説明

トリカブトを原料とする植物用薬剤

【課題】 防疫効果が高く、安全性に富む植物用薬剤の提供。
【解決手段】キンポウゲ科トリカブト属植物(例えば、ヤマトリカブト、カワチブシ、キタヤマブシ、タンナトリカブト)の塊根を超臨界抽出、溶剤抽出などの成分抽出を行い、アコニチンなど有効成分を保持した抽出物を作成し、この抽出物を100℃〜130℃で熱処理し毒性除去、減弱操作を行い、その処理抽出物に界面活性剤を重量比で10%以下配合した植物用薬剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キンポウゲ科トリカブト属植物のアコニチンなどの活性成分を、他植物の防疫、賦活にもちいるもので、国際特許分類A01 25/00を主目的とする。
【背景技術】
【0002】
従来の植物防疫、防除剤は化学合成薬品が多く、最近植物エキスを含む製品もみられるが、効力は弱く、特許第3123727号のマツノザイセンチュウ防除剤の様に取り扱いに注意が必要の製品もあり、無害で扱い易く、効果の良い植物用薬剤が求められていた。
【0003】
【特許文献】 特許第3123727号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
安全で使用しやすく効果の良い植物用薬剤の開発
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、その目的のためにトリカブトを超臨界抽出、液剤溶液抽出を行ない、抽出物を加熱、加圧して人体に対する有害性除去操作も並行し、その抽出物を溶液として使用する。
【発明の効果】
【0006】
トリカブトの有効成分は、植物を活性化して病虫害に抵抗力を増大させ、さらに殺菌、殺虫作用もあり、安全性に富む効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
トリカブト属植物は、ヤマトリカブト、カワチブシ、キタヤマブシ、タンナトリカブトなど種類は多いが、それらの塊根を超臨界抽出、溶剤抽出などの成分抽出を行ない、アコニチンなど有効成分を保持した抽出物を作成する。この抽出物を若干の加圧下で120℃で熱水処理、または溶媒処理を1分から5分行ない有毒性を減少させ、その処理抽出物に界面活性剤を重量比で10%以下添加して液剤または粉末とする。
【実施例】
【0008】
以上の様に作成したトリカブトを原料とした植物用薬剤を、水、アルコールなどで適当濃度に調整して、植物に散布する。
トリカブトの活性化、賦活作用は著しく生花でも数日以上保持出来、活力の衰えたツバキ、クワ、ブナ、ブドウ、カエデなどの植木にも樹勢の復活がみられる。
【産業上の利用可能性】
【0009】
人体への危害を防止する様に配慮しているので、一般家庭でも屋上庭園、庭の植木などに利用出来る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリカブト属植物の塊根を超臨界抽出、溶媒抽出などで処理し、抽出物を100℃以上130℃以内で熱処理した後、その処理抽出物に界面活性剤を重量比で10%以下配合した植物用薬剤。

【公開番号】特開2007−77129(P2007−77129A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−300872(P2005−300872)
【出願日】平成17年9月15日(2005.9.15)
【出願人】(598020457)安行造園株式会社 (2)
【Fターム(参考)】