説明

トリハロメタンの微量連続定量分析方法および装置

【課題】小型かつ安価で信頼性の高いトリハロメタンの微量連続定量分析方法および装置を提供する。
【解決手段】トリハロメタンの微量連続定量分析方法は、トリハロメタンを含む試料水と塩基性ピリジン水溶液との混合物をマイクロ流路中17で反応させる第1の工程と、マイクロ流路17の下流側に設けられた検出部18の内部で、混合物に接触する光通路21、22を介して前記混合物に照射された光を用いて前記混合物の光学的性質を測定し、前記混合物中の反応生成物の定量を行う第2の工程とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリハロメタンの微量連続定量分析方法および装置に関し、より詳細には、藤原反応を用いてトリハロメタンを含む水道水の連続分析をオンラインで行うことができる方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
トリハロメタン(THM)は、クロロホルムCHCl、ブロモホルムCHBr、ジクロロブロモメタンCHClBr、およびジブロモクロロメタンCHClBrの総称であり、有機物を含む水の塩素処理の副生成物である。飲料水中におけるトリハロメタンの存在は、発ガン性や変異原性の観点から問題となっており、厚生労働省令に定める水質基準において、水道水中の総トリハロメタン濃度の最大許容値は100ppb(0.1mg/L)に規制されている。
【0003】
水中に存在するTHMを検出するための方法としては、クロマトグラフィー法、質量分析法等を始めとする多くの方法が存在する。これらの方法はいずれも非常に高感度であるが、試料の調製が煩雑であり長時間を要する上に、高価で大型の機器を必要とするため、いずれも現場や生産ライン上での連続測定には適していない。
【0004】
近年、トリハロメタンが赤外領域(クロロホルムの場合8.21μm)に吸収極大を有することを利用して、赤外線による検出法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。
【0005】
飲料水中のTHMの検出には、塩基性条件下におけるTHMとピリジン誘導体との反応である藤原反応が用いられている(例えば、非特許文献2、3参照)。藤原反応は、ほぼ定量的に進行する反応であり、ピリジン誘導体としてピリジンを用いた場合、その反応生成物は波長530nm付近の可視部に吸収極大を有する赤色の化合物である。また、ピリジン誘導体としてニコチンアミドを用いた場合、その反応生成物は450〜470nmに蛍光発光帯を有している。したがって、藤原反応を用いた場合には、吸光度または蛍光強度を測定することにより、水中のトリハロメタン濃度の定量を精度よく行うことができる。
特許文献1には、反応生成物の蛍光強度を用いてトリハロメタンの定量を行う、藤原反応を利用したトリハロメタンの定量分析を行うための装置が提案されている。
【0006】
【特許文献1】米国特許第5,094,817号明細書
【非特許文献1】ダビッド・ル・コック(David Le Coq)他、「コンプトゥス・ランデュス・シミー(Comptes Rendus Chimie)」、(フランス)、フランス科学アカデミー(Academie des sciences)、2002年、第5巻、第12号、p.907−913
【非特許文献2】F.P.ミラノビッチ(Milanovich)他、「タランタ(Talanta)」、(オランダ)、エルゼビアサイエンス社(Elsevier Science B.V.)、1994年、第41巻、第12号、p.2189−2194
【非特許文献3】岡村他、「ジ・アナリスト(The Analyst)」、(英国)、英国王立化学協会(Royal Society of Chemistry)、1982年、第107巻、p.1498−1502
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、非特許文献1記載の方法により検出可能なTHMの下限は、現時点において数ppmのオーダーであり、水質基準で定められた上限値よりもはるかに高い。
また、非特許文献2および3に記載の方法、ならびに特許文献1記載の装置においては、藤原反応を定量的に進行させるために溶液を加熱する必要がある。したがって、装置が大型で複雑になるとともに、現場や生産ライン上での連続測定には適していない。さらに、蛍光強度は測定する溶液の温度に依存するため、特許文献1に記載の装置においては測定結果が不安定になるおそれがある。
【0008】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、小型かつ安価で信頼性の高いトリハロメタンの微量連続定量分析方法および装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記目的に沿う第1の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析方法は、トリハロメタンを含む試料水と塩基性ピリジン水溶液との混合物をマイクロ流路中で反応させる第1の工程と、前記マイクロ流路の下流側に設けられた検出部の内部で、前記混合物に接触する光通路を介して前記混合物に照射された光を用いて前記混合物の光学的性質を測定し、前記混合物中の反応生成物の定量を行う第2の工程とを備える。
なお、「光学的性質」は、混合物中の反応生成物の濃度の関数である光学的性質をいい、吸光度、混合物の屈折率、エバネッセント光の吸収等を含む。
【0010】
第1の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析方法において、前記光通路が光ファイバであることが好ましい。
【0011】
第1の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析方法において、前記第2の工程において測定される前記光学的性質は、前記混合物の吸光度であってもよい。
【0012】
第1の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析方法において、前記第2の工程において測定される前記光学的性質は、前記混合物と前記光通路との界面で反射される反射光であってもよい。
【0013】
第1の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析方法において、前記第2の工程において測定される前記光学的性質は、前記光通路と前記混合物との界面に生じるエバネッセント光の吸光度であってもよい。
【0014】
第2の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置は、トリハロメタンを含む試料水と塩基性ピリジン水溶液との混合物を流しながらトリハロメタンとピリジンとを反応させるマイクロ流路、前記マイクロ流路の下流側に連通する検出部、および前記検出部の内部で前記混合物と接触するように配置された1または2の光通路を含むマイクロ流体デバイスと、前記試料水を前記マイクロ流路の入口に導入する第1のポンプと、前記塩基性ピリジン水溶液を前記マイクロ流路の入口に導入する第2のポンプと、前記光通路を介して前記検出部への光の入射を行う光源と、前記光通路を介して前記検出部からの集光された光を電気信号に変換する受光素子とを備え、前記混合物の光学的性質を測定することによりトリハロメタンの定量を行う。
【0015】
第2の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記光源は発光ダイオードであってもよい。
また、第2の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記受光素子はフォトダイオードであってもよい。
【0016】
第2の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記検出部には、前記光通路として、前記混合物と接触する端面を介して前記光源からの光を入射する第1の光導波路と、前記混合物と接触する端面を介して前記混合物からの透過光を集光し、前記受光素子に導く第2の光導波路とが互いに対向するように配置されていてもよい。
さらに、前記第1および第2の光導波路は、前記検出部内に挿入された光ファイバであることが好ましい。
【0017】
第2の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記検出部には、前記光通路として、前記混合物への光の入射および集光を行う共通光導波路が配置され、前記共通光導波路の前記混合物と接触する端面の反対側の端面には、前記光源からの光を前記共通光導波路に入射する入射用光ファイバと、前記共通光導波路の前記混合物と接触する端面からの反射光を前記受光素子に導く集光用光ファイバとが分岐部を介して接続されていてもよい。
さらに、前記共通光導波路は、前記検出部内に挿入された光ファイバであることが好ましい。
【0018】
第2の発明に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記検出部には、前記光通路として、それぞれ同一の部材よりなるコア部とクラッド部とを有する第1および第2の光導波路が互いに対向するように配置され、前記第1および第2の光導波路のコア部は、該コア部と同一の部材よりなり、前記検出部を横断するように設けられた第3の光導波路で互いに連結され、前記第1の光導波路は、前記光源からの光を前記第3の光導波路に入射し、前記第2の光導波路は、前記第3の光導波路からの透過光を集光し、前記受光素子に導いてもよい。
さらに、前記第1〜第3の光導波路は、前記検出部内を貫通するように挿入され、前記検出部内で前記混合物と接触する部分の少なくとも一部のクラッドが除去された1本の光ファイバであることが好ましい。
【発明の効果】
【0019】
請求項1〜5に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析方法、および請求項6〜14に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置においては、トリハロメタンと塩基性ピリジン水溶液との混合物をマイクロ流路中で反応させることにより、藤原反応が室温で速やかに進行するので、混合物の加熱が不要になるとともに連続測定を行うことができる。また、マイクロ流路の下流側に設けられた検出部の内部で、光通路を介して混合物に照射した光を用いて混合物の光学的性質を測定し、混合物中の反応生成物の定量を行うので、ごく微量のサンプルでトリハロメタン濃度の測定を行うことができる。
【0020】
特に、請求項2記載のトリハロメタンの微量連続定量分析方法においては、光通路が光ファイバであるので、光通路を簡便に形成することができる。
【0021】
請求項3記載のトリハロメタンの微量連続定量分析方法においては、混合物の吸光度を測定し、反応生成物の定量を行うので、精度よくトリハロメタンの定量を行うことができる。
【0022】
請求項4記載のトリハロメタンの微量連続定量分析方法においては、混合物と光通路との界面で反射される反射光の強度を測定し、混合物の屈折率に基づいて反応生成物の定量を行うので、測定に用いる装置をより小型化することができる。
【0023】
請求項5記載のトリハロメタンの微量連続定量分析方法においては、光通路と混合物との界面に生じるエバネッセント光の吸光度を測定し、反応生成物の定量を行うので、より少量の試料でトリハロメタンの定量を行うことができる。
【0024】
特に、請求項7記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置においては、光源として、安価で耐久性に優れた単色光源である発光ダイオードを用いているので、定量を精度よく行うことができるとともに、装置を小型化でき、その製造コストおよびランニングコストも低減することができる。
【0025】
請求項8記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置においては、受光素子に応答速度が高く、素子のサイズが小さなフォトダイオードを用いているので、装置が小型化できるとともに、連続測定を精度よく行うことができる。
【0026】
請求項9記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置においては、混合物と接触する端面を介して光源からの光を入射する第1の光導波路と、混合物と接触する端面を介して混合物からの透過光を集光し、受光素子に導く第2の光導波路とが互いに対向するように配置され、受光素子において混合物の吸光度を測定することにより反応生成物の定量を行うので、精度よくトリハロメタンの定量を行うことができる。
請求項10記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置においては、第1および第2の光導波路が、検出部内に挿入された光ファイバであるので、光導波路を簡便に形成することができる。
【0027】
請求項11記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置においては、光通路として、混合物への光の入射および集光を行う共通光導波路が配置されているので、光の入射を行う光導波路と集光を行う光導波路の光軸合わせを行うことなく、感度よく測定を行うことができる。また、共通光導波路の混合物と接触する側の端面で反射された光の強度を測定し、混合物の屈折率に基づいて反応生成物の定量を行うので、検出部の体積を小さくすることができ、装置をより小型化することができる
請求項12記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置においては、共通光導波路が、検出部内に挿入された光ファイバであるので、光通路を簡便に形成することができる。
【0028】
請求項13記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置においては、検出部を横断するように設けられた第3の光導波路と混合物との界面に生じるエバネッセント光の吸光度を測定し、混合物中の反応生成物の定量を行うので、より少量の試料でトリハロメタンの定量を行うことができるとともに、装置を小型化することができる。
請求項14記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置においては、第1〜第3の光導波路は、検出部内を貫通するように挿入され、検出部内で混合物と接触する部分の少なくとも一部のクラッドが除去された1本の光ファイバであるので、光通路を簡便に形成することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1(A)は本発明の第1の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置の概略説明図、(B)は同トリハロメタンの微量連続定量分析装置に用いられるマイクロ流体デバイスの断面図、図2は同トリハロメタンの微量連続定量分析装置に用いられる緑色発光ダイオードとフォトダイオードの駆動回路の説明図、図3(A)は本発明の第2の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置の説明図、(B)は同トリハロメタンの微量連続定量分析装置に用いられるカプラの断面図、図4は本発明の第3の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置の説明図である。
【0030】
図1(A)および(B)を参照しながら、本発明の第1の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置10およびこの装置10を用いたトリハロメタンの微量連続定量分析方法について説明する。
トリハロメタンの微量連続定量分析装置10を用いたトリハロメタンの微量連続定量方法は、第1の流路13を介して入水口16に導入されるトリハロメタンを含む試料水と、第2の流路15を介して入水口16に導入される塩基性ピリジン水溶液との混合物をマイクロ流路中17で反応させる第1の工程と、マイクロ流路17の下流側に設けられた検出部18の内部で、光源の一例である緑色発光ダイオード(LED)20、入射用光ファイバ(第1の光導波路の一例)21、集光用光ファイバ(第2の光導波路の一例)22、およびフォトダイオード(受光素子の一例)23を用いて混合物の吸光度を測定し、混合物中の反応生成物の定量を行う第2の工程とを備える。なお、第1の光導波路と第2の光導波路はそれぞれ光通路の一例である。
【0031】
図1(A)に示すように、トリハロメタンの微量連続定量分析装置10は、マイクロ流体デバイス11と、トリハロメタンを含む試料水を、第1の流路13を介して入水口16に導入する第1のポンプ12と、塩基性ピリジン水溶液を、第2の流路15を介して入水口16に導入する第2のポンプ14とを備えている。
【0032】
図1(B)に示すように、マイクロ流体デバイス11は、2枚の基板26および27を重ね合わせた構造を有し、基板26上には、試料水と塩基性ピリジン水溶液との混合物を流しながらトリハロメタンとピリジンとを反応させるマイクロ流路17、その下流側に連通し、マイクロ流路17と直交し、両側の側壁に開口を有する円筒状の検出部18が形成されている。また、基板27上には、基板26と重ね合わせた際に検出部18の上部外壁を形成する窪み、マイクロ流路17に試料水および塩基性ピリジン水溶液を導入する入水口16、ならびに検出部18から混合物を排出する排水口19が形成されている。
【0033】
検出部18の両側からは、混合物と接触する端面を介して、緑色発光ダイオード20からの光を入射する入射用光ファイバ21と、混合物と接触する端面を介して混合物からの透過光を集光し、フォトダイオード23に導く集光用光ファイバ22とが互いに対向するように配置され、基板26および27と入射用光ファイバ21および集光用光ファイバ22との間は、それぞれセプタム24および25によってシールされている。
【0034】
図示しない採水手段によって採取された試料水、および図示しない容器に貯留された塩基性ピリジン水溶液は、それぞれ第1のポンプ12および第1の流路13、ならびに第2のポンプ14および第2の流路15を介して入水口16に導入される。
第1のポンプ12、および第2のポンプ14としては、ステッピングモータまたは圧電素子により駆動されるダイアフラムポンプ、電磁ポンプ等の、微量送液に用いられている任意のマイクロポンプを用いることができる。第1の流路13および第2の流路15としては、例えば、内径数百μm程度のテフロン(登録商標)チューブ等を用いることができる。
【0035】
入水口16に導入された試料水と塩基性ピリジン水溶液との混合物に含まれるTHMおよびピリジンは、マイクロ流路17内で藤原反応を起こし、赤色の反応生成物を生成する。マイクロ流路17内は、単位体積あたりの表面積が大きく、また物質の拡散長が短いため藤原反応は迅速に進行する。
マイクロ流路17内で完全に反応した混合物は、その下流側に連通した検出部18に導かれる。その後、混合物は、排水口19から外部に排出される。
【0036】
マイクロ流体デバイス11の基板26および27の材質としては、マイクロ流路17を形成することのできる任意の材質を用いることができ、より具体的には、ガラス、ポリカーボネート、アクリル樹脂、ポリジメチルシロキサン(PDMS)等のプラスチック、金属、セラミックス等が挙げられる。基板26および27は透明な材質のものでもよいが、外部からの光の影響を遮断するために着色したものであってもよく、必要に応じて遮光してもよい。
マイクロ流路17の幅は、例えば20〜200μmで、好ましくは50〜150μm(本実施の形態においては100μm)である。マイクロ流路17は、藤原反応が完全に進行するために必要な長さを確保するとともに、試料水と塩基性ピリジン水溶液とを十分に混合するために、基板26上にジグザグ状に形成されている。
【0037】
検出部18の径は、使用する入射用光ファイバ21および集光用光ファイバ22が挿入可能なように、それらの径よりもやや大きめにするのが好ましい。なお、用いることができる光ファイバの径に特に制限はない。本実施の形態においては、外径400μmの光ファイバを用いており、検出部18の内径は500μmとしている。
【0038】
緑色発光ダイオード20の発光波長は、例えば530nmである。緑色発光ダイオード20としては、藤原反応の反応生成物の吸収極大(530nm)付近に発光波長を有する任意のものを用いることができる。フォトダイオード23としては、緑色発光ダイオード20の発光波長において光起電力を有するものであれば、任意のものを用いることができる。入射用光ファイバ21および集光用光ファイバ22としては、緑色発光ダイオード20の発光波長の光を伝送することができる任意の材質のものを用いることができる。
フォトダイオード23は、図示しないデータ処理装置に接続されている。データ処理装置では、フォトダイオード23の出力信号を元に、予め作成された検量線データを用いて、トリハロメタンの濃度が決定される。
【0039】
検出部18において、入射用光ファイバ21から入射した光は、混合物中の反応生成物による吸収を受けた後に、集光用光ファイバ22に入射し、フォトダイオード23に導かれる。
入射用光ファイバ21から混合物に入射する光の強度I、および集光用光ファイバ22に入射する光の強度Iとの間には、下記の式(I)(Lambert−Beerの法則)で表される関係式が成り立つ。
【0040】
【数1】

【0041】
式(I)中、εは反応生成物の吸光係数、cは反応生成物の濃度(すなわち、トリハロメタンの濃度)、lは光路長(入射用光ファイバ21と集光用光ファイバ22の端面同士の間隔を表し、本実施の形態においては3mm)をそれぞれ表す。
なお、フォトダイオード23からの出力信号の強度と、トリハロメタンの濃度との関係については、トリハロメタン濃度が既知の試料を用いて予め検量線を作成することによって決定される。
【0042】
基板26、27として透明な材質のものを用いた場合、集光用光ファイバ22によって集光されフォトダイオード23に導かれる光には、室内光等が含まれる。これらの光による外乱を除去するために、図2に示すような駆動回路を用いて、一定周波数のパルスにより緑色発光ダイオード20およびフォトダイオード23を同期させてもよい。
タイマICにより構成される単安定マルチバイブレータにより発生される高周波パルスは、トランジスタQによって増幅され、そのコレクタ電流によって緑色発光ダイオード20およびフォトダイオード23が駆動される。フォトダイオード23は逆方向バイアスされており、抵抗器Rの両端から電圧信号が出力される。
【0043】
次に、図3(A)、(B)を参照しながら、本発明の第2の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置30およびこの装置30を用いたトリハロメタンの微量連億定量分析方法について説明する。なお、第1の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置10と同一の部分については、図1と同一の番号を付し、詳しい説明を省略する。
トリハロメタンの微量連続定量分析装置30を用いたトリハロメタンの微量連続定量方法は、第1の流路13を介して入水口36に導入されるトリハロメタンを含む試料水と、第2の流路15を介して入水口36に導入される塩基性ピリジン水溶液との混合物をマイクロ流路中37で反応させる第1の工程と、マイクロ流路37の下流側に設けられた検出部38の内部で、緑色発光ダイオード20、共通光ファイバ(共通光導波路の一例)45、およびフォトダイオード23を用いて、混合物と共通光ファイバ45との界面で反射される反射光の強度を測定して、混合物中の反応生成物の定量を行う第2の工程とを備える。なお、共通光導波路は光通路の一例である。
【0044】
図示しない採水手段によって採取された試料水、および図示しない容器に貯留された塩基性ピリジン水溶液は、それぞれ第1のポンプ12および第1の流路13、ならびに第2のポンプ14および第2の流路15を介して入水口36に導入される。
入水口36に導入された試料水と塩基性ピリジン水溶液との混合物に含まれるTHMおよびピリジンは、マイクロ流路37内で藤原反応を起こし、赤色の反応生成物を生成する。マイクロ流路37内で完全に反応した混合物は、その下流側に連通した検出部38に導かれる。その後、混合物は、排水口39から外部に排出される。
【0045】
マイクロ流体デバイス31は、検出部38および共通光ファイバ45の構造を除きマイクロ流体デバイス11と同様の構造を有しているので、ここでは検出部38および共通光ファイバ45のみについて説明する。
検出部38は、マイクロ流路37の下流側に連通し、マイクロ流路37と直交し、片側の側壁に開口を有する円筒状となるように形成されている。検出部38には、混合物への光の入射および集光を行う共通光ファイバ45が配置され、基板26および27と共通光ファイバ45との間は、セプタム44によってシールされている。
共通光ファイバ45の混合物と接触する端面の反対側の端面には、緑色発光ダイオード20からの光を共通光ファイバ45に入射する入射用光ファイバ41と、共通光ファイバ45の混合物と接触する端面からの反射光をフォトダイオード23に導く集光用光ファイバ42とがカプラ(分岐部の一例)46を介して接続されている。
【0046】
図3(B)にカプラ46の断面図を示す。カプラ46は、内部に分岐を有する空洞が設けられた樹脂の成形品であり、入射用光ファイバ41、集光用光ファイバ42、および共通光ファイバ45の一端は、カプラ46の空洞の分岐点に位置するように挿入され、これらの光ファイバのコア部と同一の屈折率を有する接着剤で固定されている。
【0047】
入射用光ファイバ41から入射された光は、共通光ファイバ45を介して混合物に入射するが、その一部は混合物に接触した側の共通光ファイバ45の端面で反射する。反射光は、カプラ46に到達後、集光用光ファイバ42によって集光され、フォトダイオード23に導かれる。
入射用光ファイバ41から混合物に入射する光の強度I、および集光用光ファイバ42に入射する光の強度Iとの間には、下記の式(II)で表される関係式が成り立つ。
【0048】
【数2】

【0049】
式(II)中、nおよびnは、それぞれ共通光ファイバ45のコア部の屈折率および混合物の屈折率を表す。nは、混合物中の反応生成物の濃度(すなわち、トリハロメタン濃度)の関数であるので、フォトダイオード23からの出力信号の強度を用いて試料水中のトリハロメタン濃度を求めることができる。
なお、フォトダイオード23からの出力信号の強度と、トリハロメタンの濃度との関係については、トリハロメタン濃度が既知の試料を用いて予め検量線を作成することによって決定される。
【0050】
トリハロメタンの微量連続定量分析装置30を用いたトリハロメタンの微量連続定量方法については、第1の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量方法と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【0051】
続いて、図4を参照しながら、本発明の第3の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置50およびこの装置50を用いたトリハロメタンの微量連続定量分析方法について説明する。なお、第1の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置10と同一の部分については、図1と同一の番号を付し、詳しい説明を省略する。
トリハロメタンの微量連続定量分析装置50を用いたトリハロメタンの微量連続定量方法は、第1の流路13を介して入水口56に導入されるトリハロメタンを含む試料水と、第2の流路15を介して入水口56に導入される塩基性ピリジン水溶液との混合物をマイクロ流路中57で反応させる第1の工程と、マイクロ流路57の下流側に設けられた検出部58の内部で、緑色発光ダイオード20、クラッド除去部(第3の光導波路の一例)62を有する光ファイバ61、およびフォトダイオード23を用いて、クラッド除去部62と混合物との界面に生じるエバネッセント光の吸光度を測定し、混合物中の反応生成物の定量を行う第2の工程とを備える。
【0052】
図示しない採水手段によって採取された試料水、および図示しない容器に貯留された塩基性ピリジン水溶液は、それぞれ第1のポンプ12および第1の流路13、ならびに第2のポンプ14および第2の流路15を介して入水口56に導入される。
入水口56に導入された試料水と塩基性ピリジン水溶液との混合物に含まれるTHMおよびピリジンは、マイクロ流路57内で藤原反応を起こし、赤色の反応生成物を生成する。マイクロ流路57内で完全に反応した混合物は、その下流側に連通した検出部58に導かれる。その後、混合物は、排水口59から外部に排出される。
【0053】
マイクロ流体デバイス51は、検出部58、光ファイバ61およびクラッド除去部62の構造を除きマイクロ流体デバイス11と同様の構造を有しているので、ここでは検出部58、光ファイバ61およびクラッド除去部62のみについて説明する。
検出部58は、マイクロ流路57の下流側に連通し、マイクロ流路57と直交し、両側の側壁に開口を有する円筒状となるように形成されている。検出部58には、両側壁に設けられた開口を介してその内部を貫通するように、コア部とクラッド部とからなる光ファイバ61が挿入されており、基板26および27と光ファイバ61との間は、セプタム64および65によってシールされている。
光ファイバ61の検出部58内で混合物と接触する部分の少なくとも一部には、クラッドが除去され、コア部が露出したクラッド除去部62を有している。クラッド除去部62を挟んで互いに対向するように配置された光ファイバ61(第1の光導波路の一例)の一端側(入射側)には緑色発光ダイオード20が配置され、クラッド除去部62に緑色発光ダイオード20からの光を入射している。クラッド除去部62を通過した光は、入射側と反対側に配置された光ファイバ61(第2の光導波路の一例)に集光され、フォトダイオード23へと導かれる。なお、第1〜第3の光導波路はそれぞれ光通路の一例である。
【0054】
クラッド除去部62の屈折率は、混合物の屈折率よりも大きいので、全反射条件を満たすようにクラッド除去部62に入射した光は、混合物との界面で全反射されるが、光のエネルギーの一部が界面から混合物にしみ出す。このように、屈折率の異なる二物質の界面で光が全反射する際,界面を越えてしみ出す光をエバネッセント光といい、界面近傍の反応生成物によるエバネッセント光の吸収によって反射光の強度が減少するため、クラッド除去部62を通過して光ファイバ61に集光される光の強度を測定し、これを入射光の強度と比較して吸光度を求めることにより、反応生成物の定量を行うことができる。
エバネッセント光が混合物の内部へしみ出す浸透深さdは、下記の式(III)で表される。
【0055】
【数3】

【0056】
式(III)中、λは緑色発光ダイオードの真空中での発光波長、nは混合物の屈折率、neffはクラッド除去部62の屈折率をそれぞれ表す。
クラッド除去部62を通過した光は、光ファイバ61の他端に位置するフォトダイオード23に導かれる。フォトダイオード23は、図示しないデータ処理装置に接続されている。データ処理装置では、フォトダイオード23の出力信号を元に、トリハロメタンの濃度が決定される。
なお、フォトダイオード23からの出力信号の強度と、トリハロメタンの濃度との関係については、トリハロメタン濃度が既知の試料を用いて予め検量線を作成することによって決定される。
【0057】
トリハロメタンの微量連続定量分析装置50を用いたトリハロメタンの微量連続定量方法については、第1の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量方法と同様であるので、ここでは説明を省略する。
【実施例】
【0058】
次に、本発明の作用効果を確認するために行った実施例について説明する。ここで、図5はマイクロ流体デバイスにより反応させた濃度既知のクロロホルムを含有する試料水と塩基性ピリジン水溶液との反応生成物の吸収スペクトルの説明図であり、図6(A)、(B)は同反応により得られた検量線の一例を示すグラフである。
【0059】
濃度既知のクロロホルムを含む試料水40μLと、塩基性ピリジン水溶液100μLをそれぞれ用意し、図1に示したトリハロメタンの微量連続定量分析装置を用いてマイクロ流体デバイス中で反応させた。排水口から流出した、反応生成物を含む混合物をフローセルに導入し、紫外可視分光光度計により、吸収スペクトルの測定を行った。
このようにして得られた吸収スペクトルを図5に示す。クロロホルム濃度の増大に伴い、530nmに吸収極大を有する吸収帯の吸光度が増大していることがわかる。
530nmにおける吸光度を、試料水中のクロロホルム濃度に対してプロットすると、図6に示すような検量線が得られた。
【0060】
上記の様にして得られた検量線を用いて、図1に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置を用いて、試料水中のトリハロメタン濃度の定量を行い、ガスクロマトグラフィー法により得られた測定値と比較したところ、両者の間にはよい一致が見られた。
【0061】
本発明は、前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記したそれぞれの実施の形態や変形例の一部または全部を組み合わせて本発明のトリハロメタンの微量連続定量分析方法およびトリハロメタンの微量連続定量分析装置を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、前記実施の形態のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、光源として藤原反応の反応生成物の吸収極大付近に発光波長を有する緑色発光ダイオードを用いたが、発光波長の異なる青色、赤色、黄色、白色等の発光ダイオードを用いてもよい。
また、前記実施の形態のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、光通路として光ファイバを用いずに、基板上に、基板よりも屈折率の高い透明な材質よりなる光導波路を形成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】(A)は本発明の第1の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置の概略説明図であり、(B)は同トリハロメタンの微量連続定量分析装置に用いられるマイクロ流体デバイスの断面図である。
【図2】同トリハロメタンの微量連続定量分析装置に用いられる緑色発光ダイオードとフォトダイオードの駆動回路の説明図である。
【図3】(A)は本発明の第2の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置の説明図であり、(B)は同トリハロメタンの微量連続定量分析装置に用いられるカプラの断面図である。
【図4】本発明の第3の実施の形態に係るトリハロメタンの微量連続定量分析装置の説明図である。
【図5】マイクロ流体デバイスにより反応させた濃度既知のクロロホルムを含有する試料水と塩基性ピリジン水溶液との反応生成物の吸収スペクトルの説明図である。
【図6】(A)、(B)は、同反応により得られた検量線の一例を示すグラフである。
【符号の説明】
【0063】
10:トリハロメタンの微量連続定量分析装置、11:マイクロ流体デバイス、12:第1のポンプ、13:第1の流路、14:第2のポンプ、15:第2の流路、16:入水口、17:マイクロ流路、18:検出部、19:排水口、20:緑色発光ダイオード、21:入射用光ファイバ、22:集光用光ファイバ、23:フォトダイオード、24、25:セプタム、26、27:基板、30:トリハロメタンの微量連続定量分析装置、31:マイクロ流体デバイス、36:入水口、37:マイクロ流路、38:検出部、39:排水口41:入射用光ファイバ、42:集光用光ファイバ、44:セプタム、45:共通光ファイバ、46:カプラ、50:トリハロメタンの微量連続定量分析装置、51:マイクロ流体デバイス、56:入水口、57:マイクロ流路、58:検出部、59:排水口、61:光ファイバ、62:クラッド除去部、64、65:セプタム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トリハロメタンを含む試料水と塩基性ピリジン水溶液との混合物をマイクロ流路中で反応させる第1の工程と、
前記マイクロ流路の下流側に設けられた検出部の内部で、前記混合物に接触する光通路を介して前記混合物に照射された光を用いて前記混合物の光学的性質を測定し、前記混合物中の反応生成物の定量を行う第2の工程とを備えることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析方法。
【請求項2】
請求項1記載のトリハロメタンの微量連続定量分析方法において、前記光通路が光ファイバであることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析方法。
【請求項3】
請求項1および2のいずれか1項に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析方法において、前記第2の工程において測定される前記光学的性質は、前記混合物の吸光度であることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析方法。
【請求項4】
請求項1および2のいずれか1項に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析方法において、前記第2の工程において測定される前記光学的性質は、前記混合物と前記光通路との界面で反射される反射光であることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析方法。
【請求項5】
請求項1および2のいずれか1項に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析方法において、前記第2の工程において測定される前記光学的性質は、前記光通路と前記混合物との界面に生じるエバネッセント光の吸光度であることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析方法。
【請求項6】
トリハロメタンを含む試料水と塩基性ピリジン水溶液との混合物を流しながらトリハロメタンとピリジンとを反応させるマイクロ流路、前記マイクロ流路の下流側に連通する検出部、および前記検出部の内部で前記混合物と接触するように配置された1または2の光通路を含むマイクロ流体デバイスと、
前記試料水を前記マイクロ流路の入口に導入する第1のポンプと、
前記塩基性ピリジン水溶液を前記マイクロ流路の入口に導入する第2のポンプと、
前記光通路を介して前記検出部への光の入射を行う光源と、
前記光通路を介して前記検出部からの集光された光を電気信号に変換する受光素子とを備え、
前記混合物の光学的性質を測定することによりトリハロメタンの定量を行うことを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析装置。
【請求項7】
請求項6記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記光源は発光ダイオードであることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析装置。
【請求項8】
請求項6および7のいずれか1項に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記受光素子はフォトダイオードであることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析装置。
【請求項9】
請求項6〜8のいずれか1項に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記検出部には、前記光通路として、前記混合物と接触する端面を介して前記光源からの光を入射する第1の光導波路と、前記混合物と接触する端面を介して前記混合物からの透過光を集光し、前記受光素子に導く第2の光導波路とが互いに対向するように配置されていることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析装置。
【請求項10】
請求項9記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記第1および第2の光導波路は、前記検出部内に挿入された光ファイバであることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析装置。
【請求項11】
請求項6〜8のいずれか1項に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記検出部には、前記光通路として、前記混合物への光の入射および集光を行う共通光導波路が配置され、前記共通光導波路の前記混合物と接触する端面の反対側の端面には、前記光源からの光を前記共通光導波路に入射する入射用光ファイバと、前記共通光導波路の前記混合物と接触する端面からの反射光を前記受光素子に導く集光用光ファイバとが分岐部を介して接続されていることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析装置。
【請求項12】
請求項11記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記共通光導波路は、前記検出部内に挿入された光ファイバであることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析装置。
【請求項13】
請求項6〜8のいずれか1項に記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記検出部には、前記光通路として、それぞれ同一の部材よりなるコア部とクラッド部とを有する第1および第2の光導波路が互いに対向するように配置され、前記第1および第2の光導波路のコア部は、該コア部と同一の部材よりなり、前記検出部を横断するように設けられた第3の光導波路で互いに連結され、
前記第1の光導波路は、前記光源からの光を前記第3の光導波路に入射し、前記第2の光導波路は、前記第3の光導波路からの透過光を集光し、前記受光素子に導くことを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析装置。
【請求項14】
請求項13記載のトリハロメタンの微量連続定量分析装置において、前記第1〜第3の光導波路は、前記検出部内を貫通するように挿入され、前記検出部内で前記混合物と接触する部分の少なくとも一部のクラッドが除去された1本の光ファイバであることを特徴とするトリハロメタンの微量連続定量分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2008−241606(P2008−241606A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−85288(P2007−85288)
【出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(802000031)財団法人北九州産業学術推進機構 (187)
【Fターム(参考)】