説明

トイレロータンク用節水錘

【課題】ロータンクで使用されるフロートバルブに取り付けて、便器の洗浄水量を調整できる節水錘を提供する。
【解決手段】フロート1の上部と連結する玉鎖5を挿通してフロート1に乗せたおもり7の外周面に、ロータンク10からの洗浄水量を調整する錘外周つば8を設けた。おもり7の外周に取り付けられたつば8が、水の抵抗を得ることが出来、急激にフロート1が上昇・降下する事を抑制できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトイレ用洗浄タンクの内のフロートバルブの錘に関する。
【背景技術】
【0002】
トイレ洗浄タンクの洗浄水を節水する事ができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】登録実用新案第3025362号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来のフロートバルブに乗せる錘で節水効果を得る事ができるが、その流水量を調節できない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
従来の技術によると、トイレの便器を洗浄する為の流水の量の調整は、フロートバルブを構成するフロートを全閉移行領域あるいは全開領域のいずれかに位置させることによって行われるものであり、必要に応じて流水の量を小あるいは大に調整しているものであるが、小の流水の量が得られるはずの全閉移行領域であっても、フロートバルブを開口した際の水流によってフロートが浮揚し、フロートが全開移行領域に移行してしまうことがあり、小の流水の量を得ようとしても小の流水の量が得られないという不具合が生じているものであり、トイレの便器を洗浄する為の流水の量を正確に調整することができず、トイレの便器を洗浄する為に必要となる水の節約の為に行われているさまざまな工夫が十分に機能していないものであった。
そこで、排水ゴムの上に図1のような錘の円周につばを付けた。
【発明の効果】
【0006】
錘をのせて重量を増し、瞬時に排水口を遮断して水の流出を止める事が可能になり、つば付き錘で水の抵抗を得る事で、急上昇・急降下を防ぎ、つばの大小で流水の量を自在に調節でき、トイレの便器を洗浄する為に必要となる水を節約できるようにした。この改良により手からレバーを離しても短時間水は流れ続け使用感が良くなった。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本考案の実施例を添付図面に基づき詳細に説明する。
図1に示した様に、本考案のフロートバルブは、トイレの便器を洗浄する為の流水を供給する為のロータンク 10にて使用されているものであってロータンクに連接する排水口の端面をバルブシート面4と成し、バルブシート面に座すバルブ面3が形成されたフロート1を回動可能に軸支し成るものである。
【0008】
そして、上記フロート1は、排水口9に連接するオーバーフロー管11の根元付近に設けられ取り付けられているものであり、上記フロート1の上方には、フロート1を操作する為の玉鎖5が接続されており、また、上記フロート1のバルブ外周面8には、排水口3から流出する流水の量を調整する為の突起部8が形成されているものである。
【0009】
さらに、上記フロート1には、フロートバルブを開口した際の、フロート1の浮揚を抑制する為に、その中心に重量が付加されているものであり、フロート1に対するつば付き錘7の装着を示している。
【0010】
さらに、上記つば付き錘7をフロート1に装着した際の重量が、フロートバルブを閉とする方向への力、即ち、フロート1を下方へ回動させようとする力(矢印M)としてより強く働くので、フロート1に対して効率の良い重量の付加が実現できるものである。
【0011】
そして、上記フロートバルブのフロート1の操作は、フロート1に接続された玉鎖5をレバー等の操作手段によって操作することによって行われるものであって、上記操作手段によって玉鎖の操作量に関係なくフロートバルブの開度、即ち、フロート1の位置を調整することにより、トイレの便器を洗浄する為に必要な流水の量を調整しているものである。
【0012】
次に、上記構成に基づき、本考案のフロートバルブの上に乗せる錘の作動を説明する。図1は、流水が停止されている状態、即ち、フロートバルブが閉の状態を表しており、フロート1のバルブ面2が排水口3の端面のバルブシート面に座しているものであり、この時、フロート1に接続されている玉鎖5には、何も操作が行われていないものである。
【0013】
次に、トイレの便器を洗浄する為にフロートバルブの開状態を示したものが図2であって、レバー等の操作手段によって玉鎖5を操作し、フロート1を全開に位置させた場合を示しているものであり、次にフロート1に付加されたつば付き錘7の重量が、フロートバルブを閉とする方向への力、即ち、フロート1を下方へ回動させようとする力(矢印M)として働くので、フロート1が浮揚継続することが防止され、フロート1が全閉移行し流水の量を確実に制止するものである。
【0014】
さらに、フロートバルブが下降を開始した際に取り付けられたつば付突起物8は水圧によってフロート1が急激に降下することが防止されることにより、フロート1を全閉移行しても、直ちに水量を停止する事無く適度な水量が得られ、排水口3から排出される流水の量を微調整することができ、節水の為にフロートバルブの開閉動作時の流水の量をより細かく設定することが可能となるので、より良好に節水を行うことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本考案のフロートバルブの構成を示す図で閉まっている状態を示した側面図である。
【図2】フロートバルブが開けられた状態を示した側面図である。
【図3】錘である。
【符号の説明】
【0016】
1 フロート
2 軸
3 バルブシート面3
4 バルブ面
5 玉鎖
6 排水パイプ
7 おもり
8 錘外周つば
9 オーバーフロー管
10 タンク
11 穴
12 切り欠け
A フロートが浮揚する方向
M フロートを下げる力


【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレのロータンク内にあるフロートバルブの上部に載置される錘であって、前期フロートバルブの上部と連結する牽引チェインを挿通する穴を有するリング状の形状をなし、かつその外周に柔軟性のある突起部を有する事を特徴とするトイレロータンク用節水錘。
【請求項2】
前期突起部が円盤状であることを特徴とする請求項1記載のトイレロータンク用節水錘。
【請求項3】
前期円盤状の突起部の円周に切り欠けを設けたことを特徴とする請求項2記載のトイレロータンク用節水錘。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−265580(P2010−265580A)
【公開日】平成22年11月25日(2010.11.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−115126(P2009−115126)
【出願日】平成21年5月12日(2009.5.12)
【出願人】(309006305)
【Fターム(参考)】