説明

トンネル掘削機のセグメント組立装置

【課題】大型の掘削断面形状に十分対応することができると共に、種々の掘削断面形状のセグメントの組立が容易に行える、信用性の高いトンネル掘削機のセグメント組立装置を提供する。
【解決手段】任意の掘削断面を有する手掘り式シールド掘削機の掘削機本体10内周に断面T字状のレール15を環状に敷設し、該レールの断面視で上下面及び左右面にそれぞれ接するガイドローラ16,17,18を備えたエレクター装置本体20を、前記レールの全長に亙って添設したピンローラ列23にエレクター装置本体に内装したモータ駆動のスプロケット25を噛み合わせて自走可能とすると共に、前記掘削機本体10に前記エレクター装置本体20の落下を防止する伸縮可能なストッパー50を設けた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘削機等トンネル掘削機におけるモノレール(モノラック)式のセグメント組立装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、シールド掘削機において、掘削されたトンネルの内周をセグメントリングにより一次覆工することが良く知られており、その際のセグメント組立装置としても、リング式、ラックアンドピニオン式や中空軸式等各種構造のものが提案されている。
【0003】
そして、近年では、例えば片道3車線以上の幅を有するトンネル施工の要請が多いが、これらの広幅のトンネルを真円型のシールド掘削機で掘削すると、トンネルの上頂部及び下頂部等の不必要な部分の掘削容積が著しく増大してしまい効率が悪い。
【0004】
そこで、掘削断面形状を楕円形、複合円形又は矩形等(何れも非円形)とすることが考えられ、その際のセグメント組立装置においても、掘削断面形状に沿ってセグメントを組み立てられるようにしたものが特許文献1〜特許文献3で開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平1−318700号公報
【特許文献2】実公平6−9115号公報
【特許文献3】特許第2661833号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に開示されたセグメント組立装置にあっては、レール上を走行する旋回フレームエレクタは、レールに沿って敷設されたギアに噛み合うピニオンの回転により自走可能になっているので、接線力(駆動力)が小さいことから大荷重(10ton程度)のセグメントピースを搬送することは困難であると共に、セグメントピースを把持するフレームがサポートジャッキの他に伸縮ジャッキにより昇降するだけの機構を有するので、動作数が少ないことから各種の掘削断面形状に対応するには限界があり、汎用性に欠けると共に、旋回フレームエレクタの落下防止用の安全装置を備えていないことから信用性にも欠けるという問題点があった。
【0007】
また、特許文献2に開示されたセグメント組立装置にあっては、ガイドレール上を走行するエレクター装置本体は、ガイドレールに沿って敷設されたラックに噛み合うピニオンの回転により自走可能になっているので、接線力(駆動力)が小さいことから大荷重(10ton程度)のセグメントピースを搬送することは困難であると共に、セグメントピースを把持するセグメント把持機構が振れ止めジャッキの他に油圧シリンダにより伸縮するだけの機構を有するので、動作数が少ないことから各種の掘削断面形状に対応するには限界があり、汎用性に欠けると共に、エレクター装置本体の落下防止用の安全装置を備えていないことから信用性にも欠けるという問題点があった。
【0008】
また、特許文献3に開示されたセグメント組立装置にあっては、矩形ガイドレール上を走行する左右一対の走行フレームは、ガイドレールに沿って敷設されたチェーンラックに噛み合うスプロケットの回転により自走可能になっているので、接線力(駆動力)が小さいことから大荷重(10ton程度)のセグメントピースを搬送することは困難であると共に、左右一対の走行フレームに跨がって回動自在に支持されたエレクターフレームにシールド軸心方向に移動自在で、かつ矩形ガイドレールの法線方向および接線方向に移動自在な保持フレームを設けたので、構造が大型化し、かつ掘削断面形状が矩形に限定されて汎用性に欠けると共に、走行フレームの落下防止用の安全装置を備えていないことから信用性にも欠けるという問題点があった。
【0009】
そこで、本発明は、大型の掘削断面形状に十分対応することができると共に、種々の掘削断面形状のセグメントの組立が容易に行える、信用性の高いトンネル掘削機のセグメント組立装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
斯かる目的を達成するための本発明に係るトンネル掘削機のセグメント組立装置は、
任意の掘削断面を有するトンネル掘削機の掘削機本体内周に断面T字状のレールを環状に敷設し、該レールの断面視で上下面及び左右面にそれぞれ接するガイドローラを備えたエレクター装置本体を、前記レールの全長に亙って添設したピンローラ列にエレクター装置本体に内装したモータ駆動のスプロケットを噛み合わせて自走可能とすると共に、前記掘削機本体に前記エレクター装置本体の落下を防止する安全装置を設けたことを特徴とする。
【0011】
また、
前記安全装置として、掘削機本体におけるリングガーダー部の左右両側部に、所要時に内方へ突出してエレクター装置本体に係合可能なストッパーを、周方向に所定間隔離間して複数個設けたことを特徴とする。
【0012】
また、
前記各ストッパーは、制御手段により、エレクター装置本体の走行状態に応じて、エレクター装置本体の異常を検出した際に、当該エレクター装置本体の直後に位置するストッパーのみが突出するように制御されることを特徴とする。
【0013】
また、
前記各ストッパーは、突出限界位置でエレクター装置本体の底部に付設した補強リブと係合可能になっていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係るトンネル掘削機のセグメント組立装置によれば、ピンローラ列とスプロケットの噛み合いによる駆動機構により、搬送荷重の増大が図れ大型の掘削断面形状に十分対応することができると共に、円形に限らず楕円形、複合円形又は矩形等種々の掘削断面形状のセグメントの組立が容易に行える。一方、安全装置によりエレクター装置本体の落下が防止されるので、装置に対する信用性が高まる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例を示すシールド掘削機の要部側面図である。
【図2】セグメントの正面図である。
【図3】掘削機本体の背面図である。
【図4】セグメント組立装置の側断面図である。
【図5】図4のA−A線断面図である。
【図6】図4のB−B線断面図である。
【図7】図4のC−C線断面図である。
【図8】2段式の昇降装置の作用状態を示す側面図である。
【図9】セグメント組立装置の作用状態を示す背面図である。
【図10】セグメント組立装置の異なった作用状態を示す背面図である。
【図11】安全装置の全体を示す掘削機本体の背面図である。
【図12】図11の要部拡大図である。
【図13】ストッパーの構造説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係るトンネル掘削機のセグメント組立装置を実施例により図面を用いて詳細に説明する。
【実施例】
【0017】
図1は本発明の一実施例を示すシールド掘削機の要部側面図、図2はセグメントの正面図、図3は掘削機本体の背面図、図4はセグメント組立装置の側断面図、図5は図4のA−A線断面図、図6は図4のB−B線断面図、図7は図4のC−C線断面図、図8は2段式の昇降装置の作用状態を示す側面図、図9はセグメント組立装置の作用状態を示す背面図、図10はセグメント組立装置の異なった作用状態を示す背面図、図11は安全装置の全体を示す掘削機本体の背面図、図12は図11の要部拡大図、図13はストッパーの構造説明図である。
【0018】
図1乃至図3に示すように、例えば矩形の掘削断面を有する手掘り式シールド掘削機(トンネル掘削機)の掘削機本体10を構成するリングガーダー部10aの内周にセグメント組立装置11が組み付けられ、このセグメント組立装置11により掘削機本体10のテール部(テールスキンプレート)10bの内周にセグメントSがリング状に組み立てられる。
【0019】
前記セグメントSは、長さや形がバラバラの8個のセグメントピースS1〜S8により、前記テール部(テールスキンプレート)10bの内周に沿って矩形状に組み立てられる(図2参照)。尚、図1中12は既設セグメントSに反力をとって掘削機本体10を前進(掘進)させるシールドジャッキ、13は掘削土砂を排出するベルトコンベヤ、14はリング状に組み立てられたセグメントSの形状保持装置である。
【0020】
前記セグメント組立装置11は、リングガーダー部10aの内周に断面T字状のレール15を環状に敷設し、該レール15上を断面視で上下、左右のガイドローラ16、17、18(図4参照)を介してエレクター装置本体20が走行可能に構成されてなる。
【0021】
前記レール15は、その縦板部15aの基端部においてリングガーダー部10aの内周に立設した前後一対の二重ブラケット21間にボルト22で結合される(図4参照)と共に、その横板部15bの上面(レール15の内周面)にピンローラ列23がレール15の全長に亙って添設される。ピンローラ列23は、横板部15bの上面において前後方向中間部に立設された前後一対の支持板23a間に多数のピンローラ23bが長手方向に所定間隔離間して回動自在にピン支持されてなる。
【0022】
尚、横板部15bの正面視の形状は楕円形に形成される。従って、矩形状のリングガーダー部10aの内周と取り合う縦板部15aの高さはコーナー部において一般部より高い設定になる。また、横板部15bの円弧状部は複数の円弧の組み合わせで設計され、可及的に滑らかに連続する走行路(面)が得られるようになっている。即ち、横板部15bに添設されるピンローラ列23に対して後述するスプロケット25が円滑に噛み合うようになっているのである。
【0023】
前記エレクター装置本体20は、図4乃至図7に示すように、その筺体部24に回動自在に支持されてレール15における横板部15bの断面視で上下面を転動する8個の走行用ガイドローラ16と、横板部15の断面視で左右面を転動する4個のスラスト用ガイドローラ17と、レール15における縦板部15aの左右面を転動する4個のスラスト用ガイドローラ18とにより走行可能に支持される。
【0024】
そして、前記筺体部24には、前述したピンローラ列23に噛み合う単一のスプロケット25が回動自在に支持されると共に、その回転軸26の一端が筺体部24の後面側において左右一対のギアトレイン27a,27bを介して左右一対の走行油圧モータ28a,28bにそれぞれ連結されている。尚、図中29はオイルタンクで、30a,30bはオイルタンク29内の作動油を走行油圧モータ28a,28bに供給するパワーユニットである。また、130a,130bは後述する昇降ジャッキの伸縮に伴うオイルの出入りを吸収する補助タンクである。
【0025】
前記筺体部24の後面側には、セグメントピース把持機構31を昇降させる2段式の昇降装置32が備えられると共に、該昇降装置32にセグメントピース把持機構31を掘削機本体軸心と直交する面内でスイングさせるスイング機構33(図5参照)が設けられる。
【0026】
前記昇降装置32は、基台34に複数のリニアガイド35を介して第1昇降台36が両者34,36間に介装された左右一対の第1昇降ジャッキ37a,37bの伸縮作動により昇降可能に支持されると共に、この第1昇降台36に複数のリニアガイド38を介して第2昇降台39が両者36,39間に介装された左右一対の第2昇降ジャッキ40a,40bの伸縮作動により昇降可能に支持される。
【0027】
前記第1昇降台36は、前後方向に2分割され、そのうちの前側昇降台部36aの後面側に付設された円形突部41に後側昇降台部36bの前面側に付設されたリング状部42が回動自在に嵌合され、両者36a,36b間に介装された左右一対のスイングジャッキ43a、43bの相反的な伸縮作動により、後側昇降台部36bが掘削機本体軸心と直交する面内でスイング可能になっている。すなわち、セグメントピース把持機構31のスイング機構33が構成されるのである(図5参照)。
【0028】
そして、前記第2昇降台39の後面側にセグメントピース把持機構31が配設される。このセグメントピース把持機構31は、前記第2昇降台39に左右一対のガイドポスト44a,44bを介してグリッパー45が両者39,45に介装されたスライドジャッキ46の伸縮作動により前後方向へ摺動可能に支持されてなる。
【0029】
前記グリッパー45には、前後一対のピン支持ブラケット47の左右両側に位置して前後一対のサポートジャッキ48が配設される。尚、図3中49は前記ピン支持ブラケット47にピン結合される各セグメントピースS1〜S8の吊り金具である。
【0030】
また、掘削機本体10には、図11乃至図13に示すように、エレクター装置本体20の落下を防止する安全装置として、リングガーダー部10aの左右両側部(短辺部)に周方向に所定間隔離間して複数個(図示例では5個)のストッパー50が配設される。
【0031】
前記ストッパー50は、リングガーダー部10aに所定の角度を有してボルト51で結合された鍔付き筒状のケーシング52に有頂二重筒状の可動体53が、その内筒部53aとケーシング52の底部との間に設けられたシリンダ部54に対する圧油の給排により、出没(伸縮)可能に収装されてなる。また、ケーシング52に穿設された長孔52aと可動体53の外筒部53bに突設したピン55とで可動体53の突出限界(伸限)位置が規制されている(図13参照)。
【0032】
前記各ストッパー50における可動体53の伸限位置では、エレクター装置本体20における筺体部24の底部に付設した複数の補強リブ24aのうちの最前部(エレクター装置本体20が落下しようとする方向における)のものと係合可能になっている(図12における可動体53の鎖線状態参照)。
【0033】
尚、ストッパー50の作動タイミングは、マイクロコンピュータ等の制御手段を用いて、エレクター装置本体20の走行状態に応じて、例えばエレクター装置本体20の駆動装置等の異常を検出した際に、当該エレクター装置本体20の直後に位置するストッパー50のみを作動(可動体53を突出)させても良いし、全てのストッパー50を一斉に作動(可動体53を突出)させても良い。
【0034】
このように構成されるため、シールドジャッキ12を伸ばして掘削機本体10を、トンネルの長手方向に複数リングに亙って組み立てられたセグメントSに反力をとって、前進(掘進)させることで、前方の地盤が掘削され、この掘削された土砂はベルトコンベヤ13等によって外部に排出される。
【0035】
この掘削機本体10の前進(掘進)に同期して、セグメント組立装置11及び形状保持装置14によりセグメントSをリング状に組み立てると共にその形状の保持を行なう。この繰り返しによって、掘削断面形状が矩形のトンネルが所定の長さに亙って掘削・形成されることになる。
【0036】
そして、本実施例では、前述したセグメント組立装置11によりトンネルの掘削断面形状と相似形のセグメントSを組み立てる際には、矩形のリングガーダー部10の内周に沿う、断面T字状で楕円形のレール15上をエレクター装置本体20が走行することになる。
【0037】
この際、エレクター装置本体20は、左右一対の走行油圧モータ28a,28bにより回転駆動されるスプロケット25がレール15上に添設されたピンローラ列23と噛み合うことで自走可能となるので、ラックアンドピニオン方式や走行スプロケット−チェーンラック方式等の駆動装置と比較してはるかに接線力が大きいことから、搬送荷重の増大が図れ、大型の掘削断面形状に十分対応することができる。
【0038】
また、楕円形のレール15の構成を複数の円弧の組み合わせとすると共に、レール15を断面T字状として上下、左右のガイドローラ16、17、18を配置し、重量の保持とモーメントの支持を可能としたので、円滑な搬送が保証されると共により一層の搬送荷重の増大が図れる。
【0039】
また、エレクター装置本体20は、前記レール15を挟んでセグメントピース把持機構31と反対側に、走行油圧モータ28a,28bやパワーユニット30a,30b等をオイルタンク29と共に搭載したので、セグメントピースS1〜S8を把持したセグメントピース把持機構31との重量バランスが図れ、より一層円滑な搬送が保証される。
【0040】
また、エレクター装置本体20は、セグメントピース把持機構31を昇降させる2段式の昇降装置32を備えると共に、該昇降装置32にセグメントピース把持機構31を掘削機本体軸心と直交する面内でスイングさせるスイング機構33を設けたので、図4、図8、図9及び図10に示すように、多くの複合動作が得られ、特に隅部におけるセグメントピースS1,S4,S5及びS8等の位置決めが容易になることから、矩形の掘削断面形状においてもセグメントSの組立が容易に行える。勿論、矩形に限らず楕円形、複合円形又は円型等種々の掘削断面形状においてもセグメントの組立が容易に行える。
【0041】
尚、図4はセグメントピース把持機構31の最高位状態で、図8はセグメントピース把持機構31の最低位状態を示す。また、図9はセグメントピースS5を組み立てる際のエレクター装置本体20の姿勢を示し、図10はセグメントピースS4を組み立てる際のエレクター装置本体20の姿勢を示す。
【0042】
また、本実施例では、エレクター装置本体20を楕円形のレール15の左,右両側部に位置決めすることで、レール15内の中央部の有効空間を大きく確保することができ、掘削機本体10における機器搬出入等の作業空間の増大を図れる。
【0043】
さらに、本実施例では、掘削機本体10には、エレクター装置本体20の落下を防止する安全装置としてストッパー50が設けられているので、安全性向上により装置の信頼性が高められる。
【0044】
また、前記ストッパー50は、油圧駆動式であるので、構造が簡単で済むと共に、マイクロコンピュータ等の制御手段を用いてエレクター装置本体20の走行状態に簡単に連動させられる。
【0045】
尚、本発明は上記実施例に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲でストッパー50の駆動手段の変更等各種変更が可能であることはいうまでもない。また、本発明に係るセグメント組立装置を備えたトンネル掘削機は、手掘り式のシールド掘削機に限らす、泥土圧式シールド掘削機、泥水式シールド掘削機、機械式シールド掘削機やトンネルボーリングマシーン(TBM)等でも良い。
【符号の説明】
【0046】
10 掘削機本体
10a リングガーダー部
10b テール部(スキンプレート)
11 セグメント組立装置
12 シールドジャッキ
13 ベルトコンベヤ
14 形状保持装置
15 断面T字状のレール
15a 縦板部
15b 横板部
16 走行用ガイドローラ
17 スラスト用ガイドローラ
18 スラスト用ガイドローラ
20 エレクター装置本体
21 二重ブラケット
22 ボルト
23 ピンローラ列
23a 支持板
23b ピンローラ
24 筺体部
25 スプロケット
26 回転軸
27a,27b ギアトレイン
28a,28b 走行油圧モータ
29 オイルタンク
30a,30b パワーユニット
31 セグメント把持機構
32 昇降装置
33 スイング(旋回)機構
34 基台
35 リニアガイド
36 第1昇降台
36a 前側昇降台部
36b 後側昇降台部
37a,37b 第1昇降ジャッキ
38 リニアガイド
39 第2昇降台
40a,40b 第2昇降ジャッキ
41 円形突部
42 リング状部
43a,43b スイングジャッキ
44a,44b ガイドポスト
45 グリッパー
46 スライドジャッキ
47 ピン支持ブラケット
48 サポートジャッキ
49 吊り金具
50 ストッパー
51 ボルト
52 筒状のケーシング
52a 長孔
53 可動体
53a 内筒部
53b 外筒部
54 シリンダ部
55 ピン
S セグメント
S1〜S8 セグメントピース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の掘削断面を有するトンネル掘削機の掘削機本体内周に断面T字状のレールを環状に敷設し、該レールの断面視で上下面及び左右面にそれぞれ接するガイドローラを備えたエレクター装置本体を、前記レールの全長に亙って添設したピンローラ列にエレクター装置本体に内装したモータ駆動のスプロケットを噛み合わせて自走可能とすると共に、前記掘削機本体に前記エレクター装置本体の落下を防止する安全装置を設けたことを特徴とするトンネル掘削機のセグメント組立装置。
【請求項2】
前記安全装置として、掘削機本体におけるリングガーダー部の左右両側部に、所要時に内方へ突出してエレクター装置本体に係合可能なストッパーを、周方向に所定間隔離間して複数個設けたことを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘削機のセグメント組立装置。
【請求項3】
前記各ストッパーは、制御手段により、エレクター装置本体の走行状態に応じて、エレクター装置本体の異常を検出した際に、当該エレクター装置本体の直後に位置するストッパーのみが突出するように制御されることを特徴とする請求項2に記載のトンネル掘削機のセグメント組立装置。
【請求項4】
前記各ストッパーは、突出限界位置でエレクター装置本体の底部に付設した補強リブと係合可能になっていることを特徴とする請求項2又は3に記載のトンネル掘削機のセグメント組立装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−144530(P2011−144530A)
【公開日】平成23年7月28日(2011.7.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−4625(P2010−4625)
【出願日】平成22年1月13日(2010.1.13)
【出願人】(309036221)三菱重工メカトロシステムズ株式会社 (57)
【出願人】(000000549)株式会社大林組 (1,758)
【Fターム(参考)】