説明

トラニラストを含有する水性組成物

【課題】トラニラスト及び/又はその塩を含有する水性組成物でありながら、長期間に亘って保存した場合であっても、結晶析出が抑制され、製剤的に優れた水性組成物を提供すること。
【解決手段】(A)トラニラスト及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(C)ピリドキシン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(D)ジブチルヒドロキシトルエン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、を含有する、水性組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水性組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
トラニラスト(N−(3,4−ジメトキシシンナモイル)アントラニル酸)は、アレルギー性疾患治療剤として、経口投与剤、点眼剤等の有効成分として使用されている。しかしながら、トラニラスト及び/又はその塩を含有する水性組成物は、保存中に結晶が析出し易いことが知られている。
【0003】
このような結晶析出を抑制する技術として、例えば、特許文献1には、(A)トラニラスト、その塩、又はそれらの混合物、(B)ソルビン酸、その塩、又はそれらの混合物、及び(C)エチレンジアミン四酢酸、その塩、又はそれらの混合物を含有し、pHが6.8〜9であり、プラスチック容器に充填されてなることを特徴とする、水性製剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−169193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、トラニラスト及び/又はその塩を含有する水性組成物でありながら、長期間に亘って保存した場合であっても、結晶析出が抑制され、製剤的に優れた水性組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、(A)トラニラスト及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(B)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(C)ピリドキシン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、(D)ジブチルヒドロキシトルエン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、を含有する、水性組成物を提供する。
【0007】
本発明の水性組成物は、トラニラスト及び/又はその塩を含有する組成物でありながら、特に結晶析出を生じ易い低温下で長期間に亘って保存した場合であっても、上記(B)成分、(C)成分及び(D)成分の存在により、結晶析出が顕著に抑制される(以下、この効果を「結晶析出抑制効果」ともいう。)。また、本発明の水性組成物は、このように結晶析出抑制効果を有しているため安定であり、製剤的に優れている。
【0008】
本発明の水性組成物は、眼科用に用いることができ、点眼剤として適用するのが好適である。
【0009】
眼科用の水性組成物や点眼剤では、配合成分の濃度が非常に低いことが多く、例えば結晶析出により、たとえ僅かでも含有量の低下が生じると、非常に大きな影響を受ける。また、結晶析出が生じると、眼粘膜に適用する製剤としての安全性を含む品質の低下や商品価値の低下を招いてしまう。然るに、本発明によれば、トラニラスト及び/又はその塩を含有する水性組成物の安定性が改善され、配合成分の含有量低下や結晶析出が顕著に抑制されるので、本来意図した薬効の発揮が期待でき、かつ眼粘膜に適用する製剤としての安全性を含む品質や商品価値の高い水性組成物とすることができる。したがって、眼科用、点眼剤の用途に対して好適に用いることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、トラニラスト及び/又はその塩を含有する水性組成物でありながら、長期間に亘って保存した場合であっても(とりわけ、長期間に亘って低温で保存された場合であっても)、結晶析出が顕著に抑制されて安定であり、仮に寒冷地において流通・保存等された場合等であっても、製剤的に非常に優れた水性組成物が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】(A)試験例1において、各試験液を低温下で長期保存した後の状態を示す写真である。(B)(A)の写真をトレースしたトレース図である。
【図2】試験例1において、各試験液を低温下で長期保存した後のトラニラスト濃度を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の水性組成物は、(A)トラニラスト及び/又はその塩(「(A)成分」ともいう。)を含有する。
【0013】
トラニラストは、N−(3,4−ジメトキシシンナモイル)アントラニル酸とも称される公知化合物であり、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
【0014】
本発明で使用される(A)成分の内、トラニラストの塩としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されないが、具体的には、有機酸塩[例えば、モノカルボン酸塩(酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、酪酸塩、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩等)、多価カルボン酸塩(フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、マロン酸塩等)、オキシカルボン酸塩(乳酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等)、有機スルホン酸塩(メタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、トシル酸塩等)]、無機酸塩(例えば、塩酸塩、硫酸塩、硝酸塩、臭化水素酸塩、リン酸塩)、有機塩基との塩(例えば、メチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、ピペラジン、ピロリジン、トリピリジン、ピコリン等の有機アミンとの塩)、無機塩基との塩[例えば、アンモニウム塩;アルカリ金属(ナトリウム、カリウム等)、アルカリ土類金属(カルシウム、マグネシウム等)、アルミニウム等の金属との塩]等の各種の塩が挙げられる。これらのトラニラストの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0015】
本発明の水性組成物には、(A)成分として、トラニラスト及びその塩の中から、1種のものを単独で使用してもよく、また2種以上のものを任意に組み合わせて使用してもよい。これらの中でも、好ましくはトラニラストが用いられる。
【0016】
本発明の水性組成物において、(A)成分の配合割合は、(A)成分の種類、他の配合成分の種類、水性組成物の製剤形態等に応じて適宜設定されるが、一例として、水性組成物の総量に対して、(A)成分が総量で0.001〜10w/v%、好ましくは0.01〜5w/v%、更に好ましくは0.1〜1w/v%となる配合割合が例示される。
【0017】
本発明の水性組成物は、(B)プラノプロフェン及び/又はその塩(「(B)成分」ともいう。)を含有する。
【0018】
プラノプロフェンは、α−メチル−5H−[1]ベンゾピラノ[2,3−b]ピリジン−7−酢酸とも称される公知化合物であり、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
【0019】
プラノプロフェンの塩としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されないが、具体的には、(A)成分がとり得る塩と同形態のものが例示される。これらのプラノプロフェンの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0020】
また、プラノプロフェン及び/又はその塩は、d体、l体、dl体のいずれであってもよい。
【0021】
プラノプロフェン及びその塩の中でも、より高い結晶析出抑制効果が得られるという観点から、好ましくは、プラノプロフェンが挙げられる。
【0022】
本発明の水性組成物において、(B)成分の配合割合は、(B)成分の種類、他の配合成分の種類、水性組成物の製剤形態等に応じて適宜設定されるが、一例として、水性組成物の総量に対して、(B)成分が総量で0.001〜1w/v%、好ましくは0.005〜0.5w/v%、更に好ましくは0.01〜0.1w/v%となる配合割合が例示される。
【0023】
また、本発明の水性組成物において、(A)成分に対する(B)成分の比率としては、特に制限されるものではないが、一例として、(A)成分の総量100質量部あたり、(B)成分の総量が0.2〜200質量部、好ましくは1〜100質量部、より好ましくは2〜20質量部となる範囲が例示される。
【0024】
本発明の水性組成物は、(C)ピリドキシン及び/又はその塩(「(C)成分」ともいう。)を含有する。
【0025】
ピリドキシンは、5−ヒドロキシ−6−メチルピリジン−3,4−ジメタノールとも称される化合物である。ピリドキシン及びその塩は、水溶性ビタミンであるビタミンB6として公知の化合物であり、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
【0026】
ピリドキシンの塩としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されないが、具体的には、(A)成分がとり得る塩と同形態のものが例示される。これらの塩の中でも、好ましくは無機酸塩及び/又は有機酸塩、より好ましくは無機酸塩、更に好ましくは塩酸塩及び/又はリン酸塩、特に好ましくは塩酸塩が挙げられる。これらのピリドキシンの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0027】
ピリドキシン及びその塩の中でも、より高い結晶析出抑制効果が得られるという観点から、好ましくは、ピリドキシン及び/又はその無機酸塩、より好ましくはピリドキシン、ピリドキシン塩酸塩、及び/又はピリドキシンリン酸塩、更に好ましくはピリドキシン塩酸塩及び/又はピリドキシンリン酸塩、特に好ましくはピリドキシン塩酸塩(塩酸ピリドキシン)が挙げられる。
【0028】
本発明の水性組成物において、(C)成分の配合割合は、(C)成分の種類、他の配合成分の種類、水性組成物の製剤形態等に応じて適宜設定されるが、一例として、水性組成物の総量に対して、(C)成分が総量で0.0001〜1w/v%、好ましくは0.001〜0.5w/v%、更に好ましくは0.01〜0.2w/v%となる配合割合が例示される。
【0029】
また、本発明の水性組成物において、(A)成分に対する(C)成分の比率としては、特に制限されるものではないが、一例として、(A)成分の総量100質量部あたり、(C)成分の総量が0.02〜200質量部、好ましくは0.2〜100質量部、より好ましくは2〜40質量部となる範囲が例示される。
【0030】
本発明の水性組成物は、(D)ジブチルヒドロキシトルエン及び/又はその塩(「(D)成分」ともいう。)を含有する。
【0031】
ジブチルヒドロキシトルエン(BHTと略称されることもある)は、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノールとも称される公知の化合物であり、公知の方法により合成してもよく市販品として入手することもできる。
【0032】
ジブチルヒドロキシトルエンの塩としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されないが、具体的には、(A)成分がとり得る塩と同形態のものが例示される。これらのジブチルヒドロキシトルエンの塩は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0033】
ジブチルヒドロキシトルエン及びその塩の中でも、より高い結晶析出抑制効果が得られるという観点から、好ましくは、ジブチルヒドロキシトルエンが挙げられる。
【0034】
本発明の水性組成物において、(D)成分の配合割合は、(D)成分の種類、他の配合成分の種類、水性組成物の製剤形態等に応じて適宜設定されるが、一例として、水性組成物の総量に対して、(D)成分が総量で0.0001〜0.05w/v%、好ましくは0.0005〜0.03w/v%、更に好ましくは0.001〜0.01w/v%となる配合割合が例示される。
【0035】
また、本発明の水性組成物において、(A)成分に対する(D)成分の比率としては、特に制限されるものではないが、一例として、(A)成分の総量100質量部あたり、(D)成分の総量が0.02〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部、より好ましくは0.2〜2質量部となる範囲が例示される。
【0036】
本発明に係る(B)、(C)及び(D)成分の組み合わせは、(A)成分を含有する水性組成物における結晶析出(特に、長期間に亘る保存時、長期間に亘る低温保存時)を効果的に抑制することができる。したがって、本発明に係る(B)、(C)及び(D)成分の組み合わせは、トラニラスト及び/又はその塩を含有する水性組成物における結晶析出を抑制するために使用することができる。また、本発明に係る(B)、(C)及び(D)成分の組み合わせは、トラニラスト及び/又はその塩を含有する水性組成物における結晶析出抑制剤として用いることもできる。
【0037】
本発明の水性組成物は、上述した(A)〜(D)成分を少なくとも含有する。本発明の水性組成物において、(A)〜(D)成分の具体例として説明した各化合物は任意に組み合わせて用いることができる。
【0038】
本発明の水性組成物は、更に溶解補助剤を含有してもよい。本発明の水性組成物に配合できる溶解補助剤は、水に極めて難溶であるトラニラスト及び/又はその塩が水溶液中に溶解するのを補助する作用を有する成分であればよく、例えば、ポリビニルピロリドン、トロメタモール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プロピレングリコール、カフェイン等が挙げられる。これらの溶解補助剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0039】
これらの溶解補助剤の中でも、ポリビニルピロリドン及び/又はモノエタノールアミンが好ましく、ポリビニルピロリドンがより好ましい。ポリビニルピロリドンは、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、分子量は特に限定されないが、一般的には、フィケンチャー法によるK値が15〜100、好ましくは20〜99、より好ましくは22〜98程度のものを使用することができる。
【0040】
本発明の水性組成物に上述の溶解補助剤を配合する場合、その配合割合については、使用する溶解補助剤の種類、他の成分の種類や配合量、水性組成物の用途等に応じて異なり、一律に規定することはできないが、例えば、水性組成物の総量に対して、溶解補助剤が総量で0.001〜10w/v%、好ましくは0.005〜7w/v%、更に好ましくは0.01〜5w/v%となる配合割合が例示される。
【0041】
本発明の水性組成物は、更に緩衝剤を含有してもよい。本発明の水性組成物に配合できる緩衝剤としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば、特に制限されない。かかる緩衝剤の一例として、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、クエン酸緩衝剤、酢酸緩衝剤、トリス緩衝剤、イプシロン−アミノカプロン酸、アスパラギン酸、アスパラギン酸塩等が挙げられる。これらの緩衝剤は組み合わせて使用しても良い。緩衝剤としては、ホウ酸緩衝剤、リン酸緩衝剤、炭酸緩衝剤、及びクエン酸緩衝剤が好ましい。
【0042】
ホウ酸緩衝剤としては、ホウ酸、又はホウ酸アルカリ金属塩、ホウ酸アルカリ土類金属塩等のホウ酸塩が挙げられる。リン酸緩衝剤としては、リン酸、又はリン酸アルカリ金属塩、リン酸アルカリ土類金属塩等のリン酸塩が挙げられる。炭酸緩衝剤としては、炭酸、又は炭酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ土類金属塩等の炭酸塩が挙げられる。クエン酸緩衝剤としては、クエン酸、又はクエン酸アルカリ金属塩、クエン酸アルカリ土類金属塩等が挙げられる。また、ホウ酸緩衝剤又はリン酸緩衝剤として、ホウ酸塩又はリン酸塩の水和物を用いてもよい。より具体的な例として、ホウ酸緩衝剤として、ホウ酸又はその塩(ホウ酸ナトリウム、テトラホウ酸カリウム、メタホウ酸カリウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ砂等);リン酸緩衝剤として、リン酸又はその塩(リン酸水素二ナトリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸二水素カリウム、リン酸三ナトリウム、リン酸二カリウム、リン酸一水素カルシウム、リン酸二水素カルシウム等);炭酸緩衝剤として、炭酸又はその塩(炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸アンモニウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸水素カリウム、炭酸マグネシウム等);クエン酸緩衝剤として、クエン酸又はその塩(クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、クエン酸カルシウム、クエン酸二水素ナトリウム、クエン酸二ナトリウム等);酢酸緩衝剤として、酢酸又はその塩(酢酸アンモニウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸ナトリウム等);トリス緩衝剤として、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン又はその塩(塩酸塩、酢酸塩、スルホン酸塩等);アスパラギン酸又はその塩(アスパラギン酸ナトリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アスパラギン酸カリウム等)が例示できる。これらの緩衝剤は1種単独で使用してもよく、また2種以上を任意に組み合わせて使用してもよい。
【0043】
上記緩衝剤の中でも、特にホウ酸緩衝剤及びリン酸緩衝剤、とりわけホウ酸緩衝剤は好適である。ホウ酸緩衝剤の好適な具体例として、ホウ酸とその塩との組み合わせ;好ましくはホウ酸と、ホウ酸のアルカリ金属塩及び/又はアルカリ土類金属塩との組み合わせ;更に好ましくはホウ酸と、ホウ酸のアルカリ金属塩との組み合わせ;特に好ましくはホウ酸とホウ砂との組み合わせが例示される。また、リン酸緩衝剤の好適な具体例としては、第一リン酸塩と第二リン酸塩との組み合わせ;好ましくは第一リン酸のアルカリ金属塩と第二リン酸のアルカリ金属塩との組み合わせ;更に好ましくはリン酸二水素ナトリウムとリン酸水素二ナトリウムとの組み合わせが例示される。
【0044】
本発明の水性組成物に緩衝剤を配合する場合、緩衝剤の配合割合については、使用する緩衝剤の種類、他の配合成分の種類や量、水性組成物の用途等に応じて異なり、一律に規定することはできないが、例えば、水性組成物の総量に対して、緩衝剤が総量で0.01〜10w/v%、好ましくは0.05〜5w/v%、更に好ましくは0.1〜3w/v%となる配合割合が例示される。
【0045】
本発明の水性組成物は、更に界面活性剤を含有してもよい。本発明の水性組成物に配合可能な界面活性剤としては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであれば特に制限されず、非イオン界面活性剤、両性界面活性剤、陰イオン界面活性剤、陽イオン界面活性剤のいずれであってもよい。
【0046】
本発明の水性組成物に配合可能な非イオン界面活性剤としては、具体的には、モノラウリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノパルミチン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート40)、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、トリステアリン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート65)、モノオレイン酸POE(20)ソルビタン(ポリソルベート80)等のPOEソルビタン脂肪酸エステル類;ポロクサマー407、ポロクサマー235、ポロクサマー188、ポロクサマー403、ポロクサマー237、ポロクサマー124等のPOE・POPブロックコポリマー類;POE(60)硬化ヒマシ油(ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60)等のPOE硬化ヒマシ油類;POEヒマシ油類;POE(9)ラウリルエーテル等のPOEアルキルエーテル類;POE(20)POP(4)セチルエーテル等のPOE−POPアルキルエーテル類;POE(10)ノニルフェニルエーテル等のPOEアルキルフェニルエーテル類等が挙げられる。なお、上記で例示する化合物において、POEはポリオキシエチレン、POPはポリオキシプロピレン、及び括弧内の数字は付加モル数を示す。また、本発明の水性組成物に配合可能な両性界面活性剤としては、具体的には、アルキルジアミノエチルグリシン等が例示される。また、本発明の水性組成物に配合可能な陽イオン界面活性剤としては、具体的には、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム等が例示される。また、本発明の水性組成物に配合可能な陰イオン界面活性剤としては、具体的には、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩、脂肪族α−スルホメチルエステル、α−オレフィンスルホン酸等が例示される。本発明の水性組成物において、これらの界面活性剤は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0047】
これらの界面活性剤の中でも、非イオン界面活性剤が好適である。非イオン界面活性剤の好適な例としては、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POE硬化ヒマシ油類、POEヒマシ油類及び/又はPOE・POPブロックコポリマー類、より好ましくは、POEソルビタン脂肪酸エステル類、POE硬化ヒマシ油類及び/又はPOE・POPブロックコポリマー類、更に好ましくはPOEソルビタン脂肪酸エステル類及び/又はPOE硬化ヒマシ油類、特に好ましくはPOEソルビタン脂肪酸エステル類が挙げられる。
【0048】
本発明の水性組成物に界面活性剤を配合する場合、界面活性剤の配合割合については、界面活性剤の種類、他の成分の種類や量、水性組成物の用途等に応じて適宜設定できる。界面活性剤の配合割合の一例として、水性組成物の総量に対して、界面活性剤が総量で、0.001〜1.0w/v%、好ましくは0.005〜0.5w/v%、更に好ましくは0.01〜0.3w/v%となる配合割合が例示される。
【0049】
本発明の水性組成物のpHについては、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容される範囲内であれば特に限定されるものではないが、一例としては、pHが4.0〜9.5、好ましくは5.0〜9.0、より好ましくは、6.0〜8.5、更に好ましくは7.0〜8.0となる範囲が挙げられる。
【0050】
本発明の水性組成物は、更に必要に応じて、生体に許容される範囲内の浸透圧比に調節することができる。適切な浸透圧比は適用部位、剤型等により異なるが、通常0.5〜5.0、より好ましくは0.6〜3.0、更に好ましくは0.7〜2.0となる範囲が挙げられる。浸透圧の調整は無機塩、多価アルコール等を用いて、当該技術分野で既知の方法で行うことができる。浸透圧比は、第十五改正日本薬局方に基づき286mOsm(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)の浸透圧に対する試料の浸透圧の比とし、浸透圧は日本薬局方記載の浸透圧測定法(氷点降下法)に従って測定する。なお、浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)は、塩化ナトリウム(日本薬局方標準試薬)を500〜650℃で40〜50分間乾燥した後、デシケーター(シリカゲル)中で放冷し、その0.900gを正確に量り、精製水に溶かし正確に100mLとして調製するか、市販の浸透圧比測定用標準液(0.9w/v%塩化ナトリウム水溶液)を用いる。
【0051】
本発明の水性組成物は、本発明の効果を妨げない限り、上記成分の他に、種々の薬理活性成分や生理活性成分を組み合わせて適当量含有してもよい。このような薬理活性成分や生理活性成分としては、例えば、一般用医薬品製造(輸入)承認基準2000年版(薬事審査研究会監修)に記載された各種医薬における有効成分が例示できる。具体的には、次のような成分が挙げられる。
抗ヒスタミン剤又は抗アレルギー剤:例えば、フマル酸ケトチフェン、イプロヘプチン、塩酸ジフェンヒドラミン、ペミロラストカリウム、マレイン酸クロルフェニラミン、クロモグリク酸ナトリウム等。
充血除去剤:例えば、塩酸テトラヒドロゾリン、塩酸ナファゾリン、硫酸ナファゾリン、塩酸エピネフリン、塩酸エフェドリン、塩酸メチルエフェドリン等。
殺菌剤:例えば、アクリノール、セチルピリジニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸クロルヘキシジン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニド等。
ビタミン類:例えば、フラビンアデニンジヌクレオチドナトリウム、シアノコバラミン、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール、パンテノール、パントテン酸カルシウム、酢酸トコフェロール等。
アミノ酸類:例えば、アスパラギン酸カリウム、アスパラギン酸マグネシウム、アミノエチルスルホン酸、コンドロイチン硫酸ナトリウム等。
消炎剤:例えば、グリチルレチン酸、サリチル酸メチル、サリチル酸グリコール、アズレンスルホン酸、アラントイン、トラネキサム酸、ε−アミノカプロン酸、ベルベリン、リゾチーム、グリチルリチン酸ニカリウム等。
収斂剤:例えば、亜鉛華、乳酸亜鉛、硫酸亜鉛等。
その他:例えば、メチル硫酸ネオスチグミン、ヒアルロン酸ナトリウム、スルファメトキサゾール、スルファメトキサゾールナトリウム、インドメタシン、イブプロフェン、イブプロフェンピコノール、ブフェキサマク、フルフェナム酸ブチル、ベンダザック、ピロキシカム、ケトプロフェン、フェルビナク、紫根、セイヨウトチノキ、及びこれらの塩等。
【0052】
また本発明の水性組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、その用途や製剤形態に応じて、常法に従い、様々な添加物を適宜選択し、1種又はそれ以上を併用して適当量含有させてもよい。このような添加物として、例えば、医薬品添加物事典2007(日本医薬品添加剤協会編集)に記載された各種添加物が例示できる。代表的な成分として次の添加物が挙げられる。
増粘剤:例えば、カルボキシビニルポリマー、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルセルロース、アルギン酸、ポリビニルアルコール(完全、又は部分ケン化物)、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム等。
糖類:例えば、グルコース、シクロデキストリン等。
糖アルコール類:例えば、キシリトール、ソルビトール、マンニトール等。これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。
防腐剤、殺菌剤又は抗菌剤:例えば、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、安息香酸ナトリウム、エタノール、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、グルコン酸クロルヘキシジン、クロロブタノール、ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、パラオキシ安息香酸メチル、パラオキシ安息香酸エチル、パラオキシ安息香酸プロピル、パラオキシ安息香酸ブチル、硫酸オキシキノリン、フェネチルアルコール、ベンジルアルコール、ビグアニド化合物(具体的には、塩酸ポリヘキサメチレンビグアニド等)、グローキル(ローディア社製 商品名)等。
pH調節剤:例えば、塩酸、ホウ酸、アミノエチルスルホン酸、イプシロン−アミノカプロン酸、クエン酸、酢酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、ホウ砂、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、硫酸、リン酸、ポリリン酸、プロピオン酸、シュウ酸、グルコン酸、フマル酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、コハク酸、グルコノラクトン、酢酸アンモニウム等。
安定化剤:例えば、トロメタモール、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート(ロンガリット)、トコフェロール、ピロ亜硫酸ナトリウム、モノステアリン酸アルミニウム、モノステアリン酸グリセリン等。
キレート剤:例えば、エチレンジアミン二酢酸(EDDA)、エチレンジアミン三酢酸、エチレンジアミン四酢酸(エデト酸、EDTA)、N−(2−ヒドロキシエチル)エチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸(DTPA)等。
香料又は清涼化剤:例えば、メントール、アネトール、オイゲノール、カンフル、ゲラニオール、シネオール、ボルネオール、リモネン、リュウノウ等。これらは、d体、l体又はdl体のいずれでもよく、また精油(ハッカ油、クールミント油、スペアミント油、ペパーミント油、ウイキョウ油、ケイヒ油、ベルガモット油、ユーカリ油、ローズ油等)として配合してもよい。
【0053】
本明細書において水性組成物とは、水を含有する組成物を意味し、通常は、組成物中に水を1質量%以上、好ましくは5質量%以上、より好ましくは20質量%以上、更に好ましくは50質量%以上、特に好ましくは90質量%以上含有するものを意味する。本発明の水性組成物に含有される水は、医薬上、薬理学的に(製薬上)又は生理学的に許容されるものであればよい。例えば、蒸留水、常水、精製水、滅菌精製水、注射用水、注射用蒸留水等を使用できる。これらの定義は第十五改正日本薬局方に基づく。
【0054】
本発明の水性組成物は、所望量の上記(A)〜(D)成分、必要に応じて他の配合成分を所望の濃度となるように添加することにより調製され、目的に応じて種々の製剤形態をとることができる。例えば、本発明の水性組成物の製剤形態として、液剤、半固形剤(軟膏等)等が挙げられる。好ましくは液剤である。
【0055】
また、本発明の水性組成物は、医薬品や医薬部外品等の製剤として使用でき、例えば、眼科用組成物、鼻腔用組成物、経口用組成物、点耳用組成物、皮下投与用組成物、皮膚外用組成物等の様々な用途で使用することができる。
【0056】
ここで、眼科用組成物には、点眼剤(コンタクトレンズ装用中にも使用することができる点眼剤を含む)、人工涙液(コンタクトレンズ装用中にも使用することができる人工涙液を含む)、洗眼剤、眼軟膏、コンタクトレンズ装着液、コンタクトレンズケア用剤(コンタクトレンズ消毒剤、コンタクトレンズ用保存剤、コンタクトレンズ用洗浄剤、コンタクトレンズ用洗浄保存剤等が含まれる)等が含まれる。
【0057】
また、鼻腔用組成物には、点鼻剤、鼻洗浄液等が含まれる。経口用組成物には、内服薬(例えば、液剤、シロップ剤、エキス剤)、口腔咽頭薬、含嗽薬等が含まれる。点耳用組成物には、点耳薬が含まれる。皮下投与用組成物としては、注射剤等が含まれる。
【0058】
上記用途の中でも、眼科用組成物は、経口用組成物等の他の用途の組成物に比べて、配合成分の濃度(含有割合)が非常に低いことが多く、僅かの含有量低下であっても大きな問題となりかねない。とりわけ眼科用組成物の中でも点眼剤は、1回の使用量が極微量であるため含有量低下の影響は大きい。また、洗眼剤やコンタクトレンズケア用剤等は洗面台等の室温下で保管されることが多いのに対し、点眼剤は、使用者により冷蔵庫内で保存されたりする場合もあることから、低温下で保存される可能性が高い製剤形態といえる。また、このような保存により結晶が析出すると眼粘膜に適用する製剤としての安全性を含む品質の低下や商品価値の低下を招いてしまうため、点眼剤は、結晶などの異物発生の抑制がとりわけ強く求められる。本発明の水性組成物によれば、トラニラスト及び/又はその塩を含有する水性組成物でありながら、低温下で長期間に亘り保存されても結晶析出が顕著に抑制されており、長期に亘り澄明で製剤的に非常に安定な水性組成物とすることができる。かかる本発明の効果に鑑みれば、本発明の水性組成物の好適な一例として、眼科用組成物が挙げられ、特に好適な例として点眼剤が挙げられる。
【0059】
本発明の水性組成物は、任意の容器に収容して提供される。本発明の水性組成物を収容する容器については特に制限されず、例えば、ガラス製であってもよく、またプラスチック製であってもよい。プラスチックとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリアリレート、ポリエチレンナフタレート、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド及びこれらを構成するモノマーの共重合体、並びにこれら2種以上を混合したものが挙げられる。また、本発明の水性組成物を収容する容器は、容器内部を視認できる透明容器であってもよく、容器内部の視認が困難な不透明容器であってもよい。ここで、「透明容器」とは、無色透明容器及び有色透明容器の双方が含まれる。
【0060】
本発明の水性組成物は、(A)成分に基づいて抗アレルギー作用を発揮できるので、アレルギー性疾患の治療乃至予防に有用であり、例えば、花粉やハウスダスト(室内塵)等による目のアレルギー症状(例えば、目の充血、目のかゆみ、目のかすみ(目やにの多いとき等)、なみだ目、異物感(コロコロする感じ))の緩和剤として用いることができる。また、(B)成分に基づいて抗炎症作用を発揮することもでき、更には(C)成分に基づいて栄養補給のために用いることもできる。
【実施例】
【0061】
以下に、実施例に基づいて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
【0062】
〔試験例1:安定性試験〕
下記表1の処方に従って各試験液を調製し、低温下で長期間に亘って保存した場合の結晶析出について評価を行った。具体的な実験手法及び結果を以下に示す。
【0063】
【表1】


<結晶析出の評価基準>
結晶析出が激しくある : +++++
結晶析出がかなりある : ++++
結晶析出がある : +++
結晶析出がややある : ++
結晶析出が僅かにある : +
結晶析出が見られず澄明 : −
【0064】
表1に示す処方に従って各試験液を調製した。調製直後の結晶析出の有無を目視にて確認し、上記評価基準に従って評価を行った。次いで、10mL容量のガラスバイアル瓶に各試験液を5mLずつ充填し、4℃にて低温保存した。9ヵ月後に、各試験液の状態を目視にて確認し、調製直後と同様に上記評価基準に従って評価を行った。また、各試験液の状態について写真撮影を行った。
【0065】
調製直後及び4℃で9ヶ月間保存後の結晶析出量の評価結果を、上記表1に併せて示した。図1(A)は4℃で9ヶ月間保存後の各試験液の写真である。図1(B)はその写真をトレースしたトレース画である。図1(A)及び(B)中、5本あるガラスバイアル瓶は、左から実施例1(符号1)、比較例1(符号2)、比較例2(符号3)、比較例3(符号4)及び比較例4(符号5)の試験液を含むガラスバイアル瓶を示す。
【0066】
トラニラストを含有しない比較例4の試験液は、低温で長期間保存しても全く結晶の析出は認められなかった(比較例4)。また、トラニラストを含有する水性組成物に、プラノプロフェン、ピリドキシン及びジブチルヒドロキシトルエンから2成分をそれぞれ選んで組み合わせた場合には、著しい結晶析出が確認され、結晶析出抑制効果は認められなかった(比較例1〜3)。一方、全く予想外のことに、プラノプロフェン、ピリドキシン及びジブチルヒドロキシトルエンの3成分をトラニラストと組み合わせた場合には、低温で長期間に亘り保存しても全く結晶析出が認められず澄明であり、非常に安定な水性組成物とすることができることが明らかとなった(実施例1)。
【0067】
<トラニラストの定量>
上記各試験液に対して、4℃で9ヶ月間保存後にトラニラストの濃度(含有割合)を測定した。トラニラストの濃度の測定は、各試験液の上清について常法に従いHPLCで行った。実施例1の試験液におけるトラニラストの濃度を100としたときの比較例1〜4のトラニラストの相対濃度を図2に示した。図2の定量結果からも明らかなように、プラノプロフェン、ピリドキシン及びジブチルヒドロキシトルエンの3成分をトラニラストと組み合わせた実施例1の試験液は、低温で長期間に亘り保存した場合でもトラニラストの含有割合低下が抑制されており、製剤的に非常に優れていた。
【0068】
下記表2及び表3に記載の処方で、点眼剤(処方例1〜16)が調製される。表2及び表3の処方中、塩酸及び水酸化ナトリウムはpH調整に用いられ、水性組成物が表2及び表3に記載のpHとなるように加えられる。精製水は点眼剤の全量が100mlとなるよう加えられる。
【表2】

【0069】
【表3】

【符号の説明】
【0070】
1…実施例1、2…比較例1、3…比較例2、4…比較例3、5…比較例4。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)トラニラスト及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、
(B)プラノプロフェン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、
(C)ピリドキシン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、
(D)ジブチルヒドロキシトルエン及びその塩からなる群より選択される少なくとも1種と、を含有する、水性組成物。
【請求項2】
眼科用である、請求項1に記載の水性組成物。
【請求項3】
点眼剤である、請求項1又は2に記載の水性組成物。

【図2】
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【図1】
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【公開番号】特開2013−10754(P2013−10754A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−125988(P2012−125988)
【出願日】平成24年6月1日(2012.6.1)
【出願人】(000115991)ロート製薬株式会社 (366)
【Fターム(参考)】