説明

トリアゾロ[4,5−D]ピリミジン誘導体を含んでなる経口投与に適した組成物

本発明は、医薬組成物に関し、より具体的には、{1S−[1α,2α,3β(1S,2R),5β]}−3−(7−{[2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル]アミノ}−5−(プロピルチオ)−3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロペンタン−1,2−ジオールの化合物を含む医薬組成物に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、医薬組成物に関し、より具体的には、式(I)の化合物を含む医薬組成物に関する。
【0002】
【化1】

【0003】
一般に、式(I)の化合物は{1S−[1α,2α,3β(1S,2R),5β]}−3−(7−{[2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル]アミノ}−5−(プロピルチオ)−3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロペンタン−1,2−ジオールと命名され、以下、「薬剤(Agent)」と呼ぶ。
【背景技術】
【0004】
「薬剤」は、ADP受容体拮抗剤として特許文献1および2に開示されている。アデノシン5’−二リン酸(ADP)は、血栓症の重要なメディエーター(key mediator)として働くことが見出された。ADP誘発血小板凝集は、血小板細胞膜上に存在するP2T受容体サブタイプに媒介される。P2T受容体(P2YADPまたはP2TACとしても知られている)は、現時点でクローン化されていないG−タンパク質共役受容体であり、主に血小板凝集/活性化の媒介に関与する。本受容体の薬理学的特徴は、例えば、非特許文献1、2などの文献に記載されている。本受容体における拮抗剤は、他の抗血栓剤を超える顕著な改良を与えることが示された(非特許文献3参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO00/34283(国際特許出願番号PCT/SE99/02256)
【特許文献2】WO01/92262(国際特許出願番号PCT/SE01/01239)
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】Humphries et al., Br. J. Pharmacology (1994), 113, 1057-1063
【非特許文献2】Fagura et al., Br. J. Pharmacology (1998) 124, 157-164
【非特許文献3】J. Med. Chem. (1999) 42, 213
【発明の概要】
【0007】
本発明の医薬組成物は経口投与に適す。経口投与に適した医薬組成物に求められる性質の1つはバイオアベイラビリティである。薬のバイオアベイラビリティは、そのままの形での体循環に至る投与量相当量である。すなわち、バイオアベイラビリティは、作用部位における治療的に活性な濃度を決定するために重要である。製剤からの薬の放出と製剤の安定性の両者がバイオアベイラビリティに影響する。したがって、製剤が実質的に全ての薬を放出することが重要である(Aulton ME『Pharmaceutics - The Science of Dosage Form Design』(2nd Edition, 2002, Churchill Livingstone)参照)。バイオアベイラビリティは、例えば、米国薬局方(USP)の標準溶出装置と「生体関連(bio-relevant)」標準溶出溶媒(例えば、FaSSIF/Pharm. Res.,17:439-444, 2000)とを用いて、当技術分野で公知の試験により測定できる。
【0008】
「薬剤」を含有する医薬組成物の中には、「薬剤」の一部を保持するため、バイオアベイラビリティを低下させるものがある。
【発明を実施するための形態】
【0009】
今回我々は、「薬剤」の製剤化に伴う1以上の課題を解決する有利な特徴を有する「薬剤」の新規医薬組成物を見出した。第1の側面において、実質的に全ての「薬剤」を放出する経口投与に適した医薬組成物を見出した。1つの側面において、この医薬組成物は少なくとも90%の「薬剤」を放出する。もう1つの側面において、この医薬組成物は少なくとも95%の「薬剤」を放出する。さらにもう1つの側面において、この医薬組成物は少なくとも97%の「薬剤」を放出する。
【0010】
したがって、本発明は:
「薬剤」;
マンニトール、ソルビトール、第二リン酸カルシウム・二水和物、第二リン酸カルシウム・無水和物、第三リン酸カルシウムから選択される1以上の充填剤またはその混合物;
ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸, カルボキシメチルセルロースナトリウム、コポビドン(copovidone)、メチルセルロースから選択される1以上の結合剤またはその混合物;
デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメルロースナトリウム、クロスポビドンから選択される1以上の崩壊剤またはその混合物;および
1以上の滑沢剤;
を含んでなる医薬組成物である。
【0011】
充填剤は、「溶解性」充填剤または「不溶性」充填剤であってよい。「溶解性」充填剤は、周囲温度で実質的に水に溶解する充填剤である。「不溶性」充填剤は、周囲温度における水への溶解度が低いか、または遅い充填剤である。
【0012】
1つの側面において、本発明の医薬組成物は、マンニトール、ソルビトール、マルトデキストリン、マルトース、デキストリンから選択される少なくとも1の「溶解性」充填剤を含む。
【0013】
もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は、第二リン酸カルシウム・二水和物、第二リン酸カルシウム・無水和物、一部予備ゲル化デンプン(partially pre-gelled starch)、第三リン酸カルシウムから選択される1以上の「不溶性」充填剤を含む。
【0014】
1つの側面において、本発明の医薬組成物は1以上の「溶解性」充填剤を含む。もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は1の「溶解性」充填剤を含む。
【0015】
1つの側面において、本発明の医薬組成物は1以上の「不溶性」充填剤を含む。もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は1の「不溶性」充填剤を含む
1つの側面において、本発明の医薬組成物は1以上の結合剤を含む。もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は1の結合剤を含む。
【0016】
1つの側面において、本発明の医薬組成物は1以上の崩壊剤を含む。もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は1の崩壊剤を含む。
【0017】
1つの側面において、本発明の医薬組成物は1以上の滑沢剤を含む。もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は1の滑沢剤を含む。
【0018】
もう1つの側面において、充填剤はマンニトールと二リン酸カルシウム・二水和物との混合物である。
【0019】
1つの側面において、「溶解性」充填剤は、マンニトール、ソルビトールから選択される。もう1つの側面において、「溶解性」充填剤はマンニトールから選択される。
【0020】
1つの側面において、「不溶性」充填剤は第二リン酸カルシウム・二水和物, 第二リン酸カルシウム・無水和物、第三リン酸カルシウムから選択される。もう1つの側面において、「不溶性」充填剤は第二リン酸カルシウム・二水和物から選択される。
【0021】
もう1つの側面において、結合剤はヒドロキシプロピルセルロースから選択される。
【0022】
1つの側面において、崩壊剤はデンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメルロースナトリウムから選択される。1つの側面において、崩壊剤はデンプングリコール酸ナトリウムから選択される。
【0023】
添加してもよい追加の一般的賦形剤として、防腐剤、安定剤、抗酸化剤、シリカフロー調整剤(silica flow conditioner)、抗接着剤、流動促進剤が挙げられる。
【0024】
使用してもよい他の好適な滑沢剤および追加的な賦形剤は、『Handbook of Pharmaceutical Excipients』(2ndEdition, American Pharmaceutical Association)、『The Theory and Practice of Industrial Pharmacy』(2ndEdition, Lachman, Leon, 1976)、『Pharmaceutical Dosage Forms: Tablets Volume 1』(2nd Edition, Lieberman, Hebert A., et al, 1989)、『Modern Pharmaceutics』(Banker, Gilbert and Rhodes, Christopher T, 1979)、『Remington’s Pharmaceutical Sciences』(15th Edition, 1975)に記載されている。
【0025】
好適な滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸カルシウム、カルナバ・ワックス、硬化植物油、鉱油、ポリエチレングリコール、 ステアリルフマル酸ナトリウムが挙げられる。
【0026】
1つの側面において、滑沢剤は、ステアリン酸マグネシウム、ステアリルフマル酸ナトリウムから選択される。もう1つの側面において、滑沢剤はステアリン酸マグネシウムである。
【0027】
1つの側面において、本発明の医薬組成物は1〜50重量%の「薬剤」を含む。特に、20〜40重量%の「薬剤」を含む。
【0028】
もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は1〜90重量%の充填剤を含む。特に、20〜70重量%の充填剤を含む。
【0029】
もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は1〜70重量%の「溶解性」充填剤を含む。特に、20〜45重量%の「溶解性」充填剤を含む。
【0030】
もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は1〜30重量%の「不溶性」充填剤を含む。特に、10〜30重量%の「不溶性」充填剤を含む。
【0031】
もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は2〜8重量%の結合剤を含む。特に、3〜6重量%の結合剤を含む。
【0032】
もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は2〜6重量%の崩壊剤を含む。
【0033】
当然のことながら、特定の賦形剤が、結合剤と充填剤の両者として、または、結合剤、充填剤および崩壊剤として作用してもよい。典型的には、充填剤、結合剤、崩壊剤の総量は、例えば、組成物の50〜90重量%を構成する。
【0034】
典型的には、1以上の滑沢剤が、0.5〜3重量%、特に0.5〜1重量%の量で存在する。
【0035】
もう1つの側面において、本発明は、「薬剤」、マンニトール、第二リン酸カルシウム・二水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、1以上の滑沢剤を含んでなる医薬組成物に関する。
【0036】
もう1つの側面において、本発明は:
20〜45重量%の量の「薬剤」;
20〜45重量%の量のマンニトール;
10〜30重量%の量の第二リン酸カルシウム・二水和物;
3〜6重量%の量のヒドロキシプロピルセルロース;
2〜6重量%の量のデンプングリコール酸ナトリウム;および
0.5〜3重量%の量の1以上の滑沢剤;
を含んでなる医薬組成物に関する。
【0037】
本発明の組成物の物性は、保存性に関して安定であることが望ましく、製品の性能に影響し得る変化の中でも、例えば、崩壊時間、溶出速度、錠剤硬度の変化などはそうである。製品の保存期間の決定に使用される、ICH(日米EU医薬品規制調和国際会議)安定性試験の条件下における保存中の溶出速度の減少により、「薬剤」のバイオアベイラビリティが低下することがある。物性の安定性は、崩壊時間および溶出試験に関するUSP手順により測定することができる。
【0038】
賦形剤との混合、または、他の方法による結果として、バイオアベイラビリティの低下を生じ得る、酸化、加水分解、異性化、光分解、重合による分解、または、他の方法による分解に対して、組成物が化学的に安定であることが望まれる。化学的安定性は、分解生成物を決定するための、安定性を示す好適なクロマトグラフ法により測定できる(Aulton ME『Pharmaceutics - The Science of Dosage Form Design』(2nd Edition, 2002, Churchill Livingstone))。
【0039】
もう1つの側面において、実質的にすべての「薬剤」を放出し、望ましい安定性プロファイルを有する、経口投与に適した医薬組成物を見出した。
【0040】
1つの側面において、本発明は、湿式造粒により調製される医薬組成物に関する。
【0041】
造粒は、初期粒子(粉末)を接着させて、顆粒と呼ばれるより大きな多粒子集合体を形成する工程である。造粒は、粉末成分の初期乾燥混合の後で通常開始し、混合を通じて極めて均一な成分の分布を達成できる。造粒法は2つのタイプに分類でき、湿式造粒法は液体を利用し、乾式法は利用しないで、顆粒を形成する。
【0042】
乾式造粒法において、初期粉末粒子は圧力(または圧縮)により凝集される。主な方法が2つあり、それは、大きな錠剤(スラッグとしても知られる)を頑丈な錠剤プレスで製造する方法と、粉末粒子を2つのローラーの間で圧縮して、材料のシートまたは「リボン」を製造する方法(ローラー圧縮として知られる)である。両方の場合において、圧縮した材料を適当な粉砕法で粉砕し、顆粒状物質を製造する。その後、顆粒を標準的な錠剤プレスで圧縮し、錠剤を製造することができる。
【0043】
湿式造粒は、造粒流体を使用して初期粉末粒子を集合させることを有する。流体は、乾燥により除去できる無毒の溶媒を含む。造粒流体は、単独で、さらに典型的には、接着剤(結合剤)と共に使用でき、乾燥状態における物の接着を確実にする。接着剤は、結合剤溶液(造粒流体の一部)として、または、初期粉末粒子と混合した乾燥材料として、系に添加できる。湿式造粒機の3つの主要なタイプは、剪断造粒機(planetary mixerなど)、高剪断ミキサー造粒機(Fielder、Diosnaなど)、流動層造粒機(Aeromatic、Glattなど)である。
【0044】
もう1つの側面において、実質的に全ての「薬剤」を放出し、望みの安定性プロファイルを有し、湿式造粒法で調製される、経口投与に適した医薬組成物を見出した。
【0045】
もう1つの側面において、本発明は、「薬剤」、マンニトール、第二リン酸カルシウム・二水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、1以上の滑沢剤を含んでなる、湿式造粒法で調製される医薬組成物に関する。
【0046】
もう1つの側面において、本発明は、高剪断湿式造粒により調製される医薬組成物も関する。
【0047】
高剪断湿式造粒は、初期粉体の集中乾燥混合と、それに続く造粒流体の添加を有し、結果的に顆粒を形成する方法である。造粒流体は、揮発性溶媒(通常、水である)を含み、粒子接着を確実にする結合剤を含んでもよい(結合剤は、造粒するバルク製剤へ、粉体として乾燥したまま添加してもよい)。粉体と比較して、顆粒は、流動特性の向上、偏析リスクの低減、均質性の増加の観点で大きな利点がある。Aulton ME『Pharmaceutics - The Science of Dosage Form Design』(2nd Edition, 2002, Churchill Livingstone)の情報である。
【0048】
1つの側面において、本発明の医薬組成物は、錠剤、カプセルなどの固体製剤の形態である。もう1つの側面において、本発明の医薬組成物は錠剤の形態である。
【0049】
もう1つの側面において、本発明は、「薬剤」、マンニトール、第二リン酸カルシウム・二水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウム、1以上の滑沢剤を含んでなる、高剪断湿式造粒法により調製された医薬組成物に関する。
【0050】
「薬剤」は、非晶系、および、4つの異なる実質的な結晶形で存在する(国際特許出願番号PCT/SE01/01239:公開番号WO01/92262参照)。もう1つの側面において、本発明は、「薬剤」が結晶形である上記医薬組成物に関する。
【0051】
さらにもう1つの側面において、本発明は、実質的に多形IIの「薬剤」を含んでなる
医薬組成物に関する。
【0052】
さらにもう1つの側面において、本発明は、実質的に多形IIIの「薬剤」を含んでなる医薬組成物に関する。
【0053】
特別に興味深い本発明の組成物には、例えば、付随する実施例で後述する特定の態様が含まれる。
【0054】
当然のことながら、湿式造粒法の改良は、錠剤への圧縮より前に成分を添加する順番、そのスクリーニングやブレンディングを含み、当該技術分野でよく知られた原則に従って実施することができる。
【0055】
本発明のさらなる側面は、医薬組成物の調製方法を包含し、この方法は、「薬剤」を:
マンニトール、ソルビトール、マルトデキストリン、マルトースおよびデキストリンの第二リン酸カルシウム・二水和物、第二リン酸カルシウム・無水和物、一部予備ゲル化デンプン、第三リン酸カルシウムから選択される1以上の充填剤またはその混合物;
ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム、コポビドン、メチルセルロースから選択される1以上の結合剤またはその混合物;
デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメルロースナトリウム、クロスポビドンから選択される1以上の崩壊剤またはその混合物;および
1以上の滑沢剤;
と混合することを含んでなる。
【実施例】
【0056】
以下の医薬組成物は、本発明を説明するためのものである。
【0057】
【表1】

【0058】
高剪断湿式造粒機(Fielder GP1、10Lボウル使用)を使用し、全製剤の重量が2.5kgとなるように、「薬剤」、マンニトール、第二リン酸カルシウム・二水和物、ヒドロキシプロピルセルロース、デンプングリコール酸ナトリウムを4分間乾式混合した。圧力ポットを経由し、約50g/分で約25%w/wまで水を加えた。全混合時間は約10分であった。
【0059】
Glatt GPCG1を使用し、生成物の温度が42℃になるまで、流動層を60℃で乾燥した。得られた顆粒をQuadro Comil 197を用いて粉砕し、粉砕した顆粒をステアリン酸マグネシウムと混合し、その混合物を圧縮して錠剤にした。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
{1S−[1α,2α,3β(1S,2R),5β]}−3−(7−{[2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル]アミノ}−5−(プロピルチオ)−3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロペンタン−1,2−ジオール;
マンニトール、ソルビトール、第二リン酸カルシウム・二水和物、第二リン酸カルシウム・無水和物、第三リン酸カルシウムから選択される1以上の充填剤またはその混合物;
ヒドロキシプロピルセルロース、アルギン酸、カルボキシメチルセルロースナトリウム、コポビドン、メチルセルロースから選択される1以上の結合剤またはその混合物;
デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメルロースナトリウム、クロスポビドンから選択される1以上の崩壊剤またはその混合物;および
1以上の滑沢剤;
を含んでなる、医薬組成物。
【請求項2】
充填剤がマンニトールと第二リン酸カルシウム・二水和物との混合物である、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
結合剤がヒドロキシプロピルセルロースである、請求項2に記載の医薬組成物。
【請求項4】
崩壊剤がデンプングリコール酸ナトリウムである、請求項2または3に記載の医薬組成物。
【請求項5】
滑沢剤が、ステアリン酸マグネシウムおよびステアリルフマル酸ナトリウムから選択される、請求項2〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
{1S−[1α,2α,3β(1S,2R),5β]}−3−(7−{[2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル]アミノ}−5−(プロピルチオ)−3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロペンタン−1,2−ジオールが20〜45重量%の量で存在する、請求項2〜5のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
充填剤が20〜70重量%の量で存在する、請求項2〜6のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項8】
結合剤が3〜6重量%の量で存在する、請求項2〜7のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
崩壊剤が2〜6重量%の量で存在する、請求項2〜8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
滑沢剤が0.5〜1重量%の量で存在する、請求項2〜9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
{1S−[1α,2α,3β(1S,2R),5β]}−3−(7−{[2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル]アミノ}−5−(プロピルチオ)−3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロペンタン−1,2−ジオールが多形IIの形で実質的に存在する、請求項2〜10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
{1S−[1α,2α,3β(1S,2R),5β]}−3−(7−{[2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル]アミノ}−5−(プロピルチオ)−3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロペンタン−1,2−ジオールが多形IIIの形で実質的に存在する、請求項2〜10のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
20〜45重量%の量の{1S−[1α,2α,3β(1S,2R),5β]}−3−(7−{[2−(3,4−ジフルオロフェニル)シクロプロピル]アミノ}−5−(プロピルチオ)−3H−1,2,3−トリアゾロ[4,5−d]ピリミジン−3−イル)−5−(2−ヒドロキシエトキシ)シクロペンタン−1,2−ジオール;
20〜45重量%の量のマンニトール;
10〜30重量%の量の第二リン酸カルシウム・二水和物;
3〜6重量%の量のヒドロキシプロピルセルロース;
2〜6重量%の量のデンプングリコール酸ナトリウム;および
0.5〜3重量%の量の1以上の滑沢剤;
を含んでなる、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項14】
湿式造粒法により調製される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項15】
高剪断湿式造粒法により調製される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2010−501554(P2010−501554A)
【公表日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−525520(P2009−525520)
【出願日】平成19年8月20日(2007.8.20)
【国際出願番号】PCT/SE2007/000736
【国際公開番号】WO2008/024045
【国際公開日】平成20年2月28日(2008.2.28)
【出願人】(300022641)アストラゼネカ アクチボラグ (581)
【Fターム(参考)】