説明

トロカールのための直径減少構造を含むバルブアセンブリ

【課題】小直径の外科用器具の平行な軸を離れる移動および角度をなす移動を制限し、そしてより大きな直径の外科用器具を収容し得る直径減少構造を提供する。
【解決手段】外科用シールアセンブリ100であって:外科用スリーブに連結されたスリーブハウジング;シール部材を含むシールハウジングであって、このシール部材がそれと実質的にシールされた関係で外科用器具の通過を許容するよう適合された内部部分を有するシールハウジング;およびこのスリーブハウジングに対して移動可能に取り付けられた手動ロック部材であって、上記スリーブハウジングから上記シールハウジングの離脱を許容する解放位置に対応する第1の位置と、上記シールハウジングを上記スリーブハウジングに固定する上記シールハウジングのロック位置に対応する第2の位置との間で移動可能である、手動ロック部材を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願への相互参照)
本出願は、2000年10月13日に出願された米国出願第60/240,506号に対する優先権を主張する、2001年10月12日に出願された国際出願第PCT/US01/31911号の国内段階出願である米国出願番号第10/380,942号の一部継続出願であり、各出願の全体の内容は、本明細書中に参考としてそれらの全体が本明細書によって援用されている。
【背景技術】
【0002】
(背景)
(1.技術分野)
本開示は、トロカールハウジングのバルブアセンブリを通る通路の作動可能な内径を制御するための機構に関する。より詳細には、本開示は、小さな外科用器具の移動を制限し、そしてトロカールハウジングの通路中に大きな直径の外科用器具を収容し、バルブアセンブリによって形成されたガス密なシールの維持を容易にする直径減少構造に関する。
【0003】
(2.関連技術の背景)
トロカールバルブアセンブリは、好ましくは、最小侵襲外科的手順の間にトロカールを通じて導入される外科用器具の周りの流体密なシールを提供する。代表的なバルブアセンブリは、さらなる内部シールと組み合わせた、固定され得るか、または浮遊性であり得る外側シールを含む。固定された外側シールは、より小さな外科用器具がトロカールの中央軸に対して軸を離れて移動されるとき、シールを維持するそれらの能力によって制限されている。固定されたシールはまた、上記外科用器具が角度をなすとき、それらの一体性を維持する能力によって制限されている。カニューレ内のより小さな直径の外科用器具の移動のこのような極度の範囲は、シール一体性の損失を生じ得る固定されたシールにおける「ネコの眼」または半月体形状の間隙を生成し得る。さらなる問題は、小直径および大直径の外科用器具が用いられるとき、その一体性を維持することにおけるシールの可撓性を含む。
【0004】
トロカールハウジング中の通路の直径を制限するためのデバイスは、一般に、小さな外科用器具の運動の範囲を制限するトロカールハウジングの近位端上に位置決めされるべきさらなる機構を必要とする。これらの直径減少デバイスは、しかし、代表的には、使用者による調節を必要とするさらなるシールおよび/または構造を採用し、異なるサイズの外科用器具を収容し、それによって外科的プロセスを複雑にする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
小直径の外科用器具の平行な軸を離れる移動および角度をなす移動を制限し、そして外部調節なくしてより大きな直径の外科用器具を収容し得る直径減少構造に対する継続する必要性が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(要約)
好ましい実施形態によれば、外科用シールアセンブリは、外科用スリーブに連結されたスリーブハウジング、外科用器具と実質的にシールされた関係でその通過を許容するように適合された内側部分を有するシール部材を含むシールハウジング、および上記スリーブハウジングに移動可能に取り付けられた手動ロック部材を含む。この手動ロック部材は、スリーブハウジングからのシールハウジングの離脱を許容するシールハウジングの解放位置に対応する第1の位置と、スリーブハウジングにシールハウジングを固定するシールハウジングのロック位置に対応する第2の位置との間のシールハウジングに対する動きのために適合されている。この手動ロック部材は、好ましくは、シールハウジングの長軸方向軸に対する回転移動のために適合されており、その第1の位置と第2の位置との間を移動する。
【0007】
上記手動ロック部材は、この手動ロック部材の第2の位置への移動に際し、シールハウジングの少なくとも1つの対応するロックタブを係合するよう適合された少なくとも1つのロック表面を有する環状部材を含み得る。この環状部材は、目的物の通過を許容するための中央アパーチャを規定する。好ましくは、この環状部材は、この中央アパーチャに隣接する複数の取り付け凹部を規定し、そして上記シールハウジングは、これら取り付け凹部に対応する複数のロックタブを有する。これら取り付け凹部は、これらロックタブを受容するために手動ロック部材の第1の位置にあるとき、上記シールハウジングのロックタブとほぼ整列している。上記取り付け凹部は、その後、上記手動ロック部材のその第2の位置への移動に際し、上記ロックタブから置き換えられる。この手動ロック部材は、上記シールハウジングの長軸方向の軸に対して半径方向の外側にある手動グリップを含み得る。この手動グリップ部材は、外科医による係合のための寸法および形態にある。
【0008】
上記外科用シールアセンブリは、上記シール部材の遠位方向にあるシールハウジング内に取り付けられた少なくとも2つのスタンドオフ要素を含み得る。このスタンドオフ要素は、初期位置と、外科用目的物の通過を許容する回動位置との間の回動移動のために適合されている。このスタンドオフ要素は、上記シールハウジングの長軸方向の軸に対して上記手術用目的物の軸を離れる移動を制限するために、初期位置に垂直に付勢され得る。この少なくとも2つのスタンドオフ要素は、好ましくは、少なくとも1つのスタンドオフ要素の初期位置と回動位置との間の移動が、他方のスタンドオフ要素の対応する移動を生じるように作動可能に連結される。
【0009】
上記スリーブハウジングは、カニューレアセンブリのカニューレハウジングへの連結のために適合され得る。
【0010】
別の好ましい実施形態では、外科用システムは、カニューレハウジング、およびこのカニューレハウジングから延びるカニューレスリーブを含むカニューレアセンブリを含む。このカニューレスリーブは長軸方向の軸を規定し、そして外科用器具の通過を許容する長軸方向の通路を有する。上記外科用システムは、第1および第2のシールサブアセンブリを取り込む外科用シールアセンブリをさらに含む。この第1のシールサブアセンブリは、外科用目的物と実質的にシールされた関係でその通過を許容するよう適合された内部部分を規定するシール部材を有する第1のハウジングを含む。第2のシールサブアセンブリは、上記カニューレハウジングへの取り付けのために適合された第2のハウジングを含む。手動ロック部材は、第2のサブアセンブリへの取り付けから第1のサブアセンブリの除去を許容する第1のサブアセンブリの解放位置に対応する第1の位置と、第2のサブアセンブリに第1のサブアセンブリを固定する第1のサブアセンブリのロック位置に対応する第2の位置との間の移動のために適合されている。好ましくは、上記第2のサブアセンブリは、上記手動ロック部材を含む。
【0011】
上記手動ロック部材は、その第1の位置と第2の位置との間を移動するために長軸方向の軸に対する回転移動のために適合され得る。上記第1および第2のシールアセンブリの1つは、ロックラッチを含み、そして上記第1および第2のシールサブアセンブリの他方は、対応するロック表面を含む。このロックラッチおよびロック表面は、この手動ロック部材のその第2の位置への移動に際し、協働して第1のシールサブアセンブリを第2のシールサブアセンブリに固定する。上記第1および第2のシールサブアセンブリの他方は、上記手動ロック部材が第1の位置にあるとき、上記ロックラッチを受容するための寸法であるロック凹部を含み、それによって、上記手動ロック部材の第2の位置への回転に際し、
上記ロックラッチは、協働して上記ロック表面を係合する。好ましくは、上記第1のシールサブアセンブリはロックラッチを含み、そして上記第2のシールサブアセンブリはロック凹部およびロック表面を含む。この第1のシールサブアセンブリは、好ましくは、複数のロックラッチを含み、そしてこの第2のシールサブアセンブリは、これらのロックラッチを受容するために複数の対応するロック凹部を含む。
【0012】
上記第2のサブアセンブリは、上記外科用器具の通過を許容するために開くように、そしてこの外科用器具がないと実質的に閉じるように適合されたゼロ閉鎖バルブを含み得る。
【0013】
外科用手順を実施するための方法がまた開示される。この方法は以下の工程を包含する:接近ハウジングおよびこの接近ハウジングに作動可能に連結された接近スリーブを含む接近アセンブリを提供する工程;この接近ハウジングにシールアセンブリを取り付ける工程であって、このシールアセンブリはシールハウジングおよびこのシールハウジングに対して取り付けられたシール部材を含み、このシール部材はこれを通じて導入される外科用目的物の周りで実質的シールを形成するよう適合された内側部分を含む、工程;および上記接近ハウジングに連結された手動ロック部材を移動し、上記接近ハウジングとシールハウジングの対応する構造を協働させてそれと固定された関係に係合することによって、上記シールハウジングを上記接近ハウジングに固定する工程。
【0014】
より特定すれば、本発明は以下の項目に関し得る。
【0015】
(1)外科用シールアセンブリであって:外科用スリーブに連結されたスリーブハウジング;シール部材を含むシールハウジングであって、該シール部材がそれと実質的にシールされた関係で外科用器具の通過を許容するよう適合された内部部分を有する、シールハウジング;および該スリーブハウジングに対して移動可能に取り付けられた手動ロック部材であって、該スリーブハウジングから該シールハウジングの離脱を許容する解放位置に対応する第1の位置と、該シールハウジングを該スリーブハウジングに固定する該シールハウジングのロック位置に対応する第2の位置との間で移動可能である、手動ロック部材、を備える、外科用シールアセンブリ。
【0016】
(2)前記手動ロック部材が、前記シールハウジングの長軸方向軸に対する回転移動のために適合されている、項目(1)に記載の外科用シールアセンブリ。
【0017】
(3)前記手動ロック部材が、それと連結される環状部材を含み、該環状部材が、該手動ロック部材の前記第2の位置への移動に際し、前記シールハウジングの対応する少なくとも1つのロックタブを係合するように適合された少なくとも1つのロック表面を含む、項目(2)に記載の外科用シールアセンブリ。
【0018】
(4)前記環状部材が、前記外科用目的物の通過のための中央アパーチャを規定する、項目(3)に記載の外科用シールアセンブリ。
【0019】
(5)前記環状部材が、前記中央アパーチャに隣接する複数の取り付け凹部を規定し、そして前記シールハウジングが、該取り付け凹部に対応する複数のロックタブを有し、該取り付け凹部が、該ロックタブを受容するために前記手動ロック部材の第1の位置にあるとき、該シールハウジングの該ロックタブとほぼ整列し、該取り付け凹部が、該手動ロック部材のその前記第2の位置への移動に際し、該ロックタブから置換される、項目(4)に記載の外科用シールアセンブリ。
【0020】
(6)前記手動ロック部材が、前記シールハウジングの長軸方向軸に対して半径方向外側にぶらさがる手動グリップ部材を含み、該手動グリップ部材が、外科医による係合のための寸法および形態である、項目(5)に記載の外科用シールアセンブリ。
【0021】
(7)前記シール部材の遠位方向にある前記シールハウジング内に取り付けられた少なくとも2つのスタンドオフ要素を含み、該スタンドオフ要素が、初期位置と、前記外科用目的物の通過を許容する回動位置との間の回動移動のために適合され、該スタンドオフ要素が、初期位置に通常は付勢され、該外科用目的物を該シールハウジングの長軸方向軸に対してほぼ整列するように押す、項目(1)に記載の外科用シールアセンブリ。
【0022】
(8)前記少なくとも2つのスタンドオフ要素が、該スタンドオフ要素の少なくとも1つの前記初期位置と回動位置との間の移動が、他方の侵入する要素の対応する移動を引き起こすように作動可能に連結されている、項目(7)に記載の外科用シールアセンブリ。
【0023】
(9)前記スリーブハウジングが、カニューレアセンブリに連結される、項目(1)に記載の外科用シールアセンブリ。
【0024】
(10)前記シールハウジングおよび前記スリーブハウジングの1つが、ロックタブを含み、そして前記シールハウジングおよび前記スリーブハウジングの他方が、ロック凹部を含み、前記手動ロック部材の前記第2の位置への移動に際し、該ロックタブおよび該ロック凹部が協働して該シールハウジングを該スリーブハウジングに固定する、項目(1)に記載の外科用シールアセンブリ。
【0025】
(11)外科用システムであって:カニューレハウジングおよび該カニューレハウジングから延びるカニューレスリーブを含むカニューレアセンブリであって、該カニューレスリーブが長軸方向軸を規定し、かつ外科用器具の通過を許容する長軸方向通路を有するカニューレアセンブリ:および外科用シールアセンブリを備え、該外科用シールアセンブリが:外科用目的物の通過をそれと実質的にシールされた関係で許容するよう適合された内部部分を規定するシール部材を有する第1のハウジングを含む第1のシールサブアセンブリ;該カニューレハウジングに取り付けるために適合された第2のハウジングを含む第2のシールサブアセンブリ;および該第1のシールサブアセンブリの該第2のシールサブアセンブリへの取り付けからの解放を許容するような該第1のシールサブアセンブリの解放位置に対応する第1の位置と、該第1のシールサブアセンブリを該第2のシールサブアセンブリに固定する該第1のシールサブアセンブリのロック位置に対応する第2の位置との間の移動のために適合された手動ロック部材、を備える、外科用システム。
【0026】
(12)前記第2のシールサブアセンブリが前記手動ロック部材を含む、項目(11)に記載の外科用システム。
【0027】
(13)前記手動ロック部材が、前記長軸方向軸に対する回転移動のために適合され、前記第1の位置と第2の位置との間を移動する、項目(11)に記載の外科用システム。
【0028】
(14)前記第2のサブアセンブリが、前記外科用器具の通過を許容するために開き、そして該外科用器具の不在下で実質的に閉じるよう適合されたゼロ封鎖バルブを含む、項目(11)に記載の外科用システム。
【0029】
(15)前記第1のシールサブアセンブリおよび第2のシールサブアセンブリの1つがロックラッチを含み、そして該第1のシールサブアセンブリおよび第2のシールサブアセンブリの他方が対応するロック表面を含み、該ロックラッチおよび該ロック表面が協働して、前記手動ロック部材のその前記第2の位置への移動に際し、該第1のシールサブアセンブリを該第2のシールサブアセンブリに固定する、項目(14)に記載の外科用システム。
【0030】
(16)前記第1のシールサブアセンブリおよび第2のシールサブアセンブリの他方が、前記手動ロック部材が前記第1の位置にあるとき前記ロックラッチを受容するような寸法であるロック凹部を含み、それによって、該手動ロック部材の前記第2の位置への回転に際し、該ロックラッチが前記ロック表面を協働して係合する、項目(15)に記載の外科用システム。
【0031】
(17)前記第1のシールサブアセンブリが前記ロックラッチを含み、そして前記第2のシールサブアセンブリが前記ロック凹部および前記ロック表面を含む、項目(16)に記載の外科用システム。
【0032】
(18)前記第1のシールサブアセンブリが複数のロックラッチを含み、そして前記第2のシールサブアセンブリが該ロックラッチを受容するための複数の対応するロック凹部を含む、項目(17)に記載の外科用システム。
【0033】
(19)外科的手順を実施するためのシステムであって:接近ハウジングおよび該接近ハウジングに作動可能に連結された接近スリーブを含む接近アセンブリであって、該接近ハウジングが、手動ロック部材を有する接近アセンブリ;該接近ハウジングに取り付けられるよう適合されたシールアセンブリであって、該シールアセンブリがシールハウジングおよび該シールハウジングに対して取り付けられるシール部材を含み、該シール部材がそれを通じて導入される外科用目的物の周りに実質的なシールを形成するよう適合された内部部分を含むシールアセンブリ;を備え、ここで、該シールハウジングが、該手動ロック部材を移動することにより該接近ハウジングに対して固定されるように適合され、該接近ハウジングおよび該シールハウジングが協働してそれと固定された関係で係合する対応する構造を生じる、システム。
【発明の効果】
【0034】
本発明の外科用シールアセンブリは、外科用スリーブに作動可能に連結されるよう適合されたスリーブハウジング、このスリーブハウジングに離脱可能に取り付け、そしてそれと実質的にシールされた関係で外科用目的物の通過を許容するよう適合された内側部分とともにシール部材を有するために適合されたシールハウジング、およびこのシールハウジングと連結された手動ロック部材を含み、この手動ロック部材が、上記スリーブハウジングに取り付けることから上記シールハウジングの除去を許容する上記シールハウジングの解放位置に対応する第1の位置と、上記スリーブハウジングに上記シールハウジングを固定する上記シールハウジングのロック位置に対応する第2の位置との間で、上記シールハウジングに対する動きのために適合されているので、直径の異なる外科用器具を収容し得、かつガス密なシールを維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
本明細書で開示される、トロカールのためのトロカール直径減少構造の好ましい実施形態は、図面を参照して本明細書中に説明される。
【0036】
【図1】図1は、本開示に従って構築された、トロカールのためのバルブアセンブリおよび直径減少構造の1つの好ましい実施形態の斜視図である。
【図2】図2は、図1のバルブアセンブリおよび直径減少構造の分解斜視図である。
【図3】図3は、図1のバルブアセンブリおよび直径減少構造の近位端部分の詳細斜視図である。
【図4】図4は、直径減少構造基礎要素中に位置決めされた直径減少構造を示す部分的に分解された図3のバルブアセンブリおよび直径減少構造の詳細斜視図である。
【図5】図5は、第2のシールを示す部分的に分解された図1のバルブアセンブリおよび直径減少構造の詳細斜視図である。
【図6】図6は、図1の開示に従うリンク部材の詳細斜視図である。
【図7】図7は、図1の開示に従う直径減少構造基礎要素の遠位端部分の詳細斜視図である。
【図8】図8は、図1の開示に従うスタンドオフの詳細斜視図である。
【図9】図9は、図1の線9−9に沿ったバルブアセンブリおよび直径減少構造の断面図である。
【図10】図10は、図9のバルブアセンブリおよび直径減少構造の断面図の詳細である。
【図11】図11は、図4の直径減少構造および直径減少構造基礎要素の分解図である。
【図12】図12は、バルブアセンブリおよび直径減少構造を通り、そして患者の組織部分中に通過する大直径外科用器具とともに作動可能に採用されている図1のバルブアセンブリおよび直径減少構造の斜視図である。
【図13】図13は、大直径の外科用器具に対する直径減少構造の再位置決めを示す線13−13に沿った図12の断面図の詳細である。
【図14】図14は、少なくとも部分的にその中に位置決めされる小直径の外科用器具を示す図10のバルブアセンブリおよび直径減少構造の詳細断面図である。
【図15】図15は、その中に位置決めされた小直径の外科用器具の角度をなす動きを制御する直径減少構造を示す図14の断面図である。
【図16】図16Aは、本開示に従って構築されたバルブおよび直径減少構造の第2の実施形態の平面図であり、図16Bは、線16B−16Bに沿った図16Aの断面図であり、直径減少構造のスタンドオフ部材の代表的な動きを示し、図16Cは、線16C−16Cに沿った図16Aの断面図であり、第1の位置にある直径減少構造を示す。
【図17】図17は、本開示に従って構築されたトロカールのための直径減少構造の第3の実施形態の近位端の斜視図である。
【図18−1】図18Aは、線18A−18Aに沿った図17の直径減少構造を示すトロカールの断面図であり、図18Bは、線18B−18Bに沿った図18Aのバルブアセンブリおよび直径減少構造の断面図である。
【図18−2】図18Cは、線18C−18Cに沿った図18Aのバルブアセンブリおよび直径減少構造の断面図である。
【図19】図19は、本開示に従って構築されたバルブアセンブリおよび直径減少構造の第4の実施形態の側方断面図である。
【図20】図20Aは、図18A、18B、および18Cのトロカールのための直径減少構造のスタンドオフ形態の第2の実施形態の拡大断面図であり、図20Bは、図19のトロカールのための直径減少構造のスタンドオフ形態の拡大断面図であり、図20Cは、本開示に従って構築された直径減少構造の第5の実施形態の部分断面斜視図である。
【図21】図21は、本開示に従って構築された移動可能な直径減少アセンブリを有するトロカールのためのバルブアセンブリおよび直径減少構造の第6の実施形態の平面図である。
【図22A】図22Aは、線21A−21Aに沿った図21のトロカールのためのトロカールスタンド用のバルブアセンブリおよび直径減少構造の断面図である。
【図22B】図22Bは、第2の位置にあるスタンドオフアセンブリとともに、図22Aのトロカールのためのバルブアセンブリおよび直径減少構造の断面図である。
【図22C】図22Cは、第3の位置にあるスタンドオフアセンブリとともに、図22Aのスタンドオフ形態の断面図である。
【図23】図23は、図22Aのバルブアセンブリおよび直径減少構造の代替の実施形態の断面図である。
【図24】図24は、本開示の原理に従うカニューレアセンブリに取り付けられて示されるシールアセンブリの別の代替の実施形態の斜視図である。
【図25】図25は、図24の実施形態に従うシールアセンブリおよびカニューレアセンブリのパーツが分離された斜視図であり、第1および第2のシールサブアセンブリの構成要素を示す。
【図26】図26は、図24の線26−26に沿ってとった側方断面図であり、図24−25の実施形態に従うカニューレアセンブリのカニューレハウジングに取り付けられたシールアセンブリを示す。
【図27】図27は、図24−26の実施形態に従う第2のシールサブアセンブリへの第1のシールサブアセンブリの取り付けを示す斜視図である。
【図28−1】図28は、図24−27の実施形態に従う第1のシールサブアセンブリの取り付けタブを示す図であり、図29は、図24−28の実施形態に従う第1のシールサブアセンブリの取り付けタブを受容するための第2のシールサブアセンブリの取り付け凹部を示す図である。
【図28−2】図30は、図24−29の実施形態に従う解放位置に対応する第1の位置にある手動ロック部材を示すシールアセンブリの図であり、そして図31は、図24−30の実施形態に従うロック位置に対応する第2の位置にある手動ロック部材を示すシールアセンブリの図である。
【発明を実施するための形態】
【0037】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本開示は、患者の身体中へのクリップ適用器、グラスパー、解剖器、開創器、ステープラ、レーザーファイバー、内視鏡、および電気外科用切断デバイス、凝固デバイス、およびアブレーションデバイスなどを含むすべてのタイプの外科用器具を受容するために適合されたトロカールの導入を企図する。このようなすべての目的物を本明細書中では「器具」という。
【0038】
ここで、図面に特に詳細に参照し、図面においては、同様の参照番号は、いくつかの図面を通じて類似または同一の要素を識別し、そして最初に図1を参照して、トロカール100のための新規なバルブアセンブリおよび直径減少構造が、本開示の好ましい実施形態に従って構築されて示され、そして従来のトロカールアセンブリおよび中央の長軸方向の軸Xと整列される通路25を規定するカニューレ50と組み合わせて用いられることが意図される。通路25は第1の操作領域を規定する。
【0039】
バルブアセンブリおよび直径減少構造100は、近位端部分に隣接して位置される直径減少アセンブリ200および遠位端部分に隣接して位置するバルブアセンブリ300を含む。本開示の直径減少アセンブリ200は、単独またはバルブアセンブリ300と組み合わせてのいずれかで、カニューレ50を通る器具の挿入の間およびその後に、患者中に形成される腔と、外側雰囲気との間にシールを提供する。さらに、バルブアセンブリおよび直径減少構造100は、外科的手順の間に各器具とのガス密なシールを提供することにより、例えば、5mm〜12mmのような範囲から、変化する直径の器具を収容し得る。流体密シールを保持する本発明のバルブアセンブリおよび直径減少構造100の可撓性は、異なる直径を有する種々の器具が単一の外科的手順の間にしばしば必要とされ、そして軸を離れる移動および小さなツールの外科的角度をなす姿勢が採用される内視鏡手術を大いに容易にする。
【0040】
バルブアセンブリおよび直径減少構造100は、好ましくは、カニューレ50の近位端54に離脱可能に取り付け可能である。手術の間に、外科医は、直径減少アセンブリ200をバルブアセンブリ300から外科的手順の間の任意の時間に取出し得、そして、同様に、直径減少アセンブリ200をバルブアセンブリ300に取り付け、直径減少アセンブリおよびバルブアセンブリ100を再構成する。さらに、直径およびバルブアセンブリ100は、異なる構造、材料および長さの従来のカニューレに取り付けられるように容易に適合され得る。直径減少アセンブリ200のバルブアセンブリ300から離脱する能力は、カニューレ50を通る標本の取出しを容易にし、そして直径減少アセンブリ200が外科的手順の特定の時点で必要ないときカニューレ50のプロフィールを減少する。アセンブリ200はまた、種々のバルブアセンブリに適合されるよう構成され得ることもまた想定される。
【0041】
図2〜3を参照して、本開示の新規なバルブアセンブリおよび直径減少アセンブリ100の1つの好ましい実施形態が詳細に論議される。直径減少アセンブリ200は、端部キャップ110、第1のシール125、直径減少構造ハウジングまたは第1のハウジング210、第1のOリング225、直径減少構造240、および直径減少構造基礎要素280を含む。直径減少構造基礎280は、バルブアセンブリ300と連結される。シールハウジング30は、カニューレ50に離脱可能に連結されるような形態とされる。
【0042】
端部キャップ110は形状がほぼ管状であり、そして遠位端部分112および近位端部分114を含む。環状形状ディスク116は中央の長軸方向軸と整列する穴115を規定する。端部キャップ110は、直径減少構造ハウジング210と離脱可能に連結されている。
【0043】
第1のシール125は、端部キャップ110の環状形状のディスク116の遠位側と、直径減少構造ハウジング210の近位端部分との間にシールして位置決めされる。第1のシール125は、アセンブリ100の第1の外部シールを形成し、そして制限されないで固定または浮遊シールのような任意の従来タイプのシールあり得る。
【0044】
直径減少構造ハウジング210は、ほぼ半球形の貝殻形状を有し、遠位端部分212から近位端部分214まで周縁が減少する。対応して、遠位端部分212は、近位端部分214の環状部分213によって規定される直径より大きな直径を有する穴215を規定する。穴215は、中央の長軸方向軸Xと同心に整列される。近位端部分214は、遠位端部分112によって連結して受容されるような形態とされる。遠位端212は、その取り扱いを容易にするように貝殻状の表面を有する外側円筒形部分216を備える。第1のOリング225は、環状部分213の近傍で直径減少構造ハウジング210の内側表面上に静止される。
【0045】
図2および4をここで参照して、直径減少構造基礎要素280は、その近位端部分284上に直径減少構造240を静止し、そしてこの直径減少構造240の移動を所定の範囲の動きを通じて支持し、そしてハウジング210と協働して、バルブアセンブリおよび直径減少構造100を通る通路25の作動直径を制限するとき、スタンドオフ250のための適切な支持構造を提供する。基礎要素280は外側円筒形表面286を有し、そして上記長軸方向軸上に中心をもつ遠位方向に位置決めされるほぼ管状の形状の部分285をさらに規定する。
【0046】
直径減少構造240は、この1つの好ましい実施形態では3つの連結部材271を有する連結機構270によって相互連結された3つのスタンドオフ部材250を有するスタンドオフアセンブリ245を含む。スタンドオフ250は、アセンブリ100内に位置決めされた器具の移動に対して所定の程度の制御を提供する。連結機構270は、スタンドオフ250の移動を一体化し、そして同調する。
【0047】
各連結部材271は、2つの隣接するスタンドオフ250で連結され、そしてそれらの間に位置決めされ、直径減少構造240は、長軸方向軸Xを中心としてその周りにスタンドオフ250と連結部材271が交互するほぼ六角形の形態を形成する。
【0048】
各スタンドオフ部材250は、長軸方向軸Yを規定し、そして長軸方向軸Yに平行に延びるコグまたは歯255を有するギアとともに対向する円筒形末端部分254を有する円筒形の植え込み歯車部分252(図8を参照のこと)を含む。連結部材271はまた、長軸方向軸Zを規定する円筒形形状(図6を参照のこと)、およびコグまたは歯275を有するギアを備えた対向する端部274を有する。歯275は、長軸方向軸Zと平行に延びる。連結部材271およびスタンドオフ部材250は、直径減少構造基礎要素280中に、各個々のコグ275または255が、直径減少構造240の隣接する相互関係する部分の対応する面取りされたスロット257または277中にそれぞれ適合するように適切に角度をなす配向で構成、寸法、および位置決めされるように位置決めされ、各スタンドオフ250の同時の動きを一体化し、かつ同調させる。
【0049】
連結部材271は、スタンドオフ250の回動についてそれらの移動の範囲全体で同調する機能を提供し、ここで、上記直径減少構造240は、少なくとも部分的には再位置決めされ、より大きな直径の器具を収容する。第2の位置にあるこの直径減少構造240の移動の制限は、カニューレの直径、スタンドオフの形状、および長軸方向軸から離れるスタンドオフ250の回動または回転型の進行を制限するトロカールの内部部分の形状のような因子を含む。この第2の位置は、スタンドオフ250が、上記長軸方向軸から遠位方向にかつ離れてほぼ弧状の経路中で直径減少構造280中のそれらの静止位置中で回動し、曲がり、または回転されるとき、直径減少構造240の中断された管状障壁によって規定される通路25の直径を増加するように規定される。
【0050】
直径減少構造ハウジング210および直径減少構造基礎要素280は、直径減少構造240の位置決め、直径制御機能、および移動を支持するような形態である。ハウジング210および基礎要素280は、種々の異なる端部キャップ、第1のシール、およびシールハウジング、例えば、ならびに変化するカニューレサイズとインターフェースするよう適合され得る。
【0051】
ここで、図2および5を参照して、バルブアセンブリ300は、第2のOリング335、第1のシール支持部材350、第2のシール365、第2のシール支持部材380、第3のOリング395、およびカニューレ50への連結のための形態のシールハウジングまたは第2のハウジング310を含む。直径減少構造基礎280は、第2のOリング335のためのシールを提供し、第1のシール支持要素350の遠位端282と近位端部分354との間のシールを提供する。
【0052】
第2のシール365は、第1のシール支持要素350の遠位端部分352と、第2のシール支持要素380の近位端部分384との間にシールして位置決めされるためのフランジ367を含む。第1のシール支持要素350は、形状がほぼ環状であり、外側円筒形表面356を備え、そして3つの遠位方向に延びるタブ358を有する。第2のシール支持要素380もまた、外側円筒形表面386とともにほぼ環状の形状を有し、そして半径方向に延びるタブ388を備えた形態である。第3のOリング395は、第2のシール支持要素380とシールハウジング310との間のシールを提供する。
【0053】
シールハウジング310は、タブ388と対応して嵌合するような形態の半径方向に整列されたスロット318を含む近位端部分314、および差込み連結またはねじ連結のような適切な取り付け機構を利用するカニューレ50と嵌合するような形態の遠位端部分312を有する。
【0054】
シールハウジング310は、2つの正反対に対向するカンチレバー部分325をさらに含む。各カンチレバー部分は、部分325にほぼ垂直な縫合糸取り付け固定物327を有する2つの対向するノッチ326を含む。取り付け固定物327は、代表的には、最小侵襲的手術で採用されるガス封入圧力に対して、患者内の位置にトロカールアセンブリの積極的な保持のための縫合糸を容易に結ぶための形態である、円筒形部分328および半球形部分329を含む。
【0055】
第2のシール365は、ダックビルタイプシールとして示されているが、それは、例えば、第2のシールの機能を実施するよう適合され得る円錐台シールのような任意のシールシステムであり得る。第2のシール支持要素380は、シールハウジング310中に位置決めされる。
【0056】
端部キャップ110、直径減少構造ハウジング210、直径減少構造基礎要素280、第1のシール支持要素350、第2のシール支持要素380、およびシールハウジング310は、好ましくは、医療グレードプラスチック、金属、またはその適用のために適切な強度および弾性を有するコンポジット材料から作製される。1つの好ましい実施形態では、上記のアセンブリは、医療用プラスチックを用いて射出成型される。上記Oリングは、ほぼ剛直性の構造部材間で流体密なシールを提供するために適切な医療用グレードプラスチックまたはゴムから作製される。
【0057】
図6〜8をここで参照して、1つの好ましい実施形態では、連結部材271が長軸方向軸Zと整列されて示される。増加する周縁および所定の幅を有するバンド272が、各連結機構270の円筒形表面274上に位置決めされる。コグ275は、各コグ275の対向する側でより狭い第2の弧幅にテーパー状または面取りされる、円筒形部分274の外側表面で一致する第1の弧幅を有する。従って、コグ275は、表面274から、表面274と長軸-方向軸Zの間の所定の点まで内側方向に延びる。コグ275は、少なくとも
1つのピン279を含み得る窪んだ平坦部分278を超えて、かつそれを少なくとも部分的に取り囲んで延びる。ピン279は、長軸方向軸Zと同心であり、そして軸方向に延びる。スロット277は、コグまたは歯275および円筒形部分274の面取り部分によって規定される。
【0058】
直径減少構造基礎要素280は、管状形状部分285および近位端284と連結する遠位端部分282とともに示される。管状形状部分285は、第2のシール中に挿入される器具を案内するために位置決めされ、そして少なくとも通路25の直径にほぼ等しい内径を有する。管状形状部分285および円筒形部分286上にそれぞれ位置決めされる半径方向に延びるタブ287および289は、Oリング335と組み合わせて基礎要素280とともに第1のシール支持要素350をシールして係合するような形態および寸法である。円筒形部分286は、半径方向に延びるリップ281を含む環状形状を有する。近位方向に延びるタブ288および少なくとも部分的に凹面状の腔290は、近位端部分284内で直径減少構造240の回転または曲げを支持するような形態である。
【0059】
スタンドオフ部材250は、アーム256によってベース部分251に連結されるヘッド260を有し、対向する円筒形の端部部分254は、長軸方向軸Yと整列される。管状のバンド252は、端部部分254の周縁より大きい周縁を有する。長軸方向に整列されたノッチ252aがアーム256のベースの近傍のバンド252中に形成される。コグ255は、各コグ255の対向する側でより狭い第2の弧幅までテーパー状である円筒形部分254の表面と一致する第1の弧幅を有する。従って、コグ255は、表面254から、表面254と長軸方向軸Yとの間の所定の点まで内側に延びる。スロット257は、コグまたは歯255および円筒形端部部分254の面取り部分によって規定される。コグ255は、軸Yに沿ってピン259を含み得る窪んだ平坦部分258を超え、そして少なくとも部分的にそれを取り囲んで延びる。ピン259は、長軸方向軸Yと同心であり、そして部分258から軸方向に延びる。ヘッド260は、外部表面および凹状内部表面266を有するほぼ半球形または球根状形状を有する。
【0060】
ヘッド260は、ほぼ平坦な面を有する第1の側面262および対向するテーパー状の第2の側面268を含む。第1の側面262は、カンチレバー伸長部261を含む。第3の側面264は、ほぼ凸面状の部分および面取りされた勾配付き側面部分265を含む。第3の側面264に対向する第4の側面266は、アーム256と連結されているほぼ平坦な面を有する。ヘッド260はまた、長軸方向軸Yにほぼ垂直な中央に位置決めされるセグメント化された凹状ノッチ263を含む。ノッチ263のほぼ凹面状の形状は、直径減少構造240が第1または初期位置にあるとき、小さな外科用ツールによる限定された程度の軸を離れる移動を収容するような形態および寸法である。アーム256は、ヘッド260をベース部分251で連結する。
【0061】
スタンドオフアセンブリ245およびリンク機構270を含む、直径減少構造240の構成要素は、好ましくは、少なくとも1つの医療用グレードプラスチック、医療用グレードプラスチックの積層体、または直径減少構造として適用するために適切な可撓性、バイアス(付勢)、剛直性、および圧縮強度のコンポジット材料から製作される。異なる材料もまた、用途に依存してこの構造中に一緒に結合され得、例えば、ヘッド260は、アーム256を形成する第2の医療用グレードプラスチックより大きい弾性である1つの医療用グレードプラスチックから製作され得る。同様に、連結部材271は、同様に適切な1つ以上の医療グレードプラスチックまたはコンポジット材料から形成され得る。
【0062】
さらに、スタンドオフ250および連結部材271の動きを同調するコグのシステムは、スタンドオフ250の動きを同調するために適切な当業者に公知の1つのタイプの連結機構270だけではなく、同じ機能を実施するプーリーシステム、可撓性同調シャフト、または関節ジョイントのような、しかしそれらに制限されないその他の適切な代替機構が想定される。
【0063】
ここで、図9および10を参照して、バルブアセンブリおよび直径減少構造100ならびにカニューレ50が断面で示される。第1のシール125は、半径方向の内側および遠位方向に延び、穴129を規定する遠位端部分128を形成する凹面状または弧状膜部分127を含む。部分127は、スタンドオフ部材250に緊密に近接しているか、またはそれに接する。スタンドオフ部材250は、中央の長軸方向軸Xにほぼ垂直な配向を有する第1の位置で示される。セグメント化されたノッチ263の深さおよび幅は、穴129および第2の側面264に対して示され、そして小さな外科用器具の、制限され、かつ増加した程度の軸を離れる動きまたは角度をなす動きを提供する。
【0064】
スタンドオフ250は、カンチレバー部分218に近接して位置決めされるか、またはそれに接するベース部分251を含む。カンチレバー部分220は、スタンドオフ部材250のヘッド260の半径方向の外側への動きを制限するためのストップとして作用するような形態の壁222を含む。スタンドオフ部材、および特にヘッド260の構築の材料は、外科用器具の軸を離れる平行移動および角度をなす移動に対して所定範囲の可撓性圧縮バイアスを提供するために選択的に制御され得る。
【0065】
直径減少構造ハウジング210は、直径減少構造基礎要素280、および第1のシール支持要素350を少なくとも部分的に取り囲む。第2のシール365のフランジ367は、第1のシール支持要素350と第2のシール支持要素380との間に固定される。シールハウジング310は、第2のシール支持要素380を少なくとも部分的に取り囲む。カニューレ50は、シールハウジング310の遠位端部分312と連結する。
【0066】
図11では、直径減少構造240は、直径減少構造基礎要素280内の配置のために、第1の位置で一体化されたアセンブリとして示される。基礎要素280は、直径減少構造240について適切な位置決めを提供するような形態であり、作動可能な直径を制御し、そしてそれ故、小器具を利用する手順の間にその一体性を保持するよう、アセンブリ100のシールシステムの能力を改良する。これは、スタンドオフ250が、外科用器具の移動に対して制御された制限を提供し、そして第1の位置と第2の位置との間の直径減少構造240の移動を支持する障壁として作用する適切な支持構造を含む。
【0067】
ヘッド260によって規定される構造240の第1の位置は、通路25中に位置決めされた小さな外科用器具軸の長軸方向軸に平行な軸を離れる移動および角度をなす移動、またはそれにほぼ垂直な移動から生じる長軸方向軸Xにほぼ垂直な平面中の力を制御するために適切な中断された環状障壁構造を形成する。ヘッド260の第3の側面264は、この第1の位置に第2の作動可能な領域を規定する。
【0068】
第1の位置において、ヘッド260の勾配付き部分265は、直径減少構造240によって形成される環状障壁構造中の間隙または中断を規定する。この間隙のサイズは、ヘッド260の形状および位置によって制御され、そしてより小さな直径の外科用器具がヘッド260間を通過することが防止されることを確実にするような形態である。直径減少構造240は、半径方向の外側方向に、および第1の位置から第2の位置までの減少構造240の動きに抵抗するような形態の制御されたバイアスをさらに含む。この構造240中のバイアスはまた、より大きな直径の外科用器具の除去の後、構造240を第1の位置に戻すように供される。
【0069】
直径減少構造240によって規定される第2の位置は、少なくとも部分的に遠位方向に移動し、個々のより大きなサイズの直径の外科用器具の直径減少構造240およびカニューレ50を通る制限されない通過を収容する。
【0070】
基礎要素280は、スタンドオフ部材250のための連結部材271および290のために少なくとも部分的に凹面状のシート位置296を含む。シート位置290は、円筒形の端部部分254を受容するような形態および寸法である2つの別個のシートまたは支持体292を有する中断されたチャネルを規定する。バンド252は、支持体292間に位置決めされる。シート位置290は、近位方向に延びる真直ぐな部分299とともに弧状支持部材294をさらに含む。
【0071】
シート位置296は、連結部材271の表面274およびバンド272を受容するような形態および寸法のスロットまたは凹部297によって分離された少なくとも部分的に凹面状のチャネルを規定する。シート部分296は、近位方向に延びる真直ぐな部分299を含む。
【0072】
シート位置290および296は、構造的に、近位方向に延びる部材295によって支持される。部材295は、アームによって部分292および298に連結され、そして過剰の曲げまたは移動から部分292および298を構造的に支持するような形態である。
【0073】
シート部分290および296は、コグ255および275の相互関係のために重要な整列;間隔、および角度配向を提供し、それらの個々のスロット277および257は、スタンドオフ250および連結部材271の動きを同調するためである。さらに、直径減少構造240は、直径減少構造基礎要素280内の位置決めの結果として、個々の構成要素のような、またはアセンブリのいずれかのような、弾性バンドのような別個のバイアス部材、またはその組み合わせによるバイアスを含む。直径減少構造ハウジング210(図2を参照のこと)、および直径減少構造基礎280が完全に組み立てられるとき、直径減少構造240は、任意のオペレーター作用なくして、任意の角度で、または任意の方向の使用でその機能を実施し得る。
【0074】
ここで、図12および13を参照して、直径減少構造100は、作動位置で示される。第2の長軸方向軸を規定する大直径の医療用器具80は、バルブアセンブリおよび直径減少構造100およびカニューレ50を通じて位置決めされる。大直径の外科用器具は、通路25の第1の直径または第1の操作可能領域より小さいが、上記第1の位置にあるスタンドオフアセンブリによって規定される中央の長軸方向軸に垂直な第2の直径または第2の作動可能領域より大きい第2の長軸方向軸に垂直な直径または断面を有する器具である。同様に、第1の長軸方向軸を規定する小さな直径の外科用器具60は、上記第1の位置にあるスタンドオフアセンブリによって規定される第2の直径または第2の作動可能な領域より小さな第1の長軸方向軸に垂直な直径または断面積を有する。従って、上記第2の作動可能な領域より大きい規定による大きな器具は、上記経路に侵入するために、スタンドオフアセンブリ240を少なくとも部分的に遠位方向に曲げなければならない。対照的に、上記小さな器具は、スタンドオフアセンブリ240を曲げることなく第2の作動可能領域内で軸方向に配置され得る。この1つの好ましい実施形態では、大きな器具は、5.5mmより大きな直径を有するとして規定される器具であり、そして小さな器具は5.5mmに等しいかまたはそれより小さい直径を規定する器具である。大きな器具と小さな器具と間のこの5.5mmの区別は、トロカール中に規定される通路の直径に対し、そしてバルブアセンブリおよび直径減少構造100のトロカール装置の直径に依存して変動し得る。大直径装置80が、第1のシール125を通って直径減少構造240中に中央長軸方向軸Xに沿って遠位方向に移動されるとき、大直径器具80を移動する軸方向に整列された力構成要素は、図10に示されるように、直径減少構造240を上記第1の位置に保持するよう構成されるバイアスに打ち勝たなければならない。
【0075】
器具80の後ろの力が直径減少構造240を第1の位置に維持するような形態のバイアスを超えるとき、直径減少構造240は、最初、ほぼ遠位方向にほぼ弧状の動きで回動または回転し、そして、次に、上記中央の長軸方向軸から離れて、第3の作動可能な領域を規定し、そして大直径器具80の通過を収容するために、矢印「A」および「B」によって示されるようにその回動および回転の弧状の移動を継続する。上記第1の位置で直径減少構造240を保持するために採用されるバイアスの量は、直径減少構造240の構築の材料、および直径減少構造240を直径減少構造基礎要素280中の位置に固定する採用された方法のような因子によって制御される。
【0076】
器具80の大きな直径のシャフトにより壁356の内径に向かって押されるとき、スタンドオフ250は第2の位置に移動し、そこで、ヘッド260の面262は、壁356にほぼ平行に、そしてそれとほぼ同格に配置される。壁356と上記第2の位置にある直径減少構造240との間の空間的相互関係は、個々のトロカールの内側形態、通路25の内側周縁、およびバルブアセンブリおよび直径減少構造100の意図された適用の関数である。バルブアセンブリおよび直径減少構造100は、直径減少構造240を回動するか、または曲げるための適切な空間を提供し、そしてなお、所定のカニューレ50について最大内径と一致するより大きな直径の器具80を収容するような形態である。より大きな直径の器具80の引抜きに際し、直径減少構造240は、付勢されて第1の位置に再位置決めされ、そこで、各スタンドオフ250の部分は、隣接する壁220である。
【0077】
図14および15をここで参照して、スタンドオフ部材250は、第1または直径減少位置で示され、ここで、ヘッド260は、長軸-方向軸Xに対してほぼ半径方向に延びる
。カンチレバー部分222は、ヘッド260の半径方向転位を構造的に支持し、そして制限するような形態のほぼ剛直性の障壁を提供する。第1の位置にある直径減少構造240は、バルブアセンブリおよび直径減少構造100を通り、そして任意の移動なしにカニューレ50中へのより小さな直径の器具60の貫通を収容するような形態である。
【0078】
この第1の位置にあるとき、スタンドオフ部材250は、小直径外科用器具60の垂直移動または角度をなす移動の結果として、中央の長軸方向軸Xに垂直な構成要素にともなう力により、少なくとも部分的に軸方向に圧縮されて配置される。各スタンドオフ部材250は、直径減少アセンブリ200中に取り付けられ、小直径外科用器具60の過剰の軸を離れる平行移動および角度をなす移動に対する制限を提供する。
【0079】
小直径の外科用器具60は、シール125を通じ、そしてカニューレ50中に、代表的には、直径減少構造240とほとんど接触しないか、または接触せずに位置決めされる。しかし、小直径の外科用器具60が操作されて軸を離れる移動または角度をなす移動をなすとき、小直径の外科用器具60は、少なくとも1つのヘッド部分260およびカニューレ50の内側周縁と接触するようになり、これらは、2つの別個の、そしてほぼ平行の構造的障壁として組み合わせて作用し、外側方向に向く、中央の長軸方向軸Xから離れて軸を離れる移動および角度をなす移動を制御する。ヘッド260とカンチレバー部分222の組み合わせは、剛直性または可撓性の付勢された構造のような形態とされ得る。この制御する機構は、小直径の外科用器具60による作動移動を制限するよう機能し、上記シールシステムの一体性を保持するに十分である。
【0080】
ここで、図16A、16B、および16Cを参照して、別の好ましい実施形態では、バルブアセンブリおよび直径減少構造500は、先の実施形態と同様に、近位端部分または直径減少アセンブリ600およびバルブアセンブリ700を含むが、直径減少構造640は、第1のシール525の近位方向に位置決めされる。
【0081】
直径減少構造500は、端部キャップ510、直径減少構造ハウジング610、直径減少構造640、直径減少構造基礎要素680、および必要に応じて第1のOリングを含む。
【0082】
端部キャップ510は、遠位端部分512および近位端部分514を含むほぼ円筒形の形状を有する。近位端部分514は、中央の長軸方向軸Xと整列する穴515を規定する環状形状のディスクまたは部分516を含む。この形態では、環状部分516は、剛直性プラスチック、またはシールであるような形態ではない可撓性の膜であり得る。従って、穴515は、剛直性または可撓性の障壁として構成され得、そして剛直性形態にあるカニューレ50の内径に少なくとも等しい直径を有する。
【0083】
直径減少構造ハウジング610は、遠位端部分612から近位端部分614まで周縁が減少するほぼ半球形の殻形状を有する。近位端部分614は、穴615を規定する環状部分613を含む。穴615は、好ましくは、穴515より大きい直径を有している。近位端部分614は、遠位端部分512によって接続されて受容されるような形態とされる。遠位端部分612は、貝殻状表面を有する外側の円筒形部分616を含み、その取り扱いを容易にする。
【0084】
直径減少構造640は、3つのスタンドオフ部材650を有するスタンドオフアセンブリを含み、そして連結機構670が、第1のシール525の近位方向に位置決めされる。スタンドオフ650は、アセンブリ600内に位置決めされた器具の移動に対する所定の程度の制御およびその制限を提供する。3つの連結部材671の形態である連結機構670は、スタンドオフ650の移動を一体化し、かつ同調する。スタンドオフ部材650または連結機構670の詳細な形態は変動し得るけれども、スタンドオフアセンブリ645が、本明細書中のすべての実施形態で記載されるように、操作的に採用され、小さな外科用器具の軸を離れる移動および角度をなす移動を制限する。
【0085】
直径減少構造基礎要素680は、その近位端部分682上の直径減少構造640に静止するような形態であり、そして、少なくとも矢印「A」によって部分的に表されるような所定の範囲の動きの全体を通して減少構造640の動きを支持および制御するような形態である少なくとも部分的にカンチレバーであるシート位置690を含む。遠位方向に延びる管状部分685は、第1のシール525の位置決めのための形態である。第1のシール525は、長軸方向軸Xにほぼ垂直に位置決めされ、そして固定タイプのシール、または浮遊タイプのシールであり得る。
【0086】
第1のシール支持要素750は、ほぼ管状の形状を有し、遠位端部分754は、カンチレバーシート部分690および遠位端752の近位側に接する。第1の支持要素750は、スタンドオフ650の運動の遠位方向範囲を制限するような形態であり得る内壁756を有する。第1のシール要素750のカンチレバーの部分753は、第2のシール支持要素780の近位部分の間に位置決めされる第2のシール765のフランジ767を固定およびシールするように位置決めされる。
【0087】
第1の支持要素750の遠位端752は、第2のシール支持要素780の遠位端部分782と協働して第2のシール765のフランジ767を少なくとも部分的に取り囲み、そしてシールして位置決めする。第2のシール765は任意のタイプのシールであり得るが、好ましくは、固定または浮遊する第1のシールとの使用のために共通した形態であるダックビルタイプシールである。好ましい実施形態では、第2のシール765は、シールハウジング710中に遠位方向に延びるダックビルタイプシールである。
【0088】
シールハウジング710は、第2のシール765、および第2のシール支持要素780および第1のシール支持要素750の少なくとも一部分を取り付け、そして少なくとも部分的に取り囲むような形態の近位部分714を含む。第2シール支持要素780もまた、ほぼ環状の形状を有し、そして第1のシール支持要素750とロックし、かつ係合するような形態である。シールハウジング710は、カニューレと嵌合するような形態の遠位端部分712を有する。
【0089】
バルブアセンブリおよび直径減少構造500は、シールシステムに対して外部に、または近位方向に小さな外科用器具の軸を離れる移動および角度をなす動きを制御するためのアセンブリとして構成される。この構成は、第1のシールが小さな外科用器具の操作によって受ける角度をなす動きの範囲をさらに制限することにより、この第1のシール上に配置されるひずみを低減し、それによって、このトロカールシールシステムの一体性を改善する。さらに、バルブアセンブリおよび直径減少構造500は、対応する寸法のカニューレ50に取り外し可能に連結され得るけれども、端部キャップ510、ハウジング610、直径減少構造640、および基礎要素680が、トロカールのシールされた部分の一体性を中断することなく小さな外科用器具の軸を離れる移動および角度をなす移動を有利に制御するために固定シールまたは浮遊シールを有する広範な範囲のトロカールアセンブリとの使用のために、例えば、一体化された第1のシール525とともに、またはなしで、一体化アセンブリとして容易に適合され得る。
【0090】
ここで、図17および18A〜18Cを参照して、バルブアセンブリおよび直径減少構造800の好ましい実施形態の1つは、近位端部分または直径減少アセンブリ900、および遠位端部分またはバルブアセンブリ1000を含む。直径減少構造940は第1のシール825の遠位方向、および直径減少構造ハウジング910内に位置決めされる。
【0091】
直径減少構造940は、直径減少構造基礎980中に位置決めされる3つのスタンドオフ950および3つの連結部材971を有するスタンドオフアセンブリ945とともに示される。直径減少構造基礎980および連結部材971の全体形態は、より先の実施形態に構造的および作動的に類似しているが、スタンドオフ950は、図16Aに描写されるのと類似の異なる形態のヘッド部分960を有し、側方部分965はほぼ平面状の形状およびアーム956にほぼ等しい幅を有している。
【0092】
ヘッド部分960はまた、取り付け機構963およびカンチレバー伸長部またはフランジ967を含み得る。フランジ967は、ヘッド960から第1の位置にあるベース961に向かって半径方向に延びる。スタンドオフ950の第2の位置では、フランジ967は、直径減少構造ハウジング910の内壁と接触することにより、スタンドオフ950の移動の範囲を少なくとも部分的に制限するような適切な長さを備える形態であり得る。取り付け機構963は、環状の形状の付勢部材969を、スタンドオフ950を運動のその範囲全体で受容および保持する形態である。環状形状の付勢部材969は、スタンドオフ950を上記第1の位置に付勢する形態であり、軸を離れる移動または角度をなす移動が、スタンドオフ950を上記直径減少構造基礎980またはハウジング910に対して半径方向の外側方向に圧縮するよう作用し、そして小さな直径の外科用器具がスタンドオフ950間に立ち入ることを防止するための中断されない障壁として作用するとき、さらなる付勢を提供する。
【0093】
取り付け機構963、フランジ部分967、および付勢部材969の組み合わせた効果は、上記長軸方向軸にほぼ垂直な配向を有する力が採用され、そしてスタンドオフアセンブリ940の能力がより大きな直径の器具を自動的に収容するとき、スタンドオフアセンブリ940による、より小さな直径の外科用器具の移動の制御である。
【0094】
図19では、さらなる好ましい実施形態のバルブアセンブリおよび直径減少構造1200は、直径減少構造1340が、直径減少構造基礎1380内に独立に位置決めされた4つの直径方向に対向したスタンドオフ1350を有するスタンドオフアセンブリ1345を含む直径減少構造1340を備えた形態とされる。各スタンドオフ1350は、連結機構なしで独立に回動し、小さな器具の軸を離れる移動および角度をなす移動を制限する。
【0095】
スタンドオフ部材1350は、基礎1380とともに取り付けるための形態のヘッド1360、アーム1356、およびベース要素1351を含む。スタンドオフ1350は、基礎1380に固定して取り付けられるか、または、例えば、代替のベース要素1351が、基礎1380上に回動して位置決めされ得、そして位置決め要素(図示せず)を用いてその場に保持される。付勢が採用されてスタンドオフ1380をハウジング1310に隣接する第1の位置に位置決めする。さらなる代替の実施形態として、連結機構がヘッド1360と作動可能であるように位置決めされて、例えば、先に示された連結機構の1つまたは両方の機能を実施する。代替のヘッド1360形態は、スタンドオフ1380をそれらの運動の範囲の全体でほぼ連続する環状構造に相互に置く、入れ子式、舌および溝、または傘型歯車機構を有して含む。
【0096】
スタンドオフ1350に固有のバイアス、または直径減少構造基礎1380へのその位置決め構造と組み合わせたバイアスは、スタンドオフ1350を、大きな直径の外科用器具によって曲げられなければ、第1の位置に維持する。その他の実施形態に示されるように、直径減少構造1350は、第1のシールの近位方向または遠位方向に採用され得る。スタンドオフ1350はまた、この形態では、より小さな直径の外科用器具の移動を制御するために、ヘッド260の形態に類似の球根状形態のヘッド1360を含む。
【0097】
図20Aおよび20Bでは、2つの実施形態のスタンドオフ部材950および1350が、図18A〜18Cおよび19にそれぞれ対応して示される。これら2つのスタンドオフの主要な形態は、しかし、本明細書中に記載されるすべてのスタンドオフ形態の代表であるとしてのみ考慮されるべきである。スタンドオフ部材950および1350は、軸「Y」と角度アルファ(α)で軸「y」を形成するベース部分951および1351を含む。軸「Y」は、中央の長軸方向軸「X」に垂直である。ヘッド960および1360は、軸「X」と角度シータ(θ)で軸「x」を規定する。トロカールハウジングおよび適用の形態に依存して、角度「α」または「θ」は、それらの個々の「Y」軸および「X」軸と一致し得るか、または、スタンドオフ950および1350の代替の実施形態では、それらの個々の軸の対向する側に延び得る。軸「X」は、中央の長軸方向の軸「X」に平行である。
【0098】
本明細書に記載されるすべてのスタンドオフは、軸「X」または中央の長軸方向軸にほぼ垂直な配向を有する平面で作用する力に対してほぼ圧縮耐性のバイアス構造を提供する。スタンドオフ950および1350は、および本明細書中に記載のすべてのその他のスタンドオフ改変例は、直径減少ハウジングのような構造に対する形態でかつそれに対して位置決めされ、中央の長軸方向軸に垂直な角度からプラスマイナス約15度の範囲の角度にある平面内の力に対してほぼ圧縮耐性のバイアス構造を少なくとも提供する。
【0099】
個々のスタンドオフ部材950および1350は、隣接するスタンドオフ950と1350との間で重複、相互関係、交互配置する翼伸長部またはフランジのような変動するヘッド部分960および1360を含み得る。保持機構939もまた、例えば、付勢された部材939の位置決めのためにヘッド部分960および1360中に含められ得る。
【0100】
図20Cをここで参照して、直径減少構造1440のさらなる代替の実施形態では、単一の統合されたスタンドオフアセンブリ1445は、連続的または一体化フランジのスタンドオフまたはフランジ構造1445に形成される。フランジ構造1445は、例えば、軸を離れてほぼ平行に、または角度をなして移動するとき、より小さな直径の外科用器具の移動を制限する機能を実施するために適切な、任意の形態のヘッド1460、アーム1456、およびベース1451をとり得る。直径減少構造1440は、セグメント化されたヘッド部分1460およびアーム1456を規定する複数のスロット1431で少なくとも部分的にセグメント化され得る。保持機構1439がまた採用され得、直径減少構造1440をさらに付勢する。この実施形態はまた、カンチレバーのほぼ直線状の可撓性フランジ構造、または少なくと部分的にカンチレバーであり、かつ対応して位置決めされた構造ハウジングによって支持される角度をなすスタンドオフ構造の構造形態をとり得る。
【0101】
直径減少構造1440は、独立のスタンドオフ1450とともに、または一体化された統合フランジ構造スタンドオフ1450形態として、中央の長軸方向軸「X」を横切る平面中の力、そして特に中央の長軸方向軸「X」にほぼ垂直な平面中の力に抵抗するような適切な形態である。フランジ構造1450は、任意の操作する調節なくして大直径の外科用器具を収容するように長軸方向軸「X」とほぼ整列された力で曲がるか、または回動するような形態である。
【0102】
別の代替の実施形態では、直径減少構造は統合された構造であり、ここでは、アームが接続されて環状型の構造形態を形成し、そしてアセンブリとしてトロカールハウジング内に位置決めされる。この実施形態におけるスタンドオフアセンブリはまた、別個のまたは一体の付勢された部材を含み得る。
【0103】
なお別の実施形態では、1つ以上の直径減少構造が、連続して、または1つのアセンブリで一緒に採用され得、平行な直径減少構造または異なる直径の直径減少構造を生成する。
【0104】
図21および22Aをここで参照して、バルブアセンブリおよび直径減少構造1500のさらなる代替の実施形態は、直径減少アセンブリ1600およびバルブアセンブリ1700を含む。バルブアセンブリおよび直径減少構造1500は、中央の長軸方向軸Xと同心である通路1505を規定する。
【0105】
直径減少アセンブリ1600は、第1のシール1525、直径減少構造ハウジングまたは遠位ハウジング1610、直径減少構造1640、および直径減少構造基礎1680を含む。直径減少構造基礎1680は、バルブアセンブリ1700と連結する。バルブアセンブリ1700のシールハウジングまたは近位ハウジング1710は、カニューレ50に離脱可能に連結されるような形態である。
【0106】
直径減少構造ハウジング1610は、形状がほぼ管状であり、そして遠位端部分1612および近位端部分1614を規定する管状壁1615を含む。近位端部分1614は、窪んだ部分またはフランジ1618を規定する近位方向に延びるリム1616を有する。フランジ1618は、上記長軸方向軸Xにほぼ垂直であり、そして長軸方向軸Xと整列される穴または通路1505を規定するリム1619を含む。この形態における直径減少構造ハウジング1610は、第1のシール支持要素1620によってその場に保持されているフランジ1618の遠位方向に位置決めされる第1のシール1515を含む。第1のシール支持要素1620はまた、リム1619と整列されるリム1622を規定する。リム1622の遠位端は、シール支持要素1620の遠位端1622とともにエッジ1623を形成する。遠位端部分1612は、フランジ部分1613を含む。
【0107】
管状壁1615の内径は、第1の部材1630および第2の環状部材1635に接し、そしてそれらに対してスライド可能に移動するような形態である。環状部材1630の遠位エッジは、第2の環状部材1635の近位エッジ1636に接して位置決めされる。第2の環状部材1635は、半径方向に延びる突出部またはタブ1637を有する。
【0108】
直径減少ハウジング1610は、遠位端1612から遠位方向に延びる環状部材1611に連結される。ストップ1608は、シール支持要素1750に接し、そしてハウジング1610の第1の位置を規定する部材1611の遠位端1609上に位置決めされる。ストップ1608はまた、タブ1637とインターフェースし、そしてそれによって制限されて少なくとも部分的にハウジング1610の近位方向移動を制限し、そしてハウジング1610の第2の位置を規定する。
【0109】
直径減少構造1640は、直径減少基礎要素1680上に位置決めされる。直径減少基礎要素1680は、遠位端1682および近位端1684を有する。遠位端1682は、シール支持要素1750と接する。要素1680はまた、環状部材1630および1635の内側の部分と接する。直径減少構造1640は、上記長軸方向の軸にほぼ平行に遠位方向に延びる位置から、この長軸方向軸にほぼ平行に近位方向に延びる位置まで、各スタンドオフ部材1650の約180゜までの移動を支持するような形態である。
【0110】
第1のスタンドオフアセンブリ240位置では、スタンドオフ部材250は、上記中央の長軸方向軸に垂直な平面中にほぼ位置決めされ、そしてハウジング1610の構造的支持と組み合わせて、通路1505の作動可能な領域を低減する。第2のスタンドオフアセンブリ240位置では、スタンドオフ部材250は、上記第1の位置の少なくとも部分的に遠位方向にほぼ位置決めされる。第3のスタンドオフアセンブリ240位置では、スタンドオフ部材250は、上記第1の位置の少なくとも部分的に近位方向にほぼ位置決めされる。
【0111】
スタンドオフ部材1650は、アーム1656によってベース部分1651に対向する円筒形端部部分1654とともに連結されるヘッド1660を有する。スタンドオフ部材250は、より先の実施形態に記載されるような3つの連結部材1671を含む連結機構によって連結される。
【0112】
ヘッド1660は、直径減少構造1640が第1の位置にあるとき、第1のシール1525と同格でほぼ平坦な面を有する第1の側面1662および対向するテーパー状の第2の側面1668を含む。第1の側面1662は、カンチレバー伸長部1661を含む。第3の側面1664は、ほぼ凸面状の部分および勾配をもつ側方部分1665を含む。第3の側面に対向する第4の側面1666は、上記平坦な面が第2の側面1662およびカンチレバー部分1661に延びるようにアーム1656と連結されているほぼ平坦な面を有する。アーム1656は、ベース1651を連結する頸部下方部分およびヘッド1660である。ヘッド1660はまた、長軸方向軸Yにほぼ垂直である中央に位置決めされたセグメント化凹状ノッチ1663を含む。ノッチ1663のこのほぼ凹状の形状は、直径減少構造1640が第1または初期位置にあるとき、小さな外科用ツールによる限られた程度の軸を離れる動きを収容するような形態および寸法である。
【0113】
直径減少構造1640は、3つのスタンドオフ1650を有するスタンドオフアセンブリおよび3つの連結部材1671を有する連結機構1670とともに示されているが、直径減少構造基礎1680および連結部材1671の一般形態は、図6〜8のそれらのようなより先の実施形態に構造的および作動的に類似している。
【0114】
バルブアセンブリ1700は、第1のシール支持部材1750、第2のシール1765、およびカニューレ50に連結するための形態であるシールハウジング1710を含む。さらに、弾性の管状シールまたは第3のシール1601が、バルブアセンブリ1700と直径減少アセンブリ1600との間のスライドジョイント1699の上にシールして位置決めされる。
【0115】
第2のシール支持要素1750は、直径減少基礎要素1680とシールハウジング1710との間に位置決めされる。第2のシール支持要素1750は、外側円筒形表面1756を有する管状壁1755とともにほぼ管状の形状を有する。さらに、第2のシール支持体要素1750の遠位端1752は、シールハウジング1710の近位端1714と組み合わせて第2のシールをその場でシールする。
【0116】
シールハウジング1710近位端部分1714は、第2のシール支持要素1750および第2のシール1765の静止のための位置を含む。シールハウジング1710の遠位端部分1712は、差込みまたはねじ連結のような適切な取り付け機構を利用してカニューレ50と嵌合するような形態である。
【0117】
第3または管状シール1601は、近位端1605および遠位端1603を有する。近位端1715は、直径減少ハウジング1610のフランジ1613とシールして係合される。シールハウジング1710の近位端1714および第2のシール支持要素1750の遠位端1752は、第3のシール1601の遠位端部分1603をシールして係合するように位置決めされる。第3のシール1601は、スライドするジョイント1699の上に、かつそのシールを提供する可撓性弾性管状シールとしての形態および寸法である。第3のシール1601は、ストップ1608が第2のシール支持要素1750に接している第1の位置と、ストップ1608が近位方向に再位置決めされ、そしてタブ1637に接している第2の位置との間の直径減少ハウジング1610の動きを収容するために適切に可撓性である。さらに、第3のシール1601は、シールハウジング1610の直径減少ハウジング1610の第1の位置に対する付勢を提供する。
【0118】
第3のシール1601は、好ましくは、可撓性および/または伸張可能な材料(好ましくは押出し成形可能または射出成形可能な材料)、最も好ましくは、エラストマーもしくは弾性的もしくはエラストマー材料から製作される。第3のシール1601は、中央の形状へこみ1601を含み得、構造ハウジング1610の長軸方向伸長および退避を許容する。あるいは、第3のシールは、図23に示されるようにv形状のへこみのない完全に管状であり得、そして適切なエラストマー性質を有し、ハウジング1610の伸長および退避の間にシールが伸張することを許容する。エラストマー材料は、下手な取り扱いに遭遇し得、そして、例えば、可撓性付勢を提供しながら、裂けまたは貫通に抵抗性である、外部器具適用のために適切な厚みを有する。第3のシール1601は、オートクレーブ処理または滅菌のために必要に応じて容易に取り付けおよび離脱され得る。
【0119】
図22A〜22Cをここで参照して、直径減少構造1640は、図15、16A、および20Aのそれと同様に、第1の位置に付勢され、ここで、少なくともヘッド1660の第4の側面1666の少なくとも一部分およびアーム1656は、直径減少構造ハウジング1610の一部分と同格であり、そしてストップ1608は、第2のシール支持要素1750に接している。この実施形態では、第1のシール支持要素1620のリム1621および遠位端1622は、第4の側面1666の少なくとも一部分およびアーム1656とそれぞれ同格であり、そして特に、コーナー1623は、アーム1656と第4の側面1666との接続部に位置決めされる。従って、第1のシール支持要素1620は、スタンドオフ1650のための構造的支持を提供することによって第1の位置にスタンドオフ1650を支持し、小直径の外科用器具の軸を離れる移動および角度をなす移動から制限する。
【0120】
直径減少構造1640が、図13に示されるように、大きな外科用器具によって遠位方向に第2の位置に曲げられるとき、ここで、面1662が第2のシール支持要素1750の管状壁1755の内側の方向に回動し、スタンドオフ部材1650が、外科医またはオペレーターによる任意の外部調節なしに大きな外科用器具の増加した直径を収容している。スタンドオフ部材1640は、しかし、上記第1の位置へのそれらの付勢を維持する。
【0121】
上記大きな外科用器具がバルブアセンブリおよび直径減少構造1500を通じて近位方向に引かれるとき、スタンドオフ部材1650の付勢および弾性性質の組み合わせは、大きな器具と結合し得る。所望されない結合を防止するために、遠位端1612は、第1の環状部材1630、第2の環状部材1635、および第2のシール支持部材1750と、上記直径減少ハウジング1610が、上記器具がストップ1608と結合することを止めるか、またはタブ1637に接するまで近位方向にスライドするように、スライドして係合する。直径減少構造1610の上記第1のハウジング1610位置からの近位方向移動は、スタンドオフ部材1650が第3の位置の近位方向に回動し、そして通路1505の作動可能な領域を少なくとも部分的に、上記第2の位置から、少なくともこの作動可能な領域が上記スタンドオフアセンブリの第2の位置の作動領域のそれに類似して上記大きな器具が制限された抵抗性で引き抜かれ得るように増加される第3の作動可能な領域まで増加する。
【0122】
結合を防止するためのさらなる代替の実施形態は、例えば、外部解放機構とともに第2の位置にある各スタンドオフのためのキャッチまたは係合レセプタクル、または第2の側面1668および/または第3の側面1664上に位置決めされた1つ以上のホイルのような摩擦減少手段を含み、これは、このホイルの回転により遠位または第2の位置にある間、上記大きな器具の引き抜きを収容し得、そしてなお、第1の位置にあるとき小さな外科用器具の動きに対する適切な抵抗性を提供する。
【0123】
ここで図24を参照して、本開示の別の実施形態が示されている。システム2000は、シールアセンブリ2002、およびこのシールアセンブリ2002が取り付けられるカニューレアセンブリ2004を含む。シールアセンブリ2002は、シールアセンブリ2002の外側部材を形成する複数の構成要素、および本明細書で上記で論議されたような小直径の外科用器具の過剰の軸を離れる移動および角度をなす移動を制限するための直径減少構造からなるシールハウジングを規定する。シールアセンブリ2002はシール軸「x」を規定する。シールアセンブリ2002は、第1または近位シールサブアセンブリ2006、およびカニューレアセンブリ2004に連結される第2または遠位シールサブアセンブリ2008を含む。第1のシールサブアセンブリ2006は、第2のシールサブアセンブリ2008への離脱可能な連結のために適合され、そして上記直径減少構造を取り込む。
【0124】
図25〜27を、図24と組み合わせて参照して、シールアセンブリ2002の第1および第2のシールサブアセンブリ2006、2008が論議される。第1のシールサブアセンブリ2006は、端部キャップ2010、隔壁シール2012および直径減少ハウジング2014を含む。直径減少ハウジング2014は、スタンドオフ要素2020を収容する第1および第2の減少ハウジング構成要素2016、2018を含む。一般に、スタンドオフ要素2020は、相互連結され、そして回動されて器具の通過を許容する。
【0125】
スタンドオフ要素2020は、エラストマーOリング2022によって初期位置に付勢される。Oリング2022は、図26に示されるように、各スタンドオフ要素2020の凹部2020r内に受容される。スタンドオフ要素2020が、器具の挿入に際し、下方に回動するとき(図26中影線で示される)、Oリング2022は伸張してスタンドオフ要素2020のこの動きを許容する。上記器具の除去に際し、スタンドオフ要素2020は、Oリング2022の影響の下、軸「x」に対して横切る関係でそれらの初期位置に戻る。第1のシールサブアセンブリ2006の残りの構成要素は、先の実施形態で開示および論議されたそれらの対応する構成要素に実質的に類似し、そしてこれら構成要素の構造および機能性のさらなる論議について本明細書で上記の参照がなされる。
【0126】
本実施形態の1つのさらなる局面では、直径減少ハウジング2014は、第2の減少ハウジング構成要素2018の内壁2026の周りに半径方向に間隔を置かれた取り付けタブ2024を含む。図25および27に見られるように、取り付けタブ2024は、論議されるように、第1のシールサブアセンブリ2006を第2のシールサブアセンブリ2008に離脱可能に取り付けるために供される。
【0127】
第2のシールサブアセンブリ2008は、静止リング部材2028、ダックビルバルブハウジング2030、バルブハウジング2030内に支持されたゼロ閉鎖またはダックビルバルブ2032、および手動ロック部材2034を含む。静止リング部材2028は、その近位側上に第1の環状壁2036を規定する。環状壁2036は、示されるように直径方向に反対の関係で整列される小さな、および大きな凹部2038、2040を取り込む。静止リング部材2028の第1の環状壁2036は、第1および第2の減少ハウジング構成要素2016、2018のそれぞれ壁2044、2046間に規定される環状間隙2042内に受容される(図26)。小凹部および大凹部2038、2040は、減少ハウジング2014の位置決め脚2048、2050の対応する対を受容する。図28および29に最も良く描写されるように、これら位置決め脚2048、2050間の個々の距離と、凹部2038、2040の対応する長さ(距離および長さ「a」および「b」として識別される)は、組み立ての間に静止リング部材2028内、またはそれに対する減少ハウジング2014の適正な配向を確実にする。
【0128】
静止リング部材2028は、この静止リング部材2028の遠位側上に配置される第2の環状壁2052をさらに含む。第2の環状壁2052は、その中に部分的環状スロット2054、およびその外表面に複数の半径方向に間隔を置いた溝2056を含む。単一のロックタブ2058が各溝2056内に配置される。部分的スロット2054、間隔をおいた溝2056およびロックタブ2058の機能は、本明細書中、以下でより詳細に論議される。
【0129】
図25および29で最良に描写されるように、ダックビルバルブハウジング2030は、中央アパーチャ2062を規定する環状壁2060を含む。環状壁2060は、アパーチャ2062に近接する3つの溝2064を規定する。溝2064は、第1および第2のシールサブアセンブリ2006、2008の組み立ての間に直径減少ハウジング2014の取り付けタブ2024を収容する。ダックビルハウジング2030は、複数の軸方向にぶらさがる脚2066を含む。ダックビルバルブハウジング2030の脚2066は、矩形の開口部2068を含み得る。
【0130】
1つの好ましい配列では、手動ロック部材2034が、それと固定された関係にあるダックビルハウジング2030に固定される。手動ロック部材2034は、その外側表面中に規定される複数の凹部2070を含む。凹部2070は、ダックビルハウジング2030の対応してぶらさがる脚2066を受容する。凹部2070は各々、ダックビルハウジング2030のぶらさがる脚2066の矩形開口部2068内にそれとスナップ関係で受容される(図25に見られるような)取り付けタブ2072を含み、これら2つの構成要素を固定する(図26もまた参照のこと)。手動ロック部材2034およびダックビルハウジング2030は、ダックビルバルブ2032の周縁リム2074を捕捉し、このダックビルバルブ2032をこれら2つの構成要素間に固定する。
【0131】
手動ロック部材2034およびダックビルハウジング2030は、少なくとも部分的に静止リング部材2028内に配置され、そしてこの静止リング部材2028に対する回転移動のために適合されている。手動ロック部材2034は、使用者による係合のために半径方向の外側に延びるグリップ2076を含む。グリップ2076は、静止リング部材2028の部分的環状スロット2054内に収容され、そして手動ロック部材2034およびダックビルハウジング2030の回転の間にスロット2054を横切る横方向脚2078を含む。手動ロック部材2034は、第1のサブアセンブリ2006の第2のサブアセンブリ2008への取り付けおよび/またはそれからの解放を許容する解放位置に対応する第1の位置と、第1のサブアセンブリ2006を第2のサブアセンブリ2008に固定するロック位置に対応する第2の位置との間の回転移動のために適合されている。Oリング2080は、ダックビルハウジング2030の周縁の周りに位置決めされ、ダックビルハウジング2030と直径減少ハウジング2014との間の実質的シールを形成する。
【0132】
その他の実施形態では、上記手動ロック部材2034は、ダックビルハウジング2030によってスライド可能に受容される。この手動ロック部材2034は、次に、静止シリング部材2028に対してスライド可能である。
【0133】
図24〜26を参照して、カニューレアセンブリ2004は、カニューレハウジング2082およびこのハウジング2082から延びるカニューレスリーブ2084を含む。カニューレハウジング2082は、静止リング部材2028の溝2056内に位置決めされる垂直脚2086を含む。脚2086は、好ましくは、有利には、静止リング部材2028の溝2056内に配置されたロックタブ2058を収容し、これら2つの構成要素を固定して取り付ける寸法の内部レッジ2088を含む。カニューレスリーブ2084は、器具の通過を許容する長軸方向通路2090を規定する。カニューレスリーブ2084は、このカニューレスリーブ2084および上記カニューレハウジングのそれぞれ対応する舌2092および溝2094によってカニューレハウジング2082に固定され得る。Oリングシール2096は、これら構成要素に隣接する上記ハウジング2082内にシールを形成するためにカニューレハウジング2082内に位置決めされ得る。
【0134】
使用において、シールアセンブリ2002の第2のシールサブアセンブリ2008がカニューレハウジング2082に取り付けられる。これに関し、カニューレハウジング2082の垂直脚2086は、静止リング部材2028の溝2056と整列され、そして上記リング部材2028が進行され、それによって、このリング部材2028のロックタブ2058は、上記垂直脚2086内の内部レッジ2088を固定して係合する。その後、上記直径減少構造が、例えば、小直径器具との使用において必要であると決定されるとき、第1のシールサブアセンブリ2006が、図27〜29に描写されるように、第2のシールサブアセンブリ2008に対して位置決めされる。この位置で、第1のシールサブアセンブリ2006の位置決め脚2048、2050は、第2のシールサブアセンブリ2008の対応する凹部2038、2040と整列される(図25および27)。さらに、手動ロック部材2034が、図29の第1または解放位置に配置される。この位置で、第1のシールサブアセンブリ2006の取り付けタブ2024は、第2のシールサブアセンブリ2008のダックビルハウジング2030の環状プレート2060の取り付け凹部2064とほぼ整列する。第1のシールサブアセンブリ2006は、次いで、第2のシールサブアセンブリ2008に取り付けられ、それによって、位置決め脚2048、2050は、個々の凹部2038、2040内に位置決めされ、そして取り付けタブ2024は、ダックビルハウジング2030の取り付け溝2064内に受容される。手動ロック部材2034は、次いで、軸「a」の周りを、図30に描写される第1または解放位置から、図31に描写される第2またはロック位置に回転される。手動ロック部材2034のこの移動は、ダックビルハウジング2030の対応する回転移動を引き起こし、上記取り付け溝2064を置換し、それによって取り付けタブ2024が、ダックビルハウジング2030の環状壁2060の下に捕捉される。この位置で、第1のシールサブアセンブリ2006は、第2のシールサブアセンブリ2008に固定される。この手順は、シールアセンブリ2002およびカニューレアセンブリ2004を通じて器具を導入することにより継続され、そして所望の外科的手順を実施する。
【0135】
ダックビルハウジング2030および手動ロック部材2034は、製造の間にモノリシックに形成された単一の構成要素であり得る。さらに、上記第2のシールサブアセンブリ2008は、カニューレハウジングまたはスリーブハウジング2082の構成要素であり得、そしてカニューレアセンブリ2004とともに提供され得ることが想定される。代替例では、第2のシールサブアセンブリ2008は、その全体で上記カニューレハウジング2082を置換し得、そして上記スリーブハウジングとして供される。その他の改変された第1のシールサブアセンブリが、例えば、直径減少構造とともに、またはそれなくして、上記第2のシールサブアセンブリ2008との使用に適合され得ることがさらに想定される。
【0136】
本開示の例示の実施形態が、添付の図面を参照して本明細書中で説明されてきたが、本開示は、これらの正確な実施形態に制限されず、しかも種々のその他の変更物および改変物が、本開示の範囲または思想から逸脱することなく当業者によってその中でなされ得ることが理解されるべきである。すべてのそのような変更および改変が添付の請求項の範囲内に含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0137】
最小侵襲外科的手順の間にトロカールを通じて導入される外科的器具の周りで流体密なシールを提供する医療器具が提供される。
【0138】
(要約)
外科用シールアセンブリは、外科用スリーブに作動可能に連結されるよう適合されたスリーブハウジング、このスリーブハウジングに離脱可能に取り付け、そしてそれと実質的にシールされた関係で外科用目的物の通過を許容するよう適合された内側部分とともにシール部材を有するために適合されたシールハウジング、およびこのシールハウジングと連結された手動ロック部材を含む。この手動ロック部材は、上記スリーブハウジングに取り付けることから上記シールハウジングの除去を許容する上記シールハウジングの解放位置に対応する第1の位置と、上記スリーブハウジングに上記シールハウジングを固定する上記シールハウジングのロック位置に対応する第2の位置との間で、上記シールハウジングに対する動きのために適合されている。この手動ロック部材は、好ましくは、上記シールハウジングの長軸方向軸に対する回転移動のために適合されており、その第1の位置と第2の位置との間を移動する。
【符号の説明】
【0139】
25 通路
50 カニューレ
54 カニューレ近位端
100 バルブアセンブリおよび直径減少構造
200 直径減少アセンブリ
300 バルブアセンブリ
310 シールハウジング

【特許請求の範囲】
【請求項1】
図1に示される外科用システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18−1】
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【図18−2】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図23】
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【図24】
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【図26】
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【図27】
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【図28−1】
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【図28−2】
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【図25】
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【公開番号】特開2011−251138(P2011−251138A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−159402(P2011−159402)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【分割の表示】特願2006−100823(P2006−100823)の分割
【原出願日】平成18年3月31日(2006.3.31)
【出願人】(501289751)タイコ ヘルスケア グループ リミテッド パートナーシップ (320)
【Fターム(参考)】