説明

トレーニング装置、トレーニングシステム、及びプログラム

【課題】入力装置における操作の習熟を簡易に図ることを可能とする。
【解決手段】テーブルごとの注文にかかる入力操作をユーザにトレーニングさせるトレーニング装置において、複数のテーブルの一覧を表示するテーブル一覧で、任意のテーブルからの模擬注文を間欠的に発生させ、その模擬注文が発生したテーブルを、模擬注文が発生していないテーブルとは区別して表示させる。トレーニング装置では、模擬注文が発生しているテーブルの選択操作を受け付け、選択操作が受け付けられたテーブルで発生した模擬注文にかかる入力操作のトレーニングを開始させる。そして、間欠的に発生した模擬注文の発生順と、入力操作のトレーニングが開始された模擬注文のトレーニング開始順とをもとに、模擬注文の受け付け順を評価する第1の点数を算出し、算出した第1の点数を報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、トレーニング装置、トレーニングシステム、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えばファミリーレストランや居酒屋等の多くの飲食店では、メニュー品目の注文の受付業務や会計業務などの種々の業務に関する処理を実行する処理装置が利用されている。そしてこのような処理装置では、店員等のユーザの操作を入力装置で入力し、その入力された操作に応じた処理を実行する。
【0003】
具体的には、飲食店で使用されるシステムの場合、上記の入力装置および処理装置はそれぞれ、例えばオーダー端末およびステーション(サーバ)である。そしてこの場合にオーダー端末では、顧客により注文されたメニュー品目を指定する操作を入力する。オーダー端末は、入力した操作に基づいて注文されたメニュー品目のリストを含んだ受注情報を生成し、それをステーションに送信する。ステーションは、受注情報に基づいて、調理指示伝票の作成や売上管理処理などを行う。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ユーザの入力装置での操作に関する習熟は、実際の業務の中で図られるか、あるいは別の店員が顧客を演ずるなどして形成された模擬的な業務の中で図られていた。
このような事情から、入力装置における操作の習熟を簡易に図ることを可能とすることが望まれており、特に繁忙時において顧客から注文を受ける際の操作の習熟を簡易に図ることが望まれていた。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した課題を解決するために、実施形態のトレーニング装置は、テーブルごとの注文にかかる入力操作をユーザにトレーニングさせるトレーニング装置であって、複数の前記テーブルの一覧を表示するテーブル一覧表示手段と、複数の前記テーブルの中の任意のテーブルからの模擬注文を間欠的に発生させ、当該模擬注文が発生したテーブルを、前記模擬注文が発生していないテーブルとは区別して前記テーブル一覧表示手段に表示させる表示制御手段と、一覧表示された前記テーブルの中から前記模擬注文が発生しているテーブルの選択操作を受け付ける選択操作手段と、選択操作が受け付けられた前記テーブルで発生した前記模擬注文にかかる入力操作のトレーニングを開始させるトレーニング開始手段と、間欠的に発生した前記模擬注文の発生順と、入力操作のトレーニングが開始された前記模擬注文のトレーニング開始順とをもとに、前記模擬注文の受け付け順を評価する第1の点数を算出する算出手段と、算出された前記第1の点数を報知する報知手段と、を備える。
【0006】
また、実施形態のトレーニングシステムは、少なくとも1つのサーバ装置と、端末装置とを含み、テーブルごとの注文にかかる入力操作をユーザにトレーニングさせるトレーニングシステムであって、複数の前記テーブルの一覧を表示するテーブル一覧表示手段と、複数の前記テーブルの中の任意のテーブルからの模擬注文を間欠的に発生させ、当該模擬注文が発生したテーブルを、前記模擬注文が発生していないテーブルとは区別して前記テーブル一覧表示手段に表示させる表示制御手段と、一覧表示された前記テーブルの中から前記模擬注文が発生しているテーブルの選択操作を受け付ける選択操作手段と、選択操作が受け付けられた前記テーブルで発生した前記模擬注文にかかる入力操作のトレーニングを開始させるトレーニング開始手段と、間欠的に発生した前記模擬注文の発生順と、入力操作のトレーニングが開始された前記模擬注文のトレーニング開始順とをもとに、前記模擬注文の受け付け順を評価する第1の点数を算出する算出手段と、算出された前記第1の点数を報知する報知手段とを具備し、前記サーバ装置は、前記表示制御手段、前記トレーニング開始手段、及び前記算出手段のうちの少なくとも1つを備え、前記端末装置は、前記表示制御手段、前記トレーニング開始手段、及び前記算出手段のうちの前記サーバ装置が備えないものと、前記テーブル一覧表示手段、前記選択操作手段、及び前記報知手段を備える。
【0007】
また、実施形態のプログラムは、テーブルごとの注文にかかる入力操作をユーザにトレーニングさせるトレーニング装置のコンピュータを、複数の前記テーブルの一覧を表示するテーブル一覧表示手段と、複数の前記テーブルの中の任意のテーブルからの模擬注文を間欠的に発生させ、当該模擬注文が発生したテーブルを、前記模擬注文が発生していないテーブルとは区別して前記テーブル一覧表示手段に表示させる表示制御手段と、一覧表示された前記テーブルの中から前記模擬注文が発生しているテーブルの選択操作を受け付ける選択操作手段と、選択操作が受け付けられた前記テーブルで発生した前記模擬注文にかかる入力操作のトレーニングを開始させるトレーニング開始手段と、間欠的に発生した前記模擬注文の発生順と、入力操作のトレーニングが開始された前記模擬注文のトレーニング開始順とをもとに、前記模擬注文の受け付け順を評価する第1の点数を算出する算出手段と、算出された前記第1の点数を報知する報知手段と、して機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、一実施形態にかかる注文処理システムの構成を示す図である。
【図2】図2は、情報端末の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、トレーニングコースデータベースの一例を模式的に示す図である。
【図4】図4は、トレーニング状況データベースの一例を模式的に示す図である。
【図5】図5は、採点設定ファイルに記述された情報の一例を示す図である。
【図6】図6は、コース選択画像を含んだ表示画面の一例を示す図である。
【図7】図7は、トレーニング処理の一例を示すフローチャートである。
【図8】図8は、テーブル一覧画像を含んだ表示画面の一例を示す図である。
【図9】図9は、入力操作のトレーニングにかかる処理の一例を示すフローチャートである。
【図10】図10は、動画像を含んだ表示画面の一例を示す図である。
【図11】図11は、得点算出処理の一例を示すフローチャートである。
【図12】図12は、得点画像を含んだ表示画面の一例を示す図である。
【図13】図13は、クラウドシステムを利用するトレーニングシステムの構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して一実施形態について説明する。図1は一実施形態にかかる注文処理システム100の構成を示す図である。
【0010】
この注文処理システム100は、飲食店や販売店などのような顧客の注文に応じて飲食サービスや商品販売サービスを提供する様々な施設で利用可能である。ただし以下においては、飲食店での利用に適応するものとして構成された注文処理システム100について説明することとする。
【0011】
注文処理システム100は、複数の情報端末1、複数のハンディ端末2、複数の伝票プリンタ3およびステーション4をLAN(local area network)5にそれぞれ接続して構成される。ただし、ハンディ端末2は、無線アクセスポイント6を介してLAN5に接続される。情報端末1、ハンディ端末2および伝票プリンタ3は、図1では2つずつを図示しているが、その数はそれぞれに任意である。情報端末1、ハンディ端末2および伝票プリンタ3は、1つのみが設けられても良い。
【0012】
情報端末1は、例えば接客フロアやチェックアウトカウンタに設置される。顧客に対する案内業務、受注業務、給仕(配膳)業務、あるいは会計業務など各種の業務に関する処理を行う。そして、接客フロアに設置された情報端末1においては、案内業務、受注業務および給仕(配膳)業務に関する処理が主として利用される。またチェックアウトカウンタに設置された情報端末1においては、さらに会計業務に関する処理が利用される。なお、情報端末1は、上記の業務の一部のみに関する処理を行うことにより、特定の用途に特化したものとしても良い。情報端末1のうちの少なくとも1つは、後述するトレーニング処理を実行する機能を備え、トレーニング装置として機能する。
【0013】
ハンディ端末2は、ソフトキーやハードキーなどの操作キーが複数配列されたユーザインタフェースを備え、このユーザインタフェースによりオーダー入力のためのユーザの操作を入力する入力装置として機能する。ハンディ端末2は、入力した操作に従ってオーダー情報を生成し、このオーダー情報を無線送信する。ハンディ端末2から無線送信されたオーダー情報は、無線アクセスポイント6およびLAN5を介してステーション4に伝送される。
【0014】
伝票プリンタ3は、例えば接客フロアやキッチンに設置される。接客フロアに設置された伝票プリンタ3は、受注情報に基づく注文伝票を顧客のために印刷する。すなわち、接客フロアに設置された伝票プリンタ3は、いわゆるカスタマープリンタとして利用される。またキッチンに設置された伝票プリンタ3は、受注情報に基づく調理指示伝票を調理人のために印刷する。すなわち、キッチンに設置された伝票プリンタ3は、いわゆるキッチンプリンタとして利用される。
【0015】
ステーション4は、例えばバックヤードに設置され、情報端末1から送信された各種の情報を集計処理し、飲食店の営業に拘わる管理業務に関する処理を行う。またステーション4は、複数の情報端末1で共通に利用される情報の管理処理を行うこともある。
【0016】
図2は情報端末1の構成を示すブロック図である。図2に示すように、情報端末1は、液晶ディスプレイ(LCD)1a、表示コントローラ1b、スピーカ1c、サウンドコントローラ1d、タッチセンサ1e、タッチセンサコントローラ1f、周辺機器インタフェース(周辺機器I/F)1g、通信インタフェース(通信I/F)1h、ROM(read-only memory)1i、RAM(random-access memory)1j、HDD(hard disk drive)1kおよびCPU(central processing unit)1mを含む。このうち、表示コントローラ1b、サウンドコントローラ1d、タッチセンサコントローラ1f、周辺機器インタフェース1g、通信インタフェース1h、ROM1i、RAM1j、HDD1kおよびCPU1mは、バスラインにそれぞれ接続されている。LCD1a、スピーカ1cおよびタッチセンサ1eは、表示コントローラ1b、サウンドコントローラ1dおよびタッチセンサコントローラ1fにそれぞれ接続されている。
【0017】
LCD1aは、表示コントローラ1bにより駆動されて画像を表示する。表示コントローラ1bは、CPU1mの制御の下に転送されてくる画像データに応じた画像が表示されるようにLCD1aを駆動する。
【0018】
スピーカ1cは、サウンドコントローラ1dにより駆動された音声を再生する。サウンドコントローラ1dは、CPU1mの制御の下に転送されてくる音声データに応じた音声が再生されるようにスピーカ1cを駆動する。
【0019】
タッチセンサ1eは、LCD1aの表示面に積層配置されている。タッチセンサ1eは、LCD1aの表示画面へのユーザによるタッチがなされた際に、そのタッチ位置に応じた検出信号を出力する。タッチセンサコントローラ1fは、タッチセンサ1eから出力された検出信号に基づいて上記のタッチ位置を表す座標情報を求め、この座標情報をCPU1mへ送る。タッチセンサ1eは、トレーニングの実行時には、トレーニングのためのユーザの操作を入力する入力デバイスの1つとして利用される。
【0020】
周辺機器インタフェース1gには、プリンタ7や客面表示装置8などの周辺機器が必要に応じて接続される。周辺機器インタフェース1gは、接続されている周辺機器と通信する。周辺機器インタフェース1gとしては、USB(universal serial bus)の汎用規格に準拠したインタフェース回路などを利用できる。なお、プリンタ7は、受注伝票、領収伝票あるいは各種のジャーナルなどを印刷するために利用される。客面表示装置8は、会計結果や広告情報などを顧客に提示するための画像を表示するために利用される。プリンタ7および客面表示装置8の少なくとも一方は、情報端末1に内蔵されていても良い。
【0021】
通信インタフェース1hは、伝票プリンタ3およびステーション4とLAN5を介して通信する。通信インタフェース1hとしては、イーサネット(登録商標)などの汎用規格に準拠したインタフェース回路などを利用できる。
【0022】
ROM1iは、CPU1mの処理手順を記述したプログラムや、CPU1mが各種の処理を実行する上で必要なデータなどを記憶している。
【0023】
RAM1jは、CPU1mが各種の処理を実行する上で必要なデータを必要に応じて記憶する。例えばRAM1jには、LCD1aで表示する画像を表す画像情報を記憶する。またRAM1jは、CPU1mが各種の処理を行う際のワークエリアとしても利用される。
【0024】
HDD1kは、CPU1mの処理手順を記述したプログラムや、CPU1mが各種の処理を実行する上で必要なデータなどを記憶する。HDD1kは、注文処理システム100が設置されている飲食店で提供されるメニュー品目に関するデータベースを記憶する。HDD1kは、ハンディ端末2におけるユーザインタフェースを摸した入力インタフェース画像のデータを記憶する。HDD1kは、複数のトレーニングコースのそれぞれの内容を記述したトレーニングコースデータベースを記憶する。HDD1kは、複数の店員のそれぞれについてのトレーニング状況を記述したトレーニング状況データベースを記憶する。HDD1kは、トレーニング処理に際して再生する複数の動画ファイルを記憶する。HDD1kは、複数のトレーニングコースのそれぞれに対応し、各コースにおけるユーザ操作の採点のための情報を記述した採点設定ファイルを記憶する。
【0025】
CPU1mは、ROM1iやHDD1kに記憶されたプログラムに従って、前述した各種の業務に関する各種の処理やトレーニング処理を実行する。また、CPU1mは、RTC(Real Time Clock)による計時機能を有している。
【0026】
なお、情報端末1は、ROM1iやHDD1kにプログラムが記憶された状態にて販売や譲渡がなされても良いし、記憶媒体に記憶された状態や通信回線を介した通信により販売または譲渡されたプログラムが任意に情報端末1にインストールされても良い。なお、上記の記憶媒体としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、光ディスク、あるいは半導体メモリなどのあらゆる種類のものを利用できる。
【0027】
図3はトレーニングコースデータベースの一例を模式的に示す図である。図3に示すように、トレーニングコースデータベースは、複数のトレーニングコースのそれぞれに対応するデータレコードを含む。各データレコードには、タイトル、所要時間、クラス、動画ファイル名、規定注文品目および採点設定ファイル名に関する情報フィールドが含まれる。タイトルに関する情報フィールドに記述される情報は、トレーニングコースを識別するためのタイトルを表す。所要時間に関する情報フィールドに記述される情報は、各トレーニングの所要時間を表す。クラスに関する情報フィールドに記述される情報は、難易度などを表す情報を表す。動画ファイル名に関する情報フィールドに記述される情報は、使用するべき動画ファイルの識別名を表す。規定注文品目に関する情報フィールドに記述される情報は、注文品目として入力されるべき品目を表す。採点設定ファイル名に関する情報フィールドに記述される情報は、各トレーニングコースに応じた採点のための設定について記述された採点設定ファイルの識別名を表す。
【0028】
図4は、トレーニング状況データベースの一例を模式的に示す図である。図4に示すように、トレーニング状況データベースは、複数のユーザ(ここでは店員)のそれぞれに対応するデータレコードを含む。各データレコードは、ユーザ名、トレーニングコース毎の済みフラグおよび習熟レベルに関する情報フィールドを含む。ユーザ名に関する情報フィールドに記述される情報は、ユーザを識別するための名称を表す。済みフラグは、トレーニングコース毎のトレーニングの終了状況を0(未終了)および1(終了)のいずれかで表す。習熟レベルに関する情報フィールドに記述される情報は、ハンディ端末2の操作についての習熟度合いを表す習熟レベルを表す。
【0029】
図5は、採点設定ファイルに記述された情報の一例を示す図である。図5に示すように採点設定ファイルは、操作番号、正規操作、正規期間および推奨期間に関する各情報を含んだ設定情報の集合である。
【0030】
操作番号は、トレーニングの中で動画像が表す契機事象に応じてユーザが行うべき操作のそれぞれに、それらの操作をそれぞれ行うべきタイミングの順番に従って付与された番号を表す。正規操作は、同じ設定情報に含まれた操作番号が付与された操作にてユーザが行うべき正規の操作の内容を表す。正規期間は、同じ設定情報に含まれた操作番号が付与された操作が許容される期間を表す。推奨期間は、同じ設定に含まれた操作番号が付与された操作を行うべき推奨される期間を表す。
【0031】
図5の1つめの設定情報は、動画像が客がアイスコーヒーを注文する動作を契機事象として表している場合に関し、「アイスコーヒー」キーを押下する操作が正規操作であって、それが動画像の経過時間が「00:10」〜「00:20」である期間に行われるべきであり、より好ましくは動画像の経過時間が「00:13」〜「00:17」である期間に行われるべきである旨を表している。
【0032】
次に注文処理システム100の動作について説明する。情報端末1やハンディ端末2でオーダー入力のための操作をユーザが行うと、その操作に応じて情報端末1やハンディ端末2で生成されたオーダー情報がLAN5を介してステーション4に伝送される。ステーション4は、到来したオーダー情報を、会計処理や集計処理などのために管理する。またステーション4は、オーダー情報をLAN5を介して伝票プリンタ3へと送信する。伝票プリンタ3は、到来したオーダー情報に応じた内容の調理指示伝票や注文伝票を印刷する。
【0033】
さて、ハンディ端末2での操作をトレーニングしたい場合にユーザは、情報端末1が備えるトレーニング機能を利用できる。このトレーニング機能の起動がユーザにより要求された情報端末1では、CPU1mがユーザを認証した後に、トレーニングのコースを選択するためのコース選択画像を生成し、このコース選択画像を表示するように表示コントローラ1bに対して指示する。この指示に応じて表示コントローラ1bは、該当するコース選択画像を表示するようにLCD1aを駆動する。
【0034】
図6は、コース選択画像20を含んだ表示画面の一例を示す図である。コース選択画像20は、コース一覧画像21、入力インタフェース画像22および案内画像23を含む。
【0035】
コース一覧画像21は、トレーニングコースデータベースに登録されているトレーニングコースの一覧や、繁忙時のトレーニングを行うトレーニングコースを示す。図6の例においてコース一覧画像21は、各トレーニングコースの動画サムネイル21a、21b、21c、21d、21e、21f、21g、21hを含む。コース一覧画像21は、動画サムネイル21a〜21hのそれぞれの下方に、各トレーニングコースのタイトルおよび所要時間や内容等を表すテキストを含む。そしてコース一覧画像21は、各動画サムネイル21a〜21hを、各トレーニングコースのクラス毎に区分けして示す。入力インタフェース画像22は、ハンディ端末2におけるユーザインタフェースの外観を摸した画像である。案内画像23は、ユーザの習熟レベルを表す文字列23aおよびマーク23bを含む。
【0036】
CPU1mは、ユーザ操作に応じてトレーニングコースの1つを選択する。具体的には、コース一覧画像21に含まれた動画サムネイルのうちの1つをタッチする操作をユーザが行ったことに応じて、CPU1mはそのタッチされた動画サムネイルに関するトレーニングコースを選択する。例えば図6中の動画サムネイル21gの表示領域をタッチする操作がユーザにより行われたならば、CPU1mはタイトルが「ランチ編」である繁忙時のトレーニングコースを選択する。
【0037】
繁忙時のトレーニングコースは、繁忙時において的確に注文受けていく能力を養うため、店舗内の任意のテーブルで間欠的に発生する注文を順次受ける訓練を行うコースである。具体的には、繁忙時のトレーニングコースでは、店舗内に配置されたテーブルの一覧を表示する。そして、そのテーブルの中の任意のテーブルでトレーニングのための模擬注文を間欠的に発生させ、模擬注文が発生したテーブルを一覧で区別して表示させる。ユーザは、間欠的に模擬注文が発生したテーブルを選択して、その模擬注文の入力操作を入力インタフェース画像22を用いて行う。この模擬注文の入力操作を行っている間も、別のテーブルで模擬注文が発生することがあり、模擬注文が発生した順に、模擬注文の入力操作が行われなければトレーニングコースの得点(点数)を減点とする。したがって、ユーザは、入力インタフェース画像22を用いた模擬注文の入力操作だけに注視することなく、模擬注文の発生順にも気を使うようになり、繁忙時において的確に注文受けていく能力が養われることとなる。
【0038】
以下、繁忙時のトレーニングコースが選択された場合におけるトレーニング処理について、詳細を説明する。図7は、トレーニング処理の一例を示すフローチャートである。
【0039】
図7に示すように、CPU1mは、動画サムネイル21g、21hの選択により繁忙時のトレーニングコースが選択されると、店舗内に設置されたテーブルの一覧を模したテーブル一覧画像をテーブル一覧表示手段としてのLCD1aに表示させる(S1)。このテーブル一覧画像は、例えばHDD1kなどに予め記憶されている。
【0040】
図8は、テーブル一覧画像32を含んだ表示画面の一例を示す図である。図8に示すように、トレーニング処理の開始後におけるトレーニング画像30は、前述した入力インタフェース画像22の他、テーブル一覧画像32を含む。テーブル一覧画像32は、店舗内に設置されたテーブルを一覧して示す。図8の例において、テーブル一覧画像32は、「テーブル1」〜「テーブル8」に相当するテーブルアイコン321〜328を含む。
【0041】
次いで、CPU1mは、任意のテーブルで模擬注文を発生させる(S2)。ここで、模擬注文が発生するテーブルはランダムであってよい。また、模擬注文は、図3に例示したトレーニングコースデータベースの中で、規定注文品目が設定されている「初級」、「中級」、「上級」のコースの中からランダムに選ばれる。なお、選ばれる模擬注文は、動画サムネイル21gの「ランチ編」、動画サムネイル21hの「ディナー編」の選択に応じて、選別されてもよい。例えば、「ランチ編」では、「1人客」、「2人客」、「テイクアウト」など、ランチタイムに即したコースを予め設定しておき、その設定されたコースの中から選別されてよい。
【0042】
次いで、表示制御手段としてのCPU1mは、任意のテーブルで模擬注文が発生したことを、テーブル一覧画像32に表示させる(S3)。具体的には、模擬注文が発生したテーブルのテーブルアイコンを反転、網掛け、アイコンの重畳表示などして、他のテーブルアイコンとは区別して表示させる。この区別した表示は、ユーザが識別可能な程度に区別したものであればよく、反転、網掛け、アイコンの重畳表示などの他に、色、形状などを変化させてもよい。図8の例においては、テーブルアイコン326が網掛けして表示され、模擬注文が発生したテーブルを示している。
【0043】
次いで、CPU1mは、テーブルの模擬注文の発生をRAM1jにスタックする。すなわち、CPU1mは、スタックした情報としてテーブルの模擬注文の発生順をRAM1jに記憶する(S4)。より具体的には、発生順の記憶は、例えばRAM1jの所定領域に確保された配列にスタックするなどして行う。また、RAM1jの所定領域に確保された配列にテーブルの模擬注文の発生時刻を記憶してもよい。このように模擬注文の発生時刻を記憶することで、模擬注文が発生してから、その模擬注文の入力操作のトレーニングが開始されるまでの時間を計測することが可能となる。
【0044】
次いで、CPU1mは、テーブル一覧画像32の中から模擬注文が発生しているテーブルにかかるテーブルアイコンの選択操作を、選択操作手段としてのタッチセンサ1eより受け付け、模擬注文が発生したテーブルの選択操作の有無を判定する(S5)。模擬注文が発生したテーブルの選択操作があった場合(S5:YES)、CPU1mは、選択されたテーブルの選択順をRAM1jに記憶する(S6)。このテーブルの選択順も模擬注文の発生順と同様、例えばRAM1jの所定領域に確保された配列にスタックするなどして行ってもよいし、テーブルの選択操作があった時刻を記憶してもよい。次いで、トレーニング開始手段としてのCPU1mは、選択操作が受け付けられたテーブルで発生した模擬注文にかかる入力操作のトレーニングを開始させ(S7)、S8へ処理を進める。なお、模擬注文が発生したテーブルの選択操作がなかった場合(S5:NO)は、S6、S7の処理を行うことなくS8へ処理を進める。
【0045】
ここで、S7で開始されるトレーニングにかかる処理の詳細について説明する。図9は、入力操作のトレーニングにかかる処理の一例を示すフローチャートである。
【0046】
図9に示すように、S7で処理が開始されると、契機事象表示手段としてのCPU1mは、模擬注文として選ばれたトレーニングコースに対応する動画像の表示を開始する(S20)。例えばタイトルが「2人客」であるトレーニングコースが選ばれた場合、CPU1mはトレーニングコースデータベースに従って動画ファイル名として「Futari.mpg」を取得し、このファイル名でHDD1kに記憶されている動画ファイルに基づく動画像を含んだトレーニング画像を生成し、このトレーニング画像を表示するように表示コントローラ1bに対して指示する。この指示に応じて表示コントローラ1bは、該当するトレーニング画像を表示するようにLCD1aを駆動する。なおCPU1mは、動画像ファイルに含まれた音声データに応じた音声を再生するようにサウンドコントローラ1dに対して指示する。この指示に応じてサウンドコントローラ1dは、該当する音声を再生するようにスピーカ1cを駆動する。
【0047】
図10は動画像31aを含んだ表示画面の一例を示す図である。図10に示すように、トレーニング画像30は、コース選択画像20に、コース一覧画像21に重なる状態でプレーヤ画像31を含む。プレーヤ画像31は、動画像31aを含む。なお、CPU1mは、動画像ファイルが表す多数の画像フレームを一定の時間間隔で1つずつ順次に表示対象として選択し、動画像31aをその表示対象とした画像フレームに自動的に変更して行く。動画像ファイルが表す動画像および音声は、ハンディ端末2においてメニュー品目の入力のための操作をユーザが行うべき契機となる経時的な複数の事象を表したものである。当該動画像および音声は具体的には、顧客が注文する様子を撮影したものや、同様な様子を表したアニメーションなどである。
【0048】
ユーザは、LCD1aで表示される動画像およびスピーカ1cで再生される音声に応じて、入力インタフェース画像22上に配置されたメニュー品目のボタンをタッチすることによって注文されたメニュー品目を入力するための品目入力操作を行う。品目入力操作は、既に入力したメニュー品目をキャンセルする操作も含む。そしてユーザは、注文されたメニュー品目の全ての入力を完了したと考えるときに、入力インタフェース画像22中に配置された送信ボタン22aをタッチするなどの終了操作を行う。
【0049】
動画像31aを含んだ表示画面には、前述したテーブル一覧画像32が含まれている。テーブル一覧画像32は、選択操作があったテーブルを、模擬注文が発生したテーブルと同様、ユーザが識別可能な程度に区別して表示してもよい。図示例では、テーブルアイコン326が他のテーブルアイコンとは区別して表示され、選択操作されたテーブルを示している。また、テーブル一覧画像32は、動画像31aの表示中であっても、間欠的な模擬注文の発生があった場合には、その模擬注文が発生したテーブルのテーブルアイコンが他のアイコンと区別して表示される。
【0050】
S21、及びS22において、CPU1mは、品目入力操作または終了操作がなされるのを待ち受ける。そして品目入力操作が行われたならば(S21:YES)、CPU1mはS21からS23へ進む。なお、動画像の再生が終了した時点またはそれから一定時間が経過した時点として予め定めた終了タイミングまでに終了操作がなされなかった場合にも、CPU1mはS21からS23へ進むようにしても良い。
【0051】
S23においてCPU1mは、品目入力操作に応じて注文品目リストを更新する。すなわちCPU1mは、メニュー品目の追加を指定する品目入力操作が行われたならば、該当するメニュー品目を追加するように注文品目リストを更新する。またCPU1mは、メニュー品目のキャンセルを指定する品目入力操作が行われたならば、該当するメニュー品目を除外するように注文品目リストを更新する。
【0052】
S24においてCPU1mは、操作履歴情報を更新する。なおCPU1mは、今回のトレーニング処理の中で初めてS24に進んだ場合には、操作履歴情報を新たに生成する。操作履歴情報は、ユーザが行った操作のそれぞれに関する操作情報を含んだ情報である。操作情報は、操作の内容と、操作が行われたタイミングとを少なくとも示す。つまり操作情報は例えば、入力インタフェース画像22中のどのボタンが、トレーニング中のどのタイミングで押されたのかを表す。CPU1mは、操作履歴情報をRAM1jまたはHDD1kに記憶させる。そしてこののちにCPU1mは、S21、及びSa6の待ち受け状態に戻る。
【0053】
S21、及びS22の待ち受け状態にあるときに終了操作がなされたならば(S22:YES)、CPU1mは、S22からS25へ進む。S25においてCPU1mは、得点算出処理を実行する。
【0054】
図11は、得点算出処理の一例を示すフローチャートである。図11に示すように、S30においてCPU1mは、変数iを1にセットするとともに、変数nを選択しているトレーニングコースに関する採点設定ファイルに示された操作番号の最大値に設定する。
【0055】
こののちにCPU1mは、S31乃至S40において、操作履歴情報を解析して、操作番号iに関しての得点P(i)を得る。ここにおける処理においてCPU1mは、選択しているトレーニングコースに関する採点設定ファイルのうちの操作番号が変数iに一致する設定情報(以下、参照設定情報と称する)を参照する。
【0056】
S31においてCPU1mは、操作番号iに関する正規操作が有ったか否かを確認する。具体的には例えばCPU1mは、参照設定情報に表された正規操作が行われたタイミングが参照設定情報に表された正規期間内であるならば正規操作が有ったと判定し、そうでなければ正規操作が無かったと判定する。そして正規操作が有ったと判定した場合(S31:YES)にCPU1mは、S31からS32へ進む。ただし、正規操作が有ったか否かの判断は予め定められたルールに従って行われれば良く、そのルールは任意である。
【0057】
S32においてCPU1mは、操作番号iに関する誤操作が有ったか否かを確認する。具体的には例えばCPU1mは、参照設定情報に表された正規操作とは異なる操作が参照設定情報に表された正規期間内に行われたならば誤操作が有ったと判定し、そうでなければ誤操作が無かったと判定する。そして誤操作が無かったと判定した場合にCPU1mは、S32からS33へ進む。ただし、誤操作が有ったか否かの判断は予め定められたルールに従って行われれば良く、そのルールは任意である。
【0058】
S33においてCPU1mは、操作番号iに関する正規操作が推奨期間内に行われたか否かを確認する。具体的には例えばCPU1mは、参照設定情報に表された正規操作が行われたタイミングが参照設定情報に表された推奨期間内であるならば正規操作が推奨期間内に行われたと判定し、そうでなければ正規操作が推奨期間内に行われなかったと判定する。そしてCPU1mは、正規操作が推奨期間内に行われたと判定したならばS33からS35へ進み、そうでなければ、S33からS36へ進む。ただし、正規操作が推奨期間内に行われたか否かの判断は予め定められたルールに従って行われれば良く、そのルールは任意である。
【0059】
S35においてCPU1mは、得点P(i)を100に設定する。S36においてCPU1mは、得点P(i)を75に設定する。
【0060】
さて、S32にて誤操作が有ったと判定した場合(S32:YES)にCPU1mは、S32からS37へ進む。S37においてCPU1mは、操作番号iに関する正規操作が推奨期間内に行われたか否かをS33と同様にして確認する。そしてCPU1mは、正規操作が推奨期間内に行われたと判定したならばS37からS38へ進み、そうでなければ、S37からS39へ進む。
【0061】
S38においてCPU1mは、得点P(i)を50に設定する。S39においてCPU1mは、得点P(i)を25に設定する。
【0062】
さて、正規操作が無かったと判定した場合にCPU1mは、S31からS40へ進む。S40においてCPU1mは、得点P(i)を0に設定する。
【0063】
以上のようなS31乃至S40の処理による採点結果は、以下の通りとなる。
(1) 推奨期間内に正規操作がなされ、かつ誤操作がない場合には100点。
(2) 推奨期間外に正規操作がなされ、かつ誤操作がない場合には75点。
(3) 推奨期間内に正規操作がなされ、かつ誤操作がある場合には50点。
(4) 推奨期間外に正規操作がなされ、かつ誤操作がある場合には25点。
(5) 正規操作がなされなかった場合には0点。
S35、S36、S38、S39、S40のいずれかで得点P(i)を設定した後にCPU1mは、S41へ進む。
【0064】
S41においてCPU1mは、変数iの値を1つ増加させる。S42においてCPU1mは、変数iが変数nを超えているか否かを確認する。そして変数iが変数n以下であるならば、CPU1mはS42以降の処理を繰り返す。これにより、CPU1mは、選択されているトレーニングコースに関する採点設定ファイルに含まれたn個の設定情報をそれぞれ参照設定情報としてS31乃至S40の処理をそれぞれ実行する。これにより、選択されているトレーニングコースに関して行われるべきn個の操作のそれぞれに関して得点P(i)が得られる。そしてn個の操作のそれぞれに関する得点P(i)を取得し終えて変数iが変数nを超えたならば、CPU1mはS42からS43へ進む。
【0065】
S43においてCPU1mは、得点P(1)〜得点P(n)の平均値を算出し、これにより求まる値を今回のトレーニングに関する得点とする。ただし、ここの操作の得点P(1)〜得点P(n)に基づいてのトレーニングに関する得点、すなわち模擬注文の入力操作を評価する得点(第2の点数)の算出は予め定められたルールに従って行われれば良く、そのルールは任意である。S44においてCPU1mは、S43で得た得点をRAM1jに記憶し、得点算出処理を終える。以上の得点算出処理により、模擬注文の操作入力を評価する第2の点数が算出されることとなる。
【0066】
図7に戻り、S8以後の処理の流れを説明する。S8においてCPU1mは、RTCにより計時された時刻をもとに、直近の模擬注文の発生から所定の時間経過したか否かを判定する。直近の模擬注文の発生から所定の時間経過した場合(S8:YES)、CPU1mは、S2へ処理を戻す。情報端末1では、S8からS2へ処理を戻すことにより、間欠的な模擬注文の発生が実現されることとなる。このS8において判定の基準となる時間間隔は、HDD1kに予め設定された値を参照して定められてもよく、ランダムに設定されてもよい。また、動画サムネイル21gの「ランチ編」、動画サムネイル21hの「ディナー編」の選択に対応した値が設定されてもよい。
【0067】
直近の模擬注文の発生から所定の時間経過していない場合(S8:NO)、CPU1mは、繁忙時のトレーニングの終了条件を満たしたか否かを判定する(S9)。繁忙時のトレーニングの終了条件を満たしていない場合(S9:NO)はS5へ処理を戻す。このS9の判定にかかる終了条件は、間欠的に発生した全ての模擬注文のトレーニングが終了したこと、予め設定されたトレーニング時間が終了したことなどであってよく、任意な条件であってよい。
【0068】
繁忙時のトレーニングの終了条件を満たした場合(S9:YES)、CPU1mは、RAM1jに記憶された、テーブルの模擬注文の発生順と、テーブルの選択順、すなわち模擬注文のトレーニング開始順と読み出して、互いの順序を比較する(S10)。次いで、算出手段としてのCPU1mは、S10における比較結果をもとに、模擬注文の受け順に関する得点、すなわち模擬注文の受け付け順を評価する点数(第1の点数)を算出する(S11)。具体的には、互いの順序を比較した結果が完全に一致する場合を最も高い得点とし、順序が不一致の箇所に応じて減点した得点を算出する。
【0069】
例えば「テーブル1」、「テーブル3」、「テーブル4」、「テーブル2」の順に模擬注文が発生した場合、「テーブル1」、「テーブル3」、「テーブル4」、「テーブル2」の順に選択してトレーニングが行われていれば、最も高い得点とする。また、「テーブル1」、「テーブル4」、「テーブル3」、「テーブル2」の順に選択してトレーニングが行われていれば、「テーブル4」、「テーブル3」の順序が不一致であるため、模擬注文が発生した順序に戻す分(「テーブル4」、「テーブル3」を1回入れ替える分)を減点とする。また、「テーブル1」、「テーブル4」、「テーブル2」、「テーブル3」の順に選択してトレーニングが行われていれば、「テーブル2」、「テーブル3」を入れ替え、更に「テーブル4」、「テーブル3」を入れ替える分を減点とする。このように、模擬注文が発生した順序から外れて選択が行われるのに従って減点を行うことで、注文の公平な受付順を評価した得点を算出することができる。
【0070】
またS11では、RAM1jに記憶された、テーブルの模擬注文の発生時刻と、模擬注文のトレーニングの開始時刻とをもとに、模擬注文が発生してからその模擬注文の入力操作のトレーニングが開始されるまでの時間をもとに、模擬注文の受け付け順を評価する点数を変化させてもよい。具体的には、模擬注文が発生してからその模擬注文の入力操作のトレーニングが開始されるまでの時間の長さに応じて、算出した得点を減点する。これにより、顧客が注文を開始するまで待たされた時間を評価した得点とすることができる。
【0071】
S11に次いで、報知手段としてのCPU1mは、S11で算出された得点(第1の点数)や、模擬注文ごとに得点算出処理で算出された得点(第2の点数)を、LCD1aやスピーカ1cより報知する。具体的には、算出された得点を表示させる得点画像を生成し、この得点画像を表示するように表示コントローラ1bに対して指示する。この指示に応じて表示コントローラ1bは、該当する得点画像を表示するようにLCD1aを駆動する。また、算出された得点を音声出力させる音声データを生成し、この音声データを出力するようにサウンドコントローラ1dに対して指示する。この指示に応じてサウンドコントローラ1dは、該当する音声データを出力するようにスピーカ1cを駆動する。
【0072】
図12は得点画像を含んだ表示画面の一例を示す図である。図12の例では、トレーニング画像30に重畳させて得点画像50を表示している。また図12の例では、得点画像50は確認ボタン51を含む。
【0073】
図12に示すように、得点画像50は、模擬注文の受け付け順を評価する点数を「注文受け順評価点」として表示する。また、得点画像50は、模擬注文ごとに算出された得点(図示例では「テーブル6」、「テーブル4」で発生した模擬注文に関する点数「70点」、「100点」など)を表示する。したがって、ユーザは、繁忙時において顧客から注文を受ける際の操作の評価を知ることができ、その習熟を簡易に推進することができる。
【0074】
また、CPU1mは、S11で算出された得点(第1の点数)や、模擬注文ごとに得点算出処理で算出された得点(第2の点数)をもとに、複数のテーブルで間欠的に発生した複数の模擬注文にかかる入力操作を評価する得点、すなわち繁忙時のトレーニング結果としての総合得点を算出し、LCD1aやスピーカ1cより報知してもよい。具体的には、S11で算出された得点と、模擬注文ごとに得点算出処理で算出された得点とを加算した得点を総合得点とする。図12の例では、得点画像50の下部において「総合得点」として表示している。
【0075】
このように得点画像50を表示させた状態でCPU1mは、確認操作がユーザにより行われるのを待ち受ける。そして例えば確認ボタン51をタッチするなどの確認操作がユーザによりなされたならば、CPU1mは得点報知を終了する。
【0076】
この実施形態は、次のような種々の変形実施が可能である。
1つの模擬注文に関する得点は、図11に示されるのとは全く異なる処理により得ても良い。例えば、正規操作が行われたタイミングとそれが行われるべきタイミングとの時間差に応じて減点するなどのように種々の変更が可能である。また、得点のユーザへの報知は、例えば音声メッセージの出力などの別の方法によって行っても良いし、複数の方法でそれぞれ行っても良い。
【0077】
動画像に代えて、複数の静止画像をスライドショー形式で表示しても良い。すなわち、複数の静止画像を順次に、かつ一定の時間間隔で自動的に表示対象として選択し、その表示対象とされた静止画像をLCD1aに表示させても良い。
【0078】
トレーニング結果は、入力された操作と規定操作とが完全一致したか否かにより判定するものには限らない。例えば、入力操作と規定操作とが一致する割合としてトレーニング結果を判定することができる。また例えば、入力操作が行われる順番やタイミングなどのような別の情報も加味してトレーニング結果を判定しても良い。
【0079】
端末装置とサーバ装置とを含んだトレーニングシステムにより上記のような動作を実現することもできる。この場合、1つのサーバ装置が1つまたは複数の端末装置におけるユーザのトレーニングを実現するための処理を行っても良いし、複数のサーバ装置が1つまたは複数の端末装置におけるユーザのトレーニングを実現するための処理を分担して行っても良い。
【0080】
このようなトレーニングシステムの実現には、クラウドコンピューティングを利用できる。より具体的には、software as a service(SaaS)と称されるソフトウェア提供形態が適する。
【0081】
図13はクラウドシステムを利用するトレーニングシステム200の構成を示す図である。図13に示すように、トレーニングシステム200は、クラウド21、店舗R1の注文処理システム100、店舗R2の注文処理システム100などをクラウド21へ接続する複数の通信ネットワーク23を含む。なお、注文処理システム100および通信ネットワーク23は、それぞれ1つのみでも良い。
【0082】
クラウド21はさらに、複数のサーバ装置21aを含む。これら複数のサーバ装置21aは互いに通信可能に構成される。ただしサーバ装置21aは、1つのみであっても良い。
【0083】
注文処理システム100の情報端末1は、通信ネットワーク23を介してクラウド21と通信可能である。情報端末1としては、デスクトップタイプやノートブックタイプなどの種々のコンピュータ、携帯電話装置、携帯情報端末(PDA)、あるいはスマートフォンなどを適宜に利用できる。
【0084】
通信ネットワーク23としては、インターネット、プライベートネットワーク、次世代ネットワーク(NGN)、あるいはモバイルネットワークなどを適宜に利用できる。
【0085】
トレーニングシステム200は、図7に示す各処理のうちのS2〜S11についてはクラウド21および情報端末1のいずれにおいて実行しても良い。ただし、S1、S12などは情報端末1にて実行されてもよい。S2〜S11のうちの複数の処理をクラウド21にて実行する場合、それらの処理を単一のサーバ装置21aにおいて実行しても良いし、複数のサーバ装置21aにおいて分散処理しても良い。
【0086】
S2〜S11のうちのうちの少なくとも1つの処理を情報端末1にて実行する場合、その処理を情報端末1が有するコンピュータに実行させるためのプログラムを予め情報端末1が有する記憶ユニットに記憶させておいても良いし、上記のプログラムをクラウド21が有する記憶ユニットに記憶しておき、必要に応じてクラウド21から情報端末1へと与えるようにしても良い。上記のプログラムをクラウド21から情報端末1へと与える場合には、サーバ装置21aのうちの少なくとも1つに、上記のプログラムを情報端末1へと送信する機能を備える。
【0087】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0088】
100…注文処理システム、1…情報端末、2…ハンディ端末、3…伝票プリンタ、4…ステーション、5…LAN、6…無線アクセスポイント、7…プリンタ、8…客面表示装置、20…コース選択画像、21a〜21h…動画サムネイル、22…入力インタフェース画像、30…トレーニング画像、31…プレーヤ画像、31a…動画像、32…テーブル一覧画像、321〜328…テーブルアイコン、50…得点画像、1a…LCD、1b…表示コントローラ、1c…スピーカ、1d…サウンドコントローラ、1e…タッチセンサ、1f…タッチセンサコントローラ、1g…周辺機器インタフェース、1h…通信インタフェース、1i…ROM、1j…RAM、1k…HDD、1m…CPU、200…トレーニングシステム、R1、R2…店舗
【先行技術文献】
【特許文献】
【0089】
【特許文献1】特開2009−199188公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テーブルごとの注文にかかる入力操作をユーザにトレーニングさせるトレーニング装置であって、
複数の前記テーブルの一覧を表示するテーブル一覧表示手段と、
複数の前記テーブルの中の任意のテーブルからの模擬注文を間欠的に発生させ、当該模擬注文が発生したテーブルを、前記模擬注文が発生していないテーブルとは区別して前記テーブル一覧表示手段に表示させる表示制御手段と、
一覧表示された前記テーブルの中から前記模擬注文が発生しているテーブルの選択操作を受け付ける選択操作手段と、
選択操作が受け付けられた前記テーブルで発生した前記模擬注文にかかる入力操作のトレーニングを開始させるトレーニング開始手段と、
間欠的に発生した前記模擬注文の発生順と、入力操作のトレーニングが開始された前記模擬注文のトレーニング開始順とをもとに、前記模擬注文の受け付け順を評価する第1の点数を算出する算出手段と、
算出された前記第1の点数を報知する報知手段と、
を備えるトレーニング装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記模擬注文が発生してから当該模擬注文の入力操作のトレーニングが開始されるまでの時間をもとに、前記第1の点数を変化させる請求項1に記載のトレーニング装置。
【請求項3】
トレーニングが開始された前記模擬注文の入力操作の契機となる契機事象を含む動画像、又は前記契機事象を含む複数の静止画像を連続表示する契機事象表示手段と、
前記入力操作をするためのユーザインタフェースの外観を摸した入力インタフェース画像を表示させるインタフェース表示手段と、
前記入力インタフェース画像上での前記ユーザの操作を入力するインタフェース操作手段と、を更に備え、
前記算出手段は、前記契機事象において前記ユーザが行うべき標準操作と、前記インタフェース操作手段で入力されたユーザの操作との合致度合いをもとに、前記模擬注文の入力操作を評価する第2の点数を算出し、
前記報知手段は、前記模擬注文ごとに算出された前記第2の点数を報知する請求項1又は2に記載のトレーニング装置。
【請求項4】
前記算出手段は、前記第1の点数と、前記第2の点数とをもとに、複数の前記テーブルで間欠的に発生した複数の前記模擬注文にかかる入力操作を評価する第3の点数を算出し、
前記報知手段は、算出された前記第3の点数を報知する請求項3に記載のトレーニング装置。
【請求項5】
少なくとも1つのサーバ装置と、端末装置とを含み、テーブルごとの注文にかかる入力操作をユーザにトレーニングさせるトレーニングシステムであって、
複数の前記テーブルの一覧を表示するテーブル一覧表示手段と、
複数の前記テーブルの中の任意のテーブルからの模擬注文を間欠的に発生させ、当該模擬注文が発生したテーブルを、前記模擬注文が発生していないテーブルとは区別して前記テーブル一覧表示手段に表示させる表示制御手段と、
一覧表示された前記テーブルの中から前記模擬注文が発生しているテーブルの選択操作を受け付ける選択操作手段と、
選択操作が受け付けられた前記テーブルで発生した前記模擬注文にかかる入力操作のトレーニングを開始させるトレーニング開始手段と、
間欠的に発生した前記模擬注文の発生順と、入力操作のトレーニングが開始された前記模擬注文のトレーニング開始順とをもとに、前記模擬注文の受け付け順を評価する第1の点数を算出する算出手段と、
算出された前記第1の点数を報知する報知手段とを具備し、
前記サーバ装置は、前記表示制御手段、前記トレーニング開始手段、及び前記算出手段のうちの少なくとも1つを備え、
前記端末装置は、前記表示制御手段、前記トレーニング開始手段、及び前記算出手段のうちの前記サーバ装置が備えないものと、前記テーブル一覧表示手段、前記選択操作手段、及び前記報知手段を備えるトレーニングシステム。
【請求項6】
テーブルごとの注文にかかる入力操作をユーザにトレーニングさせるトレーニング装置のコンピュータを、
複数の前記テーブルの一覧を表示するテーブル一覧表示手段と、
複数の前記テーブルの中の任意のテーブルからの模擬注文を間欠的に発生させ、当該模擬注文が発生したテーブルを、前記模擬注文が発生していないテーブルとは区別して前記テーブル一覧表示手段に表示させる表示制御手段と、
一覧表示された前記テーブルの中から前記模擬注文が発生しているテーブルの選択操作を受け付ける選択操作手段と、
選択操作が受け付けられた前記テーブルで発生した前記模擬注文にかかる入力操作のトレーニングを開始させるトレーニング開始手段と、
間欠的に発生した前記模擬注文の発生順と、入力操作のトレーニングが開始された前記模擬注文のトレーニング開始順とをもとに、前記模擬注文の受け付け順を評価する第1の点数を算出する算出手段と、
算出された前記第1の点数を報知する報知手段と、
して機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2012−173964(P2012−173964A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−34925(P2011−34925)
【出願日】平成23年2月21日(2011.2.21)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】