説明

ドアホンシステム

【課題】コードレス子機上に訪問者等の静止画像を表示する場合において、夜間等の暗い環境でカメラが感度を上げて撮影することで生じるノイズを排除することが可能なドアホンシステムを提供する。
【解決手段】ドアホンシステムは、ドアホン子機と、ドアホン親機と、中継器と、コードレス子機と、を備え、中継器を経由して前記ドアホン親機と前記コードレス子機との無線通信リンクを確立する。ドアホン親機は、ドアホン子機に備えられた照度センサの出力値よりフラグを生成する。コードレス子機は、フラグの値に基づき、画像データのノイズ低減処理を実行する。これにより、照度センサの出力値に応じて適切なノイズ低減処理を実行することができ、コードレス子機において視覚上目立つノイズを排除した画像表示をすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ドアホンシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、玄関口にドアホン子機を設置するとともに、家屋内にドアホン親機を設置し、ドアホン子機とドアホン親機との間で双方向の音声の送受信を行って来訪者との応対を行えるようにしたドアホンシステムが知られている。例えば、特許文献1には、ドアホン子機に白色LED等で構成されるライトを備えることにより、夜間等の低照度環境下での補助光源として使用するテレビドアホン装置が記載されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−224573号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した特許文献1に記載された技術は、ドアホン子機のカメラで撮影した画像をドアホン親機に設けられた表示機上に動画として表示するものである。したがって、画像中にノイズが存在した場合であっても、ノイズがランダムであるため、高速な画像遷移により人間の視覚上にノイズが目立ちにくい。
【0005】
一方、ドアホン子機に備えられたカメラで撮影した画像を、ドアホン親機を介してコードレス子機の画面上で表示する場合、コードレス子機の処理性能上、動画のかわりに静止画を断続的に切り替えて表示する必要がある。また、夜間等の暗い環境においては、カメラは感度(ゲイン)を上げて撮影するため、ノイズが生じやすい。特に、訪問者等の背景部分において、ノイズが視覚上顕著になる。この場合、動画と異なり、静止画による表示は、ノイズが利用者の視覚に残ってしまい、利便性が低下する。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、コードレス子機上に訪問者等の静止画像を表示する場合において、夜間等の暗い環境でカメラが感度を上げて撮影することで生じるノイズを排除することが可能なドアホンシステムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明では、カメラ及び照度センサを有するドアホン子機と、前記ドアホン子機と有線接続されたドアホン親機と、前記ドアホン親機と無線接続された中継器と、前記中継器と無線接続され表示画面を有するコードレス子機と、を備え、前記中継器を経由して前記ドアホン親機と前記コードレス子機との無線通信リンクを確立するドアホンシステムであって、前記ドアホン子機は、前記カメラが撮像したカメラ取得画像と、前記カメラ取得画像と対応する前記照度センサの出力値とをドアホン親機に送信する出力送信手段を備え、前記ドアホン親機は、前記出力送信手段により受信した前記出力値を数値化したフラグを、前記カメラ取得画像からキャプチャした画像データに付加し、前記中継器に送信するフラグ送信手段を備え、前記中継器は、前記フラグ送信手段により受信したデータを前記コードレス子機へ送信するデータ中継手段を備え、前記コードレス子機、前記ドアホン親機及び前記中継器のいずれかは、前記データ中継手段により受信した前記フラグに基づき前記画像データのノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段を備え、前記コードレス子機は、ノイズ低減処理実行後の画像データを前記表示画面に表示する画面表示手段と、を備える。
【0008】
請求項6に記載の発明では、カメラを有するドアホン子機と、前記ドアホン子機と有線接続されたドアホン親機と、前記ドアホン親機と無線接続された中継器と、前記中継器と無線接続され表示画面を有するコードレス子機と、を備え、前記中継器を経由して前記ドアホン親機と前記コードレス子機との無線通信リンクを確立するドアホンシステムであって、前記ドアホン子機は、前記カメラが撮像したカメラ取得画像をドアホン親機に送信する出力送信手段を備え、前記中継器は、前記ドアホン親機によりカメラ取得画像からキャプチャされた画像データを前記ドアホン親機から前記コードレス子機へ中継するデータ中継手段を備え、前記ドアホン親機、前記中継器及び前記コードレス子機のいずれかは、前記カメラ取得画像からキャプチャした画像データ中の各画素の有する輝度に基づき、撮像環境が低照度環境であるか判定する撮像環境判定手段と、前記撮像環境判定手段により低照度環境であると判断された画像データに対し、前記画像データのノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段と、を備え、前記コードレス子機は、前記データ中継手段より取得した前記画像データを前記表示画面に表示する画面表示手段と、を備える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明の1つの実施形態では、カメラ及び照度センサを有するドアホン子機と、前記ドアホン子機と有線接続されたドアホン親機と、前記ドアホン親機と無線接続された中継器と、前記中継器と無線接続され表示画面を有するコードレス子機と、を備え、前記中継器を経由して前記ドアホン親機と前記コードレス子機との無線通信リンクを確立するドアホンシステムであって、前記ドアホン子機は、前記カメラが撮像したカメラ取得画像と、前記カメラ取得画像と対応する前記照度センサの出力値とをドアホン親機に送信する出力送信手段を備え、前記ドアホン親機は、前記出力送信手段により受信した前記出力値を数値化したフラグを、前記カメラ取得画像からキャプチャした画像データに付加し、前記中継器に送信するフラグ送信手段を備え、前記中継器は、前記フラグ送信手段により受信したデータを前記コードレス子機へ送信するデータ中継手段を備え、前記コードレス子機、前記ドアホン親機及び前記中継器のいずれかは、前記データ中継手段により受信した前記フラグに基づき前記画像データのノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段を備え、前記コードレス子機は、ノイズ低減処理実行後の画像データを前記表示画面に表示する画面表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
上記のドアホンシステムは、ドアホン子機と、ドアホン親機と、中継器と、コードレス子機と、を備える。ドアホン子機は、カメラ及び照度センサを有する。ドアホン子機の出力送信手段は、訪問者等が呼び出しボタンを押下した場合に、カメラが撮影したカメラ取得画像と、低照度か否かを検出する照度センサの出力値とを、有線接続されたドアホン親機に送信する。ドアホン親機のフラグ送信手段は、まず、出力送信手段により受信した出力値を数値化したフラグを生成する。そして、フラグ送信手段は、カメラ取得画像からコードレス子機で表示用するための画像データをキャプチャする。次に、フラグ送信手段は、画像データとともに生成したフラグを中継器へ送信する。中継器のデータ中継手段は、ドアホン親機から受信したデータをコードレス子機へ転送する。コードレス子機またはドアホン親機若しくは中継器によって実行されるノイズ低減処理手段は、中継器から受信したデータのうち、フラグ及び画像データを抽出し、フラグの値に基づき画像データのノイズ低減処理を実行する。次に、コードレス子機の画面表示手段は、ノイズ低減処理手段によりノイズ低減処理がなされた画像データを表示画面に表示する。これにより、照度センサの出力値に応じて適切なノイズ低減処理を実行することができ、コードレス子機において視覚上目立つノイズを排除した画像をユーザに提供することができる。また、特にコードレス子機上でノイズ低減処理を行うことで、複数コードレス子機が存在した場合に各コードレス子機でノイズ低減処理の実行の有無を選択することも可能となる。
【0011】
上記のドアホンシステムの一態様では、前記ノイズ低減処理手段は、前記ドアホン親機に設けられ、前記フラグ送信手段は、ノイズ低減処理手段実行後の画像データを前記中継器に送信することを特徴とする。この態様では、ノイズ低減処理をドアホン親機で実行する。この場合、ドアホン親機は、照度センサの出力を表すフラグを中継器へ送信する必要はない。
【0012】
上記のドアホンシステムの他の一態様では、前記ノイズ低減処理手段は、前記中継器に設けられ、前記データ中継手段は、ノイズ低減処理手段実行後の画像データを前記コードレス子機へ送信することを特徴とする。この態様では、ノイズ低減処理をコードレス子機ではなく中継器で実行する。中継器はドアホン親機からデータ受信後、フラグに基づき画像データにノイズ低減処理を実行し、処理後の画像データをコードレス子機へ送信する。
【0013】
上記のドアホンシステムの他の一態様では、前記ノイズ低減処理手段は、照度センサが低照度であることを前記フラグが示す場合に前記画像データに対しノイズ低減処理を行うことを特徴とする。これにより、通常照度下で撮影した画像はそのまま表示することするため、不要なノイズ低減処理による画質の悪化の可能性を排除することができる。
【0014】
上記のドアホンシステムの他の一態様では、前記ノイズ低減処理は、前記画像データに対し、輝度が第1の閾値よりも低い画素について、色情報の操作を行うことを特徴とする。色情報の操作としては、彩度や輝度の調整が一例として挙げられる。これにより、特にノイズが目立つ背景部分を特定してノイズ除去をすることが可能となる。
【0015】
上記のドアホンシステムの他の一態様では、前記色情報の操作は、彩度を下げることを特徴とする。輝度が低い背景部分の色は、人間の視覚への影響が小さい。したがって、背景部分の彩度を下げることにより、視覚上に悪影響を与えることなく、視覚上特に問題となるカラーノイズを低減することができる。
【0016】
上記のドアホンシステムの他の観点では、カメラを有するドアホン子機と、前記ドアホン子機と有線接続されたドアホン親機と、前記ドアホン親機と無線接続された中継器と、前記中継器と無線接続され表示画面を有するコードレス子機と、を備え、前記中継器を経由して前記ドアホン親機と前記コードレス子機との無線通信リンクを確立するドアホンシステムであって、前記ドアホン子機は、前記カメラが撮像したカメラ取得画像をドアホン親機に送信する出力送信手段を備え、前記中継器は、前記ドアホン親機によりカメラ取得画像からキャプチャされた画像データを前記ドアホン親機から前記コードレス子機へ中継するデータ中継手段を備え、前記ドアホン親機、前記中継器及び前記コードレス子機のいずれかは、前記カメラ取得画像からキャプチャした画像データ中の各画素の有する輝度に基づき、撮像環境が低照度環境であるか判定する撮像環境判定手段と、前記撮像環境判定手段により低照度環境であると判断された画像データに対し、前記画像データのノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段と、を備え、前記コードレス子機は、前記データ中継手段より取得した前記画像データを前記表示画面に表示する画面表示手段と、を備えることを特徴とする。
【0017】
上記のドアホンシステムは、照度センサの出力値に依らず、画像データの解析を行うことにより、ノイズ低減処理を行う。具体的には、ドアホン親機または中継機若しくはコードレス子機が備える撮像環境判定手段が、カメラ取得画像からキャプチャした画像データ中の各画素の有する輝度に基づき、撮像環境が低照度環境であるか判定を行う。そして、ノイズ低減処理手段が、撮像環境判定手段により低照度環境であると判断された画像データに対し、前記画像データのノイズ低減処理を行う。このようにすることで、視覚上目立つノイズを除去した表示画像をコードレス子機上でユーザに提供することができる。また、ノイズ低減処理を行うべき画像データを照度センサの出力値に依らず特定することができ、不要なノイズ低減処理による画質の劣化や処理の遅延化を防ぐことができる。
【0018】
上記のドアホンシステムの一態様は、前記撮像環境判定手段は、前記画像データに、第1の閾値よりも低い画素が第1の画素数以上存在した場合に撮像環境が低照度環境であると判定することを特徴とする。これにより、利用環境に合わせ第1の画素数の値を適切に設定することで、撮像環境が低照度環境であったか否かを適切に判断することができる。
【0019】
上記のドアホンシステムの他の一態様は、前記撮像環境判定手段及び前記ノイズ低減処理手段は、前記中継器に設けられ、前記データ中継手段は、前記ノイズ低減処理手段実行後の画像データを前記コードレス子機へ送信することを特徴とする。この態様では、中継器が前記撮像環境判定手段及び前記ノイズ低減処理手段を実行し、画像データの解析及びノイズ低減処理を行う。
【0020】
上記のドアホンシステムの他の一態様は、前記撮像環境判定手段及び前記ノイズ低減処理手段は、前記コードレス子機に設けられ、前記画面表示手段は、前記ノイズ低減処理手段が実行された画像データを前記表示画面に表示することを特徴とする。この態様では、コードレス子機が前記撮像環境判定手段及び前記ノイズ低減処理手段を実行し、画像データの解析及びノイズ低減処理を行う。コードレス子機上でノイズ低減処理を行うことで、複数のコードレス子機が存在した場合に、各コードレス子機でノイズ低減処理の実行の有無を選択することも可能となる。
【0021】
上記のドアホンシステムの他の一態様は、前記中継器は、前記コードレス子機の呼び出し時に、前記ドアホン親機から受信された無線信号における通信エラーを判別する通信エラー判別手段と、前記通信エラー判別手段によって通信エラーと判別された無線信号の再送信を、前記ドアホン親機に対して要求する再送信要求手段と、前記通信エラー判別手段によって通信エラーがないと判別された無線信号を、前記コードレス子機に対して送信する送信手段と、をさらに備えることを特徴とする。
【0022】
この態様では、中継器は、コードレス子機の呼び出し時(中継器とコードレス子機との無線通信リンクが確立されるまでの間に相当する)において、ドアホン親機から受信される無線信号における通信エラーを判別して、通信エラーと判別された無線信号の再送信をドアホン親機に対して要求する。そして、中継器は、このような処理の結果、通信エラーのない無線信号がドアホン親機から受信された際に、当該無線信号をコードレス子機に送信する。これにより、コードレス子機の呼び出し時に、ドアホン親機と中継器との間における通信をエラーフリーとすることができ、同報通信時におけるドアシステム全体での通信品質を向上させることが可能となる。
【0023】
上記のドアホンシステムの他の一態様では、前記ドアホン親機は、前記中継器と無線通信を行う第1の無線部を備え、前記コードレス子機は、前記中継器と無線通信を行う第3の無線部を備え、前記中継器は、前記第1の無線部及び前記第3の無線部に対してそれぞれ親機として機能する回線制御部を備え、前記第1の無線部及び前記第3の無線部とそれぞれ無線通信を行う第2の無線部を備える。この場合、ドアホンシステムは、中継器が無線親機として機能し、ドアホン親機及びコードレス子機が無線子機として機能して、無線通信リンクが形成されている。
【0024】
上記のドアホンシステムの他の一態様では、前記中継器は、コードレス電話機として動作するための電話回線インターフェース回路を備える。この態様では、中継器はコードレス電話機として構成される。具体的には、上記のドアホンシステムでは、コードレス電話機が無線親機として機能し、ドアホン親機及びコードレス子機が無線子機として機能して、無線通信リンクが形成されている。これにより、ドアホンシステムとコードレス電話機とを組み合わせたシステムを容易に構築することが可能となる。また、コードレス電話子機を備えるものでは、このコードレス電話子機をコードレス子機として機能させることが可能となる。
【実施例】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例について説明する。
【0026】
[システム構成]
まず、本発明の実施例に係るドアホンシステムについて説明する。図1は、実施例に係るドアホンシステム101のシステム構成を示す概略図である。
【0027】
ドアホンシステム101は、主に、ドアホン子機1と、ドアホン親機2と、中継器3と、コードレス子機4a〜4dと、を備える。以下では、コードレス子機4a〜4dのそれぞれを区別しないで用いる場合には、単に「コードレス子機4」と表記する。基本的には、ドアホンシステム101は、ドアホン子機1と、ドアホン親機2又はコードレス子機4との間で双方向の音声の送受信を行って、来訪者との応対が可能なシステムである。詳しくは、ドアホンシステム101は、音声信号だけでなく、ドアホン子機1のカメラで撮像された映像信号も通信可能なテレビドアホンシステムとして構成されている。
【0028】
ドアホン子機1は宅外(玄関口など)に設置され、ドアホン親機2は宅内(居間など)に設置される。ドアホン子機1とドアホン親機2とは、2線式の信号線Lによって有線接続されており、この信号線Lによって通信を行う。また、ドアホン親機2と中継器3とは無線接続されており、中継器3とコードレス子機4とは無線接続されている。具体的には、ドアホンシステム101においては、中継器3が無線親機として機能し、ドアホン親機2及びコードレス子機4が無線子機として機能して、無線通信リンクが形成されている。つまり、中継器3を経由して、ドアホン親機2とコードレス子機4との間の無線通信リンクが確立されている。これにより、ドアホン親機2とコードレス子機4との間の無線通信は、全て中継器3を経由して行われることとなる。
【0029】
また、中継器3は、コードレス子機4aを充電可能に構成されている。つまり、中継器3は、コードレス子機4aを充電する機能を有する充電部(不図示)を具備する。例えば、中継器3は、コードレス子機4aを上部に載置可能な充電台として構成される。更に、中継器3は、無線通信機能のオン/オフがスイッチなどにより切り替え可能に構成されている。一方、コードレス子機4b、4c、4dは、それぞれを充電可能な充電台5b、5c、5d上に載置されている。なお、図1では、4つのコードレス子機4a〜4dを用いて構成されたドアホンシステム101を示しているが、コードレス子機4を1〜3個用いてドアホンシステムを構成しても良いし、5つ以上のコードレス子機4を用いてドアホンシステムを構成しても良い。
【0030】
ここで、ドアホンシステム101における無線通信リンクについて簡単に説明する。基本的には、ドアホン子機1の呼出ボタンが押下された際に、ドアホン親機2と中継器3との間で無線通信リンクが確立されて双方向通信が行われる。この場合、中継器3とコードレス子機4との間では無線通信リンクが確立されず、中継器3からコードレス子機4への片方向の同報送信(ブロードキャスト)が行われる。この後に、コードレス子機4の通話ボタンが押下された場合に、中継器3とコードレス子機4との間で無線通信リンクが確立されて双方向通信が行われることとなる。具体的には、コードレス子機4a〜4dうちのいずれか(つまり、通話ボタンが押下げられたコードレス子機)と中継器3との間で双方向通信が行われる。
【0031】
[各構成部における構成]
図2は、本実施例に係るドアホンシステム101の全体構成を示すブロック図である。前述したように、ドアホンシステム101は、ドアホン子機1、ドアホン親機2、中継器3、及びコードレス子機4を備える。なお、図2では、説明の便宜上、1つのコードレス子機4を代表して示している。実際には、ドアホンシステム101は1つ以上のコードレス子機4を有している。
【0032】
ドアホン子機1は、主に、マイク11と、スピーカ12と、呼出ボタン13と、多重回路14と、カメラ15と、照度センサ16と、照明17と、を備える。
【0033】
マイク11は来訪者の音声を集音し、スピーカ12はユーザ(宅内にいる者を意味するものとする)の音声などを出力する。呼出ボタン13は、来訪者が呼び出しを行う場合などに押下される。
【0034】
カメラ15は、CCD等の撮像素子を備えて構成され、来訪者等(以後、「被撮像者」と呼ぶ。)を撮像する。なお、カメラ15は、呼出ボタン13が押下された際などに起動される。また、カメラ15は、夜間等で被撮像者が暗い環境(以後、「低照度環境」と呼ぶ。)にある場合には、感度(ゲイン)を上げて撮像を行う。以後、カメラ15が出力する画像を「カメラ取得画像」と表現する。
【0035】
照度センサ16は、撮像する環境(以後、「撮像環境」と呼ぶ。)が低照度であるか判定するためのセンサである。照度センサ16は、例えばフォトダイオードとすることができる。本実施形態において、照度センサ16は、照度の度合を判定する。本実施形態においては、照度センサ16は、低照度であるか否かの2値判定を行う。以後、環境が低照度であるとする判定を「オン判定」、低照度ではないとする判定を「オフ判定」と表現する。
【0036】
照明17は、夜間等で撮像する対象物が暗い環境にある場合に、補助光源として機能し、光を点灯する。即ち、照明17は、照度センサ16がオン判定をした場合に光を点灯する。照明17は、例えば白色発光ダイオードとすることができる。なお、照明17は、照度センサ16に依らず常時点灯するとしてもよい。一般に、照度センサ16がオフ判定とする昼間で明るい環境においても、逆光等により被撮像者の顔等の一部が暗くなる場合がある。従って、照明17を常時点灯させることにより、このような場合にも対処することができる。
【0037】
多重回路14は、音声信号や画像信号や、呼出ボタン13の操作に対応する信号などを処理すると共に、信号線Lを介してドアホン親機2との間で信号の入出力を行う。具体的には、多重回路14は、来訪者が呼出ボタン13を押下すると、呼出ボタン13の押下に対応する信号(以下、「呼び出し信号」とも呼ぶ。)をドアホン親機2に送信する。また、多重回路14は、マイク11によって集音された来訪者の音声に対応する信号が入力されたときに、この信号をドアホン親機2へ送信すると共に、ドアホン親機2からユーザの音声に対応する信号を受信して、この信号をスピーカ12に出力する。更に、多重回路14は、カメラ15で撮像された画像データをドアホン親機2に送信する。また、多重回路14は、照度センサ16がオン判定をしているかオフ判定をしているかを検知し、その情報をドアホン親機2に送信する。このようにドアホン子機1は、出力送信手段としての機能を有する。
【0038】
次に、ドアホン親機2は、主に、多重回路21と、映像信号処理部22と、表示パネル23と、A/D変換部24aと、画像蓄積部24bと、画像圧縮処理部24cと、パケットデータバッファ24dと、フラグ付加処理部24eと、無線ユニット25と、制御部26と、音声信号処理部27と、マイク27aと、スピーカ27bと、操作部28と、アンテナ29と、を備える。
【0039】
多重回路21は、制御部26によって制御されると共に、映像信号処理部22及び音声信号処理部27との間で信号の入出力を行う。映像信号処理部22は、ドアホン子機1のカメラ15で撮像されたカメラ取得画像を復調する。表示パネル23は、液晶などにより構成され、映像信号処理部22で復調されたカメラ取得画像を表示する。また、A/D変換部24aは映像信号処理部22からのカメラ取得画像をA/D変換し、画像蓄積部24bはメモリ(フレームメモリ)に当該カメラ取得画像を蓄積する。具体的には、画像蓄積部24bは、適切なタイミングでキャプチャされた画像データ(静止画像に相当する)を蓄積する。
【0040】
そして、画像圧縮処理部24cは画像蓄積部24bに蓄積された画像データをJPEGのフォーマット等により圧縮する処理を行う。また、フラグ付加処理部24eは、ドアホン子機1から受信した照度センサ16の出力を数値化したフラグ(以後、「低照度撮像フラグ」と呼ぶ。)を作成し、上述の圧縮された画像データに対し、低照度撮像フラグを付加する。そして、画像圧縮処理部24cはパケットデータバッファ24dに対し、圧縮された画像データ及び低照度撮像フラグを更にN個のパケットに分割して作成されたパケットデータを格納する。
【0041】
音声信号処理部27は音声信号の変調/復調を行い、マイク27aはユーザの音声を集音する。スピーカ27bは、来訪者の音声を出力すると共に、ドアホン子機1からの呼び出し信号が受信された際に、呼び出し音を発生させる。操作部28は、各種のボタン(不図示)からなり、ユーザがドアホン親機2によって通話を行う場合や、ユーザがドアホン親機2による通話を終了する場合などに操作される。制御部26は、操作部28からの信号が入力されると共に、多重回路21や映像信号処理部22や音声信号処理部27や無線ユニット25などに対する制御を行う。
【0042】
無線ユニット25は、アンテナ29を介して、中継器3と無線通信可能に構成されている。具体的には、無線ユニット25は、中継器3内の無線ユニット32に対して子機として機能して(つまり、無線ユニット32を親機として)、無線通信を行う。詳しくは、無線ユニット25は、ドアホン子機1からの呼び出し信号が受信された際に、アンテナ29を介して中継器3に対して呼び出し信号を送信することによって、中継器3との無線通信リンクを確立する。この際に、無線ユニット25は、パケットデータバッファ24dに格納されたパケットデータなどを中継器3に対して送信する。このように、無線ユニット25は、第1の無線部に相当する。
【0043】
また、制御部26は、中継器3からコードレス子機4の呼び出し時などにおいて、無線ユニット25を介して中継器3よりパケットデータの再送信の要求が受信された場合に、中継器3に対して当該パケットデータが再送されるように処理を行う。そして、制御部26は、中継器3から次のパケットデータの送信要求があった場合に、次のパケットデータが送信されるように処理を行う。こうして、制御部26は、1つの画像に相当するN個のパケットデータが全て中継器3に送信されるように処理を行う。このように、制御部26は、フラグ送信手段として動作する。
【0044】
次に、中継器3は、アンテナ31と、無線ユニット32と、パケットデータバッファ33と、制御部34と、を備える。パケットデータバッファ33は、無線ユニット32を介して受信されたパケットデータを格納し、制御部34は、無線ユニット32などに対する制御を行う。無線ユニット32は、回線制御によって、ドアホン親機2内の無線ユニット25及びコードレス子機4内の無線ユニット42と無線通信可能に構成されている。具体的には、無線ユニット32は、回線制御部(不図示)などを内蔵し、無線ユニット25、42に対して親機として機能して(つまり、無線ユニット25、42を子機として)、無線通信を行う。これにより、中継器3を経由してドアホン親機2とコードレス子機4との間で無線通信を行うことが可能となる。具体的には、無線ユニット32は、ドアホン親機2からの呼び出し信号を受信した際に、アンテナ31を介してコードレス子機4に対して呼び出し信号を送信することによって、コードレス子機4との無線通信リンクを確立する。
【0045】
より具体的には、無線ユニット32は、ドアホン親機2の無線ユニット25よりパケットデータなどを受信すると共に、パケットデータバッファ33に格納されたパケットデータなどをコードレス子機4に対して送信する。例えば、無線ユニット32は、コードレス子機4の呼び出し動作(ブロードキャスト)時には、コードレス子機4に対してパケットデータを同報送信する。このように、中継器3は、データ中継手段としての機能を有する。
【0046】
なお、無線ユニット32は、ドアホンシステム101が複数のコードレス子機4を備えて構成されている場合には、全てのコードレス子機4に対してパケットデータを同報送信する。このように、無線ユニット32は、第2の無線部に相当する。
【0047】
また、制御部34は、コードレス子機4の呼び出し時において、ドアホン親機2から中継器3へ送信されたパケットデータにおける通信エラーを判別し、通信エラーと判別されたパケットデータの再送信をドアホン親機2に対して要求するよう処理を行う。そして、制御部34は、このような処理の結果、通信エラーのないパケットデータがドアホン親機2から受信された際に、当該パケットデータがコードレス子機4に同報送信されるように処理を行う。なお、制御部34は、1つのパケットデータごとに通信エラーの判別を行い、1つのパケットデータごとに再送信の要求を行う。このように、中継器3内の制御部34は、通信エラー判別手段、再送信要求手段、及び送信手段として動作する。
【0048】
次に、コードレス子機4は、アンテナ41と、無線ユニット42と、制御部43と、パケットデータバッファ44aと、画像伸張処理部44bと、ノイズ低減処理部44cと、画像蓄積部44dと、表示パネルドライブ回路45と、表示パネル46と、音声信号処理部47と、マイク47aと、スピーカ47bと、通話ボタン48aと、終話ボタン48bと、を備える。
【0049】
パケットデータバッファ44aは無線ユニット42を介して受信されたパケットデータを格納する。画像伸張処理部44bはN個のパケットデータが全て受信された時点でJPEGのフォーマット等により画像データを伸張する処理を行う。
【0050】
ノイズ低減処理部44cは、受信したパケットデータのうち、低照度撮像フラグを参照し、画像伸張処理部44bにより伸張された画像データに対し、所定のノイズ低減処理を行う。このようにコードレス子機4のノイズ低減処理部44cは、ノイズ低減処理手段として動作する。ノイズ低減処理の詳細は後述する。
【0051】
画像蓄積部44dは伸張された画像データをメモリ(フレームメモリ)に蓄積する。そして、表示パネルドライブ回路45は表示パネル46を駆動することによって、画像蓄積部44dに蓄積された画像データを表示パネル46に表示させる。表示パネル46は、液晶などを用いて構成された表示装置である。このように、表示パネル46は、画面表示手段として動作する。
【0052】
音声信号処理部47は、音声信号の変調/復調を行う。マイク47aは、ユーザの音声を集音し、スピーカ47bは、来訪者の音声を出力すると共に、中継器3からの呼び出し信号を受信した際に呼び出し音を発生させる。通話ボタン48aは、ユーザがコードレス子機4によって通話を行う場合などに押下され、終話ボタン48bは、ユーザがコードレス子機4による通話を終了する場合などに押下される。制御部43は、通話ボタン48a及び終話ボタン48bからの信号が入力されると共に、音声信号処理部47や無線ユニット42などに対する制御を行う。
【0053】
無線ユニット42は、アンテナ41を介して、中継器3と無線通信可能に構成されている。具体的には、無線ユニット42は、中継器3内の無線ユニット32に対して子機として機能して(つまり、無線ユニット32を親機として)、無線通信を行う。詳しくは、無線ユニット42は、中継器3からの呼び出し信号を受信し、且つ通話ボタン48aの押下があった場合に、中継器3との無線通信リンクを確立する。これにより、ドアホン親機2と中継器3とコードレス子機4との間で無線通信リンクが確立されることなる。つまり、ドアホン子機1とドアホン親機2と中継器3とコードレス子機4との間で音声リンクが形成される。これにより、ドアホン子機1とコードレス子機4との間で、来訪者とユーザとが会話を行うことが可能となる。このように、無線ユニット42は、第3の無線部に相当する。
【0054】
なお、上述のブロック機能の構成は一例であり、必ずしもこれに限られない。例えば、ノイズ低減処理部44cはコードレス子機4ではなくドアホン親機2または中継器3で実現してもよい。ドアホン親機2で実現する場合には、画像圧縮処理部24cにて画像データの圧縮処理を行う前に、ドアホン子機1から受信した照度センサ16の出力情報に基づき、ノイズ低減処理部44cが画像中のノイズ除去を行う。この場合には、フラグ付加処理部24eは不要となる。
【0055】
ここで、図3を参照して、ドアホン親機2、中継器3、コードレス子機4間の無線通信方式の一例について説明する。具体的には、図3では、周波数ホッピング方式(FHSS;Frequency Hopping Spread Spectrum)を示している。なお、図3では、横軸に時間を示し、縦軸に周波数を示している。図示のように、ドアホン親機2、中継器3、コードレス子機4間では、所定時間ごとに、無線信号を送受信する際に設定する周波数が変化されている。言い換えると、1つのパケットデータごとに、送信時に使用される周波数が変化される。この例では、周波数をf0→f7→f4→f1→f5→f2→f6→f3の順で周波数が変化されている。
【0056】
また、図3中のハッチング領域A1は、無線LANや電子レンジなどが用いている電波の周波数を表している。このような電波は、ドアホン親機2、中継器3、コードレス子機4間の無線通信において妨害波となり得る。具体的には、周波数f4がハッチング領域A1内に位置するため、周波数f4を用いた際の無線信号は通信エラーとなる可能性が高いものと考えられる。
【0057】
次に、図4を参照して、中継器3が無線通信を行う際の送信スロット及び受信スロットの状態の例について説明する。図4は、送信スロット及び受信スロットからなる時分割多重のスロットを示している。具体的には、送信スロットはスロットSL1及びスロットSL2から構成され、受信スロットはスロットSL3及びスロットSL4から構成される。スロットSL1は中継器3からドアホン親機2へパケットデータを送信するために用いられ、スロットSL2は中継器3からコードレス子機4へパケットデータを同報送信するために用いられる。これに対して、スロットSL3は中継器3がドアホン親機2からのパケットデータを受信するために用いられ、スロットSL4は未使用となっている。
【0058】
次に、図5を参照して、パケットデータ構造の例について説明する。図示のように、パケットデータは、画像通し番号に対応するデータD1と、パケット番号に対応するデータD2と、ペイロードD3と、エラー検出コードD4とから構成される。画像通し番号は、ドアホン親機2でキャプチャされた画像における通し番号に相当し、パケット番号はN個に分割されたパケットデータにおける通し番号に相当する。また、ペイロードD3は、画像圧縮された画像データ及び低照度撮像フラグをN個のパケットに分割したデータに相当する。更に、エラー検出コードD4は、チェックサムやCRC(Cyclic Redundancy Check)等に相当する。このエラー検出コードD4は、ドアホン親機2によりパケットデータ内に埋め込まれる。そして、中継器3は、エラー検出コードD4に基づいて、パケットデータにおける通信エラーを判別する。
【0059】
図6に、ペイロードD3のデータ構造の一例を示す。図6に示すように、ペイロードD3は、低照度撮像フラグと画像データとから構成される。なお、図6では、低照度撮像フラグが画像データよりも前に配置されているが、これに限らず、画像データの後に低照度撮像フラグを配置してもよい。
【0060】
[ノイズ低減処理]
次に、コードレス子機4のノイズ低減処理部44cが行うノイズ低減処理について説明する。夜等の暗い環境下においては、照明17が点灯することにより被撮像者を照らす。しかし、カメラ15は同時にゲインを大幅に上げて撮像を行う。その結果、夜等の暗い環境下で撮像した画像は、非常にノイズが多くなる傾向がある。特に被撮像者以外の画像の部分である背景部分(以後、単に「背景部分」と呼ぶ。)においては、視覚上目立つノイズが発生する。また、コードレス子機4で表示する画像は、1秒間に60枚を表示する通常の動画像と異なり、カメラ15で撮像した動画像の一部を抜き出した画像である。従って、ドアホン親機2で表示する動画像と異なり、ノイズのパターンが固定されて見えるため、視覚に与える影響が大きくなり、ユーザにとっていわゆる見づらい画像となる。
【0061】
従って、本実施形態においては、カメラ15のゲインが高い場合に、撮像画像に対しノイズ低減処理を行う。カメラ15のゲインが高いか否かの判定は、照度センサ16の出力に基づき行う。より具体的には、照度センサ16がオン判定をした場合に撮像した画像データに対し、ノイズ低減処理を行う。従って、オフ判定の場合に撮像した画像データにはノイズ低減処理は行わない。これにより、ノイズ低減処理を行うべき画像を容易に特定することができ、不要なノイズ低減処理による画質の悪化を防ぐことができる。
【0062】
具体的なノイズ低減処理の一例について以下に説明する。まず、処理対象となる画像データの各画素に対し、輝度が所定値(以後、「第1の閾値」と呼ぶ。)以上であるかを判定する。この判定は、例えば輝度を各画素が有する色のRGB値で表した場合のR、G、Bの総和と、第1の閾値と、を比較することで判定することができる。
【0063】
次に、輝度が第1の閾値以下であった画素に対し、彩度を下げる処理を行う。彩度を下げる処理方法は様々存在するが、例えば、処理対象の画素のRGB値に対し、以下の処理を行うことで実現することができる。
R=(α×R)+(β×G)+(β×B)
G=(β×R)+(α×G)+(β×B)
B=(β×R)+(β×G)+(α×B)
ただし、α+β+β=1
ここで、α、βはパラメータである。通常、αの値をβの値よりも大きく設定し、βの値が大きい程彩度は下がる。よって例えばαの値を0.8、βの値を0.1と設定することができる。
【0064】
通常、輝度が低く暗い部分については、彩度を下げても視覚上の弊害は少ない。一方、色相や彩度などの色あいに関するノイズ(以後、「カラーノイズ」と呼ぶ。)は、彩度を下げることで、目立たなくなる。従って、背景部分の彩度を下げる処理を行うことで、ノイズのうち、視覚上特に問題となるカラーノイズを低減することが可能となる。
【0065】
上述のノイズ低減処理は一例であり、本発明は必ずしもこれに限定されない。例えば、上述のノイズ低減処理は処理対象となる画素の彩度を調整したが、代わりに輝度を調整してもよい。即ち、輝度が第1の閾値以下の画素について、その画素の輝度を所定値になるように、または所定値だけ減算されるように、RGB値の各値を定数倍等して操作してもよい。これによっても、ノイズ部分の画素の輝度が小さくなるため、ノイズ部分が視覚上目立たなくなる。従って、結果としてノイズを低減することができる。以上のように各画素が有する彩度や輝度等の色情報の値を変更することを「色情報の操作」と以後表現する。
【0066】
次に、図7に示すフローチャートを用いてノイズ低減処理部44cが行う処理の手順について説明する。ステップS1乃至S5の処理は、コードレス子機4がドアホン親機2から1つの画像データを受信するごとに実行される。
【0067】
まず、ノイズ低減処理部44cは、パケットデータバッファ44aから抽出した低照度撮像フラグの値が照度センサのオン判定を示すものであるか判定する(ステップS1)。そして、低照度撮像フラグの値が照度センサのオフ判定を示す場合(ステップS1;No)、低照度撮像フラグと共に受信した画像データについては、ノイズ低減処理を行わず、フローチャートの処理を終了する。その後、画像データは画像蓄積部44dに蓄積されることになる。
【0068】
低照度撮像フラグの値がオン判定だった場合(ステップS1;Yes)、ノイズ低減処理部44cは、低照度撮像フラグと共に受信した画像データが有する全ての画素のうち1つの画素を選択する(ステップS2)。
【0069】
次に、ノイズ低減処理部44cは、ステップS2で選択した画素(以後、「選択画素」と呼ぶ。)が第1の閾値以上の輝度を有するか判定を行う(ステップS3)。ステップS3において、輝度に応じて場合分けを行うことにより、ノイズ低減処理の対象となる画素を、色あいに意味を持たない背景部分の画素に限定することができる。
【0070】
そして選択画素が有する輝度が第1の閾値以下である場合(ステップS3;Yes)、ノイズ低減処理が必要な画素であると判定し、ノイズ低減処理部44cは、ノイズ低減処理を実行する(ステップS4)。具体的には、彩度または輝度の調整を行う。これにより、ノイズが視覚上目立たなくなり、コードレス子機4のユーザビリティを向上させることができる。
【0071】
一方、選択画素が第1の閾値以上の輝度を有する場合(ステップS3;No)、ステップS4の処理は行わない。
【0072】
そして、ノイズ低減処理部44cは、ステップS2乃至S4の処理を、画像データの全ての画素に対して実行する(ステップS5)。したがって、画像データの画素のうち、未処理の画素がある場合には、未処理の画素から1つの画素を選択し(ステップS2)、ノイズ低減処理を行う(ステップS3、S4)。
【0073】
次に、ノイズ低減処理部44cは、画像データの全画素についてステップS2乃至S4の処理を行った場合(ステップS5;Yes)、フローチャートの処理を終了する。その後、画像データは画像蓄積部44dに蓄積されることになる。
【0074】
図7に示すフローチャートの処理は、低照度撮像フラグの値に基づき、ノイズ低減処理の対象となる画像データを特定している。しかし、これに限らず、各画像データを解析することで、ノイズ低減処理の対象となる画像データを特定してもよい。上述の画像データの解析方法として、例えば、輝度が第1の閾値を下回る画素が所定個数(以後、「第1の画素数」と呼ぶ。)以上存在した場合に、その画像データをノイズ低減処理の対象とするとしてもよい。即ち、図7のフローチャートにおいて、ステップS1の処理に代わり、画像データの全画素のうち、第1の閾値を下回る画素が第1の画素数以上存在するか判断する。そして、第1の画素数以上存在する場合には、ステップS2乃至S5の処理を実行する。一方、第1の画素数以下の場合には、フローチャートの処理を終了する。これによっても、ノイズ低減処理を行うべき画像データを特定することができ、不要なノイズ低減処理による画質の劣化や処理の遅延化を防ぐことができる。従ってこの場合、コードレス子機4のノイズ低減処理部44cは撮像環境判定手段としても動作する。
【0075】
上述の画像データの解析に基づくノイズ低減処理は、低照度撮像フラグの値に基づくノイズ低減処理と同様、ドアホン親機2、中継器3及びコードレス子機4のいずれで実施してもよい。例えばドアホン親機2で実施をする場合、画像圧縮処理部24cにて画像データの圧縮処理を行う前に、各画像データの解析を行い、ノイズ低減処理を行うべき画像データと判定した場合には、図7のフローチャートのステップS2乃至S5に相当する部分の処理を実行する。
【0076】
[各構成部が行う処理]
以下では、ドアホン親機2、中継器3、及びコードレス子機4が行う処理について説明する。
【0077】
前述したように、本実施例では、ドアホン親機2、中継器3、コードレス子機4間の画像データ伝送は、パケット通信方式により行う。この場合において、ドアホン親機2、中継器3間のパケット通信動作において、通信エラーの発生時に再送処理を行うことでエラー回復を行う。具体的には、中継器3は、コードレス子機4の呼び出し時(ユーザにより通話ボタン48aが押下されるまでの間、言い換えると中継器3とコードレス子機4との間で無線通信リンクが確立されるまでの間)において、ドアホン親機2から中継器3へ送信されたパケットデータにおける通信エラーを判別し、通信エラーと判別されたパケットデータの再送信をドアホン親機2に対して要求するよう処理を行う。そして、中継器3は、このような処理の結果、通信エラーのないパケットデータがドアホン親機2から受信された際に、当該パケットデータがコードレス子機4に送信されるように処理を行う。一方、コードレス子機4は、中継器3より同報送信されてきたパケットデータを蓄積して再構築する。
【0078】
このような通信を行うのは、以下のような理由による。コードレス子機4の呼び出し時には、中継器3とコードレス子機4との間では無線通信リンクが確立されず、中継器3からコードレス子機4への片方向の同報送信が行われる。そのため、中継器3からコードレス子機4へ送信されたパケットデータにおいて通信エラーが発生しても、基本的には、エラー回復を行うことはできない。つまり、コードレス子機4の呼び出し時には中継器3とコードレス子機4との間で双方向通信が行われないため、コードレス子機4は通信エラーのあるパケットデータの再送信を中継器3に対して要求することができず(言い換えると中継器3はコードレス子機4からの再送信要求を受け取ることができず)、エラー回復ができない。
【0079】
したがって、本実施例では、ドアホン親機2と中継器3との間のパケット通信動作において、通信エラーの発生時に再送処理を行うことでエラー回復を行う。これにより、コードレス子機4の呼び出し時において、通信エラーが比較的発生し易いドアホン親機2と中継器3との間における通信を、エラーフリーとすることができる。基本的には、コードレス子機4は中継器3の近傍に配置される傾向にあるので、ドアホン親機2と中継器3との間の通信状況(電波状況)がドアホン親機2〜コードレス子機4間の通信状況を表しているものと考えることができる。そのため、コードレス子機4の呼び出し時において、上記のようにしてドアホン親機2と中継器3との間における通信をエラーフリーとすることで、中継器3からコードレス子機4に同報送信されるパケットデータにおける通信エラーの発生を効果的に低減することが可能となる。以上より、本実施例によれば、同報通信時におけるドアシステム101全体での通信品質を向上させることが可能となる。
【0080】
ここで、図8乃至図11を参照して、ドアホン親機2、中継器3、及びコードレス子機4が行う処理について具体的に説明する。
【0081】
図8は、ドアホン親機2、中継器3、及びコードレス子機4のそれぞれが行う全体処理を示すフローチャートである。具体的には、図8は、ドアホン親機2、中継器3、コードレス子機4間の無線通信リンクを確立して、当該無線通信リンクを切断するまでの処理を大まかに示している。また、ステップS101〜S105の処理はドアホン親機2によって行われ、ステップS106〜S112の処理は中継器3によって行われ、ステップS113〜S118の処理はコードレス子機4によって行われる。
【0082】
まず、ドアホン親機2が行う処理について説明する。ステップS101では、ドアホン親機2は、来訪者によりドアホン子機1の呼出ボタン13の押下があったか否かを判定する。つまり、ドアホン子機1より呼び出し信号が受信されたか否かを判定する。呼出ボタン13の押下があった場合(ステップS101;Yes)、処理はステップS102に進み、呼出ボタン13の押下がなかった場合(ステップS101;No)、処理はステップS101に戻る。
【0083】
ステップS102では、ドアホン親機2は、中継器3を呼び出すための処理を実行する。具体的には、ドアホン親機2は、呼出ボタン13の押下があったため(ステップS101;Yes)、ドアホン子機1からの呼び出し信号が受信されるので、中継器3に対して呼び出し信号を送信する。そして、処理はステップS103に進む。ステップS103では、ドアホン親機2は、中継器3との無線通信リンクを確立する。具体的には、中継器3における回線制御部の制御により、ドアホン親機2及び中継器3が相互に通信し合うことによって、無線通信リンクが確立される。そして、処理はステップS104に進む。
【0084】
ステップS104では、ドアホン親機2は、後述するパケットデータ送信処理を実行する。そして、処理はステップS105に進む。ステップS105では、ドアホン親機2は、中継器3との無線通信リンクを切断する。具体的には、ユーザによるコードレス子機4の終話ボタン48bの押下があり、中継器3とコードレス子機4との無線通信リンクが切断された場合に、ドアホン親機2は、中継器3との無線通信リンクを切断する。この場合、中継器3の回線制御部の制御により、ドアホン親機2及び中継器3が相互に通信し合うことによって、無線通信リンクが切断される。その後、ドアホン親機2は、待ち受け状態に推移する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
【0085】
次に、中継器3が行う処理について説明する。ステップS106では、中継器3は、ドアホン親機2から呼び出しがあったか否かを判定する。つまり、ドアホン親機2からの呼び出し信号が受信されたか否かを判定する。なお、ドアホン親機2は、前述したステップS102の処理において、中継器3に対して呼び出し信号を送信する。ドアホン親機2から呼び出しがあった場合(ステップS106;Yes)、処理はステップS107に進み、呼び出しがなかった場合(ステップS106;No)、処理はステップS106に戻る。
【0086】
ステップS107では、ドアホン親機2から呼び出しがあったため、中継器3は、ドアホン親機2との無線通信リンクを確立する。具体的には、中継器3の回線制御部の制御により、ドアホン親機2及び中継器3が相互に通信し合うことによって、無線通信リンクが確立される。そして、処理はステップS108に進む。ステップS108では、中継器3は、コードレス子機4を呼び出すための処理を実行する。具体的には、中継器3は、コードレス子機4に対して呼び出し信号を送信する。そして、処理はステップS109に進む。
【0087】
ステップS109では、中継器3は、後述するパケットデータ送受信処理を実行する。そして、処理はステップS110に進む。ステップS110では、中継器3は、コードレス子機4との無線通信リンクを確立する。具体的には、ユーザによりコードレス子機4における通話ボタン48aの押下があった場合に、中継器3は、コードレス子機4との無線通信リンクを確立する。この場合、中継器3の回線制御部の制御により、中継器3及びコードレス子機4が相互に通信し合うことによって、無線通信リンクが確立される。そして、処理はステップS111に進む。
【0088】
ステップS111では、中継器3は、コードレス子機4との無線通信リンクを切断する。具体的には、ユーザによりコードレス子機4における終話ボタン48bの押下があった場合に、中継器3は、コードレス子機4との無線通信リンクを解除する。この場合、中継器3の回線制御部の制御により、中継器3及びコードレス子機4が相互に通信し合うことによって、無線通信リンクが切断される。そして、処理はステップS112に進む。ステップS112では、中継器3は、ドアホン親機2との無線通信リンクを切断する。この場合にも、中継器3の回線制御部の制御により、中継器3及びドアホン親機2が相互に通信し合うことによって、無線通信リンクが切断される。これにより、ドアホン親機2と中継器3とコードレス子機4との間で無線通信リンクが切断されることとなる。この後、中継器3は、待ち受け状態に推移する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
【0089】
次に、コードレス子機4が行う処理について説明する。ステップS113では、コードレス子機4は、中継器3から呼び出しがあったか否かを判定する。つまり、中継器3からの呼び出し信号が受信されたか否かを判定する。なお、中継器3は、前述したステップS108の処理において、コードレス子機4に対して呼び出し信号を送信する。中継器3から呼び出しがあった場合(ステップS113;Yes)、処理はステップS114に進み、呼び出しがなかった場合(ステップS113;No)、処理はステップS113に戻る。
【0090】
ステップS114では、コードレス子機4は、後述するパケットデータ受信処理を実行する。そして、処理はステップS115に進む。ステップS115では、コードレス子機4は、ユーザによりコードレス子機4における通話ボタン48aの押下があったか否かを判定する。通話ボタン48aの押下があった場合(ステップS115;Yes)、処理はステップS116に進み、通話ボタン48aの押下がなかった場合(ステップS115;No)、処理はステップS114に戻る。
【0091】
ステップS116では、通話ボタン48aの押下があったため、コードレス子機4は、中継器3との無線通信リンクを確立する。具体的には、中継器3の回線制御部の制御により、コードレス子機4及び中継器3が相互に通信し合うことによって、無線通信リンクが確立される。この場合、コードレス子機4から中継器3を介してドアホン親機2に対して、通話開始要求信号が送信される。これにより、ドアホン親機2と中継器3とコードレス子機4との間で無線通信リンクが確立される。つまり、ドアホン子機1とドアホン親機2と中継器3とコードレス子機4との間で音声リンクが形成される。以上の処理が終了すると、処理はステップS117に進む。
【0092】
ステップS117では、コードレス子機4は、ユーザにより終話ボタン48bの押下があったか否かを判定する。終話ボタン48bの押下があった場合(ステップS117;Yes)、処理はステップS118に進み、終話ボタン48bの押下がなかった場合(ステップS117;No)、処理はステップS117に戻る。
【0093】
ステップS118では、終話ボタン48bの押下があったため、コードレス子機4は、中継器3との無線通信リンクを切断する。この場合、中継器3の回線制御部の制御により、コードレス子機4及び中継器3が相互に通信し合うことによって、無線通信リンクが切断される。その後、コードレス子機4は、待ち受け状態に推移する。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
【0094】
図9は、前述したステップS104におけるパケットデータ送信処理を示すフローチャートである。このパケットデータ送信処理は、ドアホン親機2によって実行され、主に、中継器3に対してパケットデータを送信するために行われる。
【0095】
まず、ステップS201では、ドアホン親機2は、ドアホン子機1のカメラ15で撮像されたカメラ取得画像を適切なタイミングでキャプチャして静止画像とする。そして、処理はステップS202に進む。ステップS202では、ドアホン親機2は、ステップS201でキャプチャされた画像データを画像圧縮する処理を行う。例えば、JPEGのフォーマット等により画像圧縮する処理を行う。そして、処理はステップS202aに進む。
【0096】
ステップS202aでは、ドアホン親機2は、上述の圧縮された画像データに対し、ドアホン子機の照度センサ出力に基づく、照度センサON判定もしくは照度センサOFF判定フラグ、即ち低照度撮像フラグを付加する。
【0097】
ステップS203では、ドアホン親機2は、ステップS202で圧縮された画像データ(圧縮画像データ)に低照度撮像フラグを付加したデータをN個のパケットに分割してパケットデータを生成する。そして、ドアホン親機2は、作成されたパケットデータをパケットデータバッファ24dに格納する。以上の処理が終了すると、処理はステップS204に進む。ステップS204では、ドアホン親機2は、中継器3に対して送信すべきパケットデータの番号に相当するパケット番号カウンタPNを初期化する(PN=0)。そして、処理はステップS205に進む。
【0098】
ステップS205では、ドアホン親機2は、パケット番号カウンタPNが指し示すパケットデータを中継器3に対して送信する。例えば、ドアホン親機2は、周波数ホッピング方式に従ってパケットデータを送信する。この場合、ドアホン親機2は、予め定められた時間間隔(タイムスロット)で1パケットデータずつ送信する。なお、送信に使用する周波数は1パケット送信ごとに変更される。以上の処理が終了すると、処理はステップS206に進む。
【0099】
ステップS206では、ドアホン親機2は、中継器3よりパケットデータの再送信要求を受け取ったか否かを判定する。再送信要求があった場合(ステップS206;Yes)、処理はステップS205に戻る。この場合には、ドアホン親機2は、中継器3より再送信要求があったパケットデータを送信する処理を再度行う(ステップS205)。一方、再送信要求がなかった場合(ステップS206;No)、処理はステップS207に進む。
【0100】
ステップS207では、ドアホン親機2は、パケット番号カウンタPNをインクリメントする。つまり、パケット番号カウンタPNに「1」加算する。そして、処理はステップS208に進む。ステップS208では、ドアホン親機2は、中継器3より次のパケットデータの送信要求を受け取ったか否かを判定する。次のパケットデータの送信要求があった場合(ステップS208;Yes)、処理はステップS209に進む。これに対して、次のパケットデータの送信要求がなかった場合(ステップS208;No)、処理はステップS208に戻る。つまり、次のパケットデータの送信要求があるまで待機する。
【0101】
ステップS209では、ドアホン親機2は、パケット番号カウンタPNに基づいて、N個全てのパケットデータの送信が完了したか否かを判定する。全てのパケットデータの送信が完了している場合(ステップS209;Yes)、処理はステップS210に進む。これに対して、全てのパケットデータの送信が完了していない場合(ステップS209;No)、処理はステップS205に戻る。この場合には、ドアホン親機2は、全てのパケットデータの送信が完了するまで、ステップS205〜S209の処理を繰り返す。
【0102】
ステップS210では、ドアホン親機2は、中継器3との無線通信リンクを切断すべき状況であるか否かを判定する。具体的には、ユーザによるコードレス子機4の終話ボタン48bの押下があり、中継器3とコードレス子機4との無線通信リンクが切断されているか否かを判定する。無線通信リンクを切断する場合(ステップS210;Yes)、処理は当該フローを抜け、無線通信リンクを切断しない場合(ステップS210;No)、処理はステップS201に戻る。つまり、ドアホン親機2は、無線通信リンクが切断されるまで、中継器3へのパケットデータの送信を継続する。
【0103】
図10は、前述したステップS109におけるパケットデータ送受信処理を示すフローチャートである。このパケットデータ送受信処理は、中継器3によって実行され、主に、ドアホン親機2からパケットデータを受信するため、及びコードレス子機4に対してパケットデータを送信するために行われる。また、当該処理は、コードレス子機4の呼び出し時に実行される。
【0104】
まず、ステップS301では、中継器3は、パケットデータの受信待機状態に遷移する。そして、処理はステップS302に進む。ステップS302では、中継器3は、ドアホン親機2よりパケットデータが受信されたか否かを判定する。パケットデータが受信された場合(ステップS302;Yes)、処理はステップS303に進み、パケットデータが受信されてない場合(ステップS302;No)、処理はステップS302に戻る。
【0105】
ステップS303では、中継器3は、受信されたパケットデータ(受信パケットデータ)が正常か否かを判定する。つまり、中継器3は、1つのパケットデータごとに通信エラーを判定する。具体的には、中継器3は、パケットデータ内に埋め込まれたエラー検出コードD4に基づいて通信エラーを判別する。例えば、中継器3は、パケットデータ内の画像データD3に基づいてエラー検出コードを自ら生成し、これがパケットデータ内に埋め込まれたエラー検出コードD4に一致するか否かによって通信エラーを判別する。パケットデータが正常である場合(ステップS303;Yes)、処理はステップS305に進む。これに対して、パケットデータが正常でない場合(ステップS303;No)、つまり通信エラーと判別された場合、処理はステップS304に進む。この場合、中継器3は、ドアホン親機2に対してパケットデータの再送を要求する(ステップS304)。つまり、通信エラーと判別されたパケットデータと同一のパケットデータの再送を要求する。そして、処理はステップS302に戻る。このようにステップS302〜S304の処理を行うことにより、通信エラー発生時に適切にエラー回復を行うことができ、ドアホン親機2と中継器3との間における通信をエラーフリーとすることが可能となる。
【0106】
ステップS305では、中継器3は、正常であると判定されたパケットデータをパケットデータバッファ33に格納する。そして、処理はステップS306に進む。ステップS306では、中継器3は、1つのパケットデータをコードレス子機4に対して同報送信する。例えば、中継器3は、周波数ホッピング方式に従ってパケットデータを同報送信する。この場合、中継器3は、予め定められた時間間隔(タイムスロット)で1パケットデータずつ送信する。なお、同報送信に使用する周波数は1パケット送信ごとに変更される。以上の処理が終了すると、処理はステップS307に進む。
【0107】
なお、上記したステップS306では、コードレス子機4に対して同一のパケットデータを1回のみ同報送信する例を示したが、コードレス子機4に対して同一のパケットデータを2回以上同報送信しても良い。これにより、中継器3とコードレス子機4との間の無線通信において発生し得る通信エラーを抑制することが可能となる。
【0108】
ステップS307では、中継器3は、ドアホン親機2に対して、次のパケットデータの送信を要求する。そして、処理はステップS308に進む。ステップS308では、中継器3は、コードレス子機4との無線通信リンクを確立するか否かを判定する。具体的には、ユーザによるコードレス子機4の通話ボタン48aの押下があり、コードレス子機4との無線通信リンクを確立すべき状況であるか否かを判定する。無線通信リンクを確立する場合(ステップS308;Yes)、処理は当該フローを抜け、無線通信リンクを確立しない場合(ステップS308;No)、処理はステップS302に戻る。つまり、中継器3は、コードレス子機4との無線通信リンクを確立するまで、ステップS302〜S308の処理を繰り返し行う。
【0109】
図11は、前述したステップS114におけるパケットデータ受信処理を示すフローチャートである。このパケットデータ受信処理は、コードレス子機4によって実行され、主に、中継器3からパケットデータを受信するため、及び中継器3から受信されたパケットデータに基づいた画像を表示するために行われる。なお、パケットデータ受信処理は、コードレス子機4の呼び出し時に実行される。つまり、当該処理は、ユーザによってコードレス子機4の通話ボタン48aが押下されるまでの間、繰り返し実行される(図8中のステップS115参照)。
【0110】
まず、ステップS401では、コードレス子機4は、パケットデータの受信待機状態に遷移する。更に、コードレス子機4は、パケットデータバッファ44aを初期化する。そして、処理はステップS402に進む。ステップS402では、コードレス子機4は、中継器3よりパケットデータが受信されたか否かを判定する。パケットデータが受信された場合(ステップS402;Yes)、処理はステップS403に進み、パケットデータが受信されてない場合(ステップS402;No)、処理はステップS402に戻る。
【0111】
ステップS403では、コードレス子機4は、受信されたパケットデータ(受信パケットデータ)が正常か否かを判定する。つまり、コードレス子機4は、パケットデータにおける通信エラーを判定する。具体的には、コードレス子機4は、パケットデータ内に埋め込まれたエラー検出コードD4に基づいて通信エラーを判別する。パケットデータが正常である場合(ステップS403;Yes)、処理はステップS404に進む。この場合には、コードレス子機4は、受信パケットデータをパケットデータバッファ44aに格納する(ステップS404)。そして、処理はステップS405に進む。これに対して、パケットデータが正常でない場合(ステップS403;No)、つまり通信エラーと判別された場合、処理はステップS402に戻る。この場合には、コードレス子機4は、受信パケットデータをパケットデータバッファ44aに格納しない。つまり、コードレス子機4は、正常なパケットデータのみパケットデータバッファ44aに格納する。
【0112】
ステップS405では、コードレス子機4は、N個のパケットデータが全て揃ったか否かを判定する。N個のパケットデータが全て揃っている場合(ステップS405;Yes)、処理はステップS406に進む。これに対して、N個のパケットデータが全て揃っていない場合(ステップS405;No)、処理はステップS402に戻る。この場合には、N個のパケットデータが全て揃うまで、ステップS402〜S405の処理を繰り返し行う。
【0113】
ステップS406では、コードレス子機4は、パケットデータバッファ44aに格納されたN個のパケットデータ(圧縮画像データに相当する)に基づいて、これを伸張する処理を行う。例えば、JPEGのフォーマット等により画像伸張する処理を行う。
【0114】
次にステップS407において、コードレス子機4は、伸張された画像データに対し、ノイズ低減処理を行う。具体的には、コードレス子機4は、図7のフローチャートの処理を実行する。これにより、夜間等に撮像した画像データに対し、背景部分のノイズが削減された画像データが生成される。そして、処理はステップS408に進む。
【0115】
ステップS408では、コードレス子機4は、ステップS406で伸張された画像を表示パネル46上に表示させる。具体的には、表示パネルドライブ回路45を制御することで、表示パネル46上に画像を表示させる。表示画像は、ステップS407において必要に応じてノイズ低減処理が施されており、背景部分におけるざわつき等を排除したユーザにとってストレスにならない画像を提供することができる。以上の処理が終了すると、処理は当該フローを抜ける。
【0116】
上記の図8乃至図11に示した処理によれば、コードレス子機4の呼び出し時に、ドアホン親機2と中継器3との間における通信をエラーフリーとすることができ、同報通信時におけるドアシステム101全体での通信品質を向上させることが可能となる。
【0117】
以上のように、本実施例に係るドアホンシステムは、カメラ及び照度センサを有するドアホン子機と、ドアホン子機と有線接続されたドアホン親機と、ドアホン親機と無線接続された中継器と、中継器と無線接続され表示画面を有するコードレス子機と、を備え、中継器を経由して前記ドアホン親機と前記コードレス子機との無線通信リンクを確立する。ドアホン子機の出力送信手段は、訪問者等が呼び出しボタンを押下した場合に、カメラが撮影したカメラ取得画像と、低照度か否かを検出する照度センサの出力値とを、有線接続されたドアホン親機に送信する。ドアホン親機のフラグ送信手段は、まず、出力送信手段により受信した出力値を数値化したフラグを生成する。そして、フラグ送信手段は、カメラ取得画像からコードレス子機で表示するための画像データをキャプチャする。次に、フラグ送信手段は、画像データとともに生成したフラグを中継器へ送信する。中継器のデータ中継手段は、ドアホン親機から受信したデータをコードレス子機へ転送する。コードレス子機のノイズ低減処理手段は、中継器から受信したデータのうち、フラグ及び画像データを抽出し、フラグの値に基づき画像データのノイズ低減処理を実行する。次に、コードレス子機の画面表示手段は、ノイズ低減処理手段によりノイズ低減処理がなされた画像データを表示画面に表示する。これにより、照度センサの出力値に応じて適切なノイズ低減処理を実行することができ、コードレス子機において視覚上目立つノイズを排除した画像表示をユーザに提供することができる。また、コードレス子機上でノイズ低減処理を行うことで、複数コードレス子機が存在した場合に各コードレス子機でノイズ低減処理の実行の有無を選択することも可能となる。
【0118】
[変形例]
図12は、第1の変形例に係るドアホンシステム102のシステム構成を示す概略図である。ドアホンシステム102は、主に、ドアホン子機1と、ドアホン親機2と、中継器3aと、3つのコードレス子機4b、4c、4dと、を備える。なお、前述したドアホンシステム101(図1参照)と同一の構成要素に対しては同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0119】
前述したドアホンシステム101では、中継器3はコードレス子機4を充電可能に構成されていたが、第1の変形例に係るドアホンシステム102では、中継器3aはコードレス子機4を充電可能に構成されていない。つまり、第1の変形例では、中継器3aは、コードレス子機の充電台としての機能を有していない。なお、ドアホンシステム102でも、ドアホン親機2と中継器3aとが無線接続されており、中継器3aとコードレス子機4b〜4dとが無線接続されている。具体的には、ドアホンシステム102においては、中継器3aが無線親機として機能し、ドアホン親機2及びコードレス子機4b〜4dが無線子機として機能して、無線通信リンクが形成されている。
【0120】
次に、図13は、第2の変形例に係る103のシステム構成を示す概略図である。ドアホンシステム103は、主に、ドアホン子機1と、ドアホン親機2と、コードレス電話親機6と、コードレス電話子機7と、を備える。なお、前述したドアホンシステム101(図1参照)と同一の構成要素に対しては同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0121】
第2の変形例に係るドアホンシステム103は、中継器3の代わりにコードレス電話親機6を用い、コードレス子機4の代わりにコードレス電話子機7を用いてシステムが構築されている点で、前述したドアホンシステム101とは異なる。言い換えると、第2の変形例に係るドアホンシステム103は、前述した中継器3と同様の機能(具体的には、無線親機としての機能)を有するコードレス電話親機6によってシステムが構成されている。つまり、ドアホンシステム103は、来訪者と会話するためのドアホン通話機能、及び電話回線を介して電話通話を行うための電話通話機能の2つの機能を有する。
【0122】
具体的には、コードレス電話親機6は、ユーザが実際に会話を行うためのマイク及びレシーバを有するハンドセットユニット63、及び電話回線インターフェース回路(不図示)を備え、電話回線を介して電話通話が可能に構成されている。また、コードレス電話親機6とドアホン親機2とは無線接続されており、コードレス電話親機6とコードレス電話子機7とは無線接続されている。具体的には、ドアホンシステム103においては、コードレス電話親機6が無線親機として機能し、ドアホン親機2及びコードレス電話子機7が無線子機として機能して、無線通信リンクが形成されている。つまり、コードレス電話親機6を経由して、ドアホン親機2とコードレス電話子機7との間の無線通信リンクが確立されている。これにより、ドアホン親機2とコードレス電話子機7との間の無線通信は、全てコードレス電話親機6を経由して行われることとなる。このように、第2の変形例に係るドアホンシステム103では、コードレス電話親機6が、ドアホンシステム103においてドアホン親機2とコードレス電話子機7との無線通信を中継する中継器として機能する。また、ドアホンシステム103は、ドアホン親機2に内蔵の無線ユニット25及びコードレス電話子機7の通信プロトコルを、既存のコードレス電話機の通信プロトコルに準拠したもの(互換性があるもの)として実装してシステムが構築されている。
【0123】
以上の第2の変形例に係るドアホンシステム103によれば、ドアホン親機2を無線子機として機能させ、且つコードレス電話親機6を無線親機として機能させて、無線通信リンクを確立しているので、ドアホンシステムとコードレス電話機とを組み合わせたシステムを容易に構築することが可能となる。
【0124】
なお、上記では、中継器3の代わりにコードレス電話親機6を用いてドアホンシステム103を構成する例を示したが、他の例では、中継器3を有するドアホンシステム101(図1参照)に対して、コードレス電話親機6を追加することによって新たなドアホンシステムを構築することができる。この場合には、中継器3における無線通信機能をオフ(無効化)にして(これにより、中継器3はコードレス子機4aの充電台としてのみ機能することとなる)、ドアホン親機2と、コードレス子機4と、コードレス電話親機6との間の親子関係を再登録することによって、新たなシステムを構築することができる。つまり、コードレス電話親機6を無線親機とし、且つドアホン親機2及びコードレス子機4を無線子機として、無線通信リンクを新たに構築する。更に他の例では、ドアホンシステム102(図12参照)に対して、コードレス電話親機6を追加することによって新たなシステムを構築することができる。また、ドアホンシステム101若しくはドアホンシステム102に対して、コードレス電話親機6だけでなくコードレス電話子機7も追加することによって、新たなシステムを構築することも可能である。
【0125】
更に、本発明は、ルーム(ベビー)モニタシステム、セキュリティー(監視)カメラシステムや、これらのシステムなどにおいてレコーダを有するシステムなどにも適用可能である。加えて、本発明は、情報同報表示装置(無線接続されたメッセージボードの類)などにも適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0126】
【図1】本実施例に係るドアホンシステムのシステム構成を示す概略図である。
【図2】ドアホンシステムの全体構成を示すブロック図である。
【図3】ドアホン親機、中継器、コードレス子機間の無線通信方式の一例を説明するための図である。
【図4】中継器が無線通信を行う際の送信スロット及び受信スロットの状態を説明するための図である。
【図5】パケットデータ構造の例を説明するための図である。
【図6】ペイロードのデータ構造の例を説明するための図である。
【図7】ノイズ低減処理を示すフローチャートである。
【図8】ドアホン親機、中継器、及びコードレス子機のそれぞれが行う全体処理を示すフローチャートである。
【図9】ドアホン親機によって実行されるパケットデータ送信処理を示すフローチャートである。
【図10】中継器によって実行されるパケットデータ送受信処理を示すフローチャートである。
【図11】コードレス子機によって実行されるパケットデータ受信処理を示すフローチャートである。
【図12】第1の変形例に係るドアホンシステムのシステム構成を示す概略図である。
【図13】第2の変形例に係るドアホンシステムのシステム構成を示す概略図である。
【符号の説明】
【0127】
1 ドアホン子機
2 ドアホン親機
3、3a 中継器
4、4a、4b、4c、4d コードレス子機
5b、5c、5d 充電台
6 コードレス電話親機
7 コードレス電話子機
101、102、103 ドアホンシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カメラ及び照度センサを有するドアホン子機と、前記ドアホン子機と有線接続されたドアホン親機と、前記ドアホン親機と無線接続された中継器と、前記中継器と無線接続され表示画面を有するコードレス子機と、を備え、前記中継器を経由して前記ドアホン親機と前記コードレス子機との無線通信リンクを確立するドアホンシステムであって、
前記ドアホン子機は、前記カメラが撮像したカメラ取得画像と、前記カメラ取得画像と対応する前記照度センサの出力値とをドアホン親機に送信する出力送信手段を備え、
前記ドアホン親機は、前記出力送信手段により受信した前記出力値を数値化したフラグを、前記カメラ取得画像からキャプチャした画像データに付加し、前記中継器に送信するフラグ送信手段を備え、
前記中継器は、前記フラグ送信手段により受信したデータを前記コードレス子機へ送信するデータ中継手段を備え、
前記コードレス子機、前記ドアホン親機及び前記中継器のいずれかは、前記データ中継手段により受信した前記フラグに基づき前記画像データのノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段を備え、
前記コードレス子機は、ノイズ低減処理実行後の画像データを前記表示画面に表示する画面表示手段と、を備えることを特徴とするドアホンシステム。
【請求項2】
前記ノイズ低減処理手段は、前記ドアホン親機に設けられ、
前記フラグ送信手段は、ノイズ低減処理手段実行後の画像データを前記中継器に送信することを特徴とする請求項1に記載のドアホンシステム。
【請求項3】
前記ノイズ低減処理手段は、前記中継器に設けられ、
前記データ中継手段は、ノイズ低減処理実行後の画像データを前記コードレス子機へ送信することを特徴とする請求項1に記載のドアホンシステム。
【請求項4】
前記ノイズ低減処理手段は、照度センサが低照度であることを前記フラグが示す場合に前記画像データに対しノイズ低減処理を行うことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のドアホンシステム。
【請求項5】
前記ノイズ低減処理は、前記画像データに対し、輝度が第1の閾値よりも低い画素について、色情報の操作を行うことを特徴とする請求項4に記載のドアホンシステム。
【請求項6】
カメラを有するドアホン子機と、前記ドアホン子機と有線接続されたドアホン親機と、前記ドアホン親機と無線接続された中継器と、前記中継器と無線接続され表示画面を有するコードレス子機と、を備え、前記中継器を経由して前記ドアホン親機と前記コードレス子機との無線通信リンクを確立するドアホンシステムであって、
前記ドアホン子機は、前記カメラが撮像したカメラ取得画像をドアホン親機に送信する出力送信手段を備え、
前記中継器は、前記ドアホン親機によりカメラ取得画像からキャプチャされた画像データを前記ドアホン親機から前記コードレス子機へ中継するデータ中継手段を備え、
前記ドアホン親機、前記中継器及び前記コードレス子機のいずれかは、前記カメラ取得画像からキャプチャした画像データ中の各画素の有する輝度に基づき、撮像環境が低照度環境であるか判定する撮像環境判定手段と、
前記撮像環境判定手段により低照度環境であると判断された画像データに対し、前記画像データのノイズ低減処理を行うノイズ低減処理手段と、を備え、
前記コードレス子機は、前記データ中継手段より取得した前記画像データを前記表示画面に表示する画面表示手段と、を備えることを特徴とするドアホンシステム。
【請求項7】
前記撮像環境判定手段は、前記画像データに、第1の閾値よりも低い画素が第1の画素数以上存在した場合に撮像環境が低照度環境であると判定することを特徴とする請求項6に記載のドアホンシステム。
【請求項8】
前記撮像環境判定手段及び前記ノイズ低減処理手段は、前記中継器に設けられ、
前記データ中継手段は、前記ノイズ低減処理手段実行後の画像データを前記コードレス子機へ送信することを特徴とする請求項6または7に記載のドアホンシステム。
【請求項9】
前記撮像環境判定手段及び前記ノイズ低減処理手段は、前記コードレス子機に設けられ、
前記画面表示手段は、前記ノイズ低減処理手段が実行された画像データを前記表示画面に表示することを特徴とする請求項6または7に記載のドアホンシステム。
【請求項10】
前記ノイズ低減処理は、前記画像データに対し、輝度が第1の閾値よりも低い画素について、色情報の操作を行うことを特徴とする請求項6乃至9のいずれか一項に記載のドアホンシステム。
【請求項11】
前記色情報の操作は、彩度を下げることを特徴とする請求項5または10に記載のドアホンシステム。
【請求項12】
前記中継器は、
前記コードレス子機の呼び出し時に、前記ドアホン親機から受信された無線信号における通信エラーを判別する通信エラー判別手段と、
前記通信エラー判別手段によって通信エラーと判別された無線信号の再送信を、前記ドアホン親機に対して要求する再送信要求手段と、
前記通信エラー判別手段によって通信エラーがないと判別された無線信号を、前記コードレス子機に対して送信する送信手段と、をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のドアホンシステム。
【請求項13】
前記ドアホン親機は、前記中継器と無線通信を行う第1の無線部を備え、
前記コードレス子機は、前記中継器と無線通信を行う第3の無線部を備え、
前記中継器は、前記第1の無線部及び前記第3の無線部に対してそれぞれ親機として機能する回線制御部を備え、前記第1の無線部及び前記第3の無線部とそれぞれ無線通信を行う第2の無線部を備えることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一項に記載のドアホンシステム。
【請求項14】
前記中継器は、コードレス電話機として動作するための電話回線インターフェース回路を備えることを特徴とする請求項1乃至13のいずれか一項に記載のドアホンシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2009−147771(P2009−147771A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−324282(P2007−324282)
【出願日】平成19年12月17日(2007.12.17)
【出願人】(000005016)パイオニア株式会社 (3,620)
【出願人】(000111878)パイオニアコミュニケーションズ株式会社 (44)
【Fターム(参考)】