説明

トイレ水洗装置組立体およびシーケンス

トイレ10はユーザにより選択可能な短いまたは長い水洗シーケンスのどちらかで動作可能な電子水洗装置組立体を有する。長い水洗シーケンスは、供給バルブ(54)およびフラッシュバルブ(26)の両方が2回、最初に事前ゆすぎサイクル中、続いてゆすぎサイクル中にそれぞれ1回開閉される、事前ゆすぎサイクルおよびゆすぎサイクルを含む。リム供給バルブおよびフラッシュバルブは、事前ゆすぎサイクル中およびゆすぎサイクル中に開放されるが、各サイクルの最初および最後に閉じられる。電子制御部(28)はバルブおよび水供給制御構成部品の作動を制御する。液面センサ(48、66)もまた、例えば、オーバーフロー条件を防ぐために、コントローラにフィードバックを提供するために、含まれ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連する出願の参照)
該当せず。
(連邦政府による資金提供を受けた研究開発の記載)
該当せず。
【0002】
本発明は、トイレ等の衛生器具に関する。特に、本発明はトイレのための水洗装置組立体および水洗シーケンスに関する。
【背景技術】
【0003】
従来のトイレは、便器から排泄物を排除し、便器をゆすぎ、および場合により水タンクを補充するために、単一の機械的な水洗シーケンスを利用する。重力によって動かされるフラッパバルブおよびフロートで制御された充填バルブ等、単純な機械的な構成部品が、便器を通る水の通過およびタンクの補充を制御するために通常使用される。このような単純な機械的な水洗装置組立体に対するトレードオフは、小さい排泄物の条件における無駄な水の消費量および大きい排泄物の条件における不適切なまたは調和の欠けている便器のゆすぎである。
【0004】
長い時間をかけて、従来のトイレに多くの修正および改善がなされている。例えば、電子的に制御可能な水洗、ゆすぎ、および充填構成部品を持ついくつかのトイレが発明されている。例えば、特許文献1および2参照。これらの特許はまた、代替的な水洗シーケンスも開示している。そして、より強力なゆすぎ作用が特許文献3に開示されたようなジェット構成部品を使用することにより達成されている。しかし、これまでのところ従来のトイレの水洗制御構成部品およびシーケンスは、様々な排泄物の負荷条件において効率的かつ適切な水洗を達成するのにしばしば不十分である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第5,548,850号
【特許文献2】米国特許第6,332,229号
【特許文献3】米国特許第2,715,228号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
したがって、既知のトイレの問題により良く対処するために、高度な水洗装置組立体およびシーケンスを持つトイレに対する需要がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの態様では、本発明は、便器出口およびリム出口を有するリムを持つ便器を有するトイレを提供する。フラッシュバルブは便器出口を通る流れを制御するように動作する。リム供給バルブは便器のリムへの流れを制御するように動作する。トイレは、リム供給バルブおよびフラッシュバルブの両方が2回、最初は事前ゆすぎサイクル中続いてゆすぎサイクル中に開閉される水洗シーケンス中に、便器を通って水を流す。リム供給バルブおよびフラッシュバルブは、サイクルの最初および最後に閉じられるとともにその間に開く。
【0008】
他の態様では、本発明は、記載の通り第1および第2の水洗シーケンスで選択的に動作可能であるトイレを提供する。第1の水洗シーケンスは、トイレがリム供給バルブおよびフラッシュバルブを開閉することにより便器を通って水を流す事前ゆすぎサイクルを含む。第2の水洗シーケンスは、リム供給バルブおよびフラッシュバルブの両方が2回、最初は事前ゆすぎサイクル中続いてゆすぎサイクル中に開閉される、事前ゆすぎサイクルおよびゆすぎサイクルを含む。
【0009】
さらに別の態様では、本発明は、事前ゆすぎサイクルを開始すること、続いて同じ水洗事象に対してゆすぎサイクルを開始することを含むトイレ用水洗シーケンスを提供する。事前ゆすぎサイクルは、水をリムに流すとともにリム出口を通って便器に水を通すために供給バルブを開くこと、便器出口を通って便器を空にするためにフラッシュバルブを開くこと、およびフラッシュバルブを閉じることを含む。ゆすぎサイクルは、水をリムに流すとともにリム出口を通って便器に水を通すために供給バルブを開くこと、便器出口を通って便器を空にするためにフラッシュバルブを開くこと、並びにフラッシュバルブおよび供給バルブを閉じることを含む。
【0010】
水洗性能を向上させるために、水洗シーケンス、特にゆすぎサイクルは、ゆすぎ水の便器への流量を増やすための放出器を使用することをさらに含む。
【0011】
加えて、トイレは、フラッシュおよびリム供給バルブの開閉作動を制御する電子制御部を含み得る。リム水供給部に加えて、電子制御部は、トイレタンク等、リザーバ水供給部の充填およびリザーバ水供給部からの出力流を制御することができる。そして、例えば便器および/または水供給リザーバに取り付けられた液面センサが、便器およびリザーバの液面入力信号を電子制御部に送るために、したがって両方の充填レベルを制御するために、電子制御部に連結され得る。
【0012】
したがって、本発明は、向上した水洗を提供する高度な電子制御トイレを提供する。小さい排泄物の条件で水を節約するために、トイレは、便器が便器リムからの水により簡単にゆすがれる、迅速または短い水洗モードで動作され得る。大きい排泄物の条件に対して、ユーザは、便器が排泄物を空にするためにリムからの水で事前ゆすぎをされ、次に再びゆすがれ、この場合リムの水は放出器により補助され得る、長いまたは二重ゆすぎモードを選択することができる。これを行うために、電子制御部は、リム供給バルブおよび便器フラッシュバルブを、事前ゆすぎサイクル中に1度そして2回目を通常のゆすぎサイクル中に、開閉する。したがって、これらのバルブの完全な開放および閉鎖が単一の水洗事象中にある。さらに、電子制御およびセンシングが、水洗動作をさらに自動化するとともに調整するために提供され得る。
【0013】
本発明の前述のおよびさらなる他の利点は以下の説明から明らかになるであろう。その説明では、本発明の一部を形成するとともに本発明の好適な実施形態の例として示される添付の図面が参照される。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、蓋が下げられた本発明によるトイレの斜視図である。
【図2】図2は、蓋が上げられた図1のトイレの斜視図である。
【図3】図3は、仮想線で示された便器、トラップ通路および配管構成部品を持つトイレの側面図である。
【図4】図4は、図1の線4−4に沿ったトイレの断面側面図である。
【図5】図5は、図1の線5−5に沿ったトイレの断面側面図である。
【図6】図6は、図1のトイレの内部配管構成部品の一部の前面下部左側面視である。
【図7】図7は、図1のトイレの配管の簡略図である。
【図8】図8は、図1のトイレのための長い水洗シーケンスの工程図である。
【図9】図9は、図1のトイレのための短い水洗シーケンスの工程図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
今、図1乃至5を参照すると、2つの水洗シーケンスを持つように構成されたトイレ10が示される。水洗シーケンスの詳細は以下により詳細に記載されるが、トイレ10の構成部品の概要およびそれらの接続性が水洗シーケンスのための構造的状況を与えるために最初に記載される。2つの部分のモジュール構造が示されているが、当然のことながら、トイレ10はモジュール設計である必要はなく、より従来的なトイレ組立体であり得る。したがって、モジュール組立体は、以下の水洗シーケンスを利用し得るトイレの単なる1つの例である。
【0016】
図1および2に最も良く見られるように、トイレ10は前部便器部分12および後部バックパック部分14を含む。図示された実施形態では、トイレ10は、一般的に言えば、バックパック部分14がトイレ10の多くの機能部品を支持するおよび/または収容する一方、便器部分12が後部バックパック部分14に接続されるように適合された幾つかの可能な前側取付部品の1つである、モジュール組立体であるように設計される。異なる前側取付部品が作られ得るので、トイレ10は、単一の後部バックパック部分14を使用して様々な外観を取り得る。さらに、後部バックパック部分14は、例えば、ビデワンド、自動調節便座および/または蓋持上げ機構、音楽アクセサリー等、トイレに補助機能を提供する様々な構成部品を収容するように構成可能であり得る。
【0017】
前部便器部分12は、便器16の上部の便器リム18から便器16の底部に近接する便器開口20に延びる便器16を含む。便器リム18は、その後水洗シーケンス中に便器リム18の下側の孔またはリム開口を経由して便器16内に向けられ得る水を選択的に受入れる流路22(図4に最も良く見られる)を含む。便器開口20は、間に配置されたフラッシュバルブ26によりトラップ通路24と選択的に連絡する状態に置かれ得る。
【0018】
フラッシュバルブ26は、トイレ10の後部バックパック部分14内に配置された制御盤28(例えば、コントローラまたは電気制御部、図7に概略的に示される)により電気機械的に制御される。この制御盤28は、ベルトまたはチェーン等の結合32を介してフラッシュバルブ26に機械的に連結されるモータ30に電気的に連結される。モータ30が結合32を駆動すると、フラッシュバルブ26は開放位置から閉鎖位置にまたはその反対に駆動され得る。図3および4に示された閉鎖位置において、フラッシュバルブ26の弓状の表面34が、便器16内に位置する如何なる水および排泄物の内容物も、実質的に便器16内に保持されるように、便器16の底部における便器開口20の周りのシール(水封)を形成する。次に、開放位置(図示せず)において、例えば水洗動作中に、便器16の内容物が便器16からトラップ通路24に進むように、フラッシュバルブ26は便器16とトラップ通路24との間のシールを取り除くために閉鎖位置から回転可能に駆動される。回転可能なフラッシュバルブ26が示されているが、他のタイプのバルブも、便器16をトラップ通路24と流体接続する状態に選択的に置くために使用され得る。
【0019】
トラップ通路24は、便器16の下で後方に横向きのS字形状で便器開口20から配水管(図示せず)または同様のものに接続する床の開口に接続するトラップ通路端部36に蛇行する環状の通路である。トラップ通路24の形状は、フラッシュバルブ26に近接するトラップ通路24の第1の脚38はくぼみ44へ下方に延び、トラップ通路24の第2の脚42はくぼみ40から堰44へ上方に延び、トラップ通路24の第3の脚46は堰44から床の開口に接続するために下方に延びるようなものである。配水管から便器16(およびトイレ10の周囲の外気)への閉じ込められた下水ガスの漏れを防ぐために、水がトラップ通路24内の水封を形成するようにくぼみ40と堰44との間の空間に捕らえられ得る。
【0020】
(図7に概略的に示された)水位センサ48もまた、便器16内の水の水位を検出するために便器16に連結され得る。水位センサ48は、信号を介して便器16内の水の現在の状態(例えば便器16の水位等)を示すために、制御盤28に電子的に連結され得る。水位センサ48は、便器16内の水位検出するためにおよび、水洗シーケンス中の充填ステップ中、またはトラップ通路24または同様のものの詰まりが水の便器16を空にすることを妨げる場合に、便器16への水の供給を停止するために、利用され得る。
【0021】
今、図5、6および7を追加的に参照すると、後部バックパック部分14は、水洗シーケンスを実行するのに利用される配管を支持するとともに収容する。シーケンスの最初、(図7に概略的に示された)水供給部50は他の配管構成部品に水を供給する。水供給部50は、トイレの後部バックパック部分14の後ろから来る供給側配管52を介してトイレ10に接続される。供給側配管52はソレノイドバルブ54に接続される。ソレノイドバルブ54は、タンク充填配管58(ずなわち、給水口)を介してタンク56とまたはリム配管60を介して便器リム18と流体接続する状態に供給側配管52を選択的に置くために、制御盤28により電子的に制御され得る。リム配管60は、リム配管60の端部68においてスパッド接続または同様のものを介して便器リム18と流体接続する状態に置かれる。図3乃至6には単一のソレノイドバルブ54が示されているが、別々のリム供給バルブ54aおよび充填バルブ54bもまた図7に概略的に示されるように使用され得る。
【0022】
特に、タンク56(または水供給リザーバ)もまた、放出器64を形成するためにリム配管60に接続する放出器配管62を介して、リム配管60と連絡する状態に置かれる。この放出器64は、タンク56からの水がリム配管60を介して供給される水を補うとき、リム18への水の特に強力な流れを提供する補助をする。
【0023】
加えて、フロートスイッチ66がタンク56内に配置され得る。タンク56内の水位が予め決定された閾値を超えたとき、典型的にはフロートスイッチ66の一部がタンク5内で上昇することをもたらし、フロートスイッチ66の一部のこの変位は、(場合により、フロートスイッチ66と遮断バルブとの間の直接の機械的接続により、または電気的な信号を遮断バルブを操作する制御盤28に送信することにより)他の配管構成部品からの水供給部50を一時的に遮断する遮断バルブの閉鎖をもたらし得る。
【0024】
制御盤28の様々な構成部品への接続性の概要は、図7が参照され得る。便器16に関して、制御盤28は、水位センサ48およびフラッシュバルブ26の開放または閉鎖状態を制御するモータ30に電気的に連結され得る。後部バックパック部分14の配管構成部品に関して、制御盤28は、水供給部50からタンク56およびリム18への水の流れを制御するソレノイドバルブ54(図7では別々のリム供給バルブ54aおよび充填バルブ54bとして示される)に電気的に連結され得る。さらに、制御盤28は、フロートスイッチ66を介してタンク56内の水位の状態を受信し得る。前述されていないが、制御盤28はまた、短い水洗ボタン70および長い水洗ボタン72にも電気的に連結される。もちろん、ボタンではなく、これらは任意の多くのタイプの制御装置、スイッチ、ボタン、または同様のものであり得る。短い水洗ボタン70および長い水洗ボタン72は、これから説明される短い水洗シーケンスまたは長い水洗シーケンスを開始するために使用され得る。
【0025】
今図8を参照すると、長い水洗シーケンス800が示されている。長い水洗シーケンス800は、ステップ802にしたがって長い水洗ボタン72が押されたときに開始される。いったん、制御盤28が長い水洗ボタン72の操作を検出すると、制御盤28は、事前ゆすぎ、ゆすぎ、および便器16の充填を実行するために、様々な構成部品に指示する。
【0026】
事前ゆすぎサイクルは、便器16を事前ゆすぎするためにステップ804にしたがって、制御盤28がリム供給バルブ54aを開き次に閉じるように指示することから始まる。事前ゆすぎサイクルは、水充填ラインの上で便器16の壁に張り付いたトイレットペーパ等のゴミを取り除き得る。わずかな量の水が便器16の事前ゆすぎを行うために使用され得る。
【0027】
次に、ステップ806にしたがって、フラッシュバルブ26が便器16から排泄物を除去するために開放される一方、リム供給バルブ54aは閉じたままにされる。これは、便器16から排泄物を除去する短い、水の効率的なステップである。フラッシュバルブ26は次に、ステップ808にしたがって、便器16の便器開口20をシールするために閉じられる。
【0028】
いったん事前ゆすぎサイクルが完了すると、ゆすぎサイクルが始まる。フラッシュバルブ26が閉じた後、リム供給バルブ54aがステップ810にしたがって便器ゆすぎサイクルを開始するために開かれる。十分な量の水が便器16に導入された後、フラッシュバルブ26は、ステップ812にしたがって、ゆすぎサイクル中に溜まった水を便器16から排出するために、開放される。フラッシュバルブ26が開放される間、水は便器16をゆすぐためにリム18に供給され続け得る。一定時間後、フラッシュバルブ26は、ステップ814にしたがって、便器16をシールするために閉じられるとともに、リム供給バルブ54aは、ステップ816にしたがって、便器ゆすぎサイクルを終了するために閉じられる。
【0029】
特に、事前ゆすぎサイクルまたはゆすぎサイクル中に、リム供給バルブ54aが開放されるとともにリム配管60を介して水をリム18に供給する間、水がリム18に供給される放出器64が量を増やすために使われ得る。タンク56からリム配管60に放出器配管62を経由して導入される水が便器リム18へのゆすぎ水の流量を増加すると、水はより速くかつ便器16をより効果的かつ効率的にゆすぐような方法で供給される。より大きな流量において、より良い便器ゆすぎがより速くかつ放出器無しの水洗機構より少ない水で行われ得る。
【0030】
便器ゆすぎサイクルが完了した後、次に充填サイクルがトイレ10の別の使用のために便器16を充填し始める。充填サイクル中、充填バルブ54bは、ステップ818にしたがって、(事前ゆすぎおよびゆすぎサイクル忠に部分的にまたは完全に使い果たされ得る)水タンク56に水を供給するとともに便器16に再充填するために、開かれ、次に閉じられる。充填バルブ54bは便器16およびタンク56が再充填されるまで開放されたままにされる。便器16およびタンク56内の水位の決定は、水位センサ48およびフロートスイッチ66によりそれぞれ決定され得る。もちろん、便器を再充填するための停止条件は、水位センサ48およびフロートスイッチ66の一方または両方に潜在的に基づき得る、または他のセンサまたはタイミング機構に基づき得る。
【0031】
当然のことながら、充填サイクル中、リム供給バルブ54aは閉じられ得るので、便器16への水の流量は事前ゆすぎおよび/またはゆすぎサイクル中より比較的ゆっくりであり得る。もちろん、特定の配管構造に応じて、便器再充填は、追加的な便器充填バルブを使用することにより、またはリム供給バルブ54aを単体でまたは充填バルブ54bと組み合わせて使用することにより、達成され得る。
【0032】
今、図9を参照すると、一般的に、尿または恐らく少量のトイレットペーパ等、軽微なあるいは小さい排泄物の便器16からの排除のために使用され得る短い水洗シーケンス900が示される。ステップ902にしたがって短い水洗ボタン70を押すと、短い水洗シーケンス900が開始される。最初に、ステップ904にしたがって、1ショットの水をリム18に供給するとともに便器16の壁からいかなる排泄物またはごみも片付けるためにリム供給バルブ54aが開かれ、次に閉じられる、事前ゆすぎサイクルが生じる。次に、フラッシュバルブ26が、ステップ906にしたがって、便器16からトラップ通路24を経由して水および排泄物を除去するために開放される。水および排泄物が便器16から除去された後、フラッシュバルブ26はステップ908にしたがって閉じられる。充填バルブ54bは次に、ステップ910にしたがって便器16およびタンク56に水を再充填するために開閉される。もちろん、上述のように、再充填ステップは、充填部バルブ54bを開放することによりまたはタンク56および便器16を充填するように1つまたは複数の他のバルブを開放することにより達成され得る。
【0033】
したがって、2つの水洗シーケンスを実行することができるトイレが開示される。2つの水洗シーケンスの長い方は、固形排泄物または同様なものの便器からの排除に対して設計される。2つの水洗シーケンスの短い方は、軽い排泄物または同様なものの便器からの排除に対して設計される。節水の利点が与えられるので、これらの水洗シーケンスは、目前の作業のために適切な量の水を使用することを目標としている。
【0034】
さらに、これらの水洗シーケンスは、水洗シーケンスのより効率的な水の使用に役立つ事前ゆすぎサイクルを利用し得る。水が連続的に便器にリムを介して供給される一方、水が便器開口から絶えず流出する、従来の水洗サイクルとは対照的に、リム供給バルブ54aは、壁を事前ゆすぎするための水の最初のショットを提供するために開閉され、次に便器が空にされた後に再び開放され得る。事前ゆすぎサイクルと後続のゆすぎサイクルの間でリム供給バルブを閉めることにより、水洗サイクルで使用される水の量が減らされる。
【0035】
本発明の特定の実施形態が示されているが、本発明の広さおよび範囲内に含まれる様々な変更が当業者に明らかである。例えば、1つまたは複数のジェットが便器から水および排泄物を取り除くのに役立ち得る。したがって、本発明の全範囲を理解するために、以下の特許請求の範囲を頼るべきである。
【産業上の利用可能性】
【0036】
便器の適切なゆすぎを伴う効率的な水の消費を提供する高度な水洗制御装置組立体およびシーケンスを有するトイレ等、衛生器具が開示される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トイレであって:
便器出口とリム出口を有するリムとを有する便器と;
前記便器出口を通る流れを制御するように動作するフラッシュバルブと;
前記便器の前記リムへの流れを制御するように動作するリム供給バルブと;を有し、
前記トイレは、前記リム供給バルブおよび前記フラッシュバルブの両方が2回、最初は事前ゆすぎサイクル中、続いてゆすぎサイクル中に開閉される水洗シーケンス中に、前記便器を通って水を流し、前記リム供給バルブおよび前記フラッシュバルブは、前記サイクルの最初および最後に閉じられるとともに、前記サイクルの前記最初と前記最後との間に開く、
トイレ。
【請求項2】
前記ゆすぎサイクルは、前記便器に前記リム出口および放出器からゆすぎ水を流すことを含む、
請求項1に記載のトイレ。
【請求項3】
電子制御部をさらに含み、前記フラッシュバルブおよび前記リム供給バルブは、前記電子制御部により開閉するように操作される、
請求項1に記載のトイレ。
【請求項4】
前記電子制御部により操作可能な給水口を有する水供給リザーバをさらに含む、
請求項3に記載のトイレ。
【請求項5】
前記便器に取り付けられるとともに、便器液面入力信号を前記電子制御部に送るために前記電子制御部に連結される液面センサをさらに含む、
請求項4に記載のトイレ。
【請求項6】
前記水供給リザーバに取り付けられるとともに、リザーバ液面入力信号を前記電子制御部に送るために前記電子制御部に連結される供給水センサをさらに含む、
請求項5に記載のトイレ。
【請求項7】
トイレであって:
便器出口とリム出口を有するリムとを有する便器と;
前記便器出口を通る流れを制御するように動作するフラッシュバルブと;
前記便器の前記リムへの流れを制御するように動作するリム供給バルブと;を有し、
前記トイレは、第1および第2の水洗シーケンスで選択的に動作可能であり、
前記第1の水洗シーケンスは、前記トイレが前記リム供給バルブおよび前記フラッシュバルブを開閉することにより前記便器を通って水を流す事前ゆすぎサイクルを含み、
前記第2の水洗シーケンスは、前記リム供給バルブおよび前記フラッシュバルブの両方が2回、最初は前記事前ゆすぎサイクル中に、続いてゆすぎサイクル中に開閉される、前記事前ゆすぎサイクルおよび前記ゆすぎサイクルを含み、前記リム供給バルブおよび前記フラッシュバルブは、前記サイクルの最初および最後に閉じられるとともに、前記サイクルの前記最初と前記最後との間に開く、
トイレ。
【請求項8】
前記ゆすぎサイクルは、前記便器に前記リム出口および放出器からゆすぎ水を流すことを含む、
請求項7に記載のトイレ。
【請求項9】
電子制御部をさらに含み、前記フラッシュバルブおよび前記リム供給バルブは、前記電子制御部により開閉するように操作される、
請求項7に記載のトイレ。
【請求項10】
前記電子制御部により操作可能な給水口を有する水供給リザーバをさらに含む、
請求項9に記載のトイレ。
【請求項11】
前記便器に取り付けられるとともに、便器液面入力信号を前記電子制御部に送るために前記電子制御部に連結される液面センサをさらに含む、
請求項10に記載のトイレ。
【請求項12】
前記水供給リザーバに取り付けられるとともに、リザーバ液面入力信号を前記電子制御部に送るために前記電子制御部に連結される供給水センサをさらに含む、
請求項11に記載のトイレ。
【請求項13】
フラッシュバルブにより閉鎖可能な便器出口を持つ便器と、前記便器と連絡するリム出口を有するリムへの水の流れを制御するための供給バルブとを有するトイレのための水洗シーケンスであって:
水をリムに流すとともに前記リム出口を通って前記便器に水を通すために前記供給バルブを開くこと;
前記便器出口を通って前記便器を空にするために前記フラッシュバルブを開くこと;および、
前記フラッシュバルブを閉じること、を含む、
事前ゆすぎサイクルを開始することと;
水をリムに流すとともに前記リム出口を通って前記便器に水を通すために前記供給バルブを開くこと;
前記便器出口を通って前記便器を空にするために前記フラッシュバルブを開くこと;および、
前記供給バルブを閉じること;を含む、
ゆすぎサイクルを開始することと;を含む、
水洗シーケンス。
【請求項14】
前記ゆすぎサイクルは、放出器を通って前記便器に水を通過させることをさらに含む、
請求項13に記載の水洗シーケンス。
【請求項15】
前記トイレは電子制御部を含み、前記フラッシュバルブおよび前記リム供給バルブは、前記電子制御部により開閉するように操作される、
請求項13に記載の水洗シーケンス。
【請求項16】
前記電子制御部により操作可能な給水口を有する水供給リザーバをさらに含む、
請求項15に記載の水洗シーケンス。
【請求項17】
前記便器に取り付けられるとともに、便器液面入力信号を前記電子制御部に送るために前記電子制御部に連結される液面センサをさらに含む、
請求項16に記載の水洗シーケンス。
【請求項18】
前記水供給リザーバに取り付けられるとともに、リザーバ液面入力信号を前記電子制御部に送るために前記電子制御部に連結される供給水センサをさらに含む、
請求項17に記載の水洗シーケンス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2013−510969(P2013−510969A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−538924(P2012−538924)
【出願日】平成22年11月10日(2010.11.10)
【国際出願番号】PCT/US2010/056136
【国際公開番号】WO2011/062818
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(591024889)コーラー、カンパニー (15)
【氏名又は名称原語表記】KOHLER COMPANY
【Fターム(参考)】