで自動洗浄の停止時間帯を設けるようにした第２の本発明を提案している。
【００１１】
第１の本発明である請求項１に記載のトイレブース便器洗浄システムは、それぞれに自動洗浄手段を備えた複数の洋風便器装置を各トイレブースに設置したトイレブース便器洗浄システムであって、所定の自動洗浄開始トリガを検出する自動洗浄開始検出手段と、この自動洗浄開始トリガによって、所定の時間帯でトイレブースの自動洗浄を開始させるクロックタタイマーとを備えた自動洗浄スケジューラを備えており、自動洗浄スケジューラは、トイレブースに設けた自動洗浄手段を、クロックタイマーを参照して、所定の重複のない時間帯順序で循環的にシーケンス制御することを特徴とする。
【００１２】
請求項２に記載の本発明システムでは、それぞれのトイレブースは、人体検知手段を備えており、自動洗浄スケジューラは、トイレブースに設けた人体検知手段から人体検知信号を受けたときには、そのトイレブースの自動洗浄を禁止する一方、人体検知信号がなくなったときに、そのトイレブース内の上記自動洗浄の禁止状態を解除することを特徴とする。
【００１３】
請求項３に記載の本発明システムでは、自動洗浄スケジューラは、トイレブースに設けた人体検知手段から人体検知信号を受けて、そのトイレブースの自動洗浄を禁止したときには、予め準備された一循のシーケンス自動洗浄時間帯が終了した後に、人体検知信号の有無を参照して、そのトイレブース内の上記自動洗浄を開始するようにしている。
【００１４】
第２の本発明である請求項４に記載のトイレブース便器洗浄システムは、それぞれに自動洗浄手段を備えた複数の洋風便器装置を各トイレブースに設置したトイレブース便器洗浄システムであって、トイレブースの使用可能時間帯において、トイレブースの自動洗浄停止時間を選択設定する自動洗浄停止時間設定手段と、その自動洗浄停止時間設定手段によって設定された自動洗浄停止時間に基づいて、自動洗浄手段の作動を停止制御する自動洗浄スケジューラとを備え、自動洗浄停止時間設定手段では、少なくとも1つのトイレブースの自動洗浄手段の作動が停止される時間帯を設けるようにして、上記トイレブースの自動洗浄停止時間を選択設定するようにしていることを特徴とする。
【００１５】
請求項５に記載の本発明システムでは、自動洗浄停止時間設定手段はトイレブースの使用可能時間帯を更に設定可能にしていることを特徴とする。
【００１６】
請求項６に記載の本発明システムでは、それぞれのトイレブースは、洗浄時の状態表示手段を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１７】
第１の本発明である請求項１〜３に記載のトイレブース便器洗浄システムによれば、自動スケジューラが複数のトイレブースに対し、所定の重複のない時間帯順序で循環的にシーケンス制御するようにしているので、すべてのトイレブースが同時に自動洗浄モードとなることを防止できる。
【００１８】
請求項３に記載の発明システムによれば、人体検知手段による人体検知信号を受けたトイレブースについて予め準備された一循のシーケンス自動洗浄時間帯が終了した後に自動洗浄を開始するようにしているため、自動洗浄が他のトイレブースと重なることがない。
【００１９】
第２の本発明である請求項４、５に記載のトイレブース便器洗浄システムによれば、少なくとも１つのトイレブースの自動洗浄の作動が停止される時間帯を設けるようにした自動洗浄停止時間を選択設定できるようにしているため、すべてのトイレブースが同時に自動洗浄モードとなることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２０】
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面とともに説明する。
【００２１】
図１〜図３は、第１の本発明の一例であるトイレブース自動洗浄システムの説明図で、図１は同システムのシステムブロック図、図２は同システムにおけるトイレブースの要部ブロック図、図３は同システムの自動洗浄タイムチャートである。
【００２２】
ここで、トイレブース１０は仕切壁などで仕切られた空間そのものを指すものではなく、その空間に設置した洋風便器装置１６、それに備わった、あるいは接続された種々の装置（後述する自動洗浄手段、人体検知手段、状態表示灯など）を含んだものとして位置付けられる。
【００２３】
本自動洗浄システムは、図１に示すように、自動洗浄スケジューラ１と、複数のトイレブース１０、１０・・・とが有線または無線で接続されており、自動洗浄スケジューラ１は、自動洗浄を開始するための自動洗浄開始検出手段２と、クロックタイマー３と、各トイレブースと通信するための通信手段４とを少なくとも備えている。なお無線の場合、通信手段４は無線通信手段で構成される。
【００２４】
自動洗浄スケジューラ１は、特定のトイレブース１０あるいはトイレブース１０とは異なる場所に設置され、かつ自動洗浄スイッチ５を接続しており、このスイッチ操作がされると、自動洗浄開始検出手段２が自動洗浄開始のトリガを検出し、その後、自動洗浄開始指令信号を各トイレブース１０に送出するようにしている。
【００２５】
なお、自動洗浄開始のトリガはスイッチ操作に限られず、所定時刻に到達したこと、特定の洋風便器装置１６が所定の汚れを検知したことなどをトリガとしてもよい。
【００２６】
また図２に示すように、それぞれのトイレブース１０は、自動洗浄モードの清掃のための一連の洗浄や乾燥を連続的に実行する自動洗浄手段１２と、洗浄時の状態を表示する状態表示手段１３と、便器使用の有無を検知するための人体検知手段１４と、自動洗浄スケジューラと１の間で信号を送受するための通信手段１５と、これらを制御するとともに、予め定められた自動洗浄プログラムに従って、状態表示手段１３を表示制御しながら、トイレブース１０内の自動洗浄手段１２を作動する制御部１１とを備えている。なお、各部へ電源供給する電源部、種々の操作をするための操作手段は図示を省略する。
【００２７】
自動洗浄手段１２は、自動洗浄プログラムを含んで構成され、制御部１１からの作動により自動洗浄プログラムが起動し、そのプログラムにしたがって不図示の自動洗浄機構を制御して、洋風便器装置１６のボウル部（不図示）内の自動洗浄を実行する。
【００２８】
これらの構成部のうち制御部１１、自動洗浄手段１２は洋風便器装置１６に内蔵されることが望ましいが、人体検知手段１４、通信手段１５、操作手段は、洋風便器装置１６またはトイレブース１０内の適所に設けられればよい。状態表示手段１３は、例えばトイレブース１０の扉に設けた状態表示灯、トイレブース１０内の壁に取り付けた表示操作パネル、便器内蔵の表示部などいずれでもよく、便器そのものが光るものでもよい。なお、いずれに設置してもよいが、各部は相互に接続されていることはいうまでもない。また、表示操作パネルで状態表示するようにしてもよい。
【００２９】
自動洗浄スケジューラ１は、自動洗浄スイッチ５が操作されると、タイマーと指令出力部とによって、複数のトイレブース１０、１０・・・に対し、自動洗浄が重複しないように所定の重複のない時間帯の順序で自動洗浄開始指令を出力して、シーケンス制御するようにしている。
【００３０】
ここで、所定の重複のない時間帯とは、少なくともすべてのトイレブースが同時に自動洗浄モードにならないような時間帯であればよく、例えば図３に示すように、それぞれのトイレブース１０に対し、時間ｔ１ずつ自動洗浄の開始時間をずらすようなものでもよい。
【００３１】
図３は、３つのトイレブース１０の場合を示しており、自動洗浄スケジューラ１はスイッチ操作のタイミングでトイレブースＡに自動洗浄の指令を出し、その時間ｔ１経過後にトイレブースＢに、さらにその時間ｔ１経過後にトイレブースＣに指令を出力している。
【００３２】
ところが、指令を受けた時にはトイレブースＡでは便器使用中となって、人体検知手段１４が人体を検知しているため、トイレブースＡでは自動洗浄を実行せず、その人体検知信号を受信した自動洗浄スケジューラ１は、トイレブースＡについては、一循のシーケンスが終了した後、つまり最初に指令を出力した時から時間（ｔ１＊３）が経過した時に再度、開始指令を出力するようにしている。もちろん、トイレブースＢ、Ｃが使用中の場合も同様に、最初に指令を受けた時から時間（ｔ１＊３）が経過した時にリトライ指令を受け付けるようになっている。また、リトライ指令を受けたときにも便器使用中であれば、さらに一循後に開始指令が出力される。
【００３３】
このように、各トイレブース１０間で時間帯をずらした自動洗浄スケジュールであるため、時間ｔ１を自動洗浄が終了するのに十分な時間に設定しておけば、すべてのトイレブース１０の自動洗浄が重複することはなく、常に少なくとも１台のトイレブース１０を使用可能状態としておくことができる。
【００３４】
また、トイレブース１０が指令を受け取ったときに人体検知手段１４が人体を検知した場合には、他のトイレブース１０が自動洗浄を実行していない時間帯にリトライするようにしているので、自動洗浄が重なることはない。
【００３５】
なお、自動洗浄の時間帯をトイレブース１０間で異ならせるシステムとしては、上記のように各トイレブース１０が洗浄指令を重複しない時間帯で受け取るようにしたものに限定されず、各トイレブース１０が同時に開始指令を受け取り、各プログラムにしたがい予め定めたそれぞれの時間帯にしたがって自動洗浄手段を駆動するようにしてもよい。
【００３６】
次に、第２の本発明について説明する。図４〜図６は、第２の本発明の一例であるトイレブース自動洗浄システムの説明図で、図４は同システムのシステムブロック図、図５は同システムにおける各洋風便器装置の要部ブロック図、図６は同システムの自動洗浄の停止時間帯のタイムチャートである。
【００３７】
本自動洗浄システムは、図４に示すように、自動洗浄スケジューラ１Ａと、複数のトイレブース１０、１０・・・とが有線または無線で接続されており、自動洗浄スケジューラ１Ａは、クロックタイマー３と、各トイレブース１０と通信するための通信手段４とを少なくとも備えている。
【００３８】
自動洗浄スケジューラ１Ａは、特定のトイレブース１０あるいはトイレブース１０とは異なる場所に設置され、かつ自動洗浄停止時間設定手段６が接続されており、この設定手段６で設定された自動洗浄停止時間にもとづいて、各トイレブース１０の自動洗浄を停止制御するようにしている。
【００３９】
すなわち、この自動洗浄スケジューラ１は各トイレブース１０の自動洗浄の停止時間を制御するものであるが、図１に示した自動洗浄スケジューラ１と同様に、自動洗浄の開始を検出して指令出力できるものでもよい。
【００４０】
また図４に示すように、それぞれのトイレブース１０は、自動洗浄モードの清掃のための一連の洗浄や乾燥を連続的に実行する自動洗浄手段１２と、洗浄時の状態を表示する状態表示手段１３と、便器使用の有無を検知するための人体検知手段１４と、自動洗浄スケジューラと１の間で信号を送受するための通信手段１５と、自動洗浄スイッチ１７と、クロックタイマー１８と、これらを制御するとともに、予め定められた自動洗浄プログラムに従って、状態表示手段１３を表示制御しながら、トイレブース１０内の自動洗浄手段１２を作動する制御部１１とを備えている。また、１９は各部へ電源供給する電源部であり、電源部１９から自動洗浄手段１２への電源供給は、電源供給切替手段１９ａのオン、オフによって制御される。なお、電源部１９と、自動洗浄手段１２以外の各部との接続は図示を省略する。
【００４１】
この例における自動洗浄スケジューラ１Ａは、自動洗浄停止時間設定手段６で設定された各トイレブース１０の停止時間帯にしたがって、トイレブース１０に電源オフ指令を出力して電源供給切替手段１９ａをオフし、自動洗浄手段１２への電源供給を遮断するように制御している。
【００４２】
図６は、３つのトイレブース１０の例を示しており、自動洗浄スケジューラ１Ａは設定された自動洗浄停止時間帯にしたがい、順次、各トイレブース１０に対し、自動洗浄手段１２に対する電源供給の停止と再開の制御を行う。図例の場合、停止時間帯の長さはそれぞれ時間ｔ２で、それぞれの停止時間帯が連続しており、全体の使用可能時間帯においては、いずれかのトイレブース１０は自動洗浄が実行できない状態となるため、すべてのトイレブース１０の自動洗浄が重複することはなく、常に少なくとも１台を使用可能状態としておくことができる。なお、トイレブース１０の使用頻度にしたがいブース間で停止時間帯を異ならせることもできる。
【００４３】
このような停止時間帯は、使用可能時間帯において少なくとも1つのトイレブースの自動洗浄手段の作動が停止されるように考慮しながら、操作者が自動洗浄停止時間設定手段６で、トイレブース１０に対応させて１つずつ設定すればよいが、使用可能時間帯と、接続するトイレブース１０の数とによって、各停止時間帯の時間長さが同じで、かつ途切れることのない停止時間帯を自動設定することができる。
図３の例では、トイレブース１０を設置したトイレ室の使用可能時間帯を８時から２３時までと設定すれば、ブース数が３であるため、各トイレブース１０には、それぞれが重複しない時間ｔ２を５時間とする停止時間帯を割り当てることができる。
【００４４】
図４に示した自動洗浄停止時間設定手段６は、トイレブース１０の各停止時間帯を設定できるほか、上記使用可能時間帯を設定できるようにしてもよい。
【００４５】
本例では、自動洗浄の停止を電源遮断という方法で実現しているが、この方法には限定されず、自動洗浄に必要な他の手段を停止させるような構成であってもよい。例えば自動洗浄するときに便蓋（不図示）をロックすることが必須の条件となる場合には、そのロック機構が設定された停止時間帯に作動しないように制御する構成であってもよい。
【００４６】
また、自動洗浄スケジューラ１Ａが各トイレブース１０の電源遮断（オフ）のみを制御し、各トイレブース１０が予め定めた時間をクロックタイマーで計測して、電源供給を再開するようにしてもよい。
【００４７】
また、自動スケジューラ１Ａが状態表示手段１３を作動させて停止時間帯が判別できるよう表示させれば、自動洗浄中と停止中がすぐにわかるので利用者にとって利便性が高い。
【図面の簡単な説明】
【００４８】
【図１】第１の本発明システムの一例であるトイレブース便器洗浄システムのシステムブロック図。
【図２】同システムにおけるトイレブースの要部ブロック図。
【図３】同システムの自動洗浄タイムチャート。
【図４】第２の本発明システムの一例であるトイレブース便器洗浄システムのシステムブロック図。
【図５】同システムにおけるトイレブースの要部ブロック図。
【図６】同システムの自動洗浄禁止時間帯のタイムチャート。
【符号の説明】
【００４９】
１ 自動洗浄スケジューラ
２ 自動洗浄開始検出手段
３ クロックタイマー
５ 自動洗浄スイッチ
６ 自動洗浄停止時間設定手段
１０ トイレブース
１６ 洋風便器装置
１１ 制御部
１２ 自動洗浄手段
１３ 状態表示手段
１４ 人体検知手段
１Ａ 自動洗浄スケジューラ
１９ 電源部
１９ａ 電源供給切替手段
【技術分野】
【０００１】
本発明は、自動洗浄指令操作されたこと、所定時刻に到達したこと、または所定の汚れを検出したことなどをトリガとして便器の自動清掃を実行する洋風便器装置を有したトイレブースを複数有したトイレブース便器洗浄システムに関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、便器の未使用時に便器本体のボウル部内全エリアの洗浄、乾燥などの一連の自動清掃を行う自動洗浄モードを実行可能とした洋風便器装置が開発されている。
【０００３】
この自動洗浄モードは、所定時刻に到達したこと、所定の汚れを検出したこと、あるいは指令操作などをトリガとして自動清掃が開始され、ボウル部内の各部位の洗浄と乾燥が連続的に自動実行されるため、ボウル部内については人手による清掃がほとんど不要である。
【０００４】
特許文献１には、自動洗浄が可能な洋風便器装置が開示されている。
【特許文献１】特開平１１−３４６９６０号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
ところで、ビルなどのトイレ室では壁によって仕切られた複数のトイレブースが備えられ、また一般住戸でも複数のトイレブース（室）を備えていることが多いが、各トイレブースの洋風便器装置に上記の自動洗浄モードを適用させた場合、次のような種々の問題が発生する。
【０００６】
すなわち、操作により起動するものでは、複数の便器装置を１つずつ操作しなければならないため手間がかかるうえ、重複起動によりいずれのトイレブースも使用できなくなることを避けようとするために時間帯を異ならせて起動操作すれば、さらに手間がかかる。
【０００７】
また、それぞれの便器装置が、所定の汚れ検出などの条件で自動起動するものでは、各便器装置は装置間で連携することなく自動洗浄モードに入るため、利用者にとって自動洗浄タイミングの予測ができず、トイレを使用しにくいという問題がある。しかも、そのようなものでは、同時に自動洗浄モードに入ってしまう可能性もあり、いずれのトイレブースも使用できなくなるおそれがある。
【０００８】
さらに、所定時刻になれば自動起動するものでは、設定の仕方によっては時間帯が重複してしまうため、重複しないように管理する必要がある。
【０００９】
本発明は、このような事情を考慮して提案されたもので、その目的は、ビルなどのトイレ室に備えられた複数のトイレブースのすべてが自動洗浄によって使用できなくなることを防止できるトイレブース便器洗浄システムを提供することにある。つまり、常に少なくとも１つのトイレブースを使用できるシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【００１０】
上記目的を達成するために、本発明者らは、自動洗浄の時間帯を複数のトイレブース間で所定の重複がないようにした第１の本発明と、各トイレブースで自動洗浄の停止時間帯を設けるようにした第２の本発明を提案している。
【００１１】
第１の本発明である請求項１に記載のトイレブース便器洗浄システムは、それぞれに自動洗浄手段を備えた複数の洋風便器装置を各トイレブースに設置したトイレブース便器洗浄システムであって、所定の自動洗浄開始トリガを検出する自動洗浄開始検出手段と、この自動洗浄開始トリガによって、所定の時間帯でトイレブースの自動洗浄を開始させるクロックタタイマーとを備えた自動洗浄スケジューラを備えており、自動洗浄スケジューラは、トイレブースに設けた自動洗浄手段を、クロックタイマーを参照して、所定の重複のない時間帯順序で循環的にシーケンス制御することを特徴とする。
【００１２】
請求項２に記載の本発明システムでは、それぞれのトイレブースは、人体検知手段を備えており、自動洗浄スケジューラは、トイレブースに設けた人体検知手段から人体検知信号を受けたときには、そのトイレブースの自動洗浄を禁止する一方、人体検知信号がなくなったときに、そのトイレブース内の上記自動洗浄の禁止状態を解除することを特徴とする。
【００１３】
請求項３に記載の本発明システムでは、自動洗浄スケジューラは、トイレブースに設けた人体検知手段から人体検知信号を受けて、そのトイレブースの自動洗浄を禁止したときには、予め準備された一循のシーケンス自動洗浄時間帯が終了した後に、人体検知信号の有無を参照して、そのトイレブース内の上記自動洗浄を開始するようにしている。
【００１４】
第２の本発明である請求項４に記載のトイレブース便器洗浄システムは、それぞれに自動洗浄手段を備えた複数の洋風便器装置を各トイレブースに設置したトイレブース便器洗浄システムであって、トイレブースの使用可能時間帯において、トイレブースの自動洗浄停止時間を選択設定する自動洗浄停止時間設定手段と、その自動洗浄停止時間設定手段によって設定された自動洗浄停止時間に基づいて、自動洗浄手段の作動を停止制御する自動洗浄スケジューラとを備え、自動洗浄停止時間設定手段では、少なくとも1つのトイレブースの自動洗浄手段の作動が停止される時間帯を設けるようにして、上記トイレブースの自動洗浄停止時間を選択設定するようにしていることを特徴とする。
【００１５】
請求項５に記載の本発明システムでは、自動洗浄停止時間設定手段はトイレブースの使用可能時間帯を更に設定可能にしていることを特徴とする。
【００１６】
請求項６に記載の本発明システムでは、それぞれのトイレブースは、洗浄時の状態表示手段を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【００１７】
第１の本発明である請求項１〜３に記載のトイレブース便器洗浄システムによれば、自動スケジューラが複数のトイレブースに対し、所定の重複のない時間帯順序で循環的にシーケンス制御するようにしているので、すべてのトイレブースが同時に自動洗浄モードとなることを防止できる。
【００１８】
請求項３に記載の発明システムによれば、人体検知手段による人体検知信号を受けたトイレブースについて予め準備された一循のシーケンス自動洗浄時間帯が終了した後に自動洗浄を開始するようにしているため、自動洗浄が他のトイレブースと重なることがない。
【００１９】
第２の本発明である請求項４、５に記載のトイレブース便器洗浄システムによれば、少なくとも１つのトイレブースの自動洗浄の作動が停止される時間帯を設けるようにした自動洗浄停止時間を選択設定できるようにしているため、すべてのトイレブースが同時に自動洗浄モードとなることを防止できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００２０】
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面とともに説明する。
【００２１】
図１〜図３は、第１の本発明の一例であるトイレブース自動洗浄システムの説明図で、図１は同システムのシステムブロック図、図２は同システムにおけるトイレブースの要部ブロック図、図３は同システムの自動洗浄タイムチャートである。
【００２２】
ここで、トイレブース１０は仕切壁などで仕切られた空間そのものを指すものではなく、その空間に設置した洋風便器装置１６、それに備わった、あるいは接続された種々の装置（後述する自動洗浄手段、人体検知手段、状態表示灯など）を含んだものとして位置付けられる。
【００２３】
本自動洗浄システムは、図１に示すように、自動洗浄スケジューラ１と、複数のトイレブース１０、１０・・・とが有線または無線で接続されており、自動洗浄スケジューラ１は、自動洗浄を開始するための自動洗浄開始検出手段２と、クロックタイマー３と、各トイレブースと通信するための通信手段４とを少なくとも備えている。なお無線の場合、通信手段４は無線通信手段で構成される。
【００２４】
自動洗浄スケジューラ１は、特定のトイレブース１０あるいはトイレブース１０とは異なる場所に設置され、かつ自動洗浄スイッチ５を接続しており、このスイッチ操作がされると、自動洗浄開始検出手段２が自動洗浄開始のトリガを検出し、その後、自動洗浄開始指令信号を各トイレブース１０に送出するようにしている。
【００２５】
なお、自動洗浄開始のトリガはスイッチ操作に限られず、所定時刻に到達したこと、特定の洋風便器装置１６が所定の汚れを検知したことなどをトリガとしてもよい。
【００２６】
また図２に示すように、それぞれのトイレブース１０は、自動洗浄モードの清掃のための一連の洗浄や乾燥を連続的に実行する自動洗浄手段１２と、洗浄時の状態を表示する状態表示手段１３と、便器使用の有無を検知するための人体検知手段１４と、自動洗浄スケジューラと１の間で信号を送受するための通信手段１５と、これらを制御するとともに、予め定められた自動洗浄プログラムに従って、状態表示手段１３を表示制御しながら、トイレブース１０内の自動洗浄手段１２を作動する制御部１１とを備えている。なお、各部へ電源供給する電源部、種々の操作をするための操作手段は図示を省略する。
【００２７】
自動洗浄手段１２は、自動洗浄プログラムを含んで構成され、制御部１１からの作動により自動洗浄プログラムが起動し、そのプログラムにしたがって不図示の自動洗浄機構を制御して、洋風便器装置１６のボウル部（不図示）内の自動洗浄を実行する。
【００２８】
これらの構成部のうち制御部１１、自動洗浄手段１２は洋風便器装置１６に内蔵されることが望ましいが、人体検知手段１４、通信手段１５、操作手段は、洋風便器装置１６またはトイレブース１０内の適所に設けられればよい。状態表示手段１３は、例えばトイレブース１０の扉に設けた状態表示灯、トイレブース１０内の壁に取り付けた表示操作パネル、便器内蔵の表示部などいずれでもよく、便器そのものが光るものでもよい。なお、いずれに設置してもよいが、各部は相互に接続されていることはいうまでもない。また、表示操作パネルで状態表示するようにしてもよい。
【００２９】
自動洗浄スケジューラ１は、自動洗浄スイッチ５が操作されると、タイマーと指令出力部とによって、複数のトイレブース１０、１０・・・に対し、自動洗浄が重複しないように所定の重複のない時間帯の順序で自動洗浄開始指令を出力して、シーケンス制御するようにしている。
【００３０】
ここで、所定の重複のない時間帯とは、少なくともすべてのトイレブースが同時に自動洗浄モードにならないような時間帯であればよく、例えば図３に示すように、それぞれのトイレブース１０に対し、時間ｔ１ずつ自動洗浄の開始時間をずらすようなものでもよい。
【００３１】
図３は、３つのトイレブース１０の場合を示しており、自動洗浄スケジューラ１はスイッチ操作のタイミングでトイレブースＡに自動洗浄の指令を出し、その時間ｔ１経過後にトイレブースＢに、さらにその時間ｔ１経過後にトイレブースＣに指令を出力している。
【００３２】
ところが、指令を受けた時にはトイレブースＡでは便器使用中となって、人体検知手段１４が人体を検知しているため、トイレブースＡでは自動洗浄を実行せず、その人体検知信号を受信した自動洗浄スケジューラ１は、トイレブースＡについては、一循のシーケンスが終了した後、つまり最初に指令を出力した時から時間（ｔ１＊３）が経過した時に再度、開始指令を出力するようにしている。もちろん、トイレブースＢ、Ｃが使用中の場合も同様に、最初に指令を受けた時から時間（ｔ１＊３）が経過した時にリトライ指令を受け付けるようになっている。また、リトライ指令を受けたときにも便器使用中であれば、さらに一循後に開始指令が出力される。
【００３３】
このように、各トイレブース１０間で時間帯をずらした自動洗浄スケジュールであるため、時間ｔ１を自動洗浄が終了するのに十分な時間に設定しておけば、すべてのトイレブース１０の自動洗浄が重複することはなく、常に少なくとも１台のトイレブース１０を使用可能状態としておくことができる。
【００３４】
また、トイレブース１０が指令を受け取ったときに人体検知手段１４が人体を検知した場合には、他のトイレブース１０が自動洗浄を実行していない時間帯にリトライするようにしているので、自動洗浄が重なることはない。
【００３５】
なお、自動洗浄の時間帯をトイレブース１０間で異ならせるシステムとしては、上記のように各トイレブース１０が洗浄指令を重複しない時間帯で受け取るようにしたものに限定されず、各トイレブース１０が同時に開始指令を受け取り、各プログラムにしたがい予め定めたそれぞれの時間帯にしたがって自動洗浄手段を駆動するようにしてもよい。
【００３６】
次に、第２の本発明について説明する。図４〜図６は、第２の本発明の一例であるトイレブース自動洗浄システムの説明図で、図４は同システムのシステムブロック図、図５は同システムにおける各洋風便器装置の要部ブロック図、図６は同システムの自動洗浄の停止時間帯のタイムチャートである。
【００３７】
本自動洗浄システムは、図４に示すように、自動洗浄スケジューラ１Ａと、複数のトイレブース１０、１０・・・とが有線または無線で接続されており、自動洗浄スケジューラ１Ａは、クロックタイマー３と、各トイレブース１０と通信するための通信手段４とを少なくとも備えている。
【００３８】
自動洗浄スケジューラ１Ａは、特定のトイレブース１０あるいはトイレブース１０とは異なる場所に設置され、かつ自動洗浄停止時間設定手段６が接続されており、この設定手段６で設定された自動洗浄停止時間にもとづいて、各トイレブース１０の自動洗浄を停止制御するようにしている。
【００３９】
すなわち、この自動洗浄スケジューラ１は各トイレブース１０の自動洗浄の停止時間を制御するものであるが、図１に示した自動洗浄スケジューラ１と同様に、自動洗浄の開始を検出して指令出力できるものでもよい。
【００４０】
また図４に示すように、それぞれのトイレブース１０は、自動洗浄モードの清掃のための一連の洗浄や乾燥を連続的に実行する自動洗浄手段１２と、洗浄時の状態を表示する状態表示手段１３と、便器使用の有無を検知するための人体検知手段１４と、自動洗浄スケジューラと１の間で信号を送受するための通信手段１５と、自動洗浄スイッチ１７と、クロックタイマー１８と、これらを制御するとともに、予め定められた自動洗浄プログラムに従って、状態表示手段１３を表示制御しながら、トイレブース１０内の自動洗浄手段１２を作動する制御部１１とを備えている。また、１９は各部へ電源供給する電源部であり、電源部１９から自動洗浄手段１２への電源供給は、電源供給切替手段１９ａのオン、オフによって制御される。なお、電源部１９と、自動洗浄手段１２以外の各部との接続は図示を省略する。
【００４１】
この例における自動洗浄スケジューラ１Ａは、自動洗浄停止時間設定手段６で設定された各トイレブース１０の停止時間帯にしたがって、トイレブース１０に電源オフ指令を出力して電源供給切替手段１９ａをオフし、自動洗浄手段１２への電源供給を遮断するように制御している。
【００４２】
図６は、３つのトイレブース１０の例を示しており、自動洗浄スケジューラ１Ａは設定された自動洗浄停止時間帯にしたがい、順次、各トイレブース１０に対し、自動洗浄手段１２に対する電源供給の停止と再開の制御を行う。図例の場合、停止時間帯の長さはそれぞれ時間ｔ２で、それぞれの停止時間帯が連続しており、全体の使用可能時間帯においては、いずれかのトイレブース１０は自動洗浄が実行できない状態となるため、すべてのトイレブース１０の自動洗浄が重複することはなく、常に少なくとも１台を使用可能状態としておくことができる。なお、トイレブース１０の使用頻度にしたがいブース間で停止時間帯を異ならせることもできる。
【００４３】
このような停止時間帯は、使用可能時間帯において少なくとも1つのトイレブースの自動洗浄手段の作動が停止されるように考慮しながら、操作者が自動洗浄停止時間設定手段６で、トイレブース１０に対応させて１つずつ設定すればよいが、使用可能時間帯と、接続するトイレブース１０の数とによって、各停止時間帯の時間長さが同じで、かつ途切れることのない停止時間帯を自動設定することができる。
図３の例では、トイレブース１０を設置したトイレ室の使用可能時間帯を８時から２３時までと設定すれば、ブース数が３であるため、各トイレブース１０には、それぞれが重複しない時間ｔ２を５時間とする停止時間帯を割り当てることができる。
【００４４】
図４に示した自動洗浄停止時間設定手段６は、トイレブース１０の各停止時間帯を設定できるほか、上記使用可能時間帯を設定できるようにしてもよい。
【００４５】
本例では、自動洗浄の停止を電源遮断という方法で実現しているが、この方法には限定されず、自動洗浄に必要な他の手段を停止させるような構成であってもよい。例えば自動洗浄するときに便蓋（不図示）をロックすることが必須の条件となる場合には、そのロック機構が設定された停止時間帯に作動しないように制御する構成であってもよい。
【００４６】
また、自動洗浄スケジューラ１Ａが各トイレブース１０の電源遮断（オフ）のみを制御し、各トイレブース１０が予め定めた時間をクロックタイマーで計測して、電源供給を再開するようにしてもよい。
【００４７】
また、自動スケジューラ１Ａが状態表示手段１３を作動させて停止時間帯が判別できるよう表示させれば、自動洗浄中と停止中がすぐにわかるので利用者にとって利便性が高い。
【図面の簡単な説明】
【００４８】
【図１】第１の本発明システムの一例であるトイレブース便器洗浄システムのシステムブロック図。
【図２】同システムにおけるトイレブースの要部ブロック図。
【図３】同システムの自動洗浄タイムチャート。
【図４】第２の本発明システムの一例であるトイレブース便器洗浄システムのシステムブロック図。
【図５】同システムにおけるトイレブースの要部ブロック図。
【図６】同システムの自動洗浄禁止時間帯のタイムチャート。
【符号の説明】
【００４９】
１ 自動洗浄スケジューラ
２ 自動洗浄開始検出手段
３ クロックタイマー
５ 自動洗浄スイッチ
６ 自動洗浄停止時間設定手段
１０ トイレブース
１６ 洋風便器装置
１１ 制御部
１２ 自動洗浄手段
１３ 状態表示手段
１４ 人体検知手段
１Ａ 自動洗浄スケジューラ
１９ 電源部
１９ａ 電源供給切替手段
【特許請求の範囲】
【請求項１】
それぞれに自動洗浄手段を備えた複数の洋風便器装置を各トイレブースに設置したトイレブース便器洗浄システムであって、
所定の自動洗浄開始トリガを検出する自動洗浄開始検出手段と、この自動洗浄トリガの検出によって、所定の時間帯で上記トイレブースの自動洗浄を開始させるクロックタタイマーとを備えた自動洗浄スケジューラを備えており、
上記自動洗浄スケジューラは、上記トイレブースに設けた上記自動洗浄手段を、上記クロックタイマーを参照して、所定の重複のない時間帯順序で循環的にシーケンス制御することを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【請求項２】
請求項１において、
それぞれのトイレブースは、人体検知手段を備えており、
上記自動洗浄スケジューラは、上記トイレブースに設けた上記人体検知手段から人体検知信号を受けたときには、そのトイレブースの自動洗浄を禁止する一方、人体検知信号がなくなったときに、そのトイレブース内の上記自動洗浄の禁止状態を解除することを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【請求項３】
請求項２において、
上記自動洗浄スケジューラは、上記トイレブースに設けた上記人体検知手段から人体検知信号を受けて、そのトイレブースの自動洗浄を禁止したときには、予め準備された一循のシーケンス自動洗浄時間帯が終了した後に、上記人体検知信号の有無を参照して、そのトイレブース内の上記自動洗浄を開始するようにしているトイレブース便器洗浄システム。
【請求項４】
それぞれに自動洗浄手段を備えた複数の洋風便器装置を各トイレブースに設置したトイレブース便器洗浄システムであって、
トイレブースの使用可能時間帯において、上記トイレブースの自動洗浄停止時間を選択設定する自動洗浄停止時間設定手段と、該自動洗浄停止時間設定手段によって設定された自動洗浄停止時間に基づいて、上記自動洗浄手段の作動を停止制御する自動洗浄スケジューラとを備え、
上記自動洗浄停止時間設定手段では、少なくとも1つのトイレブースの自動洗浄手段の作動が停止される時間帯を設けるようにして、上記トイレブースの自動洗浄停止時間を選択設定するようにしていることを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【請求項５】
請求項４において、
上記自動洗浄停止時間設定手段は、上記トイレブースの使用可能時間帯を更に設定可能にしていることを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【請求項６】
請求項１〜５のいずれか１項において、
それぞれのトイレブースは、洗浄時の状態表示手段を備えていることを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【請求項１】
それぞれに自動洗浄手段を備えた複数の洋風便器装置を各トイレブースに設置したトイレブース便器洗浄システムであって、
所定の自動洗浄開始トリガを検出する自動洗浄開始検出手段と、この自動洗浄トリガの検出によって、所定の時間帯で上記トイレブースの自動洗浄を開始させるクロックタタイマーとを備えた自動洗浄スケジューラを備えており、
上記自動洗浄スケジューラは、上記トイレブースに設けた上記自動洗浄手段を、上記クロックタイマーを参照して、所定の重複のない時間帯順序で循環的にシーケンス制御することを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【請求項２】
請求項１において、
それぞれのトイレブースは、人体検知手段を備えており、
上記自動洗浄スケジューラは、上記トイレブースに設けた上記人体検知手段から人体検知信号を受けたときには、そのトイレブースの自動洗浄を禁止する一方、人体検知信号がなくなったときに、そのトイレブース内の上記自動洗浄の禁止状態を解除することを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【請求項３】
請求項２において、
上記自動洗浄スケジューラは、上記トイレブースに設けた上記人体検知手段から人体検知信号を受けて、そのトイレブースの自動洗浄を禁止したときには、予め準備された一循のシーケンス自動洗浄時間帯が終了した後に、上記人体検知信号の有無を参照して、そのトイレブース内の上記自動洗浄を開始するようにしているトイレブース便器洗浄システム。
【請求項４】
それぞれに自動洗浄手段を備えた複数の洋風便器装置を各トイレブースに設置したトイレブース便器洗浄システムであって、
トイレブースの使用可能時間帯において、上記トイレブースの自動洗浄停止時間を選択設定する自動洗浄停止時間設定手段と、該自動洗浄停止時間設定手段によって設定された自動洗浄停止時間に基づいて、上記自動洗浄手段の作動を停止制御する自動洗浄スケジューラとを備え、
上記自動洗浄停止時間設定手段では、少なくとも1つのトイレブースの自動洗浄手段の作動が停止される時間帯を設けるようにして、上記トイレブースの自動洗浄停止時間を選択設定するようにしていることを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【請求項５】
請求項４において、
上記自動洗浄停止時間設定手段は、上記トイレブースの使用可能時間帯を更に設定可能にしていることを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【請求項６】
請求項１〜５のいずれか１項において、
それぞれのトイレブースは、洗浄時の状態表示手段を備えていることを特徴とするトイレブース便器洗浄システム。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【公開番号】特開２００８−５０８７５（Ｐ２００８−５０８７５Ａ）
【公開日】平成２０年３月６日（２００８．３．６）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００６−２２９３６９（Ｐ２００６−２２９３６９）
【出願日】平成１８年８月２５日（２００６．８．２５）
【出願人】（０００００５８３２）松下電工株式会社 (17,916)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２０年３月６日（２００８．３．６）
【国際特許分類】
【出願日】平成１８年８月２５日（２００６．８．２５）
【出願人】（０００００５８３２）松下電工株式会社 (17,916)
【Ｆターム（参考）】
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