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トンネル内の覆工コンクリート接続構造及びトンネル内の覆工コンクリートの成形方法
説明

トンネル内の覆工コンクリート接続構造及びトンネル内の覆工コンクリートの成形方法

【解決手段】トンネル内の第一コンクリート打設室の端部に隠蔽板6の一部をインサートした状態で第一コンクリート打設室に第一覆工コンクリート15を流し込み、第一覆工コンクリート15の内周に隠蔽板6の一部をインサート成形により一体的に取着するとともに、隠蔽板6の残部を第一覆工コンクリート15の内周から突出させる。次に、第一覆工コンクリート15に対しトンネルの長手方向で隣接する第二コンクリート打設室の端部に隠蔽板6の残部をインサートした状態で第二コンクリート打設室に第二覆工コンクリート16を流し込み、第二覆工コンクリート16の内周に隠蔽板6の残部をインサート成形により一体的に取着する。このようにして、互いに隣接する第一覆工コンクリート15と第二覆工コンクリート16との間の接合部17で相対向する両接合端面間17aの内周に生じる境界部18を隠蔽板6により覆う。
【効果】境界部18の破損を防止する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネルの内周で複数の覆工コンクリートをトンネルの長手方向に沿って成形して互いに並べる際に互いに隣接する両覆工コンクリートを接続する構造、並びに、それらの覆工コンクリートを成形する方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来一般に、互いに隣接する両覆工コンクリートにおいて両接合部の接合端面間の内周で境界部が露出していた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記覆工コンクリートの露出面のうち、特に、境界部は経時変化により風化して破損するおそれがあった。
この発明は、上記境界部の破損を防止することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
後記実施形態の図面(図1〜5)の符号を援用して本発明を説明する。
請求項1の発明にかかるトンネル1内の覆工コンクリート接続構造においては、トンネル1の内周で複数の覆工コンクリート15,16をトンネル1の長手方向Xに沿って成形して互いに並べ、互いに隣接する両覆工コンクリート15,16間には相対向する接合端面17aを有する接合部17を設け、この両接合部17の接合端面17a間の内周に生じる境界部18を覆う隠蔽板6を設けた。ちなみに、この隠蔽板6については、請求項6の発明のように覆工コンクリート15,16の成形時にインサート成形により一体的に取着したり、覆工コンクリート15,16の成形後に取着してもよい。請求項1の発明では、隠蔽板6により覆われた境界部18が経時変化により風化することを遅らすことができる。
【0005】
請求項1の発明を前提とする請求項2の発明において、前記隠蔽板6は前記両接合部17の境界部18に面する可撓部7を有し、この可撓部7は、前記両覆工コンクリート15,16が収縮してそれらの接合部17が互い離間する際にその収縮を許容するように変形する。請求項2の発明では、可撓部7の変形により、両覆工コンクリート15,16の収縮時に隠蔽板6の破損を防止することができる。
【0006】
請求項2の発明を前提とする請求項3の発明において、前記隠蔽板6の可撓部7は、前記両接合部17の境界部18に面してそれらの接合端面17a間に入り込み、その境界部18に面する屈曲板部10と、この境界部18から離間する外側へこの屈曲板部10の両端部から相対向して延びる側板部11とを備えている。ちなみに、可撓部7の両側板部11間には後記実施形態にかかる溝部12のような撓み許容空間を設けても設けなくてもよい。請求項3の発明では、可撓部7の形態を簡単にすることができる。
【0007】
請求項3の発明を前提とする請求項4の発明において、前記隠蔽板6は、前記両接合部17)の内周で前記可撓部7の両側板部11からトンネル1の長手方向Xに沿って延びる支持板部8,9を有している。請求項4の発明では、両支持板部8,9により、隠蔽板6を両覆工コンクリート15,16に対し堅固に取着することができる。
【0008】
請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項の発明を前提とする請求項5の発明において、前記隠蔽板6は、覆工コンクリート15,16の成形時にその覆工コンクリート15,16内に入り込む突部14を有している。例えば、この突部14を請求項4の発明にかかる支持板部8,9に設ける。請求項5の発明では、突部14により、隠蔽板6を両覆工コンクリート15,16に対し堅固に取着することができる。
【0009】
請求項6の発明においてトンネル1内の覆工コンクリート15,16は下記の方法により成形される。
トンネル1の内周に設けた第一コンクリート打設室4aの端部に隠蔽板6の一部6aをインサートした状態でその第一コンクリート打設室4aに第一覆工コンクリート15を流し込み、その第一覆工コンクリート15の内周に隠蔽板6の一部6aをインサート成形により一体的に取着するとともに、この隠蔽板6の残部6bをこの第一覆工コンクリート15の内周から突出させる。次に、前記第一覆工コンクリート15に対しトンネル1の長手方向Xで隣接してトンネル1の内周に設けた第二コンクリート打設室4bの端部に前記隠蔽板6の残部6bをインサートした状態でその第二コンクリート打設室4aに第二覆工コンクリート16を流し込み、その第二覆工コンクリート16の内周に隠蔽板6の残部6bをインサート成形により一体的に取着し、互いに隣接する前記第一覆工コンクリート15と第二覆工コンクリート16との間の接合部17において相対向する両接合端面17a間の内周に生じる境界部18を前記隠蔽板6により覆う。請求項6の発明では、隠蔽板6により覆われた境界部18が経時変化により風化することを遅らすことができるとともに、隠蔽板6を両覆工コンクリート15,16に対し堅固に取着することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明は、互いに隣接する両覆工コンクリート15,16の接合部17間の内周に生じる境界部18の破損を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態にかかるトンネル内の覆工コンクリート接続構造及びトンネル内の覆工コンクリートの成形方法について図1〜5を参照して説明する。
図1で概略的に示すように、トンネル1内には台車2a付き型枠支持装置2が設置され、トンネル1の内周面1aと型枠3との間にコンクリート打設室4が順次設けられる。図2(a)に示すように、先行のコンクリート打設室4(第一コンクリート打設室4a)においてトンネル1の長手方向Xの両端部のうち一方の端部は、既存の妻板構造部5により閉塞される。図2(b)に示す既存の妻板構造部5ではエアパック5aを含む。この妻板構造部5においては、プラスチックにより一体成形された隠蔽板6が図1に示すトンネル1の周方向Yの範囲Eで組み込まれている。
【0012】
前記隠蔽板6においては、図5(a)に示すように、トンネル1の長手方向Xの中間部で逆U状の可撓部7がトンネル1の周方向Yへ前記範囲Eにわたり延設されているとともに、この可撓部7の両側で支持板部8,9が同じくトンネル1の周方向Yへ前記範囲Eにわたり延設されている。この可撓部7は、逆U状に反転する屈曲板部10と、この屈曲板部10の両端部から相対向して延びる側板部11と、この両側板部11間で形成されて外側へ開放された溝部12とからなる。この両支持板部8,9は、前記可撓部7の両側板部11からトンネルの長手方向Xに沿って延びる平板部13と、この平板部13の内側に形成されてトンネル1の長手方向Xで可撓部7を挟んで互いに並ぶ複数の突部14とからなる。この各突部14の先端部には膨出部14aが形成されている。この隠蔽板6のうち、一方の支持板部8及び可撓部7の半分(一部6a)が型枠3の一端部に面して第一コンクリート打設室4a内にインサートされているとともに、他方の支持板部9及び可撓部7の半分(残部6b)がその第一コンクリート打設室4aの外側にある。
【0013】
図3(a)に示すように前記第一コンクリート打設室4aに第一覆工コンクリート15を流し込んで成形した後、図3(b)及び図5(a)に示すように前記型枠支持装置2の型枠3及び妻板構造部5を取り除くと、この第一覆工コンクリート15の内周に前記隠蔽板6の一部6a(一方の支持板部8及び可撓部7の半分)がインサート成形により一体的に取着される。この成形状態では、一方の支持板部8の各突部14が第一覆工コンクリート15内に入り込むとともに、一方の支持板部8の平板部13が第一覆工コンクリート15の内周で露出し、前記隠蔽板6の残部6b(他方の支持板部9及び可撓部7の半分)が第一覆工コンクリート15の内周からトンネル1の長手方向Xへ突出する。
【0014】
図3(c)に示すように、前記第一覆工コンクリート15の一端部に対しトンネル1の長手方向Xで隣接する後行のコンクリート打設室4(第二コンクリート打設室4b)をトンネル1の内周に設ける。前記隠蔽板6のうち、他方の支持板部9及び可撓部7の半分(残部6b)が型枠3の一端部に面して第二コンクリート打設室4b内にインサートされている。図3(d)に示すように、その第二コンクリート打設室4bに第二覆工コンクリート16を流し込んで成形した後、図4及び図5(b)に示すように前記型枠支持装置2の型枠3及び妻板構造部5を取り除くと、この第二覆工コンクリート16の内周に前記隠蔽板6の残部6b(他方の支持板部9及び可撓部7の半分)がインサート成形により一体的に取着される。この成形状態では、他方の支持板部9の各突部14が第二覆工コンクリート16内に入り込むとともに、他方の支持板部9の平板部13が第二覆工コンクリート16の内周で露出し、互いに隣接する前記第一覆工コンクリート15とこの第二覆工コンクリート16との間の接合部17において相対向する両接合端面17a間の内周に生じる境界部18が前記隠蔽板6により覆われる。その場合、この隠蔽板6の可撓部7は、前記両接合部17の境界部18に面してそれらの接合端面17a間に入り込み、両覆工コンクリート15,16が収縮してそれらの接合部17が互い離間する際にその収縮を許容するように変形する。
【0015】
このようにして、前記第一覆工コンクリート15と第二覆工コンクリート16とがトンネル1の内周でトンネル1の長手方向Xに沿って成形されて互いに並られる。そして、この第一覆工コンクリート15と第二覆工コンクリート16との間の接合部17では、それらの接合端面17a間の内周に生じる境界部18が隠蔽板6により覆われた状態となる。
【0016】
図6(a)に示す型枠3の別例では、妻板構造部5に面してカーブライナー枠3aが設けられている。図6(b)に示すように、トンネル1にカーブ部分1bがあっても、このカーブライナー枠3aにより互いに隣接する型枠3を円滑に接続することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】トンネル内で型枠支持装置を概略的に示す横断面図である。
【図2】(a)(b)はそれぞれ本実施形態にかかるトンネル内の覆工コンクリートの成形過程を示す部分断面図である。
【図3】(a)(b)(c)(d)はそれぞれ本実施形態にかかるトンネル内の覆工コンクリートの成形過程を示す部分断面図である。
【図4】本実施形態にかかるトンネル内の覆工コンクリート接続構造を示す部分断面図である。
【図5】(a)は図3(b)の部分拡大断面図であり、(b)は図4の部分拡大断面図である。
【図6】(a)は型枠の別例を示す図2(a)相当図であり、(b)はトンネルのカーブ部分でその型枠を平面側から見て概略的に示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0018】
1…トンネル、4a…第一コンクリート打設室、4b…第二コンクリート打設室、6…隠蔽板、6a…隠蔽板の一部、6b…隠蔽板の残部、7…可撓部、8,9…支持板部、10…屈曲板部、11…側板部、14…突部、15…第一覆工コンクリート、16…第二覆工コンクリート、17…接合部、17a…接合端面、18…境界部、X…トンネルの長手方向。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネルの内周でトンネルの長手方向に沿って成形して互いに並べた複数の覆工コンクリートにおいて互いに隣接する両覆工コンクリート間には相対向する接合端面を有する接合部を設け、この両接合部の接合端面間の内周に生じる境界部を覆う隠蔽板を設けたことを特徴とするトンネル内の覆工コンクリート接続構造。
【請求項2】
前記隠蔽板は前記両接合部の境界部に面する可撓部を有し、この可撓部は、前記両覆工コンクリートが収縮してそれらの接合部が互い離間する際にその収縮を許容するように変形することを特徴とする請求項1に記載のトンネル内の覆工コンクリート接続構造。
【請求項3】
前記隠蔽板の可撓部は、前記両接合部の境界部に面してそれらの接合端面間に入り込み、その境界部に面する屈曲板部と、この境界部から離間する外側へこの屈曲板部の両端部から相対向して延びる側板部とを備えていることを特徴とする請求項2に記載のトンネル内の覆工コンクリート接続構造。
【請求項4】
前記隠蔽板は、前記両接合部の内周で前記可撓部の両側板部からトンネルの長手方向に沿って延びる支持板部を有していることを特徴とする請求項3に記載のトンネル内の覆工コンクリート接続構造。
【請求項5】
前記隠蔽板は、覆工コンクリートの成形時にその覆工コンクリート内に入り込む突部を有していることを特徴とする請求項1から請求項4のうちいずれかの請求項に記載のトンネル内の覆工コンクリート接続構造。
【請求項6】
トンネルの内周に設けた第一コンクリート打設室の端部に隠蔽板の一部をインサートした状態でその第一コンクリート打設室に第一覆工コンクリートを流し込み、その第一覆工コンクリートの内周に隠蔽板の一部をインサート成形により一体的に取着するとともに、この隠蔽板の残部をこの第一覆工コンクリートの内周から突出させ、
次に、前記第一覆工コンクリートに対しトンネルの長手方向で隣接してトンネルの内周に設けた第二コンクリート打設室の端部に前記隠蔽板の残部をインサートした状態でその第二コンクリート打設室に第二覆工コンクリートを流し込み、その第二覆工コンクリートの内周に隠蔽板の残部をインサート成形により一体的に取着し、
互いに隣接する前記第一覆工コンクリートと第二覆工コンクリートとの間の接合部において相対向する両接合端面間の内周に生じる境界部を前記隠蔽板により覆う
ことを特徴とするトンネル内の覆工コンクリートの成形方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−16480(P2007−16480A)
【公開日】平成19年1月25日(2007.1.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−198982(P2005−198982)
【出願日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(000201478)前田建設工業株式会社 (358)
【出願人】(000106726)シーアイ化成株式会社 (267)
【出願人】(504014783)新日本化工株式会社 (1)
【出願人】(000158725)岐阜工業株式会社 (56)
【Fターム(参考)】