説明

トレー式搬送装置

【課題】ピッチ規定部材により、キャリッジの所要の走行安定性を確保しながら、キャリッジ同士の連結間隔であるピッチが変更可能であると共に、ピッチ規定部材の製造コストの削減により、コストが削減され、かつ、キャリッジの軽量化により、駆動装置での消費エネルギが削減されるトレー式搬送装置を提供する。
【解決手段】搬送装置100は、物品10が載置されるトレー101を支持するキャリッジ102同士が連結された状態で走行路上を走行する。キャリッジ102が備えるヨーク120は、トレー101および走行ユニット160を支持する支持本体121と、支持本体121およびキャリッジ間連結部材170とは別個の部材であってキャリッジ102同士の連結間隔であるピッチPを規定するヨーク連結部材123とを有する。ヨーク連結部材123は、支持本体121に結合されていて支持本体121の補強部材である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品が載置されるトレーを支持するキャリッジ同士が連結された状態で走行路上を走行することにより、物品を搬送するトレー式搬送装置に関し、詳細には、キャリッジの構造に関する。
そして、この搬送装置は、例えば、物品を仕分ける物品仕分装置に使用される。
【背景技術】
【0002】
トレー式搬送装置が、物品が載置されるトレーを支持する複数のキャリッジと、キャリッジを走行させる駆動装置とを備え、前後方向で隣接するキャリッジ同士が連結された状態で走行路上を走行するものは知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3622953号公報(段落0019〜0025、図1〜図3)
【特許文献2】特開2010−47412号公報(段落0017〜0026、図1,図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
トレー式搬送装置において、キャリッジ同士の連結間隔であるピッチは、トレーに載置される物品の種類に応じて長さが異なるトレーが使用される場合などに、前後方向で隣接するトレー同士の干渉を回避するなどの観点から、変更されることが望ましい。
一方で、ピッチは、前後方向で隣接するキャリッジ同士を連結するキャリッジ間連結部材の連結ロッドの長さを変更することにより、変更可能であるものの、該連結ロッドの長さが過度に長くなると、連結ロッドの剛性が不足して、キャリッジの走行安定性が低下すること(例えば、曲線走行時に、キャリッジに作用する遠心力によりキャリッジが走行路から離脱すること。)や、曲率が大きい曲線走行路を走行することが困難になることがあるという問題があった。
【0005】
また、ピッチを規定するピッチ規定部材を交換することによりピッチを変更するとき、ピッチ規定部材が、キャリッジの構成部材(例えば、トレーまたは走行ユニットを支持する部材)を該ピッチ規定部材に組み付けるための構造を有するのでは、ピッチ規定部材の構造が複雑になって、ピッチ規定部材のコストが増加し、ひいては搬送装置のコストが増加するという問題があった。
【0006】
本発明は、前述の課題を解決するものであって、その目的は、トレーを支持するキャリッジのキャリッジ間連結部材とは別個の部材であるピッチ規定部材により、キャリッジの所要の走行安定性を確保しながら、キャリッジ同士の連結間隔であるピッチが変更可能であると共に、ピッチ規定部材の製造コストの削減により、コストが削減され、かつ、キャリッジの軽量化により、駆動装置での消費エネルギが削減されるトレー式搬送装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
まず、請求項1に係る発明は、物品が載置されるトレーを支持する複数のキャリッジと、前記キャリッジを走行させる駆動装置とを備え、前後方向で隣接する前記キャリッジ同士が連結された状態で走行路上を走行するトレー式搬送装置において、前記キャリッジが、前記トレーを支持するヨークと、前記キャリッジを走行させる走行ユニットと、前記キャリッジ同士を連結するキャリッジ間連結部材とを備え、前記ヨークが、前記トレーおよび前記走行ユニットを支持する支持本体と、前記支持本体および前記キャリッジ間連結部材とは別個の部材であって前記キャリッジ同士の連結間隔であるピッチを規定するピッチ規定部材とを有し、前記ピッチ規定部材が、前記支持本体に結合されていて前記支持本体の補強部材であることにより、前述の課題を解決したものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記キャリッジが、前記トレーを支持するトレー支持部材を備え、前記支持本体が、前後方向に離隔して配置されていると共に前記トレー支持部材を支持する前支持本体および後支持本体から構成され、前記ピッチ規定部材は、いずれも樹脂製部材である前記前支持本体および前記後支持本体を連結する連結部材であり、かつ前記前支持本体および前記後支持本体を形成している樹脂よりも強度が大きい形成材料により形成されていることにより、前述の課題を解決したものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明の構成に加えて、前記ピッチ規定部材が、前記支持本体に結合されている1つのロッドにより構成されると共に、前記支持本体を前後方向に貫通して延出している延出部を有し、前記キャリッジ間連結部材が、前記延出部に取り付けられていることにより、前述の課題を解決したものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1つに係る発明の構成に加えて、連結ロッドを有する前記キャリッジ間連結部材が、前記ピッチ規定部材に取り付けられ、前記ピッチ規定部材と前記連結ロッドとが、前後方向から見て、重ならない位置に配置されていることにより、前述の課題を解決したものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか1つに係る発明の構成に加えて、前記キャリッジ間連結部材が、前記ピッチ規定部材に前後方向での位置が調整可能に取り付けられているジョイントを有することにより、前述の課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0012】
そこで、本発明のトレー式搬送装置は、物品が載置されるトレーを支持する複数のキャリッジと、キャリッジを走行させる駆動装置とを備え、前後方向で隣接するキャリッジ同士が連結された状態で走行路上を走行することで、走行路上を走行する各キャリッジにより、該キャリッジに支持されたトレーに載置されている物品を搬送することができるばかりでなく、以下のような本発明に特有の効果を奏する。
【0013】
すなわち、請求項1に係る本発明のトレー式搬送装置によれば、キャリッジが、トレーを支持するヨークと、キャリッジを走行させる走行ユニットと、キャリッジ同士を連結するキャリッジ間連結部材とを備え、ヨークが、トレーおよび走行ユニットを支持する支持本体と、支持本体およびキャリッジ間連結部材とは別個の部材であってキャリッジ同士の連結間隔であるピッチを規定するピッチ規定部材とを有し、ピッチ規定部材が、支持本体に結合されていて支持本体の補強部材であることにより、キャリッジは、キャリッジ間連結部材のほかに、ヨークが有するピッチ規定部材を備えるので、前後方向でのピッチ規定部材の長さを変更することでピッチが変更されることから、ピッチ変更のためにキャリッジ間連結部材の長さを変更すること(例えば、過度に長くすること。)によるキャリッジの走行安定性の低下を招来することなく、所要の走行安定性を確保することができる。
しかも、ピッチ規定部材は、トレーおよび走行ユニットを支持するために高い剛性を必要とするヨークにおいて支持本体を補強する補強部材を兼ねるので、専用の補強部材が不要になって、ヨーク、ひいてはキャリッジが軽量化されて、駆動装置での消費エネルギを削減することができる。
さらに、ピッチ規定部材はトレーおよび走行ユニットを支持しない部材であることから、トレーや走行ユニットを支持する場合に必要となる構造が、ピッチ規定部材には不要であるので、ピッチ規定部材の構造が簡単化されて、製造コストを削減することできるため、ピッチ変更のためにピッチ規定部材が交換される場合にも、キャリッジのコスト、ひいては搬送装置のコストを削減することができる。
【0014】
請求項2に係る本発明のトレー式搬送装置によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、キャリッジが、トレーを支持するトレー支持部材を備え、支持本体が、前後方向に離隔して配置されていると共にトレー支持部材を支持する前支持本体および後支持本体から構成され、ピッチ規定部材は、いずれも樹脂製部材である前支持本体および後支持本体を連結する連結部材であり、かつ前支持本体および後支持本体を形成している樹脂よりも強度が大きい形成材料により形成されていることにより、ピッチ規定部材は、前支持本体および後支持本体の形成材料である樹脂よりも強度が大きい形成材料により形成されていることから、ヨークの剛性が高められるので、トレー支持部材を支持する前支持本体および後支持本体が樹脂製であることにより、ヨーク、ひいてはキャリッジを軽量化しながら、重量が大きい物品の搬送も可能になるなど、搬送される物品の種類が拡大されて、搬送装置の利便性を高めることができる。
しかも、ピッチを大きくするために、ピッチ規定部材が長くなる場合も、ピッチ規定部材の所要の剛性が確保されて、ピッチ規定部材の剛性不足によるキャリッジの走行安定性の低下を防止することができる。
【0015】
請求項3に係る本発明のトレー式搬送装置によれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、ピッチ規定部材が、支持本体に結合されている1つのロッドにより構成されると共に、支持本体を前後方向に貫通して延出している延出部を有し、キャリッジ間連結部材が、延出部に取り付けられていることにより、ピッチ規定部材が1つのロッドにより構成されるので、その構造が簡単化されて、製造コストが削減されるため、ピッチ規定部材によりピッチの変更が可能な搬送装置のコストを削減することができる。
しかも、キャリッジ間連結部材は、ピッチ規定部材において、支持本体から前後方向に延びている延出部に取り付けられるので、前後方向でのキャリッジ間連結部材の長さを短くすることができて、キャリッジを軽量化することができる。
【0016】
請求項4に係る本発明のトレー式搬送装置によれば、請求項1から請求項3のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、連結ロッドを有するキャリッジ間連結部材が、ピッチ規定部材に取り付けられ、ピッチ規定部材と連結ロッドとが、前後方向から見て、重ならない位置に配置されていることにより、連結ロッドおよびピッチ規定部材が同一直線上に配置される場合に比べて、連結ロッドの位置によるピッチ規定部材の配置の制約が少なくなって、連結ロッドに対するピッチ規定部材の配置の自由度が大きくなるので、支持本体の補強部材でもあるピッチ規定部材を、支持本体の補強効果を高める観点から好適な位置に配置することができる。
【0017】
請求項5に係る本発明のトレー式搬送装置によれば、請求項1から請求項4のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、キャリッジ間連結部材が、ピッチ規定部材に前後方向での位置が調整可能に取り付けられているジョイントを有することにより、ピッチ規定部材によるピッチの変更に加えて、ピッチ規定部材に対するジョイントの取付位置を変更することによっても、ピッチを変更することができるので、ピッチ規定部材により規定されるピッチの調整が可能になり、ピッチ規定部材のピッチ変更機能を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例を示し、トレー式搬送装置の要部側面図。
【図2】図1のII矢視でのトレー式搬送装置のキャリッジの正面図。
【図3】図1のトレー式搬送装置のキャリッジの斜視図。
【図4】図1のトレー式搬送装置のキャリッジの平面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明のトレー式搬送装置は、物品が載置されるトレーを支持する複数のキャリッジと、キャリッジを走行させる駆動装置とを備え、前後方向で隣接するキャリッジ同士が連結された状態で走行路上を走行し、キャリッジが、トレーを支持するヨークと、キャリッジを走行させる走行ユニットと、キャリッジ同士を連結するキャリッジ間連結部材とを備え、ヨークが、トレーおよび走行ユニットを支持する支持本体と、支持本体およびキャリッジ間連結部材とは別個の部材であってキャリッジ同士の連結間隔であるピッチを規定するピッチ規定部材とを有し、ピッチ規定部材が、支持本体に結合されていて支持本体の補強部材であることにより、トレーを支持するキャリッジのキャリッジ間連結部材とは別個の部材であるピッチ規定部材により、キャリッジの所要の走行安定性を確保しながら、キャリッジ同士の連結間隔であるピッチが変更可能であると共に、ピッチ規定部材の製造コストの削減により、コストが削減され、かつ、キャリッジの軽量化により、駆動装置での消費エネルギが削減されるものであれば、その具体的な態様はいかなるものであっても構わない。
【0020】
例えば、本発明のトレー式搬送装置は、トレー支持部材がヨークに傾動可能に支持されたもの、トレー支持部材が傾動することなく物品を搬送するもの、またはトレー支持部材がヨークに傾動不能に支持されたものであってもよい。
トレー式搬送装置は、物品仕分装置に備えられてもよく、また単に搬送装置として使用されてもよい。
走行路は、鉛直方向での位置が変化しない一次元または二次元の走行路、鉛直方向での位置が変化する三次元の走行路の、いずれであってもよい。
【実施例】
【0021】
本発明の実施例を、図1〜図4を参照して説明する。
本発明の実施例において、図1に示されるトレー式の搬送装置100は、該搬送装置100により搬送される物品10の搬出部としてのシュート20(図2参照)および傾動作動装置30(図2参照)と共に、物品10を仕分ける物品仕分装置に備えられる。
【0022】
図1〜図3を参照すると、搬送装置100は、物品10が載置される複数のトレー101と、それぞれがトレー101を支持する複数のキャリッジ102と、キャリッジ102が走行する走行路(以下、「走行路」という。)を形成する走行レール103と、キャリッジ102を走行させる電気式の駆動装置としてのリニアモータ104とを備える。
そして、搬送装置100の運転時に、すべてのキャリッジ102は、前後方向(または、走行方向)で隣接するキャリッジ102同士が互いに連結された状態で、リニアモータ104により駆動されて走行路上を走行方向に一斉に走行する。
なお、図1,図2では、図の繁雑化を避けるために、図3において示される樹脂製部材に形成されているリブなどが省略されている。
また、樹脂とは、合成樹脂を意味する。
【0023】
キャリッジ102は、樹脂製のトレー101を支持するトレー支持部材110と、トレー支持部材110とは別個の部材であると共に該トレー支持部材110を傾動可能に支持するヨーク120(または、ボディ)と、ヨーク120に対するトレー支持部材110の傾動および非傾動を設定するインデックス部材150と、ヨーク120に支持されると共にヨーク120を走行レール103に沿って走行させる走行ユニット160と、前後方向で隣接するキャリッジ102同士を連結するキャリッジ間連結部材170とを備える。
【0024】
リニアモータ104は、キャリッジ102を走行させる駆動力を発生する駆動力発生部としての1次側であるコイル部104aと、前記駆動力が作用する駆動力作用部としての2次側であるリアクションプレート104bとを有する。
コイル部104aは、走行レール103に沿って、上下方向でリアクションプレート104bに対向して配置される。リアクションプレート104bは、ヨーク120の下端部に装着される。
【0025】
なお、前後方向は、走行方向における前後方向であり、左右方向は、走行方向に向いているときの左右方向であり、上下方向は、走行方向に直交する平面上で左右方向に直交する方向であり、それぞれ図1,図2に示される方向である。
【0026】
トレー支持部材110は、トレー101が結合手段としての結合具であるボルト(図示されず)により着脱可能に取り付けられるトレー取付ベース111と、トレー取付ベース111とは別個の部材であると共に該トレー取付ベース111に結合されるベース支持体115とを有する。
【0027】
図4を併せて参照すると、ベース支持体115を介してヨーク120に傾動可能に支持されるトレー取付ベース111は、トレー101が取り付けられる平板状のベース本体112と、ベース本体112の左右両側で下方に向かって屈曲して形成された1対の平板状の側板113とが一体成形された、かつその全体がほぼ一様な厚みを有する1つの板状部材としての薄板である。
トレー取付ベース111は、金属(例えば、鉄または軽金属(一例として、アルミニウム))または樹脂(例えば、繊維強化樹脂)により形成されており、本実施例では鉄製である。
【0028】
ベース本体112は、トレー101が前記ボルトにより結合される部分である1以上の、ここでは4つのトレー用結合部112tと、ベース支持体115が結合される部分である1以上の、ここでは2つの前支持用結合部112aおよび後支持用結合部112bから構成される支持用結合部とを有する。
【0029】
ベース支持体115は、ヨーク120の前支持本体130および後支持本体140にそれぞれ傾動可能に支持されると共に、前後方向で離隔して配置されていて、互いに別個の部材である前ベース支持体116および後ベース支持体117から構成される。
後ベース支持体117は、前後方向から見て、図2に示される前ベース支持体116の輪郭と概ね同様の輪郭を有する。
【0030】
前ベース支持体116は、前支持用結合部112aに結合される前ベース側結合部116a(図4において、網掛けが施されている。)と、前支持本体130に傾動可能に結合される前ヨーク側結合部116bとを有する。
同様に、前ベース支持体116と同様に後ベース支持体117は、後支持用結合部112bに結合される後ベース側結合部117a(図4において、網掛けが施されている。)と、後支持本体140に傾動可能に結合される後ヨーク側結合部117bとを有する。
【0031】
前ベース側結合部116aおよび後ベース側結合部117aは、ベース支持体115のベース側結合部を構成し、前ヨーク側結合部116bおよび後ヨーク側結合部117bは、ベース支持体115のヨーク側結合部を構成する。
各ヨーク側結合部116b,117bは、前支持本体130または後支持本体140に設けられた枢支部としての支持ピン129に、トレー支持部材110の傾動中心線Lt(図2参照)が前後方向に平行となるように枢着されている。
【0032】
前ベース支持体116および後ベース支持体117は樹脂製部材により構成され、トレー取付ベース111と各ベース支持体116,117とは、インサート成形により、各支持用結合部112a,112bに設けられている貫通孔(図示されず)を通じて流入した樹脂によりベース本体112の上面112cおよび下面112dを部分的に覆って形成された各結合部116a,117aにおいて、一体に結合されている。
そして、前後方向に平行に延びて配置されているトレー取付ベース111は、前ベース支持体116および後ベース支持体117を連結することによりトレー支持部材110の剛性を高める補強部材でもある。
【0033】
走行ユニット160により走行路に沿って走行するヨーク120は、トレー支持部材110を支持する支持本体121と、該支持本体121とは別個の部材であって支持本体121に結合されてヨーク120の剛性を高める補強部材としてのヨーク連結部材122と、支持ピン129とを有する。
【0034】
支持本体121は、前後方向で離隔して配置されていて互いに別個の部材である前支持本体130および後支持本体140から構成される。樹脂製部材である各支持本体130,140は、樹脂製の本体形成部131,141と、本体形成部131,141を補強する補強部材としての円柱状のロッドからなる芯材132,142(図1参照)とから構成される。
各支持本体130,140の本体形成部131,141を形成している樹脂は、例えば繊維強化樹脂、ポリアミド樹脂である。
芯材132,142は、上下方向に延びている状態で、その少なくとも一部が本体形成部131,141に埋設されている。
【0035】
前支持本体130の本体形成部131は、前ベース支持体116を傾動可能に支持する前支持部133と、リアクションプレート104bが固定される前駆動用支持部134と、走行ユニット160を支持する二股状部分を有する走行ユニット支持部135と、1以上の、本実施例では2つの第1,第2前結合部137,138から構成される前結合部とを有する。
同様に、後支持本体140の本体形成部141は、後ベース支持体117を傾動可能に支持する後支持部143と、リアクションプレート104bが固定される後駆動用支持部144と、前記前結合部と同数の第1,第2後結合部147,148から構成される後結合部とを有する。
【0036】
ヨーク連結部材122は、第1前結合部137および第1後結合部147において両支持本体130,140を連結する円柱状の第1ヨーク連結部材123と、第1ヨーク連結部材123よりも上方に配置されて第2前結合部138および第2後結合部148において両支持本体130,140を連結する円柱状の第2ヨーク連結部材124とを有する。
【0037】
それぞれが直線状の1つのロッドから構成される第1,第2ヨーク連結部材123,124は、左右方向で各支持本体130,140の中央部に、かつ前後方向に平行に延びて配置されていて、さらに、上下方向および左右方向で、芯材132,142の埋設領域において芯材132,142により強度が高められた部位に設けられた第1,第2前結合部137,138および第1,第2後結合部147,148に結合されている。これにより、ヨーク120の剛性を一層高めることができる。
芯材132が貫通している第1ヨーク連結部材123は、長手方向で同一の断面形状を有する長尺のロッド材としてのパイプ材から構成されることにより、キャリッジ102の軽量化に寄与する。
【0038】
第1,第2ヨーク連結部材123,124、芯材132,142および支持ピン129は、各支持本体130,140の本体形成部131,141の形成材料である樹脂よりも強度が高い形成材料(金属または樹脂)により形成されており、本実施例では金属(例えば、鉄)により形成されている。
前支持本体130および後支持本体140の各本体形成部131,141と、第1,第2ヨーク連結部材123,124、芯材132,142および支持ピン129とは、インサート成形により一体に結合されている。
【0039】
また、第1ヨーク連結部材123は、前支持本体130および後支持本体140を前後方向に貫通していると共に、前支持本体130および後支持本体140の一方の支持本体である後支持本体140から前後方向に延出している延出部123eを有する。
この延出部123eには、キャリッジ間連結部材170が取り付けられている。
【0040】
このため、前後方向で隣接するキャリッジ同士の連結間隔であるピッチP(図1参照)は、キャリッジ間連結部材170とは別個の部材であるピッチ規定部材としての第1ヨーク連結部材123と、キャリッジ間連結部材170とにより規定される。
そして、第1ヨーク連結部材123によりピッチPを変更する場合には、長さが異なる別の第1ヨーク連結部材123を使用してヨークが製造される。したがって、第1ヨーク連結部材123は、長さが異なる別の第1ヨーク連結部材との交換によりピッチPの変更が可能な部材である。
【0041】
図1〜図4を参照すると、ヨーク120に対してトレー支持部材110を傾動させることにより、トレー101を傾動させるトレー傾動部材であるインデックス部材150は、後ベース支持体117に上下方向に揺動可能に支持されている。
インデックス部材150は、非作動位置(図1に実線で示される。)および作動位置(図1に二点鎖線で示される。)との間で揺動可能に移動するインデックス本体としてのレバー151と、ヨーク120に設けられたロッド状のカムガイド153と、レバー151に設けられると共に非作動位置と作動位置との間での揺動するレバー151をカムガイド153との係合により案内するカム154と、レバー151を非作動位置に向けて付勢する付勢部材であるばね155と、後ベース支持体117に保持された状態でレバー151を揺動可能に支持する支持部としての支持ピン156とを有する。
【0042】
ここで、非作動位置は、レバー151がトレー取付ベース111に当接しない位置であり、レバー151が非作動位置を占めるときに、トレー支持部材110は傾動(または、傾斜)していない基本位置(または、非傾動位置)を占める。この基本位置において、ベース本体112は、上下方向に直交する平面にほぼ平行(例えば、水平状態)になる。
作動位置は、レバー151がトレー取付ベース111に当接する位置である。
【0043】
レバー151は、その当接部151cにおいて、トレー取付ベース111に対して、左右方向での一方側としての左側で当接可能である(図4参照)。このため、レバー151がトレー取付ベース111に当接することで、トレー支持部材110は、ヨーク120に対して、左右方向での他方側としての右側に傾動する(図2参照)。
トレー支持部材110の最大傾動量は、ベース支持体115が支持本体121に設けられたストッパ(図示されず)と当接することにより規制される。
【0044】
カムガイド153は、第2ヨーク連結部材124により構成される。カム154は、カムガイド153を収容可能な凹形状を有し(図2参照)、カムガイド153に対して、非作動位置で係合し、作動位置で係合解除される。
カム154は、カムガイド153との係合により、ばね155が非作動位置にあるレバー151を付勢する状態で、トレー支持部材110が基本位置を維持する。なお、傾動位置にあるレバー151は、傾斜状態にあるトレー101またはトレー支持部材110が走行路に沿って間隔を置いて配置された戻しガイド(図示されず)と当接することによりトレー支持部材110が前記基本位置に向かって回動する際にカムガイド153に当接するカム154に案内されて非作動位置に戻る。
【0045】
図1〜図4を参照すると、キャリッジ102において前支持本体130のみに支持される走行ユニット160は、走行路上を移動する走行体としての走行ローラを構成する1対の走行ローラ161と、走行路に沿ってヨーク120を案内する走行案内体としてのガイドローラを構成する1対のガイドローラ162と、前ベース支持体116よりも前方に突出している走行ユニット支持部135に上下方向に平行に保持される支持軸163と、支持軸163に回動可能に支持される走行支持体164とを有する。
【0046】
左右1対の走行ローラ161は、走行支持体164に回転可能に支持されて、走行レール103を転動する。また、左右1対のガイドローラ162は、走行ユニット支持部135に回転可能に支持されて、走行レール103のガイド面である側面を転動する。
走行ローラ161の回転中心線は、左右方向および前後方向に平行な平面に含まれる。
そして、走行支持体164は、上下方向に平行な回動中心軸Lr(図4参照)を中心に回動することにより、各走行ローラ161が回動中心線Lrを中心に回動して(図4に二点鎖線で示される。)、曲線状の走行路に沿って、キャリッジ102の走行方向が変更される。
【0047】
図1,図3,図4を参照すると、キャリッジ間連結部材170は、前結合部168と、後支持本体140よりも後方に配置される後結合部169とに結合される。
前結合部168は、走行ユニット支持部135に設けられて、支持軸163により構成される。後結合169は、第1ヨーク連結部材123の延出部123eにより構成される。
【0048】
キャリッジ間連結部材170は、後方に連結されるキャリッジ102である後キャリッジ102Bの前結合部168に揺動可能に、かつ着脱可能に取り付けられる前ジョイントとしての第1ジョイントである球面ジョイント171と、後結合部169に着脱可能で、かつ後結合部169に対して移動不能の状態で取り付けられる後ジョイントとしての第2ジョイント172と、球面ジョイント171および第2ジョイント172を連結する連結部材としての連結ロッド173とを有する。
連結ロッド173は、図1,図3,図4から明らかなように、前後方向から見て、第1ヨーク連結部材123と重ならない位置に配置されている。
【0049】
連結ロッド173は、前後方向での長さが調整可能な部材であり、球面ジョイント171の外輪171aと一体に形成されて結合された第1連結部材173aと、第2ジョイント172に結合される第2連結部材173bとから構成される。
第1,第2連結部材173a,173bは、互いにねじ結合されており、相対的に回動させることにより、前後方向での長さが調整可能である。
このため、連結ロッド173の長さ調整により、ピッチPにおいて、第1ヨーク連結部材123により規定される分である第1ピッチ部分が、連結ロッド173の長さにより規定される第2ピッチ部分が変更されて、前記第1ピッチ部分および前記第2ピッチ部分の和であるピッチPが変更される。
【0050】
図1,図2を参照すると、キャリッジ102は、さらに、物品仕分装置が備える位置センサ(例えば、磁歪センサ)により検出される被検出部(例えば、磁石)191(図1参照)を備える。前記位置センサは、例えばリアクションプレート104bに設けられる被検出部191を通じて、キャリッジ102が、走行路において、シュート20が配置された仕分位置に位置することを検出する。
【0051】
そして、前記位置センサにより、予め仕分位置が指定された物品10が載置されたトレー101を支持するキャリッジ102が前記指定された所定位置に到達したことが検出されたとき、仕分位置に配置された傾動作動装置30が作動して、レバー151の操作部151a(図2,図3参照)と当接する。これにより、レバー151は、トレー取付ベース111のベース本体112に向かって揺動し、当接部152においてトレー取付ベース111に当接して、トレー支持部材110、したがってトレー101を傾動させる。そして、トレー101に載置された物品10は、傾動したトレー101からシュート20に投下され、該シュート20により搬送された後にコンテナに収容される。
【0052】
次に、前述のように構成された実施例の作用および効果について説明する。
搬送装置100は、物品10が載置されるトレー101を支持する複数のキャリッジ102と、キャリッジ102を走行させるリニアモータ104とを備え、キャリッジ102同士が連結された状態で走行路上を走行する。
この構成により、走行路上を一斉に走行する各キャリッジ102で、該キャリッジ102に支持されたトレー101に載置されている物品10を搬送して、予め設定された仕分位置において物品10を仕分けることができる。
【0053】
キャリッジ102のヨーク120が、トレー101および走行ユニット160を支持する支持本体121と、支持本体121およびキャリッジ間連結部材170とは別個の部材であってキャリッジ102同士の連結間隔であるピッチPを規定する第1ヨーク連結部材123とを有し、第1ヨーク連結部材123が、支持本体121に結合されていて支持本体121の補強部材である。
【0054】
この構成により、キャリッジ102は、キャリッジ間連結部材170のほかに、ヨーク120が有する第1ヨーク連結部材123を備えるので、前後方向での第1ヨーク連結部材123の長さを変更することでピッチPが変更されることから、ピッチPの変更のためにキャリッジ間連結部材170の長さを変更すること(例えば、過度に長くすること。)によるキャリッジ102の走行安定性の低下を招来することなく、所要の走行安定性を確保することができる。
しかも、第1ヨーク連結部材123は、トレー101および走行ユニット160を支持するために高い剛性を必要とするヨーク120において支持本体121を補強する補強部材を兼ねるので、専用の補強部材が不要になって、ヨーク120、ひいてはキャリッジ102が軽量化されて、リニアモータ104での消費エネルギである消費電力を削減することができる。
さらに、第1ヨーク連結部材123はトレー101および走行ユニット160を支持しない部材であることから、トレー101や走行ユニット160を支持する場合に必要となる構造が、第1ヨーク連結部材123には不要であるので、第1ヨーク連結部材123の構造が簡単化されて、製造コストを削減することできるため、ピッチPの変更のために第1ヨーク連結部材123が交換される場合にも、キャリッジ102のコスト、ひいては搬送装置100のコストを削減することができる。
【0055】
支持本体121が、前後方向に離隔して配置されていると共にトレー支持部材110を支持する前支持本体130および後支持本体140から構成され、第1ヨーク連結部材123は、いずれも樹脂製部材である前支持本体130および後支持本体140を連結する連結部材であり、かつ前支持本体130および後支持本体140を形成している樹脂よりも強度が大きい形成材料により形成されている。
【0056】
この構成により、第1ヨーク連結部材123は、前支持本体130および後支持本体140の形成材料である樹脂よりも強度が大きい形成材料により形成されていることから、ヨーク120の剛性が高められるので、トレー支持部材110を支持する前支持本体130および後支持本体140が樹脂製であることにより、ヨーク120、ひいてはキャリッジ102を軽量化しながら、重量が大きい物品10の搬送も可能になるなど、搬送される物品10の種類が拡大されて、搬送装置10の利便性を高めることができる。
しかも、ピッチPを大きくするために、第1ヨーク連結部材123が長くなる場合も、第1ヨーク連結部材123の所要の剛性が確保されて、第1ヨーク連結部材123の剛性不足によるキャリッジ102の走行安定性の低下を防止することができる。
【0057】
第1ヨーク連結部材123が、支持本体121に結合されている1つのロッドにより構成されると共に、支持本体121を前後方向に貫通して延出している延出部123eを有し、キャリッジ間連結部材170が、延出部123eに取り付けられている。
この構成により、第1ヨーク連結部材123が1つのロッドにより構成されるので、その構造が簡単化されて、製造コストが削減されるため、第1ヨーク連結部材123によりピッチPの変更が可能な搬送装置100のコストを削減することができる。
しかも、キャリッジ間連結部材170は、第1ヨーク連結部材123において、支持本体121から前後方向に延びている延出部123eに取り付けられるので、前後方向でのキャリッジ間連結部材170の長さを短くすることができて、キャリッジ102を軽量化することができる。
【0058】
連結ロッド173を有するキャリッジ間連結部材170が、第1ヨーク連結部材123に取り付けられ、第1ヨーク連結部材123と連結ロッド173とが、前後方向から見て、重ならない位置に配置されている。
この構成により、連結ロッド173および第1ヨーク連結部材123が同一直線上に配置される場合に比べて、連結ロッド173の位置による第1ヨーク連結部材123の配置の制約が少なくなって、連結ロッド173に対する第1ヨーク連結部材123の配置の自由度が大きくなるので、支持本体121の補強部材でもあるピッチ規定部材としての第1ヨーク連結部材123を、支持本体121の補強効果を高める観点から好適な位置に配置することができる。
【0059】
ヨーク120が、前後方向に離隔して配置されていると共にいずれもトレー支持部材110を支持する前支持本体130および後支持本体140から構成される支持本体121と、支持本体121とは別個の部材であって前支持本体130および後支持本体140を連結することによりヨーク120の剛性を高める補強部材である第1,第2ヨーク連結部材123,124とを有し、前支持本体130および後支持本体140が樹脂製部材により構成される。
この構成により、トレー支持部材110を直接支持する前支持本体130および後支持本体140が樹脂製であることで、ヨーク120が軽量化されて、キャリッジ102を軽量化することができるので、リニアモータ104での消費エネルギである消費電力を削減することができる。
しかも、前支持本体130および後支持本体140を連結する第1,第2ヨーク連結部材123,124により、ヨーク120、キャリッジ102の剛性が高められるので、キャリッジ102を軽量化しながら、重量が大きい物品10の搬送も可能になるなど、搬送される物品10の種類が拡大されて、搬送装置100の利便性を高めることができる。
また、トレー支持部材110、前支持本体130、後支持本体140および第1,第2ヨーク連結部材123,124が別個の部材であることから、これら部材の組合せにより、搬送される物品10の種類、製造コスト、使用環境などに応じて種々のキャリッジ102の製造が可能になるので、キャリッジ102の設計の自由度を大きくすることができる。
【0060】
樹脂製部材である前支持本体130および後支持本体140と補強部材である金属製の第1,第2ヨーク連結部材123,124とがインサート成形により一体に結合され、樹脂製部材である前ベース支持体116および後ベース支持体117と、補強部材である金属製のトレー取付ベース111とがインサート成形により一体に結合されるので、コストを削減することができる。
また、補強部材である第1,第2ヨーク連結部材123,124およびトレー取付ベース111が、いずれも前後方向に延びているので、前後方向に平行な平面内におけるヨーク120、または、ヨーク120およびトレー支持部材110の曲げ剛性を高めることができる。
【0061】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
第2ジョイント172は、延出部123eに前後方向での位置が調整可能に取り付けられてもよい。この構成により、第1ヨーク連結部材123によるピッチPの変更に加えて、第1ヨーク連結部材123に対する第2ジョイント172の取付位置を変更することによっても、ピッチPを変更することができるので、第1ヨーク連結部材123により規定されるピッチPの調整が可能になり、第1ヨーク連結部材123のピッチ変更機能を高めることができる。
【0062】
第1ヨーク連結部材は、前支持本体130および後支持本体140に対して、結合具(例えば、ボルト)により着脱可能に結合されてもよく、さらに前後方向で結合位置が調整可能となるように結合されてもよい。後者の場合、第1ヨーク連結部材を、その長さが異なるものと交換することなく、前記結合位置の変更により、ピッチPを変更することができる。
【0063】
走行ユニット160は、前記実施例ではヨークの前部のみに配置されたが、ヨーク120の前部および後部、または後部のみ、または前部および後部の間の中間部のみに配置されてもよい。
ヨーク連結部材122は、1または3以上のヨーク連結部材から構成されてもよい。
後ジョイントが第1ジョイントとしての球面ジョイント171で、前ジョイントが第2ジョイント172でもよい。
【符号の説明】
【0064】
100・・・トレー式搬送装置
101・・・トレー
102・・・キャリッジ
104・・・リニアモータ
110・・・トレー支持部材
120・・・ヨーク
121・・・支持本体
123・・・第1ヨーク連結部材
130・・・前支持本体
140・・・後支持本体
160・・・走行ユニット
170・・・キャリッジ間連結部材
172・・・第2ジョイント
173・・・連結ロッド
P ・・・ピッチ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品が載置されるトレーを支持する複数のキャリッジと、前記キャリッジを走行させる駆動装置とを備え、前後方向で隣接する前記キャリッジ同士が連結された状態で走行路上を走行するトレー式搬送装置において、
前記キャリッジが、前記トレーを支持するヨークと、前記キャリッジを走行させる走行ユニットと、前記キャリッジ同士を連結するキャリッジ間連結部材とを備え、
前記ヨークが、前記トレーおよび前記走行ユニットを支持する支持本体と、前記支持本体および前記キャリッジ間連結部材とは別個の部材であって前記キャリッジ同士の連結間隔であるピッチを規定するピッチ規定部材とを有し、
前記ピッチ規定部材が、前記支持本体に結合されていて前記支持本体の補強部材であることを特徴とするトレー式搬送装置。
【請求項2】
前記キャリッジが、前記トレーを支持するトレー支持部材を備え、
前記支持本体が、前後方向に離隔して配置されていると共に前記トレー支持部材を支持する前支持本体および後支持本体から構成され、
前記ピッチ規定部材は、いずれも樹脂製部材である前記前支持本体および前記後支持本体を連結する連結部材であり、かつ前記前支持本体および前記後支持本体を形成している樹脂よりも強度が大きい形成材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載のトレー式搬送装置。
【請求項3】
前記ピッチ規定部材が、前記支持本体に結合されている1つのロッドにより構成されると共に、前記支持本体を前後方向に貫通して延出している延出部を有し、
前記キャリッジ間連結部材が、前記延出部に取り付けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のトレー式搬送装置。
【請求項4】
連結ロッドを有する前記キャリッジ間連結部材が、前記ピッチ規定部材に取り付けられ、
前記ピッチ規定部材と前記連結ロッドとが、前後方向から見て、重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載のトレー式搬送装置。
【請求項5】
前記キャリッジ間連結部材が、前記ピッチ規定部材に前後方向での位置が調整可能に取り付けられているジョイントを有することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のトレー式搬送装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2013−103800(P2013−103800A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−249006(P2011−249006)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)