説明

トナー充填装置、トナー充填方法

【課題】トナー充填を行っているカートリッジに与える振動を発生させるのに必要なエネルギー量を減らし、トナー充填中は余計な振動を与えないトナー充填装置とトナー充填方法を提供する。
【解決手段】トナーカートリッジ内にトナーを充填するトナー充填手段、充填したトナー面を検知する検知手段、トナーカートリッジをたたく打撃手段、検知手段の検知結果に基づいてトナー充填手段と打撃手段の作動を制御する制御手段を有するトナー充填装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式の画像形成装置に装填された状態で画像形成装置にトナー供給を行うトナーカートリッジにトナーを充填するトナー充填装置、及び、トナー充填方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタ等に代表される電子写真方式の画像形成装置は、像担持体上に形成された静電潜像を、通常、トナーにより顕像化し、形成されたトナー画像を用紙等の媒体上に転写、定着することにより、プリント作製を行うものである。画像形成装置へのトナー供給は、トナーカートリッジと呼ばれるトナー収納容器を画像形成装置に装填し、装填したトナーカートリッジよりプリント作製により消費された量に相当するトナーが画像形成装置に自動的に供給される様になっている。
【0003】
トナーカートリッジには、トナーを収納するトナー収納部のみから構成されるものの他に、現像ローラや像担持体等の部材がトナー収納部とともに組み込まれたプロセスカートリッジあるいはイメージングカートリッジと呼ばれるユニット形態のものもある。すなわち、トナーカートリッジには、画像形成装置への装填によりトナーの自動供給が行えるものに加えて、部品の更新も同時に行える様に設計されているものもある。
【0004】
ところで、トナーカートリッジへのトナー充填技術に関しては、トナーカートリッジ内に現像ローラ等の部品が内蔵されることが多くなっていることやコンパクト化の進行に伴って、高密度のトナー充填を効率よく行えるトナー充填技術が求められている。すなわち、収納スペースの狭いカートリッジに所定量のトナーを短時間で高密度充填する技術が求められている。
【0005】
高密度のトナー充填を効率よく行う技術として、トナーカートリッジに振動を与えて充填トナーに流動性を付与して、カートリッジ内のトナーを動き易くさせて充填を促進させる技術がある。たとえば、トナーを小出しで容器に充填しながら容器に振動を与えるという操作を繰り返し行って段階的にトナーを充填する方法がある(たとえば、特許文献1参照)。また、現像カートリッジにトナーを充填する際、トナー収容室へのトナー充填工程中またはそれ以降の工程で現像カートリッジに振動を与えて小型の現像カートリッジへのトナー充填を実現する技術がある(たとえば、特許文献2参照)。
【0006】
この様に、トナー充填時あるいは充填後にトナーカートリッジに振動を与えて高密度のトナー充填を効率よく行おうとする技術が検討されていた。
【特許文献1】特開平6−263101号公報
【特許文献2】特開2004−37779号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1及び2の技術は、いずれもトナーカートリッジをテーブル(振動台)上に載置してテーブルを振動させるため、トナーカートリッジの生産規模が増大するとテーブルの面積も大きくなり、振動発生に要する消費電力も増大するものになった。近年、生産工程における環境負荷の低減が強く叫ばれる様になり、生産規模が拡大してもエネルギー消費量の増大を極力抑える対応が求められている。
【0008】
また、前述の方法ではバイブレータや偏心モータを作動させて振動を与えるものであるが、これらは電源をOFFしてもすぐに振動を停止させることができないので、トナーを充填する時に振動が残っていることがある。トナーカートリッジに振動を加えた状態でトナーを充填すると、振動の影響で充填したトナーの体積が瞬間的に変動して、充填量を正確に検知できなくなる。また、振動の影響により空隙が生ずる分、トナーの密度も低減するので高密度の状態でトナーを充填できなくなる。さらには、コンパクトなトナーカートリッジほど、充填スペースが狭く充填口が小さくなる傾向があるので振動の影響で充填作業がしにくくなることも考えられる。
【0009】
この様に、トナーカートリッジに振動を与えた状態でトナーを充填するケースでは、振動発生用のエネルギーがかかることや、振動の影響を受けて高密度のトナー充填を効率よく行うことがとても難しいという問題を有していた。特に、充填スペースの小さなコンパクトタイプのトナーカートリッジではその問題は切実なものになった。
【0010】
本発明は、高密度のトナー充填を行う際、トナーカートリッジに与える振動をなるべくなくして充填作業に伴う消費電力量を減らし、トナー充填を邪魔する余計な振動をなくして効率よく充填が行えるトナー充填技術を提供することを目的とするものである。すなわち、本発明はトナーカートリッジに高密度のトナー充填を行う作業で、従来好ましいとされていた振動付与をできるだけ減らして、振動が原因となっていた課題を解消させるものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の課題は、下記に記載のいずれかの構成により解消されることが確認された。
【0012】
請求項1に記載の発明は、
『少なくとも、
トナーカートリッジ内にトナーを充填するトナー充填手段と、
前記トナー充填手段により充填されたトナーの面を検知する検知手段と、
前記トナーカートリッジをたたく打撃手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて前記トナー充填手段と前記打撃手段の作動を制御する制御手段とを有するトナー充填装置であって、
前記制御手段は、
前記トナー充填手段によるトナー充填を開始後、前記検知手段がトナー面を検知したときに前記打撃手段を作動させるとともに、
前記打撃手段を作動させた後、前記検知手段がトナー面を検知しないときに前記トナー充填手段の作動を継続させる様に制御するものであることを特徴とするトナー充填装置。』というものである。
【0013】
請求項2に記載の発明は、
『前記制御手段は、
前記検知手段がトナー面を検知したときに前記トナー充填手段の作動を停止させて前記打撃手段を作動させる様に制御するとともに、
前記打撃手段を作動させた後、前記検知手段がトナー面を検知しないときに前記トナー充填手段の作動を再開させる様に制御するものであることを特徴とする請求項1に記載のトナー充填装置。』というものである。
【0014】
請求項3に記載の発明は、
『前記打撃手段が前記トナーカートリッジの任意の1個所を少なくとも1回たたくものであることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー充填装置。』というものである。
【0015】
請求項4に記載の発明は、
『トナーにより形成されるトナー面を検知する検知手段とトナーカートリッジをたたく打撃手段を用いてトナーカートリッジへのトナー充填を行うトナー充填方法であって、
トナー充填開始後、充填されたトナーにより形成されるトナー面を前記検知手段が検知したとき、前記打撃手段がトナーカートリッジをたたき、
前記打撃手段がトナーカートリッジをたたいた後、前記検知手段がトナー面を検知しないとき、トナー充填を継続する様に、制御することを特徴とするトナー充填方法。』というものである。
【0016】
請求項5に記載の発明は、
『前記検知手段が形成されたトナー面を検知したときに、前記トナー充填を中断して前記打撃手段がトナーカートリッジをたたく様に制御するとともに、
前記打撃手段がトナーカートリッジをたたいた後、前記検知手段がトナー面を検知しないときに、トナー充填を再開する様に、制御することを特徴とする請求項4に記載のトナー充填方法。』というものである。
【0017】
請求項6に記載の発明は、
『前記打撃手段が、前記トナーカートリッジの任意の1個所を少なくとも1回たたくものであることを特徴とする請求項4または5に記載のトナー充填方法。』というものである。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、高密度のトナー充填を行っている途中でカートリッジをたたくことにより、カートリッジ内に形成した山形のトナー面がならされ、トナーカートリッジ内に所定量のトナーを充填させるスペースを確保することができる。この様に、本発明の構成により、トナーを充填している途中でカートリッジを少なくとも1回程度たたくだけでトナーの充填作業を継続できるので、みだりに振動を与えながら充填を行う必要がなくなった。その結果、振動発生に必要なエネルギー量を大幅に減らすことができ、余計な振動を加えずにトナーを充填できるので高密度のトナー充填を効率よく行える様になった。特に、トナー収納スペースが狭く充填口の小さなトナーカートリッジへの高密度のトナー充填を効率よく行える様にした。また、振動を発生させる際にバイブレータや偏心モータを設置する必要がないのでトナー充填装置のコンパクト化も可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明は、トナーカートリッジ内にトナーを充填するトナー充填装置及びトナー充填方法に関するものである。
【0020】
本発明者は、カートリッジ内にトナーを充填したときに形成されるトナー面の形状に着目し、トナー面の形状が充填装置の供給口にあたる位置が頂上で、そこから外に向かってほぼ同心円状にすそ野を引く様に下がっていく形状となっていることに気づいた。そこで、本発明者は振動を発生させる機会が少なくてもトナー充填で形成された山形のトナー面を平らにならせることができればよいと考え、たとえば振動を1回与えるだけでトナー面を平らにならせる条件を見出そうとしたのである。
【0021】
本発明者は、山形のトナー面が形成された個所に局所的に衝撃を与えることで効率よく面を平らにならせると考え、カートリッジを局所的にたたく手段により山形のトナー面も平らにならせて所定量のトナーを確実に収納できることを見出したのである。この様に、トナー充填途中のカートリッジをたたいて振動を局所的に与えることにより、トナーカートリッジへのトナー充填が確実かつ効率よく行えることを見出した。ここで、「トナー面」とはトナーを充填したときに形成されるトナー粒子による立体面のことをいい、「山形のトナー面」とはトナー粒子が紡錘状に堆積した状態のを意味するものである。
【0022】
以下、本発明について詳細に説明する。
【0023】
最初に、本発明に係るトナー充填装置について説明する。図1は本発明が適用可能なトナー充填装置の全体構成図である。
【0024】
図1のトナー充填装置Aは、トナーカートリッジ50上の任意の1個所をたたく打撃手段であるノッカー10を有し、トナー充填装置Aで行われるトナー充填のための制御プログラムを内蔵した制御手段である制御装置20を有するものである。また、トナー充填装置Aにはトナーカートリッジ50内に充填されたトナーの面を検知する検知手段である充填トナー検知センサ30が設けられている。
【0025】
本発明に係るトナー充填装置は、少なくとも、以下の構成を有するものである。
(1)トナーカートリッジ内にトナーを充填するトナー充填手段、
(2)トナーカートリッジ内に充填されたトナーの面を検知する検知手段、
(3)トナーカートリッジ上の任意の1個所をたたく打撃手段、
(4)トナー充填手段と打撃手段の作動を制御する制御手段。
【0026】
本発明を構成する制御手段は、検知手段の検知結果に基づいてトナー充填手段と打撃手段の作動を制御するものである。すなわち、本発明を構成する制御手段は、トナー充填手段によるトナー充填を開始した後、検知手段がトナー面を検知したとき打撃手段を作動させる様に制御する。そして、打撃手段を作動させた後、検知手段がトナー面を検知しないときトナー充填手段の作動を継続させる様に制御するものである。
【0027】
なお、本発明では充填手段によるトナー充填を行っている状態で打撃手段を作動させても、あるいは、トナー充填を停止させて打撃手段を作動させてもよいものである。
【0028】
この様に、本発明に係るトナー充填装置に該当する図1のトナー充填装置は、トナーカートリッジ内にトナーを充填するトナー充填手段と、トナー充填手段により充填されたトナーの面を検知する検知手段と、トナーカートリッジの任意の1個所をたたく打撃手段と、検知手段の検知結果に基づいてトナー充填手段と打撃手段の作動を制御する制御手段という構成を少なくとも有するものである。
【0029】
すなわち、図1に示す本発明に係るトナー充填装置を構成する制御手段に該当する制御部20は、トナー充填手段によるトナー充填を開始後、検知手段がトナー面を検知したとき打撃手段を作動させ、打撃手段の作動後、検知手段がトナー面を検知しないときトナー充填手段の作動を継続させる様に制御するものである。図1に示す制御部20は、前述した様に、充填手段によるトナー充填を行っている状態で打撃手段を作動させる様に制御するものであっても、また、トナー充填を停止させてから打撃手段を作動させる様に制御するものであってもよい。
【0030】
以下、図1に示すトナー充填装置の概要について説明する。
【0031】
図1のトナー充填装置Aは、固定台上に立設したコラムスタンド上部に駆動手段を内蔵する駆動部A1が固定されている。駆動部A1は、駆動モータM1、電磁ブレーキEB、電磁クラッチEC、及びプーリP1、P2、P3、P4、ベルトB1、B2などの駆動伝達手段から構成される。
【0032】
駆動モータM1は電源投入とともに連続回転を開始し、プーリP1,P2、ベルトB1を介して電磁ブレーキEBを駆動させる。電磁ブレーキEBは駆動モータM1の回転を停止させたときの回転慣性を急速に低減させて駆動を急停止させる。
【0033】
プーリP2と同軸上のプーリP3は、ベルトB2を介してプーリP4に駆動を伝達する。プーリP4の同軸上に設けた電磁クラッチECは、オーガ手段A2の回転軸A21を適時回転させる。
【0034】
オーガ手段A2の回転軸A21の下部の先端部付近には、スクリューA22が固定され、回転軸A21と一体に回転可能である。
【0035】
オーガ手段A2の下部は、ホッパA3内に収容されている。ホッパA3は円錐状をなし、その下部は小開口のトナー供給路A4と接続している。ホッパA3の上部は広口の開口部を形成し、天蓋A31により密閉されている。天蓋A31の一部は、トナー補給口A32、センサA33が設けられている。センサA33はホッパA3内に収容されたトナーTの上面を検知する。
【0036】
トナー供給路A4は供給管A41により構成され、コラムスタンドに保持されたアーム部材の先端部に保持されている。トナー供給路A4の上部A42はホッパA3と接続している。ホッパA3内に収容されたトナーTは、トナー供給路A4内のスクリューA22により搬送され、トナー供給路A4の供給管A41を経由して排出開口部A43より排出される。この様に、駆動部A1より伝達される駆動力によりオーガ手段A2が回転し、オーガ手段A2の回転力によりホッパA3内に収容されているトナーTがトナー供給路A4を移動して排出開口部A43よりトナーカートリッジ50に充填される様になっている。
【0037】
すなわち、本発明でいう「トナーカートリッジ内にトナーを充填するトナー充填手段」は、トナー充填装置Aを構成する駆動部A1、オーガ手段A2、ホッパA3、トナー供給路A4より構成されるものである。なお、「トナー充填手段」を構成する駆動部A1、オーガ手段A2、ホッパA3、トナー供給路A4を総称して「トナー充填部」ともいう。
【0038】
さらに、トナー充填装置Aはトナーを充填するトナーカートリッジ50を載置するトナーカートリッジ配置部A5を有し、トナーカートリッジ配置部A5にはトナーカートリッジ50を検知する図示しないトナーカートリッジ検知センサ35が設けられる。
【0039】
本発明に係るトナー充填装置Aは、図1に示す様に、トナー充填のためにトナーカートリッジ50を配置させる部位にトナーカートリッジ内に充填したトナーの面を検知するための検知手段である充填トナー検知センサ30を有するものである。また、トナー充填装置Aはトナー充填のために配置したトナーカートリッジ50上の任意の1個所をたたくことができる位置に打撃手段であるノッカー10を有するものである。さらに、図1に示すトナー充填装置Aは、マイコン等より構成される制御部20を有する。制御部20は、駆動部A1、ノッカー10、充填トナー検知センサ30とそれぞれ接続しており、充填トナー検知センサ30からの信号に基づいて駆動部A1やノッカー10の作動を制御する。
【0040】
ここで、制御部20により行われるトナー充填装置Aを構成するトナー充填手段(駆動部A1)や打撃手段であるノッカー10の作動を制御する制御部20について図2と図3を用いて説明する。図2は本発明に係るトナー充填装置を制御する制御部20の構成を示すブロック図である。トナー充填装置Aの作動を制御する制御部20は、図1に示す構成のトナー充填装置Aに内蔵、あるいは、接続した形態を採り、CPU21、メモリ22や図示しない入出力ポート、駆動回路等より構成されるものである。図2に示す様に、制御部20は、電源スイッチAS、トナーカートリッジ検知センサ35、充填トナー検知センサ30、駆動部A1、ノッカー10等のセンサや各作動部位と接続し、トナーカートリッジ検知センサ35や充填トナー検知センサ30からの検知信号に基づいて駆動部A1やノッカー10の作動を制御する。
【0041】
制御部20を構成するメモリ22には、トナーカートリッジ50へのトナー充填を行うためのトナー充填実行プログラム221と呼ばれるプログラムやトナー充填作業に関連する各種情報を一時的あるいは長期間記録しておく記録部222が割り当てられている。トナー充填実行プログラム221は、トナー充填装置Aの電源スイッチASがONされ、トナーカートリッジ配置部A5にトナーカートリッジ50が載置されたことが検知された後に開始される本発明に係るトナー充填を実施するプログラムである。また、記録部222に記録されるトナー充填作業に関連する情報としては、たとえば、トナー充填を行ったトナーカートリッジ50の本数に関する情報やホッパA3へのトナー供給実施の記録情報、トナー充填装置Aに使用する部品の交換情報等が挙げられる。
【0042】
制御部20によるトナー充填装置Aの作動制御は、たとえば、以下の様な手順で行われる。図3は制御部20によるトナー充填装置Aの作動制御の一例を示すフローチャートである。なお、下記に示すフローは、ノッカー10を作動させるときにトナー充填作業を中断するものになっているが、下記フローは本発明の実施形態の1つに位置付けられ、本発明を限定するものではない。前述した様に、本発明はトナー充填を行っている状態で打撃手段を作動させる様に制御してもよいものである。
【0043】
先ず、制御部20は、トナー充填装置Aの電源スイッチASがONされたことを検知する(ステップS01)と、トナー充填実行プログラム221を起動させる(ステップS02)。トナー充填実行プログラム221が起動することにより、制御部20はトナー充填実行プログラム221のプログラムに基づいてトナー充填装置Aがトナー充填作業を行える状態にする(ステップS03)。
【0044】
トナー充填装置Aによるトナー充填作業が可能な状態になった後、制御部20はトナーカートリッジ50の検知を行う(ステップS04)。すなわち、制御部20はトナーカートリッジ配置部A5にトナーカートリッジ50が載置されていることをトナーカートリッジ検知センサ35からの検知信号に基づいて判断する(ステップS05)。トナーカートリッジ検知センサ35の検知信号からトナーカートリッジ50が載置されていると判断すると(ステップS05のYes)、制御部20はトナー充填装置Aによるトナー充填作業を開始させる(ステップS06)。すなわち、駆動部A1を駆動させ、駆動部A1からの駆動力をオーガ手段A2に伝達して回転させ、ホッパA3に収納されているトナーTをトナー供給路A4に搬送させて排出開口部A43よりトナーカートリッジ50に充填する様に制御する。一方、トナーカートリッジ検知センサ35からの検知信号に基づいてトナーカートリッジ50が載置されていないと判断した場合(ステップS05のNo)はトナーカートリッジ50を検知する状態が継続される(ステップS04)。
【0045】
トナー充填作業開始後、制御部20はトナーカートリッジ内に充填されたトナーにより形成されるトナー面の有無を充填トナー検知センサ30からの検知信号に基づいて判断する(ステップS07)。制御部20は充填トナー検知センサ30からの検知信号によりトナーカートリッジ50内の所定位置に山形(紡錘形状)のトナー面が形成されていると判断すると(ステップS07のYes)、トナー充填作業を中断させる(ステップS08)。そして、ノッカー10を作動させ(ステップS09)、ノッカー10がトナーカートリッジ50をたたくことで山形に形成されたトナー面を平らにならす。一方、充填トナー検知センサ30からの検知信号によりトナーカートリッジ50内の所定位置にトナー面がまだ形成されていない場合(ステップS07のNo)は、トナー面検知状態下でトナー充填を継続させる(ステップS06)。制御部20はトナーカートリッジ50内の所定位置にトナー面が形成されたと判断するまでステップS06とS07の操作を繰り返す。
【0046】
次に、制御部20はノッカー10の作動によりトナーカートリッジ50内に形成された山形に形成されたトナー面を平らにならす様に制御する。すなわち、制御部20はノッカー10の作動後、充填トナー検知センサ30からの検知信号によりトナーカートリッジ50内に形成されたトナー面がなくなったと判定したときは(ステップS10のYes)、トナー充填作業を再開させる(ステップS11)。一方、ノッカー10の作動後も充填トナー検知センサ30からの検知信号によりトナーカートリッジ50内にまだトナー面が存在すると判定したときは(ステップS10のNo)ノッカー10を再度作動させる(ステップS09)。制御部20はノッカー10の打撃によりトナー面がなくなったと判断するまでステップS09とS10の操作を繰り返す。
【0047】
トナー充填作業再開後、制御部20はトナーカートリッジ50に所定量のトナー充填が行われたことを判断する(ステップS12)。トナーカートリッジ50内に所定量のトナー充填が行われたと判断した場合(ステップS12のYes)、制御部20はトナー充填装置Aによるトナー充填作業を停止させる(ステップS13)。一方、所定量のトナーがまだ充填しきれていないと判断した場合は(ステップS12のNo)、トナー充填を継続させる(ステップS11)。制御部20はトナーカートリッジ50内に所定量のトナーが充填されたと判断するまでステップS11とS12の操作を繰り返す。
【0048】
トナー充填作業停止後、制御部20はトナー充填の完了したトナーカートリッジ50をトナーカートリッジ載置部A5より移動させる(ステップS14)。その後、前述のステップS04と同様、トナーカートリッジ検知センサ35からの検知信号によりトナーカートリッジ配置部A5に新しいトナーカートリッジ50の載置を判断する(ステップS15、S16)。カートリッジ配置部A5に新しいトナーカートリッジ50が載置されていると判断した場合(ステップS16のYes)、前述のステップS06によりトナーカートリッジ50内へのトナー充填作業を開始させる(ステップS06)。一方、トナーカートリッジ検知センサ35からの検知信号によりカートリッジ配置部A5にまだ新しいトナーカートリッジ50が載置されていないと判断した場合(ステップS16のNo)、制御部20はトナー充填装置Aによるトナー充填作業を終了させる。
【0049】
以上の手順により、制御部20はトナー充填装置Aによるトナー充填作業を制御することができる。そして、トナー充填を開始後、充填トナー検知センサ30からの検知信号によりトナーカートリッジ50内の所定位置にトナー面が形成されたと判断したとき、トナー充填装置Aによるトナー充填作業を中断して、ノッカー10を作動させて形成されたトナー面を平らにならす。そして、ノッカー10を作動させた後、充填トナー検知センサ30からの検知信号によりトナーカートリッジ50内にできたトナー面がなくなったと判断したとき、トナー充填作業を再開させて所定量のトナーをトナーカートリッジ50内に充填させる。
【0050】
次に、本発明に係るトナー充填装置を構成する打撃手段であるノッカーについて詳細に説明する。上記図3のフローチャートでは、ノッカー10の作動後、トナーカートリッジ50内でのトナー面の有無を検知し、トナー面が存在する場合、ノッカー10を再度作動させるプログラムになっている。前述した様に、本発明では、トナー充填途中のカートリッジをたたいて局所的な振動を付与することにより、トナーカートリッジにみだりに振動を与えることなく、所定量のトナーを確実かつ効率よく充填することができる様になった。すなわち、ノッカー10の設定により、ノッカー10を1回作動させるだけでトナー面を平らにならし、所定量のトナーをスムーズに充填することができるのである。
【0051】
以下、本発明に係るトナー充填装置を構成する打撃手段であるノッカーの設定について詳細に説明する。
【0052】
先ず、本発明では、トナー充填開始後、検知手段である充填トナー検知センサ30がトナーカートリッジ50内に形成される山形のトナー面を検知すると、トナー充填を中断させて打撃手段であるノッカー10を作動させる。そして、ノッカー10がトナーカートリッジ50上の任意の1個所をたたいて山形に形成されたトナー面を崩し、残りのトナーをスムーズに充填できる様にしている。
【0053】
本発明者は、図1に示すトナー充填装置Aを用い、後述する図5に示すトナーカートリッジ50(長さ490mm)を図示する長さ方向に立てて直径20mmのトナー充填口501より所定量のトナーを充填する実験を行った。なお、前記トナーカートリッジ50は本来市販のものであるが、本実験ではトナー充填状態を観察できる様に筐体を透明樹脂で作製した他は市販品の仕様と全く同様のものにした。
【0054】
検討を重ねた結果、本発明者は、ノッカー10がトナーカートリッジ50に与える打撃力、トナーカートリッジ50をたたく位置、トナーカートリッジ50をたたくときのトナー充填量の3つの条件がトナー面の変形に影響を与えることを見出した。以下、これらについて説明する。
【0055】
先ず、本発明者はノッカー10がトナーカートリッジ50に特定範囲内の打撃力を与えることにより、山形に形成されたトナー面を崩して平らに近い形状にできることを見出した。すなわち、前記実験でトナーカートリッジ50に加える打撃力を変化させてトナー面の変化を確認したところ、5×10Pa〜120×10Pa(5N/cm〜120N/cm)の打撃力を与えたとき、1回の打撃でほとんど平らなトナー面が得られた。一方、打撃力が5×10Pa未満のときは打撃を与えた後もトナー面はある程度の山形形状を有し、再度ノッカー10により打撃を与えなければならなかった。また、打撃力が120×10Paを超えるとトナー充填口501より充填したトナーがこぼれた。この様に、図5のトナーカートリッジ50にトナーを充填する際、ノッカー10の打撃力が5×10Pa〜120×10Paという特定範囲内にあると1回の打撃で山形に形成されたトナー面が平らにならされ、所定量のトナーをスムーズに充填することができた。
【0056】
次に、本発明者はノッカー10がトナーカートリッジ50をたたく位置がトナー充填口の近傍にすることにより、山形に形成されたトナー面を崩して平らに近い形状にできることを見出した。すなわち、前記実験でトナーカートリッジ50をノッカー10でたたく位置を変化させて、たたいた後のトナー面の形状を確認した。その結果、トナー充填口501より80mm以内の個所をたたいたとき、1回の打撃でほとんど平らなトナー面が得られることが確認された。具体的には、ノッカー10のたたく位置をトナー充填口501より60mmまでの個所にしたときトナー面は1回の打撃で確実に平らな形状になり所定量のトナーをスムーズに充填することができた。また、ノッカー10のたたく位置をトナー充填口501より60mmより大きく80mmまでにしたときはトナー面が若干山形の形状を残すものの1回の打撃で所定量のトナーをスムーズに充填することができた。一方、トナー充填口501より80mm以上離れた位置でノッカー10を作動させた場合、1回の打撃では山形形状のトナー面を十分に崩すことができず、ノッカーを少なくとも2回以上作動させないと所定量のトナーを充填することができなかった。
【0057】
さらに、本発明者は、ノッカー10でトナーカートリッジ50をたたくときのトナー充填量を所定量の70%〜95%とすることにより、トナー充填を再開した後にトナー面が再び山形形状にならず、残トナーをスムーズに充填できることを見出した。すなわち、前記実験により所定量の70%〜95%のトナーを充填させた状態でノッカー10を作動させると、1回の打撃で山形のトナー面を平らにならすことができ、しかもトナー充填を再開した後にトナー面が山形にならずトナー充填をスムーズに行えた。一方、トナー充填量が70%未満の状態でノッカー10を作動させた場合は、トナー面を確実に平らにならすことはできるがトナー充填を再開した後再びトナー面が山形の形状となり、再度ノッカー10を作動させなくてはならなかった。また、所定量の95%を超えた状態のトナーカートリッジ50をノッカー10でたたくと、充填したトナーがトナー充填口501よりこぼれてしまい、所定量のトナー充填をスムーズに行う上で支障をきたした。
【0058】
次に、本発明でいうトナーカートリッジの形態について具体的に説明する。ここで、「トナーカートリッジ」とは、トナーを収容した状態で画像形成装置にそのまま装填し、装填した状態で画像形成装置に直接トナー供給を行うことが可能なトナー収容容器のことをいう。トナーカートリッジの具体的な形態には、たとえば、以下のものがある。
(1)トナーボトル
ボトル形状のトナー収納容器で、画像形成装置にそのまま装填して収納したトナーを供給するタイプである。
(2)現像装置
トナーを収納する収納部の他に、現像ローラ等の現像剤担持体や現像層規制部材等の部品より構成される現像部を有し、画像形成装置への装填が可能なユニットタイプのもので、現像装置とも呼ばれる。
(3)プロセスカートリッジ
トナーを収納する収納部の他に、現像部や感光体ドラム、さらには、クリーニング手段等のトナー画像形成に必要な部品が搭載された一体型のユニットタイプのもので、イメージングカートリッジ等とも呼ばれる。画像形成装置にそのまま装填して使用される。
【0059】
図4に、上記トナーカートリッジの外観例を示す。すなわち、図4(a)はトナーボトルの一例、図4(b)は現像装置の一例、さらに、図4(c)はプロセスカートリッジの一例である。
【0060】
本発明では、トナーカートリッジの形態を特に限定するものではないが、内部に画像形成使用部品が収納され、かつ、複雑な構造を採ることの多い、図4(b)や(c)に示す様な現像装置やプロセスカートリッジに対するトナー充填で特に効果を発現できる。
【0061】
また、図5(a)に示す様に、トナーカートリッジ50は、トナー充填口501に加えて空気抜き口502を設けたものが好ましく、空気抜け口502を設けることにより、トナー充填時、トナー充填口501からのトナー噴出の発生を防ぐことができる。すなわち、トナー充填時、トナーカートリッジ50にはトナー粒子とともにトナーのかさ密度の低減に寄与した空気も入ってくる。空気抜け口502を設けることにより、空気をトナーカートリッジ外にゆっくり逃すことができるので、トナー充填口からのトナー噴出の発生を抑制することができる。また、空気を逃がしながらトナー充填を行うので、空気がトナー充填を阻害することがなく、スムーズなトナー充填が行える。
【0062】
次に、本発明に係るトナー充填装置に使用可能なトナーカートリッジの代表的な形態である現像装置とプロセスカートリッジについて説明する。
【0063】
図5は、前述の実験に関する記載でも述べた様に、本発明の効果を発現するトナー充填が行えるトナーカートリッジの代表的な形態の1つである現像装置の外観図と断面構成図である。図5に示すトナーカートリッジの一形態である現像装置50は、たとえば、非磁性1成分系トナー(非磁性1成分現像剤)を用いて現像を行うことが可能である。現像装置50は、たとえば、図5(a)に示す様な外観を有するもので、内部に現像ローラ等の部品が配置されるとともに所定量のトナーが収納されてなるものである。現像装置50は、画像形成装置内の所定位置に装填後、収納されている現像剤を感光体ドラムに供給して現像を行い、所定枚数の画像形成に供されて現像剤がなくなると、装置より取り外し、新しいものに交換される。
【0064】
現像装置50は、図示しないモータにより図中反時計回り方向に回転駆動され、画像形成装置に組み込んだ状態で図示しない像担持体に接触または近接する現像ローラ51と、現像ローラ51の左側に設けられたバッファ室52と、バッファ室52に隣接するホッパ53とを有する。
【0065】
現像ローラ51は、導電性の円柱基体と、基体の外周にシリコーンゴム等の硬度の高い物質を用いて形成した弾性層を有する。
【0066】
バッファ室52にはトナー規制部材であるブレード54が現像ローラ51に圧接させた状態で配置されている。ブレード54は、現像ローラ51上のトナーの帯電量及び付着量を規制するものである。また、現像ローラ51の回転方向に対してブレード54の下流側に、現像ローラ51上のトナー帯電量・付着量の規制を補助するための補助ブレード55をさらに設けることも可能である。
【0067】
現像ローラ51には供給ローラ56が押圧されている。供給ローラ56は、図示しないモータにより現像ローラ51と同一方向(図中反時計回り方向)に回転駆動する。供給ローラ56は、導電性の円柱基体と基体の外周にウレタンフォームなどで形成された発泡層を有する。
【0068】
ホッパ53には一成分現像剤であるトナーTが収容されている。また、ホッパ53にはトナーTを攪拌する回転体27が設けられている。回転体57には、フィルム状の搬送羽根が取付けられており、回転体57の矢印方向への回転によりトナーTを搬送する。搬送羽根により搬送されたトナーTは、ホッパ53とバッファ室52を隔てる隔壁に設けられた通路58を介してバッファ室52に供給される。なお、搬送羽根の形状は、回転体57の回転に伴い羽根の回転方向前方でトナーTを搬送しながら撓むとともに、通路58の左側端部に到達すると真っ直ぐの状態に戻るようになっている。このように羽根はその形状を湾曲状態を経て真っ直ぐに戻るようにすることでトナーTを通路58に供給している。
【0069】
また、通路58には通路58を閉鎖する弁581が設けられている。この弁はフィルム状の部材で、一端が隔壁の通路58右側面上側に固定され、トナーTがホッパ53から通路58に供給されると、トナーTからの押圧力により右側に押されて通路58を開けるようになっている。その結果、バッファ室52内にトナーTが供給される。
【0070】
また、弁581の他端には規制部材582が取り付けられている。規制部材582と供給ローラ56は、弁581が通路58を閉鎖した状態でも僅かな隙間を形成する様に配置される。規制部材582は、バッファ室52の底部に溜まるトナー量が過度にならないように調整するもので、現像ローラ51から供給ローラ56に回収されたトナーTがバッファ室52の底部に多量に落下しないように調整される。
【0071】
現像装置50では、画像形成時に現像ローラ51が矢印方向に回転駆動するとともに供給ローラ56の回転によりバッファ室52のトナーが現像ローラ51上に供給される。現像ローラ51上に供給されたトナーTは、ブレード54、補助ブレード55により帯電、薄層化された後、像担持体との対向領域に搬送され、像担持体上の静電潜像の現像に供される。現像に使用されなかったトナーは、現像ローラ51の回転に伴ってバッファ室52に戻り、供給ローラ56により現像ローラ51から掻き取られ回収される。
【0072】
次に、感光体や現像器等の画像形成に使用される構成要素を内蔵した構造を有するトナーカートリッジであるプロセスカートリッジについて説明する。図6は、プロセスカートリッジ50が画像形成装置1に着脱自在に装填することが可能なことを示す模式図である。図6(a)は、プロセスカートリッジ50の断面構造を示すもので、プロセスカートリッジ50は、像担持体であるドラム状の感光体31、感光体31の表面を一様に帯電する帯電装置32、感光体31の外周面に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー像を形成する現像部40、トナー像を記録媒体Sに転写した後に感光体31の外周面に残量したトナーを回収するクリーニング装置33等により構成される。
【0073】
現像部40内には図示していないが、本発明に係るトナー充填方法によりトナーが充填されている。また、現像部40内には、時計回りに回転して感光体31と接触または近接する現像ローラ51、現像ローラ51にトナーを供給する供給ローラ56、現像ローラ51上にコートされたトナー層の厚みを規制しつつ摩擦によりトナーを帯電させるブレード54、現像部40内のトナー粒子を撹拌しつつ供給ローラ56に向けて搬送する回転部材57を有する。
【0074】
図6(a)に示すプロセスカートリッジ50は、図6(b)に示す様に、画像形成装置であるカラープリンタ1の装置本体2内に装填される。図中、装置本体2内にはプロセスカートリッジ50が4個装填されているが、これは、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色トナーが充填されたプロセスカートリッジを装填するものである。
【0075】
図6(b)のカラープリンタ1は、光書込装置7(7Y、7M、7C、7K)より各色の画像情報に応じて感光体31が露光され、感光体31の外周面に静電潜像が形成される。この静電潜像に対して現像部40からトナーが供給され、静電潜像がトナー像として可視化される。トナー画像の形成とタイミングを図って搬送ベルト4に吸着された記録媒体Sが収納部6より搬送され、転写ローラ5の作用により感光体31上のトナー像が記録媒体S上に次々と転写される。トナー像が転写された記録媒体Sは定着装置8に搬送されてトナー画像が定着され、定着の終了した記録媒体Sは装置本体2の上面部に形成されている排紙トレイ14上に排紙される。
【0076】
また、図6(c)に示す様に、プロセスカートリッジ50は、搬送ベルト4を開放位置へ回動させた後に、装置本体2外へ取り出し可能に装填されている。図6(c)では、黒色トナーを充填したプロセスカートリッジ50Kとイエロートナーを充填したプロセスカートリッジ50Yを装置本体2の外へ取り外した状態を示している。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】トナー充填装置の全体構成図である。
【図2】トナー充填装置制御部の構成を示すブロック図である。
【図3】制御手段によるトナー充填装置の作動制御の一例を示すフローチャートである。
【図4】トナーカートリッジの外観例を示す模式図である。
【図5】現像装置の外観図と断面構成図である。
【図6】画像形成装置に装填可能なプロセスカートリッジを示す模式図である。
【符号の説明】
【0078】
A トナー充填装置
A1 駆動部
A2 オーガ手段
A3 ホッパ
A4 トナー供給部
A41 供給管
A43 排出開口部
A5 トナーカートリッジ配置部
10 ノッカー(打撃手段)
20 制御装置(制御手段)
21 CPU
22 メモリ
221 トナー充填実行プログラム
30 充填トナー検知センサ(検知手段)
50 トナーカートリッジ(トナーボトル、現像装置、プロセスカートリッジ)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも、
トナーカートリッジ内にトナーを充填するトナー充填手段と、
前記トナー充填手段により充填されたトナーの面を検知する検知手段と、
前記トナーカートリッジをたたく打撃手段と、
前記検知手段の検知結果に基づいて前記トナー充填手段と前記打撃手段の作動を制御する制御手段とを有するトナー充填装置であって、
前記制御手段は、
前記トナー充填手段によるトナー充填を開始後、前記検知手段がトナー面を検知したときに前記打撃手段を作動させるとともに、
前記打撃手段を作動させた後、前記検知手段がトナー面を検知しないときに前記トナー充填手段の作動を継続させる様に制御するものであることを特徴とするトナー充填装置。
【請求項2】
前記制御手段は、
前記検知手段がトナー面を検知したときに前記トナー充填手段の作動を停止させて前記打撃手段を作動させる様に制御するとともに、
前記打撃手段を作動させた後、前記検知手段がトナー面を検知しないときに前記トナー充填手段の作動を再開させる様に制御するものであることを特徴とする請求項1に記載のトナー充填装置。
【請求項3】
前記打撃手段が、前記トナーカートリッジの任意の1個所を少なくとも1回たたくものであることを特徴とする請求項1または2に記載のトナー充填装置。
【請求項4】
トナーにより形成されるトナー面を検知する検知手段とトナーカートリッジをたたく打撃手段を用いてトナーカートリッジへのトナー充填を行うトナー充填方法であって、
トナー充填開始後、充填されたトナーにより形成されるトナー面を前記検知手段が検知したとき、前記打撃手段がトナーカートリッジをたたき、
前記打撃手段がトナーカートリッジをたたいた後、前記検知手段がトナー面を検知しないとき、トナー充填を継続する様に、制御することを特徴とするトナー充填方法。
【請求項5】
前記検知手段が形成されたトナー面を検知したときに、前記トナー充填を中断して前記打撃手段がトナーカートリッジをたたく様に制御するとともに、
前記打撃手段がトナーカートリッジをたたいた後、前記検知手段がトナー面を検知しないときに、トナー充填を再開する様に、制御することを特徴とする請求項4に記載のトナー充填方法。
【請求項6】
前記打撃手段が、前記トナーカートリッジの任意の1個所を少なくとも1回たたくものであることを特徴とする請求項4または5に記載のトナー充填方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−286420(P2009−286420A)
【公開日】平成21年12月10日(2009.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−139345(P2008−139345)
【出願日】平成20年5月28日(2008.5.28)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】