説明

トリガー式液体噴出器

【課題】均一な噴出が可能である蓄圧式のトリガー式液体噴出器の改良であって、簡単な組み付け操作により形成できるにも拘わらず吸込み弁の良好なシール製を得られ、また、吸い込み弁から吐出弁までの液通路を極力狭隘に形成でき、圧力逃がし機構と組み合わせることでプライミングの回数を減らすことができるとともに、液切れの良いトリガー式液体噴出器を提案する。
【解決手段】先端にノズルCを嵌着して液流路の一部を構成する射出筒12内の吸込み弁座17に、常時上流側へ付勢した吸込み弁体32を圧接させた吸込み弁33を設け、吸込み弁33下流の液流路内に設けた小径シリンダ部43及び大径シリンダ部22に、それぞれ摺動可能に嵌合させた小径摺動部60及び大径摺動部61を備えた吐出弁部材Fを、所定液圧での上流側への移行が可能に常時下流側に付勢した吐出弁65を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はトリガー式液体噴出器に関し、詳しくは、蓄圧式のトリガー式液体噴出器に関する。
【背景技術】
【0002】
トリガー式液体噴出器は使用の簡便さから数多くの商品が提案されており、それに伴ってより高い機能の要求があり、例えば、蓄圧式の吐出弁を備えることにより、液切れが良く均一な液の噴出が行える特徴を備えたものが、その中の一つとして提案されている。(例えば、特許文献1参照)
【0003】
上記液体噴出器は、操作レバーを繰り返し牽曳して容器体内の液体を吸引,加圧,圧送するポンプと、このポンプを一体的に備え、該ポンプによって、加圧、圧送された液体を通過させる送給経路を有するボディと、このボディの送給経路の末端に配置され、送給経路を通って圧送された液体を外界に向けて噴出する噴射ノズルとを備え、ボディの送給経路内に、該送給経路を閉塞状態に常時保持し、液体の圧力で規定圧力に達したときにのみ送給経路を開放する蓄圧弁を設けている。
【特許文献1】特開2006−205045号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記トリガー式液体噴出器は、ボディに嵌着した吸込み弁付きの縦筒内に、蓄圧弁を挿入し、配置するだけで蓄圧式のトリガー式液体噴出器に変更することができ、設計変更するなどの余計な手間をかけることなしに液体の均一な噴出が可能である優れたものである。
【0005】
本発明はこの様な液体の均一な噴出が可能である蓄圧式のトリガー式液体噴出器を更に改良したものであり、別体の縦筒を使用せずに吸込み弁,蓄圧式の吐出弁の装着が可能であり、簡単な組み付け操作により形成できるにも拘わらず吸込み弁の良好なシール性を得られ、また、吸込み弁から吐出弁までの液流路を極力狭隘に形成でき、その結果プライミングの回数を減らすことができるトリガー式液体噴出器を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の手段として以下の通り構成した。即ち、本体B内部に備えた液流路の中途にシリンダ13を連通させるとともに、シリンダ13内を摺動するプランジャGの押込み操作を行うトリガーHを備え、トリガーHの操作により容器体内の液を液流路終端のノズルCより噴出する如く構成したトリガー式液体噴出器に於いて、先端にノズルCを嵌着して液流路の一部を構成する射出筒12内の吸込み弁座17に、常時上流側へ付勢した吸込み弁体32を圧接させた吸込み弁33を設け、吸込み弁33下流の液流路内に設けた小径シリンダ部43及び大径シリンダ部22に、それぞれ摺動可能に嵌合させた小径摺動部60及び大径摺動部61を備えた吐出弁部材Fを、所定液圧での上流側への移行が可能に常時下流側に付勢した吐出弁65を設けた。
【0007】
第2の手段として以下の通り構成した。即ち、前記第1の手段に於いて、吸込み弁33を、射出筒12内に形成した吸込み弁座17と、吸込み弁座17下流の射出筒12内に嵌着固定した装着筒30より射出筒12内中央部に蛇行板状の弾性板部31を延設し、弾性板部31後端に設けた吸込み弁体32を吸込み弁座17に圧接してなる吸込み弁部材Dとで構成した。
【0008】
第3の手段として以下の通り構成した。即ち、本体B内部に備えた液流路の中途にシリンダ13を連通させるとともに、シリンダ13内を摺動するプランジャGの押込み操作を行うトリガーHを備え、トリガーHの操作により容器体内の液を液流路終端のノズルCより噴出する如く構成したトリガー式液体噴出器に於いて、先端にノズルCを嵌着して液流路の一部を構成する射出筒12内に形成した吸込み弁座17と吸込み弁体D1とで構成した吸込み弁33を設け、吸込み弁33下流の液流路内に設けた小径シリンダ部43及び大径シリンダ部22に、それぞれ摺動可能に嵌合させた小径摺動部60及び大径摺動部61を備えた吐出弁部材Fを、所定液圧での上流側への移行が可能に常時下流側に付勢した吐出弁65を設け、上記吸込み弁体D1を、射出筒12先端部に嵌着させた嵌合筒部40の後端より延設した周方向複数の連絡板部46を介して射出筒12内面と周囲に隙間をあけた棒状部47を延設し、且つ、棒状部47の後端より射出筒12内中央部を蛇行板状に延設した弾性板部31を介して上記吸込み弁座17に圧接した吸込み弁体32を延設して構成した。
【0009】
第4の手段として以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段又は第3の手段のいずれかの手段に於いて、小径シリンダ部43を、射出筒12先端の大径部12a 内基端部に嵌合させた嵌合筒部40前縁より延設して構成し、大径シリンダ部22を、ノズルCの基板21裏面より延設して大径部12a 内周に嵌合させて構成し、吐出弁部材Fを、環状基部62前面より大径摺動部61を、裏面より小径摺動部60をそれぞれ突設し、環状基部62の内周に周方向複数突設した連結板部63を介して先端に吐出弁体64を延設して構成し、嵌合筒部40と吐出弁体64裏面との間に介在させたコイルスプリングs1により吐出弁部材Fを前方へ付勢させてノズル基板21中央部裏面に設けた吐出弁座24に吐出弁体64を圧接して吐出弁65を構成した。
【0010】
第5の手段として以下の通り構成した。即ち、前記第2の手段乃至第4の手段のいずれかの手段に於いて、プランジャGの押し込み時に、シリンダ13内から容器体内へ連通する減圧流路を設けた。
【発明の効果】
【0011】
本発明のトリガー式液体噴出器は、射出筒12内に設けた吸込み弁座17に、常時上流側へ付勢させた吸込み弁体32を圧接させて吸込み弁33を構成しているため、射出筒12先端より吸込み弁体を組み付けることができるため、本体Bと別体の縦筒を必要とせず、構造を簡素化できる。また、吸込み弁33下流の液流路内に設けた小径シリンダ部43及び大径シリンダ部22に、それぞれ摺動可能に嵌合させた小径摺動部60及び大径摺動部61を備えた吐出弁部材Fを、所定液圧での上流側への移行が可能に常時下流側に付勢した吐出弁65を設けているため、弁板を液圧で開いて吐出弁を開放するものと比較して吐出弁65の変形等の虞れが少なく、耐久性に富んだものとなる。
【0012】
吸込み弁33を、射出筒12内に形成した吸込み弁座17と、吸込み弁座17下流の射出筒12内に嵌着固定した装着筒30より射出筒12内中央部に蛇行板状の弾性板部31を延設し、弾性板部31後端に設けた吸込み弁体32を吸込み弁座17に圧接してなる吸込み弁部材Dとで構成した場合には、装着筒30の適正位置を選択して合成樹脂製の弾性板部31に対して充分な吸込み弁体32の圧接力を付与することができる。
【0013】
吸込み弁33を、射出筒12内に形成した吸込み弁座17と吸込み弁体D1とで構成し、吸込み弁体D1は、射出筒12先端部に嵌着させた嵌合筒部40の後端より延設した周方向複数の連絡板部46を介して射出筒12内面と周囲に隙間をあけた棒状部47を延設し、且つ、棒状部47の後端より射出筒12内中央部を蛇行板状に延設した弾性板部31を介して吸込み弁座17に圧接した吸込み弁体32を延設して構成した場合には、吸込み弁33から吐出弁65までの加圧領域を極めて狭く形成できるため、使用当初の気液の置換操作、所謂プライミング操作の回数を少なくすることができる利点が有る。
【0014】
小径シリンダ部43を、射出筒12先端の大径部12a 内基端部に嵌合させた嵌合筒部40前縁より延設して構成し、大径シリンダ部22を、ノズルCの基板21裏面より延設して大径部12a 内周に嵌合させて構成し、吐出弁部材Fを、環状基部62前面より大径摺動部61を、裏面より小径摺動部60をそれぞれ突設し、環状基部62の内周に周方向複数突設した連結板部63を介して先端に吐出弁体64を延設して構成し、嵌合筒部40と吐出弁体64裏面との間に介在させたコイルスプリングs1により吐出弁部材Fを前方へ付勢させてノズル基板21中央部裏面に設けた吐出弁座24に吐出弁体64を圧接して吐出弁65を構成した場合には、組み付け操作を容易に行える利点がある。
【0015】
プランジャGの押し込み時に、シリンダ13内から容器体内へ連通する減圧流路を設けた場合には、噴出終了時の加圧室内の残圧を容器体内への液の還流とともに減圧し、噴出される液体の噴出圧不足や、残圧に起因する液垂れを防止することができる。特に吸込み弁体D1を使用した場合と併用することにより、プライミングの回数の減少させることができるととも、液切れの良さを発揮することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明の実施例の形態を図面を参照して説明する。
【0017】
図1は本発明のトリガー式液体噴出器1を示すもので、トリガー式液体噴出器1は、装着キャップAと、本体Bと、ノズルCと、吸込み弁部材Dと、支持部材Eと、吐出弁部材Fと、プランジャGと、トリガーHとを備えている。
【0018】
装着キャップAは容器体口頸部外周に周壁2を螺合させてトリガー式液体噴出器1を容器体に装着するためのものであり、周壁2の上端縁よりフランジ3を延設して構成している。
【0019】
本体Bは、有頂筒状の装着基部10と、縦筒11と、射出筒12と、シリンダ13とを一体に形成している。装着基部10は、容器体口頸部に嵌合させるシール筒14を下面より垂設し、パッキンpを介して口頸部上に下面を圧接嵌合させる。また、外周下部に装着キャップAを回動可能に嵌合させており、外周下部に突設した係止突条15上面にフランジ3を係合させて上方への抜け出しを防止している。そして、装着キャップAの周壁2を容器体口頸部外周に螺合させることにより、容器体口頸部上面とフランジ3下面との間でパッキンp及び係止突条15を挟持させる如く構成している。
【0020】
縦筒11は、装着基部10内後部に下端を開口し、装着基部10の頂部を貫通して上端をその上方へ立設しており、内部に吸上げパイプ16の上端部を嵌着し、その下端を容器体内下部に垂下している。
【0021】
射出筒12は、縦筒11の上端部に基端を開口して前方へ一体に延設し、先端部を大径部12a に形成し、大径部12a 先端にノズルCを嵌着している。基端部には吸込み弁座17を設けている。そして、容器体内から吸上げパイプ16内、縦筒11内、射出筒12内、支持部材E内を介してノズルCの噴出口に至る液流路を形成している。
【0022】
シリンダ13は、射出筒12と縦筒11とのコーナー部分より斜め下方前方へ一体に突設しており、外筒13a 内に同心円状に外筒13a より短い内筒13b を備え、内筒13b 外面と外筒13a 内面との間をシリンダ室Rとして画成している。また、射出筒12の後部下面に突設した連通窓18を介してシリンダ室R内と射出筒12内を連通させている。外筒13a 内面所定位置には容器体内にエアーを入れるための凹溝90を設けている。
【0023】
ノズルCは、射出筒大径部12a 外周に嵌合させた嵌合筒20を基板21裏面より後方へ延設し、射出筒大径部12a 内周に嵌合させた大径シリンダ部22を基板21裏面より後方へ延設している。また、基板21の中央部に穿設した窓孔周縁より前方へチップ嵌合筒23を突設するとともに、窓孔周縁より後方へ吐出弁座24を突設している。また、チップ嵌合筒23内には周囲を周方向複数のリブ25により支持されることにより周囲に液の流通が可能な隙間をあけて支持された芯棒26を設けており、芯棒26周囲から前面に亘りスピン形成用の公知のチップ27を嵌着している。このチップ27の前面中央に噴出口28を開口している。
【0024】
吸込み弁部材Dは、射出筒12内中間部に嵌合させた装着筒30より蛇行板状の弾性板部31を介して吸込み弁体32を延設している。装着筒30は一端を閉塞した筒状で閉塞板部分中央より弾性板部31を延設するとともに、閉塞板部分縁部には窓孔を穿設して液の流通が可能に構成している。そして、射出筒12後端の吸込み弁座17に吸込み弁体32を圧接して吸込み弁33を形成している。
【0025】
支持部材Eは、射出筒12の大径部12a 内周後端部に嵌着した嵌合筒部40の先端に、透孔を穿設した前壁42を縦設し、前壁42の周縁より前方へ小径シリンダ部43を延設しており、また、前壁42中央より前方へ係止用凹溝44を備えた棒状突部45を突設し、前壁42縁部には液を流通させる窓を開口している。
【0026】
吐出弁部材Fは、小径シリンダ部43に摺動可能に嵌合させたスカート状の小径摺動部60と、大径シリンダ部22に摺動可能に嵌合させたスカート状の大径摺動部61とをそれぞれ環状基部62の後部及び前部より突設し、また、環状基部62内周に周方向複数の連結板部63を延設し、各連結板部63の先端に、吐出弁座24に圧接する吐出弁体64を架設している。従って、小径シリンダ部43内と大径シリンダ部22内とは常時連通している。そして、係止用凹溝44と吐出弁体64裏面との間にコイルスプリングs1を介在させて吐出弁部材Fを常時前方へ付勢しており、吐出弁体64を吐出弁座24に圧接して吐出弁65を形成している。
【0027】
プランジャGは、前端閉塞で後端開口の筒状をなす基部70を備え、外筒13a 内周を液密摺動する前後一対のスカート状をなす外側摺動部71を基部70外周に突設し、内筒13b 外周を液密摺動する内側摺動部72を基部70内周に突設して構成しており、コイルスプリングs2により前方へ付勢させている。
【0028】
本発明ではプランジャGの押し込み時に、シリンダ13内から容器体内へ連通する減圧流路を設けている。減圧流路は、シリンダ13の内筒13b の外面所定位置に凹設した環状凹部19a と、シリンダ13の内筒13b 奥面から縦筒11内面の沿って形成された連通路19b とを設けることにより形成される。尚、環状凹部19a に代えて一部が凹部で一部が凸部の環状凹凸部を採用することもできる。プランジャGが押し込まれて内側摺動部72が環状凹部19a に到達するとシリンダ室R内と内筒13b 内とが図3に示す如く連通し、加圧液が内筒13b から連通路19b を介して容器体内に還流される如く構成している。従って、このプランジャGの内側摺動部72が環状凹部19a に到達した際に加圧室内部の高圧状態が解消し、噴出口28からの液体噴出はその高圧状態解消と同時に停止する。尚、図3は図2の例の場合も同様に採用できる。
【0029】
トリガーHは、射出筒12の先端部両側に上端部を回動可能に連結してシリンダ13の前方へ揺動可能に垂下させており、プランジャGの先端部に上部を連係させて係止しており、後方への引き込みによりプランジャGをコイルスプリングs2の付勢力に抗して後方へ移行させる如く構成している。
【0030】
上記の如く構成したトリガー式液体噴出器は、図1の状態からトリガーHを引きプランジャGをコイルスプリングs2の付勢力に抗して後方へ押し込むと、シリンダ室R内の加圧液が射出筒12から前壁42の窓を介して小径シリンダ部43及び大径シリンダ部22内に導入される。ここで、大径摺動部61と小径摺動部60との径差で生じる圧力により吐出弁部材Fが上流側へ押圧され、コイルスプリングs1の付勢力に抗して吐出弁65が開き、加圧液が噴出口28から外部へ噴出される。
【0031】
トリガーHをある程度まで引いてプランジャGの内側摺動部72が環状凹部19a に到達すると、上記した如く加圧室内が減圧され、コイルスプリングs1の付勢力により吐出弁65が閉じる。この際略一定量の液の噴出が行われる。次いでトリガーHの押圧を解除すれば、コイルスプリングs2の作用でプランジャGが押圧されてシリンダ室R内が負圧化され、吸込み弁33が開いて容器体内の液をシリンダ室R内に導入する。
【0032】
図2は他の例を示し、図1の例に於いて、吸込み弁部材Dと、支持部材Eとに代えて、別形態の吸込み弁部材D1を備えている。この吸込み弁部材D1は、射出筒12の大径部12a 内周後端部に嵌着した嵌合筒部40の先端に小径シリンダ部43を延設し、小径シリンダ部43に小径摺動部60を摺動可能に嵌合させている。また、嵌合筒部40の後端部より、周方向間隔をあけて複数の連絡板部46を延設し、各連絡板部46の後端縁に、射出筒12の内径より僅かに小さい外径を備えた棒状部47の前端縁を一体に連結している。更に、棒状部47の前面から嵌合筒部40及び小径シリンダ部43内中央に棒状突部45を突設し、その先端部外周に係止段部48を周設している。係止段部48と吐出弁部材の吐出弁体64裏面との間にコイルスプリングs1を介在させて吐出弁部材Fを前方へ付勢させている。また、棒状部47の後面からは蛇行板状の弾性板部31を介して吸込み弁体32を延設している。そして、射出筒12後端の吸込み弁座17に吸込み弁体32を圧接して吸込み弁33を形成している。その他の構成は図1の例と同様であるため、同符号を付して説明を省略する。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】トリガー式液体噴出器の縦断面図である。(実施例1)
【図2】トリガー式液体噴出器の縦断面図である。(実施例2)
【図3】シリンダ部分の要部拡大断面図である。(実施例1)
【符号の説明】
【0034】
1…トリガー式液体噴出器
A…装着キャップ
2…周壁,3…フランジ
B…本体
10…装着基部,11…縦筒,12…射出筒,12a …大径部,13…シリンダ,
13a …外筒,13b …内筒,14…シール筒,15…係止突条,16…吸上げパイプ,
17…吸込み弁座,18…連通窓,19a …環状凹部,19b …連通路,90…凹溝,
p…パッキン,R…シリンダ室
C…ノズル
20…嵌合筒,21…基板,22…大径シリンダ部,23…チップ嵌合筒,24…吐出弁座, 25…リブ,26…芯棒,27…チップ,28…噴出口
D,D1…吸込み弁部材
30…装着筒,31…弾性板部,32…吸込み弁体,33…吸込み弁,45…棒状突部,
46…連絡板部,47…棒状部,48…係止段部
E…支持部材
40…嵌合筒部,42…前壁,43…小径シリンダ部,44…係止用凹溝
F…吐出弁部材
60…小径摺動部,61…大径摺動部,62…環状基部,63…連結板部,64…吐出弁体, 65…吐出弁,s1…コイルスプリング
G…プランジャ
70…基部,71…外側摺動部,72…内側摺動部,s2…コイルスプリング
H…トリガー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体B内部に備えた液流路の中途にシリンダ13を連通させるとともに、シリンダ13内を摺動するプランジャGの押込み操作を行うトリガーHを備え、トリガーHの操作により容器体内の液を液流路終端のノズルCより噴出する如く構成したトリガー式液体噴出器に於いて、先端にノズルCを嵌着して液流路の一部を構成する射出筒12内の吸込み弁座17に、常時上流側へ付勢した吸込み弁体32を圧接させた吸込み弁33を設け、吸込み弁33下流の液流路内に設けた小径シリンダ部43及び大径シリンダ部22に、それぞれ摺動可能に嵌合させた小径摺動部60及び大径摺動部61を備えた吐出弁部材Fを、所定液圧での上流側への移行が可能に常時下流側に付勢した吐出弁65を設けたことを特徴とするトリガー式液体噴出器。
【請求項2】
吸込み弁33を、射出筒12内に形成した吸込み弁座17と、吸込み弁座17下流の射出筒12内に嵌着固定した装着筒30より射出筒12内中央部に蛇行板状の弾性板部31を延設し、弾性板部31後端に設けた吸込み弁体32を吸込み弁座17に圧接してなる吸込み弁部材Dとで構成した請求項1記載のトリガー式液体噴出器。
【請求項3】
本体B内部に備えた液流路の中途にシリンダ13を連通させるとともに、シリンダ13内を摺動するプランジャGの押込み操作を行うトリガーHを備え、トリガーHの操作により容器体内の液を液流路終端のノズルCより噴出する如く構成したトリガー式液体噴出器に於いて、先端にノズルCを嵌着して液流路の一部を構成する射出筒12内に形成した吸込み弁座17と吸込み弁体D1とで構成した吸込み弁33を設け、吸込み弁33下流の液流路内に設けた小径シリンダ部43及び大径シリンダ部22に、それぞれ摺動可能に嵌合させた小径摺動部60及び大径摺動部61を備えた吐出弁部材Fを、所定液圧での上流側への移行が可能に常時下流側に付勢した吐出弁65を設け、上記吸込み弁体D1を、射出筒12先端部に嵌着させた嵌合筒部40の後端より延設した周方向複数の連絡板部46を介して射出筒12内面と周囲に隙間をあけた棒状部47を延設し、且つ、棒状部47の後端より射出筒12内中央部を蛇行板状に延設した弾性板部31を介して上記吸込み弁座17に圧接した吸込み弁体32を延設して構成したことを特徴とするトリガー式液体噴出器。
【請求項4】
小径シリンダ部43を、射出筒12先端の大径部12a 内基端部に嵌合させた嵌合筒部40前縁より延設して構成し、大径シリンダ部22を、ノズルCの基板21裏面より延設して大径部12a 内周に嵌合させて構成し、吐出弁部材Fを、環状基部62前面より大径摺動部61を、裏面より小径摺動部60をそれぞれ突設し、環状基部62の内周に周方向複数突設した連結板部63を介して先端に吐出弁体64を延設して構成し、嵌合筒部40と吐出弁体64裏面との間に介在させたコイルスプリングs1により吐出弁部材Fを前方へ付勢させてノズル基板21中央部裏面に設けた吐出弁座24に吐出弁体64を圧接して吐出弁65を構成した請求項2又は請求項3のいずれかに記載のトリガー式液体噴出器。
【請求項5】
プランジャGの押し込み時に、シリンダ13内から容器体内へ連通する減圧流路を設けた請求項2乃至請求項4のいずれかに記載のトリガー式液体噴出器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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