説明

トロンボポエチンアゴニスト化合物の投与の方法

実施形態は、被検者に高用量または負荷用量のTPO調節因子を投与することについての方法を提供する。実施形態は、被検者において血小板減少症および/または好中球減少症を治療することについての方法をさらに提供する。さらに、実施形態は、被検者において血小板生産を増加させるおよび/または末梢血幹細胞数を増加させることについての方法をさらに提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒト・トロンボポエチン受容体を調節する/活性化する化合物に関連する。適切には、方法は、3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩、(以下では、ビス−(モノエタノールアミン)塩は化合物Aであり;
それは、構造(I)によって表される化合物である:
【化1】

そして化合物Bは、対応する塩を含まない化合物またはその医薬的に許容され得る塩を意味する)。
【背景技術】
【0002】
トロンボポエチン(TPO)は、c−Mplリガンド、mplリガンド、メガポエチン(megapoietin)、ならびに、巨核球の増殖および発達因子とも呼ばれ、血小板の生産に関与することが知られている糖タンパク質である。参照として、例えば、Wendling, F., et. al., Biotherapy 10(4):269-77 (1998); Kuter D.J. et al., The Oncologist, 1:98-106(1996); Metcalf, Nature 369: 519-520 (1994)。TPOは、クローニングされ、そしてそのアミノ酸配列と、それをコードするcDNA配列とは記述された。参照として、例えば、米国5,766,581;Kuter, D.J. et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 91:11104-11108 (1994); de Sauvage F.V., et al., Nature, 369: 533-538 (1994); Lok, S. et al., Nature 369:565-568 (1994); Wending, F. et al., Nature, 369: 571-574 (1994)。
【0003】
特定の場合では、TPO活性は、TPO受容体(MPLとも呼ばれる)へのTPOの結合の結果として生じる。TPO受容体はクローニングされ、そしてそのアミノ酸配列は記述された。参照として、例えば、Vigon et al., Proc. Natl. Acad. Sci., 89:5640-5644 (1992)。
【0004】
特定の場合では、TPO調節因子は、血小板減少症を含むがこれに限定されない様々な造血に関する状態、を治療するのに有用であり得る。参照として、例えば、Baser et al. Blood 89:3118-3128 (1997); Fanucchi et al. New Engl. J. Med. 336:404-409 (1997)。例えば、癌治療のために化学療法および/もしくは放射線療法を含むがこれらに限定されない特定の化学療法を受ける患者は、または高レベルの放射線への曝露を受ける患者は、血小板レベルの減少を有し得る。そのような患者を、TPOアゴニスト化合物を使用して治療することは、血小板レベルを増加させる。特定の場合では、選択されたTPO調節因子は、グリア細胞の生産を促進し、このことによって、損傷した神経細胞の修復が生じ得る。
【0005】
一般に、被検者における、治療的に有益なレベルへの血小板数の増加は、治療計画中での長期間の後に生じる。例えば、TPO調節因子の維持用量を使用する被検者における、治療的に有益なレベルへの血小板数の増加は、1週間の治療の後に生じ得る。
【0006】
本発明の化合物のための標準的な投薬量は、2007年8月1日の国際出願日を有する国際出願第PCT/US07/074918号;国際公開第WO 2008/136843号そして国際公開日は2008年11月13日である、に開示される量に一致すると一般に考えられ、そこで調製される最も高い用量は、100mg錠剤である。しかし、PCT/US07/074918で述べられる量、特に50mg用量、75mg用量、および100mg用量は、2007年のthe Multinational Association of Supportive Cancer Care - Annual Meetingでの、Baranwalらによる、Efficacy and safety of eltrombopag, a novel, oral platelet growth factor on platelet counts in patients with cancer receiving carboplatin/paclitaxel chemotherapy(カルボプラチン/パクリタキセル化学療法を受ける癌を有する患者における、新規の経口の血小板増殖因子であるエルトロンボパグの有効性と安全性)と題するポスターで示されるように、カルボプラチン/パクリタキセルを受ける患者において標的の血小板数改善は達せられないことが見られた。
【0007】
3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩を使用したより効果的なおよび/またはより強化された治療を提供する新規の療法を提供することは有用であるだろう。
【発明の概要】
【0008】
本発明の一実施形態は、血小板減少症を治療することを必要とするヒトにおいて、血小板減少症を治療する方法を提供し、方法は、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩を投与し、
続いて化合物またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩の維持用量を投与すること、を含む。
【0009】
本発明の一実施形態は、好中球減少症を治療することを必要とするヒトにおいて、好中球減少症を治療する方法を提供し、方法は、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩を投与し、
続いて化合物またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩の維持用量を投与すること、を含む。
【0010】
本発明の一実施形態は、血小板生産を増加させることを必要とするヒトにおいて、血小板生産を増加させる方法を提供し、方法は、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩を投与し、
続いて化合物またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩の維持用量を投与すること、を含む。
【0011】
本発明の一実施形態は、ドナーから得られる末梢血幹細胞の数を増加させる方法を提供し、方法は、該ドナーに、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩を投与し、
続いて化合物またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩の維持用量を投与すること、を含み、
化合物またはその医薬的に許容され得る塩は、白血球除去輸血の前に末梢血幹細胞の数を増加させるのに十分な量である。
【0012】
本発明の一実施形態は、血小板減少症を治療することを必要とするヒトにおいて、血小板減少症を治療する方法を提供し、方法は、高用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩を投与することを含む。
【0013】
本発明の一実施形態は、好中球減少症を治療することを必要とするヒトにおいて、好中球減少症を治療する方法を提供し、方法は、高用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩を投与することを含む。
【0014】
本発明の一実施形態は、血小板生産を増加させることを必要とするヒトにおいて、血小板生産を増加させる方法を提供し、方法は、高用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩を投与することを含む。
【0015】
本発明の一実施形態は、ドナーから得られる末梢血幹細胞の数を増加させる方法を提供し、方法は、該ドナーに、高用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容され得る塩、適切にはビス−(モノエタノールアミン)塩を投与
することを含み、
化合物またはその医薬的に許容され得る塩は、白血球除去輸血の前に末梢血幹細胞の数を増加させるのに十分な量である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
前述の一般的な記述と次の詳細な記述の両方は、例示的なものであり、そして例示的なものでしかなく、そして本請求の発明を限定するものではないことが理解されるはずである。
【0017】
定義
特定の定義が提供される場合を除いて、本明細書で述べられる分析化学、有機合成化学、ならびに薬剤および医薬品化学、に関連して使用される用語、およびそれらの実験手順や実験技術は、当該技術分野で知られているものである。標準的な化学記号は、そのような記号によって表される正式名称と同じ意味で使用される。したがって、例えば、「水素」と「H」という用語は、同一の意味を有することが理解される。標準的な技術は、化学合成、化学分析、製剤、剤形、および送達、ならびに患者の治療のために使用され得る。
【0018】
「TPO活性」という用語は、TPOの存在によって、直接的あるいは間接的に生じることが知られている生物活性を意味する。例示的なTPO活性は、血小板を生産する前駆細胞の増殖および分化;造血;グリア細胞の成長および/または発達;神経細胞の修復;ならびに血小板減少症の軽減を含むが、これらに限定されない。
【0019】
「血小板減少症」という用語は、ある状態を意味し、そこで、患者の血液中の血小板の濃度は、健康な患者にとって正常と考えられる濃度を下回る。特定の実施形態では、血小板減少症は、血小板数が血液マイクロリットル当たりで450,000、400,000、350,000、300,000、250,000、200,000、150,000、140,000、130,000、120,000、110,000、100,000、75,000、または50,000血小板を下回る。
【0020】
本明細書で使用されるように、「負荷用量」という用語は、薬剤の血中濃度レベルを急速に増加させるための、被検者に投与する維持用量よりも高い用量を有する、化合物Aまたは化合物Bの単一用量または短期間のレジメンを意味することが理解されるであろう。適切には、本明細書で使用する短期間のレジメンは以下の通りであろう:1〜14日;適切には1〜7日;適切には1〜3日;適切には3日間;適切には2日間;適切には1日。いくつかの実施形態では、「負荷用量」は、薬剤の血中濃度を、治療的有効レベルに増加させ得る。いくつかの実施形態では、「負荷用量」は、薬剤の維持用量とともに、薬剤の血中濃度を、治療的有効レベルに増加させ得る。「負荷用量」は、1日に1回、または1日に1回を超える回数(例えば、1日に最高4回)で、投与され得る。
【0021】
本明細書で使用されるように、「高用量」という用語は、被検者が極度の血小板減少性の状態を経験する場合に、薬剤の血中濃度レベルを急速に増加させるための、被検者に投与する維持用量よりも高い用量を有する、化合物Aまたは化合物Bの1日の投与レジメンを意味することが理解されるであろう。そのような極度の血小板減少性の状態は以下のことに起因し得る:例えば化学療法剤といった治療薬による治療;例えば癌および前癌症状といった疾患;例えば肝不全といった臓器不全;ならびに、例えば、主治医が被検者が壊滅的な出血の危機にあると考える場合。いくつかの実施形態では、「高用量」は、薬剤の血中濃度を、治療的有効レベルに増加させ得る。「高用量」は、1用量剤形を1日1回で、または複数の用量剤形を1日1回を超える回数(例えば、1日最高4回)で、投与され得る。適切には、本明細書で使用されるように、本明細書で使用される「高用量」は、2007年8月1日の国際出願日を有する国際出願第PCT/US07/074918号;国際公開第WO 2008/136843号そして国際公開日は2008年11月13日である、に開示される量よりも高い量であり、その開示では、調製される最も高い用量は100mg錠剤であり、約400mgを超えない。
【0022】
本明細書で使用されるように、「維持用量」という用語は、連続的に投与される(例えば、少なくとも2回)用量を意味することが理解されるであろう、その用量は、化合物の血中濃度レベルを治療的有効レベルにゆっくりと上昇させること、またはそのような治療的有効レベルを維持すること、を意図する。維持用量は一般に、1日に1回投与され、また維持用量の1日用量は、負荷用量の合計1日用量よりも少ない。
【0023】
他で定義される場合を除いて、本明細書で述べられるすべての投薬プロトコルでは、投与される化合物の投与計画‐負荷用量、高用量、または維持用量の投与計画に関わらず‐は、治療開始とともに開始し、治療終了とともに終了しなくてもよく、要求される唯一のことは、化合物が投与される連続した日の日数が、または記述された投薬プロトコルが、治療コース中のある時点で生じることである。
【0024】
本明細書で使用されるように、「治療すること」という用語およびその派生語は、治療的な療法を意味する。特定の状態に関連して、治療することは以下のことを意味する:(1)状態の生物学的症状の1つまたはそれ以上の状態を改善するまたは予防すること、(2)(a)状態を引き起こすまたは状態に関与する生物学的カスケードの1つまたはそれ以上の地点を妨害すること、または(b)状態の生物学的症状の1つまたはそれ以上を妨害すること、(3)状態または状態の治療と関連した症状、効果、または副作用の1つまたはそれ以上を軽減すること、あるいは(4)状態の進行を遅らせること、または状態の生物学的症状の1つまたはそれ以上の進行を遅らせること。予防的療法も、したがって、考慮される。当業者は、「予防」が絶対的な用語ではないことを理解するであろう。医学では、「予防」は、状態もしくはその生物学的症状の可能性もしくは重症度を顕著に減少させるための、またはそのような状態もしくはその生物学的症状の発症を遅らせるための、予防的投与を意味すると理解される。予防的療法は、例えば、被検者が例えば原発事故のために高レベルの放射線に曝露するといった、高レベルの放射線に曝露するといった理由で、被検者が血小板減少症を発現する高リスクが考えられる場合に、適当である。
【0025】
本明細書で使用されるように、「有効量」という用語およびその派生語は、例えば研究者または臨床医によって、探索される組織、器官系、またはヒトでの生物学的応答または医学的応答、を引き出すであろう薬剤または医薬品の量を意味する。さらに、「治療的有効量」という用語およびその派生語は、そのような量を受け取らない対応する被検者と比較して、疾患、障害、もしくは副作用の治療改善、治癒、予防、もしくは寛解を生じさせる、または疾患もしくは障害の進行速度の低下を生じさせる、あらゆる量を意味する。用語は、その範囲内に、正常な生理機能を高めるのに有効な量も含む。
【0026】
本発明の化合物の医薬的に許容され得る塩は、当業者によって容易に調製される。
【0027】
2001年5月24日の国際出願日を有する国際出願第PCT/US01/16863号;国際公開第WO 01/89457号そして国際公開日は2001年11月29日である、その全体の開示を参照として本明細書に組み込む、において、特に血小板生産を高めることにおいておよび特に血小板減少症の治療において、TPO受容体のアゴニストとして有用であるように、化合物Aおよび化合物Bは、医薬的に許容され得るそれらの塩、水和物、溶媒和物、およびエステルとともに、開示され請求される。国際出願第PCT/US01/16863号において記述されるように、化合物Aおよび化合物Bは調製され得る。化合物Bのビス−(モノエタノールアミン)塩(それは化合物Aである)は、国際出願第PCT/US01/16863号で記述され、2003年5月21日の国際出願日を有する国際出願第PCT/US03/16255号;国際公開第WO 03/098992号そして国際公開日は2003年12月4日である、に記述される。
【0028】
投与のための方法に関する場合には、本明細書で使用されるように、「同時投与」という用語およびその派生語は、本明細書で述べられるように化合物Aまたは化合物Bと、本明細書で述べられるようにさらなる活性物質とを、同時に投与することまたは個別に連続して投与するあらゆる様式のこと、を意味する。好ましくは、もし投与が同時でないならば、化合物は、お互いが近く近接した時間内で投与される。さらに、化合物が同じ剤形で投与されるかどうかは重要ではなく、例えば、1つの化合物は局所的に投与され得るそしてもう1つの化合物は経口で投与され得る。
【0029】
TPOは、巨核球、血小板、およびと幹細胞に対する抗アポトーシス/生存効果、ならびに幹細胞および巨核球細胞に対する増殖性効果(Kuter D. J. Seminars in Hematology, 2000, 37, 41-9)を含む、様々な効果を有することが知られている。これらのTPO活性は、効果的に幹細胞および前駆細胞の数を増加させ、したがって、TPOが、分化を誘発する他のサイトカインとともに使用される場合には、相乗効果が見られる。
【0030】
本発明の化合物Aおよび化合物Bは、生存および/または増殖のために細胞に作用することが知られている他の物質とともに、生存および/または増殖のために細胞に作用するのにも有用である。本明細書で使用されるように、そのような他の物質、または「さらなる活性成分」は、化合物Aまたは化合物Bとの投与に関する場合には、以下を含むが、これらに限定されない:G−CSF、GM−CSF、TPO、M−CSF、EPO、Gro−beta、IL−11、SCF、FLT3リガンド、LIF、IL−3、IL−6、IL−1、プロジェニポエチン(Progenipoietin)、NESP、SD−01、もしくはIL−5、またはあらゆる前述の物質の生物学的に活性な誘導体、KT6352(Shiotsu Y. et al., Exp. Hemat. 1998, 26, 1195-1201)、ウテロフェリン(Laurenz JC., et al. Comp. Biochem. & Phys., Part A. Physiology., 1997, 116, 369-77)、FK23(Hasegawa T., et al. Int. J. Immunopharm., 1996, 18 103-112)、および、幹細胞、前駆細胞、またはTPO受容体を発現する他の細胞のための抗アポトーシス特性、生存特性、または増殖特性を有することが示された他の分子。
【0031】
本明細書で使用されるように、化合物Aおよび化合物Bは、「TPO調節因子」と集合的に呼ばれ得る。
【0032】
本明細書および本請求項を通して使用されるように、化合物Aおよび化合物Bの、すべての重量、量、記述示された用量数などは、塩を含まないものとして、あるいは遊離酸量として記述される。さらに、本発明の化合物は、一般に、医薬組成物の形で投与されることは理解される。本発明の方法は、本明細書および本請求項において、医薬組成物の形で化合物Aおよび化合物Bを投与することを含む。
【0033】
治療計画
いくつかの実施形態では、TPO調節因子の負荷用量は、血小板減少症または好中球減少症の治療のために、化合物Aまたは化合物Bの治療量を、該化合物の繰り返しの低用量によって生じるであろうものよりも急速に、被験者に提供するために、被検者に投与され得る。
【0034】
TPO活性を調節する特定の化合物は、治療効果を達成するためにかなりの期間を必要とする。したがって、TPO調節因子の負荷用量は、選択された化合物の維持用量として1日当たりに投与される該化合物の量の倍数であり得る。さらに、負荷用量は、1日当たり1〜4倍の増加の形で投与され得る。例えば、負荷用量の合計は、選択された化合物の維持用量として1日当たりに投与される該化合物の量の約2倍〜約8倍であり得る。化合物Aまたは化合物Bの負荷用量は、1日1回投与され得る、またはそれよりも低用量に分割されそして1日2〜約4回で投与され得る。適切には、負荷用量は、約50mg〜約150mgの範囲の量で、1日2〜4回の投与で約1〜7日間、または約200mg〜約600mgの範囲の量で、1日1回の投与で約1〜7日間、投与され得る。
【0035】
個々の負荷用量で投与される化合物Aまたは化合物Bの量は、約50mg〜約600mg、約50mg〜約500mg、または約100mg〜約300mgであり得る、いくつかの実施形態では、負荷用量は、1日1回よりも多くの回数で投与され得る。適切には、個々の負荷用量で投与される化合物Aまたは化合物Bの量は、約50mg〜約600mgであり得る。例えば、個々の負荷用量は、50mg、75mg、100mg、150mg、200mg、300mg、400mg、500mg、または600mgのTPO調節因子であり得る。
【0036】
投与される化合物A、化合物B、または化合物Bの医薬的に許容され得る塩の維持用量は、約25mg〜約150mgの量を1日1回で少なくとも2日間、適切には少なくとも5日間、適切には少なくとも7日間、適切には少なくとも14日間である。
【0037】
いくつかの実施形態は、被検者での血小板数を増加させる方法を提供し、方法は、化合物Aまたは化合物Bの負荷用量を投与することに続いて維持用量レジメンを行うことを含む。いくつかの実施形態では、負荷用量レジメンの投与に基づき、血小板数は、ベースラインから約30%〜約40%、ベースラインから約40%〜約50%、ベースラインから約50%〜約60%、ベースラインから約60%〜約80%、ベースラインから約50%〜約60%、ベースラインから約60%から約80%、ベースラインから約80%〜約100%、またはベースラインから約100%〜約150%増加し得る。例えば、血小板数は、化合物Aまたは化合物Bによる負荷用量レジメンの治療以前での被検者の血小板数の測定値から約30%〜約150%増加し得る。
【0038】
いくつかの実施形態は、被検者での血小板数を増加させる方法を提供し、方法は、化合物Aまたは化合物Bの負荷用量に続いて化合物Aまたは化合物Bの維持用量を、それぞれ投与することを含む。いくつかの実施形態では、化合物Aまたは化合物Bの維持用量の量は、1日当たりの投与で、約25mg〜約75mg、約50mg〜約100mg、または約75mg〜約150mgであり得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、維持用量の量は、1日当たり約25mg〜約150mgであり得、負荷用量の量は、1日当たり約200mg〜約600mgであり得る。例えば、維持用量の量は、1日当たり約25mg〜約100mgであり得、負荷用量の量は、1日当たり約200mg〜約500mgであり得る。適切には、維持用量の量は、1日当たり約25mg〜約75mgであり得、負荷用量の量は、1日当たり約200mg〜約400mgであり得る。
【0040】
いくつかの実施形態は、被検者での好中球減少症を治療する方法を提供し、方法は、化合物Aまたは化合物Bの負荷用量に続いて化合物A、化合物B、または化合物Bの医薬的に許容され得る塩の維持用量を、それぞれ投与することを含む。いくつかの実施形態では、化合物Aまたは化合物Bの維持用量の量は、1日当たりの投与で、約25mg〜約150mg、約25mg〜約100mg、または約50mg〜約75mgであり得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、定常状態の血漿濃度は、TPO調節因子の単一用量の投与の24時間以内に達せられ得る。例えば、定常状態の血漿濃度は、約150mg〜約600mg、約200mg〜約500mg、約300mg〜約450のmg、および約300mg〜約600mgの範囲の量でTPO調節因子を投与することによって達せられ得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、TPO調節因子の定常状態の血漿濃度は、TPO調節因子の負荷用量に続いてTPO調節因子の維持用量を使用することによって、被検者において達成され得る。いくつかの実施形態では、被検者に投与される1日当たりの維持用量の量は、負荷用量の約10%〜約50%であり得る。適切には、被検者に投与される1日当たりの維持用量の量は、負荷用量の約20%〜約50%であり得る。適切には、被検者に投与される1日当たりの維持用量の量は、負荷用量の約25%〜約50%であり得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、TPO調節因子の負荷用量を含む治療計画は、負荷用量を含まない治療計画よりも、被検者において血小板数を急速に増加させ得る。例えば、TPO調節因子の負荷用量は、治療計画の1日目に被験者に投与され得る、続いて治療計画の残りの期間では維持用量が投与される。対照的に、治療計画では、TPO調節因子の維持用量は、1日目に被検者に投与され得る、治療計画の残りの期間でも維持用量が継続される。TPO調節因子の負荷用量を有する治療計画は、負荷用量を有さない治療計画よりも、血小板数を急速に増加させ得る。典型的な実施形態では、TPO調節因子の負荷用量は、維持用量で投与されるTPO調節因子の量の約2倍〜約6倍であり得る。例えば、負荷用量が200mgのTPO調節因子である場合には維持用量は約25mg〜約100mgのTPO調節因子の範囲であり得、負荷用量が300mgのTPO調節因子である場合には維持用量は約50mg〜約150mgのTPO調節因子の範囲であり得、負荷用量が600mgのTPO調節因子である場合には維持用量は約75mg〜約150mgのTPO調節因子の範囲であり得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、TPO調節因子の負荷用量は、24時間の期間内に1〜4回、24時間毎に1回、24時間の期間内に1〜4回を1〜14日間、適切には1〜7日間、続いて1日1回の維持用量が治療コースにわたり、被験者に投与され得る。適切には、TPO調節因子は、約25mg〜約600mgの範囲で変化する量で、24時間毎に1回投与される。
【0045】
TPO調節因子は、選択された化合物の維持用量として1日当たりに投与される該化合物の量の倍数であり得る。
【0046】
極度の血小板減少性の状態を経験する被検者では、化合物Aまたは化合物Bの高用量は、薬剤の血中濃度を、治療的有効レベルに急速に増加させるために、投与され得る。したがって化合物Aまたは化合物Bの高用量は、少なくとも35日間、適切には少なくとも21日間、適切には少なくとも14日間、適切には少なくとも10日間、適切には少なくとも5日間、適切には少なくとも2日間、適切には少なくとも1日間;適切には1〜21日間、投与され得る。
【0047】
適切には、本発明に従う高用量として投与される化合物Aおよび化合物Bの量は、約125mg〜約400mgから選択される量であろう;適切には、量は約150mg〜約375mgから選択されるであろう;適切には、量は約175mg〜約350mgから選択されるであろう;適切には、量は約200mg〜約300mgから選択されるであろう;適切には、量は125mgであろう;適切には、量は150mgであろう;適切には、量は175mgであろう;適切には、量は200mgであろう;適切には、量は225mgであろう;適切には、量は250mgであろう;適切には、量は275mgであろう;適切には、量は300mgであろう;適切には、量は325mgであろう;適切には、量は350mgであろう;適切には、量は375mgであろう;適切には、量は400mgであろう。したがって、本発明の高用量の一部として投与される化合物Aまたは化合物Bの量は、約125mg〜約400mgから選択される量であろう。例えば、本発明に従う高用量の一部として投与される化合物Aまたは化合物Bの量は、125mg、150mg、175mg、200mg、225mg、250mg、275mg、300mg、325mg、350mg、375mg、および400mgから適切に選択される。適切には、化合物Aまたは化合物Bの選択される量は、1つまたはそれ以上の錠剤で、1日1回投与される。
【0048】
当業者は、例えば臨床試験において、維持プロトコル、標準的な投薬量、またはプラセボ・プロトコルと、本請求の投与プロトコルとを比較することによって、容易に本発明の有効性を決定し得る。そのような試験の例は、2010年6月に開催されたthe American Society of Clinical Oncology(ASCO)のミーティングで発表された要約に記述されている(そのような要約は、少なくとも2010年5月26日時点で公的に入手可能であった)。要約は題目は以下の通りである:Chawlaらによる「An open-label, dose-ranging study to assess the safety, efficacy, and pharmacokinetics of eltrombopag in treating thrombocytopenia in patients with advanced sarcomas receiving doxorubicin and ifosfamide(進行肉腫を有しドキソルビシンおよびイホスファミドの投与を受ける患者での血小板減少症の治療におけるエルトロンボパグの安全性、有効性、および薬物動態を評価するための非盲検、投与量決定試験)」、その開示を参照として本明細書に組み込む。高用量プロトコル、または負荷用量プロトコルを、維持プロトコルの以前に含むことは有用であり、例えば、被検者が高レベルの放射線に曝露したケースで、被検者が血小板レベルまたは血小板数の顕著な減少を経験するまたは経験することが予測される場合において有用である。
【0049】
2007年8月1日の国際出願日を有する国際出願第PCT/US07/074918号;国際公開第WO 2008/136843号そして国際公開日は2008年11月13日である、その全体の開示を参照として本明細書に組み込む、において記述されるように、本発明の化合物または組合せは一般に、当業者に容易に知られる医薬組成物または医薬製剤として投与される。
【0050】
一実施形態では、本発明は、化合物Aまたは化合物Bと、医薬的に許容され得るキャリヤとを含む医薬組成物に関連し、そこで、化合物の量は以下から選択される:約125mg〜約400mg;適切には、約150mg〜約375mg;適切には、約175mg〜約350mg;適切には、約200mg〜約300mg;適切には、125mg;適切には、150mg;適切には、175mg;適切には、200mg;適切には、225mg;適切には、250mg;適切には、275mg;適切には、300mg;適切には、325mg;適切には、350mg;適切には、375mg;適切には、400mg。
【0051】
投与されるであろう本発明の化合物および組合せの最適用量は、当業者によって容易に決定され得る、また使用される特定の化合物または組合せ、製剤の強さ、投与様式、および病状の進行によって変化するであろう。治療を受ける特定の患者に依存するさらなる因子は、用量を調整する必要性を生じさせ、因子は、患者の年齢、体重、食事、および投与する時間を含む。
【0052】
ヒトにおいて血小板減少症を治療することについての本発明の方法は、それを必要とする被検者に、本発明の投薬プロトコルに従ってTPO調節因子の治療的有効量をin vivo投与することを含む。
【0053】
ヒトにおいて好中球減少症を治療することについての本発明の方法は、それを必要とする被検者に、本発明の投薬プロトコルに従ってTPO調節因子の治療的有効量をin vivo投与することを含む。
【0054】
ドナーから得られる末梢血幹細胞の数を増加させることについての本発明の方法は、それを必要とする被検者に、本発明の投薬プロトコルに従ってTPO調節因子の治療的有効量をin vivo投与することを含む。
【0055】
ヒトにおいて血小板生産を増加させることについての本発明の方法は、それを必要とする被検者に、本発明の投薬プロトコルに従ってTPO調節因子の治療的有効量をin vivo投与することを含む。
【0056】
本発明は、ヒトにおける血小板減少症の治療で使用するための薬剤の製造における、TPO調節因子についての本発明の投薬プロトコルに従う使用、に関しても提供する。
【0057】
本発明は、療法で使用するための薬剤の製造における、TPO調節因子の使用、に関しても提供する。
【0058】
本発明は、血小板減少症の治療における、本発明の投薬プロトコルに従う使用のための医薬組成物、に関しても提供し、医薬組成物生物は、TPO調節因子および医薬的に許容され得るキャリヤを含む。
【0059】
本発明は、血小板減少症の治療で使用するための薬剤の製造における、TPO調節因子についての本発明の投薬プロトコルに従う使用、に関しても提供する。
【0060】
本発明は、療法で使用するための薬剤または組合せの製造における、TPO調節因子についての本発明の投薬プロトコルに従う使用、に関しても提供する。
【0061】
本発明は、血小板減少症の治療における、本発明の投薬プロトコルに従う使用のための医薬組成物、に関しても提供し、医薬組成物生物は、TPO調節因子および医薬的に許容され得るキャリヤを含む。
【0062】
さらなる詳細なしで、当業者は、前記述を使用して、本発明をその全体の範囲にわたり利用し得ることが考えられる。したがって、次の実施例は、ただの説明として解釈され、本発明の範囲を何ら限定するものではない。
【実施例】
【0063】
実施例1−カプセル組成物
本発明の化合物を投与するための、経口の剤形は、標準的なツーピース式ハードゼラチンカプセルに、下記の表Iに示される割合で成分を充填することによって生産される。
【表1】

【0064】
実施例2−注射用の非経口組成物
本発明の化合物を投与するための、注射剤形は、水中に10体積%のプロピレングリコール中において、1.5重量%の3’−{N’−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−3−メチル−5−オキソ−1,5−ジヒドロピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ}−2’−ヒドロキシビフェニル−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)を撹拌することによって生産される。
【0065】
実施例3−錠剤組成物
下記の表IIに示すように、ショ糖、微結晶性セルロース、および非ペプチドTPOアゴニストは、混合され、そして記載される割合で10%のゼラチン溶液とともに粒状にされた。湿った顆粒は、ふるいにかけられ、乾燥され、デンプン、タルク、およびステアリン酸と混合され、次に、ふるいにかけられ、そして錠剤に圧縮される。
【表2】

【0066】
発明の好ましい実施形態が上記によって説明されるが、本発明は本明細書で開示される詳細な説明に限定されないこと、また次の請求の範囲内に含まれるすべての変更についての権利が留保されること、は理解されるはずである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
血小板減少症の治療を必要とするヒトにおいて血小板減少症を治療する方法であって、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含み、
前記化合物またはその医薬的に許容される塩の負荷用量は、約50mg〜約150mgであって、1日2〜4回、1〜14日間投与されるか、または約200mg〜約600mgであって、1日1回、1〜14日間投与され、
続いて前記化合物またはその医薬的に許容される塩の維持用量が投与され、
前記化合物またはその医薬的に許容される塩の前記維持用量は、1日約25mg〜約150mgであって、少なくともさらに2日間投与される、方法。
【請求項2】
化合物は、3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
化合物の負荷用量は約200mg〜約600mgであって、1日1回、1〜7日間投与される、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
化合物の維持用量は約50mgである、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
化合物の維持用量は約75mgである、請求項3に記載の方法。
【請求項6】
化合物の維持用量は約150mgである、請求項3に記載の方法。
【請求項7】
好中球減少症の治療を必要とするヒトにおいて好中球減少症を治療する方法であって、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含み、
化合物またはその医薬的に許容される塩の負荷用量は、約50mg〜約150mgであって、1日2〜4回、1〜14日間投与されるか、または約200mg〜約600mgであって、1日1回、1〜14日間投与され、
続いて前記化合物またはその医薬的に許容される塩の維持用量が投与され、
前記化合物またはその医薬的に許容される塩の前記維持用量は、1日約25mg〜約150mgであって、少なくともさらに2日間投与される、方法。
【請求項8】
化合物は、3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)である、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
化合物の負荷用量は約200mg〜約600mgであって、1日1回、1〜7日間投与される、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
化合物の維持用量は約50mgである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
化合物の維持用量は約75mgである、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
化合物の維持用量は約150mgである、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
血小板生産の増加を必要とするヒトにおいて血小板生産を増加させる方法であって、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含み、
前記化合物またはその医薬的に許容される塩の前記負荷用量は、約50mg〜約150mgであって、1日2〜4回、1〜14日間投与されるか、または約200mg〜約600mgであって、1日1回、1〜14日間投与され、
続いて前記化合物またはその医薬的に許容される塩の維持用量が投与され、
前記化合物またはその医薬的に許容される塩の前記維持用量は、1日約25mg〜約150mgであって、少なくともさらに2日間投与される、方法。
【請求項14】
化合物は、3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
化合物の負荷用量は約200mg〜約600mgであって、1日1回、1〜7日間投与される、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
化合物の維持用量は約50mgである、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
化合物の維持用量は約75mgである、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
化合物の維持用量は約150mgである、請求項15に記載の方法。
【請求項19】
血小板生産は、血小板フェレーシス、献血、または血小板提供の前に増加される、請求項14に記載の方法。
【請求項20】
ドナーから得られる末梢血幹細胞の数を増加させる方法であって、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含み、
前記化合物またはその医薬的に許容される塩の負荷用量は、約50mg〜約150mgであって、1日2〜4回、1〜14日間投与されるか、または約200mg〜約600mgであって、1日1回、1〜14日間投与され、
続いて化合物またはその医薬的に許容される塩の維持用量が投与され、
前記化合物またはその医薬的に許容される塩の前記維持用量は、1日約25mg〜約150mgであって、少なくともさらに2日間投与される、方法。
【請求項21】
コロニー刺激因子、サイトカイン、ケモカイン、インターロイキン受容体アゴニストまたはサイトカイン受容体アゴニスト、接着分子アンタゴニストまたは接着分子抗体から成る群から選択される、造血性細胞の動員物質を同時投与することをさらに含む、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
動員物質は、G−CSF、GM−CSF、TPO、EPO、Gro−beta、IL−8、シトキサン、VLA−4阻害剤、SCF、FLT3リガンド、または、G−CSF、GM−CSF、TPO、EPO、Gro−beta、およびIL−8の生物学的に活性な誘導体から成る群から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
血小板減少症の治療を必要とするヒトにおいて血小板減少症を治療する方法であって、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含み、
続いて前記化合物またはその医薬的に許容される塩の維持用量が投与され、
前記化合物またはその医薬的に許容され得る塩の前記維持用量は、前記負荷用量よりも低く、少なくとも2日間投与される、方法。
【請求項24】
前記化合物は、3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)である、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
化合物の負荷用量は約200mg〜約600mgであって、1日1回、1〜7日間投与される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
化合物の維持用量は約75mgである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
化合物の維持用量は約100mgである、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
化合物の維持用量は約150mgである、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
好中球減少症の治療を必要とするヒトにおいて、血小板減少症を治療する方法であって、負荷用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含み、
続いて前記化合物またはその医薬的に許容される塩の維持用量が投与され、
前記化合物またはその医薬的に許容される塩の前記維持用量は前記負荷用量よりも低く、少なくとも2日間投与される、方法。
【請求項30】
血小板減少症の治療を必要とするヒトにおいて、血小板減少症を治療する方法であって、高用量の化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸、またはその医薬的に許容される塩を投与することを含み、
前記化合物またはその医薬的に許容される塩の前記高用量は、1日約125mg〜約400mgであって、少なくとも21日間投与される、方法。
【請求項31】
化合物は、3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)である、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
化合物の高用量は約150mg〜約300mgであって、1日1回、1〜21日間投与される、請求項31に記載の方法。
【請求項33】
化合物の高用量は約150mg〜約300mgであって、1日1回、少なくとも5日間投与される、請求項31に記載の方法。
【請求項34】
化合物の高用量は約150mg〜約300mgであって、1日1回、少なくとも10日間投与される、請求項31に記載の方法。
【請求項35】
化合物の高用量は約150mg〜約300mgであって、1日1回、少なくとも14日間投与される、請求項31に記載の方法。
【請求項36】
化合物の高用量は約150mg〜約300mgであって、1日1回、少なくとも21日間投与される、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
約125mg〜約400mgの化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)および医薬担体を含む、医薬組成物。
【請求項38】
約125mg〜約300mgの化合物3’−[(2Z)−[1−(3,4−ジメチルフェニル)−1,5−ジヒドロ−3−メチル−5−オキソ−4H−ピラゾール−4−イリデン]ヒドラジノ]−2’−ヒドロキシ−[1,1’−ビフェニル]−3−カルボン酸ビス−(モノエタノールアミン)および医薬担体を含む、医薬組成物。

【公表番号】特表2012−528184(P2012−528184A)
【公表日】平成24年11月12日(2012.11.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−513237(P2012−513237)
【出願日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際出願番号】PCT/US2010/036294
【国際公開番号】WO2010/138656
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(591002957)グラクソスミスクライン・リミテッド・ライアビリティ・カンパニー (341)
【氏名又は名称原語表記】GlaxoSmithKline LLC
【Fターム(参考)】