説明

トランザクション履歴送信装置、トランザクション管理システム、トランザクション履歴送信方法およびトランザクション履歴送信プログラム

【課題】複数システムのトランザクションの履歴を一元管理するとともに、トランザクションの履歴情報の送信遅延を防ぐ。
【解決手段】トランザクション履歴送信装置53は、トランザクションを実行するためのシステムに対応して設けられるトランザクション履歴送信装置53であって、対応のシステムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、対象トランザクションの履歴情報のうち、対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置52へ送信するための管理情報送信部11と、対象トランザクションの履歴情報を保存するためのローカル保存部21とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランザクション履歴送信装置、トランザクション管理システム、トランザクション履歴送信方法およびトランザクション履歴送信プログラムに関し、特に、各システムが実行するトランザクションの履歴を管理するためのトランザクション履歴送信装置、トランザクション管理システム、トランザクション履歴送信方法およびトランザクション履歴送信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
クラウドサービスを利用したシステム開発が広がりつつある中、複数のサービスを組み合わせて一つのシステムによって制御するためには、トランザクションジャーナルログの管理が必要となる場合が多い。すなわち、システムが、複数のサービスを跨った一連のトランザクションを制御する場合、トランザクションジャーナルログ管理を行なう必要がある。
【0003】
トランザクションジャーナルログ管理とは、一連のトランザクションを制御するための情報と各サービスに対する処理履歴とをトランザクションジャーナルログとして管理することにより、トランザクションの状態を管理したり、一連のトランザクションの途中で何らかの問題によりトランザクションを継続できなくなった場合にロールバック(アボート)させるためのロールバック情報を提供したり、障害等によりシステムデータが破壊された場合に、システムのバックアップデータからのロールフォワードを行なうためのロールフォワードデータを提供したりするための技術である。
【0004】
トランザクションジャーナルログ管理を行なうシステムの運用において、トランザクションジャーナルログデータは、システムのバックアップデータと同程度に重要なデータとなる。
【0005】
トランザクションジャーナルログ管理においては、システムからのトランザクションジャーナルログの出力要求に対して、トランザクションジャーナルログデータを確実に保管する、すなわちハードディスクへの書き込み保証を行なう必要がある。そして、システムは、トランザクションジャーナルログデータの書き込みが完了するのを待ってから、継続する処理を進めることとなる。
【0006】
従来の技術では、システムごとに個別に開発を行い、トランザクションジャーナルログ管理を実施していた。しかしながら、トランザクションジャーナルログ管理の運用には高い信頼性が要求されるため、今後、複数のサービスを組み合わせたシステムが増えた場合には、システムごとに独自にトランザクションジャーナルログ管理をしていては運用コストが高くなってしまう。
【0007】
よって、トランザクションジャーナルログ管理装置を複数システムで共用し、トランザクションジャーナルログのリソースを一元管理することが望ましい。
【0008】
このような一元管理方法の一例として、たとえば、特開平5−225136号公報(特許文献1)には、以下のような技術が開示されている。すなわち、複数のトランザクション処理システムが動作を記録するためにジャーナル収集する方式において、各々のトランザクション処理システムの出力するジャーナルと、どのトランザクション処理システムから出力されたジャーナルかを識別するために各トランザクション処理システムがジャーナルに付加するジャーナル識別ヘッダと、各トランザクション処理システムからのジャーナルを一括入力して管理するジャーナル管理手段と、各トランザクション処理システムから上記ジャーナル管理手段にジャーナルを送信するためのプロセス間通信手段と、上記ジャーナル管理手段が受信するジャーナルを一時蓄積しておくためのジャーナル保存用ワークファイルと、上記ジャーナル保存用ワークファイルが一杯になった時にジャーナルを二次記憶装置に待避するためのジャーナル待避手段と、ジャーナル保存用の二次記憶装置とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平5−225136号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
トランザクションジャーナルログ管理装置を複数システムで共用するための提供形態として、トランザクションジャーナルログ管理装置をシステムからネットワーク経由で利用できるようにする構成が考えられる。
【0011】
しかしながら、このような構成では、ネットワーク経由でトランザクションジャーナルログデータを転送する必要があり、大きなサイズのトランザクションジャーナルログデータの出力要求に対して、ネットワーク上のデータ転送待ちにより、長時間の遅延が発生してしまうこととなる。
【0012】
このようなネットワーク上のデータ転送待ちによる遅延を無くすために、転送データをバッファリングすることが考えられる。しかしながら、トランザクションジャーナルログ管理では、システムからのトランザクション情報の取得等の要求に対してリアルタイムに最新の情報で応答する必要があるため、トランザクションジャーナルログの書き込みもリアルタイムに行なう必要があることから、バッファリングすることができない。
【0013】
よって、トランザクションジャーナルログ管理装置は、システムにローカルに配置するか、もしくは、システムとプライベートに接続された環境に配置する必要があるため、複数システムで共用することが困難であった。
【0014】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、複数システムのトランザクションの履歴を一元管理するとともに、トランザクションの履歴情報の送信遅延を防ぐことが可能なトランザクション履歴送信装置、トランザクション管理システム、トランザクション履歴送信方法およびトランザクション履歴送信プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるトランザクション履歴送信装置は、トランザクションを実行するためのシステムに対応して設けられるトランザクション履歴送信装置であって、対応の上記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、上記対象トランザクションの履歴情報のうち、上記対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置へ送信するための管理情報送信部と、上記対象トランザクションの履歴情報を保存するためのローカル保存部とを備える。
【0016】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるトランザクション管理システムは、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションを管理するためのトランザクション管理システムであって、上記システムに対応して設けられる1または複数のトランザクション履歴送信装置と、各上記システムが実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置とを備え、上記トランザクション履歴送信装置は、対応の上記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、上記対象トランザクションの履歴情報のうち、上記対象トランザクションを管理するための管理情報を上記トランザクション履歴管理装置へ送信するための管理情報送信部と、上記対象トランザクションの履歴情報を保存するためのローカル保存部とを含む。
【0017】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるトランザクション履歴送信方法は、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションを管理するためのトランザクション管理システムにおけるトランザクション履歴送信方法であって、上記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、上記対象トランザクションの履歴情報のうち、上記対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置へ送信するステップと、上記対象トランザクションの履歴情報を保存するステップとを含む。
【0018】
上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わるトランザクション履歴送信プログラムは、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションを管理するためのトランザクション管理システムにおけるトランザクション履歴送信プログラムであって、コンピュータに、上記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、上記対象トランザクションの履歴情報のうち、上記対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置へ送信するステップと、上記対象トランザクションの履歴情報を保存するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、複数システムのトランザクションの履歴を一元管理するとともに、トランザクションの履歴情報の送信遅延を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の実施の形態に係るトランザクション管理システムの構成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るトランザクション処理システム201の概略構成図である。
【図3】本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信装置がトランザクション履歴送信処理を行なう際の動作手順を定めたフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0022】
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係るトランザクション管理システムの構成を示す図である。
【0023】
図1を参照して、トランザクション管理システム401は、トランザクションジャーナルログ管理を必要とする1または複数のトランザクション処理システム201と、トランザクションジャーナルログリソース(トランザクション履歴管理装置)52とを備える。トランザクション処理システム201は、トランザクションジャーナルログクライアント(トランザクション履歴送信装置)53を含む。トランザクションジャーナルログクライアント53は、トランザクションジャーナルログAPI(管理情報送信部および更新完了通知部)11と、トランザクションジャーナルログバッファ(ローカル保存部)21と、バックグラウンドプロセス(履歴情報送信部および履歴情報消去部)13とを含む。トランザクションジャーナルログリソース52は、トランザクションジャーナルログ管理部12と、トランザクションジャーナルログデータベース22と、トランザクション情報データベース23とを含む。
【0024】
トランザクション管理システム401は、リソースとして、トランザクションジャーナルログデータベース22と、トランザクション情報データベース23とを持つ。また、トランザクション管理システム401は、一時的なリソースとして、トランザクションジャーナルログバッファ21を持つ。
【0025】
トランザクションジャーナルログクライアント53は、各トランザクション処理システム201上に配置される。すなわち、トランザクションジャーナルログクライアント53は、トランザクション処理システム201に対応して設けられる。
【0026】
トランザクションジャーナルログクライアント53は、ネットワークを介してトランザクションジャーナルログリソース52に接続されている。トランザクションジャーナルログクライアント53はトランザクションジャーナルログリソース52にネットワーク経由でアクセスを行なう。
【0027】
トランザクションジャーナルログリソース52は、トランザクション処理システム201が実行するトランザクションの履歴情報(トランザクションジャーナルログ)を管理する。
【0028】
また、トランザクション管理システム401は、トランザクション処理システム201が利用するサービスとして、サービスインタフェース311aを持つサービス301aと、サービスインタフェース311bを持つサービス301bとを備える。
【0029】
システム管理部61は、トランザクション処理システム201の管理部であり、サービス301aおよびサービス301bを利用し、一連のトランザクションを管理する。
【0030】
また、システム管理部61は、自身でもシステムデータベース62を持つ。システム管理部61は、サービス301aおよびサービス301bへの更新要求、あるいはシステムデータベース62に対する更新を実施する際に、トランザクションジャーナルログクライアント53に対してトランザクションジャーナルログの出力要求を行なう。
【0031】
トランザクションジャーナルログAPI11は、トランザクション処理システム201上に配置され、システム管理部61からのトランザクションジャーナルログクライアント53への要求に対するインタフェース機能を提供する。
【0032】
本発明の実施の形態に係るトランザクション処理システム201およびトランザクションジャーナルログリソース52は、典型的には、汎用的なアーキテクチャを有するコンピュータを基本構造としており、予めインストールされたプログラムを実行することで、後述するような各種機能を提供する。一般的に、このようなプログラムは、フレキシブルディスク(Flexible Disk)およびCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの記録媒体に格納されて、あるいはネットワークなどを介して流通する。
【0033】
本発明の実施の形態に係るプログラムは、OS等の他のプログラムの一部に組み込まれて提供されるものであってもよい。この場合でも、本発明の実施の形態に係るプログラム自体は、上記のような組み込み先の他のプログラムが有するモジュールを含んでおらず、当該他のプログラムと協働して処理が実行される。すなわち、本発明の実施の形態に係るプログラムとしては、このような他のプログラムに組み込まれた形態であってもよい。
【0034】
なお、代替的に、プログラムの実行により提供される機能の一部もしくは全部を専用のハードウェア回路として実装してもよい。
【0035】
図2は、本発明の実施の形態に係るトランザクション処理システム201の概略構成図である。トランザクションジャーナルログリソース52も、図2に示すトランザクション処理システム201と同様の構成を有する。
【0036】
図2を参照して、トランザクション処理システム201は、演算処理部であるCPU(Central Processing Unit)101と、メインメモリ102と、ハードディスク103と、入力インタフェース104と、表示コントローラ105と、データリーダ/ライタ106と、通信インタフェース107とを備える。これらの各部は、バス121を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0037】
CPU101は、ハードディスク103に格納されたプログラム(コード)をメインメモリ102に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ102は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性の記憶装置であり、ハードディスク103から読み出されたプログラムに加えて、各種の演算処理結果を示すデータなどを保持する。また、ハードディスク103は不揮発性の磁気記憶装置であり、CPU101で実行されるプログラムに加えて、各種設定値などが格納される。このハードディスク103にインストールされるプログラムは、後述するように、記録媒体111に格納された状態で流通する。なお、ハードディスク103に加えて、あるいはハードディスク103に代えて、フラッシュメモリなどの半導体記憶装置を採用してもよい。
【0038】
入力インタフェース104は、CPU101とキーボード108、マウス109および図示しないタッチパネルなどの入力部との間のデータ伝送を仲介する。すなわち、入力インタフェース104は、ユーザが入力部を操作することで与えられる操作指令などの外部からの入力を受け付ける。
【0039】
表示コントローラ105は、表示部の典型例であるディスプレイ110と接続され、ディスプレイ110での表示を制御する。すなわち、表示コントローラ105は、CPU101による画像処理の結果などをユーザに対して表示する。ディスプレイ110は、たとえばLCD(Liquid Crystal Display)またはCRT(Cathode Ray Tube)である。
【0040】
データリーダ/ライタ106は、CPU101と記録媒体111の間のデータ伝送を仲介する。すなわち、記録媒体111は、トランザクション処理システム201で実行されるプログラムなどが格納された状態で流通し、データリーダ/ライタ106は、この記録媒体111からプログラムを読み出す。また、データリーダ/ライタ106は、CPU101の内部指令に応答して、トランザクション処理システム201における処理結果などを記録媒体111へ書き込む。なお、記録媒体111は、たとえば、CF(Compact Flash)およびSD(Secure Digital)などの汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)などの磁気記憶媒体、またはCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体である。
【0041】
通信インタフェース107は、CPU101と他のパーソナルコンピュータおよびサーバ装置などの間のデータ伝送を仲介する。通信インタフェース107は、典型的には、イーサネット(登録商標)またはUSB(Universal Serial Bus)の通信機能を有する。なお、記録媒体111に格納されたプログラムをトランザクション処理システム201にインストールする形態に代えて、通信インタフェース107を介して配信サーバなどからダウンロードしたプログラムをトランザクション処理システム201にインストールしてもよい。
【0042】
また、トランザクション処理システム201には、必要に応じてプリンタなどの他の出力装置が接続されてもよい。
【0043】
ここで、図1に示すトランザクション処理システム201またはトランザクションジャーナルログリソース52における各ブロックは、ハードディスク103に格納されたプログラム(コード)などをメインメモリ102に展開して、CPU101に実行させることで提供される。なお、図1に示す制御構造の一部もしくは全部を専用ハードウェアおよび/または配線回路によって実現してもよい。
【0044】
[動作]
次に、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信装置がトランザクション履歴送信処理を行なう際の動作について図面を用いて説明する。本発明の実施の形態では、(トランザクションジャーナルログクライアント)53を動作させることによって、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信方法が実施される。よって、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信方法の説明は、以下のトランザクション履歴送信装置53の動作説明に代える。なお、以下の説明においては、適宜図1を参照する。
【0045】
トランザクションジャーナルログAPI11は、対応のトランザクション処理システム201が実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、対象トランザクションの履歴情報(トランザクションジャーナルログ)のうち、対象トランザクションを管理する、すなわち対象トランザクションを識別するための管理情報(トランザクション情報レコード)をトランザクションジャーナルログリソース52へ送信する。
【0046】
また、トランザクションジャーナルログAPI11は、トランザクションジャーナルログリソース52から管理情報を受信した旨の通知を受けて、対象トランザクションにおける次の処理を開始させるための応答情報を対応のトランザクション処理システム201へ出力する。
【0047】
トランザクションジャーナルログバッファ21は、対象トランザクションの履歴情報を保存する。
【0048】
バックグラウンドプロセス13は、トランザクションジャーナルログバッファ21において保存された対象トランザクションの履歴情報を、対象トランザクションにおける各処理の完了とは非同期に、トランザクションジャーナルログリソース52へ送信する。
【0049】
また、バックグラウンドプロセス13は、トランザクションジャーナルログリソース52から対象トランザクションの履歴情報を受信した旨の通知を受けて、トランザクションジャーナルログバッファ21における対象トランザクションの履歴情報を消去する。
【0050】
図3は、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信装置がトランザクション履歴送信処理を行なう際の動作手順を定めたフローチャートである。
【0051】
ここでは、サービス301a、サービス301b、システムデータベース62の順で更新を行なう一連のトランザクションAについて、サービス301bに対する更新におけるトランザクションジャーナルログ出力処理の流れを説明する。
【0052】
図3を参照して、まず、システム管理部61は、サービスインタフェース311bを利用して、サービス301bに対する更新処理を実行する。そして、システム管理部61は、サービス301bに対する更新処理が完了すると(ステップS1)、トランザクションジャーナルログAPI11を利用して、トランザクションジャーナルログの出力要求を行なう(ステップS2)。
【0053】
次に、トランザクションジャーナルログAPI11は、システム管理部61からトランザクションジャーナルログの出力要求を受けると、トランザクションジャーナルログバッファ21に対してトランザクションジャーナルログデータ(トランザクションの履歴情報)の書き込みを行なう(ステップS3)。
【0054】
なお、トランザクションジャーナルログバッファ21は、システムデータベース62のデータが存在するハードディスクに障害が発生した時に同時に破壊されることを防ぐため、基本的には当該ハードディスクとは異なるハードディスク上に配置する必要がある。
【0055】
また、トランザクションジャーナルログバッファ21への書き込みについては、確実にハードディスクに書き込まれた状態、もしくは、書き込まれることが保証された状態になってから、次の処理へ進むことが必要である。
【0056】
次に、トランザクションジャーナルログAPI11は、トランザクションジャーナルログバッファ21に対するトランザクションジャーナルログデータの書き込みが完了すると、トランザクションジャーナルログ管理部12に対して、トランザクション情報の更新を要求する。具体的には、トランザクションジャーナルログAPI11は、トランザクション情報の更新要求として、トランザクション情報レコードをトランザクションジャーナルログ管理部12へ送信する。
【0057】
このトランザクション情報レコードは、トランザクションを管理するための情報として、システムID、サービスID、トランザクションID、トランザクション開始日時および子トランザクション情報等を含む。ここで、システムIDは、複数サービスのトランザクションを管理するシステムすなわちトランザクション処理システム201のIDである。サービスIDは、トランザクション処理システム201が利用するサービスごとのIDである。また、トランザクションIDは、トランザクションAのIDである(ステップS4)。
【0058】
次に、トランザクションジャーナルログ管理部12は、トランザクションジャーナルログAPI11からトランザクション情報の更新を要求されると、トランザクション情報データベース23を更新する(ステップS5)。
【0059】
次に、トランザクションジャーナルログAPI11は、トランザクションジャーナルログ管理部12からトランザクション情報の更新が完了した旨の通知を受けると、システム管理部61からのトランザクションジャーナルログの出力要求に対して完了を返却する、すなわち応答情報をシステム管理部61へ出力する(ステップS6)。
【0060】
次に、システム管理部61は、トランザクションジャーナルログAPI11からの応答情報すなわち完了通知を受けて、サービス301bに対する更新におけるトランザクションジャーナルログ出力処理が完了したと判断する。そして、システム管理部61は、一連のトランザクションの次の処理であるシステムデータベース62に対する更新処理を開始する(ステップS7)。
【0061】
ここで、トランザクションジャーナルログバッファ21に溜まっているトランザクションジャーナルログのフラッシュ処理、すなわちトランザクションジャーナルログデータベース22への書き出し処理は、以下のようになる。
【0062】
すなわち、バックグラウンドプロセス13は、適切なタイミングでトランザクションジャーナルログバッファ21に溜まっているトランザクションジャーナルログを読み込み、トランザクションジャーナルログ管理部12に対して出力要求を行い、トランザクションジャーナルログをトランザクションジャーナルログ管理部12へ送信する(ステップS8)。
【0063】
次に、トランザクションジャーナルログ管理部12は、バックグラウンドプロセス13から受け取ったトランザクションジャーナルログをトランザクションジャーナルログデータベース22に書き込む。トランザクションジャーナルログ管理部12は、書き込みが成功すると、バックグラウンドプロセス13に対して完了を返却する(ステップS9)。
【0064】
次に、バックグラウンドプロセス13は、トランザクションジャーナルログ管理部12からの完了通知を受けて、トランザクションジャーナルログバッファ21に対して、書き込みの成功したトランザクションジャーナルログデータの消去を行なう(ステップS10)。
【0065】
このように、トランザクション管理システム401では、トランザクション処理システム201における、複数のサービスを跨った一連のトランザクションにおけるトランザクションジャーナルログの出力要求に対して、すべてのデータをリアルタイムにトランザクションジャーナルログリソース52に出力するのではなく、トランザクション処理システム201におけるローカルハードディスク上でのバッファリングを行なう。
【0066】
これにより、トランザクションジャーナルログデータが大きなサイズとなる場合にも、ネットワーク上のデータ転送待ちを発生させず、トランザクション処理システム201は速やかに次の処理を続行することが可能となる。
【0067】
ただし、トランザクション処理システム201からのトランザクション情報の取得等の要求に対してリアルタイムに最新の情報で応答するために、システムID、サービスID、トランザクションID、トランザクション開始日時および子トランザクション情報等のトランザクション情報については、トランザクションジャーナルログのバッファリングとは分けてリアルタイムに送受信を行い、トランザクションジャーナルログリソース52のトランザクション情報を更新する。バッファリングされたトランザクションジャーナルログデータは、バックグラウンドプロセス等により、遅れてトランザクションジャーナルログリソース52に転送される。
【0068】
なお、図3に示すフローチャートでは、1つのトランザクション処理システム201に関する処理のみを説明したが、複数のトランザクション処理システム201についても、トランザクションジャーナルログクライアント53を配置して、各システム間でトランザクションジャーナルログリソース52を共用し、同時に利用することが可能である。
【0069】
ところで、トランザクションジャーナルログ管理装置を複数システムで共用するための提供形態として、トランザクションジャーナルログ管理装置をシステムからネットワーク経由で利用できるようにする構成が考えられる。しかしながら、このような構成では、ネットワーク経由でトランザクションジャーナルログデータを転送する必要があり、大きなサイズのトランザクションジャーナルログデータの出力要求に対して、ネットワーク上のデータ転送待ちにより、長時間の遅延が発生してしまうこととなる。また、このようなネットワーク上のデータ転送待ちによる遅延を無くすために、転送データをバッファリングすることが考えられるが、トランザクションジャーナルログの書き込みもリアルタイムに行なう必要があることから、バッファリングすることができない。よって、トランザクションジャーナルログ管理装置は、システムにローカルに配置するか、もしくは、システムとプライベートに接続された環境に配置する必要があるため、複数システムで共用することが困難であった。
【0070】
これに対して、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信装置では、トランザクションジャーナルログAPI11は、対応のトランザクション処理システム201が実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、対象トランザクションの履歴情報(トランザクションジャーナルログ)のうち、対象トランザクションを管理する、すなわち対象トランザクションを識別するための管理情報(トランザクション情報レコード)をトランザクションジャーナルログリソース52へ送信する。そして、トランザクションジャーナルログバッファ21は、対象トランザクションの履歴情報を保存する。
【0071】
すなわち、トランザクションジャーナルログ管理装置において、トランザクションジャーナルログからトランザクション情報を切り分け、トランザクションジャーナルログのバッファリングを行なう機能を追加する。
【0072】
より詳細には、たとえば企業内のトランザクション処理システムに対してトランザクションジャーナルログ管理を行なう際に、システムローカル上での効率的なバッファリング方式を採用する。これにより、トランザクションジャーナルログの転送時に通信待ちによる遅延を発生させず、ネットワーク経由でのトランザクションジャーナルログ管理が可能となる。このため、従来、複数のシステムでそれぞれ構築が必要であったトランザクションジャーナルログ管理をネットワーク経由で共用し、複数システムのトランザクションを一元管理することができる。すなわち、複数のシステム間でトランザクションジャーナルログ管理を共有し、トランザクションジャーナルログのリソースを一元管理することが可能となる。
【0073】
したがって、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信装置では、複数システムのトランザクションの履歴を一元管理するとともに、トランザクションの履歴情報の送信遅延を防ぐことができる。
【0074】
また、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信装置では、バックグラウンドプロセス13は、トランザクションジャーナルログバッファ21において保存された対象トランザクションの履歴情報を、対象トランザクションにおける各処理の完了とは非同期に、トランザクションジャーナルログリソース52へ送信する。
【0075】
このように、トランザクションを管理するための管理情報の送信後にトランザクションジャーナルログを別途送信する構成により、適切なタイミングでトランザクションジャーナルログの転送を完了させることができる。
【0076】
また、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信装置では、バックグラウンドプロセス13は、トランザクションジャーナルログリソース52から対象トランザクションの履歴情報を受信した旨の通知を受けて、トランザクションジャーナルログバッファ21における対象トランザクションの履歴情報を消去する。
【0077】
このような構成により、転送の完了したトランザクションジャーナルログを、トランザクション処理システム201において適切に消去することができる。
【0078】
また、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信装置では、トランザクションジャーナルログAPI11は、トランザクションジャーナルログリソース52から管理情報を受信した旨の通知を受けて、対象トランザクションにおける次の処理を開始するための応答情報を対応のトランザクション処理システム201へ出力する。
【0079】
このような構成により、管理情報の転送が完了した時点でトランザクションにおける次の処理を開始することができるため、トランザクション処理の効率化を図ることができる。
【0080】
また、本発明の実施の形態に係るトランザクション履歴送信装置では、トランザクションジャーナルログクライアント53は、ネットワークを介してトランザクションジャーナルログリソース52に接続されている。
【0081】
このように、トランザクションジャーナルログをネットワーク経由で転送するトランザクション管理システムにトランザクション履歴送信装置を適用する構成により、より顕著な効果を得ることができる。
【0082】
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【0083】
上記実施の形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載されうるが、本発明の範囲は、以下の付記に限定されるものではない。
【0084】
[付記1]
トランザクションを実行するためのシステムに対応して設けられるトランザクション履歴送信装置であって、
対応の前記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、前記対象トランザクションの履歴情報のうち、前記対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置へ送信するための管理情報送信部と、
前記対象トランザクションの履歴情報を保存するためのローカル保存部とを備える、トランザクション履歴送信装置。
【0085】
[付記2]
前記トランザクション履歴送信装置は、さらに、
前記ローカル保存部において保存された前記対象トランザクションの履歴情報を、前記対象トランザクションにおける各処理の完了とは非同期に、前記トランザクション履歴管理装置へ送信するための履歴情報送信部を備える、付記1に記載のトランザクション履歴送信装置。
【0086】
[付記3]
前記トランザクション履歴送信装置は、さらに、
前記トランザクション履歴管理装置から前記対象トランザクションの履歴情報を受信した旨の通知を受けて、前記ローカル保存部における前記対象トランザクションの履歴情報を消去するための履歴情報消去部を備える、付記1または2に記載のトランザクション履歴送信装置。
【0087】
[付記4]
前記トランザクション履歴送信装置は、さらに、
前記トランザクション履歴管理装置から前記管理情報を受信した旨の通知を受けて、前記対象トランザクションにおける次の処理を開始させるための応答情報を対応の前記システムへ出力するための更新完了通知部を備える、付記1から3のいずれかに記載のトランザクション履歴送信装置。
【0088】
[付記5]
前記トランザクション履歴送信装置は、ネットワークを介して前記トランザクション履歴管理装置に接続されている、付記1から4のいずれかに記載のトランザクション履歴送信装置。
【0089】
[付記6]
1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションを管理するためのトランザクション管理システムであって、
前記システムに対応して設けられる1または複数のトランザクション履歴送信装置と、
各前記システムが実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置とを備え、
前記トランザクション履歴送信装置は、
対応の前記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、前記対象トランザクションの履歴情報のうち、前記対象トランザクションを管理するための管理情報を前記トランザクション履歴管理装置へ送信するための管理情報送信部と、
前記対象トランザクションの履歴情報を保存するためのローカル保存部とを含む、トランザクション管理システム。
【0090】
[付記7]
1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションを管理するためのトランザクション管理システムにおけるトランザクション履歴送信方法であって、
前記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、前記対象トランザクションの履歴情報のうち、前記対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置へ送信するステップと、
前記対象トランザクションの履歴情報を保存するステップとを含む、トランザクション履歴送信方法。
【0091】
[付記8]
前記トランザクション履歴送信方法は、さらに、
保存した前記対象トランザクションの履歴情報を、前記対象トランザクションにおける各処理の完了とは非同期に、前記トランザクション履歴管理装置へ送信するステップを含む、付記7に記載のトランザクション履歴送信方法。
【0092】
[付記9]
前記トランザクション履歴送信方法は、さらに、
前記トランザクション履歴管理装置から前記対象トランザクションの履歴情報を受信した旨の通知を受けて、保存した前記対象トランザクションの履歴情報を消去するステップを含む、付記7または8に記載のトランザクション履歴送信方法。
【0093】
[付記10]
前記トランザクション履歴送信方法は、さらに、
前記トランザクション履歴管理装置から前記管理情報を受信した旨の通知を受けて、前記対象トランザクションにおける次の処理を開始させるための応答情報を対応の前記システムへ出力するステップを含む、付記7から9のいずれかに記載のトランザクション履歴送信方法。
【0094】
[付記11]
前記管理情報を送信するステップにおいては、ネットワークを介して接続された前記トランザクション履歴管理装置へ前記管理情報を送信する、付記7から10のいずれかに記載のトランザクション履歴送信方法。
【0095】
[付記12]
1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションを管理するためのトランザクション管理システムにおけるトランザクション履歴送信プログラムであって、コンピュータに、
前記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、前記対象トランザクションの履歴情報のうち、前記対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置へ送信するステップと、
前記対象トランザクションの履歴情報を保存するステップとを実行させる、トランザクション履歴送信プログラム。
【0096】
[付記13]
前記トランザクション履歴送信プログラムは、さらに、コンピュータに、
保存した前記対象トランザクションの履歴情報を、前記対象トランザクションにおける各処理の完了とは非同期に、前記トランザクション履歴管理装置へ送信するステップを実行させる、付記12に記載のトランザクション履歴送信プログラム。
【0097】
[付記14]
前記トランザクション履歴送信プログラムは、さらに、コンピュータに、
前記トランザクション履歴管理装置から前記対象トランザクションの履歴情報を受信した旨の通知を受けて、保存した前記対象トランザクションの履歴情報を消去するステップを実行させる、付記12または13に記載のトランザクション履歴送信プログラム。
【0098】
[付記15]
前記トランザクション履歴送信プログラムは、さらに、コンピュータに、
前記トランザクション履歴管理装置から前記管理情報を受信した旨の通知を受けて、前記対象トランザクションにおける次の処理を開始させるための応答情報を対応の前記システムへ出力するステップを実行させる、付記12から14のいずれかに記載のトランザクション履歴送信プログラム。
【0099】
[付記16]
前記管理情報を送信するステップにおいては、ネットワークを介して接続された前記トランザクション履歴管理装置へ前記管理情報を送信する、付記12から15のいずれかに記載のトランザクション履歴送信プログラム。
【産業上の利用可能性】
【0100】
本発明は、たとえば、クラウドサービスの利用など、複数のサービスを利用したシステムの開発、および各々がリソースを持つ分散された複数のアプリケーションについて、これらのアプリケーションを利用したシステムの開発に適用可能である。したがって、本発明は、産業上の利用可能性を有している。
【符号の説明】
【0101】
11 トランザクションジャーナルログAPI(管理情報送信部および更新完了通知部)
12 トランザクションジャーナルログ管理部
13 バックグラウンドプロセス(履歴情報送信部および履歴情報消去部)
21 トランザクションジャーナルログバッファ(ローカル保存部)
22 トランザクションジャーナルログデータベース
23 トランザクション情報データベース
52 トランザクションジャーナルログリソース(トランザクション履歴管理装置)
53 トランザクションジャーナルログクライアント(トランザクション履歴送信装置)
101 CPU
102 メインメモリ
103 ハードディスク
104 入力インタフェース
105 表示コントローラ
106 データリーダ/ライタ
107 通信インタフェース
108 キーボード
109 マウス
110 ディスプレイ
111 記録媒体
121 バス
201 トランザクション処理システム
401 トランザクション管理システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トランザクションを実行するためのシステムに対応して設けられるトランザクション履歴送信装置であって、
対応の前記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、前記対象トランザクションの履歴情報のうち、前記対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置へ送信するための管理情報送信部と、
前記対象トランザクションの履歴情報を保存するためのローカル保存部とを備える、トランザクション履歴送信装置。
【請求項2】
前記トランザクション履歴送信装置は、さらに、
前記ローカル保存部において保存された前記対象トランザクションの履歴情報を、前記対象トランザクションにおける各処理の完了とは非同期に、前記トランザクション履歴管理装置へ送信するための履歴情報送信部を備える、請求項1に記載のトランザクション履歴送信装置。
【請求項3】
前記トランザクション履歴送信装置は、さらに、
前記トランザクション履歴管理装置から前記対象トランザクションの履歴情報を受信した旨の通知を受けて、前記ローカル保存部における前記対象トランザクションの履歴情報を消去するための履歴情報消去部を備える、請求項1または2に記載のトランザクション履歴送信装置。
【請求項4】
前記トランザクション履歴送信装置は、さらに、
前記トランザクション履歴管理装置から前記管理情報を受信した旨の通知を受けて、前記対象トランザクションにおける次の処理を開始させるための応答情報を対応の前記システムへ出力するための更新完了通知部を備える、請求項1から3のいずれかに記載のトランザクション履歴送信装置。
【請求項5】
前記トランザクション履歴送信装置は、ネットワークを介して前記トランザクション履歴管理装置に接続されている、請求項1から4のいずれかに記載のトランザクション履歴送信装置。
【請求項6】
1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションを管理するためのトランザクション管理システムであって、
前記システムに対応して設けられる1または複数のトランザクション履歴送信装置と、
各前記システムが実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置とを備え、
前記トランザクション履歴送信装置は、
対応の前記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、前記対象トランザクションの履歴情報のうち、前記対象トランザクションを管理するための管理情報を前記トランザクション履歴管理装置へ送信するための管理情報送信部と、
前記対象トランザクションの履歴情報を保存するためのローカル保存部とを含む、トランザクション管理システム。
【請求項7】
1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションを管理するためのトランザクション管理システムにおけるトランザクション履歴送信方法であって、
前記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、前記対象トランザクションの履歴情報のうち、前記対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置へ送信するステップと、
前記対象トランザクションの履歴情報を保存するステップとを含む、トランザクション履歴送信方法。
【請求項8】
1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションを管理するためのトランザクション管理システムにおけるトランザクション履歴送信プログラムであって、コンピュータに、
前記システムが実行する対象トランザクションにおける各処理の完了に応答して、前記対象トランザクションの履歴情報のうち、前記対象トランザクションを管理するための管理情報を、1または複数のシステムがそれぞれ実行するトランザクションの履歴情報を管理するためのトランザクション履歴管理装置へ送信するステップと、
前記対象トランザクションの履歴情報を保存するステップとを実行させる、トランザクション履歴送信プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−146177(P2012−146177A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−4816(P2011−4816)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.COMPACTFLASH
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】