説明

トレーラー

【課題】 安全に、なおかつ短時間で効率よく積み降ろしすることが出来る農作業車用小型トレーラーを提供することを課題とする。
【解決手段】 荷台傾斜式のトレーラーで積載物の移動により自動的に荷台傾斜装置の固定と自由を確保すると同時に歩み板も同様に積載物の移動により自動で上げ下げする事が出来るようにすることが出来、なおかつ積載物を固定するガイドの幅が任意に設定できるようにしたトレーラーを提供することと同時に牽引装置の異なるトレーラーと、牽引装置を容易に交換することが出来るようにしたトレーラー連結装置を提供することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、トレーラーに関し、詳細には、左右一対の無限軌道、又は、左右一対若しくは2対以上の車輪ないしはタイヤ等で走行する小型の農作業車を搭載するのに適したトレーラーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、何らかの荷物や設備、機械、器具、車両、小型船舶などを搭載し、牽引車両によって牽引されて走行するトレーラーとしては様々なものが提案されている。しかし農作業車に適し、なおかつ容易に、安全に手早く積み降ろしが出来、走行出来るものが無いと言う状況であった。特に農業の繁忙期は短期間で集中的に作物を収穫する必要がありながら短時間で安全かつ安易に農作業車を乗降することが難しかった。
【0003】
またトレーラーとの連結部は主にボール式とピントルフック式2種類があり互換性が無かった。また荷台傾斜式のトレーラーでは荷台の傾斜固定、歩み板の収納等煩雑な手間が必要であった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述のような現状の農作業車積載用トレーラーが持つ欠点を解消するために為されたものでる。特に農業の繁忙期は短時間で集中的に作物を収穫する必要があり短時間で安全かつ容易に積載出来るような小型農作業車用トレーラーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、左右一対の車輪とそれら車輪の車軸によって支持されたフレーム及び荷台、連結棒の後端が少なくとも荷台フレームの前縁より後端に支持されその支持点を支点に荷台が傾斜する構造となっており、荷台が傾斜又は水平に戻る時、急激に稼働しないよう一端を連結棒、一端をフレームもしくは荷台に可動状態で連結されたダンパーにより緩やかに稼働する状態になっている。
【0006】
とくに農作業車で無限軌道を有するものにあっては車体がずれないよう無限軌道の内側もしくは外側にクローラーガイドがついている。
また農作業車の積み降ろし時は荷台後端に取り付けられた歩み板を用いて行われる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下本発明の実施の形態を図面を参照にしながら説明するが、本発明が図示のものに限られる訳ではないことは勿論である。
【0008】
図1は、本発明の農作業車用トレーラーの側面図で走行状態を表すものである。
【0009】
図2は本発明の農作業車用トレーラーの農作業車積車時、降車時を示す状態の側面図である。荷台が傾斜し、歩み板が下りている状態である。
【0010】
図3は農作業車用トレーラーのヒッチボールを用いた牽引車とトレーラーの連結部の斜視図で牽引車のフレーム10にヒッチボールブラケット11がヒッチボールにヒッチボール12が取り付けられている。トレーラー側には連結竿部3にボールカプラー13が取付られておりヒッチボール12にボールカプラー13が被さって連結するようになっている。
【0011】
図4はもう一例のピントルフックを用いた連結部でピントルフック14に連結竿部3の先端に輪15が取付られており連結するようになっている。しかし双方の連結方法については互換性が無い為、問題があった。
【0012】
図5は従来の小型トレーラー牽引装置における脱着ブラケットを示す斜視図である。脱着部鞘16にヒッチボールが取り付けられた脱着部差込17を差し込み取付ピン18で固定するようになっている。この方法は小型トレーラーでは問題ないがベース19と脱着部鞘16の溶接で強度を保っている為、強度が弱く重量の重たい農作業車用トレーラーには使用できない。
【0013】
図6、図7はボールを用いた連結とピントルフックを用いた連結の互換性が無いと言う問題を本発明が解決するためのものであり、図6から説明すると牽引車フレーム10に脱着部ベース20が取り付けられている。脱着部ベースにはピン21が固定されいる。脱着部22の凹部23がピン21に嵌り、ピン18により脱着ベース20と脱着部22は一体化される。
【0014】
図7はピントルフックを使用する場合の例を示し、同じようにピントルフック14を取り付けた脱着部22を脱着ベース20にセットすれば良い。このことにより牽引車の牽引装置が簡単にヒッチボールからピントルフックに変更でき、様々なトレーラーを牽引することが可能になる。
【0015】
図8は一般的なクローラーを有した農作業車を運搬するトレーラーの斜視図である。車体メンバー26の上に、左右にクローラー荷台27を設け、クローラー荷台27の内側に固定されたクローラーガイド28がある。図ではクローラーガイド28は内側であるが外側に設けられたものもある。
【0016】
図9の左図はクローラー荷台27に農作業車のクローラー29を積載した状態の片側の正面図である。クローラー29が図のように、固定されたクローラーガイド28と間隔がある状態で積載すると走行中に農作業車が動いて危険である。またクローラーの左右の間隔及びクローラー巾は、農作業車の種類、機種により異なり、一番クローラー内巾の狭い機種に合わせざるえない。
【0017】
図9の右図は本発明の実施された状態を示すクローラー荷台27の片側における正面図で可動式クローラーガイド30は矢符イのように自由に動かすことが出来る為、クローラー29に沿うようにセットした状態を示すものである。このようにセットすれば走行中、農作業車が荷台の上で動く事が無い上に積載時、降車時にガイドに沿って動くため非常に安全である。図ではクローラーガイド30は長穴で調整できるようにしているがスクリュー等で巾を調整出来るようにしても良いことは言うまでもない。勿論、トレーラーは荷台傾斜式で無くても良いことは言うまでもない。
【0018】
図10は本発明を実施した状態を示す、農作業車用トレーラーの荷台傾斜状態における荷台と竿部3の荷台固定ロック部の状態を示し、荷台傾斜状態においては荷台固定爪36はスプリング37により矢符ロの方向に動き非固定状態にある。
【0019】
図11はその固定状態を示し、荷台傾斜状態から農作業車が積載され矢符ハの方向に動くと重心位置の前方移動により荷台2は水平状態になる。更に農作業車39が前進すると荷台固定爪36は農作業車39に押され矢符ニの方向に動き竿部固定ピン38と噛み合い荷台は水平に固定される。
【0020】
農作業車を降ろす場合はこの逆で農作業車39がさがることにより荷台固定爪は解放状態になる。このことにより本発明を実施すれば農作業車の積み降ろし時に自動で荷台の固定、及び解放をすることが出来る。
【0021】
現状の荷台傾斜式トレーラーは荷台及び竿部に設けられた穴に別途のピンを通して固定されるものが多く、荷台を傾斜する時または水平状態に固定するたびに煩雑な手間と時間を必要とする。
【0022】
図12は農作業用トレーラーの歩み板8を自動で上げ下げする発明を実施した状態のトレーラー側面図であり農作業車39が矢符ホのように前方に進むことにより歩み板引き揚げレバー41を押すため歩み板引き上げロット42を引っ張り歩み板8を矢符トのように引き上げるものである。下ろす場合はこの逆である。またこの構造では荷台傾斜式トレーラーで無くても良いことは言うまでもない。
【0023】
図13はその他の実施例を示すトレーラーの側面図で歩み板8を荷台と連結竿部の角度が変わることにより歩み板の上げ下げを行うものである。またトレーラーは搭載車両の左右のクローラー若しくは左右の車輪ないしはタイヤ等を乗せて搭載できる車両であれば、どのような車両を搭載しても良く、その搭載する車両は、農作業車に限られるものでは無いことは言うまでも無い。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明のトレーラーは農作業車を安全且つ能率よく短時間で積み降ろし出来、なおかつ安全に走行することが出来ると共にボールとピントルフック2種類の牽引装置の互換性を容易にし異なる種類の連結部を持つトレーラーを運用でき、これらを使用すると非常に高効率な農作業等を有効に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】農作業車用トレーラーの側面図
【図2】農作業車用トレーラーの荷台傾斜状態の側面図。
【図3】ヒッチボールを用いた連結部の斜視図。
【図4】ピントルフックを用いた連結部の斜視図。
【図5】従来の小型トレーラーの連結部を示す斜視図。
【図6】ボールを用いた脱着ブラケットの斜視図。
【図7】ピントルフックを用いた脱着ブラケットの斜視図。
【図8】一般的なクローラーを有する積載物を乗せるトレーラーの斜視図。
【図9】クローラー荷台の片側における正面図。
【図10】荷台傾斜状態における荷台固定ロック部の側面図。
【図11】荷台水平状態における荷台固定ロック部の側面図。
【図12】歩み板を自動で上げ下げする状態のトレーラー側面図。
【図13】歩み板を自動で上げ下げする状態のトレーラー側面図
【符号の説明】
【0026】
1 タイヤ
2 荷台
3 連結竿部
4 連結竿部支点
5 トレーラー連結部
6 ショックアブソーバー支持部
7 ショックアブソーバー
8 歩み板
9 歩み板可動支点
10 牽引車フレーム
11 ヒッチボールブラケット
12 ヒッチボール
13 ボールカプラー
14 ピントルフック
15 輪
16 脱着部鞘
17 脱着部差込
18 取り付けピン
19 ベース
20 脱着部ベース
21 ピン
22 脱着部
23 凹部
24 ピン穴
25 調整ボルト
26 車体メンバー
27 クローラー荷台
28 クローラーガイド
29 クローラー
30 可動式クローラーガイド
31 可動式クローラーガイドベース
32 竿部固定ピン差込穴
33 荷台部固定ピンベース
34 荷台部固定ピン差込穴
35 荷台固定爪支持部
36 荷台固定爪
37 スプリング
38 竿部固定ピン
39 農作業車
40 歩み板引き上げレバー支点
41 歩み板引き上げレバー
42 歩み板引き上げロッド
43 歩み板引き上げリンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上法から見てコの字形状で下方に固定ピン、上方に脱着可能な取付ピンを挿入する穴を設けた脱着部ベースに、内側に対向して挿入できる同じ形状で下部に凹部、上部ピン穴を設けたトレーラー牽引装置の脱着式ブラケット。
【請求項2】
トレーラーの荷台上に無限軌道、もしくはタイヤ等を規制する為の任意の位置に調節可能なガイドを設けたトレーラー。
【請求項3】
荷台傾斜機構のトレーラーにおいて積載物の移動により荷台を水平状態に固定するためのロック部を固定、解除することが出来るトレーラー。
【請求項4】
トレーラーの歩み板を積載物の移動により上下することが出来るトレーラー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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