説明

トラック車両荷台専用組立式テントの構造

【課題】荷台上に工具無しに解体・組立可能な箱状自立フレームとシートテント地と地上底板による構造で形状変更を可能とするトラック車両専用組立式テントの構造を提供する。
【解決手段】トラック形状車体の荷台上に3方に跳ね上げフレームF3,F4,F5を有する箱状自立フレーム1と、天井シートテント地2,3,4と側面シートテント地5,6,7,8,9,10,11と足元シートテント地12,13,14と荷台シートテント地21と、地上底板15,16,17,18,19とを結合するだけで外部と仕切られた広い居住空間が設営でき、解体後フレーム及びテント地及び地上底板を折りたたむ事で収納スペースを少なくでき、跳ね上げフレームの上げ下げと部品の付け替えにより形状変更が容易にできるトラック車両荷台専用組立式テントの構造。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トラック車両荷台専用組立式テントの構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のトラック車両荷台用テントは、屋台専用車両テントとして考案されたものや荷物運搬用テントとして常備設置を基本としたものが多く、車両の改造を伴うものやフレームを固定する為容易に解体できないもの、解体後の収納にスペースを要するもの、荷台周囲の地上部までの空間スペースを活用し外部と仕切られた広い居住空間として利用できないものが多く、スペースに合せての多彩な形状変更が困難なものが殆んどであった。
【特許文献1】 特開平1−195151、特開平3−262740、特開平7−276998、特開平10−157466、特開平13−63448、特表平17−535486
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、以上の技術によれば、テントフレームを固定するものや車両を改造するものが多く、工具を使う事無く短時間に組立や解体を行うことが難しいもの、解体後の収納が難しいもの、多額の費用もかかるもの、外部と仕切られた広い居住空間を得ることが難しいもの、様々な形状変化が難しいものであった。
そこで、この発明は、トラック車両(20)の荷台上に〔図5〕に示される工具無しで解体・組立可能な箱状自立フレーム(1)と〔図6〕〔図7〕〔図8〕に示されるシートテント地と〔図9〕に示される地上底板とを組み合わせるのみとする事で工具を使用する事無く短時間に組立や解体が容易にできる構造を構築し、荷台周囲の左右部及び後方部の地上部空間を軒天井と側面シートテント地と足元シートテント地と荷台シートテント地と地上底板とを接合することにより外部と仕切られた広い居住空間を作り出し、解体後それぞれのパーツを折りたたむことで未使用時の収納の小スペース化を実現し、側面及び後方軒天井の上げ下げやテント地の付け替えによる形状変更を可能とすることで使用用途の拡大が図れる安価なトラック車両専用組立式テントの構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
以上の課題を解決するために、本発明は、トラック形状車体(20)の荷台上に荷台シートテント地(21)を敷き、荷台シートテント上に〔図5〕に示す蝶番接合により伸縮可能な底面及び側面及び跳ね上げ部折りたたみ式自立フレーム(F1)と〔図10〕に示す工具無しに脱着できる接合部を備える前方天部梁フレーム(F2)と後方天部梁フレーム(F3)と右側面天部梁フレーム(折りたたみ式)(F4)と左側面天部梁フレーム(折りたたみ式)(F5)と差し込み式天部中央屋根フレーム(折りたたみ式)(F6)とからなる解体可能な箱状自立フレーム(1)を搭載するだけでテントの骨格を形成し、箱状自立フレーム(1)の左右側面と後側面に重ねて設けられる跳ね上げフレームと、箱状自立フレーム(1)の前側面部分及び前記3つの跳ね上げフレームに取り付けた天井シートテント地(2)(3)(4)と、前記3つの跳ね上げフレームを跳ね上げることにより軒天井を形成した後にこの軒天井より吊り下げて設ける側面シートテント地(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)と、前記荷台シートテント地(21)と、前記荷台の左右辺部及び後辺部から垂らして設けられる足元シートテント地(12)(13)(14)と、前記形成した軒天井の真下に敷いて設ける地上底板(15)(16)(17)(18)(19)とを備え、これらのテント地と地上底板とを接合する事により〔図1〕に示す外部と仕切られた広い居住空間が設営でき、工具を使用する事無く組立・解体が可能で、解体後フレーム及びテント地及び地上底板を折りたたむ事で収納スペースを少なくでき、〔図3〕〔図4〕に示されるように跳ね上げフレームの上げ下げと部品の付け替えにより形状変更が容易にできるトラック車両荷台専用組立式テントの構造である。
【発明の効果】
【0005】
本発明によれば、〔図5〕に示されるように箱状自立フレーム(1)は蝶番接合により伸縮可能な底面及び側面及び跳ね上げ部折りたたみ式自立フレーム(F1)と〔図10〕に示される接合部を備える事で工具無しに脱着できる前方天部梁フレーム(F2)と後方天部梁フレーム(F3)と右側面天部梁フレーム(折りたたみ式)(F4)と左側面天部梁フレーム(折りたたみ式)(F5)と差し込み式天部中央屋根フレーム(折りたたみ式)(F6)とから構成され、工具を使用する事無く簡単に組立て取り外しが可能であり、〔図6〕〔図7〕〔図8〕に示されるようにそれぞれに分解されるシートテント地を用いることで折りたたみ易く、〔図9〕に示される地上底板も分解でき、折りたたむ事で収納時スペースを小さくすることが可能となり、簡単に組立・解体が出来ることで車の改造等の費用発生もない。〔図1〕〔図3〕〔図4〕に示されるように左右側面部及び後方部の跳ね上げ式軒天井を上げ下げすることと側面シートテント及び足元シートテント及び地上底板を付け替えまたは取り外すことで様々な形状に変化させることが可能になり、使用用途が格段に広がる。〔図1〕に示されるように最大形状においては、車両左右側面と後方部の地上面まで活用できる外部と仕切られた広い居住空間ができる。また、テント本体を取り外せば、通常トラック車両として使用可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
この発明の一実施形態を、〔図1〕に示す。
トラック形状車体(20)の荷台上に荷台シートテント地(21)を敷設し、前記荷台シートテント地(21)上に〔図5〕に示す折り曲げ部分を蝶番により接続され容易に伸縮可能な底面及び側面及び跳ね上げ部折りたたみ式自立フレーム(F1)を搭載後、引き伸ばし敷設し、前記荷台シートテント地(21)に予め設けられた紐により接合し、天部梁となる前方天部梁フレーム(F2)と後方天部梁フレーム(F3)と右側面天部梁フレーム(折りたたみ式)(F4)と左側面天部梁フレーム(折りたたみ式)(F5)との先端に取り付けられた天井梁接合金具部(F7)を前記底面及び側面及び跳ね上げ部折りたたみ式自立フレーム(F1)の4つの柱の先端に設けられたT字型の穴(天井梁との接合自立フレーム柱先端部(F8))に差し込み下にずらすことで梁と柱が接合され、前記底面及び側面及び跳ね上げ部折りたたみ式自立フレーム(F1)の4つの柱の先端に差し込み式天部中央屋根フレーム(折りたたみ式)(F6)の4つの先端を差し込むことで固定強度を増し、蝶番部の折まげを防止する為に蝶番と併設される閂またはフックにより蝶番の折まげを防止されたテントの躯体となる箱状自立フレーム(1)が形成され、前記箱状自立フレーム(1)に中央天井シートテント地(2)を被せ、中央天井シートテント地(2)に予め設けられた接合用紐により天井部に取り付けた4本の天部梁フレーム(F2)(F3)(F4)(F5)及び箱状自立フレーム(1)の左右側面と後側面に重ねて設けられる跳ね上げフレームの梁及び前方部の梁及び柱とを接合する事で天井と左右跳ね上げ軒天井と後方部軒天井及び前方壁が形成され、前記中央天井シートテント地(2)後方に左右三角天井シートテント地(3)(4)取り付け、前記3つの跳ね上げフレームを跳ね上げることにより軒天井を形成した後にこの軒天井より吊り下げて設ける側面シートテント地(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)と、前記荷台シートテント地と、前記荷台の左右辺部及び後辺部から垂らして設けられる足元シートテント地(12)(13)(14)と、前記形成した軒天井の真下に敷いて設ける地上底板(15)(16)(17)(18)(19)とを備え、これらのテント地と地上底板とを接合した最大形状に広げらる工具を使用する事無く組み立てられた組立式テントにより、荷台周囲の地上面まで有効活用された外部と仕切られた広い居住スペースが設けられている。
【0007】
「実施形態の効果」
この実施形態によれば、軽車両においても荷台をベッドとして充分なスペース確保ができると同時にその周囲に荷台スペースの約3倍の外部と仕切られた広いスペースを確保できる。一般的成人男性が充分に横たわることの出来るセミダブル相当のベッドスペースと周囲の居住スペースがあれば、簡易キャンピングカーとしての使用も充分可能となる。
【0008】
「他の実施形態」
〔図3〕の実施形態では、左右側面の軒天井のみを形成し、左軒天井から吊り下げて設けられる左側面シートテント地(11)と前左側面シートテント地(6)と、荷台の左側辺部より垂らして設けられる左足元側面シートテント地(14)と、左後方側面シートテントとして活用される前右側面シートテント(5)と、左軒天井の真下に設けられる地上底板左(19)とを接合することにより、左側面に外部と仕切られた空間を作ることで衛生的な調理スペースとして、また、右側面を軒天井のみとする事で客席として色々な屋台に活用が可能となり、〔図4〕の実施形態では、箱状自立フレーム(1)と中央天井シートテント地(2)のみを利用し、中央天井シートテント地(2)に設けられる輪状ベルト結び紐とトラック車両(20)をベルトで接合することにより、箱状の雨よけシートテントとして走行でき、荷卸の際左右側面と後方の三方からの作業ができる輸送用幌として活用が可能となり、形状を変えることで様々な用途での使用ができる。また、全てを工具なく解体可能であり、解体後の容積が少なく、収納に小スペース化が図れる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】この発明の一実施形状を示す斜視投影図である。
【図3】この発明の一実施形状を示す斜視図である。
【図4】この発明の一実施形状を示す斜視図である。
【図5】この発明のフレーム解体状態を示す斜視図である。
【図6】この発明の天井シートテント形状を示す平面図である。
【図7】この発明の側面シートテント形状を示す平面図である。
【図8】この発明の足元及び荷台シートテント形状を示す平面図である。
【図9】この発明の底板形状を示す平面図である。
【図10】この発明のフレーム接合形状を示す平面図である。
【符号の説明】
【0010】
1 自立する箱状フレーム
2 中央天井シートテント地
3 右三角天井シートテント地
4 左三角天井シートテント地
5 前右側面シートテント地
6 前左側面シートテント地
7 右側面シートテント地
8 三角部右側面シートテント地
9 後方側面シートテント地
10 三角部左側面シートテント地
11 左側面シートテント地
12 右足元側面シートテント地
13 後方足元側面シートテント地
14 左足元側面シートテント地
15 底板右
16 底板右三角部
17 底板後方部
18 底板左三角部
19 底板左
20 トラック形状車両
21 荷台シートテント地
F1 底面及び側面及び跳ね上げ部折りたたみ自立フレーム
F2 前方天部梁フレーム
F3 後方天部梁フレーム
F4 右側面天部梁フレーム(折りたたみ式)
F5 左側面天部梁フレーム(折りたたみ式)
F6 天部中央屋根フレーム(折りたたみ式)
F7 天井梁接合金具部
F8 天井梁との接合自立フレーム柱先端部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トラック形状車体(20)の荷台上に荷台シートテント地(21)を敷き、前記荷台シートテント地上に〔図5〕に示す折り曲げ部分を蝶番により接続され容易に伸縮可能な底面及び側面及び跳ね上げ部折りたたみ式自立フレーム(F1)と〔図10〕に示す工具無しに脱着できる接合部を備える前方天部梁フレーム(F2)と後方天部梁フレーム(F3)と右側面天部梁フレーム(折りたたみ式)(F4)と左側面天部梁フレーム(折りたたみ式)(F5)と差し込み式天部中央屋根フレーム(折りたたみ式)(F6)とからなる解体可能な自立する箱状自立フレーム(1)と、箱状自立フレームの左右側面と後側面に重ねて設けられる跳ね上げフレームと、前記自立フレームの前側面部分及び前記3つの跳ね上げフレームに取り付けた天井シートテント地(2)(3)(4)と、前記3つの跳ね上げフレームを跳ね上げることにより軒天井を形成した後にこの軒天井より吊り下げて設ける側面シートテント地(5)(6)(7)(8)(9)(10)(11)と、前記荷台の左右辺部及び後辺部から垂らして設けられる足元シートテント地(12)(13)(14)と、前記荷台シートテント地(21)と、前記形成した軒天井の真下に敷いて設ける地上底板(15)(16)(17)(18)(19)とを備え、これらのテント地と地上底板とを接合する事により〔図1〕に示す外部と仕切られた広い居住空間が設営でき、工具を使用する事無く組立・解体が可能で、解体後フレーム及びテント地及び地上底板を折りたたむ事で収納スペースを少なくでき、〔図3〕〔図4〕に示されるように跳ね上げフレームの上げ下げと部品の付け替えにより形状変更が容易にできるトラック車両荷台専用組立式テントの構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2008−121392(P2008−121392A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−331179(P2006−331179)
【出願日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【出願人】(506407637)
【Fターム(参考)】